JP2000343267A - 赤外域レーザ加工装置およびその保護ウィンドウ - Google Patents

赤外域レーザ加工装置およびその保護ウィンドウ

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JP2000343267A JP11150039A JP15003999A JP2000343267A JP 2000343267 A JP2000343267 A JP 2000343267A JP 11150039 A JP11150039 A JP 11150039A JP 15003999 A JP15003999 A JP 15003999A JP 2000343267 A JP2000343267 A JP 2000343267A
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polyethylene film
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外域レーザ光の透過率が高く、安価な保護
ウィンドウを備えた微細加工用赤外レーザ加工装置およ
びその保護ウィンドウを提供する。 【解決手段】 赤外域のレーザ光を透過するポリエチレ
ンフィルムと、ポリエチレンフィルムにレーザ光を透過
させるための中央孔を取り囲むように形成された該ポリ
エチレンフィルムを平坦に支持するフィルム支持体と、
当該フィルム支持体を集光光学部品の出射面側に取り付
ける取付け部と、を備える保護ウィンドウとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板の孔
あけ加工やマーキング等の微細加工に用いられる低出力
の赤外域レーザ加工装置およびその保護ウィンドウに関
し、とくに被加工物の加工部に赤外域レーザ光を集光す
る集光光学部品、例えばFθレンズ、への被加工物から
の飛散物等による汚れを防止しうる赤外域レーザ加工装
置およびその保護ウィンドウに関する。
【0002】
【従来の技術】プリント基板のレーザ光による高速微細
孔あけ加工の本格化に伴い、Fθレンズに代表される集
光光学部品の被加工物側の面への飛散粉塵の付着による
短期間での透過率の低下が問題となってきた。従来、C
VD法によるZnSe多結晶体基板の表面に反射防止膜
を形成して作製した赤外透過ウィンドウをFθレンズの
被加工物側の面に装着することにより、当該Fθレンズ
面を保護してきた。
【0003】この他に、集光光学部品の被加工物側に防
護フィルムを介在させるレーザ加工装置の提案もなされ
てきた。その1つの例として、被加工物とレーザ光透過
性の防護フィルムとを、ウィンドウ付き真空気密容器内
に収納したレーザ加工装置がある(特開昭55−112
194号公報)。このレーザ加工装置においては、ウィ
ンドウと当該防護フィルムとを通して、外部からレーザ
光を被加工物面に集光して加工する。この加工の際、被
加工物からの蒸発物によって汚れた上記防護フィルムを
絶えず移動させて、容器の気密性を損なわずに上記ウィ
ンドウにおけるレーザ光の透過性を確保する。本レーザ
加工装置においては、真空の気密容器内に防護フィルム
と被加工物とを収納すること、および防護フィルムを絶
えず移動させて汚れによる透過率の低下を排除すること
が重要である。
【0004】また、他の例として、大気中でのレーザ光
による鋼鈑等の深彫り加工において、集光光学部品と被
加工物との間にレーザ光を透過するフィルムを配置し、
かつ被加工物の加工位置に向けたガスノズルを設けたレ
ーザ加工装置の提案がなされている(特開平7−100
670号公報)。加工量が大きい加工を目的とするこの
装置によれば、鋼鈑へのレーザ印字箇所から蒸発する蒸
発物がノズルからのガスによりそらされ、フィルムの汚
染が最小限に抑えられ、その結果、高価なフィルムの使
用量が抑制される。
【0005】上記のレーザ加工装置においては、レーザ
光の波長はとくに限定されず、また、加工度の比較的高
いものを目的としている。
【0006】上記のレーザ加工装置とは別に、高分子フ
ィルムを光学部品として用いる場合の光学的な性能につ
いての発表もある。そのうちの1例では、ポリエチレン
フィルムを赤外線の偏光子として用いる可能性が論じら
れている(D.T.Rampton andR.W.Grow, "Economic infra
red polarizer utilizing interference effects infil
ms of polyethylene kitchen wrap," Appl. Opt.15(197
6),No.4,1034-1036)。また、他の例では、ポリエチレ
ンフィルムがレーザ光によって損傷を受けにくいことが
論じられている( N.S.Shikarkhane, U.Nundy and U.K.
Chatterjee,"Thin polyethylene film as a window for
pulsed TEA CO2 lasers,"Appl.Opt.27(1988),No.9,103
4-1036)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】赤外域レーザ光による
プリント基板の孔あけ加工等の微細加工において発生す
る飛散粉塵によるFθレンズの汚れは、ZnSe基板を
含む赤外透過ウィンドウの装着により防ぐことができ
る。汚れが堆積して加工不能になるほど赤外域レーザ光
の透過率が低下すれば、この赤外透過ウィンドウは新し
いものと交換するか、表面再生処理を行う必要がある。
しかし、新しいものは非常に高価であり、レーザ加工コ
スト全体を押し上げ問題である。また、表面再生処理は
ZnSe基板が毒物であるため、簡単な化学的処理では
対応できない。さらに、ZnSe基板を用いる赤外透過
ウィンドウでは反射防止膜のコーティングが必要なの
で、コーティング処理の対象数が十分多くないとコーテ
ィング費用が高くなり、コスト的に新しいものと取り替
える場合と大差がない。
【0008】本発明の対象とするプリント基板の孔あけ
加工等の微細加工には、可視光よりもエネルギの小さ
い、波長の長い赤外光を用いる。このとき、集光光学部
品の出射面と被加工物との間の距離は10cm程度とな
る。上記の微細加工を行う微細加工ラインは、各種のプ
リント基板に微細加工を施すことから、ライン上での装
置の配置等のフレキシビリティを高めるために大気中で
行う必要がある。微細加工においては、レーザビーム径
の真円度を良好に保ったうえで小さく絞るために、集光
光学部品を出射した後のレーザビーム波面の乱れは避け
なければならない。真円度が崩れると、微細孔の断面は
円にならず楕円となり、不都合を生じる。このため、被
加工物からの飛散物の集光光学部品の出射面への付着
は、極力避けなければならない。上記した公報(特開昭
55−112194号公報)に記載のレーザ加工装置に
おいては、防護フィルムはポリエチレンフィルムやポリ
プロピレンフィルム等の薄膜から構成される旨の文言は
ある。しかし、防護フィルムについての記載は、文字通
りこの一言だけであり、他の記載はない。微細加工に適
切な赤外域レーザ光の透過率は高いか低いか、大気中で
プリント基板からの蒸発物が局所的に付着した場合に局
所的な収縮や変形が生じるか否か、赤外域レーザ光の損
傷を受けやすいか否か、等については何の言及もない。
まして、大気中で加工を行うことによる加工ラインのフ
レキシビリティについての言及もない。また、上記のレ
ーザ加工装置では、防護フィルムは絶えず移動させてお
く必要があるが、飛散物の付着が少量であったり局所的
の場合で、透過率が大きく低下しないかぎり移動させな
いほうが、防護フィルムコストの抑制という点で有利で
ある。
【0009】また、加工量の大きい加工を目的とするレ
ーザ加工装置(特開平7−100670号公報)につい
ても、同様である。この公報中には、微細加工で問題と
なる集光光学部品への飛散物の、保護フィルムを回り込
んでの微量の付着を避ける必要性について言及がない。
また、防護フィルムとしてレーザ透過率95%のポリエ
ステルフィルムを使用する旨が記載されているが、ポリ
エステルは、波長9μmより長い赤外波長域において高
分子特有の鋭い吸収帯が多数あり、赤外波長域で95%
もの高透過率を得ることはあり得ない。したがって、こ
の文献に記載された装置は赤外域レーザ光ではありえな
い。また、赤外波長域に吸収帯を多数有するという点で
は、上記の特開昭55−112194号公報に文言があ
るポリプロピレンにしても同様である。
【0010】本発明の目的は、赤外域レーザ光による損
傷がなく、赤外域レーザ光の透過率が高く、プリント基
板からの局所的な飛散物の付着や、少量の飛散物の付着
では収縮や変形が生じにくく、かつ安価な、集光光学部
品を確実に保護する保護ウィンドウを備えた微細加工用
赤外レーザ加工装置およびその保護ウィンドウを提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る赤外域レー
ザ加工装置の保護ウィンドウは、赤外領域のレーザ光に
よる微細加工に際して、該レーザ光を被加工材の加工部
に集光する集光光学部品の被加工材側の表面を、該被加
工材から飛散する飛散物から保護する保護ウィンドウで
あり、赤外領域の波長のレーザ光を透過するポリエチレ
ンフィルムと、ポリエチレンフィルムにレーザ光を透過
させるための中央孔を取り囲むように形成された当該ポ
リエチレンフィルムを平坦に支持するフィルム支持体
と、フィルム支持体を集光光学部品の被加工材側の面に
取り付ける取付け部と、を備える。
【0012】赤外域レーザ光に対して高い透過率を有す
るポリエチレンフィルムを保護フィルムとすることによ
り、当該レーザ光の加工能率を低下させることなく加工
ができ、かつきわめて高価な赤外域の集光光学部品を保
護することが可能となる。上記の構成では、フィルム支
持体を直接集光光学部品の出射面側に取り付けるので、
被加工物から飛散した飛散物が保護フィルムを回り込ん
で集光光学部品に微量でも付着することがない。このた
め、乱れのないレーザビーム波面を出射させることがで
き、真円度の高い孔あけ加工等を行うことが可能とな
る。また、出射面に取り付けられることにより、レーザ
ビーム径の大きい段階で、ポリエチレンフィルムを当該
レーザビームが透過するので、エネルギ密度が大きくな
らず、たとえ耐光強度の低いポリエチレンフィルムであ
っても、耐用期間を長くすることができる。
【0013】また、ZnSe基板のように剛性の高いも
のを保護ウィンドウとしなくても、支持体により常に平
坦に支持されるので、被加工材からの飛散塵芥の付着が
透過率を低下させない程度であれば収縮や変形が生じる
ことがない。この結果、ポリエチレンフィルムの消費量
を抑制することが可能となる。なお、中央孔の形状は、
加工が可能なレーザビームが通過できればどのような形
状でもよく、例えば、円状、または角状でもよい。
【0014】上記の赤外域レーザ加工装置の保護ウィン
ドウにおいては、ポリエチレンフィルムは、1軸延伸製
法により製造された厚さ15μm〜100μmのポリエ
チレンフィルムであることが望ましい。
【0015】赤外域のいかなる波長の光に対しても透過
率を高くするためには、1軸延伸製法により製造され
た、厚さ15μm〜100μmのポリエチレンフィルム
とする必要がある。1軸延伸製法により、ポリエチレン
高分子は一定方向に向きを揃え集合組織が形成されるた
め、赤外域の光の透過率が向上し、またフィルムの引張
強度、耐収縮性能、耐局所変形性能等も向上する。この
結果、ポリエチレンフィルムを15μm以上の厚さにし
ても透過率を、例えば80%以上確保することができ
る。また、厚さを15μm以上にしたことと合わせて、
上記の集合組織の作用により、被加工物からの飛散粉塵
の付着が少ない場合や局所的な場合には、たとえ大気中
での加工に伴う飛散であってもポリエチレンフィルムが
収縮したり局所変形したりする可能性は小さくなる。す
なわち、一定以上の厚さと集合組織は、支持体の構造に
起因する作用に加えて、ポリエチレンフィルムに張りを
もたせ、飛散塵芥や水蒸気に対して収縮や変形の抵抗性
を高める。なお、100μm以下とするのは、100μ
mを超えると赤外域レーザ光の透過率を、例えば80%
以上とすることができないためである。
【0016】上記の保護ウィンドウにおいては、ポリエ
チレンフィルムは、赤外域の波長9μm〜12μmの範
囲のいかなる波長のレーザ光に対しても透過率80%以
上を有することが望ましい。
【0017】プリント基板の微細加工には波長9μm〜
12μmの範囲のレーザ光が適している。この波長域の
レーザ光の透過率を80%以上とすることにより、加工
に必要なエネルギを被加工物の表面に集光することがで
きる。透過率が80%未満では、加工に時間がかかり、
加工ラインの流れのスピードを遅くしなければならず、
能率が低下する。また、透過率が80%未満となると、
約10数%以上の反射を生じ、この反射によるレーザ戻
り光が、レーザ発振に悪影響を及ぼす可能性がある。し
たがって、レーザ発振への悪影響を避ける観点からも、
透過率は80%以上とする必要がある。なお、透過率は
パワーメータによって算出してもよいし、他の任意の方
法で測定してもよい。
【0018】また、ポリエチレンフィルムの厚さの精度
を安定して高くできる場合であって当該赤外域レーザ光
の波長を変えることが少ない場合、またはその他の場合
には、ポリエチレンフィルムは、赤外域の光に対して屈
折率が1.45〜1.57の範囲内にあり、その光学厚
さnd(n:ポリエチレンフィルムの赤外域の光に対す
る屈折率、d:ポリエチレンフィルムの厚さ)は、赤外
域のレーザ光の半波長の整数倍であることが望ましい。
【0019】従来、ZnSe基板等の赤外透過ウィンド
ウは、その両表面に赤外反射防止膜が成膜されることに
より高い透過率を確保していた。これに代わってポリエ
チレンフィルム単独で高い透過率を確保するには、ポリ
エチレンフィルムを透過する光量がポリエチレンフィル
ムの厚さに応じて敏感に変化するので、適当な厚さに制
御する必要がある。次に、その技術的背景についてやや
詳しく説明する。
【0020】ポリエチレンフィルムの屈折率をn、消衰
係数をκ、厚さをdとし、透過するレーザ光の波長をλ
とすると、ポリエチレンフィルムの透過率T1は次式で
与えられる。
【0021】T1= 4/[cos2α[2coshβ+(n+n-1)sinhβ]2
+sin2α[2sinhβ+(n+n-1)coshβ]2] ここで、α=2πnd/λ、 β=2πκd/λ である。仮
に、消衰係数κ=0で、屈折率nのポリエチレンフィル
ムであれば、上記の透過率T1は次のT2のように簡略
化される。
【0022】T2= 4/[4cos2α+(n+n-1)2sin2α] 上記の透過率T2は、sinα=0となる光学厚さndに
て最大となり、100%となる。また、sinα=±1と
なる光学厚さにて、透過率は最小となり、透過率T3は
次の屈折率依存性を有する。
【0023】T3= 4n2/(n2 + 1)2 透過率100%を与える条件であるsinα=0は、すな
わち、nd=N・(λ/2)(Nは任意の整数)と等価で
ある。また、透過率が最小となる条件であるsinα=±
1は、すなわち、nd=[(2N+1)/2]・(λ/2)(Nは
任意の整数)と等価である。したがって、その光学厚さ
ndが、赤外域レーザ光の半波長の整数倍であると、透
過率が最大になることが分かる。
【0024】しかしながら、光学厚さndが制御され
ず、たとえ透過率が最小のT3= 4n2/(n2 + 1)2となった
としても、ポリエチレンフィルムであれば、赤外域の光
に対して屈折率nは約1.50であるので、近似計算上
は透過率85%程度は維持することができる。この透過
率はあくまで近似計算上での値であり、実際のポリエチ
レンフィルムでは消衰係数κは0ではないので、上述の
透過率から外れた、小さい値となる。
【0025】ポリエチレンフィルムに張力を付加する等
の取り扱いの観点からは、ある程度厚いフィルムのほう
が好ましい。ポリエチレンフィルムを厚くすることを透
過率の観点から評価してみる。フィルムの厚さが厚くな
るにつれて干渉効果が弱まるため、上記に透過率T1と
して掲げた完全な干渉性を取り込んだ式は、次に示すフ
ィルムの両面での多重反射を考慮した簡単な透過率T4
の式に移行する。
【0026】T4= (1-R)2exp(-βd)/[1-R2exp(-2βd)] ここで、R= (n - 1)2/(n + 1)2 である。
【0027】上記のT4により、消衰係数を考慮した場
合、厚さが100μm程度になっても透過率の低下は、
T1によって算出されるほどではなく、比較的大きな透
過率が確保される。
【0028】また、上記の赤外域レーザ加工装置の保護
ウィンドウにおいては、フィルム支持体は、ともに中央
孔を取り囲むように外面側支持体と内面側支持体とに分
かれて形成され、当該外面側支持体と内面側支持体との
間にポリエチレンフィルムを挟むことにより、当該ポリ
エチレンフィルムの平坦が保たれるように張力が付加さ
れる枠状の支持体であることが望ましい。
【0029】大気中には水分が含まれているので、大気
中での加工は、真空中での加工に比較して水分の影響を
受け、飛散物の少量の付着であっても収縮や変形を受け
やすい。しかし、上記の構成により、たとえ大気中での
加工により飛散粉塵が局所的に、または少量、透過率を
大きく低下させない程度にポリエチレンフィルムに付着
しても、局所変形や収縮の発生が防止される。また、真
空中での加工においては、さらに収縮や変形に対する抵
抗を高めることができる。
【0030】上記の赤外域レーザ加工装置の保護ウィン
ドウにおいては、ポリエチレンフィルムは、集光光学部
品の口径を覆う巾を有し、かつ長尺であり、フィルム支
持体は、新しいポリエチレンフィルムが巻き付けられる
フィルム供給部と、中央孔において使用が終了したポリ
エチレンフィルムが巻き付けられるフィルム巻付け部
と、ポリエチレンフィルムをフィルム供給部とフィルム
巻付け部との間において連続して保持している部材であ
って、その両端の一端がフィルム供給部に、他端がフィ
ルム巻付け部にそれぞれ連結されている赤外域レーザ光
の中央孔における通過を妨げない赤外域レーザ光通過部
と、を備えることが望ましい。
【0031】上記の構成により連続的にポリエチレンフ
ィルムを赤外域レーザ光通過支持部の中央孔に供給でき
るので、赤外域レーザ加工を途中で停止せずに連続運転
できる。この結果、能率的に赤外域レーザ加工を行うこ
とが可能となる。
【0032】上記の赤外域レーザ加工装置の保護ウィン
ドウにおいては、駆動信号に応じて、フィルム供給部と
フィルム巻取り部とを駆動して、ポリエチレンフィルム
を一定長さ、それぞれ、供給し、また、巻き取り、赤外
域レーザ光通過部のポリエチレンフィルムを新しいもの
にする駆動制御部をさらに備えることが望ましい。
【0033】上記の構成により集光光学部品を保護しな
がら自動的に一定値以上の透過率を維持できるので、赤
外域レーザ加工を連続的に能率良く実施することが可能
となる。
【0034】本発明の赤外域レーザ加工装置において
は、赤外領域の光を発振するレーザ光発振器と、レーザ
発振器から発振された赤外領域のレーザ光を集光する集
光光学部品と、集光光学部品の被加工材側の表面を、該
被加工材から飛散する飛散物から保護する、本発明に係
る上記したいずれかの保護ウィンドウを備える。
【0035】上記の構成により、赤外域光の集光光学部
品の光出射面への被加工物からの飛散物の付着を、Zn
Se基板に比較して安価なポリエチレンフィルムにより
防止することが可能となる。赤外域の集光光学部品(Z
nSeレンズ)および赤外域用のZnSe基板からなる
保護ウィンドウは、ともに非常に高価である。ZnSe
基板の保護ウィンドウを使用しないで、ポリエチレンフ
ィルムで集光光学部品を被加工物からの飛散粉塵から保
護でき、上記の本発明の赤外域レーザ加工装置の運転費
用は非常に安価となる。
【0036】上記の赤外域レーザ加工装置においては、
フィルム支持体と、赤外域レーザ光通過部と、フィルム
巻取部とは、ポリエチレンフィルムの巻取部材の巻取軸
に垂直な断面において、当該赤外域レーザ光通過部を底
部とする凹部を形成し、当該凹部に前記集光光学部品の
被加工材側の端を収納して脱着自在に装着される、請求
項6または7に記載の保護ウィンドウを備えることが望
ましい。
【0037】集光光学部品の端に保護ウィンドウが装着
されるので、大気中で加工しても、被加工物からの飛散
粉塵が、保護ウィンドウを迂回して集光光学部品の出射
面に付着することを防止することができる。また、脱着
自在の装着において、保護ウィンドウを、例えばカセッ
ト形式にすれば、能率的な取り替えが可能となる。
【0038】
【実施例】(ポリエチレンフィルムの透過率の評価)約
10μmの波長の赤外波長域で透過率が良好で、弛み等
の少ないフィルム支持を可能とする高分子フィルムを市
販品について評価して選定した。評価対象は市販のポリ
エチレンフィルムである。まず、粗いスクリーニングテ
ストの結果、例えば、三井化学プラテック(株)から市
販されている商標名三井ハイブロンフィルムが、適当な
厚さ範囲内において赤外波長域での透過率が高いことを
確認した。このポリエチレンフィルムは、1軸延伸製法
で製造された高密度ポリエチレンフィルムであり、赤外
領域での透過率が高いだけでなく、可視光域でも透明性
を有する。このため、可視光を用いての光軸のアライン
メント、被加工物の設定配置等を容易に行うことができ
る。1軸延伸製法によって製造されたポリエチレンフィ
ルムが赤外領域で良好な透過率を示すのは、1軸延伸処
理により高分子が一定方向に揃い、集合組織を形成し
て、赤外領域の光の透過率を高めるからである。また、
集合組織形成の結果、引張強度、耐収縮性能、耐局所変
形性能も向上する。
【0039】次に、厚さ17μm、25μm、33μ
m、および50μmの上記のポリエチレンフィルムにつ
いて透過率を測定した。図1は、波長7μm〜12μm
の赤外域レーザ光についての透過率の測定結果を示す図
である。(a)、(b)、(c)および(d)は、それ
ぞれポリエチレンフィルムの厚さ17μm、25μm、
33μmおよび50μmの場合の結果を示す。これらの
図の上部横軸は波長そのものをμmで表示したものであ
り、下部横軸は波長の逆数である波数(単位:cm-1
で表示したものである。
【0040】また、上記4種類の厚さのポリエチレンフ
ィルムを各々複数枚用意して、波長9.3μmと10.
6μmとに着目して、透過率の最大値と最小値を求めた
結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】厚さが17μmおよび25μmのポリエチ
レンフィルムの場合には、透過率の最大値は95%以上
に達する。また、これらより厚い33μmおよび50μ
mの場合には、透過率の最大値は90%を超える程度で
ある。また、透過率の最小値は、厚さ17μm、25μ
m、33μm、50μmについて、80%以上あること
を確認した。
【0043】(ポリエチレンフィルムの均質性の評価)
防護フィルムにおいては、透過率に劣らず重要な性能
は、当該フィルムの光学的均質性である。このフィルム
の光学的均質性は、レーザビームが当該フィルムを透過
する際、各透過部分での位相等のばらつきがなく、良好
なビーム品質が保たれるか否かを決定する性能である。
厚さ17μmおよび25μmの上記商標名のポリエチレ
ンフィルムを試料として、波長10.6μmの赤外レー
ザ光を用い、赤外干渉計によりポリエチレンフィルムを
透過した後の波面の干渉像を観察した。図5(a)、
(b)および(c)は、この波面の干渉像測定に用いた
3種類の装置構成を示す図である。(a)は符号3で表
示されるビーム径が30mmであり、集光光学部品を用
いずに平面鏡12で反射して干渉像を生ずる構成であ
り、(b)は集光レンズ2を用いて球面鏡13で反射し
て干渉像を生じる構成であり、また(c)はビームエキ
スパンダ15によりビーム径3を30mmから100m
mに拡大して平面鏡12で反射して干渉像を生じる構成
である。上記のポリエチレンフィルムの試料はいずれも
平面鏡または球面鏡の前方に配置され、いずれも赤外干
渉計で干渉像を評価した。評価の結果は、平面鏡を用い
たビーム径が30mm(図5(a))および100mm
(図5(c))の場合においても、また実際の装置に近
い集光レンズを含めた場合(図5(b))においても、
その透過波面の収差は、0.01λ〜0.02λ(λ:
波長)のPV(Peak to Valley)値であり、光学的均質性
は良好であった。したがって、真円度の高い微細孔等の
加工が可能である。
【0044】(ポリエチレンフィルムの赤外域レーザ光
耐光強度の評価)実際の加工状態でのポリエチレンフィ
ルムの赤外域レーザ光耐光強度の評価を行うために、上
記のポリエチレンフィルムについて、波長10.6μm
のパルスレーザ照射によって赤外域レーザ光耐光強度を
評価した。レーザ発生装置はTEA(Transversely Exci
ted Atmospheric)-CO2レーザ装置であり、照射条件は
マルチモードでパルス巾100nsecで、出力5J/
パルスとした。図6は、赤外域レーザ光耐光試験に用い
た装置の構成を示す図である。図6を参照して、TEA
−CO2レーザ10を出射した波長10.6μmの赤外
域レーザ光は、ミラー16、17で反射され、マスク1
8により30mm径に絞られる。このビームを7.5イ
ンチのZnSeの集光レンズ2により試料であるポリエ
チレンフィルム1に径を変化させて集光した。フィルム
支持体5によって支持されたポリエチレンフィルム1上
のビーム径は、当該フィルム1と集光レンズ2との間の
距離に応じて変わり、径を減じることにより当該フィル
ムの集光部における赤外域レーザ光の照射エネルギ密度
は高くなる。この照射エネルギ密度を徐々に上げてゆ
き、目視にて当該ポリエチレンフィルム1に損傷が発生
した照射エネルギ密度を求めた。その結果、ポリエチレ
ンフィルムの厚さに関係なく、選定したポリエチレンフ
ィルムは、約12J/cm2の耐光強度を有することを
確認した。この赤外域レーザ光に対する耐光強度は、市
販のZnSe等からなるパルスレーザ用光学部品と比較
して遜色のない値である。
【0045】(赤外域レーザ光の連続発振による評価)
図7は、ポリエチレンフィルムをセットしたフィルム支
持体を示す図面である。(a)は正面からの外視図であ
り、(b)は(a)におけるA−A’断面図である。ま
た、(c)は集光光学部品の被加工物側の端にフィルム支
持体を取り付けようとする状態の断面図である。図7
(a),(b)において、このフィルム支持体5はとも
に中央孔6をあけられた外面側(被加工物側)支持体2
6と内面側(集光レンズ側)支持体25とを備え、ポリ
エチレンフィルム1は内面側支持体25に配置されたO
リング27と外面側支持体26との間に挟まれ、ねじ2
1を螺合させることにより生じる挟持力により保持され
る。外面側支持体26および内面側支持体25には、そ
れぞれ段差29、28が円状に設けられている。ねじ2
1の螺合により、両方の支持体26、25は、当該フィ
ルムを挟んで段差29、28の位置を合わせ、当該フィ
ルムに放射状に外向きの均質な力を付加し、当該フィル
ムの中央孔の部分を平坦にする。
【0046】また、図7(c)において、上記フィルム支
持体はOリング27を備える支持体25を集光光学部品
側にして内面側支持体25の外周に設けられたねじ47
が集光光学部品に設けられたねじ48に螺合され、集光
光学部品に取り付けられる。この結果、保護フィルムを
回り込んでの飛散物の付着が防止される。フィルム支持
体の外周ねじは、外面側支持体にも設けてもよい。すな
わち、フィルム支持体の集光光学部品の端への取付け方
法は、飛散塵芥の回り込んでの集光光学部品の面への付
着を防止できれば、どのようなものでもよい。
【0047】ポリエチレンフィルムの評価にあたって
は、厚さ17μmのポリエチレンフィルムを上記の支持
体にセットして、約5時間連続して出力6.5Wのレー
ザ照射を行った。この連続発振の間、パワーメータによ
る算出値に基づく透過率は、最初から最後まで安定して
96.9%を維持した。また、この間、当該ポリエチレ
ンフィルムの変質や溶損は発生しなかった。
【0048】(連続使用に適したフィルム支持体)図8
は、必要に応じて新しいフィルム面を連続して供給でき
るフィルム支持体の断面を示す。図8において、このフ
ィルム連続供給型保護ウィンドウ45は、ロール軸に垂
直な断面で、フィルム供給部37、赤外域レーザ光支持
部38、およびフィルム巻取り部39との間で、赤外域
レーザ光支持部38を底部とする凹部43を形成してい
る。この凹部43に集光光学部品22の加工側の端が嵌
め入れられることにより、簡便な操作により集光光学部
品の保護が可能となる。また、上記の構造の結果、被加
工物46から塵芥が飛散しても保護ウィンドウを迂回し
て集光光学部品に飛散物が付着することが防止される。
【0049】図8において、駆動すべきとの指令信号3
0を受けた、電動機を含むフィルム供給駆動制御部31
とフィルム巻取り駆動制御部32とは、各部の電動機を
始動させ、フィルム供給部37に含まれるフィルム供給
リール33と、フィルム巻取り部39に含まれるフィル
ム巻取りリール34と、を回転させ長尺ポリエチレンフ
ィルム41を移動させる。このポリエチレンフィルム4
1は、図8の紙面高さ方向に対応する方向においても集
光光学部品の口径を覆うだけの巾を有していなければな
らない。このポリエチレンフィルム41は、使用に応じ
て移動する場合、供給リール33を出た後、フィルム供
給部37の中を通過して、ロール35により方向を変え
られ、中央孔6をあけられた赤外域レーザ光通過部38
のなかを通過する。赤外域レーザ光通過部38におい
て、ポリエチレンフィルム41は外面側支持体26と内
面側支持体25との間に平坦になるように保持される。
使用が進み、さらに移動する場合、当該ポリエチレンフ
ィルム41は、ロール35により方向を変えられて、フ
ィルム巻取り部39の領域に入り、巻取りリール34に
巻き取られる。
【0050】上記の構成により、使用の結果、劣化した
ポリエチレンフィルムを簡便に新しいポリエチレンフィ
ルムに変えることが可能となり、加工品質の維持と能率
向上に有効である。なお、上記の駆動すべしとの指令信
号は、赤外域レーザ光の透過率をモニターして、透過率
が予め定めた一定値を下回ったときに発する構成にする
のが好ましい。
【0051】上記において、本発明の実施例について説
明を行ったが、上記に開示された本発明の実施例は、あ
くまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施
例に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請
求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲
の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含
むことが意図されている。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、赤外域レーザ光を用い
たプリント基板の孔あけ等の大気中での微細加工におい
て問題となる飛散粉塵による集光光学部品の透過率の低
下を、集光光学部品に直接取りつけた保護ウィンドウの
フィルムを交換するという簡便で安価な手段のみで解決
することが可能となる。保護フィルムは使用される赤外
域レーザ光の反射ロスおよび吸収ロスを極力抑える十分
薄い適切なフィルム厚さに限定されるため、フィルムを
装着した状態においてもレーザ加工効率および加工品質
を損なうことがない。また、透過率の低下の程度に応じ
て、ポリエチレンフィルムを自動的に供給することが可
能な制御機構を用いることにより、さらに利用価値を高
めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 厚さ17μmのポリエチレンフィルムにおけ
る赤外域レーザ光の波長と透過率との関係を示す図であ
る。
【図2】 厚さ25μmのポリエチレンフィルムにおけ
る赤外域レーザ光の波長と透過率との関係を示す図であ
る。
【図3】 厚さ33μmのポリエチレンフィルムにおけ
る赤外域レーザ光の波長と透過率との関係を示す図であ
る。
【図4】 厚さ50μmのポリエチレンフィルムにおけ
る赤外域レーザ光の波長と透過率との関係を示す図であ
る。
【図5】 ポリエチレンフィルムの均質性を赤外干渉計
を用いて評価した光学装置の構成図である。(a)はビ
ーム径30mmで平面鏡を用いた装置、(b)は集光レ
ンズで球面鏡上に集光する装置、(c)ビームエキスパ
ンダによりビーム径を100mmとして平面鏡を用いた
装置、をそれぞれ示す図である。
【図6】 ポリエチレンフィルムの耐光強度を評価した
装置の構成図である。
【図7】 フィルム支持体を示す図である。(a)はフ
ィルム支持体の正面からの外視図を示し、(b)は
(a)におけるA−A’断面図である。(c)はフィルム
支持体が取り付けられようとしている状態における当該
フィルム支持体と集光光学部品の端との断面図である。
【図8】 連続供給型ポリエチレンフィルム支持体の概
略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ポリエチレンフィルム、2 集光光学部品(集光レ
ンズ)、3 赤外域レーザ光、5 フィルム支持体、6
中央孔、10 レーザ発振器、11 赤外干渉計、1
2 平面ミラー、13 球面ミラー、16、17 ミラ
ー、18 マスク、21 ねじ、25 内面側フィルム
支持体、26 外面側フィルム支持体、27 Oリン
グ、28 内面側斜面部、29 外面側斜面部、30
指令信号、31 フィルム供給駆動制御部、32 フィ
ルム巻取り駆動制御部、33 フィルム供給リール、3
4 フィルム巻取りリール、35 ロール、37 フィ
ルム供給部、38 赤外域レーザ光通過部、39 フィ
ルム巻取り部、41 長尺ポリエチレンフィルム、43
凹部(取付け部の一部)、45 フィルム連続供給型
保護ウィンドウ、46 被加工物、47 内面側フィル
ム支持体外周に設けたねじ(取付け部)、48 集光光
学部品の端に設けたねじ(取付け部)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外領域のレーザ光による微細加工に際
    して、該レーザ光を被加工材の加工部に集光する集光光
    学部品の被加工材側の表面を、該被加工材から飛散する
    飛散物から保護する保護ウィンドウであって、 赤外領域の波長のレーザ光を透過するポリエチレンフィ
    ルムと、 前記ポリエチレンフィルムに前記レーザ光を透過させる
    ための中央孔を取り囲むように形成された当該ポリエチ
    レンフィルムを平坦に支持するフィルム支持体と、 前記フィルム支持体を前記集光光学部品の被加工材側の
    面に取り付ける取付け部と、を備える赤外域レーザ加工
    装置の保護ウィンドウ。
  2. 【請求項2】 前記ポリエチレンフィルムは、1軸延伸
    製法により製造された、厚さ15μm〜100μmの範
    囲内にある、ポリエチレンフィルムである、請求項1に
    記載の赤外域レーザ加工装置の保護ウィンドウ。
  3. 【請求項3】 前記ポリエチレンフィルムは、前記赤外
    域の波長9μm〜12μmの範囲のいかなる波長のレー
    ザ光に対しても透過率80%以上を有する、請求項1ま
    たは2に記載の赤外域レーザ加工装置の保護ウィンド
    ウ。
  4. 【請求項4】 前記ポリエチレンフィルムは、前記赤外
    域の光に対して屈折率が1.45〜1.57の範囲内に
    あり、その光学厚さnd(n:ポリエチレンフィルムの
    赤外域の光に対する屈折率、d:ポリエチレンフィルム
    の厚さ)は、前記赤外域のレーザ光の半波長の整数倍で
    ある、請求項1〜3のいずれかに記載の赤外域レーザ加
    工装置の保護ウィンドウ。
  5. 【請求項5】 前記フィルム支持体は、ともに前記中央
    孔を取り囲むように外面側支持体と内面側支持体とに分
    かれて形成され、当該外面側支持体と内面側支持体との
    間に前記ポリエチレンフィルムを挟むことにより、当該
    ポリエチレンフィルムの平坦性が保たれるように張力が
    付加される枠状の支持体である、請求項1〜4のいずれ
    かに記載の赤外域レーザ加工装置の保護ウィンドウ。
  6. 【請求項6】 前記ポリエチレンフィルムは、前記集光
    光学部品の口径を覆う巾を有し、かつ長尺であり、 前記フィルム支持体は、新しいポリエチレンフィルムが
    巻き付けられるフィルム供給部と、前記中央孔において
    使用が終了した前記ポリエチレンフィルムが巻き付けら
    れるフィルム巻付け部と、前記ポリエチレンフィルムを
    前記フィルム供給部と前記フィルム巻付け部との間にお
    いて連続して保持している部材であって、その両端の一
    端が前記フィルム供給部に、他端が前記フィルム巻付け
    部にそれぞれ連結されている前記赤外域レーザ光の前記
    中央孔における通過を妨げない赤外域レーザ光通過部
    と、を備える請求項1〜5のいずれかに記載の赤外域レ
    ーザ加工装置の保護ウィンドウ。
  7. 【請求項7】 駆動信号に応じて、前記フィルム供給部
    とフィルム巻取り部とを駆動して、前記ポリエチレンフ
    ィルムを一定長さ、それぞれ、供給し、また、巻き取
    り、赤外域レーザ光通過部のポリエチレンフィルムを新
    しいものにする駆動制御部をさらに備える、請求項6に
    記載の赤外域レーザ加工装置の保護ウィンドウ。
  8. 【請求項8】 赤外域の光を発振するレーザ光発振器
    と、 前記レーザ発振器から発振された赤外領域のレーザ光を
    集光する集光光学部品と、 前記集光光学部品の被加工材側の表面を、該被加工材か
    ら飛散する飛散物から保護する、請求項1〜7のいずれ
    かに記載の保護ウィンドウを備える、赤外域レーザ加工
    装置。
  9. 【請求項9】 前記フィルム支持体と、赤外域レーザ光
    通過部と、フィルム巻取部とは、ポリエチレンフィルム
    の巻取部材の巻取軸に垂直な断面において、当該赤外域
    レーザ光通過部を底部とする凹部を形成し、当該凹部に
    前記集光光学部品の被加工材側の端を収納して脱着自在
    に装着される、請求項6または7に記載の保護ウィンド
    ウを備える、赤外域レーザ加工装置。
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CN101518854B (zh) * 2008-02-29 2011-08-31 深圳市大族激光科技股份有限公司 透镜的吸尘保护装置
CN103262213A (zh) * 2010-12-09 2013-08-21 株式会社V技术 激光退火装置及激光退火方法
JP2018100451A (ja) * 2018-03-08 2018-06-28 大日本印刷株式会社 蒸着マスクの製造方法、金属マスク付き樹脂層、及び有機半導体素子の製造方法

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