JP2000345862A - ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置 - Google Patents

ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置

Info

Publication number
JP2000345862A
JP2000345862A JP11157512A JP15751299A JP2000345862A JP 2000345862 A JP2000345862 A JP 2000345862A JP 11157512 A JP11157512 A JP 11157512A JP 15751299 A JP15751299 A JP 15751299A JP 2000345862 A JP2000345862 A JP 2000345862A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas turbine
lubricating oil
cooling
speed rotation
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11157512A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Katagiri
章 片桐
Hiroshi Agata
寛志 阿片
Shigeru Toida
滋 戸井田
Mutsuo Yoshitsuru
睦男 吉鶴
Kiyoshi Kogure
清 木暮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP11157512A priority Critical patent/JP2000345862A/ja
Publication of JP2000345862A publication Critical patent/JP2000345862A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gear Transmission (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速回転・低トルク部分と低速回転・高トル
ク部分が一体的に共存しているガスタービン・減速機一
体型回転駆動装置について、高速回転・低トルク部分と
低速回転・高トルク部分で要求される潤滑特性が異なる
ことによる潤滑油の問題を解決する。 【解決手段】 高速回転・低トルク部分と低速回転・高
トルク部分における潤滑に同一の潤滑油を共用する。そ
して潤滑油の循環系に冷却手段37を設け、低速回転・
高トルク部分での潤滑に機能する潤滑油を、当該部分に
おける潤滑に適する粘度となるように冷却手段で冷却す
るようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動源であるガス
タービンに減速機が一体的に組み合わせれてなるガスタ
ービン・減速機一体型回転駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般産業用などの回転駆動装置の一つと
してガスタービンがある(例えば特開平9−22898
4号公報、特開平9−96297号公報)。ガスタービ
ンは、同じく一般産業用などの回転駆動装置の一つであ
る例えばディーゼルエンジンなどと較べて、冷却水が不
要であるし、また潤滑油の消費量も極めて少なくて済
み、さらに負荷変動への対応もすばやいなど多くの利点
がある。すなわちガスタービンは、小型・軽量でしかも
高出力であり、さらに無水化できるなどの優れた特性を
有している。このため近年急速にガスタービンが普及し
つつある。
【0003】ガスタービン自体は高速回転型駆動装置で
ある。そのため、それほど高速を必要としない一般産業
分野にガスタービンを用いるにはそれからの回転出力を
減速する必要がある。この減速はガスタービンと被駆動
機との間に減速機を設置することでなされるのが従来の
一般的形態であったが、最近は、ガスタービンにおける
小型・軽量というメリットをより有効に活かすために、
ガスタービンと減速機を一体的に組み合わせると共に防
音性のエンクロージャ(ケーシング)でその全体を覆っ
てパッケージ化したガスタービン・減速機一体型回転駆
動装置が提案されている(例えば特開平11−6495
号公報)。なお駆動源がディーゼルエンジンの場合に駆
動源と減速機を一体化する例として例えば特開平10−
71888号公報に開示の例がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ガスタービンと減速機
を一体化するについてはいくつかの問題がある。その一
つは潤滑系の問題である。ガスタービンと減速機いずれ
についても回転軸の軸受や歯車などの潤滑や冷却のため
に潤滑油を必要とするが、両者に要求される潤滑油の特
性は大きく異なる。すなわち、高速回転で低トルク型の
ガスタービンでは、潤滑による摩擦ロスの低減や高速域
での潤滑性が重視され、内部軸受などの潤滑油として粘
度の低い潤滑油が要求される。一方、低速回転で高トル
ク型の減速機では、減速用歯車の噛み合い歯面保護など
のために歯面での油膜形成効果の高い高粘度な潤滑油が
要求される。
【0005】したがって、ガスタービンと減速機を一体
化した構造における潤滑については、ガスタービンない
し高速回転・低トルク部分と減速機ないし低速回転・高
トルク部分にそれぞれの特性に応じた潤滑油を別々に使
用してそれぞれの潤滑油が混じり合わないようにするか
(第1の方法)、あるいは高速回転・低トルク部分と低
速回転・高トルク部分に共通の潤滑油を用い、この共通
の潤滑油で高速回転・低トルク部分と低速回転・高トル
ク部分それぞれの潤滑を行なえるようにする何らかの工
夫が必要となる(第2の方法)。
【0006】上記第1の方法は、ガスタービンと減速機
を一体的に覆うエンクロージャの内部で潤滑に伴って飛
散する潤滑油を分離することは非常に困難であるし、ま
た仮に分離を十分になせるようにできたとしても、メン
テナンス給油時などに潤滑油を入れ違えてしまう可能性
があるという問題は残るということから実用上で難があ
る。一方、上記第2の方法については、共通の潤滑油と
してガスタービン用粘度の潤滑油を用い、粘度特性の合
わない減速機側についてはそこにおける歯車の歯面負荷
を低くする、つまり歯車同士の接触面積を大きくするこ
とで低粘度の潤滑油でも歯面に損傷を生じることがない
ようにするという例がある。しかしこれも駆動装置とし
ての信頼性が低くなるし、また歯車の大幅な大型化によ
りガスタービンの重要な利点である小型・軽量という特
性を損なうことになり、実用的でない。
【0007】ガスタービンと減速機を一体化するについ
てのもう一つの問題は排熱ないし内部冷却の問題であ
る。ガスタービンと減速機を一つのエンクロージャで覆
ってパッケージ化すると、パッケージ内での発熱量が大
きくなり、この大きな熱量を効率的に外部へ放出するた
めの冷却が必要となる。この冷却について従来では、外
部電源を利用した放熱ファンをパッケージに取り付けた
り、外部設備として設置した空冷オイルクーラなどによ
り潤滑油を外部で冷却した後にパッケージ内に戻すなど
の方法がとられていた。しかしこれらの方法は、いずれ
も外部設備が必要であり、また停電時への対応のために
さらに別の自家発電設備も必要とする。そのためガスタ
ービン・減速機一体型回転駆動装置にこれらの外部設備
を加えたシステム全体としは大型になり、ガスタービン
の小型・軽量性を活かすためのガスタービン・減速機一
体化の効用を減殺することになってしまう。
【0008】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、高速回転・低トルク部分と
低速回転・高トルク部分が一体的に共存しているガスタ
ービン・減速機一体型回転駆動装置について、高速回転
・低トルク部分と低速回転・高トルク部分で要求される
潤滑特性が異なることによる潤滑油の問題を効果的に解
決することにある。また本発明の他の目的は、ガスター
ビン・減速機一体型回転駆動装置における冷却の問題を
効果的に解決することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、駆動源であるガスタービンに減速機が一
体的に組み合わされてなり、高速回転・低トルク部分と
低速回転・高トルク部分が共存しているガスタービン・
減速機一体型回転駆動装置において、前記高速回転・低
トルク部分と低速回転・高トルク部分における潤滑に同
一の潤滑油を共用すると共に、潤滑油の循環系に冷却手
段を設け、前記低速回転・高トルク部分での潤滑に機能
する潤滑油を、当該部分における潤滑に適する粘度とな
るように前記冷却手段で冷却するようにしたことを特徴
としている。
【0010】また上記目的を達成するために本発明で
は、駆動源であるガスタービンに減速機が一体的に組み
合わされてなり、前記ガスタービンの回転出力を前記減
速機における減速用歯車列とこれらに対応する複数の中
間軸を介することで減速して出力するようになっている
ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置において、前
記複数の中間軸の一つに自己冷却用のファンを取り付け
たことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施形態による
ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置の構造を横断
面の形態で示す。本実施形態は、例えば排水機場におけ
る排水ポンプの駆動装置として用いられる場合を想定し
ており、駆動源であるガスタービンには汎用性の高い1
軸式を用いている。以下、本実施形態におけるガスター
ビン・減速機一体型回転駆動装置1について、その主動
力系、補機系、自己冷却系、および潤滑系の順で説明す
る。なお以下ではガスタービン・減速機一体型回転駆動
装置を簡略化してパッケージと呼ぶことにする。
【0012】主動力系は、ガスタービン3とその回転出
力を減速して外部への出力とする減速機2からなり、こ
の両者は防音エンクロージャ21により一体的に覆われ
ている。ガスタービン3は、その出力軸4を減速機2に
おける円筒型の第1段のピニオン6にその内側から挿入
させてスプライン構造により噛み合わせることで直結さ
せている。その外側に小歯車が成形された第1段のピニ
オン6は、ガスタービン3の出力軸4と平行に配置され
た第1の中間軸5に取り付けられて当該ピニオン6と噛
合している第1段の円筒大歯車7とともに1段目の減速
用の円筒歯車列を形成している。第1の中間軸5には第
2の中間軸8がカップリング9を介して連結されてい
る。第2の中間軸8には第3の中間軸10が連結されて
おり、両者の連結には流体継手11が介在している。第
3の中間軸10には第2段のピニオン12が取り付けら
れ、この第2段のピニオン12は、同じくガスタービン
3の出力軸4と平行に配置された第4の中間軸14に取
り付けられて当該ピニオン12と噛合している第2段の
円筒大歯車13とともに2段目の減速用の円筒歯車列を
形成している。また第4の中間軸14には傘歯車ピニオ
ン15が取り付けられ、この傘歯車ピニオン15は、減
速機2の出力軸17に取り付けられる傘大歯車16とと
もに3段目の直交歯車列を形成している。
【0013】以上のような構成の主動力系における動力
伝達とその間における減速は以下の通りである。ガスタ
ービン3が起動すると、その例えば40000rpm程
度の回転出力が出力軸4にスプライン構造で噛み合う第
1段のピニオン6を介して減速機2に入力し、第1段の
ピニオン6と第1段の円筒大歯車7からなる1段目の円
筒歯車列により1段目の減速を受ける。1段目の減速を
受けた回転動力は、第1段の円筒大歯車7から第1の中
間軸5に伝わり、さらに第2の中間軸8へと伝わる。第
2の中間軸8と第3の中間軸10の間には流体継手11
が介在しており、したがって第2の中間軸8から第3の
中間軸10への回転動力の伝達は流体継手11による伝
達力状態に応じてなされる。流体継手11により第3の
中間軸10に伝達された回転動力は、第2段のピニオン
12と第2段の円筒大歯車13からなる2段目の円筒歯
車列により2段目の減速を受けて例えば一般的な交流電
動機の定格回転数である1500rpm程度まで減速さ
れ、そしてさらに傘歯車ピニオン15と傘大歯車16か
らなる3段目の直交歯車列により3段目の減速を受けて
例えば150〜200rpm程度まで減速された後に出
力軸17に伝達されて外部への出力となる。
【0014】ここで、1段目の減速を与える1段目の円
筒歯車列と2段目の減速を与える2段目の円筒歯車列と
の間に流体継手11を設けているのは以下の理由によ
る。本実施形態では上記のようにそのガスタービン3が
1軸式である。1軸式のガスタービンは、起動時のよう
な低速域では回転トルクが小さい。そのため起動が確立
するまで大きな負荷をつなげられない。つまり、2段目
の減速を経て上記のように1500rpm程度まで減速
されることで発生する負荷や後述する自己冷却ファン1
8の駆動のための負荷はガスタービンの起動が確立した
後に徐々につなぐ必要があるが、これに機能するのが流
体継手11である。すなわち1段目の減速と2段目の減
速の間に流体継手11を設けてこれにクラッチの役割を
負わせることで、1軸式のガスタービン3と減速機2の
一体化を安定的に機能させることができる。
【0015】補機系は、主動力系より補機ギヤー22と
補機回転軸23を介して回転動力を得るようにされてお
り、スタータ24、ガバナ25、燃料ポンプ26、それ
にガスタービン3と減速機2への潤滑油の供給・循環に
機能するとともに流体継手11への作動油の供給・循環
に機能する油ポンプ27と補助電源用の小型発電機28
などの補機を含んでいる。これらの補機は、クラッチの
役割をする流体継手11の前段側で主動力系からの回転
動力の伝達を受けるようにされている。したがって各補
機は、ガスタービン3の起動開始に連動してそれぞれの
動作を開始し、ガスタービン3の起動確立とともにそれ
ぞれの起動も確立することになる。このように主動力系
を安定的に作動させるための主要な補機を減速機2に直
結するようにして設けたことにより、パッケージ1の自
己完結性を高めることができ、ガスタービンを駆動源と
した回転駆動設備全体としての小型化も図ることができ
る。
【0016】自己冷却系は、第4の中間軸14で作動す
るようにされた自己冷却ファン18を主要な要素とする
のに加えて、補機として設けてある発電機28による自
家発電源を利用した小型の補助空冷ファン35を補助的
な要素としてなっている。自己冷却ファン18は、その
外枠19を防音エンクロージャ21で支えるようにして
減速機2に組み込まれており、その回転羽根20が第4
の中間軸14に直結されている。一方、補助空冷ファン
35は、ガスタービン3に近接させた位置で防音エンク
ロージャ21の外側に取り付けられている。ここで、自
己冷却ファン18の回転羽根20を第4の中間軸14に
直結して回転させる構造は、中間軸14の回転数が上記
のように一般的な交流電動機の定格回転数程度あること
から、自己冷却ファン18に一般的な交流電動機で汎用
されているものを用いることを可能とする。そしてこの
ことは信頼性の高い自己冷却系を低コストで実現するの
に好ましい条件となる。
【0017】このような自己冷却系による冷却作用の様
子を模式化して図2に示す。図2を参照しながら、まず
自己冷却ファン18による冷却作用について説明する。
上記のようにガスタービンの起動が確立すると、切換え
バルブ29(図3)により流体継手11に動力伝達用の
作動油が供給されて第2の中間軸8から第3の中間軸1
0への動力伝達が開始される。これにより、第4の中間
軸14に回転羽根20が直結された自己冷却ファン18
が作動する。つまり自己冷却ファン18は、ガスタービ
ン3の起動が確立した後の動力伝達に連動して作動す
る。自己冷却ファン18の作動により、防音エンクロー
ジャ2で覆われたパッケージ1の内部の空気が排気ダク
ト30を通して外部に強制排気される。パッケージ1の
内部の空気が強制的に外部に排気されると、内部が負圧
になり、これで生じる外気との圧力差により吸気ダクト
31を介して低温の外気がパッケージ1の内部に導入さ
れる。導入された低温の外気は、パッケージ1の内部に
適宜に設けてある案内板32によりその流れを規制され
つつ、ガスタービン3に当たり、また減速機2を覆う減
速機ケース33に当たることで、ガスタービン3や減速
機2と熱交換してこれらを風冷する。そして熱交換によ
り高温となった空気は、上記のように自己冷却ファン1
8により排気側に強制吸引されてパッケージ1の外部へ
排出される。
【0018】次に補助空冷ファン35であるが、これ
は、自己冷却ファン18による冷却では不十分であるよ
うな場合に用いられ、主にガスタービン3の近傍におけ
る空気に対して排気力をおよぼすことで冷却作用を発揮
する。つまり補助空冷ファン35は、パッケージ1から
の自己冷却ファン18による排熱をアシストするために
必要に応じて用いられるものである。
【0019】潤滑系は、図3に潤滑油の循環の様子を模
式化して示すように、補機の一つとして設けてある油ポ
ンプ27により循環させながらガスタービン3と減速機
2のそれぞれに同一の潤滑油を供給できるように形成さ
れている。上記したように、一般に、ガスタービンのよ
うな高速回転で低トルクの機器と、減速機のような低速
回転で高トルクの機器とでは、必要とされる潤滑油の粘
度特性が大きく異なり、前者では、流動性の良い低粘度
な潤滑油が要求され、後者では、高トルクを伝達する歯
車の噛合歯面の保護に必要な油膜形成性に優れた高粘度
な潤滑油が望まれる。ただ、本実施形態における減速機
2は、上記のように3段階で減速するようにされ、2段
目の減速まででは一般的な交流電動機の定格回転数であ
る1500rpm程度の回転数となるようにされてい
る。つまり本実施形態におけるパッケージ1では、潤滑
についての高速回転・低トルク部分と低速回転・高トル
ク部分に関し、ガスタービン3から減速機2の2段目の
円筒歯車列までが高速回転・低トルク部分で、減速機2
の3段目の直交歯車列が低速回転・高トルク部分となっ
ている。このため、ガスタービン3から減速機2の2段
目の円筒歯車列まではガスタービン3に適する粘度の潤
滑油でよく、それ以降についてこれより高粘度な潤滑油
が要求されることになる。
【0020】このように高速回転・低トルク部分と低速
回転・高トルク部分とで要求される相反した潤滑油特性
を同一の潤滑油で満足させるために、潤滑油を2段階方
式で冷却し、ガスタービン3の潤滑と減速機2における
2段目の円筒歯車列までの高速回転・低トルク部分の潤
滑には一次冷却のみを施した潤滑油を用い、低速回転・
高トルク部分である減速機2における3段目の直交歯車
列の潤滑には一次冷却に加えて二次冷却も施した潤滑油
を用いるよにしている。潤滑油の一次冷却は、潤滑油の
循環路の途中に設けてある一次冷却用の冷却手段である
オイルクーラ34による冷却作用と上記した自己冷却フ
ァン18による冷却作用とにより潤滑油の全体に対して
施される。一方、二次冷却は、一次冷却された潤滑油か
ら潤滑油配管38で分岐した一部の潤滑油に対し、これ
を二次冷却用の冷却手段である小型給油タンク37に導
いて施される。
【0021】小型給油タンク37は、その周囲にサーモ
モジュール36が取り付けられている。サーモモジュー
ル36はペルチェ効果を利用したものである。すなわち
サーモモジュール36は、p形とn形の各熱電半導体材
料を接合して形成されており、ペルチェ効果により冷却
作用を発揮して小型給油タンク37を外部から冷却し、
その結果として小型給油タンク37に貯蔵されている潤
滑油を冷却する。小型給油タンク37での二次冷却によ
り油温を下げて適正粘度とされた潤滑油は、小型給油タ
ンク37から3段目の直交歯車列に対し滴下することで
供給される。
【0022】二次冷却のための冷却手段には、本実施形
態におけるサーモモジュール36のような方式の他に、
例えば水冷方式や特殊な冷媒を用いる方式などが可能で
ある。ただ、電気的な放熱冷却であるペルチェ効果を利
用したサーモモジュール36のような冷却方式によるこ
とは、ガスタービンの長所の一つである設備の無水化を
活かすという点で、より適している。またサーモモジュ
ール36による冷却は、潤滑油の二次冷却温度を高精度
で安定的に制御することができるし、構造が簡単で長寿
命であるとともに保守が容易であり、さらに液体による
冷却におけるような複雑な配管施工を必要としないこと
から、より信頼性の高い冷却システムを構築できるなど
の利点があることに加えて、ガスタービンの駆動電源と
して一般的に用いられる直流電源を利用できることか
ら、パッケージ1の自己完結化性を高める上でも適して
いる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ガ
スタービンと減速機の一体化において問題となってい
た、高速回転・低トルク部分と低速回転・高トルク部分
で要求される潤滑油特性の相違による問題を効果的に解
決することができ、コンパクトで且つ信頼性が高く、し
かもメンテナンスが容易であるガスタービン・減速機一
体型回転駆動装置が提供される。また本発明によれば、
ガスタービンと減速機の一体化に伴う冷却の問題を自己
完結的に解決することができ、それ故に周辺付帯設備が
大幅に簡素化されて自己完結性が高く、したがって設備
全体としての小型化を大幅に図ることができ、しかも信
頼性も高いガスタービン・減速機一体型回転駆動装置が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるガスタービン・減速
機一体型回転駆動装置の横断面図である。
【図2】図1に示したガスタービン・減速機一体型回転
駆動装置の自己冷却系による冷却作用の様子を模式化し
て示す図である。
【図3】図1に示したガスタービン・減速機一体型回転
駆動装置の潤滑系における潤滑油の循環の様子を模式化
して示す図である。
【符号の説明】
1 ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置 2 減速機 3 ガスタービン 5 第1の中間軸 6 第1段のピニオン 7 第1段の円筒大歯車 8 第2の中間軸 10 第3の中間軸 11 流体継手 12 第2段のピニオン 13 第2段の円筒大歯車 14 第4の中間軸 15 第3段の傘歯車ピニオン 16 第3段の傘大歯車 18 自己冷却ファン 37 小型給油タンク(冷却手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸井田 滋 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦事業所内 (72)発明者 吉鶴 睦男 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦事業所内 (72)発明者 木暮 清 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社土 浦テクノロジー内 Fターム(参考) 3J009 DA15 EA06 EA25 EA34 FA10 3J063 AA40 BA11 XD03 XD62 XD72 XH05 XH12 XH23 XH44

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源であるガスタービンに減速機が一
    体的に組み合わされてなり、高速回転・低トルク部分と
    低速回転・高トルク部分が共存しているガスタービン・
    減速機一体型回転駆動装置において、前記高速回転・低
    トルク部分と低速回転・高トルク部分における潤滑に同
    一の潤滑油を共用すると共に、潤滑油の循環系に冷却手
    段を設け、前記低速回転・高トルク部分での潤滑に機能
    する潤滑油を、当該部分における潤滑に適する粘度とな
    るように前記冷却手段で冷却するようにしたことを特徴
    とするガスタービン・減速機一体型回転駆動装置。
  2. 【請求項2】 駆動源であるガスタービンに減速機が一
    体的に組み合わされてなり、前記ガスタービンの回転出
    力を前記減速機における減速用歯車列とこれらに対応す
    る複数の中間軸を介することで減速して出力するように
    なっているガスタービン・減速機一体型回転駆動装置に
    おいて、前記複数の中間軸の一つに自己冷却用のファン
    を取り付けたことを特徴とするガスタービン・減速機一
    体型回転駆動装置。
  3. 【請求項3】 複数の中間軸の一つが流体継手を有して
    おり、この流体継手を有する中間軸よりも後段の中間軸
    にファンが取り付けられている請求項2に記載のガスタ
    ービン・減速機一体型回転駆動装置。
JP11157512A 1999-06-04 1999-06-04 ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置 Pending JP2000345862A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11157512A JP2000345862A (ja) 1999-06-04 1999-06-04 ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11157512A JP2000345862A (ja) 1999-06-04 1999-06-04 ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000345862A true JP2000345862A (ja) 2000-12-12

Family

ID=15651308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11157512A Pending JP2000345862A (ja) 1999-06-04 1999-06-04 ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000345862A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007309224A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Niigata Power Systems Co Ltd ガスタービン装置
WO2013141031A1 (ja) * 2012-03-19 2013-09-26 住友重機械工業株式会社 動力伝達装置
JP2013194824A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Sumitomo Heavy Ind Ltd 動力伝達装置
JP2013194823A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Sumitomo Heavy Ind Ltd 動力伝達装置
JP2013238230A (ja) * 2012-05-16 2013-11-28 General Electric Co <Ge> タービンにおけるクリアランスを調整するためのシステムおよび方法
JP2013238229A (ja) * 2012-05-15 2013-11-28 General Electric Co <Ge> ガスタービンエンジンでのコーキングを抑制するシステム及び方法
JP2014108692A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 水陸両用車
WO2014181421A1 (ja) * 2013-05-09 2014-11-13 富士機械製造株式会社 工作機械

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007309224A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Niigata Power Systems Co Ltd ガスタービン装置
WO2013141031A1 (ja) * 2012-03-19 2013-09-26 住友重機械工業株式会社 動力伝達装置
JP2013194824A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Sumitomo Heavy Ind Ltd 動力伝達装置
JP2013194823A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Sumitomo Heavy Ind Ltd 動力伝達装置
CN104185749A (zh) * 2012-03-19 2014-12-03 住友重机械工业株式会社 动力传递装置
JP2013238229A (ja) * 2012-05-15 2013-11-28 General Electric Co <Ge> ガスタービンエンジンでのコーキングを抑制するシステム及び方法
JP2013238230A (ja) * 2012-05-16 2013-11-28 General Electric Co <Ge> タービンにおけるクリアランスを調整するためのシステムおよび方法
JP2014108692A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 水陸両用車
WO2014181421A1 (ja) * 2013-05-09 2014-11-13 富士機械製造株式会社 工作機械

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2652469C1 (ru) Система охлаждения транспортного средства
US5105875A (en) Cooling system for auxiliary power unit
US7823391B2 (en) Turbine engine arrangement
US20060197345A1 (en) Plant facility
RU2635725C2 (ru) Поршневая компрессорная установка и способ ее работы
US7421928B2 (en) Motor vehicle drive arrangement
RU2607684C1 (ru) Система гидравлического управления для транспортного средства
US20110101693A1 (en) Aircraft starter generator
US20090019852A1 (en) Automotive supercharging apparatus
US6240730B1 (en) Steam turbogenerator set having a steam turbine and a driven machine for producing electrical power, and method for operation of the steam turbogenerator set
CA2955506A1 (en) Oil system for turbine engine and related method
US9103249B2 (en) Flywheel mechanical energy derived from engine exhaust heat
CN102463940A (zh) 混合动力车辆
EP2362072A2 (en) Turbine starter lubricant cooling
JP2009041556A (ja) 車両用過給装置
RU2693134C1 (ru) Система силовой передачи передвижной электростанции
JP2000345862A (ja) ガスタービン・減速機一体型回転駆動装置
CN112523870A (zh) 燃气轮机润滑油系统
CN214304062U (zh) 燃气轮机润滑油系统
JP2003286862A (ja) マイクロタービン発電システム
JP3614794B2 (ja) 横軸ポンプ
KR101494886B1 (ko) 전기자동차용 파워트레인
KR20140128480A (ko) 보기 통합형 동력발생장치
JP4089626B2 (ja) ガスタービン発電設備の減速歯車装置
CN219529788U (zh) 一种提高散热性能的齿轮减速箱