【発明の詳細な説明】
アミノ酸誘導体、該誘導体を含む薬剤および該誘導体の製造方法
本発明は、NPY-アンタゴニスト様作用を示す、下記の一般式で表されるアミ
ノ酸誘導体、その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、その混合物
およびその塩、特に生理学的に許容される無機または有機酸あるいは塩基からな
る塩、これらの化合物を含む薬理学的組成物、その使用およびその製造方法に関
する。
NPY-アンタゴニスト様作用を有するアミノ酸誘導体については、既に国際特
許出願WO94/17035号に記載されている。
上記一般式Iにおいて
Rはフェニル、1-ナフチルまたは2-ナフチル基、炭素原子を介して結合し、窒素
、酸素、硫黄原子または窒素原子と酸素、硫黄またはさらなる窒素原子とを含む
5員環ヘテロ芳香族環であり、イミノ基の窒素原子はアルキル、アルコキシカル
ボニルアルキル、カルボキシアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノカル
ボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニルまたはアルコ
キシカルボニル基で置換されていてもよく、または1、2または3窒素原子を含
む炭素原子を介して結合する6員環ヘテロ芳香族環で
あり、1,4-ブタジエニレン基が、二つの隣り合う炭素原子を介して5員環および
6員環の両方に結合していてもよく、このようにして形成された二環性芳香族環
はまた、1,4-ブタジエニレン基の炭素原子に結合していてもよく、上述した、炭
素骨格における単環性および二環性ヘテロ芳香族環を含む、Rとして記載された
基は、さらにフッ素、塩素および臭素原子、アルキル基、3〜8炭素原子からな
るシクロアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、フェニルアルコキシ、トリフ
ルオロメチル、アルコキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、ジアルキ
ルアミノアルキル、ヒドロキシ、アミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ
、ベンゾイル、ベンゾイルアミノ、ベンゾイルメチルアミノ、アミノカルボニル
、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルカノイル、シ
アノ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルス
ルフィニル、またはトリフルオロメチルスルホニル基により一、二または三置換
されていてもよく、置換基は同じでも異なっていても良く、上述したベンゾイル
、ベンゾイルアミノおよびベンゾイルメチルアミノ基は順に更にフェニル基部分
がフッ素、塩素または臭素原子、アルキル、トリフルオロメチル、アミノまたは
アセチルアミノ基により置換されていてもよく、
Rはまたはジフェニルメチル基であり、
該基において、フェニル基は互いに独立にフッ素、塩素または臭素原子、メチ
ル、メトキシ、ヒドロキシカルボニルメトキシ、アルコキシカルボニルメトキシ
、ヒドロキシまたはトリフルオロメチル基により、一または二置換されていても
よく、各々において置換基は同じでも異なっていてもよい、
nは0、1または2を表す。
Uは単結合、酸素原子または-NH-基を表す。
R1は分岐鎖または直鎖の2〜5炭素原子を含む脂肪族アルキルカルボニル基(該
基におけるアルキル部位はアルコキシカルボニル基またはフェニルアルコキシカ
ルボニル基、フェニル基若しくは炭素原子を介して結合した5-ま
たは6-員環ヘテロ芳香族環、またはベンゾイル基によって置換されていてもよく
、フェニル部位はまた炭素原子を介して結合した5-または6-員環ヘテロ芳香族環
により置換されていてもよく、前記5-員環ヘテロ芳香族環は窒素、酸素若しくは
硫黄原子または窒素原子と更に酸素、硫黄若しくはさらなる窒素原子を含み、窒
素原子はアルキル基により置換されていても良く、6-員環ヘテロ芳香族環は1、
2または3窒素原子を含んでいても良く、および前記フェニル基はさらに炭素骨
格内のヘテロ芳香族環と同様に、フッ素、塩素または臭素原子、アルキル基、3
〜8炭素原子からなるシクロアルキル基、アルコキシ、トリフルオロメチル、ア
ルコキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシ、アミノ、アセ
チルアミノ、プロピオニルアミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニ
ル、ジアルキルアミノカルボニル、アルカノイル、シアノ、トリフルオロメトキ
シ、トリフルオロメトキシチオ、トリフルオロメチルスルフィニルまたはトリフ
ルオルメチルスルホニル基により一、二または最大三換されていてもよく、置換
基は同じでも異なっていてもよい)、
アミノカルボニル基(該基は窒素原子がアルキル、フェニルアルキル、(1-ナフチ
ル)アルキル、(2-ナフチル)アルキル、アルコキシカルボニルアルキル、フェニ
ルアルコキシカルボニルアルキル、フェノキシカルボニルアルキル、カボキシア
ルキル、ジフェニルアルキル、フェニル、シクロアルキル、または各基において
それぞれ3〜8炭素原子からなるシクロアルキルアルキル基により一または二置
換されていてもよく、置換基はおなじでも異なっていてもよく、前記フェニル基
は次に互いに独立に、フッ素、塩素または臭素原子、メチル、メトキシ、ヒロド
キシカルボニルメトキシ、アルコキシカルボニルメトキシ、ヒドロキシまたはト
リフルオロメチル基により一または二置換されていてもよい)、
アルコキシカルボニル又はフェニルアルコキシカルボニル基(ただし、フェニル
部位は、フルオロ、クロロ又はブロモ原子、メチル、メトキシ、ヒドロキシカル
ボニルメトキシ、アルコキシカルボニルメトキシ、ヒドロキシ又はトリフルオロ
メチル基により一、又は二置換されていてもよく、かつ、各場合における該置換
基は同一でも異なっていてもよい)、
フェニル基、炭素原子を介して結合し、窒素、酸素若しくは硫黄原子又は窒素原
子と酸素、硫黄又はさらに窒素原子を含む5員環ヘテロ芳香族環(ただし、イミ
ノ基の窒素原子はアルキル基により置換されていてもよい)、又は炭素原子を介
して結合し、1、2又は3窒素原子を含む6員ヘテロ芳香族環(ただし、フェニ
ル基はさらに、5員環及び6員環ヘテロ芳香族環の炭素骨格と同様に、フルオロ
、クロロ、若しくはブロモ原子、アルキル基、3〜8炭素原子数のシクロアルキ
ル基、フェニルアルキル、アルコキシ、トリフルオロメチル、アルコキシカルボ
ニルアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシ、アミノ、アセチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキル
アミノカルボニル、アルカノイル、シアノ、トリフルオロメトキシ、トリフルオ
ロメチルチオ、トリフルオロメチルスルフィニル又はトリフルオロメチルスルホ
ニル基により、一、ニ又は多くとも三置換されていてもよく、かつ置換基は同じ
でも異なっていてもよい)、
又は、もしR2が水素原子である場合には、R1はまたメチル基であってもよい、
R2は、水素原子、アルキル又はフェニルアルキル基であり、フェニル部位は、
また、フルオロ、クロロ又はブロモ原子、アルキル、トリフルオロメチル、アミ
ノ又はアセチルアミノ基により、一、又は二置換されていてもよく、該置換基は
同じでも異なっていてもよい、
R3は水素原子又はアルキル基であり、
Yは酸素原子又は-NR4-基であり、式中、
R4は水素原子、分岐鎖、又は非分岐鎖の、1〜6炭素原子を含むアルキル基
又はフェニルメチル基を表す、
mは1又は2を表し、
及び
Vは水素原子、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード原子、シアノ、アルキル、
ヒドロキシ、アルコキシ、フェニルアルコキシ、アルキルカルボニル、ジアルキ
ルアミノ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロ
キシブチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、又はトリフルオロメ
チルチオ基、又は基-(CH2)o-Y1-W-Y2、式中、
oは、0、1又は2を表し、
Wは-SO2-基、又は>C=Xを表し、式中、
Xは、酸素原子又は=N-CONH2又は=N-CNで表される二価の基のいず
れか一つである、
Y1は単結合、酸素原子又は-NR5-基を表し、式中
R5は水素原子又は直鎖又は分岐鎖の、1〜6炭素原子を含むアルキル基を
表し、
又は
R5はY2基、含まれる窒素原子および含まれる基>C=Xと一緒に5〜7炭素
原子を含む飽和ヘテロ環を形成すし、
Y2は、直鎖又は分岐鎖の、1〜10炭素原子を含み、任意にヒドロキシ、アル
コキシカルボニル又はアミノカルボニル基により置換されていてもよい、アルキ
ル基、4〜10炭素原子を含むシクロアルキル基、1〜5炭素原子を含む、直鎖又
は分岐鎖アルコキシ基、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキル
アミノアルキル、フェニルメトキシ又は2-フェニルエトキシ基、フェニル又はア
ルキル部位に1〜3炭素原子を含み、フェニル部位が任意にフルオロ、クロロ、
又はブロモ原子、メチル、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、
メトキシ、アセチル、アセチルアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノカルボ
ニル又はジメチルアミノカルボニル
基により一、二又は三置換されているフェニルアルキル基であり、ただし、置換
基は同じでも異なっていてもよく、又は
-NR6R7基であり、式中、
R6は、水素原子、直鎖又は分岐鎖の1〜6炭素原子を含むアルキル基[任意
にヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル又はジアルキルアミノ基で置
換されていてもよく(ただし、ヒドロキシ基はアルキル基の1位には結合してい
ない)]、4〜8炭素原子を含むシクロアルキル基、,又はフェニル、フェニルメ
チル、2-フェニルエチル若しくは3-フェニルプロピル基(フェニル部位は任意に
フルオロ、クロロ若しくはブロモ原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキ
シ、メトキシ、アミノ、アセチルアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノカル
ボニル、ジメチルアミノカルボニル又はシアノ基で一、二又は三置換されていて
もよく、該置換基は同じでも異なっていてもよい)、又はアルカノイル、ベンゾ
イル、フェニルアルカノイル、アルコキシカルボニル又はアミノカルボニル基で
あり、かつ
R7は、フェニル、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアルカノイル、ア
ルコキシカルボニル又はアミノカルボニル基を除いて、R6における定義と同じ
であり、
R6及びR7は一緒に4〜6炭素原子を含むn-アルキレン基を表すか、又は
R7はY1において述べた-NR5-のR5と一緒になって、非分岐鎖の2〜4炭
素原子を含むアルキレン基又はオキソアルキレン基を表す、
ただし、上述した全てのアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、フェ
ノキシカルボニルアルキル、フェニルアルコキシ、フェニルアルコキシカルボニ
ル、フェニルアルコキシカルボニルアルキル、フェニルアルカノイル、フェニル
アルキル、ジフェニルアルキル、ナフチルアルキル、アルコキシカルボニルアル
キル、アルコキシカルボニルメトキシ、カルボキシアルキル、アミノアルキル、
モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノアルキル、ジアルキルア
ミノメチル、ジアルキルアミノアルキル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキ
ルアミノカルボニル、アルカノイル及びアルコキシカルボニル基は、特に示さな
い限り、各々アルキル及びアルコキシ部位に1〜5炭素原子を含んでいてもよい
。
上述した基の定義において:
例えば、Rはフェニル、ジフェニルメチル、2-ピリジニル、3-ピリジニル、4-ピ
リジニル、2-チエニル、3-チエニル、2-フリル、3-フリル、1H-ピロール-2-イ
ル、1H-ピロール-3-イル、1-メチル-1H-ピロール-2-イル、1-メチル-1H-ピロ
ール-3-イル、1-ナフチル、2-ナフチル、1H-インドール-2-イル、1H-インドー
ル-3-イル、1H-インドール-4-イル、1H-インドール-5-イル、1H-インドール-
6-イル、1H-インドール-7-イル、ベンゾ[b]フラン-2-イル、ベンゾ[b]フラン-3
-イル、ベンゾ[b]チオフェン-2-イル、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル、2-キノリ
ニル、3-キノリニル、4-キノリニル、ベンゾ[c]チオフェン-1-イル、1-イソキノ
リニル、3-イソキノリニル、4-イソキノリニル、ピラジニル、2-ピリミジニル、
4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、2-イミダ
ゾリル、4-イミダゾリル、1-H-ベンズイミダゾリル-5-イル、3-ピラゾリル、4-
ピラゾリル、1,3-オキサゾール-2-イル、1,3-オキサゾール-4-イル、1,3-オキサ
ゾール-5-イル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリ
ル、2-キナゾリニル、4-キナゾリニル又は2-キノキサリニル基を表し、ただし、
これらは上述した基によりさらに置換されていてもよい、
Vはアセチルアミノメチル、エトキシカルボニルアミノメチル、アミノスルホニ
ルアミノメチル、アミノカルボニルアミノメチル、アミノカルボニルメチル、メ
チルアミノスルホニルメチル、メトキシカルボニルアミノメチル、メチルアミノ
カルボニルアミノメチル、ベンゾイルアミノメチル、フェニルアミノカルボニル
アミノメチル、アミノスルホニルメチル、エチルアミノカルボニルアミノメチル
、1-メチルエチルアミノカルボニルアミノメチル、[[アミノ(アミノカルボニル
イミノ)メチル]アミノ]メチル、エトキシカルボニルアミノカルボニルアミノメ
チル、ジメチルアミノカルボニルアミノメチル、アミノカルボニルオキシメチル
、tert.ブトキシカルボニルアミノメチル、アミノカルボニルアミノカルボニル
アミノメチル、[(アミノ(シアンイミノ)メチル]アミノ]メチル、メトキシカルボ
ニルメチル、メチルアミノカルボニルメチル、[[(ジメチルアミノ)カルボニル]
メチルアミノ]メチル、[(アミノカルボニル)メチルアミノ]メチル、[[(メチルア
ミノ)カルボニル]メチルアミノ]メチル、[(メトキシカルボニル)メチルアミノ]
メチル、[[(カルボキシメチル)アミノ]カルボニル]メチル、[[[ビス(カルボキシ
メチル)]アミノ]カルボニル]メチル、[[[ビス(メトキシカルボニルメチル)]アミ
ノ]カルボニル]メチル、[(エトキシカルボニルアミノカルボニル)メチルアミノ]
メチル、エトキシカルボニルメチルアミノカルボニルアミノメチル、カルボキシ
メチルアミノカルボニルアミノメチル、ジメチルアミノカルボニルメチル、2-(
アミノカルボニル)エチル、(2-オキソ-1-イミダゾリジニル)メチル、2-(メトキ
シカルボニル)エチル、[(4-アミノ-1,4-ジオキソブチル)アミノ]メチル又は2-(
アミノカルボニルアミノ)エチル基を表してもよく、及び
R1はメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、
ブチルオキシカルボニル、メトキシカルボニルエチルカルボニル、アミノカルボ
ニル、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカル
ボニル、プロピルアミノカルボニル、ブチルアミノカルボニル、フェニルアミノ
カルボニル、ベンジルアミノカルボニル、(2-フェニルエチル)アミノカルボニル
、(3-フェニルプロピル)アミノカルボニル、(3,3-ジフェニルプロピル)ア
ミノカルボニル、1-ナフチルメチル-アミノカルボニル、2-ナフチルメチルアミ
ノカルボニル、シクロヘキシル-アミノカルボニル、4-(4-メトキシフェニル)-ブ
チルアミノカルボニル、ヒドロキシカルボニルエチルアミノカルボニル、エトキ
シカルボニルエチルアミノカルボニル、ベンゾイル、4-フルオロベンゾイル、ニ
コチノイル、イソニコチノイル、2-チエニル、3-チエニル、2-フリル、3-フリル
、1H-ピロール-2-イル、1H-ピロール-3-イル、1-メチル-1H-ピロール-2-イル
、1-メチル-1H-ピロール-3-イル、ピラジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニ
ル、5-ピリミジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、2-イミダゾリル、4-イ
ミダゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、1,3-オキサゾール-2-イル、1,3-オ
キサゾール-4-イル、1,3-オキサゾール-5-イル、3-イソオキサゾリル、4-イソオ
キサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-メチル-2-チアゾリル、5-
メチル-2-チアゾリル、4-(2-フェニルエチル)-2-チアゾリル、4-(3-フェニルプ
ロピル)-2-チアゾリル、2-ピリジニル、3-ピリジニル、4-ピリジニル又は5-メチ
ル-2-ピリジニル基を表してもよい。
一般式Iの化合物において中央のアミノ酸の不斉炭素原子が唯一のキラル原子で
ある場合には、本発明はラセミ体に関する。しかし、一般式Iの化合物が2以上
のキラル原子を有する場合には、本発明にはまた、個々のジアステレオマー又は
その混合物が含まれる。特に好ましいのは下記の部分アミノ酸構造において、(
D)又は(R)配置を有する一般式Iの化合物である。
一般式Iの化合物は、その選択的NPY-アンタゴニスト様の性質に基づいて、
重要な薬理学的性質を有する。本発明はさらにこれらの化合物を含む薬理学的組
成物、その使用及び製造方法に関する。
上記の一般式Iの化合物において、好ましいものは、式中、
R、n、U、R1、R2、R3及びmが上述したように定義されており、
Yが酸素原子又は-NR4基であり、式中、
R4は水素原子、メチル又はエチルである、
及び
Vはベンゼン環の3-又は4-位に結合しており、かつ水素,フッ素、塩素、臭素若
しくはヨウ素原子、シアノ、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、フェニルアル
コキシ、アルキルカルボニル、ジアルキルアミノ、ヒドロキシメチル、ヒドロキ
シエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、トリフルオロメチル、トリ
フルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ基又は-(CH2)o-Y1-W-Y2基を表
し、式中、
o、Y1及びY2は上記において定義したとおりであり、かつ
Wはカルボニル基である、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー及びその塩である。
上記一般式Iの化合物において特に好ましい化合物は、式中、
Rはフェニル、1-ナフチル若しくは2-ナフチル基、窒素、酸素若しくは硫黄原子
又は二つの窒素原子を含み、炭素原子を介して結合する5員環ヘテロ芳香族環(
ただし、イミノ基の窒素原子はアルキル基で置換されていてもよ
い)、又は1、2若しくは3窒素原子を含み、炭素原子を介して結合する6員環
ヘテロ芳香族環(ただし、1,4-ブタジエニレン基は5員環及び6員環ヘテロ芳香
族環の両方に二つの隣接する炭素原子を介して結合し、及びこのように形成され
た二環性ヘテロ芳香族環はまた、1,4-ブタジエニレン基の炭素原子を介して結合
してもよい。)を表し、かつ
一、及び二環性ヘテロ芳香族環をその炭素骨格に有する、Rとして上述した基は
、フッ素、塩素若しくは臭素原子、アルキル基、4〜7炭素原子を有するシクロ
アルキル基、アルコキシ、フェニル又はトリフルオロメチル基によりさらに置換
されていてもよく、
又はジフェニルメチル基であり、
該基において、フェニル基は互いに独立に、フッ素、塩素又は臭素原子、メチル
、メトキシ、ヒドロキシカルボニルメトキシ、アルコキシカルボニルメトキシ、
ヒドロキシorトリフルオロメチル基により一、又は二置換されていてもよく(た
だし、置換基は各ケースにおいて同じでも異なっていてもよい)、
nは0、1又は2を表し、
Uは単結合を表し、
R1は2〜5炭素原子を含む分岐鎖又は非分岐鎖の脂肪族アルキルカルボニル(ア
ルキル部位はアルコキシカルボニル若しくはフェニルアルコキシカルボニル基又
はフェニル基で置換で置換されていてもよい)、又はベンゾイル若しくはピリジ
ニルカルボニル基(ただし、上記のフェニル及びピリジニル部位は、フッ素、塩
素又は臭素原子、アルキル基、4〜7炭素原子を有するシクロアルキル、又はア
ルコキシ若しくはトリフルオロメチル基により置換されていてもよい)、
アミノカルボニル基(該基の窒素原子は、環内に3〜8炭素原子を有する、アル
キル、フェニルアルキル、(1-ナフチル)アルキル、(2-ナフチル)アルキル、アル
コキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、ω,ω-ジフェニルアルキル、
フェニル、シクロアルキル又はシクロアルキルアルキル基により,一、又は二置
換されていてもよく、置換基は同じでも異なっていてもよく、かつ上記の基にお
けるフェニル基はさらにフッ素、塩素又は臭素原子又はメチル、メトキシ、ヒド
ロキシ又はトリフルオロメチル基により置換されていてもよい)、
アルコキシカルボニル又はフェニルアルコキシカルボニル基(該基のフェニル部
位はフッ素、塩素若しくは臭素原子、メチル、メトキシ、ヒドロキシ又はトリフ
ルオロメチル基により置換されていてもよい)、
フェニル基、又は窒素、酸素若しくは硫黄原子、又は窒素原子及び酸素、硫黄若
しくはさらなる窒素原子を含み、炭素原子を介して結合する5-員環ヘテロ芳香族
環(イミノ基上の窒素原子はアルキル基により置換されていてもよい)、又は1、
2又は3窒素原子を含み、炭素原子を介して結合する6員環ヘテロ芳香族環(た
だし、5-及び6員環ヘテロ芳香族環の炭素骨格において置換されているように、
フェニル基はさらにフッ素、塩素若しくは臭素原子、アルキル基、3〜6炭素原
子を有するシクロアルキル、フェニルアルキル、アルコキシ、トリフルオロメチ
ル、ヒドロキシ又はアミノ基により置換されていてもよい)、
又は、もしR2が水素原子である場合には、R1はまた、メチル基であってもよい
、
R2は水素原子,アルキル若しくはフェニルアルキル基(フェニル基はまた、フッ
素、塩素若しくは臭素原子、アルキル、トリフルオロメチル、アミノ又はアセチ
ルアミノ基により置換されていてもよい)を表し、
R3は水素原子又はメチル基を表し、
Yは-NR4-基を表し、式中、
R4は水素原子、メチル又はエチル基を表し、
mは1又は2を表し、
及び
V(ベンゼン環の4位に結合している)は水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素原
子、シアノ、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、フェニルアルコキシ、ヒドロ
キシメチル、ヒドロキシエチル又はトリフルオロメチル基又は-(CH2)o-Y1-W
-Y2基を表し、式中、
oは0、1又は2を表し、
Wはカルボニル基を表し、
Y1は単結合、酸素原子又は-NR5基を表し、式中
R5は水素原子、又は直鎖若しくは分岐鎖の、1〜4炭素原子を有するアル
キル基を表す、
Y2は直鎖又は分岐鎖の、1〜5炭素原子を有するアルキル基を表し、任意に
ヒドロキシ、アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニル基、1〜3炭素原
子を有するアルコキシ基、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル又はジアル
キルアミノアルキル基、又はフェニル若しくはアルキル部位に1〜3炭素原子を
有し、フェニル部位が任意にフッ素、塩素若しく
は臭素原子、メチル、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、ヒドロキシ又はメ
トキシ基により置換されているフェニルアルキル基、又は
-NR6R7基(式中、
R6は水素原子,直鎖若しくは分岐鎖の、1〜6炭素原子を有するアルキル
基、4〜6炭素原子を有するシクロアルキル、又は任意にフッ素、塩素若しくは
臭素原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ又はメトキシ基により置換
されているフェニル基を表し、及び
R7はフェニル基を除いて、R6に対する定義と同じである)、
ただし、上述した全てのアルキル、アルコキシ、フェニルアルコキシ、アルコキ
シカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アル
キルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルカノイル及びアルコ
キシカルボニル基は、特に述べない限り、各々アルキル及びアルコキシ部位に1
〜5炭素原子を有する、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー及びその塩である。
上記の一般式Iの化合物で特に最も好ましい化合物は、式中、
Rが1-ナフチル、2-ナフチル、1H-ピロール-2-イル、1H-ピロール-3-イル、1
H-インドール-2-イル又は1H-インドール-3-イル基(その炭素骨格が任意にアル
キル基又は1〜3炭素原子を有するアルコキシ基により置換されている)又は
ジフェニルメチル基(該基においてフェニル基は互いに独立に、フッ素、塩素若
しくは臭素原子、ヒドロキシ、メトキシ又はメチル基により置換されていてもよ
い)
nは0又は1を表し、
Uは単結合を表し、
R1は分岐鎖又は非分岐鎖の、2〜5炭素原子を含む脂肪族アルキルカルボニル
基(該基はアルコキシ部位が1〜4炭素原子を含むアルコキシカルボニル基によ
り置換されていてもよい)、
アミノカルボニル基(各々1〜5炭素原子を有する一つ又は二つのアルキル基、
アルキル部位に1〜5炭素原子を含むフェニルアルキル基、アルコキシ部位に1
〜3炭素原子を含むアルコキシフェニルアルキル基、(1-ナフチル)アルキル又は
アルキル部位に1〜3炭素原子を含む(2-ナフチル)アルキル基、アルコキシ及び
アルキル部位に1〜3炭素原子を含むアルコキシカルボニルアルキル基、アルキ
ル部位に1〜3炭素原子を含むカルボキシアルキル基、アルキル部位に1〜5炭
素原子を含むω,ω-ジフェニルアルキル基、フェニル又は環内に4〜7炭素原子
を含むシクロアルキル基により窒素原子が置換されていてもよい)、
アルコキシ部位に1〜5炭素原子を含むアルコキシカルボニル基、又はアルコキ
シ部位に1〜3炭素原子を含むフェニルアルコキシカルボニル基、
フェニル、ピリジニル又はチアゾリル基(各々、1〜3炭素原子を含むアルキル
基又はアルキル部位に1〜5炭素原子を含むフェニルアルキル基により置換され
ていてもよい)、
又は、もしR2が水素原子である場合には、R1はまたメチル基を表してもよく、
R2は水素原子又は1〜3炭素原子を含み、任意に末端がフェニル基により置換
されているアルキル基を表し、
R3は水素原子又はメチル基を表し、
Yは酸素原子又は-NR4基(式中、R4は水素原子、メチル又はエチル基を表す)
、
mは1を表し、
及び
Vはベンゼン環の4位に結合しており、かつ水素原子、1〜3炭素原子を含むア
ルキル基、ヒドロキシ基、1〜3炭素原子を含むアルコキシ基、又は基-(CH2)o
-Y1-W-Y2
(式中、
oは0又は1を表し、
Wはカルボニル基を表し、
Y1は単結合、酸素原子又は基-NR5(式中、R5は水素原子又はメチル基を表
す)
Y2は-NR6R7基(式中、R6は水素原子又は1〜3炭素原子を含むアルキル基
を表し、かつR7は水素原子を表す)、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー及びその塩である。
以下に、特に好ましい化合物について記載する:
(1) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-(メチルアミノカルボニル)-N-[[4-(
メチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]メチル]-アルギニンアミド,
(2) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]-N7-(ブ
チルアミノカルボニル)-N2-(ジフェニルアセチル)-アルギニンアミド,
(3) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(4) (R)-N7-(ブチルアミノカルボニル)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-
ヒドロキシフェニル)メチル]-アルギニンアミド,
(5) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]-N2-(ジ
フェニルアセチル)-N7-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(6) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]-N2-(ジ
フェニルアセチル)-N7-(エチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(7) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-(エチルアミノカルボニル)-N-[(4-
ヒドロキシフェニル)メチル]-アルギニンアミド,
(8) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]-N2-(ジフェニ
ルアセチル)-N7-[(メチルエチル)アミノカルボニル]-アルギニンアミド,
(9) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-[(フェニルメチル)アミノカルボニル]-アルギニンアミド,
(10) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-(メトキシカルボニル)-アルギニンアミド,
(11) (R,S)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]-
N7-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(12) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]-N2-(ジフェニ
ルアセチル)-N7-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(13) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]-N2-(ジ
フェニルアセチル)-N7-[(フェニルメチル)アミノカルボニル]-アルギニンアミ
ド,
(14) (R)-N7-(アミノカルボニル)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロ
キシフェニル)メチル]-N7'-(フェニルメチル)-アルギニンアミド,
(15) (R)-N7-(アミノカルボニル)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロ
キシフェニル)メチル]-アルギニンアミド,
(16) (R)-N7-(アミノカルボニル)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロ
キシフェニル)メチル]-N7'-メチル−アルギニンアミド,
(17) (R)-N7-(ブトキシカルボニル)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒド
ロキシフェニル)メチル]-アルギニンアミド,
(18) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-(フェニルメトキシカルボニル)-アルギニンアミド,
(19) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]-N2-(ジ
フェニルアセチル)-N7-[[2-(エトキシカルボニル)エチル]アミノカルボニル]-
アルギニンアミド,
(20) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]-N7-[[2
-(カルボキシ)エチル]アミノカルボニル]-N2-(ジフェニルアセチル)-アルギニ
ンアミド,
(21) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-(フェニルメチル)-N7-(メトキシカ
ルボニル)-アルギニンアミド,
(22) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-(メチルアミノカルボニル)-N-(フ
ェニルメチル)-アルギニンアミド,
(23) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-(フェニルメチル)-N7-[(フェニルメ
チル)アミノカルボニル]-アルギニンアミド,
(24) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]-N2-[(1
H-インドール-3-イル)アセチル]-N7-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンア
ミド,
(25) (R)-N7-(ジメチルアミノカルボニル)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(
4-ヒドロキシフェニル)メチル]-アルギニンアミド,
(26) (R)-N2-[(1H-インドール-3-イル)アセチル]-N-[(4-メトキシフェニル
)メチル]-N7-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(27) (R)-N2-[(1H-インドール-3-イル)アセチル]-N-[(4-メトキシフェニル
)メチル]-N7-[(3-フェニルプロピル)アミノカルボニル]-アルギニンアミド,
(28) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N
-メチル-N7-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(29) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N
-メチル-N7-[(フェニルメチル)アミノカルボニル]-アルギニンアミド,
(30) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-(メトキシカルボニル)-N-[(4-メト
キシフェニル)メチル]-アルギニンアミド,
(31) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]-N7-
[(フェニルメチル)アミノカルボニル]-アルギニンアミド,
(32) (R)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N2-[(6-メトキシ-2-ナフチル
)アセチル]-N7-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(33) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-[[4-(4-メトキシフェニル)ブチル]アミノカルボニル]-アルギニンアミド,
(34) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-[(3,3-ジフェニルプロピル)アミノ
カルボニル]-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-アルギニンアミド,
(35) (R)-N7-(シクロヘキシルアミノカルボニル)-N2-(ジフェニルアセチル)
-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-アルギニンアミド,
(36) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-(フェニルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(37) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-[(2-ナフチルメチル)アミノカルボニル]-アルギニンアミド,
(38) (R,S)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]
-N5-メチル-N7-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド,
(39) (R,S)-N2-(ジフェニルアセチル)-N5-メチル-N7-(メチルアミノカル
ボニル)-N-[[4-(メチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]メチル]-アルギニン
アミド,
(40) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-メチルフェニル)メチル]-N7-(5
-メチル-2-チアゾリル)-アルギニンアミド,
(41) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-(5-メチル-2-チアゾリル)-アルギニンアミド,
(42) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-フェニル-アルギニンアミド,
(43) (R)-N-[[4-(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]-N2-(ジ
フェニルアセチル)-N7-(2-ピリジニル)-アルギニンアミド,
(44) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-(4-メチル-2-チアゾリル)-アルギニンアミド,
(45) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-メチルフェニル)メチル]-N7-(4
-メチル-2-チアゾリル)-アルギニンアミド,
(46) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-メチルフェニル)メチル]-N7-(5
-メチル-2-ピリジニル)-アルギニンアミド,
(47) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-(2-チアゾリル)-アルギニンアミド,
(48) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-(5-メチル-2-ピリジニル)-アルギニンアミド,
(49) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-メチル-N7-(4-メチル-2-チアゾリル
)-N-(フェニルメチル)-アルギニンアミド,
(50) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-[4-(3-フェニルプロピル)-2-チアゾ
リル)-N-(フェニルメチル)-アルギニンアミド,
(51) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-[4-(2-フェニルエチル)-2-チアゾリ
ル)-N-(フェニルメチル)-アルギニンアミド,
(52) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-メチル-アルギニンアミド,
(53) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-[4-(2-フェニルエチル)-2-チアゾリ
ル]-N-[[4-(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]-アルギニンアミド,
(54) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[[4-(フェニルメトキシ)フェニル]メ
チル]-N7-[4-(3-フェニルプロピル)-2-チアゾリル)-アルギニンアミド,
(55) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-(4-メチル-2-チアゾリル)-N-[[4-(
フェニルメトキシ)フェニル]メチル]-アルギニンアミド,
(56) (R,S)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]
-N7-[3-(メトキシカルボニル)-1-オキソプロピル]-アルギニンアミド,
(57) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-N7
-[(4-ピリジニル)カルボニル]-アルギニンアミド,
(58) (R,S)-N-[[4-(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]-N2-(ジフ
ェニルアセチル)-N5-メチル-N7-(メチルアミノカルボニル)-アルギニンアミド
,
(59) (R)-N2-(ジフェニルアセチル)-N7-(4-メチル-2-チアゾリル)-N-メチ
ル-N-[[4-(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]-アルギニンアミド
及びこれらの塩。
一般式Iの化合物及びその前駆体は、この分野で知られている方法により製造さ
れるが、特にペプチド化学由来の方法(例えば、Houben-Weyl、Methoden der
Organischen Chemie、vol.15/2)が使用されてもよい。使用されるアミノ保護
基は、Houben-Weyl、Methoden der Organischen Chemie、vol.15/1、に記
載されているものを使用することができ、特に、ウレタン保護基(例えば、フル
オレニルメトキシカルボニル、フェニルメトキシカ
ルボニル又はtert.-ブチルオキシカルボニル基)が好ましい。一般式I又はその
前駆体化合物の側鎖に存在する官能基はさらに、副反応を防ぐのに適する保護基
により保護される。(cf 例えば:G.B.Fields et al.、Int.J.Peptide
Protein Res.35 、161 (1990);T.W.Greene、Protectivegroups in
Organic Synthesis).この種の側鎖保護アミノ酸の例としては、特にArg(N
O2)、Arg(Mtr)、Arg(di-Z)、Arg(Pmc)、Orn(Boc)、Orn(Z)が挙げら
れ、これらは一般に商業的入手が可能であり、任意にその誘導体の形態で入手可
能である。α-アミノ及側鎖アミノ基の保護に使用される保護基のいわゆる直交(
orthogonal)コンビネーションを使用する際には、特に注意が必要である。e.g.
:
N側鎖保護基 Na-保護基
----------------------------------------------------------
p-トルエンスルホニル フェニルメトキシカルボニル
tert.ブトキシカルボニル
----------------------------------------------------------
フェニルメトキシカルボニル (4-メトキシフェニル)メトキシカルボニル
tert.ブトキシカルボニル
アダマンチルオキシカルボニル
ビフェニルイソプロピルオキシカルボニル
イソニコチノイルオキシカルボニル
o-ニトロフェニルスルフェニル
ホルミル
----------------------------------------------------------
tert.ブトキシカルボニル フェニルメトキシカルボニル
p-トルエンスルホニル
o-ニトロフェニルスルフェニル
ビフェニルイソプロピルオキシカルボニル
9-フルオレニルメトキシカルボニル
----------------------------------------------------------
アセチル、トリフルオロアセチル、tert.ブトキシカルボニル
ホルミル、(2-クロロフェニル)-
メトキシカルボニル、(4-クロロ-
フェニル)メトキシカルボニル、
4-(ニトロフェニル)メトキシカル-
ボニル、フタロイル
実際のカップリングは、ペプチド化学において既知の方法が用いられる(cf、例
えば、Houben-Weyl、Methoden der Organischen Chemie、vol.15/2)。こ好
ましくは、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピル
カルボジイミド(DIC)又はエチル-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミ
ドのようなカルボジイミド類、O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N'
,N'-テトラ-メチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)又はテト
ラフルオロボレート(TBTU)又は1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ−ト
リス-(ジメチルアミノ)-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)を使
用する。所望により、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)又は3-ヒドロ
キシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロ-1,2,3-ベンゾトリアジン(HOObt)を添加して、
ラセミ化を抑制したり、反応速度を早めることも可能である。カップリングは通
常、当量のカップリング成分及びカップリング試薬を用いて、ジクロロメタン、
テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチ
ルアセトアミド(DMA)、N-メチルピロリドン(NMP)又はその混合物のよ
うな溶媒中で、-30〜+30°Cの範囲の温度、好ましくは-20〜+20°Cの範囲の
温度で行う。必要な場合には、N-エチル-ジイソプロピ
て使用することが好ましい。
いわゆる″酸無水物法(anhydride method)″(cf.also: M.Bodanszky、″Pe
ptide Chemistry″、Springer-Verlag 1988、P.58-59; M.Bodanszky
、″Principles of Peptide Synthesis″、Springer-Verlag
1984、P.21-27)が、一般式Iの化合物を合成するための他のカップリング法と
して使用される。Vaughanらの″混合酸無水物法(mixed anhydridemethod)″の
変法を使用することが好ましい(J.R.Vaughan Jr.、J.Amer.Chem.Soc.73
、3547(1951))。この方法では、混合酸無水物は、カップリングを行う、任意
にN2-保護したα-アミノ酸とモノイソブチルカーボネートから、4−メチルモ
ルホリン又は4−エチルモルホリンのような塩基存在下にイソブチルクロロカー
ボネートを用いて調製される。この混合酸無水物の調製及びアミンとのカップリ
ングは、ワンポット法で、上述した溶媒を使用し、-20〜+20°C、好ましくは
0〜+20°Cの温度で行われる。
α-アミノ酸側鎖上の保護基であって、最終生成物では不必要な保護基は、N−
及びC−末端置換アミノ酸誘導体を合成した後、この分野において文献既知の適
する試薬を用いて最終的に切断する。即ち、アリールスルホニル及びヘタリルス
ルホニル保護基は好ましくは酸性条件(すなわち、強酸作用、好ましくはトリフ
ルオロ酢酸)により切断する。ニトロ及びアリールメトキシカルボニル保護基は
水素化分解条件(例えば、パラジウムブラック存在下に氷酢酸を溶媒として、水
素を用いる)により切断される。もし、基質が水素化分解に感受性の官能基、例
えば、塩素、臭素又はヨウ素のようなハロゲン原子、フェニルメタノール又はヘ
タリルメタノール官能基、又は他のベンジルヘテロ原子結合、特に部分的ベンジ
ル-酸素結合、ニトロ基の切断はまた、非水素化分解的に行ってもよい。非水素
化分解的切断とは、例えば、亜鉛/2Nトリフルオロ酢酸(cf also: A.Turan、
A.Patthy and S.Bajusz、Acta Chim.Acad.Sci.Hung.、Tom.85-(
3)、327-332[1975]; C.A.83、206526y[1975])、60%蟻酸水溶液中の塩化錫(II
)(cf also: SUNSTARKK、JA-A-3271-299)、酢酸存在下の亜鉛(cf a
lso: A.Malabarba、P.Ferrari、G.Cietto、R.Pallanza and M.Be
rti、J.Antibiot.42(12)1800-1816(1989))又は、アンモニウム酢酸バッファ
ー存在下、過剰量の20%水性塩化チタン(III)-メタノール水溶液、24°C(cf als
o: R.M.
Freidinger、R.Hirschmann and D.F.Veber、J.Org.Chem.43(25)
、4800-4803[1978])が挙げられる。
本発明の一般式Iで表される化合物の合成には、以下の方法が特に適している:
a)以下の一般式IIの化合物を
(式中、
R、R1、R3、U及びnは上記に定義したとおりであり、R2'は上記でしたR2
に対する定義又は上記で定義したアルギニン側鎖の保護基の一つを意味する)
一般式IIIの化合物とカップリングし、
(式中、
m、V及びYは上記で定義したとおりである)
及び、もし必要な場合には、次に、上記した方法で保護基を切断する。
カップリングはペプチド化学において既知の方法及び上述した方法で行われ、特
にDCC、DIC、HBTU、TBTU又はBOPを試薬として使用するか、又
は無水混合物法を使用して行われる。
もし、原料化合物IIがエナンチオマーとして純粋であり、もしUが酸素原子又は
NH基を表さない場合には、カップリング工程でトリエチルアミンを補助塩基と
して使用し、かつジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド又はN-メチル-
ピロリドンを溶媒として使用すると、完全なラセミ化が起こり、また、幾つかの
場合においては、実質的な、又は定量的なラセミ化さえも起こると考えられる。
一般式I(式中、Yは酸素原子)の化合物を製造するには、A.Hassner及びV.
Alexonian(Tetrahedron Letters 1978、4475-4478)らにより推奨される変法
、すなわち、適当な温度で、DCC存在下に、4-(1-ピロリジニル)ピリジンを塩
基として使用する方法が特に好結果であった。
b)一般式I(Uが酸素原子及び-NH-基以外の上記の定義に従う)の化合物を合
成するには:
一般式IVの化合物と、
R-(CH2)n-U1-CO-Nu (IV)
(式中、
R及びnは上記に定義したとおりであり、U1は単結合を表し、かつNuは脱離基
(例えば、ヒドロキシ基、塩素、臭素若しくはヨウ素原子のようなハロゲン原子
、1〜10炭素原子を含むアルキルスルホニルオキシ基、フェニルスルホニルオキ
シ又はナフチルスルホニルオキシ基(任意に、塩素又は臭素原子、
メチル又はニトロ基により、一、二又は三置換されており、置換基は同じでも異
なっていてもよい)
一般式Vのα-アミノ酸誘導体とをカップリングし、
(式中、
R1、R3、Y、m及びVは上記に定義したとおりであり、及びR2'は上記でした
R2に対する定義又は上記で定義したアルギニン側鎖の保護基の一つを意味する)
及びもし必要な場合には、次に、上記した方法で保護基を切断する。
もし、一般式IVにおいてNuがヒドロキシ基を意味する場合には、カップリング
方法はペプチド化学において既知の方法及び詳細に上述した方法で行われ、特に
DCC、DIC、HBTU、TBTU又はBOPを試薬として使用するか、又は
無水混合物法を使用して行われる。
もし、一般式IVにおいてNuがハロゲン原子、アルキル又はアリールスルホニル
オキシ基の場合には、反応はショッテン-バウマン(Schotten-Baumann)又はEi
nhorn条件下で行う。すなわち、成分は少なくとも一当量の補助塩基存在下に、-
50°C〜+120°C、好ましくは-10°C〜+30°Cの間の温度で、任意に溶媒存
在下に反応させる。好ましい補助塩基の例としては、
アルカリ金属、及びアルカリ土類金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム又は水酸化バリウム)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム又は炭酸セシウム)、アルカリ金属酢酸塩(例えば、酢酸ナトリ
ウム又は酢酸カリウム)、及び三級アミン類(例えば、ピリジン、2,4,6-トリメチ
ルピリジン、キノリン、トリエチルアミン、N-エチル-ジイソプロピルアミン、
N-エチル-ジシクロヘキシルアミン、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン又は1
,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセ-7-エン)が挙げられ、好ましい溶媒としては
、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、アセトニト
リル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチル-ピロリドン又
はその混合物が挙げられる; もし、アルカリ又はアルカリ土類水酸化物、アルカ
リ金属炭酸塩又はアルカリ金属酢酸塩を補助塩基として使用する場合には、水を
共溶媒として反応混合物にまた、加えてもよい。
c)一般式I(Yは酸素原子を表す)の化合物を合成するには:
一般式VIのアミノ酸エステルを
(式中、
R、R1、R2、R3、U及びnは上記に定義したとおりであり、かつR8は1〜4
炭素原子を含むアルキル基である)
一般式VIIのアルコールとエステル交換する
(式中、
mおよびVは上記で定義したとおりである。)。
エステル交換は、酸またはアルカリ触媒により触媒されてもよい(cf.also: J
.March、″Advanced Organic Chemistry″、John Wiley & Sons、Thi
rd Edition、1985、P.351-352)。好ましいアルカリ触媒としては、一般式VII
のアルコールまたはR8OHから容易に得られる相当するアルカリ金属アルコキ
シドが挙げられ、例えば、リチウム、ナトリウムまたはカリウムアルコキシドが
挙げられる。好ましい酸触媒としては、無水HClに加えて、特に硫酸、p-トル
エンスルホン酸、ナフタレン-1-スルホン酸またはナフタレン-2-スルホン酸、ま
たは水素イオンを新たにチャージしたイオン交換樹脂が挙げられ、例えば、Wof
atit KPS z.A.が挙げられる。平衡状態の二つのエステル間の平衡は、より
揮発性のアルコールR8OHを蒸発させることにより、このプロセスの正方向に
移動する。
アルカリ触媒を使用すると、もし使用される原料化合物VIが鏡像異性体として純
粋なものを使用した場合には、得られる一般式Iの最終生成物はラセミ体で得ら
れる。
d)一般式I(式中、Yは酸素原子を表す)の化合物を合成するには:
一般式IIのカルボン酸の塩、好ましくはアルカリ金属塩を(式中、
R、R1、R3、Uおよびnは上記で定義したとおりであり、かつR2'は上記で定
義したR2と同じであるか、アルギニン側鎖の保護において上記で定義した保護
基の一つと同じである)
一般式VIIIの化合物と反応させ
(式中、
mおよびVは上記に定義したとおりであり、かつNu1は脱離基、例えば、塩素、
臭素またはヨウ素原子のようなハロゲン原子、1〜10炭素原子を含むアルキルス
ルホニルオキシ基、塩素または臭素原子、メチルまたはニトロ基により任意に一
、二または三置換されているフェニルスルホニルオキシまたはナフチルスルホニ
ルオキシ基であり、ただし、置換基は同じでも異なっていてもよい)、
および、必要な場合には上述した方法によりさらに保護基を除去する。
反応は適する溶媒中、好ましくはジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホト
リアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ル
ホルムアミドまたはN-メチル-2-ピロィジノンのような二極性の非プロトン性溶
媒中で、−10°C〜+50°Cの温度、ただし好ましくは周囲温度で行われる。一
般式IIのカルボン酸のアルカリ金属塩は好ましくは、in situにおいてアルカリ
金属炭酸塩(例えば、カリウムまたはセシウム炭酸塩)、アルカリ金属水酸化物(
例えば、水酸化ナトリウム、)またはアルカリ金属水素化物を、一般式VIIIの化
合物を添加する前に、一般式IIの化合物と反応させることにより合成される(cf
.also: J.E.Schaw、D.C.Kunerth and J.J.Sherry、Tetrahedron
Letters 1973 、 689-692; A.M.MacLeod、K.J.Merchant、M.
A.Cascieri、P.Sadowski、E.Ber、C.J.Serain and R.Baker
、J.Med.Chem.36 、2044-2045 (1993); A.Rosowsky、R.A.Forsch
、Ch.-P.Yu、H.Lazarus and G.P.Beardsley、J.Med.Chem.2 7
、605-609(1984))。
e)一般式IXの化合物を
(式中、
R、R3、U、V、Y、mおよびnは上記で定義したとおりである)
一般式Xのカルボン酸誘導体と反応させる、
NR2
〃
Nu2−C−NHR1 (X)
(式中、
R1およびR2は上記で定義したとおりであり、かつNu2は脱離基、例えば、各々
アルキル部位に1〜10炭素原子を有する、アルコキシ、アルキルチオ、アルキル
スルフィニルまたはアルキルスルホニル基(例えば、メトキシ、エトキシ、メチ
ルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスル
フィニル、イソプロピルスルフィニル、メチルスルホニルまたはエチルスルホニ
ル基)、塩素原子、SO2H、SO3HあるいはOPOCl2基、または一般式XIで
表される基を表す
(式中、
R9およびR10は同じでも異なっていてもよく、水素原子または1〜3炭素原子
を含むアルキル基を表す)。
例えば、もしNu2がアルコキシ基である場合には、一般式Xの化合物ではなく、
その無機塩(例えば、中性硫酸塩または塩酸塩)を使用することが有利である。
反応は文献既知の方法と同様に(cf.G.B.L.Smith、J.Amer.Chem.So
c.51、476[1929]; B.Rathke、Chem.Ber.17、297[1884]; R.Phillips
and H.T.Clarke、J.Amer.Chem.Soc.45、1755[1923]; S.J.Angy
al and W.K.Warburton、J.Amer.Chem.Soc.73、2492[1951]; H.L
echer and F.Graf、Chem.Ber.56、1326[1923];J.Wityak、S.J.Gou
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、2179[1987」; T.Teraji、Y.Nakai、G.J.Durant、WO-A-81/0010
9、Chem.Abstr.94、192336z[1981]; C.A.Maryanoff、R.C.Stanzion
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Tsunematsu、T.Imamura and P.Makisumi、J.Biochem.94、123-128[1
983])、0℃〜+100℃、好ましくは40°C〜+80°Cの範囲の温度で、さらに不
活性溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチル-ピロ
リドンまたはその混合物)を使用して行われ、かつ、Nu2基の性質により、しば
しば補助塩基、特にナトリウムまたはカリウム炭酸塩のようなアルカリ金属炭酸
塩または三級アミン、好ましくはN-エチル-ジイソプロピルアミンあるいはトリ
エチルアミン存在下で行われる。
f)一般式XIIのウロニウム塩またはチウロニウム塩と、
(式中、
R、R1、R3、U、V、Y、nおよびmは上記で定義したとおりであり、R11は
1〜4炭素原子を含むアルキル基またはフェニル基を表し、Y3は酸素または硫
黄原子であり、およびAn-は一価のアニオン(例えば、塩素、臭素、ヨウ素、メ
チルスルフェート、メタンスルホネートまたはトルエンスルホネートアニオン)
および1/2 SO4 2-、または相当する遊離のイソウレアまたはイソイチオウレア
を表す)
一般式XIIIのアミンとを反応させ、
R2-NH2 (XIII)
(式中、R2は上記で定義したとおりである)。
反応は、0〜110°C、好ましくは+15〜+60°Cの間で行われ、任意に適する
溶媒中(例えば、水、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタ
ノールまたはエタノールのようなアルコール、またはこれらの混合物中)で行わ
れるが、ただし一般式Iの化合物は酸Hanの塩として直接得られる。もし、ウロ
ニウム塩またはチウロニウム塩XIIが基本的な塩基ではない場合には、相当する
イソウレアまたはイソチオウレアを反応に使用し、1等量の弱酸、好ましくは酢
酸を混合物に添加しなくてはならない。
g)一般式I(式中、Uが酸素原子または-NH基を表す)の化合物を合成するには
:
一般式XIVの化合物を
(式中、
R1、R3、V、Yおよびmは上記で定義したとおりであり、R2'は上記のR2に
対する定義と同じであるか、あるいはまたアルギニンの側鎖として上述した保護
基の一つを表す)
一般式XVの化合物とを反応させ、
R-(CH2)n-U2-H (XV)
(式中、
Rおよびnは上記で定義したとおりであり、U2は酸素原子または-NH-基を表
し)、
および、もし必要な場合には、次に上述した方法を用いて保護基を除去してもよ
い。
反応は0°C〜150°C、好ましくは20°C〜100°Cの範囲で、かつ任意に無水
溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンまたは1,3-ジメチル-2-イミダ
ゾリジノンまたはこれらの混合物)存在下に行われる。
h)一般式I(式中、Uが酸素原子または-NH-基を表す)の化合物を合成するに
は:
一般式XVIの化合物を
R-(CH2)n-N=C=O (XVI)
(式中、
Rおよびnは上記で定義したとおりである)
一般式Vのα-アミノ酸誘導体と反応させ
(式中、
R1、R3、Y、mおよびVは上記で定義したとおりであり、R2'は上記のR2に
対する定義と同じであるか、あるいはまたアルギニンの側鎖として上述した保護
基の一つを表す)、
および、もし必要な場合には、次に上述した方法を用いて保護基を除去してもよ
い。
反応は0°C〜150°C、好ましくは20°C〜100°Cの範囲で、かつ任意に無水
溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンまたは1,3-ジメチル-2-イミダ
ゾリジノンまたはこれらの混合物)存在下に行われる。
i)一般式Iの化合物(式中、Vは基-(CH2)o-Y1-W-Y2を表す)を合成するに
は
(式中、oおよびWは上記で定義したとおりであり、
Y1は酸素原子または基-NR5を表し、該式において、R5は水素原子ナトリウム
直鎖または分岐鎖の1〜6炭素原子を含むアルキル基を表す、および
Y2は、任意にヒドロキシ、アルコキシカルボニルまたはアミノカルボニル基で
置換された直鎖または分岐鎖の1〜10炭素原子を含むアルキル基、4〜10炭素原
子を含むシクロアルキル基、直鎖または分岐鎖の1〜5炭素原子を含むアルコキ
シ基、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、
フェニルメトキシまたは2-フェニルエトキシ基、アルキル部位に1〜3炭素原子
を含み、フェニル部位が任意にフッ素、塩素または臭素原子、メチル、トリフル
オロメチル、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、メトキシ、アセチル、アセチルアミ
ノ、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニルまたはジメチルアミノカルボニ
ル基で一、二、または三置換された、フェニルまたはフェニルアルキル基、また
は
-NR6R7基(式中、R6は水素原子、直鎖又は分岐鎖の、1〜6炭素原子を含む
アルキル基(任意にヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル又はジアル
キルアミノ基で置換されている、ただし、ヒドロキシ基はアルキル基の1位に結
合していない)、4〜8炭素原子を含むシクロアルキル基、又はフェニル、フェ
ニルメチル、2-フェニルエチル若しくは3-フェニルプロピル基(フェニル部位が
任意に、フッ素、塩素又は臭素原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ
、メトキシ、アミノ、アセチルアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノカルボ
ニル、ジメチルアミノカルボニル又はシアノ基で一、二又は三置換されている、
ただし、置換基は同じでも異なっていてもよい)、又はアルカノイル、ベンゾイ
ル、フェニルアルカノイル、アルコキシカルボニル又はアミノカルボニル基を表
し、および
R7はフェニル、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアルカノイル、アルコキ
シカルボニル又はアミノカルボニル基を除き、R6の定義と同じである)を表す):
一般式XVII
(式中、
m、n、o、R、R1、R3、U及びYは先に定義されたとおりであり、R2'は
先にR2について示された意味を有し、またはアルギニンの側鎖の保護について
先に記載された保護基の一つを表し、かつY1'は酸素原子または基−NR5(式中
、R5は水素原子または1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基
を表す)を表す)
の化合物をその(Y1'−H)官能基の位置で変換し、必要により、続いて前記方法
を使用して保護基を開裂し、かつ/または最初の場合に得られた基Vを更に変換
する。
(Y1'−H)官能基の位置における変換は、使用される試薬に応じて、溶媒を使
用しないで、または好適な溶媒、例えば、水、アルコール、例えば、メタノール
、エタノールまたはプロパノール、N−メチルピロリジノン、ジメチルホルムア
ミドもしくはジメチルアセトアミドまたはこれらの混合物中で、必要により無機
酸、例えば、塩酸もしくは硫酸、有機または無機の塩基、例えば、トリエチルア
ミン、ヒューニッヒ塩基もしくは炭酸ナトリウムの存在下で行われてもよく、ま
た必要により続いてアンモニア、無機酸、例えば、塩酸もしくは硫酸
または有機酸、例えば、トリフルオロ酢酸で0〜150℃の温度、好ましくは20〜1
00℃の温度で処理されてもよい。
好ましくは、
一般式XVII(式中、Y1'が−NR5基であり、R5が水素原子または1〜6個の
炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基を表す)の化合物を無機酸、例えば
、塩酸の存在下でアルカリ金属シアン酸塩、例えば、シアン酸ナトリウムと反応
させることにより、一般式I(式中、Vが基-(CH2)o-NR5-CO-NH2を表し
、oが先に定義されたとおりであり、かつR5が水素原子または1〜6個の炭素
原子を有する直鎖または分枝アルキル基を表す)の化合物が得られる(また、Org
.Synth.,Coll.IV巻,515頁を参照のこと)。
アルコール、例えば、エタノール中の無水酢酸との反応により、一般式I(式
中、Vが基-(CH2)o-NR5-CO-CH3を表し、oが先に定義されたとおりであ
り、かつR5が水素原子または1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝アル
キル基を表す)の化合物が得られる。
トリエチルアミンの存在下のエチルクロロカーボネートとの反応により、一般
式I(式中、Vが基-(CH2)o-NR5-CO-OC2H5を表し、oが先に定義された
とおりであり、かつR5が水素原子または1〜6個の炭素原子を有する直鎖また
は分枝アルキル基を表す)の化合物が得られる。
N−(tert.ブチル)−クロロスルホン酸アミドとの反応により、一般式I(式中
、Vが基-(CH2)o-NR5-SO2-NH-C(CH3)3を表す)の化合物が得られ、続
いてトリフルオロ酢酸による処理により、一般式I(式中、Vが基-(CH2)o-N
R5-SO2-NH2を表し、oが先に定義されたとおりであり、かつR5が水素原子
または1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基を表す)の化合物
が得られるが、基R2'がPmc保護基を表す場合には、これはまた除去されること
が注目されるべきである。
塩化ベンゾイルとの反応により、一般式I(式中、Vが基-(CH2)o-NR5-C
O-C6H5を表し、oが先に定義されたとおりであり、かつR5が水素原子または
1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基を表す)の化合物が得ら
れる。
メチルイソシアネートとの反応により、一般式I(式中、Vが基-(CH2)o-N
R5-CO-NH-CH3を表し、oが先に定義されたとおりであり、かつR5が水素
原子または1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基を表す)の化
合物が得られる。
ジメチルカルバモイルクロリドとの反応により、一般式I(式中、Vが基-(C
H2)o-NR5-CO-N(CH3)2を表し、oが先に定義されたとおりであり、かつ
R5が水素原子または1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基を
表す)の化合物が得られる。
ニトロビウレットとの反応により、一般式I(式中、Vが基-(CH2)o-NR5-
CO-NH-CO-NH2を表し、oが先に定義されたとおりであり、かつR5が水
素原子または1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基を表す)の
化合物が得られる(また、T.L.Davisら,J.Am.Chem.Soc.51,1801−1806
(1929)を参照のこと)。
また、一般式XVII(式中、Y1'が酸素原子を表す)の化合物をフェニルクロロカ
ーボネートと反応させ、続いてアミノリシスにより、一般式I(式中、Vが基-(
CH2)o-O-CO-NH2を表し、oが先に定義されたとおりである)の化合物が
得られる(また、G.R.Allen,Jr.,J.F.Poletto及びM.J.Weiss,J.Or
g.Chem.30,2897-2904(1965)を参照のこと)。
j)一般式Iの化合物(式中、R1が2〜5個の炭素原子を含む分枝または非分枝脂
肪族アルキルカルボニル基(これはそのアルキル部分中でアルコキシカルボニル
基もしくはフェニルアルコキシカルボニル基;フェニル基;または炭素原子を介
して結合された5員もしくは6員ヘテロ芳香族環により置換されていてもよい)
、またはベンゾイル基(そのフェニル部分はまた炭素原子を介して結合された5
員もしくは6員ヘテロ芳香族環により置換されていてもよい)を表し、上記5員
ヘテロ芳香族環は窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子または窒素原子及び付加
的な酸素原子、硫黄原子もしくは更に別の窒素原子を含んでもよく、また窒素原
子の位置でアルキル基により置換されていてもよく、6員ヘテロ芳香族環は1個
、2個または3個の窒素原子を含み、また上記
フェニル基は更にそれらの炭素骨格中のヘテロ芳香族環と同様にフッ素原子、塩
素原子もしくは臭素原子、アルキル基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアル
キル基、アルコキシ基、トリフルオロメチル基、アルコキシカルボニルアルキル
基、カルボキシアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、プロ
ピオニルアミノ基、アミノカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、ジアル
キルアミノカルボニル基、アルカノイル基、シアノ基、トリフルオロメトキシ基
、トリフルオロメチルチオ基、トリフルオロメチルスルフィニル基またはトリフ
ルオロメチルスルホニル基により一置換、二置換またはせいぜい三置換されてい
てもよく、これらの置換基は同じであってもよく、また異なっていてもよい)を
調製するために、
一般式XVIII
(式中、R、R3、U、V、Y、n及びmは先に定義されたとおりである)
の化合物を一般式XIXa
R1'-CO-Nu (XIXa)
の化合物と反応させる。
式中、R1'は1〜4個の炭素原子を含む分枝または非分枝脂肪族アルキル基
(これはアルコキシカルボニル基もしくはフェニルアルコキシカルボニル基;フ
ェニル基;または炭素原子を介して結合された5員もしくは6員ヘテロ芳香族環
により置換されていてもよい)、フェニル基または炭素原子を介して結合された
5員もしくは6員ヘテロ芳香族環を表し、上記5員ヘテロ芳香族環は窒素原子、
酸素原子もしくは硫黄原子または窒素原子及び付加的な酸素
原子、硫黄原子もしくは更に別の窒素原子を含んでもよく、また窒素原子の位置
でアルキル基により置換されていてもよく、6員ヘテロ芳香族環は1個、2個ま
たは3個の窒素原子を含み、また上記フェニル基及びそれらの炭素骨格中の全て
のヘテロ芳香族環は更にフッ素原子、塩素原子もしくは臭素原子、アルキル基、
3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、アルコキシ基、トリフルオロメ
チル基、アルコキシカルボニルアルキル基、カルボキシアルキル基、ヒドロキシ
基、アミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、アミノカルボニル基
、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アルカノイル
基、シアノ基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチルチオ基、トリフル
オロメチルスルフィニル基またはトリフルオロメチルスルホニル基により一置換
、二置換またはせいぜい三置換されていてもよく、これらの置換基は同じであっ
てもよく、また異なっていてもよく、かつ
Nuは脱離基、例えば、ヒドロキシ基;ハロゲン原子、例えば、塩素原子、臭
素原子もしくはヨウ素原子;1〜10個の炭素原子を有するアルキルスルホニルオ
キシ基;必要により塩素原子もしくは臭素原子、またはメチル基もしくはニトロ
基により一置換、二置換または三置換されていてもよいフェニルスルホニルオキ
シ基またはナフチルスルホニルオキシ基を表し、これらの置換基は同じであって
もよく、また異なっていてもよい。
その反応は非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホ
スホトリアミド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3
−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンまたはこれ
らの混合物中で、三級アミン、例えば、ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジ
ン、キノリン、トリエチルアミン、N−エチル−ジイソプロピルアミン、N−エ
チル−ジシクロヘキシルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンま
たは1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンの存在下で、-20℃〜
+60℃の温度、最も好ましくは+15℃〜+30℃の温度で行われることが好ましい。
基V中に存在するアシル化可能な官能基がこの反応に含まれる。側鎖のグ
アニジノ官能基中でジアシル化され、副生物として得られた反応生成物は一般に
通常のクロマトグラフィー方法を使用して全く容易に分離し得る。
k)一般式Iの化合物(式中、R1がアミノカルボニル基を表し、これは窒素原子の
位置でアルキル基、フェニルアルキル基、(1−ナフチル)アルキル基、(2−ナ
フチル)アルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、フェニルアルコキシカ
ルボニルアルキル基、フェノキシカルボニルアルキル基、ジフェニルアルキル基
、フェニル基、夫々環中に3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基または
シクロアルキルアルキル基により一置換または二置換されていてもよく、これら
の置換基は同じであってもよく、また異なっていてもよく、また上記フェニル基
は順に互いに独立にフッ素原子、塩素原子もしくは臭素原子、メチル基、メトキ
シ基、アルコキシカルボニルメトキシ基、ヒドロキシ基またはトリフルオロメチ
ル基により一置換または二置換されていてもよい)を調製するために、
一般式XVIII
(式中、R、R3、U、V、Y、n及びmは先に定義されたとおりである)
の化合物を一般式XIXb
R1''-N=C=O (XIXb)
の化合物と反応させる。
式中、
R1″はアルキル基、フェニルアルキル基、(1−ナフチル)アルキル基、(2−ナ
フチル)アルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、フェニルアルコキ
シカルボニルアルキル基、フェノキシカルボニルアルキル基、ジフェニルアルキ
ル基、フェニル基、夫々シクロアルカン環中に3〜8個の炭素原子を有するシク
ロアルキル基またはシクロアルキルアルキル基を表し、一置換または二置換され
ていてもよく[原文どおり]、これらの置換基は同じであってもよく、また異なっ
ていてもよく、また上記フェニル基は順に互いに独立にフッ素原子、塩素原子も
しくは臭素原子、メチル基、メトキシ基、アルコキシカルボニルメトキシ基、ヒ
ドロキシ基またはトリフルオロメチル基により一置換または二置換されていても
よく、かつ
Nuは脱離基、例えば、ヒドロキシ基;ハロゲン原子、例えば、塩素原子、臭素
原子もしくはヨウ素原子;1〜10個の炭素原子を有するアルキルスルホニルオキ
シ基;必要により塩素原子もしくは臭素原子またはメチル基もしくはニトロ基に
より一置換、二置換または三置換されていてもよいフェニルスルホニルオキシ基
またはナフチルスルホニルオキシ基を表し、これらの置換基は同じであってもよ
く、また異なっていてもよい。
その反応は非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホ
スホトリアミド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3
−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンまたはこれ
らの混合物中で、三級アミン、例えば、ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジ
ン、キノリン、トリエチルアミン、N−エチル−ジイソプロピルアミン、N−エ
チル−ジシクロヘキシルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンま
たは1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンの存在下で、-20℃〜
+60℃の温度、最も好ましくは+15℃〜+30℃の温度で行われることが好ましい。
基V中に存在するアシル化可能な官能基がこの反応に含まれる。側鎖のグアニジ
ノ官能基中でジアシル化される副生物として得られた反応生成物は一般に通常の
クロマトグラフィー方法を使用して全く容易に分離し得る。
l)一般式Iの化合物(式中、R1がアルコキシカルボニル基またはフェニルアルコ
キシカルボニル基を表し、そのフェニル部分は順にフッ素原子、塩素原
子もしくは臭素原子、メチル基、メトキシ基、アルコキシカルボニルメトキシ基
、ヒドロキシ基またはトリフルオロメチル基により一置換または二置換されてい
てもよく、夫々の場合の置換基は同じであってもよく、また異なっていてもよい
)を調製するために、
一般式XVIII
(式中、R、R3、U、V、Y、n及びmは先に定義されたとおりである)
の化合物を一般式XIXc
R1'''-O-CO-Cl (XIXc)
の化合物と反応させる。
式中、
R1″'はアルキル基またはフェニルアルキル基を表し、そのフェニル部分は順に
フッ素原子、塩素原子もしくは臭素原子、メチル基、メトキシ基、アルコキシカ
ルボニルメトキシ基、ヒドロキシ基またはトリフルオロメチル基により一置換ま
たは二置換されていてもよく、夫々の場合の置換基は同じであってもよく、また
異なっていてもよく、かつ
Nuは脱離基、例えば、ヒドロキシ基;ハロゲン原子、例えば、塩素原子、臭素
原子もしくはヨウ素原子;1〜10個の炭素原子を有するアルキルスルホニルオキ
シ基;必要により塩素原子もしくは臭素原子またはメチル基もしくはニトロ基に
より一置換、二置換または三置換されていてもよいフェニルスルホニ
ルオキシ基またはナフチルスルホニルオキシ基を表し、これらの置換基は同じで
あってもよく、また異なっていてもよい。
その反応は非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホ
スホトリアミド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3
−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンまたはこれ
らの混合物中で、三級アミン、例えば、ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジ
ン、キノリン、トリエチルアミン、N−エチル−ジイソプロピルアミン、N−エ
チル−ジシクロヘキシルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンま
たは1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンの存在下で、-20℃〜
+60℃の温度、最も好ましくは+15℃〜+30℃の温度で行われることが好ましい。
基V中に存在するアシル化可能な官能基がこの反応に含まれる。側鎖のグアニジ
ノ官能基中でジアシル化される副生物として得られた反応生成物は一般に通常の
クロマトグラフィー方法を使用して全く容易に分離し得る。
m)一般式Iにより含まれる一般式XX
(式中、R、R2、R3、U、V、Y、n及びmは先に定義されたとおりである)
の化合物を調製するために、
0℃〜+70℃の温度で強酸水溶液、好ましくはトリフルオロ酢酸水溶液の作用に
よる一般式XXI
(式中、R、R2、R3、U、V、Y、n及びmは先に定義されたとおりである)の
シアノグアニジンの部分加水分解(また、P.Theobald,J.Porter,C.Rivie
r,A.Corrigan,W.Hook,R.Siraganian,M.Perrin,W.Vale及びJ.R
ivier,J.Med.Chem.34,2395-2402(1991); P.J.Garratt,P.N.Thorn
及びR.Wrigglesworth,Tetrahedron 49,6885-6898(1993)を参照のこと)。
水混和性補助溶媒、例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサンが反応混合物
に添加されてもよいが、その反応はまた付加的な溶媒の不在下で成功するであろ
う。
n)一般式Iにより含まれる一般式XXII
(式中、R、R2、R3、U、V、Y、m及びnは先に定義されたとおりであり、
かつR12及びR13は互いに独立に水素原子、1〜5個の炭素原子を有するアルキ
ル基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基またはアルキル部分中に1
〜5個の炭素原子を有するフェニルアルキル基を表し、これらの基は同じであっ
てもよく、また異なっていてもよい)の化合物を調製するために、
一般式XXI
(式中、R、R2、R3、U、V、Y、n及びmは先に定義されたとおりである)
のシアノグアニジンを一般式XXIII
(式中、R、R2、R3、U、V、Y、n及びmは先に定義されたとおりである)
のアミノチオカルボニルグアニジンに変換し、続いてHantzschに従ってチアゾ
ール合成の条件下で一般式XXIV
R12-CO-CH(Hal)-R13 (XXIV)
(式中、R12及びR13は互いに独立に水素原子、1〜5個の炭素原子を有するア
ルキル基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基またはアルキル部分中
に1〜5個の炭素原子を有するフェニルアルキル基を表し、これらの基は同じで
あってもよく、また異なっていてもよく、かつHalはハロゲン原子、例えば、塩
素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す)
のα−ハロカルボニル化合物と反応させる。例えば、一般式R12-CO-CH2-C
l(式中、R12は先に定義されたとおりである)がハロカルボニル化合物として使
用される場合、一般式XXIIa
のチアゾールが得られるが、一般式R13-CHHal-CH=O(式中、R13は先に定
義されたとおりである)が使用され、または更に適当には一般式R13-CH2-CH
=Oのアルデヒドとヨウ素の混合物(これは必要とされるα−ヨードアルデヒドを
その場で生成する)が使用される場合、一般式XXIIb
のチアゾールが得られる。
一般式XXIのシアノグアニジンから一般式XXIIIのアミノチオカルボニルグアニ
ジンへの変換は、周囲温度〜100℃の温度、好ましくは40℃〜80℃の温度で硫化
水素で処理することにより最も容易に行われる(また、F.Kurzer,J.Chem.S
oc.1955,1-6; Org.Synth.,Coll.4巻,502-504(1963)を参照のこと)。ピ
リジンがこの反応に好ましい溶媒である。一般式XXIIのチアゾールを得るための
一般式XXIIIのアミノチオカルボニル化合物の反応は沸騰アセトン中で行われる
ことが好ましく、最初に一般式XXIIのチアゾールのハロゲン化水素酸塩を生じ、
これらのみが特にアンモニア含有溶離剤の存在下でカラムクロマトグラフィーま
たはフラッシュクロマトグラフィー中に処理の過程で遊離塩基に変換される。し
かしながら、その反応はまた弱無機塩基、特に炭酸水素ナトリウムの存在下で行
われてもよく、その時には一般式XXIIの遊離塩基を直接生じる。
o)一般式I(式中、Uが酸素原子を表す)の化合物を調製するために、一般式XXVI
:
(式中、
R1、R3、V、Y及びmは先に定義されたとおりであり、かつR2″は先にR2に
ついて示された意味を有し、またはアルギニンの側鎖を保護するための前記保護
基(これらはカルバメートに対し直交している)の一つを表す)
のα−アミノ酸誘導体による一般式XXV
R−(CH2)n-O-CO-Cl (XXV)
(式中、
R及びnは先に定義されたとおりである)
のクロロカーボネートのアミノリシス、そして必要により、続いて前記方法を使
用して保護基を開裂する。
その反応は0〜150℃の温度、好ましくは20〜100℃の温度で必要により無水溶
媒、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアルデ
ヒド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンもしくは1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノンまたはこれらの混合物の存在下で、補助塩基の存
在下で行われる。使用される補助塩基はアルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウム、アルカリ金属酢酸塩、例えば、酢酸
ナトリウムまたは酢酸カリウム、好ましくは三級アミン、例えば、ピリジン、2
,4,6−トリメチルピリジン、キノリン、トリエチルアミン、N−エチル−ジイ
ソプロピルアミン、N−エチル−ジシクロヘキシルアミン、1,4−ジアザビシ
クロ[2,2,2]オクタンまたは1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデカ−
7−エンであってもよい。
本発明の一般式Iのアミノ酸誘導体は少なくとも一つのキラル中心を含む。加
えて、基Rがプロキラルまたはキラルである場合、化合物は鏡像体の二つ
のジアステレオマー対の形態で生じ得る。本発明は個々の異性体並びにその混合
物を含む。
ジアステレオマーはそれらの異なる物理化学的性質に基いて、例えば、好適な
溶媒による分別結晶化、キラル相または好ましくはアキラル静止相を使用する高
圧液体クロマトグラフィーまたはカラムクロマトグラフィーにより分離される。
一般式Iのラセミ化合物は、例えば、好適なキラル静止相(例えば、キラルA
GP、キラルパクAD)によるHPLCにより分離されてもよい。また、塩基性
官能基を含むラセミ化合物はジアステレオマーの光学活性塩(これらは光学活性
酸、例えば、(+)または(-)-酒石酸、(+)または(-)-ジアセチル酒石酸、(+)また
は(-)-モノメチル酒石酸エステルまたは(+)-ショウノウスルホン酸との反応によ
り生成される)により分離し得る。
異性体分離の通常の方法によれば、一般式Iの化合物のラセミ化合物は溶媒中
で等モル量の上記光学活性酸の一種と反応させられ、得られた結晶性のジアステ
レオマー光学活性塩がそれらの溶解性の相違を使用して分離される。この反応は
あらゆる種類の溶媒中で行われてもよく、但し、それが塩の溶解性に関する充分
な差異を示すことを条件とする。メタノール、エタノールまたは、例えば、50:
50の容積比のこれらの混合物が使用されることが好ましい。次いで、光学活性塩
の夫々が水に溶解され、塩基、例えば、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム、水
酸化ナトリウム溶液または水酸化カリウム溶液で中和され、相当する遊離化合物
が(+)または(-)-形態で得られる。
一般式Iの(R)-鏡像体のみまたは2種の光学活性ジアステレオマー化合物の
混合物が、相当する(R)-配置のアミノ酸を含む反応成分を用いて上記合成を行
うことにより得られる。
一般式Iの化合物並びに使用されるアミノ酸を合成するのに必要とされる一般
式III、IV、VI、VII、VII、IX、X、XI、XIII、XV、XVI、XIXa、XIXb、XIXc、XX
IV、XXVの出発物質は市販されており、または文献により知られている方法によ
り調製されてもよい。酸IIは、例えば、相当するα−アミノ酸及び一般式IV、XV
IまたはXXVの化合物からショッテン−バウ
マン反応またはアインホルン反応の条件下で得られる(また、M.Bodanszky及び
A.Bodanszky,“The Practice of Peptide Synthesis”,Springer Verl
ag 1984,9〜31頁を参照のこと)。
一般式XIVのイソシアネートは一般式Vのα−アミノ酸誘導体またはその塩酸
塩からピリジンの存在下でホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンと反応させ
ることにより容易に調製し得る(また、J.P.Nowick,N.A.Powell,T.M.
Nguyen及びG.Noronha,J.Org.Chem.57,7364-7366[1992]を参照のこと)
。
一般式Vの出発化合物は順に前記のようにα−アミノ基の位置で適当に保護さ
れたアミノ酸及び一般式IIIの化合物から方法a)と同様にして得られてもよい。
出発物質として必要とされる化合物、一般式XIIのウロニウム塩は、例えば、触
媒としてシアン化カリウム(また、A.Donettiら,Tetrah.Lett.1969,3327
-3328; A.Donettiら,J.Org.Chem.37,3352-3353(1972); M.Okaharaら
,Tet-rah.Lett.1981,4105-4106を参照のこと)またはナトリウムメトキシ
ド(また、P.C.Schaeferら,J.Org.Chem.26,412-418(1961); R.M.Gi
ulianoら,J.Org.Chem.51,2304-2307(1986); F.H.P.Hurdら,J.Che
m Soc.1949,1732-1738)を参照のこと)を使用してR11OHアルコールを相当
するシアナミドに付加することにより最も容易に得られ、一般式XIIのチウロニ
ウム塩は相当するチオ尿素から型R11−X(式中、Xは、例えば、ヨウ素原子ま
たは基OSO2CH3もしくはOSO2C6H4CH3(p)を表す)のアルキル化剤との
反応により得られる。一般式XVIIの出発化合物は一般式XVIIの末端基-(CH2)o-
Y1-Hに代えて容易に開裂可能な保護基Pgを特徴とする末端基-(CH2)o-Y1-
Pg、例えば、tert.ブトキシカルボニル基もしくはフェニルメトキシカルボニ
ル基、または前駆体基、例えば、-(CH2)o-1-C≡Nもしくは-(CH2)oNO2
を有する前駆体から容易に生成し得る。一般式XVIIIの出発化合物の調製はWO
94/17035及びドイツ特許出願P44 25 545.4に記載されており、または同様の方
法により行われてもよい。また、出発化合物として必要とされる一般式XXIのシ
アノグアニジンの調製方法はWO
94/17035に説明されている。最後に、一般式XXVの出発化合物は一般式Vの出発
化合物と同じ方法で得られてもよい。
得られた一般式Iの化合物は、特に医薬用途のために、無機または有機の酸と
のそれらの生理学上許される塩に変換されてもよい。この目的のための酸の例と
して、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、マンデル酸、リンゴ酸、クエ
ン酸、酒石酸またはマレイン酸が挙げられる。
更に、こうして得られた式Iの新規化合物は、それらがカルボキシ基を含む場
合、続いて所望により無機または有機の塩基との付加塩、特に医薬上の使用のた
めに、その生理学上許される付加塩に変換されてもよい。好適な塩基として、例
えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、シクロヘキシルアミン
、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエ
タノールアミンが挙げられる。
一般式Iの新規化合物及び生理学上許されるその塩はNPYアンタゴニスト特
性を有し、NPY-レセプター結合研究において良好なアフィニティーを示す。
これらの化合物は以下に記載される薬理学的試験系においてin vivo及びin vitr
oの両方でNPYアンタゴニスト特性を示す。
ヒトNPYレセプターに対する一般式Iの化合物のアフィニティー及びそれら
のアンタゴニスト特性を実証するために、下記の実験を行った。A.SK-N-MC細胞(ヒトY1レセプターを発現する)による結合の研究
細胞をPBS中0.02%のEDTAの混合物により脱着し、約4000万の細胞当た
り10mlのインキュベーション培地(MEM/25mMのHepes+0.5%のBSA、50mM
のPMSF、0.1%のバシトラシン、3.75mMのCaCl2)中で再度懸濁させる。5
分間の遠心分離(150xg)後に、そのペレットを同容積で再度懸濁させ、別の洗
浄工程後に、インキュベーション培地10ml中で再度懸濁させ、カウントし、125
万の細胞/mlに希釈する。次いで125万の細胞/mlの懸濁液200μlを[125I]−ボ
ルトン−ハンター−
NPYの300pMの溶液25ml及び次第に増加する濃度(10-11〜10-6M)の試験物質
とともに周囲温度で3時間インキュベートし、その間250μlの合計容積を保つ。
インキュベーションを遠心分離(3000xg及び4℃で10分間)により終了させる。
PBSで1回洗浄した後、ペレットの放射能をガンマカウンターで測定する。こ
うして得られた放射能は[125I]−ボルトン−ハンター−NPYの特異的結合及
び非特異的結合の合計に相当する。非特異的結合の量は1mMのNPYの存在下
で結合されるその放射能と定義される。標識されなかった試験物質のIC50値を
グラフにより測定する。それらはNPY-Y1レセプターへの[125I]−ボルトン
−ハンター−NPYの特異的結合が50%抑制される関係試験物質の濃度に相当す
る。
一般式Iの化合物は記載された試験で〈7,000nMのIC50値を有する。B.in vitroのNPY拮抗作用
雄のラット(CHbb: THOM、300〜350g)にヘパリン(100 IU、i.v.)を投
与し、次いで動物を首の背部への一撃により殺す。腹部を体の中央に沿って開き
、腎動脈、腎静脈及び尿管中のカテーテルの挿入後に左腎臓を除去する。単離し
た腎臓を下記の組成を有する改良クレブス−リンゲル溶液(4ml/分)で直ちに潅
流する。
NaCl 118.0ミリモル/l
KH2PO4 1.2ミリモル/l
KCl 4.8ミリモル/l
HgSO4 1.2ミリモル/l
CaCl2 2.5ミリモル/l
NaHCO3 25.0ミリモル/l
グルコース 6.5ミリモル/l
95%のO2/5%のCO2の混合物を37℃の温度に保たれている溶液に通す。圧
力記録計を使用して、潅流圧力を連続的に測定する。60分の安定化期間中に、約
100mmHgの潅流圧力を得るように、潅流速度を調節する。更に30分後に、実験を
開始し、観察される圧力増加が一定値に達するまで、
NPY(1mM)を15分間隔で巨丸剤(0.1ml)として投与する。調査すべき化合
物を5分間の期間にわたって連続注入として投与し、次いでNPYを注射する。
30分間のウォッシュアウト期間後に、次の最高濃度の試験物質を調べる。夫々の
試験について、3〜5種の異なる濃度の関連化合物を試験する。化合物の濃度(
モル/l)の対数に対するNPY活性の抑制率(%)をプロットすることにより、濃
度/活性曲線を描くことができる。
一般式Iの化合物は10-8〜10-5Mの投薬量範囲で記載されたin vitro試験モデ
ルでNPYアンタゴニスト特性を示す。C.in vivo NPY拮抗作用
正常な血圧の雄のラット(CHbb: THOM、300〜350g)をナトリウムヘキソ
バルビタール(150mg/kg、i.p.)で麻酔する。気管の挿管後に、平滑ニードルを眼
を通って脊髄の中央管に挿入することにより動物を脊髄損傷する。換気ポンプ(2
0ストローク/分)を使用して、動物に酸素に富む周囲空気で通気する。カニュー
レを左頸動脈に挿入し、記録装置に取り付けられた圧力変換器(ブラウン・メルス
ンゲン・コンビトランス)を使用して、動脈血圧を測定する。注射目的のために、
カテーテルを左頸静脈に入れ、それを通してヘパリンを投与する(200 IU/kg、
i.v.)。血圧を安定化した後、動物に15分の間隔でNPYの2回の巨丸剤注射(10
mg/kg、i.v.)を施す。弛緩期血圧の平均増加が基準値(=100%)として利用できる
。試験物質を15分の間隔で次第に増加する用量(4〜6回の投与)で注射する。試
験物質の投与の1分後に、NPYを投与する。
活性物質の濃度の対数に対しNPY誘導血圧効果の抑制率(%)をプロットする
ことにより、試験物質の拮抗作用を測定する。
一般式Iの化合物は0.001〜10 mg/kgの投薬量範囲の静脈内投与後にin vivo試
験モデルでNPYアンタゴニスト特性を示す。
こうして、一般式Iの化合物及びその生理学上許される塩は、それらの薬理学
的性質に鑑みて、心血管疾患の治療、例えば、動脈高血圧、高血圧性クリーゼ、
例えば、環境、肉体的切除または寒冷ストレスにより引き起こされ
るストレス誘発高血圧、慢性心不全、冠心臓疾患、例えば、狭心症、心筋梗塞及
びX症候群の治療、そしてまたクモ膜下出血、血管肥大変化、例えば、冠血管形
成(PCTA)後の再狭窄、脳及び冠状血管の痙攣、例えば、卒中、慢性腎不全、
甲状腺機能亢進、肥満及び糖尿病、てんかん性疾患の治療並びに腫瘍疾患、例え
ば、クロム親和性細胞腫、神経(繊維)芽細胞腫、神経節細胞腫、神経節芽細胞
腫、横紋筋肉腫、悪性外胚葉間充織腫(malignant ectomesenchymoma)、未分化星
状細胞腫または血管芽細胞腫の診断、予知の評価及び治療に適している。
相当な効果を得るのに必要とされる用量は1日1〜3回で静脈内投与について
体重1kg当たり約0.01〜3mg、好ましくは体重1kg当たり0.1〜1mg、また経口
投与について体重1kg当たり0.1〜10mg、好ましくは体重1kg当たり1〜10mgで
ある。
この目的のために、本発明に従って調製された一般式Iの化合物は、必要によ
りその他の活性物質、例えば、血圧降下剤、ACEインヒビター、利尿薬及び/
またはカルシウムアンタゴニストと組み合わされて、一種以上の不活性な通常の
担体及び/または希釈剤、例えば、トウモロコシ澱粉、ラクトース、グルコース
、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ク
エン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、
水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコ
ール、カルボキシ−メチルセルロースまたは脂肪物質、例えば、硬質脂肪または
これらの好適な混合物と一緒に、通常のガレン製剤、例えば、単純錠剤または被
覆錠剤、カプセル、粉末、懸濁液または座薬に混入されてもよい。
上記組み合わせについて、付加的な活性物質として、例えば、ベンドロフルメ
チアジド、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトン、ベンゾ
チアジド、シクロチアジド、エタクリン酸、フロセミド、メトプロロール、プラ
ゾシン、アテノロール、プロプラノロール、(ジ)ヒドラジン塩酸塩、ジルチアゼ
ムフェロジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン
、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、シラザプリル、キナプリル、フ
ォシノプリ
ル及びラミプリルが挙げられる。これらの活性物質の用量は都合よくは通常推奨
される最小用量の1/5〜通常推奨される用量の1/1まで、例えば、ヒドロクロロチ
アジド15〜200mg、クロロチアジド125〜2000mg、エタクリン酸15〜200mg、フロ
セミド5〜80mg、プロプラノロール20〜480mg、フェロジピン5〜60mg、ニフェ
ジピン5〜60mgまたはニトレンジピン5〜60mgである。
更に、本発明は抗体の産生及び精製(アフィニティークロマトグラフィーによ
る)に有益なアジュバントとして、また、例えば、125Iもしくは131Iによる直
接標識または好適な前駆体のトリチウム標識、例えば、トリチウムによるハロゲ
ン原子の置換による好適な放射能標識後に、RIAアッセイ及びELISAアッ
セイに、また神経伝達物質研究における診断助剤または分析助剤としての一般式
Iの化合物の使用に関する。
以下の実施例は本発明を説明することを目的とする。
予備の言及
“Mp.″は“融点″を表し、“D.″は“分解″を表す。全ての化合物について
、満足な元素分析、IRスペクトル、UVスペクトル、1H-NMRスペクトルま
た一般にマススペクトルがある。特にことわらない限り、Rf値は即時調製され
たシリカゲルTLCプレート60F254、層厚さ0.25mm(E.メルク、ダルムスタッ
ト、品目番号 1.05729)及びチャンバー飽和しないで酢酸エチル/メタノール=1
/1(v/v)(別型A)またはn−ブタノール/氷酢酸/水=4/1/1(v/v/v)(別型B)から
なる溶離剤を使用して測定された。配置が詳しく明記されない場合、それが(R)
-鏡像体であるのか、または部分ラセミ化もしくは更に完全なラセミ化が起こっ
たのかは不明である。実施例1
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−N−
[[4−(メチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N2−(tert.−ブトキシカルボニル)−N7−(メチルアミノカルボニ
ル)−N−[[4−(メチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]メチル]−N 7' −ニトロ−アルギニンアミド
無水テトラヒドロフラン100ml及びジメチルホルムアミド20mlの混合物中の(R)
−N2−(tert.−ブトキシカルボニル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)
メチル]−N7−ニトロ−アルギニンアミド4.2g(0.01モル)の溶液に、トリエ
チルアミン3.5g(0.0346モル)及びメチルイソシアネート1.7g(0.0298モル)を
連続して添加し、次いでその混合物を攪拌しながら3時間にわたって75℃に加熱
した。溶媒を真空で蒸留して除き、溶離剤として最初に酢酸エチル、次いで酢酸
エチル/メタノール/シクロヘキサン/濃アンモニア水=85/5/10/1(v/v/v/v)を
使用して、残っている油状残渣をシリカゲル(分析用、ベーカー、30-60μm)に
よるカラムクロマトグラフィーにより精製した。関連画分を通常の方法で処理し
た後、無色の結晶0.9g(理論量の17%)を得た。mp.177-178℃。
IR(KBr): 1710.8(ウレタン/尿素-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=539
(M+Na)+=561
(M+NH4)+=556
b)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−N
−[[4−(メチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
トリフルオロ酢酸10ml中の(R)−N2−(tert.−ブトキシカルボニル)−N7
−(メチルアミノカルボニル)−N−[[4−(メチルアミノカルボニルオキシ
)フェニル]メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド0.9g(1.672ミリモル
)の溶液を周囲温度で30分間攪拌し、次いで真空で蒸発させた。残っている
残渣をジメチルホルムアミド10mlに吸収させ、ジイソプロピルエチルアミン2ml
及びジフェニルアセチルクロリド0.4g(1.72ミリモル)と連続して混合し、周囲
温度で2時間攪拌した。溶媒を真空で除去し、残っている油状残渣を水中で攪拌
し、吸引濾過し、熱アセトニトリルで再結晶した。わずかに黄色の結晶0.7g(理
論量の66%)を得た。mp.178℃(D.)。
IR(KBr): 1712.7(ウレタン/ウレア-CO)、
1637.5(アミド-CO)cm-1
c)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−N
−[[4−(メチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド−アセテート
80%の酢酸水溶液70ml中の(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチ
ルアミノカルボニル)−N−[[4−(メチルアミノカルボニルオキシ)フェニ
ル]メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド0.7g(1.107ミリモル)の溶液
を、水素吸収が停止するまでパラジウムブラック0.1gの存在下で40℃で5バール
の水素圧で水素化した。触媒を濾別し、濾液を真空で蒸発させ、残渣をアセトン
/ジエチルエーテル5/1(v/v)ですり砕いた。残渣を吸引濾過し、乾燥させた後に
、無色の結晶240mg(理論量の40%)を得た。mp.122-124℃かつRf0.62(別型B
)。
IR(KBr): 1712.7(ウレタン-CO),
1637.5ブロード(アミド/ウレア-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=588
(M+Na)+=610
(M+K)+=626実施例2
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N7
−(ブチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N7−(ブチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
溶媒としてアセトニトリル/ジメチルホルムアミド=2/1(v/v)を使用した以外
は実施例1a)と同様にして、(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチ
ル)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−アルギ
ニンアミド及びn−ブチルイソシアネートから理論量の50%の収率で調製した。
淡黄色の結晶(アセトニトリル/ジエチルエーテル=1/1(v/v))。
ESI-MS: (M+H)+=674
(M+Na)+=696
(M+NH4)+=691
b)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N7−(ブチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N7
−(ブチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7'−ニトロ
−アルギニンアミドの接触水素化により理論量の18%の収率で調製した。無色の
結晶、mp.183℃かつRf0.62(別型B)。
IR(KBr): 1641.3(アミド/ウレア-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=629
(M+Na)+=651
(M+K)+=667実施例3
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
メタノール100ml中の(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミ
ノカルボニル)−N−[[4−(メチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]−
メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド0.95g(1.502ミリモル)の溶液を2N
の水酸化ナトリウム溶液2.25mlと滴下して混合し、周囲温度で30分間攪拌した。
溶媒を真空で除去し、残渣を水150mlに溶解し、ジエチルエーテル100mlで1回抽
出し、次いで12%の塩酸の慎重な添加により酸性にした。無色の沈殿を吸引濾過
し、充分に水洗し、循環空気乾燥器中で40℃で乾燥させた。結晶470mg(理論量の
54%)を得た。mp.185℃。
b)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7−(メチルアミノカルボニル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミドの接
触水素化により理論量の72%の収率で調製した。無色の結晶、mp.191-193℃(Z.
)かつRf0.65(別型B)。
IR(KBr): 1681.8(グアニジン),
1643.3(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=531
(M+Na)+=553
(M+K)+=569実施例4
(R)−N7−(ブチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N7−(ブチルアミノカルボニル)−N−[[4−(ブチルアミノカルボ
ニルオキシ)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、塩基として4−(ジメチルアミノ)
−ピリジンを使用した以外は実施例1a)と同様にして、(R)−N2−(ジフェニル
アセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−ニトロ−アル
ギニンアミド及びブチルイソシアネートから調製した。生成物を更に精製しない
で以下の工程に使用した。
b)(R)−N7−(ブチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
実施例3a)と同様にして(R)−N7−(ブチルアミノカルボニル)−N−[[4
−(ブチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニル
アセチル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミドから水性メタノール性水酸化ナト
リウム溶液によるケン化により理論量の28%の二つの工程a)及びb)にわたる合計
収率で調製した。無色の結晶、mp.190℃(アセトニトリル)。
IR(KBr): 1712.7(ウレア-CO),
1633.3(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=618
(M+Na)+=640
(M+K)+=656
c)(R)−N7−(ブチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド−アセテート
溶媒として80%の酢酸/メタノール5/1(v/v)を使用した以外は実施例1c)と同
様にして、パラジウムブラックの存在下で(R)−N7−(ブチルアミノカルボニル
)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7'−ニトロ−アルギニンアミドの接触水素化により理論量の74%の収率で
調製した。無色の結晶、mp.178-180℃かつRf0.75(別型B)。
IR(KBr): 1701.1(ウレア-CO),
1679.9(グアニジン),
1641.3(アミド-CO)cm-1
ESI-HS: (M+H)+=573
(M+Na)+=595
実施例5
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N2
−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
触媒としてジイソプロピルエチルアミンを使用し、溶媒としてアセトニトリル
を使用した以外は実施例1a)と同様にして、(R)−N−[[4−(アミノカルボ
ニルアミノメチル)フェニル]−メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7
−ニトロ−アルギニンアミド及びメチルイソシアネートから理論量の89%の収率
で調製した。無色の結晶、mp.183℃(アセトニトリル)。
ESI-MS: (M+H)+=632
(M+Na)+=654
(M-H)-=630
b)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にして(R)−N−[[4−(アミノカルボニル−アミノメチ
ル)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノ
カルボニル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミドからパラジウムブラックの存在
下で接触水素化により理論量の69%の収率で調製した。無色の結晶、mp.182-18
4℃かつRf0.55(別型B)。
IR(KBr): 1652.9 ブロード(アミド/ウレア-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=587
(M+Na)+=609
(M+K)+=625
実施例6
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N2
−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチルアミノカルボニル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
実施例5a)と同様にして、(R)−N−[[4−(アミノカルボニル−アミノメ
チル)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−アル
ギニンアミド及びメチルイソシアネートから理論量の86%の収率で調製した。無
色の結晶、mp.171℃(アセトニトリル)。
ESI-MS: (M+H)+=646
(M+Na)+=668
(M-H)-=644
b)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にして(R)−N−[[4−(アミノカルボニル−アミノメチ
ル)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチル−アミ
ノカルボニル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミドからパラジウムブラックの存
在下で接触水素化により理論量の71%の収率で調製した。無色の結晶、mp.176-
177℃かつRf0.60(別型B)。
IR(KBr): 1639.4ブロード(アミド/ウレア-CO、グアニジン)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=601
(M+Na)+=623実施例7
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチルアミノカルボニル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチルアミノカルボニル)−N
−[[4−(エチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
溶媒としてアセトニトリルを使用し、塩基として4−(ジメチルアミノ)−ピ
リジンを使用した以外は実施例1a)と同様にして、(R)−N2−(ジフェニルアセ
チル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)−メチル]−N7−ニトロ−アルギ
ニンアミド及びエチルイソシアネートから理論量の81%の収率で調製した。無色
の結晶、mp.175℃(D.)(アセトニトリル)。
IR(KBr): 1708.8(ウレタン/ウレア-CO),
1637.5(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=661
(M+Na)+=683
(M+K)+=699
b)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチルアミノカルボニル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
実施例3a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチル
アミノカルボニル)−N−[[4−(エチルアミノカルボニルオキシ)フェニル
]メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミドから水性メタノール性水酸化ナト
リウム溶液によるケン化により理論量の88%の収率で調製した。無色の結晶、mp
.177℃。
c)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチルアミノカルボニル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(エチルアミノカルボニル)−N−
[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミドの接
触水素化により理論量の76%の収率で調製した。無色の結晶、mp.180℃(D.)
かつRf0.68(別型B)。
IR(KBr): 1679.9(グアニジン),
1643.3(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=545
(M+Na)+=567実施例8
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−(ジ
フェニルアセチル)−N7−[(メチルエチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−(
ジフェニルアセチル)−N7−[(メチルエチル)アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
塩基としてジイソプロピルエチルアミンを使用した以外は実施例2a)と同様に
して、(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2
−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−アルギニンアミド及びイソプロピル
イソシアネートから理論量の64%の収率で調製した。無色の結晶性物質。
IR(KBr): 1662.5、1637.5(ウレア-/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=645
(M+Na)+=667
b)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−(
ジフェニルアセチル)−N7−[(メチルエチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−(ジ
フェニルアセチル)−N7−[(メチルエチル)アミノカルボニル]−N7'−ニ
トロ−アルギニンアミドの接触水素化により理論量の26%の収率で調製した。無
色の無定形物質、Rf0.57(別型B)。
IR(KBr): 1656.8、1637.5(ウレア-/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=600
(M+Na)+=622実施例9
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−N7'−[(フェニルメチ
ル)アミノカルボニル]−N−[[4−[(フェニルメチル)アミノカルボニルオキシ]フェニル]メチル]−アルギニンアミド
実施例7a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒ
ドロキシフェニル)メチル]−N7−ニトロ−アルギニンアミド及びベンジルイ
ソシアネートから理論量の95%の収率で調製した。生成物を更に精製しないで次
の工程に使用した。
b)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−N7−ニトロ−N7'−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド
実施例3a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−
N7'−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−N−[[4−[(フェニルメ
チル)アミノカルボニルオキシ]フェニル]メチル]−アルギニンアミドから水
性−メタノール性水酸化ナトリウム溶液によるケン化により理論量の17%の収率
で調製した。無色の無定形物質、これを更に精製しないで以下の工程に使用した
。
c)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−N7−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−N7−ニトロ−N7'−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−アルキ
ニンアミドの接触水素化により理論量の25%の収率で調製した。無色の無定形物
質、Rf0.75(別型B)。
IR(KBr): 1681.8(グアニジン;ウレア-CO),
1641.3(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (H+H)+=607
(M+Na)+=629
(M+K)+=645実施例10
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(メチルオキシカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−オルニチンアミド1.0g(2.319ミリモル)、O−メチル−N−(メトキシ
カルボニル)−イソ尿素0.53g(4.013ミリモル)及び氷酢酸1mlの混合物を2時
間にわたって70℃に加熱した。O−メチル−N−(メトキシカルボニル)−イソ
尿素更に0.5g(3.786ミリモル)の添加後に、その混合物を更に2時間にわたっ
て70℃の反応温度に保ち、溶媒を真空で除去し、残渣を少量のアセトニトリルに
吸収させ、周囲温度で30分間攪拌し、生成した沈殿を吸引濾過した。得られた無
定形生成物を空気中で一夜乾燥させ、次いで溶離剤としてジクロロメタン/メタ
ノール/シクロヘキサン/濃アンモニア水=70/15/15/2(v/v/v/v)を使用してシリ
カゲル(ベーカー、30-60μm)によるカラムクロマトグラフィーにより精製した
。適当な溶出液を処理して、無色の無定形物質300mg(理論量の22%)を得た。Rf
0.64(別型B)。
IR(KBr): 1737.8(ウレタン-CO),
1645.2(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=532
(M+Na)+=554
(M+K)+=570
実施例11
(R,S)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
実施例10と同様にして(R,S)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メ
トキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びO−メチル−N−(メチルア
ミノカルボニル)−イソ尿素から理論量の7%の収率で調製した。無色の無定形
物質、Rf0.64(別型B)。
IR(KBr): 1649.0 ブロード(ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=545
(M+Na)+=567実施例12
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
a)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−(
ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
実施例8a)と同様にして(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェ
ニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−アルギニンアミ
ド及びメチルイソシアネートから理論量の78%の収率で調製した。無色の結晶。
IR(KBr): 1706.9(ウレア-CO),
1664.5、1629.8(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=617
(M+Na)+=639
(M+NH4)+=634
b)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−
(ジフェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−(ジ
フェニルアセチル)−N7−(メチルアミノカルボニル)−N7'−ニトロ−アル
ギニンアミドの接触水素化により理論量の8%の収率で調製した。無色の無定形
物質、Rf0.55(別型B)。
IR(KBr): 1652.9、1640(ブロード、アミド/ウレア-CO)cm-l
ESI-MS: (M+H)+=572
(M+Na)+=594実施例13
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N2
−(ジフェニルアセチル)−N7−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
実施例8a)と同様にして(R)−N−[[4−(アミノカルボニル−アミノメチ
ル)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−アルギ
ニンアミド及びベンジルイソシアネートから理論量の35%の収率で調製した。無
色の結晶、mp.175℃(アセトニトリル)。
IR(KBr): 1705.0(ウレア-CO),
1643.3(ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M-H)-=706
(M+Na)+=730
b)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N2
−(ジフェニルアセチル)−N7−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−
N7'−ニトロ−アルギニンアミドの接触水素化により理論量の55%の収率で調製
した。無色の結晶、mp.134-136℃かつRf0.75(別型B)。
IR(KBr): 1652.9(ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=663
(M+Na)+=685実施例14
(R)−N7−(アミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4
−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−(フェニルメチル)−アルギニンアミド−トリフルオロアセテート
a)(R)−N5−[(シアノイミノ)フェノキシメチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−オルニチンアミド5.3g(12.3ミリモル)、ジフェニルシアノカルボイミデ
ート3.0g(12.6ミリモル)及び2−プロパノール250mlの混合物を周囲温度で2
時間攪拌した。溶媒を真空で蒸留して除き、残渣を酢酸エチルと水の間に分け、
酢酸エチル相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、再度蒸発させた。酢酸エチルによる
再結晶後に、無色の結晶6.3g(理論量の89%)を得た。mp.110-112℃。
b)(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−(フェニルメチル)−アルギニンアミド
(R)−N5−[(シアノイミノ)フェノキシメチル]−N2−(ジフェニルアセ
チル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド1.0g(1
.738ミリモル)、ベンジルアミン0.2g(1.87ミリモル)及び2−プロパノール20m
lの混合物を5日間にわたって還流した。溶媒の除去後に残っている残渣を、最
初にシクロヘキサン/酢酸エチル=1/1(v/v)、次いで酢酸エチルを使用してシ
リカゲル(ベーカー、30-60μm)によるカラムクロマトグラフィーにより精製した
。無色の非結晶化物質0.5g(理論量の49%)を得た。
IR(KBr): 2165.9 (C≡N),
1652.9(アミド-CO)cm-1
c)(R)−N7−(アミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(
4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−(フェニルメチル)−アルギニンアミド−トリフルオロアセテート
テトラヒドロフラン30ml中の(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル
)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−(フェニルメチル)−
アルギニンアミド0.5g(0.85ミリモル)の溶液をトリフルオロ酢酸10ml及び水5
mlと混合し、40℃の反応温度で1時間攪拌した。溶媒を真空で除去し、残ってい
る油状残渣を、溶離剤として酢酸エチルを使用してシリカゲル(ベーカー、30-60
μm)によるカラムクロマトグラフィーにより精製した。関連画分の蒸発後、無色
の無定形物質0.5g(理論量の97%)を得た。Rf0.66(別型B)。
IR(KBr): 1728.1(トリフルオロアセテート),
1649.0(ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=607
(M+Na)+=629実施例15
(R)−N7−(アミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド
a)(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド
反応を鋼製オートクレーブ中で行った以外は実施例14b)と同様にして、(R)−
N5−[(シアノイミノ)フェノキシメチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−
N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びアンモニア
から定量的収率で調製した。生成物を更に精製しないで以下の工程に使用した。
b)(R)−N7−(アミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド
実施例14c)と同様にして(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−
N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミドからトリフルオ
ロ酢酸の存在下で水和により理論量の33%の収率で調製した。無色の結晶、mp.
136-138℃(アセトニトリル)かつRf0.64(別型B)。
IR(KBr): 1639.4(ブロード、ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=517
(M+Na)+=539
(H+K)+=555実施例16
(R)−N7−(アミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−メチル−アルギニンアミド
a)(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−メチル−アルギニンアミド
実施例15a)と同様にして(R)−N5−[(シアノイミノ)−フェノキシメチル]
−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)−メチル
]オルニチンアミド及びメチルアミンから定量的収率で調製した。生成物を更に
精製しないで以下の工程に使用した。
IR(KBr): 2167.9(C=N-C≡N),
1652.9(アミド-CO)cm-1
b)(R)−N7−(アミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−メチル−アルギニンアミド
実施例14c)と同様にして(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−
N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−メチル−アルギニンアミド
からトリフルオロ酢酸の存在下で水和により理論量の38%の収率で調製した。無
色の結晶、mp.142℃(アセトニトリル)かつRf0.53(別型B)。
IR(KBr): 1639.4(ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=531
(M+Na)+=553実施例17
(R)−N7−(ブトキシカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド
実施例10と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びO−メチル−N−(ブトキシ
カルボニル)−イソ尿素から理論量の34%の収率で調製した。無色の無定形物質
、Rf0.74(別型B)。
IR(KBr): 1647.1、ブロード(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=574
(M+Na)+=596
(M+K)+=612実施例18
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(フェニルメトキシカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
実施例10と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びO−メチル−N−(フェニル
メトキシカルボニル)−イソ尿素から理論量の36%の収率で調製した。無色の結
晶物質、Rf0.76(別型B)。
IR(KBr): 1724.3(ウレタン-CO),
1641.3(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=608
(M+Na)+=630
(M+K)+=646
実施例19
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N2
−(ジフェニルアセチル)−N7−[[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
実施例5a)と同様にして(R)−N−[[4−(アミノカルボニル−アミノメチ
ル)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−アルギ
ニンアミド及びエチル3−イソシアネートプロピオネートから理論量の39%の収
率で調製した。無色の結晶。
IR(KBr):1726.2(エステル-CO),
1705.0(ウレア-CO)、
1633.6(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=718
(M-H)-=716
(M+Na)+=740
(M+NH4)+=735
b)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N2
−(ジフェニルアセチル)−N7−[[2−(エトキシカルボニル)エチル]ア
ミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミドの接触水素化により理論量
の40%の収率で調製した。無色の結晶、Rf0.76(別型B)。
IR(KBr): 1728.1(エステル-CO),
1637.5 ブロード(ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=673
(M+Na)+=695
(M+K)+=711実施例20
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N7
−[[2−(カルボキシ)エチル]アミノカルボニル]−N2−(ジフェニルアセチル)−アルギニンアミド
実施例3a)と同様にして(R)−N−[[4−(アミノカルボニル−アミノメチ
ル)フェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[[2−(エト
キシ−カルボニル)エチル]アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテー
トからメタノール性水酸化ナトリウム溶液によるケン化により理論量の4%の収
率で調製した。無色の結晶物質、Rf0.68(別型B)。
ESI-MS: (M+H)+=645
(M+Na)+=667実施例21
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−(フェニルメチル)−N7−(メトキシカルボニル)−アルギニンアミド
溶媒としてイソプロパノール/氷酢酸=20/1を使用した以外は実施例10と同様
にして、(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−(フェニルメチル)−オルニ
チンアミド及び0−メチル−N−(メトキシカルボニル)−イソ尿素から理論量
の38%の収率で調製した。無色の結晶、mp.132-134℃かつRf0.65(別型B)。
IR(KBr): 1641.3(ブロード、amide-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=516
(M+Na)+=538実施例22
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メトキシアミノカルボニル)−N−(フェニルメチル)−アルギニンアミド
実施例21と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−(フェニルメ
チル)−オルニチンアミド及び0−メチル−N−(メチルアミノカルボニル)−
イソ尿素から理論量の26%の収率で調製した。無色の無定形化合物、Rf0.66(
別型B)。
IR(KBr): 1649(ブロード、ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=515
(M+Na)+=537実施例23
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−(フェニルメチル)−N7−[(フェニルメチル)−アミノカルボニル]−アルギニンアミド
実施例21と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−(フェニルメ
チル)−オルニチンアミド及び0−メチル−N−[(フェニルメチル)−アミノ
カルボニル]−イソ尿素から理論量の9%の収率で調製した。無色の結晶、mp.
142℃かつRf0.77(別型B)。
IR(KBr): 1639.4(ブロード、ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=591
(M+Na)+=613
(M+K)+=629実施例24
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N2
−[(1H−インドール−3−イル)アセチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
a)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−[
(1H−インドール−3−イル)アセチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
塩基としてジイソプロピルエチルアミンを使用し、溶媒としてジメチルホルム
アミドを使用した以外は実施例1a)と同様にして、(R)−N−[[4−(アミノ
カルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−[(1H−インドール−3−イ
ル)アセチル]−N7−ニトロ−アルギニンアミド及びメチルイソシアネートか
ら理論量の34%の収率で調製した。無色の結晶物質。
IR(KBr): 1712.7(ウレア-CO)、
1631.7(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M-H)-=593
(M+Na)+=617
b)(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−
N2−[(1H−インドール−3−イル)アセチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−[(
1H−インドール−3−イル)アセチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)
−N7'−ニトロ−アルギニンアミドの接触水素化により理論量の29%の収率で調
製した。無色の無定形物質、Rf0.49(別型B)。
IR(KBr): 1656.8、1631.7(ブロード、ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (H+H)+=550
(M+Na)+=572実施例25
(R)−N7−(ジメチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド
a)(R)−N7−(ジメチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
溶媒としてテトラヒドロフランを使用した以外は実施例1a)と同様にして、(R
)−N2−(ジフェニルアセチル)−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]
−N7−ニトロ−アルギニンアミド及びジメチルカルバモイルクロリドから理論
量の22%の収率で調製した。無色の結晶物質。
ESI-MS: (M+H)+=590
(M+Na)+=612
b)(R)−N7−(ジメチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N7−(ジメチルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N
−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミドの
接触水素化により理論量の13%の収率で調製した。無色の無定形物質、Rf0.58
(別型B)。
IR(KBr): 1705.0(ウレア-CO),
1656.8(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=545実施例26
(R)−N2−[(1H−インドール−3−イル)アセチル]−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
実施例10と同様にして(R)−N2−[(1H−インドール−3−イル)アセチル
]−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びO−メチ
ル−N−(メチルアミノカルボニル)−イソ尿素から理論量の8%の収率で調製
した。無色の無定形物質、Rf0.61(別型B)。
IR(KBr): 1647.1(ブロード、アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=508実施例27
(R)−N2−[(1H−インドール−3−イル)アセチル]−N−[(4−メト
キシフェニル)メチル]−N7−[(3−フェニルプロピル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド
実施例10と同様にして(R)−N2−[(1H−インドール−3−イル)アセチル
]−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びO−メチ
ル−N−[(3−フェニルプロピル)アミノカルボニル]−イソ尿素から理論量
の2%の収率で調製した。無色の無定形物質、Rf0.73(別型B)。
IR(KBr): 1652.9(ブロード、ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=612実施例28
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N−メチル−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
実施例21と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−N−メチル−オルニチンアミド及びO−メチル−N
−(メチルアミノカルボニル)−イソ尿素から理論量の1.2%の収率で調製した
。無色の無定形物質、Rf0.66(別型B)。
ESI-MS: (M+H)+=545
(M+Na)+=567実施例29
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N−メチル−N7−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド
実施例21と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−N−メチル−オルニチンアミド及びO−メチル−N
−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−イソ尿素から理論量の4%の収率
で調製した。無色の結晶、mp.167℃かつRf0.76(別型B)。
IR(KBr): 1629.8(ブロード、(ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=621
(M+Na)+=643実施例30
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(メトキシカルボニル)−N−[(4−メトキシ−フェニル)メチル]−アルギニンアミド塩酸塩
実施例21と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メト
キシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びO−メチル−N−(メトキシカ
ルボニル)−イソ尿素から理論量の3%の収率で調製した。生成物をエーテル性
塩化水素溶液でその塩酸塩に変換した。無色の結晶、mp.145℃かつRf0.68(別
型B)。
IR(KBr): 1685.7(グアニジン),
1654.8(ブロード、アミド-CO)cm-1
ESI-NS: (M+H)+=546
(M+Na)+=568実施例31
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N7−[(フェニルメチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド
実施例21と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メト
キシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びO−メチル−N−[(フェニル
メチル)アミノカルボニル]−イソ尿素から理論量の11%の収率で調製した。無
色の無定形物質、Rf0.77(別型B)。
IR(KBr): 1685.7(グアニジン),
1649.0(ブロード、アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=546
(M+Na)+=568実施例32
(R)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N2−「(6−メトキシ−
2−ナフチル)アセチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
a)(R)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(メチルアミノカル
ボニル)−N2−[(6−メトキシ−2−ナフチル)アセチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
実施例5a)と同様にして(R)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)−メチル]
−N2−[(6−メトキシ−2−ナフチル)アセチル]−N7−ニトロ−アルギニ
ンアミド及びメチルイソシアネートから理論量の45%の収率で調製した。無色の
無定形物質。
IR(KBr): 1693.4(ウレア-CO),
1635.5(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+Na)+=602
(M+NH4)+=590
b)(R)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N2−[(6−メトキシ−
2−ナフチル)アセチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N2−[(6−メトキシ−2
−ナフチル)アセチル]−N7−(メチルアミノカルボニル)−N7'−ニトロ−
アルギニンアミドの接触水素化により理論量の39%の収率で調製した。無色の無
定形物質、Rf0.64(別型B)。
IR(KBr): 1635.5(ブロード、ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=535実施例33
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7−[[4−(4−メトキシフェニル)ブチル]アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[[4−(4−メトキシフェニル)ブチル]アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニン
実施例24a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−
アルギニン−ナトリウム塩及び4−(4−メトキシフェニル)ブチル−イソシア
ネートから理論量の19%の収率で調製した。無色の無定形物質。
IR(KBr): 1705.0(urea/カルボン酸-CO)
1650(アミド-CO)cm-1
b)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−N7−[[4−(4−メトキシフェニル)ブチル]アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
ジメチルホルムアミド20ml中の(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[
[4−(4−メトキシフェニル)ブチル]アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−
アルギニン0.6g(0.97ミリモル)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン1ml、
HOBT 135mg(1ミリモル)、TBTU 321mg(1ミリモル)及び4−ヒドロキシベン
ゼン−メタンアミン塩酸塩160mg(1ミリモル)を連続して添加し、その混合物を
周囲温度で1時間攪拌した。その混合物を水150ml中で攪拌し、次いで酢酸エチ
ルで徹底的に抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ
、真空で溶媒を除いた。無色の非結晶化生成物670mg(理論量の95%)を得、これ
を更に精製しないで以下の工程に使用した。
IR(KBr): 1718.0(ウレア-CO),
1646.9(アミド-CO)cm-1
c)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−N7−[[4−(4−メトキシフェニル)ブチル]アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7−[[4−(4−メトキシフェニル)ブチル]アミノカルボニル]−
N7'−ニトロ−アルギニンアミドの接触水素化により理論量の38%の収率で調製
した。無色の結晶、Rf0.78(別型B)。
IR(KBr): 1679.9(グアニジン),
1643.3(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=679
(M+Na)+=701実施例34
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[(3,3−ジフェニルプロピル)
アミノカルボニル]−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[(3,3−ジフェニル−プロピル)アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニン
実施例4a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−
アルギニン−ナトリウム塩及び3,3−ジフェニルプロピルイソシアネートから
理論量の35%の収率で調製した。無色の無定形物質。
IR(KBr): 1705.0(ウレア/カルボン酸-CO),
1652.9(アミド-CO)cm-1
b)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[(3,3−ジフェニルプロピル
)アミノカルボニル]−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−ニトロ−アルギニン
実施例33b)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[(3,
3−ジフェニルプロピル)アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニン及び
4−ヒドロキシベンゼンメタンアミン塩酸塩からTBTUの存在下で理論量の61%の
収率で調製した。無色の無定形物質、これを更に精製しないで以下の工程に使用
した。
c)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[(3,3−ジフェニルプロピル
)アミノカルボニル]−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7−[(3,3−ジフェニルプロピル)アミノカルボニル]−N7'−ニト
ロ−アルギニンアミドの接触水素化により理論量の26%の収率で調製した。無色
の無定形物質、Rf0.82(別型B)。
IR(KBr): 1652.9(ブロード、ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=711
(M+Na)+=733実施例35
(R)−N7−(シクロヘキシルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル
)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N7−(シクロヘキシルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7'−ニトロ−アルギニン
実施例4a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−
アルギニン−ナトリウム塩及びシクロヘキシルイソシアネートから理論量の18%
の収率で調製した。無色の結晶、mp.145-147℃。
IR(KBr): 1701.1(ウレア/カルボン酸-CO)
1647.1(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=539
(M+Na)+=561
(M+NH4)+=556
(M-H+2Na)+=583
b)(R)−N7−(シクロヘキシルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチ
ル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
実施例33b)と同様にして(R)−N7−(シクロヘキシルアミノカルボニル)−N2
−(ジフェニルアセチル)−N7'−ニトロ−アルギニン及び4−ヒドロキシベ
ンゼンメタンアミン塩酸塩からTBTUの存在下で理論量の62%の収率で調製した。
無色の結晶、mp.184℃、これらを更に精製しないで以下の工程に使用した。
IR(KBr): 1693.4(ウレア-CO),
1639.4(アミド-CO)cm-1
c)(R)−N7−(シクロヘキシルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチ
ル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N7−(シクロヘキシルアミノカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル
)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−ニトロ−アルギニンア
ミドの接触水素化により理論量の63%の収率で調製した。無色の無定形物質、Rf
0.78(別型B)。
IR(KBr): 1678.0(グアニジン;ウレア-CO)
1641.3(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=599
(M+Na)+=621実施例36
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(フェニルアミノカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−N7'−(フェニルアミノカルボニル)−アルギニン
実施例4a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−
アルギニン−ナトリウム塩及びフェニルイソシアネートから理論量の9%の収率
で調製した。無色の結晶。
IR(KBr): 1712.7(ウレア/カルボン酸-CO),
1652.9(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=533
(M+Na)+=555
(M+NH4)+=550
(M-H+2Na)+=577
b)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−ニトロ−N7'−(フェニルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
実施例33b)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−
N7'−(フェニルアミノカルボニル)−アルギニン及び4−ヒドロキシベンゼン
メタンアミン塩酸塩からTBTUの存在下で理論量の60%の収率で調製した。無色の
結晶、mp.158-160℃、これらを更に精製しないで以下の工程に使用した。
IR(KBr): 1716.5(ウレア-CO),
1635.5(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M-H)-=636
(M+Na)+=660
c)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7'−(フェニルアミノカルボニル)−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7−ニトロ−N7'−(フェニルアミノカルボニル)−アルギニンアミドの
接触水素化により理論量の27%の収率で調製した。無色の無定形物質、Rf0.81
(別型B)。
IR(KBr): 1652.9(ブロード、ウレア/アミド-CO、グアニジン)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=593
(M+Na)+=615
(M+K)+=631
実施例37
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7−[(2−ナフチルメチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
a)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[(2−ナフチルメチル)アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニン
実施例4a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−ニトロ−
アルギニン−ナトリウム塩及び2−ナフチルメチルイソシアネートから理論量の
10%の収率で調製した。無色の無定形物質。
b)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−N7−[(2−ナフチルメチル)アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニンアミド
実施例33b)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[(2−
ナフチルメチル)アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アルギニン及び4−ヒド
ロキシベンゼンメタンアミン塩酸塩からTBTUの存在下で定量的収率で調製した。
無色の無定形物質、これを更に精製しないで以下の工程に使用した。
c)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−N7−[(2−ナフチルメチル)アミノカルボニル]−アルギニンアミド−アセテート
実施例1c)と同様にしてパラジウムブラック及び80%の酢酸水溶液の存在下で
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7−[(2−ナフチルメチル)アミノカルボニル]−N7'−ニトロ−アル
ギニンアミドの接触水素化により理論量の1%の収率で調製した。無色の無定形
物質、Rf0.79(別型B)。
IR(KBr): 1654.8(ウレア/アミド-CO、グアニジン)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=657
(M-H)-=655
(M+Na)+=679
実施例38
(R,S)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N5−メチル−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
実施例3a)と同様にして(R,S)−N2−(ジフェニルアセチル)−N5−メチル
−N7−(メチルアミノカルボニル)−N−[[4−(メチルアミノカルボニル
オキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミドからエタノール性水酸化ナトリ
ウム溶液によるケン化により理論量の80%の収率で調製した。無色の無定形物質
、Rf0.53(別型B)。
IR(KBr): 1647.1(ウレア/アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=545実施例39
(R,S)−N2−(ジフェニルアセチル)−N5−メチル−N7−(メチルアミノカル
ボニル)−N−[[4−(メチルアミノカルボニルオキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
実施例1a)と同様にして(R,S)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−
ヒドロキシフェニル)メチル]−N5−メチル−アルギニンアミド及びメチルイ
ソシアネートから理論量の54%の収率で調製した。無色の無定形物質、Rf0.45
(別型B)。
IR(KBr): 1730.0(エステル-CO),
1652.9(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=602
(M-H)-=600
(M+Na)+=624実施例40
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メチルフェニル)メチル]−N7−(5−メチル−2−チアゾリル)−アルギニンアミド
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メチルフェニル)メチル]
−オルニチンアミド430mg(1ミリモル)、S−メチル−N−(5−メチル−2−
チアゾリル)−チウロニウムヨージド158mg(0.5ミリモル)及びエタノール20ml
の混合物を72時間還流した。溶媒を真空で除き、溶離剤として酢酸エチル/メタ
ノール95/5(v/v)を使用して残渣をシリカゲル(ベーカー、30-60μm)によるカラ
ムクロマトグラフィーにより精製した。相当する画分を処理して無色の無定形物
質90mg(理論量の32%)を得た。Rf0.60(別型A)。
IR(KBr): 1649.0(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=569実施例41
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(5−メチル−2−チアゾリル)−アルギニンアミド
実施例40と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びS−メチル−N−(5−メチ
ル−2−チアゾリル)−チウロニウムヨージドから理論量の7%の収率で調製し
た。無色の無定形物質、Rf0.45(別型A)。
IR(KBr): 1645.2(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=571
(M-H)-=569
(M+Na)+=593実施例42
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−フェニル−アルギニンアミド−アセテート
溶媒としてジメチルホルムアミドを使用した以外は実施例40と同様にして(R)
−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]
−オルニチンアミド及びS−メチル−N−フェニル−チウロニウムヨージドから
理論量の10%の収率で調製した。無色の無定形物質、Rf0.76(別型B)。
IR(KBr): 1654.8(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=550実施例43
(R)−N−[[4−(アミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−N2
−(ジフェニルアセチル)−N7−(2−ピリジニル)−アルギニンアミド−ジアセテート
実施例42と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[[4−(ア
ミノカルボニルアミノメチル)フェニル]メチル]−オルニチンアミド及びS−
メチル−N−(2−ピリジニル)−チウロニウムヨージドから理論量の8%の収
率で調製した。無色の無定形物質、Rf0.60(別型B)。
IR(KBr): 1639.4(broad、アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=607
(M+Na)+=629実施例44
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(4−メチル−2−チアゾリル)−アルギニンアミド
実施例40と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びS−メチル−N−(4−メチ
ル−2−チアゾリル)−チウロニウムヨージドから理論量の4%の収率で調製し
た。無色の無定形物質、Rf0.43(別型A)。
IR(KBr): 1645.2(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=571
(M-H)-=569
(M+Na)+=593実施例45
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メチルフェニル)メチル]−N7−(4−メチル−2−チアゾリル)−アルギニンアミド
実施例40と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メチ
ルフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びS−メチル−N−(4−メチル−
2−チアゾリル)−チウロニウムヨージドから理論量の3%の収率で調製した。
無色の無定形物質、Rf0.76(別型B)。
ESI-MS: (M+H)+=569
(M+Na)+=591
(2M+H)+=1137実施例46
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メチルフェニル)メチル]−N7−(5−メチル−2−ピリジニル)−アルギニンアミド−ヒドロヨージド
実施例40と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−メチ
ルフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びS−メチル−N−(5−メチル−
2−ピリジニル)−チウロニウムヨージドから理論量の10%の収率で調製した。
無色の無定形物質、Rf0.84(別型B)。
ESI-MS: (M+H)+=563
(M-H)-=561実施例47
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−(2−チアゾリル)−アルギニンアミド
実施例42と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びS−メチル−N−(2−チア
ゾリル)−チウロニウムヨージドから理論量の2%の収率で調製した。無色の無
定形物質、Rf0.45(別型A)。
IR(KBr): 1652.9(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=557
実施例48
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル
]−N7−(5−メチル−2−ピリジニル)−アルギニンアミド−ヒドロヨージド
実施例40と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びS−メチル−N−(5−メチ
ル−2−ピリジニル)−チウロニウムヨージドから理論量の9%の収率で調製し
た。無色の無定形物質、Rf0.85(別型B)。
IR(KBr): 1647.1(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=565実施例49
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−メチル−N7−(4−メチル−2−チアゾリル)−N−(フェニルメチル)−アルギニンアミド−アセテート
実施例42と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−メチル−N−
(フェニルメチル)−オルニチンアミド及びS−メチル−N−(4−メチル−2
−チアゾリル)−チウロニウムヨージドから理論量の2%の収率で調製した。無
色の無定形物質、Rf0.51(別型A)。
ESI-MS: (M+H)+=569
(M+Na)+=591実施例50
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[4−(3−フェニルプロピル)−2−チアゾリル]−N−(フェニルメチル)−アルギニンアミド
a)(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−N−(フェニルメチル)−アルギニンアミド
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−(フェニルメチル)−オルニチンア
ミド3.5g(8.43ミリモル)、ジフェニルシアノカルボイミデート2.0g(8.4ミリ
モル)及びジメチルホルムアミド30mlの混合物を周囲温度で2時間攪拌した。
次いで乾燥アンモニアガスを飽和点に達するまで管で送り、その混合物を4日間
にわたって周囲温度に保った。溶媒を真空で蒸留して除き、残渣をエーテルとと
もに慎重に攪拌し、エーテル相を捨て、残渣を再度真空で蒸発させた。無色の無
定形生成物4.0g(理論量の99%)を得、これを更に精製しないで以下の工程に使
用した。
IR(KBr): 2171.7(C≡N),
1651.0(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=483
(M+Na)+=505
(M+NH4)+=500
b)(R)−N7−(アミノチオカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−(フェニルメチル)−アルギニンアミド
硫化水素で飽和した無水ピリジン50ml中の(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェ
ニルアセチル)−N−(フェニルメチル)−アルギニンアミド4.0g(8.293ミリ
モル)の溶液をボンベ管中で20時間にわたって50℃に加熱した。その混合物を真
空で蒸発させ、溶離剤として酢酸エチル/メタノール1/1(v/v)を使用して残留生
成物をシリカゲル(ベーカー、30-60μm)によるカラムクロマトグラフィーにより
精製した。相当する画分を処理して無色の無定形樹脂1.1g(理論量の26%)を得た
。
IR(KBr): 1649.0(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=517
(M+Na)+=539
(M+K)+=555
c)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[4−(3−フェニルプロピル)−2−チアゾリル]−N−(フェニルメチル)−アルギニンアミド
(R)−N7−(アミノチオカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−
(フェニルメチル)−アルギニンアミド775mg(1.5ミリモル)、1−クロロ−
5−フェニル−2−ペンタノン398mg(2.0ミリモル)及びアセトン20mlの混合物
を5時間還流した。溶媒を蒸留して除き、溶離剤として酢酸エチル/メタノール
1/1(v/v)を使用して残渣をシリカゲル(ベーカー、30-60μm)で精製した。相当す
る画分を処理して無色の無定形物質250mg(理論量の25%)を得た。Rf0.70(別型
A)。
IR(KBr): 1645.2(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=659
(M+Na)+=681実施例51
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[4−(2−フェニルエチル)−2−チアゾリル]−N−(フェニルメチル)−アルギニンアミド
実施例50c)と同様にして(R)−N7−(アミノチオカルボニル)−N2−(ジフ
ェニルアセチル)−N−(フェニルメチル)−アルギニンアミド及び1−クロロ
−4−フェニル−2−ブタノンから理論量の22%の収率で調製した。無色の無定
形物質、Rf0.64(別型A)。
ESI-MS: (M+H)+=645
(M+Na)+=667
(M+K)+=683実施例52
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−メチル−アルギニンアミド−ジアセテート
実施例42と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びS,N−ジメチル−チウロニ
ウムヨージドから理論量の19%の収率で調製した。無色の無定形物質、Rf0.54
(別型B)。
IR(KBr): 1652.9(ブロード、グアニジン、アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=488実施例53
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[4−(2−フェニルエチル)−2
−チアゾリル]−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
a)(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
実施例50a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[[4−(
フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−オルニチンアミド及びジフェニルシア
ノカルボイミデート及びアンモニアから定量的収率で調製した。無色の無定形樹
脂。
IR(KBr): 2173.6(C≡N),
1652.9(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=589
(M+Na)+=611
(M+K)+=627
(M-H)-=587
b)(R)−N7−(アミノチオカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
実施例50b)と同様にして(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−
N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド及び
硫化水素から理論量の31%の収率で調製した。無色の無定形物質。
IR(KBr): 1637.5(ブロード、アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=623
(M+Na)+=645
c)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−[4−(2−フェニルエチル)
−2−チアゾリル]−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
実施例50c)と同様にして(R)−N7−(アミノチオカルボニル)−N2−(ジフ
ェニルアセチル)−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−ア
ルギニンアミド及び1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノンから理論量の17%
の収率で調製した。無色の無定形物質、Rf0.82(別型A)。
IR(KBr): 1641.3 ブロード(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=751
(M+Na)+=773実施例54
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニ
ル]メチル]−N7−[4−(3−フェニルプロピル)−2−チアゾリル]−アルギニンアミド
実施例50c)と同様にして(R)−N7−(アミノチオカルボニル)−N2−(ジフ
ェニルアセチル)−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−ア
ルギニンアミド及び1−クロロ−5−フェニル−2−ペンタノンから理論量の52
%の収率で調製した。無色の無定形物質、Rf0.83(別型A)。
IR(KBr): 1645.2 ブロード(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=765
(M+Na)+=787
(M-H)-=763実施例55
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(4−メチル−2−チアゾリル)−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
実施例50c)と同様にして(R)−N7−(アミノチオカルボニル)−N2−(ジフ
ェニルアセチル)−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−ア
ルギニンアミド及びクロロアセトンから理論量の39%の収率で調製した。無色
の無定形物質、Rf0.65(別型A)。
IR(KBr): 1645.2(ブロード、アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=661
(M+Na)+=683
(M+K)+=699実施例56
(R,S)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−N7−[3−(メトキシカルボニル)−1−オキソプロピル]−アルギニンアミド
実施例21と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒド
ロキシフェニル)メチル]−オルニチンアミド及びO−メチル−N−[3−(メ
トキシカルボニル)−1−オキソプロピル]−イソ尿素から理論量の14%の収率
で調製した。無色の無定形化合物、Rf0.68(別型B)。
IR(KBr): 1735.8(カルボン酸エステル-CO),
1668.3、1635.5(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=588
(M+Na)+=610実施例57
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−N7−[(4−ピリジニル)カルボニル]−アルギニンアミド
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−[(4−ヒドロキシフェニル)メチ
ル]−アルギニンアミド水和物800mg(1.63ミリモル)、4−ピリジンカルボン
酸クロリド283mg(2.0ミリモル)、テトラヒドロフラン150ml及びトリエチルア
ミン1mlの混合物を18時間還流した。溶媒を蒸留して除き、残渣を水と酢酸エチ
ルの間に分け、酢酸エチル相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、再度蒸発させた。溶
離剤として最初にジクロロメタン/メタノール=9/1(v/v)、次いでジクロロメタ
ン/メタノール/濃アンモニア水=9/1/0.3(v/v/v)を使用して、残っている残
渣をシリカゲル(マチェリイ−ナゲル、0.063-0.2mm)によるカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。相当する画分を処理することにより、所望の化合物80
mg(理論量の8.5%)を無色の無定形物質の形態で得た。Rf0.48(別型A)。
IR(KBr): 1652.9(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=579
(M+Na)+=601
(M-H)-=577実施例58
(R,S)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フェニル]メチル]−N2−(
ジフェニルアセチル)−N5−メチル−N7−(メチルアミノカルボニル)−アルギニンアミド
実施例1a)と同様にして(R,S)−N−[[4−(アミノカルボニルメチル)フ
ェニル]メチル]−N2−(ジフェニルアセチル)−N5−メチル−アルギニンア
ミド及びメチルイソシアネートから理論量の31%の収率で調製した。無色の結晶
、mp.185-192℃かつRf0.38(別型B)。
IR(KBr): 1635.5 ブロード(アミド-CO)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=586
(M+Na)+=608実施例59
(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N7−(4−メチル−2−チアゾリル)−
N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
a)(R)−N5−(tert.−ブトキシカルボニル)−N2−(9−フルオレニルメト
キシカルボニル)−N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−オルニチンアミド
実施例33b)と同様にして(R)−N5−(tert.−ブトキシカルボニル)−N2−
(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−オルニチン及びN−メチル−4−
(フェニルメトキシ)ベンゼンメタンアミンからTBTUの存在下で定量的収率で調
製した。無色の高度に粘稠な油、これを更に精製しないで以下の工程に使用した
。
b)(R)−N5−(tert.−ブトキシカルボニル)−N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−オルニチンアミド
テトラヒドロフラン200ml中の(R)−N5−(tert.−ブトキシカルボニル)−
N2−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−N−メチル−N−[[4−(
フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−オルニチンアミド9.3g(14.02ミリモ
ル)の溶液をジエチルアミン10mlと混合し、周囲温度で一夜攪拌した。溶媒の蒸
発後に残っている残渣をシリカゲル(ベーカー、30-60μm)によるカラムクロマト
グラフィーにより精製した。無色の高度に粘稠な非結晶化油4.6g(理論量の74%
)を得た。
IR(KBr): 1706.9(ウレタン-CO),
1641.3(アミド-CO)cm-1
MS: M+=441
c)(R)−N5−(tert.−ブトキシカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)
−N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−オルニチンアミド
実施例33b)と同様にしてジフェニル酢酸及び(R)−N5−(tert.−ブトキシカ
ルボニル)−N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル
]−オルニチンアミドからTBTUの存在下で理論量の91%の収率で調製した。無色
の無定形物質。
IR(KBr): 1710.8(ウレタン-CO),
1674.1(アミド-CO)cm-1
d)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−オルニチンアミド
実施例1b)と同様にして(R)−N5−(tert.−ブトキシカルボニル)−N2−
(ジフェニルアセチル)−N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フ
ェニル]メチル]−オルニチンアミド及びトリフルオロ酢酸から理論量の91%の
収率で調製した。無色の無定形物質。
IR(KBr): 1674.1(アミド-CO)、
1631.7(アミド-CO; C=C)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=536
(M+Na)+=558
e)(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
実施例50a)と同様にして(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−メチル−N
−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−オルニチンアミド及びジ
フェニルシアノカルボイミデート及びアンモニアから理論量の74%の収率で調製
した。無色の無定形物質。
f)(R)−N7−(アミノチオカルボニル)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−
メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
実施例50b)と同様にして(R)−N7−シアノ−N2−(ジフェニルアセチル)−
N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニ
ンアミド及び硫化水素から理論量の57%の収率で調製した。無色の無定形のフォ
ーム状物質。
IR(KBr): 2171.7(C=N-C≡N),
1625.9(ブロード、アミド-CO; C=C)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=637
(M+Na)+=659
g)(R)−N2−(ジフェニルアセチル)−N−メチル−N7−(4−メチル−2−
チアゾリル)−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル]メチル]−アルギニンアミド
実施例50c)と同様にして(R)−N7−(アミノチオカルボニル)−N2−(ジ
フェニルアセチル)−N−メチル−N−[[4−(フェニルメトキシ)フェニル
]メチル]−アルギニンアミド及びクロロアセトンから理論量の47%の収率で調
製した。無色の無定形物質、Rf0.73(別型A)。
IR(KBr): 1629.8(ブロード、アミド-CO; C=C)cm-1
ESI-MS: (M+H)+=675
(M+Na)+=697
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 25/08 A61K 31/00 626B
35/00 635
43/00 643D
A61K 31/165 31/165
31/223 31/22 603
31/404 31/40 607
31/426 31/425 601
31/44 31/44
C07C 279/24 C07C 279/24
C07D 209/18 C07D 209/18
213/72 213/72
277/42 277/42
(72)発明者 ルドルフ クラウス
ドイツ連邦共和国 デー88400 ビベラッ
ハ アムリスヴィルシュトラーセ 7
(72)発明者 ドーツ ヘンリー
ドイツ連邦共和国 デー88447 ヴァルト
ハウゼン フライヘル フォン ケーニッ
ヒ シュトラーセ 66
(72)発明者 ヴィーラント ハイケ アンドレア
ドイツ連邦共和国 デー88400 ビベラッ
ハ モントシュトラーセ 18
(72)発明者 ヴィーリム クラウス ディーター
ドイツ連邦共和国 デー88454 ホッホド
ルフヘーエンヴェーク 11