JP2000501838A - 細胞生存率、有核赤血球、および白血球分類の同時分析方法 - Google Patents

細胞生存率、有核赤血球、および白血球分類の同時分析方法

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Abstract

(57)【要約】 三重トリガーアンド/オア論理を利用した、有核赤血球(NRBC),WBC,損傷WBC および WBC 分類(WBC/Diff)を測定する、同時および定量的フローサイトメトリーによる分析法。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞生存率、有核赤血球、および白血球分類の同時分析方法 発明の背景 本発明は、損傷白血球(WBC)、有核赤血球(NRBC)および白血球のサブポピ ュレーション(WBC/Diff)の同時および定量分析の方法に関する。より詳細には 、本発明は、多次元光散乱、蛍光分析および白血球細胞膜を傷害することなく赤 血球(RBC)を溶解するすることができる溶解試薬を用いることにより、全血サ ンプル中の WBC、 NRBC、損傷 WBC、および WBC サブクラスの分類(WBC/Diff) に関する。 NRBC 数は従来血液塗沫形態法により測定する。染色した血液塗沫は顕微鏡下 で検査され、NRBC は人によって計数される。一般的には、NRBC の濃度は、白血 球(“WBC”)100 に対する NRBC数で報告される。標準的には、患者血液塗沫上 の同一範囲内に存在する 200 個の WBC と NRBC を計数し、100 個の WBC あた りの NRBC 数として NRBC 濃度を表わすために、測定数を2で割る。このタイプ の人による顕微鏡を用いた測定方法の大きな問題点は、この方法が非常に骨の折 れる集約的で、時間がかかり、し かも統計性に乏しいため主観的で不正確なことである。そのため、長年、正確で 自動的な NRBC 測定法が、病理医および実験技術者に求められてきた。 臨床用フローサイトメーターで用いるために NRBC 分類法を自動化するにあた り大きな問題点は、NRBC がまれなイベントであり、一方 RBC 数が非常に多いた め、細胞の電気抵抗性の差(インピーダンス測定)あるいは光散乱特性(光学測 定)のいずれによっても、赤血球(“RBC”)集団中の NRBC 群は容易には検出 できないことである。RBC 集団の代わりに、WBC 群中のNRBC 数を測定するよう な多くの試みがなされたが、これらの努力は一般には成功していない。 フローサイトメーターで利用されている通常の二次元空間区別法では、NRBC が WBC 中で十分に境界が限定されたクラスターを形成しないため、NRBC 群は W BC 群から容易には識別されない。検出された信号を一般的に受け入れられてい る二次元光散乱(前方対側方)あるいは光散乱対吸収ドットプロットで調ベる場 合には、通常リンパ球群から NRBC 群を識別することができない。NRBC 群の大 半による信号は通常 RBC ストロマおよび血小板(“PLT”)の信号と混ざり、さ らに NRBC クラスター の上限はしばしばリンパ球群によって占められている領域にまではりだす。 器機は、サンプルドットプロットがリンパ球クラスターの下方において、ノイズ シグナルが増加したことを示す場合には、NRBCの可能性のある存在に対して、サ ンプルに“フラッグ”するのみである。上昇したノイズレベルが PLT クランプ 、巨大血小板あるいは不完全に溶解された RBC によるものであり得ることから 、本タイプのフラッグは頻繁に偽陽性の結果を生む。さらに、その干渉により N RBC を含むサンプルの正確な総 WBC 数およびWBC 分類(“WBC/Diff”)を得る ことは非常に困難である。さらに、フラッグされたサンプルの血液塗沫は、正確 な WBC 分類および NRBC 数を得るために、熟練した技術者が試験し、顕微鏡下 で計測しなければならない。これは非常に骨のおれる集約的な、主観的な工程で ある。 これらの困難性にもかかわらず、自然細胞死を示している細胞群、あるいは細 胞毒性のある薬剤あるいは抗癌剤などによって傷害されている細胞を正確に特徴 付けるためには、サンプル 中の無損傷細胞に占める傷害をうけた細胞を同定し、計測することが重要である 。生存不可能な細胞は抗体やその他の細胞マーカーと非特異的に結合し、従って 、血液学解析によるのと同様に、免疫表現型分類によっても同定、計数すべきで ある。 生体内では、二種類の異なった細胞死の形態、アポトーシスとネクローシスが ある。アポトーシス(本用語は Kerr らによって導入された)は、遺伝子により プログラムされた細胞死であり、変態、胚形成および形態形成中に起きる。好中 球は炎症反応中にアポトシスに陥り、リンパ球は免疫系の制御においてアポトー シスに陥る。化学療法で用いる細胞毒性のある傷害物質を含む様々な薬物による 細胞傷害が基となってアポトーシスが起る。アポトーシスは前癌状態あるいは癌 化した組織中においても示される。アポトーシスの過程において細胞膜は完全な 状態のままで、細胞は壊れてアポトーシス小体になり貧食される。一方、ネクロ ーシスあるいは不測の細胞死は、身体的損害、低酸素症、高熱、飢餓、補体によ る攻撃および化学的傷害などの、有害な傷害に応答して起きる。これらの細胞は 細胞外物質を選択的に浸透させる、あるいは漏出させることができなくなり、最 終的に原形質膜を失う。原形質膜が本来の状態でなくな った細胞は、正常時には無損傷細胞膜を透過しないような染料などの外部の化合 物に対して透過性を有するようになり、“生存不可能”あるいは傷害されたとみ なされる。原形質膜が本来の状態でなくなった損傷細胞は代謝的にも機能しない 。 血液サンプルが老化する、あるいは、フローサイトメトリー解析に先立って行 う細胞を傷害するような細胞調製処理において同様な現象、細胞死が生体外で起 る。最近の細胞の調製処理では、モノクローナル抗体(Mab)での標識、赤血球 (RBC)の溶解およびさらに破壊されることを防ぐための白血球(WBC)の固定な どの長い工程に細胞をさらす。 90゜および前方光散乱技術の組み合せが当業界において、無損傷細胞から損傷 細胞を区別するために使用されている。しかし、光散乱のみでは、損傷細胞ある いは生存不可能な細胞を生存可能な、あるいは無損傷細胞から明確に分離し、計 数するほどは感度が高くないことが知られている。この事は、たとえば血液サン プルなどのようにサンプルが異なった細胞群を含んでいる場合特に該当する。多 角光散乱に加え、蛍光核酸染色試薬を用いることで、死細胞の検出感度が劇的に 向上する。最近では、サンプル中の細胞が無損傷であるか傷害を受けているかを 確認するために光散乱と蛍光技術を用いた様々な方法がある。この技術によって 生存可能な、無損傷細胞はフルオレセインジアセテート(FDA)やヨウ化プロピ ジウム(PI)を用いて、死細胞と識別することができる。これらの方法において 、サンプルは FDA あるいは PI のいずれかと処理する。FDA で染色される細胞 は生存可能な細胞であると認識され、PI で染色される細胞は“死んでいる”と 認識される。しかし、固定した細胞は自家蛍光を発するため、細胞を固定するこ とができず、これらの方法は制限される。さらに、細胞内のエステラーゼによる FDAの加水分解産物であるフルオレセインは非常に明るいため、FITC やフィコ エリスリン(PE)などのその他の染色試薬の免疫蛍光シグナルを埋没させてしま う。 米国特許第 4,661,913 および 4,284,412 号明細書においてフローサイトメー ターでの光散乱分析による WBC サブポピュレーション分類法が記述されている 。米国特許第 4,520,110 号明細書において光散乱および蛍光を組み合わせて使 用する免疫表現型分類による異種白血球群分類法が記述されている。上記の明細 書はともに人によるサンプルの調製、および今日の高速多パラメーター血液学分 析器に組み込むには時間が長過ぎるインキ ュベーションが必要な方法について記述している。さらに、これら参考文献は無 損傷細胞から損傷細胞を識別する方法を明らかには教示していない。 Va1et による米国特許第 4,751、188 号明細書は、細胞成分を染料で染色する ことができ、これは例えばフローサイトメーターで細胞容積と同時に、測定でき るとの原理に基づいた方法を記述している。この特許によれば、数分以内に無損 傷な血球の計数が可能である。この方法において、血液サンプルは、緩衝化され た等張生理的食塩水でサンプルを1:250 に希釈する;予め濃度が決められてい る蛍光 RNA/DNA 染色試薬、蛍光膜電位感受性染色試薬、蛍光性単分散校正粒子 および染色試薬が溶解している有機性溶媒から成る保存溶液の5 μlを加える ;および混和物を室温で3から5分間保温するステップから成る手順で人により 調製される。染料は DMSO や DMF のような有機溶媒中に貯蔵溶液として保存し 、細胞を染色するためにこれら貯蔵染料溶液を、ほんの微量のみ細胞懸濁液に直 接加える。調製された細胞懸濁液は測定のために、フローサイトメーターのフロ ーセルを通って吸入される。この方法において、DNA/RNA染色試薬が用いられる 。この DNA/RNA 染色試薬はアクリジン オレンジ(AO)、キナクリン(QA)あるいはピロニンY(PY)のいずれかであり 、膜感受性染色試薬は 3,3-ジヘキシル-オキサカルボシアニン(DiOC6)である 。さらに細胞蛋白質染色試薬;脂質染色試薬;酵素染色試薬;細胞内 pH 染色試 薬およびSH基染色試薬の群から選択した少なくとも一つの染色試薬を使用する 。この発明において記述されているように、Va1et の方法論は1)有機溶媒に溶 解されている染料を、極少量人の手により添加するステップを必要とすることか ら完全に自動化できず、2)血液細胞計数を完了するのに必要な総時間として、 比較的に長時間を要し、3)血液細胞の特性を明らかにするために、少なくとも 2種類の染料を必要とするが、このことはクエンチングの問題を生む、4)血液 サンプルを 250 倍希釈する必要があることから、計数時間をより長くしないか ぎり統計学的に満足な結果を得るために十分な WBC が提供されない、5)単球 、好酸球および好塩基球の分離が可能であると明示していないことは、Valet の 教示では不完全な WBC 分類結果のみが得られることを示唆している(ただ二つ の WBC サブポピュレーション、顆粒球およびリンパ球が図および実施例に示さ れている)。 Terstappen による米国特許第 5,057,413 号明細書は、無損傷および損傷細胞 を区別するフローサイトメーターを用いた方法を開示している。この方法におい てサンプル中の無損傷および損傷細胞はともに染色される。Terstappen の教示 は染色された無損傷細胞と損傷細胞の蛍光強度には十分な違いがあるとの原理に 基いている。更に述べられている本開示の目的は、細胞抗原、無損傷細胞および 損傷細胞を同時に同定するために、FITC あるいは PE で蛍光標識したモノクロ ーナル抗体と組み合わせた技術による分類法の使用である。ここで、各蛍光標識 のピーク発光スペクトルはたがい同士並びに、核酸染料とも異なつていなければ ならない。この方法において、RBC を塩化アンモニウムで3から5分間溶解し、 200gで5分間遠心分離する。沈渣を RPMI 1640 培地で二回洗浄し、毎回、200 g で5分間遠心分離する。その後、1%牛血清アルブミン(BSA)を含んだリン 酸緩衝生理的食塩水(PBS)に細胞を再懸濁させる。サンプルにモノクローナル 抗体を添加させる場合には、氷上で 20 間インキュベートし、細胞を PBS 溶液 で二回洗浄し、1%パラホルムアルデヒドを含んだ1ml の PBS に再懸濁する。 LDS−751の貯蔵溶液は、メタノール中に作製し、作用溶液は貯蔵溶液を PBS に希釈して調製する。本作用溶液の 10μl を調製した細胞懸濁液に添加す る。他の実験では、RBC を塩化アンモニウムで溶解した後、細胞の最適な光散乱 特性が得られるように、分析前に未固定の WBC を RPMI 溶液に再懸濁し、1時 間放置した。 Terstappen の方法は、固定の過程で温度、固定剤の濃度および固定時間など の変数が細胞膜の透過性を変化させ、その結果、染色強度を変化させ得ることに おいていくつかの問題がある。同じ一群の全ての細胞の DNA 含有量は等しい( 増殖中の高倍数体腫瘍細胞あるいはリンパ腫細胞を除く)ことから、強く固定さ れた最初は無損傷であった細胞は、強く固定された損傷細胞と同じ染色強度を有 する。更に、細胞死の後段階で DNA の断片化が起きた場合には、損傷細胞は少 ない DNA を含有し、染色強度は低下する。Terstappen の方法はまた、時間がか かり扱いにくいことから、もし今日の全自動血液学器機に組み込むことが可能で なければ実施は困難である。この特許に報告されている結果は損傷細胞の大部分 が、必要な長く、苛むようなサンプル調製過程において発生していることをも示 している。 最近、NRBC の検出に関し Inami らの米国特許第 5,298,426号明細書が、1994 年 3 月 29 日に刊行された。本発明は特異的 核染色試薬による WBC および NRBC の染色から成る 2−段階の方法を教示して いる。この発明の方法では、血液サンプルを始めに蛍光核染料を含む酸性低張溶 液と混和する。その後、pH および浸透圧を調節するためにアルカリ塩緩衝液を 含んだ溶液をサンプル/最初の試薬溶液と混和する。この最終的な溶液をフロー サイトメーターに装填し、その他の有核細胞とともに NRBCを検出、計数する。 Inami らのアプローチが特に自動化可能な方法において受け入れられないいく つかの理由がある。第一に、酸性−低張溶液は全ての細胞膜を傷害し、WBC に漏 孔をあけ、このことにより核染色試薬による NRBC 核の選択的な染色が不可能と なる。核物質(DNA)が共通であることから、WBC 核を染色せず、NRBC核のみを 染色する染料は知られていない。Inami らによって特許請求されている核染料は 一般に用いられる核酸染色試薬、ヨウ化プロピジウムである。 更に、Inami らの方法は、NRBC 核の蛍光シグナルをハウエルジョリー小体、 好塩基性斑点、溶解された網状赤血球および網状血小板からの RNA、および,WB C および巨核球断片からの DNAなどの他の核残存物の蛍光シグナルと分離あるい は識別するこ とができない。第三に、Inami らの方法は、準備されたサンプル/試薬溶液を器 機に装填する前に、数種類の試薬を用いて、サンプルを“準備”するためにオフ ラインで予め処理することを必要とする。現在の技術における上記の問題点は本 発明において解決されている。 よって、本発明の目的は全血サンプル中の無損傷な WBC から損傷 WBC を識別 する、および WBC 分類(WBC/Diff)、NRBC、損傷 WBC を速く定量する正確な 方法を提供することである。 本発明のその他の目的は全血サンプル中の無損傷な WBC から損傷 WBC を識別 する、および WBC/Diff,NRBC および損傷 WBCを高速で定量する全自動化可能な 方法を提供することである。 さらに本発明のその他の目的は全血サンプル中の無損傷なWBC から損傷 WBC を識別する、WBC/Diff,NRBC および損傷 WBCを高速で定量する、および免疫表 現型分類する全自動化された方法を提供することである。 発明の要約 全血サンプル中の有核赤血球(NBRC)、白血球(WBC),損傷あるいは生存不 可能な WBC および白血球のサブポピュレーション(WBC/Diff)を同時に定量す るフローサイトメーターを 用いた分析方法を提供する。本法は、無損傷な細胞膜は透過しない(生体染色試 薬)とともに WBC への生体染色試薬の透過を最小化あるい除去した核酸染色試 薬に NRBC の核および生存不可能な細胞の核を曝露させるために、全血サンプル のアリコートからの RBC および NRBC 細胞質を破壊すること、染色したアリコ ートをフローサイトメトリーを用いた光測定にかけること、パラメーターとして 第一および第二レンジの散乱角の散乱光および蛍光(FL)を含む少なくとも一つ のシグナルを得ること、検定されたシグナルは第二の散乱光シグナル閾値よりも 大きく、同時に第一散乱シグナルの閾値あるいはFLの閾値{[(第一散乱角シ グナルあるいはFLシグナル)および第二散乱角シグナル]}のいずれかよりも 大きくなくてはならないとの組合わせ論理による得られたシグナルの検定、検出 されたシグナルより検定された蛍光および散乱光の強度シグナルの三次元プロッ ト構築、構築された三次元プロットからの、NRBC と WBC あるいは損傷 WBC の 区別、およびそれぞれの細胞数の測定から成る。 本発明の他の具体例では、全血サンプル中の NRBC、WBC、WBC/Diff および生 存不可能な細胞を同時にかつ定量的に分析するための装置を提供する。装置はパ ラメーターとして第一およ び第二レンジの散乱角の散乱光および蛍光(FL あるいは Fl)を含む少なくとも 一つのシグナルを得るためのフローサイトメーターおよび、検定されたシグナル は第二散乱光シグナル閾値よりも大きく、同時に第一散乱シグナルの閾値あるい はFLの閾値のどちらかよりも大きくなくてはならない{[(第一散乱角シグナ ルあるいは(OR)FLシグナル)および(AND)第二散乱角シグナル]}とのア ンド/オア AND/OR論理によってデジタル化するために、フローサイトメーター によって得られたシグナルを検定する三重トリガー回路から構成される。 本発明のその他の具体例には、全血サンプル中の NRBC、WBCおよび WBC/Diff を同時にかつ定量的に解析する方法が提供されている。本方法は血液サンプル のアリコートから、赤血球(“RBC”)を除き、また NRBC の核を露出させるた めに NRBCの細胞質を除くこと、生存可能な WBC の染色は最小限としながらの、 NRBC の核および生存不可能な WBC の染色、アリコートをフローサイトメトリー を用いた光測定法にかけること、パラメーターとして約0゜から約1゜での散乱 光減衰(ALL)、約3゜から10゜の散乱光(IAS)および蛍光(F1)含む少なく とも一つのシグナルを得ること、論理が[(全(ALL)シグナ ル)あるいは(OR)(Flシグナル)および(AND)(3゜〜10゜の散乱シグナル) ]から成るアンドオア論理を用いて得られたシグナルの検定、検出したシグナル から検定された蛍光および散乱光の強度シグナルによる三次元プロットの構築、 構築された3次元プロットおよびそれぞれの細胞数の測定による、生存可能な細 胞からの生存不可能な細胞の識別、NRBC、WBC およびWBC/Diff の区別から成る 。 本発明のその他の具体例では、全血サンプル中の生存不可能な細胞、NRBC、WB C および WBC/Diff の定量的分析のためにフローサイトリー装置が提供されてい る。本装置はパラメーターとして、約0゜から約 1゜および約 3゜〜10゜の散 乱光および蛍光(F1)を含む、少なくとも一つのシグナルを得るためのフローサ イトメーター、次の処理を行うようシグナルを確認するために、[(0゜から約 1゜散乱シグナル)あるいは(OR)(F1シグナル)および(AND)(3゜〜10゜ 散乱シグナル)]から成るアンドオア論理によってフローサイトメーターから得 られたシグナルがデジタル化に適しているかを検定する三重トリガー回路から成 る。 本発明のこれら、およびその他の特徴、優位性をその好まし い具体例についての以下の記述において明示する。 図面の簡単な説明 図1は本発明の方法を実行するうえで採用される臨床用フローサイトメーター の光学系の概略的な図である。 図2は“確認的”三重トリガー回路を描写した概略図である。 図3A、3Bおよび3Cは、標準あるいは規格通りの検出トリガーを用いた、 実施例1で記述したように処理した全血サンプルの WBC、NRBC、赤血球ストロマ およびその他背景ノイズの分布図である。 図 4A、4B および 4C は、0゜から約1゜の散乱軸方向光損失(ALL)トリガ ーのみを用いた、実施例1で記述したように処理した全血サンプルの WBC、NRBC 、赤血球ストロマおよびその他の背景ノイズの分布図である。 図 5A、 5B および 5C は、3゜から約10゜の中間角散乱(IAS)トリガーの みを用いた、実施例1で記述したように処理した全血サンプルの WBC、 NRBC、 赤血球ストロマおよびその他の背景ノイズの分布図である。 図 6A、6B および 6C は、蛍光(FL3)トリガーのみを用いた、実施例1で記 述したように処理した全血サンプルの WBC、NRBC、 赤血球ストロマおよびその他の背景ノイズの分布図である。 図 7A、 7B および 7C は、ノイズシグナルを除くために図6で用いられたト リガーのレベルよりも高い FL3 のトリガーレベルを用いた、実施例1で記述し たように処理した全血サンプルのWBC、NRBC、赤血球ストロマおよびその他の背 景ノイズ分布図である。 図8は、電子工学的にともに“ORされた”ALL および FL3 の2つのトリガー を用いた、実施例1で記述したように処理した全血サンプルの WBC、NRBC およ びその他の背景ノイズ分布図である。 図 9A,9B および 9C は、FL3 トリガーのレベルが図8の値よりも高く設定さ れている、ともに電子工学的に“OR された”ALLおよび FL3 の2つのトリガー を用いた、実施例1で記述したように処理した全血サンプル中の WBC および NR BC の分布図である。 図 10A、 10B および 10C はALL,IAS および FL3 に対するトリガーを用いた 、実施例1で記述したように処理した全血サンプル中の WBC および NRBC 分布 図である。 図 11A から 11C は正常あるいは標準検出トリガーを用いた、 実施例1で記述したように処理した正常な血液サンプルのドットプロットディス プレーを示している。 図 12A および 12B は、標準あるいは正常な検出トリガーを用いた、実施例2 に記述したように処理した NRBC を含む異常な血液のサイトグラムを示す。 図 13A および 13B は、規格通りの検出トリガーを用いた、実施例3に記述し たように処理した NRBC を含む異常な血液のサイトグラムを示す。 図 14A から図 14C は本発明の三重トリガー(ALL,FL3 および IAS)検出方 法を利用した、WBC100 個あたり NRBC56 個を含む全血サンプルの分布を描写す る。 図 15A および 15B は同様に本発明の三重トリガー(ALL,FL3および IAS)検 出方法を用いた、WBC100 個あたり NRBC140 個を含む他の全血サンプルの分布を 描写する。 図 16A および 16B は、本発明の方法を用いて実施例6で記述したように調製 および処理した線形性サンプルの結果を示す。 図 17 は本発明の方法を用いた自動血液学分析器による NRBCの計測(縦座標 )および人による顕微鏡での NRBC の計測(横座標)との相関プロットである。 データは実施例7に記述した ように処理した。 図 18A から 18F は実施例8で記述した正常血サンプルのサイトグラムを示す 。 図 19A から 19F は実施例9で記述した NRBC を含む(4.99 k/μlあるい は WBC100 個あたり NRBC46.6 個)異常血液のサイトグラムを示す。 図 20A から 20F は実施例 10 で記述した損傷リンパ球を含むサンプルのサイ トグラムを示す。 図 21A から 21F は実施例 11 で記述した冷却状態において 35時間老化させ た正常血のサイトグラムを示す。 図 22A から 22F は実施例 12 で記述した強く固定したヒト WBCおよび血小板 をヒト RBC フラクションと混合し、ヒト血漿中に再懸濁して処理したサンプル のサイトグラムを示す。 図 23A から 23F は実施例 13 で記述したように処理した血液サンプルの市販 されているフローサイトメーターのディスプレーである。 図 24A から 24F は実施例 14 で記述したように処理した血液サンプルの市販 されているフローサイトメーターのディスプレーである。 発明の詳細な説明 広くは、本発明は全血サンプル中の WBC 分類(Diff),NRBCおよび細胞生存 率を同時に分析する自動化方法に関する。 本発明の一つの側面は、測定法が溶解試薬/染料系を利用していることであり 、この方法は WBC の細胞膜、好ましくは WBC表面抗原の傷害を最小限に抑えな がらも RBC および NRBC の細胞質を溶解し、さらに無損傷細胞の膜には浸透し ない(生体染色試薬)核酸染料により、露出された NRBC の核およびあらゆる損 傷 WBC の核を染色する。無損傷 WBC 核は排除によって染色されない。 開示された方法はまた、WBC/Diff 分析を行う前に総 WBC シグナルから NRBC と同定されるシグナルを差し引くことによって、NRBC を含む血液サンプル中の 正確な WBC/Diff 分析を行えるようにする。NRBC および損傷 WBC の染色には 一種類の染料のみが必要である。これにより、WBC サブクラスの光散乱特性の差 による WBC/Diff 分析が可能になる。FL3+シグナルによって傷害されていると 同定された WBC サブクラスは、それらが属するサブクラスに戻して加えられ、 このことにより、損傷WBC を含んだサンプル中の正確な WBC/Diff の結果が得 られる。 開示された系において、WBC/Diff、NRBC および損傷 WBC を1ステップで同時 に分析するために、生体染色試薬を、約10から、20mM緩衝液、非四級アンモニ ウム塩、界面活性剤および、ごく低濃度の WBC 固定剤を含む、pH約 6.0 から7. 5、浸透圧モル濃度が約 230 から 310 mOsm/Lの多目的試薬系と組み合わせる 。 本発明で用いることができる生体核酸染色試薬は無損傷細胞の膜に浸透せず、 これらが核酸と結合していない場合には、比較的高い吸光率と低蛍光強度を有す る。生体染料のスペクトル特性[吸光(EX)最大値(nm)/放射(EM)最大値( nm)]は、本システムで用いられるレーザー光源と両立でき、それらの放射スペ クトルは免疫表現型分類において用いる Mab と結合させたフルオロクロムの放 射スペクトルとオーバーラップしてはならない。 本開示システムへの生体染料には以下の特性が望まれる; 高吸光率; 高量子発生; 核酸への高結合親和性; 核酸に結合していない時の低蛍光;および スペクトル特性が、検出システムで使用される光源と両立できなければならない 。例えばアルゴンレーザー光源に対しては、EX 最大値は 488nm 近辺、EM 最大 値は 630nm 近辺である。 これは、開示された方法での使用に、EX 最大値のレンジが 488近辺の生体染 料を限定するものではない。HeNe,キセノンあるは水銀灯などの適当な光源によ ってこれらの染料を異なった EX最大値で励起させ得るは当業者においてよく知 られている。 開示された系において、適当な光源と使用するのに適した多くの核染料がある 。開示されている系において使用が可能な市販されている染料には 7-アミノア クチノマイシンD、YOYO−1、YOYO−3、TOTO−1、TOTO−3、BO−PRO−1、Y O−PRO−1、TO−PRO−1その他多くのものがある。 本発明の好ましい具体例の中で、アルゴンレーザーとともに使用できる市販さ れている適した染料は、ヨウ化プロピジウム(PI)、エチジウムブロマイド(Eb r)、エチジウムホモダイマー−1(EthD-1)、エチジウムホモダイマー−2(E thD-2)、ジエチレントリアミン(DTA)である。 本発明の好ましい具体例の中で、生体染料は PI であり、多目的試薬系は、塩 化アンモニウム約5.0g/L,重炭酸カリウ ム約2g/L、サポニン約 100mgs/Lから約 150mgs/Lおよびホルムアルデヒド約 0.07%を含む pH 約 6.5 から 7.0、浸透圧モル濃度が約 260 の約 15mMの酢 酸緩衝液、およびアンド/オア論理を用いてシグナルをデジタル化に適格化させ る三重閾値シグナルルーチンを有する。このような試薬が本明細書で参照として 取込まれている PCT 出願第 94/18828 号“全血サンプルの急速溶解のための多 目的試薬系”において開示、記述されている。しかし、試薬が WBC の細胞膜を 傷害し、予め(溶解前)生存可能な WBC の核が染色されはじめたりしない限り 、いずれの溶解試薬も使用することが可能である。 試薬/染料/サンプル混合物は本質的に一時に一細胞ずつ、照射された光学フ ローセルを通過させる。このことにより、細胞は照射光を散乱し、いずれの染色 された核もが蛍光を示す。散乱光および蛍光シグナルを既知の方法および検出し たシグナルの処理と連結した三重トリガー法を用いて検出し、これにより WBC、 WBC/Diff,損傷 WBC および NRBC の同定および定量が可能となる。1995 年 7 月 7 日に出願され、ここで参照として取込まれている米国特許出願第 08/283 ,379 号“自動分析の実行の方法および器機”において、本発明の三重トリガー 法と特 に両立できることが知られている血液学分析器が開示、記述されている。以下の 記述はこの血液学分析器に限定されている。この記述は単に便宜上のためであり 、本発明は決してただ一つの器機に限定されるわけではない。 全血サンプルの一部、約 25μlがサンプル吸入プローブによって約 850μl の等張溶解試薬を含んだ WBC カップの中に入れられる。溶解試薬は血液サンプ ルの赤血球フラクションを溶解するとともに、存在するいずれの NRBC の核をも 露出するように NRBC の細胞質を溶解する。血液の赤血球フラクションを溶解す ると同時に、本試薬は WBC フラクションを保護する、あるいは傷害しないよう 十分に作用の穏やかなものでなければならない。三重トリガー法においてたとえ どのような溶解剤の調剤が使用されているとしても、末梢血中に存在するいかな る NRBCをも効果的に標識する程度の低濃度の生体染料をさらに試薬に含ませる 、あるいは組み合せる。好ましくは、先に参照されている分析器とともに使用す るため、溶解剤の化学的性質は屈折率がシース溶液と実質的に 0.1%以下の差で 一致するように適応させる。 溶解試薬およびサンプルの混和物は標準的には先に参照され た WBC カップの中に 11 秒間だけとどまる。そこで、42±3℃で溶解され混和さ れる。この時点で、WBC カップの中身は検出のために、直接管の中を光学フロー セル 100 に移動する。図1参照。 細胞がレーザー照射された容積を一列縦隊で通過するように、溶解液を加えて 希釈し、希釈剤/シース溶液によって囲まれた層流のサンプル流中の細胞流がフ ローセル 100 を通過した時点で測定工程が開始される。照射された容積は、流 体力学的に焦点をあわせられた細胞の流れにより、フロー軸の方向に垂直な二次 元に、また、約 17 ミクロンのレーザー光線の水平な光線のくびれにより、フロ ー軸方向に平行な方向にはじかれる。本試験施行中に、サンプル流速は一秒あた り約 2.5 マイクロリッターであり、WBC および NRBC の対応している照射され た検出容積は約 80x5x17 ミクロンの楕円柱の容積と近似している。17ミクロン の長さは、円柱の軸に沿って測定される。 この点においてまた図1で示したように、細胞の存在は軸方向光線損失(ALL )および中間角散乱(IAS)を検出する合成フォトダイオード 102、赤色蛍光を 検出する増倍型光電管 104 および図2に示す、ALL,IAS および FL3(赤色蛍光 )の三次元フ ィーチャー間隔の中の独特な三重トリガー回路によって検出される。三重トリガ ー回路はアンド/オア論理を用いてシグナルをデジタル化するために検定する。 検定されたシグナルは IASトリガーよりも大きく、同時に ALL トリガーあるい は FL3 トリ ガーのいずれかよりも大きくなければならない。この独特なトリガ ー回路を、均衡がとれた固着剤を含む溶解特性と組み合せることにより、露出し た NRBC および損傷 WBC の核が急速に染色され、DNA 断片、RBC ストロマおよ び血小板のような、蛍光性および非蛍光性バックグラウンドの一般的な干渉を受 けることなく、はっきりと明確に計数され、WBC 分類細胞計数から除かれる。 好ましくは、前方中間角散乱(IAS)および小角前方拡散(SAS)あるいは軸方 向光損失(ALL;前方向減衰としても知られている)を測定するために、一つあ るいはそれ以上の検出器を前方光路中に設置する。ALL は一般的に、細胞がレー ザー光線の前を通過することによる光エネルギーの減衰であり、フォトダイオー ドによって検出される。光損失は一般に散乱によるものであり、光線中を細胞が 通過することによる、レーザー光線の通路中に設置された検出器に到達する光エ ネルギーの減衰として 検出される(一般に ALL は約0゜から約1゜の角で検出される)。これに対し て、小角前方拡散(SAS)は、入射レーザー光線の外部(しかし、約1゜から3 ゜の狭い角度内にある)の検出器に達した光エネルギーであり、これは光線中を 通過している細胞からの散乱による。通常、光線を止めれば検出器にレーザー光 線が到達するのを抑えられる。ALL 検出システムは、レーザー照射の入射錘中の 光を収集し、一方、小角前方拡散システムはこの錘の外部の光を収集する。ALL 測定システムにおいて、問題とするシグナルは安定した状態のレーザーシグナル から除かれたマイナスシグナルであり、一方小角前方拡散測定では、ごく低いバ ックグラウンドの光レベルに付加されたわずかなプラスシグナルである。光が入 射レーザー光線からより大きな角度で散乱される事を除いて、前方中間角散乱( IAS)は、小角前方拡散と類似している。より本質的には、IAS はレーザー光線 の入射あるいは中心線から約 3゜から 10゜離れた輪の中の光散乱に関する。好 ましい具体例では、ALL はレーザー軸から水平に約 0.3゜以下、垂直に 1.2゜以 下の角度の中で収集され、IASはレーザー軸から約 3゜から 10゜の間の角度で収 集される。 このようにトリガーされた細胞が前述の照射された容積を通 過する際、検出器 102、104、106 および 108 においてパルスが発生する。これ らパルスの振幅はフィルターにかけられ、増幅され、デジタル化され、ALL,IAS ,FL3,PSS(偏光側方散乱)および DSS(偏光解消側方散乱)の対応する5次元 フィーチャー間隔中のリストモードに保存される。フローセル 100 を通過する 標準的な計測時間は 10 秒である。先に記述した流速および希釈比率では、血液 1μlあたり 7000個の正常な患者 WBC 数では、得られるイベント計測速度は 5 000 である。少計測数サンプルでは、測定値の統計を向上させるために、この計 測時間は自動的に延長される。測定時間が終了すると、サンプル流は管を通って 廃棄され、プローブが洗浄され、乾燥され、次のサンプルを分析するために準備 される。 前記 ALL,IAS,FL3,PSS および DSS の5次元フィーチャー間隔のリストモ ードデータに、アルゴリズムが応用され、以下のタイプの細胞が計数され、およ び/あるいは処理時間の 30秒以内にフラッグされる。計数される細胞のタイプ フラッグあるいは計数 WBC 濃度 (WBC) 好中球濃度 WBC の%N リンパ球濃度 WBC の%LYMPH 単球濃度 WBC の%MONO 好酸球濃度 WBC の%EOS 好塩基球濃度 WBC の%BASO NRBC WBC の%NRBC 棒状核球濃度 (BAND) 芽細胞濃度 (BLST) 未熟顆粒球濃度 (IG) 変異リンパ球濃度 (VARL) 損傷 WBC %損傷 WBC/カウント 以下に記述するように、ALL および IAS シグナルは WBC/Diff分析のために 検出、収集され、染色された NRBC の核からの FL3シグナルは NRBC 分析のため に収集される。図2に示す三重トリガー回路はアンド/オア論理を用いてこれら のシグナルをデジタル化するために検定する。検定させるためには、シグナルは IAS トリガーよりも大きく、同時に、ALL トリガーあるいはFL3 トリガーのい ずれかよりも大きくなければならない。 図2において同定された、いくつかの成分および生成されたあるいは利用され たシグナルは、以下の標識に対応する: 300−ALL 電圧コンパレーター 302−ALL シグナル 304−ALL 閾値電圧(Vth1) 306−ALL 電圧コンパレーター出力 310-FL3 シグナル 312−FL3 閾値電圧(Vth2) 314−FL3 電圧コンパレーター 316−FL3 電圧コンパレーター出力 318−IAS シグナル 320-IAS 閾値電圧(Vth3) 322−IAS 電圧コンパレーター 324−IAS 電圧コンパレーター出力 326−OR ゲート 328−OR ゲート出力 330−AND ゲート 332−確認(Valid)トリガー出力 それぞれのチャンネルからのリアルタイムシグナルは電圧コンパレーターの入 力にある。電圧コンパレーター300、 314 および 322 は“+入力”(302、310 および318)を“−入力”(304、 312 および 320)と比較することによって、結果として出力(306、316、324) が生ずるように機能する。もし、“+入力”の電圧が“−入力”より高ければ、 出力は高くなる。もし、“+入力”の電圧が“−入力”よりも低ければ出力は低 くなる。 閾値電圧はシステムパラメーターによって決められる独立した電圧である。 コンパレーター 300 および 314 の出力は OR ゲート 326 への入力であり、 結果として OR ゲート出力 328 を生じる。OR ゲートはその入力を比較すること で機能する。どちらか入力の一方あるいは両方が高ければ、出力も高くなる。 OR ゲート 328 の出力およびコンパレーター322 および 324の出力は AND ゲ ート 330 の入力である。AND ゲートはその入力を比較することで確認トリガー 出力でもある出力 332 を生ずるよう機能する。両入力が高い場合のみ出力は高 くなる。 IAS シグナル 318 がその閾値電圧 320 より大きく、ALL シグナル 302 がそ の閾値電圧 304 より大きいあるいは/および FL3シグナル 310 がその閾値電圧 312 より大きい場合のみ確認トリガー出力 332 は高くなる。 ALL および IAS は WBC/Diff 分析のため収集され蛍光(FL3) シグナルは NRBC および損傷 WBC 分析のため収集される。三重閾値回路あるい は検定ルーチンがアンド/オア論理を用いてシグナルをデジタル化のために検定 する。この独特なルーチンあるいは回路によって検定されるためにはシグナルは IAS 閾値よりも大きく、同時に、ALL 閾値あるいは FL3 閾値のいずれかよりも 大きくなければならない。このトリガー回路を用いて、NRBCは前述の3次元間隔 中において独特のクラスターを形成し、(図14 および図 15 参照)、これは光 学的 WBC 分類分析において容易に計数され、明確に WBC 数から除かれる。例え ば、WBC100個あたりの NRBC 数および患者の血液1μlあたりの総 NRBC 数が報 告される。結果的に NRBC は総 WBC 数から除かれ、血液サンプルに NRBC が存 在しても正確な WBC 数および分類分析が可能となる。ALL および FL3 トリガー の両方の上に位置するシグナルは損傷 WBC として同定される。損傷 WBC サブボ ピュレーションは無損傷な WBC 分類分析と同様の方法で同定される。DNA断片、 RBC ストロマ、血小板、ハウエル−ジョリー小体、好塩基性斑点、溶解された R BC の RNA、WBC および巨核球断片の DNAなどからの、蛍光性および非蛍光性バ ックグランドノイズは実質的に除かれる。染色された NRBC の核は開示された三 重トリ ガー処理(ALL,IAS および FL3 による)を介して様々なバックグランドノイズ シグナルから分離され、ALL 対 FL3 ドットプロットに関し FL3 閾値の上にある NRBC の核からの FL3+ シグナルのみが NRBC として計数される。 図 3 から 10 において以下に列挙した番号で同定されている細胞群エリアは 以下の細胞のタイプに対応する: 202=リンパ球 208=オリジンノイズ 204=単球 210=NRBC 206=顆粒球 212=ストロマ 開示されたシステムのその他の技術的な優位性は、NRBC の細胞質が完全に溶 解されることから、それらの核が染色試薬を受入れ易くなっており、有効かつ正 確に NRBC を染色するためにより低濃度の染色試薬を必要とすることである。こ の条件では NRBC 検出において、100 を超える高いシグナル対ノイズ(S/N) 比率を得ることができる。このシステムにおいて、WBC/Diff/NRBC/損傷 WBC を迅速に分析するために必要な生体染料の濃度はわずか1から2μg/ml であり 、これは現在の技術において必要な濃度の少なくとも 50分の1である。 開示された方法は、その他の細胞破壊物からの干渉なしに自 動的に、正確かつ迅速にWBC/Diff/NRBC/損傷 WBC の同時分析が可能である点 において独特である。本発明の更なる優位性は、WBC、RBC および血小板計数用 ルーチンにキャリブレートされている臨床用血液学分析器に本方法を組み入れる ことが可能である点において非常に高い医療価値を有することである。このシス テムは正確な臨床血液サンプル中のWBC/Diff/NRBC/損傷 WBC データ(%およ び絶対数)を得ることができる。この事は現在まで可能ではなかった。実施例1 EDTA−抗凝固処理した新鮮な正常血液を、先に記述した 1995年 7 月 7 日に 出願され、本明細書中に参考として引用されている米国特許出願第 08/283,379 号明細書“自動化分析実施のための方法と器機”において開示、記述されている 自動化臨床血液学分析器の試験ユニットにて試験した。本発明が前記の分析器に 組み入れられているが、以下の実施例すべてにおいて常に利用されるわけではな い。25μl の血液サンプルが、本明細書中に参照として引用されている、PCT 出 願第 94/18828 号明細書“全血サンプルの高速溶解のための多目的試薬系”に おいて開示されている等張多目的試薬(pH6.5,260mOsm/L)675μl とオンラインで混和された。 これらの実験のために多目的試薬系は約 95mM塩化アンモニウム(5g/l) 、容積で約 0.075%のホルムアルデヒド、約10mMから約 20mMの酢酸緩衝液 、約 10mMの重炭酸カリウムおよび重量/容積で約 0.01%(例えば、100ml あ たりの g)のサポニンを含んで構成された。本試薬システムのpHは約6.2から 約 7.0 の範囲に調整され、本試薬システムの浸透圧モル濃度は約 215 から約 2 70mOsm/Lであった。 試薬は器機の加熱された混和チャンバー中で、予め 42±3゜に温められ、こ こでサンプルおよび試薬が混和され、11 秒間保温された。この混和物は WBC/D iff/NRBC分析を行うために、フローセルに移された(8.5秒かかる)。本システ ムの視覚的構成を図1に表示する。本分析は三重トリガー回路を用いることなく 、当業界で一般的な ALL および FL3 のみの二重トリガーを用い実施した。図 3 Aから 10C までのすべての図を参照のこと。 図 11A の上方のドットプロットはサンプルから得られた光散乱シグナル(ALL 対 IAS)を描写し、3つの異なった WBC 群を示している。正常な血液は多くの 好塩基球を含んでいないため、 ここでは好塩基球のクラスターは認められない。好酸球は DSS対 PSS ドットプ ロット(図示さず)により分離されるため、ここでは好酸球のクラスターは示さ れておらず、図 11B の中段のサイトグラムは表示されているように ALL および FL3 シグナルのドットプロットを示している。正常血液は NRBC を含んでいな い。図 11Bおよび 11Cのより低い位置にある FL3+クラスターは明らかに、先 に記述した RNA あるいは DNA を含んだ細胞破壊物である。実施例2 それぞれ上段および下段にあるサイトグラム 12A および 12Bは標準検出法を 利用し実施例1において記述したように分析した NRBC を含んだ(WBC100 あた りNRBC47)異常な血液のドットプロットディスプレーである。上のサイトグラム 中においてリンパ球群の右下にあるクラスターは NRBC に属し、左角の底辺にあ る小さなクラスターは RBC ストロマ(網状赤血球、ハウエルジョリー小体など )、血小板および WBC 破壊物を含むオリジンノイズに属する。図 12B はこのサ ンプルのオリジンノイズクラスターが、核染料によって明るく染色され、FL3 チ ャンネルにおいて染色された NRBC クラスターの非常に近傍につづいて いることから、NRBC を正確に計数するよう FL3 トリガーを設定することは不可 能であることを示している。実施例3 図 13A および 13B のサイトグラムは標準検出法を利用し、実施例1で記述し たように分析した NRBC を含む(WBC100 あたりNRBC51)異常な血液のドットプ ロットディスプレーである。一番上のディスプレー、図 13A 中で、リンパ球群 の右下のクラスターは NRBC に属する。本サンプルの FL3+オリジンノイズが増 加しているのが認められる。ノイズクラスターは FL3 チャンネルにおいて NRBC クラスターの非常に近傍に位置する。このため、FL3 のノイズはFL3 トリガー の位置と干渉している。FL3トリガーをすべてのオリジンノィズを除去するほど 高く設定した場合、同時に NRBC 群の一部も図 13B に示すように FL3 トリガー の下で失われる。実施例4 図2の本発明の開示された三重トリガー回路(ALL/IAS/FL3)を、実施例1 から3で使用されたのと同じ器機に組み入れ、本手順を通して利用した。 WBC100 個あたり NRBC56 個を含む、EDTA 抗凝固処理した臨床 サンプルを実施例1に記述したように分析した。結果を図 14Aから 14C に示す 。FL3+ノイズクラスターが消失している。ノイズジグナルは加えられた IAS ト リガーにより遮断される。トリガーは全ての NRBC 群を回収するほど低く設定さ れているが、この異常な血液からの蛍光性オリジンノイズはもはや FL3 トリガ ーの上には認められない。(NRBCの環状形に注意。)実施例5 図 15A および 15B は、同様に三重トリガー(ALL,FL3 および IAS)を実施 した後の、WBC100 個あたり NRBC140 個を含む別の臨床全血サンプルの NRBC 分 布のドットプロットを示す。オリジンノイズは認められず、総 NRBC 群は FL3 トリガー上に回収されている。このサンプル中での NRBC の濃度が非常に高いた め、NRBCクラスターの密度が高い。実施例6 EDTA 抗凝固処理した正常ヒト血液に様々な濃度の未固定ニワトリ赤血球を加 えることにより直線性サンプルを作製した。 サンプルは本発明の三次元検出法を利用して実施例1において記述したように分 析した。ニワトリ赤血球の細胞質は、本発明の方法により溶解され裸の核(CEN )のみが残る。CEN は希釈 剤中の生体核染料(PI)で速やかに染色され、蛍光性(FL3)になる。FL3+CEN は本発明の方法において NRBC として計数され、WBC100 個あたりの NRBC 数お よび全血サンプル1μlあたりの実数として報告される。結果を図 16A および 16B に表示する。図中の WBC100 あたりの NRBC 数および NRBC の実数による直 線性プロットは本発明の方法が直線的 NRBC 計数を生じることを示している。実施例7 図 17 は本発明の方法によって得られた 85 臨床サンプルのNRBC 数(縦座標 )の相関プロットを示す。結果は参照したヒトによる顕微鏡での測定数(横座標 )と相関した。ヒトによるNRBC 計測には、ライトギムザ染色された各患者の血 液塗沫において 200 個の WBC 分類を行い、同じ範囲内に存在する NRBC数を二 で割り、WBC100個あたりの NRBC 数を報告した。相関係数(R)は0.973(R2=0. 946)、勾配は 0.86、Y切片は 1.32であった。実施例8 1995 年 7 月 7 日に出願された米国特許出願第 08/283、379号明細書“自動 分析実施の方法および器機”において開示、記 述されている血液学分析器の加熱したボルテックスミキサーの中に、血液サンプ ルの 25μlを入れて、実施例1の多目的試薬(pH7.0,260mOsm/L) 675μlと 混和し、オンラインで 42℃で11 秒間保温した。本混和物はその後自動的にフロ ーセルに移送され分析された(WBC 分類、NRBC 分析におよそ 8.5秒)。図18A から 18F は血液のサイトグラムである。最上段左の光散乱シグナル(ALL 対 IA S)のサイトグラム、図 18A、は WBC の 3つの異なった群(好中球、単球およ びリンパ球)を示す。正常な血液は約1%かそれ以下の好中球しか含有しないた めここでは好中球クラスターは認められない。好酸球は最上段右の DSS対 PSS サイトグラム、図 18B において分離されている。中段左のサイトグラム、図 18 C は ALL 対 FL3 のシグナルディスプレーである。正常血液は NRBC を含ず、図 18C の垂直線の右(FL3+シグナル)には損傷細胞がほとんどない。実施例9 NRBC を含む異常血液(4.99k/μl あるいは WBC100 個あたり NRBC46.6 個 )を実施例8で記述したように分析し結果を図19A から 19F に示す。最上段左 のサイトグラム(ALL 対 IAS)中のリンパ球群の右下に位置するクラスターは N RBC に属する。 最下段右のサイトグラム(ALL 対 FL3+),図 19F は、裸にされた NRBC 核が 鮮明に染色され、FL3+トリガーの上に引きあげられ計数されていることを示す 。NRBC 数は WBC 分類分析の前に、このようにして総 WBC 数から除かれ、正確 な WBC 分類結果が得られる。実施例10 損傷リンパ球を含んだ臨床サンプル(CLL)を実施例8で記述したように分析 し、結果を図 20A から 20F に示す。最上段のサイトグラム(ALL 対 IAS),図 20A のリンパ球群の右下すぐ近傍に位置するクラスターは損傷リンパ球に属す る。図 20C(ALL対 FL3+) は、リンパ球群のほとんど1/2が核酸染料(PI)で 染色されたことを示す。サンプルの顕微鏡による塗沫検査ではリンパ球群の約 5 0%がよごれ細胞あるいは細胞膜を失った細胞(裸核リンパ球)であることが示 された。損傷リンパ球はその光散乱シグナルが裸の NRBC の核のシグナルよりも 高いことから ALL 軸方向に沿って NRBC から識別される。実施例11 冷蔵条件下で 35 時間保存し、老化した正常な血液サンプルを実施例8に記述 したように分析し、結果を図 21A から 21F に 示す。サンプルは実施例8に記述したように処理した。ALL 対FL3 サイトグラム 、図 19F において顆粒球とリンパ球の右に示された FL3+シグナルはそれぞれ損 傷顆粒球およびリンパ球を示す。実施例12 強く固定されたヒト WBC および血小板をヒト赤血球フラクションと混和し、 ヒト血漿中に再懸濁することで、処理したサンプルを作製した。この混和物は実 施例8のように分析し、結果を図 22A から 22F に示す。本明細書で開示された 多目的試薬系によって保護された WBC とは異なり、強く固定した細胞の ALL対 FL3 サイトグラム、図 22C は全ての WBC が非常に濃く染色されていることを示 している。交差結合試薬は細胞膜を非常に多孔性にし、核酸染料を細胞に浸透さ せる。WBC のサブポピュレーションは、1995 年 7 月 7 日に出願された米国特 許出願第 08/283、379 号明細書“自動分析実施のための方法および器機”にお いて記載されている多次元光散乱分析により同定される。実施例13 2種類の正常血液サンプルそれぞれ 50μlを別々のテストチューブ中で抗 CD 3-FITC および抗 CD4-PE を含んだ 10μlの Mab 溶液と混和した。 二本の新たな別々のチューブ中で再び正常血液サンプルのアリコート 50μl を抗 CD3-FITC および抗 CD8-PE を含んだ 10μlの Mab 溶液と混和した。ネガ ティブコントロールはテストチューブに Mab 溶液を加えずに調製した。混液は 室温で 15 分間保温し、それぞれのチューブに予め 42℃に温めた核酸染料を含 まない実施例1の多目的試薬 1.7ml を加えた。サンプルをファッ 目的試薬を加えてから正確に 11 秒後にシグナル捕捉を始める。結果を図 23A から 23F および表1に示す。最上段のサイトグラム、図 23A および B は正常 血液のネガティブコントロールを示し、左のサイトグラム、図 23A はリンパ球 にゲートをかけていることを示す前方散乱(FCS)対 90゜側方散乱を示し、右の サイトグラム、図 23BはFL1 対 FL2 の二次元ディスプレーを示し、中央のサイ トグラム、図 23C および D は抗 CD4 Mab と反応させた同じサンプル、最下段 のサイトグラム、図 23E および F は抗 CD8 Mab と反応させた同じ血液を示す 。実施例14 2種類の正常血液サンプルの 50μlを、抗 CD3-FITC および抗CD4-PE を含む 10μlの Mab 溶液とテストチューブの中で混和した。別のテストチューブで正 常血液サンプル 50μlを抗 CD3-FITC および抗 CD8-PE を含む 10μlの Mab 溶液と混和した。ネガティブコントロールは Mab を加えずに調製した。混液は 室温で 15 分間保温し、予め 42゜に温めた PI(0.2μg/ml)を含む先に記述 した多目的試薬 1.7ml を加えた。サンプルをファッ 目的試薬を加えてから正確に 11 秒後にシグナル捕捉を始める。結果を図 24A から 24F および表 1 に示す。最上段のサイトグラム、図 24A および B は正 常血液のネガティブコントロールを示し、左のサイトグラム、図 24A はリンパ 球にゲートをかけていることを示す前方散乱(FCS)対 90゜側方散乱を示し、右 のサイトグラム、図 24B はFL1 対 FL2 の二次元ディスプレーを示し、中央のサ イトグラム、図 24C および D は抗 CD4 Mab と反応させた同じサンプル、最下 段のサイトグラム、図 24E および F は抗 CD8 Mabと反応させた同じ血液を示 す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メータ,スレツシユ・エヌ アメリカ合衆国、カリフオルニア・94588、 プレザントン、グレシアム・コート・3543 (72)発明者 サガーラ,ホセイフイーノ・シー アメリカ合衆国、カリフオルニア・95148、 サン・ホゼ、ダミーコ・ドライブ・3001

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)白血球(WBC)細胞膜への傷害を最小限に抑えながらも溶解成分が赤 血球(RBC)を溶解する、RBC 溶解成分、有核赤血球(NRBC)および損傷 WBC の 生体核を染色する生体核染色試薬成分から成る試薬系を血液サンプルのアリコー トと混和する、 (b)混和したアリコートを、実質的に一時に一細胞ずつ、光学的に励起さ れている領域を通過させる、 (c)パラメーターとして蛍光(FL)並びに第一および第二レンジ散乱角度 の両方における散乱光のうち少なくとも一つのシグナルを得る、 (d)検定される該シグナルは第二散乱シグナル閾値よりも大きく、同時に 該シグナルは第一散乱シグナル閾値あるいはFL 閾値のいずれかよりも大きくな ければならず、ここで閾値は得られたシグナル中の見かけの FL ノイズシグナル を除き、NRBC 群シグナルは含むように設定されているロジックにシグナルを適 合させることにより、得られたシグナルを検定する、 (e)得られ、検定されたシグナルからの FL および散乱 光強度シグナルの三次元プロットを構築する、及び (f)構築した三次元プロットおよび検定されたシグナルから WBC、NRBC、 損傷 WBC、 WBC サブクラス(WBC/Diff)を分類し、および各クラスおよびサブ クラスの細胞数を測定することから成る、フローサイトメトリーによるサンプル 中の NRBC,損傷 WBC および WBC を分類する方法。 2. WBC/Diff を分類する前に、測定された NRBC 数を測定された WBC 数から 差し引く請求項1の方法。 3. 散乱角度の第一レンジが約0゜から1゜である請求項1の方法。 4. 第一散乱パラメーターが軸方向光損失(ALL)である請求項1の方法。 5. ALL が約0゜から約1゜の角度で得られる請求項4の方法。 6. 得られたシグナルパラメーターの一つが軸方向光損失(ALL)を含む請求項 1の方法。 7. 核染料がヨウ化プロピジウム(PI)、エチジウムブロマイド(EBr)、エチ ジウムホモダイマー−1(EthD-1) ,エチジウムホモダイマー−2(EthD-2)お よびジエチレントリアミン(DTA)から成る生体染料の群より選択する請求項1 の方法。 8. 得られた散乱パラメーターの一つが前方角散乱(FSC)である請求項1の方 法。 9. さらに、蛍光標識された抗体をサンプルに加え、抗体/サンプル混和物を抗 体がその表面抗原結合対と結合するのに十分な時間インキュベートするステップ をステップ(a)の前に含む請求項2の方法。 10. (a)白血球(WBC)細胞膜および WBC 表面抗原への傷害を最小限に抑えな がらも溶解成分が赤血球(RBC)を溶解する、赤血球(RBC)溶解成分、有核赤血 球(NRBC)および損傷 WBCの生体核を染色する生体核染料成分から成る試薬系を 血液サンプルのアリコートと混和する、 (b)混和したサンプルの一部を、実質的に一時に一細胞ずつ、光学的に励 起されている領域を通過させる、 (c)パラメーターとして、蛍光(FL)および散乱角のレンジが約 0゜か ら約 1゜および約 3゜から 10゜から成る散乱光のうち少なくとも1つのシグ ナルを得る、 (d)検定されるシグナルは 3゜から 10゜の散乱シグナル閾値よりも大き く、同時に該シグナルは 0゜から約 1゜のシグナル閾値あるいは FL 閾値のい ずれかよりも大きくなければな らず、ここで閾値は得られたシグナル中の見かけの FL ノイズシグナルを除き、 NRBC 群シグナルは含むように設定されているロジックにシグナルを適合させて 、得られたシグナルを検定する、 (e)得られ、検定されたシグナルからの FL および散乱光強度シグナルの 三次元プロットを構築する、及び (f)構築した三次元プロットおよび検定されたシグナルから WBC、 NRBC 、損傷 WBC、WBC サブクラス(WBC/Diff)を分類し、およびそれぞれの細胞数 を測定する ことから成る、フローサイトメトリーによるサンプル中の NRBC,損傷 WBC、WBC および WBC サブクラスを分類する方法。 11. 核染料をヨウ化プロピジウム(PI)、エチジウムブロマイド(EBr)、エチ ジウムホモダイマー−1(EthD-1) ,エチジウムホモダイマー−2(EthD-2)お よびジエチレントリアミン(DTA)から成る群より選択する請求項 10 の方法。 12. さらに、蛍光標識された抗体をサンプルに加え、抗体/サンプル混和物を 抗体がその表面抗原結合対と結合するのに十分な時問インキュベートするステッ プをステップ(a)の前に含む請求項 10 の方法。 13. WBC/Diff を測定する前に、測定された NRBC 数を測定された WBC 測定 数から差し引く請求項 10 の方法。
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