JP2000346002A - 樹脂材製のピストン及びその成形型 - Google Patents

樹脂材製のピストン及びその成形型

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JP2000346002A
JP2000346002A JP11160220A JP16022099A JP2000346002A JP 2000346002 A JP2000346002 A JP 2000346002A JP 11160220 A JP11160220 A JP 11160220A JP 16022099 A JP16022099 A JP 16022099A JP 2000346002 A JP2000346002 A JP 2000346002A
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spring seat
gate
molding
piston
spring
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JP11160220A
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Shinichi Uchida
慎一 内田
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Original Assignee
Nok Corp
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  • Supply Devices, Intensifiers, Converters, And Telemotors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂材製のピストン1のバネ座部5の耐久性
を向上させると共に軽量化を図り且つ成形不良を防止す
ることにある。 【解決手段】 バネ座部5にゲート凸部9を形成してゲ
ート凸部9にピンポイントゲート44から成形材料Mを
注入し、ピンポイントゲート44とゲート凸部とを型開
き時にピンポイントゲート44の付け根を切断する樹脂
材製のピストン1および成形型である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アキュムレータ用
樹脂材製のピストンに関するものである。特に、耐久性
と成形性を向上させたアキュムレータ用樹脂材製のピス
トンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明のアキュムレータのピストンに関
する先行技術として図8に示すアキュムレータ用のピス
トンが存在する。
【0003】この図8は、アキュムレータ用のピストン
の断面である。このピストン50は、円筒状体51に形
成されている。この円筒状体51には、中空の中間部を
横断するバネ座部52が形成されている。バネ座部52
の両側面には、第1のバネ座面53と第2のバネ座面5
4が設けられていると共に、このバネ座面53,54に
取り付けられるスプリングが内装できるように各バネ座
面53,54側は中空部に形成されている。この第1の
バネ座面53側の第1の中空部55には第1のスプリン
グ56が設けられると共に、第2のバネ座面54側の中
空部57には第2のスプリング58が設けられる。尚、
第2のバネ座面54にはリテーナ63が設けられてお
り、このリテーナ63を介して第2のスプリング58が
取り付けられる。
【0004】更に、円筒状体51の外周には、両端側に
外径を大きくした円筒部が形成されていると共に、Oリ
ング用溝59,60がそれぞれ設けられている。そし
て、このOリング用溝59,60にはゴム材製のOリン
グ61、62が装着される。
【0005】そして、このピストン50は、樹脂材料を
射出成形して成形される。この射出成形はリテーナ63
を一体成形する関係から、円筒状体51のリテーナ63
とは反対側の端部より成形材料mを射出成形して成形さ
れる。又、リテーナ63は、プレス加工により深絞り加
工されると共に、深絞り加工のための潤滑油を洗浄して
除去する工程と一体成形するための接着剤処理工程が施
される。
【0006】又、図9に示す樹脂材製のピストンが存在
する。この樹脂材製のピストンは、第2のバネ座面54
の凸部70にアンダーカット部71を設けてスプリング
58を取り付けたものである。しかし、スプリング58
を直接取り付けてあるので、凸部70がスプリング58
により作動中に破損することがある。
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術のピス
トン50は、上述したようにリテーナ63の表面に成形
材料が流れて一体接着するために、成形材料mが円筒状
体51の一端からリテーナ63の接着表面に向かって流
れるように射出される。このため、成形材料mの流れ
は、円筒状体51の円筒部では、一端から他端に向かっ
て流れるので流れ不良になることは防止できるが、バネ
座部52の流れは径方向外方からバネ座部53の中心部
に向かって流れることになるので中心部が寄り集まった
状態の接合しない流れ不良になることがある。そして、
この流れ不良からの欠陥部が、アキュムレタのピストン
として使用中に特に応力を受けることになるので、破損
することになる。
【0007】また、リテーナ63を設けることは、生産
工程を複雑にしてコストを上昇させることになる。つま
り、リテーナ63には、円筒状のフランジ63aが設け
られているためにプレス機により深絞り加工をしなけれ
ばならないので、加工工数が多くなりコスト高になる。
又、リテーナ63は、深絞り加工のための潤滑油の油脂
除去及び成形時の接着剤処理のために洗浄処理、表面荒
さのためのショットピーニング処理、表面の接着剤処理
等の工程を施さなければならなくなる。
【0008】更には、成形時に成形型内にリテーナ63
の直角度を保持しなければならないので、型内保持部品
を必要とする。更に、リテーナを接着するために引けと
の関係からバネ座部52を厚肉にしなければならないこ
とになる。このためリテーナ63と合間つて円筒状体5
1を重量物にする。
【0009】本発明は上述のような問題点に鑑み成され
たものであって、その技術的課題は、ピストンのバネ座
部に欠陥が発生するのを防止すると共に、バネ座部の強
度を向上させることにある。更に、バネ座部を薄肉にし
てピストンの軽量化を図ることにある。又、成形時にバ
リとして発生するスプルーと、成形品との分離を容易に
すると共に、スプルーを分離時に分離した面に欠陥が惹
起するのを防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために成されたものであって、その技術的手段
は以下のように構成されている。
【0011】請求項1に係わる本発明のピストンは、シ
リンダ型アキュムレータの樹脂材製のピストンであっ
て、シリンダの内周面と移動自在に嵌合する摺動面(1
7)を有した筒状部(2)と、筒状部(2)の中空部
(3)を仕切ると共にバネ座面(6)を有するバネ座部
(5)と、バネ座部(5)のバネ座面(6)に介在する
バネ座プレート(7)を係止させるアンダカット部
(8)と、バネ座部(5)のアンダカット部(8)側と
反対の座面(4)で成形時の成形材料(M)を射出する
ピンポイントゲート(44)と接続する位置に設けられ
ていると共にピンポイントゲート(44)の接続部(4
4a)の太さよりも太いゲート凸部(9)とを有するも
のである。
【0012】請求項2に係わる本発明の樹脂材製のピス
トンは、ゲート凸部(9)の座面(4)との接続面(1
1)を座面(4)に向かって末広がりに断面が円弧状に
形成されている請求項1に記載のものである。
【0013】請求項3 に係わる本発明の樹脂材製のピス
トンは、ゲート凸部(9)の先端の外周角部(10)を
断面円弧状に丸めてある請求項1又は請求項2に記載の
ものである。
【0014】請求項4に係わる本発明についての樹脂材
製のピストン用成形型は、筒状部(2)と筒状部(2)
の中空部(3)を仕切るバネ座部(5)とを有するピス
トン(1)の成形キャビテイ(29)を設けた成形型
(28)であって、ピストンに有するバネ座部(5)の
バネ座面(6)と中空部(3)のバネ座部(5)で仕切
られた一方の第1中空部(3a)とを形成する第1成形
面(31)を有する第1中子型(30)と、第1中子型
(30)との対向面間でバネ座部(5)の座面(4)と
中空部(3)のバネ座部(5)で仕切られた他方の第2
中空部(3b)とを形成する第2成形面(41)を有す
る第2中子型(40)とを具備し、第1中子型(30)
は第1成形面(31)にバネ座面(6)に取り付けられ
るバネ座プレート(7)と係止するアンダカット部
(8)を形成するアンダーカット形成手段(32)に構
成されていると共に、第2中子型(40)にはバネ座部
(5)にゲート凸部(9)を形成するゲート凸部形成面
(43)とゲート凸部形成面(43)を貫通して成形材
料Mを注入するピンポイントゲート(44)を有するも
のである。
【0015】
【作用】請求項1に係わる本発明の樹脂材製のピストン
は、バネ座部(5)のアンダカット部(8)側と反対の
座面(4)に設けられて成形時の成形材料(M)を射出
するピンポイントゲート(44)と接続すると共にピン
ポイントゲート(44)の接続部(44a)の太さより
も太いゲート凸部(9)とを有するように構成されてい
る。このため、成形材料Mの流れは、バネ座部(5)か
ら筒状部(2)の両端へ向かって流れるので、バネ座部
(5)及びバネ座部(5)と筒状部(2)との連結部を
含め強度を必要とする部分には流れ不良を惹起すること
なく成形することが可能になる。
【0016】そして、ピンポイントゲート(44)の接
続部(44a)よりも太いゲート凸部(9)をバネ座部
(5)に設けることにより、押出機から射出された成形
材料Mをピンポイントゲート(44)により第2中空部
3aの奥深いバネ座部(5)に接続することが可能にな
る。そして、接続部(44a)は細くすることができる
ので、第2中空部3aの奥深いバネ座部5の欠陥検査が
困難でも、ゲート凸部(5)から損傷させることなく簡
単にもぎ取ることが可能になる。しかも、ピンポイント
ゲート(44)は、細く形成されているので、バネ座部
(5)に対し切断による不良を惹起することがなく、欠
陥検査を不要とする。
【0017】請求項2に係わる本発明の樹脂材製のピス
トンは、ゲート凸部(9)のバネ座部(5)との接続面
(11)を末広がりの断面円弧状に形成されているの
で、ピンポイントゲート(44)により形成されたゲー
ト成形体B(スプルーとゲートで成形されるもの)を引
き裂いてもゲート凸部(9)が座面(4)から凹部状に
むしり取られるのを防止できる。又、円弧状の接続面
(11)によりピンポイントゲート(44)からの成形
材料Mの流れが良くなるので、接続面(11)に流れ不
良を惹起することが防止できる。このため、バネ座部
(5)に応力が集中してもクラックが発生しないから破
損に至ることを防止できることになる。
【0018】請求項3に係わる本発明の樹脂材製のピス
トンは、ゲート凸部(9)の先端の外周角部(10)に
ピンポイントゲート(44)からの成形材料Mの流れで
クラックのような流れ不良を惹起させることになるが、
この外周角部(10)を丸めることにより流れが良くな
るので、流れ不良によるクラックのような欠損が防止さ
れる。このため、作動流体の圧力を受けても外周角部
(10)から破損することが防止できる。
【0019】請求項4に係わる本発明の樹脂材製のピス
トン用成形型は、第1中子型(30)が第1成形面(3
1)にバネ座面(6)に取り付けられるバネ座プレート
(7)と係止するアンダカット部(8)を形成するアン
ダカット形成手段(32)に構成されていると共に、第
2中子型(40)にはバネ座部(5)にゲート凸部
(9)を形成する凸部形成面(43)と凸部形成面(4
3)を貫通して成形材料Mを注入するピンポイントゲー
ト(44)が設けられている。このため、第1中子型
(30)にはアンダカット形成手段(32)が設けられ
ているので、第1中子(30)には成形材料Mを注入す
るピンポインチゲートを設けることが出来ない。しか
し、バネ座部(5)の座面(4)にゲート凸部(9)を
形成することにより長い中子40aを有する第2中子型
(40)にピンポイントゲート(44)を形成して成形
材料Mを注入することが可能になる。
【0020】そして、第1中子型(30)のアンダカッ
ト形成手段(32)によりバネ座プレート(7)と係止
させるアンダカット部(8)を形成してバネ座プレート
(7)を装着することにより、ピストンの移動を制御す
るバネ手段(14)を正確に保持することが可能にな
る。同時に、第2中子型(40)にピンポイントゲート
(44)とゲート凸部形成面(43)とを設けてバネ座
部(5)にゲート凸部(9)を形成し、ピンポイントゲ
ート(44)のゲート成形体Bを切断してもバネ座部
(5)に切断によるクラック等の欠損を惹起させること
が防止できるものである。
【0021】又、第2中子型(40)にピンポイントゲ
ート(44)を設けて成形材料Mを注入するようにして
もバネ座部(5)にはゲート凸部(9)が設けられてい
るから成形材料Mの注入の流れが良く不良成形を防止で
きると共に、バネ座部(5)の肉厚を薄肉にできて軽量
化を可能にする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる実施の形態
について樹脂材製のピストンを図面に基づいて詳述す
る。
【0023】図1は、本発明の1実施の形態を示す樹脂
材製のピストン1の断面図である。図1に於いて、1
は、樹脂材製のピストンである。この樹脂材製のピスト
ン1は、円筒状の筒状部2に形成されている。そして、
外周面の両端側には大径に形成された摺動面17に第1
のOリング溝12と、第2のOリング溝13が形成され
ている。この各Oリング溝12,13にはゴム材製のO
リング15が装着される。
【0024】筒状部2の内部は中空部3に形成されてい
ると共に、中空部3の中間がバネ座部5により仕切られ
ている。バネ座部5は、筒状部2とほぼ同じ肉厚に形成
されて軽量化が図られている。筒状部2は円筒状に形成
されているために強度の点からも薄肉に形成することが
可能であるが、バネ座部5は従来技術では薄肉に形成す
ることが困難であった。しかし、本実施の形態では、ピ
ンポイントゲート44から直接成形材料Mがバネ座部5
に注入されら形態であるため、バネ座部5が従来より薄
肉に改善されて筒状部2と同じような厚さに形成できる
ので、成形材料Mの成形の流れが良くなり成形不良を防
止することになる。
【0025】バネ座部5のバネ座面6には、図2に示す
ようなバネ座プレート7が介在されるので、案内突起部
16が設けられている。又、バネ座面6の外周側にはア
ンダーカット部8が設けられており、このアンダーカッ
ト部8の断面形状が角溝状に形成されている。尚、案内
突起部16を設けることなくバネ座面6は平面に形成
し、バネ座プレート7の外周部をアンダーカット部8に
係合してスナップリング17を介して係止させることも
可能である。
【0026】バネ座部5のバネ座面6と反対面は座面4
に形成されている。この座面4は、本実施の形態ではバ
ネ手段14が取り付けられるが、アキュムレータの形態
によっては、バネ手段14を設けることなく圧力流体の
作用力のみで作動させることもある。バネ座部5の座面
4には、ゲート凸部9が設けられている。このゲート凸
部9は、樹脂材製のピストン1を成形するときに機能を
発揮するために設けられるものである。更には、ゲート
凸部9は、バネ手段14を設けるときにバネ座プレート
7の位置決め、又は取り付け用として利用されるもので
ある。このゲート凸部9は、座面4との接続面11が座
面4に向かって末広がりに形成されており、断面にする
と接続面11が円弧状に形成されている。又、ゲート凸
部9の先端の外周角部10が、断面にすると円弧状に丸
められている。
【0027】このゲート凸部9は、成形材料Mをピンポ
イントゲート44から成形品である樹脂材製のピストン
1に形成するために成形キャビテイ29に注入する入り
口に当たるものである。そして。ゲート凸部9の直径
は、ピンポイントゲート44の接続部44aの直径より
太く形成されている。このゲート凸部9の直径はピンポ
イントゲート44のゲート成形体Bをむしり取りした場
合でもゲート凸部9が引き裂かれて損傷しない太さにす
る必要がある。そのゲート凸部9の太さは、接続部44
aの太さのほぼ2倍以上にするとバネ座部5まで損傷を
受けることがないことが認められる。又、ゲート凸部9
の高さは、直径よりやや小さい寸法にすると好ましいこ
とも認められる。
【0028】バネ座部5により仕切られた中空部3のバ
ネ座面6側は第1中空部3aに形成されて第1蔓巻バネ
14aが内装できるように形成されている。又、座面4
側は、第2蔓巻バネ14bが内装出来るように、又は作
動流体が作用出来るように第2中空部3bに形成されて
いる。
【0029】この樹脂材製のピストン1は、フェノール
樹脂、ポリアミド、ポリアセタール等の材料又は強化充
填材を混合して機械的強度、耐摩耗性、耐熱性を向上さ
せたものが適用される。
【0030】図2は、この樹脂材製のピストン1をアキ
ュムレータAのシリンダ20に組み付けした状態の断面
図である。
【0031】図2に於いて、シリンダ20は、樹脂材製
のピストン1の2段の摺動面17が移動自在に嵌合する
2段の内周面24に形成されている。この内周面24に
樹脂材製のピストン1が2つのOリング15を介して嵌
合し、Oリング15により摺動面をシールする。そし
て、バネ座面6にはバネ座プレート7を介して第1の蔓
巻バネ14aが第1中空部3a内に装着されている。ま
た、第2中空部3b内には座面4に取り付けられて第2
の蔓巻バネ14bが装着されている。第2の蔓巻バネ1
4bも必要に応じて座面4にバネ座プレートを装着す
る。又、バネ座プレート7はスナップリング19により
アンダーカット部8を介してバネ座面6に接合状態に保
持されている。尚、バネ座プレート7には、6等配に直
角に折曲げられたプレス加工の支持板により、第1の蔓
巻バネ14aの取付部が固定されている。
【0032】そして、シリンダ20に設けられた流体通
路21から作動圧力流体が樹脂材製のピストン1に作用
し、作動圧力流体の圧力変動を吸収する。尚、背圧通路
22からは、背圧一定の油圧が樹脂材製のピストン1に
作用しているものである。更に開放通路23は、大気開
放である。これらの通路21,22,23は、アキュム
レータAが取り付けられる装置により、必要に応じて変
更されるので、上述のごとく特定されるものではない。
【0033】図3は、本発明に係わる樹脂材製のピスト
ン1を示す成形型の断面図である。図3に於いて、28
は成形型である。成形型28は、分割型38の成形面3
9内に第1中子30と第2中子40とが互いに対向する
ように配置されている。第1中子30は、樹脂材製のピ
ストン1のバネ座面6の外周にアンダーカット部8を形
成するためにアンダーカット形成手段32に構成されて
いる
【0034】第1中子型30のアンダーカット形成手段
32は、第1中子型30の先端部にアンダーカット部8
を成形する環状凸部のアンダーカット成形面33が形成
されていると共に、、アンダーカット成形面33をアン
ダーカット部8から離型出来るようにアンダーカット部
8の内方に縮径できるよう機構手段に構成されている。
図3と図4に示すものは、そのアンダーカット形成手段
32を説明するための1実施例であり、図4は、図3の
A−A断面図である。第1中子型30のアンダーカット
形成手段32は、図4に示すように軸方向に9分割され
ている。
【0035】そして、中央の第1型34は、4方の断面
矩形状をした第2型35と蟻溝をしたスライド面36で
結合してスライドするように組み立てられている。この
スライド面36は勾配面に構成されており、第1型34
を図示上方に移動すると、第2型35は、内方に移動し
てアンダーカット部8から離型するように構成されてい
る。そして、第1型34と第2型35を分割型38から
型開きした後に第2型35の間の4個の第3型37を分
割型38から型開きして、第1中子型30を分割型38
から型開き出来るようになる。
【0036】第1中子型30は、アンダーカット形成手
段32が設けられているから、成形材料Mを注入するス
プルーを設ける部分が無くなっている。このため、第2
中子型40にピンポイントゲート44を設けてゲート凸
部成形面43に連通させるように構成されている。この
ゲート凸部成形面43の太さは、ピンポイントゲート4
4の付け根の太さよりも太く形成されているから、第2
中子型40の嵌合する中子40aの中子長さLが長くと
も、ピンポイントゲート44の構成により、ゲート凸部
9から簡単に切断することが出来ると共に、バネ座部5
にクラック等の欠陥部を惹起させないようにすることが
出来る。特に、ゲート凸部成形面43はゲート凸部9の
接続面11及び先端の外周角面10を断面にすると円弧
状に成形できるように形成されている。
【0037】図5は、第2の実施の形態を示す成形型の
断面図である。図5に於いて、成形型28が図3の成形
型と相違する点は、樹脂材製のピストン1においてバネ
座面6に大きな案内突起部(位置決め部)16を設ける
と共に、この案内突起部16の付け根の外周にアンダー
カット部8を形成できるような成形面を設けたものであ
る。
【0038】つまり、第1中子30は、図5のB−B断
面を図6に示すように、軸方向に3から6等配にスリワ
リ加工されたコレットチャック型30aを設けている。
このコレットチャック型30aの先端内周部に内方に突
起したアンダーカット成形面33を設け、コレットチャ
ック締付型30bを嵌合して先端に移動するとスリワリ
間隙部26が締め付けられるので、アンダーカット成形
面33を円周面に間隙なく形成するものである。そし
て、図3と同様にして第2の中子型40にピンポイント
ゲート44とゲート凸部成形面43を形成し、バネ座部
5にゲート凸部9を成形して型開きするときにピンポイ
ントゲート44により成形されたゲート成形体Bに対し
損傷させることなく切断できるようにするものである。
【0039】図7は、図5で成形した樹脂材製のピスト
ン1を用いてアキュムレータAに組み立てた断面図であ
る。図7に於いて、図2のアキュムレーAタと相違する
点は、樹脂材製のピストン1の案内突起16にアンダー
カット部8を形成してバネ座面6にバネ座プレート7a
をスナップリング19により装着したものである。又、
バネ座部5の座面4にも第2のバネ座プレート7bを設
けて第2の蔓巻バネ14bを装着したものである。この
第2の蔓巻バネ7bは、ゲート凸部9に取り付けられた
第2のバネ座プレート7bに固定されて取り付けられて
いる。
【0040】図5の成形型28及び図7の樹脂材製のピ
ストン1についてのその他の構成は、図2及び図3に示
す樹脂材製のピストン1及びその成形型28とほぼ同様
である。そして、以上の実施の形態に於ける作用効果と
しては、樹脂材製のピストン1には、ゲート凸部9がバ
ネ座部5に設けられているから、バネ座部5に成形上の
クラック等の成形不良が惹起するのを効果的に防止する
ことが期待できる。又、成形上ゲート凸部9を設けるこ
とによりバネ座部5の肉厚を薄肉に形成することが可能
になる。そして、バネ座部5の肉厚を薄肉に出来ること
は、筒状部2も成形流れの技術の点で薄肉にすることが
可能になるから、樹脂材製のピストン1の軽量化を図る
ことができ、アキュムレタの作動の応答性を向上させる
効果が期待できる。
【0041】更に、第2中子型40を型開きするとき
に、ゲート凸部9によりピンポイントゲート44に成形
されるゲート成形体Bのバリを切断してもバネ座部5に
クラック等の損傷を惹起するのを効果的に防止すること
が期待できる。更に第2中空部3bのような奥深い底面
であるバネ座部5の欠陥検査が困難でも、ゲート凸部9
によりバネ座部5に損傷が惹起しないように離型出来る
ので、無検査を可能とする。
【0042】
【発明の効果】本発明に係わる樹脂材製のピストンは、
バネ座部にゲート凸部が形成されているから、成形上の
損傷が惹起されなく、作動時の引張応力を緩和してバネ
座部にクラック等が惹起するのを効果的に防止して耐久
性を発揮する。又、バネ座部の肉厚を薄肉にすることが
可能になるから、軽量化を図ることが可能になり、アキ
ュムレータの樹脂材製のピストンとして作動応答性を良
好にする効果が期待できる。
【0043】請求項2の本発明に係わる樹脂材製のピス
トンは、ゲート凸部の付け根の接続面が断面円弧状に形
成されているから、成形上クラック等の惹起が防止さ
れ、樹脂材製のピストンとして作動中に損傷するのを防
止する。更に、作動中応力集中するバネ座部が円弧状の
接続面により応力緩和されて、バネ座部の損傷を効果的
に防止する。
【0044】請求項3の本発明に係わる樹脂材製のピス
トンは、ゲート凸部の先端の外周角部が断面円弧状に形
成されているので、成型時に欠損が惹起するのを防止
し、作動中にこの欠損部から損傷に発展するのを効果的
に防止することが期待できる。
【0045】本発明に係わる成形型は、ゲート凸部成形
面が形成されているからバネ座部の成形キャビティを薄
肉になるように構成することが可能になる。そして、樹
脂材製のピストン全体の軽量化を図る効果が期待でき
る。ゲート凸部成形面が設けられているので、型開き時
に、ピンポイントゲートのゲート成形体のバリをバネ座
部から分離するときゲート凸部とゲート成形体との切断
が境界面から正確に破断されるのでバネ座部に離型不良
を惹起させることが防止される。更に、第2中空部の奥
のバネ座部の検査が困難であっても切断が設定通りにな
るので、無検査にする効果が期待できる。このため成形
に於ける生産性の向上と共に成形の自動化を可能にす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第1の実施の形態を示す樹脂材
製のピストンの断面図である。
【図2】図1の樹脂材製のピストンをアキュムレータに
取り付けた状態の断面図である。
【図3】図1に示す樹脂材製のピストン1の第1の実施
の形態についての成形型の断面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す成形型の断面
図である。
【図6】図5に示すB−B断面図である。
【図7】図5の樹脂材製のピストンをアキュムレータに
組み付けた断面図である。
【図8】従来例のピストンの断面図である。
【図9】第1蔓巻きバネをバネ座部に取り付けた状態の
1部断面図である。
【符号の説明】
1 樹脂材製のピストン 2 筒状部 3 中空部 3a 第1中空部 3b 第2中空部 4 座面 5 バネ座部 6 バネ座面 7 バネ座プレート 7a 第1のバネ座プレート 7b 第2のバネ座プレート 8 アンダーカット部 9 ゲート凸部 10 外周角部 11 接続面 12 第1のOリング溝 13 第2のOリング溝 14 バネ手段 14a 第1の蔓巻きバネ 14b 第2の蔓巻きバネ 15 Oリング 16 案内突起部 17 摺動面 19 スナップリング 20 シリンダ 21 流体通路 22 背圧通路 23 開放通路 24 内周面 28 成形型 29 成形キャビティ 30 第1中子型 30a コレットチャック型 30b コレットチャック締付型 31 第1成形面 32 アンダーカット形成手段 33 アンダーカット成形面 34 第1型 35 第2型 36 スライド面 37 第3型 38 分割型 39 成形面 40 第2中子型 40a 中子 41 第2成形面 43 ゲート凸部成形面 44 ピンポイントゲート 44a 接続部 A アキュムレータ B ゲート成形体 L 中子長さ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月22日(2000.5.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】バネ座部5のバネ座面6には、図2に示す
ようなバネ座プレート7が介在されるので、案内突起部
16が設けられている。又、バネ座面6の外周側にはア
ンダーカット部8が設けられており、このアンダーカッ
ト部8の断面形状が角溝状に形成されている。尚、案内
突起部16を設けることなくバネ座面6は平面に形成
し、バネ座プレート7の外周部をアンダーカット部8に
係合してスナップリング19を介して係止させることも
可能である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ型アキュムレータの樹脂材製のピ
    ストンであって、前記シリンダの内周面と移動自在に嵌
    合する摺動面(17)を有した筒状部(2)と、前記筒
    状部(2)の中空部(3)を仕切ると共にバネ座面
    (6)を有するバネ座部(5)と、前記バネ座部(5)
    のバネ座面(6)に介在するバネ座プレート(7)を係
    止させるアンダカット部(8)と、前記バネ座部(5)
    の前記アンダカット部(8)側と反対の座面(4)で成
    形時の成形材料(M)を射出するピンポイントゲート
    (44)と接続する位置に設けられていると共に前記ピ
    ンポイントゲート(44)の接続部(44a)の太さよ
    りも太いゲート凸部(9)とを、有することを特徴とす
    る樹脂材製のピストン。
  2. 【請求項2】 前記ゲート凸部(9)の前記座面(4)
    との接続面(11)を前記座面(4)に向かって末広が
    りに断面が円弧状に形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の樹脂材製のピストン。
  3. 【請求項3】前記ゲート凸部(9)の先端の外周角部
    (10)を断面円弧状に丸めてあることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の樹脂材製のピストン。
  4. 【請求項4】筒状部(2)と前記筒状部(2)の中空部
    (3)を仕切るバネ座部(5)とを有するピストン
    (1)の成形キャビテイ(29)を設けた成形型(2
    8)であって、前記ピストンに有するバネ座部(5)の
    バネ座面(6)と前記中空部(3)の前記バネ座部
    (5)で仕切られた一方の第1中空部(3a)とを形成
    する第1成形面(31)を有する第1中子型(30)
    と、前記第1中子型(30)との対向面間で前記バネ座
    部(5)の座面(4)と前記中空部(3)の前記バネ座
    部(5)で仕切られた他方の第2中空部(3b)とを形
    成する第2成形面(41)を有する第2中子型(40)
    とを具備し、前記第1中子型(30)は前記第1成形面
    (31)に前記バネ座面(6)に取り付けられるバネ座
    プレート(7)と係止するアンダカット部(8)を形成
    するアンダカット形成手段(32)に構成されていると
    共に、前記第2中子型(40)には前記バネ座部(5)
    にゲート凸部(9)を形成するゲート凸部成形面(4
    3)と前記ゲート凸部成形面(43)を貫通して成形材
    料Mを注入するピンポイントゲート(44)を有するこ
    とを特徴とする樹脂材製のピストンの成形型。
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WO2005068848A1 (de) * 2004-01-16 2005-07-28 Hydac Technology Gmbh Kolbenspeicher
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