JP2000503888A - 少量の材料を分配するための係止可能な携帯ディスペンサおよび混合トレー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 比較的低粘度の材料を分配するためのディスペンサ(10)は、材料を収納した室(16)内で移動可能なプランジャ(22)と、前記室(16)内でプランジャ(32)を前進させるように移動可能なレバー(30)とを備える。レバー(30)の完全な行程は、前記室(16)から１滴以下の材料を分配する。キャップ(38)は、前記室(16)の出口(18)に着脱自在に接続され、前記キャップ(38)が前記出口(18)に接続されてレバー(30)を固定位置に保持するときに前記レバーに接触するアーム(44)を備え、その結果、材料が前記室(16)から偶発的に放出されるのを防ぐことができる。歯の１つまたは複数の集合から成るストップ(36)は、レバー(30)が解除された後に前記プランジャ(22)が前進するのを妨げるようにレバー(30)に接続される。ある実施例では、ディスペンサ(10)は２つの並列した室(16、16)を備え、混合トレー(60)は、前記室(16、16)の突出出口(18、18)を収容する側部へこみ(68)＝を有するウェル(66)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】 少量の材料を分配するための係止可能な携帯ディスペンサおよび混合トレー 技術分野 本発明は、材料を１つまたは複数の室から分配するプランジャを前進させるた めに移動可能な作動レバーを有する携帯ディスペンサに関する。本発明はさらに 、携帯ディスペンサに使用するのに特に適する混合トレーに関する。 背景技術 各種の携帯ディスペンサは、選択した位置に材料を分配するために市販されて いる。多くのディスペンサは、分配される多量の材料を含む１つまたは複数の室 を画定する内壁を有するディスペンサ本体を備えている。その他のディスペンサ は、１つまたは複数の材料収納室を有する取外し可能なカートリッジを着脱自在 に収容する容器を備えている。 多くの携帯ディスペンサは、各々の室方向に前進するプランジャを備え、収納 されている材料を必要に応じて放出して分配する。ディスペンサによっては、デ ィスペンサ本体にレバーが枢着されている。レバーに接続されたラチェット機構 は、レバーが押されたときにプランジャを前進させて１つまたは複数の室から材 料を分配するように操作可能である。 レバー操作式のディスペンサは、ディスペンサ本体内に収容されるか、または ディスペンサ本体内に着脱自在に接続されたカートリッジ内に収容される２つの 並列した室から２種類の材 料を同時に分配するのに適する。こうしたディスペンサの場合、プランジャは、 レバーが押されたときに個々の室方向に同時に前進する一対の相互接続されたプ ランジャロッドを備えている。これらのディスペンサは、使用される直前まで一 般に互いに混合されない２種類の成分または材料から成る配合物に特に有用であ る。 使用するまで通常混合されない２種類以上の材料から成る配合物の例としては 、商工業および住宅用途に使用されるエポキシ化合物などの接着剤、塗料および シーラントがある。その他の例としては、3M が市販している自己硬化性 CONCIS E ブランドの歯科用白色シーラントなどの医療および歯科用配合物がある。２つ の室を有するディスペンサは、互いに混合されたときに硬化を開始する材料、ま たは混合されたときに不安定であり、１つの成分として供給された場合に劣化す る可能性がある材料に特に有用である。 ディスペンサによっては、比較的低粘度の材料を比較的少量だけ分配するのに 特に適する。こうしたディスペンサの例は、米国特許第 3,977,574 号、第 4,44 4,560 号および第 4,779,770 号に記載されている。しかし、こうしたディスペ ンサを歯科分野に使用する場合、実際に必要な量より多量の材料が分配される場 合がある。たとえば、歯科医は、１滴より少ない材料が必要な場合があるが、従 来のディスペンサを使ってこうした量を正確に得ることは難しい。 比較的長い１つまたは複数の室を有するディスペンサは、その室の実質的に全 体の長さ上で移動可能な比較的長いプランジャを一般に備えている。しかし、こ うした室は、分配される材料をメーカーが充填した上でエンドユーザに供給され ることが 多い。したがって、こうしたディスペンサのプランジャは、多くの場合、ディス ペンサ本体の後方に相当距離だけ、少なくとも室内の大部分の材料が分配される まで延在する。 残念ながら、こうしたディスペンサの後方に延在するプランジャは、意図され た分配作業が行われる前に衝突するか震動するかまたは移動して、一定量の材料 が室の出口から射出しがちである。このような偶発的な分配は、たとえば、ディ スペンサをエンドユーザに出荷する際、または引出しの中に粗雑に保管して他の 物品と接触して起こるなど、ユーザの施設内でディスペンサを保管している際に 起こる。周知のとおり、偶発的に分配される材料は一般に無駄になり、こぼれる と清掃がわずらわしくなる。さらに、室内の材料が、水に類似する粘度などのよ うに比較的低粘度である場合、プランジャは前方に移動して、プランジャの後端 に比較的軽度の衝撃力が加わっただけでも、材料が射出する場合がある。 発明の開示 本発明の１態様は、わずか１滴または１滴未満の材料を各々の材料収納室から 正確に分配するのに適するディスペンサに関する。一実施例では、このディスペ ンサは、本体と、この本体に接続されて、分配される一定量の材料を収納する第 １室とを備える。第１室は出口を備え、液体材料は、この室内に収納される。プ ランジャは、本体に接続され、室に向かう前進方向に本体に対して移動可能であ り、１列に配置された多くの歯を備える。レバーは、本体に枢着され、解除位置 と完全に押し下げられた位置との間で本体に対して移動可能である。つめは歯と 係合するように装備され、レバーはつめに接続されて、レバーが解除 された位置から完全に押し下げられた位置に動くとプランジャを前進させる。つ めは、レバーが完全に押し下げられた位置から解除位置に動くと１個の歯のみを 乗り越えて移動する。レバーが解除位置から完全に押し下げられた位置まで移動 することにより、わずか１滴の材料が出口から落下する。 本発明は、必要なときに分配レバーが動くのを妨げる係止構造を装備すること により、先行技術のディスペンサに関する上記の問題をさらに克服する。したが って、このディスペンサは、エンドユーザに対して安全に出荷し、エンドユーザ が取り扱うかまたは保管することができ、材料が偶発的に分配されて無駄になる 可能性は殆どない。 本発明のもう１つの態様に基づくディスペンサは、特に、本体と、この本体に 接続されて、分配される一定量の材料を収納する第１室とを備え、第１室は出口 を備える。プランジャは、本体に結合され、室に向かう前進方向に本体に対して 移動可能である。レバーは、本体に枢着され、第１位置と第２位置との間で本体 に対して移動可能である。レバーは、レバーが第１位置から第２位置に移動する ときにプランジャを前進させるようにプランジャに接続される。キャップは、出 口に着脱自在に接続される。このキャップは、キャップが出口に接続されたとき にレバーに接触してレバーを第１位置に解除自在に保持するアームを備える。 本発明のもう１つの実施例は、本体と、この本体に接続されて、分配される一 定量の材料を収納する第１室とを備え、第１室は出口を備えるディスペンサに関 する。プランジャは本体に結合し、室に向かう前進方向に本体に対して移動可能 である。レバーは本体に枢着され、第１位置と第２位置との間で本体に 対して移動可能である。このレバーは、レバーが第１位置から第２位置に移動す るときにプランジャを前進させるようにプランジャに結合する。プランジャと接 触するようにストップが接続され、このストップは、レバーが第１位置にあると きにプランジャが前進するのを実質的に妨げる。 本発明はさらに、二室式ディスペンサに使用するのに特に適する改良混合トレ ーに関する。この混合トレーは、ほぼ水平の上部壁部分を有する基板と、上部壁 部分から垂下する側壁部分と、側壁部分に接続された底部壁部分とを備える。側 壁部分および底部壁部分は、一定の容積を有する混合ウェルを画定する。基板は 、上部壁部分から垂下して、側壁部分に沿って位置する一対のへこみを形成する 壁部分をさらに備える。各々のへこみは、混合ウェルの容積未満の容積を有し、 混合ウェルと連通する。各々のへこみは、底部壁の上に位置し、材料がへこみ内 に分配されて、重力によりウェル内に流入することを可能にする。 本発明の詳細は、請求の範囲の特徴部分に定義する。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の一態様の現在好ましい実施例に従って構成されたディスペン サの上部、左側部および前部の斜視図である。 図２は、図１に多少類似する図だが、ディスペンサを拡大して示してある。 図３は、図１に示したディスペンサの一部分の上部、左側部および底部を拡大 した斜視図であり、部品を断面で切り取った。 図４は、図１〜図３に示したディスペンサの実施例に使用するのに適する本発 明のもう１つの態様に基づく混合トレーの上部、左側部および前部の斜視図であ る。 図５は、図４に多少類似する図だが、異なる方向から見ており、トレーの一部 をトレーの中心ウェルに沿って切り取った。 図６は、図４および図５に示した混合トレーと図１〜図３に示したディスペン サの図であり、分配作業時におけるディスペンサとトレーの使用を示し、ディス ペンサのキャップは取り外し、ディスペンサのレバーは第２位置に移動させてあ る。 発明を実施するための最良の形態 本発明の一実施例の原理に従って構成したディスペンサは、図１〜図３および 図６に参照符号１０で大まかに示す。ディスペンサ１０は、互いに平行な方向に 延在する一対の細長い並列容器１４を有する本体 １２を備える。各々の容器１ ４は、ほぼ円筒状の室１６（図２）を画定する内部壁面を有する。室１６は、直 径が比較的小さく、全体の長さが比較的長いことが好ましい。 各々の容器１４は、個々の室１６に連通する出口開口部を有する突出した前部 出口１８を備える。容器１４は、容器１４の中心長手方向軸線を含む基準面に延 在するウェブにより互いに一体接続される。本体１２の後端部分は、各々中心軸 線を有する一対の円筒状枢支ボス２０を備える。中心軸線は、同じ基準面に平行 な方向に延在し、容器１４の長手方向軸線に垂直な方向にも延在する。 ディスペンサ１０は、ほぼＵ形のプランジャ２２をさらに備え、このプランジ ャ２２は、互いに平行な方向に延在するように間隔を置いて配置された一対のプ ランジャロッド２４を有する。図２に示すように、各々のプランジャロッド２４ は、ほぼ円筒状の前端部分を備え、この前端部分には、Ｏ−リング２８を収容す る境界溝がある。各々のプランジャロッド２４には上面があり、この上 面には、歯２６の第１内側列と、この歯２６の内側列に対して並列した歯２７の 第２外側列がある。 歯２６、２７の列は、図３にさらに詳細に示す。歯２６の内側列の歯は、後方 に傾斜していることが好ましい (つまり、プランジャ２２が水平面に延在する位 置に保持されたときに、各々の歯の後部壁は、同じ歯の前部壁より垂直の向きに 近くなることが好ましい)。一方、歯２７の外側列の歯は、前方に傾斜している ことが好ましい (つまり、各々の歯の前部壁は、プランジャ２２が水平位置に保 持されたときに、同じ歯の後部壁より垂直の向きに近くなることが好ましい)。 レバー３０は、間隔を置いて配置されて垂下する一対の側壁を備え、各々の側 壁は、図２などに示す円形開口部を有する。レバー３０を本体１２に組み付けた 場合、各々の枢支ボス２０は、個々の開口部を貫通して延在し、レバー３０を本 体１２に枢着する。レバー３０の側壁は、組立の際に外側方向に弾力的に変形し 、各々の枢支ボス２０上を通る。レバー３０は、図１に示す第１の解除位置と図 ６に示す第２の完全に押し下げられた位置との間で移動可能である。 ばね鋼つめ３２（図２および図３）は、レバー３０の下面に接続される。操作 者がレバー３０を押して、第１位置から第２位置に動かした場合、つめ３２の前 部下端は、歯２６の内側列各々の歯に係合し、室１６の前端に向かう前方の前進 方向にプランジャ２２を圧迫する。プランジャ２２がこうして移動すると、プラ ンジャロッド２４はＯ-リング２８とともに、室１６内の材料を個々の出口１８ から射出する。 鋼ばね３４（図２）は、レバー３０の下面にさらに接続し、容器１４の上面に 摺動自在に係合する下端部分を備える。操作者がレ バー３０を解放すると、ばね３４は、レバー３０を第２位置から第１位置に戻す 。レバー３０が第１位置に戻ると、つめ３２の前端は、それまでプランジャ２２ を前進させるように接触していた歯２６の列の２個の歯に乗り上げ、前に接触し ていた２個の歯の後方に位置する各々のプランジャロッド２４の隣接する次の歯 に接触する。レバー３０が各々の完全な行程だけ、つまり、第１位置から第２位 置まで押されると、プランジャ２２は、歯２６の列の隣接する歯の間の間隔に等 しい距離だけ前進する。 図２に示すように、各容器１４の上部の後部壁は本体１２の後端の手前で停止 するので、つめ３２の下端は歯２６の列に接触する。Ｏ-リング２８は、プラン ジャ２２の移動に対して十分な摩擦抵抗を生じ、その結果、つめ３２の下端は、 レバー３０が解除されたときに歯に乗り上げ、つめ３２は、後方に位置して隣接 する次の歯に接触する。 しかし、レバー３０が解除されると、前にプランジャ２２に加わった前方に向 いた力も解除され、プランジャ２２は後方にわずかな距離だけ移動する。こうし た後方へのわずかな移動は、部分的にはＯ-リングの弾性によるものであり、歯 ２６の列上におけるつめ３２の後ろ向きの摺動運動にもよると考えられる。プラ ンジャ２２の後方移動は、室１６内に多少の負圧を生じ、出口１８内の材料を個 々の室１６に向かう方向にわずかに引き戻す。材料が出口１８から引き戻される と、出口開口部に存在する材料の量を減少させる上で有利であり、その結果、材 料が出口開口部から偶発的に浸出する可能性が少なくなる。 ディスペンサ１０は、レバー３０の１回の完全な行程で１滴以下、および好ま しくはレバー３０の１回の完全な行程で１滴未満の材料を分配するのに適する。 たとえば、室１６の内径が 0.203 in （5.15 mm）、歯２６の列の各歯間の距離が 0.031 in（0.78mm）（レバー３０を 第１位置から第２位置に動かしたときにプランジャ２２が前進する距離にも等し い）である場合、各々の室１６からわずか 0.001 in³（0.016 ml）の材料が分配 される。各々の室１６から分配される材料の量は、自由に落下する１滴以下であ れば好ましく、自由に落下する１滴未満であればさらに好ましい。 つめ３２およびばね３４は、レバー３０の下側から垂下する個々の小さい支柱 によりレバー３０に取り付けることが好ましい。各々の支柱は、つめ３２および ばね３４の一方の上部内の開口部（図２参照）を貫通し、熱および圧力により頭 付けされて、拡大したリベット状の頭部を形成する。これで、この頭部は、つめ ３２およびばね３４をレバー３０に確実に接続する。 レバー３０の後端は、各々３個の歯３６（図３）の集合を備える一対のストッ プに一体接続される。歯３６は、歯２６、２７の列の歯に平行な方向に延在する 。歯３６の一方の集合は、歯２７の一方の列の上に位置し、歯３６の他方の集合 は、歯２７の他方の列の上に位置する。レバー３０が第１位置にあるとき、歯３ ６は歯２７の各々の列の隣接する歯の間の溝に嵌合し、プランジャ２２が前方に 移動するのを実質的に妨げる。 その結果、歯３６は、レバー３０が解除されて、ばね３４がレバー３０を第１ 位置に戻すと、プランジャ２２が前進するのを実質的に妨げる。したがって、プ ランジャ２２の後端部分が偶発的に衝突するか、または前方方向に圧迫された場 合、歯３６は、プランジャ２２を本体１２に対して固定位置に保ち、材料は室１ ６から分配されない。 ディスペンサ１０は、図１および図２に示すキャップ３８をさ らに備える。キャップ３８は、ハウジング４０と、互いに離れて延在する一対の 小さい可撓性バー４３によりハウジング４０に枢支および一体接続され、前方に 延在する上部ハンドル４２とを備える。バー４３の一方を図１および図２に示す 。ハンドル４２は、一連の突起を有する、指で係合可能な前方の表面を備えてお り、ユーザがキャップ３８を掴みやすくなっている。 キャップ３８は、ハウジング４０に接続されたアーム４４を含むレバー係止構 造をさらに備える。アーム４４は、上方および後方方向に延在する。キャップ３ ８が本体１２に接続されると、アーム４４の上端部分は、図１に示すレバー３０ の前部部分の下側に接触する。キャップ３８がこのように本体１２に接続される と、アーム４４は、レバー３０をその第１位置に解除自在に係止および保持し、 レバー３０が第１位置から第２位置に移動するのを本質的に妨げる。さらに、キ ャップ３８がこうして接続されると、アーム４４は、プランジャ２２の前進を妨 げるのを助ける。なぜなら、アーム４４は、歯３６が歯２７の２列の歯と確実に 嵌合したときに、レバー３０を第１位置に保持するからである。 直立タブ４６は、２個の容器１４の間に延在するウェブに一体接続される。キ ャップ３８が図１に示すように本体１２に結合すると、タブ４６は、ハンドル４ ２の後部に位置する穴４８内に収容される。タブ４６および穴４８は、本体１２ に結合した位置にキャップ３８を解除自在に係止する手段になる。 キャップ３８を本体１２から取り外す場合、ハンドル４２の前面を押すと、ハ ンドル４２は、穴４８がタブ４６を解放するのに十分な位置に持ち上がるまで、 ウェブ４３の周囲で枢支移動する。突出タブ４６は、キャップ３８が図１に示す 向きに本体１２に接続され、アーム４４がレバー３０から離れて延在する対向す る向 きには接続されないようにするのを確実にするキー係合構造である点が有利であ る。 キャップ３８は、ハウジング４０内に配置されて摩擦により所定の位置に保持 される一対のフォームパッド（図示しない）をさらに備える。これらのパッドは 、ハウジング４０内に位置する比較的短い分割壁により互いに間隔を置いて配置 される。これらのパッドは、キャップ３８が本体１２上に収容されると、出口１ ８の前端に接触し、出口開口部を密閉する。 タブ４６により行われるキー係合は、キャップ３８が本体１２に接続される際 に、容器１４の一方が常に同一パッドに接触することをさらに可能にする。たと えば、一方の室１６の少量の材料が、キャップ３８が本体１２から取り外された ときに対応するパッド上に存在する場合、この材料は、キャップ３８を本体１２ に再度取り付けるときに、他の室１６の出口１８には接触しない。したがって、 ２つの室１６の材料が相互汚染する可能性は実質的に減少する。 プランジャロッド２４の一方には、本体１２の適切な基準位置と見比べること ができる一連の指標を付けることが好ましく、こうした指標は、たとえば、枢支 ボス２０の後方かつ印を付けたプランジャロッド２４に隣接する本体の小さい溝 付き開口部に隣接する矢印などで良い。この指標は、プランジャ２２が前進した 範囲を示すので、ユーザは、室１６内に残っている材料の量を知ることができる 。必要なら、この指標は、残りの「クリック止め」の数、つまりプランジャ２２ が前方の前進方向における移動限度に達するまでに生じ得るレバー３０の押し下 げの数を表す一連の数字から構成することができる。 本体１２、レバー３０、ストップ３６、プランジャ２２およびキャ ップ３８は、強力かつ剛性の合成樹脂質材料から作成することが好ましい。本体 １２に適する材料は、Phillips Chemical Companyが市販している MARLEX ブラ ンドのポリエチレン樹脂、品番HMN55180 などの高密度ポリエチレンがある。プ ランジャ２２、レバー３０およびキャップ３８に適する材料は、M.A．Hanna が 市販している MAXXAM ブランドのポリプロピレン樹脂、品番SB-418-G001 など、 ガラス繊維を充填したポリプロピレンがある。Ｏ-リング２８およびフォームパ ッドは、エチレンプロピレンジエンモノマー（EPDM）から作成することが好まし く、つめ３２およびばね３４は、SAE 30301 タイプのステンレス鋼から作成する ことが好ましい。 ディスペンサ１０に使用するのに好適な混合トレーを図４〜図６に示し、参照 符号６０により一般に示す。トレー６０は、上部のほぼ水平の壁部分６１と、上 部壁部分６１から垂下して、側部の一対のウェル６４を画定する部分的に球状の 一対の壁部分６３とを備える。トレー６０は、底部壁部分６５と、やはり上部の 水平壁部分６１から垂下する側壁部分６７とで画定される中心ウェル６６を備え る。トレー６０は、上部壁部分６１から垂下して、一対のへこみ６８を画定する 壁部分６９をさらに備える。 へこみ６８は、ウェル６６の対向側壁部分６７に沿って位置する。各々のへこ み６８は、ウェル６６の底部壁部分６５の上に間隔を置いて配置され、中心ウェ ル６６の容積より少ない容積を有する。へこみ６８は、ディスペンサ１０の出口 １８間の間隔に適合する距離だけ互いに離れている。 使用の際、混合トレー６０は、混合トレー６０の上部壁部分６１が水平面に延 在するように上板またはその他の表面上に保持または配置される。次に、キャッ プ３８は、ディスペンサ１０の本 体から外れる。これで、ディスペンサ１０は垂直の向きに保持され、２つの出口 １８が図６に示すようにへこみ６８内に延在するように、混合トレー６０に対す る位置まで移動する。 次に、レバー３０が押されて、図６に示すようにその第２位置に向かって移動 すると、プランジャ２２が前進し、各々の室１６から個々の出口１８を介して材 料を分配する。レバー３０は、その第２位置に到達すると解除され、ばね３４は レバ−３０をその第１位置に戻す。これでディスペンサ１０は、十分な量の材料 が分配された場合は持ち上げられて混合トレ−６０から離れるか、または追加量 の材料が必要な場合は、再びレバー３０を押す。 混合トレー６０は、各室１６の１滴未満の材料が必要な場合に歯科用接着剤な どの材料を分配するのに特に有用である。周知のとおり、こうした部分的な滴は 十分な大きさがないために、出口１８から自由に落下することができない。へこ み６８によって、ユーザは、へこみ６８を画定する壁部分６９に対向する出口１ ８の前端に触れることができ、その結果、表面張力によって、ディスペンサ１０ が持ち上げられて混合トレー６０から離れたときに、部分的な滴が出口１８の端 部から離れてへこみ６８内に入ることができる。 へこみ６８は、ウェル６６とともに、容器１４内に残っている材料が相互汚染 する可能性を実質的に減少させる上で特に有利である。へこみ６８は、各出口１ ８の端部が、対向室１６から分配された材料など、ウェル６６内の他の材料と接 触しないようにするのに役立つ。材料は、へこみ６８内に分配されると、へこみ ６８から安全に離れた領域まで中心ウェル６６内に下降する。さらに、側壁部分 ６７は、ウェル６４の直径の方が大きいために、たとえばウェル６４の側壁より 垂直の向きに近いので、混合トレ ー６０に偶発的に触れた場合に、中心ウェル６６内の材料が出口１８に接触する 可能性が少なくなる。 混合トレー６０は、基板６２の対向直立壁に沿って位置する溝内に収容される 摺動カバー７０（図４にのみ示す）を備えることが好ましい。カバー７０は、カ バー７０を閉じたときにウェル６４、６６内の歯科用材料を見ることができ、か つウェル６４、６６内の材料を硬化させる可能性がある化学線の実質的な部分の 伝達を防ぐように、可視波長範囲の光の少なくとも一部を透過させる材料から作 成することが好ましい。カバー７０は、ウェル６４、６６に触れる必要があると きにずらすことができる。カバー７０の詳細は、米国特許第 5,377,823 号に記 載されている。 あるいは、混合トレー６０は、シリンジの先端またはカニューレを曲げるため の開口部７２をさらに備える。開口部７２の詳細は、米国特許第 5,295,827 号 に記載されている。基板６２は、ポリプロピレンなどの剛性プラスチックから作 成することが好ましい。 当業者は、本発明の精神を逸脱せずにその他の多くの変形、変更および追加が 可能であることが分かるであろう。たとえば、本発明のディスペンサは、１個の プランジャロッドを有する１個の室のみを装備するか、または２個以上の容器お よび対応する数のプランジャロッドを装備する場合にも有用である。あるいは、 容器は、本体１２に着脱自在に結合されたカートリッジの形態でも良い。したが って、本発明は、現在好ましい上記実施例の詳細な説明に限定されるのではなく 、以下の請求の範囲の正当な範囲およびこれらと等価なものによってのみ限定さ れると考えるべきである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｌ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ラディオルド，バーン，イー. アメリカ合衆国，ミネソタ 55133―3427, セント ポール，ポスト オフィス ボッ クス 33427 (72)発明者 ビーセッカー，ジェイムズ，シー. アメリカ合衆国，ミネソタ 55133―3427, セント ポール，ポスト オフィス ボッ クス 33427

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1．本体(12)と、 前記本体(12)に接続され且つ出口(18)を備えた、分配される一定量の材料を収 納するための第１室(16)と、 前記室(16)内の液体材料と、 前記本体(12)に結合され、前記室(16)に向かう前進方向に前記本体(12)に対し て移動可能であり、１列に配置された多数の歯(26)を備えたプランジャ(22)と、 前記の歯(26)に係合するつめ(32)と、 前記本体(12)に枢着され、解除位置と完全に押し下げられた位置との間で前記 本体(12)に対して移動可能なレバー(30)とを備え、前記レバー(30)は、前記レバ ー(30)が前記の解除位置から前記の完全に押し下げられた位置に移動したときに 、前記つめ(32)に接続して前記プランジャ(22)を前進させ、前記つめ(32)は、前 記レバー(30)が前記の完全に押し下げられた位置から前記の解除位置に移動する 際に１個の歯のみを乗り越えて移動し、前記レバー(30)が前記の解除位置から前 記の完全に押し下げられた位置に移動することにより、わずか１滴の前記材料が 前記出口(18)から落下するようにしたディスペンサ(10)。 2．前記レバー(30)が前記の解除位置から前記の完全に押し下げられた位置に 移動することにより、１滴未満の自由に落下する前記材料が前記出口開口部(18) に送られる、請求項１記載のディスペンサ(10)。 3．前記滴は 0.03 ml 未満の容積である、請求項１記載のディスペンサ(10)。 4．前記本体(12)に接続された、分配される第２の量の材料を収 納するための第２室(16)と、上部壁部分(61)、前記上部壁部分(61)から垂下する ウェル(66)、および前記上部壁部分(61)から各々垂下する一対のへこみ(68)を有 する混合トレー(60)とを備え、前記へこみ(68)は、前記ウェル(66)の対向側部上 に位置し、前記第１室(16)および前記第２室(16)は各々出口(18、18)を備え、前 記第１室(16)の前記出口(18)および前記第２室(16)の前記出口(18)は一定の距離 で間隔を置いて配置され、前記一対のへこみ(68)は、前記一定の距離にほぼ等し い距離だけ間隔を置いて配置される、請求項１記載のディスペンサ(10)。 5．前記室(16)は出口(18)を備え、前記ディスペンサ(10)は、前記出口(18)に 着脱自在に接続されたキャップ(38)を備え、前記キャップ(38)は、前記キャップ (38)が前記出口(18)に接続されて前記レバー(30)を前記第１位置に保持するとき に、前記レバー(30)に接触するアーム(44)を備える、請求項１記載のディスペン サ(10)。 6．前記ディスペンサ(10)は、前記レバー(30)が前記第１位置にあるときに前 記プランジャ(22)が前進するのを実質的に妨げるために、前記レバー(30)に接続 されて前記プランジャ(22)と解除自在に係合するストップ(36)を備える、請求項 １記載のディスペンサ(10)。 7．本体(12)と、 前記本体(12)に接続され且つ出口(18)を備える、分配される一定量の材料を収 納するための第１室(16)と、 前記本体(12)に結合され、前記室(16)に向かう前進方向に前記本体(12)に対し て移動可能なプランジャ(22)と、 前記本体(12)に枢着され、第１位置と第２位置との間で前記本体(12)に対して 移動可能なレバー(30)であって、前記レバー(30)が前記第１位置から前記第２位 置に移動したときに、前記プランジャ(22)を前進させるために前記プランジャ(2 2)に接続されているレバー (30)と、 前記出口(18)に着脱自在に接続されたキャップ(38)であって、前記レバー(30) を前記第１位置に解除自在に保持するために、前記キャップ(38)が前記出口(18) に接続されるときに前記レバー(30)に接触するアーム(44)を備えるキャップ(38) と、を備えるディスペンサ(10)。 8．前記レバー(30)は前方端部部分を備え、前記アーム(44)は、前記キャップ( 38)が前記出口(18)に接続されたときに前記レバー(30)の前記前方端部部分に接 触する、請求項７記載のディスペンサ(10)。 9．前記本体(12)に接続された、分配される第２の量の材料を収納するための 第２室(16)を備える、請求項７記載のディスペンサ(10)。 10．前記キャップ(38)は、前記キャップ(38)が前記出口(18)に接続されたとき に、前記キャップ(38)を前記第１室(16)および前記第２室(16)に対して特定の１ つの向きに保持するキー係合構造(48)を備える、請求項９記載のディスペンサ(1 0)。 11．上部壁部分(61)と、前記上部壁部分(61)から垂下するウェル(66)と、前記 上部壁部分(61)から各々垂下する一対のへこみ(68)とを有する混合トレー(60)を 備え、前記へこみ(68)は前記ウェル(66)の対向側部に位置し、前記第２室(16)は 出口(18)を備え、前記第１室(16)の前記出口(18)および前記第２室(16)の前記出 口(18)は一定の距離だけ間隔を置いて配置され、前記一対のへこみ(68)は、前記 一定の距離にほぼ等しい距離だけ間隔を置いて配置される、請求項９記載のディ スペンサ(10)。 12．前記室(16)を画定する容器(14)を備え、前記容器(14)は前記本体(12)に一 体接続される、請求項７記載のディスペンサ(10)。 13．前記プランジャ(22)は少なくとも１列の歯(27)を備え、前記 ディスペンサ(10)は、前記レバー(30)が前記第１位置にあるときに前記プランジ ャ(22)が前進するのを実質的に妨げるために、前記レバー(30)に接続された、前 記の歯(27)の列に係合するためのストップ(36)を備える、請求項７記載のディス ペンサ(10)。 14．本体(12)と、 前記本体(12)に接続され且つ出口(18)を備える、分配される一定量の材料を収 納するための第１室(16)と、 前記本体(12)に結合され、前記第１室(16)に向かう前進方向に前記本体(12)に 対して移動可能なプランジャ(22)と、 前記本体(12)に枢着され、第１位置と第２位置との間で前記本体(12)に対して 移動可能なレバー(30)であって、前記レバー(30)が前記第１位置から前記第２位 置に移動したときに、前記プランジャ(22)を前進させるために前記プランジャ(22 )に結合されているレバー(30)と、 前記レバー(30)が前記第１位置にあるときに前記プランジャ(22)が前進するの を実質的に妨げるために、前記レバー(30)に接続されている、前記プランジャ(2 2)に接触するためのストップ(36)と、を備えるディスペンサ(10)。 15．前記レバー(30)は端部部分を備え、前記ストップ(36)は、前記レバー(30) の前記端部部分に直接接続されている、請求項14記載のディスペンサ(10)。 16．前記ストップ(36)は歯の集合を備える、請求項14記載のディスペンサ(10) 。 17．前記の室(16)を画定する容器(14)を備え、前記容器(14)は前記本体(12)に 一体接続された、請求項14記載のディスペンサ(10)。 18．前記ディスペンサ(10)は、前記出口(18)に着脱自在に接続されたキャップ (38)を備え、前記キャップ(38)は、前記レバー(30)を 前記第１位置に保持するために、前記キャップ(38)が前記出口(18)に接続される ときに前記レバー(30)に接触するアーム(44)を備える、請求項17記載のディスペ ンサ(10)。 19．前記本体(12)に接続された、分配される第２の量の材料を収納するための 第２室(16)を備える、請求項14記載のディスペンサ(10)。 20．上部壁部分(61)と、前記上部壁部分(61)から垂下するウェル(66)と、前記 上部壁部分(61)から各々垂下する一対のへこみ(68)とを有する混合トレー(60)を 備え、前記へこみ(68)は前記ウェル(66)の対向側部上に位置し、前記第２室(16) は出口(18)を備え、前記第１室(16)の前記出口(18)および前記第２室(16)の前記 出口は一定の距離だけ間隔を置いて配置され、前記のへこみ(68)の対は、前記の 一定距離にほぼ等しい距離だけ間隔を置いて配置される、請求項19記載のディス ペンサ(10)。 21．上部のほぼ水平の壁部分(61)を有する基板(62)と、前記上部壁部分(61)か ら垂下する側壁部分(67)と、前記側壁部分(67)に接続された底部壁部分(65)とを 備える混合トレー(60)であって、前記側壁部分(67)および前記底部壁部分(65)は 一定の容積を有する混合ウェル(66)を画定し、前記基板(62)は、前記上部壁部分 (61)から垂下し、かつ前記側壁部分(61)に沿って位置する一対のへこみ(68)を形 成する壁部分(69)をさらに備え、前記へこみ(68)は各々、前記混合ウェル(66)の 前記一定の容積より少ない容積を有して前記混合ウェル(66)に連通して、前記底 部壁部分(65)上に位置し、その結果、前記へこみ(68)内に分配される材料が重力 により前記混合ウェル(66)内に流入する混合トレー(60)。 22．前記側壁部分(67)は、前記混合ウェル(66)の対向側部に沿って位置する一 対の壁部分を備え、前記へこみ(68)は各々、前記側壁 部分の前記対の各々一方に沿って位置する、請求項21記載の混合トレー(60)。 23．前記基板(62)に摺動自在に接続されたカバー(70)を備える、請求項21記載 の混合トレー(60)。 24．前記カバー(70)は、可視範囲の光を透過させる材料から作成され、化学線 の伝達に対して実質的に伝達性である、請求項23記載の混合トレー(60)。