JP2000344831A - 重合体の処理方法 - Google Patents

重合体の処理方法

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JP2000344831A
JP2000344831A JP2000100493A JP2000100493A JP2000344831A JP 2000344831 A JP2000344831 A JP 2000344831A JP 2000100493 A JP2000100493 A JP 2000100493A JP 2000100493 A JP2000100493 A JP 2000100493A JP 2000344831 A JP2000344831 A JP 2000344831A
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Japan
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polymer
vinyl polymer
compound
halogen
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JP2000100493A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Nakagawa
佳樹 中川
Kenichi Kitano
健一 北野
Sunao Fujita
直 藤田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合体自身、あるいは、該重合体を含有する
硬化性組成物の貯蔵安定性を改善したり、反応装置や該
重合体と接触する各種材料の腐食を防止する。特に、架
橋性シリル基を有する重合体の貯蔵安定性を大きく改善
する。 【解決手段】 ハロゲン基を有するビニル系重合体をオ
キシアニオン化合物により処理して、重合体中のハロゲ
ン含有量を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、ビニル系重合体の末端のハロゲ
ン基を処理する方法に関する。
【従来の技術】
【0002】主鎖末端に架橋性官能基としてアルケニル
基を有する重合体は、ヒドロシリル基含有化合物等を硬
化剤として用いることにより、あるいは、光反応を用い
ることにより架橋し、耐熱性、耐久性等の優れた硬化物
を与えることが知られている。このような、アルケニル
基を主鎖末端に有する重合体の主鎖骨格としては、ポリ
エチレンオキシド等のポリエーテル系重合体;ポリイソ
ブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロ
ロプレン又はそれらの水素添加物等の炭化水素系重合
体;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリカプロラクトン等のポリエステル系重合
体等が例示される。これらは、主鎖骨格と架橋形式に基
づき、様々な用途に用いられている。
【0003】これらの重合体はイオン重合や縮重合によ
り得られるが、ラジカル重合で得られるビニル系重合体
で主鎖末端に架橋性官能基を有するものは、ほとんど実
用化されていない。ビニル系重合体の中でも、(メタ)
アクリル系重合体は、高い耐候性、透明性等、上記のポ
リエーテル系重合体やポリエステル系重合体では得られ
ない特性を有しており、例えば、アルケニル基を主鎖末
端ではなく側鎖に有する(メタ)アクリル系重合体は、
高耐候性の塗料等に利用されている。
【0004】このようなアルケニル基を側鎖に有するビ
ニル系重合体に対して、アルケニル基を主鎖末端に有す
るビニル系重合体では、硬化物性の優れた硬化物を得る
ことができる。従って、これまで多くの研究者によっ
て、その簡便な製造方法が検討されてきたが、それらを
工業的に製造することは容易ではない。特開平4−13
2706公報では、重合体末端のハロゲン基を変換して
水酸基を導入する方法が開示されているが、水酸基を主
鎖末端に有する重合体を架橋させる場合、毒性や安定性
に問題があるイソシアネート化合物を用いなければなら
ないことが多いため、架橋性末端基としては、アルケニ
ル基や架橋性シリル基の方が好ましい。
【0005】特開平1−247403公報には、連鎖移
動剤としてアルケニル基含有ジスルフィドを用いて、両
末端にアルケニル基を有するビニル系重合体を合成する
方法が開示されている。また、特開平6−211922
公報には、同じく連鎖移動剤として水酸基を有するジス
ルフィドを用いて、両末端に水酸基を有するビニル系重
合体を合成し、更に、水酸基の反応性を利用して両末端
にアルケニル基を有するビニル系重合体を合成する方法
が開示されている。しかしながら、これらの方法では、
両末端に確実にアルケニル基を導入するために、連鎖移
動剤を大量に使用しなければならず、製造工程上問題が
ある。また、これらの方法では通常のラジカル重合が用
いられているため、得られる重合体の分子量及び分子量
分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)のコントロ
ールは困難である。
【0006】発明者らは、最近、制御ラジカル重合、好
ましくはリビングラジカル重合、さらに好ましくは原子
移動ラジカル重合を利用することにより、ビニル系重合
体の末端にアルケニル基、架橋性シリル基、水酸基等の
様々な官能基を導入する方法を発明してきた。(特開平
11−080249、特開平11−080250、特開
平11−005815、特開平11−116617、特
開平11−116606、特開平11−080571、
特開平11−080570、特開平11−13093
1、特開平11−100433、特開平11−1167
63、特開平9−272714号、特開平9−2727
15号等を参照)。
【0007】一方、重合体がハロゲンを含有する場合、
この重合体を種々の用途に用いるにあたり、様々な問題
が生じることがある。例えば、接触する金属を腐食させ
たり、硬化性組成物の貯蔵安定性を低下させたりする。
例えば原子移動ラジカル重合により重合体を得た場合
は、重合体末端にハロゲンが導入されることから、上記
のような問題が特に顕著である。
【0008】WO99/54365号公報には、特定の
二重結合を有する化合物への付加・脱離反応を利用する
ことにより重合体末端からハロゲン基をハロゲン含有化
合物として除去する方法が開示されているが、この方法
ではハロゲン化水素等の酸性化合物が生成する。また、
予期せぬ架橋反応等の副反応が進行する可能性がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、ハロゲンを含有する重合体のハロゲン含有量を低
減し、接触金属の腐食や貯蔵安定性の低下などの問題が
ない重合体や硬化性組成物を与えることを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハロゲン基を
有するビニル系重合体(I)をオキシアニオン化合物に
より処理して、重合体中のハロゲン含有量を低減させ
る、低ハロゲン含量のビニル系重合体の製造方法に関す
る。
【0011】ビニル系重合体(I)は、分子鎖末端に、
ハロゲン基を有することが好ましい。またビニル系重合
体(I)は、末端構造中に、上記ハロゲン基に加えて、
ハロゲン基以外の官能基を更に有することが好ましい。
【0012】ビニル系重合体(I)は、限定はされない
が、アルケニル基、シリル基、エポキシ基、水酸基、ア
ミノ基からなる群より選ばれる基を、末端構造中に少な
くとも一つ有することが好ましい。
【0013】ビニル系重合体(I)が、アルケニル基を
末端構造中に有する場合に、オキシアニオン化合物によ
るハロゲン基の除去を実施した後、架橋性シリル基を有
するヒドロシラン化合物を上記アルケニル基に付加させ
ることが好ましい。オキシアニオン化合物は、限定はさ
れないが、オキシアニオン基以外の官能基を有さないも
のであることが好ましい。
【0014】オキシアニオン化合物は、一般式1で表わ
される基を有するものであることが好ましく、さらに一
般式1において、Rが一般式2で表される有機基であ
ることが好ましい。 M−R− (1) (式中、Rは、1個以上のエーテル結合又はエステル
結合を含んでいてもよい有機基を表す。Mは、アルカ
リ金属イオン又は4級アンモニウムイオンを表す。) −C(O)−R− (2) (式中、Rは、1個以上のエーテル結合若しくはエス
テル結合を含んでいてもよい有機基を表す。)
【0015】一般式1または2において、RまたはR
が、1価あるいは2価の有機基であることが好まし
い。また、一般式2において、Rが芳香族系基である
ことが好ましい。一般式1において、Mがカリウムイ
オンであることが好ましい。
【0016】また、オキシアニオン化合物は、アルコキ
シド塩、フェノキシド塩及びカルボキシレート塩からな
る群より選択される少なくとも1種の塩であり、その対
イオンが、アルカリ金属イオン又は4級アンモニウムイ
オンであることが好ましい。なかでも、1価又は2価の
カルボキシレート塩であることがより好ましく、安息香
酸類又は酢酸のいずれかに由来するものであることが更
に好ましい。
【0017】ビニル系重合体(I)は、原子移動ラジカ
ル重合により製造されたものであることが好ましい。ビ
ニル系重合体(I)の末端のハロゲン基としては、特に
限定はされないが、一般式3で表わされる構造のものが
挙げられる。 −C(R)(R)(X) (3) (式中、R及びRは、同一又は異なって、上記重合
体を構成するビニル系モノマーの重合性炭素−炭素二重
結合基に結合した基に由来する、水素原子又は1価の有
機基を表す。Xは、塩素、臭素又はヨウ素を表す。)
【0018】また、ビニル系重合体(I)の末端のハロ
ゲン基としては、原子移動ラジカル重合において、重合
中あるいは重合終点において、重合性の低いオレフィン
化合物を添加し、重合体末端に該オレフィンが付加して
生成したハロゲン基が挙げられる。
【0019】ビニル系重合体(I)の主鎖が(メタ)ア
クリル系重合体、あるいは、スチレン系重合体であるこ
とが好ましく、特に、アクリル系重合体であることが好
ましい。ビニル系重合体(I)のゲルパーミエーション
クロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、1.8
未満の値であることが好ましい。
【0020】ビニル系重合体(I)の数平均分子量は、
500〜100000の範囲にあることが好ましい。本
発明は、更にまた、上記方法によってハロゲン基を除去
されたビニル系重合体でもある。本発明は、更にまた、
上記方法によって処理された末端構造中に架橋性シリル
基を有するビニル系重合体を含有する硬化性組成物でも
ある。
【0021】本発明は、更にまた、上記方法によって処
理された末端構造中にアルケニル基を有する重合体
(A)、及び、ヒドロシリル基含有化合物(B)を含有
する硬化性組成物でもある。以下、本発明を詳述する。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は、末端にハロゲン基を有
するビニル系重合体(I)をオキシアニオン化合物によ
り処理して、重合体中のハロゲン含有量を低減させる、
ビニル系重合体の製造方法に関する。
【0023】オキシアニオン化合物は、限定はされない
が、オキシアニオン基以外の官能基を有さないものであ
ることが好ましい。処理するビニル系重合体の物性に対
して、ハロゲン基を処理することによりできるだけ影響
を与えないためである。
【0024】オキシアニオン化合物は、一般式1で表わ
される基を有するものであることが好ましく、さらに一
般式1において、Rが一般式2で表されるものである
ことが好ましい。 M−R− (1) (式中、Rは、1個以上のエーテル結合又はエステル
結合を含んでいてもよい有機基を表す。Mは、アルカ
リ金属イオン又は4級アンモニウムイオンを表す。) −C(O)−R− (2) (式中、Rは、直接結合、又は、1個以上のエーテル
結合若しくはエステル結合を含んでいてもよい有機基を
表す。)
【0025】上記一般式(1)または(2)において、
およびRは、1個以上のエーテル結合又はエステ
ル結合を含んでいてもよい有機基を表す。有機基として
は、1価、2価、3価、4価のどれでも構わないが、1
価、2価が好ましい。また、一般式(1)又は(2)の
、Rは、それぞれ炭素数1〜20の1価又は2価
の炭化水素基であることが好ましい。
【0026】1価の有機基の具体例としては、限定はさ
れないが、具体的には以下のような基が例示される。−
(CH−CH、−CH(CH)−(CH
−CH、−CH(CHCH)−(CH
CH、−CH(CHCH、−C(CH
−(CH−CH、−C(CH)(CHCH
)−(CH−CH、−C、−C
(CH)、−C(CH、−(CH
−C、−(CH−C(CH)、−
(CH−C(CH (nは0以上の整数で、各基の合計炭素数は20以下)
【0027】2価の有機基の具体例としては、−(CH
−(nは、1〜20の整数を表す。);−CH
(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH
−、−C(CH)(CHCH)−、−C(C
CH−、−CHCH(CH)−;−(C
−O−(nは1〜20の整数を表す。);−C
H(CH)−O−、−CH(CHCH)−O−、
−C(CH−O−、−C(CH)(CH
)−O−、−C(CHCH−O−;−(C
−O−CH−(nは、1〜19の整数を表
す。);−CH(CH)−O−CH−、−CH(C
CH)−O−CH−、−C(CH−O−
CH−、−C(CH)(CHCH)−O−CH
−、−C(CHCH−O−CH−、−(CH
−OC(O)−;−(CH−OC(O)−
(CH−(m及びnは、同一又は異なって、0〜
19の整数を表す。ただし、0≦m+n≦19を満た
す。);−(CH−C(O)O−(CH
(m及びnは、同一又は異なって、0〜19の整数を表
す。ただし、0≦m+n≦19を満たす。);−CH
−C(O)O−(CH−O−CH−、−CH
(CH)−C(O)O−(CH−O−CH
−、−CH(CHCH)−C(O)O−(C
−O−、−C(CH−C(O)O−、−
C(CH)(CHCH)−C(O)O−、−C(C
CH−C(O)O−等が挙げられる。
【0028】また、2価の有機基の具体例としては、ベ
ンゼン環を含んでいてもよい。この場合の具体例として
は、o−,m−,p−C−、o−,m−,p−C
−CH−、o−,m−,p−C−O−、
o−,m−,p−C−O−CH−、o−,m
−,p−C−O−CH(CH)−、o−,m
−,p−C−O−C(CH−;o−,m
−,p−C−(CH −(nは、0〜14の
整数を表す。);o−,m−,p−C−O−(C
−(nは、0〜14の整数を表す。);o−,
m−,p−CH−C−、o−,m−,p−CH
−C−CH−、o−,m−,p−CH −C
−O−、o−,m−,p−CH−C−O
−CH−、o−,m−,p−CH−C−O−
CH(CH)−;o−,m−,p−CH −C
−O−C(CH−;o−,m−,p−CH−C
−(CH−(nは、0〜13の整数を表
す。);o−,m−,p−CH−C −O−(C
−(nは、0〜13の整数を表す。);o−,
m−,p−C−C(O)O−、o−,m−,p−
CH−C−C(O)O−;o−,m−,p−C
(O)−C−C(O)O−(CH−(n
は、0〜12の整数を表す。)等が挙げられる。
【0029】上記一般式1において、Mは、オキシア
ニオンの対カチオンであり、アルカリ金属イオン又は4
級アンモニウムイオンを表す。上記アルカリ金属イオン
としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオン等が挙げられ、好ましくは、ナトリウムイオン
又はカリウムイオンであり、特に好ましくは、カリウム
イオンである。上記4級アンモニウムイオンとしては、
テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモ
ニウムイオン、トリメチルベンジルアンモニウムイオ
ン、トリメチルドデシルアンモニウムイオン、テトラブ
チルアンモニウムイオン、ジメチルピペリジニウムイオ
ン等が挙げられる。
【0030】<ビニル系重合体(I)について> <重合体の主鎖>本発明のビニル系重合体(I)の主鎖
を構成するモノマーとしては特に制約はなく、各種のも
のを用いることができる。例示するならば、(メタ)ア
クリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n
−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)ア
クリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n
−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−
n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、
(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)ア
クリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)
アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、
(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ス
テアリル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)ア
クリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メ
トキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)ア
クリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、
(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリ
ロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)
アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アク
リル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸
2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2
−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−
パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、
(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)
アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジ
パーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パ
ーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、
(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、
(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、
(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチ
ル等の(メタ)アクリル酸系モノマー;スチレン、ビニ
ルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ス
チレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系モノマー;
パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ
化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ
素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン
酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキル
エステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル
及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミ
ド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマ
レイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、
ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニル
マレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド
系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のニトリル基含有ビニル系モノマー;アクリルアミド、
メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、
安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;
エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イ
ソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。こ
れらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても
構わない。なかでも、生成物の物性等から、スチレン系
モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーが好まし
い。より好ましくは、アクリル酸エステルモノマー及び
メタクリル酸エステルモノマーであり、更に好ましく
は、アクリル酸ブチルである。本発明においては、これ
らの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合させても
構わなく、その際は、これらの好ましいモノマーが重量
比で40%含まれていることが好ましい。
【0031】<分子量および分子量分布>本発明のビニ
ル系重合体は、分子量分布、すなわち、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が
好ましくは1.8未満であり、さらに好ましくは1.7
以下であり、より好ましくは1.6以下であり、特に好
ましくは1.5以下であり、特別に好ましくは1.4以
下であり、最も好ましくは1.3以下である。本発明に
おけるGPC測定の際には、通常は、クロロホルム又は
テトラヒドロフラン等を移動相として、ポリスチレンゲ
ルカラム等を使用し、分子量の値はポリスチレン換算値
等で求めている。
【0032】本発明のビニル系重合体(I)の数平均分
子量は、限定はされないが、500〜100000の範
囲が好ましく、3000〜40000がさらに好まし
い。分子量が500以下であると、ビニル系重合体の本
来の特性が発現されにくく、また、100000以上で
あると、ハンドリングが困難になる。
【0033】<重合方法>本発明の末端にハロゲン基を
有するビニル系重合体の製法については特に制限はな
い。重合体主鎖について、ビニル系重合体は一般に、ア
ニオン重合あるいはラジカル重合によって製造される
が、本発明においては、リビングラジカル重合、あるい
は、連鎖移動剤を用いたラジカル重合によって製造され
るのが好ましく、特に前者が好ましい。
【0034】本発明のビニル系重合体(I)を合成する
方法において用いられるラジカル重合法は、重合開始剤
としてアゾ系化合物、過酸化物などを用いて、特定の官
能基を有するモノマーとビニル系モノマーとを単に共重
合させる「一般的なラジカル重合法」と、末端などの制
御された位置に特定の官能基を導入することが可能な
「制御ラジカル重合法」に分類できる。
【0035】「一般的なラジカル重合法」は簡便な方法
であるが、この方法では特定の官能基を有するモノマー
は確率的にしか重合体中に導入されないので、官能化率
の高い重合体を得ようとした場合には、このモノマーを
かなり大量に使う必要があり、逆に少量使用ではこの特
定の官能基が導入されない重合体の割合が大きくなると
いう問題点がある。またフリーラジカル重合であるた
め、分子量分布が広く粘度の高い重合体しか得られない
という問題点もある。
【0036】「制御ラジカル重合法」は、更に、特定の
官能基を有する連鎖移動剤を用いて重合をおこなうこと
により末端に官能基を有するビニル系重合体が得られる
「連鎖移動剤法」と、重合生長末端が停止反応などを起
こさずに生長することによりほぼ設計どおりの分子量の
重合体が得られる「リビングラジカル重合法」とに分類
することができる。
【0037】「連鎖移動剤法」は、官能化率の高い重合
体を得ることが可能であるが、開始剤に対してかなり大
量の特定の官能基を有する連鎖移動剤が必要であり、処
理も含めて経済面で問題がある。また上記の「一般的な
ラジカル重合法」と同様、フリーラジカル重合であるた
め分子量分布が広く、粘度の高い重合体しか得られない
という問題点もある。
【0038】これらの重合法とは異なり、「リビングラ
ジカル重合法」は、重合速度が高く、ラジカル同士のカ
ップリングなどによる停止反応が起こりやすいため制御
の難しいとされるラジカル重合でありながら、停止反応
が起こりにくく、分子量分布の狭い(Mw/Mnが1.
1〜1.5程度)重合体が得られるとともに、モノマー
と開始剤の仕込み比によって分子量は自由にコントロー
ルすることができる。
【0039】従って「リビングラジカル重合法」は、分
子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得ることができる
上に、特定の官能基を有するモノマーを重合体のほぼ任
意の位置に導入することができるため、上記特定の官能
基を有するビニル系重合体の製造方法としてはより好ま
しいものである。
【0040】なお、リビング重合とは狭義においては、
末端が常に活性を持ち続けて分子鎖が生長していく重合
のことをいうが、一般には、末端が不活性化されたもの
と活性化されたものが平衡状態にありながら生長してい
く擬リビング重合も含まれる。本発明における定義も後
者である。
【0041】「リビングラジカル重合法」は近年様々な
グループで積極的に研究がなされている。その例として
は、たとえばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
ソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)、19
94年、116巻、7943頁に示されるようなコバル
トポルフィリン錯体を用いるもの、マクロモレキュール
ズ(Macromolecules)、1994年、2
7巻、7228頁に示されるようなニトロキシド化合物
などのラジカル捕捉剤を用いるもの、有機ハロゲン化物
等を開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする「原子移動ラ
ジカル重合」(Atom Transfer Radic
al Polymerization:ATRP)など
があげられる。
【0042】「リビングラジカル重合法」の中でも、有
機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物等
を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマー
を重合する「原子移動ラジカル重合法」は、上記の「リ
ビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変換反
応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や触
媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有
するビニル系重合体の製造方法としてはさらに好まし
い。この原子移動ラジカル重合法としては例えばMat
yjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカ
ン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.So
c.)1995年、117巻、5614頁、マクロモレ
キュールズ(Macromolecules)1995
年、28巻、7901頁,サイエンス(Scienc
e)1996年、272巻、866頁、WO96/30
421号公報、WO97/18247号公報、WO98
/01480号公報、WO98/40415号公報、あ
るいはSawamotoら、マクロモレキュールズ(M
acromolecules)1995年、28巻、1
721頁などが挙げられる。
【0043】本発明において、これらのうちどの方法を
使用するかは特に制約はないが、基本的には制御ラジカ
ル重合が利用され、更に制御の容易さなどからリビング
ラジカル重合が好ましく、特に、後述するように基本的
に生長末端にハロゲン基が残存する原子移動ラジカル重
合法において、本発明は効果を発揮する。
【0044】まず、制御ラジカル重合のうちの一つ、連
鎖移動剤を用いた重合について説明する。連鎖移動剤
(テロマー)を用いたラジカル重合としては、特に限定
されないが、本発明に適した末端構造を有したビニル系
重合体を得る方法としては、次の2つの方法が例示され
る。
【0045】特開平4−132706号公報に示されて
いるようなハロゲン化炭化水素を連鎖移動剤として用い
てハロゲン末端の重合体を得る方法と、特開昭61−2
71306号公報、特許2594402号公報、特開昭
54−47782号公報に示されているような水酸基含
有メルカプタンあるいは水酸基含有ポリスルフィド等を
連鎖移動剤として用いて水酸基末端の重合体を得る方法
である。
【0046】次に、リビングラジカル重合について説明
する。そのうち、まず、ニトロキシド化合物などのラジ
カル捕捉剤を用いる方法について説明する。この重合で
は一般に安定なニトロキシフリーラジカル(=N−O
・)をラジカルキャッピング剤として用いる。このよう
な化合物類としては、限定はされないが、2,2,6,
6−置換−1−ピペリジニルオキシラジカルや2,2,
5,5−置換−1−ピロリジニルオキシラジカル等、環
状ヒドロキシアミンからのニトロキシフリーラジカルが
好ましい。置換基としてはメチル基やエチル基等の炭素
数4以下のアルキル基が適当である。具体的なニトロキ
シフリーラジカル化合物としては、限定はされないが、
2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキ
シラジカル(TEMPO)、2,2,6,6−テトラエ
チル−1−ピペリジニルオキシラジカル、2,2,6,
6−テトラメチル−4−オキソ−1−ピペリジニルオキ
シラジカル、2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロ
リジニルオキシラジカル、1,1,3,3−テトラメチ
ル−2−イソインドリニルオキシラジカル、N,N−ジ
−t−ブチルアミンオキシラジカル等が挙げられる。ニ
トロキシフリーラジカルの代わりに、ガルビノキシル
(galvinoxyl)フリーラジカル等の安定なフ
リーラジカルを用いても構わない。
【0047】上記ラジカルキャッピング剤はラジカル発
生剤と併用される。ラジカルキャッピング剤とラジカル
発生剤との反応生成物が重合開始剤となって付加重合性
モノマーの重合が進行すると考えられる。両者の併用割
合は特に限定されるものではないが、ラジカルキャッピ
ング剤1モルに対し、ラジカル開始剤0.1〜10モル
が適当である。
【0048】ラジカル発生剤としては、種々の化合物を
使用することができるが、重合温度条件下で、ラジカル
を発生しうるパーオキシドが好ましい。このパーオキシ
ドとしては、限定はされないが、ベンゾイルパーオキシ
ド、ラウロイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド
類、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシ
ド等のジアルキルパーオキシド類、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘ
キシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシカー
ボネート類、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−
ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステ
ル類等がある。特にベンゾイルパーオキシドが好まし
い。さらに、パーオキシドの代わりにアゾビスイソブチ
ロニトリルのようなラジカル発生性アゾ化合物等のラジ
カル発生剤も使用しうる。
【0049】Macromolecules 199
5,28,2993で報告されているように、ラジカル
キャッピング剤とラジカル発生剤を併用する代わりに、
下図のようなアルコキシアミン化合物を開始剤として用
いても構わない。
【0050】
【化1】
【0051】アルコキシアミン化合物を開始剤として用
いる場合、それが上図で示されているような水酸基等の
官能基を有するものを用いると末端に官能基を有する重
合体が得られる。
【0052】上記のニトロキシド化合物などのラジカル
捕捉剤を用いる重合で用いられるモノマー、溶媒、重合
温度等の重合条件は、限定されないが、次に説明する原
子移動ラジカル重合について用いるものと同様で構わな
い。
【0053】次に、本発明のリビングラジカル重合とし
てより好ましい原子移動ラジカル重合法について説明す
る。この原子移動ラジカル重合では、有機ハロゲン化
物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有する有機
ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有するカルボ
ニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化合
物)、あるいはハロゲン化スルホニル化合物等が開始剤
として用いられる。そのため、原子移動ラジカル重合の
末端には、一般的にハロゲン基が存在することになり、
本発明の方法が非常に効果を発揮する。
【0054】上述の開始剤を具体的に例示するならば、
−CHX、C−C(H)(X)C
、C−C(X)(CH (ただし、上の化学式中、Cはフェニル基、Xは
塩素、臭素、またはヨウ素) R−C(H)(X)−CO、R−C(C
)(X)−CO、R−C(H)(X)−C
(O)R、R−C(CH)(X)−C(O)
、(式中、R、Rは水素原子または炭素数1〜
20のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基、
Xは塩素、臭素、またはヨウ素) R−C−SOX (上式において、Rは水素原子または炭素数1〜20
のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基、Xは
塩素、臭素、またはヨウ素) 等が挙げられる。
【0055】原子移動ラジカル重合の開始剤として、重
合を開始する官能基以外の官能基を有する有機ハロゲン
化物又はハロゲン化スルホニル化合物を用いることもで
きる。このような場合、一方の主鎖末端に官能基を、他
方の主鎖末端にハロゲン基を有するビニル系重合体が製
造される。このような官能基としては、アルケニル基、
架橋性シリル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ
基、アミド基等が挙げられる。
【0056】アルケニル基を有する有機ハロゲン化物と
しては限定されず、例えば、一般式4に示す構造を有す
るものが例示される。 RC(X)−R10−R11−C(R)=CH (4) (式中、Rは水素、またはメチル基、R、Rは水
素、または、炭素数1〜20の1価のアルキル基、アリ
ール基、またはアラルキル、または他端において相互に
連結したもの、R10は、−C(O)O−(エステル
基)、−C(O)−(ケト基)、またはo−,m−,p
−フェニレン基、R11は直接結合、または炭素数1〜
20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んで
いても良い、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
【0057】置換基R、Rの具体例としては、水
素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ
る。RとRは他端において連結して環状骨格を形成
していてもよい。
【0058】一般式4で示される、アルケニル基を有す
る有機ハロゲン化物の具体例としては、XCH
(O)O(CHCH=CH、HCC(H)
(X)C(O)O(CHCH=CH、(H
C)C(X)C(O)O(CHCH=C
、CHCHC(H)(X)C(O)O(C
CH=CH
【0059】
【化2】
【0060】(上記の各式において、Xは塩素、臭素、
またはヨウ素、nは0〜20の整数) XCHC(O)O(CHO(CHCH=
CH、HCC(H)(X)C(O)O(CH
O(CHCH=CH、(HC)C(X)C
(O)O(CHO(CHCH=CH、C
CHC(H)(X)C(O)O(CH
(CHCH=CH
【0061】
【化3】
【0062】(上記の各式において、Xは塩素、臭素、
またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整
数) o,m,p−XCH−C−(CH−CH
=CH、o,m,p−CHC(H)(X)−C
−(CH−CH=CH、o,m,p−CH
CHC(H)(X)−C−(CH−CH
=CH、(上記の各式において、Xは塩素、臭素、ま
たはヨウ素、nは0〜20の整数) o,m,p−XCH−C−(CH−O−
(CH−CH=CH、o,m,p−CH
(H)(X)−C−(CH−O−(C
−CH=CH、o,m,p−CHCH
(H)(X)−C−(CH−O−(C
CH=CH、(上記の各式において、Xは塩
素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0
〜20の整数) o,m,p−XCH−C−O−(CH
CH=CH、o,m,p−CHC(H)(X)−C
−O−(CH−CH=CH、o,m,p
−CHCHC(H)(X)−C−O−(CH
−CH=CH、(上記の各式において、Xは塩
素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数) o,m,p−XCH−C−O−(CH
O−(CH−CH=CH、o,m,p−CH
C(H)(X)−C−O−(CH−O−
(CH−CH=CH、o,m,p−CHCH
C(H)(X)−C−O−(CH−O−
(CH−CH=CH、(上記の各式において、
Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、
mは0〜20の整数)
【0063】アルケニル基を有する有機ハロゲン化物と
してはさらに一般式5で示される化合物が挙げられる。 HC=C(R)−R11−C(R)(X)−R12−R (5) (式中、R、R、R、R11、Xは上記に同じ、
12は、直接結合、−C(O)O−(エステル基)、
−C(O)−(ケト基)、または、o−,m−,p−フ
ェニレン基を表す)
【0064】R10は直接結合、または炭素数1〜20
の2価の有機基(1個以上のエーテル結合を含んでいて
も良い)であるが、直接結合である場合は、ハロゲンの
結合している炭素にビニル基が結合しており、ハロゲン
化アリル化物である。この場合は、隣接ビニル基によっ
て炭素−ハロゲン結合が活性化されているので、R12
としてC(O)O基やフェニレン基等を有する必要は必
ずしもなく、直接結合であってもよい。R11が直接結
合でない場合は、炭素−ハロゲン結合を活性化するため
に、R12としてはC(O)O基、C(O)基、フェニ
レン基が好ましい。
【0065】一般式5の化合物を具体的に例示するなら
ば、CH=CHCHX、CH=C(CH)CH
X、CH=CHC(H)(X)CH、CH=C
(CH)C(H)(X)CH、CH=CHC
(X)(CH、CH=CHC(H)(X)C
、CH=CHC(H)(X)CH(CH
CH=CHC(H)(X)C、CH=CHC
(H)(X)CH、CH=CHCH
(H)(X)−COR、CH=CH(CH
(H)(X)−COR、CH=CH(CH
(H)(X)−COR、CH=CH(CH
(H)(X)−COR、CH=CHCHC(H)
(X)−C、CH=CH(CH C(H)
(X)−C、CH=CH(CHC(H)
(X)−C、(上記の各式において、Xは塩素、
臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1〜20のアルキル
基、アリール基、アラルキル基)等を挙げることができ
る。
【0066】アルケニル基を有するハロゲン化スルホニ
ル化合物の具体例を挙げるならば、o−,m−,p−C
=CH−(CH−C−SOX、o
−,m−,p−CH=CH−(CH−O−C
−SOX、(上記の各式において、Xは塩素、臭
素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)等である。
【0067】上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン
化物としては特に限定されず、例えば一般式6に示す構
造を有するものが例示される。 RC(X)−R10−R11−C(H)(R)CH−[Si(R132−b(Y)O]−Si(R143−a(Y) (6) (式中、R、R、R、R10、R11、Xは上記
に同じ、R13、R14は、いずれも炭素数1〜20の
アルキル基、アリール基、アラルキル基、または
(R’)SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭
化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、
異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ
基を示し、R13またはR14が2個以上存在すると
き、それらは同一であってもよく、異なっていてもよ
い。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以
上存在するときそれらは同一であってもよく、異なって
いてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは
0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。
ただし、a+mb≧1であることを満足するものとす
る)
【0068】一般式6の化合物を具体的に例示するなら
ば、XCHC(O)O(CHSi(OCH
、CHC(H)(X)C(O)O(CHSi
(OCH、(CHC(X)C(O)O(C
Si(OCH、XCHC(O)O(C
Si(CH)(OCH、CH
(H)(X)C(O)O(CHSi(CH
(OCH、(CHC(X)C(O)O(C
Si(CH)(OCH、(上記の各式
において、Xは塩素、臭素、ヨウ素、nは0〜20の整
数、)
【0069】XCHC(O)O(CHO(CH
Si(OCH、HCC(H)(X)C
(O)O(CHO(CHSi(OCH
、(H C)C(X)C(O)O(CH
(CHSi(OCH、CHCH
(H)(X)C(O)O(CHO(CH
i(OCH、XCHC(O)O(CH
(CHSi(CH)(OCH、HCC
(H)(X)C(O)O(CHO(CH
Si(CH)(OCH、(HC)C(X)
C(O)O(CHO(CH−Si(C
)(OCH、CHCHC(H)(X)C
(O)O(CHO(CH−Si(CH
(OCH、(上記の各式において、Xは塩素、臭
素、ヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整
数)
【0070】o,m,p−XCH−C−(CH
Si(OCH、o,m,p−CH
(H)(X)−C−(CHSi(OC
、o,m,p−CHCHC(H)(X)−
−(CHSi(OCH、o,m,
p−XCH−C−(CHSi(OC
、o,m,p−CHC(H)(X)−C
−(CHSi(OCH、o,m,p−C
CHC(H)(X)−C−(CH
i(OCH、o,m,p−XCH−C
(CH−O−(CH Si(OCH
o,m,p−CHC(H)(X)−C−(CH
−O−(CHSi(OCH、o,
m,p−CHCHC(H)(X)−C−(C
−O−(CHSi(OCH、o,
m,p−XCH−C−O−(CHSi
(OCH、o,m,p−CHC(H)(X)−
−O−(CHSi(OCH 、o,
m,p−CHCHC(H)(X)−C−O−
(CH−Si(OCH、o,m,p−XC
−C−O−(CH−O−(CH
−Si(OCH、o,m,p−CHC(H)
(X)−C −O−(CH−O−(CH
Si(OCH、o,m,p−CHCH
(H)(X)−C−O−(CH−O−(C
Si(OCH、(上記の各式において、
Xは塩素、臭素、またはヨウ素)等が挙げられる。
【0071】上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン
化物としてはさらに、一般式7で示される構造を有する
ものが例示される。 (R143−a(Y)Si−[OSi(R132−b(Y)−CH −C(H)(R)−R11−C(R)(X)−R12−R (7) (式中、R、R、R、R11、R12、R13
14、a、b、m、X、Yは上記に同じ)
【0072】このような化合物を具体的に例示するなら
ば、(CHO)SiCHCHC(H)(X)C
、(CHO)(CH)SiCHCH
(H)(X)C、(CHO)Si(CH
C(H)(X)−COR、(CHO)(C
)Si(CHC(H)(X)−COR、
(CHO)Si(CHC(H)(X)−CO
R、(CHO)(CH)Si(CH
(H)(X)−COR、(CHO)Si(C
C(H)(X)−COR、(CHO)
(CH)Si(CHC(H)(X)−CO
R、(CHO)Si(CHC(H)(X)−
COR、(CHO)(CH)Si(CH
C(H)(X)−COR、(CHO)Si(CH
C(H)(X)−C、(CHO)(C
)Si(CHC(H)(X)−C
(CHO)Si(CHC(H)(X)−C
、(CHO)(CH)Si(CH
(H)(X)−C、(上記の各式において、Xは
塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1〜20のアル
キル基、アリール基、アラルキル基)等が挙げられる。
【0073】上記ヒドロキシル基を持つ有機ハロゲン化
物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限
定されず、下記のようなものが例示される。 HO−(CH−OC(O)C(H)(R)(X) (上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ
素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、
アリール基、アラルキル基、nは1〜20の整数)
【0074】上記アミノ基を持つ有機ハロゲン化物、ま
たはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定され
ず、下記のようなものが例示される。 HN−(CH−OC(O)C(H)(R)
(X) (上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ
素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、
アリール基、アラルキル基、nは1〜20の整数)
【0075】上記エポキシ基を持つ有機ハロゲン化物、
またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定さ
れず、下記のようなものが例示される。
【0076】
【化4】
【0077】(上記の各式において、Xは塩素、臭素、
またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、nは1〜20の
整数) 2つ以上の開始点を持つ有機ハロゲン化物、またはハロ
ゲン化スルホニル化合物が開始剤として用いることもで
きる。具体的に例示するならば、
【0078】
【化5】
【0079】
【化6】
【0080】等があげられる。この重合において用いら
れるビニル系モノマーとしては特に制約はなく、既に例
示したものをすべて好適に用いることができる。
【0081】重合触媒として用いられる遷移金属錯体と
しては特に限定されないが、好ましくは周期律表第7
族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属
とする金属錯体錯体である。更に好ましいものとして、
0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は
2価のニッケルの錯体が挙げられる。なかでも、銅の錯
体が好ましい。1価の銅化合物を具体的に例示するなら
ば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化
第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合
物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビ
ピリジル及びその誘導体、1,10−フェナントロリン
及びその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペン
タメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリス
(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等の配位子
が添加される。また、2価の塩化ルテニウムのトリスト
リフェニルホスフィン錯体(RuCl(PP
)も触媒として好適である。ルテニウム化合物
を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウ
ムアルコキシド類が添加される。更に、2価の鉄のビス
トリフェニルホスフィン錯体(FeCl(PPh
)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯
体(NiCl(PPh)、及び、2価のニッケ
ルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr(PB
)も、触媒として好適である。
【0082】重合は無溶剤または各種の溶剤中で行うこ
とができる。溶剤の種類としては、ベンゼン、トルエン
等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルア
ルコール等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、プロ
ピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、エチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート
系溶媒等が挙げられ、単独または2種以上を混合して用
いることができる。また、重合は室温〜200℃の範囲
で行うことができ、好ましくは50〜150℃である。
【0083】原子移動ラジカル重合の末端としては、一
般式3で表わされる構造のものが挙げられる。 −C(R)(R)(X) (3) (式中、R及びRは、同一又は異なって、重合体を
構成するビニル系モノマーの重合性炭素−炭素二重結合
基に結合した基に由来する、水素原子又は1価の有機基
を表す。Xは、塩素、臭素又はヨウ素を表す。)
【0084】また、ビニル系重合体(I)の末端のハロ
ゲン基としては、原子移動ラジカル重合において、重合
中あるいは重合終点において、重合性の低いオレフィン
化合物を添加し、重合体末端に該オレフィンが付加して
生成したハロゲン基が挙げられる。
【0085】主に末端に官能基を導入する目的で、原子
移動ラジカル重合において、重合中あるいは重合終点に
おいて、重合性の低いオレフィン化合物を添加し、重合
体末端に該オレフィンを付加させることがある。
【0086】なお、本発明のビニル系重合体(I)は、
末端に、ハロゲン基以外の官能基を有することが好まし
い。さらに、本発明のビニル系重合体(I)は、末端に
架橋性官能基〔すなわち重合体(I)とオキシアニオン
化合物との反応により得られた重合体の、その後の架橋
反応に関与する基〕を有するものであることがより好ま
しい。
【0087】ビニル系重合体(I)は、限定はされない
が、アルケニル基、シリル基、エポキシ基、水酸基、ア
ミノ基からなる群から選ばれる基を、末端に少なくとも
一つ有することが好ましい。特に好ましくは、アルケニ
ル基である。これらの基を有する場合には、その官能基
を利用した硬化性組成物等において、末端のハロゲン基
が悪影響を及ぼす場合があるので、この場合、本発明が
より効果を発揮する。
【0088】これらの基の導入法は限定はされないが、
上記の原子移動ラジカル重合において、重合中あるいは
重合終点において、重合性の低いオレフィン化合物を添
加することにより導入されることが好ましい。
【0089】上記オレフィン化合物としては特に限定さ
れないが、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエ
ン,1,9−デカジエン;10−ウンデセノール、5−
ヘキセノール、アリルアルコール;トリメトキシシリル
プロピル(メタ)アクリレート、メチルジメトキシシリ
ルプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0090】<ハロゲン基処理法>本発明では、ビニル
系重合体(I)の末端ハロゲンを、オキシアニオン化合
物で置換することにより、末端ハロゲン基を除去する。
オキシアニオン化合物を用いた処理では、エステル結合
やエーテル結合が導入されるのみであるから、得られた
重合体に特有の物性を変化させることなく、金属の腐食
や貯蔵安定性などのハロゲンに起因する問題を解消する
ことができる。更に、オキシアニオン化合物による処理
は、非常におだやかな条件で進行が可能であることか
ら、重合体が持つ他の官能基を消費したり、重合体主鎖
を分解したりして、重合体が有する特性の劣化を引き起
こすことがないという利点も持つ。以下にオキシアニオ
ン化合物による置換法について詳述する。
【0091】オキシアニオン化合物については、上述し
たものを用いることができる。オキシアニオン化合物の
調製方法としては、限定はされないが、メタノール、エ
タノール、ブタノール等のアルコール類;酢酸、安息香
酸等のカルボン酸類から調製することができる。
【0092】上記前駆体を塩基と作用させることによっ
て、オキシアニオン化合物を調製することができる。上
記塩基としては各種のものを使用できる。例示すると、
ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシ
ド、リチウムエトキシド、ナトリウム−tert−ブト
キシド、カリウム−tert−ブトキシド、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリ
ウム、水素化カリウム、メチルリチウム、エチルリチウ
ム、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、
リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチル
ジシラジド;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リブチルアミン等のアルキルアミン;テトラメチルエチ
レンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン等の
ポリアミン;ピリジン、ピコリン等のピリジン系化合物
等が挙げられる。上記塩基の使用量は、上記前駆体に対
して、0.5〜5当量、好ましくは0.8〜1.2当量
である。
【0093】上記前駆体と上記塩基を反応させる際に用
いられる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン等
の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム
等のハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコ
ール等のアルコール系溶媒;アセトニトリル、プロピオ
ニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒;酢酸エ
チル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;エチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶
媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の
アミド系溶媒等が挙げられる。これらは、単独又は2種
以上を混合して用いることができる。
【0094】上記オキシアニオン化合物の具体的な製法
について、更に説明する。例えば、前駆体として、o
−,m−,CH−C−OHを使用する場合であ
れば、不活性ガス雰囲気下の反応容器に、塩基、例え
ば、カリウム−tert−ブトキシドを仕込み、ジメチ
ルアセトアミド等の溶媒中で懸濁分散させる。この分散
液中に上記メチルフェノールを等モル加え、室温〜70
℃で30分〜1時間反応させることにより、酸性プロト
ンがカリウムに置換されたオキシアニオン化合物が得ら
れる。
【0095】Mが4級アンモニウムイオンであるオキ
シアニオン化合物は、上記前駆体にアルキルアミン又は
ピリジン系化合物を直接作用させることにより得られる
が、上記のような方法でMがアルカリ金属イオンであ
るものを調製し、これに4級アンモニウムハライドを作
用させることによっても得られる。上記4級アンモニウ
ムハライドとしては、テトラメチルアンモニウムハライ
ド、テトラエチルアンモニウムハライド、トリメチルベ
ンジルアンモニウムハライド、トリメチルドデシルアン
モニウムハライド、テトラブチルアンモニウムハライド
等が例示される。
【0096】なお、本発明のオキシアニオン化合物は、
オキシアニオン基以外の官能基を有さないものであるこ
とが好ましい。さらに、オキシアニオン化合物は、架橋
性官能基〔すなわち重合体(I)とオキシアニオン化合
物との反応により得られた重合体の、その後の架橋反応
に関与する基〕を有さないものであることが好ましい。
【0097】上記のような方法で調整されるオキシアニ
オン化合物を、既に述べた製造法により得られたビニル
系重合体(I)と反応させることにより、ハロゲンを重
合体中より除去することができる。
【0098】ハロゲン基をオキシアニオン化合物で処理
する時の反応条件としては特に限定はされないが、溶媒
として極性溶媒を用いることが好ましい。限定はされな
いが、アミド系溶媒が好ましく、N,N−ジメチル酢酸
アミド(DMAc)、N,N−ジメチルぎ酸アミド(D
MF)が好ましい。反応温度としては、限定はされない
が、室温から200℃で実施でき、更に50℃から15
0℃が好ましい。オキシアニオン化合物の使用量は、ハ
ロゲン基に対して、1〜5当量であり、好ましくは1〜
2当量、さらに好ましくは1〜1.2当量である。
【0099】ハロゲン基としては、一般式3; −C(R)(R)(X) (3) (式中、R及びRは、同一又は異なって、ビニル系
モノマーの重合性炭素−炭素二重結合基に結合した基に
由来する水素原子、又は、1価の有機基を表す。Xは、
塩素、臭素又はヨウ素を表す。)で表されるハロゲン基
よりも、原子移動ラジカル重合において、重合中あるい
は重合終点において、重合性の低いオレフィン化合物を
添加し、重合体末端に該オレフィンが付加して生成した
ハロゲン基の方が反応性が低く、より厳しい条件、例え
ば、高温や過剰量のオキシアニオンの使用等が必要にな
る。本発明の特徴としては、このような反応性の低いハ
ロゲン基も処理できることが挙げられる。
【0100】<シリル化>本発明においてハロゲン基を
処理した重合体で、アルケニル基を有するものは、架橋
性シリル基を有するヒドロシラン化合物を付加させて架
橋性シリル基を有するビニル系重合体にすることが可能
であり、本発明の方法によりハロゲン基を処理しておく
ことにより、生成する架橋性シリル基を有するビニル系
重合体の貯蔵安定性を改善することができる。
【0101】上記架橋性シリル基を有するヒドロシラン
化合物としては特に限定されず、代表的なものを示す
と、一般式(8)で表される化合物が例示される。 H−[Si(R152−b(Y)O]-Si(R163−a(Y)( 8) 〔式中、R15及びR16は、同一若しくは異なって、
炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリー
ル基、炭素数7〜20のアラルキル基、又は、(R′)
SiO−(R′は、炭素数1〜20の1価の炭化水素
基であって、3個のR′は、同一であってもよく、異な
っていてもよい。)で示されるトリオルガノシロキシ基
を表す。R15又はR16が2個以上存在するとき、そ
れらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Y
は、水酸基又は加水分解性基を表し、2個以上存在する
とき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよ
い。aは0、1、2又は3を表す。bは、0、1又は2
を表す。mは、0〜19の整数を表す。ただし、a+m
b≧1であることを満足するものとする。〕
【0102】上記Yで示される加水分解性基としては特
に限定されず、従来公知のものを用いることができ、具
体的には、水素、ハロゲン、アルコキシ基、アシルオキ
シ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミ
ド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキ
シ基等が挙げられる。なかでも、加水分解性がマイルド
で取り扱いやすいという点から、アルコキシ基が好まし
い。上記Yである加水分解性基及び/又は水酸基は、1
個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ
る。また、a+mb、すなわち、加水分解性基及び/又
は水酸基の総和は、1〜5の範囲が好ましい。加水分解
性基が1個のケイ素原子に2個以上結合するときは、そ
れらは同一であっても、異なっていてもよい。上記ヒド
ロシラン化合物を構成するケイ素原子は、1個でもよ
く、2個以上であってもよいが、シロキサン結合により
連結されたケイ素原子の場合には20個程度まであって
もよい。
【0103】本明細書中、架橋性シリル基とは、上述の
基Yの結合したシリル基を指し、水酸基、又は、加水分
解性基が加水分解して生じた水酸基により、−Si−O
−Si−架橋を形成することができる。
【0104】上記一般式(8)におけるR15及びR
16の具体例としては、例えば、メチル基やエチル基等
のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基;フェニル基等のアリール基;ベンジル基等のアラル
キル基;R′がメチル基やフェニル基等である(R')
SiO−で示されるトリオルガノシリル基等が挙げら
れる。
【0105】上記一般式(8)で表されるヒドロシラン
化合物の具体例としては、HSiCl 、HSi(CH
)Cl、HSi(CHCl、HSi(OCH
、HSi(CH)(OCH、HSi(C
OCH、HSi(OC、HSi
(CH)(OC、HSi(CHOC
、HSi(OC、HSi(C
(OCH、HSi(COCH、HS
i(C)(OCH、HSi(C
(OCH)、HSi(CH)(OC(O)CH
、HSi(CHO−[Si(CHO]
-Si(CH)(OCH、HSi(CH
[O−N=C(CH](各式中、Cは、
フェニル基である。)等が挙げられる。
【0106】上記一般式(8)のヒドロシラン化合物の
なかでも、特に、一般式: H−Si(R163−a (Y) (式中、R16、Y及びaは上記と同じ。)で表される
ヒドロシラン化合物が、入手容易な点から好ましい。
【0107】上記加水分解性シリル基を主鎖末端に有す
るビニル系重合体は、後に詳述する方法で製造すること
ができる。上記架橋性シリル基を有するヒドロシラン化
合物を、主鎖末端にアルケニル基を有するビニル系重合
体に付加させる際には、ヒドロシリル化触媒が使用され
る。このヒドロシリル化触媒としては特に限定されず、
有機過酸化物やアゾ化合物等のラジカル開始剤、及び、
遷移金属触媒等が挙げられる。
【0108】上記ラジカル開始剤としては特に限定され
ず、各種のものを用いることができる。例示するなら
ば、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3
−ヘキシン、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミル
ペルオキシド、α,α′−ビス(t−ブチルペルオキ
シ)イソプロピルベンゼンのようなジアルキルペルオキ
シド、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイル
ペルオキシド、m−クロロベンゾイルペルオキシド、
2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイル
ペルオキシド等のジアシルペルオキシド;過安息香酸−
t−ブチル等の過酸エステル;過ジ炭酸ジイソプロピ
ル、過ジ炭酸ジ−2−エチルヘキシル等のペルオキシジ
カーボネート;1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シ
クロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のペルオキシ
ケタール等が挙げられる。
【0109】また、上記遷移金属触媒としては特に限定
されず、例えば、白金単体、アルミナ、シリカ、カーボ
ンブラック等の担体に白金固体を分散させたもの、塩化
白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン
等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金(0)−ジビ
ニルテトラメチルジシロキサン錯体等が挙げられる。白
金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PP
、RhCl、RuCl、IrCl、Fe
Cl、AlCl、PdCl・HO、NiC
、TiCl等が挙げられる。これらの触媒は単独
で用いてもよく、2種類以上を併用してもかまわない。
【0110】<付加型硬化>本発明のアルケニル基を主
鎖末端に有するビニル系重合体より、これを主剤とする
硬化性組成物を得ることができる。すなわち、本発明の
硬化性組成物は、(A)本発明のアルケニル基を主鎖末
端に有するビニル系重合体、及び、(B)ヒドロシリル
基含有化合物を含有するものである。
【0111】(A)成分のビニル系重合体は、単独で用
いてもよく、また、2種類以上を混合して用いてもよ
い。(A)成分の分子量としては特に限定されず、50
0〜100000の範囲にあるのが好ましく、3000
〜50000の範囲にあるのがより好ましい。500以
下であると、ビニル系重合体の本来の特性が発現されに
くく、100000以上であると、非常に高粘度又は溶
解性が低くなり、取り扱いが困難になる。
【0112】(B)成分のヒドロシリル基含有化合物と
しては特に限定されず、各種のものを用いることができ
る。すなわち、下記一般式(9)又は(10)で表され
る鎖状ポリシロキサン; R17 SiO−[Si(R17O]−[Si(H)(R18)O]− [Si(R18)(R19)O]−SiR17 (9) HR17 SiO−[Si(R17O]−[Si(H)(R18)O] −[Si(R18)(R19)O]−SiR17 H (10) (式中、R17及びR18は、同一若しくは異なって、
炭素数1〜6のアルキル基、又は、フェニル基を表す。
19は、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜
10のアラルキル基を表す。aは、0〜100の整数を
表す。bは、2〜100の整数を表す。cは、0〜10
0の整数を表す。)、及び、下記一般式(11)で表さ
れる環状ポリシロキサン;
【0113】
【化7】
【0114】(式中、R17及びR18は、炭素数1〜
6のアルキル基、又は、フェニル基を表す。R19は、
炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラ
ルキル基を表す。dは、0〜8の整数を表す。eは、2
〜10の整数を表す。fは、0〜8の整数を表す。な
お、d、e及びfは、3≦d+e+f≦10を満た
す。)を用いることができる。
【0115】これらは単独で用いても2種以上を混合し
て用いてもかまわない。これらのポリシロキサンの中で
も、ビニル系重合体との相溶性の観点から、フェニル基
を有するポリシロキサンが好ましい。このような化合物
の例として、下記一般式(12)又は(13)で表され
る鎖状ポリシロキサン、及び、下記一般式(14)又は
(15)で表される環状ポリシロキサンが挙げられる。 (CHSiO−[Si(H)(CH)O]−[Si(CO ]−Si(CH (12) (CHSiO−[Si(H)(CH)O]−[Si(CH){CH C(H)(R20)C}O]−Si(CH (13) (式中、R20は、水素又はメチル基を表す。gは、2
〜100の整数を表す。hは、0〜100の整数を表
す。Cは、フェニル基である。)
【0116】
【化8】
【0117】(式中、R20は、水素又はメチル基を表
す。iは、2〜10の整数を表す。jは、0〜8の整数
を表す。なお、i及びjは、3≦i+j≦10の関係を
満たす。Cは、フェニル基である。)
【0118】更に、(B)成分のヒドロシリル基含有化
合物として、上記一般式(9)〜(15)で表されるポ
リシロキサンに対して、分子中に2個以上のアルケニル
基を有する低分子化合物を、反応後にも一部のヒドロシ
リル基が残るようにして付加反応させて得られる化合物
を用いることもできる。上記の2個以上のアルケニル基
を有する低分子化合物としては、各種のものを用いるこ
とができる。例示するならば、1,4−ペンタジエン、
1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7
−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジ
エン等の炭化水素系化合物;O,O′−ジアリルビスフ
ェノールA、3,3′−ジアリルビスフェノールA等の
エーテル系化合物;ジアリルフタレート、ジアリルイソ
フタレート、トリアリルトリメリテート、テトラアリル
ピロメリテート等のエステル系化合物;ジエチレングリ
コールジアリルカーボネート等のカーボネート系化合物
等が挙げられる。
【0119】このような化合物は、ヒドロシリル化触媒
の存在下、上記一般式(14)〜(20)のポリシロキ
サンに対して、少量の上記アルケニル基含有低分子化合
物をゆっくり滴下することにより得られる。このような
化合物のうち、原料の入手容易性、過剰に用いたヒドロ
シリル基含有化合物の除去のしやすさ、及び、(A)成
分であるビニル系重合体への相溶性を考慮して、下記の
ものが好ましい。
【0120】
【化9】
【0121】(nは、2、3又は4である。mは、5〜
10の整数である。) 本発明の硬化性組成物において、ビニル系重合体(A)
とヒドロシリル基含有化合物(B)は、任意の割合で混
合することができるが、硬化性の面から、アルケニル基
とヒドロシリル基のモル比が、0.2〜5の範囲にある
ことが好ましく、0.4〜2.5であることがより好ま
しい。モル比が5以上になると、硬化が不十分でべとつ
きのある強度の小さい硬化物しか得られず、また、0.
2より小さいと、硬化後も硬化物中に活性なヒドロシリ
ル基が大量に残るので、クラックやボイドが発生し、均
一で強度のある硬化物が得られない。
【0122】成分(A)と成分(B)との硬化反応は、
2成分を混合して加熱することにより進行するが、反応
をより迅速に進めるために、ヒドロシリル化触媒を更に
添加してもよい。このようなヒドロシリル化触媒として
は特に限定されず、既に述べたものを全て用いることが
できる。触媒量としては特に制限はないが、(A)成分
のアルケニル基1molに対し、10−1〜10−8
olの範囲で用いるのが好ましく、より好ましくは10
−3〜10−6molの範囲である。10−8molよ
り少ないと硬化が十分に進行しない。また、ヒドロシリ
ル化触媒は高価であるので、10−1mol以上は用い
ないのが好ましい。
【0123】上記硬化性組成物において、2成分(A)
及び(B)と、必要に応じて上記ヒドロシリル化触媒と
を混合し硬化させれば、発泡等の現象を伴わずに、深部
硬化性の優れた均一な硬化物を得ることができる。硬化
条件については特に限定されず、一般に0℃〜200
℃、好ましくは30℃〜150℃で、10秒〜24時間
硬化するのがよい。特に、80℃〜150℃の高温では
10秒〜1時間程度の短時間で硬化するものも得られ
る。硬化物の性状は、用いる(A)ビニル系重合体及び
(B)ヒドロシリル基含有化合物の主鎖骨格や分子量に
依存するが、ゴム状のものから樹脂状のものまで幅広く
作成することができる。上記硬化性組成物から得られる
硬化物の具体的な用途を挙げるならば、シーリング材、
接着剤、粘着材、弾性接着剤、塗料、粉体塗料、発泡
体、電気電子用ポッティング材、フィルム、ガスケッ
ト、各種成形材料、人工大理石等である。
【0124】<縮合型硬化性組成物>本発明において
は、上記の架橋性シリル基を有するビニル系重合体を主
成分とする硬化性組成物を調製することもできる。本発
明の方法によりハロゲン基を処理することにより、該硬
化性組成物の貯蔵安定性が改善でき、また、該硬化性組
成物と接触する各種素材(特に金属、さらには電気電子
材料用途)の腐食を防止することができる。
【0125】この硬化性組成物においては、主成分であ
る架橋性シリル基を主鎖末端に有するビニル系重合体
を、単独で用いても、また、2種類以上を混合して用い
てもよい。その分子量については特に制限はないが、5
00〜100000の範囲にあるのが好ましく、300
0〜50000の範囲がより好ましい。分子量が500
以下であると、架橋性シリル基を主鎖末端に有するビニ
ル系重合体の本来の特性が発現されにくく、また、10
0000以上であると、ハンドリングが困難になる。
【0126】架橋性シリル基を主鎖末端に有するビニル
系重合体は、水分と接触すると、架橋反応により3次元
化して硬化する。加水分解速度は、温度、湿度、及び、
架橋性シリル基の種類により変化するので、使用条件に
応じて適切な架橋性シリル基を選択しなければならな
い。また、架橋性シリル基を主鎖末端に有するビニル系
重合体の保存の際には、水分との接触を可能な限り断つ
必要がある。
【0127】上記硬化性組成物の硬化反応を促進するた
めに、硬化触媒を添加してもよい。触媒としては、アル
キルチタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩;オクチル酸
錫、ジブチル錫ジラウレート等のカルボン酸の金属塩;
ジブチルアミン−2−エチルヘキソエート等のアミン塩
等が挙げられ、また、他の酸性触媒及び塩基性触媒も使
用しうる。その使用量としては特に制限はないが、架橋
性シリル基を主鎖末端に有するビニル系重合体に対し、
0.01〜5重量%用いるのが好ましい。
【0128】主成分である架橋性シリル基を主鎖末端に
有するビニル系重合体に、必要に応じて上記硬化触媒を
混合し硬化させれば、均一な硬化物を得ることができ
る。硬化条件としては特に限定されず、一般に0〜10
0℃、好ましくは10〜50℃で1時間〜1週間程度で
ある。硬化物の性状は、用いる重合体の主鎖骨格や分子
量に依存するが、ゴム状のものから樹脂状のものまで幅
広く作成することができる。
【0129】上記硬化物の具体的な用途を挙げるなら
ば、シーリング材、接着剤、粘着材、弾性接着剤、塗
料、粉体塗料、発泡体、電気電子用ポッティング材、フ
ィルム、ガスケット、各種成形材料、人工大理石等であ
る。
【0130】
【実施例】以下に、この発明の具体的な実施例を比較例
と併せて説明するが、この発明は、下記実施例に限定さ
れない。下記実施例および比較例中「部」および「%」
は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。下記
実施例中、「数平均分子量」および「分子量分布(重量
平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリ
スチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラム
としてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(shod
ex GPC K−804;昭和電工(株)製)、GP
C溶媒としてクロロホルムを用いた。
【0131】(製造例1)(アルケニル基およびハロゲ
ン基の両方を併せ持つビニル系重合体の製造例) 還流管および攪拌機付きの2Lのセパラブルフラスコ
に、CuBr(8.4g、58.5mmol)を仕込
み、反応容器内を窒素置換した。アセトニトリル(11
2mL)を加え、オイルバス中70℃で30分間攪拌し
た。これにアクリル酸ブチル(200g)、2、5−ジ
ブロモアジピン酸ジエチル(35.1g、97.5mm
ol)、ペンタメチルジエチレントリアミン(1.0m
L、0.84g、4.9mmol)(これ以降トリアミ
ンと表す)を加え、反応を開始した。70℃で加熱攪拌
しながら、アクリル酸ブチル(800g)を2.5時間
掛けて連続的に滴下した。アクリル酸ブチルの滴下途中
にトリアミン(1.0mL)を追加した。反応開始より
4.5時間経過後に1,7−オクタジエン(144m
L、107g、975mmol)を加え、引き続き70
℃で19時間加熱攪拌した。
【0132】反応混合物をトルエンで希釈し、活性アル
ミナカラムを通した後、揮発分を減圧留去することによ
りアルケニル基末端重合体(重合体[1])を得た。重
合体[1]の数平均分子量は13300、分子量分布は
1.29であった。重合体[1]中に含まれる臭素量は
元素分析の結果、1.1%であった。
【0133】(実施例1)(Br処理例) 還流管付2L丸底フラスコに、重合体[1](500
g)、安息香酸カリウム(24g)、N,N−ジメチル
酢酸アミド(500mL)を仕込み、窒素気流下70℃
で11時間加熱攪拌した。減圧留去によりN,N−ジメ
チル酢酸アミドを除去した後、トルエンで希釈した。ト
ルエンに不溶な固体分(KBrおよび余剰な安息香酸カ
リウムを活性アルミナカラムで濾過した。ろ液の揮発分
を減圧留去することにより重合体[2]を得た。重合体
[2]中に含まれる臭素量は元素分析の結果、0.1%
であった。
【0134】(実施例2)(重合体精製例) 還流管付2L丸底フラスコに、重合体[2](500
g)、珪酸アルミ(50g、協和化学製、キョーワード
700PEL)、トルエン(1.5L)を仕込み、窒素
気流下100℃で3時間加熱攪拌した。珪酸アルミを濾
過により除去した後、ろ液のトルエンを減圧留去するこ
とにより重合体[3]を得た。
【0135】(実施例3)(アルケニル基のシリル化反
応) Br除去された重合体として重合体[3]を使用した。
1L耐圧反応容器に重合体[3](315g)、ジメト
キシメチルヒドロシラン(14.9mL、0.12mo
l)、オルトぎ酸ジメチル(4.4mL、0.04mm
ol)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチ
ル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。た
だし、白金触媒の使用量は、重合体のアルケニル基に対
してモル比で5×10−4当量とした。反応混合物を1
00℃で1時間加熱した。混合物の揮発分を減圧留去す
ることにより、シリル基末端重合体(重合体[4])を
得た。重合体[1]のアルケニル基は完全に消失し、シ
リル化されたことをH NMR分析により確認した。
重合体[4]を容器中に25℃で1週間放置したが、ゲ
ル化せず流動性を保持した。すなわち、重合体中の臭素
基を処理することにより貯蔵安定性が改善された。
【0136】(比較例1)実施例2において重合体
[2]の代わりに、Br除去されていない重合体として
重合体[1]を使用した。重合体[2]の代わりに重合
体[1]を使用する以外は同様にして、重合体[5]を
得た。
【0137】(比較例2)実施例3において、重合体
[3]の代わりに重合体[5]を使用する以外は同様に
して、アルケニル基のシリル化を行い、シリル基末端重
合体(重合体[6])を得たが、重合体[6]は単離直
後にゲル化した。
【0138】(製造例2)還流管および攪拌機付きの2
Lのセパラブルフラスコに、CuBr(22.4g、1
56mmol)を仕込み、反応容器内を窒素置換した。
アセトニトリル(112mL)を加え、オイルバス中7
0℃で30分間攪拌した。これにアクリル酸ブチル(2
00g)、2−ブロモプロピオン酸メチル(86.9
g、520mmol)、ペンタメチルジエチレントリア
ミン(0.19mL、0.18g、1.0mmol)
(これ以降トリアミンと表す)を加え、反応を開始し
た。70℃で加熱攪拌しながら、アクリル酸ブチル(8
00g)を150分間掛けて連続的に滴下した。重合途
中にトリアミン(1.8mL)を分割追加した。反応開
始より520分経過後に重合を終了した。
【0139】反応混合物をトルエンで希釈し、活性アル
ミナカラムを通した後、揮発分を減圧留去することによ
り片末端に下式で示されるBr基を有するポリ(アクリ
ル酸ブチル)重合体(重合体[7])を得た。重合体
[7]の数平均分子量は2600、分子量分布は1.2
1であった。−CHCBr(COBu−n)
【0140】(実施例4)還流管および攪拌機付きの2
Lのセパラブルフラスコに、重合体[7](940
g)、酢酸カリウム(73.5g)、N,N−ジメチル
酢酸アミド(800mL)を仕込み、窒素気流下70℃
で3時間加熱攪拌した。減圧留去によりN,N−ジメチ
ル酢酸アミドを除去した後、トルエンで希釈した。トル
エンに不溶な固体分(KBrおよび余剰な酢酸カリウム
を活性アルミナカラムで濾過した。ろ液の揮発分を減圧
留去することにより重合体[8]を得た。
【0141】(実施例5)実施例3と同様にして製造さ
れたシリル基末端重合体(Mn=23300、分子量分
布は1.39、50g)、重合体[8](25g)に老
化防止剤(イルガノックス1010、チヌビン213:
チバスペシャリティケミカルズ)各0.5g、脱水剤
(A−171:日本ユニカー製)0.5g、硬化剤(U
−220:日東化成製)1gを脱水混合したものを50
℃で保存した。4週間後でもゲル化せず、安定であっ
た。
【0142】(比較例3)実施例5において、重合体
[8]の代わりに重合体[7]を用いたものを50℃で
保存したところ、4週間後にはゲル化してしまった。
【0143】(製造例3)(共重合体の製造) 還流管および攪拌機付きの10Lのセパラブルフラスコ
に、CuBr(36.02g、0.2511mol)を
仕込み、反応容器内を窒素置換した。アセトニトリル
(618mL)を加え、オイルバス中70℃で15分間
攪拌した。これにアクリル酸ブチル(360mL、2.
51mol)、アクリル酸エチル(500mL、4.6
2mol)、アクリル酸2−メトキシエチル(375m
L、2.91mol)、2、5−ジブロモアジピン酸ジ
エチル(150.68g、0.419mol)、ペンタ
メチルジエチレントリアミン(2.18mL、1.81
g、10.46mmol)(これ以降トリアミンと表
す)を加え、反応を開始した。70℃で加熱攪拌しなが
ら、アクリル酸ブチル(1440mL)、アクリル酸エ
チル(2002mL)、アクリル酸2−メトキシエチル
(1498mL)の混合液を210分かけて連続的に滴
下した。モノマーの滴下途中にトリアミン(7.63m
L、6.33g、36.5mmol)を追加した。反応
開始より330分経過後に1,7−オクタジエン(12
36mL、922g、8.37mol)、トリアミン
(26.16mL、21.71g、0.125mol)
を加え、引き続き70℃で250分加熱攪拌した。
【0144】反応混合物をトルエンで希釈し、活性アル
ミナカラムを通した後、揮発分を減圧留去することによ
りアルケニル基末端共重合体{アルケニル末端ポリ(ア
クリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸メトキ
シエチル)の共重合体:共重合体[9]}を得た。
【0145】(実施例6)還流管付10Lセパラブルフ
ラスコに、共重合体[9](2.87kg)、酢酸カリ
ウム(79.57g)、N,N−ジメチル酢酸アミド
(2.9L)を仕込み、窒素気流下100℃で12時間
加熱攪拌した。加熱減圧下でN,N−ジメチル酢酸アミ
ドを除去した後、トルエンで希釈した。トルエンに不溶
な固体分(KBrおよび余剰な酢酸カリウム)を活性ア
ルミナカラムで濾過した。ろ液の揮発分を減圧留去する
ことにより共重合体[10]を得た。
【0146】還流管付10Lセパラブルフラスコに、共
重合体[10](2.87kg)、酸性珪酸アルミ(1
43g、協和化学製、キョーワード700SL)、塩基
性珪酸アルミ(143g、協和化学製、キョーワード5
00SH)、トルエン(5.2L)を仕込み、窒素気流
下100℃で7時間加熱攪拌した。珪酸アルミを濾過に
より除去した後、ろ液のトルエンを減圧留去することに
よりビニル基末端共重合体(共重合体[11])を得
た。得られた共重合体の数平均分子量はGPC測定(ポ
リスチレン換算)により18000、分子量分布は1.
24であった。共重合体1分子当たりに導入された平均
のビニル基の数をH NMR分析により求めたとこ
ろ、2.2個であった。
【0147】(実施例7)(付加型硬化) 実施例6で得られた共重合体[3]20gに、硬化剤と
して鎖状シロキサン(分子中に平均5個のヒドロシリル
基と平均5個のα−メチルスチレン基を含有する:Si
−H基量 3.70mmol/g)1.54gを混合し
た。この混合物に対し、硬化触媒としてビス(1,3−
ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン)白金錯体触媒(1.32×10−5mmol/μ
l、キシレン溶液)を加え、均一混合した。このように
して得られた硬化性組成物を150℃のオーブン内で加
熱すると、速やかに硬化して、ゴム状の硬化物が得られ
た。
【0148】
【発明の効果】本発明によれば、ビニル系重合体末端の
ハロゲン基を容易に処理することができる。これによ
り、重合体自身、あるいは、該重合体を含有する硬化性
組成物の貯蔵安定性を改善したり、反応装置や該重合体
と接触する各種材料の腐食を防止することができる。特
に、架橋性シリル基を有する重合体の貯蔵安定性が大き
く改善できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 20/02 C08F 20/02 C08L 25/00 C08L 25/00 33/00 33/00 83/05 83/05 (72)発明者 藤田 直 兵庫県神戸市兵庫区吉田町1丁目2番80号 鐘淵化学工業株式会社機能性材料RDセ ンター神戸研究所内 Fターム(参考) 4J002 AA031 BB031 BB121 BC031 BC081 BC091 BC111 BC121 BD021 BD031 BD121 BD141 BE011 BF021 BG011 BG041 BG051 BG061 BG071 BG101 BG131 BH001 BL011 BL021 BQ001 CP042 DA117 DD077 EK037 EK047 EK057 EK087 ET007 EX006 GH01 GJ01 GJ02 GL02 GT00 4J015 AA03 BA05 BA06 BA07 BA08 EA02 EA03 EA04 EA06 4J100 AA02P AA03P AB02P AB03P AB04P AB07P AB08P AC02P AC03P AC04P AC24P AC26P AC27P AD03P AG03P AG05P AG08P AJ02P AJ09P AK32P AL03P AL04P AL05P AL08P AL09P AL10P AL34P AL36P AM02P AM15P AM43P AM47P AM48P AP16P AS02P AS03P BA03P BA05P BA06P BA08P BA56P BA77P BB17P BB18P BC04P BC43P CA01 CA27 CA31 DA01 DA04 FA03 FA04 FA18 FA19 HA25 HA53 HA62 HB17 HB20 HB29 HB37 HB39 HC01 HC11 HC12 HC36 HC43 HC63 HC79 HC80 HC83 HC91 JA01 JA03 JA67

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン基を有するビニル系重合体
    (I)をオキシアニオン化合物により処理して、重合体
    中のハロゲン含有量を低減させることを特徴とする、ビ
    ニル系重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 ビニル系重合体(I)が、分子鎖末端
    に、ハロゲン基を有するものである請求項1記載の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 ビニル系重合体(I)が、末端構造中
    に、ハロゲン基に加えて、ハロゲン基以外の官能基を更
    に有するものである請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 ビニル系重合体(I)の末端構造中の官
    能基が、アルケニル基、水酸基、シリル基、アミノ基、
    エポキシ基からなる群より選ばれるものである請求項3
    記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 ビニル系重合体(I)の末端構造中の官
    能基が、アルケニル基である請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 ビニル系重合体(I)が、アルケニル基
    を末端構造中に有する場合に、オキシアニオン化合物に
    よるハロゲン基の除去を実施した後、架橋性シリル基を
    有するヒドロシラン化合物を上記アルケニル基に付加さ
    せる請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 オキシアニオン化合物が、オキシアニオ
    ン基以外に官能基を有さないものである請求項1〜6の
    いずれか一項に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 オキシアニオン化合物が、一般式1で表
    わされる基を有するものである請求項1〜7のいずれか
    一項に記載の製造方法。 M−R− (1) (式中、Rは、1個以上のエーテル結合又はエステル
    結合を含んでいてもよい有機基を表す。Mは、アルカ
    リ金属イオン又は4級アンモニウムイオンを表す。)
  9. 【請求項9】 一般式1において、Rが、下記一般式
    2で表される有機基である請求項8記載の製造方法。 −C(=O)−R− (2) (式中、Rは、1個以上のエーテル結合若しくはエス
    テル結合を含んでいてもよい有機基を表す。)
  10. 【請求項10】 一般式1または2において、Rまた
    はRが、1価あるいは2価の有機基である請求項8ま
    たは9に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 一般式2において、Rが芳香族系基
    である請求項9または10記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 一般式1において、Mがカリウムイ
    オンである請求項8〜11のいずれか一項に記載の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 オキシアニオン化合物は、アルコキシ
    ド塩、フェノキシド塩及びカルボキシレート塩からなる
    群より選択される少なくとも1種の塩であり、その対イ
    オンが、アルカリ金属イオン又は4級アンモニウムイオ
    ンである請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 オキシアニオン化合物は、1価又は2
    価のカルボキシレート塩である請求項13記載の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 オキシアニオン化合物は、安息香酸類
    又は酢酸のいずれかに由来するものである請求項13記
    載の製造方法。
  16. 【請求項16】 ビニル系重合体(I)が、原子移動ラ
    ジカル重合により製造されたものである請求項1〜15
    のいずれか一項に記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 ビニル系重合体(I)の末端のハロゲ
    ン基が、一般式3で表わされる構造である請求項16記
    載の製造方法。 −C(R)(R)(X) (3) (式中、R及びRは、同一又は異なって、前記重合
    体を構成するビニル系モノマーの重合性炭素−炭素二重
    結合基に結合した基に由来する、水素原子又は1価の有
    機基を表す。Xは、塩素、臭素又はヨウ素を表す。)
  18. 【請求項18】 ビニル系重合体(I)の末端のハロゲ
    ン基が、原子移動ラジカル重合において、重合中あるい
    は重合終点において、重合性の低いオレフィン化合物を
    添加し、重合体末端に該オレフィンが付加して生成した
    ハロゲン基である請求項16記載の製造方法。
  19. 【請求項19】 ビニル系重合体(I)の主鎖が(メ
    タ)アクリル系重合体である請求項1〜18のいずれか
    一項に記載の製造方法。
  20. 【請求項20】 ビニル系重合体(I)の主鎖がアクリ
    ル系重合体である請求項19に記載の製造方法。
  21. 【請求項21】 ビニル系重合体(I)の主鎖がスチレ
    ン系重合体である請求項1〜18のいずれか一項に記載
    の製造方法。
  22. 【請求項22】 ビニル系重合体(I)のゲルパーミエ
    ーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量
    (Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)
    が、1.8未満の値である請求項1〜21のいずれか1
    項に記載の製造方法。
  23. 【請求項23】 ビニル系重合体(I)の数平均分子量
    が、500〜100000の範囲にある請求項1〜22
    のいずれか1項に記載の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項1〜23のいずれか1項に記載
    の製造方法によって製造されうるビニル系重合体。
  25. 【請求項25】 請求項24記載のビニル系重合体の内
    で、末端構造中に架橋性シリル基を有する重合体を含有
    することを特徴とする硬化性組成物。
  26. 【請求項26】 請求項24記載のビニル系重合体の内
    で、末端構造中にアルケニル基を有する重合体(A)、
    及び、ヒドロシリル基含有化合物(B)を含有すること
    を特徴とする硬化性組成物。
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