JP2000347329A - 光空間伝送装置 - Google Patents

光空間伝送装置

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JP2000347329A
JP2000347329A JP15820999A JP15820999A JP2000347329A JP 2000347329 A JP2000347329 A JP 2000347329A JP 15820999 A JP15820999 A JP 15820999A JP 15820999 A JP15820999 A JP 15820999A JP 2000347329 A JP2000347329 A JP 2000347329A
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light
radiation pattern
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shaping element
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JP15820999A
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English (en)
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Yasuhiko Shimomura
康彦 下村
Shigeru Oshima
茂 大島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低消費電力化とデータ信号の高速伝送を可能に
し、かつ、データ伝送を高品位で実施できるようにする
こと。 【解決手段】相対的に移動する第1及び第2の物体1-10
,1-11のうち、第1の物体にはデータ送信用の発光素子
1-1を配置し、該発光素子から放射される光は、光学的
に透明な固体材料中に光学的に反射する反射材料 1-6を
配置した放射パターン整形素子 1-4を介して前記第2の
物体の受光素子 1-2にて受信する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばX線CT装
置の如く、移動する検出部で検出したデータ信号を空間
を介して送受信するための光空間伝送装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置は、被検体の断面に対して
種々の方向からX線ビームを照射し、その透過線量を検
出することにより、被検体断面各位置でのX線吸収デー
タを収集し、その収集データを再構成演算処理すること
により、被検体断面各位置のX線吸収率を反映した断面
像を画像として得る装置である。
【0003】このX線CT装置では、被検体に対して例
えば、扁平で扇状に広がるファンビームX線を照射する
ためのX線源と、このX線源に被検体を介して対向して
配され、被検体である例えば動物の身体に関するX線吸
収データを取得する検出器とを保持した回転部と、この
回転部の検出器から受け取ったX線吸収データを演算処
理する演算処理部が配置される固定部がある。そして、
回転部は被検体を配置できるように、例えば、中央部分
に孔を設けたドーナッツ状であり、その中央の孔に被検
体を配置すると共に、被検体の外周に沿ってX線源と検
出器とが回転できるように、回転部は中央部分の孔の位
置にある中心点を回転中心として回転する仕組みであ
る。
【0004】従って、検出系は被検体に対して回転移動
する構成であり、回転が自由にできるようにして、しか
も、固定側に設ける演算処理部に対してX線吸収データ
を確実に伝送できるようにするためには、有線回線によ
る通信は不向きで、無線回線化が望ましい。すなわち、
回転部と固定部の間の通信にはワイヤレス化が望まし
い。
【0005】そのため、この場合のデータ伝送にはワイ
ヤレス通信が採用されることになるが、従来のX線CT
装置ではこのワイヤレス化を実現するための構成とし
て、図8に示すような光空間伝送が用いられている。
【0006】すなわち、図8の構成においては、回転部
にLED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)1
a〜1dを配列し、固定部にPD( Photo Diode;フォ
トダイオード)を配置している。詳しく説明する。
【0007】図8において、4は回転部の構成要素であ
るドーナツ状の回転体、4aはこの回転体4の中央にあ
る被検体配置のための孔、3は固定体で、回転体4は固
定体3に回転可能に支えられている。1a〜1dはLE
Dで、X線吸収データをワイヤレスで伝送するための光
源であり、回転中心を中心とする所定の円上に位置させ
て回転体4上に等間隔で設けられる。2はPDで、固定
体3上の定位置に配され、回転体4の回転に伴って移動
して来る回転体4上のLED 1a〜1dからの光信号
を受信するものである。
【0008】5はLED 1a〜1dからの光ビーム、
6は回転方向、7はデータ送出部であり、このデータ送
出部7は図示しない検出器で逐次検出されるX線吸収デ
ータを変調信号のかたちでLED 1a〜1dに送出す
るものであって、LED 1a〜1dはデータ送出部7
からの変調信号対応に光を変調して出力することで、X
線吸収データを光信号として送信することができるもの
である。
【0009】8は配線であって、データ送出部7とLE
D 1a〜1dとの間を結ぶ配線を示している。Sは回
転体4の孔4aに配置された被検体である。
【0010】上記構成の従来システムの動作を説明す
る。回転体4中のデータ送出部7で取得した動物の身体
に関するデータは一括して、配線8を介して、それぞれ
の接続先のLED 1a〜1dに変調信号として印加さ
れる。各LED 1a〜1dはこの変調信号対応に変調
した光を発光してこれを光信号として出射する。LED
1a〜1dから空間に放出された光信号は固定体3に配
置されたPD 2で受信され、復調される。
【0011】LED 1a〜1dは図では簡単のために
4個等間隔配置した例を示しているが、実際はそれより
もっと多数が等間隔配置されて備えられた構成となって
おり、また、各LED 1a〜1dの光の照射野とPD
2の検出視野も広いので、回転体4がどのような回転位
置にあっても、固定体3側のPD 2でLED 1a〜1
dのいずれかの光信号を受信できるようにしている。
【0012】このようにして、光空間伝送を実現し、固
定体にデータを転送している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の光空間
伝送装置では、回転部4がどのような回転位置にあって
も、固定部3側のPD 2で、回転部4のLEDの光信
号を受信できるようにするために、LEDの設置数が多
く、そのため、配線数の増大を招き、また、消費電力が
増大してしまう。そして、そのために、データ送出部7
も出力が大きいなものを使用する必要があった。
【0014】また、X線CT装置は、検査時間を短縮す
るために膨大なデータをリアルタイムで送信する要求が
大きいが、LEDは高速変調に不向きな上、多数のLE
Dを駆動するには大電流のドライバが必要となる。しか
し、大電流の高速ドライバは実現しにくいという問題が
ある。
【0015】また、LED光の場合、拡散光となるが、
この拡散光が直接、空間に放射されるので、他のLED
からの光信号との間での干渉が生じ易い。そのために、
データ信号のパラレル化が困難である。つまり、シリア
ル伝送より、パラレル伝送にした方が、データの伝送量
は大きくなるが、LEDを光源とした場合、光干渉のた
めにパラレル伝送が採用しにくい。
【0016】勿論、高速変調と云う観点から考えると、
光源としてのLEDをLD(レーザダイオード)にする
ことが容易に考えられる。
【0017】しかし、LDは高速応答性が良い反面、L
Dからのレーザ光は干渉性が強いため、隣接LDからの
レーザ光と干渉し易く、その場合に干渉雑音が発生し
て、光空間伝送装置として問題が残る。
【0018】また、本願発明者等がデータ伝送速度を高
速化する場合に関して検討したところ、データ送出部7
からそれぞれの発光素子LED 1a〜1d までの配線
距離は異なっているため、遅延量がばらつき、データの
ビット位相が定まらないという問題があることが分かっ
た。すなわち、回転部4に対して発光素子であるLED
は多数が等間隔配置されるが、データ送出部7は一つで
あり、そのため、それぞれのLEDに対する配線長に違
いが生じる。データの高速伝送の場合、この長さの差は
データの遅延量として顕在化してしまう。
【0019】そして、この場合、特に遅延量のばらつき
が1ビットのタイムスロットを越えるような場合は、受
信されないデータが生じるばかりか、受信動作自体が不
能となる。
【0020】そこで、この発明の目的とするところは、
例えば、周回する光源に対して定位置に固定配置された
受光素子との間でデータを光伝送する場合に、データの
遅延発生を抑制できるようにすると共に、高速でデータ
伝送できるようにした光伝送装置を提供することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために本発明の光空間伝送装置は、次の内容を特徴と
する。
【0022】[1].第1には、所定の軌跡を辿って相
対的に移動する第1及び第2の物体のうち、前記第1の
物体には、データを光送信するための発光素子を配置
し、前記第2の物体には光信号を受信するための受光素
子を配置すると共に、前記第1の物体には棒状であって
その軸線が前記受光素子に対峙する軌跡に沿って移動す
る位置に関係を保持して設けられ、前記発光素子から放
射される光を自己の長手方向各位置で散乱させるべく、
光透過性で光散乱性を持つ反射材料を、光学的に透明な
固体材料中に分布させてなる放射パターン整形素子を設
けた構成とすることを特徴とするものである。
【0023】このような構成によれば、前記第1の物体
に、データの光送信用の発光素子と放射パターン整形素
子とがあり、発光素子からの光信号は棒状の放射パター
ン整形素子に導かれて当該放射パターン整形素子の長手
位置各位置から乱反射により外部に放出されることにな
り、しかも、この放射パターン整形素子の長手位置各位
置は前記第1および第2の物体の相対移動に伴って第2
の物体の受光素子位置を通過することとなるから、当該
放射パターン整形素子が受光素子位置を通過するに際し
て、当該放射パターン整形素子の長さにわたり、光信号
は受光素子で受信できることになる。そして、当該放射
パターン整形素子の末端までの間で、光信号を乱反射し
きってしてしまえば、当該放射パターン整形素子に隣接
して他の発光素子と放射パターン整形素子の組が連なっ
ていたとしても、当該放射パターン整形素子から当該隣
接放射パターン整形素子にレーザ光が侵入して干渉を引
き起こす心配がなくなる。
【0024】従って、光源としてLD(レーザダイオー
ド)を用いても、隣接LDからのレーザ光との干渉が抑
制できるようになり、干渉雑音発生を抑制できると共に
レーザ素子を用いて高速通信が可能な光空間伝送装置を
実現できるようになる。
【0025】[2].第2には、所定の軌跡を辿って相
対的に移動する第1及び第2の物体のうち、前記第1の
物体にデータを光送信するための発光素子を配置し、前
記第2の物体には光信号を受信するための受光素子を配
置すると共に、前記第2の物体には棒状であってその軸
線が前記受光素子に対峙する軌跡に沿って移動する位置
に関係を保持して設けられ、前記発光素子から放射され
る光を自己の長手方向各位置で散乱させるべく、光透過
性で光散乱性を持つ反射材料を、光学的に透明な固体材
料中に分布させた放射パターン整形素子を設けた構成と
することを特徴とするものである。
【0026】このような構成によれば、前記第1の物体
に、データの光送信用の発光素子があり、前記第2の物
体には放射パターン整形素子と受光素子とがあり、発光
素子からの光信号は前記第1の物体における発光素子の
移動軌跡に沿って配された棒状の放射パターン整形素子
に導かれて当該放射パターン整形素子の長手位置各位置
より内部に取り込まれることとなり、取り込まれた光信
号は内部の反射体で乱反射されて当該放射パターン整形
素子内を伝搬し、受光素子へと導かれて電気信号として
受信される。
【0027】本システムでは、放射パターン整形素子の
長手位置各位置は前記第1および第2の物体の相対移動
に伴って発光素子が通過することとなるから、当該放射
パターン整形素子位置上を受光素子が通過するに際し
て、当該放射パターン整形素子の長さにわたり、光信号
は受光素子で受信できることになる。
【0028】そして、当該放射パターン整形素子の末端
に光吸収体を設けて余分な光信号を吸収してしまえば、
当該放射パターン整形素子に隣接して他の受光素子と放
射パターン整形素子の組が連なっていたとしても、当該
放射パターン整形素子から当該隣接放射パターン整形素
子に受信レーザ光が侵入して干渉を引き起こす心配がな
くなる。
【0029】従って、光源としてLD(レーザダイオー
ド)を用いても、隣接LDからのレーザ光との干渉が抑
制できるようになり、干渉雑音発生を抑制できると共に
レーザ素子を用いて高速通信が可能な光空間伝送装置を
実現できるようになる。
【0030】[3]. 第3には、所定の円軌跡を辿っ
て相対的に移動する第1及び第2の物体のうち、前記第
1の物体には、データを光送信するための発光素子を配
置し、前記第2の物体には光信号を受信するための受光
素子を配置すると共に、前記第1の物体には当該第1の
物体の回転中心と同心的に配されるリング状であって当
該第1の物体の回転時には、全周にわたり前記受光素子
に対峙する位置関係を保って前記受光素子に対し相対的
に回転移動すると共に、前記発光素子から放射される光
を自己の長手方向各位置で散乱させるべく、光透過性で
光散乱性を持つ反射材料を、光学的に透明な固体材料中
に分布させてなる放射パターン整形素子を設けた構成と
することを特徴とするものである。
【0031】この構成によれば、第1及び第2の物体は
少なくとも一方が他方に対して所定の円軌跡を辿って相
対的に移動する関係にあり、前記第1の物体にはデータ
を光送信するための発光素子を配置し、前記第2の物体
には光信号を受信するための受光素子を配置してある。
そして、第1及び第2の物体は少なくとも一方が他方に
対して所定の円軌跡を辿って相対的に移動するが、その
際、第1の物体に設けてあるリング状の放射パターン整
形素子はその全周にわたり前記受光素子に対峙する位置
関係を保って前記受光素子に対し相対的に回転移動す
る。そして、放射パターン整形素子は、第1の物体に設
けてある前記発光素子から放射される光を自己の長手方
向各位置で散乱させる。この散乱光は前記第2の物体に
設けてある受光素子にて検出される結果、発光素子から
の光信号はこの受光素子にて受信されることになる。
【0032】この構成によれば、所定の円軌跡を辿って
相対的に移動する第1及び第2の物体間で、光によるデ
ータ信号の授受を行うことができることから、X線によ
り被検体の周囲を走査して被検体断面の組織のX線吸収
データを収集し、その収集データを用いて被検体断面画
像を再構成する画像診断装置としてのX線CT装置に適
用して最適なワイヤレスの光空間伝送装置を得ることが
できるようになる。
【0033】[4].第4には、所定の円軌跡を辿って
相対的に移動する第1及び第2の物体のうち、前記第1
の物体には、データを光送信するための発光素子を、所
定の間隔を存して複数配置し、前記第2の物体には光信
号を受信するための受光素子複数を所定の間隔を存して
配置すると共に、前記第1の物体には当該第1の物体の
回転中心と同心的に配されるリング状であって当該第1
の物体の回転時には、全周にわたり前記受光素子に対峙
する位置関係を保って前記受光素子に対し相対的に回転
移動すると共に、前記複数の発光素子のうち、それぞれ
対応する一つの発光素子から放射される光を自己の長手
方向各位置で散乱させるべく、光透過性で光散乱性を持
つ反射材料を、光学的に透明な固体材料中に分布させて
なる放射パターン整形素子複数本を1本に繋げたものを
設けた構成とすることを特徴とするものである。
【0034】この構成によれば、第1及び第2の物体は
少なくとも一方が他方に対して所定の円軌跡を辿って相
対的に移動する関係にあり、前記第1の物体にはデータ
を光送信するための発光素子を配置し、前記第2の物体
には光信号を受信するための受光素子を配置してある。
そして、第1及び第2の物体は少なくとも一方が他方に
対して所定の円軌跡を辿って相対的に移動するが、その
際、第1の物体に設けてあるリング状の放射パターン整
形素子はその全周にわたり前記受光素子に対峙する位置
関係を保って前記受光素子に対し相対的に回転移動す
る。そして、放射パターン整形素子は、第1の物体に設
けてある前記発光素子から放射される光を自己の長手方
向各位置で散乱させる。この散乱光は前記第2の物体に
設けてある受光素子にて検出される結果、発光素子から
の光信号はこの受光素子にて受信されることになる。
【0035】この構成によれば、所定の円軌跡を辿って
相対的に移動する第1及び第2の物体間で、光によるデ
ータ信号の授受を行うことができることから、X線によ
り被検体の周囲を走査して被検体断面の組織のX線吸収
データを収集し、その収集データを用いて被検体断面画
像を再構成する画像診断装置としてのX線CT装置に適
用して最適なワイヤレスの光空間伝送装置を得ることが
できるようになる。
【0036】また、第1の物体に設けられる放射パター
ン整形素子はリング状であって、第1の物体が第2の物
体に対して相対的に回転運動する時にはリング状の放射
パターン整形素子はその一部が必ず第2の物体における
受光素子上に位置する如く対峙して移動する。そのた
め、常にデータ通信が可能な構成となり、また、受光素
子を複数箇所に設置し、放射パターン整形素子も複数を
1本に繋いでリング状にすると共に、各放射パターン整
形素子毎に発光素子を設けて光伝送する構成とすると、
受光素子数分の光伝送チャネルが確保できるようになる
から、これにより、データ伝送容量の増大を図ることが
できるようになる。
【0037】[5].上記[1]項乃至[4]項に記載
の光空間伝送装置において、前記反射材料は、光学的に
乱反射体とすることを特徴とする。
【0038】この乱反射により、レーザ光が他のレーザ
光と干渉を引き起こす波長関係にあってもその心配が無
くなり、良好な通信が可能である。
【0039】[6]. また、第6には、[1]項乃至
[5]項における光空間伝送装置において、前記放射パ
ターン整形素子には表面の一部もしくは全部に前記放射
パターン整形素子の固体材料の屈折率より低い屈折率を
有するクラッド層が形成されて、前記クラッド層を保持
する事により、前記放射パターン整形素子を固定する構
成とすることを特徴とする。
【0040】このように、放射パターン整形素子とし
て、表面にクラッド層を設けた構成を採用すれば、発光
素子からのレーザ光は放射パターン整形素子内を反射し
ながら伝搬する。そして、伝搬するレーザ光のうち、ク
ラッド層への入射角度の大きな成分(すなわち、伝搬の
遅い成分)はクラッド層で反射されずにクラッド層ヘと
抜けてしまうこととなるから、遅い成分が除去されてそ
の影響を無視できるようになる分、より高速の通信が出
来る。
【0041】尚、クラッド層を保持体にて支えるので、
発光素子からの光ビームが保持体部分で吸収されたり、
外部に漏洩されたりすることが無いように、放射パター
ン整形素子を固定できる。
【0042】[7]. 第7には、[1]乃至[6]項
の光空間伝送装置において、前記第1及び第2の物体が
相対的に移動する方向と直交する方向から前記発光素子
の光を前記放射パターン整形素子に入射する構成とす
る。
【0043】[8]. 第8には、[1]乃至[7]項
の光空間伝送装置において、前記第1及び第2の物体の
うち、前記第1の物体は回転体で、前記第2の物体は固
定体であり、放射パターン整形素子には光の吸収体を設
けてあることを特徴とする。
【0044】このような構成とすると、放射パターン整
形素子の末端に到達した光は光の吸収体により吸収され
てしまうから、雑音光となることが無く、従って、光伝
送の品質を保持できる。
【0045】[9]. 第9には、[4]項の光空間伝
送装置において、前記複数の発光素子は同時に同じデー
タを発光するように、データ信号の供給を受ける信号源
からの遅延を調整したことを特徴とする。
【0046】このようにしてあると、各発光素子は時間
遅れなく同時にデータを送信することができるようにな
り、複数チャネル構成にした場合に、授受するデータの
ビット位相遅れが問題とならない。そのため、受信デー
タの品質を維持することができ、良質のデータ伝送を可
能にする。
【0047】[10]. 第10には、所定の軌跡を辿って
相対的に移動する第1及び第2の物体のうち、少なくと
も前記第1の物体には、データを光送信するための発光
素子を配置し、前記第2の物体には光信号を受信するた
めの受光素子を配置し、また、前記第1または第2の物
体のいずれかには光学的に透明で細長い固体材料中に光
学的に反射する反射材料を配置した放射パターン整形素
子を設けると共に、前記発光素子から放射される光は、
この放射パターン整形素子で受光し、この放射パターン
整形素子内を伝搬させて受光素子に与える構成とし、且
つ、前記放射パターン整形素子の長さLはデータ伝送速
度をf[bps]、光速をc[m/s]とした時にc/
(2f)以下とすることを特徴とする。
【0048】このような構成において、相対的に回転運
動する第1及び第2の物体のうち、前記第1の物体には
データを送信する発光素子を配置し、この発光素子から
放射される光は、光学的に透明な固体材料中に光学的に
反射する反射材料を配置した放射パターン整形素子を通
過したのち、前記第2の物体に配置してある受光素子で
前記データを受信するが、前記放射パターン整形素子の
長さLはデータ伝送速度をf[bps]、光速をc[m
/s]とした時にc/2f以下としている。そして、放
射パターン整形素子の長さがこの長さにしてあると、受
信するデータのビット位相遅れが問題とならない。その
ため、受信データの品質を維持することができ、良質の
データ伝送を可能にする。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図面を参照して説明する。
【0050】(第1の実施例)図1は本発明の基本構成
である第1の実施例を示す構成図である。
【0051】図1において、1−1はLD(Laser Diod
e ;レーザダイオード)、1−3はドライバ、1−2は
PD( Photo Diode;フォトダイオード)、1−4は放
射パターン整形素子、1−5は光学的に透明な素子、1
−6は光学的に反射する物質、1−8は光反射体、1−
7は光吸収体、1−9は光ビーム、1−10は第1の物
体、1−11は第2の物体を示す。尚、第1の物体1−
10と第2の物体1−11は相対的に移動している。
【0052】ここで、上記の放射パターン整形素子1−
4は、透明な棒状のものであって、LD 1−1からの
変調されたレーザ光を導光して各位置でそれぞれ所定方
向にレーザ光を分配するためのものである。具体的には
上記放射パターン整形素子1−4は、光学的に透明な素
子1−5を棒状にしたものの中に、光学的に反射する素
子1−6を複数、直列的に配置して構成したものであ
り、光学的に透明な素子1−5は基本的には光ファイバ
のコアのようなものである。
【0053】また、光学的に反射する素子1−6は、光
散乱性を持つ光透過物体で作られており、例えば、乳白
色半透明アクリルのブロックなどが利用可能である。こ
の反射物質1−6は複数個用意されており、レーザ光路
に沿って順に直列配置される。
【0054】また、前記光反射体1−8は、棒状の前記
放射パターン整形素子1−4の一端部側側面に対峙して
配されたLD 1−1からの変調されたレーザ光を、当
該放射パターン整形素子1−4に導入して、当該放射パ
ターン整形素子1−4内をその軸方向に反射させるため
の反射体であり、また、光吸収体1−7は、前記放射パ
ターン整形素子1−4の他端部側に配置されたレーザ吸
収用の素子である。
【0055】光ビーム1−9は、前記光反射体1−8で
反射されて光吸収体1−7に向かうLD 1−1からの
レーザ光である。
【0056】複数個用意された反射物質1−6は、光ビ
ーム1−9のレーザ光路に沿って順に直列配置される
が、光ビーム1−9の光量は当該反射物質1−6による
乱反射の影響で、進行するに連れて減衰することとなる
から、乱反射する光量がどの反射素子でも等しくなるよ
うに、配列位置に応じてその寸法を変えてある。すなわ
ち、反射物質1−6はその立体的形状は例えば、直方体
状であり、光はその直方体の中心軸線方向に沿って入射
して来る。そのため、光源からの距離が遠くにある反射
物質1−6については、近くにあるものに比べて、光ビ
ームをより多く得るために入射面を大きく(面積を大き
く)、また、得た光ビームを効率よく出力するために、
出射面も大きく(面積を大きく)する。ここでいう出射
面とは、光の進入してくる方向と直交する方向の面であ
る。
【0057】また、前記放射パターン整形素子1−4お
よびLD 1−1は従来技術で説明した回転体に相当す
る前記第1の物体1−10に取り付けられ、また、従来
技術で説明した固定体に相当する第2の物体1−11に
はPD 1−2が設けられ、前記第1の物体1−10の
放射パターン整形素子1−4から反射素子1−6によっ
て乱反射されるレーザ光をPD1−2で受光する仕組み
である。従来技術の回転体に相当する前記第1の物体1
−10の進行方向に沿って反射物質1−6が配列される
ように構成しておくことにより、第2の物体1−11上
のPD 1−2は、定位置において放射パターン整形素
子1−4から反射素子1−6によって乱反射されるレー
ザ光を逐次受光することができ、回転体側で収集したX
線吸収データを固定体側で光通信により受信することが
できる構成である。
【0058】次に、上記構成の本装置の動作について説
明する。データ信号対応に変調されたLD 1−1から
の光ビーム1−9は、放射パターン整形素子1−4にそ
の一端部側から注入される。この光ビーム1−9は放射
パターン整形素子1−4中では、まず光反射体1−8に
て全反射されることにより、図1では右方向に光が進行
するように曲げられる。
【0059】この放射パターン整形素子1−4中には光
学的に透明な物質1−5が満たされており、一部に光学
的に反射する物質1−6が埋め込まれている。この光学
的に反射する物質1−6により光ビームは光学的に透明
な物質1−5外に放射され、PD1−2により受信され
る。
【0060】光学的に反射する物質1−6は図1では右
方向に進行するに従い、LDからの透過レーザ光量が減
るので、それを補うように長く、太くしている。
【0061】このようにした結果、放射パターン整形素
子1−4から放射される光強度は均一となり、終端近傍
でも良好なデータ伝送が可能となる。
【0062】また、放射パターン整形素子1−4中には
その終端に、光吸収体1−7が設けられており、最終段
の光学的反射物質1−6を透過して更に進行するレーザ
光があってもこの光吸収体1−7により全てが吸収され
てしまうことになるから、隣接の他の放射パターン整形
素子があった場合に、放射パターン整形素子1−4外に
出射して当該隣接の他の放射パターン整形素子に飛び込
んで干渉などの影響を与えてしまうといった心配がな
い。
【0063】尚、前記光学的に透明な物質1−5は例え
ば、石英や透明なガラス、プラスチックなどが使用でき
る。特にプラスチックで構成すれば大量生産、低コスト
に適している。また、光学的に反射する物質1−6は乳
白色半透明アクリルの他、例えば、光拡散板や白色のプ
ラスチック等の乱反射体が利用できる。
【0064】尚、光学的に反射する物質1−6は複数
個、直列的に配置する構成としたが、これを1本の角錐
台形状あるいは円錐台形状の長尺柱状体とし、光反射体
1−8近傍の位置から光吸収体1−7の位置に至る区間
にわたり配置する構成とすることも可能である。この場
合、乱反射されるレーザ光量がどの位置でも等しくなる
ように、太さを設計しておくものとする。このようにす
ると、放射パターン整形素子1−4の構造は一層簡単化
されることから、製作コストの低減が期待できる。
【0065】以上、説明したように第1の実施例の構成
は、所定の軌跡を辿って相対的に移動する第1及び第2
の物体のうち、前記第1の物体には、データを光送信す
るための発光素子を配置し、前記第2の物体には光信号
を受信するための受光素子を配置すると共に、前記第1
の物体には棒状であってその軸線が前記受光素子に対峙
する軌跡に沿って移動する位置に関係を保持して設けら
れ、前記発光素子から放射される光を自己の長手方向各
位置で散乱させるべく、光透過性で光散乱性を持つ反射
材料を、光学的に透明な固体材料中に分布させてなる放
射パターン整形素子を設けた構成としたものである。
【0066】そして、このような構成によれば、前記第
1の物体に、データの光送信用の発光素子と放射パター
ン整形素子とがあり、発光素子からの光信号は棒状の放
射パターン整形素子に導かれて当該放射パターン整形素
子の長手位置各位置から乱反射により外部に放出される
ことになり、しかも、この放射パターン整形素子の長手
位置各位置は前記第1および第2の物体の相対移動に伴
って第2の物体の受光素子位置を通過することとなるか
ら、当該放射パターン整形素子が受光素子位置を通過す
るに際して、当該放射パターン整形素子の長さにわた
り、光信号は受光素子で受信できることになる。そし
て、当該放射パターン整形素子の末端までの間で、光信
号を乱反射しきってしてしまえば、当該放射パターン整
形素子に隣接して他の発光素子と放射パターン整形素子
の組が連なっていたとしても、当該放射パターン整形素
子から当該隣接放射パターン整形素子にレーザ光が侵入
して干渉を引き起こす心配がなくなる。
【0067】従って、光源としてLD(レーザダイオー
ド)を用いても、隣接LDからのレーザ光との干渉が抑
制できるようになり、干渉雑音発生を抑制できると共に
レーザ素子を用いて高速通信が可能な光空間伝送装置を
実現できるようになる。
【0068】以上は、光信号としてのレーザ光を放射パ
ターン整形素子の軸方向に沿って導き、放射パターン整
形素子中を伝搬させる間に各位置で散乱により拡散させ
ることで、放射パターン整形素子の長さにわたる区間を
光送受信可能な区間としていた。しかし、この伝送に用
いる放射パターン整形素子の場合、乱反射により、光の
拡散傾向が強く、受光素子からみて光信号の利用効率が
良いとは云えない。そこで、拡散する光信号をできるだ
け集光して効率良く受光素子に検出されるようにする構
成を次に第2の実施例として説明する。
【0069】(第2の実施例)第2の実施例は、図2に
示すように、拡散する光信号をできるだけ集光して効率
良く受光素子1−2に検出されるよう放射パターン整形
素子1−4におけるその受光素子1−2対向面側に、か
まぼこ型のレンズ部2−10を形成した構造としたもの
である。尚、図1と同じ番号のものは図1と同じ素子を
示す。
【0070】放射パターン整形素子1−4に、第2の物
体1−11に設けられている受光素子1−2との対向面
側に位置させてレンズ部2−10を配置した構成とする
と、放射パターン整形素子1−4内を伝搬する際に拡散
されるレーザ光は、より効率良く受光素子(PD)1−
2に集光させることができるようになるから、光パワー
を有効に利用することができて、より少ない光量の発光
素子で光通信することが可能になる。
【0071】尚、かまぼこ型のレンズは光学的に透明な
素子にモノリシックに作り込んむことで形成するように
してもよいし、放射パターン整形素子1−4とは別に構
成して取り付けるようにしても良い。
【0072】以上、第1及び第2の実施例は、本発明に
よる光空間伝送装置の基本的概念を説明するものであっ
た。次に実用形態を説明する。
【0073】(第3の実施例)X線CT装置等で使用す
る場合に最適な構成例を第3の実施例として図3を参照
して説明する。図3において、3−1aは発光素子とし
てのLD(レーザダイオード)、3−2は受光素子とし
てのPD(フォトダイオード)、3−3は光反射体、3
−4は光ビーム、3−5は回転部、3−6は放射パター
ン整形素子、3−6xは光学的に透明な物質であって、
図1における1−5に該当する。また、3−7は固定
部、3−8は回転方向、3−9は光吸収体、3−13は
光学的に反射する物質を示す。
【0074】ここで、上記の放射パターン整形素子3−
6は、光学的に透明な物質3−6xを主体とした透明な
棒状のものをリング状に曲げてドーナツ形状にしたもの
であって、LD 3−1a からの変調されたレーザ光を
導光して各位置でそれぞれ所定方向にレーザ光を分配す
るためのものである。
【0075】具体的には、この放射パターン整形素子3
−6は、光学的に透明な棒状体(光学的に透明な物質3
−6x)の中に、光学的に反射する物質3−13を複
数、直列的に配置し、端部には一方に鏡のような光反射
体3−3を、そして他端には光吸収体3−9を配置した
ものを、両端を接合する形でリング状に整形してドーナ
ツ型に構成したものである。光学的に透明な棒状体は基
本的には光ファイバのコアのようなものを採用する。
【0076】また、光学的に反射する物質3−13は第
1の実施例で説明した前述の光学的に反射する素子1−
6と同様のものでよく、光散乱性を持つ光透過物体で作
られている。また、光吸収体3−9は第1の実施例で説
明した前述の光吸収体1−7と同様なレーザ吸収用の素
子である。
【0077】光ビーム3−4は、前記光反射体3−3で
反射されて光吸収体3−9に向かうLD 3−1aから
のレーザ光である。
【0078】このような構成において、データ信号対応
に変調されたLD 3−1aからのレーザ光は放射パタ
ーン整形素子3−6にその光反射体3−3の位置に向け
て出射される。このレーザ光は光反射体3−3により反
射されることにより、放射パターン整形素子3−6内に
導かれ、当該放射パターン整形素子3−6内を伝搬して
いく。図3に示した光ビーム3−4の光路は、反射の様
子を模式的に示したものであって、実際にはもっと細か
く反射を繰り返しながら端部の光吸収体3−9へと向か
うことになる。
【0079】当該放射パターン整形素子3−6内には、
光学的に反射する物質3−13が複数個用意されてお
り、これら光学的に反射する物質3−13は、反射され
て進行してくる光ビーム3−4の光を受けるとこれを散
乱させる。
【0080】尚、光学的に反射する物質3−13は図3
では全て同じ大きさになっているが、図1に示した如
く、光量が減るに従って、それを補うように長く、太く
するのも効果的である。具体的には、光学的に反射する
物質3−13はその立体的形状は例えば、直方体状であ
り、光はその直方体の中心軸線方向に沿って入射して来
る。そのため、光学的に反射する物質3−13は光源か
らの距離が遠くにあるものについては、近くにあるもの
に比べて、光ビームをより多く得るために入射面を大き
く(面積を大きく)、また、得た光ビームを効率よく出
力するために、出射面も大きく(面積を大きく)する。
ここでいう出射面とは、光の進入してくる方向と直交す
る方向の面である。
【0081】すなわち、光ビーム3−4の光量は当該反
射物質3−13による乱反射の影響で、進行するに連れ
て減衰することとなるから、乱反射する光量がどの反射
物質でも等しくなるように、配列位置に応じて上述のよ
うにその寸法を変える。その結果、各反射物質3−13
による散乱光の光密度はいずれも差が殆どないように均
質化することができる。
【0082】本実施例おいては、前記放射パターン整形
素子3−6およびLD 3−1a は従来技術で説明した
回転体に相当する前記回転部3−5に取り付けられ、ま
た、従来技術で説明した固定体に相当する固定部3−7
にはPD 3−2が設けられ、前記回転部3−5の放射
パターン整形素子3−6から反射物質3−13によって
乱反射されるレーザ光を受光する仕組みである。
【0083】従来技術の回転体に相当する前記回転部3
−5の回転方向に沿って反射物質3−13が配列される
ように構成しておくことにより、固定部3−7上のPD
3−2は、定位置において放射パターン整形素子3−
6から反射物質3−13によって乱反射されるレーザ光
を逐次受光することができ、回転体側で収集したX線吸
収データを固定体側で光通信により受信することができ
ることになる。
【0084】また、光が放射パターン整形素子3−6内
を一周すると、光吸収体3−9に到達することになり、
光はこの光吸収体3−9で吸収されてしまう。従って、
本発明システムではこれによって、不要な雑音となる古
いデータを有する光信号を処理し、干渉による影響を無
くすことができる。
【0085】以上、第3の実施例は、所定の円軌跡を辿
って相対的に移動する第1及び第2の物体のうち、前記
第1の物体には、データを光送信するための発光素子を
配置し、前記第2の物体には光信号を受信するための受
光素子を配置すると共に、前記第1の物体には当該第1
の物体の回転中心と同心的に配されるリング状であって
当該第1の物体の回転時には、全周にわたり前記受光素
子に対峙する位置関係を保って前記受光素子に対し相対
的に回転移動すると共に、前記発光素子から放射される
光を自己の長手方向各位置で散乱させるべく、光透過性
で光散乱性を持つ反射材料を、光学的に透明な固体材料
中に分布させてなる放射パターン整形素子を設けた構成
とすることを特徴とするものである。
【0086】この構成によれば、第1及び第2の物体は
少なくとも一方が他方に対して所定の円軌跡を辿って相
対的に移動する関係にあり、前記第1の物体にはデータ
を光送信するための発光素子を配置し、前記第2の物体
には光信号を受信するための受光素子を配置してある。
そして、第1及び第2の物体は少なくとも一方が他方に
対して所定の円軌跡を辿って相対的に移動するが、その
際、第1の物体に設けてあるリング状の放射パターン整
形素子はその全周にわたり前記受光素子に対峙する位置
関係を保って前記受光素子に対し相対的に回転移動す
る。そして、放射パターン整形素子は、第1の物体に設
けてある前記発光素子から放射される光を自己の長手方
向各位置で散乱させる。この散乱光は前記第2の物体に
設けてある受光素子にて検出される結果、発光素子から
の光信号はこの受光素子にて受信されることになる。
【0087】この構成によれば、所定の円軌跡を辿って
相対的に移動する第1及び第2の物体間で、光によるデ
ータ信号の授受を行うことができることから、X線によ
り被検体の周囲を走査して被検体断面の組織のX線吸収
データを収集し、その収集データを用いて被検体断面画
像を再構成する画像診断装置としてのX線CT装置に適
用して最適なワイヤレスの光空間伝送装置を得ることが
できるようになる。
【0088】次に、第3の実施例の構成を改良して、一
層の大容量データ伝送を可能にした例を第4の実施例と
して説明する。
【0089】(第4の実施例)図4は、回転部3−5と
固定部3−7間での通信路を複数にして、伝送の大容量
化を可能にした実施例の構成図である。基本構成は図3
と同様であるが、ここでは、前記放射パターン整形素子
3−6を一つではなく、4組用いてこれらを隣接の放射
パターン整形素子3−6は相手側の光終端器3−9が自
己の光反射体3−3と隣り合わせとなるように、4組を
繋ぎ合わせて一本のリング状にした構成にする。
【0090】4組の放射パターン整形素子3−6はいず
れも同一規格で同一長さに構成された素子である。
【0091】但し、図4に示した構成においては、4組
の放射パターン整形素子3−6のうち、第1と第2の放
射パターン整形素子3−6a,3−6bの接合端につい
ては光終端器3−9を設けずに光反射体3−3のみを配
置し、また、第3と第4の放射パターン整形素子3−6
a,3−6bの接合端については光吸収体3−9を設け
ずに光反射体3−3のみを配置した構成としてある。し
かし、この部分が光反射体3−3と光吸収体3−9を接
合した構成であっても勿論差し支えはない。
【0092】そして、4組の放射パターン整形素子3−
6用にそれぞれ1個の光源を設けるべく、4個のLD
3−1a,〜3−1dを用意する。各放射パターン整形
素子3−6にはそれぞれLD 3−1a,〜3−1dの
うちの対応する一つを、その光反射体3−3の対向位置
に配置する。
【0093】そして、2組のデータ送信部3−11を用
意し、一つはLD 3−1a,3−1b用、そして、も
う一つはLD 3−1c,3−1d用とする。そして、
LD3−1a,3−1b用のデータ送信部3−11は自
己とLD 3−1aとの間を配線3−12bを介して接
続し、自己とLD 3−1bとの間を配線3−12aを
介して接続し、また、LD 3−1c,3−1d用のデ
ータ送信部3−11は自己とLD 3−1cとの間を配
線3−12dを介して接続し、また、自己とLD 3−
1dとの間を配線3−12cを介して接続する。これら
の配線3−12a,〜3−12dはいずれも同じ長さと
する。回転部3−5にこのような構成を設ける。
【0094】すなわち、2つのLD 3−1aと3−1
bの組は同じデータを送出するものであり、また別の組
の2つのLD 3−1cと3−1dには前の組とは異な
る別のデータを送出するように、LD 3−1a,3−
1b用のデータ送信部3−11とLD 3−1c,3−
1d用のデータ送信部3−11は別系統としてある。
【0095】また、固定部3−7には2組のPD 3−
2が設けられるが、これらは前記回転部3−5の回転中
心に対して同心円となる軌跡上の対向位置に位置させる
ものとする。
【0096】すなわち、この構成の場合、固定部3−7
上の2組のPD 3−2は、前記回転部3−5の回転中
心に対して同心円となる軌跡上の180度の位置関係に
あり、前記回転部3−5の回転に伴って4組の放射パタ
ーン整形素子3−6はそれぞれ回転部3−5が180度
回転する毎に回転部3−5の回転の90度区間にわた
り、固定部3−7上の2組のPD 3−2のいずれかに
対峙する関係になる。
【0097】そのため、2組のPD 3−2から見た場
合には、4組の放射パターン整形素子3−6のうち2組
が必ず通信可能な状態にあることとなるから、通信路を
2回線(2チャネル)設けたことと同じ効果が得られ
る。
【0098】PD 3−2は2組であるので、放射パタ
ーン整形素子3−6も2組を一本のリング状にして構成
しても2回線確保できることになるが、後述するよう
に、高速通信の場合に、放射パターン整形素子3−6の
長さもデータの品質に影響を与えることから、PD 3
−2が2組に対して放射パターン整形素子3−6が4組
若しくはそれ以上の所望偶数とするのがよい。しかし、
あまり数が多くなり過ぎると、今度はデータ送出部の数
や配線数が多くなり、製作時の工数や部品数の増大で不
経済となるので、コスト等とのバランスで最適数を決定
すると良い。
【0099】また、回線をより増大するにはPD 3−
2の設置組数を2組でなく、3組、4組、5組… とい
った具合に更に増やし、それに見合う放射パターン整形
素子数とすることで理論的には上限はなくなる。
【0100】また、データ送信部からのデータ信号を光
変調して放射パターン整形素子に与えるLDは、自己の
所属するデータ送信部からのデータ信号を光変調して常
時、放射パターン整形素子に与える構成として良いが、
省エネルギ化するならば、PDとの間で光通信できる区
間にある時期のみ、光変調して光信号を送信するように
回転部の回転位置と同期をとって、オンオフ制御する構
成とすると良い。
【0101】なお、図4に示した本実施例において、2
つのLD 3−1aと3−1bは同じデータを送出する
ものであり、2つの LD 3−1cと3−1dはまた別
の同じデータを送出する。そして、2つのLD、例えば
3−1aと3−1bは発振波長が異なり、ビートが生じ
る波長関係にあったとしても、放射パターン整形素子に
構成要素である光学的に反射する物質3−13が乱反射
体であるので、この乱反射体によって乱反射された光が
複数重なっても、空間的コヒーレンシィが小さいため、
ある程度の受光径のPD 3−2で受光すれば、ビート
雑音は生ぜず、雑音耐性は十分である。
【0102】以上、第4の実施例は、所定の円軌跡を辿
って相対的に移動する第1及び第2の物体のうち、前記
第1の物体には、データを光送信するための発光素子
を、所定の間隔を存して複数配置し、前記第2の物体に
は光信号を受信するための受光素子複数を所定の間隔を
存して配置すると共に、前記第1の物体には当該第1の
物体の回転中心と同心的に配されるリング状であって当
該第1の物体の回転時には、全周にわたり前記受光素子
に対峙する位置関係を保って前記受光素子に対し相対的
に回転移動すると共に、前記複数の発光素子のうち、そ
れぞれ対応する一つの発光素子から放射される光を自己
の長手方向各位置で散乱させるべく、光透過性で光散乱
性を持つ反射材料を、光学的に透明な固体材料中に分布
させてなる放射パターン整形素子複数本を1本に繋げた
ものを設けた構成とすることを特徴とするものである。
【0103】この構成によれば、第1及び第2の物体は
少なくとも一方が他方に対して所定の円軌跡を辿って相
対的に移動する関係にあり、前記第1の物体にはデータ
を光送信するための発光素子を配置し、前記第2の物体
には光信号を受信するための受光素子を配置してある。
そして、第1及び第2の物体は少なくとも一方が他方に
対して所定の円軌跡を辿って相対的に移動するが、その
際、第1の物体に設けてあるリング状の放射パターン整
形素子はその全周にわたり前記受光素子に対峙する位置
関係を保って前記受光素子に対し相対的に回転移動す
る。そして、放射パターン整形素子は、第1の物体に設
けてある前記発光素子から放射される光を自己の長手方
向各位置で散乱させる。この散乱光は前記第2の物体に
設けてある受光素子にて検出される結果、発光素子から
の光信号はこの受光素子にて受信されることになる。
【0104】この構成によれば、所定の円軌跡を辿って
相対的に移動する第1及び第2の物体間で、光によるデ
ータ信号の授受を行うことができることから、X線によ
り被検体の周囲を走査して被検体断面の組織のX線吸収
データを収集し、その収集データを用いて被検体断面画
像を再構成する画像診断装置としてのX線CT装置に適
用して最適なワイヤレスの光空間伝送装置を得ることが
できるようになる。
【0105】また、第1の物体に設けられる放射パター
ン整形素子はリング状であって、第1の物体が第2の物
体に対して相対的に回転運動する時にはリング状の放射
パターン整形素子はその一部が必ず第2の物体における
受光素子上に位置する如く対峙して移動する。そのた
め、常にデータ通信が可能な構成となり、また、受光素
子を複数箇所に設置し、放射パターン整形素子も複数を
1本に繋いでリング状にすると共に、各放射パターン整
形素子毎に発光素子を設けて光伝送する構成とすると、
受光素子数分の光伝送チャネルが確保できるようになる
から、これにより、データ伝送容量の増大を図ることが
できるようになる。
【0106】また、各放射パターン整形素子にはそれぞ
れの末端に光吸収体を設けてあり、従って、当該放射パ
ターン整形素子を複数繋ぎ合わせても隣接の他放射パタ
ーン整形素子に自己の光信号が侵入して干渉を引き起こ
すと云う心配が全くない。
【0107】従って、発光素子としてLD(レーザダイ
オード)を用いても、隣接放射パターン整形素子相互で
のレーザ光干渉が抑制できるから、干渉雑音発生を抑制
できると共にレーザ素子を用いて高速通信が可能な光空
間伝送装置を実現できるようになる。
【0108】以上、第4の実施例では図3で説明した第
3の実施例と比較して、2倍のデータ伝送能力を有し、
かつPD 3−2への着信光電力が大きく、良好な通信
が実現される。これをさらに改良して、より高速の通信
が出来るようにする実施例を次に第5の実施例として説
明する。
【0109】(第5の実施例)高速通信を可能にするた
めに、第5の実施例では放射パターン整形素子としてク
ラッド部を持つ構成のものを採用する。
【0110】すなわち、図1〜図4で用いた放射パター
ン整形素子1−4,3−6として、図5に示すように、
光学的に透明な物質1−5,3−6xの外側を囲んでク
ラッド部6−1を設けた構造を採用する。放射パターン
整形素子1−4,3−6は、光学的に透明な棒状体(光
学的に透明な物質3−6x)の中に、光学的に反射する
物質1−6,3−13(図5中では省略)を複数、直列
的に配置し、端部には一方に鏡のような光反射体1−
8,3−3を、そして他端には光吸収体で構成した光終
端器1−7,3−9(図5中では省略)を配置したもの
を、第1及び第2の実施例では直線的なまま、また、第
3及び第4の実施例では曲げてリング状に整形して構成
したものを使用する。
【0111】特にこの実施例では、放射パターン整形素
子1−4,3−6は、光学的に透明な物質1−5,3−
6xの外側を囲んで設けられたクラッド部6−1は、全
周面を完全に覆うように設けるのではなく、少なくとも
LD 1−1,3−1に対向する部分の面は剥離して、
LD 1−1,3−1からのレーザ光が放射パターン整
形素子1−4,3−6内に導入され易いようにしてお
く。
【0112】尚、クラッド部6−3は光学的に透明な物
質1−5,3−6xよりも光の屈折率が低くなってい
る。また、図5において、6−2は保持体は放射パター
ン整形素子1−4,3−6を保持するための支持構造物
を示している。
【0113】このような構成の放射パターン整形素子1
−4,3−6は、LD 1−1,3−1からの光ビーム
1−9,3−4が図6の場合には放射パターン整形素子
1−4,3−6に対してその端部おいて、上から下へ入
射され、入射点に設置されている光反射体1−8,3−
9にて反射されて放射パターン整形素子1−4,3−6
を構成する光学的に透明な物質1−5,3−6x内を伝
搬していく。
【0114】このように、放射パターン整形素子1−
4,3−6として、光学的に透明な物質1−5,3−6
aの外側を囲んでクラッド部6−1を設けた構成を採用
すれば、放射パターン整形素子1−4,3−6内を反射
しながら伝搬する。そして、伝搬するレーザ光のうち、
クラッド部6−1への入射角度の大きな成分(すなわ
ち、伝搬の遅い成分)はクラッド部6−1で反射されず
にクラッド部6−1ヘと抜けてしまうこととなるから、
遅い成分が除去されてその影響を無視できるようになる
分、より高速の通信が出来る。
【0115】尚、クラッド部6−1を保持体6−2が支
えているので、LD 1−1,3−1からの光ビームが
漏洩すること無く、放射パターン整形素子1−4,3−
6を固定できる。
【0116】すなわち、放射パターン整形素子1−4,
3−6の回転体への取り付け支持は、保持体6−2によ
り、クラッド部(クラッド層)6−1部分を保持する形
態で固定支持するようにすれば、放射パターン整形素子
内を伝搬する光ビームを支持部材(保持体6−2)で吸
収したり、外部漏洩させること無く、保持できるので、
良好なS/Nを得ることができる。従って、良好な通信
が可能となる。
【0117】次に本発明の光空間伝送装置を用いた回転
部‐固定部間の2種類の通信の形態を図6に示す。
【0118】図6において、7−1は固定体、7−2は
回転体、7−3は回転方向、7−4は発光素子(L
D)、7−5は受光素子(PD)、7−6は放射パター
ン整形素子を示している。
【0119】上記2種類の形態のうちの1つは図6
(a)に示す如く、回転体7−2の半径方向にに沿う方
向に通信を行う場合、もう一つは図6(b)に示す如
く、回転体7−2の回転軸に沿う方向に通信を行う場合
である。
【0120】図6(a)の構成の場合、図では回転体7
−2の円周面であって回転体回転方向に軸線を沿わせて
放射パターン整形素子7−6が配置され、回転体7−2
の回転時に、固定体7−1側に設けた受光素子7−5に
対して、放射パターン整形素子7−6の軸線が対峙して
通過するように構成してあるので、回転体7−2の回転
軸方向に位置をずらして別の放射パターン整形素子7−
6を配置し、これに対峙するように、固定体7−1側に
も別の受光素子7−5設けた構成とすると、データ送出
のパラレル化を容易にはかることができ、データ伝送の
パラレル化を実施する場合には便利な形態となる。
【0121】また、図6(b)の構成の場合、図ではド
ラム型の回転体底面にその回転軸に同心的に描かれる円
軌跡に沿って放射パターン整形素子7−6が配置され、
回転体7−2の回転時に、固定体7−1側に設けた受光
素子7−5に対して、放射パターン整形素子7−6の軸
線が対峙して通過するように構成してある。この場合、
放射パターン整形素子7−6からのビームの形によって
は、大量のデータが瞬時に送ることができるという長所
がある。
【0122】尚、上記第1乃至第5の実施例は、いずれ
も移動側に発光素子と放射パターン整形素子とを設けた
構成としたが、移動側に発光素子を設け、固定側に放射
パターン整形素子と受光素子とを設けて、発光素子から
の光信号を、固定側の放射パターン整形素子にその側面
で取り込ませるようにし、放射パターン整形素子の端面
に設けた受光素子により、受光して電気信号に変換し、
受信する構成とすることもできる。
【0123】ところで、高速のデータ伝送において、複
数の発光素子が、それぞれのデータのビット位相が合っ
ていないと、受信動作が行えないという問題が生じる。
この問題を解決する実施例を第6の実施例として次に説
明する。
【0124】(第6の実施例)高速のデータ伝送におい
て、複数の発光素子が、それぞれのデータのビット位相
が合っていないと、受信動作が行えないという問題を解
決する実施例を説明する。図7を参照して第6の実施例
を説明する。
【0125】図7において、1aと1bはLED、2は
PD、3は固定体、4は回転体、5は光ビーム、6は回
転方向、7はデータ送出部、8、9は配線を示してい
る。ここで、データ送出部7は例えば、X線CT装置に
おけるX線検出部である。
【0126】このデータ検出部7からLED 1aと1
bへの配線8,9は、両者とも同じ長さにしており、こ
れによって、伝送する信号の遅延がないようにし、信号
遅延によるデータのビット位相ずれが生じないようにし
ている。
【0127】このように、配線8と配線9の長さや材質
は同じであるが、コイル状にして、長さを合わせても良
い。また、LED 1aと1bにデータの到着する時間
が同じになるようにビット位相を調整できれば違う物質
で長さの異なる配線を用いても良い。
【0128】図では1つのデータ送出部7に2つのLE
D 1aと1bを用いた構成を示したが、LEDを3個
以上用いた構成の場合においても良く、この場合も遅延
条件が同一となるようにすべく、例えば、すべて材質と
長さの同じ配線にすれば良い。
【0129】尚、放射パターン整形素子の長さについて
も、データのビット位相の同期が必要である。そこで、
次にデータのビット位相の同期をとるために重要な放射
パターン整形素子の長さについて第7の実施例として説
明する。
【0130】(第7の実施例)放射パターン整形素子の
長さは、データのビット位相の同期をとるために重要で
ある。すなわち、放射パターン整形素子が長すぎると、
次々に送られてくるデータで、放射パターン整形素子の
繋ぎ目でデータのビット位相が変わってしまうためであ
る。
【0131】この問題を解決する様子を図4に示す。図
4において、3−1a,〜3−1dは複数のLD、3−
2はPD、3−3は光反射体、3−4は光ビーム、3−
5は回転部、3−6は放射パターン整形素子、3−7は
固定部、3−8は回転方向、3−9は光終端器、3−1
0は放射パターン整形素子の長さL、3−11はデータ
送出部、3−12は配線、3−13は光学的に反射する
物質を示す。
【0132】尚、図4の構成において、放射パターン整
形素子3−6の採り得る長さL3−10は、L=c/
(2f)以下とする。但し、cは光速(3×108[m
/s])、fは伝送レート([bps])を示す。
【0133】ここで、上記のL=c/(2f)なる関係
式は、データの位相ずれが丁度1/2ビットになる関係
を示した式である。例えば、伝送レートfが1[Gbp
s]である場合に、データの位相ずれが丁度1/2ビッ
トになる放射パターン整形素子3−6の長さLはL=1
5[cm]であり、また、その1/10の伝送レートf
であるf=100[Mbps]とした場合には、データの
位相ずれが丁度1/2ビットになる放射パターン整形素
子3−6の長さLはL=1.5[m]であり、許容され
る放射パターン整形素子3−6の長さLは伝送レートに
反比例していることがわかる。
【0134】放射パターン整形素子3−6の長さLが上
記関係式で求められる長さLより大きいと、PD 3−
2で受信するデータのビットの位相が大きくずれて受信
不能になってしまうことから、使用する伝送レートfに
対して放射パターン整形素子1−4,3−6の長さL
は、上記関係式で求められる長さ以下にしなければなら
ない。
【0135】以上、種々の実施例を説明したが、本発明
は上述した実施例に限定されるものではなく、種々変形
して実施可能である。例えば、図1,図2の構成におい
て、光源を放射パターン整形素子1−8の軸方向端面に
置き、光反射体を介さずに直接、放射パターン整形素子
1−8に入射させるようにする構成とすることもでき、
この場合、光反射体を省略できる分、構成をシンプルに
できる。
【0136】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の光空間
伝送装置によれば、干渉を無くして光通信できるので、
信号の光源としてレーザダイオード(LD)を使用する
ことができ、高速通信が可能になるほか、光源や光源の
ドライバの数を減らせるので、消費電力や製作コストを
小さくできる。また、LD光の様な可干渉性の大きな光
源を用いても、放射パターン整形素子中の光学的に反射
する物質に乱反射体を用いるので、ビート雑音が抑圧さ
れ、良好な通信を行うことができる。更に、本発明の放
射パターン整形素子は光ビームを限られた空間に放射す
ることができるため、光源と放射パターン整形素子を複
数並べて、データ送出のパラレル化による大容量化も十
分可能である。また、放射パターン整形素子の表面の一
部にクラッド層を形成し、更にデータ送出部から光源ま
での距離を等長化することにより、データのビット位相
を一定に保つことができ、データ伝送の高速化も可能で
ある。また、同時にクラッド層を保持する形態で固定支
持するようにすれば、放射パターン整形素子内を伝搬す
る光ビームを支持部材で外部漏洩させること無く、保持
できるので、良好なS/Nを得ることができる。従っ
て、良好な通信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を説明するための概略
図。
【図2】本発明の実施例の構成を説明するための概略
図。
【図3】本発明の実施例の構成を説明するための概略
図。
【図4】本発明の実施例の構成を説明するための概略
図。
【図5】本発明の実施例の構成を説明するための概略
図。
【図6】本発明の実施例の構成を説明するための概略
図。
【図7】本発明の実施例の構成を説明するための概略
図。
【図8】従来技術を説明するための図。
【符号の説明】
1a〜1d…LED 3…固定体 4…回転体 7…データ送出部 8,9…配線 1−1,3−1…LD、 1−3…ドライバ 1−2,2,3−2…PD 1−4,3−6,7−6…放射パターン整形素子 1−5…光学的に透明な素子 1−6…光学的に反射する物質 1−8,3−3…光反射体 1−7,3−9,…光吸収体 1−10,1−11…物体 2−10…レンズ部 3−5…回転部 3−7…固定部 6−1…クラッド部(クラッド層) 7−1…固定体 7−2…回転体 7−4…発光素子 7−5…受光素子 7−7…回転軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/00 Fターム(参考) 2G001 AA01 BA11 CA01 FA23 FA30 LA01 SA30 4C093 AA22 CA26 CA31 CA50 EC60 FH06 5F089 AB20 AC30 CA21 DA11 5K002 AA01 AA03 BA04 BA13 BA14 BA21 FA03 GA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の軌跡を辿って相対的に移動する第1
    及び第2の物体のうち、前記第1の物体にデータを光送
    信するための発光素子を配置し、前記第2の物体には光
    信号を受信するための受光素子を配置すると共に、前記
    第1の物体には棒状であってその軸線が前記受光素子に
    対峙する軌跡に沿って移動する位置に関係を保持して設
    けられ、前記発光素子から放射される光を自己の長手方
    向各位置で散乱させるべく、光透過性で光散乱性を持つ
    反射材料を、光学的に透明な固体材料中に分布させた放
    射パターン整形素子を設けた構成とすることを特徴とす
    る光空間伝送装置。
  2. 【請求項2】所定の軌跡を辿って相対的に移動する第1
    及び第2の物体のうち、前記第1の物体にデータを光送
    信するための発光素子を配置し、前記第2の物体には光
    信号を受信するための受光素子を配置すると共に、前記
    第2の物体には棒状であってその軸線が前記受光素子に
    対峙する軌跡に沿って移動する位置に関係を保持して設
    けられ、前記発光素子から放射される光を自己の長手方
    向各位置で散乱させるべく、光透過性で光散乱性を持つ
    反射材料を、光学的に透明な固体材料中に分布させた放
    射パターン整形素子を設けた構成とすることを特徴とす
    る光空間伝送装置。
  3. 【請求項3】所定の円軌跡を辿って相対的に移動する第
    1及び第2の物体のうち、前記第1の物体には、データ
    を光送信するための発光素子を配置し、前記第2の物体
    には光信号を受信するための受光素子を配置すると共
    に、前記第1の物体には当該第1の物体の回転中心と同
    心的に配されるリング状であって当該第1の物体の回転
    時には、全周にわたり前記受光素子に対峙する位置関係
    を保って前記受光素子に対し相対的に回転移動すると共
    に、前記発光素子から放射される光を自己の長手方向各
    位置で散乱させるべく、光透過性で光散乱性を持つ反射
    材料を、光学的に透明な固体材料中に分布させてなる放
    射パターン整形素子を設けた構成とすることを特徴とす
    る光空間伝送装置。
  4. 【請求項4】所定の円軌跡を辿って相対的に移動する第
    1及び第2の物体のうち、前記第1の物体には、データ
    を光送信するための発光素子を、所定の間隔を存して複
    数配置し、前記第2の物体には光信号を受信するための
    受光素子複数を所定の間隔を存して配置すると共に、前
    記第1の物体には当該第1の物体の回転中心と同心的に
    配されるリング状であって当該第1の物体の回転時に
    は、全周にわたり前記受光素子に対峙する位置関係を保
    って前記受光素子に対し相対的に回転移動すると共に、
    前記複数の発光素子のうち、それぞれ対応する一つの発
    光素子から放射される光を自己の長手方向各位置で散乱
    させるべく、光透過性で光散乱性を持つ反射材料を、光
    学的に透明な固体材料中に分布させてなる放射パターン
    整形素子複数本を1本に繋げたものを設けた構成とする
    ことを特徴とする光空間伝送装置。
  5. 【請求項5】前記反射材料は、光学的に乱反射体である
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の
    光空間伝送装置。
  6. 【請求項6】前記放射パターン整形素子には表面の一部
    もしくは全部に前記放射パターン整形素子の固体材料の
    屈折率より低い屈折率を有するクラッド層が形成されて
    おり、前記クラッド層を保持する事により、前記放射パ
    ターン整形素子を固定する構造とすることを特徴とする
    請求項1乃至請求項5いずれか1項に記載の光空間伝送
    装置。
  7. 【請求項7】前記第1及び第2の物体が相対的に移動す
    る方向と直交する方向から前記発光素子の光を前記放射
    パターン整形素子に入射する構成とすることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項6いずれか1項に記載の光空間伝
    送装置。
  8. 【請求項8】前記第1及び第2の物体のうち、前記第1
    の物体は回転体で、前記第2の物体は固定体であり、放
    射パターン整形素子には光の吸収体を設けてあることを
    特徴とする請求項1乃至請求項7いずれか1項に記載の
    光空間伝送装置。
  9. 【請求項9】請求項4項記載の光空間伝送装置におい
    て、前記複数の発光素子は同時に同じデータを発光する
    ように、データ信号の供給を受ける信号源からの遅延を
    調整したことを特徴とする光空間伝送装置。
  10. 【請求項10】所定の軌跡を辿って相対的に移動する第
    1及び第2の物体のうち、少なくとも前記第1の物体に
    は、データを光送信するための発光素子を配置し、前記
    第2の物体には光信号を受信するための受光素子を配置
    し、また、前記第1または第2の物体のいずれかには光
    学的に透明で細長い固体材料中に光学的に反射する反射
    材料を配置した放射パターン整形素子を設けると共に、
    前記発光素子から放射される光は、この放射パターン整
    形素子で受光し、この放射パターン整形素子内を伝搬さ
    せて受光素子に与える構成とし、且つ、前記放射パター
    ン整形素子の長さLはデータ伝送速度をf[bps]、
    光速をc[m/s]とした時にc/(2f)以下とする
    ことを特徴とする光空間伝送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007201914A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Zeo System:Kk 情報通信システムおよびその情報通信システムに適用されるタグ装置
JP2008501381A (ja) * 2004-06-03 2008-01-24 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト コンピュータ断層撮影装置における信号および測定データの無接触伝達装置

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