JP2000347228A - 光ファイバ中での四光子混合方法およびそれを用いた短パルス発生装置 - Google Patents

光ファイバ中での四光子混合方法およびそれを用いた短パルス発生装置

Info

Publication number
JP2000347228A
JP2000347228A JP11239222A JP23922299A JP2000347228A JP 2000347228 A JP2000347228 A JP 2000347228A JP 11239222 A JP11239222 A JP 11239222A JP 23922299 A JP23922299 A JP 23922299A JP 2000347228 A JP2000347228 A JP 2000347228A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical fiber
fiber
idler
length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11239222A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4494557B2 (ja
Inventor
Osamu Aso
修 麻生
Masateru Tadakuma
昌輝 忠隈
Shu Namiki
周 並木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP23922299A priority Critical patent/JP4494557B2/ja
Priority to US09/536,713 priority patent/US6522818B1/en
Publication of JP2000347228A publication Critical patent/JP2000347228A/ja
Priority to US10/331,565 priority patent/US7155095B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4494557B2 publication Critical patent/JP4494557B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/28Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals
    • G02B6/293Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means
    • G02B6/29371Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means operating principle based on material dispersion
    • G02B6/29374Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means operating principle based on material dispersion in an optical light guide
    • G02B6/29376Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means operating principle based on material dispersion in an optical light guide coupling light guides for controlling wavelength dispersion, e.g. by concatenation of two light guides having different dispersion properties
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/27Optical coupling means with polarisation selective and adjusting means
    • G02B6/2753Optical coupling means with polarisation selective and adjusting means characterised by their function or use, i.e. of the complete device
    • G02B6/278Controlling polarisation mode dispersion [PMD], e.g. PMD compensation or emulation
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/353Frequency conversion, i.e. wherein a light beam is generated with frequency components different from those of the incident light beams
    • G02F1/3536Four-wave interaction
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F2201/00Constructional arrangements not provided for in groups G02F1/00 - G02F7/00
    • G02F2201/02Constructional arrangements not provided for in groups G02F1/00 - G02F7/00 fibre

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プローブ光とポンプ光を光ファイバ中に
導入してアイドラ光を得る四光子混合方法において、光
ファイバ長を適切にしないと効率良くアイドラ光を得る
出来なかった。 【解決手段】 光ファイバの非線形係数、単位距離当た
りの損失、プローブ光とポンピング光との波長及び強度
などが特定の値に設定されている場合に,光ファイバ長
に対する光ファイバ出力端でのアイドラ光変換効率が極
大値と極小値とを持つ周期関数となるが、その光ファイ
バ長を前記極大値をもつ最小光ファイバ長以下に設定す
ることに特徴を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ中で四
光子混合を起こし周波数変換光を発生させる光ファイバ
中での四光子混合方法及びそれを用いた短パルス発生装
置に関し、ファイバ型波長変換装置、ファイバ型光パラ
メトリック増幅器、ファイバ型位相共役光発生装置等の
光ファイバ型非線形デバイスに用いられる。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ中の四光子混合は、ファイバ
材料の三次の非線形分極に起因して生じる。本願で取り
扱うのは、特に、周波数fsのプローブ光(又は信号
光)、fpのポンプ光が存在する際に、周波数fc(=2fp-f
s)のアイドラ光(変換光)が発生する現象である。こ
の現象は光波としては3つの異なる周波数の波動が寄与
するために3波混合と呼ばれている。3波混合を用いれ
ば、入射してくる周波数fsの信号光に対して周波数軸上
の適当な位置fpにポンプ光を立てる事により、所望の周
波数fcの周波数変換光を発生することが可能である。3
波混合を高い発生効率で引き起こすことを実現した装置
は、光通信の分野ではファイバ型非線形デバイスとして
利用されている。具体的な利用法として、光波長変換装
置[1-6]、光パラメトリック増幅器(OPA:Optical Param
etric Amplifier)[8-11]、パルス圧縮[2]、位相共役光
の発生[7]、光信号再生回路[12]、波長多重通信へ用い
るための多波長光源[13]等が挙げられる。
【0003】以上に述べた現象は、ポンプ光が二つの異
なる周波数f1、f2に存在する場合にも起きる。以後本願
では、便宜上ポンプ光が一つの周波数の場合の現象を3
波混合(TWM:Three Wave Mixing)、ポンプ光が二つの
異なった周波数にある場合の現象を4波混合(Four Wave
Mixing)と称す。どちらの現象も量子論的には4つの光
子が相互作用するという、同一の枠組みの中で議論され
る。このため、両方のどちらにも当てはまる議論を行う
際は四光子混合(FPM:Four Photon Mixing)と統一的に
呼ぶ事にする。
【0004】一般にはファイバの零分散波長とポンプ光
の波長を波長軸上で一致させることで、最適な状況でFP
Mを実現させる事が可能である。これは伝搬定数βに関
する位相整合条件が満足するためである[8]。光ファイ
バの分散がポンプ光の波長において異常分散領域にあ
り、かつポンプ光強度が十分に強い場合には、自己位相
変調(SPM:Self Phase Modulation)や相互位相変調(X
PM: Cross Phase Modulation)の効果が位相整合条件の
ズレを引き起こす。これにより、光ファイバの異常分散
領域においてポンプ光の強度に依存した位相整合が達成
されることも確認されている[14]。
【0005】光ファイバ中のFPMを利用したデバイスに
は色々な用途がある。例えば、波長多重通信における光
ネットワークの構築という観点で考えた際には波長変換
が考えられる。この際には変換効率の波長依存性が少な
い形で広帯域の信号光を一括して変換すること、および
変換による損失が少ない事が望まれる[4]。これは物理
的には光ファイバ中において三次の非線形効果をいかに
広い帯域でいかに高効率で発生させるか、という事と同
値である。この目的のためには以下の二つの方法、およ
びその組み合わせが考えられる。(1)出来る限り強い
ポンプ光を入力する、または単位長さ当たりの非線形性
が強い光ファイバを利用して非線形効果を引き起こす。
(2)ファイバ長を長くして、ファイバの中で光が非線
形相互作用をする時間を稼ぐことで非線形効果を引き起
こす。この二つの考え方の中で、(1)の考え方は非常
に重要である。
【0006】ファイバを短尺化すると、ファイバ中にお
ける分散のゆらぎを押さえることになる。文献[6、7]で
は、相互作用長の足りない分を補うために、零分散波長
がほぼ同じ所にある250m長の高非線形分散シフト光ファ
イバ(HN-DSF:High Nonlinear Dispersion Shifted Fib
er)を三本用意して、接続することによりファイバ長
(ファイバ中での光の非線形相互作用長)を稼いでい
る。各々の光ファイバの非線形性が強いため、総計750m
のファイバ長であっても有効なFPMを引き起こすことが
出来る。
【0007】光ファイバを短尺化する理由としては、そ
の他にも誘導ブリユアン散乱(SBS:Stimulated Brillou
in Scattering)の抑制、偏光の違いによるFPM発生効率
の劣化の抑制、損失の低減化、という様々な利点を含ん
でおり、現在では上記(2)よりも実用的に有利だと考
えられている。これまで述べたように、FPM媒質である
光ファイバを短尺化することで、波長変換装置やOPA等
のFPMを積極的に利用したファイバ型デバイスを実現す
ることが可能である。現在では、短尺化された光ファイ
バにより大きな非線形性を持たせるために高非線形光フ
ァイバの開発が競って行われている[15-17]。さて実際
に上述の高非線形光ファイバを用いて波長変換装置を作
成する際には、与えられた長さで、しかも与えられた単
位長当たりの非線形性を有する高非線形光ファイバと、
仕様で制限された最大出力を有するポンプ光の光源があ
り、それらを組み合わせて波長変換装置を作成すること
になる。この時に与えられたファイバと光源とで所望の
特性を満足する波長変換装置を構成するための条件を考
えなくてはならない。
【0008】この問題に対して、例えば文献[1-3]にお
いて、この発明者らはファイバ長を一定とした場合に入
力するポンプ光強度の最小値を与える、という回答を与
えている。この最小値は、光ファイバの異常分散領域に
おいて光パラメトリック増幅が発生するために必要なポ
ンプ光のしきい値に対応する。この値は具体的には、TW
Mを起こす際の信号光の周波数とポンプ光の周波数、お
よびファイバ中の光の伝搬定数で決まり、伝搬定数の位
相不整合Δβとファイバの非線形係数γを用いて
【0009】
【数9】
【0010】で示される。ポンプ光強度Ppをしきい値Pt
hよりも大きくとることで、高い変換効率を有する波長
変換が実現する。ここでポンプ光波長でのファイバの分
散が異常分散である場合に限ってΔβ<0になるので数5
は物理的な意味を持つ。以上の事は、基本的にはStolen
とBjorkholmによって与えられたTWMの近似解[8、9]より
導出される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述の議論を
行う際に、入力するポンプ光が実際には無尽蔵に大きく
することは出来ない事に注意する必要がある。これは光
源の仕様によって規定される値である。手元にあるポン
プ光源の出力がPth以下であった場合には上記波長変換
は実現しない。また誘導ブリユアン散乱(SBS:Stimulat
ed Brillouin Scattering)のために、実際には光ファ
イバ中にあまりにも強い光を入射することも不可能であ
る。
【0012】次に、たとえ高非線形光ファイバを用いた
としても、光ファイバの長さをどこまでも短くする事は
出来ない。限られた入力ポンプ光強度Ppの大きさに対し
て、ファイバの中で光が十分非線形相互作用をする程度
の長さは確保する必要がある。当然ファイバ長が長いほ
ど、光にとっては十分に非線形相互作用を行うための時
間が増える。したがって、ポンプ光源の出力が有限であ
る限り、ある程度ファイバ長が長くなければFPMを有効
に発生させることはできない。実際に前出の文献[6、7]
においては、非線形相互作用をするのに十分なファイバ
長を稼ぐために、3本の光ファイバを接続して用いてい
る。
【0013】一体、ファイバ長をどこまで短くすること
が出来るのか、逆に言えばどこまで長くする必要がある
のかという事がこれまでは指摘されていなかった。例え
ば前出の数9をみても、ファイバ長は式の中にパラメー
タとして現れていない。したがって、この式から最適な
ファイバ長に関する情報を得ることは不可能である。
【0014】さらに、ファイバ長を短尺化させなくては
ならない理由の一つに偏波モード分散(PMD: Polarizat
ion Mode Dispersion)の問題がある。この問題は光通
信で言うところのPMDとは少し違う意味合いである。も
ちろん、光通信における信号光の劣化を防ぐという文脈
においてもPMDが小さくなるのは望ましい。ここで特に
意味するのは、FPMの発生効率及び帯域に関するPMDの影
響の問題である。Inoueによる解析[18]ではFPMによるア
イドラ光の発生において、ポンプ光とプローブ光の偏光
が互いに揃っている場合には発生効率が最も高い。しか
し、ある種の組み合わせでは0(つまり、アイドラ光は
発生しない)になる事が示されている。したがって、波
長変換デバイスやOPAの様なデバイスの構成にはいかに
して偏光を揃えるかが大きな問題になる。
【0015】さて、いまファイバの入り口でポンプ光と
プローブ光の偏光を揃えるとする。光ファイバが偏波保
持ファイバならば、そのまま出口まで同じ偏光状態が保
持されるので全く問題はない。文献[4、5]では、実際に
この様にして広帯域の波長変換装置を作り上げている。
しかし、もしも(一般にはそうだが)偏波保持ファイバ
でなければどうなるであろうか?一般にある波長の光、
例えばポンプ光、に注目してみるとファイバ中を伝搬し
ている間に複屈折により偏光状態を変えていく。任意の
偏光状態は、任意の直交する二つの偏光の重ね合わせで
記述できる。今、この直交する偏光状態として主偏光状
態(PSP:Principal State of Polarization)を選ぶと
する。この選び方は一般的である[19、20]。入射偏光状
態(任意の偏光状態)はPSPを適当な位相φだけずらし
て重ね合わせることで作ることが出来る。さて、任意の
偏光状態をファイバに入射させたとする。入射端ではφ
だったPSP間の位相のズレが出射端ではψp=φ+2πΔτ/
λpになる。ここで、Δτは光ファイバのPMDで簡単のた
めに波長によらずに一定だとする。λpはポンプ光の波
長とする。すなわち、PSPを位相ψpで重ね合わせて出来
る偏光状態が出射端に現れるので、一般には入射端での
偏光状態とは異なる。他方アイドラ光の波長をλsとお
くと同様の議論ができて、出射端での位相ははψs=φ+2
πΔτ/λsになる。一般にはλs=λpでなければψp≠ψ
sである。以上の議論から、せっかく入射端で偏光状態
を揃えて入射したとしても、出射端では異なった偏光状
態として出てくることになる。この問題は特に広帯域の
波長変換やOPAを実現させようとしてλsとλpの差が大
きくなればなるほど深刻になる。それはψsとψpの差が
大きくなるからに他ならない。一般にはΔτは波長に依
存するであろうし、PSPも波長に依存するので更に事態
は悪くなる。ただしファイバ長を短くするとPMDは小さ
くなるし、ΔτやPSPも揃うことが知られている[21]。
この意味でも、広帯域の波長変換装置を作成するにはフ
ァイバ長を短くするにこした事はない。しかし、前出の
分散の長手方向やSBSしきい値の時と同じく、具体的に
は何を基準にしてファイバの長さを決定するべきかは議
論されていない。
【0016】以上の議論で光ファイバ中で高い効率で四
光子混合を発生させる際に、(I)ポンプ光の強度に見
合って、十分非線形相互作用が起こせるほどのファイバ
長がなくてはならないこと、および(II)PMDの効果を
低減させるためには四光子混合を発生させる帯域に応じ
てある程度短いファイバを使う必要があることを指摘し
た。この議論を踏まえた上で、本願では、与えられたポ
ンプ光源のパワーの元でファイバ長をどの様にして短尺
化させればよいのか、またどの程度の長さを確保すれば
効率がよい四光子混合が発生するのか、という問題に対
する回答を提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】問題を解決するための手
段として、まず近似解ではなく厳密な解析を行う必要が
あると考えた。TWMを記述する微分方程式は、定常状態
(極限として連続光を取り扱う場合)には、以下の非線
形連立常微分方程式系で記述される[9、24]。
【0018】
【数10】
【0019】ここでEは電場を表す。添字のp、s、cは各
々ポンプ光、信号光(プローブ光)、波長変換光(アイ
ドラ光)を表す。αは光ファイバの単位距離当たりの損
失であり、γは非線形係数である。γはポンプ光波長λ
pと非線形屈折率n2と有効コア断面積Aeffを用いて以下
のように表される。
【0020】
【数11】 また、数10においてΔβは伝搬定数の位相不整合であ
るが、周波数的には位相整合条件
【0021】
【数12】 を満たす。ここでωは角周波数であり、周波数fとはω=
2πfの関係がある。この時Δβは
【0022】
【数13】
【0023】で与えられる。ここで、Dは光ファイバの
波長分散係数であり、通常はps/nm/kmの単位で表される
量である。cは真空中の光の速さである。数12の意味
は、波長軸(又は周波数軸上で)ポンプ光の位置を決め
た場合に、ωsの角周波数を有する信号光を設定するこ
とで得られるアイドラ光の周波数は一意に決まるという
事である。数13はこの状況下での伝搬定数の位相整合
条件のズレである。位相整合条件のズレが及ぼす変換効
率の劣化を計算する事から、波長変換装置の帯域を決定
できる。
【0024】数10は、連続光だけでなく、ある程度は
パルス化した際の光の現象の記述にも使えることが示さ
れている[1-3]。数10は常微分方程式系なので、適当
な初期条件の元でRunge-Kutta法などを用いて数値的に
積分を実行することが出来る。方程式系は電場について
の方程式なので、一般には初期条件は光の強度と位相に
関して与える必要がある。しかし、初期に変換光(アイ
ドラ光)の振幅が0である系に関しては上記の議論は成
り立たない。この場合に限っては、初期位相の効果は無
視できる[24]。また、そうでなければFPMを利用した非
線形デバイスは非常に不安定で使いにくいものになる。
そこで、初期条件としてポンプ光の強度と信号光(プロ
ーブ光)の強度を与えれば計算が実行できる。この時、
各初期位相は全て0とおけばよい。この様にして、誤差
が10-8程度の精度で数値計算を実行して議論を行う。誤
差は数10から得られる二つの保存量を評価して決定し
た。
【0025】数10を適当な条件の元解いた際に、アイ
ドラ光の発生効率を用いて以下の議論を行う。数10に
ついては適当な条件の元で二つの異なる近似解が知られ
ている。本願では、便宜上各々を考案者の名前の頭文字
をとってSB解(Stolen and Bjorkholm)[8]およびHJKM
解(Hill、 Johnson、 Kawasaki and MacDonald)[24]
と称す。アイドラ光の変換効率Gcはファイバの出射端で
測定されたアイドラ光強度Pc(L)と、ファイバの入射端
におけるプローブ光の強度Ps(0)の比で与えられる。ま
たプローブ光利得Gsはファイバの出射端で測定されたプ
ローブ光強度Ps(L)と、ファイバの入射端におけるプロ
ーブ光の強度Ps(0)の比で与えられる。PsとPcは各々プ
ローブ光およびアイドラ光の強度であり、ファイバ中の
入射端からの距離を引数とする関数で表す。Lは考えて
いるファイバの全長である。結果だけを示すと、各々の
近似解から得られる信号光利得Gsとアイドラ光の発生効
率Gcは以下のように表される。
【0026】(イ)SB解 (イ-1)4γPp>-Δβの場合
【0027】
【数14】
【0028】(イ-2)4γPp<-Δβの場合
【数15】
【0029】(ロ)HJKM解
【0030】
【数16】 となる。これらの解はどちらもFPMを利用したデバイス
の設計や解析でよく用いられている[2、3、6]。
【0031】(ロ)作用 ここでは、(イ)で議論を行った数10から数16まで
を用いて具体的に最適なファイバ長を決定する方法を示
す。既に報告されている様にStolen and Bjorkholmの解
析を元にした議論[1-3]では、解の振る舞いは(A)ファ
イバの異常分散領域にポンプ光波長が設置され、数9で
与えられるしきい値以上の強度のポンプ光が入力されて
いる場合、(B)ファイバの異常分散領域にポンプ光波
長が設置され、数9で与えられるしきい値よりも小さな
強度のポンプ光が入力されている場合、(C)ファイバ
の正常分散領域にポンプ光波長が設定されている場合、
の3つがある。
【0032】図4〜9は以上の近似解と、数10を直接
数値積分して解いた解との比較を3つの典型的な場合で
示す。 (A)異常分散領域でポンプ光強度が数9のしきい値よ
りも大きい場合を図4に示す。図4はプローブ光利得計
算結果、図5はアイドラ光利得計算結果を示す。これら
各図から分かるように、ファイバ長が短い場合には全て
の解が一致しているが、ファイバ長が長くなると3つの
解は異なった結果を与える。図5に示したように、二つ
の近似解のうち数値解と比較してよりファイバ長が長い
ところまで差が少ない方の解について、その解が数値解
と0.1dBの誤差を生じる距離をLminとおく。また、同5
において数値解が極大値をとる距離の中で最も短い距離
の値をLmax.とおく事にする。図4を用いても同様に定
義できるので、実際のデバイスの作成において利用する
方のグラフからLminとLmax.を読みとればよい。例え
ば、OPAを作るならばプローブ光利得のグラフからLmin
とLmax.を決定すればよいし、光波長変換装置を作るな
らばアイドラ光変換効率のグラフからLminとLmax.を決
定すればよい。この様な特徴的な長さのパラメータLmin
とLmax.は、残る二つの場合でも定義できる。図6、7
および図8、9にその事を示す。
【0033】(B)異常分散領域でポンプ光強度が数9
のしきい値よりも小さい場合を図6、7に示す。図6、
7には異常分散領域において、ポンプ光が数9のしきい
値よりも小さい場合の計算結果を示す。図6はプローブ
光利得計算結果、図7はアイドラ光利得計算結果を示
す。図6、7より分かるようにこの場合にはSB解は振動
する。この場合に、但しSB解は損失の効果を含まないの
で[8、9]、数値解とのズレが生じる。こうしてLmaxとLm
inを(A)の場合と同様に決定できる。
【0034】(C)正常分散領域の場合を図8、9に示
す。図8、9には正常分散領域における典型的な計算結
果を示す。図8、9を見れば分かるように、この場合も
LmaxとLminを決定できる。図8はプローブ光利得計算結
果、図9はアイドラ光利得計算結果を示す。
【0035】以上の議論で分かるように、考えられる全
ての場合において、数値計算を行いSB解やHJKM解と比較
する事でLmaxとLminを決定する事ができる。この手順を
踏むことでFPMを利用したファイバ型非線形デバイスに
用いるファイバの長さをLmin.≦L≦Lmax.の範囲にすれ
ばよいことが分かる。L≧Lmax.においても同様のプロー
ブ光利得やアイドラ光変換効率を得る長さがあるが、や
はりファイバ長が短い方が誘導ブリユアン散乱や後述す
る偏波モード分散、および分散の長手方向の変動のゆら
ぎを押さえられる。このためにL≦Lmax.の条件で使うの
は本質的である。
【0036】また、SB解とHJKM解は常に良い近似になっ
ているかというとそうではない。数14、数15、数1
6を見れば分かるように、これらの解の特徴は、プロー
ブ光利得やアイドラ光発生効率がプローブ光の強度には
依存しないことを特徴とする。実際にこの事を検証する
ために、図4、5に示した系と同じパラメータでポンプ
光強度を20dBm(100mW)に固定して、プローブ光の入力
強度を変えながら計算を行った結果を図10、11に示
す。図10、11には各々プローブ光の強度を離散的に
変えていった場合における、プローブ光の利得とアイド
ラ光の変換効率を示した。横軸はファイバ長であるが、
LNL≡1/γPp(0)で定義される非線形長さで正規化し
た。
【0037】図10はプローブ光の強度を変えながら計
算したプローブ光利得を示す。(ポンプ光強度は20.0dB
mに固定) 図11はプローブ光の入射強度を変えながら計算したア
イドラ光変換効率を示す。(ポンプ光強度は20.0dBmに
固定)
【0038】この図より分かるように、一般にはプロー
ブ光の利得やアイドラ光の変換効率は、プローブ光の入
射強度に依存する。しかし、入射光強度を小さくしてい
くと一定の曲線に漸近する事が分かる。この極限におい
てSB解やHJKM解のもつ、「プローブ光の利得やアイドラ
光の変換効率は入射プローブ光強度に依存しない」とい
う性質が成り立つと考える。したがって、SB解やHJKM解
に基づいた議論は常に一般の場合に適用できるわけでは
なく、最適なファイバ長も現実の状況の下で数10を解
く事によって始めて分かることになる。
【0039】以上の議論は専ら波長分散とポンプ光強
度、FPMの発生効率についての議論であり、偏光の状態
については考慮していなかった。
【0040】次に文献[4-7、10、11]で議論されている
ような広帯域のOPAや広帯域波長変換装置について考え
る。この場合についても、当然これまでの議論のように
FPMの発生効率を念頭にしてファイバ長を決める必要が
ある。しかし、更に前述のようにPMDの影響という立場
でも考える必要がある。DSFの解析[21、22]より、ファ
イバ長が短いほどPooleとWagnerにより提案されたFirst
order近似[19]が成り立つ帯域が広くなることが分か
る。この帯域は主偏光状態の帯域(bandwidth of PSP'
s)と呼ばれることがある[21、22]。Poole and Wagner
の理論[19]によれば、複屈折の波長依存性にもかかわら
ず、主偏光状態の帯域幅内においてはいかなる波長の元
でも主偏光状態は保持される事が示される。このために
群遅延時間差としてのPMDが定義できるのである。
【0041】偏波保持ではない高非線形光ファイバを用
いて広帯域波長変換または広帯域OPAを作成する際に、P
MDの影響を出来るだけ少なくする事が必要である。した
がって、主偏光状態の帯域幅よりも変換の帯域幅を小さ
くするようにファイバ長を短くすると、PMDによるFPMの
影響を減少させることが出来ると考える。この場合、ポ
ンプ光と信号光を同じ偏光状態で入力し、しかもその偏
光状態が二つの主偏光状態のどちらかであれば偏光の違
いによるFPMの効率の劣化は最小限に避けられる。
【0042】ファイバ長が長く、主偏光状態の帯域幅よ
りも変換の帯域幅が大きいとする。この場合は仮にポン
プ光と信号光を同じ偏光状態で入力したとしても、高次
のPMDやデポラライズの効果が現れる[25]。このため
に、ポンプ光と帯域の一番端の(一番ポンプ光から離れ
た信号光の)偏光状態のズレがはげしくなってくる。
【0043】実際に文献[22]に示している手順を踏め
ば、主偏光状態の帯域幅を実験的に決定できる。この結
果を用いて、主偏光状態の帯域幅よりも変換の帯域幅を
小さくする、という立場からファイバ長を規定すること
が可能である。PMDによるファイバ長の制限よりも短い
光ファイバを使うことを前提にして、これまでに述べて
きたFPMの発生効率の議論を行えば、ファイバ長の最適
化を更に進めることが出来る。更にポンプ光の強度を見
直す情報も得られる。
【0044】
【発明の実施の形態】A-1 発明の実施例(発明を具体
化したものまたは最良の形態) [実施例1]本実施例においては、本発明を具体化した
波長変換装置の形態を示す。図1に考えられる波長変換
装置の概念図を示す。ポンプ光源1から入射されるポン
プ光は光信号5と光合波器2によって合波される。この合
波された光は、長さを最適化された高非線形光ファイバ
3の中でアイドラ光を発生する。このアイドラ光はFPM相
互作用により信号光が波長変換された光である。ファイ
バの出射端では信号光とポンプ光とアイドラ光が周波数
軸上に全て存在する光6が出射されるため、光フィルタ4
を用いてアイドラ光7のみを取り出すようにする事で波
長変換装置を実現できる。なお、この際のアイドラ光7
は信号光5に対して位相共役でもあり、本装置は位相共
役光の発生装置もかねている。
【0045】[実施例2]本実施例においては、本発明
を具体化した光パラメトリック増幅装置の形態を示す。
図2に考えられる光パラメトリック増幅装置の概念図を
示す。ポンプ光源1から入射されるポンプ光は光信号5と
光合波器2によって合波される。この合波された光は、
長さを最適化された高非線形光ファイバ3の中でアイド
ラ光を発生しながら、信号光自身はパラメトリック増幅
効果により光強度が増幅される。ファイバの出射端では
増幅された信号光とポンプ光とアイドラ光が周波数軸上
に全て存在する光6が出射されるため、光フィルタ8を用
いて増幅された信号光9のみを取り出すようにする事で
光パラメトリック増幅器を実現できる。
【0046】[実施例3]本実施例においては、本発明
を具体化した、光信号再生回路に用いる光回路の形態を
示す。文献[12]に記されている如く、光再生回路は入力
信号光に対して波形整形された光信号を出力し、あるい
は時分割多重した光信号の抽出を行う装置である。同文
献[12]の図面2にある光信号再生回路を構成する光回路
は、文献[12]の本文中にあるように四光子混合を引き起
こす高非線形媒質と、アイドラ光のみを透過する光フィ
ルタおよびポンプ光源よりなる。したがって構成として
は図1.1と同じである。文献[12]では高非線形媒質とし
て半導体増幅器を用いていた。図1.1の構成の光回路を
用いて、文献[12]に示される光信号再生回路を構成する
事で、ファイバ型光信号再生回路を実現できる。
【0047】[実施例4]本実施例においては、本発明
を具体化した多波長光源の形態を示す。図3に考えられ
る多波長光源の概念図を示す。ポンプ光源1から入射さ
れるポンプ光は光信号5と光合波器2によって合波され
る。この合波された光は、長さを最適化された高非線形
光ファイバ3の中でアイドラ光を多重発生する。ファイ
バの出射端では信号光とポンプ光と多数のアイドラ光が
周波数軸上に全て存在する光11が出射されるため、狭帯
域光フィルタ10を用いて所望の波長の光12のみを取り出
すようにする事で多波長光源を実現できる。
【0048】[実施例5]本実施例においては、実際に
実験で得られた結果を元にして半値半幅が20nmの広帯域
波長変換装置の実現を考える。ファイバ長を変えなが
ら、波長変換実験を行う事を考える。高非線形光ファイ
バを用いて、実施例1に示すような系の元で広帯域波長
変換を行った。図12〜14にファイバ長を変えていっ
た場合における波長変換実験の結果を示す。光源は連続
光源を用いている。各々場合のポンプ光入力パワーはSB
Sで制限される。このため、24.5kmでは10.0dBm、1.2km
では18.5dBmおよび0.2kmでは20.0dBmとなった。図より
分かるように、ファイバ長を短くしていくに連れて変換
効率と帯域がともに増加していくのが分かる。図12〜
14には、同時に対応するパラメータを入れて数値計算
を行った結果を実線で示した。横軸は波長であり、縦軸
は波長変換における変換効率である。実験に沿って計算
のパラメータを選んだ。また、計算時には実際の系で生
じる接続などファイバ固有の損失以外の原因に伴う全損
失をオフセットした値である。
【0049】図12〜14を見て先ず気付くのは、24.5
kmや1.2kmの場合では数値計算結果と実験結果が全く合
わないことである。この理由としては色々と考えられる
が、一番効いているのは波長分散の長手方向の変動であ
ると考えている。短尺になって分散が揃うに連れて、だ
んだんと計算結果が一致していく。
【0050】この事をより視覚的に見る目的で、図12
〜14に示した計算と同じパラメータの元で、ポンプ光
から23nm離れた位置に立てた信号光が変換されて生成さ
れるアイドラ光が、長手方向にわたって成長していく様
子を計算した。図15〜17に結果を示す。図15〜1
7では、ポンプ光から20nm離れた波長変換を考えた。最
も理想的な挙動を示した図14の結果は長手方向にわた
って生成されるピークの列の中で、1番目のピークの近
傍で動作していることが分かる。図15の様になると、
もはや損失の影響が支配的であり、波長変換どころでは
ない。図16では波長変換は起きるが、長手方向におけ
る3番目にピークの近傍である。同様の変換効率はファ
イバ長が200mであっても得られる。そうであれば、200m
の方が分散の長手方向の変動や、伝搬する事によるポン
プ光と信号光の間の偏光状態の乱れもなくなる。この意
味で、より最適な波長変換が実現すると期待される。実
際、図15および図14の結果はその期待が間違ってい
なかった事を証明している。図16による予測の元でフ
ァイバ長を200mに切り割りした。この事によってSBSし
きい値が上がり、20dBmまでのポンプ光の入射が可能に
なった。そして、帯域は図14で示した系の2.6倍以上
にも達した。この事から同じ変換効率を有するのであれ
ば、ファイバ長は短い方が良い。更に図17に見られる
様に、1番目のピークよりもファイバ長が短くなるよう
に設定された系で波長変換を行う方が高性能な波長変換
装置が得られる事も分かる。ただし、もしも20dBm以上
の出力がないポンプ光を連続光の状態で使用するのであ
れば、図17から分かるように200m以下にしては変換効
率を落とすだけである。この意味で、ファイバ長を短く
するとはいえ下限も明らかに存在する。そして、その値
は数値計算を介して容易に決定できる。
【0051】なお、以上の方法は図12〜14、図15
〜17において縦軸を変換効率ではなく、信号光の利得
にして議論を行えばOPAの設計にそのまま使える。図1
2はファイバ長24.5kmにおけるアイドラ光変換効率の測
定結果を示す。(実線は計算結果。3dB半幅0.85nm。) 図13はファイバ長1.2kmにおけるアイドラ光変換効率
の測定結果を示す。(実線は計算結果。3dB半幅8.7n
m。) 図14はファイバ長0.2kmにおけるアイドラ光変換効率
の測定結果を示す。(実線は計算結果。3dB半幅23n
m。)この状況下では、計算結果と実験結果が一致す
る。その様にパラメータを選んだとはいえ、良く一致す
る。図15はアイドラ光変換効率の計算結果を示す。。
ファイバ長24.5km(●で記述)では損失が支配的なモー
ドになる。ポンプ光強度10.0dBm(図12に対応)の元
で計算。図16はアイドラ光変換効率の計算結果を示
す。ファイバ長1.2km(●で記述)で3番目のピーク付近
に対応。ポンプ光強度18.5dBm(図13に対応)の元で
計算。 図17はアイドラ光変換効率の計算結果を示
す。ファイバ長0.2km(●で記述)で1番目のピーク付近
に対応。ポンプ光強度20.0dBm(図14に対応)の元で
計算。
【0052】[実施例6]30nmの帯域を有する広帯域波
長変換を実現する事を考える。例としてここではポンプ
光を挟んで短波長側から長波長側へ波長変換する事を考
える。波長分割多重(WDM:Wavelength Division Mul-ti
plexing)を用いた伝送システムで光ネットワークを構
築する際に、波長領域で広帯域にわたって多重化された
光信号を一括して変換する必要がある[4-7]。この際の
広帯域一括波長変換について数値計算を用いて議論を行
う。ファイバ長は200mであり、ポンプ光強度を20dBmに
設定することを考える。ファイバのパラメータは表3.1
で与えられるものとする。
【0053】
【0054】ポンプ光は1550nmに設定することにする。
ここで、実施例5に示したように数1を解いて長手方向
の変換効率の結果を示して長さを選ぶ。そのときに、信
号光帯域で最もポンプ光から離れた波長を用いて設計す
るべきである。その事に無頓着に、例えばポンプ光から
20nmで計算を行った結果を図18に示す。図18は信号
光をポンプ光から20nmだけ離した際の変換効率の計算結
果を示す。200mの場合を●で示す。
【0055】これまでの議論では、最初の山に近いとこ
ろで系を組む様にすればよいという事であった。この方
法に従えば、最適なのは400m程度のファイバ長である。
したがって、ポンプ光を増加させることを考えても、フ
ァイバを短くするような事を考えてはいけない。次に、
仕様にあるように30nm離れた場所に信号光を設定した場
合の数値計算結果を図19に示す。図より200mというフ
ァイバ長は最初の山を既に越えてしまった長さになって
いる。本発明の指針としては、それならば同じ値をとる
短い方の長さ(図では100m)を使うようになっている。
最適なのは150mのファイバ長である。すなわち、図19
の結果はもっとファイバ長を短くすることを指示してい
る。
【0056】以上の結果をまとめるために、図20にフ
ァイバ長L=200mの場合とL=150mの二つの場合の変換効率
を示す。図19は信号光をポンプ光から30nmだけ離した
際の変換効率の計算結果を示す。200mの場合を●で示
す。図20は数値計算による帯域のスペクトル計算結果
を示す。破線で示したファイバ長L=200m(3dB帯域26.0n
m)よりも実線で示したL=150m(3dB帯域30.0nm)の方が
帯域を広くとれる。図20より分かるようにファイバ長
L=150mの場合の方が、L=200mの場合よりも広帯域で変換
効率が波長に対して平坦である。この様に、30nmにわた
る広帯域の波長変換を実現する際には、信号光の波長λ
s=λp-30nmを帯域の一番端にとって計算を行うことで設
計をする必要がある。以上の議論はそのままOPAの設計
に用いることが可能である。
【0057】[実施例7]つぎにPMDの影響でファイバ長
を調整しなくてはならない状況を考える。広帯域の波長
変換を行う際には、ポンプ光と信号光の間隔が離れるに
連れて必然的にPMDの影響も増加する。既に説明を行っ
たように、PMDの影響は主偏光状態の考えを用いること
で低減することが出来る。そのために、まず実施例5で
示したようにしてFPMだけを考えてファイバ長Lを決定す
る。つぎに、そうやって求めた長さL1の光ファイバに対
して文献[22]で通常の分散シフト光ファイバに対して行
っている事と同様の評価を行い、手持ちの高非線形ファ
イバの主偏光状態の帯域ΔλPSPを評価する。この際の
波長はポンプ光波長に合わせる。この帯域DlPSPと仕様
として考えている波長変換の帯域ΔλWCを比較して、Δ
λWC<ΔλPSPであれば、ポンプ光と信号光をファイバ
に入射する直前に各々の偏光を揃える事しかPMDの影響
を低減できない。ファイバ長はそのままで波長変換を考
えればよい。
【0058】[実施例8]図21は、本発明の短パルス
発生装置の一実施例を示す。図に示すように分散シフト
光ファイバ3とシングルホード光ファイバ13とを交互
に接続した一本の伝送路(comblike dispersion-profile
d fiber[26])に対して、異なる波長を持つポンプ光とプ
ローブ光を同程度の光強度にして同伝送路に入射した場
合、波長間隔に対応して発生した周波数のビート信号
が、最初に配置されている分散シフト光ファイバ内で、
多重の四光子混合を引き起しスペクトルが広がる.ここ
では自己位相変調が支配的となり周波数チャープを生じ
る。
【0059】この広がったスペクトルの光をシングルモ
ード光ファイバに入射すると、群速度分散が支配的とな
りチャープしたパルスを圧縮することになる。このよう
な分散シフトファイバとシングルモード光ファイバを組
み合わせた伝送路を何本も伝送させることにより、パル
スはチャープと圧縮を繰り返し、入射時に正弦波形であ
ったものが、ソリトン形状の短パルスに成形される。以
上の技術を実現する際に、分散シフト光ファイバで効率
良く四光子混合を引き起こす事が重要であり、そのため
に本発明に記載の方法により四光子混合を発生させる手
法を用いることで高性能の短パルス発生装置を実現でき
る。
【0060】もしΔλWC>ΔλPSPであれば、ファイバ
長を短くすることでPMDの影響を低減できる。一般にΔ
λPSPはファイバ長に対して単調に減少する事が知られ
ている[21、22]。このため、ファイバ長を短くする事で
ΔλWC<ΔλPSPでの条件を実現させる。こうやってPMD
を優先して求めた長さをL2とする(L2≦L1)。そのファ
イバ長の元で、波長変換を実現する。この際にポンプ光
強度を変えることが出来れば、ファイバが短くなった分
を補うように最適化をし直すことも可能である。
【0061】
【発明の効果】本発明により、光ファイバ中の非線形効
果である四光子混合を利用したファイバ型デバイス、具
体的には波長変換、光パラメトリック増幅器は元より、
その他の四光子混合を利用した光ファイバ型デバイスを
構成する際に、十分大きな効率で四光子混合を発生する
ことが可能になる。ここで評価した条件を満たす短尺の
高非線形光ファイバを用いることで、誘導ブリユアン散
乱、ファイバ中を伝搬することで生じるポンプ光と信号
光の間の偏光の乱れ、実際の光ファイバを製造する際に
生じる長手方向の波長分散のゆらぎの効果を最小限に押
さえ、ポンプ光源の特徴を最大限に活かした形で四光子
混合を発生することが可能になる。
【0062】[参考文献」 [1]山本貴司、今井健之、中沢正隆、「光波長変換回
路」、公開特許公報、特開平10-133240、 1998。 [2]山本貴司、中沢正隆、電子情報通信学会論文誌、J81
-C-I、 1998、 p.148。[3]T.Yamamoto and M.Nakazaw
a、 Photonics Technology Letters、 9、 1997、p.32
7。 [4]渡辺茂樹、武田鎮一、近間輝美、電子情報通信学会
技術研究報告、OCS98-62、 1998、 p.31。 [5]S.Watanabe、 S.Takeda and T.Chikama、 European
Conference on OpticalCommunications 98、 PD、 199
8、 p.85。 [6]武田鎮一、渡辺茂樹、石川丈二、大井寛己、電子情
報通信学会技術研究報告、OCS97-88、 1997、 p.19。 [7]S.Watanabe、 Third Optoelectronics and Communic
ations Confrerence Technical Digest、 14A-1、 199
8、 p.84。 [8]R.Stolen and J.E.Bjorkholm、 Journal of Quantu
m Electronics、 QE-18、 1982、 p.1062。 [9]G.P.Agrawal、 " Nonlinear Fiber Optics、 Second
Edition"、 Academic Press、 SanDiego、 CA、 USA、
1995。 [10]M.E.Marhic、 N.Kagi、 T.-K.Chiang and L.G.Kazo
vski、 Optics Letters、 21、 1996、 p.573。 [11]M.E.Marhic、 Y.Park、 F.S.Yang and L.G.Kazovsk
i、 Optics Letters、 21、 1996、 p.1354。 [12]中元 洋、「光信号再生回路」、公開特許公報、特
開平9-83447、 1997。 [13]坂野寿和、大輝晶子、松本隆男、「多波長光源およ
びそれを用いた光波長多重信号発生回路」、公開特許公
報、特開平8-288930、 1996。 [14]N.Kagi、 T.-K.Chiang、 M.E.Marhic and L.G.Kazo
vsky、 Electronics Letters、 31、 1995、 p.1935。 [15]S.Arai、 Y.Akasaka、 R.Sugizaki and T.Kamiya、
First Optoelectronicsand Communications Confreren
ce Technical Digest、 17P-33、 1996、 p.276。[16]
奥野俊明、大西正志、柏田智徳、西村正幸、電子情報通
信学会技術研究報告、OCS97-89、 1997、 p.25。 [17]M.Onishi、 T.Okuno、 T.Kashiwada、 S.Isjikaw
a、 N.Akasaka and M. Nishimura、 Optical Fiber Tec
hnologies、 4、 1998、 p.204。 [18]K.Inoue、 Journal of Quantum Electronics、 2
8、 1992、 p.883。 [19]C.D.Poole and R.E.Wagner、 Elecronics Letter
s、 22、 1986、 p.1029。 [20]O.Aso and H.Nakamura、 Electronics.Letters、 3
2、 1996、 p.578。 [21]S.Betti、 F.Curti、 B.Daino、 G.De Marchis、
E.Iannnone and F.Matera、 Optics Letters、 16、 19
91、 p.467。 [22]O.Aso、 Optics Letters、 23、 1998、 p.1102。 [23]G.Cappellini and S.Trillo、 Journal of the Opt
ical Society of America B、 8、 1991、 p.824。 [24]K.O.Hill、 D.C.Johnson、 B.S.Kawasaki and R.I.
MacDonald、 Journal ofApplied Physics、 49、 197
8、 p.5098。 [25]C.D.Poole and G.R.Giles、 Optics Letters、 1
3、 1988、 p.155。 [26]S.V.Chemikob,J.R.Taylor and R.Kashyap,Opt.Let
t.,19,1994,p.539.
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に基づく光パラメトリック増幅器の一
実施例を示す概念説明図である。
【図2】 本発明に基づく光パラメトリック増幅器の他
実施例を示す概念説明図である。
【図3】 本発明に基づく多波長光源の一実施例を示す
概念説明図である。
【図4】 異常分散領域でポンプ光強度が所定値よりも
大きい場合の光ファイバ長に対するプローブ光利得特性
図。
【図5】 異常分散領域でポンプ光強度が所定値よりも
大きい場合の光ファイバ長に対するアイドラ光利得特性
図。
【図6】異常分散領域でポンプ光強度が所定値よりも小
さい場合の光ファイバ長に対するプローブ光利得特性
図。
【図7】 異常分散領域でポンプ光強度が所定値よりも
小さい場合の光ファイバ長に対するアイドラ光利得特性
図。
【図8】 正常分散領域の場合の光ファイバ長に対する
プローブ光利得特性図。
【図9】 正常分散領域の場合の光ファイバ長に対する
アイドラ光利得特性図。
【図10】 プローブ光の強度を変化させた場合の正規
化ファイバ長に対するプローブ光利得特性図。
【図11】 プローブ光の強度を変化させた場合の正規
化ファイバ長に対するアイドラ光変換効率特性図。
【図12】 光ファイバ長が異なる場合のプローブ光と
アイドラ光との波長差に対するアイドラ光変換効率特性
図。
【図13】 光ファイバ長が異なる場合のプローブ光と
アイドラ光との波長差に対するアイドラ光変換効率特性
図。
【図14】 光ファイバ長が異なる場合のプローブ光と
アイドラ光との波長差に対するアイドラ光変換効率特性
図。
【図15】 光ファイバ長が異なる場合の光ファイバ長
手方向に対するアイドラ光変換効率特性図。、
【図16】 光ファイバ長が異なる場合の光ファイバ長
手方向に対するアイドラ光変換効率特性図。
【図17】 光ファイバ長が異なる場合の光ファイバ長
手方向に対するアイドラ光変換効率特性図。
【図18】 信号光をポンプ光から所定波長離した場合
における変換効率特性図。
【図19】 信号光をポンプ光から所定波長離した場合
における変換効率特性図。
【図20】 プローブ光とアイドラ光との波長差に対す
る光変換効率特性図。
【図21】 本発明に基づく短パルス発生装置の一実施
例を示す構成図である。
【符号の説明】
符号 部品名・部分名 1 ポンプ光源 2 光合波器 3 高非線形光ファイバ 4 アイドラ光のみを透過する光フィルタ 5 光信号 6 FPM相互作用を行い、変換光が発生した光 7 波長変換された光信号 8 信号光のみを透過する光フィルタ 9 パラメトリック増幅された光信号 10 所望の波長の光のみを取り出す狭帯域光フィルタ 11 FPM相互作用で多重発生した光 12 切り出された光

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周波数軸上にプローブ光fs、ポンプ光fpを
    fp≠fsの条件で配置された両光を光ファイバに入射し、
    光ファイバの中で四光子混合を行う方法において、前記
    光ファイバ長zが下記A及びBにより求まるLmax、Lmi
    nでLmin≦z≦Lmaxを満足するように構成されているこ
    とを特徴とする光ファイバ中での四光子混合方法。 A.光ファイバ中の四光子混合を記述する非線形常微分
    方程式を、 【数1】 とする。ここでEは電場を示し、添字のp、s、cは各々ポ
    ンプ光、信号光(プローブ光)、波長変換光(アイドラ
    光)であり、αは光ファイバの単位距離当たりの損失で
    あり、γは非線形係数であり、γはポンプ光波長λpと
    非線形屈折率n2と有効コア断面積Aeffとの関係が以下の
    式を満足し、 【数2】 Δβは伝搬定数の位相不整合であるが、周波数的には位
    相整合条件 【数3】 を満たし、(ここでωは角周波数であり、周波数fとは
    ω=2πfの関係がある)且つこのΔβは 【数4】 を満足し、ここで、Dは光ファイバの波長分散係数であ
    り、通常はps/nm/kmの単位で表され、cは真空中の光の
    速さである。上記微分方程式をファイバの長手方向の座
    標zに対して0.1%以下の計算誤差以下の精度でEs及びEc
    を光ファイバの全長Lに渡って積分し、その絶対値の2
    乗を計算して、それぞれPs(Z)、Pc(Z)を求める。この
    解を用いてアイドラ光の変換効率Gcはファイバの出射端
    で測定されたアイドラ光強度Pc(L)と、ファイバの入射
    端におけるプローブ光の強度Ps(0)の比で計算する。ま
    たプローブ光利得Gsはファイバの出射端で測定されたプ
    ローブ光強度Ps(L)と、ファイバの入射端におけるプロ
    ーブ光の強度Ps(0)の比で計算する。PsとPcは各々プロ
    ーブ光およびアイドラ光の強度であり、ファイバ中の入
    射端からの距離Zを引数とする関数で表す。Lは考えて
    いるファイバの全長である。この計算を行った際には、
    横軸を距離zとして、縦軸がプローブ光の利得またはア
    イドラ光の変換効率として計算結果をグラフ化できる。
    計算の対象となるzを十分大きい有限の値にとれば、解
    の一般的な性質として、アイドラ光の変換効率の長手方
    向の変化は周期的に振動する。この周期的な振る舞いで
    解が極大値をとるzの値は離散的かつ有限個存在する。
    このうちで最もzが小さい時の値をz=Lmとおく。更にz>
    Lmの条件を満たし、Lmよりも10%長い距離をz=Lmaxとお
    く。 B.次に、上記数1については適当な条件の元で二つの
    異なる近似解が知られている。本願では、便宜上各々を
    考案者の名前の頭文字をとってSB解(Stolen and Bjork
    holm)[8]およびHJKM解(Hill、 Johnson、 Kawasaki a
    nd MacDonald)[24]と称す。アイドラ光の変換効率Gcは
    ファイバの出射端で測定されたアイドラ光強度Pc(L)
    と、ファイバの入射端におけるプローブ光の強度Ps(0)
    の比で与えられる。またプローブ光利得Gsはファイバの
    出射端で測定されたプローブ光強度Ps(L)と、ファイバ
    の入射端におけるプローブ光の強度Ps(0)の比で与えら
    れる。PsとPcは各々プローブ光およびアイドラ光の強度
    であり、ファイバ中の入射端からの距離を引数とする関
    数で表す。Lは考えているファイバの全長である。結果
    だけを示すと、各々の近似解から得られる信号光利得Gs
    とアイドラ光の発生効率Gcは以下のように表される。 (イ)SB解 (イ-1)4γPp>-Δβの場合 【数5】 (イ-2)4γPp<-Δβの場合 【数6】 (ロ)HJKM解 【数7】 となる。以上の式においてファイバ長Lをzと見なして計
    算結果を描けば、数1を解いたときのように横軸が距離
    zで、縦軸がアイドラ光の変換効率Gcになる様な図を描
    ける。ここで、解の一般的な性質としてzが先述のLmax
    よりも小さく、しかし0よりも大きい値において、数1
    を数値的に解いて得られる解と数5乃至は数6(SB解)
    乃至は数7(HJKM解)のいずれもが計算誤差よりも大き
    な1%以上の差を生じる。これらの差が生じるzの値は最
    大でも2つの異なった値をとる。その中で最も大きい値
    をz=Lminとする。
  2. 【請求項2】周波数軸上にプローブ光fs、ポンプ光fpを
    fp≠fsの条件で配置された両光を光ファイバに入射し、
    光ファイバの中で四光子混合を行う方法において、ポン
    プ光と信号光の入射偏光状態を揃えて入射するととも
    に、入射時に偏光状態を揃えて光ファイバに入射したポ
    ンプ光とプローブ光とがファイバ中を伝搬する際にデポ
    ラライズや分散の影響を受けない短い長さに光ファイバ
    長を設定し、ポンプ光の周波数fpを固定した際に、 【数8】 の条件をほぼ満足する周波数領域にプローブ光を立てて
    四光子混合を発生させることを特徴とする光ファイバ中
    での四光子混合方法。
  3. 【請求項3】ポンプ光と信号光の入射偏光状態を揃えて
    入射するとともに、入射時に偏光状態を揃えて光ファイ
    バに入射したポンプ光とプローブ光とがファイバ中を伝
    搬する際にデポラライズや分散の影響を受けない短い長
    さに光ファイバ長を設定したことを特徴とする請求項1
    記載の光ファイバ中での四光子混合方法。
  4. 【請求項4】波長変換装置として用いられることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光ファイバ
    中での四光子混合方法。
  5. 【請求項5】光パラメトリック増幅器として用いられる
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    光ファイバ中での四光子混合方法。
  6. 【請求項6】位相共役光発生装置として用いられること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光フ
    ァイバ中での四光子混合方法。
  7. 【請求項7】光信号再生回路として用いられることを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光ファイ
    バ中での四光子混合方法。
  8. 【請求項8】多波長光源として用いられることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の光ファイバ中
    での四光子混合方法。
  9. 【請求項9】周波数軸上にプローブ光fs、ポンプ光fpを
    fp≠fsの条件で配置された両光を光ファイバに入射し、
    光ファイバの中で四光子混合を行う方法において、光強
    度Ppを有するポンプ光と、光強度Psを有するプローブ光
    を用いて、周波数fc及び光強度Pcを有するアイドラ光を
    光ファイバ中で発生させるとともに、光ファイバへの入
    射プローブ光の光強度Psに対する光ファイバからの出射
    アイドラ光強度Pcで定義される変換効率Gcを座標軸の縦
    軸にとり、光ファイバの長さを横軸にとって描いた特性
    図上で、変換効率Gcが最初の極大値近辺となる光ファイ
    バ長に選定されていることを特徴とする光ファイバ中で
    の四光子混合方法。
  10. 【請求項10】分散シフト光ファイバとシングルモード
    光ファイバとを交互に接続した伝送路にポンプ光とプロ
    ーブ光とを入射し、分散シフト光ファイバ内で多重の四
    光子混合を発生させて自己位相変調が支配的であるスペ
    クトルの広がった周波数チャープを発生させ、シングル
    モード光ファイバ内で前記スペクトルの広がった光のパ
    ルスを圧縮し、これを繰り返させることによりソリトン
    形状の短パルスを発生させる短パルス発生装置におい
    て、前記分散シフト光ファイバ内で請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の四光子混合方法を用いることを特徴とす
    る短パルス発生装置。
JP23922299A 1999-03-29 1999-08-26 四光子混合用光ファイバのファイバ長の決定方法 Expired - Fee Related JP4494557B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23922299A JP4494557B2 (ja) 1999-03-29 1999-08-26 四光子混合用光ファイバのファイバ長の決定方法
US09/536,713 US6522818B1 (en) 1999-03-29 2000-03-28 Method for efficient four-wave mixing generation and short pulse generation equipment using the method
US10/331,565 US7155095B2 (en) 1999-03-29 2002-12-31 Method for efficient four-wave mixing generation and short pulse generation equipment using the method

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8596899 1999-03-29
JP11-85968 1999-03-29
JP23922299A JP4494557B2 (ja) 1999-03-29 1999-08-26 四光子混合用光ファイバのファイバ長の決定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000347228A true JP2000347228A (ja) 2000-12-15
JP4494557B2 JP4494557B2 (ja) 2010-06-30

Family

ID=26426978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23922299A Expired - Fee Related JP4494557B2 (ja) 1999-03-29 1999-08-26 四光子混合用光ファイバのファイバ長の決定方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6522818B1 (ja)
JP (1) JP4494557B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002287185A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Furukawa Electric Co Ltd:The 多周波数光源
EP1389742A1 (en) * 2002-08-14 2004-02-18 Alcatel Optical Amplifier
WO2005091065A1 (ja) 2004-03-19 2005-09-29 The Furukawa Electric Co., Ltd. 光パルス成形器の設計方法及び光パルス成形器
JP2007323057A (ja) * 2006-05-01 2007-12-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 光デバイスおよび波長変換方法、並びにそれに適した光ファイバ
US7317856B2 (en) 2005-04-11 2008-01-08 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of making optical fiber and optical fiber made by the method
JP2010079246A (ja) * 2008-09-01 2010-04-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 光波形再生器および光波形再生方法
JP2012247798A (ja) * 2006-05-01 2012-12-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 光デバイスおよび波長変換方法、並びにそれに適した光ファイバ
JP2012249014A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Fujitsu Ltd 光信号処理装置および光通信システム

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7155095B2 (en) * 1999-03-29 2006-12-26 Furukawa Electric Co., Ltd. Method for efficient four-wave mixing generation and short pulse generation equipment using the method
JP4372330B2 (ja) * 2000-10-30 2009-11-25 富士通株式会社 分布型光増幅装置、光通信用の局および光通信システム
JP2002229080A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Furukawa Electric Co Ltd:The 光パルス波形変換器、それを備えた光パルス光源
WO2002071142A1 (fr) * 2001-03-02 2002-09-12 Nagoya Industrial Science Research Institute Generateur de spectre lumineux a bande large et generateur de lumiere pulsee
US7295584B2 (en) * 2001-12-17 2007-11-13 Peleton Photonic Systems System and method for generating multi-wavelength laser source using highly nonlinear fiber
US20030198260A1 (en) * 2002-04-18 2003-10-23 Hogan Josh N. Method and apparatus for generating multiple wavelength radiation
US7336856B2 (en) * 2002-09-03 2008-02-26 Lucent Technologies Inc. Optimum delay length for a PMD compensator
US20040212872A1 (en) * 2003-03-25 2004-10-28 Jean-Luc Auge Optical signal processing system and method
US7283997B1 (en) 2003-05-14 2007-10-16 Apple Inc. System and method for ranking the relevance of documents retrieved by a query
US7085464B2 (en) * 2004-01-26 2006-08-01 The Furukawa Electric Co., Ltd. Optical fiber having high nonlinearity
JP4748504B2 (ja) * 2004-04-14 2011-08-17 古河電気工業株式会社 光ファイバ型波長変換器
US6947129B1 (en) * 2004-05-11 2005-09-20 National Research Council Of Canada Method and apparatus for measuring polarization-mode dispersion
DE102004037549A1 (de) * 2004-08-03 2006-03-16 Deutsche Telekom Ag Vorrichtung zur Erzeugung und Modulation eines hochfrequenten Signals
US20060239604A1 (en) * 2005-03-01 2006-10-26 Opal Laboratories High Average Power High Efficiency Broadband All-Optical Fiber Wavelength Converter
US7483203B2 (en) * 2005-06-16 2009-01-27 Alcatel-Lucent Usa Inc. Phase-sensitive amplification in a fiber
JP2009177641A (ja) 2008-01-25 2009-08-06 Fujitsu Ltd 光信号処理装置、光受信装置および光中継装置
US7764423B2 (en) * 2008-10-28 2010-07-27 Alcatel-Lucent Usa Inc. Polarization-independent four-wave mixing in a birefringent fiber
JP2010151674A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Sumitomo Electric Ind Ltd 波長分散測定装置及び波長分散測定方法
US8275263B1 (en) * 2009-06-26 2012-09-25 The Boeing Company Multiplication of phase deviations
JP5640988B2 (ja) 2009-10-30 2014-12-17 富士通株式会社 光信号処理装置および光ネットワークシステム
JP5830872B2 (ja) * 2010-03-19 2015-12-09 富士通株式会社 光信号処理装置、光通信方法、受信機、および光ネットワークシステム
JP5598168B2 (ja) * 2010-08-30 2014-10-01 富士通株式会社 光ネットワークシステムおよび光多重装置
DE102010055284A1 (de) * 2010-12-21 2012-06-21 Friedrich-Schiller-Universität Jena Effiziente Frequenzkonversion
GB2496214B (en) * 2011-11-01 2016-03-16 Fianium Ltd Amplifying optical device pumped or seeded with nonlinearly generated light
FR2984535B1 (fr) * 2011-12-14 2014-01-17 Commissariat Energie Atomique Procede et dispositif d'amplification parametrique optique d'impulsions a derive de frequence, utilisant deux signaux de pompe et permettant l'elargissement de la bande spectrale de gain
EP3115840B1 (en) * 2014-03-04 2020-05-06 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology Optical phase regeneration method and device
US10168599B2 (en) * 2016-01-26 2019-01-01 The Boeing Company System and method for time reversal situational awareness

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3419510B2 (ja) * 1992-10-16 2003-06-23 富士通株式会社 波長分散を補償した光通信システム及び該システムに適用可能な位相共役光発生装置
US5596667A (en) * 1992-10-20 1997-01-21 Fujitsu Limited Application of phase conjugate optics to optical systems
JPH0822038A (ja) * 1994-07-08 1996-01-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 位相共役光発生器
US6175435B1 (en) * 1995-11-22 2001-01-16 Fujitsu Limited Optical communication system using optical phase conjugation to suppress waveform distortion caused by chromatic dispersion and optical kerr effect
US6163638A (en) * 1998-10-29 2000-12-19 Lucent Technologies Inc. Article comprising an optical pulse compressor

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002287185A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Furukawa Electric Co Ltd:The 多周波数光源
EP1389742A1 (en) * 2002-08-14 2004-02-18 Alcatel Optical Amplifier
WO2005091065A1 (ja) 2004-03-19 2005-09-29 The Furukawa Electric Co., Ltd. 光パルス成形器の設計方法及び光パルス成形器
US7483608B2 (en) 2004-03-19 2009-01-27 The Furukawa Electric Co., Ltd. Method of designing optical pulse shaping device and optical pulse shaping device
US7317856B2 (en) 2005-04-11 2008-01-08 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of making optical fiber and optical fiber made by the method
JP2007323057A (ja) * 2006-05-01 2007-12-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 光デバイスおよび波長変換方法、並びにそれに適した光ファイバ
JP2012247798A (ja) * 2006-05-01 2012-12-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 光デバイスおよび波長変換方法、並びにそれに適した光ファイバ
JP2010079246A (ja) * 2008-09-01 2010-04-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 光波形再生器および光波形再生方法
JP2012249014A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Fujitsu Ltd 光信号処理装置および光通信システム

Also Published As

Publication number Publication date
US6522818B1 (en) 2003-02-18
JP4494557B2 (ja) 2010-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000347228A (ja) 光ファイバ中での四光子混合方法およびそれを用いた短パルス発生装置
Chraplyvy Limitations on lightwave communications imposed by optical-fiber nonlinearities
Ho et al. 200-nm-bandwidth fiber optical amplifier combining parametric and Raman gain
EP2187258B1 (en) Polarisation-independent optical waveform shaping device
US7440167B2 (en) Optical fiber for Raman amplification, optical fiber coil, Raman amplifier, and optical communication system
US8243363B2 (en) Optical signal processing apparatus, optical receiving apparatus, and optical relay apparatus
US8270842B2 (en) Optical signal processing device
US6344921B1 (en) Optical parametric amplifiers and generators in optical communication systems
Radic et al. Continuous-wave parametric gain synthesis using nondegenerate pump four-wave mixing
US7155095B2 (en) Method for efficient four-wave mixing generation and short pulse generation equipment using the method
Al-Mansoori et al. Multiwavelength L-band Brillouin–Erbium comb fiber laser utilizing nonlinear amplifying loop mirror
JP2001285198A (ja) 光伝送システム
Zhou et al. Multi-wavelength SOA fiber laser with ultra-narrow wavelength spacing based on NPR effect
JP4107072B2 (ja) 光モジュールおよび光伝送システム
Nilsson et al. Continuous-wave pumped holey fiber Raman laser
ASO et al. Efficient FWM based broadband wavelength conversion using a short high-nonlinearity fiber
Kalogerakis et al. Transmission of optical communication signals by distributed parametric amplification
US20050213865A1 (en) Optical dividing device
Xia et al. Self-seeded multiwavelength Brillouin-erbium laser using NOLM-NALM
Singh Semiconductor Optical Amplifier and Its Applications
Francy Irudaya Rani et al. Adopting a Fusion Approach for Optical Amplification
Keraf et al. Performance comparison of HNLF-and DSF-based in optical signal generation
Provino et al. Broadband and flat parametric gain with a single low-power pump in a multi-section fiber arrangement
Iqbal Advanced raman amplification techniques for high capacity and broadband coherent optical transmission systems
Al-Gburi Enhancement of hybrid serial fiber amplifier based on higher order raman scattering

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090908

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100310

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100408

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140416

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees