JP2000347158A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JP2000347158A
JP2000347158A JP11158502A JP15850299A JP2000347158A JP 2000347158 A JP2000347158 A JP 2000347158A JP 11158502 A JP11158502 A JP 11158502A JP 15850299 A JP15850299 A JP 15850299A JP 2000347158 A JP2000347158 A JP 2000347158A
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light
liquid crystal
color
unit
crystal device
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JP11158502A
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English (en)
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Shuhei Yamada
周平 山田
Yutaka Tsuchiya
豊 土屋
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数枚の液晶装置を各色のライトバルブとし
て用いた投射型表示装置において、投射したカラー画像
の中間調における色再現性を向上すること。 【解決手段】 投射型表示装置1100において、液晶
装置を用いたライトバルブ100R、100G、100
B(液晶モジュール1R、1G、1B)に入射してくる
光の主波長に合わせて、液晶材料の屈折率異方性や基板
間の距離を変えることによってライトバルブ100R、
100G、100Bの変調特性を合わせる。このため、
投射されるカラー画像において、中間調の色再現性が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置を用いた
投射型表示装置に関するものである。さらに詳しくは、
投射型表示装置における表示性能の向上化技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】各種表示装置に用いられる液晶装置で
は、一対の基板間に封入されている液晶に電場をかけて
液晶の配向状態を制御する。たとえば、図3に示す液晶
装置100をTNモードで構成した場合に、一対の基板
間(アクティブマトリクス基板3と対向基板4)でラビ
ング方向を互いに直交する方向に設定すると、液晶39
は、基板間で90°の角度をもって捩じれ配向する。こ
のような捩じれ配向は、基板間で液晶39に電場をかけ
ることによって解放される。従って、基板間に外部から
電場を印加するか否かによって、液晶39の配向状態を
画素電極8が形成されている領域毎(画素毎)に制御す
ることができる。また、印加する電場によってそのねじ
れ配向の度合いを変化させることができる。それ故、透
過型の液晶装置100であれば、光源(図示せず。)か
らの光は、入射側の偏光板51によって所定の直線偏光
光に揃えられた後、液晶39の層に入射し、ある領域を
透過する直線偏光光は、透過偏光軸が捩じられて出射さ
れる一方、他の領域を通過した直線偏光光は、透過偏光
軸が捩じられることなく出射する。このため、入射側の
偏光板51と出射側の偏光板52を互いの透過偏光軸が
直交するように配置しておけば(ノーマリホワイト)、
液晶装置100の出射側に配置された偏光板を通過する
のは、液晶39によって透過偏光軸が捩じられた方の直
線偏光光のみである。これに対して、入射側の偏光板と
透過偏光軸が平行になるように出射側の偏光板を配置し
ておけば(ノーマリブラック)、液晶装置100の出射
側に配置された偏光板を通過するのは、液晶39によっ
て透過偏光軸が捩じられることのなかった直線偏光光の
みである。よって、これらの偏光状態を画素毎に制御す
れば、任意の情報を表示することができる。
【0003】このように構成した透過型の液晶装置10
0を用いた投射型表示装置は、図5に示すように構成さ
れる。この投射型表示装置1100は、カラー画像を拡
大投射するもので、液晶装置を含む液晶モジュールを3
個準備し、各々、R(赤)、G(緑)、B(青)用の透
過型のライトバルブ100R、100G、100Bとし
て用いる。従って、このタイプの表示装置に用いる液晶
装置には、カラーフィルタが形成されていない。この投
射型表示装置1100において、メタルハライドランプ
などの白色光源のランプユニット1102から光が出射
されると、3枚のミラー1106および2枚のダイクロ
イックミラー1108によって、ランプユニット110
2から光がR、G、Bの3原色に対応する光成分R、
G、Bに分離され(光分離手段)、対応するライトバル
ブ100R、100G、100B(液晶装置)に各々導
かれる。そして、ライトバルブ100R、100G、1
00Bを備える液晶モジュール1R、1G、1B(光変
調手段)によって各々変調された3原色に対応する光成
分R、G、Bは、ダイクロイックプリズム1112(光
合成手段)に3方向から入射され、再度合成された後、
投射レンズ1114(投射手段)を介してスクリーン1
120などにカラー画像として投射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように構成した投
射型表示装置に用いられているTNモード液晶装置は応
答速度が30から50m秒と遅く、高速の動画表示を行
なうのに問題があった。
【0005】ここに、本願発明者は、10m秒以下の高
速応答可能な電界制御複屈折モードの液晶装置を用いる
ことによって、高速の動画表示を行なうことが可能であ
ることを提案するものである。しかしながら、電界制御
複屈折モードの液晶装置を投射型表示装置に用いた場合
には、投射型表示装置1100において、ライトバルブ
100R、100G、100Bには各々異なる色光が入
射するにもかかわらず、同一の構成をもって製造されて
いるため、ライトバルブ100R、100G、100B
の間で変調特性が等価ではない。すなわち、同一の構成
を有する液晶装置を3枚用意し、それぞれの液晶装置に
おいて基板間に印加する電圧を変えながら、R、G、B
のそれぞれの光に対する透過率を調査すると、図10に
おいてR、G、Bに対応する各特性を点線LR、一点鎖
線LG、実線LBで示すように、点灯状態から消灯状態
となるまで印加する電圧を高めていく間で、透過率は
R、G、Bの間で大きな差がある。このため、ライトバ
ルブ100R、100G、100Bによって各々変調さ
れた3原色に対応する光成分R、G、Bを合成して投射
したとき、投射されたカラー画像では中間調での色再現
性が低いという問題点がある。
【0006】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
複数枚の液晶装置を各色のライトバルブとして用いた投
射型表示装置において、投射したカラー画像の中間調に
おける色再現性を向上することのできる構成を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、光源と、該光源からの光を複数の色光
に分離する色分離手段と、前記色分離手段によって分離
された複数の色光を変調する複数の光変調手段と、該複
数の光変調手段によって変調された色光を合成する色合
成手段と、該色合成手段によって合成された光を投射す
る投射手段とを有する投射型表示装置において、前記複
数の光変調手段は、各光変調手段が変調する色光に対す
る透過率あるいは反射率と、駆動電圧との関係がほぼ同
等に構成されてなることを特徴とする。
【0008】ここで、前記光変調手段は、たとえば、電
界制御複屈折モードの液晶装置である。この場合に、た
とえば、各液晶装置に用いた液晶の屈折率異方性、各液
晶装置における液晶層の厚さ、および各液晶装置に入射
する色光の主波長をそれぞれΔn、dおよびλとしたと
きに、下式 (Δn×d)/λ で表わされる値を略同等に構成する。たとえば、液晶装
置を透過型で構成する場合には、下式 (Δn×d)/λ=1/2 を略満たすように構成し、液晶装置を反射型で構成する
場合には、下式 (Δn×d)/λ=1/4 を略満たすように構成する。本願明細書において、屈折
率異方性Δnとは、結晶の光軸に対して平行方向の屈折
率から垂直方向の屈折率を引いた値のことをいい、屈折
率が方向によって異なる度合いのことをいう。
【0009】このように、本形態では、各光変調手段の
間において各液晶装置に入射してくる光の主波長に合わ
せて、リターデーションを調整する。従って、各液晶装
置に入射してくる光の主波長が変わっても、各光変調手
段が変調する色光に対する透過率あるいは反射率と、前
記液晶装置に対する駆動電圧との関係(変調特性)が各
光変調手段の間で等しいので、カラー画像の中間調にお
ける色再現性を向上することができる。
【0010】このように構成するにあたって、前記複数
の光変調手段で各液晶装置における液晶層の厚さdが等
しい場合には、入射する光の色成分に応じて、適正な屈
折率異方性Δnを有する液晶を用いることにより、前記
複数の光変調手段の間で、下式 Δn/λ で表わされる値を略同等にすればよい。このように構成
すると、液晶装置を製造する際に、液晶の封入工程まで
は、いずれの色用に使用されるかにかかわらず、液晶層
の厚さを同一にして液晶装置を組み立てることができ
る。
【0011】また、前記複数の光変調手段の間で各液晶
装置に用いた液晶の屈折率異方性Δnが等しい場合に
は、入射する光の色成分に応じて液晶層の厚さdを調整
することにより、前記複数の光変調手段の間で、下式 d/λ で表わされる値を同等にしてもよい。このように構成す
ると、液晶装置を製造する際に、いずれの色用に使用す
るかによって液晶層の厚さを設定しておけば、同一の液
晶材料を用いることができる。
【0012】また、本発明においては、液晶装置の構成
については、各光変調手段の間で共通にする一方で、入
射する光の色に応じて、位相差板などを用いて各光変調
手段の変調特性を合わせてもよい。
【0013】すなわち、本発明では、各液晶装置に用い
た液晶の屈折率異方性および液晶層の厚さを等しくする
一方で、前記複数の光変調手段の中には、各光変調手段
が変調する色光に対する透過率あるいは反射率と、駆動
電圧との関係を他の光変調手段と同等とする変調特性補
正手段を備えた光変調手段を用いてもよい。たとえばG
(緑)用に形成した液晶装置についてそのまま使用する
一方、R(赤)用およびB(青)用に形成した液晶装置
については、G用の液晶装置に合わせるように、R
(赤)用およびB(青)用の液晶装置に位相差板などを
付加して、各光変調手段の中間調における表示性能を合
わせる。
【0014】また、本発明では、各液晶装置に用いた液
晶の屈折率異方性および液晶層の厚さを等しくする一方
で、前記複数の光変調手段のいずれについても、各光変
調手段が変調する色光に対する透過率あるいは反射率
と、駆動電圧との関係を他の光変調手段と同等とする変
調特性補正手段を付加してもよい。
【0015】本発明において、前記光変調手段である液
晶装置には、ホモジニアス配向した液晶、あるいはハイ
ブリッド配向した液晶などを挟持されてなるものを用い
ることができる。
【0016】本発明においては、前記色分離手段は、た
とえば、前記光源からの光を青色光、赤色光、緑色光に
分離する。この場合に、前記複数の光変調手段として
は、入射してきた青色光を変調する青色光用の光変調手
段と、入射してきた赤色光を変調する赤色光用の光変調
手段と、入射してきた緑色光を変調する緑色光用の光変
調手段とを用いることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。なお、本形態に係る液晶装置は、液晶
装置および投射型表示装置としての基本的な構成が共通
しているので、共通する機能を有する部分には同一の符
号を付して説明する。
【0018】[実施の形態1] (液晶装置の全体構成)図1は、本形態に係る液晶装置
を対向基板の側からみた平面図である。図2は、図1の
H−H′線で切断したときの液晶装置の断面図である。
図3は、本形態の液晶装置に用いたアクティブマトリク
ス基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構造
を示すパネル端部の断面図である。
【0019】図1、図2および図3に示すように、投射
型表示装置などに用いられる液晶装置100は、石英ガ
ラスや耐熱ガラスなどの基板30の表面に画素電極8が
マトリクス状に形成されたアクティブマトリクス基板3
と、同じく石英ガラスや耐熱ガラスなどの基板31の表
面に対向電極32が形成された対向基板4と、これらの
基板間に封入、挟持されている液晶39とから概略構成
されている。画素電極8は、液晶装置100を透過型で
構成する場合にはITO膜などの透明導電膜から形成さ
れ、液晶装置100を反射型で構成する場合にはアルミ
ニウム膜などの反射膜から形成される。
【0020】アクティブマトリクス基板3と対向基板4
とは、対向基板4の外周縁に沿って形成されたギャップ
材含有のシール材59によって所定の間隙(液晶層の厚
さd/図3参照)を介して貼り合わされている。また、
アクティブマトリクス基板3と対向基板4との間には、
ギャップ材含有のシール材59によって液晶封入領域4
0が区画形成され、この液晶封入領域40内に液晶39
が封入されている。
【0021】対向基板4はアクティブマトリクス基板3
よりも小さく、アクティブマトリクス基板3の周辺部分
は、対向基板4の外周縁よりはみ出た状態に貼り合わさ
れる。従って、アクティブマトリクス基板3の駆動回路
(走査線駆動回路70やデータ線駆動回路60)や入出
力端子45は対向基板4から露出した状態にある。ここ
で、シール材59は部分的に途切れているので、この途
切れ部分によって、液晶注入口241が構成されてい
る。このため、対向基板4とアクティブマトリクス基板
3とを貼り合わせた後、シール材59の内側領域を減圧
状態にすれば、液晶注入口241から液晶39を減圧注
入でき、液晶39を封入した後、液晶注入口241を封
止剤242で塞げばよい。なお、アクティブマトリクス
基板3には、シール材59の形成領域の内側において、
画面表示領域7を見切りするための遮光膜55が形成さ
れている。また、対向基板4には、アクティブマトリク
ス基板3の各画素電極8の境界領域に対応する領域に遮
光膜6が形成されている。
【0022】本形態の液晶装置100は、カラー表示用
であるが、カラーフィルタが形成されていない。
【0023】なお、液晶装置100を透過型で形成した
場合には、対向基板4およびアクティブマトリクス基板
3の光入射側の面および光出射側には、偏光板51、5
2が所定の向きに配置される。また、液晶装置100を
反射型で形成した場合には、対向基板4およびアクティ
ブマトリクス基板3のうち、光が入射、反射する側のみ
に偏光板が配置される。
【0024】このように構成した液晶装置100におい
て、アクティブマトリクス基板3では、データ線(図示
せず。)およびTFT10を介して画素電極8に印加し
た画像信号によって、画素電極8と対向電極32との間
において液晶39の配向状態を画素毎に制御し、画像信
号に対応した所定の画像を表示する。従って、アクティ
ブマトリクス基板3では、データ線およびTFT10を
介して画素電極8に画像信号を供給するとともに、対向
電極32にも所定の電位を印加する必要がある。そこ
で、液晶装置100では、アクティブマトリクス基板3
の表面のうち、対向基板4の各コーナー部に対向する部
分には、データ線などの形成プロセスを援用してアルミ
ニウム膜(遮光性材料)からなる上下導通用の第1の電
極47が形成されている。一方、対向基板4の各コーナ
ー部には、対向電極4の形成プロセスを援用してITO
膜(光透過性材料)からなる上下導通用の第2の電極4
8が形成されている。さらに、これらの上下導通用の第
1の電極47と第2の電極48とは、エポキシ樹脂系の
接着剤成分に銀粉や金めっきファイバーなどの導電粒子
が配合された導通材56によって電気的に導通してい
る。それ故、液晶装置100では、アクティブマトリク
ス基板3および対向基板4のそれぞれにフレキシブル配
線基板などを接続しなくても、アクティブマトリクス基
板3のみにフレキシブル配線基板99を接続するだけ
で、アクティブマトリクス基板3および対向基板4の双
方に所定の信号を入力することができる。
【0025】このような構成の液晶装置100を製造す
るには、基板31の表面に対向電極32および遮光膜6
を順次形成した後、遮光膜6および対向電極32の表面
にポリイミド樹脂などからなる配向膜49を形成する。
一方、アクティブマトリクス基板3を形成するには、石
英ガラス31の表面にTFT10および画素電極8を順
次形成した後、画素電極8の表面にもポリイミド樹脂な
どからなる配向膜46を形成する。
【0026】次に、アクティブマトリクス基板3の表面
にギャップ材含有の未硬化のシール材59をディスペン
サから吐出しながら塗布する。また、アクティブマトリ
クス基板3の表面のうち、シール材59の塗布領域より
やや外周側には、上下導通用の未硬化の導通材56を打
点式のディスペンサから吐出しながら塗布する。本形態
では、導通材56として、光硬化性を有するエポキシ樹
脂系の接着剤成分などに銀粉や金めっきファイバーなど
の導電粒子が配合されたものを用いる。また、ギャップ
材含有のシール材59として、導通材56と同様、光硬
化性を有するエポキシ樹脂系の接着剤成分、たとえばス
リーボンド社製の商品名3025などに所定の径を有す
る無機あるいは有機質のファイバ若しくは球からなるギ
ャップ材が5%程度配合されたものを用いる。
【0027】次に、アクティブマトリクス基板3に形成
されている上下導通用の第1の電極47に対して対向基
板4に形成されている上下導通用の第2の電極48が対
向するように、対向基板4とアクティブマトリクス基板
3とを位置合わせした後、アクティブマトリクス基板3
に向けて対向基板4を押圧しながら、対向基板4の側か
ら紫外線を照射し、導通材56およびシール材59を硬
化させる。その結果、対向基板4とアクティブマトリク
ス基板3とは所定の間隙を介して貼り合わされ、かつ、
アクティブマトリクス基板3に形成されている上下導通
用の第1の電極47と、対向基板4に形成されている上
下導通用の第2の電極48とが導通材56を介して電気
的に接続する。
【0028】このようにして液晶装置100を製造する
にあたって、液晶装置100をホモジニアス形電界制御
複屈折モードとして構成することを目的に、本形態で
は、アクティブマトリクス基板3および対向基板4のい
ずれにも、平行配向処理を施した配向膜46、49を形
成する。従って、アクティブマトリクス基板3と対向基
板4との間において、液晶39は、液晶分子が両方の基
板面に対して平行、かつ、同一方位に向くホモジニアス
配向をとる。ここで、液晶としては、誘電率異方性Δε
が正のネマティック液晶を用いる。この誘電率異方性Δ
εとは、結晶分子の配列方向に平行方向の誘電率から垂
直方向の誘電率を引いた値のことをいい、誘電率が方向
によって異なる度合いのことをいう。
【0029】また、液晶装置100をHAN形(Hyb
rid−Aligned Nematic)電界制御複
屈折モードとして構成する場合には、アクティブマトリ
クス基板3および対向基板4の一方に平行配向処理を施
した配向膜を形成する一方、他方の基板に垂直配向処理
を施した配向膜を形成してもよい。この場合には、アク
ティブマトリクス基板3と対向基板4との間において、
液晶39は、液晶分子が一方の基板面に対して平行に配
列し、他方の基板に垂直に配列して、全体の分子配列が
両基板間で90°曲がっているハイブリッド配向をと
る。ここで、液晶39としては、誘電率異方性が正のネ
マティック液晶および負のネマティック液晶のいずれを
用いてもよい。
【0030】図4は、液晶装置100の構成を模式的に
示すブロックである。
【0031】図4に示すように、アクティブマトリクス
基板3上には、データ線90および走査線91に接続す
る画素スイッチング用のTFT10と、このTFT10
を介してデータ線90から画像信号が入力される液晶セ
ル94が存在する。データ線90に対しては、シフトレ
ジスタ84、レベルシフタ85、ビデオライン87、ア
ナログスイッチ86を備えるデータ線駆動回路60が形
成されている。走査線91に対しては、シフトレジスタ
88およびレベルシフタ89を備える走査線駆動回路7
0が形成されている。
【0032】画素領域には、容量線92との間に保持容
量40(容量素子)が形成され、この保持容量40は、
液晶セル94での電荷の保持特性を高める機能を有して
いる。なお、保持容量40は前段の走査線91との間に
形成されることもある。
【0033】ここで、液晶装置100を反射型に構成す
る場合には、画素電極8としてアルミニウム膜などとい
った反射性を有する電極として構成する。
【0034】(投射型表示装置の全体構成)このように
構成した透過型の液晶装置100を用いた投射型表示装
置は、図5に示すように構成される。
【0035】図5は、透過型の液晶装置を用いた投射型
表示装置の概略構成図である。
【0036】この図に示す投射型表示装置1100は、
カラー画像を拡大投射するもので、図1ないし図4を参
照して説明した液晶装置100を含む液晶モジュール1
R、1G、1B(光変調手段)を3個準備し、各液晶装
置をR(赤)、G(緑)、B(青)用の透過型のライト
バルブ100R、100G、100Bとして用いる。従
って、このタイプの表示装置に用いる液晶装置には、カ
ラーフィルタが形成されていない。この投射型表示装置
1100において、メタルハライドランプなどの白色光
源のランプユニット1102から光が出射されると、3
枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー
1108によって、ランプユニット1102から光が
R、G、Bの3原色に対応する光成分R、G、Bに分離
され(光分離手段)、対応するライトバルブ100R、
100G、100B(液晶装置)に各々導かれる。この
際に、青色光成分Bは、光路が長いので、光損失を防ぐ
ために入射レンズ1122、リレーレンズ1123、お
よび出射レンズ1124からなるリレーレンズ系112
1を介して導かれる。そして、液晶モジュール1R、1
G、1Bのライトバルブ100R、100G、100B
によって各々変調された3原色に対応する光成分R、
G、Bは、ダイクロイックプリズム1112(光合成手
段)に3方向から入射され、再度合成された後、投射レ
ンズ1114(拡大投射光学系)を介してスクリーン1
120などにカラー画像として投射される。
【0037】(液晶モジュール/光変調手段の構成)図
6は、本発明を適用した投射型表示装置に用いた各液晶
モジュール(光変調手段)において、各液晶モジュール
が変調する色光に対する透過率と、液晶装置に対する駆
動電圧との関係を示すグラフである。
【0038】このように構成した投射型表示装置110
0では、液晶モジュール1R、1G、1Bには各々異な
る色光が入射するので、各モジュール間での変調特性の
バランスをとることを目的に、本形態では、入射する光
の色に合せて、ライトバルブ100R、100G、10
0Bにはそれぞれ屈折率異方性Δnの異なる液晶材料を
用いる。但し、ライトバルブ100R、100G、10
0Bの間で液晶層の厚さd(図3を参照。)については
同一である。
【0039】すなわち、本形態では、各液晶モジュール
1R、1G、1B(各ライトバルブ100R、100
G、100B)に入射するR、G、Bの各光の波長λを
それぞれλR、λG、λBとし、各ライトバルブ100
R、100G、100Bにおける液晶層の厚さdをそれ
ぞれdR、dG、dBとし、各ライトバルブ100R、1
00G、100Bに用いた液晶の屈折率異方性Δnをそ
れぞれΔnR、ΔnG、ΔnBとしたとき、本形態では、
下式 (ΔnR×dR)/λR=(ΔnG×dG)/λG=(ΔnB
×dB)/λB=1/2 λR=0.610μm λG=0.545μm λB=0.450μm dR=dG=dB に示す関係を満たすように、各ライトバルブ100R、
100G、100Bを構成する。たとえば、液晶装置1
00をホモジニアス形電界制御モードとして構成するこ
とを目的にアクティブマトリクス基板3および対向基板
4の双方に平行配向処理を施した配向膜46、49を形
成するとともに、ライトバルブ100Gに用いた液晶装
置100の液晶層の厚さdを1.94μmに設定し、液
晶として、誘電率異方性Δεが3.0、N−I点(透明
点)が91℃、粘度が12cps、屈折率異方性Δnが
0.1332のものを用いる。この液晶装置100にお
けるリターデーションΔndは、0.258である。従
って、ライトバルブ100Gにおいては、Δnd/λG
は、0.474である。それ故、ライトバルブ100
R、100Bについては、この液晶装置100の液晶層
の厚さd(dR、dB)については1.94μmにして、
ライトバルブ100Gと同一に設定する一方、液晶とし
て、それぞれ屈折率異方性Δn(ΔnR、ΔnB)が0.
149、0.110のものを用いることにより、それぞ
れのΔnd/λR、Δnd/λBを0.473に補正す
る。ここで、屈折率異方性Δnの調整は、液晶材料とし
て用いるトラン系液晶、シアノ系液晶、フッ素系液晶な
どを適宜、その種類や配合比を変えることにより行う。
【0040】このように、本形態の投射型表示装置11
00では、各ライトバルブ100R、100G、100
Bに入射してくる光の主波長に合わせて、リターデーシ
ョンを調整してある。従って、各ライトバルブ100
R、100G、100Bの間で、入射してくる光の主波
長が相異していても、図6においてR、G、Bに対応す
る各特性を点線LR、一点鎖線LG、実線LBで示すよ
うに、各液晶モジュール1R、1G、1Bが変調する色
光に対する透過率と、各ライトバルブ100R、100
G、100Bに対する駆動電圧との関係(変調特性)が
各液晶モジュール1R、1G、1Bの間で略等しく、点
灯状態から消灯状態となるまで印加する電圧を高めてい
ったときの透過率についてはR、G、Bの間で差がな
い。それ故、本形態の投射型表示装置1100によれ
ば、カラー画像の中間調における色再現性を向上するこ
とができる。
【0041】また、本形態では、ライトバルブ100
R、100G、100Bの間で、液晶材料が相異するだ
けなので、各ライトバルブ100R、100G、100
Bを製造する際に、液晶39の封入工程までは、いずれ
の色用に使用されるかにかかわらず、液晶層の厚さdを
同一にしてライトバルブ100R、100G、100B
を製造できる。
【0042】[実施の形態1の変形例]上記形態では、
液晶装置100として透過型のものを用いたが、反射型
の液晶装置100を用いて投射型表示装置を構成する場
合に本発明を適用してもよい。
【0043】図7は、反射型の液晶装置を用いた投射型
表示装置の概略構成図である。
【0044】図7に示すように、反射型の液晶装置10
0を用いた投射型表示装置2100では、システム光軸
Lに沿って、光源部110、インテグレータレンズ12
0、偏光変換素子130を備える偏光照明装置140
と、偏光照明装置140から出射された偏光光束をS偏
光光束反射面201により反射させる偏光ビームスプリ
ッタ200と、偏光ビームスプリッタ200のS偏光反
射面201から反射された光のうち、青色光(B)の成
分を分離するダイクロイックミラー412と、分離され
た青色光(B)を変調する反射型のライトバルブ100B
を備える液晶モジュール1B(光変調手段)と、青色光
が分離された後の光束のうち赤色光(R)の成分を反射
させて分離するダイクロイックミラー413と、分離さ
れた赤色光(R)を変調する反射型のライトバルブ10
0Rを備える液晶モジュール1R(光変調手段)と、ダ
イクロイックミラー413を透過する残りの緑色光
(G)を変調する反射型のライトバルブ100Gを備え
る液晶モジュール1G(光変調手段)と、3つのライト
バルブ1R、1G、1Bにて変調された光をダイクロイ
ックミラー412、413、偏光ビームスプリッタ20
0にて合成し(合成手段)、この合成光をスクリーン6
00に投射する投射レンズからなる拡大投射光学系50
0(投射手段)とから構成されている。上記3つの反射
型のライトバルブ1R、1G、1Bには、それぞれ前述
の液晶装置100が用いられている。
【0045】このように構成した投射型表示装置210
0でも、各液晶モジュール1R、1G、1Bに用いたラ
イトバルブ100R、100G、100Bには各々異な
る色光が入射するので、入射する光の色に合せて、ライ
トバルブ100R、100G、100Bの間で誘電率異
方性Δnの異なる液晶材料を用いる。但し、ライトバル
ブ100R、100G、100Bの間で液晶層の厚さd
については同一である。すなわち、各ライトバルブ10
0R、100G、100Bに入射するR、G、Bの各光
の波長をそれぞれλR、λG、λBとし、各ライトバルブ
100R、100G、100Bにおける液晶層の厚さを
それぞれdR、dG、dBとし、各ライトバルブ100
R、100G、100Bに用いた液晶の屈折率異方性を
それぞれΔnR、ΔnG、ΔnBとすると、本形態では、
下式 (ΔnR×dR)/λR=(ΔnG×dG)/λG=(ΔnB
×dB)/λB=1/4 λR=0.610μm λG=0.545μm λB=0.450μm dR=dG=dB に示す関係を満たしている。たとえば、液晶装置100
をホモジニアス形電界制御モードとして構成することを
目的にアクティブマトリクス基板3および対向基板4の
双方に平行配向処理を施した配向膜46、49を形成し
て液晶装置100を構成する。ここで、ライトバルブ1
00Gについては、この液晶装置100の液晶層の厚さ
d(dG)を1.038μmに設定し、液晶として、誘
電率異方性Δεが3.0、N−I点(透明点)が91
℃、粘度が12cps、屈折率異方性Δn(ΔnG)が
0.1332のものを用いる。この液晶装置100にお
けるリターデーションΔndは、0.138である。従
って、ライトバルブ100Gにおいては、Δnd/λG
は、0.253である。それ故、ライトバルブ100
R、Bについては、この液晶装置100の液晶層の厚さ
d(dR、dB)については1.038μmにして、ライ
トバルブ100Gと同一に設定する一方、液晶として、
それぞれ屈折率異方性Δn(ΔnR、ΔnB)が0.14
9、0.110のものを用い、それぞれのΔnd/λ
R、Δnd/λBを0.253に補正する。
【0046】このように、本形態の投射型表示装置21
00でも、各ライトバルブ100R、100G、100
Bに入射してくる光の主波長に合わせて、リターデーシ
ョンを調整してある。従って、各ライトバルブ100
R、100G、100Bの間で、入射してくる光の主波
長が相異していても、図6に示すように、各液晶モジュ
ール1R、1G、1Bが変調する色光に対する透過率
と、各ライトバルブ100R、100G、100Bに対
する駆動電圧との関係(変調特性)が各液晶モジュール
1R、1G、1Bの間で等しいので、カラー画像の中間
調における色再現性を向上することができるなど、実施
の形態1と同様な効果を奏する。
【0047】[実施の形態2]実施の形態1では、入射
する光の色に合せて、ライトバルブ100R、100
G、100Bの間で誘電率異方性Δnの異なる液晶材料
を用いたが、本形態では、ライトバルブ100R、10
0G、100Bのいずれにも同一の液晶材料を用い、入
射する光の色に応じて、ライトバルブ100R、100
G、100Bの間で液晶層の厚さdを最適化してある。
【0048】すなわち、本形態では、各ライトバルブ1
00R、100G、100Bに入射するR、G、Bの各
光の波長をそれぞれλR、λG、λBとし、各ライトバル
ブ100R、100G、100Bにおける液晶層の厚さ
をそれぞれdR、dG、dBとし、各ライトバルブ100
R、100G、100Bに用いた液晶の屈折率異方性を
それぞれΔnR、ΔnG、ΔnBとしたとき、本形態で
は、下式 (ΔnR×dR)/λR=(ΔnG×dG)/λG=(ΔnB
×dB)/λB=1/2 λR=0.610μm λG=0.545μm λB=0.450μm ΔnR=ΔnG=ΔnB に示す関係を満たすように、各ライトバルブ100R、
100G、100Bを構成する。たとえば、液晶装置1
00をホモジニアス形電界制御モードとして構成するこ
とを目的にアクティブマトリクス基板3および対向基板
4の双方に平行配向処理を施した配向膜46、49を形
成するとともに、ライトバルブ100Gに用いた液晶装
置100の液晶層の厚さdを1.94μmに設定し、液
晶として、誘電率異方性Δεが3.0、N−I点(透明
点)が91℃、粘度が12cps、屈折率異方性Δnが
0.1332のものを用いる。この液晶装置100にお
けるリターデーションΔndは、0.258である。従
って、ライトバルブ100Gにおいては、Δnd/λG
は、0.473である。それ故、ライトバルブ100
R、Bについては、液晶材料については屈折率異方性Δ
n(ΔnR、ΔnB)については0.1332と同一のも
のを用いる一方、液晶層の厚さdについては、それぞれ
間隔d(dR、dB)が2.166μm、0.159μm
にして、それぞれのΔnd/λR、Δnd/λBを0.4
73に補正する。ここで、液晶層の厚さdの調整は、使
用するギャップ材の大きさを適宜、変えることにより基
板間の間隔を調整することにより行う。
【0049】このように、本形態の投射型表示装置で
は、各ライトバルブ100R、100G、100Bに入
射してくる光の主波長に合わせて、リターデーションを
調整してある。従って、各ライトバルブ100R、10
0G、100Bの間で、入射してくる光の主波長が相異
していても、図6に示すように、各液晶モジュール1
R、1G、1Bが変調する色光に対する透過率と、各ラ
イトバルブ100R、100G、100Bに対する駆動
電圧との関係(変調特性)が各液晶モジュール1R、1
G、1Bの間で等しい。すなわち、点灯状態から消灯状
態となるまで印加する電圧を高めていったときの透過率
がR、G、Bの間で同等であるとともに、印加する電圧
を高めていったときの透過率についても、R、G、Bの
間で差がない。それ故、本形態の投射型表示装置によれ
ば、カラー画像の中間調における色再現性を向上するこ
とができる。
【0050】また、本形態では、ライトバルブ100
R、100G、100Bの間で液晶層の厚さが相異する
だけなので、各ライトバルブ100R、100G、10
0Bを製造する際に、同一の液晶材料を用いることがで
きるというと利点がある。
【0051】[実施の形態2の変形例]上記形態では、
液晶装置100として透過型のものを用いたが、反射型
の液晶装置100を用いて投射型表示装置を構成する場
合にも、本発明を適用してもよい。すなわち、本例で
も、各ライトバルブ100R、100G、100Bに入
射するR、G、Bの各光の波長をそれぞれλR、λG、λ
Bとし、各ライトバルブ100R、100G、100B
における液晶層の厚さをそれぞれdR、dG、dBとし、
各ライトバルブ100R、100G、100Bに用いた
液晶の屈折率異方性をそれぞれΔnR、ΔnG、ΔnBと
すると、本形態では、下式 (ΔnR×dR)/λR=(ΔnG×dG)/λG=(ΔnB
×dB)/λB=1/4 λR=0.610μm λG=0.545μm λB=0.450μm ΔnR=ΔnG=ΔnB に示す関係を満たしている。たとえば、液晶装置100
をホモジニアス形電界制御モードとして構成することを
目的にアクティブマトリクス基板3および対向基板4の
双方に平行配向処理を施した配向膜46、49を形成し
て液晶装置100を構成する。ここで、ライトバルブ1
00Gについては、この液晶装置100の液晶層の厚さ
d(dG)を1.038μmに設定し、液晶として、誘
電率異方性Δεが3.0、N−I点(透明点)が91
℃、粘度が12cps、屈折率異方性Δn(ΔnG)が
0.1332のものを用いる。この液晶装置100にお
けるリターデーションΔndは、0.138である。従
って、ライトバルブ100Gにおいては、Δnd/λG
は、0.253である。それ故、ライトバルブ100
R、Bについては、液晶材料については屈折率異方性Δ
n(ΔnR、ΔnB)については0.1332と同一のも
のを用いる一方、液晶層の厚さdについては、それぞれ
間隔d(dR、dB)が1.159、0.855のものを
用い、それぞれのΔnd/λR、Δnd/λBを0.25
3に補正する。ここで、液晶層の厚さdの調整は、使用
するギャップ材の大きさを適宜、変えることにより行
う。
【0052】このように、本形態の投射型表示装置で
は、各ライトバルブ100R、100G、100Bに入
射してくる光の主波長に合わせて、リターデーションを
調整してある。従って、各ライトバルブ100R、10
0G、100Bの間で、入射してくる光の主波長が相異
していても、各液晶モジュール1R、1G、1Bが変調
する色光に対する透過率と、各ライトバルブ100R、
100G、100Bに対する駆動電圧との関係(変調特
性)が各液晶モジュール1R、1G、1Bの間で等しい
ので、カラー画像の中間調における色再現性を向上する
ことができるなど、実施の形態2と同様な効果を奏す
る。
【0053】[実施の形態3]図8(A)、(B)はそ
れぞれ、本発明の実施の形態3に係る投射型表示装置に
用いた透過型の液晶装置の構成を示す断面図である。
【0054】本形態では、各液晶モジュール1R、1
G、1Bの間では、各各液晶モジュール1R、1G、1
B(液晶装置100)に用いた液晶の屈折率異方性Δn
および液晶層の厚さdを等しくする。たとえば、液晶装
置100をホモジニアス形電界制御モードとして構成す
ることを目的にアクティブマトリクス基板および対向基
板の双方に平行配向処理を施した配向膜46、49を形
成するとともに、この液晶装置100の液晶層の厚さd
を1.94μmに設定し、液晶として、誘電率異方性Δ
εが3.0、N−I点(透明点)が91℃、粘度が12
cps、屈折率異方性Δnが0.1332のものを用い
る。従って、ライトバルブ100R、100G、100
Bはいずれも、リターデーションΔndは、0.258
であり、ライトバルブ100GのΔnd/λGは0.4
73である。これに対して、ライトバルブ100R、1
00BのΔnd/λR、Δnd/λBはそれぞれ、0.4
23、0.573である。それ故、ライトバルブ100
R、100G、100Bの間では、入射してくる色光の
主波長の違いに起因して変調特性に差がある。
【0055】そこで、本形態では、3つの液晶モジュー
ル1R、1G、1Bのうち、2つの液晶モジュール1
R、1Bでは、それ自身が変調する色光に対する透過率
と、液晶装置100に対する駆動電圧との関係を、図6
に示すように、他の1つの液晶モジュール1Gと同等と
する位相差板などの変調特性補正手段が付加されてい
る。これに対して、液晶モジュール1Gには位相差板な
どの変調特性補正手段が付加されていない。たとえば、
図8(A)に示すように、液晶モジュール1Gでは、ラ
イトバルブ100Gを位相差板なしで使用する一方、図
8(B)に示すように、液晶モジュール1R、1Bにつ
いては、それ自身が変調する色光に対する透過率と、液
晶装置100に対する駆動電圧との関係を液晶モジュー
ル1G(ライトバルブ100G)に合わせるように、光
出射側において液晶装置100と偏光板52との間に位
相差板53を配置する。ここに用いた位相差板53は、
ライトバルブ100R、100BのΔnd/λR(0.
423)、Δnd/λB(0.573)をライトバルブ
100GのΔnd/λG(0.473)に一致させ得る
光学異方性を有する1軸延伸フィルムである。このた
め、本形態では、各ライトバルブ100R、100G、
100Bに入射してくる光の主波長に合わせて、リター
デーションを調整したのと等価である。
【0056】従って、本形態において、各ライトバルブ
100R、100G、100Bに用いた液晶装置100
をそれ単体で色光に対する透過率と、液晶装置100に
対する駆動電圧との関係を評価すると、図10に示すよ
うに、R、G、B間で大きな差があるが、位相差板53
も含めた液晶モジュール1R、1G、1Bとして評価す
ると、図6に示すように、各ライトバルブ100R、1
00G、100Bの間で、入射してくる光の主波長が相
異していても、各液晶モジュール1R、1G、1Bが変
調する色光に対する透過率と、各ライトバルブ100
R、100G、100Bに対する駆動電圧との関係(変
調特性)が各液晶モジュール1R、1G、1Bの間で等
しい。それ故、本形態の投射型表示装置11002よれ
ば、カラー画像の中間調における色再現性を向上するこ
とができる。
【0057】また、本形態では、液晶モジュール1R、
1G、1Bの間では、液晶装置100としての構成が共
通で、位相差板53の有無、種類だけが相異するので、
各ライトバルブ100R、100G、100Bを製造す
る際に、基板間の間隔(液晶層の厚さd)や液晶材料を
同一にできるという利点がある。
【0058】[実施の形態3の変形例1]実施の形態3
では、3つの液晶モジュール1R、1G、1Bのうち、
2つの液晶モジュール1R、1Bでは、それ自身が変調
する色光の主波長に応じて位相差板を付加して、他の1
つの液晶モジュール1Gの変調特性に合わせる構成であ
ったが、3つの液晶モジュール1R、1G、1Bの全て
に、図8(B)に示すような位相差板53を付加しても
よい。このように構成した場合も、ライトバルブに入射
してくる光の主波長に合わせて、変調特性を調整するこ
とができるので、カラー画像の中間調における色再現性
を向上することができるなど、実施の形態1と同様な効
果を奏する。
【0059】[実施の形態3の変形例2]図9は、本発
明の実施の形態3の変形例2に係る投射型表示装置に用
いた反射型の液晶装置の構成を示す断面図である。
【0060】実施の形態3およびその変形例1では、透
過型の液晶装置100を用いて図5に示す投射型表示装
置1100を構成する例であったが、反射型の液晶装置
100を用いて図7に示す投射型表示装置2100を構
成する場合には、図9に示すように、液晶装置100の
両面のうち、偏光板51が配置されている側が光入射側
および光出射側となるので、この面側に位相差板53を
2配置すればよい。
【0061】このように構成した場合も、ライトバルブ
に入射してくる光の主波長に合わせて、リターデーショ
ンを調整することができるので、カラー画像の中間調に
おける色再現性を向上することができるなど、実施の形
態1およびその変形例1と同様な効果を奏する。
【0062】[その他の実施の形態]なお、上記の実施
の形態3およびその変形例1、2では、液晶モジュール
1R、1G、1B(光変調手段)の変調特性を補正する
ための手段として、位相差板53を用いたが、このよう
な光学異方性を有するものであれば、一対の基板間に液
晶を挟持する液晶セルを用いてもよい。
【0063】また、上記形態ではいずれもアクティブマ
トリクス型の液晶装置を例に説明したが、パッシブマト
リクス型の液晶装置を用いた表示装置に本発明を適用し
てもよい。
【0064】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る高速動画表
示可能な投射型表示装置では、各光変調手段に入射して
くる光の主波長に合わせて、液晶材料の屈折率異方性や
基板間の距離の補正、あるいは位相差板などの補正手段
を用いて、光変調手段のリターデーションを調整するこ
とに特徴を有する。従って、光変調手段に用いた各液晶
装置に入射してくる光の主波長が変わっても、各光変調
手段が変調する色光に対する透過率あるいは反射率と、
前記液晶装置に対する駆動電圧との関係が各光変調手段
の間で等しいので、カラー画像の中間調における色再現
性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶装置を対向基板の側からみた平面図であ
る。
【図2】図1のH−H′線で切断したときの液晶装置の
断面図である。
【図3】図1に示す液晶装置に用いたアクティブマトリ
クス基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構
造を示すパネル端部の断面図である。
【図4】液晶装置の構成を模式的に示すブロック図であ
る。
【図5】透過型の液晶装置を用いた投射型表示装置の概
略構成図である。
【図6】本発明を適用した投射型表示装置に用いた各液
晶モジュール(光変調手段)において、各液晶モジュー
ルが変調する色光に対する透過率と、液晶装置に対する
駆動電圧との関係を示すグラフである。
【図7】反射型の液晶装置を用いた投射型表示装置の概
略構成図である。
【図8】(A)、(B)はそれぞれ、本発明の実施の形
態3に係る投射型表示装置に用いた透過型の液晶装置の
構成を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態3の変形例2に係る投射型
表示装置に用いた反射型の液晶装置の構成を示す断面図
である。
【図10】従来の投射型表示装置に用いた各液晶モジュ
ール(光変調手段)において、各液晶モジュールが変調
する色光に対する透過率と、前記液晶装置に対する駆動
電圧との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1R、1G、1B 液晶モジュール(光変調手段) 3 アクティブマトリクス基板 4 対向基板 8 画素電極 10 画素スイッチング用のTFT 30、31 基板 32 対向電極 39 液晶 51、52 偏光板 53 位相差板 100 液晶装置 100R、100G、100B ライトバルブ 1100、2100 投射型表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/36 G09G 3/36 Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 EA16 HA08 HA28 JA11 JA12 KA07 MA05 MA10 MA13 2H093 NA16 NA62 ND06 ND17 ND32 NE06 NF09 NG02 NH01 5C006 AA01 AA22 AB01 BB16 BB29 BC03 BC12 BF03 BF46 EA01 EC11 FA56 GA02 5C080 AA10 BB05 CC03 CC10 DD03 EE29 EE30 FF11 JJ02 JJ05 JJ06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、該光源からの光を複数の色光に
    分離する色分離手段と、前記色分離手段によって分離さ
    れた複数の色光を変調する複数の光変調手段と、該複数
    の光変調手段によって変調された色光を合成する色合成
    手段と、該色合成手段によって合成された光を投射する
    投射手段とを有する投射型表示装置において、 前記複数の光変調手段は、各光変調手段が変調する色光
    に対する透過率あるいは反射率と、駆動電圧との関係が
    ほぼ同等に構成されてなることを特徴とする投射型表示
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記光変調手段は、
    電界制御複屈折モードの液晶装置であることを特徴とす
    る投射型表示装置。
  3. 【請求項3】 光源と、該光源からの光を複数の色光に
    分離する色分離手段と、前記色分離手段によって分離さ
    れた複数の色光を変調する複数の光変調手段と、該複数
    の光変調手段によって変調された色光を合成する色合成
    手段と、該色合成手段によって合成された光を投射する
    投射手段とを有する投射型表示装置において、 前記光変調手段は電界制御複屈折モードの液晶装置から
    なり、各液晶装置に用いた液晶の屈折率異方性、各液晶
    装置における液晶層の厚さ、および各液晶装置に入射す
    る色光の主波長をそれぞれΔn、dおよびλとしたとき
    に、下式 (Δn×d)/λ で表わされる値がほぼ同等に構成されてなることを特徴
    とする投射型表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記複数の光変調手
    段では、各液晶装置における液晶層の厚さdが等しく、
    かつ、下式 Δn/λ で表わされる値がほぼ同等に構成されてなることを特徴
    とする投射型表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、前記複数の光変調手
    段は、各液晶装置に用いた液晶の屈折率異方性Δnが等
    しく、かつ、下式 d/λ で表わされる値がほぼ同等に構成されてなることを特徴
    とする投射型表示装置。
  6. 【請求項6】 光源と、該光源からの光を複数の色光に
    分離する色分離手段と、前記色分離手段によって分離さ
    れた複数の色光を変調する複数の光変調手段と、該複数
    の光変調手段によって変調された色光を合成する色合成
    手段と、該色合成手段によって合成された光を投射する
    投射手段とを有する投射型表示装置において、 前記光変調手段は電界制御複屈折モードの液晶装置から
    なり、各液晶装置に用いた液晶の屈折率異方性および液
    晶層の厚さが等しく、かつ、 前記複数の光変調手段には、各光変調手段が変調する色
    光に対する透過率あるいは反射率と、駆動電圧との関係
    を他の光変調手段と同等とする変調特性補正手段を備え
    た光変調手段が含まれていることを特徴とする投射型表
    示装置。
  7. 【請求項7】 光源と、該光源からの光を複数の色光に
    分離する色分離手段と、前記色分離手段によって分離さ
    れた複数の色光を変調する複数の光変調手段と、該複数
    の光変調手段によって変調された色光を合成する色合成
    手段と、該色合成手段によって合成された光を投射する
    投射手段とを有する投射型表示装置において、 前記光変調手段は電界制御複屈折モードの液晶装置から
    なり、各液晶装置の間で液晶の屈折率異方性および液晶
    層の厚さが等しく、かつ、 前記複数の光変調手段のいずれもが、各光変調手段が変
    調する色光に対する透過率あるいは反射率と、駆動電圧
    との関係を他の光変調手段と同等とする変調特性補正手
    段を備えていることを特徴とする投射型表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    前記光変調手段である液晶装置には、ホモジニアス配向
    した液晶が挟持されてなることを特徴とする投射型表示
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    前記光変調手段である液晶装置には、ハイブリッド配向
    した液晶が挟持されてなることを特徴とする投射型表示
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかにおい
    て、前記色分離手段は、前記光源からの光を赤色光、緑
    色光、青色光に分離するとともに、前記複数の光変調手
    段は、赤色光が入射する赤色光用の光変調手段と、緑色
    光が入射する緑色光用の光変調手段と、青色光が入射す
    る青色光用の光変調手段とからなることを特徴とする投
    射型表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007212717A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Seiko Epson Corp 電子機器
JP2007233069A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Sony Corp 投射型液晶表示装置
US8427409B2 (en) 2007-03-28 2013-04-23 Seiko Epson Corporation Projector

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