JP2000342248A - 好熱性種菌、並びに有機肥料、液状有機肥料、及びそれらの製造方法 - Google Patents

好熱性種菌、並びに有機肥料、液状有機肥料、及びそれらの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全な作物を生産可能とする好熱性種菌、並
びに有機肥料、液状有機肥料、及びそれらの製造方法を
提供する 【解決手段】 バチルス・ブレビスの近縁の種である好
熱性C−1菌と、バチルス・ブレビスの近縁の種である
好熱性C−3菌と、バチルス・ステアロサーモフィ
か又はその近縁の種である好熱性C−4菌との混合菌で
あると共に、好気条件下でエビ及び/又はカニの残渣
分解能、並びに耐熱性酵素及びシャぺロニンの生産能
有する好熱性種菌。 好熱性種菌エビ及び/又はカニ
の残渣に添加し、好気条件下且つ50乃至90℃で発酵
させる有機肥料の製造方法。 有機肥料にエビ及び/又
はカニの残渣を添加し、好気条件下且つ50乃至90℃
で発酵させる有機肥料の製造方法。 有機肥料を水に添
加し、好気条件下且つ30乃至70℃で培養する液状有
機肥料の製造方法。 有機肥料を、この有機肥料の製造
の際に採取された蒸留液に添加し、好気条件下且つ30
乃至70℃で培養する液状有機肥料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば海産物残
渣等の有機素材の分解能を有する好熱性混合菌である好
熱性みろく種菌、並びにこの好熱性みろく種菌による発
酵によって製造される有機肥料、液状有機肥料、及びそ
れらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、作物に対する消費者のニ
ーズや時代の流れを見ると、安全な食の流行が徐々に広
がっており、化学肥料から有機肥料への転換や、農薬漬
けの作物栽培から無農薬による作物栽培への転換等が急
務となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
肥料・農薬業界等においては、上記のようなニーズに対
処するだけの技術的な裏付けがなく、世界的に見ても模
索している段階である。
【0004】この発明は、以上のような問題点に鑑みて
なされたものであり、安全な作物を生産可能とする好熱
性みろく種菌、並びに有機肥料、液状有機肥料、及びそ
れらの製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1の好熱性みろく種菌は、バチルス・ブレビス
の近縁の種である好熱性C−1菌と、バチルス・ブレビ
スの近縁の種である好熱性C−3菌と、バチルス・ステ
アロサーモフィルスか又はその近縁の種である好熱性C
−4菌との混合菌であると共に、好気条件下で有機素材
の分解能を有する。
【0006】請求項2の好熱性みろく種菌においては、
前記有機素材が海産物残渣を含有する。
【0007】請求項3の有機肥料の製造方法は、請求項
1記載の好熱性みろく種菌を有機素材に添加し、好気条
件下且つ50乃至90℃で発酵させるものである。
【0008】請求項4の有機肥料の製造方法は、請求項
3記載の方法により製造された有機肥料に有機素材を添
加し、好気条件下且つ50乃至90℃で発酵させるもの
である。
【0009】請求項5の有機肥料の製造方法は、遠赤外
線の照射によって50乃至90℃に昇温させるものであ
る。
【0010】請求項6の有機肥料の製造方法において
は、前記有機素材が海産物残渣を含有する。
【0011】請求項7の有機肥料の製造方法は、所定時
間以上発酵させるものである。
【0012】請求項8の有機肥料は、請求項3乃至6の
いずれか記載の方法により製造されたものである。
【0013】請求項9の液状有機肥料の製造方法は、請
求項8記載の有機肥料を水に添加し、好気条件下且つ3
0乃至70℃で培養するものである。
【0014】請求項10の液状有機肥料の製造方法は、
請求項8記載の有機肥料を、この有機肥料の製造の際に
採取された蒸留液に添加し、好気条件下且つ30乃至7
0℃で培養するものである。
【0015】請求項11の液状有機肥料の製造方法は、
遠赤外線の照射によって30乃至70℃に昇温させるも
のである。
【0016】請求項12の液状有機肥料の製造方法は、
所定時間以上培養するものである。
【0017】請求項13の液状有機肥料は、請求項9乃
至12のいずれか記載の方法により製造されたものであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て説明する。第1実施形態に係る有機肥料の製造方法
は、好熱性みろく種菌を有機素材に添加し、好気条件下
且つ50〜90℃で発酵させることによって、粉体状の
有機肥料を製造するものである。
【0019】前記好熱性みろく種菌は、バチルス・ブレ
ビス(Bacillus brevis )の近縁の種である好熱性C−
1菌と、バチルス・ブレビスの近縁の種である好熱性C
−3菌と、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacill
us stearothermophilus )か又はその近縁の種である好
熱性C−4菌との混合菌であると共に、好気条件下で有
機素材の分解能を有している。
【0020】この好熱性みろく種菌は、大分県杵築市三
光坊の山中の土壌と別府湾の海底エビとの混合発酵物か
ら採取、分離されたものである。その同定結果を表1に
示す。なお、この好熱性みろく種菌は、平成11年3月
9日付けで工業技術院生命工学工業技術研究所から受託
拒否の証明がなされており、本願の出願人である株式会
社三六九(代表者:宮本久、所在地:大分県杵築市三光
坊一大字岩谷706−27、電話番号:09786−3
−0514)で保管されている。
【0021】
【表1】
【0022】前記有機素材としては、例えば、海産物残
渣、昆虫類、動物類、珈琲粕、麦わら、もみ殻、稲わ
ら、茶粕、食用廃油、大豆・小豆・落花生等の豆類の種
皮等、落ち葉、樹皮、家畜の糞尿、これら海産物残渣等
を食べた微生物類等の各種の有機物やこれらの適当な組
合せの混合物が挙げられるが、これらのうち、海産物残
渣と珈琲粕の混合物が好適である。この場合の海産物残
渣と珈琲粕の混合割合としては、重量比で7対3程度が
望ましい。
【0023】有機素材は、全重量の数十%程度の水分を
含んだ生の状態で使用すればよい。発酵は、この有機素
材に所定割合の好熱性みろく種菌を添加し、空気雰囲気
下での攪拌等による好気条件下において好熱性みろく種
菌の自家発酵熱又はヒータ等による加熱によって50〜
90℃で行えばよい。ここで、遠赤外線の照射によって
50〜90℃に昇温させる場合には、より短時間で昇温
できるという利点がある。
【0024】混合物の水分は発酵の進行に伴って低下し
てくるので、含水率が20重量%程度以下になるまで発
酵を数時間〜数十時間続けて好熱性みろく種菌を固定化
すればよい。この際、蒸留液が生成するので、これを別
に採取しておくのが望ましい。この蒸留液の利用法は後
述する。
【0025】上記のようにして一般の微生物には過酷な
高温環境で発酵させれば、好熱性みろく種菌のみが活発
に増殖するので、この好熱性みろく種菌由来の耐熱性酵
素やシャペロニン等の安定性・持続力等に優れた抗酸化
機能性成分を多く含む粉体状の有機肥料を製造できると
いう利点がある。また、50〜90℃の比較的高温で発
酵させるので、混合物の含水率を20重量%程度以下ま
で短時間で低減化して好熱性みろく種菌を固定化できる
という利点がある。
【0026】なお、得られた粉体状の有機肥料には、好
熱性みろく種菌が固定化されているので、この有機肥料
の一部又は全部と既述の有機素材とを所定割合で混合
し、上記と同様にして発酵させれば、好熱性みろく種菌
を別に添加しなくても粉体状の有機肥料を製造すること
ができる。この場合の有機肥料と有機素材の混合割合と
しては、重量比で7対3程度が好適である。また、この
操作を繰り返せば、好熱性みろく種菌を添加しないで粉
体状の有機肥料を連続的に製造できるという利点があ
る。
【0027】ここで、有機素材として少なくとも海産物
残渣を用いた場合には、これに含まれる良質の抗酸化成
分やミネラル分等のために好熱性みろく種菌の活性がよ
り高くなる。そのため、自家発酵熱によって50〜90
℃に昇温すると共に、発酵が長時間持続して好熱性みろ
く種菌由来の耐熱性酵素やシャペロニン等の抗酸化機能
性成分を量産できるという利点がある。このような海産
物残渣としては、例えば、エビ類、カニ類、魚類等の海
産物から可食部を除いた不可食部や、あるいは食用には
適さない小エビ、小カニ、小魚等が挙げられる。
【0028】また、所定時間以上発酵させれば、熱や、
あるいは好熱性みろく種菌又はこの好熱性みろく種菌か
ら突然変異で発生した好熱性細菌によって、例えばダイ
オキシン等の環境ホルモン、病原菌、病原ウィルス等の
有害成分を分解できるという利点がある。なお、好熱性
みろく種菌に突然変異が起こる場合には、環境ホルモ
ン、病原菌、病原ウィルス等を餌として記憶(バイオセ
ンサー)した、これらの分解能を有する新規な好熱性細
菌を培養することができる。
【0029】このようにして製造される有機肥料は、既
述のように、好熱性みろく種菌由来の耐熱性酵素やシャ
ペロニン等の安定性・持続力等に優れた抗酸化機能性成
分を多く含んでいる。前記耐熱性酵素の常温下における
活性の持続力は、常温菌由来の酵素が1週間以内である
のに対し、1年程度と長い。また、この耐熱性酵素は、
エタノール等の有機溶媒等によっても失活しない。ここ
で、シャペロニンとは、酵素の構造を保持等することに
よって、酵素が安定な活性を示すことができるように手
助けをする蛋白質であるが、常温菌由来のシャペロニン
ではATP(アデノシン−5’−三リン酸)のエネルギ
ーが必要であるのに対し、好熱性みろく種菌由来のシャ
ペロニンではATPのエネルギーがなくても働く性質が
ある。そのため、この好熱性みろく種菌由来のシャペロ
ニンは、各種の環境で前記耐熱性酵素等の変性を防止
し、その働きを助けることができる。
【0030】このことから、上記のような耐熱性酵素や
シャペロニン等の抗酸化機能性成分を多く含む有機肥料
によれば、施肥される土壌中の微生物の生息環境を整え
ることができるので、安全でしかも肥料効果に優れると
いう利点がある。また、植物病原菌であるフザリウム属
等に対しても抗菌・溶菌効果を発揮するので、農薬が不
要な無農薬型の肥料として施肥できるという利点があ
る。更に、弱アルカリ性であるので、酸性雨等による土
壌の酸性化を防止できるという利点もある。
【0031】この有機肥料は、粉体のまま必要に応じて
定期的に散布等すればよく、その施肥割合としては、1
0a当たり100〜150L程度が適当である。なお、
作型によっては、土壌微生物を増殖させるために適当量
を追加してもよい。
【0032】第2実施形態に係る液状有機肥料の製造方
法は、第1実施形態で製造された粉体状の有機肥料を水
に添加し、好気条件下且つ30〜70℃で培養するもの
である。
【0033】有機肥料の添加割合としては、水100L
に対して1L程度が適当である。また、この場合も第1
実施形態と同様、発酵は、水に所定割合の有機肥料を添
加し、空気雰囲気下での攪拌等による好気条件下におい
て好熱性みろく種菌の自家発酵熱又はヒータ等による加
熱によって30〜70℃で行えばよい。更に、遠赤外線
の照射によって30〜70℃に昇温させる場合には、よ
り短時間で昇温できるという利点がある。
【0034】上記のようにして培養すれば、有機肥料に
含まれる好熱性みろく種菌が活発に増殖するので、この
好熱性みろく種菌由来の耐熱性酵素やシャペロニン等の
抗酸化機能性成分を多く含む液状の有機肥料を製造でき
るという利点がある。
【0035】ここで、水に代えて、有機肥料の製造の際
に採取された蒸留液を使用した場合には、この蒸留液に
好熱性みろく種菌由来の抗酸化機能性成分が含まれてい
ると共に、粉体状の有機肥料が溶解又はなじみ易いの
で、より効率良く培養できるという利点がある。
【0036】また、所定時間以上培養すれば、第1実施
形態と同様、熱や、あるいは好熱性みろく種菌又はこの
好熱性みろく種菌から突然変異で発生した好熱性細菌に
よって、例えばダイオキシン等の環境ホルモン、病原
菌、病原ウィルス等の有害成分を分解できるという利点
がある。なお、好熱性みろく種菌に突然変異が起こる場
合には、環境ホルモン、病原菌、病原ウィルス等を餌と
して記憶(バイオセンサー)した、これらの分解能を有
する新規な好熱性細菌を培養することができる。
【0037】このようにして製造される液状有機肥料
は、粉体状の有機肥料と同様の効果を有すると共に、液
状であるので、希釈が簡単であると共に、灌水、散布、
葉面散布等も簡単に行えるという利点がある。
【0038】この液状有機肥料は、培養後そのまま又は
適量の水で希釈してから灌水、散布、葉面散布等すれば
よい。液状有機肥料の施肥割合としては、例えば水10
0Lに粉体状の有機肥料1Lを添加して培養した液状有
機肥料の場合、この培養液を、灌水用には10〜30倍
(体積)程度、散布又は葉面散布用には30〜100倍
(体積)程度に希釈して使用するのが適当である。ま
た、これら灌水等は、必要に応じて所定回数、所定間隔
で繰り返すのが望ましい。
【0039】
【実施例】次に、実施例により更に詳細に説明するが、
この発明は係る実施例に限定されるものではない。
【0040】〔粉体状の有機肥料の製造〕有機素材とし
ては、別府湾のエビやカニの残渣と小魚の混合物を使用
した。この有機素材をそのまま市販の高温発酵装置に入
れて好熱性みろく種菌を適当量添加した後、空気雰囲気
下で攪拌しながら12時間発酵させて粉体状の有機肥料
を得た。次いで、この有機肥料の30重量%を高温発酵
装置から取り出し、その代わりにこれと同量の有機素材
を再度添加して同様に12時間発酵させた。なお、発酵
中の温度は70〜90℃であった。この操作を所定回数
繰り返した後、得られた粉体状の有機肥料の成分(重量
率)を測定した。その結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】〔実施例1〕上記で得られた有機肥料を使
用して窒素の無機化試験を行った。供試土壌としては、
表層腐植質黒ボク土を使用した。その成分を表3に示
す。
【0043】
【表3】
【0044】具体的には、窒素全量が25mgに相当す
る量の有機肥料を、供試土壌100mgを入れた300
mLの三角フラスコに採り、供試土壌と十分に混合し
た。次いで、脱塩水を加えて土壌水分が最大容水量の約
60%となるように調節した後、30±1℃の定温器中
に入れた。このような三角フラスコを複数個用意してお
き、1週間後、2週間後、及び4週間後に三角フラスコ
をそれぞれ定温器から取り出して10%塩化カリウム水
溶液で浸出した。各浸出液についてアンモニア性窒素及
び硝酸性窒素を定量した結果を表4に示す。また、これ
らの結果から算出した無機化率及び硝酸化成率を表5に
示す。
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】〔比較例1〕供試土壌に有機肥料を添加し
ない他は、実施例1と同様にしてアンモニア性窒素及び
硝酸性窒素を定量した。その結果を表4に示す。
【0048】〔実施例2〕上記で得られた有機肥料を使
用してコマツナの幼植物試験を行った。供試土壌として
は、表層腐植質黒ボク土(米神統・八街畑土壌)を使用
した。具体的には、供試土壌を充填した鉢に所定量の有
機肥料を施肥し、適度に水分調節した後、コマツナの種
を20粒/鉢の割合で播種して温室中に放置した。な
お、このような鉢は、各施肥量について2鉢ずつ準備し
た。そして、18日経過後のコマツナの生体重(g/
鉢)を測定した。その結果を表6に示す(表中の生体重
の値は2鉢の平均値)。
【0049】
【表6】
【0050】〔比較例2〕対照肥料として東京都知事に
登録済みの乾燥菌体肥料(有機質肥料)を使用した他
は、実施例2と同様にしてコマツナの生体重(g/鉢)
を測定した。その結果を表6に示す。
【0051】〔実施例3〕上記で得られた有機肥料を使
用してコウライシバの生育試験を行った。具体的には、
兵庫県内のゴルフ場の土壌に有機肥料を施肥してから約
5カ月後にコウライシバの芝張りを行った。その後、3
〜7日の間隔で芝を刈り取り管理する中で、年に4回
(各回の間隔は2〜3カ月)、一定面積(3.12
2 )の芝を刈り取り、ゴミ等を水洗除去してから60
℃で乾燥した後の重量を測定した。その結果を表7に示
す。
【0052】
【表7】
【0053】〔比較例3〕対照肥料として「タクシン
(商品名)」(有機土壌改良素、拓進発酵社製)を使用
した他は、実施例3と同様にしてコウライシバの乾物重
(g/m2 )を測定した。その結果を表7に示す。
【0054】〔実施例4〕上記のゴルフ場の土壌に有機
肥料を施肥してから約5カ月後にベントグラスの播種を
行った他は、実施例3と同様にしてベントグラスの乾物
重(g/m2 )を測定した。その結果を表8に示す。
【0055】
【表8】
【0056】〔比較例4〕対照肥料として比較例3と同
じ「タクシン(商品名)」(有機土壌改良素、拓進発酵
社製)を使用した他は、実施例4と同様にしてベントグ
ラスの乾物重(g/m2 )を測定した。その結果を表8
に示す。
【0057】〔実施例5〕上記で得られた有機肥料を施
肥した畑にニラを植え、その栄養素に与える影響を調べ
た。その結果を表9に示す。
【0058】
【表9】
【0059】〔比較例5〕ニラの栄養素の全国平均値
(「四訂・食品成分表1995」女子栄養大学出版部,
P.230-231より抜粋)を比較例5として表9に示す。
【0060】〔実施例6及び実施例7〕上記で得られた
有機肥料を120L/10a(実施例6)又は240L
/10a(実施例7)の割合で畑(1区の面積:3m×
7m=21m2 )2区に施肥し、各区にそれぞれレタス
(品種「シナノサマー」)を植えてその収量及び品質を
調べた。その結果を表10及び表11に示す(表中の値
は2区の平均値)。
【0061】
【表10】
【0062】
【表11】
【0063】〔比較例6〕上記で得られた有機肥料を施
肥しない他は、実施例6及び実施例7と同様にしてレタ
スの収量及び品質を調べた。その結果を表10及び表1
1に示す(表中の値は2区の平均値)。
【0064】〔比較例7〕上記で得られた有機肥料に代
えて、市販の有機肥料(バーク堆肥、商品名「あいのう
有機」)を1t/10aの割合で施肥した他は、実施例
6及び実施例7と同様にしてレタスの収量及び品質を調
べた。その結果を表10及び表11に示す(表中の値は
2区の平均値)。
【0065】〔液状有機肥料の製造〕上記で得られた粉
体状の有機肥料1Lを、市販の高温培養装置に入れた水
100Lに添加し、空気雰囲気下で30〜70℃に保持
して12時間培養することによって、液状有機肥料を得
た。
【0066】〔実施例8〕上記で得られた液状有機肥料
を水で10倍(体積)に希釈し、この希釈液にイネの種
子を12〜48時間浸漬した。水切り後、4〜10℃で
12時間夜冷し、播種した。その後の根の張り方の模式
図を図4(b) に示す。
【0067】〔比較例8〕上記の希釈液で処理しない他
は、実施例8と同様にして播種した。その後の根の張り
方の模式図を図4(a) に示す。
【0068】〔実施例9〜13〕上記で得られた液状有
機肥料を水で10倍(実施例9)、20倍(実施例1
0)、30倍(実施例11)、50倍(実施例12)、
又は100倍(実施例13)に希釈し、各希釈液をそれ
ぞれ直径4mmの円状のろ紙に浸透させた。培地にフザ
リウム属菌を塗株した後、この培地上に各ろ紙をそれぞ
れ固定し、37℃で24時間培養した。その後、ろ紙の
周囲でフザリウム属菌の発育が抑制されている部分の直
径を測定した。その結果を表12に示す。なお、実施例
12及び実施例13においては、測定不能であった。
【0069】
【表12】
【0070】
【発明の効果】以上のように、請求項1の好熱性みろく
種菌の発明によれば、前記好熱性C−1菌と好熱性C−
3菌と好熱性C−4菌との混合菌であると共に、好気条
件下で有機素材の分解能を有するので、この好熱性みろ
く種菌を使用すれば、無農薬型で安全な有機肥料等を製
造できるという利点がある。
【0071】請求項2の発明によれば、前記有機素材が
良質の抗酸化成分やミネラル分等を含む海産物残渣を含
有するので、活性がより高いという利点がある。
【0072】請求項3の有機肥料の製造方法の発明によ
れば、請求項1記載の好熱性みろく種菌を有機素材に添
加し、好気条件下且つ50乃至90℃の一般の微生物に
は過酷な高温環境で発酵させるので、好熱性みろく種菌
のみが活発に増殖する。そのため、この好熱性みろく種
菌由来の耐熱性酵素やシャペロニン等の安定性・持続力
等に優れた抗酸化機能性成分を多く含む粉体状の有機肥
料を製造できるという利点がある。また、50〜90℃
の比較的高温で発酵させるので、混合物の含水率を20
重量%程度以下まで短時間で低減化して好熱性みろく種
菌を固定化できるという利点がある。
【0073】請求項4の有機肥料の製造方法の発明によ
れば、請求項3記載の方法により製造された有機肥料に
は好熱性みろく種菌が固定化されているので、この有機
肥料の一部又は全部と有機素材とを所定割合で混合し、
上記と同様にして発酵させれば、好熱性みろく種菌を別
に添加しなくても粉体状の有機肥料を製造することがで
きる。また、この操作を繰り返せば、好熱性みろく種菌
を添加しないで粉体状の有機肥料を連続的に製造できる
という利点がある。
【0074】請求項5の発明によれば、遠赤外線の照射
によって50乃至90℃に昇温させるので、より短時間
で昇温できるという利点がある。
【0075】請求項6の発明によれば、前記有機素材が
海産物残渣を含有するので、この海産物残渣に含まれる
良質の抗酸化成分やミネラル分等のために好熱性みろく
種菌の活性がより高くなる。そのため、自家発酵熱によ
って50〜90℃に昇温すると共に、発酵が長時間持続
して好熱性みろく種菌由来の耐熱性酵素やシャペロニン
等の抗酸化機能性成分を量産できるという利点がある。
【0076】請求項7の発明によれば、所定時間以上発
酵させるので、熱や、あるいは好熱性みろく種菌又はこ
の好熱性みろく種菌から突然変異で発生した好熱性細菌
によって、例えばダイオキシン等の環境ホルモン、病原
菌、病原ウィルス等の有害成分を分解できるという利点
がある。また、好熱性みろく種菌に突然変異が起こる場
合には、環境ホルモン、病原菌、病原ウィルス等を餌と
して記憶(バイオセンサー)した、これらの分解能を有
する新規な好熱性細菌を培養することができる。
【0077】請求項8の有機肥料の発明によれば、請求
項3乃至6のいずれか記載の方法により製造され、好熱
性みろく種菌由来の耐熱性酵素やシャペロニン等の安定
性・持続力等に優れた抗酸化機能性成分を多く含んでい
るので、施肥される土壌中の微生物の生息環境を整える
ことができる。そのため、安全でしかも肥料効果に優れ
るという利点がある。また、植物病原菌であるフザリウ
ム属等に対しても抗菌・溶菌効果を発揮するので、農薬
が不要な無農薬型の肥料として施肥できるという利点が
ある。更に、弱アルカリ性であるので、酸性雨等による
土壌の酸性化を防止できるという利点もある。
【0078】請求項9の液状有機肥料の製造方法の発明
によれば、請求項7記載の有機肥料を水に添加し、好気
条件下且つ30乃至70℃で培養するので、有機肥料に
含まれる好熱性みろく種菌が活発に増殖する。そのた
め、この好熱性みろく種菌由来の耐熱性酵素やシャペロ
ニン等の抗酸化機能性成分を多く含む液状の有機肥料を
製造できるという利点がある。
【0079】請求項10の発明によれば、前記有機肥料
の製造の際に採取された蒸留液に好熱性みろく種菌由来
の抗酸化機能性成分が含まれていると共に、粉体状の有
機肥料が溶解又はなじみ易いので、より効率良く培養で
きるという利点がある。
【0080】請求項11の発明によれば、遠赤外線の照
射によって30乃至70℃に昇温させるので、請求項4
の効果と同様、より短時間で昇温できるという利点があ
る。
【0081】請求項12の発明によれば、所定時間以上
培養するので、請求項6の効果と同様、熱や、あるいは
好熱性みろく種菌又はこの好熱性みろく種菌から突然変
異で発生した好熱性細菌によって、例えばダイオキシン
等の環境ホルモン、病原菌、病原ウィルス等の有害成分
を分解できるという利点がある。また、好熱性みろく種
菌に突然変異が起こる場合には、環境ホルモン、病原
菌、病原ウィルス等を餌として記憶(バイオセンサー)
した、これらの分解能を有する新規な好熱性細菌を培養
することができる。
【0082】請求項13の液状有機肥料の発明によれ
ば、請求項8乃至11のいずれか記載の方法により製造
されているので、粉体状の有機肥料と同様の効果を有す
ると共に、液状であるので、希釈が簡単であると共に、
灌水、散布、葉面散布等も簡単に行えるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は比較例8のイネの種子における根の張り
方の模式図、(b) は実施例8のイネの種子における根の
張り方の模式図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月26日(2000.6.2
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 好熱性種菌、並びに有機肥料、液状有
機肥料、及びそれらの製造方法
【特許請求の範囲】
【請求項】 請求項1記載の好熱性種菌エビ及び/
又はカニの残渣に添加し、好気条件下且つ50乃至90
℃で発酵させることを特徴とする有機肥料の製造方法。
【請求項】 請求項記載の方法により製造された有
機肥料にエビ及び/又はカニの残渣を添加し、好気条件
下且つ50乃至90℃で発酵させることを特徴とする有
機肥料の製造方法。
【請求項】 遠赤外線の照射によって50乃至90℃
に昇温させることを特徴とする請求項又は記載の有
機肥料の製造方法。
【請求項】 請求項乃至のいずれか記載の方法に
より製造された有機肥料。
【請求項】 請求項記載の有機肥料を水に添加し、
好気条件下且つ30乃至70℃で培養することを特徴と
する液状有機肥料の製造方法。
【請求項】 請求項記載の有機肥料を、この有機肥
料の製造の際に採取された蒸留液に添加し、好気条件下
且つ30乃至70℃で培養することを特徴とする液状有
機肥料の製造方法。
【請求項】 遠赤外線の照射によって30乃至70℃
に昇温させることを特徴とする請求項又は記載の液
状有機肥料の製造方法。
【請求項】 請求項乃至のいずれか記載の方法に
より製造された液状有機肥料。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エビ及び/又は
カニの残渣の分解能を有する好熱性混合菌である好熱性
種菌、並びにこの好熱性種菌による発酵によって製造さ
れる有機肥料、液状有機肥料、及びそれらの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、作物に対する消費者のニ
ーズや時代の流れを見ると、安全な食の流行が徐々に広
がっており、化学肥料から有機肥料への転換や、農薬漬
けの作物栽培から無農薬による作物栽培への転換等が急
務となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
肥料・農薬業界等においては、上記のようなニーズに対
処するだけの技術的な裏付けがなく、世界的に見ても模
索している段階である。
【0004】この発明は、以上のような問題点に鑑みて
なされたものであり、安全な作物を生産可能とする好熱
種菌、並びに有機肥料、液状有機肥料、及びそれらの
製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1の好熱性種菌は、バチルス・ブレビスの近縁
の種である好熱性C−1菌と、バチルス・ブレビスの近
縁の種である好熱性C−3菌と、バチルス・ステアロサ
ーモフィスか又はその近縁の種である好熱性C−4菌
との混合菌であると共に、好気条件下でエビ及び/又は
カニの残渣の分解能、並びに耐熱性酵素及びシャぺロニ
ンの生産能を有する。
【000】請求項の有機肥料の製造方法は、請求項
1記載の好熱性種菌エビ及び/又はカニの残渣に添加
し、好気条件下且つ50乃至90℃で発酵させるもので
ある。
【000】請求項の有機肥料の製造方法は、請求項
記載の方法により製造された有機肥料にエビ及び/又
はカニの残渣を添加し、好気条件下且つ50乃至90℃
で発酵させるものである。
【000】請求項の有機肥料の製造方法は、遠赤外
線の照射によって50乃至90℃に昇温させるものであ
る。
【0009】請求項の有機肥料は、請求項乃至
いずれか記載の方法により製造されたものである。
【0010】請求項の液状有機肥料の製造方法は、請
求項記載の有機肥料を水に添加し、好気条件下且つ3
0乃至70℃で培養するものである。
【0011】請求項の液状有機肥料の製造方法は、請
求項記載の有機肥料を、この有機肥料の製造の際に採
取された蒸留液に添加し、好気条件下且つ30乃至70
℃で培養するものである。
【0012】請求項の液状有機肥料の製造方法は、遠
赤外線の照射によって30乃至70℃に昇温させるもの
である。
【0013】請求項の液状有機肥料は、請求項乃至
のいずれか記載の方法により製造されたものである。
【0014
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て説明する。第1実施形態に係る有機肥料の製造方法
は、好熱性種菌エビ及び/又はカニの残渣に添加し、
好気条件下且つ50〜90℃で発酵させることによっ
て、粉体状の有機肥料を製造するものである。
【0015】前記好熱性種菌は、バチルス・ブレビス
(Bacillus brevis )の近縁の種である好熱性C−1菌
と、バチルス・ブレビスの近縁の種である好熱性C−3
菌と、バチルス・ステアロサーモフィス(Bacillus s
tearothermophilus )か又はその近縁の種である好熱性
C−4菌との混合菌であると共に、好気条件下でエビ及
び/又はカニの残渣の分解能、並びに耐熱性酵素及びシ
ャぺロニンの生産能を有している。
【0016】この好熱性種菌は、大分県杵築市三光坊の
山中の土壌と別府湾の海底エビとの混合発酵物から採
取、分離されたものである。その同定結果を表1に示
す。なお、この好熱性種菌は、平成11年3月9日付け
で工業技術院生命工学工業技術研究所から受託拒否の証
明がなされており、本願の出願人である株式会社三六九
(代表者:宮本久、所在地:大分県杵築市三光坊一大字
岩谷706−27、電話番号:09786−3−051
4)で保管されている。
【0017
【表1】
【0018】前記エビやカニの残渣には、エビやカニの
可食部を除いた不可食部、食用には適さない小エビや小
カニが含まれる。原材料としては、エビやカニの残渣と
珈琲粕の混合物が好適である。この場合におけるエビや
カニの残渣と珈琲粕の混合割合としては、重量比で7対
3程度が望ましい。
【0019エビやカニの残渣は、全重量の数十%程度
の水分を含んだ生の状態で使用すればよい。発酵は、こ
残渣に所定割合の好熱性種菌を添加し、空気雰囲気下
での攪拌等による好気条件下において好熱性種菌の自家
発酵熱又はヒータ等による加熱によって50〜90℃で
行えばよい。ここで、遠赤外線の照射によって50〜9
0℃に昇温させる場合には、より短時間で昇温できると
いう利点がある。
【0020】混合物の水分は発酵の進行に伴って低下し
てくるので、含水率が20重量%程度以下になるまで発
酵を数時間〜数十時間続けて好熱性種菌を固定化すれば
よい。この際、蒸留液が生成するので、これを別に採取
しておくのが望ましい。この蒸留液の利用法は後述す
る。
【0021】上記のようにして一般の微生物には過酷な
高温環境で発酵させれば、好熱性種菌のみが活発に増殖
するので、この好熱性種菌由来の耐熱性酵素やシャペロ
ニン等の安定性・持続力等に優れた抗酸化機能性成分を
多く含む粉体状の有機肥料を製造できるという利点があ
る。また、50〜90℃の比較的高温で発酵させるの
で、混合物の含水率を20重量%程度以下まで短時間で
低減化して好熱性種菌を固定化できるという利点があ
る。
【0022】なお、得られた粉体状の有機肥料には、好
熱性種菌が固定化されているので、この有機肥料の一部
又は全部と既述のエビやカニの残渣とを所定割合で混合
し、上記と同様にして発酵させれば、好熱性種菌を別に
添加しなくても粉体状の有機肥料を製造することができ
る。この場合の有機肥料と前記残渣の混合割合として
は、重量比で7対3程度が好適である。また、この操作
を繰り返せば、好熱性種菌を添加しないで粉体状の有機
肥料を連続的に製造できるという利点がある。
【0023】ここで、原材料としては、良質の抗酸化成
分やミネラル分等の他に多量のキチン質成分を含むエビ
やカニの残渣を使用しているので、好熱性種菌の活性は
高い。そのため、自家発酵熱によって50〜90℃に昇
温すると共に、発酵が長時間持続して好熱性種菌由来の
耐熱性酵素やシャペロニン等の抗酸化機能性成分を量産
できるという利点がある
【0024】また、長時間発酵させれば、熱や、あるい
は好熱性種菌又はこの好熱性種菌から突然変異で発生し
た好熱性細菌によって、例えばダイオキシン等の環境ホ
ルモン、病原菌、病原ウィルス等の有害成分を分解でき
るという利点がある。なお、好熱性種菌に突然変異が起
こる場合には、環境ホルモン、病原菌、病原ウィルス等
を餌として記憶(バイオセンサー)した、これらの分解
能を有する新規な好熱性細菌を培養することができる。
【0025】このようにして製造される有機肥料は、既
述のように、好熱性種菌由来の耐熱性酵素やシャペロニ
ン等の安定性・持続力等に優れた抗酸化機能性成分を多
く含んでいる。前記耐熱性酵素の常温下における活性の
持続力は、常温菌由来の酵素が1週間以内であるのに対
し、1年程度と長い。また、この耐熱性酵素は、エタノ
ール等の有機溶媒等によっても失活しない。ここで、シ
ャペロニンとは、酵素の構造を保持等することによっ
て、酵素が安定な活性を示すことができるように手助け
をする蛋白質であるが、常温菌由来のシャペロニンでは
ATP(アデノシン−5’−三リン酸)のエネルギーが
必要であるのに対し、好熱性種菌由来のシャペロニンで
はATPのエネルギーがなくても働く性質がある。その
ため、この好熱性種菌由来のシャペロニンは、各種の環
境で前記耐熱性酵素等の変性を防止し、その働きを助け
ることができる。
【0026】このことから、上記のような耐熱性酵素や
シャペロニン等の抗酸化機能性成分を多く含む有機肥料
によれば、施肥される土壌中の微生物の生息環境を整え
ることができるので、安全でしかも肥料効果に優れると
いう利点がある。また、植物病原菌であるフザリウム属
等に対しても抗菌・溶菌効果を発揮するので、農薬が不
要な無農薬型の肥料として施肥できるという利点があ
る。更に、弱アルカリ性であるので、酸性雨等による土
壌の酸性化を防止できるという利点もある。
【0027】この有機肥料は、粉体のまま必要に応じて
定期的に散布等すればよく、その施肥割合としては、1
0a当たり100〜150L程度が適当である。なお、
作型によっては、土壌微生物を増殖させるために適当量
を追加してもよい。
【0028】第2実施形態に係る液状有機肥料の製造方
法は、第1実施形態で製造された粉体状の有機肥料を水
に添加し、好気条件下且つ30〜70℃で培養するもの
である。
【0029】有機肥料の添加割合としては、水100L
に対して1L程度が適当である。また、この場合も第1
実施形態と同様、発酵は、水に所定割合の有機肥料を添
加し、空気雰囲気下での攪拌等による好気条件下におい
て好熱性種菌の自家発酵熱又はヒータ等による加熱によ
って30〜70℃で行えばよい。更に、遠赤外線の照射
によって30〜70℃に昇温させる場合には、より短時
間で昇温できるという利点がある。
【0030】上記のようにして培養すれば、有機肥料に
含まれる好熱性種菌が活発に増殖するので、この好熱性
種菌由来の耐熱性酵素やシャペロニン等の抗酸化機能性
成分を多く含む液状の有機肥料を製造できるという利点
がある。
【0031】ここで、水に代えて、有機肥料の製造の際
に採取された蒸留液を使用した場合には、この蒸留液に
好熱性種菌由来の抗酸化機能性成分が含まれていると共
に、粉体状の有機肥料が溶解又はなじみ易いので、より
効率良く培養できるという利点がある。
【0032】また、長時間培養すれば、第1実施形態と
同様、熱や、あるいは好熱性種菌又はこの好熱性種菌
ら突然変異で発生した好熱性細菌によって、例えばダイ
オキシン等の環境ホルモン、病原菌、病原ウィルス等の
有害成分を分解できるという利点がある。なお、好熱性
種菌に突然変異が起こる場合には、環境ホルモン、病原
菌、病原ウィルス等を餌として記憶(バイオセンサー)
した、これらの分解能を有する新規な好熱性細菌を培養
することができる。
【0033】このようにして製造される液状有機肥料
は、粉体状の有機肥料と同様の効果を有すると共に、液
状であるので、希釈が簡単であると共に、灌水、散布、
葉面散布等も簡単に行えるという利点がある。
【0034】この液状有機肥料は、培養後そのまま又は
適量の水で希釈してから灌水、散布、葉面散布等すれば
よい。液状有機肥料の施肥割合としては、例えば水10
0Lに粉体状の有機肥料1Lを添加して培養した液状有
機肥料の場合、この培養液を、灌水用には10〜30倍
(体積)程度、散布又は葉面散布用には30〜100倍
(体積)程度に希釈して使用するのが適当である。ま
た、これら灌水等は、必要に応じて所定回数、所定間隔
で繰り返すのが望ましい。
【0035
【実施例】次に、実施例により更に詳細に説明するが、
この発明は係る実施例に限定されるものではない。
【0036】〔粉体状の有機肥料の製造〕原材料として
は、別府湾のエビやカニの残渣と小魚の混合物を使用し
た。この混合物をそのまま市販の高温発酵装置に入れて
好熱性種菌を適当量添加した後、空気雰囲気下で攪拌し
ながら12時間発酵させて粉体状の有機肥料を得た。次
いで、この有機肥料の30重量%を高温発酵装置から取
り出し、その代わりにこれと同量の前記混合物を再度添
加して同様に12時間発酵させた。なお、発酵中の温度
は70〜90℃であった。この操作を所定回数繰り返し
た後、得られた粉体状の有機肥料の成分(重量率)を測
定した。その結果を表2に示す。
【0037
【表2】
【0038】〔実施例1〕上記で得られた有機肥料を使
用して窒素の無機化試験を行った。供試土壌としては、
表層腐植質黒ボク土を使用した。その成分を表3に示
す。
【0039
【表3】
【0040】具体的には、窒素全量が25mgに相当す
る量の有機肥料を、供試土壌100mgを入れた300
mLの三角フラスコに採り、供試土壌と十分に混合し
た。次いで、脱塩水を加えて土壌水分が最大容水量の約
60%となるように調節した後、30±1℃の定温器中
に入れた。このような三角フラスコを複数個用意してお
き、1週間後、2週間後、及び4週間後に三角フラスコ
をそれぞれ定温器から取り出して10%塩化カリウム水
溶液で浸出した。各浸出液についてアンモニア性窒素及
び硝酸性窒素を定量した結果を表4に示す。また、これ
らの結果から算出した無機化率及び硝酸化成率を表5に
示す。
【0041
【表4】
【0042
【表5】
【0043】〔比較例1〕供試土壌に有機肥料を添加し
ない他は、実施例1と同様にしてアンモニア性窒素及び
硝酸性窒素を定量した。その結果を表4に示す。
【0044】〔実施例2〕上記で得られた有機肥料を使
用してコマツナの幼植物試験を行った。供試土壌として
は、表層腐植質黒ボク土(米神統・八街畑土壌)を使用
した。具体的には、供試土壌を充填した鉢に所定量の有
機肥料を施肥し、適度に水分調節した後、コマツナの種
を20粒/鉢の割合で播種して温室中に放置した。な
お、このような鉢は、各施肥量について2鉢ずつ準備し
た。そして、18日経過後のコマツナの生体重(g/
鉢)を測定した。その結果を表6に示す(表中の生体重
の値は2鉢の平均値)。
【0045
【表6】
【0046】〔比較例2〕対照肥料として東京都知事に
登録済みの乾燥菌体肥料(有機質肥料)を使用した他
は、実施例2と同様にしてコマツナの生体重(g/鉢)
を測定した。その結果を表6に示す。
【0047】〔実施例3〕上記で得られた有機肥料を使
用してコウライシバの生育試験を行った。具体的には、
兵庫県内のゴルフ場の土壌に有機肥料を施肥してから約
5カ月後にコウライシバの芝張りを行った。その後、3
〜7日の間隔で芝を刈り取り管理する中で、年に4回
(各回の間隔は2〜3カ月)、一定面積(3.12
2)の芝を刈り取り、ゴミ等を水洗除去してから60
℃で乾燥した後の重量を測定した。その結果を表7に示
す。
【0048
【表7】
【0049】〔比較例3〕対照肥料として「タクシン
(商品名)」(有機土壌改良素、拓進発酵社製)を使用
した他は、実施例3と同様にしてコウライシバの乾物重
(g/m2)を測定した。その結果を表7に示す。
【0050】〔実施例4〕上記のゴルフ場の土壌に有機
肥料を施肥してから約5カ月後にベントグラスの播種を
行った他は、実施例3と同様にしてベントグラスの乾物
重(g/m2)を測定した。その結果を表8に示す。
【0051
【表8】
【0052】〔比較例4〕対照肥料として比較例3と同
じ「タクシン(商品名)」(有機土壌改良素、拓進発酵
社製)を使用した他は、実施例4と同様にしてベントグ
ラスの乾物重(g/m2)を測定した。その結果を表8
に示す。
【0053】〔実施例5〕上記で得られた有機肥料を施
肥した畑にニラを植え、その栄養素に与える影響を調べ
た。その結果を表9に示す。
【0054
【表9】
【0055】〔比較例5〕ニラの栄養素の全国平均値
(「四訂・食品成分表1995」女子栄養大学出版部,
P.230-231より抜粋)を比較例5として表9に示す。
【0056】〔実施例6及び実施例7〕上記で得られた
有機肥料を120L/10a(実施例6)又は240L
/10a(実施例7)の割合で畑(1区の面積:3m×
7m=21m2)2区に施肥し、各区にそれぞれレタス
(品種「シナノサマー」)を植えてその収量及び品質を
調べた。その結果を表10及び表11に示す(表中の値
は2区の平均値)。
【0057
【表10】
【0058
【表11】
【0059】〔比較例6〕上記で得られた有機肥料を施
肥しない他は、実施例6及び実施例7と同様にしてレタ
スの収量及び品質を調べた。その結果を表10及び表1
1に示す(表中の値は2区の平均値)。
【0060】〔比較例7〕上記で得られた有機肥料に代
えて、市販の有機肥料(バーク堆肥、商品名「あいのう
有機」)を1t/10aの割合で施肥した他は、実施例
6及び実施例7と同様にしてレタスの収量及び品質を調
べた。その結果を表10及び表11に示す(表中の値は
2区の平均値)。
【0061】〔液状有機肥料の製造〕上記で得られた粉
体状の有機肥料1Lを、市販の高温培養装置に入れた水
100Lに添加し、空気雰囲気下で30〜70℃に保持
して12時間培養することによって、液状有機肥料を得
た。
【0062】〔実施例8〕上記で得られた液状有機肥料
を水で10倍(体積)に希釈し、この希釈液にイネの種
子を12〜48時間浸漬した。水切り後、4〜10℃で
12時間夜冷し、播種した。その後の根の張り方の模式
図を図4(b) に示す。
【0063】〔比較例8〕上記の希釈液で処理しない他
は、実施例8と同様にして播種した。その後の根の張り
方の模式図を図4(a) に示す。
【0064】〔実施例9〜13〕上記で得られた液状有
機肥料を水で10倍(実施例9)、20倍(実施例1
0)、30倍(実施例11)、50倍(実施例12)、
又は100倍(実施例13)に希釈し、各希釈液をそれ
ぞれ直径4mmの円状のろ紙に浸透させた。培地にフザ
リウム属菌を塗株した後、この培地上に各ろ紙をそれぞ
れ固定し、37℃で24時間培養した。その後、ろ紙の
周囲でフザリウム属菌の発育が抑制されている部分の直
径を測定した。その結果を表12に示す。なお、実施例
12及び実施例13においては、測定不能であった。
【0065
【表12】
【0066
【発明の効果】以上のように、請求項1の好熱性種菌
発明によれば、前記好熱性C−1菌と好熱性C−3菌と
好熱性C−4菌との混合菌であると共に、好気条件下で
エビ及び/又はカニの残渣の分解能、並びに耐熱性酵素
及びシャぺロニンの生産能を有するので、この好熱性
を使用すれば、無農薬型で安全な有機肥料等を製造で
きるという利点がある。
【0067】請求項の有機肥料の製造方法の発明によ
れば、請求項1記載の好熱性種菌エビ及び/又はカニ
の残渣に添加し、好気条件下且つ50乃至90℃の一般
の微生物には過酷な高温環境で発酵させるので、好熱性
種菌のみが活発に増殖する。そのため、この好熱性種菌
由来の耐熱性酵素やシャペロニン等の安定性・持続力等
に優れた抗酸化機能性成分を多く含む粉体状の有機肥料
を製造できるという利点がある。また、50〜90℃の
比較的高温で発酵させるので、混合物の含水率を20重
量%程度以下まで短時間で低減化して好熱性種菌を固定
化できるという利点がある。更に、原材料としては、良
質の抗酸化成分やミネラル分等の他に多量のキチン質成
分を含むエビやカニの残渣を使用しているので、好熱性
種菌の活性は高い。そのため、自家発酵熱によって50
〜90℃に昇温すると共に、発酵が長時間持続して好熱
性種菌由来の耐熱性酵素やシャペロニン等の抗酸化機能
性成分を量産できるという利点がある。
【0068】請求項の有機肥料の製造方法の発明によ
れば、請求項記載の方法により製造された有機肥料に
は好熱性種菌が固定化されているので、この有機肥料の
一部又は全部とエビ及び/又はカニの残渣とを所定割合
で混合し、上記と同様にして発酵させれば、好熱性種菌
を別に添加しなくても粉体状の有機肥料を製造すること
ができる。また、この操作を繰り返せば、好熱性種菌
添加しないで粉体状の有機肥料を連続的に製造できると
いう利点がある。
【0069】請求項の発明によれば、遠赤外線の照射
によって50乃至90℃に昇温させるので、より短時間
で昇温できるという利点がある。
【0070】請求項の有機肥料の発明によれば、請求
乃至のいずれか記載の方法により製造され、好熱
種菌由来の耐熱性酵素やシャペロニン等の安定性・持
続力等に優れた抗酸化機能性成分を多く含んでいるの
で、施肥される土壌中の微生物の生息環境を整えること
ができる。そのため、安全でしかも肥料効果に優れると
いう利点がある。また、植物病原菌であるフザリウム属
等に対しても抗菌・溶菌効果を発揮するので、農薬が不
要な無農薬型の肥料として施肥できるという利点があ
る。更に、弱アルカリ性であるので、酸性雨等による土
壌の酸性化を防止できるという利点もある。
【0071】請求項の液状有機肥料の製造方法の発明
によれば、請求項記載の有機肥料を水に添加し、好気
条件下且つ30乃至70℃で培養するので、有機肥料に
含まれる好熱性種菌が活発に増殖する。そのため、この
好熱性種菌由来の耐熱性酵素やシャペロニン等の抗酸化
機能性成分を多く含む液状の有機肥料を製造できるとい
う利点がある。
【0072】請求項の発明によれば、前記有機肥料の
製造の際に採取された蒸留液に好熱性種菌由来の抗酸化
機能性成分が含まれていると共に、粉体状の有機肥料が
溶解又はなじみ易いので、より効率良く培養できるとい
う利点がある。
【0073】請求項の発明によれば、遠赤外線の照射
によって30乃至70℃に昇温させるので、請求項4の
効果と同様、より短時間で昇温できるという利点があ
る。
【0074】請求項の液状有機肥料の発明によれば、
請求項乃至のいずれか記載の方法により製造されて
いるので、粉体状の有機肥料と同様の効果を有すると共
に、液状であるので、希釈が簡単であると共に、灌水、
散布、葉面散布等も簡単に行えるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は比較例8のイネの種子における根の張り
方の模式図、(b) は実施例8のイネの種子における根の
張り方の模式図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:08) (C12N 1/20 C12R 1:07) Fターム(参考) 4B065 AA15X AA18X AC12 AC13 BA22 BC03 BC32 CA49 4H061 AA01 AA02 CC32 EE66 FF01 FF07 GG49 GG62 HH44 JJ01 JJ02 KK02 KK05 LL02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バチルス・ブレビスの近縁の種である好
    熱性C−1菌と、バチルス・ブレビスの近縁の種である
    好熱性C−3菌と、バチルス・ステアロサーモフィルス
    か又はその近縁の種である好熱性C−4菌との混合菌で
    あると共に、好気条件下で有機素材の分解能を有する好
    熱性みろく種菌。
  2. 【請求項2】 前記有機素材が海産物残渣を含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の好熱性みろく種菌。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の好熱性みろく種菌を有機
    素材に添加し、好気条件下且つ50乃至90℃で発酵さ
    せることを特徴とする有機肥料の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の方法により製造された有
    機肥料に有機素材を添加し、好気条件下且つ50乃至9
    0℃で発酵させることを特徴とする有機肥料の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 遠赤外線の照射によって50乃至90℃
    に昇温させることを特徴とする請求項3又は4記載の有
    機肥料の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記有機素材が海産物残渣を含有するこ
    とを特徴とする請求項3乃至5のいずれか記載の有機肥
    料の製造方法。
  7. 【請求項7】 所定時間以上発酵させることを特徴とす
    る請求項3乃至6のいずれか記載の有機肥料の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至7のいずれか記載の方法に
    より製造された有機肥料。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の有機肥料を水に添加し、
    好気条件下且つ30乃至70℃で培養することを特徴と
    する液状有機肥料の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の有機肥料を、この有機
    肥料の製造の際に採取された蒸留液に添加し、好気条件
    下且つ30乃至70℃で培養することを特徴とする液状
    有機肥料の製造方法。
  11. 【請求項11】 遠赤外線の照射によって30乃至70
    ℃に昇温させることを特徴とする請求項9又は10記載
    の液状有機肥料の製造方法。
  12. 【請求項12】 所定時間以上培養することを特徴とす
    る請求項9乃至11のいずれか記載の液状有機肥料の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 請求項9乃至12のいずれか記載の方
    法により製造された液状有機肥料。
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