JP2000345856A - ガス化発電プラントおよびその運転方法 - Google Patents

ガス化発電プラントおよびその運転方法

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JP2000345856A
JP2000345856A JP15987199A JP15987199A JP2000345856A JP 2000345856 A JP2000345856 A JP 2000345856A JP 15987199 A JP15987199 A JP 15987199A JP 15987199 A JP15987199 A JP 15987199A JP 2000345856 A JP2000345856 A JP 2000345856A
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gas turbine
gas
combustion
supply system
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Hiromi Koizumi
浩美 小泉
Akinori Hayashi
林  明典
Shigeyoshi Kobayashi
成嘉 小林
Noboru Hisamatsu
暢 久松
Takeji Hasegawa
武治 長谷川
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Central Research Institute of Electric Power Industry
Hitachi Ltd
Original Assignee
Central Research Institute of Electric Power Industry
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重油/石炭などの燃料を酸素酸化しガス化す
る複合発電プラントで、ガス化炉に必要な酸素を製造す
る際に発生する窒素をできるだけ低い圧力でガスタービ
ン燃焼器に供給しながら、ガスタービンの作動負荷範囲
内でガス化ガスを安定に燃焼させるとともに、NOxを
低減できる窒素供給方法を提供する。 【解決手段】 酸素製造装置が供給する窒素を2つの窒
素供給系統に分け、各窒素供給系統から噴射される窒素
流量を負荷に応じ適切な流量配分に制御する窒素流量制
御手段を一方の窒素供給系統に備える。流量制御手段を
持つ窒素供給系統からの窒素は、ガスタービン車室や燃
焼室の内部などの火炎安定化に寄与しない領域に噴射す
る。ガスタービンの作動負荷範囲全域で窒素をガスター
ビン燃焼器に供給し、燃焼安定性を損なわず、高負荷条
件でも低温燃焼を実現し、低NOx燃焼ができる。高負
荷条件では窒素供給圧力が下がり、プラント効率が上が
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス化発電プラン
トおよびその運転方法に係り、特に、重質油を酸素でガ
ス化する重質油ガス化複合発電プラントまたは石炭を酸
素でガス化する石炭ガス化複合発電プラントなどに搭載
されているガスタービン燃焼器において、ガス化発電プ
ラントで得られる窒素を有効活用し、燃焼を安定させ、
低NOx化するとともに、プラント効率を向上させる手
段に関する。
【0002】
【従来の技術】重質油または石炭等の燃料を酸素でガス
化する酸素酸化方式のガス化発電プラントでは、ガス化
炉で酸化剤となる酸素を製造する過程において、窒素も
生成される。この種の酸素酸化方式のガス化発電プラン
トにおいては、酸素製造過程で生成された窒素をガスタ
ービン燃焼器に供給し、出力を増大させるとともに、ガ
スタービン燃焼器に窒素を噴射混合し、燃焼の過程で生
成されやすいNOxを抑制することが望まれる。酸素製
造過程で生成された窒素は、窒素昇圧機により圧力を高
めるが、プラント効率をさらに向上させるには、昇圧す
る圧力をできるだけ抑える必要がある。
【0003】従来は、一系統だけある窒素供給系統の上
流側において、全窒素流量を制御しており、制御弁の圧
力損失分を考慮して窒素の供給圧力を設定していた。こ
のようにしてガスタービン燃焼器に窒素を供給する方法
は、例えば、特開平10−238369号公報に記載さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】重質油または石炭等の
燃料を酸素でガス化する酸素酸化方式のガス化発電プラ
ントにおいては、ガスタービンに供給する窒素の圧力を
できるだけ抑えることが、プラント効率の向上には不可
欠となる。また、ガスタービンの作動負荷範囲内で安定
に燃焼させるには、ガスタービン燃焼器に供給する窒素
の流量をガスタービンの負荷条件に応じて制御する必要
がある。窒素の制御弁は、上記の通り、窒素供給系統の
上流側に配置されているのが実情であるから、この窒素
の制御弁での圧力損失を考慮した圧力以上に窒素の供給
圧力を設定しなければ、ガスタービン燃焼器に必要な窒
素量を供給することが不可能となる。このような事情か
ら、プラント効率を向上させるための窒素の供給方法を
検討する必要があった。
【0005】また、酸素酸化方式により供給されるガス
は、水素と一酸化炭素とが主成分となる中カロリーガス
である。この中カロリーガスを燃焼させる場合は、量論
混合比における火炎温度がメタンガスと同等以上の温度
になるので、燃焼領域における火炎温度をできるだけ低
下させなければならない。したがって、ガスタービン燃
焼器では、窒素噴射を併用した低NOx燃焼法の開発が
重要な課題となっている。
【0006】一方、この低NOx燃焼法という課題とと
もに、部分負荷条件における窒素噴射時の燃焼効率を確
保するという課題もかかえている。例えば、ガス化発電
プラントにおいて、ガス化炉負荷を一定条件としガスタ
ービン負荷を変化させる運転モード、すなわち、ガス化
炉側を高負荷条件で運用しガスタービン側を低負荷条件
で運用する場合を考える。その際に、製造される窒素の
絶対量は、ガスタービンの定格負荷条件で噴射する窒素
量と同等の量となる。その窒素量をガスタービン燃焼器
に噴射した場合、ガスタービンの部分負荷条件では、過
剰の窒素をガスタービン燃焼器に供給することになり、
安定に燃焼できる温度を維持するのが困難となり、ひい
ては、燃焼効率低下の要因となる。このようなことか
ら、ガスタービン燃焼器においては、ガスタービンの部
分負荷条件で窒素噴射時の燃焼効率を維持することが、
低NOx燃焼とともに、重要な課題となっていた。
【0007】本発明の目的は、重油または石炭などの燃
料を酸素酸化しガス化するガス化発電プラントにおい
て、ガス化炉に必要な酸素を製造する際に発生する窒素
をできるだけ低い圧力でガスタービン燃焼器に供給しな
がら、ガスタービンの作動負荷範囲内でガス化ガスを安
定に燃焼させるとともに、NOxを低減する手段を備え
たガス化発電プラントおよびその運転方法を提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、空気から酸素を主成分とする酸化剤と窒
素とを分離生成する酸素製造装置と、前記酸化剤により
重油または石炭をガス化して燃料とするガス化炉と、ガ
ス化ガスと空気とを混合し燃焼させるガスタービン燃焼
器と、燃焼ガスにより駆動されるガスタービンと、前記
ガスタービンに結合されて電力を出力する発電機とを含
むガス化発電プラントにおいて、前記酸素製造装置から
の窒素を前記ガスタービン燃焼器の異なる燃焼領域にそ
れぞれ供給する複数の窒素供給系統を設けたガス化発電
プラントを提案する。
【0009】前記複数の窒素供給系統のうち一つの系統
を除いた残りの窒素供給系統に窒素の流量を制御する手
段を設ける。
【0010】本発明は、より具体的には、空気から酸素
を主成分とする酸化剤と窒素とを分離生成する酸素製造
装置と、前記酸化剤により重油または石炭をガス化して
燃料とするガス化炉と、ガス化ガスと空気とを混合し燃
焼させる燃焼室および前記燃焼室に前記ガス化ガスと空
気とを供給する燃料ノズルを有するガスタービン燃焼器
と、燃焼ガスにより駆動されるガスタービンと、前記ガ
スタービンに結合されて電力を出力する発電機とを含む
ガス化発電プラントにおいて、前記酸素製造装置からの
窒素を前記ガスタービン燃焼器の異なる燃焼領域にそれ
ぞれ供給する第1の窒素供給系統と第2の窒素供給系統
とを設け、前記2つの窒素供給系統のいずれか一方に窒
素の流量を制御する制御弁を備えたガス化発電プラント
を提案する。
【0011】本発明において、第1の窒素供給系統から
の窒素は、ガスタービン燃焼器の頭部に発生する高温の
燃焼領域に供給されるので、局所的な火炎温度を低下さ
せ、NOxの生成を抑制できる。
【0012】一方、ガスタービンの部分負荷条件におい
ては、低NOx化のために、最低限必要な窒素量を越え
た過剰な窒素がガスタービン燃焼器に供給されるおそれ
があったが、第2の窒素供給系統によれば、過剰な窒素
分を燃焼に関与しない領域に供給可能となるので、部分
負荷条件でも燃焼効率を維持できる。
【0013】さらに、ガスタービン燃焼器の頭部に供給
する第1の窒素供給系統では、ガスタービン負荷に応じ
て窒素流量を制御する制御弁を設ける必要がないから、
従来よりも低い圧力で、ガスタービン燃焼器に窒素を供
給できる。
【0014】前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する
前記第2の窒素供給系統は、前記ガスタービン燃焼器の
圧力容器の側壁から前記ガスタービン燃焼器内部の燃焼
室側壁に開口する燃焼空気孔の近くの位置で燃焼空気に
窒素を噴射し混合する手段を備えることができる。
【0015】ガスタービンの部分負荷条件においては、
過剰な窒素をガスタービン燃焼器の頭部に供給すると、
燃焼反応上必要な温度を維持できずに、燃焼効率が低下
するおそれがある。
【0016】これに対して、本発明では、部分負荷条件
において、第1の窒素供給系統からガスタービン燃焼器
の頭部に噴射する窒素量を調整するので、空気旋回器近
くの酸素濃度が急激に低下することがなく、したがって
燃焼効率が急落するおそれがなくなる。
【0017】一方、流量制御手段を備えた第2の窒素供
給系統から供給される窒素は、ガスタービン燃焼器の外
筒と燃焼室との空間内であって、ガスタービン燃焼器の
軸方向に沿って燃焼室の側壁に開口する燃焼空気孔近く
に供給される。このような第2の窒素供給系統から窒素
を供給する手段を設けると、窒素は、ガスタービン燃焼
器に供給される全空気と十分に混合するので、燃料ノズ
ルの空気旋回器の近くに窒素を直接供給した場合と比較
して、空気旋回器を通過する燃焼空気中の酸素濃度を確
保できる。
【0018】また、燃焼空気中に窒素を混合すると、第
2の窒素供給系統から供給する窒素の供給圧力を更に高
める必要がなく、プラント効率が上がる。
【0019】前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する
前記第2の窒素供給系統は、前記ガスタービン燃焼器の
圧力容器の側壁から前記ガスタービン燃焼器内に直接噴
射する手段を備えることも可能である。
【0020】第2の窒素供給系統から供給される窒素
は、燃焼に関与しない領域に混合されるため、ガスター
ビンの部分負荷条件において、ガスタービン燃焼器の燃
料ノズルに設けた空気旋回器を通過する空気中の酸素濃
度を確保でき、部分負荷条件でも燃焼効率が向上する。
【0021】前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する
前記第2の窒素供給系統は、前記ガスタービン燃焼器の
圧力容器のエンドカバーから前記燃焼室と前記圧力容器
との空間内に、燃焼室側壁に開口する燃焼空気孔近くま
で突出させた窒素噴射ノズルを放射状に複数本備える場
合もある。
【0022】前記エンドカバーを利用し、ガスタービン
燃焼器の圧力容器と燃焼室との空間内において、燃焼室
に開口する燃焼空気孔近くまで窒素噴射ノズルを突出さ
せ、複数本のノズルを前記空間内に配置すると、前記空
間内における燃焼空気中の酸素濃度を均一に下げられ
る。そこで、第2の窒素供給系統から供給された窒素
は、燃焼室側壁に開口する燃焼空気孔から燃焼室内に混
合されるので、燃料ノズルに設けられた空気旋回器を通
る燃焼空気中の酸素濃度を所定値以上に維持でき、部分
負荷条件でも燃焼効率が向上する。
【0023】上記いずれのガス化発電プラントにおいて
も、前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する前記第1
の窒素供給系統は、保炎のための燃料ノズルに設けた空
気旋回器を通過する燃焼空気中に窒素を混合する手段を
備え、または、燃料ノズルに設けた窒素噴射用の噴出孔
から燃焼ガス中に窒素を直接噴射する手段を備え、燃料
ノズルのガス噴孔に通じるガス流路内で燃料と窒素とを
混合しガスの発熱量を低下させたガスとして前記燃焼室
内に噴射する手段を備えることができる。
【0024】これらの組み合わせは、低NOx化を主体
とした第1の窒素供給系統と、部分負荷条件で低NOx
化に必要としない過剰な窒素を燃焼に関与しない領域に
供給する第2の窒素供給系統とを組み合わせることを主
眼にしている。
【0025】ガスタービンの負荷条件が高くなるにつれ
て、燃焼室内部の高温領域が増加するので、負荷の上昇
に伴い、NOx排出濃度も増加する。そこで、低NOx
化には、高温領域が発生するガスタービン燃焼器の頭部
を中心に窒素を供給する必要がある。
【0026】本発明では、それを2つの窒素供給系統の
うち第1の窒素供給系統より、前記窒素を空気旋回器を
通過する燃焼空気中に噴射するか、燃料ノズルに窒素噴
射孔を設けて噴射孔から燃焼室内に直接噴射するか、燃
料ノズルのガス噴孔に通じるガス流路内で窒素を混合し
ガス発熱量を低下させて噴射する。
【0027】このように、燃焼室の頭部近くにおいて窒
素を噴射すると、NOxの生成を抑制できる。
【0028】さらに、本発明では、第2の窒素供給系統
に窒素流量の制御手段を備えているので、第1の窒素供
給系統に制御手段を設けている従来のガス化発電プラン
トよりも、低NOx化のために供給する第1の窒素供給
系統の窒素の圧力を下げることができる。すなわち、従
来と比較して、低圧損で窒素を供給できる。
【0029】上記いずれかのガス化発電プラントを運転
する場合は、前記ガスタービンの所定部分負荷条件に至
るまで、前記第2の窒素供給系統に配置した制御弁によ
って、前記第2の窒素供給系統に供給する窒素流量を増
加させ、前記ガスタービンに供給される全窒素量に対し
て前記第1の窒素供給系統から供給される窒素供給量を
できるだけ少量になるように制御し、前記ガスタービン
の前記所定部分負荷条件から定格負荷条件に至るまで、
前記第1の窒素供給系統から供給される窒素量を増加す
るように制御する。
【0030】ガスタービンの部分負荷条件のような燃焼
温度が低い状態では、窒素噴射によって燃焼反応が促進
されないおそれがあるために、供給される窒素量のほと
んどを第2の窒素供給系統から燃焼に関与しない領域に
供給する。
【0031】一方、ガスタービン負荷がある負荷以上と
なる燃焼温度が高くなる条件においては、第1の窒素供
給系統から高温領域が増加するガスタービン燃焼器の頭
部を主体に窒素を供給する。
【0032】このように運用すると、ガスタービンの部
分負荷での燃焼効率を維持できるとともに、高負荷条件
においては、ガスタービン燃焼器の頭部に供給した窒素
によりNOxを低減できる。
【0033】さらに、燃焼に関与しない領域に窒素を供
給する第2の窒素供給系統で窒素の流量を制御するの
で、低NOx化を主体とする第1の窒素供給系統から窒
素を供給する場合、従来よりも低圧損で窒素を供給でき
る。
【0034】
【発明の実施の形態】次に、図1〜図7を参照して、本
発明によるガス化発電プラントおよびその運転方法の実
施例を説明する。
【0035】《全体の構成》図1は、重質油ガス化複合
発電プラントまたは石炭ガス化複合発電プラントの窒素
供給系統の構成と、ガスタービン用ガスタービン燃焼器
の頭部の構造とを示す図である。重質油ガス化複合発電
プラントにおいては、重油を酸素酸化してガス化し、石
炭ガス化複合発電プラントにおいては、石炭などの燃料
を酸素酸化してガス化し、そのガスを燃焼させてガスタ
ービンを駆動し、ガスタービンに結合した発電機で電力
を取り出す。ここでは、ガス化発電プラントのうち、石
炭ガス化複合発電プラントにおけるガスタービン燃焼器
および周囲の系統構成とその運転方法とを説明する。
【0036】石炭ガス化複合発電プラントは、圧縮機1
と、ガスタービン燃焼器2と、タービン3と、発電機4
と、バックアップ用圧縮機5と、酸素製造装置6と、酸
素昇圧機8と、ガス化炉9と、窒素昇圧機10とを備え
ている。
【0037】始動時には、外部動力により駆動された圧
縮機1の吐出空気18を用い、軽油7を燃料として、ガ
スタービン燃焼器2の燃焼室20内で着火する。タービ
ン3の昇速後、自立運転に入る。ガスタービンの無負荷
定格回転数に達した後、発電機4を併入し、徐々に負荷
を取り出し始める。
【0038】一方、酸素製造装置6は、ガスタービンの
抽気空気18aまたはバックアップ用圧縮機5の吐出空
気18aaから、ガス化炉9に必要な酸化剤として酸素
23を生成する。
【0039】ガス化炉9は、供給された酸素23により
ここでは図示していない石炭をガス化し、負荷上昇に伴
って、ガスタービン燃焼器2にガス化ガス15を供給す
る。ただし、ガス化炉9の起動直後は、生成されるガス
化ガス15の温度および発熱量が極めて低いため、ガス
化炉9の負荷が上昇してガス化ガス15の温度および発
熱量が安定するまで、ガスタービン燃焼器2は、燃料と
して軽油7を燃焼させる。
【0040】酸素製造装置6では、酸素23を製造する
際に、窒素13も生成される。生成された窒素13は、
窒素昇圧機10により所定圧力に昇圧されて、ガスター
ビン燃焼器2に供給される。
【0041】《実施例1》次に、図1に示した本発明に
よるガス化発電プラントの実施例1のガスタービン燃焼
器2の構成を説明する。ガスタービン燃焼器2は、圧力
容器であるガスタービン燃焼器外筒16と、空気18を
燃焼室20に導くフロースリーブ17と、燃焼ガスを生
成させる燃焼室20と、燃料を供給し火炎を保持する燃
料ノズル24と、空気旋回器24aと、燃料ノズル24
を外筒16に固定するヘッドエンド部21とを含んでい
る。
【0042】燃焼室20には、いくつかの燃焼空気孔
が、ヘッドエンド部21から軸方向に沿って、複数列開
口している。それらの燃焼空気孔は、周方向にも複数個
設けられているので、圧縮機1の吐出空気18が、それ
らの燃焼空気孔から燃焼室20内に供給される。
【0043】燃料ノズル24は、ガスタービン燃焼器2
の径方向の中心軸上で燃焼室20の頭部に配置されてい
る。燃料ノズル24は、ガスタービン3の着火からガス
燃焼に至るまでの間は軽油7を噴出させる油ノズル22
と、噴出された軽油7を霧化するためのアトマイズ空気
102および保炎のための燃焼用空気18を供給する空
気旋回器24aと、ガス化ガス15を供給するガス噴孔
24bとを含む。
【0044】ガスタービン燃焼器2は、酸素製造装置6
から窒素13を供給するために、2つの窒素供給系統1
3a,13bを備えている。ここでは、第2の窒素供給
系統13bに流量制御弁213を設置してある。第2の
窒素供給系統13bは、ガスタービン燃焼器の外筒16
と燃焼室20と間の空間内に、窒素を供給する。
【0045】さて、ガス化炉9の負荷が上昇してガス化
ガス15の温度および発熱量が安定し、ガス化炉9から
ガス化ガス15を供給可能になったら、ガスタービン燃
焼器2は、部分負荷の状態で、運転モードを軽油焚きか
らガス焚きに切換える。運転条件が低負荷なので、ガス
タービン燃焼器2から排出される燃焼ガス28中の未燃
分の排出濃度を抑制するため、第2の窒素供給系統13
bは、窒素噴射ノズル214を介して、燃焼空気18中
に窒素を混合する。混合された空気は、燃焼室20に開
口している燃焼空気孔から、燃焼室20内に供給され
る。
【0046】ガスタービンの負荷上昇に伴い、ガス化ガ
ス15の流量が増加すると、燃焼室20の頭部の燃焼温
度が高くなる。そこで、第1の窒素供給系統12aを通
じて燃焼室20の頭部から窒素を供給し、局所的な燃焼
温度を低下させて、NOxの生成を抑制する。
【0047】第2の窒素供給系統13bと第1の窒素供
給系統13aとの流量比率は、第2の窒素供給系統13
bに設けてある流量制御弁213により制御する。した
がって、第1の窒素供給系統13aには、第2の窒素供
給系統13bの流量制御弁213のようなものが不要と
なり、従来よりも低い圧力でガスタービン燃焼器2に窒
素を供給できるようになる。
【0048】《実施例2》図2は、本発明によるガス化
発電プラントの実施例2のガスタービン燃焼器の構成を
示す図である。実施例2は、酸素製造装置6から供給さ
れる窒素を2つの窒素供給系統13a,13bに分け、
第2の窒素供給系統13bを用いて、窒素をガスタービ
ン3の車室内に供給する実施例である。
【0049】軽油燃焼において、ガスタービン3が定格
回転数に達した後、制御弁213および窒素噴射ノズル
214を介して、ガスタービン燃焼器2の燃焼空気18
中に窒素供給系統13bの窒素を混合する。空気と窒素
との混合ガスは、尾筒30を冷却しながら、尾筒30と
フロースリーブ31との間を流れ、燃焼室20に供給さ
れる。
【0050】ガス化炉9の負荷の上昇に伴い、安定した
ガス化ガス15の供給が可能になった後、ガスタービン
燃焼器2では、燃料を軽油からガスに切換える。
【0051】ガス専焼モードに切換えた後は、ガスター
ビン3の負荷上昇とともに、第2の窒素供給系統13b
に設けてある窒素流量制御弁213により、第1の窒素
供給系統13aおよび第2の窒素供給系統13bに供給
される窒素の流量比率を変化させる。
【0052】このように運用すると、ガスタービン3の
作動負荷範囲内において、特に部分負荷運転時の未燃分
の排出を抑制できるとともに、負荷上昇に伴うNOxの
発生量を低く抑え、しかも、窒素を従来よりも低い圧力
で供給できることになる。
【0053】また、圧縮機1の吐出空気18よりも供給
される窒素温度13bの温度が低いために、両者を混合
した後の温度は、空気18の温度よりも低くなる。した
がって、尾筒30の冷却性能が上がるという相乗効果も
ある。
【0054】《実施例3》図3は、本発明によるガス化
発電プラントの実施例3のガスタービン燃焼器の構成を
示す図である。実施例3は、2つに分けた窒素供給系統
13a,13bのうち、流量制御手段を有する第2の窒
素供給系統13bから供給される窒素を、ガスタービン
燃焼器外筒16および燃焼室20の側壁を利用し、燃焼
室20内に直接噴射する実施例である。
【0055】運転方法は、上記実施例1と同様である。
ガスタービン燃焼器2の着火から起動運転を経て、ガス
タービン3が定格回転数に達した後は、ガスタービン3
に供給される窒素13のほとんどが、窒素噴射ノズル2
14から燃焼室20内に直接噴射される。
【0056】実施例3の場合も、燃焼室20において、
火炎300が燃料ノズル24で保炎されるので、窒素を
燃焼室20に直接噴射しても、燃焼安定性が損なわれる
おそれはない。
【0057】《実施例4》図4は、本発明によるガス化
発電プラントの実施例4のガスタービン燃焼器の構成を
示す図である。実施例4は、2つに分けた窒素供給系統
13a,13bのうち、流量制御手段を有する第2の窒
素供給系統13bから供給される窒素を、ガスタービン
燃焼器外筒16のエンドカバー21を利用して、外筒1
6と燃焼室20との空間内に窒素噴射ノズル214を突
出させ、しかも、それら窒素噴射ノズル214を周方向
に複数本配置した実施例である。
【0058】実施例4においては、第1の窒素供給系統
13aから窒素を供給する場合に、燃料ノズルボディ2
05を介して燃料ノズル24に設けた窒素噴孔24cか
ら、窒素を燃焼室20内に直接噴射する。
【0059】外筒16と燃焼室20との空間内に配置さ
れた窒素噴射ノズル214から噴射された窒素は、燃焼
空気18と混合する。窒素と空気との混合ガス120
は、燃焼室20に開口している燃焼空気孔から、燃焼室
20内に順次供給される。したがって、第2の窒素供給
系統13bから供給された窒素は、燃料ノズル24の空
気旋回器24aを通過する空気中の酸素濃度を極端に低
下させることがなく、部分負荷条件でも、燃焼効率を低
下させない。
【0060】《実施例5》図5は、本発明によるガス化
発電プラントの実施例5のガスタービン燃焼器の構成を
示す図である。実施例5は、第1の窒素供給系統13a
からの窒素をガスタービン燃焼器2の頭部から噴射する
実施例である。ここでは、燃料15に第1の窒素供給系
統13aからの窒素を混合する構造を採用している。
【0061】ガスタービン3の着火から起動の運転を経
て、ガスタービンが定格回転数に達した後、部分負荷条
件または軽油焚きからガス焚きへの燃料切換え操作開始
前の負荷範囲において、ここではその位置を図示してい
ないがガスタービン燃焼器2の比較的下流側の位置で、
第2の窒素供給系統13bからの窒素を積極的に噴射す
る。
【0062】その後、ガスタービンの負荷上昇に伴い、
制御弁213の操作により、第1の窒素供給系統13a
に供給する窒素の流量比率を増加させ、燃料ノズル2の
ガス噴孔に通じる窒素流路から窒素を供給し、燃料ノズ
ル24内でガス化ガス15と混合すると、低発熱量のガ
ス15bが生成され、低温燃焼が可能になる。
【0063】第1の窒素供給系統13aの窒素をガスタ
ービン燃焼器2の頭部から供給する方法としては、燃焼
空気18に混合して空気旋回器24aに供給する方法、
燃料ノズルボディ205を介して燃料ノズル24に設け
た窒素噴射孔24cから燃焼室20内部に直接噴射する
方法、燃料ノズル24のガス噴孔24bに通じるガス流
路124内で混合する方法などが考えられる。
【0064】このようにガスタービン燃焼器2の頭部に
発生する高温領域に窒素13aを噴射すると、NOx低
減効果が得られる。
【0065】《実施例6》図6は、本発明によるガス化
発電プラントの実施例6のガスタービン燃焼器の構成を
示す図である。実施例6は、実施例5の第1の窒素供給
系統13aの構成およびその窒素混合方法と、上記実施
例1から実施例4のいずれかにおける第2の窒素供給系
統13bの構成およびその窒素混合方法とを組み合わせ
た実施例である。
【0066】ガスタービンの低負荷条件においては、ガ
スタービン燃焼器外筒16の側壁を利用して、第2の窒
素供給系統13bの窒素が、窒素噴射ノズル214から
噴射され、燃焼空気18と混合する。混合された空気1
20は、燃焼室20に形成してある燃焼空気孔を通じ
て、燃焼室20内に順次供給される。
【0067】火炎を保持するための空気旋回器24aを
通過する空気18に第1の窒素供給系統13aからの窒
素を直接混合する場合と比較して、燃焼室20に第2の
窒素供給系統13bからの窒素を混合する場合は、空気
旋回器24aを通過する空気120の酸素濃度を確保で
きるから、低負荷条件でも燃焼効率を維持できる。
【0068】また、ガスタービンの負荷が上昇する場合
は、制御弁213の操作により、第2の窒素供給系統1
3bから供給する窒素を減少させ、ガスタービン燃焼器
2の頭部に供給される第1の窒素供給系統13aへの流
量比率を増加させ、ガスタービン燃焼器2の頭部で、低
温燃焼させる。
【0069】この場合も、窒素の流量制御弁213が第
2の窒素供給系統13bに備えてあるために、第1の窒
素供給系統13aは、窒素を低い圧力で供給できる。
【0070】《運転方法》図7は、ガスタービンの無負
荷定格回転数から定格負荷までの間に、ガスタービン燃
焼器2に供給される軽油7の流量およびガス化ガス15
の流量と、本発明により比率を制御される第1の窒素供
給系統13aおよび第2の窒素供給系統13bの窒素流
量との関係を示す図である。
【0071】ガス化ガス15をガスタービン燃焼器2に
供給できるようになるまでは、ガスタービン燃焼器2
は、軽油7を燃料として運転する。定格回転数に達した
ら、ガスタービン燃焼器2に窒素を供給できるのはもち
ろんであるが、軽油7の燃焼時にも窒素を供給できる。
【0072】しかし、低負荷運転であるために、第1の
窒素供給系統13aには少量の窒素が供給されればよ
く、ガス化ガス15への燃料切換え操作が完了するま
で、ほとんどの窒素は、第2の窒素供給系統13bを通
じて、ガスタービン燃焼器2またはガスタービン3の車
室等に供給される。
【0073】その後、軽油7の流量を減少させるととも
に、ガス化ガス15の流量を増加させ、燃料切換え操作
を完了した後、ガスタービン3の負荷が上昇するにつれ
て、第2の窒素供給系統13bに設けた制御弁213を
徐々に閉めると、第1の窒素供給系統12aに供給され
る窒素流量が増加する。すなわち、第2の窒素供給系統
13bに設けた窒素流量制御弁213は、低負荷時には
ほぼ全開の状態で運用され、負荷上昇に伴って、弁開度
を閉める方向に制御される。
【0074】このように運用すると、上記の課題を解決
するような窒素供給方法を実行できる。
【0075】以上の実施例は、ガス化ガス15以外の燃
料として軽油7を用いることを想定して説明してきた
が、バックアップ用圧縮機5の吐出空気を利用し、ガス
化ガス15を発生させ、そのガス15でガスタービン3
を起動し、負荷を上昇させるように運用する場合も、本
発明の窒素の供給手段および運転方法を適用でき、同様
の効果が得られる。
【0076】
【発明の効果】本発明のガス化発電プラントおよびその
運転方法によれば、ガスタービンの作動負荷範囲内にお
いて、特に低負荷条件において、窒素を供給しながら、
未燃分の排出を抑制できる。
【0077】また、2つの窒素供給系統のうち、いずれ
か一方の窒素供給系統に設けた制御弁により流量を制御
するので、負荷に応じて窒素流量を適切に配分できる。
【0078】さらに、例えば第2の窒素供給系統に流量
制御弁を設けたため、高負荷条件においては、第1の窒
素供給系統からの窒素をより多く供給でき、従来よりも
低い圧力での窒素供給が可能となり、低NOx化とプラ
ント効率の向上とを達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による重質油ガス化複合発電プラントま
たは石炭ガス化複合発電プラントの実施例1の窒素供給
系統の構成と、ガスタービン用ガスタービン燃焼器の頭
部の構造とを示す図である。
【図2】本発明によるガス化発電プラントの実施例2の
ガスタービン燃焼器の構成を示す図である。
【図3】本発明によるガス化発電プラントの実施例3の
ガスタービン燃焼器の構成を示す図である。
【図4】本発明によるガス化発電プラントの実施例4の
ガスタービン燃焼器の構成を示す図である。
【図5】本発明によるガス化発電プラントの実施例5の
ガスタービン燃焼器の構成を示す図である。
【図6】本発明によるガス化発電プラントの実施例6の
ガスタービン燃焼器の構成を示す図である。
【図7】ガスタービンの無負荷定格回転数から定格負荷
までの間に、ガスタービン燃焼器2に供給される軽油7
の流量およびガス化ガス15の流量と、本発明により比
率を制御される第1の窒素供給系統13aおよび第2の
窒素供給系統13bの窒素流量との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 ガスタービン燃焼器 3 タービン 4 発電機 5 バックアップ用圧縮機 6 酸素製造装置 7 軽油 8 酸素昇圧機 9 ガス化炉 10 窒素昇圧機 13 窒素 13a 第1の窒素供給系統から噴射される窒素 13b 第2の窒素供給系統から噴射される窒素 15 ガス化ガス 16 ガスタービン燃焼器外筒 17 フロースリーブ 18 圧縮機の吐出空気 18a 抽気空気 18aa バックアップ用圧縮機の吐出空気 20 燃焼室 21 エンドカバー 22 油ノズル 23 酸化剤 24 燃料ノズル 24a 燃料ノズルの空気旋回器 24b 燃料噴孔 24c 窒素噴孔 28 燃焼ガス 30 尾筒 31 尾筒フロースリーブ 102 アトマイズ空気 120 窒素空気混合ガス 205 燃料ノズルボディ 213 窒素制御弁 214 第2の窒素供給系統の窒素噴射ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 明典 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 小林 成嘉 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 久松 暢 神奈川県横須賀市長坂二丁目6番1号 財 団法人 電力中央研究所内 (72)発明者 長谷川 武治 神奈川県横須賀市長坂二丁目6番1号 財 団法人 電力中央研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気から酸素を主成分とする酸化剤と窒
    素とを分離生成する酸素製造装置と、前記酸化剤により
    重油または石炭をガス化して燃料とするガス化炉と、ガ
    ス化ガスと空気とを混合し燃焼させるガスタービン燃焼
    器と、燃焼ガスにより駆動されるガスタービンと、前記
    ガスタービンに結合されて電力を出力する発電機とを含
    むガス化発電プラントにおいて、 前記酸素製造装置からの窒素を前記ガスタービン燃焼器
    の異なる燃焼領域にそれぞれ供給する複数の窒素供給系
    統を設けたことを特徴とするガス化発電プラント。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のガス化発電プラントに
    おいて、 前記複数の窒素供給系統のうち一つの系統を除いた残り
    の窒素供給系統に窒素の流量を制御する手段を設けたこ
    とを特徴とするガス化発電プラント。
  3. 【請求項3】 空気から酸素を主成分とする酸化剤と窒
    素とを分離生成する酸素製造装置と、前記酸化剤により
    重油または石炭をガス化して燃料とするガス化炉と、ガ
    ス化ガスと空気とを混合し燃焼させる燃焼室および前記
    燃焼室に前記ガス化ガスと空気とを供給する燃料ノズル
    を有するガスタービン燃焼器と、燃焼ガスにより駆動さ
    れるガスタービンと、前記ガスタービンに結合されて電
    力を出力する発電機とを含むガス化発電プラントにおい
    て、前記酸素製造装置からの窒素を前記ガスタービン燃
    焼器の異なる燃焼領域にそれぞれ供給する第1の窒素供
    給系統と第2の窒素供給系統とを設け、 前記2つの窒素供給系統のいずれか一方に窒素の流量を
    制御する制御弁を備えたことを特徴とするガス化発電プ
    ラント。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のガス化発電プラントに
    おいて、 前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する前記第2の窒
    素供給系統が、前記ガスタービン燃焼器の圧力容器の側
    壁から前記ガスタービン燃焼器内部の燃焼室側壁に開口
    する燃焼空気孔の近くの位置で燃焼空気に窒素を噴射し
    混合する手段を備えたことを特徴とするガス化発電プラ
    ント。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のガス化発電プラントに
    おいて、 前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する前記第2の窒
    素供給系統が、前記ガスタービン燃焼器の圧力容器の側
    壁から前記ガスタービン燃焼器内に直接噴射する手段を
    備えたことを特徴とするガス化発電プラント。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載のガス化発電プラントに
    おいて、 前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する前記第2の窒
    素供給系統が、前記ガスタービン燃焼器の圧力容器のエ
    ンドカバーから前記燃焼室と前記圧力容器との空間内
    に、燃焼室側壁に開口する燃焼空気孔近くまで突出させ
    た窒素噴射ノズルを放射状に複数本備えたことを特徴と
    するガス化発電プラント。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし請求項6のいずれか一項
    に記載のガス化発電プラントにおいて、 前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する前記第1の窒
    素供給系統が、保炎のための燃料ノズルに設けた空気旋
    回器を通過する燃焼空気中に窒素を混合する手段を備え
    たことを特徴とするガス化発電プラント。
  8. 【請求項8】 請求項3ないし請求項6のいずれか一項
    に記載のガス化発電プラントにおいて、 前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する前記第1の窒
    素供給系統が、燃料ノズルに設けた窒素噴射用の噴出孔
    から燃焼ガス中に窒素を直接噴射する手段を備えたこと
    を特徴とするガス化発電プラント。
  9. 【請求項9】 請求項3ないし請求項6のいずれか一項
    に記載のガス化発電プラントにおいて、 前記ガスタービン燃焼器に窒素を供給する前記第1の窒
    素供給系統が、燃料ノズルのガス噴孔に通じるガス流路
    内で燃料と窒素とを混合しガスの発熱量を低下させたガ
    スとして前記燃焼室内に噴射する手段を備えたことを特
    徴とするガス化発電プラント。
  10. 【請求項10】 請求項3ないし請求項9のいずれか一
    項に記載のガス化発電プラントの運転方法において、 前記ガスタービンの所定部分負荷条件に至るまで、前記
    第2の窒素供給系統に配置した制御弁によって、前記第
    2の窒素供給系統に供給する窒素流量を増加させ、前記
    ガスタービンに供給される全窒素量に対して前記第1の
    窒素供給系統から供給される窒素供給量をできるだけ少
    量になるように制御し、 前記ガスタービンの前記所定部分負荷条件から定格負荷
    条件に至るまで、前記第1の窒素供給系統から供給され
    る窒素量を増加するように制御することを特徴とするガ
    ス化発電プラントの運転方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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