JP2000500813A - 非対称非環式イミド漂白活性剤、及びそれを用いた組成物 - Google Patents

非対称非環式イミド漂白活性剤、及びそれを用いた組成物

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JP2000500813A JP10-509046A JP50904698A JP2000500813A JP 2000500813 A JP2000500813 A JP 2000500813A JP 50904698 A JP50904698 A JP 50904698A JP 2000500813 A JP2000500813 A JP 2000500813A
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(57)【要約】 非対称非環式イミド漂白活性剤が提供される。この化合物は、下記式(I)をもつものである。式中、R1はC7〜C13の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和アルキル基であり、R2はC1〜C8の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和アルキル基であり、またR3はC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和アルキル基である。好ましい化合物には、R1がC7〜C11の線状の、もしくは枝分かれした飽和アルキル基である化合物、最も好ましくはR1が線状のC8もしくはC9飽和アルキル基であり、且つR2とR3がCH3である化合物が含まれる。この非対称非環式イミド漂白活性剤を含む漂白添加剤組成物、及び漂白組成物、並びに布地の洗浄方法も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 非対称非環式イミド漂白活性剤、及びそれを用いた組成物 技術分野 本件は、非対称非環式イミド漂白活性剤、それを用いた組成物、及びそれを用 いる方法に関するものである。特に本発明は、非対称非環式漂白活性剤を用いた 液状、及び粒状の漂白添加剤組成物、及び漂白組成物に関するものである。この 活性剤は、洗濯用組成物、自動食器洗浄用組成物、及び硬質表面洗浄用組成物に 特に有用である。 クロス・リファレンス 本願は、米国特許法第119条第(e)項に基づき、1996年7月30日に 出願した仮出願番号第60/022,786号、及び1996年10月15日に 出願した仮出願番号第60/028,122号により、優先権を主張するもので ある。 発明の背景 幅広い使用条件下で様々な種類の汚れや染みを布地から効果的に除去する漂白 組成物を配合するということは、洗濯洗剤業界にとっては相当な難問である。硬 質表面洗浄用組成物や、ひどく汚れていることの多い食器を効率的に洗浄し、衛 生的にすることが期待される自動食器洗浄用洗剤(ADD)組成物の配合者も、 難問に直面している。世界の多くの地域に於ける、燐酸塩ビルダーのような効果 的な成分の使用を制限する法令により、真に効果的な洗浄用組成物や漂白用組成 物の配合に関連する難問が増加した。 家庭用や身体の手入れ用の製品に於いては、汚れや染みの除去を促進する為に 、過酸化水素のような酸素系漂白剤が近年、ますます普及している。漂白剤は、 そ れらの染み除去性、薄汚れた布地をきれいにする性質、白くする性質、及び衛生 的にする性質を有するので、特に望ましいものである。酸素系漂白剤は洗剤のよ うな洗濯用製品に、自動食器洗浄用製品に、また硬質表面洗浄剤に特に受入れら れることが分かっている。しかしながら、酸素系漂白剤の効果には多少限界があ る。しばしば見られる欠点には、布地や表面の色損傷が含まれる。それに加えて 、酸素系漂白剤は、温度速度に非常に依存する傾向がある。その為、それらが用 いられる溶液が冷たい程、漂白作用の有効性が衰える。溶液中の酸素系漂白剤が 有効である為には、典型的には60℃を超える温度が必要とされる。 上記の温度速度依存性を解決する為に、「漂白活性剤」として知られている種 々の化合物が開発された。漂白活性剤、典型的にはオキシベンゼンスルホネート のような離脱基を有するものであって過酸化水素により分解可能なアシル化合物 は、活性酸素基、典型的には過酸化水素もしくはそのアニオンと反応して、より 効果的なペルオキシ酸オキシダントを生成する。その後で、汚れや染みの付いて いる基質物質を酸化させるのは、このペルオキシ酸化合物である。しかしながら 、漂白活性剤にも多少温度依存性がある。漂白活性剤は、温水の温度が約40〜 約60℃の時に、より効果的である。約40℃未満の水温では、ペルオキシ酸化 合物はその漂白効果を幾分失う。 当該技術分野に於いては、効果的な漂白活性剤として数多くの物質が開示され ている。広く用いられている一つの漂白活性剤は、テトラアセチルエチレンジア ミン(TAED)である。TAEDは、特に飲み物の染みに対しては効果的な親 水性の洗浄をもたらすが、疎水性の染み、例えば身体の脂によるもののような薄 汚れた黄ばんだ染みに対する性能には限界がある。ノナノイルオキシベンゼンス ルホネート(NOBS)や、通常、長鎖アルキル成分を含んでいるその他の活性 剤のような別のタイプの活性剤は疎水性であって、薄汚れた染みに対して優れた 性能をもたらす。しかしながら、開発された疎水性活性剤の内の多くのものは、 親水性の染みに対する性能に限界がある。 その為、より効果的な活性剤物質、特に親水性の汚れや染みと疎水性の汚れや 染みの両方に対して満足のゆく性能を示す活性剤物質の研究が続けられている。 改良された活性剤物質は、安全で効果的でなければならず、また厄介な汚れや染 みと相互に作用するように設計されるのが好ましい。種々の活性剤が文献に記載 されている。多くのものは秘密であり、また高価である。 選ばれた漂白活性剤のあるものは、親水性の汚れや染みと疎水性の汚れや染み の両方を布地、硬質表面、及び食器から除去するのに思いがけないほど効果的で ある、ということが今回、確認された。本明細書に記載されているように配合す ると、布地からだけではなく、自動食器洗浄用組成物では食器から、台所や浴室 の硬質表面から、またこれらに類するものから汚れや染みを除去する為に選ばれ た漂白活性剤を用いた、優れた結果をもたらす、漂白添加剤組成物、及び漂白組 成物が得られる。 背景技術 様々なタイプの漂白活性剤が、米国特許第3,730,902号、第4,17 9,390号、第4,207,199号、第4,221,675号、第4,77 2,413号、第5,106,528号、ヨーロッパ特許第063,017号、 ヨーロッパ特許第106,584号、ヨーロッパ特許第163,331号、日本 特許第08/27487、及びPCTに基づく国際特許出願公開第WO94/1 8298号の各明細書に記載されている。様々なタイプのイミド化合物が、米国 特許第4,745,103号、及び第4,851,138号の各明細書に開示さ れている。 発明の要旨 本発明は、固体や液状の添加剤組成物、漂白組成物、及び洗剤組成物に用いる 為の非対称非環式イミド漂白活性剤を開示するものである。本発明の非対称イミ ド漂白活性剤は、漂白溶液のような水性の液体中で親水性漂白剤と疎水性漂白剤 の両方を形成する、という独特な能力を示す。その為、薄汚れた疎水性の染み、 及び/又は飲み物のような親水性の染みのある布地、硬質表面、もしくは食器を 、本発明のイミド漂白活性剤を用いて効果的に洗浄、もしくは漂白することがで きる。従って、本発明のイミド漂白活性剤は、先行技術の活性剤よりも特有の優 れた能力や利点をもたらす。 本発明の第一の態様によれば、漂白活性剤化合物が提供される。本発明の漂白 活性剤は、以下の式をもつ非対称非環式イミドである。式中、R1はC7〜C13の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和ア ルキル基であって、好ましくはC7〜C11の線状の、もしくは枝分かれした飽和 アルキル基であり、R2はC1〜C8の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もし くは不飽和アルキル基であって、好ましくはC1〜C4の線状飽和アルキル基であ り、またR3はC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和 アルキル基である。R1がC7〜C11の飽和アルキル基であるのがより好ましく、 またR1が線状のC8もしくはC9飽和アルキル基であり、且つR2とR3がCH3で あるのが最も好ましい。また好ましい状況に於いては、R1、R2及びR3中の炭 素原子の数の合計は19未満、より好ましくは15未満である。 本発明の他の態様によれば、漂白添加剤組成物が提供される。この添加剤組成 物は、 i)以下の式をもつ非対称イミド漂白活性剤を組成物の約0.1〜約70重量 %、 式中、R1はC7〜C13の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和ア ルキル基であって、好ましくはC7〜C11の線状の、もしくは枝分かれした飽和 アルキル基であり、R2はC1〜C8の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もし くは不飽和アルキル基であって、好ましくはC1〜C4の線状飽和アルキル基であ り、またR3はC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和 アルキル基である、 及び ii)従来の添加剤成分を組成物の約0.1〜約99.9重量% 含んでなるものである。 R1がC7〜C11の飽和アルキル基であるのがより好ましく、またR1が線状の C8もしくはC9飽和アルキル基であり、且つR2とR3がCH3であるのが最も好 ましい。また好ましい状況に於いては、R1、R2及びR3中の炭素原子の数の合 計は19未満である。従来の添加剤成分には、過酸化水素源、ノニオン界面活性 剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、双性イオン界面活性剤、両性界 面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる界面活性剤、好ましくは ノニオン界面活性剤、並びに/又はキレート化剤、高分子汚れ剥離剤、漂白触媒 、酵素、ビルダー、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる成分を含めるこ とができる。 この漂白添加剤は、液状であるのが好ましい。液状である場合、組成物は乳化 系、もしくは増粘系を約0.1〜約60重量%含んでいるのが好ましい。乳化系 は、約8〜約15のHLB値を有しているのが好ましい。乳化系は、一種もしく はそれ以上のノニオン界面活性剤を含んでいるのが好ましく、また一種類のノニ オン界面活性剤を含んでいて、それがノニオン系のアルキルエトキシレートであ るのが最も好ましい。 本発明のまた別の態様によれば、漂白組成物が提供される。この組成物は、 i)以下の式をもつ非対称イミド漂白活性剤を組成物の約0.1〜約70重量 %、 式中、R1はC7〜C13の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和ア ルキル基であって、好ましくはC7〜C11の線状の、もしくは枝分かれした飽和 アルキル基であり、R2はC1〜C8の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もし くは不飽和アルキル基であって、好ましくはC1〜C4の線状飽和アルキル基であ り、またR3はC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和 アルキル基である、 及び ii)過酸化水素源を組成物の約0.1〜約70重量% 含んでなるものである。 R1がC7〜C11の飽和アルキル基であるのがより好ましく、またR1が線状の C8もしくはC9飽和アルキル基であり、且つR2とR3がCH3であるのが 最も好ましい。また好ましい状況に於いては、R1、R2及びR3中の炭素原子の 数の合計は19未満である。この組成物は、ノニオン界面活性剤、カチオン界面 活性剤、アニオン界面活性剤、双性イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及びそ れらの混合物からなる群から選ばれる界面活性剤、好ましくはノニオン界面活性 剤、並びに/又はキレート化剤、高分子汚れ剥離剤、漂白触媒、酵素、ビルダー 、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる成分を、組成物の約0.1〜約1 0重量%、更に含むことができる。好ましくは、過酸化水素源には過硼酸塩、過 炭酸塩、過酸化水素、及びそれらの混合物が含まれる。 この組成物は、水、漂白活性剤、過酸化水素源、及びノニオン界面活性剤を含 有する親水性界面活性剤系からなるマトリックス中に漂白活性剤を乳化させたマ イクロエマルジョンとして配合することができる。或いは、この組成物は、HL Bが10以上の親水性界面活性剤を少なくとも一つと、HLBが9以下の疎水性 界面活性剤を少なくとも一つ含んでなる水性エマルジョンとして配合することが できる。この組成物中では、漂白活性剤は、これらの界面活性剤により乳化され る。或いは、組成物を粒状に配合する。 本発明の更に別の態様によれば、漂白しようとする、汚れの付着している布地 を、上記の漂白組成物を有効量含んでいるか、もしくは有効量の上記の漂白添加 剤組成物と有効量の過酸化水素とを有する水性漂白液に接触させる工程を含む、 汚れの付着している布地を漂白する為の方法が提供される。 従って、本発明の目的は、疎水性漂白剤と親水性漂白剤の両方をもたらすこと のできる非対称非環式イミド漂白活性剤を提供することである。本発明のもう一 つの目的は、非対称非環式イミド漂白活性剤を含有する漂白添加剤組成物、特に 液状のものを提供することである。本発明のまた別の目的は、非対称非環式イミ ド漂白活性剤と過酸化水素とを含有する、固体状の、及び液状の漂白組成物を提 供することである。最後に、本発明の目的は、非対称非環式漂白活性剤を含んで いる水性の液体を用いて、汚れの付着している布地を漂白する為の方法を提供す ることである。 これらのもの、およびその他のもの、目的、性質、そして有効性は下記の詳細 な説明および請求の範囲から明らかになる。 本明細書中のパーセンテージ、比率、及び割合は、特に断りのない限り、全て 重量に基づくものである。本明細書中で引用した文書は全て、参考として記載す るものである。粘度は全てブルックフィールド型粘度計を用い、剪断速度10r pmで測定する。 好ましい態様の詳細な説明 本発明は非対称非環式漂白活性剤、並びにこの非対称非環式イミド漂白活性剤 を用いる固体組成物、及び液状組成物に関するものである。この固体組成物、及 び液状組成物には、添加剤組成物、漂白組成物、及び洗剤組成物を含めることが でき、それらは布地、食器、及び硬質表面の洗浄に有用である。本発明の非対称 非環式イミド漂白活性剤は、以下の式(I)をもつものである。 式中、R1はC7〜C13の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和ア ルキル基であり、R2はC1〜C8の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしく は不飽和アルキル基であり、またR3はC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれ鎖 状の飽和もしくは不飽和アルキル基である。 好ましい活性剤は、R1がC7〜C11の線状の、もしくは枝分かれした飽和アル キル基であって、より好ましくはR1がC7〜C11の飽和アルキル基であり、 R2がC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれした飽和アルキル基であり、またR3 がC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和アルキル基で あるものである。R2とR3がC1〜C4の線状飽和アルキル基であるのがより好ま しく、またそれらが同一であるのが更に好ましい。 本発明による更に好ましい活性剤は、N−アルカノイル−N−メチルアセトア ミドである。この活性剤は、式(I)中、R2とR3の両方がメチル基であるもの である。従って、N−アルカノイル−N−メチルアセトアミドは、以下の式(II )をもっている。 式中、R1はC7〜C11の線状飽和アルキル基である。特に好ましいのは、N−オ クタノイル−N−メチルアセトアミド(R1がC7である場合)、N−ノナノイル −N−メチルアセトアミド(R1がC8である場合)、N−デカノイル−N−メチ ルアセトアミド(R1がC9である場合)、及びN−ドデカノイル−N−メチルア セトアミド(R1がC11である場合)である。 本発明による適切な枝分かれ鎖活性剤には、下記一般式のものが含まれ、 より好ましい枝分かれ鎖活性剤には、下記一般式のものが含まれる。 理論に拘泥するつもりはないが、式(I)の活性剤中の炭素数が増すにつれて 化合物の溶解性が低下するものと考えられる。従って、本発明の活性剤が、活性 剤の最適な性能を示すよう理想的な溶解性を示す為には、活性剤化合物中の炭素 原子数が、活性剤化合物が満足のゆく溶解度プロファイルを示すような数である のが好ましい。本発明に於いては、R1、R2及びR3中の炭素の合計が19未満 であるのが好ましく、また15未満であるのがより好ましい。 本発明の非対称非環式イミド漂白活性剤は、先行技術の漂白活性剤よりも優れ た漂白能力や漂白性能をもたらす。理論に拘泥するつもりはないが、本発明の非 対称非環式イミド漂白活性剤は、水溶液中で疎水性の漂白剤と親水性の漂白剤の 両方をもたらすものと考えられる。このことは、活性剤中のどのカルボニル基に 於いても過酸化水素による分解を起こすことができる、という事実によるもので あると考えられる。従って、式(I)の活性剤のどの分子も水溶液中で過酸化水 素により分解して、R1とR3が上記の通りであるならば、疎水性漂白剤(R1C (O)OOH)と親水性漂白剤(R3C(O)OOH)の両方を形成する。この 漂白剤は、勿論、使用時のpHによりプロトン化、もしくは脱プロトン化される ことがある。その為、漂白溶液は親水性漂白剤と疎水性漂白剤の両方を含むこ とになる。従って、単一の漂白活性剤を使用することで、混合活性剤系(疎水性 と親水性)の漂白能力を得ることができ、また向上した性能さえ得ることができ る。混合活性剤系をなくすことにより、付加的な漂白活性剤に対するかなりの費 用が削減されて、非常に大きな潜在的な利点がもたらされる。 また、理論に拘泥するわけではないが、本発明の式(I)の漂白活性剤は、室 温、もしくはそれよりやや高い融点をもつ液体、もしくはワックス様の非結晶性 の固体であると考えられる。従って、それらは取扱が簡単で、液状の配合物に容 易に加工される。それに加えて、本発明の活性剤は、安定な液状組成物に容易に 配合することができる。組成物 本発明による組成物には、添加剤組成物、もしくは漂白組成物の形態の液状、 粒状、及び棒状の組成物を含めることができる。本発明の組成物は、好ましくは 洗濯用組成物、硬質表面洗浄用組成物、及び自動食器洗浄用組成物である。液状 組成物には、ゲル状のものを含めることができる。本発明に於ける効果的な漂白 添加剤は、一般的には過酸化水素源を含まずに上記の本発明の非対称非環式イミ ド漂白活性剤を含んでいてよいが、洗浄性界面活性剤と、低泡性自動食器洗浄用 界面活性剤、ノニオン界面活性剤、漂白安定増粘剤、遷移金属キレート化剤、ビ ルダー、白化剤(増白剤としても知られているもの)、及び緩衝剤からなる群か ら選ばれる一種、もしくはそれ以上の成分とを含んでいるが好ましい。本発明に よる漂白組成物に対しては、上記の本発明の非対称非環式イミド漂白活性剤を、 通常、過酸化水素源と共に用いる。本発明に於ける漂白活性剤のレベルは、例え ば組成物の約0.1〜約90重量%のように大きく変えることができるが、例え ば組成物の約0.1〜約30重量%、もしくは約0.1〜約20重量%のような 、より低いレベルがより典型的には用いられる。従来の添加成分 過酸化水素源 本発明による組成物は、過酸化水素源も含むことができる。本発明に於ける過 酸化水素源は、消費者が使用する条件下で過酸化水素を有効量もたらす任意の都 合の良い化合物、もしくは混合物である。レベルは大きく変えることができ、典 型的には本発明に於ける漂白組成物の約0.1〜約70重量%、より典型的には 約0.2〜約40重量%、更に典型的には約0.5〜約25重量%である。 本発明で用いる過酸化水素源は、過酸化水素そのものを含む、どのような都合 の良い発生源であってもよい。本発明では、例えば過硼酸ナトリウム(どのよう な水和物であってもよいが、好ましくは一水和物、もしくは四水和物)のような 過硼酸塩、炭酸ナトリウムペルオキシハイドレートもしくはそれに相当する過炭 酸塩、ピロ燐酸ナトリウムペルオキシハイドレート、尿素ペルオキシハイドレー ト、又は過酸化ナトリウムを用いることができる。任意の都合の良い過酸化水素 源の混合物を用いることもできる。 好ましい過炭酸塩漂白剤は、平均粒度が約500〜1,000マイクロメート ルの乾燥粒子であって、該粒子の約10重量%以下が約200マイクロメートル 未満であり、且つ該粒子の約10重量%以下が約1,250マイクロメートルよ り大きいものである。この過炭酸塩は、任意ではあるが、珪酸塩、硼酸塩、もし くは水溶性の界面活性剤で被覆することができる。過炭酸塩は、エフ・エム・シ ー、ソルベイ、及び東海電化のような様々な市販源から入手することができる。 過酸化水素源と非対称漂白活性剤の比率は、過酸化水素源により生じるモル単位 のH22とモル単位の漂白活性剤を過酸化物:活性剤で表すと、典型的には約1 :3〜約20:1である。 完成した漂白添加剤組成物、及び漂白組成物、特に洗濯や自動食器洗浄に用い る為のものは、性能を向上させるか、もしくは改良する為に、典型的にはその他 の補助成分も含む。このような成分の典型的な非限定的な例を、配合者に便利な ように以下に開示する。漂白触媒 所望ならば、漂白剤を、漂白触媒によって触媒することができる。好ましいの は、マンガンやコバルトを含んでいるような含金属漂白触媒、もしくは有機漂白 触媒である。 一つのタイプの含金属漂白触媒は、銅カチオン、鉄カチオン、チタンカチオン 、ルテニウムカチオン、タングステンカチオン、モリブデンカチオン、もしくは マンガンカチオンのような明らかな漂白触媒活性をもつ遷移金属カチオン、亜鉛 カチオン、もしくはアルミニウムカチオンのような漂白触媒活性を殆ど、もしく は全くもたない補助金属カチオン、及び触媒的な補助金属カチオンに対して明ら かな安定性定数をもつ金属イオン封鎖剤、特にエチレンジアミン四酢酸、エチレ ンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)S,S−エチレンジアミン二コハク酸 、もしくはそれらの水溶性の塩からなる触媒系である。このような触媒は、米国 特許第4,430,243号明細書に開示されている。 他のタイプの漂白触媒には、米国特許第5,246,621号、及び米国特許 第5,244,594号の各明細書に開示されているマンガンをベースとする錯 体が含まれる。これらの触媒の好ましい例には、MnIV 2(u−O)3(1,4, 7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)2−(PF62(「Mn TaCN」)、MnIII 2(u−O)1(u−OAc)2(1,4,7−トリメチル −1,4,7−トリアザシクロノナン)2−(ClO42、MnIV 4(u−O)6 (1,4,7−トリアザシクロノナン)4−(ClO42、MnIIIMnIV 4(u −O)1(u−OAc)2(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシク ロノナン)2−(ClO43、MnIIIMnIV 4(u−O)2(u−OAc)1(1 ,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシク ロノナン)2−(ClO43、及びそれらの混合物が含まれる。ヨーロッパ特許 出願公開第549,272号明細書も参照のこと。本発明に用いるのに適したそ の他の配位子には、1,5,9−トリメチル−1,5,9−トリアザシクロドデ カン、2−メチル−1,4,7−トリアザシクロノナン、及びそれらの混合物が 含まれる。 自動食器洗浄用組成物や濃縮粉末洗剤組成物に有用な漂白触媒も、本発明に適 するものとして選択することができる。本発明に於いて適切な他の漂白触媒の例 については、米国特許第4,246,612号、米国特許第5,227,084 号、及び国際特許出願公開第WO95/34628号(1995年12月21日 )の各明細書を参照のこと。後者の特許は、特殊なタイプの鉄触媒に関するもの である。 Mn(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(OCH33−(PF6)のような単核マンガン(IV)錯体を教示している米国特許第 5,194,416号明細書も参照のこと。 米国特許第5,114,606号明細書に開示されているような、更に別のタ イプの漂白触媒は、マンガン(II)、(III)及び/又は(IV)と、少な くとも3個つながったC−OH基を有する非カルボキシレートポリヒドキシ化合 物である配位子と、の水溶性の錯体である。好ましい配位子には、ソルビトール 、イジトール、ダルシトール、マンニトール、キシリトール、アラビトール、ア ドニトール、メソエリスリトール、メソイノシトール、ラクトース、及びそれら の混合物が含まれる。 米国特許第5,114,611号明細書には、Mn、Co、Fe、もしくはC uを含む遷移金属と、非−(マクロ)−環状配位子との錯体を含む他の有用な漂 白触媒が教示されている。好ましい配位子には、ピリジン環、ピリダジン環、ピ リミジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、及びトリアゾール 環が含まれる。該環は、任意ではあるが、アルキル、アリール、アルコキシ、ハ ライド、及びニトロのような置換基で置換されていてもよい。特に好ましいのは 、2,2’−ビスピリジルアミン配位子である。好ましい漂白触媒には、Co− 、Cu−、Mn−もしくはFe−ビスピリジルメタン及びビスピリジルアミン錯 体が含まれる。非常に好ましい触媒には、Co(2,2’−ビスピリジルアミン )Cl2、ジ(イソチオシアネート)ビスピリジルアミンコバルト(II)、ト リスジピリジルアミンコバルト(II)パークロレート、Co(2,2−ビスピ リジルアミン)22ClO4、ビス(2,2’−ビスピリジルアミン)銅(II )パークロレート、トリス(ジ−2−ピリジルアミン)鉄(II)パークロレー ト、及びそれらの混合物が含まれる。 その他の漂白触媒の例には、Mnグルコネート、Mn(CF3SO32、Co (NH35Cl、及びN4MnIII(u−O)2MnIV4+や[Bipy2MnII I (u−O)2MnIVbipy2]−(ClO43を含む、四N座配位子や二N座 配位子と錯体化した二核Mnが含まれる。 漂白触媒は、水溶性の配位子と水溶性のマンガン塩とを水性媒体中で組み合わ せ、得られた混合物を蒸発によって濃縮することにより調製することができる。 本発明では、任意の都合の良いマンガンの水溶性塩を用いることができる。マン ガン(II)、(III)、(IV)及び/又は(V)は、商業的な規模で容易 に入手可能である。幾つかの場合に於いては、洗浄液中にマンガンが十分に存在 していることがあるが、一般的には、洗剤組成物には、Mnカチオンを触媒的に 有効な量で確実に存在させるのが好ましい。その為、配位子であるナトリウム塩 と、MnSO4、Mn(ClO42、及びMnCl2(最も好ましくない)からな る群から選ばれるマンガン塩とを、配位子:Mn塩のモル比が約1:4から4: 1となるように、中性、もしくはややアルカリ性のpHで水に溶解させる。水は 、先ず沸騰させて脱酸素し、窒素を噴霧して冷却してもよい。得られた溶液 を(所望ならば窒素下で)蒸発させ、得られた固体を、さらに精製せずに本発明 に於ける漂白洗剤組成物に用いる。 別の方式に於いては、MnSO4のような水溶性のマンガン源を、漂白/洗浄 用組成物に、もしくは配位子の入っている水性漂白/洗浄浴に添加する。或る種 の錯体が明らかに in situで形成され、確実に漂白性能が改善される。このよう な in situ法に於いては、マンガンに対してかなり過剰のモル量の配位子を用い るのが都合良く、配位子:Mnのモル比は、典型的には3:1〜15:1である 。付加的な配位子も、鉄や銅のような浮遊している金属イオンを捕捉する役目を 果たし、それにより漂白剤の分解を防ぐ。このような系として考えられる一つの ものが、ヨーロッパ特許出願公開第549,271号明細書に記載されている。 漂白触媒マンガン錯体の構造は明らかになっていないが、それらはキレート、 もしくは配位子のカルボキシルや窒素原子と、マンガンカチオンとの相互作用に より生じる他の水和した配位錯体を含んでいるものと推測することができる。同 様に、触媒過程でのマンガンカチオンの酸化の状態ははっきりとは分かっていな いが、(+II)価、(+III)価、(+IV)価、もしくは(+V)価の状 態であろう。配位子には、マンガンカチオンと結合する可能性のある点が六個あ るので、多核種、及び/又は「ケージ」構造が水性漂白媒体中に存在することが ある、と推測するのは道理に適っている。実際に存在している有効なMn・配位 子種の形態はどうであれ、それは明らかに触媒的に機能して、茶、ケチャップ、 コーヒー、ワイン、ジュース等のような頑固な汚れに対して改良された漂白性能 をもたらす。 その他の漂白触媒は、例えばヨーロッパ特許出願公開第408,131号(コ バルト錯体触媒)、ヨーロッパ特許出願公開第384,503号と第306,0 89号(半金属ポルフィリン触媒)、米国特許第4,728,455号(マンガ ン/多座配位子触媒)、米国特許第4,711,748号とヨーロッパ特許出願 公開第224,952号(アルミノ珪酸塩触媒に吸収されたマンガン)、米国特 許第4,601,845号(マンガンと亜鉛塩もしくはマグネシウム塩とを有す るアルミノ珪酸塩支持体)、米国特許第4,626,373号(マンガン/配位 子触媒)、米国特許第4,119,557号(第二鉄錯体触媒)、ドイツ特許第 2,054,019号(コバルトキレート化剤触媒)、カナダ特許第866,1 91号(含遷移金属塩)、米国特許第4,430,243号(マンガンカチオン と非触媒金属カチオンとを有するキレート化剤)、及び米国特許第4,728, 455号(マンガングルコネート触媒)の各明細書に記載されている。 好ましいのは、以下の式をもつコバルト(III)触媒である。 Co[(NH3nM’mB’bT’tqp]Y 式中、コバルトは+3の酸化の状態にあり、nは0〜5の整数(好ましくは4も しくは5、最も好ましくは5)であり、M’は単座配位子を示し、mは0〜5の 整数(好ましくは1もしくは2、最も好ましくは1)であり、B’は二座配位子 を示し、bは0〜2の整数であり、T’は三座配位子を示し、tは0もしくは1 であり、Qは四座配位子を示し、qは0もしくは1であり、Pは五座配位子を示 し、pは0もしくは1であって、n+m+2b+3t+4q+5p=6であり、 Yは数yで存在する適切に選ばれた一つ、もしくはそれ以上の対イオンであって 、yは電荷のバランスのとれた塩を得る為の1〜3の整数(好ましくは2〜3、 Yが−1に帯電したアニオンである場合には最も好ましくは2)であり、好まし いYは塩化物、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、及び それらの組み合わせからなる群から選ばれるものである。また、コバルトと結合 している配位部位の内の少なくとも一つは、自動食器洗浄での使用条件下で不安 定であり、アルカリ条件下でのコバルト(III)からコバルト(II)への還 元電位が、標準的な水素電極に対して約0.4ボルト未満(好ましくは約0.2 ボルト未満)となるように、残りの配位部位が自動食器洗浄の条件下でコバルト を安定化させる。 このタイプのコバルト触媒として好ましいのは、以下の式をもつものである。 Co[(NH3n(M’)m]Yy 式中、nは3〜5の整数(好ましくは4もしくは5、最も好ましくは5)であり 、M’は不安定な配位部分であって、好ましくは塩素、臭素、水酸化物、水、及 び(mが1より大きい場合には)それらの組み合わせから選ばれるものであり、 mは1〜3の整数(好ましくは1もしくは2、最も好ましくは1)であって、 m+n=6であり、Yは、数yで存在する適切に選ばれた対イオンであって、y は電荷のバランスのとれた塩を得る為の1〜3の整数(好ましくは2〜3、Yが −1に帯電したアニオンである場合には最も好ましくは2)である。 本発明に有用なこの種のコバルト触媒として好ましいのは、式[Co(NH3 5Cl]Yyをもつコバルトペンタアミンクロリド塩であり、特に[Co(NH35Cl]Cl2である。 より好ましいのは、以下の式をもつコバルト(III)漂白触媒を利用した本 発明の組成物である。 Co[(NH3n(M)m(B)b]T 式中、コバルトは+3の酸化の状態にあり、nは4もしくは5(好ましくは5) であり、Mは一つの部位でコバルトに配位している一つ、もしくはそれ以上の配 位子であり、mは0、1、もしくは2(好ましくは1)であり、Bは二つの部位 でコバルトに配位している配位子であり、bは0もしくは1(好ましくは0)で あって、b=0の時にはm+n=6、b=1の時にはm=0、n=4であり、T は、数yで存在している適切に選ばれた一つ、もしくはそれ以上の対イオンであ って、yは電荷のバランスのとれた塩を得る為の整数(好ましくは1〜3、Tが −1に帯電したアニオンである場合には最も好ましくは2)である。また、該触 媒は、0.23M-1-1(25℃)未満の塩基加水分解速度定数をもっている。 好ましいTは、塩化物、沃化物、I3 -、ギ酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、 亜硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、臭化物、PF6 -、BF4 -、B(ph)4 - 、燐酸塩、亜燐酸塩、珪酸塩、トシル酸塩、メタンスルホン酸塩、及びそれら の組み合わせからなる群から選ばれるものである。二つ以上のアニオン基がT中 に存在している場合、例えばHPO4 2-、HCO3 -、H2PO4 -等の場合には、任 意ではあるがTをプロトン化することができる。またTは、アニオン界面活性剤 (例えば線状アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、アルキルスルフェート (AS)、アルキルエトキシスルホネート(AES)等)、及び/又はアニオン ポリマー(例えばポリアクリレート、ポリメタクリレート等)のような、従来の ものではない無機アニオンからなる群から選ぶことができる。 M成分には、例えばF-、SO4 -2、NCS-、SCN-、S23 -2、NH3、P O4 3-、及びカルボキシレート(モノカルボキシレートが好ましいが、コバルト との結合が一つの成分につきカルボキシレート一つのみによる限りは、二つ以上 のカルボキシレートが成分中に存在していてもよい。この場合、M成分中のその 他のカルボキシレートはプロトン化されるか、もしくはその塩の形にあってよい )が含まれるが、それらに限定されるものではない。M中に二つ以上のアニオン 基が存在している場合には(例えばHPO4 2-、HCO3 -、H2PO4 -、HOC( O)CH2C(O)O−等)、任意ではあるがMをプロトン化することができる 。好ましいM成分は、以下の式をもつ置換及び非置換のC1〜C30カルボン酸で ある。 RC(O)O− 式中、Rは、水素、C1〜C30(好ましくはC1〜C18)の非置換及び置換アルキ ル、C6〜C30(好ましくはC6〜C18)の非置換及び置換アリール、並びにC3 〜C30(好ましくはC5〜C18)の非置換及び置換ヘテロアリールからなる群か ら選ばれるのが好ましい。ここで置換基は、−NR’3、−NR’4 +、− C(O)OR’、−OR’、−C(O)NR’2(R’は水素、及びC1〜C6成 分からなる群から選ばれるものである)からなる群から選ばれるものである。従 って、このような置換されたRには、−(CH2)nOH成分、及び−(CH2)nNR ’4 +成分(nは1〜約16、好ましくは約2〜約10、最も好ましくは約2〜約 5の整数である)が含まれる。 最も好ましいMは、上式中、Rが水素、メチル、エチル、プロピル、直鎖の、 もしくは枝分かれしたC4〜C12アルキル、及びベンジルからなる群から選ばれ るカルボン酸である。最も好ましいRは、メチルである。好ましいカルボン酸M 成分には、ギ酸、安息香酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、マ ロン酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、2−エチルヘキサン酸 、ナフテン酸、オレイン酸、パルミチン酸、トリフラート、タルトレート、ステ アリン酸、酪酸、クエン酸、アクリル酸、アパラギン酸、フマル酸、ラウリン酸 、リノール酸、乳酸、リンゴ酸、及び特に酢酸が含まれる。 B成分には、カルボネート、ジ−及びそれ以上のカルボキシレート(例えば、 オキサレート、マロネート、マリック、スクシネート、マレエート)、ピコリン 酸、並びにアルファ及びベータアミノ酸(例えばグリシン、アラニン、ベータア ラニン、フェニルアラニン)が含まれる。 本発明に於いて有用なコバルト漂白触媒は公知であって、例えば M.L.Tobe, 「Base Hydrolysis of Transition-Metal Complexes」、Adv .Inorg.Bioinorg. Mech .,(1983),2,1-94頁に、それらの塩基加水分解速度と共に記載されてい る。例えば17頁の表1には、シュウ酸塩(KOH=2.5×10-4-1-1(2 5℃))、NCS-(KOH=5.0×10-4-1-1(25℃))、ギ酸塩(KO H =5.8×10-4-1-1(25℃))、及び酢酸塩(KOH=9.6×10-4 -1-1(25℃))と錯体化したコバルトペンタミン触媒の塩基加水分解速度 (表中、KOHとして示されているもの)が示されている。本発明に於いて 有用な最も好ましいコバルト触媒は、式[Co(NH3)5OAc]Ty(式中、O Acはアセテート成分を示す)をもつコバルトペンタミンアセテート塩、及び特 にコバルトペンタミンアセテートクロリド[Co(NH3)5OAc]Cl2の他、[ Co(NH3)5OAc](OAc)2、[Co(NH3)5OAc](PF6)2、[Co(NH3)5 OAc](SO4)、[Co(NH3)5OAc](BF4)2、及び[Co(NH3)5OAc]( NO3)2(本明細書では「PAC」)である。 これらのコバルト触媒は、例えば前述の Tobe の論文や、その中で引用されて いる参考文献、1989年3月7日に Diakun 等に対して発行された米国特許第 4,810,410号明細書、J .Chem.Ed.,(1989),66(12),1043-45、「The Synthesis and Characterization of Inorganic Compounds」、W.L.Jolly(Pr entice-Hall,1970)、pp.461-3、Inorg .Chem.18,1497-1502(1979)、Inorg .Chem.21,2881-2885(1982)、Inorg .Chem.18,2023-2025(1979)、Inorg Synthesis ,173-176(1960)、及び Journal of Physical Chemistry56,22-25( 1952)の他、以下に記載する合成例の中で教示されているような公知の手順によ り容易に調製される。 これらの触媒は、所望ならば、製品の審美性を損なう色の影響を少なくする為 に、もしくは以下に例を示す含酵素粒子の中に入れる為に、補助物質と共に加工 することができる。或いは組成物を、触媒の「スペックル」を含むように製造す ることができる。 本発明に於いては、有機漂白触媒を用いてもよい。有機漂白触媒は公知であっ て、それらには、米国特許第5,360,568号、第5,360,569号、 及び第5,370,826号の各明細書(これらの特許明細書の開示内容は、全 て参考として本明細書に記載するものである)に開示されているようなイミン化 合物、及びそれらの前駆体、並びに米国特許第5,041,232号、第5,0 45,223号、第5,047,163号、第5,310,925号、第5,4 13,733号、第5,429,768号、及び第5,463,115号の各明 細書(これらの特許明細書の開示内容は、全て参考として本明細書に記載するも のである)に開示されているようなスルホニルイミン化合物、それらの前駆体、 及び漂白剤が含まれる。 特に好ましい有機漂白触媒には、以下の一般構造の第四イミン化合物が含まれ る。 式中、R1〜R4は水素、又はフェニル基、アリール基、複素環式基、アルキル基 、及びシクロアルキル基からなる群から選ばれる非置換の、もしくは置換された 基であってよいが、但し、R1〜R4の内の少なくとも一つはアニオンに帯電した 成分を含むものである。 より好ましい有機触媒は、第四窒素と結合したアニオンに帯電した成分を有す るものであって、以下の式により表されるものである。 式中、R1〜R3は全電荷が約0〜約−1の成分であり、 R1〜R3は水素、又はフェニル基、アリール基、複素環式基、アルキル基 、及びシクロアルキル基からなる群から選ばれる非置換の、もしくは置換され た基であってよく、 Tは、−(CH2b−(bは約1〜約8)、 −(CH(R5))−(R5はC1〜C8アルキル)、−CH2(C64)−、 及び−(CH2)d(E)(CH2)f−(dは2〜8、fは1〜3、Eは−C(O)O −、−C(O)NR6(R6は水素、もしくはC1〜C4アルキル)、もしくは からなる群から選ばれるものであり、 ZはTと共有結合していて、−CO2 -、−SO3 -、及び−OSO3 -からな る群から選ばれるものであり、またaは少なくとも1である。従って、ZがTと 共有結合しているので(R1〜R3の全電荷が0の場合)、この第四イミンは、a が1の時には双性イオンであり、aが1より大きい時には負の正味の電荷をもつ ポリイオンである。 更により好ましい有機触媒は、アリールイミニウム双性イオン、正味の負の電 荷が約−1〜約−3のアリールイミニウムポリイオン、もしくはそれらの混合物 である。この好ましい態様に於いては、R1とR2が一緒になって共通の環を形成 している。特にR1とR2が一緒になって一つ、もしくはそれ以上の五員環、 六員環、もしくは七員環を形成していてもよい。最も好ましいアリールイミニウ ムは、下記の非帯電成分から作られるものである。 従って、好ましいアリールイミニウム双性イオンは、一緒になって非帯電成分 (III)を形成しているR1とR2を含み、−(CH2b−(bは約1〜約6) 、−(CH(R5))−(R5はメチル)、及び−CH2(C64)−からなる群 から選ばれるT、1であるa、及び−CO2 -と−SO3 -から選ばれるZを有する ものである。より好ましくは、本発明のアリールイミニウム双性イオンは、一緒 になって非帯電成分(III)を形成しているR1とR2を有していて、−(CH2b−、もしくは−CH2(C64)−であるT、1であるa、−SO3 -である Z、2〜4のbを有するものである。最も好ましいアリールイミニウム双性イオ ンは、下記式により表されるものである。 3−(3,4−ジヒドロイソキノリニウム)プロパンスルホネート、もしくは 4−(3,4−ジヒドロイソキノリニウム)ブタンスルホネート 現実の問題として、本発明に於ける洗浄用組成物、及び洗浄方法は、活性な漂 白触媒種を少なくとも1/100,000,000部のオーダーで水性洗浄媒体 中にもたらすように、また好ましくは約0.01〜約25ppm、より好ましく は約0.05〜約10ppm、最も好ましくは約0.1〜約5ppmの漂白触媒 種を洗浄液中にもたらすように調節することができるが、これに限定されるもの ではない。自動食器洗浄法の洗浄液中でこのようなレベルを得る為に、本発明に 於ける典型的な自動食器洗浄用組成物は、漂白触媒を洗浄用組成物の約0.00 05〜約0.2重量%、より好ましくは約0.004〜約0.08重量%含有す る。従来の漂白活性剤 本発明の組成物は、非対称非環式イミド漂白活性剤の他に、従来の漂白活性剤 も含むことができる。本発明での「従来の漂白活性剤」とは、本発明に於ける非 対称非環式イミド漂白活性剤の定義に於ける上記の条件を妨げることのない、任 意の漂白活性剤である。従来の漂白活性剤は数多く知られており、本漂白組成物 中に任意の成分として含められる。このような活性剤の非限定的な例が、199 0年4月10に Mao等に対して発行された米国特許第4,915,854号、及 び米国特許第4,412,934号の各明細書に開示されている。ノナノイルオ キシベンゼンスルホネート(NOBS)活性剤とテトラアセチルエチレンジアミ ン(TAED)活性剤が典型的であり、それらの混合物も用いることができる。 その他の典型的な従来の漂白活性剤については、米国特許第4,634,551 号明細書も参照のこと。アミドから得られる公知の漂白活性剤は、式R1N(R5 )C(O)R2C(O)L、もしくはR1C(O)N(R5)R2C(O)L(R1 は炭素数が約6〜約12のアルキル基であり、R2は炭素数が約1〜約6のアル キレンであり、R5はH、又は炭素数が約1〜約10のアルキル、アリール、も しくはアルカリールであり、また Lは任意の適切な離脱基である)のものである。任意の成分である上式の従来の 漂白活性剤には更に、米国特許第4,634,551号明細書に記載されている ような(6−オクタンアミド−カプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6 −ノナンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6−デカンアミド カプロイル)オキシベンゼンスルホネート、及びそれらの混合物が含まれる。そ の他の種類の従来の漂白活性剤には、1990年10月30日に発行された Hod ge等の米国特許第4,966,723号明細書に開示されているベンズオキサジ ンタイプの活性剤が含まれる。任意の成分であるラクタム活性剤の例には、オク タノイルカプロラクタム、3,5,5−トリメチルヘキサノイルカプロラクタム 、ノナノイルカプロラクタム、デカノイルカプロラクタム、ウンデセノイルカプ ロラクタム、オクタノイルバレロラクタム、デカノイルバレロラクタム、ベンゾ イルカプロラクタム、ニトロベンゾイルカプロラクタム、ウンデセノイルバレロ ラクタム、ノナノイルバレロラクタム、3,5,5−トリメチルヘキサノイルバ レロラクタム、及びそれらの混合物が含まれる。 過酸化水素源以外の漂白剤も当該技術分野に於いては公知であり、本発明では 補助成分として用いることができる。特に興味のもたれる一つのタイプの非酸素 系漂白剤には、スルホン化亜鉛及び/又はアルミニウムフタロシアニンのような 光活性漂白剤が含まれる。1977年7月15日に Holcombe 等に対して発行さ れた米国特許第4,033,718号明細書を参照のこと。もし用いるのであれ ば、洗剤組成物はこのような漂白剤、特にスルホン化亜鉛フタロシアニンを、典 型的には約0.025〜約1.25重量%含む。 有機ペルオキシド、特にジアシルペルオキシド−は Kirk Othmer,Encycloped ia of Chemical Technology、第17巻、John Wiley and Sons、1982年の2 7〜90頁、特に63〜72頁に広範囲にわたり説明されている。これは全て参 考として、本明細書に記載するものである。適切な有機ペルオキシ ド、特にジアシルペルオキシドは、「Initiators for Polymer Production」、 アクゾー・ケミカルズ社、製品カタログ、ブルテンNo.88−57(参考とし て記載するものである)の中で更に詳しく説明されている。本発明に於いて好ま しいジアシルペルオキシドは、純粋な形態であっても、粒状、粉末、もしくは錠 剤の形態の漂白組成物に添加された形であってもよく、例えば粉末状のジベンゾ イルペルオキシドであるアクゾーのCADET(商品名)BPO78のように、 25℃で固体ものであってもよい。このような漂白組成物に対して非常に好まし い有機ペルオキシド、特にジアシルペルオキシドの融点は約40℃以上、好まし くは約50℃以上である。それに加えて好ましいのは、SADT(アクゾーの上 記の出版物中で定義されているもの)が35℃以上、より好ましくは70℃以上 の有機ペルオキシドである。本発明に於いて有用なジアシルペルオキシドの非限 定的な例には、ジベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、及びジク ミルペルオキシドが含まれる。ジベンゾイルペルオキシドが好ましい。或る場合 には、ジアシルペルオキシドは、ジオクチルフタレートのような油状物質を含ん だ商品として入手可能である。一般的には、特に自動食器洗浄用には、油状のフ タレートを実質的に含んでいないジアシルペルオキシドを用いるのが好ましい。 これらのフタレートが、食器やガラス器具類に油性の染みを形成することがある からである。 第四置換漂白活性剤−本組成物は、従来の公知の第四置換漂白活性剤(QSB A)を、任意の成分として更に含むことができる。QSBAは、1985年9月 3日発行の米国特許第4,539,130号、及び米国特許第4,283,30 1号の各明細書に更に詳しく説明されている。1975年2月5日に公開された 英国特許第1,382,594号明細書には、本発明に於いて任意の成分として 用いるのに適した或る種のQSBAが開示されている。1989年4月4日発行 の米国特許第4,818,426号明細書には、別の種類のQSBAが開示され ている。1992年3月3日に発行された米国特許第5,093,022号、及 び1990年2月27日に発行された米国特許第4,904,406号の各明細 書も参照のこと。更に、QSBAは1993年7月28日公開のヨーロッパ特許 出願第A1−552,812号、及び1993年5月5日公開のヨーロッパ特許 出願第A2−540,090号の各明細書に記載されている。米国特許第5,4 60,747号明細書に開示されているような多重第四漂白活性剤を用いてもよ い。 予備形成させた過酸 本発明の活性剤は、勿論、過カルボン酸及び塩、過炭酸及び塩、過イミド酸及 び塩、ペルオキシモノ硫酸及び塩、並びにそれらの混合物からなる群から選ばれ る、予備形成させた過酸化合物と共に用いてもよい。有機ペルオキシカルボン酸 として適切な一つの種類のものは、以下の一般構造をもつものである。 式中、Rは炭素数が1〜約22のアルキレン基もしくは置換アルキレン基、又は フェニレン基もしくは置換フェニレン基であり、またYは水素、ハロゲン、アル キル、アリール、−C(O)OH、もしくは−C(O)OOHである。 本発明に用いるのに適した有機ペルオキシ酸は、ペルオキシ基を一つ、もしく は二つ含んでいてよく、また脂肪族であっても芳香族であってもよい。有機ペル オキシカルボン酸が脂肪族である場合には、非置換の酸は以下の一般構造をもっ ている。 式中、Yは、例えばH、CH3、CH2Cl、C(O)OH、もしくはC(O)O OHであってよく、またnは1〜20の整数である。有機ペルオキシカルボン酸 が芳香族である場合には、非置換の酸は以下の一般構造をもっている。 式中、Yは、例えば水素、アルキル、アルキルハロゲン、ハロゲン、C(O)O H、もしくはC(O)OOHであってよい。 本発明に於いて有用な典型的なモノペルオキシ酸には、以下のようなアルキル ペルオキシ酸、及びアリールペルオキシ酸が含まれる。 (i)ペルオキシ安息香酸、及び環状置換ペルオキシ安息香酸、例えばペルオ キシ−a−ナフトエ酸、モノペルオキシフタル酸(マグネシウム塩六水和物)、 及びo−カルボキシベンズアミドペルオキシヘキサン酸(ナトリウム塩)。 (ii)脂肪族、置換脂肪族、及びアリールアルキルモノペルオキシ酸、例え ばペルオキシラウリル酸、ペルオキシステアリン酸、N−ノナノイルアミノペル オキシカプロン酸(NAPCA)、N,N−(3−オクチルスクシノイル)アミ ノペルオキシカプロン酸(SAPA)、及びN,N−フタロイルアミノペルオキ シカプロン酸(PAP)。 (iii)アミドペルオキシ酸、例えばペルオキシコハク酸のモノノニルアミ ド(NAPSA)、及びペルオキシアジピン酸のモノノニルアミド(NAPAA )。 本発明に於いて有用な典型的なジペルオキシ酸には、以下のようなアルキルジ ペルオキシ酸、及びアリールジペルオキシ酸が含まれる。 (iv)1,12−ジペルオキシドデカン二酸、 (v) 1,9−ジペルオキシアゼライン酸、 (vi)ジペルオキシブラシル酸、ジペルオキシセバシン酸、及びジペルオキ シイソフタル酸、 (vii)2−デシルジペルオキシブタン−1,4−二酸、 (viii)4,4’−スルホニルビスペルオキシ安息香酸。洗浄性界面活性剤 本発明の組成物は、洗浄性界面活性剤を含むことができる。洗浄性界面活性剤 は、用いる特定の界面活性剤や所望の効果により、組成物の約1〜約99.8重 量%とすることができる。より典型的なレベルは、組成物の約5〜約80重量% である。 洗浄性界面活性剤はノニオン系、アニオン系、両性系、双性イオン系、もしく はカチオン系であってよい。これらの界面活性剤の混合物も、用いることができ る。好ましい洗剤組成物は、アニオン洗浄性界面活性剤、もしくはアニオン界面 活性剤とその他の界面活性剤、特にノニオン界面活性剤との混合物を含有するも のである。 本発明に於いて有用な界面活性剤の非限定的な例には、従来のC11〜C18アル キルベンゼンスルホネートと第一、第二、及びランダムアルキルスルフェート、 C8〜C18アルキルアルコキシスルフェート、C8〜C18アルキルポリグリコシド とそれらに対応する硫酸化ポリグリコシド、C8〜C18アルファ−スルホン化脂 肪酸エステル、C8〜C18アルキル及びアルキルフェノールアルコキシレート( 特にエトキシレートや混合エトキシ/プロポキシ)、C8〜C18ベタイン及びス ルホベタイン(「スルタイン」)、枝分かれしているか、もしくはしていない脂 肪族N,N−ジメチル−N−オキシドのようなC8〜C18アミンオキシド等が含 まれる。その他の従来の有用な界面活性剤は、「Surfactants in Consumer Products; Theory,Technology and Application」、J.Falbe編、Springer-Ver lag、1987年、及び「Handbook and Surfactants」、M.R.Porter、Blackie & S on、1991年のような標準的なテキスト中に列挙されている。 本発明の洗剤組成物に特に有用な一つの種類のノニオン界面活性剤は、5〜1 7、好ましくは6〜16、より好ましくは7〜15の平均親水性−親油性バラン ス(HLB)をもつ界面活性をもたらす、エチレンオキシドと疎水性成分との縮 合物である。疎水性(親油性)成分は、脂肪族であっても芳香族であってもよい 。任意の特定の疎水性基と縮合するポリオキシエチレン基の長さは、親水性要素 と疎水性要素のバランスが所望の度合いである水溶性化合物を生成する為に、容 易に調節することができる。 このタイプの特に好ましいノニオン界面活性剤は、アルコール1モルにつきエ チレンオキシドを3〜12モル含んでいるC8〜C15第一アルコールエトキシレ ート、特にアルコール1モルにつきエチレンオキシドを6〜8モル含んでいるC14 〜C15第一アルコール、アルコール1モルにつきエチレンオキシドを3〜5モ ル含んでいるC12〜C15第一アルコール、アルコール1モルにつきエチレンオキ シドを8〜12モル含んでいるC9〜C11第一アルコール、及びそれらの混合物 である。本発明に用いるのに適したエトキシル化脂肪アルコールノニオン界面活 性剤は、テキサス州のヒューストンにあるシェル・オイル・カンパニーにより、 ドバノール、及びネオドールという商品名で市販されている。 他の適切な種類のノニオン界面活性剤には、以下の式のポリヒドロキシ脂肪酸 アミドが含まれる。 R2C(O)N(R1)Z 式中、R1はH、C1〜C8ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロ キシプロピル、もしくはそれらの混合物であって、好ましくはC1〜C4アルキル 、より好ましくはC1もしくはC2アルキル、最も好ましくはC1アルキル (すなわちメチル)であり、R2はC5〜C32ヒドロカルビル成分であって、好ま しくは直鎖のC7〜C19アルキルもしくはアルケニル、より好ましくは直鎖のC9 〜C17アルキルもしくはアルケニル、最も好ましくは直鎖のC11〜C19アルキル もしくはアルケニル、又はそれらの混合物であり、Zは、ヒドロキシルが少なく とも二つ(グリセルアルデヒドの場合)、もしくは少なくとも三つ(その他の還 元糖の場合)鎖に直接結合している線状のヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロ キシヒドロカルビル成分、もしくはそのアルコキシル化誘導体(好ましくはエト キシル化、もしくはプロポキシル化されたもの)である。Zは、還元アミノ化反 応で還元糖から得るのが好ましい。Zがグリシチル成分であるのがより好ましい 。還元糖として適切なものには、グルコース、フルクトース、マルトース、ラク トース、ガラクトース、マンノース、及びキシロースの他、グリセルアルデヒド が含まれる。原料としては、上に挙げた個々の糖類の他に、高デキストロースコ ーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ、及び高マルトースコーンシロッ プを用いることができる。これらのコーンシロップは、Zの為に糖類成分混合物 を生成することができる。言うまでもなく、その他の適切な原料が排除されると いうわけでは決してない。Zは、−CH2−(CHOH)n−CH2OH、−CH (CH2OH)−(CHOH)n-1−CH2OH、−CH2−(CHOH)2(CH OR’)(CHOH)−CH2OH(nは1〜5の整数(1と5を含む)であり 、R’はH、又は環状モノ−もしくはポリ−サッカライドである)、及びそれら のアルコキシル化誘導体からなる群から選ばれるのが好ましい。最も好ましいの はnが4であるグリシチルであり、特に−CH2−(CHOH)4−CH2OHで ある。 式(I)中、R1は、例えばN−メチル、N−エチル、N−プロピル、N−イ ソプロピル、N−ブチル、N−イソブチル、N−2−ヒドロキシエチル、もしく はN−2−ヒドロキシプロピルであってよい。起泡性を最高にする為には、R1 はメチル、もしくはヒドロキシアルキルであるのが好ましい。低起泡性が所望な らば、R1はC2〜C8アルキル、特にn−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチ ル、イソ−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及び2−エチルヘキシルであるのが好 ましい。 R2−CO−N<は、例えばココアミド、ステアルアミド、オレアミド、ラウ ラミド、ミリスタミド、カプリカミド、パルミタミド、タロウアミド等であって よい。ビルダー 本発明に於ける組成物には、無機質硬度を調節するのを助ける為に、任意の成 分として洗剤用ビルダーを含めることができる。無機ビルダー、及び有機ビルダ ーを用いることができる。ビルダーは、粒状の汚れの除去を助ける為に、典型的 には自動食器洗浄用組成物や布地洗濯用組成物に用いられるものである。 ビルダーのレベルは、組成物の最終用途、及びその所望の物理的形態により、 大きく変えることができる。ビルダーが存在している場合、組成物がビルダーを 少なくとも約1%含んでいるが典型的である。高性能組成物は、洗剤用ビルダー を典型的には約10〜約80重量%、より典型的には約15〜約50重量%含有 する。しかしながら、それより低いレベルや高いレベルが排除されるというわけ ではない。 無機系の、もしくはPを含んでいる洗剤用ビルダーには、ポリ燐酸(例えばト リポリ燐酸、ピロ燐酸、及びガラス状の高分子メタ燐酸)、ホスホン酸、フィチ ン酸、珪酸、炭酸(重炭酸、及びセスキ炭酸を含む)、硫酸、並びにアルミノ珪 酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及びアルカノールアンモニウム塩が含ま れるが、それらに限定されるものではない。しかしながら、幾つかの地域では、 非燐酸塩ビルダーが要求されている。本発明に於ける組成物は、クエン酸塩のよ うないわゆる「弱い」ビルダー(燐酸塩に比べて)の存在下でも、もしくはゼオ イトビルダーや層状珪酸塩ビルダーにより生じることのあるいわゆる「アンダー ビルト」の状態にあっても、驚く程良く機能するということが重要な点である。 好ましいアルミノ珪酸塩の例については、米国特許第4,605,509号明細 書を参照のこと。 珪酸塩ビルダーの例は、珪酸のアルカリ金属塩、特にSiO2:Na2O比が1 .6:1〜3.2:1にあるもの、及び1987年5月12日に H.P.Rieckに 対して発行された米国特許第4,664,839号明細書に記載されている層状 珪酸ナトリウムのような層状珪酸塩である。NaSKS−6(商品名)は、ヘキ ストにより販売されている結晶性層状珪酸塩である(本明細書中では一般的に「 SKS−6」と略す)。ゼオライトビルダーとは違い、このNaSKS−6珪酸 塩ビルダーにはアルミニウムは含まれていない。NaSKS−6は層状珪酸塩の δ−Na2SiO5形態構造であって、ドイツ特許出願第A−3,417,649 号、及びドイツ特許出願第A−3,742,043号の各明細書に記載されてい るような方法で製造することができる。SKS−6は、本発明で用いるのに非常 に好ましい層状珪酸塩であるが、本発明に於いては、その他のこのような層状珪 酸塩、例えば一般式NaMSix2x+1y2O(Mはナトリウム、もしくは水 素であり、xは1.9〜4の数であって、好ましくは2であり、yは0〜20の 数であって、好ましくは0である)をもつものを用いることができる。ヘキスト のその他の様々な層状珪酸塩には、α−、β−、及びγ−の形態のNaSKS− 5、NaSKS−7、及びNaSKS−11が含まれる。例えば、粒状組成物に 於いてパリパリ化させる薬剤としての、酸素系漂白剤に対する安定化剤としての 、また起泡調節系の一成分としての働きをすることのできる珪酸マグネシウムの ような、その他の珪酸塩も有用である。 自動食器洗浄(ADD)の用途に有用な珪酸塩には、ピー・キュー・コーポレ ーションのブライトシル(商品名)H20のような水の割合が2である含水粒状 珪酸塩、及び普通に得られるブライトシル(商品名)H24が含まれるが、AD D組成物が液状である場合には、液体の等級の様々な珪酸塩を用いることができ る。洗浄pHを所望のレベルに上げる為に、ADDに於いては、安全な範囲で、 メタ珪酸ナトリウム、もしくは水酸化ナトリウムを単独で、もしくはその他の珪 酸塩と共に用いることができる。 炭酸塩ビルダーの例は、1973年11月15日に公開されたドイツ特許出願 第2,321,001号明細書に開示されているような炭酸のアルカリ土類金属 塩、及びアルカリ金属塩である。様々な等級やタイプの炭酸ナトリウム、及びセ スキ炭酸ナトリウムを用いてよく、その内の或るものは他の成分、特に洗浄性界 面活性剤のキャリアとして特に有用である。 本発明に於いては、アルミノ珪酸塩ビルダーが有用である。アルミノ珪酸塩ビ ルダーは、現在販売されている殆どのヘビーデューティー粒状洗剤組成物に於い て非常に重要であり、また液状の洗剤配合物に於いても重要なビルダー成分であ ることがある。アルミノ珪酸塩ビルダーには、実験式[Mz(zAlO2)y]・xH2 O(zとyは6以上の整数であって、yに対するzのモル比は1.0〜約0. 5であり、xは約15〜約264の整数である)をもつものが含まれる。 アルミノ珪酸塩イオン交換物質として有用なものは、市販されている。これら のアルミノ珪酸塩は、構造的には結晶性であっても、非晶質であってもよく、ま た天然のアルミノ珪酸塩であっても、合成して得られるものであってもよい。ア ルミノ珪酸塩イオン交換物質の製造方法は、1976年10月12日に発行され た Krummel等の米国特許第3,985,669号明細書に開示されている。本発 明に於いて有用な好ましい合成結晶性アルミノ珪酸塩イオン交換物質は、ゼオラ イトA、ゼオライトP(B)、ゼオライトMAP、及びゼオライトXという名称 で入手可能である。特に好ましい態様に於いては、結晶性アルミノ珪酸塩イオン 交換物質は、式Na12[(AlO212(SiO212]・xH2O(xは約20 〜約30であって、特に27である)をもつものである。この物質は、ゼオライ トAとして知られている。本発明では、脱水したゼオライト(x=0〜10)を 用いてもよい。アルミノ珪酸塩は、直径が約0.1〜10ミクロンの粒度を有し ているのが好ましい。炭酸塩のようなその他のビルダーと共に用いるには、界面 活性剤のキャリアとしての機能を促進するように変えられたいずれかの物理的も しくは構造的な形態にあるゼオライトを用いるのが望ましいことがあり、また配 合者が適切な粒度を自由に選択することができる。 本発明の目的に適した洗剤用有機ビルダーには様々なポリカルボキシレート化 合物が含まれるが、それらに限定されるものではない。本明細書で用いられる「 ポリカルボキシレート」とは、複数のカルボキシレート基、好ましくは少なくと も三つのカルボキシレートをもつ化合物をいう。ポリカルボキシレートビルダー は、通常、酸の形で組成物に添加することができるが、中和された塩、もしくは 「過塩基」の形でも添加することができる。塩の形で用いる場合には、ナトリウ ム塩、カリウム塩、及びリチウム塩のようなアルカリ金属塩、もしくはアルカノ ールアンモニウム塩が好ましい。 ポリカルボキシレートビルダーに含まれるのは、様々な種類の有用な物質であ る。一つの重要な種類のポリカルボキシレートビルダーには、1964年4月7 日に発行された Berg の米国特許第3,128,287号、及び1972年1月 18日に発行された Lamberti 等の米国特許第3,635,830号の各明細書 に開示されているような、オキシジスクシネートを含むエーテルポリカルボキシ レートが包含される。1987年5月5日に Bush 等に対して発行された米国特 許第4,663,071号明細書の「TMS/TDS」ビルダーも参照のこと。 適切なエーテルポリカルボキシレートには環式化合物、特に米国特許第3,92 3,679号、第3,835,163号、第4,158,635号、第4,12 0,874号、及び第4,102,903号の各明細書に記載されているものの ような、脂環式化合物も含まれる。 その他の有用な洗浄性ビルダーには、エーテルヒドロキシポリカルボキシレー ト、無水マレイン酸とエチレンもしくはビニルメチルエーテルとのコポリマー、 1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、カルボキ シメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸やニトリロ三酢酸のようなポ リ酢酸の様々なアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩の他 に、メリット酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1, 3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びそれらの水溶 性の塩のようなポリカルボキシレートが含まれる。 クエン酸塩ビルダー、例えばクエン酸やその溶解性の塩(特にナトリウム塩) は、それらが再生可能な資源から得られることと、それらの生分解性により、ヘ ビーデューティー洗濯洗剤配合物にとって、特に重要なポリカルボキシレートビ ルダーである。クエン酸塩は、ゼオライト及び/又は層状珪酸塩ビルダーと共に 用いることもできる。オキシジスクシネートも、このような組成物、及び組み合 わせに特に有用である。 本発明の洗剤組成物には、1986年1月28日に発行された Bush の米国特 許第4,566,984号明細書に開示されている、3,3−ジカルボキシ−4 −オキサ−1,6−ヘキサンジオエート、及びその関連化合物も適している。有 用なコハク酸ビルダーには、C5〜C20アルキル及びアルケニルコハク酸、及び それらの塩が含まれる。このタイプの化合物として特に好ましいのは、ドデセニ ルコハク酸である。コハク酸塩ビルダーの具体例には、ラウリルスクシネート、 ミリスチルスクシネート、パルミチルスクシネート、2−ドデセニルスクシネー ト(好ましい)、2−ペンタデセニルスクシネート等が含まれる。ラウリルスク シネートがこの群のビルダーとしては好ましく、これらは、1986年11月5 日に公開されたヨーロッパ特許出願第86200690.5号/第0,200, 263号明細書に記載されている。 その他の適切なポリカルボキシレートは、1979年3月13日に発行された Crutchfield等の米国特許第4,144,226号、及び1967年3月7日に 発行された Diehlの米国特許第3,308,067号の各明細書に開示されてい る。米国特許第3,723,322号明細書も参照のこと。 脂肪酸、例えばC12〜C18モノカルボン酸も、単独で、もしくは上記のビルダ ー、特にクエン酸塩ビルダー、及び/又はコハク酸塩ビルダーと共に組成物に添 加して、付加的なビルダー活性を得ることができる。脂肪酸をこのように用いる と、一般的には起泡性が低下する。配合者は、この点を考慮すべきである。 燐をベースとするビルダーを用いることができる場合には、また特に手による 洗濯作業用の棒状の配合物には、良く知られているトリポリ燐酸ナトリウム、ピ ロ燐酸ナトリウム、及びオルト燐酸ナトリウムのような、燐酸の様々なアルカリ 金属塩を用いることができる。エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホネー トやその他の公知の燐酸塩(例えば、米国特許第3,159,581号、第3, 213,030号、第3,422,021号、第3,400,148号、及び第 3,422,137号の各明細書を参照のこと)のような燐酸塩ビルダーも、用 いることができる。しかしながら、一般的には、燐をベースとするビルダーは望 ましくない。キレート化剤 本発明に於ける組成物は、任意の成分として、一種、もしくはそれ以上の、ジ エチレントリアミン五酢酸(DTPA)のような重金属キレート化剤も含有する ことができる。より一般的には、本発明に用いるのに適したキレート化剤は、ア ミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能置換芳香族キレート化剤、 及びそれらの混合物からなる群から選ぶことができる。理論に拘泥するわけでは ないが、これらの物質の利点は、一つには、溶解性のキレートを形成することに より洗浄溶液から重金属イオンを除去するそれらの類稀な能力によるものと考え られる。その他の利点には、無機物の薄膜やスケールの防止が含まれる。本発明 に用いるのに適したその他のキレート化剤は、市販されているデクエスト(商品 名)シリーズや、モンサント、デュポン、及びナルコ社のキレート化剤である。 任意の成分であるキレート化剤として有用なアミノカルボキシレートには、エ チレンジアミンテトラアセテート、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ アセテート、ニトリロトリアセテート、エチレンジアミンテトラプロピオネート 、トリエチレンテトラアミンヘキサアセテート、ジエチレントリアミンペンタア セテート、及びエタノールジグリシン、それらのアルカリ金属塩、アンモニウム 塩、及び置換アンモニウム塩、並びにそれらの混合物が含まれる。 燐を少なくとも低レベルの合計量で洗剤組成物中に用いることができる場合に は、アミノホスホネートも本発明の組成物にキレート化剤として用いるのに適し ており、それにはエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホネート)が含ま れる。これらのアミノホスホネートは、炭素数が約6を越えるアルキル基、もし くはアルケニル基を含んでいないのが好ましい。 多官能置換芳香族キレート化剤も、本発明の組成物に有用である。1974年 5月21日に Connor 等に対して発行された米国特許第3,812,044号明 細書も参照のこと。酸の形態にあるこのタイプの化合物として好ましいのは、1 ,2−ジヒドロキシ−3,5−ジスルホベンゼンのようなジヒドロキシジスルホ ベンゼンである。 本発明に用いるのに非常に好ましい生分解性のあるキレート化剤は、エチレン ジアミンジスクシネート(「EDDS」)、特に1987年11月3日にHartma nと Perkinsに対して発行された米国特許第4,704,233号明細書に記載 されているような〔S,S〕異性体である(が、これに限定されるものではない )。三ナトリウム塩が好ましいが、マグネシウム塩のようなその他の形態 も有用なことがある。 もし用いるのであれば、これらのキレート化剤、もしくは遷移金属を選択的に 封鎖する金属イオン封鎖剤は、本発明に於ける漂白組成物の約0.001〜約1 0重量%、より好ましくは約0.05〜約1重量%である。重合体状汚れ遊離剤 本発明の組成物、及び方法には、当業者に知られているいずれかの重合体状汚 れ遊離剤を、任意の成分として用いることができる。重合体状汚れ遊離剤は、ポ リエステルやナイロンのような疎水性繊維の表面を親水性化する為の親水性セグ メントと、疎水性繊維に付着して、洗浄サイクル、及び濯ぎサイクルが終了する まで繊維上に止まって親水性セグメントに対するアンカーとしての役目を果たす 疎水性セグメントの両方を有しているのが特徴である。これにより、汚れ遊離剤 で処理した後に生じる汚れを、後の洗浄処理中に、より容易にきれいにすること ができる。 本発明に於いて有用な重合体状汚れ遊離剤には、特に、(a)(i)重合度が 少なくとも2であるポリオキシエチレンセグメント、もしくは(ii)重合度が 2〜10であるオキシプロピレンもしくはポリオキシプロピレンセグメント(該 親水性セグメントにはどのようなオキシプロピレン単位も、それがエーテル結合 により隣接する成分と各々の端で結合しているのでない限り含まれない)、もし くは(iii)オキシエチレンと、オキシプロピレン単位1〜約30個とからな るオキシアルキレン単位の混合物(該混合物はオキシエチレン単位を十分な量含 んでいるので、親水性成分は、従来のポリエステル合成繊維の表面に汚れ遊離剤 が付着してこのような表面の親水性を高めるのに十分高い親水性を有しており、 該親水性セグメントは、オキシエチレン単位を少なくとも約25%有しているの が好ましく、また特にオキシプロピレン単位を約20〜30個有する成分に対し ては、オキシエチレン単位を少なくとも約50%有しているのがより好ましい) から実質的になる一種、もしくはそれ以上のノニオン系親水性成分;もしくは( b)以下の(i)、(ii)、(iii)もしくは(iv)を含有する、一種、 もしくはそれ以上の疎水性成分:(i)C3オキシアルキレンテレフタレートセ グメント(該疎水性成分がオキシエチレンテレフタレートも含んでいるのであれ ば、オキシエチレンテレフタレート:C3オキシアルキレンテレフタレート単位 の比は約2:1、もしくはそれ以下である)、(ii)C4〜C6アルキレンセグ メント、オキシC4〜C6アルキレンセグメント、もしくはそれらの混合物、(i ii)重合度が少なくとも2であるポリ(ビニルエステル)セグメント、好まし くはポリビニルアセテート、又は(iv)C1〜C4アルキルエーテル置換基、C4 ヒドロキシアルキルエーテル置換基、もしくはそれらの混合物(該置換基は、 C1〜C4アルキルエーテルもしくはC4ヒドロキシアルキルエーテルセルロース 誘導体、又はそれらの混合物の形で存在し、またこのようなセルロース誘導体は 両親媒性である為、それらは十分なレベルのC1〜C4アルキルエーテル単位、及 び/又はC4ヒドロキシアルキルエーテル単位を従来のポリエステル合成繊維の 表面に付着させ、このような従来の合成繊維の表面に一旦付着した十分なレベル のヒドロキシルを保持させて、繊維表面の親水性を高める);または(a)と( b)の組み合わせを有する、汚れ遊離剤が含まれる。 (a)(i)のポリオキシエチレンセグメントの重合度は典型的には約200 であるが、それより高いレベルを用いることもできる。好ましくは3〜約150 であり、より好ましくは6〜約100である。適切なオキシC4〜C6アルキレン 疎水性セグメントには、1988年1月26日に Gosselinkに対して発行された 米国特許第4,721,580号明細書に開示されている、 MO3S(CH2nOCH2CH2O−(Mはナトリウムであり、nは4〜6の整 数である)のような重合体状汚れ遊離剤の末端キャップが含まれるが、それに限 定されるものではない。 本発明に於いて有用な重合体状汚れ遊離剤には、ヒドロキシエーテルセルロー スポリマーのようなセルロース誘導体、エチレンテレフタレートもしくはプロピ レンテレフタレートと、ポリエチレンオキシドもしくはポリプロピレンオキシド テレフタレートとのコポリマーブロック等も含まれる。このような汚れ遊離剤は 市販されていて、それにはメトセル(ダウ)のようなセルロースのヒドロキシエ ーテルが含まれる。本発明で用いられるセルロース系汚れ遊離剤には、C1〜C4 アルキルセルロース、及びC4ヒドロキシアルキルセルロースからなる群から選 ばれるものも含まれる。1976年12月28日に Nicol等に対して発行された 米国特許第4,000,093号明細書を参照のこと。 ポリ(ビニルエステル)疎水性セグメントを特徴とする汚れ遊離剤には、ポリ (ビニルエステル)、例えばC1〜C6ビニルエステルのグラフトコポリマー、好 ましくはポリエチレンオキシド主鎖のようなポリアルキレンオキシド主鎖にグラ フトされたポリ(ビニルアセテート)が含まれる。1987年4月22日に公開 された Kud等のヨーロッパ特許出願第0 219 048号明細書を参照のこと 。この種の汚れ遊離剤で市販されているものには、バスフ(西ドイツ)から入手 可能なソカランタイプの物質、例えばソカランHP−22が含まれる。 一つのタイプの好ましい汚れ遊離剤は、エチレンテレフタレートとポリエチレ ンオキシド(PEO)テレフタレートとのランダムブロックを有するコポリマー である。この重合体状汚れ遊離剤の分子量は、約25,000〜約55,000 である。1976年5月25日に Hays に対して発行された米国特許第3,95 9,230号、及び1975年7月8日に Basadurに対して発行された米国特許 第3,893,929号の各明細書を参照のこと。 他の好ましい重合体状汚れ遊離剤は、エチレンテレフタレート単位を10〜1 5重量%とポリオキシエチレンテレフタレート単位を90〜80重量%含有する 、エチレンテレフタレート単位を繰り返し単位としてもつポリエステルであって 、 平均分子量が300〜5,000のポリオキシエチレングリコールから得られる ものである。このポリマーの例には、市販品であるゼルコン5126(デュポン )やミレアーゼT(アイ・シー・アイ)が含まれる。1987年10月27日に Gosselinkに対して発行された米国特許第4,702,857号明細書も参照の こと。 別の好ましい重合体状汚れ遊離剤は、テレフタロイル繰り返し単位とオキシア ルキレンオキシ繰り返し単位とからなるオリゴマーエステル主鎖と、この主鎖と 共有結合している末端成分とからなる実質的に線状のエステルオリゴマーのスル ホン化物である。これらの汚れ遊離剤は、1990年11月6日に J.J.Scheib elと E.P.Gosselink に対して発行された米国特許第4,968,451号明細 書に詳しく記載されている。その他の適切な剥離剤には、1987年12月8日 に Gosselink等に対して発行された米国特許第4,711,730号明細書に記 載のテレフタレートポリエステル、1988年1月26日に Gosselinkに対して 発行された米国特許第4,721,580号明細書に記載のアニオンで末端がキ ャップされたオリゴマーエステル、及び1987年10月27日に Gosselinkに 対して発行された米国特許第4,702,857号明細書に記載のブロックポリ エステルオリゴマー化合物が含まれる。 好ましい重合体状汚れ遊離剤には、1989年10月31日に Maldonado等に 対して発行された米国特許第4,877,896号明細書に記載の汚れ遊離剤も 含まれる。この特許明細書には、アニオン、特にスルホニルアリールで末端がキ ャップされたテレフタレートエステルが開示されている。 また別の好ましい汚れ遊離剤は、テレフタロイル単位、スルホイソテレフタロ イル単位、オキシエチレンオキシとオキシ−1,2−プロピレンとからなる単位 を繰り返し単位としてもつオリゴマーである。これらの繰り返し単位は、このオ リゴマーの主鎖を形成していて、変性イセチオネートで末端がキャップされてい るのが好ましい。このタイプの汚れ遊離剤で特に好ましいのは、スルホイソフタ ロイル単位を約一個、テレフタロイル単位を五個、約1.7〜約1.8の比率の オキシエチレンオキシとオキシ−1,2−プロピレンとからなる単位、及び2− (2−ヒドロキシエトキシ)−エタンスルホン酸ナトリウムである末端キャップ 単位を二個含むものである。これらのスルホで末端のキャップされた汚れ遊離剤 は、好ましくはキシレンスルホネート、クメンスルホネート、トルエンスルホネ ート、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる結晶性還元安定化剤も、オリ ゴマーの約0.5〜約20重量%含む。 もし用いるのであれば、汚れ遊離剤は本発明の洗剤組成物の約0.01〜約1 0.0重量%であるのが典型的であり、典型的には約0.1〜約5重量%であり 、好ましくは約0.2〜約3.0重量%である。酵素 例えば蛋白質をベースとする、炭水化物をベースとする、もしくはトリグリセ リドをベースとする汚れの除去を含む、布地の洗濯やその他の洗浄のような様々 な目的の為に、また移染防止や布地の回復の為に、本発明の配合物には酵素を含 めることができる。添加する酵素には、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、 セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、及びそれらの混合物が含まれる。その他のタイ プの酵素も含めることができる。それらの酵素は、植物、動物、細菌、真菌、及 び酵母といった任意の適切な起源から得られるものであってよい。しかしながら 、それらの選択は、最適pH活性及び/又は安定性、熱安定性、有効な洗剤、ビ ルダー等に対する安定性といった幾つかのファクターに左右される。この点から は、細菌性のアミラーゼやプロテアーゼ、及び真菌性のセルラーゼのような、細 菌性、もしくは真菌性の酵素が好ましい。 通常、酵素は、組成物1グラムにつき約5mg以下、より典型的には約0.0 1mg〜約3mgの有効な酵素をもたらすのに十分なレベルで添加する。 特に断りのない限り、本発明の組成物は、市販の酵素調製物を典型的には約0. 001〜約5重量%、好ましくは0.01〜1重量%含有する。プロテアーゼ酵 素はこのような市販の調製物中に通常、組成物1グラムにつき0.005〜0. 1アンソン単位(AU)の活性をもたらすのに十分なレベルで存在している。 プロテアーゼとして適切なものの例は、B .subtilis 及び B .licheniformis の特定の菌株から得られるサブチリシンである。他の適切なプロテアーゼは、8 〜12のpH域で最大活性を示し、ノボ・インダストリーズ社により開発されて エスペラーゼ(商品名)として販売されている、Bacillusの菌株から得られるも のである。この酵素、及び類似酵素の調製については、ノボの英国特許第1,2 43,784号明細書に記載されている。蛋白質をベースとする汚れの除去に適 する市販の蛋白質分解酵素には、ノボ・インダストリーズ社(デンマーク)によ りアルカラーゼやサビナーゼという商品名で販売されているもの、及びインター ナショナル・バイオシンテティクス社(オランダ)のマキサターゼ(商品名)が 含まれる。その他のプロテアーゼには、プロテアーゼA(1985年1月9日に 公開されたヨーロッパ特許出願第130,756号明細書を参照のこと)、及び プロテアーゼB(1987年4月28日に出願されたヨーロッパ特許出願第87 303761.8号、及び1985年1月9日に公開された bott 等のヨーロッ パ特許出願第130,756号の各明細書を参照のこと)が含まれる。 「プロテアーゼD」と呼ばれる特に好ましいプロテアーゼは、天然には見い出 せないアミノ酸配列をもつカルボニルヒドロラーゼの変異体であって、前駆体で あるカルボニルヒドロラーゼから、該カルボニルヒドロラーゼの(Bacillus amy loliquefaciens サブチリシンの番号付けによるところの)+76位に相当する位 置にある複数のアミノ酸残基を、好ましくは+99、+101、+103、+1 04、+107、+123、+27、+105、+109、+126、+1 28、+135、+156、+166、+195、+197、+204、+20 6、+210、+216、+217、+218、+222、+260、+265 、及び/又は+274からなる群から選ばれる位置に相当する一つ、もしくはそ れ以上の位置にあるアミノ酸残基と共に、異なるアミノ酸で置換することにより 得られるものである。このようなプロテアーゼは、「Protease-Containing Clea ningCompositions」と題された A.Baeck 等の米国特許出願第08/322,6 76号と、「Bleaching Compositions Comprising Protease Enzymes」と題され た C.Ghosh等の米国特許出願第08/322,677号(これらの特許は両方 共、1994年10月13日に出願された)、及び1995年4月20日に公開 された国際特許出願公開第WO95/10615号の各明細書に記載されている 。 本発明に適したアミラーゼには、例えば英国特許第1,296,839号(ノ ボ)明細書に記載されているα−アミラーゼ、インターナショナル・バイオシン テティクス社のラピダーゼ(商品名)、及びノボ・インダストリーズのターマミ ル(商品名)が含まれる。 改良された安定性、例えば酸化安定性を得る為の酵素(例えば安定性の向上し たアミラーゼ)の工業技術は公知である。例えば、J.Biological Chem.、第2 60巻、第11号、1985年6月、6518〜6521頁を参照のこと。「基 準アミラーゼ」とは、本発明のアミラーゼ成分の範囲に入る従来のアミラーゼを いう。また、本発明の範囲に入る安定性の向上したアミラーゼとは、典型的には これらの「基準アミラーゼ」との比較によるものである。 本発明では、或る好ましい態様に於いては、洗剤中での安定性の改良された、 特に酸化安定性の改良されたアミラーゼを利用することができる。安定性の便利 な絶対的な基準点(この点に対して、本発明のこれらの好ましい態様に於いて用 いるアミラーゼが測定可能な程度に改良されていることを示す)は、1993年 に工業的用途に付された、ノボ・ノルディスク社から入手可能なターマミル(商 品名)の安定性である。このターマミル(商品名)アミラーゼは「基準アミラー ゼ」であって、またそれ自体が、本発明のADD(自動食器洗浄用洗剤)組成物 に用いるのに適している。本発明に於いてより好ましいアミラーゼには、例えば pH9〜10の緩衝液中での過酸化水素/テトラアセチルエチレンジアミンに対 する酸化安定性、例えば約60℃といった一般的な洗浄温度での熱安定性、もし くは例えば約8〜約11のpHでのアルカリ安定性の内の一つ、もしくはそれ以 上の安定性が、最低でも測定できる程度に改良されていること(いずれの安定性 も上記の基準アミラーゼに対して測定)を特徴とする、「安定性の向上した」ア ミラーゼであるという特徴がある。本発明に於いて好ましいアミラーゼは、より 基準アミラーゼを要求するものに対して更に改善されていることを示すことので きるものである。後者の基準アミラーゼは、いずれかの前駆体アミラーゼにより 例示されるものであって、本発明の範囲に入るそれらの好ましいアミラーゼは変 異体である。このような前駆体アミラーゼそのものは、天然のものであってもよ いし、遺伝子工学の産物であってもよい。安定性は、当該技術分野で開示されて いる技術的な試験法のいずれかを用いて測定することができる。国際特許出願公 開第WO94/02597号明細書に、またその中で参考として引用されている 文書に開示されている参考文献を参照のこと。 一般的に、本発明の好ましい態様についての安定性の向上したアミラーゼは、 ノボ・ノルディスク社から、もしくはジェネンコール・インターナショナルから 得ることができる。 本発明に於いて好ましいアミラーゼは、一つ、二つ、もしくは多数のアミラー ゼ菌株が直接的な前駆体であるかどうかとは無関係に、部位についての突然変異 誘発を用いて、一種、もしくはそれ以上のバシラスアミラーゼ、特にバシラスα アミラーゼから得られたものであるという共通性をもっている。 前述のように、「酸化安定性の向上した」アミラーゼは、本発明にとって、必 須であるというよりは「任意ではあるが好ましい」物質であるという事実にもか かわらず、本発明で用いるのが好ましい。このようなアミラーゼを、以下に非限 定的に説明する。 (a)ターマミル(商品名)として知られている、ノボ・ノルディスク社の1 994年2月3日に公開された前述の国際特許出願公開第WO94/02597 号明細書によるアミラーゼであって、B .licheniformisアルファ−アミラーゼの 197位に位置するメチオニン残基の置換が、アラニンもしくはスレオニン(好 ましくはスレオニン)を用いてなされた突然変異体としてより詳しく説明される もの、もしくはB .amyloliquefaciensB .subtilisB .stearothermophilusの ような、類似の親アミラーゼの位置について同族変異体。 (b)1994年3月13〜17日の第207回アメリカン・ケミカル・ソサ エティー・ナショナル・ミーティングに於いて C.Mitchinsonにより発表された 「Oxidatively Resistant alpha-Amylases」と題された論文中に、ジェネンコー ル・インターナショナルにより記載されている安定性の向上したアミラーゼ。こ の論文には、自動食器洗浄用洗剤中の漂白剤はアルファ−アミラーゼを不活性化 するが、酸化安定性の改良されたアミラーゼが、ジェネンコールによりB .liche niformis NCIB8061から作られたと記載されている。メチオニン(Met)が、変 性するのに最も適した残基とみなされた。Metを8位、15位、197位、2 56位、304位、366位、及び438位で、一回に一つの位置で置換を行っ て、特定の突然変異体とした。特に重要なのはM197LとM197Tである。 M197T変異体は、最も安定な発現変異体である。安定性は、カスケード(商 品名)、及びサンライト(商品名)中で測定した。 (c)本発明に於いて特に好ましいのは、ノボ・ノルディスク社から入手可能 な、直接の親を更に変性したアミラーゼ変異体である。これらのアミラーゼには 、ノボによりジュラミルとして市販されているものが含まれる。漂白剤に対して 安 定なアミラーゼも、ジェネンコールにより市販されている。 例えば、公知のキメラ、ハイブリッド、もしくは単純な突然変異体の親の形の 入手可能なアミラーゼから、部位についての突然変異誘発により得られるような 、その他の酸化安定性の向上したアミラーゼを用いることができる。 本発明に用いることができるが好ましくないセルラーゼには、細菌性のセルラ ーゼと真菌性のセルラーゼの両方が含まれる。典型的には、それらの最適pHは 5〜9.5である。適切なセルラーゼが、1984年3月6日に発行された Bar besgoard等の米国特許第4,435,307号明細書に開示されている。この明 細書には、Humicola insolens Humicola 株DSM1800、もしくは Aerom onas 属に族するセルラーゼ212産生菌から作られた真菌性セルラーゼ、及び海 棲軟体動物(Dolabella Auricula Solander)の肝膵臓から抽出されたセルラーゼ が開示されている。適切なセルラーゼは、英国特許出願第A−2.075.02 8号、英国特許出願第A−2.095.275号、及びドイツ特許出願第OS− 2.247.832号の各明細書にも開示されている。カレザイム(ノボ)が特 に有用である。 洗剤の用途に適したリパーゼ酵素には、英国特許第1,372,034号明細 書に開示されている、Pseudomonas stutzeri ATCC19.154 のようなPseudomonas 群の微生物により産生されるものが含まれる。1978年2月24日に公開され た日本特許出願第53,20487号明細書に記載のリパーゼも参照のこと。こ のリパーゼは、日本の名古屋にある天野製薬株式会社からリパーゼP「天野」( 以下、「天野−P」という)という商品名で入手可能である。その他の市販のリ パーゼには、天野−CES、Chromobacter viscosum 、例えば Chromobacter vi scosum var .lipolyticum NRRLB 3673から得られる、日本のタガタにある東洋醸 造株式会社により市販されているリパーゼ、米国のユー・エス・バイオケミカル ・コーポレションやオランダのディソインス社の別のChromobacter viscosum リパーゼ、及び Pseudomonas gladioli から得られるリパーゼが含まれる。Humi cola lanuginosa から得られ、ノボにより市販されているリポラーゼ(商品名) 酵素(ヨーロッパ特許第341,947号明細書も参照のこと)が、本発明で用 いるのに好ましいリパーゼである。その他の好ましいリパーゼ酵素は、国際特許 出願公開第WO92/05249号明細書や1994年3月10日のResearch D isclosure、第35944号(両方ともノボにより公開されたもの)に記載され ているような、天然のHumicola lanuginosa リパーゼのD96L変異体である。 一般的に脂肪分解酵素は、本発明の自動食器洗浄の態様に対してはアミラーゼ、 及び/又はプロテアーゼ程は好ましくない。 ペルオキシダーゼ酵素は酸素源、例えば過炭酸塩、過硼酸塩、過硫酸塩、過酸 化水素等と共に用いることができる。それらは典型的には「溶液漂白」に、すな わち、洗浄作業中に基質から落ちた染料や顔料が、洗浄溶液中の他の基質に移動 するのを防ぐ為に用いられる。ペルオキシダーゼ酵素は当該技術分野に於いて公 知であり、それには、例えば西洋わさびペルオキシダーゼ、リグニナーゼ、及び クロロペルオキシダーゼやブロモペルオキシダーゼのようなハロペルオキシダー ゼが含まれる。含ペルオキシダーゼ洗剤組成物は、例えば1989年10月19 日に公開され、ノボ・インダストリーズ社に譲渡された、 O.KrikによるPCT に基づく国際特許出願第WO89/099813号明細書に開示されている。本 発明は、ペルオキシダーゼを含まない自動食器洗浄用組成物の態様を包含する。 様々な酵素物質や、それらを合成洗剤組成物に添加する為の手段は、1971 年1月5日に McCarty等に対して発行された米国特許第3,553,139号明 細書にも開示されている。酵素はまた、1978年7月18日に発行された Pla ce等の米国特許第4,101,457号、及び1985年3月26日に発行され た Hughes の米国特許第4,507,219号の各明細書に開示されている。洗 剤に用いる酵素は、様々な技術により安定化させることができる。酵素安定化 技術は、1971年8月17日に Gedge等に対して発行された米国特許第3,6 00,319号、及び1986年10月29日に公開された Venegasのヨーロッ パ特許出願公開第0 199 405号の各明細書に開示、及び例示されている 。酵素安定化系も、例えば米国特許第3,519,570号明細書に記載されて いる。その他の成分 通常の成分には、洗浄性能や洗浄しようとする基質の処理を助けるか、もしく 向上させる為の、又は組成物の見た目を変える為の、一種、もしくはそれ以上の 物質を含めることができる。洗剤組成物の一般的な洗浄性補助剤には、Baskervi lle 等の米国特許第3,936,537号明細書に記載されている成分が含まれ る。本発明で用いる組成物にも従来技術に於いて確立された使用レベル(通常、 洗剤成分の0〜約20%、好ましくは約0.5〜約10%)で含めることのでき る補助剤には、酵素安定化剤、カラースペックル、曇り及び/又は腐食防止剤、 染料、フィラー、蛍光増白剤、殺菌剤、アルカリ性源、ヒドロトロープ、酸化防 止剤、酵素安定化剤、香料、染料、安定化剤、土汚れ除去/再付着防止剤、キャ リア、加工助剤、顔料、液状配合物用の溶剤、布地柔軟化剤、帯電防止剤、棒状 組成物用の固体フィラー等の他の有効な成分が含まれる。ポリビニルピリジンN −オキシドのようなポリアミンN−オキシドを含む移染防止剤を用いることがで きる。移染防止剤は、ポリビニルピロリドンや、N−ビニルイミダゾールとN− ビニルピロリドンとのコポリマーにより更に説明されるものである。高起泡性が 所望ならば、C10〜C16アルカノールアミドのような起泡増進剤を、典型的には 1〜10%のレベルで組成物に添加することができる。C10〜C14モノエタノー ル及びジエタノールアミドは、このような起泡増進剤の典型的な種類のものであ る。このような起泡増進剤を、上記のアミンオキシド、ベタイン、及びスルタイ ンのような高起泡性補助界面活性剤と共に用いるのも有利である。所望なら ば、MgCl2、MgSO4等のような溶解性のマグネシウム塩を典型的には0. 1〜2%のレベルで添加して、更に泡立たせたり、油脂除去性能を向上させたり することができる。液状組成物 本発明には、上記の成分を含有する液状の組成物と粒状の組成物の両方が含ま れる。ゲルを含む液状の組成物は、典型的には若干の水と、キャリアとしてその 他の液体を含有するものである。メタノール、エタノール、プロパノール、及び イソプロパノールがその例として挙げられる、低分子量の第一アルコールや第二 アルコールが適している。界面活性剤を可溶化させるには一価のアルコールが好 ましいが、炭素数が2〜約6であり、且つヒドロキシ基を2〜約6個含むような ポリオール(例えば、1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、グリセ リン、及び1,2−プロパンジオール)も用いることができる。組成物はこのよ うなキャリアを5〜90%、典型的には10〜50%含むことができる。本発明 による液状組成物は、酸性に配合して、使用時にアルカリ性のpHとすることが できる。低pHの配合物は、一般的には約2〜約5であり、好ましくは約2.5 〜約4.5である。使用時のpHは約7〜約11、好ましくは約9.5〜約10 .5であってよい。乳化系 本発明の液状組成物は、典型的には乳化系、もしくは増粘系も含むことができ る。この乳化系や増粘系により、適切な貯蔵期間及び安定性プロファイルがもた らされる。乳化系は、典型的には、液状の活性剤、もしくは予め溶解させた活性 剤に対して用いられる。乳化系は一般的に組成物の約0.1〜約60重量、好ま しくは約2〜約30重量%、より好ましくは約3〜約25重量%の量で存在させ る。乳化系は、前に定義した非対称非環式イミド活性剤のHLBについての要件 に合うHLB、もしくは親水性−親油性バランスをもたらすように選択する。前 に定義した非対称非環式イミド活性剤に対しては、本発明の乳化系のHLB値は 典型的には約6〜約16であり、より好ましくは約7〜約15である。しかしな がら、非対称非環式イミド活性剤を先ず溶剤に溶かす場合には、乳化系のHLB を、溶剤+活性剤の系に合うように選択する。 本発明の乳化系は、ノニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤の混合物、もし くはアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との混合物からなっていてよい。 乳化系は、ノニオン界面活性剤、もしくはノニオン界面活性剤の混合物であるの が好ましい。乳化系として界面活性剤の混合物を用いる場合には、用いる混合物 のHLBが乳化系のHLBである。 親水性−親油性バランスとは、水と油(もしくは乳液系の二相が考えられる) を同時に引き寄せる乳化剤の相対的な力を表すものである。特定の化合物のHL B値は、通常、化学組成とイオン化の程度により決定される。この値は、数多く の方法により決定することができるが、その中で最も簡単なのは、様々な式によ る化学組成である。HLBを計算する為の様々な方法は当業者に良く知られてお り、例えば Marcel Dekker社の「Nonionic Surfactants,Physical Chemistry」 、第23巻、1987年、438〜457頁や、Surfactant Science Series( 1974年)、第6巻、「Emulsions and Emulsion Technology」の第I章、2 64〜269頁に開示されている。 本発明の乳化系に用いるのに好ましい乳化剤は、アルコキシル化脂肪アルコー ルのようなアルキルアルコキシレートノニオン界面活性剤である。様々なHLB 値をもつ数多くのアルコキシル化脂肪アルコールが市販されている。このような アルコキシル化ノニオン界面活性剤のHLB値は本質的に、脂肪アルコールの鎖 の長さ、アルコキシル化の特徴、及びアルコキシル化の度合いにより異なる。本 発明に於いて最も好ましいノニオン界面活性剤は、エトキシル化脂肪アルコール である。アルコールは天然のものから得られるものであっても、石油化学的に得 られるものであってもよく、また枝分かれ鎖状であっても、直鎖状であってもよ い。本発明の乳化系に用いるのに適したエトキシル化脂肪アルコールノニオン界 面活性剤は、テキサス州のヒューストンにあるシェル・オイル・カンパニーによ り、ドバノールやネオドールという商品名で市販されている。増粘系 本発明の液状組成物は、増粘系も含むことができる。増粘系は、典型的には、 固体もしくは粒状の活性剤に対して用いられる。活性剤の粒度は、一般的には約 0.1〜約1,000ミクロンであって、好ましくは約1〜約500ミクロン、 より好ましくは約1〜約250ミクロンである。その為、増粘系は、液状組成物 中に粒状の活性剤を懸濁させることのできるレオロジーを含むものである。 固体を懸濁させることのできるレオロジーとは、最も単純な場合に於いては、 簡単には、懸濁している粒子の沈降、クリーミング、フロッキング等を防ぐのに 十分な粘度である、ということが当業者には分かるであろう。必要とされる粘度 は粒度により異なるが、一般的には約300cps(10rpmで測定)より高 くなければならず、600cpsより高いのが好ましく、また1000cpsよ り高いのがより好ましい。当業者には更に、このレオロジーが非ニュートン剪断 減粘性流体のレオロジーであるのが好ましい、ということが分かるであろう。こ のような流体は、低剪断応力で非常に高い粘度を示し、剪断応力が増すにつれて 粘度が低下するものである。例えば、剪断減粘性の流体は10rpmでは200 0cpsの粘度を示すが、100rpmではたった500cpsである。このよ うな剪断減粘系は、会合性重合体状増粘剤、乳液、及び特定の界面活性剤系の使 用を含む幾つかの方法により得ることができる。コーティング 本発明の組成物に用いる様々な洗浄性成分は、多孔質で疎水性の支持体にそれ らの成分を吸収させ、その後、その支持体を疎水性の被膜でコートすることによ り、更に安定化させることができる。洗浄性成分は、多孔質の支持体に吸収させ る前に界面活性剤と混合するのが好ましい。使用時に、洗浄性成分が支持体から 水性の洗浄液中に放出される。この洗浄液中で、洗浄性成分がその意図されてい る洗浄機能を発揮する。 この技術を更に詳しく説明する為に、多孔質で疎水性のシリカ(デグサのサイ パーナット(商品名)D10)と、C13-15エトキシル化アルコール(EO7) ノニオン界面活性剤を3〜5%含む蛋白質分解酵素溶液とを混合する。この酵素 /界面活性剤溶液は、典型的にはシリカの重量の2.5倍である。得られた粉末 を、シリコーンオイル(500〜12,500の粘度をもつ様々なシリコーンオ イルを用いることができる)中に攪拌しながら分散させる。得られたシリコーン オイル分散液を乳化するか、さもなければ最終的な洗剤マトリックス中に添加す る。この方法により、上記の酵素、過酸化水素源、漂白活性剤、漂白触媒、光活 性剤、染料、蛍光剤、布地調整剤、及び加水分解性界面活性剤のような成分を、 液状洗濯洗剤組成物を含む洗剤に用いる為に「保護する」ことができる。例えば ワックスによるカプセル化のような被覆粒子の別の形態は、米国特許第4,08 7,369号、第5,230,822号、及び第5,200,236号の各明細 書に開示されている。棒状組成物 本発明の漂白組成物、及び漂白添加剤組成物は、洗濯用、もしくは洗浄用の棒 の形態で用いることもできる。棒の形態は典型的には、石鹸と合成洗剤の両方を 含んでいるか、もしくは界面活性剤分が全て合成のものである界面活性剤を、適 切な過酸化水素源、及び本発明のイミド漂白活性剤と共に含むものである。界面 活性剤、過酸化物源、及びイミド漂白活性剤のレベルを大きく変えることができ るということは、勿論、当業者には分かるであろう。本発明によるこのような棒 状組成物の一つのものは、界面活性剤(石鹸もしくはその混合物と従来の合成界 面活性剤を含んでいるもの)を約10〜約90%、過酸化物源として過硼酸ナト リウムを約0.1〜約40%、式(I)のイミド活性剤を約0.1〜約20%、 ビルダーを約0.1〜約50%、及び任意の成分としてタルク、スターチ等のよ うな有機もしくは無機フィラーを約0.1〜約60%含んでなるものである。適 切な棒状組成物、及び製造方法が、米国特許第4,151,105号、第3,2 48,333号、第5,340,492号、及び第5,496,488号の各明 細書(これらの特許明細書の開示内容は、参考として本明細書に記載するもので ある)、並びに英国特許出願第A−2,096,163号明細書に開示されてい る。硬質表面洗浄用組成物 本発明の漂白組成物、及び漂白添加剤組成物は、硬質表面洗浄用組成物の形を とってもよい。硬質表面洗浄用組成物は、一般的には、上記の漂白組成物、もし くは漂白添加剤組成物と同様に配合することができるが、例えば低残渣界面活性 剤を用いる硬質表面洗浄のより専門的な技術に従って配合してもよい。本発明の 他の態様では、このような組成物のpHを、組成物の用途により大きく変えるこ とができる。本発明のイミド活性剤と共に用いるのに適した硬質表面洗浄用組成 物が、米国特許第5,536,450号、第5,536,451号、及び第5, 538,664号の各明細書に記載されている。これらの特許明細書の開示内容 は、参考として本明細書に記載するものである。勿論、過酸化水素源を組成物に 添加する時はいつも漂白剤に対して安定な成分を用いるのが好ましい、というこ とが当業者には分かるであろう。粒状組成物 本発明の漂白組成物、及び漂白添加剤組成物は、低密度(550グラム/リッ トル以下)の粒状組成物と、粒子の密度が少なくとも550グラム/リットルで ある高密度粒状組成物の両方として用いることができる。粒状組成物は典型的に は、洗浄液のpHを約7.5〜約11.5、より好ましくは約9.5〜約10. 5とするように設計される。低密度組成物は、標準的な噴霧乾燥法により製造す ることができる。高密度組成物を製造する為には、様々な手段、及び装置を用い ることができる。当該技術分野に於ける現在の商業的なやり方では、約500g /l未満の密度をもつ組成物を製造するのに噴霧乾燥塔を用いている。従って、 全体のプロセスの一部として噴霧乾燥を用いるのであれば、得られた噴霧乾燥粒 子を、以下に記載する手段、及び装置を用いて、更に高密度化しなければならな い。或いは、配合者は、市販の混合・高密度化・粒状化装置を用いることにより 、噴霧乾燥をなくすことができる。以下の記述は、本発明で用いるのに適した装 置の非限定的な説明である。 高密度(すなわち約550グラム/リットル、好ましくは約650グラム/リ ットル(「g/l」)より高い密度)、高溶解性で自由流動性のある本発明によ る粒状洗浄組成物を製造する為には、様々な手段、及び装置を利用することがで きる。当該分野に於ける現在の商業的なやり方では、密度が約500g/l未満 であることの多い粒状洗濯洗剤を製造するのに、噴霧乾燥塔を用いている。この 方法では、熱に対して安定な様々な成分を最終的な洗剤組成物に入れた水性スラ リーを、通常の技術を用いて約175〜約225℃の噴霧乾燥塔を通すことによ り、均質な粒子を形成する。しかしながら、全体のプロセスの一部として噴霧乾 燥を用いるのであれば、昨今の圧縮型低使用量洗剤製品に必要とされるレベルの 密度(すなわち>650g/l)を得る為に、以下に記載する付加的な加工工程 を用いなければならない。 例えば、塔からの噴霧乾燥粒子は、水、もしくはノニオン界面活性剤のような 液体を噴霧乾燥粒子の細孔に充填したり、及び/又は噴霧乾燥粒子を一台、もし くはそれ以上の高速ミキサー/高密度化装置にかけることにより、更に高密度化 することができる。この目的に適した高速ミキサー/高密度化装置は、中央回転 シャフトと、その回りに取り付けられた混合/切断ブレードとを有する円筒状の 静的混合ドラムを含んでいる「Lodige CB 30」、もしくは「Lodige CB 30リサイ クラー」という商品名で販売されている装置である。使用時に、洗剤組成物用の 成分をドラムに導入し、シャフト/ブレード集成体を100〜2500rpmの 速度で回転させて、十分に混合/高密度化させる。1992年9月22日に発行 された Jacobs 等の米国特許第5,149,455号明細書を参照のこと。高速 ミキサー/高密度化装置中での好ましい滞留時間は、約1〜60秒である。その 他のこのような器械には、「Shugi Granulator」という商品名で、また「Drais K-TTP 80」という商品名で販売されている装置が含まれる。 噴霧乾燥粒子を更に高密度化するのに用いることのできる他の加工工程には、 粒子内の気孔率のより低い粒子を得る為に、中速ミキサー/高密度化装置中で噴 霧乾燥粒子を粉砕し、凝集もしくは変形させることが含まれる。この加工工程に は、「Loedige KM」(300シリーズや600シリーズ)もしくは「Loedige Pl oughshare」ミキサー/ 高密度化装置という商品名で販売されているもののよう な装置が適している。このような装置は、典型的には40〜160rpmで運転 される。中速ミキサー/高密度化装置中での洗剤成分の滞留時間は約0.1〜1 2分である。その他の有用な装置には、「Drais K-T 160」という商品名で入手 可能な装置が含まれる。中速ミキサー/高密度化装置(例えば Loedige KM)を 用いるこの加工工程は、所望の密度を得る為に、それ単独で用いても良いし、上 記の高速ミキサー/高密度化装置(例えば Loedige CB)と順次に用いても良い 。本発明に於いて有用なその他のタイプの粒子製造器械には、1942年12月 29日に G.L.Heller に対して発行された米国特許第2,306,898号明 細書に開示されている器械が含まれる。 高速ミキサー/高密度化装置の後に低速ミキサー/高密度化装置を用いるのが より適切な場合があるが、逆の順序のミキサー/高密度化装置の配置も、本発明 では考えられる。本発明の方法で噴霧乾燥粒子を最適に高密度化する為には、ミ キサー/高密度化装置中での滞留時間、装置の運転温度、粒子の温度及び/又は 組成、液状のバインダーや流動助剤のような補助成分の使用といった様々なパラ メータの内の一つ、もしくはそれらの組み合わせを用いることができる。例とし て、1992年7月28日に発行された Appel等の米国特許第5,133,92 4号(高密度化する前に、粒子を変形可能な状態にする)、1987年1月20 日に発行された Delwel 等の米国特許第4,637,891号(噴霧乾燥粒子を 液状のビルダー、及びアルミノ珪酸塩と共に粒状化する)、1988年2月23 日に発行された Kruse等の米国特許第4,726,908号(噴霧乾燥粒子を液 状のビルダー、及びアルミノ珪酸塩と共に粒状化する)、及び1992年11月 3日に発行された Bortolotti 等の米国特許第5,160,657号(高密度化 した粒子を液状のビルダー、及びアルミノ珪酸塩でコートする)の各明細書を参 照のこと。 特に感熱性であるか、もしくは高揮発性の洗剤成分を最終的な洗剤組成物に添 加する場合には、噴霧乾燥塔を含まない方法が好ましい。配合者は、出発洗剤成 分を直接、市販の混合/高密度化装置に連続的に、もしくはバッチで供給するこ とにより、噴霧乾燥工程をなくすことができる。一つの特に好ましい態様には、 界面活性剤ペーストと無水のビルダー物質とを高速ミキサー/高密度化装置(例 えば Loedige CB)に、その後で、中速ミキサー/高密度化装置(例えば Loedig e KM)に投入して高密度洗剤凝集物を形成することが含まれる。1994年11 月22日に発行された Capeci 等の米国特許第5,366,652号、及び19 96年1月23日に発行された Capeci 等の米国特許第5,486,303号の 各明細書を参照のこと。任意ではあるが、このような方法に於ける出発洗剤成分 の液体/固体比を、より自由流動性とパリパリとした高密度凝集物が得られるよ うに選択することができる。 この方法は、任意ではあるが、この方法でできた小さ過ぎる粒子からなる一つ 、もしくはそれ以上の再循環流を含むことができる。この流れは、更に凝集もし くは増粒させる為に、ミキサー/高密度化装置に戻される。この方法でできた大 き過ぎる粒子は、粉砕装置に送り、その後でミキサー/高密度化装置に戻すこと ができる。これらの付加的な再循環加工工程により、出発洗剤成分の増粒凝集が 促進され、その結果、所望の粒度(400〜700ミクロン)、及び密度(>5 50g/l)の均一な分布をもつ完成組成物となる。1996年5月14日に発 行された Capeci 等の米国特許第5,516,448号、及び1996年2月6 日に発行された Capeci 等の米国特許第5,489,392号の各明細書を参照 のこと。噴霧乾燥塔の使用を必要としないその他の適切な方法が、1989年5 月9日に発行された Bollier等の米国特許第4,828,721号、1992年 4月28日に発行された Beerse 等の米国特許第5,108,646号、及び1 993年1月12日に発行された Jolicoeurの米国特許第5,178,798号 の各明細書に記載されている。 また別の態様に於いては、本発明の高密度洗剤組成物は、流動床ミキサーを用 いて製造することができる。この方法では、完成組成物の様々な成分を合わせて 水性のスラリー(典型的には固形分80%)とし、流動床中に噴霧して完成洗剤 粒を得る。この方法は、上記の Loedige CBミキサー/高密度化装置、もしくはS hugiから入手可能な「Flexomix 160」ミキサー/高密度化装置を用いてスラリー を混合する工程を、任意の工程として、流動床の前に含むことができる。このよ うな方法では、流動床、もしくは「Escher Wyss」という商品名で入手可能なタ イプの移動床を用いることができる。 本発明に用いることのできるもう一つの適切な方法には、部分的に、もしくは 全体的に中和されたアニオン界面活性剤塩と、その他の出発洗剤成分とを含有す る凝集物を形成する為に、アニオン界面活性剤の液状の酸前駆体、アルカリ性無 機物質(例えば炭酸ナトリウム)、及び任意の成分としてその他の洗剤成分を高 速ミキサー/高密度化装置に供給すること(滞留時間5〜30秒)が含まれる。 任意ではあるが、高速ミキサー/高密度化装置中の内容物を中速ミキサー/高密 度化装置(例えば Lodige KM)に送り、更に凝集させて最終的に高密度洗剤組成 物を得ることができる。1992年11月17日に発行された Appel等の米国特 許第5,164,108号明細書を参照のこと。 本発明による高密度洗剤組成物は、任意ではあるが、普通の、もしくは高密度 化した噴霧乾燥洗剤粒子と、本明細書中で検討した方法の内の一つ、もしくは幾 つかの組み合わせにより作られた洗剤凝集物とを、様々な割合(例えば、粒子と 凝集物との重量比60:40)で混合することにより作ることができる。酵素、 香料、増白剤等のような付加的な補助成分を、本明細書中で検討した方法により 製造された凝集物、粒子、もしくはそれらの混合物に噴霧するか、それらと混合 することができる。粒状の漂白組成物は、最も良好な貯蔵安定性を得る為には、 典型的には水分が制限され、例えば自由水は約7%未満に制限される。 本発明の漂白組成物は、洗濯の用途、及び自動食器洗浄用組成物に用いるのが 理想的である。漂白添加剤組成物は、漂白組成物や、洗剤を含んでいる漂白組成 物、例えば漂白剤入りのタイド(商品名)のように、過酸化水素源と共に用いる 為のものである。従って、本発明には、汚れの付着している布地を洗濯する為の 方法が含まれる。この方法には、洗濯しようとする布地を水性の洗濯液に接触さ せることが含まれる。布地には、消費者の一般的な使用条件下で洗濯することの できる殆ど全ての布地が含まれる。洗濯液には、上で十分に説明した非対称非環 式イミド活性剤を含有する漂白添加剤組成物、もしくは漂白組成物が含まれてい る。この洗濯液はまた、過酸化水素源、洗浄性界面活性剤、キレート、及び洗浄 性酵素のような、上記の組成物用添加剤のいずれをも含むことができる。組成物 は、溶液中での濃度を少なくとも約50ppm、典型的には約1,000〜 約10,000ppmとして用いるのが好ましい。水温は、好ましくは約25〜 約50℃である。水と布地の比率は、好ましくは約1:1〜約15:1である。 汚れの付着している食卓用食器具のような食器を洗浄する為の方法にも、汚れ の付着している食器を水性の食器洗浄液と接触させることが含まれる。この食器 洗浄液には、上で十分に説明した非対称非環式イミド活性剤を含有する漂白添加 剤組成物、もしくは漂白組成物が含まれている。この食器洗浄液はまた、過酸化 水素源、洗浄性界面活性剤、キレート、及び洗浄性酵素のような、上記の組成物 用添加剤のいずれをも含むことができる。組成物は、溶液中での濃度を少なくと も約50ppm、典型的には約1,000〜約10,000ppmとして用いる のが好ましい。水温は、好ましくは約25〜約50℃である。 本発明を以下の例により説明する。当業者には勿論、本発明が本明細書に記載 されている具体的な例、もしくはそれらに含まれている成分や工程に限定される ものではなく、むしろ開示内容よりも広い態様に従って実施できるということが 分かるであろう。例I N−ノナノイル−N−メチルアセトアミドの調製: ガラス器具は全て十分に乾燥させ、また反応は、常に不活性な雰囲気(アルゴ ン)下で行う。機械的攪拌装置を取り付けた三つ口の丸底フラスコ中で、塩化ノ ナノイル(ウィスコンシン州のミルウォキーにあるアルドリッヒ・ケミカル・カ ンパニーから入手可能なもの)45.1ml(0.25モル)を、150mlの CH2Cl2(アルドリッヒ・ケミカルから入手可能なもの)に溶解させる。得ら れた溶液をCH3CN/CO2浴中で−40℃に冷却し、22.0ml(0.27 5モル)のピリジン(アルドリッヒ・ケミカルから入手可能なもの)を一度に添 加する。この反応混合物を20分間、連続的に攪拌する。その間に、沈殿物が形 成される。その後、攪拌しながら、19.0ml(0.25モル)の N−メチルアセトアミド(アルドリッヒ・ケミカルから入手可能なもの)を一度 に添加し、得られた反応混合物を室温まで徐々に温めて、三日間攪拌する。この 反応混合物を150mlのCH2Cl2で希釈し、1Nの塩酸150mlで二回、 0.1NのNaOH水溶液で二回、中性の脱イオン水で二回抽出する。有機層を Na2SO4上で乾燥させて濾過し、減圧下で蒸発させて溶剤を除去すると、生成 物が49.7g(93%)得られる。この生成物を真空蒸留すると、N−ノナノ イル−N−メチルアセトアミドが29.2g(60%)得られる。例 II N−オクタノイル−N−メチルアセトアミドの調製: 手順は、塩化ノナノイルを塩化オクタノイル(アルドリッヒ・ケミカルから入 手可能なもの)に代える以外は、例Iと同じである。例 III N−デカノイル−N−メチルアセトアミドの調製: 手順は、塩化ノナノイルを塩化デカノイル(アルドリッヒ・ケミカルから入手 可能なもの)に代える以外は、例Iと同じである。例 IV N−ラウロイル−N−メチルアセトアミドの調製: 手順は、塩化ノナノイルを塩化ラウロイル(アルドリッヒ・ケミカルから入手 可能なもの)に代える以外は、例Iと同じである。例 V N−ミリストイル−N−メチルアセトアミドの調製: 手順は、塩化ノナノイルを塩化ミリストイル(アルドリッヒ・ケミカルから入 手可能なもの)に代える以外は、例IIと同じである。例 VI 粒状洗濯洗剤の形態をもつ漂白組成物を、以下の処方により例示する。 例VII この例は、本発明による漂白組成物、より詳しくは液状の漂白添加剤組成物を 説明するものである。 1 ザ・シェル・オイル・カンパニーから入手可能なアルキルエトキシレート。 2 例I〜Vのいずれかによる漂白活性剤。 これらの組成物は、洗浄試験に於いて漂白促進添加剤(漂白剤、もしくはタイ ド(商品名)のような非漂白洗剤の他に用いるもの)として、さもなければ例V で用いたのと同じように用いる。この添加剤は1000ppmで用い、また市販 の洗剤は1000ppmで用いる。例VIII この例は、漂白添加剤の形態をもつ本発明による洗浄用組成物、より詳しくは 過酸化水素源を含んでいない液状の漂白添加剤組成物を説明するものである。 1 ザ・シェル・オイル・カンパニーから入手可能なアルキルエトキシレート。 2 例I〜Vのいずれかによる漂白活性剤。 これらの組成物は、洗浄試験に於いて漂白促進添加剤(漂白剤入りのタイド( 商品名)のような漂白洗剤の他に用いるもの)として、さもなければ例Vで用い たのと同じように用いる。添加剤は1000ppmで用い、また市販の洗剤は1 000ppmで用いる。例 IX 粒状自動食器洗浄用洗剤組成物は、以下の成分からなるものである。 例 X バスタブやシャワーのタイルの洗浄に特に有用な液状の形態をもつ、手に優し い洗浄用組成物は以下の通りである。 *例I〜Vのいずれかによる漂白活性剤。例 XI 典型的な家庭内の表面を洗浄する為の液状漂白組成物は、以下の通りである。 過酸化水素を、二槽容器のような適切な手段により、他の成分から水溶液として 分離する。 *例I〜Vのいずれかによる漂白活性剤。 **モンサント社により市販されているもの。例 XII 汚れた布地を手で洗うのに適した、以下の成分からなる洗濯用棒状洗剤を、標 準的な押出法により製造する。 成分 重量% 漂白活性剤* 4 過硼酸ナトリウム四水和物 12 C12線状アルキルベンゼンスルホネート 30 燐酸塩(トリポリ燐酸ナトリウムとして) 10 炭酸ナトリウム 5 ピロ燐酸ナトリウム 7 ココナツモノエタノールアミド 2 ゼオライトA(0.1〜10ミクロン) 5 カルボキシメチルセルロース 0.2 ポリアクリレート(分子量1400) 0.2 増白剤、香料 0.2 プロテアーゼ 0.3 CaSO4 1 MgSO4 1 水 4 フィラー** 全体を100%とする量 *例I〜Vのいずれかによる漂白活性剤。 **CaCO3、タルク、クレイ、珪酸塩等のような都合の良い物質から選 ぶことができる。pHを下げる為に、酸性のフィラーを用いることができる。 布地をこの棒状洗剤で洗うと、良好な結果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),BR,CN,CZ,H U,IL,JP,MX,NO,PL,RU,SK,TR ,US (72)発明者 マイケル、ユージン、バーンズ アメリカ合衆国オハイオ州、ウェスト、チ ェスター、サンダーランド、ウェイ、9248

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 以下の式をもつ漂白活性剤化合物。 (式中、R1はC7〜C13の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和 アルキル基であり、R2はC1〜C8の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もし くは不飽和アルキル基であり、またR3はC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれ 鎖状の飽和もしくは不飽和アルキル基である) 2. 漂白添加剤組成物であって、 i)以下の式をもつ非対称イミド漂白活性剤を組成物の0.1〜70重量%と 、 (式中、R1はC7〜C13の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和 アルキル基であり、R2はC1〜C8の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もし くは不飽和アルキル基であり、またR3はC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれ 鎖状の飽和もしくは不飽和アルキル基である)、そして ii)従来の添加剤成分を組成物の0.1〜99.9重量%とを 含んでなる組成物。 3. 漂白組成物であって、 i)以下の式をもつ非対称イミド漂白活性剤を組成物の0.1〜70重量%と 、(式中、R1はC7〜C13の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もしくは不飽和 アルキル基であり、R2はC1〜C8の線状の、もしくは枝分かれ鎖状の飽和もし くは不飽和アルキル基であり、またR3はC1〜C4の線状の、もしくは枝分かれ 鎖状の飽和もしくは不飽和アルキル基である)、そして ii)過酸化水素源を組成物の0.1〜70重量%とを 含んでなる組成物。 4. R2がC1〜C4の線状飽和アルキル基である、請求項1〜3のいずれか 一項に記載の漂白活性剤化合物。 5. R1がC7〜C12の線状の、もしくは枝分かれした飽和アルキル基である 、請求項1〜4のいずれか一項に記載の漂白活性剤化合物。 6. R1が線状のC8もしくはC9飽和アルキル基であり、且つR2とR3がC H3である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の漂白活性剤化合物。 7. R1、R2、及びR3中の炭素数の合計が19未満である、請求項1〜6 のいずれか一項に記載の漂白活性剤化合物。 8. 該組成物が粒状の形態に配合されている、請求項1〜7のいずれか一項 に記載の漂白組成物。 9. 漂白しようとする汚れの付着している布地を、請求項1〜8のいずれか 一項に記載の漂白化合物もしくは組成物を有効量含んでいる水性の漂白液に接触 させる工程を含んでなる、汚れの付着している布地を漂白する方法。
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