JP2000351812A - 新規な(メタ)アクリル酸エステル、新規なノルボルネン誘導体、およびそれらから誘導される新規なポリマー - Google Patents

新規な(メタ)アクリル酸エステル、新規なノルボルネン誘導体、およびそれらから誘導される新規なポリマー

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JP2000351812A JP11164474A JP16447499A JP2000351812A JP 2000351812 A JP2000351812 A JP 2000351812A JP 11164474 A JP11164474 A JP 11164474A JP 16447499 A JP16447499 A JP 16447499A JP 2000351812 A JP2000351812 A JP 2000351812A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像度付与性、耐ドライエッチング性、レ
ジストの透明性、基板などとの密着性などの性能を向上
させた高性能フォトレジストの材料を提供すること。 【解決手段】 3−オキソ−8−ターピニル(メタ)ア
クリレート、3−オキソ−8−ターピニルオキシカルボ
ニルノルボルネン等の新規な(メタ)アクリル酸エステ
ル、および新規なノルボルネン誘導体の少なくとも1種
を、分子中に構成単位として含む新規なポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な(メタ)ア
クリル酸エステル、新規なノルボルネン誘導体、および
それらから誘導される新規なポリマーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、(メタ)アクリル酸エステル、ノ
ルボルネン誘導体、およびそれらから誘導されるポリマ
ーは、半導体の特に超微細加工のためのクリプトンフッ
素(以下KrFと表す)やアルゴンフッ素(以下ArF
と表す)等のエキシマレーザー用フォトレジスト原材料
として注目されている。
【0003】このような目的に使用されるアクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステルおよびノルボルネン誘導
体としては、例えば、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、1−メチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート、ジヒドロ−α−ターピニル(メタ)アクリレー
ト、2−メチル−2−アダマンタニル(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリル酸エステルや、t−ブチルオ
キシカルボニルノルボルネン、1−メチル−1−シクロ
ヘキソキシカルボニルノルボルネン、ジヒドロ−α−タ
ーピニルオキシカルボニルノルボルネン、2−メチル−
2−アダマンタニルオキシカルボニルノルボルネン等の
ノルボルネン誘導体が挙げられる。
【0004】また、実際のフォトレジスト材料として
は、これらのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステ
ルおよびノルボルネン誘導体を単独で重合させるか、ま
たは、ヒドロキシスチレンやブトキシスチレン、スチレ
ン、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸エステル等の
モノマー成分と共重合させて得られるポリマーが使用さ
れている。
【0005】しかしながら、これらの化合物から得られ
るポリマーは、エキシマレーザー用フォトレジスト材料
としての高解像度付与性、耐ドライエッチング性、レジ
ストの透明性、基板などとの密着性などの性能が必ずし
も満足するものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の課題を背景になされたもので、新規な(メタ)ア
クリル酸エステル、新規なノルボルネン誘導体、および
それらから誘導される、フォトレジスト材料としての高
解像度付与性、耐ドライエッチング性、レジストの透明
性、基板などとの密着性などの性能に優れた新規なポリ
マーを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討した結果、上記目的を達成
できることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本
発明は、下記一般式1、一般式3で表される新規な(メ
タ)アクリル酸エステル、下記一般式4、一般式6で表
される新規なノルボルネン誘導体を提供するものであ
る。
【0008】
【化7】
【0009】
【化8】
【0010】
【化9】
【0011】
【化10】
【0012】(上記一般式1〜4中、R1 およびR2
同一または異なり、互いに結合し、環状構造を形成する
炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基を表
す。R 3 およびR6 は炭素数1〜20のアルキル基また
は水素原子を表す。R4 およびR5 は同一または異な
り、互いに独立または結合した炭素数1〜20のアルキ
ル基を表す。R7 は炭素数1〜20のアルキル基を表
す。X1 はメチル基または水素原子を表す。)
【0013】上記一般式1で表される(メタ)アクリル
酸エステルは、下記一般式2で表される3−オキソ−8
−ターピニル(メタ)アクリレートであることが好まし
い。また、上記一般式4で表されるノルボルネン誘導体
は、下記一般式5で表される3−オキソ−8−ターピニ
ルオキシカルボニルノルボルネンであることが好まし
い。
【0014】
【化11】
【0015】
【化12】
【0016】(上記一般式2、一般式5中、X1 はメチ
ル基または水素原子を表す。) さらに、本発明は、上記一般式1〜4で表される化合物
の少なくとも1種を分子中に構成単位として含む新規な
ポリマーを、提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明を、詳細に説明する。
本発明の新規な(メタ)アクリル酸エステルは、一般式
1、一般式3で表される化合物で、カルボルニル基を有
し、そのカルボニル基のβ位の3級炭素に(メタ)アク
リル酸エステル基が結合し、かつ単環状構造を有した化
合物である。一般式1、一般式3中のR1 〜R7 で表さ
れるアルキル基または水素原子の内、アルキル基の炭素
数は1〜20であり、好ましくは、1〜10である。
【0018】本発明の、一般式1、一般式3で表される
新規な(メタ)アクリル酸エステルは、通常下記一般式
7、一般式8で表される環状オキソ3級アルコールをエ
ステル化することにより製造することができる。そのエ
ステル化の方法は、通常行われている3級アルコールか
らのエステルの合成法により行うことができる。即ち、
上記3級アルコールを(メタ)アクリル酸クロリドや
(メタ)アクリル酸無水物と反応させることにより行う
ことができる。また、本発明者らが開発した、3級アル
コールをアミン化合物の存在下、(メタ)アクリル酸お
よび有機カルボン酸無水物と反応させる方法でも製造で
きる(特願平11−126703号明細書)。
【0019】
【化13】
【0020】
【化14】
【0021】(上記一般式7〜8中、R1 およびR2
同一または異なり、互いに結合し、環状構造を形成する
炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基を表
す。R 3 およびR6 は炭素数1〜20のアルキル基また
は水素原子を表す。R4 およびR5 は同一または異な
り、互いに独立または結合した炭素数1〜20のアルキ
ル基を表す。R7 は炭素数1〜20のアルキル基を表
す。X1 はメチル基または水素原子を表す。)
【0022】一般式1で表される化合物の具体的な好ま
しい例としては、例えば一般式2に表される3−オキソ
−8−ターピニルアクリレートまたは3−オキソ−8−
ターピニルメタクリレートが挙げられる。一般式2は、
一般式1のR1 が炭素数3のアルキル基、R2 が炭素数
2のアルキル基でかつR1 とR2 は互いに結合し、R 4
およびR5 がそれぞれ炭素数1のアルキル基、R3 が水
素原子で表されたものである。3−オキソ−8−ターピ
ニルアクリレートまたは3−オキソ−8−ターピニルメ
タクリレートなどは、下記化学式1に表される3−オキ
ソ−8−ターピネオールより、上記と同様のエステル化
により製造することができる。
【0023】
【化15】
【0024】その製造方法としては、例えば3−オキソ
−8−ターピネオールを、1.0〜6.0倍モルのアク
リル酸クロリドまたはメタクリル酸クロリドと、1.0
〜9.0倍モルのアミン化合物の存在下で0〜180℃
の温度で1〜10時間反応させることにより製造するこ
とができる。アクリル酸クロリドまたはメタクリル酸ク
ロリドのモル数が1.0倍モル未満の場合、反応率が低
くなりすぎ、一方、9.0倍モルを超えてもそれ以上収
率の向上が認められず好ましくない。また、反応温度が
0℃未満だと反応速度が遅く経済的に不利となり、一
方、180℃を超えると副反応が顕著となり、収率の低
下が著しく経済的に不利となるため好ましくない。
【0025】また、この時使用されるアミン化合物とし
ては、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミ
ノピリジンなどが挙げられる。その際、反応溶媒は使用
しなくてもよいが、芳香族系炭化水素類、エーテル類、
アセトニトリルなどの溶媒を使用することもできる。
【0026】この3−オキソ−8−ターピネオールの製
造法としては、例えばシトロネラールを鉱酸触媒で反応
させることにより、下記化学式2に表されるパラメンタ
ン−3,8−ジオールとし、これを酸化することにより
得られる。その酸化方法としては、例えばパラメンタン
−3,8−ジオールを有機酸に溶解し、1.0〜6.0
倍モルのさらし粉の水溶液を0〜60℃の温度で滴下し
反応させる方法が挙げられる。
【0027】
【化16】
【0028】一般式1で表される化合物の他の具体的な
好ましい例としては、例えば3−オキソ−1−ターピニ
ルアクリレート、3−オキソ−1−ターピニルメタクリ
レート、2−オキソ−4−ターピニルアクリレートまた
は2−オキソ−4−ターピニルメタクリレート、下記化
学式3、化学式4に表される環状オキソ3級アルコール
をエステル化することにより得られるアクリル酸エステ
ルまたはメタクリル酸エステルが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0029】
【化17】
【0030】
【化18】
【0031】また、一般式3で表される化合物の具体的
な好ましい例としては、例えば下記化学式5、化学式6
に表される環状オキソ3級アルコールをエステル化する
ことにより得られるアクリル酸エステルまたはメタクリ
ル酸エステルが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0032】
【化19】
【0033】
【化20】
【0034】本発明の新規なノルボルネン誘導体は、一
般式4、一般式6で表される化合物で、通常、一般式
1、一般式3で表される新規な(メタ)アクリル酸エス
テルとシクロペンタジエン系化合物のディールス・アル
ダー反応により製造することができる。そのシクロペン
タジエン系化合物としては、例えばシクロペンタジエ
ン、ジシクロペンタジエンが挙げられる。一般式4、一
般式6中のRで表されるアルキル基または水素原子の
内、アルキル基の炭素数は1〜20であり、好ましく
は、1〜10である。
【0035】一般式4で表される化合物の具体的な好ま
しい例としては、例えば一般式5で表される3−オキソ
−8−ターピニルオキシカルボニルノルボルネンが挙げ
られる。一般式5は、一般式4のR1 が炭素数3のアル
キル基、R2 が炭素数2のアルキル基でかつR1 とR2
は互いに結合し、R4 およびR5 がそれぞれ炭素数1の
アルキル基、R3 が水素原子で表されたものである。3
−オキソ−8−ターピニルオキシカルボニルノルボルネ
ンは、通常、一般式2に表される3−オキソ−8−ター
ピニルアクリレートまたは3−オキソ−8−ターピニル
メタクリレートから、上記と同様のディールス・アルダ
ー反応により製造することができる。
【0036】この3−オキソ−8−ターピニルオキシカ
ルボニルノルボルネンは、例えば3−オキソ−8−ター
ピニルアクリレートを1.0〜1.5倍モルのシクロペ
ンタジエンと5〜50℃の温度で1〜20時間反応させ
ることにより製造することができる。シクロペンタジエ
ンが1.0倍モル未満の場合、反応率が低くなりすぎ、
一方、1.5倍モルを超えてもそれ以上収率の向上が認
められず、副反応の割合が大きくなり好ましくない。ま
た、反応の際、特に反応形式に制限はない。
【0037】一般式4で表される化合物の他の具体的な
好ましい例としては、例えば3−オキソ−1−ターピニ
ルアクリレート、3−オキソ−1−ターピニルメタクリ
レート、2−オキソ−4−ターピニルアクリレートまた
は2−オキソ−4−ターピニルメタクリレート、一般式
4、一般式6で表される環状オキソ3級アルコールをエ
ステル化することにより得られるアクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルを、シクロペンタジエン系化
合物とディールス・アルダー反応させることにより得ら
れるノルボルネン誘導体等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。
【0038】また、一般式6で表される化合物の具体的
な好ましい例としては、例えば化学式5、化学式6で表
される環状オキソ3級アルコールをエステル化すること
により得られるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸
エステルを、シクロペンタジエン系化合物とディールス
・アルダー反応させることにより得られるノルボルネン
誘導体等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0039】本発明の新規な(メタ)アクリル酸エステ
ルや新規なノルボルネン誘導体から誘導される新規なポ
リマーは、通常、本発明の新規な(メタ)アクリル酸エ
ステルや新規なノルボルネン誘導体を単独で重合させる
か、または他のモノマー成分と共重合させることにより
製造される。他のモノマー成分としては、通常ヒドロキ
シスチレンやブトキシスチレン、アクリル酸、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸エステル等
の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0040】KrFエキシマレーザー用フォトレジスト
には、一般にポリヒドロキシスチレン系のベースポリマ
ーが用いられる。KrFエキシマレーザー用フォトレジ
ストに好適な本発明の新規なポリマーとしては、通常本
発明の一般式1、一般式3で表される新規な(メタ)ア
クリル酸エステルをヒドロキシスチレンやブトキシスチ
レン、スチレン、他の(メタ)アクリル酸エステル等と
共重合させて製造されるポリマーが挙げられる。
【0041】このポリマー中に含まれる本発明の一般式
1、一般式3で表される新規な(メタ)アクリル酸エス
テルの構成単位の割合は、通常他のモノマーを含めた全
量に対して3〜70モル%、好ましくは5〜50モル%
である。新規な(メタ)アクリル酸エステルの構成単位
の割合が3モル%未満では、フォトレジストとしての十
分な性能が得られず好ましくなく、一方、70モル%を
超えてもそれ以上の性能の向上が認められない。
【0042】また、ArFエキシマレーザー用フォトレ
ジストには、一般に(メタ)アクリル酸エステルやノル
ボルネン誘導体を構成単位とするポリマーが用いられ
る。ArFエキシマレーザー用フォトレジストに好適な
本発明の新規なポリマーとしては、通常本発明の一般式
1、一般式3で表される新規な(メタ)アクリル酸エス
テルや一般式4、一般式6で表される新規なノルボルネ
ン誘導体を、互いに単独または混合して重合させるか、
またはこれらの化合物と他のモノマー成分とを共重合さ
せて製造されるポリマーが挙げられる。
【0043】このポリマー中に含まれる本発明の新規な
(メタ)アクリル酸エステルや新規なノルボルネン誘導
体の構成単位の割合は、通常他のモノマーを含めた全量
に対して5〜100モル%、好ましくは10〜100モ
ル%である。新規な(メタ)アクリル酸エステルの構成
単位の割合が5モル%未満では、フォトレジストとして
の十分な性能が得らず好ましくない。
【0044】他のモノマー成分としては、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸
等のエチレン性不飽和カルボン酸、t−ブチル(メタ)
アクリレート、1−メチル−1−シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、ジヒドロ−α−ターピニル(メタ)
アクリレート、2−メチル−2−アダマンタニル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルや、
t−ブチルオキシカルボニルノルボルネン、1−メチル
−1−シクロヘキソキシカルボニルノルボルネン、ジヒ
ドロ−α−ターピニルオキシカルボニルノルボルネン、
2−メチル−2−アダマンタニルオキシカルボニルノル
ボルネン等のノルボルネン誘導体が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。
【0045】本発明の新規なポリマーを製造する際の重
合方法としては、従来から行われている公知の方法で行
うことができる。例えば、溶媒中で重合開始剤の存在
下、ラジカル重合させることにより行われる。その際溶
媒としては、特に制限は無く、例えばメタノール、エタ
ノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン系溶媒、ジクロロメタン、ク
ロロホルム等の塩素系溶媒等が挙げられる。また、重合
開始剤としては、特に制限はなく一般に使用される重合
開始剤が使用でき、例えばベンゾイルパーオキシド、ア
ゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
【0046】本発明の新規なポリマーの具体例として、
一般式2で表される3−オキソ−8−ターピニルアクリ
レートや3−オキソ−8−ターピニルメタクリレートを
ヒドロキシスチレンおよびスチレンと共重合させること
により得られるポリマーが挙げられる。
【0047】また、本発明の新規なポリマーの他の具体
例として、一般式2で表される3−オキソ−8−ターピ
ニルメタクリレートや3−オキソ−8−ターピニルメタ
クリレートをアクリル酸やメタクリル酸、無水マレイン
酸、t−ブチル(メタ)アクリレートや2−メチル−2
−アダマンタニル(メタ)アクリレート、1−メチル−
1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート等と共重合さ
せることにより得られるポリマーが挙げられる。
【0048】さらに、本発明の新規なポリマーの他の具
体例として、一般式5で表される3−オキソ−8−ター
ピニルオキシカルボニルノルボルネンをアクリル酸やメ
タクリル酸、無水マレイン酸と共重合させることにより
得られるポリマーが挙げられる。しかしながら本発明の
新規なポリマーは上記ポリマーに限定されるものではな
い。本発明の新規なポリマーのゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均
分子量(Mw)は、通常2,000〜100,000、
好ましくは5,000〜60,000、さらに好ましく
は8,000〜12,000、特に好ましくは9,50
0〜10,000である。Mwが2,000未満では製
膜性が悪化する。一方、100,000を超えると溶媒
へ溶けにくくなる。また、ポリマーの分散度(Mw/ポ
リスチレン換算数平均分子量)は、好ましくは1〜5、
さらに好ましくは1〜3、特に好ましくは1.5〜1.
8である。
【0049】本発明の新規なポリマーをエキシマレーザ
ー露光による半導体の微細パターン形成用リソグラフィ
ーに使用すると、従来の技術では達成できなかった高解
像度付与性、高耐ドライエッティング性、高透明性およ
び高密着性が得られる。
【0050】即ち、本発明の新規な(メタ)アクリル酸
エステルや、新規なノルボルネン誘導体から誘導される
新規なポリマーは、分子内にカルボルニル基を有し、そ
のカルボニル基のβ位の3級炭素に(メタ)アクリル酸
エステル基が結合し、かつ単環状構造を有した化合物で
あり、エキシマレーザー露光により光酸発生剤の分解に
より発生した酸で分子内の3級エステル基が容易に脱離
し、カルボン酸が生成することにより現像可能となる。
ここで、この3級エステル基がカルボニル基のβ位に在
ることから、脱離して生成する化合物はα,β−不飽和
カルボニル化合物となるため、この脱離が極めて容易に
おこる。さらに、脱離したα,β−不飽和カルボニル化
合物は、極性を有する化合物であるためアルカリ現像液
に対する溶解性が良好となる。このような作用機構によ
り、本発明のフォトレジスト組成物は従来にない高解像
度付与性で鮮明なレジストパターンが得られると考えら
れる。さらに、本発明の新規なポリマーは、環状構造を
有した化合物であるため高耐ドライエッティング性が得
られ、また、カルボニル基等を有するため高密着性が得
られると考えられる。
【0051】本発明の新規なポリマーを用いて半導体の
微細パターン形成用リソグラフィーに使用する場合、上
記新規なポリマーをシクロヘキサノンなどの溶媒をもち
いて12%程度の溶液とし、公知の塗布技術により、シ
リコンウェハーなどの基板上に塗布し、フォトレジスト
用被膜を形成する。必要に応じて、あらかじめプレベー
クを行った後、KrFエキシマレーザー(248n
m)、ArFエキシマレーザー(193nm)などで、
露光する。この場合のフォトレジスト用被膜の透明度
は、被膜1μm換算で、好ましくは70%以上、さらに
好ましくは75%以上であある。
【0052】本発明の新規な(メタ)アクリル酸エステ
ル、およびそれらから誘導される新規なポリマーの構造
の同定法について、化学式1で表される3−オキソ−8
−ターピネオールを具体例として下記に説明する。3−
オキソ−8−ターピネオールのIRは、C=O伸縮に起
因する1,700cm-1付近のピーク、O−H伸縮に起
因する3,500cm-1付近のピークにより確認でき
る。
【0053】また、3−オキソ−8−ターピネオールの
プロトンNMRは、シクロヘキサン環に結合するCH3
基のプロトンに起因する1.02〜1.04ppm付近
のピーク、(CH3 2 C(OH)基のCH3 基のプロ
トンに起因する1.20〜1.30ppm付近のピー
ク、CH2 CH2 基のプロトンに起因する1.80〜
2.12ppm付近のピーク、C=O基の隣の炭素原子
に結合しているプロトンに起因する2.32〜2.39
ppm付近のピーク、OH基のプロトンに起因する3.
9〜4.1ppm付近のピークにより確認できる。
【0054】さらに、3−オキソ−8−ターピネオール
のカーボン13NMRは、CH3 基の炭素原子に起因す
る22〜23ppm付近のピーク、CH3 基が結合して
いる炭素原子に起因する24〜26ppm付近のピー
ク、シクロヘキサン環のCH2CH2 基の炭素原子に起
因する27〜29ppm付近のピーク、(CH3 2
(OH)基のCH3 基の炭素原子に起因する33〜36
ppm付近のピーク、C=O基の隣のCH2 の炭素原子
に起因する50〜52ppm付近のピーク、(CH3
2 C(OH)基と結合している炭素原子に起因する58
〜60ppm付近のピーク、OH基と結合している炭素
原子に起因する70〜72ppm付近のピーク、C=O
基の炭素原子に起因する214〜216ppm付近のピ
ークにより確認できる。さらに、ガスクロマトグラフィ
ー質量分析装置(GC−MS)によって、分子量170
の3−オキソ−8−ターピネオールが、水1分子の脱離
により、分子量152となることも確認できる。また、
元素組成比は、元素分析により知ることができる。
【0055】本発明の新規なノルボルネン誘導体、およ
びそれらから誘導される新規なポリマーの構造の同定法
について、一般式5で表される3−オキソ−8−ターピ
ニルオキシカルボニルノルボルネンを具体例として下記
に説明する。3−オキソ−8−ターピニルオキシカルボ
ニルノルボルネンのプロトンNMRは、上記3−オキソ
−8−ターピネオールと同様のピークに加えて、CH=
CH基の両隣のCH基のプロトンに起因する1.50〜
1.63ppm付近のピーク、C=O基の隣の炭素原子
に結合しているプロトンに起因する1.80〜2.02
ppm付近のピーク、CH=CH基のプロトンに起因す
る6.00〜6.20ppm付近のピークにより確認で
きる。
【0056】さらに、また、3−オキソ−8−ターピニ
ルオキシカルボニルノルボルネンのカーボン13NMR
は、上記3−オキソ−8−ターピネオールと同様のピー
クに加えて、ノルボルネン環の二重結合を含む5員環の
CH2 基およびCH基の炭素原子に起因する32〜38
ppm付近のピーク、カルボニル基と結合しているノル
ボルネン環のCH基に起因する45〜47ppm付近の
ピーク、CH=CHの炭素原子に起因する134〜13
9ppm付近のピーク、ノルボルネン環と結合している
C=Oの炭素原子に起因する174〜176ppm付近
のピークにより確認できる。さらに、ガスクロマトグラ
フィー質量分析装置(GC−MS)によって、分子量2
90の3−オキソ−8−ターピニルオキシカルボニルノ
ルボルネンであることを確認できる。また、元素組成比
は、元素分析により知ることができる。
【0057】本発明の新規な(メタ)アクリル酸エステ
ルおよび新規なノルボルネン誘導体は、フォトレジスト
分野以外に、光や熱を利用する硬化型樹脂分野にも使用
できる。例えば、プラスチック、金属、木材、紙などの
塗装や印刷などに使用されるUV塗料やUVインク、コ
ーティング剤等の分野が挙げられる。
【0058】また、本発明の新規な(メタ)アクリル酸
エステル、新規なノルボルネン誘導体から誘導される新
規なポリマーは、KrFおよびArFエキシマレーザー
用フォトレジストのみならず、より短波長の遠紫外光や
電子線を用いたフォトレジストにも応用できる。
【0059】さらに本発明の新規なポリマーは、フォト
レジスト用のみならず、高分子材料、光学材料、ポリマ
ー改質剤、接着剤、粘着付与改質剤、塗料改質剤、イン
キ改質剤等に使用できる。
【0060】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、参考例、実施例中の部および%は、特に断
らないかぎり、重量部および重量%である。
【0061】下記実施例における分析、評価は下記の機
器を使用した。 重量平均分子量;Waters社製ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)モデル510、ポリス
チレン換算 NMR;日本電子(株)社製、JNM−LA400、周
波数400MHz(溶媒;CDCl3 ) ガスクロマトグラフィー質量分析装置(MS);HEW
LETT PACKARD社製、HP6890 GC
System、カラム;HP−5MS(Crossli
nked5%、Ph,MeSiloxane)径0.2
5mm×30m、イオン化モード;EI KrFエキシマレーザー;株式会社ニコン製、NSR−
2205EX14C ArFエキシマレーザー;株式会社ニコン製、NA05
【0062】また、共重合体の比較例として、下記の共
重合体を調製した。 t−ブチルアクリレート共重合体(比較例1);t−ブ
チルアクリレート、ヒドロキシスチレンおよびスチレン
を、20:60:20のモル比率で10g調製し、重合
開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.4gと共
に、テトラヒドロフラン(THF)50mlに溶解し
た。得られた溶液を、液体窒素で凍結し、30分間脱気
を4回行った後、20℃にした。次に、窒素気流下、油
温60℃で8時間加熱し、ヘキサンにより反応を停止し
た。ヘキサンで再度沈殿させた後、ろ別し、真空下で溶
媒を除去して、t−ブチルアクリレート共重合体8.1
gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)
は、10,000(分散度1.7)であった。 t−ブチルメタクリレート共重合体(比較例2);t−
ブチルメタクリレート、ヒドロキシスチレンおよびスチ
レンを、20:60:20のモル比率で10g調製し、
重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.4g
と共に、THF50mlに溶解した。得られた溶液を、
液体窒素で凍結し、30分間脱気を4回行った後、20
℃にした。次に、窒素気流下、油温60℃で8時間加熱
し、ヘキサンにより反応を停止した。ヘキサンで再度沈
殿させた後、ろ別し、真空下で溶媒を除去して、t−ブ
チルメタクリレート共重合体7.9gを得た。得られた
共重合体の重量平均分子量(Mw)は、9,800(分
散度1.6)であった。
【0063】t−ブチルメタクリレート共重合体(比較
例3);t−ブチルメタクリレートおよびメタクリル酸
を、60:40のモル比率で10g調製し、重合開始剤
としてアゾビスイソブチロニトリル0.4gと共に、T
HF50mlに溶解した。得られた溶液を、液体窒素で
凍結し、30分間脱気を4回行った後、20℃にした。
次に、窒素気流下、油温60℃で8時間加熱し、ヘキサ
ンにより反応を停止した。ヘキサンで再度沈殿させた
後、ろ別し、真空下で溶媒を除去して、t−ブチルメタ
クリレート共重合体8.3gを得た。得られた共重合体
の重量平均分子量(Mw)は、10,000(分散度
1.7)であった。 t−ブチルオキシカルボニルノルボルネン共重合体(比
較例4);t−ブチルオキシカルボニルノルボルネンお
よび無水マレイン酸を、60:40のモル比率で10g
調製し、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
0.4gと共に、THF50mlに溶解した。得られた
溶液を、液体窒素で凍結し、30分間脱気を4回行った
後、20℃にした。次に、窒素気流下、油温60℃で8
時間加熱し、ヘキサンにより反応を停止した。ヘキサン
で再度沈殿させた後、ろ別し、真空下で溶媒を除去し
て、t−ブチルオキシカルボニルノルボルネン共重合体
8.4gを得た。得られた共重合体の重量平均分子量
(Mw)は、9,800(分散度1.5)であった。
【0064】参考例1〔3−オキソ−8−ターピネオー
ル(化学式1)の合成例〕 攪拌装置および還流冷却器を取り付けた0.5Lの四つ
口フラスコ中に、シトロネラール70g(0.45モ
ル)を仕込み、内温が2〜28℃の範囲におさまるよう
に水浴で冷却しながら、5%硫酸350gを3時間かけ
て滴下した。その後内温が20〜30℃の条件で6時
後反応を実施した。反応液にトルエン100gを加
え、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、上水で2回
洗浄後、減圧蒸留することにより、ガスクロマトグラフ
ィー(以下「GC」という)による純度96%のパラメ
ンタン−3,8−ジオール56.4gを得た。得られた
生成物は、沸点が150℃/5mmHgで、シトロネラ
ール基準で収率70%であった。
【0065】次に、攪拌装置および還流冷却器を取り付
けた1Lの四つ口フラスコ中に、得られたパラメンタン
−3,8−ジオール56.4g(0.31モル)および
酢酸50gを仕込み、内温が10〜30℃の範囲におさ
まるように水浴で冷却しながら、10%さらし粉水溶液
700gを2時間かけて滴下した。その後内温が20〜
30℃の条件で3時間、後反応を実施した。反応液にト
ルエン200gを加え、攪拌した後分液し、有機層を5
%炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、上水で2回洗浄
後、減圧蒸留することにより、GCによる純度96%の
無色透明液体51.0gを得た。得られた生成物は、沸
点58℃/3mmHg、パラメンタン−3,8−ジオー
ル基準で93%の収率であった。また、生成物は、核磁
気共鳴スペクトル分析(NMR)およびGC質量分析
(GC−MS)により、3−オキソ−8−ターピネオー
ルであることを確認した。生成物のIRチャートを図1
に、プロトン−NMRチャートを図2に、カーボン13
−NMRチャートを図3に、GC−MSチャートを図4
に示す。
【0066】実施例1〔3−オキソ−8−ターピニルア
クリレート(一般式2)の合成(1)〕 攪拌装置および還流冷却器を取り付けた0.5Lの四つ
口フラスコ中に、3−オキソ−8−ターピネオール5
1.0g(0.29モル、純度96%)、トルエン15
0g、ハイドロキノン0.1g、およびトリエチルアミ
ン59.2g(0.58モル、純度99%)を入れて攪
拌しながら40℃に加熱し、そこへアクリル酸クロリド
49.5g(0.52モル、純度95%)を2時間かけ
て滴下し反応を実施した。冷却後、反応液を5%炭酸水
素ナトリウム水溶液で2回、上水で2回洗浄後、減圧蒸
留することにより、GCによる純度97%の無色透明液
体46.8gを得た。得られた生成物は、沸点94℃/
2mmHg、3−オキソ−8−ターピネオール基準で収
率70%であった。また、生成物は、NMRおよびGC
−MSにより、3−オキソ−8−ターピニルアクリレー
トであることを確認した。生成物のプロトン−NMRチ
ャートを図5に、カーボン13−NMRチャートを図6
に、GC−MSチャートを図7に示す。
【0067】実施例2〔3−オキソ−8−ターピニルア
クリレート(一般式2)の合成(2)〕 攪拌装置および還流冷却器を取り付けた1.0Lの四つ
口フラスコ中に、3−オキソ−8−ターピネオール5
1.0g(0.29モル、純度96%)、アクリル酸8
6.1g(1.16モル、純度97%)、無水酢酸5
9.7g(0.58モル、純度99%)およびトリエチ
ルアミン88.7g(0.87モル、純度99%)を入
れ、85℃で12時間加熱攪拌し、反応を実施した。冷
却後、反応液をトルエン中に投入して分液後、有機層を
5%炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、上水で2回洗浄
後、減圧蒸留することにより、GCによる純度97%の
無色透明液体40.1gを得た。得られた生成物は、沸
点94℃/2mmHg、3−オキソ−8−ターピネオー
ル基準で収率60%であった。また、生成物は、NMR
およびGC−MSにより、3−オキソ−8−ターピニル
アクリレートであることを確認した。生成物のプロトン
−NMRチャートを図8に、カーボン13−NMRチャ
ートを図9に、GC−MSチャートを図10に示す。
【0068】実施例3〔3−オキソ−8−ターピニルメ
タクリレート(一般式2)の合成〕 攪拌装置および還流冷却器を取り付けた0.5Lの四つ
口フラスコ中に、3−オキソ−8−ターピネオール5
1.0g(0.29モル、純度96%)、アセトニトリ
ル130g、ハイドロキノン0.1g、およびトリエチ
ルアミン59.2g(0.58モル、純度99%)を入
れて攪拌しながら40℃に加熱し、そこへメタクリル酸
クロリド57.2g(0.52モル、純度95%)を2
時間かけて滴下し、その後60℃で6時間反応を実施
した。冷却後、反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液
で2回、上水で2回洗浄後、減圧蒸留することにより、
GCによる純度97%の無色透明液体50.4gを得
た。得られた生成物は、沸点106℃/2mmHg、3
−オキソ−8−ターピネオール基準で収率71%であっ
た。また、生成物はNMRおよびGC−MSにより、3
−オキソ−8−ターピニルメタクリレートであることを
確認した。生成物のプロトン−NMRチャートを図11
に、カーボン13−NMRチャートを図12に、GC−
MSチャートを図13に示す。
【0069】実施例4〔3−オキソ−8−ターピニルオ
キシカルボニルノルボルネン(一般式5)の合成
(1)〕 攪拌装置および還流冷却器を取り付けた0.5Lの四つ
口フラスコ中に、シクロペンタジエン14.6g(0.
21モル、純度95%)および3−オキソ−8−ターピ
ニルアクリレート46.2g(0.2モル、純度97
%)を仕込み、内温が0〜20℃の範囲におさまるよう
に水浴で冷却しながら、6時間攪拌し反応を実施した。
反応後、反応液を減圧蒸留することにより、GCによる
純度98%の無色透明液体53.3gを得た。得られた
生成物は、沸点128〜130℃/3mmHg、3−オ
キソ−8−ターピニルアクリレート基準で収率90%で
あった。また、生成物は、NMRおよびGC−MSによ
り、3−オキソ−8−ターピニルオキシカルボニルノル
ボルネンであることを確認した。生成物のプロトン−N
MRチャートを図14に、カーボン13−NMRチャー
トを図15に、GC−MSチャートを図16に示す。
【0070】実施例5〔3−オキソ−8−ターピニルオ
キシカルボニルノルボルネン(一般式5)の合成
(2)〕 攪拌装置および還流冷却器を取り付けた0.5Lの四つ
口フラスコ中に、ジシクロペンタジエン14.6g
(0.105モル、純度95%)を仕込み、内温が16
0〜170℃の範囲になるように加熱しながら、3−オ
キソ−8−ターピニルアクリレート46.2g(0.2
モル、純度97%)を2時間かけて滴下した。その後、
同じ温度範囲にて2時間攪拌し、後反応を実施した。反
応後、反応液を減圧蒸留することにより、GCによる純
度98%の無色透明液体35.5gを得た。得られた生
成物は、沸点128〜130℃/3mmHg、3−オキ
ソ−8−ターピニルアクリレート基準で収率60%であ
った。また、生成物は、NMRおよびGC−MSによ
り、3−オキソ−8−ターピニルオキシカルボニルノル
ボルネンであることを確認した。生成物のプロトン−N
MRチャートを図17に、カーボン13−NMRチャー
トを図18に、GC−MSチャートを図19に示す。
【0071】実施例6〔一般式2で表される化合物から
誘導されるポリマーの合成(1)〕 3−オキソ−8−ターピニルアクリレート、ヒドロキシ
スチレンおよびスチレンを20:60:20のモル比率
で10gを、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニト
リル0.4gとともに、THF50mlに溶解した。得
られた溶液を液体窒素で凍結し、30分間脱気を4回行
った後、20℃にした。次に、窒素気流下、油温60℃
で8時間加熱し、ヘキサンにより反応を停止した。ヘキ
サンで再度沈殿させた後、濾別し、真空下で溶媒を除去
して目的物である共重合体8.2gを得た。得られた共
重合体の重量平均分子量は、9,500(分散度1.
6)であった。プロトンNMRおよびカーボン13NM
Rの測定により、目的の3−オキソ−8−ターピニルア
クリレート共重合体が得られたことが確認された。生成
物のプロトンNMRチャートを図20に、カーボン13
NMRチャートを図21に示す。
【0072】参考例2(実施例6のポリマーのKrFフ
ォトレジストへの応用例) 実施例6で得られた共重合体を12%シクロヘキサノン
溶液とした後、石英ウェハ上に1μm膜厚で塗布し、K
rFエキシマレーザー光(248nm)に対する透明性
を調べたところ、透過率は81%であって、比較例1の
t−ブチルアクリレート共重合体の透過率68%よりは
優れていた。
【0073】さらに、得られた共重合体のカーボンテト
ラフルオリドガスによるエッチング速度をt−ブチルア
クリレート共重合体(比較例1)と比較した結果、t−
ブチルアクリレート共重合体のエッチング速度を1とす
ると、この共重合体は0.8であり、エッチング耐性が
優れていた。
【0074】なお、ドライエッチング耐性の評価は、次
の条件で実施した。すなわち、カーボンテトラフルオリ
ドの流量は12.6sccmとし、真空度は10mto
rrとし、マイクロ波の出力は150Wとした。
【0075】次に、得られた共重合体2g、および光酸
発生剤としてのトリフェニルスルホニウムトリフレート
0.03gを、2−エトキシエチルアセテート10ml
に溶解しフォトレジスト組成物を得た。これをシリコン
ウェハ上に0.8μm膜厚で塗布した後、100℃でプ
リベークした。そして、KrFエキシマレーザー露光
(40mJ/cm2 )を行った後、テトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド水溶液で現像して、パターンを形成
しその特性を調べた。その結果、0.20μmのライン
アンドスペースを解像することができた。また、t−ブ
チルアクリレート共重合体(比較例1)は、0.20μ
mのラインアンドスペースを解像することはできなかっ
た。
【0076】実施例7〔一般式2で表される化合物から
誘導されるポリマーの合成(2)〕 実施例6において3−オキソ−8−ターピニルアクリレ
ートに代えて3−オキソ−8−ターピニルメタクリレー
トを用いる以外は実施例6と同様に処理し、目的物であ
る共重合体8.4gを得た。得られた共重合体の重量平
均分子量は、10,000(分散度1.7)であった。
プロトンNMRおよびカーボン13NMRの測定によ
り、目的の3−オキソ−8−ターピニルメタクリレート
共重合体が得られたことが確認された。生成物のプロト
ンNMRチャートを図22に、カーボン13NMRチャ
ートを図23に示す。
【0077】参考例3(実施例7のポリマーのKrFフ
ォトレジストへの応用例) 実施例7で得られた共重合体を12%シクロヘキサノン
溶液とした後、石英ウェハ上に1μm膜厚で塗布し、K
rFエキシマレーザー光(248nm)に対する透明性
を調べたところ、透過率は79%であって、比較例2の
t−ブチルメタクリレート共重合体の透過率65%より
優れていた。
【0078】さらに、得られた共重合体のカーボンテト
ラフルオリドガスによるエッチング速度をt−ブチルメ
タクリレート共重合体(比較例2)と比較した結果、t
−ブチルメタクリレート共重合体のエッチング速度を1
とすると、この共重合体は0.8であり、エッチング耐
性が優れていた。なお、ドライエッチング耐性の評価
は、参考例2と同様に行った。
【0079】次に、得られた共重合体2gを参考例2と
同様に処理し、フォトレジスト組成物を得た。これをシ
リコンウェハ上に0.8μm膜厚で塗布した後、100
℃でプリベークした。そして、KrFエキシマレーザー
露光(40mJ/cm2 )を行った後、テトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド水溶液で現像して、パターンを
形成しその特性を調べた。その結果、0.20μmのラ
インアンドスペースを、解像することができた。また、
t−ブチルメタクリレート共重合体(比較例2)は、
0.20μmのラインアンドスペースを解像することは
できなかった。
【0080】実施例8〔一般式2で表される化合物から
誘導されるポリマーの合成(3)〕 3−オキソ−8−ターピニルメタクリレートおよびメタ
クリル酸を60:40のモル比率で10g調製し、重合
開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル0.4gと
ともに、THF50mlに溶解した。得られた溶液を液
体窒素で凍結し、30分間脱気を4回行った後、20℃
にした。次に、窒素気流下、油温60℃で8時間加熱
し、ヘキサンにより反応を停止した。ヘキサンで再度沈
殿させた後、濾別し、真空下で溶媒を除去して目的物で
ある共重合体8.5gを得た。得られた共重合体の重量
平均分子量は、9,800(分散度1.6)であった。
プロトンNMRおよびカーボン13NMRの測定によ
り、目的の3−オキソ−8−ターピニルメタクリレート
共重合体が得られたことが確認された。生成物のプロト
ンNMRチャートを図24に、カーボン13NMRチャ
ートを図25に示す。
【0081】参考例4(実施例8のポリマーのArFフ
ォトレジストへの応用例) 実施例8で得られた共重合体を12%シクロヘキサノン
溶液とした後、石英ウェハ上に1μm膜厚で塗布し、A
rFエキシマレーザー光(193nm)に対する透明性
を調べたところ、透過率は78%であって、比較例3の
t−ブチルメタクリレート共重合体の透過率69%より
優れていた。
【0082】さらに、得られた共重合体のカーボンテト
ラフルオリドガスによるエッチング速度をt−ブチルメ
タクリレート共重合体(比較例3)と比較した結果、t
−ブチルメタクリレート共重合体のエッチング速度を1
とすると、この共重合体は0.7であり、エッチング耐
性が優れていた。なお、ドライエッチング耐性の評価
は、参考例2と同様に行った。
【0083】次に、得られた共重合体2gを参考例2と
同様に処理し、フォトレジスト組成物を得た。これをシ
リコンウェハ上に0.5μm膜厚で塗布した後、100
℃でプリベークした。そして、ArFエキシマレーザー
露光(25mJ/cm2 )を行った後、テトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド水溶液で現像して、パターンを
形成しその特性を調べた。その結果、0.13μmのラ
インアンドスペースを、解像することができた。また、
t−ブチルメタクリレート共重合体(比較例3)は、
0.13μmのラインアンドスペースを解像することは
できなかった。
【0084】実施例9〔一般式5で表される化合物から
誘導されるポリマーの合成) 3−オキソ−8−ターピニルオキシカルボニルノルボル
ネンおよび無水マレイン酸を60:40のモル比率で1
0g調製し、重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニ
トリル0.4gとともに、THF50mlに溶解した。
得られた溶液を液体窒素で凍結し、30分間脱気を4回
行った後、20℃にした。次に、窒素気流下、油温60
℃で8時間加熱し、ヘキサンにより反応を停止した。ヘ
キサンで再度沈殿させた後、濾別し、真空下で溶媒を除
去して目的物である共重合体8.4gを得た。得られた
共重合体の重量平均分子量は、9,600(分散度1.
5)であった。プロトンNMRおよびカーボン13NM
Rの測定により、目的の3−オキソ−8−ターピニルオ
キシカルボニルノルボルネン共重合体が得られたことが
確認された。生成物のプロトンNMRチャートを図26
に、カーボン13NMRチャートを図27に示す。
【0085】参考例5(実施例9のポリマーのArFフ
ォトレジストへの応用例) 実施例9で得られた共重合体を12%シクロヘキサノン
溶液とした後、石英ウェハ上に1μm膜厚で塗布し、A
rFエキシマレーザー光(193nm)に対する透明性
を調べたところ、透過率は76%であって、比較例4の
t−ブチルオキシカルボニルノルボルネン共重合体の透
過率64%より優れていた。
【0086】さらに、得られた共重合体のカーボンテト
ラフルオリドガスによるエッチング速度をt−ブチルオ
キシカルボニルノルボルネン共重合体(比較例4)と比
較した結果、t−ブチルオキシカルボニルノルボルネン
共重合体のエッチング速度を1とすると、この共重合体
は0.6であり、エッチング耐性が優れていた。なお、
ドライエッチング耐性の評価は、参考例2と同様に行っ
た。
【0087】次に、得られた共重合体2gを参考例2と
同様に処理し、フォトレジスト組成物を得た。これをシ
リコンウェハ上に0.5μm膜厚で塗布した後、100
℃でプリベークした。そして、ArFエキシマレーザー
露光(25mJ/cm2 )を行った後、テトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド水溶液で現像して、パターンを
形成しその特性を調べた。その結果、0.13μmのラ
インアンドスペースを解像することができた。また、t
−ブチルオキシカルボニルノルボルネン共重合体(比較
例4)は、0.13μmのラインアンドスペースを解像
することはできなかった。
【0088】
【発明の効果】本発明の新規な(メタ)アクリル酸エス
テル、新規なノルボルネン誘導体から誘導される新規な
ポリマーは、クリプトンフッ素やアルゴンフッ素エキシ
マレーザー用フォトレジスト材料として、高解像度付与
性、高耐ドライエッティング性、高透明性、高密着性が
得られ、超微細加工が要求される半導体素子などの製造
に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例で得られた3―オキソ―8−ターピネオ
ールのIRチャートである。
【図2】参考例で得られた3―オキソ―8−ターピネオ
ールのプロトンNMRチャートである。
【図3】参考例で得られた3―オキソ―8−ターピネオ
ールのカーボン13NMRチャートである。
【図4】参考例で得られた3―オキソ―8−ターピネオ
ールのGC−MSチャートである。
【図5】実施例1で得られた3―オキソ―8−ターピニ
ルアクリレートのプロトンNMRチャートである。
【図6】実施例1で得られた3―オキソ―8−ターピニ
ルアクリレートのカーボン13NMRチャートである。
【図7】実施例1で得られた3―オキソ―8−ターピニ
ルアクリレートのGC−MSチャートである。
【図8】実施例2で得られた3―オキソ―8−ターピニ
ルアクリレートのプロトンNMRチャートである。
【図9】実施例2で得られた3―オキソ―8−ターピニ
ルアクリレートのカーボン13NMRチャートである。
【図10】実施例2で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルアクリレートのGC−MSチャートである。
【図11】実施例3で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルメタクリレートのプロトンNMRチャートである。
【図12】実施例3で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルメタクリレートのカーボン13NMRチャートであ
る。
【図13】実施例3で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルメタクリレートのGC−MSチャートである。
【図14】実施例4で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルオキシカルボニルノルボルネンのプロトンNMRチ
ャートである。
【図15】実施例4で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルオキシカルボニルノルボルネンのカーボン13NM
Rチャートである。
【図16】実施例4で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルオキシカルボニルノルボルネンのGC−MSチャー
トである。
【図17】実施例5で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルオキシカルボニルノルボルネンのプロトンNMRチ
ャートである。
【図18】実施例5で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルオキシカルボニルノルボルネンのカーボン13NM
Rチャートである。
【図19】実施例5で得られた3―オキソ―8−ターピ
ニルオキシカルボニルノルボルネンのGC−MSチャー
トである。
【図20】実施例6で得られた共重合体のプロトンNM
Rチャートである。
【図21】実施例6で得られた共重合体のカーボン13
NMRチャートである。
【図22】実施例7で得られた共重合体のプロトンNM
Rチャートである。
【図23】実施例7で得られた共重合体のカーボン13
NMRチャートである。
【図24】実施例8で得られた共重合体のプロトンNM
Rチャートである。
【図25】実施例8で得られた共重合体のカーボン13
NMRチャートである。
【図26】実施例9で得られた共重合体のプロトンNM
Rチャートである。
【図27】実施例9で得られた共重合体のカーボン13
NMRチャートである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月21日(1999.6.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (上記式中、R1 およびR2 は同一または異なり、互い
に結合し、環状構造を形成する炭素数1〜20の直鎖状
または分岐状のアルキル基を表す。R 3 炭素数1〜2
0のアルキル基または水素原子を表す。R4 およびR5
は同一または異なり、互いに独立または結合した炭素数
1〜20のアルキル基を表す。X 1 はメチル基または水
素原子を表す。)
【化2】 (上記式中、X1 はメチル基または水素原子を表す。)
【化3】 (上記式中、R1 およびR2 は同一または異なり、互い
に結合し、環状構造を形成する炭素数1〜20の直鎖状
または分岐状のアルキル基を表す。R3 およびR 6 は炭
素数1〜20のアルキル基または水素原子を表す。R 7
は炭素数1〜20のアルキル基を表す。X1 はメチル基
または水素原子を表す。)
【化4】 (上記式中、R1 およびR2 は同一または異なり、互い
に結合し、環状構造を形成する炭素数1〜20の直鎖状
または分岐状のアルキル基を表す。R 3 炭素数1〜2
0のアルキル基または水素原子を表す。R4 およびR5
は同一または異なり、互いに独立または結合した炭素数
1〜20のアルキル基を表す。X 1 はメチル基または水
素原子を表す。)
【化5】 (上記式中、X1 はメチル基または水素原子を表す。)
【化6】 (上記式中、R1 およびR2 は同一または異なり、互い
に結合し、環状構造を形成する炭素数1〜20の直鎖状
または分岐状のアルキル基を表す。R3 およびR 6 は炭
素数1〜20のアルキル基または水素原子を表す。R 7
は炭素数1〜20のアルキル基を表す。X1 はメチル基
または水素原子を表す。)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】本発明の新規なポリマーを用いて半導体の
微細パターン形成用リソグラフィーに使用する場合、上
記新規なポリマーをシクロヘキサノンなどの溶媒をもち
いて12%程度の溶液とし、公知の塗布技術により、シ
リコンウェハーなどの基板上に塗布し、フォトレジスト
用被膜を形成する。必要に応じて、あらかじめプレベー
クを行った後、KrFエキシマレーザー(248n
m)、ArFエキシマレーザー(193nm)などで、
露光する。この場合のフォトレジスト用被膜の透明度
は、被膜1μm換算で、好ましくは70%以上、さらに
好ましくは75%以上である
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】参考例1〔3−オキソ−8−ターピネオー
ル(化学式1)の合成例〕 攪拌装置および還流冷却器を取り付けた0.5Lの四つ
口フラスコ中に、シトロネラール70g(0.45モ
ル)を仕込み、内温が2〜28℃の範囲におさまるよう
に水浴で冷却しながら、5%硫酸350gを3時間かけ
て滴下した。その後内温が20〜30℃の条件で6時
間、後反応を実施した。反応液にトルエン100gを加
え、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、上水で2回
洗浄後、減圧蒸留することにより、ガスクロマトグラフ
ィー(以下「GC」という)による純度96%のパラメ
ンタン−3,8−ジオール56.4gを得た。得られた
生成物は、沸点が150℃/5mmHgで、シトロネラ
ール基準で収率70%であった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】実施例3〔3−オキソ−8−ターピニルメ
タクリレート(一般式2)の合成〕 攪拌装置および還流冷却器を取り付けた0.5Lの四つ
口フラスコ中に、3−オキソ−8−ターピネオール5
1.0g(0.29モル、純度96%)、アセトニトリ
ル130g、ハイドロキノン0.1g、およびトリエチ
ルアミン59.2g(0.58モル、純度99%)を入
れて攪拌しながら40℃に加熱し、そこへメタクリル酸
クロリド57.2g(0.52モル、純度95%)を2
時間かけて滴下し、その後60℃で6時間、反応を実施
した。冷却後、反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液
で2回、上水で2回洗浄後、減圧蒸留することにより、
GCによる純度97%の無色透明液体50.4gを得
た。得られた生成物は、沸点106℃/2mmHg、3
−オキソ−8−ターピネオール基準で収率71%であっ
た。また、生成物はNMRおよびGC−MSにより、3
−オキソ−8−ターピニルメタクリレートであることを
確認した。生成物のプロトン−NMRチャートを図11
に、カーボン13−NMRチャートを図12に、GC−
MSチャートを図13に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 敏行 広島県府中市高木町1080番地 ヤスハラケ ミカル株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA02 AA09 AA14 AB16 AC08 AD03 BE10 CB08 CB14 CB41 FA17 4H006 AA01 AA03 AB46 AB76 AC24 AC48 BA51 BA92 BA94 BJ30 BT12 FC36 FC74 KA14 4J100 AJ02Q AJ09Q AK32Q AL03Q AL08P AL08Q AR11P AR11Q BA03P BA11P BA15P BA15Q BC03Q BC04P BC04Q BC09Q CA01 CA04 JA38

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式1で表される新規な(メタ)
    アクリル酸エステル。 【化1】 (上記式中、R1 およびR2 は同一または異なり、互い
    に結合し、環状構造を形成する炭素数1〜20の直鎖状
    または分岐状のアルキル基を表す。R3 およびR 6 は炭
    素数1〜20のアルキル基または水素原子を表す。R4
    およびR5 は同一または異なり、互いに独立または結合
    した炭素数1〜20のアルキル基を表す。R7 は炭素数
    1〜20のアルキル基を表す。X1 はメチル基または水
    素原子を表す。)
  2. 【請求項2】 (メタ)アクリル酸エステルが下記一般
    式2で表される、請求項1記載の(メタ)アクリル酸エ
    ステル。 【化2】 (上記式中、X1 はメチル基または水素原子を表す。)
  3. 【請求項3】 下記一般式3で表される新規な(メタ)
    アクリル酸エステル。 【化3】 (上記式中、R1 およびR2 は同一または異なり、互い
    に結合し、環状構造を形成する炭素数1〜20の直鎖状
    または分岐状のアルキル基を表す。R3 およびR 6 は炭
    素数1〜20のアルキル基または水素原子を表す。R4
    およびR5 は同一または異なり、互いに独立または結合
    した炭素数1〜20のアルキル基を表す。R7 は炭素数
    1〜20のアルキル基を表す。X1 はメチル基または水
    素原子を表す。)
  4. 【請求項4】 下記一般式4で表される新規なノルボル
    ネン誘導体。 【化4】 (上記式中、R1 およびR2 は同一または異なり、互い
    に結合し、環状構造を形成する炭素数1〜20の直鎖状
    または分岐状のアルキル基を表す。R3 およびR 6 は炭
    素数1〜20のアルキル基または水素原子を表す。R4
    およびR5 は同一または異なり、互いに独立または結合
    した炭素数1〜20のアルキル基を表す。R7 は炭素数
    1〜20のアルキル基を表す。X1 はメチル基または水
    素原子を表す。)
  5. 【請求項5】 ノルボルネン誘導体が下記一般式5で表
    される、請求項4記載のノルボルネン誘導体。 【化5】 (上記式中、X1 はメチル基または水素原子を表す。)
  6. 【請求項6】 下記一般式6で表される新規なノルボル
    ネン誘導体。 【化6】 (上記式中、R1 およびR2 は同一または異なり、互い
    に結合し、環状構造を形成する炭素数1〜20の直鎖状
    または分岐状のアルキル基を表す。R3 およびR 6 は炭
    素数1〜20のアルキル基または水素原子を表す。R4
    およびR5 は同一または異なり、互いに独立または結合
    した炭素数1〜20のアルキル基を表す。R7 は炭素数
    1〜20のアルキル基を表す。X1 はメチル基または水
    素原子を表す。)
  7. 【請求項7】 請求項1〜3いずれか1項記載の(メ
    タ)アクリル酸エステル化合物の少なくとも1種、およ
    び/または、請求項4〜6いずれか1項記載のノルボル
    ネン誘導体の少なくとも1種を、分子中に構成単位とし
    て含む新規なポリマー。
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JP2016212406A (ja) * 2015-05-11 2016-12-15 住友化学株式会社 化合物、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

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