JP2000353301A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JP2000353301A
JP2000353301A JP16481099A JP16481099A JP2000353301A JP 2000353301 A JP2000353301 A JP 2000353301A JP 16481099 A JP16481099 A JP 16481099A JP 16481099 A JP16481099 A JP 16481099A JP 2000353301 A JP2000353301 A JP 2000353301A
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JP16481099A
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Hideki Saga
秀樹 嵯峨
Yasushi Suketa
裕史 助田
Hiroaki Nemoto
広明 根本
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】歩留まりの低い特殊な磁束検出手段を用いるこ
となく記録磁区から高分解能かつ低雑音の再生信号を検
出すること。 【解決手段】表面に凹凸構造を有する記録媒体を局所的
に加熱する加熱手段と、該記録媒体上の加熱位置近傍に
磁界を印加する磁界印加手段と、前記記録媒体上を走査
して磁束を検出する磁束検出手段とを有し、ランド上に
トラック中心を置きトラック直交方向の幅がランド幅以
上である前記記録磁区を形成するか、かつ/またはラン
ド幅(Wl)以上かつグルーブ幅(Wg)の2倍とラン
ド幅の和(2×Wg+Wl)以下のトラック直交方向感
度幅を持ち前記記録媒体上を走査して磁束を検出する磁
束検出手段とを備える。 【効果】記録密度を向上させることが可能となり、情報
記録再生装置の容量あたりのコストを低減することが可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面に凹凸構造を有
する基体表面に製膜された磁気記録膜上の記録磁区によ
って情報を保持する記録媒体を用いる情報記録再生装置
において、熱磁気記録により情報を記録し、前記記録媒
体上での磁束を検出して情報の再生を行う情報記録再生
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平10−21598号公報に見られ
る「光磁気再生および磁気再生の両方が可能な従来の情
報記録媒体およびその記録再生装置」(従来技術)にお
いては、記録媒体上に形成された光磁気記録膜に対して
光源からの記録光を基板越しに照射,加熱して反転磁区
を形成することにより記録を行っていた。また情報の再
生は、前述の光磁気記録膜に対して光源からの再生光を
基板越しに照射して反射光の偏光面の回転を検出するこ
と、および光磁気記録膜上に第2の磁性層を形成し、こ
の第2の磁性層から漏洩磁束再生を行うことによって行
われていた。
【0003】また特許2665022号公報に見られる
「磁気ヘッド及びその製造方法」(第2の従来技術)に
おいては、湾曲部を有する基材上に磁気抵抗効果膜を形
成することにより、光パルス磁界変調記録によって形成
された略三日月状の記録磁区に対応して、記録感度分布
が湾曲した磁気抵抗効果素子を製造する方法が開示され
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に回折限界まで絞
り込まれた光スポットを用いて熱磁気記録を行う場合に
は、光パルス磁界変調記録による方法が、記録パワー・
マージンを広く確保できて有利とされている。しかし光
パルス磁界変調記録では1回の光パルス照射ごとに略円
形領域の磁化方向が決定されるため、結果的に記録磁区
が略三日月状となる。このため感度分布が略直線状であ
る通常の磁束検出手段で再生を行う場合には、再生分解
能が劣化する問題を有する。これは磁束検出手段が磁壁
を通過する時刻がトラック中心からの距離によって異な
り、記録磁区からの応答波形が時間軸方向に広がるため
である。また略三日月状の記録磁区の先端では磁壁同士
が非常に接近し、不安定となって予期せぬ磁区形状を発
生しやすい。この部分からの応答は本来記録されたユー
ザ・データとは異なるものとなるので、雑音となって正
常なユーザ・データ再生の妨げとなる。以上の結果、記
録密度を十分に向上させることができず、情報記録再生
装置のサイズおよび情報記録再生装置のコストの点で不
利であった。
【0005】また第2の従来技術では基材の湾曲部上に
磁気抵抗効果素子を形成するため素子製造上の歩留まり
が低く、情報記録再生装置のコストの点で不利であっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の問題を解決する目
的で、表面に凹凸構造を有する基体表面に製膜された垂
直磁気記録膜上の記録磁区によって情報を保持する記録
媒体を用いる情報記録再生装置において、該磁気記録媒
体を局所的に加熱する加熱手段と、前記記録媒体上の加
熱位置近傍に磁界を印加する磁界印加手段と、前記記録
膜上を走査して磁束を検出する磁束検出手段とを有し、
ランド上にトラック中心を置きトラック直交方向の幅が
ランド幅以上である前記記録磁区を形成する。
【0007】または表面に凹凸構造を有する基体表面に
製膜された磁気記録膜上の記録磁区によって情報を保持
する記録媒体を用いる情報記録再生装置において、前記
磁気記録を局所的に加熱する加熱手段と、前記記録媒体
上の加熱位置近傍に磁界を印加する磁界印加手段と、ラ
ンド幅(Wl)以上かつグルーブ幅(Wg)の2倍とラ
ンド幅の和(2×Wg+Wl)以下のトラック直交方向
感度幅を持ち前記記録媒体上を走査して磁束を検出する
磁束検出手段とを備える。
【0008】以上の構成により、特に高線密度記録に有
利な光パルス磁界変調記録を用いた場合でも、記録磁区
の湾曲に起因する再生分解能の劣化が抑えられる。また
略三日月状記録磁区の先端部の不安定さに起因する雑音
の発生も抑えられる。このため歩留まりの低い特殊な磁
束検出手段を用いることなく記録密度を向上させること
が可能となり、情報記録再生装置のサイズおよび情報記
録再生装置のコストの点できわめて有利となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の具体
的な実施形態について詳細に説明する。
【0010】第1図は本発明による情報記録再生装置の
構成例を示した第1の図である。記録または再生動作に
並行して行われる記録, 再生位置情報の取得は次の通り
行われる。すなわち半導体レーザ113から出射された
レーザ光はコリメート・レンズ114によって平行光に
変換され、偏光ビーム・スプリッタ128を通過して1
/4波長板127で円偏光に変換される。ここで偏光ビ
ーム・スプリッタ128は、半導体レーザ113からの
出射レーザ光の偏光を全透過するものとする。さらに出
射光は対物レンズ126およびSIL(Solid I
mmersion Lens)122によって基板12
0上に形成された記録膜119に円偏光の状態で絞り込
まれ、光スポット(図示せず)を形成する。ここで半導
体レーザ113から出射されるレーザ光の強度は記録膜
119上の記録磁区(図示せず)を破壊しない程度に十
分に低いものとする。次に記録膜119からの反射光は
SIL122,対物レンズ126を通過後、1/4波長
板127によって半導体レーザ113からの出射レーザ
光とは直交する直線偏光に変換される。さらにこの反射
光は偏光ビーム・スプリッタ128によって全反射さ
れ、検出レンズ115によって光検出器116上に絞り
込まれる。従って光検出器116は光スポット部分にお
ける反射光強度信号を出力する。反射光強度信号は増幅
器109によって適当なレベルまで増幅された後に、ア
ドレス認識回路105およびアクチュエータ駆動回路1
10に入力される。また、以上で説明した光による反射
率検出と同時に、磁束検出手段であるGMR素子117
は記録膜119の表面を走査し、磁束分布の検出を行
う。記録磁区の配列を反映したGMR素子117の出力
は増幅器111によって必要なレベルまで増幅された後
に、復号器106,アクチュエータ駆動回路110およ
びアドレス認識回路105に入力される。アドレス認識
回路105は先の反射光強度信号およびGMR素子信号
から各々の走査位置を解析し、システム・コントローラ
104に伝達する。システム・コントローラ104は光
スポットおよびGMR素子117の位置情報および外部
機器からの記録再生要求に従って、アクチュエータ駆動
回路110,磁気ヘッド駆動回路107,レーザ駆動回
路108の制御を適宜行う。アクチュエータ駆動回路1
10はシステム・コントローラ104からの指示,反射
光強度信号およびGMR素子信号に従って、目的の記録
トラック(図示せず)の中心位置を光スポットが適切な
サイズで走査するよう、あるいはGMR素子117が目
的の記録トラックの中心位置を適切に走査するようにV
CM(Voice Coil Motor)112,レ
ンズ・アクチュエータ125,アクチュエータ121の
駆動を行う。VCM112はこの駆動信号に従いジンバ
ル・アーム124の先に固定されたスライダ118を移
動させ、記録膜119上の任意位置に位置づける。スラ
イダ118上には記録コイル123,SIL122,G
MR素子117およびレンズ・アクチュエータ125の
基部が積載されており、SIL122すなわち光スポッ
ト位置とGMR素子117間の相対位置関係はアクチュ
エータ121によって制御される。SIL122とGM
R素子117間の相対位置の制御は以下のいずれの方法
によっても良い。すなわち光スポットの位置を基準とし
てスライダ118の位置をVCM112が制御し、光ス
ポットとGMR素子117が同一トラックを走査するよ
うにアクチュエータ121を制御するか、光スポットと
GMR素子117が一定トラック数を隔てて走査するよ
うにアクチュエータ121を制御する。またはGMR素
子117の位置を基準としてスライダ118の位置をV
CM112が制御し、GMR素子117と光スポットが
同一トラックを走査するようにアクチュエータ121を
制御するか、GMR素子117と光スポットが一定トラ
ック数を隔てて走査するようにアクチュエータ121を
制御する。これらの相対位置関係の制御は常時行っても
良いし、所定の時間間隔を隔てて行っても良い。
【0011】情報の記録時においては、記録すべきユー
ザ・データ100が外部機器とのインタフェース回路1
01を介してシステム・コントローラ104によって受
け取られ、必要に応じてエラー検出,訂正情報等の付加
後、符号器103に伝えられる。符号器103はユーザ
・データ100を(1,7)変調後NRZI変換を施
し、媒体上の記録磁区の配列を反映した信号を生成す
る。記録波形発生回路102はこの信号を参照し、記録
磁界の制御信号およびレーザ発光強度の制御信号を発生
する。磁気ヘッド駆動回路107はシステム・コントロ
ーラ104からの指示を受け、記録磁界の制御信号に従
って記録コイル123を駆動し、光スポット部分に記録
磁界を発生する。またレーザ駆動回路108もシステム
・コントローラ104からの指示を受け、レーザ発光強
度の制御信号に従って記録エネルギー源である半導体レ
ーザ113を駆動する。半導体レーザ113から出射さ
れたレーザ光はコリメート・レンズ114,偏光ビーム
・スプリッタ128,1/4波長板127を介して対物
レンズ126およびSIL122によって絞り込まれ、
円偏光状態で基板120上の記録膜119を加熱する。
ここでレーザ光による加熱領域は記録磁界の印加領域に
比べて広いものとする。記録膜119は膜面垂直方向に
磁化容易軸を有する垂直磁気記録膜であり、常温での保
磁力は外部から印加される記録磁界よりも高く、記録時
のレーザ光による加熱時の保磁力は記録磁界よりも低い
ものとする。後述する通りレーザ光による加熱および記
録磁界を制御することにより、記録膜119上に所望の
記録磁区を形成することができる。
【0012】情報の再生時においては、記録膜119表
面をGMR素子117によって走査し、磁束分布を検出
する。記録磁区の配列を反映したGMR素子117の出
力は増幅器111によって必要なレベルまで増幅された
後に、アクチュエータ駆動回路110,復号器106お
よびアドレス認識回路105に入力される。復号器10
6は符号器103の逆変換を施すことにより記録されて
いたデータを復元し、復元結果をシステム・コントロー
ラ104に伝える。システム・コントローラ104は必
要に応じてエラー検出,訂正等の処理を行い、インタフ
ェース回路101を介して再生されたユーザ・データ1
00を外部機器に受け渡す。
【0013】第2図は第1図で示された本発明による情
報記録再生装置の動作を詳細に説明した図である。今、
記録時にユーザ・データ100が符号器103で変換さ
れ、記録データ200が得られたものとする。記録デー
タ200は記録波形発生回路102を介して磁気ヘッド
駆動回路107に伝えられ、記録膜119上の光スポッ
トによる加熱位置近傍に記録磁界を発生する。また記録
磁界は記録膜119に垂直に印加されるものとする。同
時にレーザ駆動回路108はレーザ発光強度201で示
した通り、トラックに沿った記録磁区長の最小変化単位
(検出窓幅)に同期したパルス状に半導体レーザ113
を駆動する。光スポットによって加熱された領域では記
録膜119の保磁力が低下して記録磁界を下回り、その
領域の磁化が記録磁界の方向にならう。記録膜119は
光スポットの走査にともない加熱領域の中心を一定間隔
で移しながら間欠的に加熱,冷却を繰り返すので、光パ
ルスの照射ごとに略円形領域の磁化方向が決定される。
光パルスの照射間隔を短縮してゆくと前記の略円形領域
が重なり合い、光パルスの照射ごとにあたかも略三日月
状の記録磁区が形成されるかのように記録が行われる。
記録磁区203はこの結果を表したもので、レーザ発光
強度201および記録磁界202に示された記録動作を
行った場合に形成される記録膜119上の記録磁区形状
を見たものである。第2図中光スポットは左から右に向
かって走査し、記録磁界が正の場合には紙面上向き方向
の磁区(黒色)が、記録磁界が負の場合には紙面下向き
の磁区(白色)が形成される。以上の記録方法は、熱磁
気記録の一種である光パルス磁界変調記録として広く知
られた記録方式である。光パルス磁界変調記録では記録
磁区のサイズ(走査方向の磁壁間隔)が光スポットのサ
イズに律則されにくいため、特に微小な記録磁区の形成
において有利な方法である。情報の再生時には記録磁区
203上をGMR素子117で走査し、再生信号204
を得る。再生信号204はユーザ・データ100が符号
器103において変換された結果である記録データ20
0を反映しており、必要に応じて増幅,等化,2値化,
復号等の処理を施されてユーザ・データに復元される。
なお以降の説明においては光パルス磁界変調記録による
記録磁区形状を例にとって説明を行うが、これは記録を
光パルス磁界変調記録に限定する意図のものではなく、
他の熱磁気記録方式であるDC光磁界変調記録または光
変調記録等による記録磁区に対しても有効である。
【0014】第3図は本発明における情報記録媒体の構
造を部分的に示した図である。垂直磁気記録膜306は
第3図に示したようにあらかじめ凹凸構造を有する基板
305上に成膜されている。基板305はディスク状,
テープ状あるいはカード状等の形状が考えられるが、特
定の形状である必要はない。基板305にはアルミニウ
ム等の金属板,ポリカーボネート等の合成樹脂板,カー
ボン等の非金属板等が考えられるが、光源波長における
光透過性は必須ではない。基板305の表面には、従来
のCD−ROM等と同様の射出成形,紫外線硬化樹脂を
用いた転写あるいは直接のリソグラフィー等によって凹
凸構造が形成されている。基板305の表面には相対的
に高い(凸でありGMR素子308側に近い)ランド3
01と、相対的に低い(凹でありGMR素子308側か
ら離れている)グルーブ300とが交互に螺旋状もしく
は同心円状に形成されている。またユーザ・データの記
録時に光スポットによって記録磁区が形成され、再生時
にGMR素子308によって走査される帯状に連続した
範囲のトラック304は、ランド301上にその中心を
有する。第1図および第2図を用いて説明した本発明に
おける情報記録装置は、ランド301を中心としたトラ
ック304に光パルス磁界変調記録によって記録磁区3
02を形成し、略三日月状である記録磁区302の先端
部はランド301を越えてグルーブ300内に位置す
る。再生用のGMR素子308はトラック304に沿っ
てトラック中心303を目標として走査する。またトラ
ック中心303に沿って、ランド301中央にはランド
301平坦部とは高さの異なる(凹構造である)ピット
307が形成されている。ただし本発明においてピット
307は必須ではない。グルーブ300およびピット3
07の深さは、記録エネルギー源の波長の1/4程度で
あれば、後述する光の干渉効果が高く、変調度の高い信
号を得ることができる。一般的にランド301の平坦部
とピット307,グルーブ300では、垂直磁気記録膜
306の厚さの違い,垂直磁気記録膜306内部での応
力の違い,垂直磁気記録膜306膜面の曲率の違い,基
板305の表面荒さの違い等に起因して保磁力が異な
る。今、仮にピット307底部やグルーブ300におけ
る常温保磁力Hc1がランド301平坦部の常温保磁力
Hc2よりも低いものとする。すると例えば全体をHc
2よりも十分に強い膜面に垂直な磁界中で一様に磁化し
た後、今度は逆向きでHc1よりも強くHc2未満の磁
界中でピット307底部やグルーブ300を部分的に反
転磁化すれば、ピット307の形状に一致した磁区分布
が得られる。あるいは一定の外部磁界を印加した状態で
垂直磁気記録膜306全体を垂直磁気異方性が低下しな
い程度に加熱して全体を一様方向に磁化した後、外部印
加磁界が磁化反転を起こさせたいピット307底部やグ
ルーブ300の保磁力以上であり、磁化反転を起こさせ
たくないランド301平坦部の保磁力以下となるような
温度で外部印加磁界の方向を反転後冷却すれば、ピット
307の形状に一致した磁化分布を実現できる。ここで
第3図中の垂直磁気記録膜306表面の塗色および矢印
は磁区の磁化方向を示しており、白色は垂直磁気記録膜
306に関して空間側から基板側に向かう磁化(下向
き)、黒色は記録膜に関して基板側から空間側に向かう
磁化(上向き)を表している。但しここでの説明はHc
1とHc2間の大小関係や凹凸構造における磁化方向を
規定するものではなく、Hc1とHc2に違いがあれば
部分的に反転磁区が形成できるので、ピット307の形
状および配置に記録媒体上における位置情報を反映させ
ておけば、GMR素子308の位置の特定に利用するこ
とができる。たとえばGMR素子308のサーボ動作
は、例えばピット307における反転磁区を用いたサン
プル・サーボ方式等によって行えば良い。一方、光スポ
ットあるいは光照射位置の特定は、例えばグルーブ30
0による光の回折あるいはピット307による光の干渉
を用いて行う。トラック中心303からの光スポット,
光照射位置中心の誤差に関してはグルーブ回折光による
プッシュ・プル方式やピット307によるサンプル・サ
ーボ方式によって誤差信号を生成すれば良い。また記録
媒体上におけるトラック304の識別に関しては、所定
の規則に従ってトラック識別番号を示すピット307を
形成し、光の干渉による見かけの反射率変化で信号を取
得する。プッシュ・プル方式、あるいはピットによるサ
ンプル・サーボ方式は広く一般に用いられている誤差信
号生成方式(例えば1989年,ラジオ技術社刊「光デ
ィスク技術」,ISBN4−8443−0198−5の
95ページ等)であり、ここでは詳細な説明を省略す
る。ただしグルーブ300の深さが記録エネルギー源の
波長の1/4程度である場合に、ランド301とグルー
ブ300の幅が等しいと反射光量が極端に減少して誤差
信号の生成が困難となるので、磁束検出手段の出力振幅
を考慮すると、ランド301はグルーブ300よりも幅
広であることが望ましい。またグルーブ300およびピ
ット307は凹構造でも凸構造でも光学的位相差という
観点からは本質的な差はない。しかしランド301上に
記録を行う場合には、衝突によるGMR素子308の破
壊の観点および後述の理由から、グルーブ300および
ピット307はランド301に対して凹構造であること
が望ましい。またピット307による反転磁区は、CD
−ROM等と同様に、記録媒体製造段階で予め固定され
るユーザ情報そのものの記録に用いても良い。
【0015】第5図は本発明における望ましい記録再生
方法を示した図、第4図は本発明の意図しない記録再生
方法を示した図である。第4図および第5図は、情報記
録媒体を垂直磁気記録膜面側すなわちGMR素子40
4,504による再生側から見た場合の模式図である。
ランド407はグルーブ406に比して凸となってお
り、GMR素子404に近くなっている。またランド5
07もグルーブ506に比して凸となっており、GMR
素子504に近くなっている。GMR素子404,50
4の矩形は、GMR素子が感度を有する領域を表すもの
とする。なお第3図におけるようなピット307は省略
したが、これはピット307の必然性の有無について意
図するものではない。
【0016】第4図に示したように、GMR素子404
のトラック直交方向(半径方向)の感度幅よりも記録磁
区405の幅が狭く、記録磁区405の両端がグルーブ
406に達していない場合(本発明で意図しない記録再
生方法)には、光パルス磁界変調記録による略三日月状
の記録磁区405の先端部まで走査することになる。し
たがって記録磁区405の先端部と中央部ではGMR素
子404が磁壁を通過する時刻が異なる。このため記録
磁区405からの応答が時間軸方向に広がって、結果と
して再生分解能の低下をもたらす。また略三日月状の記
録磁区405の先端では磁壁同士が非常に接近し、不安
定となって予期せぬ磁区形状を発生しやすい。この部分
からの応答は本来記録されたユーザ・データとは異なる
ものとなるので、GMR素子404でトラックN402
上を再生した場合の雑音となって、正常なユーザ・デー
タ再生の妨げとなる。以上の問題を回避するために、G
MR素子404のトラック直交方向の感度幅を狭め、記
録磁区405のトラック中央部付近のみを再生すること
も可能ではあるが、一般に磁束検出手段の出力信号振幅
はトラック直交方向の感度幅に比例するため、無闇に狭
めることはできない。またここでは記録磁区405がラ
ンド407の平坦部内に収まっているので、グルーブ4
06の存在は再生時には特に意味をなさない。すなわち
グルーブ406がない場合でも再生分解能は変化しな
い。
【0017】一方、第5図は本発明の意図する記録再生
方法を示しており、ランド507の幅よりも記録磁区5
05の幅が広く、略三日月状の記録磁区505の先端部
はグルーブ506内まで達している。これは記録時の記
録パワー(記録膜面におけるレーザ発光強度のピーク
値)を強めて光パルスごとの加熱領域を拡大したり、記
録媒体の熱的記録感度を向上させること等によって簡単
に実現できる。また略三日月状の記録磁区505の幅が
大きくなった場合には、必然的に磁壁の曲率半径も大き
くなる。第5図の場合においても第4図の場合と同様に
GMR素子504は光パルス磁界変調記録による略三日
月状の記録磁区505の先端部まで走査することになる
が、記録磁区505の先端部付近はグルーブ506内に
存在しており、ランド507上の磁区に比べてグルーブ
506の深さ分だけGMR素子504から離れることと
なる。現在実用化されているGMR素子の記録膜面から
の浮上距離は30nm程度であり、今後の高密度化につ
れてますます浮上距離は減少する方向にある。従来の光
ディスクと同一のプロセスを用いれば、グルーブ506
は数nm〜100nm以上の深さで任意の深さで形成す
ることが可能である。したがってランド507表面とグ
ルーブ506表面ではGMR素子504までの距離が大
幅に異なることとなり、グルーブ506内の磁区がGM
R再生信号に寄与する効率は大幅に低下する。これらに
よりGMR素子504でトラックN502上を再生して
も、略三日月状の記録磁区505の先端部に起因する再
生分解能の低下および雑音の発生を回避することができ
る。またランド507上においては磁壁の曲率半径が大
きい部分がGMR再生信号に主に寄与するので、再生時
における時間軸方向への応答の広がりが抑えられ、高分
解能再生に関してますます有利となる。ここでGMR素
子504のトラック直交方向の感度幅はランド507の
幅と等しいか、それよりも若干長いことが望ましいが、
グルーブ508の幅の2倍にランド507の幅を加えた
長さを越えると目標トラック上の記録磁区に加えて隣接
トラックの記録磁区からの応答が増大し、再生クロスト
ークによって正常な情報再生が期待できなくなる。
【0018】第6図は本発明による再生信号の改善効果
を示した図である。記録媒体には膜厚30nmのTbF
eCo垂直磁気記録膜を、トラック幅600nm、グル
ーブ幅300nm、グルーブ深さ100nmのポリカー
ボネート基板上に製膜したものを用いた。ランドとグル
ーブ間の斜面の勾配はおよそ60度である。また再生に
用いたGMR素子のトラック直交方向の感度幅(5−9
5%感度幅)は1.0μm、シールド・ギャップ長は
0.2μm、浮上高さはランド面から30nmであっ
た。まず線速度5m/sの条件で周期0.2〜1.0μ
mのモノトーン信号を記録光パルスのデューティ比50
%,記録パワー5mWと8mWで記録した。次にこれら
の記録磁区を磁気力顕微鏡を用いて観察した。記録パワ
ー5mW時には記録磁区がランド内に留まっており、記
録パワー8mW時には記録磁区がランドを越えて両端の
グルーブ内まで広がっていることを確認した。いずれの
場合も記録動作に際して、目的トラックの隣接トラック
に影響を与えるクロスライト,クロスイレーズは発生し
なかった。次にGMR素子を用いて信号再生を行い、再
生信号の搬送波対雑音比を測定した。第6図から明らか
なように、記録パワーを増大させて記録磁区をグルーブ
内まで形成した場合の方が、搬送波対雑音比が全範囲で
大幅に改善されていた。
【0019】第7図は本発明におけるGMR素子のトラ
ック直交方向の感度幅と再生信号の関係を示した図であ
る。記録媒体には第6図で用いたものと同じものを用
い、1本のトラックに周期1.0μmのモノトーン信号
を記録パワー8mW、記録光パルスのデューティ比50
%で記録し、目標トラックの隣接トラックは初期化せず
に不規則な迷路状の磁区が存在するままとした。次にト
ラック直交方向の感度幅の異なる複数のGMR素子で目
標トラックを再生し、再生信号の搬送波対雑音比を測定
した。搬送波対雑音比は感度幅が拡大されるにつれて改
善され、約0.9〜1.3μmの範囲でほぼ飽和してい
る。感度幅が1.3μm前後を越えると隣接トラックの
未初期化領域の影響で雑音が増大し、搬送波対雑音比は
劣化していった。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、表面に凹凸構造を有す
る基体表面に製膜された磁気記録膜上の記録磁区によっ
て情報を保持する記録媒体を用いる情報記録再生装置に
おいて、熱磁気記録に特有の磁壁の湾曲に起因する再生
分解能の劣化が抑えられる。また略三日月状の記録磁区
の先端に起因する雑音の発生も抑えられる。以上により
歩留まりの低い特殊な磁束検出手段を用いることなく記
録密度を向上させることが可能となり、情報記録再生装
置の容量あたりのコストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による情報記録再生装置の構成例を示し
た図。
【図2】第1図で示された本発明による情報記録再生装
置の動作を詳細に説明した図。
【図3】本発明における情報記録媒体の構造を部分的に
示した図。
【図4】本発明の意図しない記録再生方法を示した図。
【図5】本発明の意図する記録再生方法を示した図。
【図6】本発明による再生信号の改善効果を示した図。
【図7】本発明におけるGMR素子のトラック直交方向
の感度幅と再生信号の関係を示した図。
【符号の説明】
113…半導体レーザ、116…光検出器、117,3
08,404,504…GMR素子、122…SIL、
123…記録コイル、126…対物レンズ、128…偏
光ビーム・スプリッタ、300,406,506…グル
ーブ、301,407,507…ランド、302,40
5,505…記録磁区、304…トラック、306…垂
直磁気記録膜、307…ピット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根本 広明 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D006 DA04 FA09 5D075 CC04 CC11 CF10 DD01 5D091 AA08 CC18 DD03 GG33 HH06 HH08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に凹凸構造を有する基体表面に製膜さ
    れた磁気記録膜上の記録磁区によって情報を保持する記
    録媒体に対して情報を記録再生する情報記録再生装置に
    おいて、該記録媒体を局所的に加熱する加熱手段と、前
    記記録媒体上の加熱位置近傍に磁界を印加する磁界印加
    手段と、前記記録媒体上を走査して磁束を検出する磁束
    検出手段とを有し、ランド上にトラック中心を置きトラ
    ック直交方向の幅がランド幅以上である前記記録磁区を
    形成することを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】表面に凹凸構造を有する基体表面に製膜さ
    れた磁気記録膜上の記録磁区によって情報を保持する記
    録媒体を用いる情報記録再生装置において、該記録媒体
    を局所的に加熱する加熱手段と、前記記録媒体上の加熱
    位置近傍に磁界を印加する磁界印加手段と、ランド幅
    (Wl)以上かつグルーブ幅(Wg)の2倍とランド幅
    の和(2×Wg+Wl)以下のトラック直交方向感度幅
    を持ち前記記録媒体上を走査して磁束を検出する磁束検
    出手段とを有することを特徴とする情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】表面に凹凸構造を有する基体表面に製膜さ
    れた磁気記録膜上の記録磁区によって情報を保持する記
    録媒体を用いる情報記録再生装置において、該記録媒体
    を局所的に加熱する加熱手段と、前記記録媒体上の加熱
    位置近傍に磁界を印加する磁界印加手段と、Wl以上か
    つ2×Wg+Wl以下のトラック直交方向感度幅を持ち
    前記記録媒体上を走査して磁束を検出する磁束検出手段
    とを有し、ランド上にトラック中心を置きトラック直交
    方向の幅がWl以上である前記記録磁区を形成すること
    を特徴とする情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載の情報記録再生装置に
    おいて、記録する情報を反映して光スポット位置におけ
    る磁界印加方向を切り替える手段を有することを特徴と
    する情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4に記載の情報記録再生装置に
    おいて、Wg≦Wlであることを特徴とする情報記録再
    生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7054234B2 (en) 2002-06-03 2006-05-30 Hitachi, Ltd. Near-field high density magneto-optical recording head
CN100395819C (zh) * 2004-02-27 2008-06-18 Tdk股份有限公司 磁记录再现装置及磁记录介质
WO2008078546A1 (ja) * 2006-12-25 2008-07-03 Konica Minolta Opto, Inc. 磁気記録装置、光アシスト磁気記録ヘッドの調整方法、及び、光アシスト磁気記録ヘッドの調整装置

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