JP2000503631A - 非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物および赤血球組成物 - Google Patents

非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物および赤血球組成物

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Abstract

(57)【要約】 非免疫原性および/または寛容原性の血小板組成物および赤血球組成物が提供される。このような組成物は実質的に白血球を含まない。濾過、遠心分離、およびUV照射の種々の組み合わせを使用するこのような組成物の調製方法もまた提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物および赤血球組成物技術分野 本発明は、一般に、血液製剤(blood product)に関し、そしてより詳細には 非免疫原性かつ寛容原性(toleragenic)の血小板組成物および赤血球組成物、 およびこれを生成する方法に関する。本発明の背景 種々の障害の患者は、断続的または長期的な輸血支持を受けるか、または欠陥 器官に代わる組織移植を必要とする。輸血支持を必要とする個体は、代替治療を 必要とする1つ以上の血液成分の遺伝的欠陥または後天性欠陥のいずれかを有し 得る。血液から調製された多くの異なる製剤は、輸血(細胞成分および血漿成分 の両方を含む)に利用できる。しかし、血液製剤に繰り返し曝露されると、しば しば、レシピエントが外来輸血抗原を認識するようになる。例えば、同種免疫血 小板不応性は、反復血小板輸血を必要とする患者の30%〜60%までで生じる。外 来抗原のこのような免疫認識のために、輸血の利益を達成できず、そしてある環 境では、レシピエントに有害な結果を伴う輸血反応の原因にさえなり得る。 いくつかのアプローチが、同種免疫を防ぐかまたは遅らせるかのいずれかのた めに用いられてきた。主要な技術には、輸血レシピエントが、輸血外来抗原を認 識するのを防ぐための免疫抑制治療を与えることが含まれる。このような免疫抑 制治療は、しばしば、処置にもかかわらず同種免疫をもたらす認識過程を抑制す るには不十分である。さらに、免疫抑制治療は、器官毒性および所望の応答(例 えば、病原性細菌の認識および破壊)の免疫抑制を含む、所望されない副作用を もたらし得る。 一旦、外来抗原に対する免疫応答が生じると、いかなる免疫抑制治療も有益で あるという証拠はほとんど存在しない。継続的な適切な輸血支持は、ドナーとレ シピエントとの間で抗原の適合が達成された場合のみ可能である。しばしば、適 合するドナーが入手できないか、またはいくつかの血液製剤については、免疫応 答に関与する抗原系がほとんど知られていないので、研究室の方法では、適合す るドナーを適切に選択することが不可能である。 レシピエントを免疫抑制する以外の同種免疫を防ぐための別のアプローチは、 輸血される製剤の免疫原性を減少させることである。全ての輸血される血液製剤 は免疫原性であり、そしてほとんどの輸血されたレシピエントに免疫応答を最終 的に誘導するので、免疫化を防ぎ得るかまたは少なくとも遅らせ得る任意の手順 が有益である。最初の輸血を始める抗原適合性ドナーのみを選択することはある 環境では可能であるが、大多数の患者については、この過程を続けるためのドナ ーが十分に入手できないか、または適合させる手順が存在しない。 器官移植については、外来組織抗原に持続的に曝露されるので、最終的には、 移植した組織の拒絶が生じる。移植拒絶を防ぐためのいくつかのアプローチが用 いられている:レシピエント免疫抑制、ドナーとレシピエントとの組織抗原を適 合させること、移植した組織の免疫原性を減少させること、またはレシピエント において移植片の外来抗原に対する寛容の状態を誘導すること。さらに、移植さ れる組織に依存して、首尾よく移植を達成するには異なるアプローチが必要であ り得、そして組合せ治療は、その有益な効果において付加的であり得る。例えば 、骨髄移植では、莫大な線量の化学放射線治療がレシピエントに施されて、レシ ピエントの自己骨髄が破壊されそしてドナー骨髄の移植を許容する免疫抑制が誘 導される。骨髄ドナーとレシピエントとが、主要組織適合抗原系(HLA)につい て関連し、かつよく適合する場合、なおよりよい結果が得られる。骨髄移植後、 通常は免疫抑制が与えられるにもかかわらず、それは制限された時間のみである 。 対照的に、腎移植については受容不可能な骨髄および消化管毒性を避けるのに 必要な免疫抑制治療の程度はより低い。さらに、継続的な移植後の免疫抑制が必 要とされる。しばしば、関連した腎ドナーは入手できず、そしてドナーとレシピ エントとの間のHLA適合の程度がより低いことは、しばしば骨髄移植よりもよく 受容される。 これらの2つの型の組織移植の他の主要な違いは、移植の前の輸血の効果であ る。腎移植レシピエントについては、事前の輸血は、(特に意図された腎ドナー 由来の)続く腎移植のためにある程度寛容を誘導することによって明らかに有益 である。しかし、骨髄移植の前の事前の血液輸血により、特に血液が意図された 骨髄ドナー由来である場合、移植拒絶の危険が目に見えて増加する。従って、器 官移植を増強するための手順(免疫抑制およびドナー-レシピエントHLA適合)が 類似しているにもかかわらず、以下のような明らかな違いがある:(1)要求さ れる免疫抑制の量、型、および期間;(2)器官ドナーとレシピエントとの間の 非HLA同一性の受容;および(3)続く器官移植を増強するかまたは損なうこと に対する、事前の輸血の効果。さらに、最もよく組み合わされた治療は、器官移 植を確実に成功させることにおいて常に成功するとは限らず、そして、用いられ た治療に付随して実質的に毒性であり得る。 適合しているHLAおよびレシピエント免疫抑制を用いることに加えて、移植さ れた組織の免疫原性を直接減少する努力、またはレシピエントに寛容を誘導する 努力(腎レシピエントでの事前の血液輸血よるもの以外)は、限定されてきた。 骨髄移植において、幹細胞のための骨髄移植片を精製または豊化し、そして移植 片対宿主病(移植後の合併症)を担い得るTリンパ球を排除するための努力によ り、しばしば、移植し損ねた移植骨髄が生じた。何人かの研究者は、移植を容易 にするために移植(皮膚移植)の前にインビトロで移植片を保存または培養した 。器官移植を増強するためのこれらの後者の方法のほとんどは、限定的に成功し た。 輸血または移植の後の、レシピエントによる不適合なドナー抗原の免疫認識、 および続く同種組織の破壊を避けることは、有益である。本発明は、この要求を 完全に満たし、そして他の関連する利点をさらに提供する。発明の要旨 本発明は、非免疫原性かつ/または寛容原性の血小板組成物および/または赤 血球組成物を提供する。このような組成物は、実質的に白血球を含まない。 本発明の関連する局面において、このような非免疫原性かつ寛容原性の血小板 組成物を調製する方法が提供され、この方法は、血小板豊富血液製剤を一回以上 遠心分離し、そしてその上清を回収する工程;および上清を濾過し、そして濾液 を回収して血小板組成物を生成する工程を包含する。この遠心分離の工程は、血 小板調製過程の任意の時点で、ハードスピンを伴うかまたは伴わない1回または 2回のソフトスピンを含み得る。濾過工程は、遠心分離工程の後、またはソフト スピンの一回目と2回目との間に行われ得る。あるいは、濾過の工程は、遠心分 離工程の前に行われ得る。 別の関連する局面内において、非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物を調製 する方法は:(a)血小板豊富血液製剤をまずソフトスピンし、そして血小板組 成物の上清を回収する工程;(b)血小板組成物を2回目にソフトスピンし、そ して血小板組成物の上清を回収する工程;(c)血小板組成物をハードスピンし 、そして血小板組成物の上清を回収する工程;および(d)血小板組成物を濾過 し、そして血小板組成物の濾液を回収する工程;を包含し、ここで、工程(a) は、工程(b)、(c)、および(d)の前に行われ、そして工程(b)、(c)、 および(d)は任意の順序で行われ得る。 なお別の関連する局面において、非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物を調 製する方法は:(a)血小板豊富血液製剤をハードスピンし、そして血小板組成 物の上清を回収する工程;(b)血小板組成物をソフトスピンし、そして血小板 組成物の上清を回収する工程;および(c)血小板組成物を濾過し、そして血小 板組成物の濾液を回収する工程;を包含し、ここで、工程(a)は、工程(b)お よび(c)の前に行われ、そして工程(b)および(c)はどちらの順序でも行わ れ得る。 本発明の別の関連する局面において、非免疫原性の血小板組成物が提供される 。本組成物は、(a)血小板豊富血液製剤を遠心分離し、上清を回収し、そして この組成物をUV照射に曝露する工程;または(b)血小板豊富血液製剤を濾過し 、濾液を回収し、そして濾液をUV照射に曝露する工程のいずれかによって生成さ れ得る。UV-Bが好ましいが、UV-A、UV-B、またはUV-Cの任意の照射が光付加剤( 例えば、ソラリン(psoralin))とともにまたはなしで用いられ得る。遠心分離 工程または濾過工程、およびUV照射工程は、どの順序でも行われ得ることが明ら かである。 上記の任意の方法において、適切な血小板豊富血液製剤は、全血、血小板豊富 血漿、濃縮血小板、アフェレーシス血小板、および軟膜血小板調製物を含む。 別の局面において、本発明は、非免疫原性かつ/または寛容原性の赤血球組成 物を調製する方法を提供し、その方法は:(a)赤血球豊富血液製剤を遠心分離し 、そして赤血球の下層を回収する工程;および(b)次に下層を濾過し、そして 濾液を回収して非免疫原性かつ寛容原性の赤血球組成物を生成する工程を包含す る。あるいは、濾過は初めに行われ、その後に遠心分離工程が行われ得る。 本発明のさらなる局面において、患者に輸血または移植される組織に対する免 疫学的寛容を誘導するための方法が提供される。このような局面の1つにおいて 、本方法は、患者に、次に輸血または移植される組織に対する免疫学的寛容を誘 導するのに十分な量で、非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物を投与する工程 を含む。ここで、この組成物は実質的に白血球を含まない。別のこのような局面 において、本方法は、患者に、次に輸血または移植される組織に対する免疫学的 寛容の誘導に十分な量で、非免疫原性かつ寛容原性の赤血球組成物を投与する工 程を含む。ここで、この組成物は実質的に白血球を含まない。種々の実施態様に おいて、輸血および移植される組織は、骨髄、血液、皮膚、膵臓、骨、肝臓、心 臓、肺、腎臓、または角膜に由来し得る。好ましい実施態様では、輸血または移 植される組織は血液である。 これらおよび他の局面は、以下の詳細な説明を参照することによって明らかに なる。本明細書に開示された全ての参考文献は、あたかもその各々が個々に援用 されるかのように、その全体が本明細書中で参考として援用される。発明の詳細な説明 本発明を説明する前に、本明細書中以下で用いられる特定の用語の定義を説明 することは、本発明の理解の助けとなり得る。 本明細書中で用いられる「非免疫原性」は、ヒトに投与された場合に、体液性 (抗体)免疫応答の発達も細胞性免疫応答の発達も伴わない組成物の特徴をいう 。 本明細書中で用いられる「寛容原性」は、他の状況において、細胞媒介免疫ま たは体液性免疫を誘導し得る、所定の抗原に対する免疫系の特異的な非反応性か らなる免疫性応答を生成する組成物の能力をいう。 本明細書中で用いられる「実質的に含まない」は、所定の型の細胞(例えば、 白血球)数におけるベースラインからの少なくとも2〜3logの減少を含む組成 物をいい、好ましくは1回の輸血あたり105の残渣レベル(プロピジウムイオジ ド染色を用いるNeubauerチャンバーを用いたマニュアル的計数によって決定され る)をいう。 上記のように、本発明は、非免疫原性かつ/または寛容原性の血小板組成物を 提供し、この組成物は実質的に白血球を含まない。このような組成物を達成する ために重要なのは、濾過工程および遠心分離工程の組合せ(これは、いずれの順 序でも行われ得る)の使用である。好ましい実施態様において、1つ以上の遠心 分離工程が、濾過工程の前に行われる。さらに、上記のように、本発明は非免疫 原性の血小板組成物を提供する。このような組成物は、遠心分離およびUV照射の 組合わせ、または濾過およびUV照射の組合せ(これらの工程は、いずれの順序で も行われ得る)のいずれかを介して生成される。本発明はまた、非免疫原性かつ /または寛容原性の赤血球組成物を提供し、これらは遠心分離工程および濾過工 程の組合せ(これらは、いずれの順序でも行われ得る)を介して生成され得る。 本発明の状況において、血小板組成物は、任意の血小板豊富生成物(例えば、 全血、血小板豊富血漿、濃縮血小板、アフェレーシス血小板、または軟膜調製濃 縮血小板)から生成され得る。同様に、赤血球組成物は、赤血球豊富生成物(例 えば、白血球、パックされた赤血球、またはアフェレーシス赤血球)から精製さ れ得る。用いられる出発材料に依存して、遠心分離および/または濾過の前に1 つ以上の工程を行うことが有利であり得ることは当業者に明らかである。例えば 、全血は、赤血球からの血小板の分離を増強するために、遠心分離および濾過の 前にRinger's Citrate Dextrose(RCD)で希釈(例えば、1:1)され得る。RCD は、滅菌された非免疫原性の注射可能な水中の、0.2ミクロンのフィルターで濾 過された1Mクエン酸ナトリウムの20mlを、500mlバッグのRinger's Injection溶 液中の5%Dextroseに添加することによって調製され得る。 本発明の状況において、軟膜調製濃縮血小板を用いて開始する場合を除き、遠 心分離および濾過の両方が、非免疫原性かつ寛容原性の製剤を生成するために必 要とされることが見出されている。軟膜血小板については、本明細書中に記載さ れるような濾過が、非免疫原性かつ寛容原性の製剤を生成するのに十分であるこ とが見出されている。任意の特定の理論に拘束されることを望むことなしに、白 血球汚染は、血液由来製剤における免疫原性の顕著な供給源であると考えられて いる。本発明において、血液が白血球の2つの異なる集団を含むこと、および遠 心分離工程および濾過工程の組合せが、製剤を実質的に白血球を含まないものに するために必要であることが見出されている。 非免疫原性かつ寛容原性の製剤を生成するために、少なくとも1つの遠心分離 工程が、濾過の前に好ましくは行われる。本明細書中に記載される遠心分離の第 一の工程は、血小板から赤血球を分離しそしていくらかの白血球を除去するため に行われる。このような分離は、一般に1つ以上のソフトスピンおよび/または ハードスピンを用いて達成され得る。本明細書中で用いられる用語「ソフトスピ ン」は、処理される血液の容量に依存して180〜2000×gで行われる遠心分離を いう。好ましくは、遠心分離は、30〜60mlの血液容量について約250×gである 。処理される血液容量および用いられるg力に依存して、4〜30分の遠心分離時 間が十分である。30〜60mlの血液容量について、250×gで10分が好ましい。用 語「ハードスピン」は、処理される容量に依存して500〜6000×gで4〜40分間 の遠心分離をいい、好ましくは30〜60mlの容量について約900×gで約10分間の 遠心分離をいう。任意の種々の市販の遠心分離機(例えば、スウィングバケット ローター遠心分離機(IEC,Needham Heights,MA))が、遠心分離工程(単数また は複数)のために用いられ得る。 遠心分離の最初の工程は、ソフトスピンまたはハードスピンであり得る。1つ の好ましい実施態様において、最初のソフトスピンの後に、第二のソフトスピン 、ハードスピン、および濾過の工程があり、これらは任意の順序で行われ得る。 別の好ましい実施態様において、最初のハードスピンの後に、ソフトスピンおよ び濾過の工程があり、これらはいずれの順序でも行われ得る。これらの好ましい 実施態様における工程の順序は、以下の表1に提供される。表1 非免疫原性かつ/または寛容原性の血小板組成物を調製するための好ましい方法 における工程の順序 これらの工程が一般に非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物を生成するのに十 分である一方、他の遠心分離工程および/または濾過工程もまた、上記に提供さ れる一連の工程の任意の時点で行われ得ることは明らかである。 例えば、非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物を調製するために、最初のソ フトスピンが、血小板から赤血球を分離し、そしていくらかの白血球を除去する ために上記のように行われ得る。全血において行われるソフトスピンは、赤血球 を含む下層、主に血小板および血漿を含む上層、ならびに白血球および赤血球を 含む界面を生じる。非免疫原性かつ寛容原性の赤血球組成物の調製のために、上 層が除去され、そしてそれは以下に記載のように直接濾過され得る。 次いで、ハードスピンは、血小板を濃縮するために行われ得る。好ましくは、 ハードスピンは、第一のソフトスピンおよび濾過の後に行われ、濃縮血小板の下 層を生成し、そして血漿の除去を可能にする。次いで、濃縮血小板は、再懸濁さ れ、そして白血球のより完全な除去のための濾過の後に第二のソフトスピンに供 され得る。しかし、さらなる白血球を除去するための第二のソフトスピンがまた 、濾過の前に、ハードスピンの前の濾過の後に、または上記のように濾過および ハードスピンの両方が行われた後に、血小板豊富血漿について行われ得る。 あるいは、血小板調製物(軟膜濃縮血小板)は、全血についてハードスピンを 第一に行うことによって調製され得る。ハードスピンは、全血を主に血漿を含む 上層、赤血球を含む下層、ならびに白血球、赤血球、および血小板を含む界面に 分離する。血漿は除去され、そして白血球、血漿、および赤血球を含む界面が取 り出され、そしてソフト遠心分離に供される。個々のユニットがソフトスピンに 供されるか、またはソフトスピンが他の献血から調製された個々の軟膜をプール した後に行われるかのいずれかである。このソフト遠心分離は、白血球および赤 血球を除去する。次いで、これらの軟膜血小板が濾過に供される。 非免疫原性かつ寛容原性の赤血球を調製するために、少なくとも1つの遠心分 離工程(ハードスピンまたはソフトスピンのいずれか)および濾過工程が行われ 得る。好ましい実施態様において、全血のソフトまたはハード遠心分離いずれか の後に得られる赤血球の下層が取り出され、そして濾過される。あるいは、赤血 球豊富生成物(例えば、全血)が濾過され、次いでハードまたはソフト遠心分離 に供され、赤血球の下層が取り出され得る。濾過は、当業者に公知の任意の種々 の装置および手順を用いて行われ得る。例えば、適切なフィルターとして、Pall フィルターBPF-4およびRC-10(Pall Biomedical Products,East Hills,NY)が 挙げられる。 本明細書中に記載される濾過工程(単数または複数)は、白血球数をさらに減 少させるために行われる。濾過は、当業者に公知の任意の種々の装置および手順 を用いて行われ得る。例えば、適切なフィルターとして、PLF-1、 PLF-10、PL-5 0、およびPL-100のようなPallフィルター(Pall Biomedical Products,East Hil ls.NY)、血小板フィルターTP*IG500(Terumo,Somerset,NJ)、ならびに血小板フ ィルター4C2477(Fenwal/Baxter,Chicago,IL)が挙げられ得、PLF-10が好まし い。 血小板組成物を調製するために、1つ以上の遠心分離工程が濾過の前に行われ る場合は、回収された上清は、濾過装置を通される。種々の実施態様において、 濾過工程は、白血球減少の程度がわずかに増大することを期待して2回行われ得 る。しかし、本明細書中に記載の利点を達成するためには、1回より多く生成物 を濾過する必要はない。上記のように、濾過は遠心分離の前に行われ得る。次い で、このような実施態様において、濾液は上記のような遠心分離に供される。 上記の遠心分離工程および濾過工程は、非免疫原性かつ寛容原性の製剤を生成 するために十分である。しかし、遠心分離されたおよび/または濾過された血小 板組成物は、UV照射に曝すことによってさらに処理され得る。任意のUV-A、UV-B 、またはUV-C照射が用いられ得るが、UV-Bが好ましい。UV-Aは、320〜400nmの波 長を表し、UV-Bは、290〜320nmの波長を表し、そしてUV-Cは、200〜290nmの波長 を表す。UV-B照射の総用量は、一般に約600と1632mJ/cm2との間の曝露を生じ、 約612mJ/cm2が好ましい。UV-C照射の総用量は、好ましくは約12と36mJ/cm2との 間である。照射の強度(そしてそれによる総曝露の測定)は、放射線検出器(In ternational Light,Inc.Newburyport,MA)の使用を介して得られ得る。 UV-A、UV-B、またはUV-C照射(光付加剤(例えば、ソラレン(psoralin))を用 いるかまたは用いない)は、血小板および/または赤血球組成物の調製における 任意の時点で行われ得ることは明らかである。広範な種々の装置が、本明細書中 に記載のUV曝露を提供するために用いられ得る。このような装置として、殺菌灯 (General Electric)およひHaemonetics(Braintree,MA)UV-B照射デバイスが 含まれる。UV照射血小板または赤血球組成物の調製の際、混合リンパ球培養物( MLC)実験を行い、そして残渣のリンパ球が、MLCにおいてもはや剌激または応答 し得ないことを測定することによって、インビトロで非免疫原性かつ寛容原性の 特徴を確認し得る。 上記のように、本明細書中に記載の非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物お よび赤血球組成物は、寛容誘導のために用いられ得る。この目的のための組成物 の投与の方法は、当業者に明らかである。寛容は、血小板または赤血球組成物の の輸血(一般に反復輸血)をレシピエントに投与することによって誘導される。 輸血は通常1週間おきに与えられるが、他のスケジュールが適切である。一般に 、1から8回までの輸血が提供され、少なくとも3回の輸血が好ましい。 同種免疫の血小板不応性が起こったかどうかを決定するためには、血小板応答 および抗体測定の両方が有用である。血小板応答は、輸血前および輸血後の血小 板数を測定することによって、そして血小板増分、%血小板回復、または補正さ れた数増分を計算することによって測定される。抗体測定は、血小板および/ま たはリンパ球毒性抗体試験を含む種々の試験を用いて行われる。このような試験 は、当業者に周知である。 あるいは、同種免疫のみが起こったかどうかを決定するために、抗体測定が用 いられる。抗体測定は、血小板および/またはリンパ球毒性抗体試験を含む種々 の試験を用いて行われる。 以下の実施例は、例示のために提供されるが限定のためではない。 実施例 実施例1 血小板組成物の調製 この実施例は、非免疫原性および/または寛容原性の血小板組成物の調製を例 証する。 イヌの血液27mlを、18G 11/2"針(Becton-Dickinson Immunocytometry System s,San Jose,CA)を用いる頚静脈穿刺を介して、酸性クエン酸デキストロース 処方A(Acid Citrate Dextrose formula A)(ACD-A抗凝固溶液)3mlを含む30m lシリンジ(Becton-Dickinson)に抜き取る。次いで、血液を、シリンジを3回 反転させることによりACD-A(Fenwal/Baxter,Chlcago,IL)と混合する。抗凝固 化された血液を、リンゲルクエン酸デキストロース(RCD)30mlを加えておいた1 50ml輸送用パック(transfer pack)(Baxter)に絞り出す。RCDを、無菌、非発熱 性の注射用水(Baxter)中の0.2ミクロン濾過した(Gelman Sciences,Ann Arbo r,MI)1Mクエン酸ナトリウム(Mallinckrodt,Inc.,Paris,KY)20mlを、リン ゲル注射溶液中の5%デキストロース(Baxter)の500mlバッグに加えることに より、調製する。150mlパックを3回反転し、ACD血液とRCDとを混合し、そして2 50×gで10分間、スイングバケットローター遠心分離機(IEC)に置く。血小板 豊富血漿(PRP)を、血漿プレス(plasma press)(Fenwal)を介して赤血球層まで 軟膜と共に、第2のl50ml輸送用パックヘ絞り出す。PRPを、重力の流れを介して 第3の150ml輸送用パックに接続したPLF-1フィルター(Pall)を通して濾過する 。白血球の少ない(leucopoor)PRP細胞を含む第3の輸送用パックをスイングバ ケットローター遠心分離機で900×g、10分間遠心分離する。血漿/RCD を、血漿プレスを介して第4の150ml輸送用パックに絞り出し、そして保存する 。残存する細胞ペレットを、第3の輸送用パック内で穏やかにマッサージして、 血漿プレスにより残った残存溶液中にそれを再懸濁する。無菌の液体の51クロム 酸ナトリウム(Amersham)300μCiを加え、そしてバッグを、穏やかに5回反転 して溶液を混合する。バッグを放置して、室温で60分間インキュベートする。非 結合51CRを、150ml輸送用パック中の取っておいた(set aside)血漿/RCDを、5 1CR標識血小板を含む150ml輸送用パックに移すことにより洗い流す。成分を、3 回反転させることにより混合し、そして放射性の血小板を、スイングバケットロ ーター遠心分離機で900×g、10分間スピンすることによりペレット化する。放 射性の血漿をデカントし、そしてRCD6mlを150mlパックに加える。ペレット化さ れた血小板を穏やかにマッサージすることにより再懸濁し、13ml無菌スナップキ ャップチューブ(Falcon #1054)にデカントし、そしてスイングバケットで180 ×g、5分間遠心分離する。上清を、RBC/WBCペレットの5mm以内まで、端に接 続した10cm長の輸送用パックチュービングを使用して10mlシリンジに吸引する。 5mlを、注射のために使用する。 調製のこの方法を使用して、コントロールペレット(すなわち、濾過またはUV 照射なしであるが、遠心分離により白血球減少させた)(行1、表III)、遠心 分離およひUV照射により調製した白血球減少組成物(上記の濾過工程を実施しな かったが、実施例2に記載するようにUV照射を実施した)(行4、表III)、な らびに濾過および遠心分離の両方により白血球減少させた組成物(行5、表III )を調製した。 実施例2 血小板組成物の調製 この実施例は、さらなる非免疫原性および/または寛容原性の血小板組成物の 調製を例証する。 イヌの血液27mlを、18G 11/2"針(Becton-Dickinson)を用いる頚静脈穿刺を 介して、酸性クエン酸デキストロース処方A(ACD-A抗凝固溶液)3mlを含む30ml シリンジ(Becton-Dickinson)に抜き取る。次いで、血液を、シリンジを3回反 転させることによりACD-A(Fenwal/Baxter)と混合する。抗凝固化された血液を 、リンゲルクエン酸デキストロース(RCD)30mlを加えておいた150ml輸送用パッ ク(Baxter)に絞り出す。RCDを、無菌、非発熱性の注射用水(Baxter)中の0.2 ミクロン濾過した(Gelman)1Mクエン酸ナトリウム(Mallinckrodt)20mlを、リ ンゲル注射溶液中の5%デキストロース(Baxter)の500mlバッグに加えること により、調製する。150mlパックを3回反転し、ACD血液とRCDとを混合し、そし て250×gで10分間、スイングバケットローター遠心分離機(IEC)に置く。血小 板豊富血漿(PRP)を、血漿プレス(Fenwal)を介して赤血球層まで軟膜と共に 、第2の150ml輸送用パックへ絞り出す。PRPを、重力の流れを介して別の150ml 輸送用パックに接続したPLF-1フィルター(Pall)を通して濾過する。製剤をUV 照射する場合、白血球の少ないPRPを300ml uv透過性バッグ(Terumo,Somerset ,NJによるStericell)に移し、そして撹拌しながらHaemonetics血小板処理シス テム(Platelet Treatment System)(Braintree,MA)上で612mJ/cm2 uvBのモ ニターされる線量で照射する(International Light Inc.,Newburyport,MA) 。UV照射された白血球の少ないPRPを、150mlパックに移し、この中で細胞を900 ×g、10分間、スイングバケットローター遠心分離機でペレット化する。血漿/ RCDを、血漿プレスを介して150ml輸送用パックに絞り出し、そして後のために保 存する。残存する細胞ペレットを、輸送用パック内で穏やかにマッサージして、 血漿プレスにより残った残存溶液中にそれを再懸濁する。血小板懸濁液を、13ml 無菌スナップキャップ遠心分離チューブ(Falcon #2054)にデカントし、そして 3mlシリンジ(Becton-Dickinson)中のRCDでの2回の連続した3mlのパックの すすぎ液をスナップキャップチューブに加える。このチューブを、スイングバケ ット(IEC)で180×g、5分間スピンさせる。 PRPを、輸送用ピペット(Globe Scientific,Inc.,Paramus,NJ)を用いて、 RBC/WBCペレットの5mm以内までを別のスナップキャップチューブに取り出し、 一方RBC/WBCペレットを含むチューブを保存する。無菌の液体の51クロム酸ナト リウム(Amersham)300μCiを加え、そして1秒間穏やかにボルテックスする。 チューブを放置し、60分間室温でインキュベートする。非結合51CRを、ICR/PRP を血漿/RCDを含む150mlパックに移し戻すことにより洗い流す。成分を、3回反 転することにより混合し、そして放射性の血小板を、スイングバケットローター 遠心分離機で900×g、10分間スピンすることによりペレット化する。放射性の 血漿をデカントし、そしてRCD6mlを150mlパックに加える。ペレット化された血 小板を穏やかにマッサージすることにより再懸濁し、13ml無菌スナップキャップ チューブにデカントし、そしてスイングバケットで180×g、5分間遠心分離す る。輸送用ピペットを使用して、血小板を、ペレット化されたRBC/WBCを含む保 存した13mlスナップキャップチューブに移す。血小板とRBC/WBCとを、輸送用ピ ペットのバルブを5〜10回押したり離したりすることにより穏やかに混合し、そ して端に接続した10cm長の輸送用パックのチュービングを用いて10mlシリンジに 吸引する。5mlを、注射のために使用する。 調製のこの方法を使用して、濾過により調製した白血球減少組成物(行2、表 III)ならびに濾過およびUV照射により調製した組成物(行3、表III)を調製し た。 実施例3 血小板の同種免疫の防止 この実施例は、血小板の同種免疫を防止する、代表的な非免疫原性および/ま たは寛容原性の血小板組成物の能力を例証する。 イヌの対を、ドナーおよびレシピエントとして選別した。輸血された標識され たドナー血小板に対する各レシピエントの応答を、特殊化された輸血プログラム に従って決定した。一次ドナーに対する免疫を検出するために、8週間までの処 理した血小板の輸血を、一次ドナー(1)から与えた。イヌが8週間の処理した 血小板の輸血に不応性にならなかった場合、一次ドナーに対する寛容の誘導を評 価するために、追加の8週間までの一次ドナーからのコントロール血小板の輸血 を与えた。他のドナーに対する寛容の誘導を評価するために、8週間までのコン トロール血小板の輸血を、二次ドナー(2)および三次ドナー(3)から与 えた。これらの各輸血スケジュールについて、51クロム放射標識したドナー血小 板を8週間までまたはレシピエントが不応性になるまで毎週与えた。この不応性 は、2つの連続した場合に、輸血されたレシピエントにおける注射24時間後の ドナー血小板の5%未満の回復として定義される。不応性の時点で、次のドナー からの輸血を開始した。放射標識化した血小板の生存の測定による血小板の不応 性の決定に加えて、輸血されたレシピエントのいくつかには、FACScan(BectonD ickinson Immunocytometry Systems,San Jose,CA)を用いたフローサイトメト リー技術による、ドナーの血小板、リンパ球、および赤血球に対するレシピエン ト抗体についての測定もまた実施した。 表IIは、実施例1および実施例2に概説した技術により調製した、注射前の血 小板製剤(用量あたり)に対して実施した細胞計数の結果を示す。 表II 輸血製剤の全細胞数の範囲 *自動細胞計数機(Coulter)により決定 **手動計数により決定(プロピジウム-ヨウ素染色を伴うNeubauerチャンバー) ***WBC計数に使用される方法の感度の限界 表IIIは、輸血実験の結果を示す。一次ドナー由来の修飾した血小板輸血を使 用した場合、遠心分離により白血球が減少されたコントロールの血小板製剤も濾 過した製剤も(一度または二度のいずれの濾過を実施した場合も)、一種類より 多くの修飾を受けた製剤(すなわち、遠心分離により白血球を減少させ、次いで UVを照射したかもしくは濾過した、または濾過および次いでUV照射により白血球 を減少させた血小板)と比較して、血小板の同種免疫を防止し得なかった。二重 に修飾した製剤の群の中において、一次の同種免疫を防止する能力において相互 に有為に異なるこれらの製剤はなく、そしてそれらは、その一次ドナー由来のコ ントロール血小板製剤に対する寛容を維持することにおいて等しく有効であった 。しかし、遠心分離により白血球を減少させ、さらにまた濾過により白血球を減 少させた血小板製剤のみが、それらが以前に曝されていないドナー2およびド ナー3由来のコントロール血小板輸血に対する寛容を誘導し得た(p<0.001、 与えられた全ての他の血小板製剤と比較して)。他の実験において、遠心分離お よび濾過により白血球を減少させた血漿のない赤血球または遠心分離および濾過 により白血球を減少させた血漿を、遠心分離および濾過により白血球を減少させ た一次ドナーのイヌの血小板に加えた場合、これらの血小板製剤は依然として非 免疫原性であった。これらの実験のためのRBCを、パックされた赤血球(血小板 豊富血漿を除去した)を2つのBPF-4フィルターを通して濾過し、濾過したRBCを 1300×gで15分間遠心分離し、そしてRBCの底部の1〜2ccを取り出すことによ り調製した。次いで、RBCを生理食塩水で2回洗浄した。血漿を調製するために 、全血を、1300×gで10分間スピンした。上清の血漿を取り出し、そしてPLF-1 フィルターを通して濾過した。 表III 輸血結果 *歴史的コントロール。現在のRx 腕(arm)との比較のためにはp値は与えられな い。 **1回濾過された血小板を受けた8頭のイヌの中で、3頭のみが非不応性であり (38%)、そして2回濾過された血小板を受けた5頭のイヌの中で、1頭(20% )のみが非不応性であった。従って、1回濾過と2回濾過についてデータ間の差 異はなかったので、データを併せた。 ***ドナー1、ドナー2、およびドナー3由来の全ての非Rx血小板はコン トロール血小板のように調製される;すなわち、それらはCENTによるLRである。 ND 実施せず。実施例4 免疫学的寛容の誘導 この実施例は、免疫学的寛容を誘導するための、実施例1および実施例2に記 載した血小板組成物の使用を例証する。その一次ドナー由来の処理した血小板に 対して不応性にならなかった表III(行2〜5)の29頭の動物のサブグループの 中で、3頭(10%)のみが、後に、遠心分離により白血球を減少させた一次ドナ ーの血小板に対して不応性となった。この不応性の率は、この製剤を最初の血小 板処置プログラムとして与えた場合に見られる86%の血小板不応性率よりも非常 に低い(表III、行1)。このことは、濾過、濾過-UVI、遠心分離-UVI、および 濾過-遠心分離した製剤での前処置による寛容の誘導を示唆する。引き続く実験 において、2重に修飾した製剤を受けた動物は、それらの一次ドナーからの非修 飾血小板輸血に対して寛容であることが決定された。このような2重修飾血小板 および赤血球製剤(特に、遠心分離しかつ濾過した白血球減少血小板および赤血 球製剤)はまた、他の輸血される組織および移植される組織に対する寛容を誘導 するために使用され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.非免疫原性かつ/または寛容原性の血小板組成物であって、該組成物は実質 的に白血球を含まない、組成物。 2.非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物の調製方法であって、該方法は以下 の工程: (a) 血小板豊富血液製剤を1回以上遠心分離し、そして上清を回収する工程; ならびに (b) 該上清を濾過し、そして濾液を回収して、非免疫原性かつ寛容原性の血小 板組成物を生成する工程、 を包含する、方法。 3.前記遠心分離する工程が第1のソフトスピンおよび第2のソフトスピンを含 む、請求項2に記載の方法。 4.前記遠心分離する工程が濃縮血小板を生成するためのハードスピンをさらに 含み、そしてここで該ハードスピンが前記第2のソフトスピンの前に実施される 、請求項3に記載の方法。 5.前記遠心分離する工程が少なくとも1回のソフトスピンおよびハードスピン を含み、そしてここで該ソフトスピンおよびハードスピンが濾過する工程の前に 実施される、請求項2に記載の方法。 6.前記濾過する工程が前記第1のソフトスピンの後かつ前記第2のソフトスピ ンの前に実施される、請求項3に記載の方法。 7.非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物の調製方法であって、該方法は以下 の工程: (a) 血小板豊富血液製剤に対して第1のソフトスピンを実施し、そして上清血 小板組成物を回収し、そしてその後、任意の順序で、以下の工程を実施する工程 : (1) 該血小板組成物に対して第2のソフトスピンを実施し、そして上清血小板 組成物を回収する工程; (2) 該血小板組成物に対してハードスピンを実施し、そして上清血小板組成物 を回収する工程;および (3) 該血小板組成物を濾過し、そして濾液血小板組成物を回収する工程; を包含し、 それにより非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物を生成する、方法。 8.非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物の調製方法であって、該方法は以下 の工程: (a) 血小板豊富血液製剤に対してハードスピンを実施し、そして上清血小板組 成物を回収し、そしてその後、任意の順序で、以下の工程を実施する工程: (1) 該血小板組成物に対してソフトスピンを実施し、そして上清血小板組成物 を回収する工程;および (2) 該血小板組成物を濾過し、そして濾液血小板組成物を回収する工程; を包含し、 それにより非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物を生成する、方法。 9.非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物の調製方法であって、該方法は以下 の工程: (a) 血小板豊富血液製剤を濾過し、そして濾液を回収しする工程;ならびに (b) 次に該濾液を遠心分離し、そして上清を回収して、非免疫原性かつ寛容原 性の血小板組成物を生成する工程、 を包含する、方法。 10.前記血小板豊富血液製剤が、全血、血小板豊富血漿、濃縮血小板、アフェ レーシス血小板、および軟膜血小板調製物からなる群より選択される、請求項2 、7、8、または9のいずれかに記載の方法。 11.患者において、輸血または移植される組織に対する免疫学的寛容を誘導す る方法であって、該方法は以下の工程: 該患者に、次に輸血または移植される組織に対する免疫学的寛容を誘導するの に十分量の、非免疫原性かつ寛容原性の血小板組成物を投与する工程であって、 該組成物は実質的に白血球を含まない、工程、 を包含する、方法。 12.前記輸血または移植される組織が、骨髄、皮膚、膵臓、骨、肝臓、心臓、 肺、腎臓、および角膜からなる群より選択される、請求項11に記載の方法。 13.前記輸血または移植される組織が血液である、請求項11に記載の方法。 14.非免疫原性の血小板組成物であって、該組成物は実質的に白血球を含まな い、組成物。 15.非免疫原性の血小板組成物の調製方法であって、該方法は以下の工程: (a) 血小板豊富血液製剤を遠心分離し、そして上清を回収する工程;および (b) 該上清をUV照射に曝露する工程、 を包含する、方法。 16.非免疫原性の血小板組成物の調製方法であって、該方法は以下の工程: (a) 血小板豊富血液製剤を濾過し、そして濾液を回収する工程;および (b) 該濾液をUV照射に曝露する工程、 を包含する、方法。 17.前記UV照射がUV-B照射である、請求項15または16に記載の方法。 18.前記UV-B照射が約600mJ/cm2と1632mJ/cm2との間の曝露をもたらす、請求 項17に記載の方法。 19.前記血小板豊富血液製剤が、全血、血小板豊富血漿、濃縮血小板、アフェ レーシス血小板、および軟膜血小板調製物からなる群より選択される、請求項1 5または16に記載の方法。 20.非免疫原性かつ/または寛容原性の赤血球組成物であって、該組成物は実 質的に白血球を含まない、組成物。 21.非免疫原性かつ寛容原性の赤血球組成物の調製方法であって、該方法は以 下の工程: (a) 赤血球豊富血液製剤を遠心分離し、そして下層を回収する工程;ならびに (b) 次に該下層を濾過し、そして濾液を回収して、非免疫原性かつ寛容原性の 赤血球組成物を生成する工程、 を包含する、方法。 22.前記遠心分離する工程がハードスピンを含む、請求項21に記載の方法。 23.非免疫原性かつ寛容原性の赤血球組成物の調製方法であって、該方法は以 下の工程: (a) 赤血球豊富血液製剤を濾過し、そして濾液を回収する工程;ならびに (b) 次に該濾液を遠心分離し、そして下層を回収して、非免疫原性かつ寛容原 性の赤血球組成物を生成する工程、 を包含する、方法。 24.前記遠心分離する工程がハードスピンを含む、請求項23に記載の方法。 25.患者において、輸血または移植される組織に対する免疫学的寛容を誘導す る方法であって、該方法は以下の工程: 該患者に、次に輸血または移植される組織に対する免疫学的寛容を誘導するの に十分量の、非免疫原性かつ寛容原性の赤血球組成物を投与する工程であって、 該組成物は実質的に白血球を含まない、工程、 を包含する、方法。 26.前記輸血または移植される組織が、骨髄、皮膚、膵臓、骨、肝臓、心臓、 肺、腎臓、および角膜からなる群より選択される、請求項25に記載の方法。 27.前記輸血または移植される組織が血液である、請求項25に記載の方法。
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