JP2000344826A - スチレン系樹脂の精製法ならびに該樹脂および樹脂組成物 - Google Patents

スチレン系樹脂の精製法ならびに該樹脂および樹脂組成物

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JP2000344826A
JP2000344826A JP11160348A JP16034899A JP2000344826A JP 2000344826 A JP2000344826 A JP 2000344826A JP 11160348 A JP11160348 A JP 11160348A JP 16034899 A JP16034899 A JP 16034899A JP 2000344826 A JP2000344826 A JP 2000344826A
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resin
styrene resin
dioxide gas
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JP11160348A
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Kazuhiko Sho
和彦 正
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P20/54Improvements relating to the production of bulk chemicals using solvents, e.g. supercritical solvents or ionic liquids

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スチレン系樹脂からスチレンおよび重合溶媒
を低減させる。 【解決手段】 スチレン系樹脂を、炭酸ガスの温度50
〜85℃、圧力100〜300kg/cm2かつ炭酸ガ
ス流体の密度変化が1.3倍以上と0.77倍以下、も
しくは0.77倍以下と1.3倍以上に、1回以上交互
に圧力および/または温度を変化させながら処理する。 【効果】 スチレン系樹脂中のスチレンおよび重合溶媒
の総量を30ppm以下と低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】食品容器中の不純物が食品中
へ移行し,食品の品質を低下させることを防止する食品
容器の素材に関するものであり,更に詳しくはスチレン
系樹脂中から不純物を抽出する方法を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂中のスチレンおよび重合
溶媒(以下、不純物と称することがある)低減に関する
技術として,スチレン系樹脂の重合終了後,低圧下のタ
ンクに溶融物を供給し,不純物を除去する方法が現在の
商業生産において多用されている。また,一度このよう
な方法で得られたスチレン系樹脂を押出機等で水を添加
し更に不純物を除く方法も用いられている。しかし,こ
のような方法では,不純物量は90〜100ppmが到
達可能限界である。また,特開平2−86604号公報
では,溶融状態の重合体を抽出剤と接触させ高圧下に処
理する方法が記載されているが,しかし,この方法でも
50〜90ppmまでしか削減できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】食品用途向けに適した
不純物レベル30ppm以下を満足するスチレン系樹脂
の精製法を提供することが本発明の課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの課題を
達成するために鋭意検討した結果,炭酸ガス流体を用い
てスチレン系樹脂を処理することによりこの課題が達成
されることを見いだしこの発明をなすに至った。即ち、
炭酸ガスを用いてスチレン系樹脂中からスチレンおよび
重合溶媒を抽出するに当たり,温度50〜85℃,圧力
100〜300Kg/cm2で、かつ炭酸ガス流体の密
度変化が1.3倍以上および0.77倍以下、または
0.77倍以下および1.3倍以上に、1回以上交互に
圧力および/または温度を変化させながら処理し,スチ
レン系樹脂中のスチレン及び重合溶媒の総量が30pp
m以下にする方法ならびに該方法で得られるスチレン系
樹脂および樹脂組成物を提供するものである。
【0005】この発明で言うスチレン系樹脂とは,ポリ
スチレン(GPPS),ゴム補強スチレン系樹脂(HI
PS),スチレンと共重合可能なモノマー,例えば,メ
チルメタクリレート,ブチルアクリレート,ブチルメタ
クリレート,アクリロニトリル,との共重合体,例え
ば,MS樹脂,AS樹脂,及びこれらのゴム補強体,例
えば,MBS樹脂,ABS樹脂である。
【0006】炭酸ガス流体と接触させるスチレン系樹脂
の形状はビーズ状,ペレット状,粉体等特に制約は無
い。又、樹脂の大きさも特に制約はないが,短径が4m
m以下であることが好ましい。より好ましくは3mm以
下である。短径が4mmを超えると抽出時間が長くなり
生産性の低下を招くので好ましくない。重合溶媒として
は通常のものが使用できるが、溶液重合法ではエチルベ
ンゼンを溶媒とする方法が一般的である。
【0007】抽出温度条件は50℃以上85℃以下であ
る。より好ましくは60℃以上85℃以下である。50
℃未満では長時間抽出しても不純物の量が30ppm以
下にならず,85℃を越えるとペレット,あるいはビー
ズが融着し,粉砕等後処理が必要になるので好ましくな
い。抽出圧力は100Kg/cm2以上300Kg/c
2以下である。100Kg/cm2未満では不純物の量
が30ppm以下にならず,300Kg/cm2を越え
ても,抽出効率はあまり向上せず,抽出設備が高価とな
るため好ましくない。
【0008】不純物の抽出は、圧力又は温度を変化さ
せ,炭酸ガス流体の密度変化が1.3倍以上および0.
77倍以下になるよう1回以上圧力および/または温度
変化させることが必要である。ここで炭酸ガス流体の密
度はP−T−σ線図(圧力−温度−密度線図)より求め
られる。圧力又は温度を変化させると炭酸ガス流体の密
度は変化するが操作性の観点から圧力を主操作因子とす
ることが望ましい。初期設定条件の時の炭酸ガス流体の
密度に対して,密度が1.3倍以上又は0.77倍にな
るように圧力又は温度を設定する。次にこの設定時の超
臨界炭酸ガス流体の密度に対して,0.77倍以下又は
1.3倍以上になるように圧力又は温度を設定する。こ
の操作を繰り返す。炭酸ガス流体の密度変化は増加−減
少,あるいは減少−増加というサイクルにする必要があ
る。増加−増加又は減少−減少というサイクルでは不純
物の減少効果が表れない。このサイクルを最低1回(圧
力又は温度変化は最低2回)以上行うことが必要であ
る。密度変化が1回だけでは不純物の減少効果が小さ
く,不純物量を30ppm以下にすることは困難であ
る。炭酸ガス流体の密度変化の間隔は特に制約は無い
が,20分以上,好ましくは30分以上の間隔を置くこ
とが好ましい。間隔を置くことにより,炭酸ガス流体の
ペレットあるいはビーズ内への拡散がより効果的に進
む。
【0009】本発明の炭酸ガスは、純度100%の炭酸
ガスが使用できるが、商業生産に際しては数%程度の空
気を含んだものも好適に使用される。抽出方法は特に制
約はない。高圧抽出槽にスチレン系樹脂を入れ,炭酸ガ
スを連続的に供給しても,また,炭酸ガスを仕込み,ポ
ンプ等で循環させてもよい。ペレットの撹拌は特に必要
ないが,融着等を防止する観点から撹拌を行ってもよ
い。抽出時間も特に制約は無いが5時間以下,より好ま
しくは4時間以下が生産性の観点から好ましい。抽出終
了後,ペレット中に酸化防止剤,着色剤等を炭酸ガス流
体に溶解させて添加することもできる。このようにして
得られた不純物の少ないスチレン系樹脂は,この状態で
成形に使用してもよいし,また,形状を整える為に押出
機等で再ペレット化してもよい。
【0010】このスチレン系樹脂を用いて成形した食品
用途とは,乳酸菌飲料容器,ミルクポーション,弁当
箱,ヨーグルト容器,飲料カップ,低発泡トレー,OP
Sから成形された容器,トレー等である。また、本発明
のスチレン系樹脂は、ポリマーブレンドの樹脂の一成分
として用いられるだけでなく、必要の応じてガラス繊
維、炭素繊維、金属繊維等の繊維状物、炭酸カルシウ
ム、タルク等の無機物、染料、顔料等の着色剤、有機脂
肪酸およびその金属塩、難燃剤等と有用な樹脂組成物と
することができる。
【0011】
【発明の実施の態様】以下,実施例により本発明を更に
詳細に説明する。尚,特許請求の範囲は,これらの実施
例によって制限されるものではない。
【0012】
【実施例1】100ccの耐圧容器中に短径1.5mm
のペレット状のGPPS20gを入れ,市販の炭酸ガス
ボンベ(炭酸ガス純度 99.0%以上)からポンプで炭
酸ガスを供給し,70℃,200Kg/cm2の状態
(炭酸ガス流体密度=667g/L)に45分間保持し
た後,70℃,125Kg/cm2の状態(炭酸ガス流
体密度=357g/L)にして30分間保持した後,再
度70℃,200Kg/cm2の状態に戻し30分間保
持する。炭酸ガス流体の密度変化は0.53倍−1.8
7倍である。その後,ゆっくりと圧力を解放し,GPP
Sを取り出した。そして,スチレン,重合溶媒(エチル
ベンゼン)を測定した。抽出前のGPPSのスチレン含
有量は219ppm,重合溶媒は98ppmであったも
のが、抽出後のスチレン含有量は8ppm,重合溶媒は
5ppmであった。
【0013】
【比較例1】抽出温度が40℃である以外,実施例1と
同様に処理した。処理後のスチレン含有量は172pp
m,重合溶媒は63ppmであった。
【0014】
【比較例2】初期設定条件70℃,200Kg/cm2
の状態で2時間保持した後,ゆつくりと圧力を解放し,
GPPSを取り出した。そして,スチレン,重合溶媒
(エチルベンゼン)を測定した。処理後のスチレン含有
量は62ppm,重合溶媒は21ppmであった。
【0015】
【比較例3】初期設定条件70℃,200Kg/cm2
で1時間保持後,70℃,125Kg/cm2(炭酸ガ
ス流体密度=588g/L)にして1時間保持後,実施
例1と同様に処理した。炭酸ガス流体の密度変化は0.
88倍−1.13倍である。処理後のスチレン含有量は
38ppm,重合溶媒は16ppmであった。
【0016】
【比較例4】初期設定条件70℃,200Kg/c
2,その後70℃,175Kg/cm2(炭酸ガス流体
密度=588g/L),70℃,200Kg/cm2
操作する以外実施例1と同様に処理した。炭酸ガス流体
の密度変化は0.53倍で,密度変化は1回である。処
理後のスチレン含有量は59ppm,重合溶媒は22p
pmであった。
【0017】
【発明の効果】本発明のスチレン系樹脂の精製法によれ
ば,簡易且つ効果的にスチレン系樹脂のスチレンおよび
重合溶媒を低減することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸ガスを用いてスチレン系樹脂中から
    スチレンおよび重合溶媒を除去するに当たり,温度50
    〜85℃,圧力100〜300Kg/cm2かつ炭酸ガ
    ス流体の密度変化が1.3倍以上および0.77倍以
    下、もしくは0.77倍以下および1.33倍以上に、1回
    以上交互に圧力および/または温度を変化させながら処
    理し,スチレン系樹脂中のスチレンおよび重合溶媒の総
    量が30ppm以下であることを特徴とするスチレン系
    樹脂の精製法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法で得られるスチレン
    および重合溶媒の総量が30ppm以下であることを特
    徴とするスチレン系樹脂および組成物
JP11160348A 1999-06-08 1999-06-08 スチレン系樹脂の精製法ならびに該樹脂および樹脂組成物 Pending JP2000344826A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008239910A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Sekisui Plastics Co Ltd 改質ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法、発泡性改質ポリスチレン系樹脂粒子、改質ポリスチレン系樹脂発泡粒子、改質ポリスチレン系樹脂発泡成形体
US7507297B2 (en) 2002-05-20 2009-03-24 Panasonic Corporation Cleaning method and cleaning apparatus
JP2010195936A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Jsp Corp 発泡性スチレン系樹脂粒子及び其の製造方法

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