JP2000352610A - カラーフィルター及びその製造方法 - Google Patents

カラーフィルター及びその製造方法

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JP2000352610A
JP2000352610A JP16530899A JP16530899A JP2000352610A JP 2000352610 A JP2000352610 A JP 2000352610A JP 16530899 A JP16530899 A JP 16530899A JP 16530899 A JP16530899 A JP 16530899A JP 2000352610 A JP2000352610 A JP 2000352610A
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Hiromitsu Ito
浩光 伊藤
Hiroki Omori
宏紀 大森
Yasuyuki Demachi
泰之 出町
Hideaki Hagiwara
英聡 萩原
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】顔料のみを用いたカラーフィルターに比べて、
分光特性、コントラスト比に優れ、且つ耐熱性、耐光
性、耐薬品性の高いカラーフィルター及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】複数の着色層のうち、少なくとも1つがN
−置換または無置換の(メタ)アクリルアミドと光架橋
性部位を有する高分子結合体と染料からなることを特徴
とする。なお、高分子結合体に含まれる光架橋性部位が
スチリルピリジウム塩化合物またはスチリルキノリウム
塩化合物であることも含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーフィルター及
びカラーフィルターの製造方法に関し、特に着色剤に透
明度・着色性に優れる染料を用い、かつ、耐久性に優れ
たカラーフィルターを製造、提供するための技術に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】表示装置用のカラーフィルターは様々な
ものがあるが、ここでは液晶ディスプレイ用カラーフィ
ルターを代表例として説明する。液晶ディスプレイは、
時計・カメラ等の小面積のものから、コンピュータ端末
表示装置・テレビ画像表示装置などの大面積のものまで
広く使用されており、近年大面積の用途を中心としてカ
ラー表示化が急速に進んでいる。カラーフィルターは液
晶ディスプレイのカラー表示化には必要不可欠で、カラ
ー液晶ディスプレイの性能を決める重要な部品であり、
高精細な画像を表示するために様々な形に細かくパター
ニングされたものが用いられている。従来のカラーフィ
ルターの製造方法としては、例えば染色法やインクジェ
ット法、印刷法、フォトレジスト法、エッチング法など
が知られている。
【0003】染色法は、決められたパターンを形成した
後、適当な染色浴にて入染めする工程及び防染処理を各
々赤、緑、青の三色に対して繰り返すことによってカラ
ーフィルターを作製する技術である。この方法は、その
工程が煩雑な上、総工程数が多いことが難点である。こ
れに対して、より工程数が少なく、効率のよいカラーフ
ィルターの製造方法が提案されている。例えば、インキ
ジェット装置を用いて、インキを基板となる透明な基材
に噴出、固定することによって着色するインキジェット
法、および印刷機を用いてインキを基板となる透明な基
材に転写する印刷法などの技術がこれに該当する。これ
らの方法では、位置のアライメントはインクジェットの
ヘッド或いは印刷機及び印刷版で行うため、着色層を光
照射によってパターニングする工程を必要としない。し
かしながら、これらの方法では高精彩の画素を形成する
ことが困難である。
【0004】一方、フォトリソグラフィー法は、着色剤
と高分子結合体とを含む着色液を用い、それを基板上に
塗布製膜した後、着色層をフォトリソグラフィー法でパ
ータニング、現像することで一色の着色パターンを形成
する。この方法では、染色法と同様に、各色毎にこの工
程を繰り返し行うが、染色工程及び防染処理を必要とし
ないため、工程数が染色法のそれに比べて簡単になるば
かりでなく、分光特性のコントロール、再現性が容易に
得られる。さらに、フォトリソグラフィー法を利用して
いるため、解像度が大きく、印刷法やインクジェット法
では困難なより高精彩なカラーフィルターを作製するこ
とが可能であり、近年、液晶ディスプレイ用のカラーフ
ィルターの製造において、主流になっている方法であ
る。
【0005】このようなフォトリソグラフィー技術を用
いた方法では、一般に耐熱性、耐光性また耐薬品性に優
れることから、着色剤に顔料が使用される。しかし顔料
は一定の粒経を有するため、消偏作用を伴いカラー液晶
装置の表示コントラスト比が劣化することが知られてい
る。また、高い透過性を得ることが困難でありカラーフ
ィルターの明度を向上するには限界がある。さらに、顔
料は溶剤やポリマーに不溶であるため分散液としてカラ
ーフィルター用着色液を得るが、分散の安定化が難し
い。これに対して、染料は一般に溶剤やポリマーに可溶
であり、カラーフィルター着色液中でも凝集などを起さ
ずに安定している。また、この染料分散着色液を用いて
得られるカラーフィルターは、染料が分子レベルで分散
しているため消偏作用がなく、透過性も優れる。しかし
ながら、顔料分散型に比べ染料分散型では耐熱性、耐光
性、また耐薬品性に劣るといった欠点を有する。この耐
熱性、耐光性、耐薬品性の改善のためポリイミド前駆
体、分散性染料、油溶性染料を溶剤で溶かしたカラーフ
ィルター用着色液を用い、エッチング法によりパターン
形成する方法(特公平4−243号公報)、ポジ型レジ
ストと架橋剤および染料からなるカラーフィルター用着
色液を用い、フォトレジスト法でパターン形成する方法
(特開平4−301802号公報、特開平6−3518
3号公報)などが提案されている。何れも顔料の代りに
染料を樹脂に単に分散したものであり、耐熱性、耐光
性、耐薬品性の問題を十分解決しているとはいえない。
【0006】また、このような問題を解決するための提
案として、強固なシロキサン結合を有するシロキサンポ
リマーをバインダーとして用いるカラーフィルタ用着色
液およびそれを用いたカラーフィルターの製造方法が特
開平6−273616号公報に開示されている。このカ
ラーフィルター用着色液によって得られるカラーフィル
ターは、物理的・化学的封じ込め効果により、着色剤を
その内部に分散したとき、着色剤が熱などの物理的作用
や酸素などの化学的作用を受けにくくすると考えられ、
高い耐熱性が唱われている。また、製造方法はマスクを
介したパターン露光、アルカリ現像、という従来のフォ
トリソグラフィー技術をそのまま用いることができるこ
とも特徴としている。
【0007】しかしながら、本方法もシロキサンポリマ
ーはアルカリ現像性を有する必要があるため、ヒドロキ
シシリル基の数が十分になければならないが、ポリマー
を合成する際に重合度を上げすぎるとヒドロキシシリル
基の数が不十分となり、アルカリ現像性が低下しカラー
フィルターのパターン形成の際に支障をきたすことにな
る。したがって、シロキサンポリマーを合成する際には
重合度の精密な制御が必要になってしまい、このことが
製造工程上の大きな問題である。また、シロキサン結合
のみからなるこのガラス質の膜は硬く耐熱性に優れる反
面、脆く、クラック等が発生し易いといった問題も残存
する。また、染料は一般にラジカル種や酸などによって
退色するため、そのことを考慮した材料設計が必要であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】然るに、フォトリソグ
ラフィー技術、染料を用いることによってコントラスト
が高く、高精彩、高透明、高色純度で、且つ耐熱性、耐
光性、耐薬品性に優れた実用性のあるカラーフィルター
及びその製造方法は得られて居らず、その実現のため、
上記のような問題の早急な解決が望まれている。本発明
は、上述のような問題を解決するためになされたもので
あり、従来のフォトリソグラフィー法を用いたカラーフ
ィルターの製造にあたり、着色層の一部或いは全部をN
−置換または無置換の(メタ)アクリルアミドと光架橋
性部位を有する高分子結合体と染料とからなる着色剤を
用いることにより、顔料のみを用いたカラーフィルター
に比べて、分光特性、コントラスト比に優れ、且つ耐熱
性、耐光性、耐薬品性の高いカラーフィルター及びその
製造方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な欠点を克服したカラーフィルターを得るために研究を
重ねた結果、染料特に酸性染料がN −置換または無置換
の(メタ)アクリルアミドと光架橋性部位を有する高分
子結合体中において特段に耐熱性、耐光性が向上するこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、上記目的を達成するために本発
明は、同一基板上に二つ以上の異なる分光特性を持つ着
色層が隣接して配列されてなるカラーフィルターにおい
て、複数の着色層のうち、少なくとも1つがN −置換ま
たは無置換の(メタ)アクリルアミドと光架橋性部位を
有する高分子結合体と染料からなることを特徴とするカ
ラーフィルターに関し、高分子結合体に含まれる光架橋
性部位がスチリルピリジウム塩化合物またはスチリルキ
ノリウム塩化合物であること、染料が酸性染料であるこ
とを含むものである。さらに、着色液を基板上に塗布
し、乾燥した後、フォトリソグラフィー法により露光、
現像することでレジストパターンを形成する工程によっ
て単色のパターン形成をする工程を繰り返し行うことに
よって請求項1、2乃至3記載のカラーフィルターを製
造することに関し、現像を水で行うことを含むものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカラーフィルター
及びその製造方法について説明する。本発明で使用する
N−置換または無置換の(メタ)アクリルアミドと光架
橋性部位を有する高分子結合体は、 N−置換または無置
換の(メタ)アクリルアミドのモノマーと光架橋性基を
有するモノマーとの共重合やN −置換または無置換の
(メタ)アクリルアミドのモノマーと光架橋基を有する
化合物と反応可能な官能基を持つモノマーとの共重合体
に後から高分子反応によって光架橋基を導入することに
よって容易に得ることができる。本発明で用いる高分子
結合体に使用可能なN −置換または無置換の(メタ)ア
クリルアミドのモノマーとしては、メタクリルアミド、
α・フェニルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリ
ルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、N−n−
オクチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシ
メチルアクリルアミド、N,N´−メチレンビス(アク
リルアミド)、N−ジアセトンアクリルアミド、N−
(n−ブトキシメチル)アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアミノプロピルアクリルアミドN,N−ジメチルア
クリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、アク
リロイルモルホリン、メタクリルアミド、N−メチルメ
タクリルアミド、メタクリルアミドプロピルトリメチル
アンモニウムクロライド等が挙げられる。特に、(メ
タ)アクリルアミドモノマーとして水溶性であるN−イ
ソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジ
メチルアミノプロピルアクリルアミド、N −メトキシア
クリルアミド、アクリルアミドを用いることによって水
現像が可能となり、環境の観点から好ましい。
【0012】本発明で使用する高分子結合体は、上記の
(メタ)アクリルアミド系モノマーの少なくとも1種の
モノマーを用いた重合体であり2種以上の組み合わせで
もよい。
【0013】また、本発明に用いる光架橋基としては、
シンナモイル基、シンナミリデン基、カルコン基、クマ
リン基、スチルベン基、スチリルピリジニウム基、スチ
リルキノリニウム基、チミン基、a −フェニルマレイン
イミド基、アントラセン基、2−ピロン基等を挙げるこ
とができが、感度等の観点から特にスチリルピリジニウ
ム基、スチリルキノリニウム基が好ましい。
【0014】これらの光架橋基を高分子結合体に導入す
るには、共重合や高分子反応など、同業者がすでに承知
の一般的な合成手法によって容易に行うことができる。
上記の合成手法は「感光性高分子」(永松元太郎、幹
英夫 著 講談社)や「研究報告 第155号(特集
号) 高感度光画像形成高分子材料の開発に関する研
究」(工業技術院繊維高分子材料研究所)などにより詳
細に記されている。本発明者らは、当初、顔料分散型レ
ジストの顔料を染料に置き換えることによって、透明
性、コントラス等の特性が優れたカラーフィルターを得
られるものと期待していた。しかしながら、染料の耐熱
性、耐光性は顔料に比べて遥かに劣っていた。本特性は
染料固有のものとものと思われたが、種々検討した結
果、染料を分散する樹脂にアミド残基があることによっ
て該染料の耐熱性、耐光性が格段に向上することを見出
した。また、ラジカル種や酸は染料の劣化を誘発するこ
とも種々の検討から分かり、本発明の高分子結合体の構
成に到達した。一方、上記のN −置換または無置換の
(メタ)アクリルアミドと光架橋性部位を有する高分子
結合体の膜物性、基板密着性、解像性、現像性などの改
良のために他のコモノマーを添加して多元共重合体にし
てもよい。他のモノマーとしては、アクリロニトリル、
アクリルアミド、アクリル酸のような水溶性モノマー、
スチレン、無水マレイン酸塩化ビニルやブチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル
(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレー
トに代表される非水溶性モノマーを挙げることができ
る。これらの共重合させるモノマーが共重合体中に導入
される比率は、そのモノマーの組み合わせに多くが依存
するが、他のモノマーの導入率が高くなりすぎると、
(メタ)アクリルアミド残基に起因する染料の耐候性向
上効果が低下するため、他のモノマーの添加の量は、5
0重量%以下、好ましくは20重量%以下であることが
望ましい。
【0015】さらに、本発明のカラーフィルターに用い
るN −置換または無置換の(メタ)アクリルアミドと光
架橋性部位を有する高分子結合体として、上記のような
共重合体組成のほかに、他の重合体を混合物して用いる
こともできる。他の重合体としては、ポリ酢酸ビニルお
よびその部分ケン化物、ブチラール樹脂、セルロース、
ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリ(メ
タ)アクリル酸エステルおよび種々のモノマーの共重合
体を挙げることができる。この場合、該N −置換または
無置換の(メタ)アクリルアミドと光架橋性部位を有す
る高分子結合体に占める他の重合体の比率は、50重量
%以下、好ましくは20重量%以下とすることが望まし
い。この比率が50重量%を超えると染料耐候性、感
度、現像性、解像性などの劣化が懸念される。一方、染
料は一般的に耐薬品性や耐光性、耐熱性や耐溶剤性に劣
る。しかし、その中でも酸性染料は本発明のカラーフィ
ルタに用いるN −置換または無置換の(メタ)アクリル
アミドと光架橋性部位を有する高分子結合体との組み合
わせによって他の染料に比べて上記各耐性において優れ
ている。本発明に使用可能な酸性染料は、染料分子中に
スルホン基、カルボキシル基、水酸基などの酸性基を有
するものである。本発明に使用可能な酸性染料をカラー
インデックス番号で以下に例示する。
【0016】CIAcidRed37、50、111、
114、257、266、317、CIAcidBlu
e41、83、90、113、125、129、18
2、CIAcidBlue25、41、CIAcidY
ellow17、49、67、72、110、127、
135、161、CIAcidViolet27、2
8、48、97。
【0017】また、市販品として日本化薬、井上化学工
業、住友化学、BASF、三井化学、チバガイギー、バ
イエル、など各社から多種の酸性染料を入手することが
できる。上記例示の染料は、それぞれ単独で用いること
もできるが、色調調整のために2種以上を混合して用い
てもよい。
【0018】また、本発明のカラーフィルターの製造に
おいては、着色液を基板上に塗布した後、フォトリソグ
ラフィー技術を用いて作製するが、このとき製膜するた
めの基板としては、透明である程度の強度及び着色液に
侵されないものであれば何れのものでも使用することが
でき、具体的には、ガラス板やポリカーボネート板、ポ
リメチルメタクリレート板、ポリエステルフィルムなど
を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。また、着色液を基板に塗布する際には、スピンコ
ーター、ロールコータ、バーコーターなどを用いて行う
ことができる。
【0019】尚、着色液を塗布する際は、必要に応じて
適当な溶剤で希釈してもよいが、その場合には基板上に
塗布した後に、乾燥を要する。着色液を調製する際に用
いることのできる溶剤は、塗布する基材が溶解、膨潤、
白濁および侵食等の影響を受けないようなものであれば
よく、一般に使用されている有機溶剤のほとんどを使用
することができる。具体的には、水、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、n−
ブタノール、t−ブタノール、2−メチルプロピルアル
コール、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、
1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、
エチルメチルケトン、酢酸エチル、アセトニトリル、ト
ルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキサノ
ン、n−ペンタン、n−ヘプタン、n−ヘキサン、2−
メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブ
トキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2
−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセ
テート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エト
キシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキ
シ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチル
アセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセ
テート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではなく、上記要件を満たす溶剤
なら用いることができる。また、必要に応じて2種類以
上の溶剤を混合して用いても構わない。
【0020】以下、本発明の方法によってカラーフィル
ターを得る手順について説明する。図1は本発明の方法
によって得られるカラーフィルターの模式図である。透
明基板上に着色層が形成され、該着色層は種々の形にレ
リーフ状パターニングされ、全体として2種以上の色に
よるパターンを構成している。各々の着色された透明レ
リーフパターンの間には遮光のための遮光パターンが設
けられていることも多い。パターンにはいろいろな種類
があるが、代表的なものに図2に示すようなストライプ
状のパターンがある。遮光パターンを用いる場合はあら
かじめ該透明基板上にクロムまたは酸化クロムまたは樹
脂によるパターンを公知の方法で付けたものを用いれば
よい。
【0021】透明基板上に、上述のカラーフィルター用
着色液を塗布し、プリベークを行う。プリベークは50
〜120℃で1〜20分ほどすることが好ましい。塗布
膜厚は任意であるが、分光透過率などを考慮すると通常
はプリベーク後の膜厚で1 μm 程度である。
【0022】透明基板状に形成したこの膜にマスクを介
してパターン状の光を照射すると、光の照射された部分
において2つの光架橋基間で架橋が起り、硬化する。続
いて現像を行うことで、着色層のパターンが得られる。
一方、本発明を用いない着色画素の形成には、同業者が
既に承知の従来通りの顔料分散型レジストを適用した。
これは、一般に樹脂及び溶剤中に顔料を分散した着色液
に重合性モノマー及び光開始剤を混合したものであり、
パターン露光後、適当な溶剤よって不要部分を除去する
ことによってパターンを形成する。
【0023】何れにおいても、以上の一連の工程を、着
色剤およびパターンを替え、必要な数だけ繰り返すこと
で必要な色数が組み合わされた着色パターンを得ること
ができる。
【0024】こうして得られたカラーフィルターは、従
来の顔料のみで画素を形成したものに比べ高いコントラ
スト、透明性、色純度を有する。また、 N−置換または
無置換の(メタ)アクリルアミドと光架橋性部位を有す
る高分子結合体との組み合わせによって耐熱性、耐光性
も良好である。
【0025】以下、実施例をもってより詳細に本発明を
示すが、この内容に限定されるものではない。
【0026】実施例で用いた高分子結合体は以下に示し
た方法で合成した。「研究報告 第155号(特集号)
高感度光画像形成高分子材料の開発に関する研究」
(工業技術院繊維高分子材料研究所)記載の方法に従っ
て4−[4−(3−メトキシ−4−メタクリロキシフェ
ニルエテニル]ピリジンを合成した。仕込み比におい
て、4−[4−(3−メトキシ−4−メタクリロキシフ
ェニルエテニル]ピリジンを10重量部、N 、N −ジエ
チルアクリルアミド50重量部、N −ブチルアクリルア
ミド10重量部、N −シクロヘキシルメタクリレート5
重量部およびN −ビニルピロリドン15重量部を2メト
キシエタノールに溶解し、アゾイソブチロニトリル0.
5重要部を加え、窒素雰囲気下60℃で10時間反応し
て共重合体を得た。これに、p −トルエンスルホン酸メ
チル15重量部加え、60℃で10時間反応して目的と
するN −置換または無置換の(メタ)アクリルアミドと
光架橋性部位を有する高分子結合体(以下、Polym
−1)を合成した。
【0027】同様にして、2−[2−(3−メトキシ−
4−メタクリロキシフェニルエテニル]ピリジンを合成
した。仕込み比において、このモノマーを10重量部、
N 、N −ジメチルアクリルアミド20重量部、 N、N −
ジエチルアクリルアミド70重量部、を2メトキシエタ
ノールに溶解し、アゾイソブチロニトリル0. 5重要部
を加え、窒素雰囲気下60℃で10時間反応して共重合
体を得た。これに、pートルエンスルホン酸メチル15
重量部加え、60℃で10時間反応して目的とするN −
置換または無置換の(メタ)アクリルアミドと光架橋性
部位を有する高分子結合体(以下、Polym−2)を
合成した。また、2−ヒドロキシエチルメタアクリレー
ト20重量部、メチルメタアクリレート50重量部、メ
タクリル酸15重量部をシクロヘキサノン300重量部
に溶解し、アゾイソブチロニトリル0. 5重要部を加
え、窒素雰囲気下60℃で10時間反応した。このポリ
マーの溶液をn−ヘキサン中で沈殿精製、減圧乾燥し、
3元共重合体(以下、Polym−3)を得た。
【0028】
【実施例】<実施例1>得られたポリマーを用いて液晶
ディスプレイ用の赤、緑、青の3 色フィルターについて
実施した。尚、それぞれの色について、以下のような組
成で塗液を作製した。
【0029】赤色塗液1;Polym−1(20重量
部)を2−メトキシエタノール100重量部に溶かし、
CI Acid Red 111を30重量部加え、室温で1時
間撹拌した。
【0030】緑色塗液1;Polym−1(20重量
部)を2−メトキシエタノール100重量部に溶かし、
CIAcidBlue25を20重量部、CIAcid
Yellow17を10重量部加え、室温で1時間撹拌
した。
【0031】青色塗液1;Polym−1(20重量
部)を2−メトキシエタノール100重量部に溶かし、
CIAcidBlue125を30重量部加え、室温で
1時間撹拌した。
【0032】クロム酸混液に10分間浸漬、純水にて30分
間超音波洗浄機にて洗浄した30cm×30cmのガラス基板上
に、赤色塗液1をスピンコートにより膜厚1. 0μm と
なるように塗布した。乾燥の後、露光機にてストライプ
状のパターン露光をし、水にて30秒間現像して、スト
ライプ形状の赤色のレリーフパターンを得た。
【0033】次に、緑色塗液1も同様にスピンコートに
て膜厚が1.0 μm となるように塗布した。乾燥後、露光
機にてストライプ状のパターンを前述の赤色パターンと
はずらした場所に露光し現像することで、前述赤色レリ
ーフパターンと隣接した緑色レリーフパターンを得た。
【0034】さらに、青色塗液1も同様にスピンコート
にて膜厚が1.0 μm となるように塗布、乾燥後、露光機
にてストライプ状のパターンを前述の赤色及び緑色パタ
ーンとはずらした場所に露光し現像することで、前述赤
色レリーフパターンと隣接した緑色レリーフパターンを
得た。何れの色のレリーフパターンの形状、解像度は良
好であった。
【0035】こうして得られたカラーフィルターは、分
光特性、コントラストに優れ且つ耐熱性、耐光性、にも
非常に優れるものであった。
【0036】<実施例2>得られたポリマーを用いて液
晶ディスプレイ用の赤、緑、青の3 色フィルターについ
て実施した。尚、それぞれの色について、以下のような
組成で塗液を作製した。
【0037】赤色塗液2;Polym−3(20重量
部)をシクロヘキサノン100重量部に溶かし、Pigmen
t Red168を15重量部、Pigment Orange 36を5
重量部、分散剤1重量部を添加し、3本ロールで十分に
混連してた。その後、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート10重量部、光開始剤IRGCURE184(チ
バ・スペシャルティ・ケミカルズ製)1重量部を加え、
室温で3時間撹拌した。
【0038】緑色塗液2;Polym−3(20重量
部)をシクロヘキサノン100重量部に溶かし、Pigmen
t Green36を15重量部、Pigment Yellow 154を
5重量部、分散剤1重量部を添加し、3本ロールで十分
に混連した。その後、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート10重量部、光開始剤IRGCURE184(チ
バ・スペシャルティ・ケミカルズ製)1重量部を加え、
室温で3時間撹拌した。
【0039】青色塗液2;Polym−2(20重量
部)を2−メトキシエタノール100重量部に溶かし、
日本化薬製PC−Blue50Pを30重量部加え、室
温で1時間撹拌した。
【0040】クロム酸混液に10分間浸漬、純水にて30分
間超音波洗浄機にて洗浄した30cm×30cmのガラス基板上
に、赤色塗液2をスピンコートにより膜厚1. 0μm と
なるように塗布した。乾燥の後、露光機にてストライプ
状のパターン露光をし、アルカリ現像液にて120秒間
現像して、ストライプ形状の赤色のレリーフパターンを
得た。なお、アルカリ現像液は以下の組成からなる。
【0041】 炭酸ナトリウム 1.5wt% 炭酸水素ナトリウム 0.5wt% 陰イオン系界面活性剤( 花王・ペリレックスNBL) 8.0wt% 水 90wt%
【0042】次に、緑色塗液2も同様にスピンコートに
て膜厚が1.0 μm となるように塗布、乾燥後、露光機に
てストライプ状のパターンを前述の赤色パターンとはず
らした場所に露光し現像することで、前述赤色レリーフ
パターンと隣接した緑色レリーフパターンを得た。
【0043】赤色、緑色と全く同様にして、青色塗液2
についても膜厚1.0 μm で赤色、緑色のレリーフパター
ンと隣接した青色レリーフパターンを得た。尚、現像は
0.1%の界面活性剤を含む水で行った。一連の工程に
より、透明基板上に赤、緑、青の3 色のストライプ状の
パターンを持つカラーフィルターが得られた。
【0044】それぞれの色のレリーフパターンの形状は
良好であり、解像度も良好であった。最後に、得られた
カラーフィルターをオーブン中で180℃にて1時間加
熱して残存する重合可能な官能基を完全に反応させた。
【0045】こうして得られたカラーフィルターは、分
光特性、コントラストに優れ且つ耐熱性、耐光性、にも
非常に優れるものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明によるカラーフィルターは、従来
のフォトリソグラフィー技術を用いたカラーフィルター
の製造プロセスを用いることができ、顔料のみを用いた
カラーフィルターに比べて、分光特性、コントラスト比
に優れ、且つ耐熱性、耐光性の高いカラーフィルターを
提供することができる。さらに、組成を選択することに
より、環境に優しい水現像タイプで作製可能できるカラ
ーフィルターを提供することができる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法によるカラーフィルターの一例を
示す断面図。
【図2】本発明の方法によるカラーフィルターの一例を
示す平面図。
【符号の説明】
1…透明基板 2…遮光パターン 3…赤色に着色された透明レリーフパターン 4…緑色に着色された透明レリーフパターン 5…青色に着色された透明レリーフパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩原 英聡 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 2H048 BA45 BA48 BB02 BB14 BB42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一基板上に二つ以上の異なる分光特性を
    持つ着色層が隣接して配列されてなるカラーフィルター
    において、複数の着色層のうち、少なくとも1つがN −
    置換または無置換の(メタ)アクリルアミドと光架橋性
    部位を有する高分子結合体と染料からなることを特徴と
    するカラーフィルター。
  2. 【請求項2】高分子結合体に含まれる光架橋性部位がス
    チリルピリジウム塩化合物またはスチリルキノリウム塩
    化合物であることを特徴とする請求項1記載のカラーフ
    ィルター。
  3. 【請求項3】染料が酸性染料であることを特徴とする請
    求項1乃至2記載のカラーフィルター。
  4. 【請求項4】着色液を基板上に塗布し、乾燥した後、フ
    ォトリソグラフィー法により露光、現像することでレジ
    ストパターンを形成する工程によって単色のパターン形
    成をする工程を繰り返し行うことによって請求項1、2
    乃至3記載のカラーフィルターを製造することを特徴と
    するカラーフィルターの製造方法。
  5. 【請求項5】現像を水で行うことを特徴とする請求項4
    記載のカラーフィルターの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002278056A (ja) * 2001-03-16 2002-09-27 Sumitomo Chem Co Ltd 着色感光性樹脂組成物
US7306884B2 (en) * 2002-03-28 2007-12-11 Fujifilm Corporation Dye-containing curable composition, color filter prepared using the same, and process of preparing color filter

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002278056A (ja) * 2001-03-16 2002-09-27 Sumitomo Chem Co Ltd 着色感光性樹脂組成物
US7306884B2 (en) * 2002-03-28 2007-12-11 Fujifilm Corporation Dye-containing curable composition, color filter prepared using the same, and process of preparing color filter

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