JP2000357686A - 異物除去方法,膜形成方法,半導体装置及び膜形成装置 - Google Patents

異物除去方法,膜形成方法,半導体装置及び膜形成装置

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JP2000357686A
JP2000357686A JP2000018265A JP2000018265A JP2000357686A JP 2000357686 A JP2000357686 A JP 2000357686A JP 2000018265 A JP2000018265 A JP 2000018265A JP 2000018265 A JP2000018265 A JP 2000018265A JP 2000357686 A JP2000357686 A JP 2000357686A
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substance
film forming
forming method
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Kiyoyuki Morita
清之 森田
Takashi Otsuka
隆 大塚
Michihito Ueda
路人 上田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温でCVD膜などから異物を除去するため
の方法や、被処理物の表面上に高品質の酸化膜,窒化
膜,酸窒化膜などを比較的低温で形成するための膜形成
方法を提供する。 【解決手段】 Si基板11をベッセル20内に設置す
る。ベッセル20内に有機金属錯体と超臨界状態の二酸
化炭素とを供給して、白金薄膜13の上にBST薄膜1
4を形成しながら、BST薄膜14の形成時に発生する
炭素化合物を除去する。超臨界状態の二酸化炭素に対す
る炭素化合物の溶解度は非常に高く、かつ超臨界状態の
二酸化炭素の粘度が低いことを利用して、BST薄膜1
4中の炭素化合物を効率良く除去することができる。超
臨界状態又は亜臨界状態の水などを利用して、酸化,窒
化などの処理を低温で行なって、酸化膜,窒化膜などを
形成することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超臨界状態もしく
は亜臨界状態の媒体を用いて、異物を除去する方法、あ
るいは、シリコン酸化膜,強誘電体膜等の誘電体膜を形
成するための膜形成方法,半導体装置及び膜形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器が高機能化され、電子機
器内で扱うデ−タ量が増大するに従い、DRAM(Dyna
mic Random Access Memory)に代表される容量絶縁膜を
備えた大容量のメモリが必要となっている。一方、電子
機器の小型化の要請に沿ってメモりの占有面積の増大は
できる限り避けなければならない。従って、占有面積の
増大を回避しながら大容量のメモリを実現するために
は、単位セル面積を縮小しても誤動作を生じないよう、
容量絶縁膜を構成する絶縁性材料の単位面積当たりの容
量値を確保する必要があり、高誘電率材料や強誘電率材
料により構成される容量絶縁膜の使用が検討されてきて
いる。
【0003】例えば、高誘電率材料としては、Ba−S
r−Ti−O系(BST)、Pb−Zr−Ti−O系
(PZT)などがある。この場合、1ギガビットクラス
以上の容量を有するDRAM実現のためには、セル面積
を縮小するため、例えば微小な凹凸を形成して単位面積
当たりの蓄積電荷量を確保しながら、キャパシタ面積を
小さくする,といったセルの3次元化などの工夫が必要
となる。また、強誘電体材料は、誘電体の自己残留分極
を利用したものであって、例えばSr−Bi−O系(S
BO)、Sr−Ta−Nb−O系(STN)などがあ
る。この場合には、段差上への均一な薄膜形成がネック
となっている。
【0004】すなわち、上述の高誘電体材料や強誘電体
材料のいずれを用いる場合にも、これらの材料からなる
膜を微少な段差上にカバレッジよく形成できる技術の開
発が求められている。その場合、スパッタリング法など
に比べ、CVD法は比較的良好なカバレッジを発揮する
ことが特徴であることから、CVD法によって良好な誘
電体特性を有する膜を形成するための研究開発が盛んで
ある。
【0005】ここで、上述のBST膜やPZT膜などを
CVD法によって形成する際には、原料として形成しよ
うとする膜を構成する金属元素の有機金属錯体を用い、
酢酸ブチルやTHF(テトラヒドロフラン)等の溶媒に
溶解させた後、有機金属錯体を気化させて反応室内に導
入し、加熱した基板上における有機金属錯体の反応を利
用して膜を形成する熱CVD法、あるいは、反応室内で
プラズマを発生させて基板上における有機金属錯体の反
応をアシストさせるプラズマCVD法が用いられてい
る。この時、原料を所定の比に混合するために、溶液状
態で混合した後気化する方法や、各原料と溶媒を気化さ
せた後所定の割合で混合する方法が取られている。例え
ば、CVD法によりBST膜を成膜するための有機金属
錯体として、Ba(DPM)2 、Sr(DPM)2 、T
i(O−iPr)2 (DPM)2 を用い(ここでDPM
はジピバロイルメタナ−トの省略名である)、これらの
原料を溶媒である酢酸ブチルなどにそれぞれ常温で溶解
させ、所定の量比で混合した後、220℃程度に熱した
気化器で気化させ反応室内に導入する。基板は400℃
〜700℃程度の温度に加熱されており、基板上で反応
を生じさせ、BST膜を形成している。
【0006】なお、このような有機金属錯体は、多量体
を形成しやすく、気化温度の変化や分解を生じやすいた
め、多量体化を防ぐために、テトラグリム基等のアダク
トと呼ばれるものを配位させ、立体障害を生じせしめて
多量体化を防ぐことが行われている。
【0007】また、近年、相補型MOS(CMOS)ト
ランジスタを用いたCMOS型LSIの微細化が進み、
最近では0.25μmルールのCMOS型LSIが実用
化されている。MOSトランジスタは、ゲート、ソー
ス、ドレイン及び半導体基板という4端子を有する素子
である。そして、ゲート電極と半導体基板との間はゲー
ト絶縁膜が介在することによって電気的に絶縁されてお
り、ゲート電極の電位によって半導体基板内のゲート絶
縁膜直下の領域(チャネル領域)に誘起されるキャリア
の量が変化し、ドレイン電流の大きさが変化する。MO
S素子は、このような原理によって、ソースードレイン
間の電流値の制御や、ソース−ドレイン間の電流のオン
・オフの制御が可能な素子である。
【0008】その場合、共通のMOSトランジスタ内に
おいて、ゲート電極と他の端子(ソース、ドレイン、基
板)との間にリーク電流が発生してはならないのが原則
である。このため、ゲート絶縁膜は非常に高い絶縁性能
や信頼性を要求されている。例えば、0.5μmルール
のCMOS型LSIに配置されるMOSトランジスタに
おいては、ゲート絶縁膜の厚みは約10nmであり、ト
ランジスタの動作時にゲート電極に印加される電界は3
〜4MV/cmである。この場合、最大定格電界は8M
V/cm程度となるので、ゲート絶縁膜の絶縁破壊耐圧
としては約10MV/cmが必要である。また、ゲート
絶縁膜のTDDB試験などにおいても、10年間信頼性
を保つことができるという保証が必要である。
【0009】以上のような過酷な条件を満足させるた
め、従来より、MOSトランジスタのゲート絶縁膜とし
て良質のシリコン酸化膜が用いられてきた。このシリコ
ン酸化膜の形成方法としては、シリコン基板を電気炉内
に設置し、酸素もしくは水蒸気を電気炉内に導入して8
00〜900℃に加熱することにより、シリコン基板上
にシリコン酸化膜を成長させるといういわゆる熱酸化法
が主として用いられている。このシリコン酸化膜の成長
に続いて、窒素ガス等の非酸化性ガス中において、その
後トランジスタの完成までに通過する全てのプロセスの
うちの最高温度と同じ温度における焼きしめを行う場合
もある。このような工夫によって、上述のような高い信
頼性を満足させるゲート絶縁膜が形成されてきた。
【0010】また、ゲート絶縁膜以外でも、良質の絶縁
膜が要求される部分がある。例えば、ゲート電極とソー
ス・ドレイン領域とが自己整合的に形成できるように、
ゲート電極には多結晶シリコン(poly−Si)が用いら
れてきた。その場合、ポリシリコン膜をパターニングし
てゲート電極を形成した後、ゲート電極の周辺部分と半
導体基板との間にリーク電流が発生するのを防止するた
めに、ゲート電極の表面にシリコン酸化膜からなる絶縁
保護用絶縁膜を形成するが、この時に形成される絶縁保
護用絶縁膜もゲート絶縁膜と同等の性能を要求される。
【0011】さらに、MOSトランジスタ以外のMOS
素子、例えば、半導体基板を下部電極としポリシリコン
電極を上部電極として両者の間に容量絶縁膜を介在させ
て構成されるMOS型キャパシタにおいても、容量絶縁
膜にはゲート絶縁膜と同等の高い性能が要求される。M
OS素子としてのトレンチ型キャパシタやMIMキャパ
シタであるDRAMメモリセルにおけるストレージノー
ド上に形成される容量絶縁膜などにおいても同様であ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなCVD原料を用いた場合、得られた誘電体膜中に
炭素化合物が多量に残留していることが判明している。
そして、残留している炭素化合物は、誘電体膜の誘電率
を低下させたり、リ−ク(もれ)電流を増大させるとい
うように、誘電体膜を有する半導体装置の電気特性に影
響を与えるという不具合がある。さらに、残留している
炭素化合物が可動イオンとなり、キャパシタの動作時に
電界によって移動し、界面などに偏析すると、誘電体膜
の信頼性の劣化をきたすおそれもある。
【0013】一方、誘電体膜に800℃以上の高温熱処
理を施すことにより、誘電体膜中の炭素化合物を除去す
ることが可能である。しかし、このような高温熱処理を
施すと、基板上に既に形成されているMOSトランジス
タ等の特性が変動するため、プロセス上800℃以上の
高温熱処理を施すことは半導体装置の特性上の不具合を
招く原因となる。また、処理効率も低いという不具合も
ある。
【0014】なお、このような不具合は、半導体装置の
誘電体膜に限らず半導体装置の他の部材や、半導体装置
以外の部材についても同様に生じうる。
【0015】また、上記従来の技術のように、熱酸化法
によってゲート絶縁膜,絶縁保護用酸化膜あるいは容量
絶縁膜などを形成する方法によると、MOS素子が今後
さらに微細化されたり、高い性能を要求されたときに対
応できないという不具合がある。
【0016】特に、シリコン基板や、シリコン基板上に
形成された多結晶シリコンを熱酸化法によって酸化する
工程で、熱酸化時に高温に保持されることによって、シ
リコン基板やゲート電極に導入された不純物の分布状態
が変化して、トランジスタの性能が劣化することが大き
な問題となっている。一般に、熱酸化法による酸化工程
においては、シリコン基板が800℃以上の高温に保持
されるが、このような高温状態においてはシリコン基板
中に導入された不純物の拡散が生じる。このため、設計
通りの不純物の分布状態を保つことができず、トランジ
スタの性能が劣化する。また、DRAMメモリセルの容
量絶縁膜を形成する場合のようにソース・ドレイン領域
の形成後に熱酸化を行う場合には、ソースドレイン領域
形成のためにドープされた不純物が拡散するために、浅
い拡散層が形成できず、MOS素子の微細化に大きな障
害となっている。さらに、デュアルゲート型CMOSト
ランジスタにおいては、pチャネル型MOSトランジス
タのゲート電極にドープされたボロンが熱処理によって
拡散してゲート電極から半導体基板やゲート絶縁膜に侵
入することによるトランジスタの性能の劣化が問題とな
っている。
【0017】ここで、従来の熱酸化法によっては、60
0℃以下の低温で良好な絶縁特性を有するシリコン酸化
膜を形成することは困難である。これは、この温度領域
におけるシリコンの酸化速度が極めて遅いからである。
酸化速度を速めるには、水蒸気の圧力を大きくすれば良
く、10気圧以下での高圧酸化などが行われていた(坪
内他 電子部品材料研究会資料 CPM-79-36(1979) 電子
通信学会)が、この圧力領域では600℃以下において
は実用的な酸化速度は得られない。
【0018】また、シリコン酸化膜に代えてシリコン窒
化膜やシリコン酸窒化膜を用いる試みもなされている
が、シリコンの窒化工程も酸化工程と同様に高い温度に
基板を保持する必要があるため、上述のような不具合が
ある。
【0019】本発明の第1の目的は、ある物質の内部に
存在する異物を効率よく除去する手段を講ずることによ
り、特性の優れた誘電体膜などの形成に用いることがで
きる異物除去方法,この異物除去方法を利用した膜形成
方法及び膜形成装置を提供することにある。
【0020】本発明の第2の目的は、半導体基板内など
に導入した不純物の拡散が生じない程度の低温で高品質
の絶縁膜を形成する手段を講ずることにより、半導体基
板を高温に保持するようなプロセスをできるだけ低減
し、もって、高い性能を有する半導体装置を供するため
の膜形成方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の異物除去方法
は、被処理物の内部の異物を除去する方法であって、上
記異物を溶解するための流動体を超臨界状態もしくは亜
臨界状態に保持しながら、上記被処理物を上記流動体に
接触させて異物を除去する方法である。
【0022】この方法により、流動体が超臨界状態もし
くは亜臨界状態においては異物を溶解する機能を顕著に
高めることを利用して、被処理物内部の異物を効率よく
除去することができる。その場合、超臨界状態や亜臨界
状態にするための温度は、一般的に比較的低温であるの
で、被処理物の温度をそれほど高い温度に加熱しなくて
も異物を容易に除去することができる。従って、高温に
すると品質が劣化する性質を有する被処理物について
も、品質の劣化を招くことなく異物を除去することが可
能となる。また、高い処理効率により異物の除去に要す
る時間も短い。
【0023】上記異物除去方法において、上記被処理物
が有機金属又は有機金属錯体を含む原料の反応により生
じた第1の物質により構成されており、上記異物が上記
有機金属又は有機金属錯体を含む原料の反応により生じ
た炭素化合物からなる第2の物質である場合には、被処
理物の温度をそれほど高い温度に加熱しなくても炭素化
合物を容易に除去することができる。特に、有機金属又
は有機金属錯体を含む原料の反応(一般的にMOCVD
法)によって生じた被処理物は、炭素化合物を多く含ん
でいるが、かかる場合にも、被処理物が高温になること
に起因する品質の劣化の少ない,かつ炭素化合物の少な
いものを得ることが可能となる。
【0024】上記被処理物が、有機金属又は有機金属錯
体を含む原料をその溶媒に溶解させた状態で形成された
膜である場合には、特に炭素化合物が残存しやすいが、
かかる場合にも効率よく炭素化合物を除去することが可
能となる。
【0025】上記原料の溶媒が、炭化水素又はハロゲン
化炭化水素に属する化合物のうち少なくともいずれか1
つの化合物である場合には、炭化水素又はハロゲン化炭
化水素が膜中に残っていることが多いが、かかる場合に
も、膜中の炭化水素又はハロゲン化炭化水素を効率よく
除去することが可能となる。
【0026】また、上記原料がDPM(ヂピバロイルメ
タナート)基を含む化合物である場合には、高誘電率材
料であるBSTなどの膜が形成され、しかも膜内にはメ
トキシ基などを構成する多くの炭素化合物が残っている
が、かかる場合にも、炭素化合物を効率よく除去するこ
とが可能となる。
【0027】上記異物除去方法において、上記流動体と
して、二酸化炭素を用いることにより、超臨界状態もし
くは亜臨界状態の二酸化炭素中では、炭素化合物などの
異物が高い溶解度を示すことを利用して、異物の除去能
力を顕著に発揮することが可能となる。
【0028】本発明の第1の膜形成方法は、反応して第
1の物質と第2の物質とを発生させる特性を有する原料
を用い、上記第1の物質からなる膜を基板上に形成する
膜形成方法であって、上記原料と上記第2の物質を溶解
するための溶媒とを準備する工程(a)と、上記溶媒の
温度及び圧力を超臨界状態もしくは亜臨界状態に保持す
る工程(b)と、上記基板を加熱して基板の表面温度を
上記原料の反応が可能な温度に保持しながら、上記基板
の表面に上記原料と超臨界状態又は亜臨界状態の溶媒と
を接触させて、上記第1の物質からなる膜を基板上に形
成するとともに、上記第2の物質を上記溶媒に溶解させ
て除去する工程(c)とを備えている。
【0029】この方法により、溶媒が超臨界状態又は亜
臨界状態では特にその機能を高めることを利用して、第
1の物質からなる膜を形成しながらその膜内に混入しよ
うとする第2の物質を溶媒中に溶解させることが可能と
なる。従って、後に第2の物質を除去するための処理を
行なわなくても、第1の物質のみからなる膜を形成する
ことが可能となる。
【0030】上記溶媒は、超臨界又は亜臨界状態におい
て上記原料を溶解する機能を有するものであることが好
ましい。
【0031】上記工程(a)では、上記原料として有機
金属又は有機金属錯体を含む化合物を準備することによ
り、低温で膜を形成できるので、高温で劣化する特性を
有する部材が基板に設けられている場合にも、その部材
の特性の劣化を抑制することができる。
【0032】その場合、上記工程(a)では、上記有機
金属又は有機金属錯体を含む化合物としてDPM(ヂピ
バロイルメタナート)基を含む化合物を準備することに
より、高誘電率膜であるが炭素化合物が混入しやすいB
ST膜が形成されるので、本発明を適用する効果が特に
大きい。
【0033】また、上記工程(a)では、上記溶媒とし
て二酸化炭素を準備することが好ましい。
【0034】上記工程(c)では、上記第1の物質から
なる膜として、常誘電体膜,強誘電体膜及び金属膜のう
ちいずれか1つを形成することができる。
【0035】上記工程(c)では、結晶状態の上記常誘
電体膜,強誘電体膜及び金属膜のうちいずれか1つを形
成することもできる。
【0036】上記基板としては、常誘電体膜,強誘電体
膜及び金属膜のうち少なくともいずれか1つを有するも
のを用いることにより、第1の膜形成方法をMFISF
ET,MFMISFET等の製造工程に利用することが
できる。
【0037】上記基板として、半導体基板を用いること
により、第1の膜形成方法をMISFET等の製造工程
に利用することができる。
【0038】上記工程(c)では、上記第1の物質から
なる膜として、結晶状態の誘電体膜又は金属膜を形成す
ることにより、その上に結晶性の高い強誘電体膜などを
形成することが可能になる。
【0039】本発明の半導体装置は、半導体基板の上
に,強誘電体層及びゲート電極を有するMIS型半導体
装置であって、上記強誘電体層は、反応して第1の物質
と第2の物質とを発生させる原料と、上記第2の物質を
溶解するための溶媒とを、溶媒の温度及び圧力を超臨界
状態もしくは亜臨界状態に保持しつつ半導体基板の表面
に接触させることにより、形成されたものである。
【0040】これにより、結晶性の高い強誘電体層、つ
まり、残留分極量が大きい,あるいはロットごとの残留
分極特性のばらつきの小さい強誘電体膜が得られるの
で、強誘電体層を利用した例えば不揮発性メモリデバイ
スの情報保持特性が向上することになる。
【0041】上記強誘電体層と上記半導体基板との間に
設けられた常誘電体層をさらに備えている場合には、上
記常誘電体層を、反応して第1の物質と第2の物質とを
発生させる原料と、上記第2の物質を溶解するための溶
媒とを、溶媒の温度及び圧力を超臨界状態もしくは亜臨
界状態に保持しつつ半導体基板の表面に接触させること
により、形成されたものとすることにより、結晶性の常
誘電体層が得られ、その上に設けられる強誘電体層の結
晶性もより向上することになる。
【0042】本発明の第2の膜形成方法は、被処理物の
表面上に膜を形成する方法であって、流動体を超臨界状
態もしくは亜臨界状態に保持しながら、上記被処理物を
上記流動体に接触させて、上記被処理物の表面上に、上
記被処理物中の物質と上記流動体中の物質との反応によ
り生じた反応生成物の膜を形成する方法である。
【0043】この方法により、流動体が超臨界状態もし
くは亜臨界状態においては、気体状態において被処理物
と反応性を有する物質を高い濃度で被処理物の表面に接
触させることができるため、薄膜形成を効率よく行うこ
とができる。その場合、流動体を超臨界状態や亜臨界状
態にするための温度は、一般的に比較的低温であるの
で、被処理物の温度をそれほど高い温度に加熱しなくて
も膜を形成することができる。従って、高温にすると品
質が劣化する性質を有する被処理物についても、品質の
劣化を招くことなく膜を形成することが可能となる。ま
た、超臨界状態における条件を適宜制御することによ
り、高い処理効率を実現することが容易であり、その場
合には膜を形成するのに要する時間も短い。
【0044】例えば、臨界温度(374℃)以上かつ臨
界圧力22.04MPa(217.6atm )以上に保持
された超臨界状態の水は、水自身が酸化剤であると共
に、周囲の酸素等多くの酸化剤を溶解する。よって、原
理的に超臨界状態の水の中で多くの物質の燃焼(酸化)
が可能となることがわかっている。この超臨界状態の水
をSi基板の表面に接触させると、従来の熱酸化法より
も多くの酸化剤をSi基板の表面に供給することができ
るため、600℃以下の低温でシリコン酸化膜を形成す
ることができる。そして、この方法で形成されるシリコ
ン酸化膜は、酸化の機構が自然酸化膜の形成機構とは異
なっているので、ポーラスで絶縁耐性の低い自然酸化膜
とは異なり、良好な絶縁特性を有している。
【0045】上記流動体として酸素を含んでいる物質を
用い、上記被処理物の表面上に、上記被処理物中の物質
の酸化膜を形成することができる。
【0046】その場合、上記流動体として、水,酸素及
び亜酸化窒素のうち少なくともいずれか1つを用いるこ
とができる。
【0047】また、上記被処理物としてシリコン層を用
いる場合には、上記被処理物の表面上にはシリコン酸化
膜が形成され、上記被処理物としてシリコン窒化層を用
いる場合には、上記被処理物の表面上にシリコン酸窒化
膜が形成される。
【0048】さらに、上記酸化膜が形成された被処理物
をさらに超臨界状態もしくは亜臨界状態の窒素を含む流
動体に接触させて、上記酸化膜を酸窒化膜にすることも
できる。
【0049】上記流動体として、水,酸素及び亜酸化窒
素のうち少なくともいずれか1つに加えて酸化促進物質
を用いることにより、酸化−エッチングの平衡状態を酸
化反応が優勢となる状態に確実に保持することができ
る。
【0050】上記酸化促進物質として、例えばオゾン
(O3 ),過酸化水素(H22 ),二酸化窒素(NO
2 )及び一酸化窒素(NO)のうち少なくともいずれか
1つを用いることができる。
【0051】上記流動体として、酸素を含む物質に加え
て塩素を含む物質を用いることによっても、酸化−エッ
チングの平衡状態を酸化反応が優勢となる状態に確実に
保持することができる。
【0052】上記塩素を含む物質として、例えば塩化水
素,塩素,塩化ナトリウム,塩化カリウム,塩化カルシ
ウム及びその他の金属塩化物のうち少なくともいずれか
1つを用いることができる。
【0053】上記流動体として、酸素を含む物質に加え
てアルカリ金属イオンを生ぜしめる物質を用いることに
よっても、酸化−エッチングの平衡状態を酸化反応が優
勢となる状態に確実に保持することができる。
【0054】上記流動体として、窒素を含んでいる物質
を用い、上記被処理物の表面上に、上記被処理物中の物
質の窒化膜を形成することもできる。
【0055】その場合、上記流動体として、窒素,アン
モニア及びアミン系物質のうち少なくともいずれか1つ
を用いることができる。
【0056】また、上記被処理物としてシリコン層を用
いる場合には、上記被処理物の表面上にはシリコン窒化
膜が形成される。
【0057】本発明の膜形成装置は、基板上に有機金属
又は有機金属錯体を含む原料の反応により生じる第1の
物質の膜を形成するための膜形成装置であって、上記基
板を設置するためのベッセルと、上記原料及び原料の反
応により生じた第2の物質を溶解するための溶媒を貯蔵
する貯蔵装置と、上記溶媒を超臨界状態もしくは亜臨界
状態に保持するよう上記溶媒の温度及び圧力を調整する
温度圧力調整装置と、上記原料を上記ベッセルに供給す
るための原料供給装置と、上記原料供給装置から供給さ
れる原料を上記溶媒に溶解させて原料の濃度を制御する
原料濃度制御装置と、上記基板の表面温度を上記原料の
反応が可能な温度に維持する基板温度制御機構とを備え
ている。
【0058】これにより、上述のような好ましくない物
質の混入を排除しながら第1の物質からなる膜を形成す
る機能を有する膜形成装置が得られる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る薄膜形成方法及び薄膜形成装置について図面を参照し
ながら説明する。
【0060】(第1の実施形態)図1(a)〜(d)
は、本発明の第1の実施形態による薄膜形成方法の工程
を示す部分断面図である。
【0061】まず、図1(a)に示す工程において、例
えば半導体基板であるp型のSi基板11上に、熱酸化
法により、厚みが400nmの素子分離用シリコン酸化
膜12を形成する。
【0062】次に、図1(b)に示す工程で、素子分離
用シリコン酸化膜12の上に、キャパシタの下部電極と
しての厚みが約500nmの白金薄膜13を形成する。
【0063】さらに、図1(c)に示す工程で、白金薄
膜13の上に、キャパシタの容量絶縁膜として機能する
厚みが約100nmのBST薄膜14を形成する。
【0064】ここで、BST薄膜14は、溶液気化CV
D法により、以下のように形成することができる。ま
ず、原料物質であるBa(DPM)2 ,Sr(DPM)
2 ,Ti(O−iPr)2 (DPM)2 を、溶媒である
酢酸ブチルや、THF(テトラヒドロフラン)等にそれ
ぞれ溶解させる。次に、これらの溶液を所定の量比で混
合した後、約220℃に熱した気化器で気化させ、気化
させた気体を400℃〜700℃程度の温度に加熱した
基板(白金薄膜13等が形成された基板)と接触させ
る。この処理により、白金薄膜13上にBST薄膜14
が形成される。前述の通り、この時点ではBST薄膜1
4中に多くの炭素化合物が存在する。
【0065】次に、図1(d)に示す工程において、基
板を高圧容器であるベッセル15内に設置する。ベッセ
ル15内には二酸化炭素を充満させて、ベッセル15内
の温度を二酸化炭素の臨界温度Tc(≒31.2℃)以
上に(本実施形態では、約100℃)、かつ圧力を二酸
化炭素の臨界圧力Pc(≒7.37MPa(≒72.8
atm )以上に(本実施形態では、約8.10MPa(≒
80atm ))保持する。この状態では、ベッセル15内
の二酸化炭素は全て超臨界状態となっている。超臨界状
態の二酸化炭素に対する有機物つまり炭素化合物の溶解
度は非常に高く、かつ超臨界状態の二酸化炭素の粘度は
低いため、BST薄膜14中の炭素化合物を効率良く除
去することができる。
【0066】この時、ベッセル15内の温度は二酸化炭
素の臨界温度Tc(=31.2℃)以上であればよいた
め、通常の熱処理に比較して非常に低温で膜中の炭素化
合物を効率良く除去することが可能となる。本実施形態
においては、100℃、8.10MPa(≒80atm )
で30分間Si基板11をベッセル15内に設置するこ
とで、BST薄膜14中の炭素化合物量を低減すること
ができる。
【0067】その結果、BST薄膜14の誘電率が30
%だけ向上し、リ−ク(漏れ)電流を50%低減するこ
とができる。
【0068】図2は、二酸化炭素や水等の状態図を示
す。同図において、横軸は温度を表し縦軸は圧力を表し
ている。温度が臨界温度Tcで圧力が臨界圧力Pcの点
(Tc,Pc)が臨界点である。温度が臨界温度Tc以
上で圧力が臨界圧力Pc以上の範囲が超臨界領域Rcpで
ある。温度が臨界温度Tc以上で圧力が臨界圧力Pcよ
りもやや低い範囲及び圧力が臨界圧力Pc以上で温度が
臨界温度Tcよりもやや低い範囲が亜臨界領域Rpcp で
ある。この超臨界領域Rcpにおいては、二酸化炭素や水
等が気体,液体,固体とは異なる相である超臨界状態
(超臨界流動体)となっており、気体,液体,固体など
とは異なる性質を示すことが知られている。
【0069】図3は、40℃(>Tc)の純二酸化炭素
中におけるカリオフィレンの溶解度の圧力依存性を示す
図である。同図において、横軸は圧力(MPa)を表
し、縦軸は溶解度(mg/NL)を表している。ただ
し、二酸化炭素CO2 の1NLとは、0.1MPa(1
bar ),20℃における1000cm2 の二酸化炭素量
(重量は1.78g)を表している。同図に示すよう
に、臨界圧力Pcを越えるとカリオフィレンの溶解度が
急激に上昇し、さらに圧力を高くすると溶解度が臨界圧
力Pcにおける溶解度の100倍以上に高くなることが
わかる。
【0070】本実施形態においては、超臨界状態の二酸
化炭素を用いてBST薄膜14中の炭素化合物を除去す
るための処理を行なったが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではない。つまり、上記亜臨界状態にお
いても、炭素化合物の溶解度は通常の状態に比べるとか
なり向上することが期待できる。すなわち、形成する薄
膜,基板,基板上の部材などにおける温度,圧力の制約
がある場合は、温度あるいは圧力のどちらか一方が臨界
点を超えた範囲である亜臨界領域Rpcp の二酸化炭素を
用いてもよい。
【0071】また、本実施形態においては、超臨界流動
体として二酸化炭素を用いたが、二酸化炭素以外の物質
であっても炭素化合物を溶解する機能が高い物質であれ
ば、炭素化合物を溶解するための超臨界流動体として用
いることができる。例えば、温度及び圧力の制約がなけ
れば、水(臨界温度Tc:約374.3℃、臨界圧力P
c:約22.04MPa(約217.6atm ))を用い
ることができる。
【0072】さらに、超臨界流動体又は亜臨界流動体
に、適量のエントレ−ナ(抽出助剤)として例えばエタ
ノール,オクタンなどを混入すると、温度や圧力条件に
よってはさらに炭素化合物の除去効果が向上する。
【0073】また、本実施形態の方法は、半導体装置の
誘電体膜だけでなく、半導体装置中の導体膜,半導体基
板中の異物を除去するためにも適用できるし、半導体装
置以外の部材についても適用できる。これらについて
も、上述の作用効果を発揮できることがあるからであ
る。
【0074】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
では、超臨界流動体中でCVD法により薄膜を形成する
技術について説明する。
【0075】図4は、第2の実施形態における超臨界流
動体中での薄膜形成を行なう薄膜形成装置の構造を概略
的に示す部分断面図である。
【0076】図4に示すように、薄膜形成装置には、基
板上にCVD法による薄膜を形成するためのベッセル1
7と、基板を加熱するための加熱機構付き試料台18と
が設けられている。そして、この加熱機構付き試料台1
8の上にSi基板11が設置されている。本実施形態に
おいては、Si基板11の上に、厚みが400nmの素
子分離用シリコン酸化膜12と、キャパシタの下部電極
としての厚みが約500nmの白金薄膜13とが予め形
成されている。
【0077】また、ベッセル17に超臨界流動体や溶質
を供給するための供給系として、超臨界流動体の材料で
ある二酸化炭素を供給するためのボンベ20と、二酸化
炭素を超臨界領域又は亜臨界領域にするよう温度又は圧
力を制御するための温度圧力調整装置21と、基板上に
形成する薄膜の原料となる溶質の濃度を調節するための
溶質濃度制御装置22と、溶質濃度制御装置22に溶質
を供給するための溶質供給装置23とが設けられてい
る。
【0078】温度圧力調整装置21は、ボンベ20と配
管を介して接続され、ボンベ20から供給される液体も
しくは気体の二酸化炭素の温度及び圧力を二酸化炭素の
臨界温度(31.2℃)以上に、圧力を二酸化炭素の臨
界圧力(=7.37MPa(≒72.8atm )以上にし
て、ベッセル17に供給するための超臨界状態の二酸化
炭素を生成するものである。ただし、上述のように二酸
化炭素を亜臨界領域Rpcp に保持してもよい。
【0079】溶質供給装置23は、基板上に形成される
BST薄膜を構成する材料であるBa(DPM)2 ,S
r(DPM)2 ,Ti(O−iPr)2 (DPM)2
それぞれ内蔵する3つの容器を備えている。
【0080】溶質濃度制御装置22は、温度圧力調整装
置21及び溶質供給装置23と配管を介して接続されて
おり、溶質供給装置23から供給される固体もしくは液
体材料を溶質として超臨界状態の二酸化炭素中に溶解
し、所定の濃度に制御して、ベッセル17に供給するも
のである。
【0081】そして、以下の順序でBST薄膜14の形
成とBST薄膜14中の炭素化合物の除去とが行なわれ
る。溶質濃度制御装置22において、温度圧力調整装置
21から供給される超臨界状態の二酸化炭素と、溶質供
給装置23から供給される溶質との混合割合が制御され
る。ここでは、超臨界状態の二酸化炭素中におけるBa
(DPM)2 ,Sr(DPM)2 ,Ti(O−iPr)
2 (DPM)2 の濃度が各々0.1モル/リットルの濃
度に制御される。
【0082】ベッセル17内においては、加熱機構付き
試料台18により、基板が650℃に制御される。そし
て、溶質濃度制御装置22から供給される有機金属錯体
であるBa(DPM)2 ,Sr(DPM)2 ,Ti(O
−iPr)2 (DPM)2 が熱分解されて、白金薄膜1
3の上にBST薄膜14が形成される。同時に、形成さ
れていくBST薄膜14が超臨界状態の二酸化炭素と絶
えず接触していることにより、BST薄膜14の形成時
に発生する炭素化合物は超臨界状態の二酸化炭素に溶解
し、BST薄膜14中にはほとんど混入しない。これ
は、上述のように、BST薄膜形成の過程で生成される
炭素化合物は、超臨界状態の二酸化炭素への溶解度が高
いためである。
【0083】また,BST薄膜14の形成は、加熱機構
付き試料台18により650℃に制御されたSi基板1
1上でのみ起こるため、ベッセル17の内部などに余分
な薄膜は形成されない。よって、この装置は一種のコ−
ルドウォ−ル型CVD装置となっている。
【0084】本実施形態のBST薄膜14を形成するた
めのBa(DPM)2 ,Sr(DPM)2 ,Ti(O−
iPr)2 (DPM)2 のごとく、薄膜形成に用いる有
機金属錯体が超臨界状態もしくは亜臨界状態の流動体に
溶解することができる場合は、薄膜の形成と炭素化合物
の除去とを並列的に行うことが可能である。そして、上
記第1の実施形態で説明したように、誘電率の高い,リ
ーク電流の少ないBST膜を形成することができる。
【0085】本実施形態においては、超臨界流動体とし
て二酸化炭素を用いたが、二酸化炭素以外の物質であっ
ても炭素化合物を溶解する機能が高い物質であれば、炭
素化合物を溶解するための超臨界流動体として用いるこ
とができる。例えば、温度及び圧力の制約がなければ、
水(臨界温度Tc:374.3℃、臨界圧力Pc:2
2.04MPa(217.6atm ))を用いることがで
きる。
【0086】さらに、超臨界流動体又は亜臨界流動体
に、適量のエントレ−ナ(抽出助剤)として例えばエタ
ノール,オクタンなどを混入すると、温度や圧力条件に
よってはさらに炭素化合物の除去効果が向上する。
【0087】また、本実施形態においては、膜を形成す
るための原料をBa(DPM)2 ,Sr(DPM)2
Ti(O−iPr)2 (DPM)2 としたが、他の有機
金属又は有機金属錯体を用いたMOCVD法について
も、本発明の膜形成方法又は膜形成装置を適用すること
が可能である。
【0088】さらに、有機金属又は有機金属錯体を用い
るMOCVD法だけでなく、他のCVD法についても、
本発明の膜形成方法又は膜形成装置を適用することがで
きる。
【0089】なお、本実施形態は、BST薄膜を形成す
るための原料(金属錯体)であるBa(DPM)2 ,S
r(DPM)2 ,Ti(O−iPr)2 (DPM)2
溶解する溶媒としても、かつ、その反応で生じた炭素化
合物を溶解する溶媒としても機能する二酸化炭素を超臨
界状態もしくは亜臨界状態に保持して、CVDを行なっ
ているが、本発明はかかる実施形態に限定されるもので
はない。炭素化合物を溶解する機能のみを有する溶媒を
超臨界状態又は亜臨界状態に保持してCVDを行なって
も、本発明の効果を発揮することはできる。
【0090】(第3の実施形態)次に、超臨界又は亜臨
界状態の流動体を用いて強誘電体膜を形成する方法に関
す第3の実施形態について説明する。図5(a)〜
(d)及び図6(a)〜(c)は、本実施形態の半導体
装置の製造工程を示す断面図である。
【0091】まず、図5(a)に示す工程において、p
型のSi基板24の上に、LOCOS法により、活性領
域を囲む素子分離用酸化膜25を形成する。この後、ト
ランジスタのしきい値を制御するために、Si基板24
中にボロンなどのp型不純物イオンを注入する。これに
より、Si基板24の活性領域における表面付近の領域
にしきい値制御用注入層27が形成される。また、Si
基板24内の素子分離用絶縁膜25に接する領域には、
ボロンなどのp型の不純物がドープされてなるチャネル
ストップ領域26が形成される。なお、場合によって
は、pウエルを形成する場合もある。その後、熱酸化法
により、Si基板24の上に、ゲート絶縁膜となるシリ
コン酸化膜28xを形成する。
【0092】ただし、ゲート絶縁膜としては、シリコン
酸化膜28xに代えて、シリコン窒化膜,シリコン酸窒
化膜,窒化アルミニウム膜、セリウム酸化膜,BST膜
等を用いてもよい。形成方法としては、酸化法,窒化
法,CVD法,MOCVD法(第1の実施形態で説明し
た有機金属錯体を用いた方法),MBE法などを用いる
ことができる。
【0093】なお、本実施形態においては、nチャネル
型MOSトランジスタを形成する場合について説明する
が、CMOSデバイスにおいては、pチャネル型MOS
トランジスタも形成される。pチャネル型MOSトラン
ジスタを形成する場合には、p型のSi基板24内に、
しきい値制御用のn型不純物(リン,ヒ素など)のイオ
ン注入,チャネルストッパー形成用のn型不純物のイオ
ン注入,nウエル形成用のn型不純物のイオン注入など
が行なわれる。
【0094】次に、図5(b)に示す工程において、S
i基板24をベッセル37内の加熱機構付き試料台38
の上に設置する。そして、加熱機構付き試料台38によ
り、Si基板24の温度が約650℃に制御される。
【0095】ここで、図5(b)には図示されていない
が、本実施形態においても、第2の実施形態における図
4に示す装置と同様に、ベッセル37に超臨界流動体や
溶質を供給するための供給系として、超臨界流動体の材
料である二酸化炭素を供給するためのボンベと、二酸化
炭素を超臨界領域又は亜臨界領域にするよう温度又は圧
力を制御するための温度圧力調整装置と、基板上に形成
する薄膜の原料となる溶質の濃度を調節するための溶質
濃度制御装置と、溶質濃度制御装置に溶質を供給するた
めの溶質供給装置とが設けられている。本実施形態の溶
質供給装置は、基板上に形成されるYMO薄膜(強誘電
体膜)を構成する材料であるY(DPM)3 ,Mn(D
PM)2 をそれぞれ内蔵する2つの容器を備えている。
【0096】そして、以下の順序でYMO薄膜29xの
形成とYMO薄膜29x中の炭素化合物の除去とが行な
われる。ベッセル37内においては、加熱機構付き試料
台38により、基板が650℃に制御される。そして、
溶質濃度制御装置から供給される有機金属錯体であるY
(DPM)3 ,Mn(DPM)2 が熱分解し、酸化剤等
と反応して、シリコン酸化膜28xの上に、YMO薄膜
29xが形成される。同時に、形成されていくYMO薄
膜29xが超臨界状態の二酸化炭素と絶えず接触してい
ることにより、YMO薄膜29xの形成時に発生する炭
素化合物は超臨界状態の二酸化炭素に溶解し、YMO薄
膜29x中にはほとんど混入しない。これは、上述のよ
うに、YMO薄膜29x形成の過程で生成される炭素化
合物は、超臨界状態の二酸化炭素への溶解度が高いため
である。
【0097】ここで、酸化剤(酸化促進物質)として
は、酸素(O2 ),オゾン(O3 ),亜酸化窒素(N2
O),過酸化水素(H22 ),二酸化窒素(NO
2 ),一酸化窒素(NO)などがあり、これらの物質の
うち少なくともいずれか1つを用いることができる。
【0098】また,YMO薄膜29xの形成は、加熱機
構付き試料台38により650℃に制御されたSi基板
24上でのみ起こるため、ベッセル37の内部などに余
分な薄膜は形成されない。よって、この装置は一種のコ
−ルドウォ−ル型CVD装置となっている。
【0099】このように、YMO薄膜29xを形成する
ためのY(DPM)3 ,Mn(DPM)2 のごとく、薄
膜形成に用いる有機金属錯体が超臨界状態もしくは亜臨
界状態の流動体に溶解することができる場合は、薄膜の
形成と炭素化合物の除去とを並列的に行うことが可能で
ある。そして、炭素化合物の除去を確実に行なうことが
できるので、残留炭素化合物のない,結晶性の良好なY
MO薄膜29xを形成することができる。
【0100】その後、図5(c)に示す工程において、
Si基板24をベッセル37内から取り出した後、減圧
CVD法等を用い、基板上に厚みが約330nmのポリ
シリコン膜30xを堆積し、POCl3 などを用いた固
相拡散法により、ポリシリコン膜30x中に1020cm
-3程度の高濃度のリンを拡散し、縮退した高濃度n型の
ポリシリコン膜30xにする。
【0101】次に、図5(d)に示す工程において、フ
ォトリソグラフィなどを用いてフォトレジストマスク
(図示せず)を形成した後、このフォトレジストマスク
を用いて、RIE等のドライエッチングにより、ポリシ
リコン膜30x,YMO薄膜29xを順次パターニング
し、ゲート電極30及び強誘電体層29を形成する。こ
のとき、本実施形態のエッチング条件では、素子分離用
酸化膜25によって囲まれた活性領域のうちフォトレジ
ストマスクによって被覆されていない領域のシリコン酸
化膜28xも除去されて、ゲート電極30の下方にゲー
ト絶縁膜28となる部分が残される。そこで、再度、熱
酸化を行なって、Si基板24のうち露出している表面
部分と、ゲート電極30の表面部分とを酸化させて、絶
縁保持用の酸化膜を形成することが望ましい場合があ
る。ただし、図5(d)に示す工程で、シリコン酸化膜
28x全体を残しておくことも可能である。
【0102】次に、図6(a)に示す工程において、ゲ
ート電極30及び素子分離用酸化膜25をマスクとして
砒素又はリンのイオン注入を行なった後、引き続いてR
TAなどによる不純物の活性化を行なって、ソース・ド
レイン領域となるn型拡散層31を形成する。
【0103】次に、図6(b)に示す工程において、基
板上に厚みが約800nmのシリコン酸化膜からなる層
間絶縁膜32を堆積し、通常のフォトリソグラフィとド
ライエッチングを用いて、層間絶縁膜32を貫通してn
型拡散層31に到達するコンタクトホール33を形成す
る。なお、図6(b)中にはソース・ドレイン領域とな
るn型拡散層31上のコンタクトホール33のみが図示
されているが、図6(b)に示す断面とは別の断面にお
いて、層間絶縁膜32を貫通してゲート電極30上に到
達するコンタクトホールが形成されている。
【0104】次に、図6(c)に示す工程において、C
VD法などにより、コンタクトホール33中にタングス
テンを埋め込んでタングステンプラグ34を形成し、さ
らに、タングステンプラグ34及び層間絶縁膜32の上
に、厚みが約800nmのアルミニウム合金薄膜(Cu
やSiを含有する場合が多い)を堆積した後、通常のフ
ォトリソグラフィとドライエッチングを用いてこれをパ
ターニングすることにより、アルミニウム配線35を形
成する。さらに、基板上に、厚みが約200nmのプラ
ズマ酸化膜と厚みが約600nmのプラズマ窒化膜から
なる表面保護膜36を形成し、表面保護膜にボンディン
グパッド(図示せず)用開口を形成する。
【0105】このようなMIS型半導体装置は、強誘電
体層29の残留分極量の向きなどを適宜調整することに
より、MISFETとして動作する際のしきい値電圧が
変化することを利用して、不揮発性のメモリ素子として
利用することができる。
【0106】特に、本実施形態の超臨界状態の二酸化炭
素を利用した強誘電体膜の形成方法によると、強誘電体
膜を形成しながら、炭素化合物を除去することにより、
つまり、薄膜の形成と炭素化合物の除去とを並列的に行
うことにより、炭素化合物の除去を確実に行なうことが
できるので、残留炭素化合物のない,結晶性の良好な強
誘電体膜を形成することができる。そして、結晶性が向
上することで、強誘電体膜における残留分極量の増大
や、強誘電体膜の残留分極特性のロット毎のばらつきの
低減などの効果を発揮することができる。
【0107】また、従来のごとく基板を高温に保持しな
くても、所望の厚みを有する酸化膜が得られるので、強
誘電体膜(YMO薄膜29x)の形成の際におけるSi
基板24内やゲート電極30内にドープした不純物の分
布状態(不純物プロファイル)をほとんど変化させるこ
とがない。したがって、ロット間におけるばらつきの小
さい所望の不純物プロファイルを容易に得ることがで
き、よって、特性の優れたMFISトランジスタを形成
することができる。
【0108】また、本実施形態においては、Si基板2
4上のシリコン酸化膜28xを熱酸化法により形成した
が、後述する第4の実施形態のごとく、シリコン酸化膜
28xをも超臨界状態又は亜臨界状態の水等によるシリ
コンの酸化反応を利用して形成することもできる。
【0109】本実施形態においては、超臨界流動体とし
て二酸化炭素を用いたが、二酸化炭素以外の物質であっ
ても炭素化合物を溶解する機能が高い物質であれば、炭
素化合物を溶解するための超臨界流動体として用いるこ
とができる。例えば、温度及び圧力の制約がなければ、
水(臨界温度Tc:374.3℃、臨界圧力Pc:2
2.04MPa(217.6atm ))を用いることがで
きる。
【0110】さらに、超臨界流動体又は亜臨界流動体
に、適量のエントレ−ナ(抽出助剤)として例えばエタ
ノール,オクタンなどを混入すると、温度や圧力条件に
よってはさらに炭素化合物の除去効果が向上する。
【0111】また、有機金属又は有機金属錯体を用いる
MOCVD法だけでなく、他のCVD法についても、本
発明の膜形成方法又は膜形成装置を適用することができ
る。
【0112】なお、本実施形態は、超臨界状態もしくは
亜臨界状態の二酸化炭素を、YMO薄膜を形成するため
の原料(金属錯体)であるY(DPM)3 ,Mn(DP
M) 2 を溶解する溶媒としても、かつ、その反応で生じ
た炭素化合物を溶解する溶媒としても機能させて、CV
Dを行なっているが、本発明はかかる実施形態に限定さ
れるものではない。炭素化合物を溶解する機能のみを有
する溶媒を超臨界状態又は亜臨界状態に保持してCVD
を行なっても、本発明の効果を発揮することはできる。
【0113】また、本実施形態においては、膜を形成す
るための原料をY(DPM)3 ,Mn(DPM)2 とし
たが、他の有機金属又は有機金属錯体を用いたMOCV
D法による強誘電体膜,常誘電体膜,金属膜の形成に際
しても、本発明の膜形成方法又は膜形成装置を適用する
ことが可能である。
【0114】例えば、有機金属膜としてはMn(DP
M)2 のみを用い、二酸化炭素,あるいは二酸化炭素と
NH3 との混合物などの還元性物質の存在下で、反応室
を超臨界状態もしくは亜臨界状態にして、Mn(DP
M)2 を基板上で還元・分解してMn膜を形成すること
ができる。これを利用して、例えば図6(c)に示すM
FISFETや通常のMISトランジスタのゲート電極
を、アルミニウムやタングステンなどの金属膜で構成す
ることもできる。
【0115】さらに、本実施形態においては、ゲート絶
縁膜28としてシリコン酸化膜を用いたが、シリコン窒
化膜,窒化アルミニウム膜,セリウム酸化膜等を用いて
もよく、これらの膜は非晶質膜でも結晶膜でもよい。特
に、下地の膜が結晶性である場合には、強誘電体層29
の結晶性がより向上し、分極特性が良好になることが期
待できる。
【0116】また、本実施形態のゲート絶縁膜28と強
誘電体層29との間に導体膜を介在させて、MFMIS
FETを構成し、これを不揮発性メモリ素子として用い
ることもできる。その場合、導体膜として、Pt,Ir
等からなる金属膜やIr酸化物からなる金属酸化膜を用
いることができる。これらの導体膜を用いることによ
り、その上に形成される強誘電体層29の結晶性の向上
が期待できる。
【0117】(第4の実施形態)図7(a)〜(d)及
び図8(a)〜(c)は、本発明の第4の実施形態によ
る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0118】まず、図7(a)に示す工程において、p
型のSi基板51の上に、LOCOS法やトレンチ法に
より、活性領域を囲む素子分離用酸化膜52を形成す
る。この後、トランジスタのしきい値を制御するため
に、Si基板51中にボロンなどのp型不純物イオンを
注入する。これにより、Si基板51の活性領域におけ
る表面付近の領域にしきい値制御用注入層61が形成さ
れる。また、Si基板51内の素子分離用絶縁膜52に
接する領域には、ボロンなどのp型の不純物がドープさ
れてなるチャネルストップ領域62が形成される。な
お、場合によっては、pウエルを形成する場合もある。
【0119】また、本実施形態においては、nチャネル
型MOSトランジスタを形成する場合について説明する
が、CMOSデバイスにおいては、pチャネル型MOS
トランジスタも形成される。pチャネル型MOSトラン
ジスタを形成する場合には、p型のSi基板51内に、
しきい値制御用のn型不純物(リン,ヒ素など)のイオ
ン注入,チャネルストッパー形成用のn型不純物のイオ
ン注入,nウエル形成用のn型不純物のイオン注入など
が行なわれる。
【0120】次に、図7(b)に示す工程において、S
i基板51をベッセル70内の加熱機構付き試料台71
の上に設置する。ここで、ベッセル70は、500気圧
(約50.65MPa),700℃程度に耐えられる圧
力容器とする。
【0121】図9は、本実施形態において酸化処理を行
なうために用いた膜形成装置の構成を概略的に示す図で
ある。本実施形態においては、圧力容器であるベッセル
70は、オーブン75内に設置されており、ベッセル7
0全体を加熱できるとともに、図7(b)に示す加熱機
構付き試料台71によって基板のみを加熱できるように
もなっている。また、ベッセル70に超臨界流動体,溶
質,添加物などを供給するための供給系として、超臨界
流動体の材料である水を供給するためのタンク76と、
二酸化炭素を供給するためのボンベ77と、ボンベの7
7の出口側に設けられた開閉弁78及び冷却器79と、
液体ポンプ80とが設けられている。また、液体ポンプ
80は、図4に示すような溶質濃度制御装置や溶質供給
装置からの流体、あるいは後述する各種添加物などの流
動体を液体ポンプ80に送り込む系(点線部分)を有
し、これらの流動体を水,二酸化炭素と混合させてベッ
セル70内に送給するように構成されている。また、排
出系においては、ベッセル70から排出される流動体を
冷却するための冷却・析出器81と、冷却・析出器81
からの排出管に介設され、ベッセル70につながる空間
全体を所定の高圧状態に制御するための背圧制御弁82
と、排出される物質を受ける容器83とが設けられてい
る。つまり、この装置は、超臨界状態の流動体として二
酸化炭素と水とを切り換えてあるいは双方を同時に利用
できるように構成されている。
【0122】この装置を用いて、ベッセル70内を超臨
界状態の水72によって満たす。上述のように、水の臨
界温度は約374℃であり、水の臨界圧力は約22.0
4MPa(217.6atm )である。本実施形態におい
ては、ベッセル70内の温度が400℃で圧力が約2
5.33MPa(≒250atm )としているので、ベッ
セル70内の水は全て超臨界状態となっている。つま
り、図2に示す状態図において、温度が臨界温度Tc以
上で圧力が臨界圧力Pc以上の範囲,つまり超臨界領域
Rcpである状態まで、水の圧力,温度を高めておくので
ある。
【0123】なお、Si基板51の温度のみをさらに高
くしたい場合は、必要に応じて加熱機構付き試料台71
によって、Si基板51の温度を制御することができ
る。本実施の形態においては、加熱機構付き試料台71
により、Si基板51の温度を600℃に制御してい
る。
【0124】次に、約30分間、Si基板51を超臨界
状態の水72に接触させると、Si基板51の表面部分
が超臨界状態の水によって酸化されて、素子分離用酸化
膜52によって囲まれる活性領域の上に厚みが約10n
mのゲート絶縁膜となるシリコン酸化膜53xが形成さ
れる。
【0125】その後、図7(c)に示す工程において、
Si基板51をベッセル70内から取り出す。
【0126】次に、図7(d)に示す工程において、減
圧CVD法等を用い、基板上に厚みが330nmのポリ
シリコン膜を堆積し、POCl3 などを用いた固相拡散
法により、ポリシリコン膜中に1020cm-3程度の高濃
度のリンを拡散し、縮退した高濃度n型ポリシリコンに
する。さらに、フォトリソグラフィなどを用いてフォト
レジストマスク(図示せず)を形成した後、フォトレジ
ストマスクを用いてRIE等のドライエッチングによ
り、高濃度n型ポリシリコン膜をパターニングし、ゲー
ト電極54を形成する。
【0127】この時、素子分離用酸化膜52によって囲
まれた活性領域のうちフォトレジストマスクによって覆
われていない部分のシリコン酸化膜53xは、本実施形
態のエッチング条件では、図7(d)に示すごとく除去
されている。そして、ゲート電極54の下方にゲート絶
縁膜53となる部分のみが残される。そこで、再度、基
板をベッセル70内に設置して、Si基板51を超臨界
状態の水に接触させることにより、Si基板51のうち
露出している表面部分と、ゲート電極54の表面部分と
を酸化させて、絶縁保持用の酸化膜を形成することが望
ましい場合がある。ただし、図7(d)に示す工程で、
シリコン酸化膜53x全体を残しておくことも可能であ
る。
【0128】本実施形態のように、ポリシリコン膜の表
面部を超臨界状態又は亜臨界状態の水などの流動体によ
って酸化することにより、従来の酸素ガスあるいは水蒸
気中で行なう熱酸化に比べて緻密な酸化膜を形成しうる
という利点がある。
【0129】次に、図8(a)に示す工程において、ゲ
ート電極54及び素子分離用酸化膜52をマスクとして
砒素又はリンのイオン注入を行なった後、引き続いてR
TAなどによる不純物の活性化を行なって、ソース・ド
レイン領域となるn型拡散層63を形成する。
【0130】次に、図8(b)に示す工程において、基
板上に厚みが約800nmのシリコン酸化膜からなる層
間絶縁膜55を堆積し、通常のフォトリソグラフィとド
ライエッチングを用いて、層間絶縁膜55を貫通してn
型拡散層63に到達するコンタクトホール56を形成す
る。なお、図8(b)中にはソース・ドレイン領域とな
るn型拡散層63上のコンタクトホール56のみが図示
されているが、図8(b)に示す断面とは別の断面にお
いて、層間絶縁膜55を貫通してゲート電極54上に到
達するコンタクトホールが形成されている。
【0131】次に、図8(c)に示す工程において、C
VD法などにより、コンタクトホール56中にタングス
テンを埋め込んでタングステンプラグ57を形成し、さ
らに、タングステンプラグ57及び層間絶縁膜55の上
に、厚みが約800nmのアルミニウム合金薄膜(Cu
やSiを含有する場合が多い)を堆積した後、通常のフ
ォトリソグラフィとドライエッチングを用いてこれをパ
ターニングすることにより、アルミニウム配線58を形
成する。さらに、厚みが約200nmのプラズマ酸化膜
と厚みが約600nmのプラズマ窒化膜からなる表面保
護膜59を形成し、ボンディングパッド(図示せず)を
開口する。
【0132】本実施形態の超臨界状態の水を利用した酸
化膜の形成方法によると、従来のごとく基板を高温に保
持しなくても、所望の厚みを有する酸化膜が得られるの
で、酸化膜の形成の際におけるSi基板51内やゲート
電極54内にドープした不純物の分布状態(不純物プロ
ファイル)をほとんど変化させることがない。したがっ
て、ロット間におけるばらつきの小さい所望の不純物プ
ロファイルを容易に得ることができ、よって、特性の優
れたMOSトランジスタを形成することができる。
【0133】なお、場合によっては超臨界流体又は亜臨
界流体に適量のエントレーナ(抽出助剤)を混入すると
さらに形成する酸化膜の酸化速度や絶縁耐性を高める効
果がある場合がある。
【0134】さらに、本実施形態においては基板材料の
酸化を行なう方法について説明したが、超臨界状態のア
ンモニアや窒素等を用いた同様の方法により、基板材料
の窒化を行うこともできる。
【0135】また、図7(b)に示す状態で、シリコン
酸化膜53xを形成した後、ベッセル70から超臨界状
態の水72を排出し、その後、ベッセル70内を超臨界
状態もしくは亜臨界状態の窒素(もしくはアンモニア)
によって満たし、ゲート酸化膜を超臨界状態の窒素など
に接触させることにより、シリコン酸化膜53xをシリ
コン酸窒化膜にすることもできる。
【0136】また、本実施形態においては、MISトラ
ンジスタのゲート絶縁膜を超臨界状態の水を利用して形
成する方法について説明したが、このゲート絶縁膜とな
るシリコン酸化膜はMISキャパシタの容量絶縁膜とし
てもそのまま使用することができる。MISキャパシタ
の場合には、容量値の電圧依存特性などを所望の特性に
維持するためにSi基板内の不純物プロファイルの制御
が重要である。したがって、上記実施形態のように超臨
界状態の水を利用して酸化膜からなる容量絶縁膜を形成
することにより、酸化膜の形成中における半導体基板内
の不純物プロファイルをほとんど変化させることがない
ので、特性の優れたMISキャパシタを得ることができ
る。なお、MISキャパシタの容量絶縁膜として、超臨
界状態のアンモニアや窒素を利用して形成された窒化膜
や、上述の方法によって形成された酸窒化膜を用いるこ
とも可能である。
【0137】さらに、このMISキャパシタには、半導
体基板に形成されたトレンチに容量絶縁膜とポリシリコ
ン膜とを埋め込んでなるトレンチ型のMISキャパシタ
がある。トレンチ型のMISキャパシタを形成するプロ
セスにおいては、半導体基板にトレンチを形成した状態
で、半導体基板を超臨界状態の水(あるいはアンモニア
もしくは窒素など)に接触させることにより、容量絶縁
膜を形成することができる。特に、トレンチ型のMIS
キャパシタを形成する場合、従来の熱酸化法においては
酸素ガスや水蒸気中の酸素などがトレンチ内に入りにく
く、かつ、酸化反応によって形成されたガスがトレンチ
内に滞って、新鮮な酸素ガスや水蒸気が反応生成ガスと
置換しにくい。そのため、酸化反応がスムーズに進行せ
ず、緻密な酸化膜も形成しにくいという不具合がある。
それに対し、本発明の超臨界状態又は亜臨界状態の水な
どの流動体を使用することにより、極めて密度の高い酸
化種をトレンチ内に供給することができるので、緻密な
酸化膜が容易に形成されることになる。
【0138】その他、DRAMメモリセルのストレージ
ノードの表面部を酸化して容量絶縁膜を形成する場合
(MIM型キャパシタ)や、浮遊ゲート電極型不揮発性
メモリにおける制御ゲート電極−浮遊ゲート電極間の容
量絶縁膜(一般にはONO膜が用いられる)やトンネル
酸化膜を形成する際にも、本発明の超臨界状態又は亜臨
界状態の水などの流動体を利用した酸化膜又は窒化膜も
しくは酸窒化膜の形成方法を適用することができる。
【0139】図10(a)〜(d)は、シリコン窒化膜
を酸化してシリコン酸窒化膜を形成する処理を含む例を
示す断面図である。この例は、ロジック・不揮発性メモ
リ混載型半導体装置の製造工程に関する。
【0140】図10(a)に示す工程の前に、Si基板
101のメモリ領域Rmemoとロジック領域Rlogcの上
に、シリコン酸化膜からなる素子分離絶縁膜102を形
成し、ロジック領域RlogcのPチャネル型トランジスタ
形成領域にn型ウェル105を、メモリ領域Rmemo全体
及びロジック領域RlogcのNチャネル型トランジスタ形
成領域に、p型ウェル107をそれぞれ形成する。
【0141】そして、図10(a)に示す工程で、シリ
コン酸化膜からなる不揮発性メモリ素子のゲート絶縁膜
108,第1のポリシリコン膜109,不揮発性メモリ
素子の電極間絶縁膜となるON膜110a(酸化膜/窒
化膜の積層膜)を順次形成する。なお、ゲート絶縁膜1
08,第1のポリシリコン膜109及びON膜110a
のうちロジック領域Rlogcに位置する部分は、フォトレ
ジストマスクを用いた選択的エッチングにより除去され
ている。
【0142】そして、図10(b)に示す工程で、図9
に示す装置のベッセル70内に基板を設置して、すでに
説明した手順(図7(b)に示す工程について説明した
手順)により、超臨界状態の水を利用した酸化処理を行
なう。この処理により、ロジック領域Rlogcにおいて
は、シリコン酸化膜からなるロジック素子のゲート絶縁
膜114が形成されるとともに、メモリ領域Rmemoにお
けるON膜110aの表面も酸化されてONO膜110
が形成される。つまり、Si基板の酸化と窒化膜の酸化
とが同時に行なわれる。
【0143】次に、図10(c)に示す工程で、CVD
法により、不揮発性メモリ素子の制御ゲート電極および
ロジック素子のゲート電極となるリンを含む第2のポリ
シリコン膜115を形成する。
【0144】次に、図10(d)に示す工程で、フォト
レジストマスク(図示せず)を用いたドライエッチング
により、メモリ領域Rmemoにおける第2のポリシリコン
膜115,第1の絶縁膜110及び第1のポリシリコン
膜109を順次パターニングして、制御ゲート電極11
7,電極間絶縁膜118及び浮遊ゲート電極119から
なる不揮発性メモリ素子の積層ゲートを形成する。その
後、別のフォトレジストマスク(図示せず)を用いたド
ライエッチングにより、ロジック領域Rlogcにおける第
2のポリシリコン膜115をパターニングして、ロジッ
ク素子のゲート電極121を形成する。
【0145】すなわち、超臨界状態の水などの酸化性流
動体を利用して、ON膜(酸化膜/窒化膜の積層膜)の
うち上部の窒化膜を酸化してその表面に酸窒化膜を形成
することができる。この処理と同様に、超臨界状態の水
などの酸化性流動体を利用して、窒化膜を酸化して酸窒
化膜にすることもできることはいうまでもない。
【0146】また、第4の実施形態においては、シリコ
ンやポリシリコンなどの半導体を酸化することについて
述べているが、半導体ばかりでなく、セラミクスなどの
誘電体、超伝導体等の他の物質の酸化や酸素欠損の回復
にも用いることができることは言うまでもない。
【0147】(第4の実施形態の変形形態) −第1の変形形態− 第4の実施形態においては、超臨界状態の水72中に何
も溶解させていないが、必要に応じて酸素や亜酸化窒素
等の酸化剤を溶解させることができる。また、亜酸化窒
素などを主溶媒としてその中に水などを添加しても良
い。
【0148】また、本実施形態の図7(b)に示す工程
において、超臨界状態の水72中の水素イオン濃度が適
正でない場合には、シリコン酸化膜53xの形成速度よ
りもシリコン酸化膜53xを除去する速度の方が速くな
って、シリコン酸化膜53xが形成できない場合もあ
る。これは、酸化−エッチング(還元)の平衡状態は、
pHが大きいとエッチング反応のほうが優勢となる状態
に維持され、pHが小さいと酸化反応のほうが優勢とな
る状態に維持されるからである。つまり、酸化−エッチ
ングの平衡状態の位置は水素イオン濃度によって変わる
と考えられる。
【0149】図14は、Si−H2 0系の酸化還元反応
(Redox )のポテンシャル−pH平衡図である。同図に
おいて、横軸はpHを表し、縦軸は電圧を表している。
同図に示すように、電圧が0の状態のみをみると、pH
の変化に対するSiO2 ,H 2 SiO3 とそのイオンで
あるHSiO3 -,SiO3 -- との平衡状態の変化がわか
る。同図に示すように、電圧が0の状態においては、水
素イオン濃度が大きい領域(pHが小さい領域)では、
固体のSiO2 又はH2 SiO3 が安定して存在しやす
くなるので、酸化反応が促進される。一方、水素イオン
濃度が小さい領域(pHが9を越える程度に大きい領
域)では、HSiO3 -,SiO3 -- が安定して存在しや
すくなり、エッチング反応が促進されることことがわか
る。
【0150】したがって、酸化を促進する物質(例え
ば、酸素(O2 ),オゾン(O3 ),過酸化水素(H2
2 ),亜酸化窒素(N2 O),一酸化窒素(NO),
二酸化窒素(NO2 )など)を適量添加することによ
り、相対的に水酸基数を減少させ、シリコンの酸化反応
を促進させてシリコン酸化膜の形成を円滑,迅速に行な
わせることができる。
【0151】また、超臨界状態又は亜臨界状態の水等の
流動体に、塩素イオンを含む物質(例えば、塩化水素,
塩素,塩化ナトリウム,塩化カリウム,塩化カルシウム
や、その他の金属塩化物)を適量添加することによって
も、シリコンの酸化反応を促進させてシリコン酸化膜の
形成を円滑,迅速に行なわせることができる。また、超
臨界状態の水などに塩素イオンを含む物質を適量添加し
て温度,圧力の条件を適宜選択することにより、Si基
板の上に結晶性のシリコン酸化膜(つまり水晶膜)を形
成することができる。
【0152】また、超臨界状態又は亜臨界状態の流動体
に、カリウム(K),ナトリウム(Na),カルシウム
(Ca)等のアルカリ金属イオンを適量添加することに
よっても,Si基板等の酸化を促進することができる。
【0153】また、上述のように、超臨界状態の水に
は、形成されたシリコン酸化膜を溶解する能力があるの
で、約30MPa以上の圧力で酸化膜を形成したい場合
には、被処理物を構成する元素を含む物質(第4の実施
形態では、Si基板51を構成する元素であるSiを含
む物質(Si化合物など))を超臨界状態の水などの流
動体の中に含ませておくことが好ましい。水中に多くの
Si化合物などが含まれていると、ある程度以上多くの
Siが水中に溶解できなくなるため、Si基板やシリコ
ン酸化膜の水への溶解を抑制することができる。言い換
えると、酸化−エッチングの平衡状態が、Siが生じに
くい方向つまりエッチングよりも酸化が促進される方向
に移動するのである。よって、被処理物を構成する元素
を含む物質を超臨界状態の水などの流動体中に含ませて
おくことにより、酸化,窒化等の反応を促進することが
できる。
【0154】−第2の変形形態− 第4の実施形態においては、温度が臨界温度Tc以上で
圧力が臨界圧力Pc以上である超臨界領域Rcpの水を用
いたが、温度が臨界温度Tc以上で圧力が臨界圧力Pc
よりもやや低い範囲、又は圧力が臨界圧力Pc以上で温
度が臨界温度Tcよりもやや低い範囲である亜臨界領域
Rpcp の水やアンモニア,窒素などを用いてもよい(図
2参照)。特に、形成する酸化膜(あるいは窒化膜もし
くは酸窒化膜)の厚さや基板材料の種類により温度、圧
力の制約がある場合は、亜臨界領域Rpcp の水やアンモ
ニア,窒素などを用いるほうが有利な場合があるからで
ある。その場合にも、形成しようとする素子の特性を損
なわない条件を容易に選択することができ、上記実施形
態と同様の効果を発揮することができる。
【0155】また、本発明者達は、以下のような実験か
らむしろ亜臨界領域の方が大きな酸化速度が得られる場
合があることを発見している。
【0156】上記第4の実施形態の第1の変形形態に関
する実験において明らかになったのは、pHが大きいと
水酸化物イオンによってエッチングされるということ
は、水酸化物イオンが減少する領域に維持するか、解離
定数を小さくするかである。しかし、あまりに酸性状態
に維持することは別の不具合(ベッセルが腐食されるな
どの不具合)も生じるので、解離定数を小さくすること
が考えられる。
【0157】図11は、文献(K.S.Pitzer,J.Phys.Che
m.,86,4704(1982) )に記載されている図であって、圧
力をパラメータとして、水の温度と解離定数KW との関
係を示す図である。同図において、横軸は温度(℃)を
表し、縦軸は、解離定数KW の対数値log KW を表して
いる。同図に示すように、水の臨界圧力値である25.
33MPaよりも小さな圧力値15MPa,10MPa
付近において、解離定数KW がステップ状に低下する温
度値が観察される。例えば、圧力が15MPaの時に
は、温度が上昇していって340℃付近のある温度にな
るとlog KW が約−12から約−24に低下しており、
圧力が10MPaの時には、温度が上昇していって31
0℃付近のある温度になると、log KW が約−11から
約−27に低下している。水の臨界値は374℃である
ので、log KW が急激に低下する領域は、図2からわか
るように、超臨界領域でも亜臨界領域でもない領域であ
るが、図11に示されるように、圧力が10MPa,1
5MPaで温度が臨界温度374℃以上である亜臨界領
域になると、より安定して解離定数KW が小さくなるこ
とがわかる。
【0158】一方、上述のように、酸化−エッチングの
平衡関係が、イオンで溶解されてラジカルで酸化される
ことにより規定されることを考慮すると、図11の関係
から、流動体の状態を解離定数が極めて小さくなる領域
に保持することにより、酸化レートを大幅に高めること
が推測される。以上の知見に基づいて、本発明者達は、
臨界圧力付近の圧力と臨界圧力よりも低い圧力とにおけ
る酸化レートの相違を調べるための実験を行なった。
【0159】図12は、Si基板を圧力10MPa,2
5MPaで、温度400℃の水に60minの間さらし
た時のSi基板の赤外線吸収スペクトルを示す図であ
る。同図に示すように、圧力10MPaの水にさらされ
たSi基板の赤外線吸収スペクトルには、SiO2 の吸
収域に一致するピークが存在するが、圧力25MPaの
水にさらされたSi基板の赤外線吸収スペクトルにはS
iO2 の存在を示すピークはみられない。
【0160】このような事実から、超臨界領域ではな
く、圧力が臨界圧力Pc以下で温度が臨界温度Tc以上
の亜臨界領域、又は、圧力が臨界圧力Pc以下で温度が
臨界温度Tc以下で臨界温度Tcに近い領域に保持され
た流動体を用いて酸化を行うことにより、酸化−エッチ
ングの平衡状態をエッチング反応よりも酸化反応が促進
される側に移動させることができると推定することがで
きる。ただし、このような酸化促進現象が生じる理由に
ついてはまだ明らかになっているわけではないが、経験
的には確認されている事実である。
【0161】特に、この現象を効率よく利用するために
は、図11における温度が300℃よりも低い領域つま
り解離定数KW が大きい領域に保持されている水にSi
基板がさらされることによるエッチングを回避すべく、
予め400℃程度に加熱した水を10MPa,15MP
a付近の圧力に維持するとともに、酸化処理の終了後は
水を例えば窒素ガスなどでブローして一気に排出してか
らベッセル内を冷却することが好ましい。
【0162】−第3の変形形態− 本変形形態では、第4の実施形態の酸化処理を、ガラス
基板上のTFT中の酸化膜の形成に利用した例について
説明する。
【0163】図13(a)〜(d)は、第4の実施形態
の酸化処理を利用した本変形形態におけるTFTの製造
工程を示す断面図である。
【0164】図13(a)に示す工程の前に、パイレッ
クスガラスにより構成されるガラス基板131の上に、
ノンドープポリシリコン膜を堆積した後、これをパター
ニングして、nチャネル型TFT形成領域Rnとpチャ
ネル型TFT形成領域Rpとに、TFTの半導体層13
2a,132bをそれぞれ形成しておく。そして、この
半導体層132a,132bが形成されているガラス基
板131全体を、図9に示す装置中のベッセル70内に
設置する。その後、すでに説明した手順(図7(b)に
示す工程について説明した手順)により、超臨界状態の
水を利用した酸化処理を行なう。ただし、温度は400
℃程度の温度とする。この処理により、ポリシリコンか
らなる半導体層132a,132bの表面が酸化され
て、酸化シリコンからなるゲート絶縁膜133が形成さ
れる。
【0165】次に、図13(b)に示す工程で、ベッセ
ル70からガラス基板131を取り出し、ゲート絶縁膜
133のうち半導体層132a,132bの中央部に位
置する部分の上に、n型のポリシリコン膜からなるゲー
ト電極134a,134bをそれぞれ形成する。さら
に、nチャネル型TFT形成領域Rnの上を覆うフォト
レジストマスク135を形成し、フォトレジストマスク
135及びゲート電極134bをマスクとして、p型不
純物であるボロンイオン(B+)を半導体層132b内
に注入し、半導体層132bのうちゲート電極134b
の両側に位置する領域にp型拡散層136を形成する。
【0166】次に、図13(c)に示す工程で、pチャ
ネル型TFT形成領域Rpの上を覆うフォトレジストマ
スク137を形成し、フォトレジストマスク137及び
ゲート電極134aをマスクとして、n型不純物である
リンイオン(P+)を半導体層132a内に注入して、
半導体層132aのうちゲート電極134aの両側に位
置する領域にn型拡散層138を形成する。
【0167】次に、図13(d)に示す工程で、基板上
に酸化シリコンからなる層間絶縁膜140と、各TFT
の拡散層に接続されるAl配線141とを形成する。
【0168】従来の液晶パネルに設けられるTFTにお
いて、熱酸化法を採用するには、1000℃に耐える高
価な小型の石英基板を用いた高温プロセスを行なってい
るが、低コスト性,汎用性に欠けるという不具合があっ
た。一方、600℃以下の低温プロセスを採用する技術
も開発されているが、その場合でも、高価な石英基板を
用いる必要があり、安価な汎用ガラス基板を利用しうる
450℃以下の温度で熱酸化膜を形成する技術は未だ実
現していない。
【0169】それに対し、本変形形態によると、450
℃以下の温度で、ポリシリコン膜を酸化して酸化シリコ
ンからなるゲート絶縁膜を形成することができるので、
パイレックスガラスなどの汎用のガラス基板を利用する
ことが可能である。すなわち、熱酸化法によって形成さ
れた信頼性の高いゲート絶縁膜を有するTFTを、安価
な汎用性の高いガラス基板の上に形成することができ、
液晶パネルのコストの低減を図ることができる。
【0170】
【発明の効果】本発明の異物除去方法によれば、被処理
物中の異物を溶解する機能を有する流動体を超臨界状態
もしくは亜臨界状態に保持して、被処理物中の異物を除
去することにより、流動体が超臨界状態もしくは亜臨界
状態においては異物を溶解する機能を顕著に高めること
を利用して、被処理物の温度をそれほど高い温度に加熱
しなくても異物を容易に除去することができ、よって、
加熱による特性の劣化を回避つつ、被処理物の品質をさ
らに向上させることができる。
【0171】本発明の第1の膜形成方法によれば、反応
して第1の物質と第2の物質とを発生させる特性を有す
る原料を用い、原料及び第2の物質を溶解する機能を有
する溶媒を超臨界状態もしくは亜臨界状態に保持した状
態で原料を基板上で反応させて、第1の物質からなる膜
を形成するとともに、第2の物質を溶媒に溶解させて除
去することにより、後に第2の物質を除去するための処
理を行なわなくても、第1の物質のみからなる膜を形成
することができ、よって、加熱による特性の劣化を回避
しつつ、異物がほとんど混入されていない膜を簡素な工
程で形成することができる。
【0172】本発明の第2の膜形成方法によると、流動
体を超臨界流体もしくは亜臨界状態に保持しながら被処
理物を流動体に接触させて、被処理物の表面上に、被処
理物中の物質と流動体中の物質との反応により生じた反
応生成物の膜を形成するようにしたので、被処理物の温
度をそれほど高い温度に加熱しなくても容易に膜を形成
することができ、よって、高温にすると品質が劣化する
性質を有する被処理物についても、品質の劣化を招くこ
となく膜を形成することが可能となる。
【0173】本発明の膜形成装置によれば、有機金属を
含む原料の反応により生じる第1の物質の膜を形成する
ための膜形成装置として、溶媒を貯蔵するための貯蔵装
置と、溶媒を超臨界状態もしくは亜臨界状態に保持する
ための温度圧力調整装置と、原料供給装置と、溶媒中の
原料の濃度を制御するための原料濃度制御装置と、基板
を設置するためのベッセルと、基板温度制御機構とを設
けることにより、簡素な構成でありながら、異物がほと
んど混入されていない膜を形成する機能を発揮すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態に
よる薄膜形成工程を示す部分断面図である。
【図2】二酸化炭素や水などの流動体の状態図である。
【図3】純二酸化炭素中におけるカリオフィレンの溶解
度の圧力依存性を示す図である。
【図4】第2の実施形態における超臨界流動体中での薄
膜形成を行なう薄膜形成装置の構造を概略的に示す部分
断面図である。
【図5】(a)〜(d)は、第3の実施形態の半導体装
置の製造工程のうちゲート電極を形成するまでの工程を
示す断面図である。
【図6】(a)〜(c)は、第3の実施形態の半導体装
置の製造工程のうちゲート電極を形成した後、表面保護
膜を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図7】(a)〜(d)は、第4の実施形態における半
導体装置の製造工程のうちゲート電極を形成するまでの
工程を示す断面図である。
【図8】(a)〜(c)は、第4の実施形態における半
導体装置の製造工程のうちゲート電極を形成した後、配
線層を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図9】第4の実施形態において用いた膜形成装置の構
造を概略的に示す部分断面図である。
【図10】(a)〜(d)は、第4の実施形態を利用し
た酸窒化膜形成工程を含むロジック・不揮発性メモリ混
載型半導体装置の製造工程の一部を示す断面図である。
【図11】第4の実施形態の第2の変形形態に関する図
であって、圧力をパラメータとして、水の温度と解離定
数KW との関係を示す図である。
【図12】第4の実施形態の第2の変形形態に関する図
であって、Si基板を圧力10MPa,25MPaで、
温度400℃の水にさらした時のSi基板の赤外線吸収
スペクトルを示す図である。
【図13】(a)〜(d)は、第4の実施形態の酸化処
理を利用した第3の変形形態におけるTFTの製造工程
を示す断面図である。
【図14】Si−H2 0系の酸化還元反応のポテンシャ
ル−pH平衡図である。
【符号の説明】
11 Si基板 12 シリコン酸化膜 13 白金薄膜 14 BST薄膜 15 ベッセル 17 ベッセル 18 加熱機構付き試料台 20 二酸化炭素ボンベ 21 温度圧力調整装置 22 溶質濃度制御装置 23 溶質供給装置 24 Si基板 25 素子分離用酸化膜 26 チャネルストップ領域 27 しきい値制御用注入層 28 ゲート絶縁膜 28x シリコン酸化膜 29 強誘電体層 29x YMO薄膜 30 ゲート電極 30x ポリシリコン膜 31 n型拡散層 32 層間絶縁膜 33 コンタクトホール 34 タングステンプラグ 35 アルミ配線 36 表面保護膜 37 ベッセル 38 加熱機構付き試料台 51 Si基板 52 素子分離用酸化膜 53 ゲート酸化膜 53x シリコン酸化膜 54 ゲート電極 55 層間絶縁膜 56 コンタクトホール 57 タングステンプラグ 58 アルミニウム配線 59 表面保護膜 61 しきい値制御用注入層 62 チャネルストップ領域 63 n型拡散層 70 ベッセル 71 加熱機構付き試料台 72 水 76 タンク 77 ボンベ 78 開閉弁 79 冷却器 80 液体ポンプ 81 冷却・析出器 82 背圧制御弁 83 容器

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物の内部の異物を除去する方法で
    あって、 上記異物を溶解するための流動体を超臨界状態もしくは
    亜臨界状態に保持しながら、上記被処理物を上記流動体
    に接触させて異物を除去することを特徴とする異物除去
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の異物除去方法において、 上記被処理物は、有機金属又は有機金属錯体を含む原料
    の反応により生じた第1の物質により構成されており、
    上記異物は、上記有機金属又は有機金属錯体を含む原料
    の反応により生じた炭素化合物からなる第2の物質であ
    ることを特徴とする異物除去方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の異物除去方法において、 上記被処理物は、有機金属又は有機金属錯体を含む原料
    をその溶媒に溶解させた状態で形成された膜であること
    を特徴とする異物除去方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の異物除去方法において、 上記原料の溶媒は、炭化水素又はハロゲン化炭化水素に
    属する化合物のうち少なくともいずれか1つの化合物で
    あることを特徴とする異物除去方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の異物除去方法において、 上記原料は、DPM(ヂピバロイルメタナート)基を含
    む化合物であることを特徴とする異物除去方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載
    の異物除去方法において、 上記流動体として、二酸化炭素を用いることを特徴とす
    る異物除去方法。
  7. 【請求項7】 反応して第1の物質と第2の物質とを発
    生させる特性を有する原料を用い、上記第1の物質から
    なる膜を基板上に形成する膜形成方法であって、 上記原料と、上記第2の物質を溶解するための溶媒とを
    準備する工程(a)と、 上記溶媒の温度及び圧力を超臨界状態もしくは亜臨界状
    態に保持する工程(b)と、 上記基板を加熱して基板の表面温度を上記原料の反応が
    可能な温度に保持しながら、上記基板の表面に上記原料
    と超臨界状態又は亜臨界状態の溶媒とを接触させて上記
    第1の物質からなる膜を基板上に形成するとともに、上
    記第2の物質を上記溶媒に溶解させて除去する工程
    (c)とを備えていることを特徴とする膜形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の膜形成方法において、 上記溶媒は、超臨界又は亜臨界状態において上記原料を
    溶解する機能を有するものであることを特徴とする膜形
    成方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載の膜形成方法におい
    て、 上記工程(a)においては、上記原料として有機金属又
    は有機金属錯体を含む化合物を準備することを特徴とす
    る膜形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の膜形成方法において、 上記工程(a)においては、上記有機金属又は有機金属
    錯体を含む化合物としてDPM(ヂピバロイルメタナー
    ト)基を含む化合物を準備することを特徴とする膜形成
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のうちいずれか1つに
    記載の膜形成方法において、 上記工程(a)においては、上記溶媒として二酸化炭素
    を準備することを特徴とする膜形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項7〜11のうちいずれか1つに
    記載の膜形成方法において、 上記工程(c)では、上記第1の物質からなる膜とし
    て、常誘電体膜,強誘電体膜及び金属膜のうちいずれか
    1つを形成することを特徴とする膜形成方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の膜形成方法におい
    て、 上記工程(c)では、結晶状態の上記常誘電体膜,強誘
    電体膜及び金属膜のうちいずれか1つを形成することを
    特徴とする膜形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項7〜11のうちいずれか1つに
    記載の膜形成方法において、 上記基板として、常誘電体膜,強誘電体膜及び金属膜の
    うち少なくともいずれか1つを有するものを用いること
    を特徴とする膜形成方法。
  15. 【請求項15】 請求項7〜11のうちいずれか1つに
    記載の膜形成方法において、 上記基板として、半導体基板を用いることを特徴とする
    膜形成方法。
  16. 【請求項16】 請求項7〜11のうちいずれか1つに
    記載の膜形成方法において、 上記工程(c)では、上記第1の物質からなる膜とし
    て、結晶状態の誘電体膜又は金属膜を形成することを特
    徴とする膜形成方法。
  17. 【請求項17】 半導体基板の上に,強誘電体層及びゲ
    ート電極を有するMIS型半導体装置において、 上記強誘電体層は、反応して第1の物質と第2の物質と
    を発生させる原料と、上記第2の物質を溶解するための
    溶媒とを、溶媒の温度及び圧力を超臨界状態もしくは亜
    臨界状態に保持しつつ半導体基板の表面に接触させるこ
    とにより、形成されたものであることを特徴とする半導
    体装置。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の半導体装置におい
    て、 上記強誘電体層と上記半導体基板との間に設けられた常
    誘電体層をさらに備え、 上記常誘電体層は、反応して第1の物質と第2の物質と
    を発生させる原料と、上記第2の物質を溶解するための
    溶媒とを、溶媒の温度及び圧力を超臨界状態もしくは亜
    臨界状態に保持しつつ半導体基板の表面に接触させるこ
    とにより、形成されたものであることを特徴とする半導
    体装置。
  19. 【請求項19】 被処理物の表面上に膜を形成する方法
    であって、 流動体を超臨界状態もしくは亜臨界状態に保持しなが
    ら、上記被処理物を上記流動体に接触させて、上記被処
    理物の表面上に、上記被処理物中の物質と上記流動体中
    の物質との反応により生じた反応生成物の膜を形成する
    ことを特徴とする膜形成方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の膜形成方法におい
    て、 上記流動体として酸素を含んでいる物質を用い、 上記被処理物の表面上に、上記被処理物中の物質の酸化
    膜を形成することを特徴とする膜形成方法。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の膜形成方法におい
    て、 上記流動体として、水,酸素及び亜酸化窒素のうち少な
    くともいずれか1つを用いることを特徴とする膜形成方
    法。
  22. 【請求項22】 請求項20又は21記載の膜形成方法
    において、 上記被処理物としてシリコン層を用い、上記被処理物の
    表面上にシリコン酸化膜を形成することを特徴とする膜
    形成方法。
  23. 【請求項23】 請求項20又は21記載の膜形成方法
    において、 上記被処理物としてシリコン窒化層を用い、上記被処理
    物の表面上にシリコン酸窒化膜を形成することを特徴と
    する膜形成方法。
  24. 【請求項24】 請求項20〜23のうちいずれか1つ
    に記載の膜形成方法において、 上記酸化膜が形成された被処理物をさらに超臨界状態も
    しくは亜臨界状態の窒素を含む流動体に接触させて、上
    記酸化膜を酸窒化膜にすることを特徴とする膜形成方
    法。
  25. 【請求項25】 請求項21〜23のうちいずれか1つ
    に記載の膜形成方法において、 上記流動体として、水,酸素及び亜酸化窒素のうち少な
    くともいずれか1つに加えて酸化促進物質を用いること
    を特徴とする膜形成方法。
  26. 【請求項26】 請求項25記載の膜形成方法におい
    て、 上記酸化促進物質として、オゾン(O3 ),過酸化水素
    (H22 ),二酸化窒素(NO2 )及び一酸化窒素
    (NO)のうち少なくともいずれか1つを用いることを
    特徴とする膜形成方法。
  27. 【請求項27】 請求項20〜23のうちいずれか1つ
    に記載の膜形成方法において、 上記流動体として、酸素を含む物質に加えて塩素を含む
    物質を用いることを特徴とする膜形成方法。
  28. 【請求項28】 請求項27記載の膜形成方法におい
    て、 上記塩素を含む物質として、塩化水素,塩素,塩化ナト
    リウム,塩化カリウム,塩化カルシウム及びその他の金
    属塩化物のうち少なくともいずれか1つを用いることを
    特徴とする膜形成方法。
  29. 【請求項29】 請求項20〜23のうちいずれか1つ
    に記載の膜形成方法において、 上記流動体として、酸素を含む物質に加えてアルカリ金
    属イオンを生ぜしめる物質を用いることを特徴とする膜
    形成方法。
  30. 【請求項30】 請求項19記載の膜形成方法におい
    て、 上記流動体として、窒素を含んでいる物質を用い、 上記被処理物の表面上に、上記被処理物中の物質の窒化
    膜を形成することを特徴とする膜形成方法。
  31. 【請求項31】 請求項30記載の膜形成方法におい
    て、 上記流動体として、窒素,アンモニア及びアミン系物質
    のうち少なくともいずれか1つを用いることを特徴とす
    る膜形成方法。
  32. 【請求項32】 請求項30又は31記載の膜形成方法
    において、 上記被処理物としてシリコン層を用い、上記被処理物の
    表面上にシリコン窒化膜を形成することを特徴とする膜
    形成方法。
  33. 【請求項33】 基板上に有機金属又は有機金属錯体を
    含む原料の反応により生じる第1の物質の膜を形成する
    ための膜形成装置であって、 上記基板を設置するためのベッセルと、 上記原料及び原料の反応により生じた第2の物質を溶解
    するための溶媒を貯蔵する貯蔵装置と、 上記溶媒を超臨界状態もしくは亜臨界状態に保持するよ
    う上記溶媒の温度及び圧力を調整する温度圧力調整装置
    と、 上記原料を上記ベッセルに供給するための原料供給装置
    と、 上記原料供給装置から供給される原料を上記溶媒に溶解
    させて原料の濃度を制御する原料濃度制御装置と、 上記基板の表面温度を上記原料の反応が可能な温度に維
    持する基板温度制御機構とを備えていることを特徴とす
    る膜形成装置。
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