JP2000347222A - 液晶調光体 - Google Patents
液晶調光体Info
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- JP2000347222A JP2000347222A JP2000037347A JP2000037347A JP2000347222A JP 2000347222 A JP2000347222 A JP 2000347222A JP 2000037347 A JP2000037347 A JP 2000037347A JP 2000037347 A JP2000037347 A JP 2000037347A JP 2000347222 A JP2000347222 A JP 2000347222A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大面積化が容易で、且つ消費電流の少ない液
晶調光体を提供する。 【解決手段】 透明な一対の基板の対向面にそれぞれ透
明導電膜を配設し、液晶材料及びこの液晶材料の配向に
応じて配向する二色性色素を内部に保持してなる媒体を
前記透明導電膜間に介在させた液晶調光体であり、前記
媒体に対する前記液晶材料の配合割合(液晶比率)が5
0%以上で、前記液晶材料に対する前記二色性色素の濃
度割合が1wt%以上であり、且つ、前記透明導電膜間
の距離が10〜40μmの範囲にあることを特徴とする
液晶調光体である。
晶調光体を提供する。 【解決手段】 透明な一対の基板の対向面にそれぞれ透
明導電膜を配設し、液晶材料及びこの液晶材料の配向に
応じて配向する二色性色素を内部に保持してなる媒体を
前記透明導電膜間に介在させた液晶調光体であり、前記
媒体に対する前記液晶材料の配合割合(液晶比率)が5
0%以上で、前記液晶材料に対する前記二色性色素の濃
度割合が1wt%以上であり、且つ、前記透明導電膜間
の距離が10〜40μmの範囲にあることを特徴とする
液晶調光体である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶調光体に関し、
さらに詳しくは自動車や建築物の窓あるいは間仕切りに
おける視野遮断用スクリーン、または採光制御のカーテ
ン等として利用され得る液晶調光体に関する。
さらに詳しくは自動車や建築物の窓あるいは間仕切りに
おける視野遮断用スクリーン、または採光制御のカーテ
ン等として利用され得る液晶調光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラスの透過率を調節したいとの
ニーズが、ガラスを用いる多くの分野で高まっている。
特に、建築または自動車等の用途においては、プライバ
シー保護、採光制御の観点から窓ガラスの透過率を任意
に調節することが望まれており、これを実現する調光ガ
ラスや間仕切り(パーティション)が注目されている。
ニーズが、ガラスを用いる多くの分野で高まっている。
特に、建築または自動車等の用途においては、プライバ
シー保護、採光制御の観点から窓ガラスの透過率を任意
に調節することが望まれており、これを実現する調光ガ
ラスや間仕切り(パーティション)が注目されている。
【0003】この要望に応ずるべく、耐久性に優れ、且
つ大面積化の容易な調光機能を有する液晶調光体とし
て、例えば特表昭58−501631号公報に記載され
る曲線的な配列相のネマティック(NCAP:Nematic
Curvilinear Aligned Phase)液晶調光体、また特表昭
60−502128号公報に記載される相分離法により
得られる液晶調光体が知られている。これらの液晶調光
体は、以下の原理に基づいて動作する。
つ大面積化の容易な調光機能を有する液晶調光体とし
て、例えば特表昭58−501631号公報に記載され
る曲線的な配列相のネマティック(NCAP:Nematic
Curvilinear Aligned Phase)液晶調光体、また特表昭
60−502128号公報に記載される相分離法により
得られる液晶調光体が知られている。これらの液晶調光
体は、以下の原理に基づいて動作する。
【0004】すなわち、安価なポリマー中に液晶物質の
小滴を分散した上記公報に開示される液晶調光体は、電
圧を印加しない状態(以下「電圧無印加時」という)で
は、ポリマー壁の曲面に沿って液晶が配列することによ
り、光路がねじ曲げられたり、ポリマーと液晶滴との界
面において、光が反射して散乱し、乳白色に見える。
小滴を分散した上記公報に開示される液晶調光体は、電
圧を印加しない状態(以下「電圧無印加時」という)で
は、ポリマー壁の曲面に沿って液晶が配列することによ
り、光路がねじ曲げられたり、ポリマーと液晶滴との界
面において、光が反射して散乱し、乳白色に見える。
【0005】他方、電圧を印加した状態(以下「電圧印
加時」という)では、液晶滴内の液晶は外部電界により
電界方向に配列し、このとき液晶の常光屈折率(no)
とポリマーの屈折率(np)とを一致するように選択す
ることにより、液晶調光体面に垂直に入射した光は液晶
とポリマーの界面で反射することなく通過するため、液
晶調光体は透明となる。
加時」という)では、液晶滴内の液晶は外部電界により
電界方向に配列し、このとき液晶の常光屈折率(no)
とポリマーの屈折率(np)とを一致するように選択す
ることにより、液晶調光体面に垂直に入射した光は液晶
とポリマーの界面で反射することなく通過するため、液
晶調光体は透明となる。
【0006】このように、液晶調光体は入射した光の散
乱度合いが印加電圧により調節されるため、電圧無印加
時は乳白色を呈する。従って、液晶調光体を例えば建築
物の窓や自動車の窓として用いた場合は、その意匠性が
著しく損なわれる場合もあった。
乱度合いが印加電圧により調節されるため、電圧無印加
時は乳白色を呈する。従って、液晶調光体を例えば建築
物の窓や自動車の窓として用いた場合は、その意匠性が
著しく損なわれる場合もあった。
【0007】そこで、液晶調光体を着色する技術が注目
されるようになった。この問題を解決する一手段とし
て、例えば特開平3−66162号公報には、液晶調光
体に使用される液晶物質中に二色性色素を添加し、電圧
無印加時の入射光の吸収を増大させる方法について開示
されている。
されるようになった。この問題を解決する一手段とし
て、例えば特開平3−66162号公報には、液晶調光
体に使用される液晶物質中に二色性色素を添加し、電圧
無印加時の入射光の吸収を増大させる方法について開示
されている。
【0008】以上のように、前記特表昭58−5016
31号公報、前記特表昭60−502128号公報及び
前記特開平3−66162号公報に開示される液晶調光
体は、電圧無印加時は光が散乱・吸収されることにより
視野が遮断され暗くなる。他方、電圧印加時は液晶調光
体が透明となるため、通常の透明窓と同様に透過像が明
確に認識されて視野を確保することができる。
31号公報、前記特表昭60−502128号公報及び
前記特開平3−66162号公報に開示される液晶調光
体は、電圧無印加時は光が散乱・吸収されることにより
視野が遮断され暗くなる。他方、電圧印加時は液晶調光
体が透明となるため、通常の透明窓と同様に透過像が明
確に認識されて視野を確保することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記液晶調光体が建築
物の窓や間仕切り(パーティション)等として用られる
場合は、開口部が1m2以上の大面積となることが多
い。液晶調光体は、基本的に電圧駆動型であるため消費
電流は少ないものの、面積が1m2以上にもなると一個
の素子としての消費電流はかなり多くなる。
物の窓や間仕切り(パーティション)等として用られる
場合は、開口部が1m2以上の大面積となることが多
い。液晶調光体は、基本的に電圧駆動型であるため消費
電流は少ないものの、面積が1m2以上にもなると一個
の素子としての消費電流はかなり多くなる。
【0010】また、液晶物質中に二色性色素を添加した
液晶調光体は、二色性色素を添加していない液晶調光体
に比べて消費電流が多くなる。さらに、前記二色性色素
を添加した液晶調光体は、電圧印加時/電圧無印加時に
おける可視光透過率の変化幅が大きくなって視野制御性
能は向上するものの、電気的には不純物が増加した状態
とみなされて抵抗値が低下し、このため電流値が高くな
る。
液晶調光体は、二色性色素を添加していない液晶調光体
に比べて消費電流が多くなる。さらに、前記二色性色素
を添加した液晶調光体は、電圧印加時/電圧無印加時に
おける可視光透過率の変化幅が大きくなって視野制御性
能は向上するものの、電気的には不純物が増加した状態
とみなされて抵抗値が低下し、このため電流値が高くな
る。
【0011】消費電流が増加すると連続通電時に自己発
熱するため、液晶材料やポリマーの材質変化による劣化
が生じたり、電圧を印加した瞬間に多大な電流が生じて
電極部が破壊されるおそれがあり、このため液晶調光体
としての信頼性が不十分であった。
熱するため、液晶材料やポリマーの材質変化による劣化
が生じたり、電圧を印加した瞬間に多大な電流が生じて
電極部が破壊されるおそれがあり、このため液晶調光体
としての信頼性が不十分であった。
【0012】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みな
されたものであり、大面積化が容易で、且つ信頼性の高
い液晶調光体を提供することを目的とする。
されたものであり、大面積化が容易で、且つ信頼性の高
い液晶調光体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、透明
な一対の基板の対向面にそれぞれ透明導電膜を配設し、
液晶材料及びこの液晶材料の配向に応じて配向する二色
性色素を内部に保持してなる媒体を前記透明導電膜間に
介在させた液晶調光体であって、前記媒体(ポリマー)
に対する前記液晶材料の配合割合(以下「液晶比率」と
いう)が50%以上で、前記液晶材料に対する前記二色
性色素の濃度割合が1wt%以上であり、且つ、前記透
明導電膜間の距離が10〜40μmの範囲にあることを
特徴とする液晶調光体である。
な一対の基板の対向面にそれぞれ透明導電膜を配設し、
液晶材料及びこの液晶材料の配向に応じて配向する二色
性色素を内部に保持してなる媒体を前記透明導電膜間に
介在させた液晶調光体であって、前記媒体(ポリマー)
に対する前記液晶材料の配合割合(以下「液晶比率」と
いう)が50%以上で、前記液晶材料に対する前記二色
性色素の濃度割合が1wt%以上であり、且つ、前記透
明導電膜間の距離が10〜40μmの範囲にあることを
特徴とする液晶調光体である。
【0014】本発明において、十分な視野制御性能を確
保するには、上記構成のとおり、 1)液晶比率を50%以上にする 2)液晶材料に対する二色性色素の濃度割合を1wt%
以上にすることが必要であり、これに加えて、 3)透明導電膜間の距離(厚み)(t)を10〜40μ
mの範囲にすることにより、消費電流(I)≦0.2A
/m2を確保することができ、また透過光の制御幅を増
加させることが可能である。
保するには、上記構成のとおり、 1)液晶比率を50%以上にする 2)液晶材料に対する二色性色素の濃度割合を1wt%
以上にすることが必要であり、これに加えて、 3)透明導電膜間の距離(厚み)(t)を10〜40μ
mの範囲にすることにより、消費電流(I)≦0.2A
/m2を確保することができ、また透過光の制御幅を増
加させることが可能である。
【0015】これに対し、本発明の範囲外である液晶比
率が50%未満の場合は、液晶単体及び液晶とポリマー
との界面の量が低下するため、散乱光が減少する。ま
た、それに伴って、色素を通過する光の距離が短くな
り、吸収される光の量も減少するため、電圧無印加時の
可視光透過率が高くなる。他方、電圧印加時の可視光透
過率はほとんど変化しない。その結果、可視光透過率の
変化幅は小さくなり、十分な視野制御性能は得られな
い。また、二色性色素の濃度割合が1wt%未満の場合
は、色素の光吸収性能が低下するため、やはり可視光透
過率が小さくなり、十分な視野制御性能は得られない。
率が50%未満の場合は、液晶単体及び液晶とポリマー
との界面の量が低下するため、散乱光が減少する。ま
た、それに伴って、色素を通過する光の距離が短くな
り、吸収される光の量も減少するため、電圧無印加時の
可視光透過率が高くなる。他方、電圧印加時の可視光透
過率はほとんど変化しない。その結果、可視光透過率の
変化幅は小さくなり、十分な視野制御性能は得られな
い。また、二色性色素の濃度割合が1wt%未満の場合
は、色素の光吸収性能が低下するため、やはり可視光透
過率が小さくなり、十分な視野制御性能は得られない。
【0016】本発明において使用される液晶材料は、特
に限定されるものではないが、ネマティック液晶、コレ
ステリック液晶及びスメクティック液晶が好ましい。そ
の中でも、ネマティック液晶が好ましく、特に正の誘電
異方性を有するネマティック液晶が好ましい。
に限定されるものではないが、ネマティック液晶、コレ
ステリック液晶及びスメクティック液晶が好ましい。そ
の中でも、ネマティック液晶が好ましく、特に正の誘電
異方性を有するネマティック液晶が好ましい。
【0017】二色性色素としては、アントラキノン色素
やアゾ色素等が挙げられる。
やアゾ色素等が挙げられる。
【0018】液晶材料を保持する媒体(ポリマー)とし
ては、その媒体の屈折率(n)と液晶物質の常光屈折率
(no)が整合するように選択された材料であって、液
晶を複数の容積に仕切り保持すればよく、無機及び有機
の種類を問わず使用することができる。その中でも、屈
折率の調節や大面積の液晶調光体の製造が容易な樹脂を
使用することが好ましい。特に、特開昭60−2526
87号公報に記載されているラテックスは好適は材料で
あり、基板との接着性、光学的均一性及び物理的耐久性
に優れた液晶調光体を提供することが可能である。
ては、その媒体の屈折率(n)と液晶物質の常光屈折率
(no)が整合するように選択された材料であって、液
晶を複数の容積に仕切り保持すればよく、無機及び有機
の種類を問わず使用することができる。その中でも、屈
折率の調節や大面積の液晶調光体の製造が容易な樹脂を
使用することが好ましい。特に、特開昭60−2526
87号公報に記載されているラテックスは好適は材料で
あり、基板との接着性、光学的均一性及び物理的耐久性
に優れた液晶調光体を提供することが可能である。
【0019】また、本発明において使用される透明導電
膜付基板としては、インジウム錫酸化物(ITO)膜や
錫酸化物(SnO2)膜が表面に形成されたガラス板や
プラスチックフィルム等を適用することができる。
膜付基板としては、インジウム錫酸化物(ITO)膜や
錫酸化物(SnO2)膜が表面に形成されたガラス板や
プラスチックフィルム等を適用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0021】本発明の液晶調光体は、例えば以下の方法
により作製される。
により作製される。
【0022】まず、液晶物質と水性相を混合してエマル
ジョンを作り、そのエマルジョンをラテックスに添加す
る、もしくは、液晶物質とラテックスを直接混合してエ
マルジョンを作製する。エマルジョンを作る際に、安定
な液晶粒子を形成するため界面活性剤を添加することが
好ましい。混合は、ブレンダー、コロイドミル等、種々
のミキサーで行う。次に、ラテックスを架橋するため架
橋剤を添加して媒体を形成させ、次いでナイフブレード
または他の適当な手段により、その媒体を透明導電膜を
形成させた透明基板上に塗布し乾燥させる。そして、も
う一枚の透明導電膜付透明基板と貼合わせて液晶調光体
を得る。
ジョンを作り、そのエマルジョンをラテックスに添加す
る、もしくは、液晶物質とラテックスを直接混合してエ
マルジョンを作製する。エマルジョンを作る際に、安定
な液晶粒子を形成するため界面活性剤を添加することが
好ましい。混合は、ブレンダー、コロイドミル等、種々
のミキサーで行う。次に、ラテックスを架橋するため架
橋剤を添加して媒体を形成させ、次いでナイフブレード
または他の適当な手段により、その媒体を透明導電膜を
形成させた透明基板上に塗布し乾燥させる。そして、も
う一枚の透明導電膜付透明基板と貼合わせて液晶調光体
を得る。
【0023】本発明の具体例を以下に示す。
【0024】(実施例1)液晶ZLI−4171(メル
ク社製、複屈折率(以下「△n」という)=0.09
7)に二色性色素G−241(日本感光色素研究所社
製、S=0.80)を1wt%と界面活性剤IGEPA
L CO−610(GAF製)を0.5wt%添加し、
それらを液晶比率が0.6になるようにラテックス粒子
40重量%を含むNeorez R−967(ゼネカ社
製)に添加し、ホモジナイザーを用い7000回転で1
0分間撹拌しエマルジョンを得た。エマルジョンのカプ
セル径の平均値は4μmであった。次にゆっくり混ぜな
がら架橋剤CX−100(ゼネカ社製)をR−967に
対して3重量%の割合で添加した。この混合物をドクタ
ーブレードを用いて、インジウム錫酸化物(ITO)膜
が予め被覆されたポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上に塗布、乾燥した。乾燥後、もう一枚の
ITO膜付きPETフィルムと貼合わせ液晶調光体を得
た。厚みは15μmであった。
ク社製、複屈折率(以下「△n」という)=0.09
7)に二色性色素G−241(日本感光色素研究所社
製、S=0.80)を1wt%と界面活性剤IGEPA
L CO−610(GAF製)を0.5wt%添加し、
それらを液晶比率が0.6になるようにラテックス粒子
40重量%を含むNeorez R−967(ゼネカ社
製)に添加し、ホモジナイザーを用い7000回転で1
0分間撹拌しエマルジョンを得た。エマルジョンのカプ
セル径の平均値は4μmであった。次にゆっくり混ぜな
がら架橋剤CX−100(ゼネカ社製)をR−967に
対して3重量%の割合で添加した。この混合物をドクタ
ーブレードを用いて、インジウム錫酸化物(ITO)膜
が予め被覆されたポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上に塗布、乾燥した。乾燥後、もう一枚の
ITO膜付きPETフィルムと貼合わせ液晶調光体を得
た。厚みは15μmであった。
【0025】このようにして得られた液晶調光体にサイ
ン波/100V/50Hzの電圧を印加し、その性能を
測定した結果、可視光透過率の変化幅は23%と十分な
値を示した。消費電流は0.15A/m2であり、連続
通電による劣化や電圧印加による電極破壊は見られず、
十分な信頼性を有する液晶調光体が得られた。
ン波/100V/50Hzの電圧を印加し、その性能を
測定した結果、可視光透過率の変化幅は23%と十分な
値を示した。消費電流は0.15A/m2であり、連続
通電による劣化や電圧印加による電極破壊は見られず、
十分な信頼性を有する液晶調光体が得られた。
【0026】(比較例1)液晶ZLI−3219(メル
ク社製、△n=0.205)に二色性色素G−241
(日本感光色素研究所社製、S=0.80)を1wt%
と界面活性剤IGEPAL CO−610(GAF製)
を0.5wt%添加し、それらを液晶比率が0.6にな
るようにラテックス粒子40重量%を含むNeorez
R−967(ゼネカ社製)に添加し、ホモジナイザー
を用い7000回転で10分間撹拌しエマルジョンを得
た。エマルジョンのカプセル径の平均値は4μmであっ
た。次にゆっくり混ぜながら架橋剤CX−100(ゼネ
カ社製)をR−967に対して3重量%の割合で添加し
た。この混合物をドクターブレードを用いて、インジウ
ム錫酸化物(ITO)膜が予め被覆されたポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム上に塗布、乾燥し
た。乾燥後、もう一枚のITO膜付きPETフィルムと
貼合わせ液晶調光体を得た。厚みは8μmであった。
ク社製、△n=0.205)に二色性色素G−241
(日本感光色素研究所社製、S=0.80)を1wt%
と界面活性剤IGEPAL CO−610(GAF製)
を0.5wt%添加し、それらを液晶比率が0.6にな
るようにラテックス粒子40重量%を含むNeorez
R−967(ゼネカ社製)に添加し、ホモジナイザー
を用い7000回転で10分間撹拌しエマルジョンを得
た。エマルジョンのカプセル径の平均値は4μmであっ
た。次にゆっくり混ぜながら架橋剤CX−100(ゼネ
カ社製)をR−967に対して3重量%の割合で添加し
た。この混合物をドクターブレードを用いて、インジウ
ム錫酸化物(ITO)膜が予め被覆されたポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム上に塗布、乾燥し
た。乾燥後、もう一枚のITO膜付きPETフィルムと
貼合わせ液晶調光体を得た。厚みは8μmであった。
【0027】このようにして得られた液晶調光体にサイ
ン波/100V/50Hzの電圧を印加し、その性能を
測定した結果、可視光透過率の変化幅は20%と十分な
値を示したものの、消費電流は0.3A/m2であり、
連続通電による劣化や電圧印加による電極破壊が見ら
れ、信頼性が不十分であった。
ン波/100V/50Hzの電圧を印加し、その性能を
測定した結果、可視光透過率の変化幅は20%と十分な
値を示したものの、消費電流は0.3A/m2であり、
連続通電による劣化や電圧印加による電極破壊が見ら
れ、信頼性が不十分であった。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の液晶調光
体は液晶比率が50%以上で、液晶材料に対する二色性
色素の濃度割合が1wt%以上であり、且つ、前記透明
導電膜間の距離が10〜40μmの範囲になるように構
成された液晶調光体であり、前記構成により消費電流
(I)≦0.2/m2を確保することができるため、信
頼性に優れ、また視野制御性に優れ、しかも大面積の液
晶調光体を簡便に、且つ安価に得ることができる。
体は液晶比率が50%以上で、液晶材料に対する二色性
色素の濃度割合が1wt%以上であり、且つ、前記透明
導電膜間の距離が10〜40μmの範囲になるように構
成された液晶調光体であり、前記構成により消費電流
(I)≦0.2/m2を確保することができるため、信
頼性に優れ、また視野制御性に優れ、しかも大面積の液
晶調光体を簡便に、且つ安価に得ることができる。
【0029】本発明の液晶調光体を建築物の窓や間仕切
りにおける視野遮断用スクリーンまたは採光制御のカー
テン等として用いた場合には、合わせガラス機能を有す
る液晶調光ガラスとすることができる。
りにおける視野遮断用スクリーンまたは採光制御のカー
テン等として用いた場合には、合わせガラス機能を有す
る液晶調光ガラスとすることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 透明な一対の基板の対向面にそれぞれ透
明導電膜を配設し、液晶材料及びこの液晶材料の配向に
応じて配向する二色性色素を内部に保持してなる媒体を
前記透明導電膜間に介在させた液晶調光体であって、前
記媒体に対する前記液晶材料の配合割合が50%以上
で、前記液晶材料に対する前記二色性色素の濃度割合が
1wt%以上であり、且つ、前記透明導電膜間の距離が
10〜40μmの範囲にあることを特徴とする液晶調光
体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000037347A JP2000347222A (ja) | 1999-04-02 | 2000-02-16 | 液晶調光体 |
PCT/JP2000/001874 WO2000060409A1 (fr) | 1999-04-02 | 2000-03-27 | Gradateur a cristaux liquides |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9643999 | 1999-04-02 | ||
JP11-96439 | 1999-04-02 | ||
JP2000037347A JP2000347222A (ja) | 1999-04-02 | 2000-02-16 | 液晶調光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000347222A true JP2000347222A (ja) | 2000-12-15 |
Family
ID=26437641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000037347A Pending JP2000347222A (ja) | 1999-04-02 | 2000-02-16 | 液晶調光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000347222A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113950640A (zh) * | 2019-06-28 | 2022-01-18 | 凸版印刷株式会社 | 调光片、调光装置以及调光片的管理方法 |
-
2000
- 2000-02-16 JP JP2000037347A patent/JP2000347222A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113950640A (zh) * | 2019-06-28 | 2022-01-18 | 凸版印刷株式会社 | 调光片、调光装置以及调光片的管理方法 |
CN113950640B (zh) * | 2019-06-28 | 2023-12-01 | 凸版印刷株式会社 | 调光片、调光装置以及调光片的管理方法 |
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