JP2000341160A - 自己診断モードを有する受信機 - Google Patents
自己診断モードを有する受信機Info
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- H04B7/14—Relay systems
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- H04L27/0014—Carrier regulation
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- Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 自身を構成する各部が正常か否かを確実かつ
高速に診断することができる受信機を提供することであ
る。 【解決手段】 制御部19は、チューナ2の受信周波数
帯を設定した後に、PLL同期検出器3の検出結果に基
づいて、PLL回路20が正常か異常かを診断する。P
LL回路20が正常である場合、QPSK同期検出器2
2の検出結果に基づいて、QPSK復調器21が正常か
異常かが診断される。QPSK復調器21が正常である
場合、フレーム同期検出器25の検出結果に基づいて、
CH復号器24のフレーム同期処理が正常か異常かが診
断される。CH復号器24のフレーム同期が正常と診断
した場合、CH同期検出器26の検出結果に基づいて、
CH復号器24のチャンネル同期処理が正常か異常かが
診断される。表示器18は、PLL回路20、QPSK
復調器21またはCH復号器24が異常であると制御部
19によって診断された場合、当該診断の結果を検査者
に通知する。
高速に診断することができる受信機を提供することであ
る。 【解決手段】 制御部19は、チューナ2の受信周波数
帯を設定した後に、PLL同期検出器3の検出結果に基
づいて、PLL回路20が正常か異常かを診断する。P
LL回路20が正常である場合、QPSK同期検出器2
2の検出結果に基づいて、QPSK復調器21が正常か
異常かが診断される。QPSK復調器21が正常である
場合、フレーム同期検出器25の検出結果に基づいて、
CH復号器24のフレーム同期処理が正常か異常かが診
断される。CH復号器24のフレーム同期が正常と診断
した場合、CH同期検出器26の検出結果に基づいて、
CH復号器24のチャンネル同期処理が正常か異常かが
診断される。表示器18は、PLL回路20、QPSK
復調器21またはCH復号器24が異常であると制御部
19によって診断された場合、当該診断の結果を検査者
に通知する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル衛星放送
用の受信機に関し、より特定的には、自身を構成する各
部が正常か異常かを診断して、当該診断の結果を検査者
に通知する受信機に関する。
用の受信機に関し、より特定的には、自身を構成する各
部が正常か異常かを診断して、当該診断の結果を検査者
に通知する受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、人工衛星を用いて、デジタル放送
を提供するプロジェクトが盛んになりつつある。かかる
プロジェクトの一つであるワールドスペースは、アフリ
カ、アジアおよび中南米をサービスエリアとする。ワー
ルドスペースでは、オーディオ番組が、赤道上空に打ち
上げられた静止衛星により、上記サービスエリアに提供
される。まず、ワールドスペースの放送側における信号
処理を説明する。
を提供するプロジェクトが盛んになりつつある。かかる
プロジェクトの一つであるワールドスペースは、アフリ
カ、アジアおよび中南米をサービスエリアとする。ワー
ルドスペースでは、オーディオ番組が、赤道上空に打ち
上げられた静止衛星により、上記サービスエリアに提供
される。まず、ワールドスペースの放送側における信号
処理を説明する。
【0003】(1)オーディオデータフレームαの生
成;まず、デジタルのオーディオデータが、nチャンネ
ル分生成される。ここで、nは、ワールドスペースにお
いては96以下の自然数である。各オーディオデータ
は、MPEG1 Audio Layer 3(以下、
MP3と略記する)によりデジタル圧縮される。圧縮さ
れた各オーディオデータは、図12に示されるように、
一定時間T1 毎に繰り返されるフレームになるように符
号化される。これによって、nチャンネル分のオーディ
データフレームαが生成される。各オーディオデータフ
レームαは、CH同期情報と、SCH(Service
Control Header)と、オーディオデー
タとを含む。SCHは、オーディオデータの内容等、補
助的な情報を示す。SCH(Service Cont
rol Header)は、各チャンネルのオーディオ
データに付加される。ただし、SCHは、自身が付加さ
れた(つまり、後に続く)オーディオデータの補助的な
情報を示す。CH同期情報はそれぞれ、オーディオデー
タフレームαの先頭に、つまりSCHの前に付加され
る。CH同期情報は、各オーディデータフレームαの開
始コードであり、予め定められたビットパターンからな
る。オーディオデータは、各チャンネルに対応した音声
を表現する。
成;まず、デジタルのオーディオデータが、nチャンネ
ル分生成される。ここで、nは、ワールドスペースにお
いては96以下の自然数である。各オーディオデータ
は、MPEG1 Audio Layer 3(以下、
MP3と略記する)によりデジタル圧縮される。圧縮さ
れた各オーディオデータは、図12に示されるように、
一定時間T1 毎に繰り返されるフレームになるように符
号化される。これによって、nチャンネル分のオーディ
データフレームαが生成される。各オーディオデータフ
レームαは、CH同期情報と、SCH(Service
Control Header)と、オーディオデー
タとを含む。SCHは、オーディオデータの内容等、補
助的な情報を示す。SCH(Service Cont
rol Header)は、各チャンネルのオーディオ
データに付加される。ただし、SCHは、自身が付加さ
れた(つまり、後に続く)オーディオデータの補助的な
情報を示す。CH同期情報はそれぞれ、オーディオデー
タフレームαの先頭に、つまりSCHの前に付加され
る。CH同期情報は、各オーディデータフレームαの開
始コードであり、予め定められたビットパターンからな
る。オーディオデータは、各チャンネルに対応した音声
を表現する。
【0004】(2)誤り訂正用の符号化;次に、上記
(1)で生成された各オーディオデータフレームαの誤
り訂正のために、リードソロモン符号化およびビタビ符
号化が行われる。 (3)時分割多重およびマスターフレームβの生成;次
に、上記(2)で符号化された各オーディオデータフレ
ームαが時分割多重される。その後、補助的な情報が、
多重された各オーディオデータフレームαに付加され
る。これによって、マスターフレームβが生成される。
より具体的には、各オーディオデータフレームαは、図
13(a)において点線で示すように、複数に分割され
る。つまり、各オーディオデータフレームαはブロック
化される。次に、例えば、図13(a)のドット領域が
カバーするデータブロックが選択される。つまり、各チ
ャンネルのオーディオデータフレームαから、データブ
ロックが1つずつ選択される。さらに、選択された各デ
ータブロックを基に、図13(b)に示すマスターフレ
ームβが生成される。図13(b)において、マスター
フレームβは、選択されたn個のデータブロックと、フ
レーム同期情報と、FCH(Frame Contro
l Header)とを含む。n個のデータブロックは
時間軸状に並べられる。FCHは、各データブロックを
特定するための情報等、補助的な情報を示す。フレーム
同期情報は、各マスターフレームβの先頭に、つまり各
FCHの前に付加される。フレーム同期情報は、マスタ
ーフレームβの開始を示す。
(1)で生成された各オーディオデータフレームαの誤
り訂正のために、リードソロモン符号化およびビタビ符
号化が行われる。 (3)時分割多重およびマスターフレームβの生成;次
に、上記(2)で符号化された各オーディオデータフレ
ームαが時分割多重される。その後、補助的な情報が、
多重された各オーディオデータフレームαに付加され
る。これによって、マスターフレームβが生成される。
より具体的には、各オーディオデータフレームαは、図
13(a)において点線で示すように、複数に分割され
る。つまり、各オーディオデータフレームαはブロック
化される。次に、例えば、図13(a)のドット領域が
カバーするデータブロックが選択される。つまり、各チ
ャンネルのオーディオデータフレームαから、データブ
ロックが1つずつ選択される。さらに、選択された各デ
ータブロックを基に、図13(b)に示すマスターフレ
ームβが生成される。図13(b)において、マスター
フレームβは、選択されたn個のデータブロックと、フ
レーム同期情報と、FCH(Frame Contro
l Header)とを含む。n個のデータブロックは
時間軸状に並べられる。FCHは、各データブロックを
特定するための情報等、補助的な情報を示す。フレーム
同期情報は、各マスターフレームβの先頭に、つまり各
FCHの前に付加される。フレーム同期情報は、マスタ
ーフレームβの開始を示す。
【0005】以上のようなマスターフレームβが複数個
生成される。ただし、各マスターフレームβには、互い
に異なるデータブロックの組み合わせが含まれる。例え
ば、図13(b)中、最も左に描かれているマスターフ
レームβには、同図(a)のドット領域がカバーするデ
ータブロックの組み合わせが含まれる。また、図13
(b)中、左から2番目に描かれているマスターフレー
ムβには、同図(a)の斜線領域がカバーするデータブ
ロックの組み合わせが含まれる。また、各マスターフレ
ームβは、図13(b)に示すように、一定時間T2 毎
に繰り返されるように生成される。
生成される。ただし、各マスターフレームβには、互い
に異なるデータブロックの組み合わせが含まれる。例え
ば、図13(b)中、最も左に描かれているマスターフ
レームβには、同図(a)のドット領域がカバーするデ
ータブロックの組み合わせが含まれる。また、図13
(b)中、左から2番目に描かれているマスターフレー
ムβには、同図(a)の斜線領域がカバーするデータブ
ロックの組み合わせが含まれる。また、各マスターフレ
ームβは、図13(b)に示すように、一定時間T2 毎
に繰り返されるように生成される。
【0006】(4)QPSK(Quadrature
Phase Shift Keying)および送信;
次に、上記(3)で生成された各マスターフレームβを
用いて、デジタル変調が行われる。デジタル変調方式
は、上述のQPSKである。より具体的には、それぞれ
の位相が互いに直交するキャリアが、各マスターフレー
ムβで変調される。これによって生成された信号は、L
バンド帯(1.5GHz帯)のデジタル放送信号SDBと
して、静止衛星からサービスエリアに向けて送出され
る。
Phase Shift Keying)および送信;
次に、上記(3)で生成された各マスターフレームβを
用いて、デジタル変調が行われる。デジタル変調方式
は、上述のQPSKである。より具体的には、それぞれ
の位相が互いに直交するキャリアが、各マスターフレー
ムβで変調される。これによって生成された信号は、L
バンド帯(1.5GHz帯)のデジタル放送信号SDBと
して、静止衛星からサービスエリアに向けて送出され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ワールドスペース向け
の受信機は、以上のデジタル放送信号SDBに対して、放
送側とは逆の処理手順を行って、必要なオーディオデー
タを再生する。しかし、これらの受信機は、工場出荷の
段階で、一定水準の品質を確保していなければならな
い。そのため、メーカは、工場出荷の直前に、受信機に
対して品質検査(動作状態の検査)を行う。この品質検
査は、短い作業時間で正確に行われることが望まれてい
る、という問題点があった。また、受信機は、ユーザが
使っている最中に故障する場合がある。この場合、ユー
ザは、近所にあるサービスセンタ等に、故障した受信機
を持ち込む。サービスセンタは、受信機の故障個所を見
つけるために、当該受信機の動作状態を検査する。この
動作状態の検査もまた、短い作業時間で正確に行われる
ことが望まれる、という問題点があった。
の受信機は、以上のデジタル放送信号SDBに対して、放
送側とは逆の処理手順を行って、必要なオーディオデー
タを再生する。しかし、これらの受信機は、工場出荷の
段階で、一定水準の品質を確保していなければならな
い。そのため、メーカは、工場出荷の直前に、受信機に
対して品質検査(動作状態の検査)を行う。この品質検
査は、短い作業時間で正確に行われることが望まれてい
る、という問題点があった。また、受信機は、ユーザが
使っている最中に故障する場合がある。この場合、ユー
ザは、近所にあるサービスセンタ等に、故障した受信機
を持ち込む。サービスセンタは、受信機の故障個所を見
つけるために、当該受信機の動作状態を検査する。この
動作状態の検査もまた、短い作業時間で正確に行われる
ことが望まれる、という問題点があった。
【0008】また、上記検査では、各種の検査機器が使
用される。この検査機器の1つに信号発生器がある。信
号発生器は、検査対象の受信機に接続され、上述したデ
ジタル放送信号SDBを模擬した信号SSUM を発生する。
メーカまたはサービスセンタの検査者は、信号発生器か
らの模擬信号SSUM に対する受信機の振る舞いを参照し
て、当該受信機の異常箇所を見つけるように努める。し
かし、検査機器、特に信号発生器は非常に高価である。
そのため、サービスセンタによっては、設備投資を削減
する観点から、信号発生器を保有したくない場合があ
る。そのため、信号発生器を必要とすることなく、その
動作状態を診断できる受信機が望まれている、という問
題点があった。
用される。この検査機器の1つに信号発生器がある。信
号発生器は、検査対象の受信機に接続され、上述したデ
ジタル放送信号SDBを模擬した信号SSUM を発生する。
メーカまたはサービスセンタの検査者は、信号発生器か
らの模擬信号SSUM に対する受信機の振る舞いを参照し
て、当該受信機の異常箇所を見つけるように努める。し
かし、検査機器、特に信号発生器は非常に高価である。
そのため、サービスセンタによっては、設備投資を削減
する観点から、信号発生器を保有したくない場合があ
る。そのため、信号発生器を必要とすることなく、その
動作状態を診断できる受信機が望まれている、という問
題点があった。
【0009】それゆえに、本発明の目的は、自身を構成
する各部が正常か否かを確実かつ高速に診断することが
できる受信機を提供することである。また、本発明の他
の目的は、高額の設備投資を要することなく、自身の構
成各部が正常か異常かを診断することができる受信機を
提供することである。
する各部が正常か否かを確実かつ高速に診断することが
できる受信機を提供することである。また、本発明の他
の目的は、高額の設備投資を要することなく、自身の構
成各部が正常か異常かを診断することができる受信機を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記各
目的は、以下の各発明により解決される。また、以下の
各発明は、以下のような技術的効果を奏する。第1の発
明は、通常動作モードでは、人工衛星から送信されてく
るデジタル放送信号に対して所定の処理を行って、音声
を出力する受信機であって、デジタル放送信号は、所定
チャンネル数分のオーディオデータに基づいて生成され
るオーディオデータフレームが時分割多重され、多重さ
れたオーディオデータフレームに基づいてマスターフレ
ームが構成され、さらに構成されたマスターフレームで
キャリアをQPSK(Quadrature Phas
e Shift Keying)変調することにより生
成されており、内部に有するPLL回路により周波数お
よび位相が調整される局部発振出力を用いて、予め定め
られた周波数帯に含まれる入力信号をダウンコンバート
して、中間周波数帯の信号を生成するチューナと、チュ
ーナにより生成された中間周波数帯の信号をQPSK復
調して、マスターフレームを再生するQPSK復調器
と、QPSK復調器により再生されたマスターフレーム
の先頭を検出するフレーム同期処理を行った後に、予め
定められたチャンネルのオーディオデータフレームを当
該マスターフレームから再生し、さらに、再生されたオ
ーディオデータフレームの先頭を検出するチャンネル同
期処理を行った後に、当該オーディオデータフレームを
先頭から出力するCH復号器と、CH復号器から出力さ
れたオーディオデータフレームに基づいて音声を出力す
る音声出力部と、PLL回路において同期が確立されて
いるか否か検出するPLL同期検出器と、QPSK復調
器において同期が確立されているか否かを検出するQP
SK同期検出器と、CH復号器においてフレーム同期が
確立されるか否かを検出するフレーム同期検出器と、C
H復号器においてチャンネル同期が確立されるか否かを
検出するチャンネル同期検出器と、必要に応じて、自己
診断モードを制御する制御部と、通知部とを含み、制御
部は、自己診断モードにおいて、チューナの受信周波数
帯を設定した後に、PLL同期検出器の検出結果に基づ
いて、PLL回路が正常か異常かを診断し、PLL回路
が正常である場合、QPSK同期検出器の検出結果に基
づいて、QPSK復調器が正常か異常かを診断し、QP
SK復調器が正常である場合、フレーム同期検出器の検
出結果に基づいて、CH復号器のフレーム同期処理が正
常か異常かを診断し、CH復号器のフレーム同期が正常
と診断した場合、チャンネル同期検出器の検出結果に基
づいて、CH復号器のチャンネル同期処理が正常か異常
かを診断し、通知部は、PLL回路、QPSK復調器ま
たはCH復号器が異常であると制御部によって診断され
た場合、当該診断の結果を外部に通知し、PLL回路、
QPSK復調器およびCH復号器が正常であると制御部
によって診断された場合、当該診断の結果を外部に通知
する。
目的は、以下の各発明により解決される。また、以下の
各発明は、以下のような技術的効果を奏する。第1の発
明は、通常動作モードでは、人工衛星から送信されてく
るデジタル放送信号に対して所定の処理を行って、音声
を出力する受信機であって、デジタル放送信号は、所定
チャンネル数分のオーディオデータに基づいて生成され
るオーディオデータフレームが時分割多重され、多重さ
れたオーディオデータフレームに基づいてマスターフレ
ームが構成され、さらに構成されたマスターフレームで
キャリアをQPSK(Quadrature Phas
e Shift Keying)変調することにより生
成されており、内部に有するPLL回路により周波数お
よび位相が調整される局部発振出力を用いて、予め定め
られた周波数帯に含まれる入力信号をダウンコンバート
して、中間周波数帯の信号を生成するチューナと、チュ
ーナにより生成された中間周波数帯の信号をQPSK復
調して、マスターフレームを再生するQPSK復調器
と、QPSK復調器により再生されたマスターフレーム
の先頭を検出するフレーム同期処理を行った後に、予め
定められたチャンネルのオーディオデータフレームを当
該マスターフレームから再生し、さらに、再生されたオ
ーディオデータフレームの先頭を検出するチャンネル同
期処理を行った後に、当該オーディオデータフレームを
先頭から出力するCH復号器と、CH復号器から出力さ
れたオーディオデータフレームに基づいて音声を出力す
る音声出力部と、PLL回路において同期が確立されて
いるか否か検出するPLL同期検出器と、QPSK復調
器において同期が確立されているか否かを検出するQP
SK同期検出器と、CH復号器においてフレーム同期が
確立されるか否かを検出するフレーム同期検出器と、C
H復号器においてチャンネル同期が確立されるか否かを
検出するチャンネル同期検出器と、必要に応じて、自己
診断モードを制御する制御部と、通知部とを含み、制御
部は、自己診断モードにおいて、チューナの受信周波数
帯を設定した後に、PLL同期検出器の検出結果に基づ
いて、PLL回路が正常か異常かを診断し、PLL回路
が正常である場合、QPSK同期検出器の検出結果に基
づいて、QPSK復調器が正常か異常かを診断し、QP
SK復調器が正常である場合、フレーム同期検出器の検
出結果に基づいて、CH復号器のフレーム同期処理が正
常か異常かを診断し、CH復号器のフレーム同期が正常
と診断した場合、チャンネル同期検出器の検出結果に基
づいて、CH復号器のチャンネル同期処理が正常か異常
かを診断し、通知部は、PLL回路、QPSK復調器ま
たはCH復号器が異常であると制御部によって診断され
た場合、当該診断の結果を外部に通知し、PLL回路、
QPSK復調器およびCH復号器が正常であると制御部
によって診断された場合、当該診断の結果を外部に通知
する。
【0011】第1の発明によれば、受信機は、QPSK
変調および時分割多重に基づいて生成されるデジタル放
送信号を受信して、音声を出力するために、上述のよう
な構成を有する。制御部は、受信機の構成各部が正常か
異常かを診断する。通知部は、制御部の診断結果を外部
に出力する。これによって、受信機は、上記デジタル放
送信号を受信し音声出力するための各構成の自己診断
を、高速かつ確実に行うことができる。
変調および時分割多重に基づいて生成されるデジタル放
送信号を受信して、音声を出力するために、上述のよう
な構成を有する。制御部は、受信機の構成各部が正常か
異常かを診断する。通知部は、制御部の診断結果を外部
に出力する。これによって、受信機は、上記デジタル放
送信号を受信し音声出力するための各構成の自己診断
を、高速かつ確実に行うことができる。
【0012】第2の発明は第1の発明に従属しており、
受信機は、内部に有するキーが外部から操作されると、
当該操作に基づく信号を制御部に出力する操作キーとを
さらに含み、制御部は、自己診断モードにおいて、さら
に、操作キーからの出力信号に基づいて、当該操作キー
が正常か異常かを診断し、通知部はさらに、操作キーが
異常であると制御部によって診断された場合、当該診断
の結果を外部に通知し、操作キーが正常であると制御部
によって診断された場合、当該診断の結果を、PLL回
路、QPSK復調器およびCH復号器の診断結果と共に
外部に通知する。
受信機は、内部に有するキーが外部から操作されると、
当該操作に基づく信号を制御部に出力する操作キーとを
さらに含み、制御部は、自己診断モードにおいて、さら
に、操作キーからの出力信号に基づいて、当該操作キー
が正常か異常かを診断し、通知部はさらに、操作キーが
異常であると制御部によって診断された場合、当該診断
の結果を外部に通知し、操作キーが正常であると制御部
によって診断された場合、当該診断の結果を、PLL回
路、QPSK復調器およびCH復号器の診断結果と共に
外部に通知する。
【0013】第2の発明によれば、受信機では、操作キ
ーが正常か異常かが診断される。これによって、受信機
は、さらにきめ細かく自己診断を行うことができる。
ーが正常か異常かが診断される。これによって、受信機
は、さらにきめ細かく自己診断を行うことができる。
【0014】第3の発明は第1の発明に従属しており、
受信機は、QPSK復調器への入力信号に含まれるキャ
リア電力と雑音電力との比であるC/N値を検出するC
/N検出器をさらに含み、制御部は、自己診断モードに
おいて、さらに、QPSK復調器において同期が確立さ
れた後に、C/N検出器により検出されたC/N値を必
要な回数取り込み、取り込んだC/N値の平均値を算出
して、算出された平均値が予め定められたしきい値以上
か否かに基づいて、受信感度の良し悪しを判断し、通知
部はさらに、受信感度が悪いと制御部によって判断され
た場合、当該判断の結果を外部に通知し、受信感度が良
いと制御部によって判断された場合、当該判断の結果
を、PLL回路、QPSK復調器およびCH復号器の診
断結果と共に外部に通知する。
受信機は、QPSK復調器への入力信号に含まれるキャ
リア電力と雑音電力との比であるC/N値を検出するC
/N検出器をさらに含み、制御部は、自己診断モードに
おいて、さらに、QPSK復調器において同期が確立さ
れた後に、C/N検出器により検出されたC/N値を必
要な回数取り込み、取り込んだC/N値の平均値を算出
して、算出された平均値が予め定められたしきい値以上
か否かに基づいて、受信感度の良し悪しを判断し、通知
部はさらに、受信感度が悪いと制御部によって判断され
た場合、当該判断の結果を外部に通知し、受信感度が良
いと制御部によって判断された場合、当該判断の結果
を、PLL回路、QPSK復調器およびCH復号器の診
断結果と共に外部に通知する。
【0015】第3の発明によれば、受信機では、受信感
度が正常か異常かが診断される。これによって、受信機
は、さらにきめ細かく自己診断を行うことができる。
度が正常か異常かが診断される。これによって、受信機
は、さらにきめ細かく自己診断を行うことができる。
【0016】第4の発明は第1の発明に従属しており、
受信機は、供給された電源電圧を安定化して、チュー
ナ、QPSK復調器およびCH復号器のそれぞれを駆動
するための駆動電圧を生成する安定化電源部をさらに含
み、制御部は、自己診断モードにおいて、さらに、安定
化電源部により生成される各駆動電圧の値が予め定めら
れた範囲内に入っているか否かに基づいて、当該安定化
電源部が正常か異常かを診断し、通知部はさらに、安定
化電源部が異常であると制御部によって診断された場
合、当該診断の結果を外部に通知し、安定化電源部が正
常であると制御部によって診断された場合、当該診断の
結果を、PLL回路、QPSK復調器およびCH復号器
の診断結果と共に外部に通知する。
受信機は、供給された電源電圧を安定化して、チュー
ナ、QPSK復調器およびCH復号器のそれぞれを駆動
するための駆動電圧を生成する安定化電源部をさらに含
み、制御部は、自己診断モードにおいて、さらに、安定
化電源部により生成される各駆動電圧の値が予め定めら
れた範囲内に入っているか否かに基づいて、当該安定化
電源部が正常か異常かを診断し、通知部はさらに、安定
化電源部が異常であると制御部によって診断された場
合、当該診断の結果を外部に通知し、安定化電源部が正
常であると制御部によって診断された場合、当該診断の
結果を、PLL回路、QPSK復調器およびCH復号器
の診断結果と共に外部に通知する。
【0017】第4の発明によれば、受信機では、安定化
電源部が正常か異常かが診断される。これによって、受
信機は、さらにきめ細かく自己診断を行うことができ
る。
電源部が正常か異常かが診断される。これによって、受
信機は、さらにきめ細かく自己診断を行うことができ
る。
【0018】第5の発明は第1の発明に従属しており、
受信機は、デジタル放送信号を模擬した信号を発生する
信号発生器をチューナに接続できるように構成されてお
り、チューナは、自己診断モードにおいて、信号発生器
により発生される模擬信号をダウンコンバートして、中
間周波数帯の信号を生成する。
受信機は、デジタル放送信号を模擬した信号を発生する
信号発生器をチューナに接続できるように構成されてお
り、チューナは、自己診断モードにおいて、信号発生器
により発生される模擬信号をダウンコンバートして、中
間周波数帯の信号を生成する。
【0019】第5の発明では、自己診断モードは、信号
発生器により生成される模擬信号に基づいて行われる。
周知のように、信号発生器は、多種多様な模擬信号を生
成することができる。これによって、受信機の自己診断
モードはより厳密に行うことができるようになる。
発生器により生成される模擬信号に基づいて行われる。
周知のように、信号発生器は、多種多様な模擬信号を生
成することができる。これによって、受信機の自己診断
モードはより厳密に行うことができるようになる。
【0020】第6の発明は第1の発明に従属しており、
受信機は、デジタル放送信号を受信するために、アンテ
ナをチューナに接続できるように構成されており、チュ
ーナは、自己診断モードにおいて、アンテナを通じて入
力されるデジタル放送信号をダウンコンバートして、中
間周波数帯の信号を生成する。
受信機は、デジタル放送信号を受信するために、アンテ
ナをチューナに接続できるように構成されており、チュ
ーナは、自己診断モードにおいて、アンテナを通じて入
力されるデジタル放送信号をダウンコンバートして、中
間周波数帯の信号を生成する。
【0021】受信機は通常動作モードでデジタル放送信
号を受信して、音声を出力する。第6の発明では、自己
診断モードにおいても、デジタル放送信号が用いられ
る。したがって、受信機は、第5の発明において述べた
高価な信号発生器を用いることなく自己診断モードを実
行することができる。これによって、受信機に関連して
必要となる設備投資を削減することができる。
号を受信して、音声を出力する。第6の発明では、自己
診断モードにおいても、デジタル放送信号が用いられ
る。したがって、受信機は、第5の発明において述べた
高価な信号発生器を用いることなく自己診断モードを実
行することができる。これによって、受信機に関連して
必要となる設備投資を削減することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態に係
る受信機Rxの全体構成を示すブロック図である。図1
において、受信機Rxは、入力端子1と、チューナ2
と、PLL同期検出器3と、QPSK復調部4と、CH
復号部5と、MPEG復号器6と、D/A変換器7と、
低周波アンプ8と、スピーカ9と、ミュート用の第1の
スイッチ10と、電源11と、電源用の第2のスイッチ
12と、第1の安定化電源部13と、第2の安定化電源
部14と、電圧検出器15と、動作モード選択器16
と、操作キー17と、表示器18と、制御部19とを備
える。チューナ2は、PLL回路20等を含む。なお、
チューナ2は、他にも、周波数選択のためのフィルタ並
びに、ダウンコンバートのためのミキサおよび局部発振
器を含む。しかし、フィルタ、ミキサおよび局部発振器
は、本願に特有の自己診断モード(後述)の本質には直
接関係ない。そのため、フィルタ、ミキサおよび局部発
振器は図示されない。QPSK復調部4は、QPSK復
調器21と、QPSK同期検出器22と、C/N検出器
23とを含む。CH復号部5は、CH復号器24と、フ
レーム同期検出器25と、CH同期検出器26とを含
む。制御部19は、状況に応じて、「工場用の自己診断
モード」、「通常動作モード」または「サービス用の自
己診断モード」を実行する。以下、図2〜図5のフロー
チャートを参照して、工場用の自己診断モード、通常動
作モード、サービス用の自己診断モードの順番で、各モ
ードを説明する。
る受信機Rxの全体構成を示すブロック図である。図1
において、受信機Rxは、入力端子1と、チューナ2
と、PLL同期検出器3と、QPSK復調部4と、CH
復号部5と、MPEG復号器6と、D/A変換器7と、
低周波アンプ8と、スピーカ9と、ミュート用の第1の
スイッチ10と、電源11と、電源用の第2のスイッチ
12と、第1の安定化電源部13と、第2の安定化電源
部14と、電圧検出器15と、動作モード選択器16
と、操作キー17と、表示器18と、制御部19とを備
える。チューナ2は、PLL回路20等を含む。なお、
チューナ2は、他にも、周波数選択のためのフィルタ並
びに、ダウンコンバートのためのミキサおよび局部発振
器を含む。しかし、フィルタ、ミキサおよび局部発振器
は、本願に特有の自己診断モード(後述)の本質には直
接関係ない。そのため、フィルタ、ミキサおよび局部発
振器は図示されない。QPSK復調部4は、QPSK復
調器21と、QPSK同期検出器22と、C/N検出器
23とを含む。CH復号部5は、CH復号器24と、フ
レーム同期検出器25と、CH同期検出器26とを含
む。制御部19は、状況に応じて、「工場用の自己診断
モード」、「通常動作モード」または「サービス用の自
己診断モード」を実行する。以下、図2〜図5のフロー
チャートを参照して、工場用の自己診断モード、通常動
作モード、サービス用の自己診断モードの順番で、各モ
ードを説明する。
【0023】1.工場用の自己診断モード まず、工場の検査者は、出荷段階の品質検査における一
工程としての工場用の自己診断モードの準備を行う。検
査者は、信号発生器(図示せず)を入力端子1に接続す
る。信号発生器は、従来技術の欄で説明したデジタル放
送信号SDBを模擬した信号SSUM を発生する。この模擬
信号SSUM は、マスターフレームβ(図13(b)参
照)で、それぞれの位相が互いに直交する2つのキャリ
アを変調(QPSK変調)することにより生成される。
工程としての工場用の自己診断モードの準備を行う。検
査者は、信号発生器(図示せず)を入力端子1に接続す
る。信号発生器は、従来技術の欄で説明したデジタル放
送信号SDBを模擬した信号SSUM を発生する。この模擬
信号SSUM は、マスターフレームβ(図13(b)参
照)で、それぞれの位相が互いに直交する2つのキャリ
アを変調(QPSK変調)することにより生成される。
【0024】ここで、動作モード選択器16について説
明する。動作モード選択器16は、2個のスイッチ(図
示せず)と、2個の端子AおよびB(図1参照)とを有
する。2個のスイッチの一方は端子Aと接続される。ま
た、2個のスイッチの他方は端子Bと接続される。2個
のスイッチはオン/オフされ、各モードは、このオン/
オフの組み合わせにより特定される。ここで、図6は、
動作モード選択器16の状態が示す各モードを表してい
る。なお、図6では、端子Aと接続されたスイッチはス
イッチAと記され、端子Bと接続されたスイッチはスイ
ッチBと記されている。また、「0」は、各スイッチA
がオフ、またはスイッチBがオフであることを示し、
「1」は、スイッチAがオン、またはスイッチBがオン
であることを示している。 スイッチAが「1」(オン)であって、かつスイッチ
Bが「0」(オフ)の場合は、工場用の自己診断モード
を意味する。スイッチAが「0」(オフ)であって、
かつスイッチBが「1」(オン)の場合、サービス用の
自己診断モードを意味する。スイッチA、Bの両方が
「1」(オン)の場合、通常動作モードを意味する。検
査者は、このような動作モード選択器16を操作して、
今から実行されるモードとして、工場用の自己診断モー
ドを実行するように設定する。
明する。動作モード選択器16は、2個のスイッチ(図
示せず)と、2個の端子AおよびB(図1参照)とを有
する。2個のスイッチの一方は端子Aと接続される。ま
た、2個のスイッチの他方は端子Bと接続される。2個
のスイッチはオン/オフされ、各モードは、このオン/
オフの組み合わせにより特定される。ここで、図6は、
動作モード選択器16の状態が示す各モードを表してい
る。なお、図6では、端子Aと接続されたスイッチはス
イッチAと記され、端子Bと接続されたスイッチはスイ
ッチBと記されている。また、「0」は、各スイッチA
がオフ、またはスイッチBがオフであることを示し、
「1」は、スイッチAがオン、またはスイッチBがオン
であることを示している。 スイッチAが「1」(オン)であって、かつスイッチ
Bが「0」(オフ)の場合は、工場用の自己診断モード
を意味する。スイッチAが「0」(オフ)であって、
かつスイッチBが「1」(オン)の場合、サービス用の
自己診断モードを意味する。スイッチA、Bの両方が
「1」(オン)の場合、通常動作モードを意味する。検
査者は、このような動作モード選択器16を操作して、
今から実行されるモードとして、工場用の自己診断モー
ドを実行するように設定する。
【0025】図1の第2のスイッチ12がオンに設定さ
れると、電源11の電圧Vccが、第1の安定化電源部1
3および第2の安定化電源部14にそれぞれ供給され
る。ここで、工場用の自己診断モードでは、スピーカ9
が音声を出力する必要性は特にない。そのため、制御部
19は第1のスイッチ10をオフにする。そのため、電
源11の電圧Vccは低周波アンプ8に供給されない。そ
の結果、低周波アンプ8は駆動しない。これによって、
スピーカ9からは音声が出力されない。第1の安定化電
源部13は、供給された電圧Vccに基づいて駆動電圧V
ddを生成する。駆動電圧Vddは、制御部19および電圧
検出器15に供給される。制御部19および電圧検出器
15はそれぞれ、駆動電圧Vddに基づいて動作する。ま
た、第2の安定化電源部14は、供給された電圧Vccに
基づいて駆動電圧V t 、Va およびVd を生成する。駆
動電圧Vt はチューナ2に供給される。チューナ2は駆
動電圧Vt に基づいて動作する。駆動電圧Va は、QP
SK復調部4およびD/A変換器7にそれぞれ供給され
る。QPSK復調部4およびD/A変換器7は、駆動電
圧Va に基づいてそれぞれ動作する。駆動電圧Vd は、
CH復号部5およびMPEG復号器6にそれぞれ供給さ
れる。CH復号部5およびMPEG復号器6は、駆動電
圧Vd に基づいてそれぞれ動作する。
れると、電源11の電圧Vccが、第1の安定化電源部1
3および第2の安定化電源部14にそれぞれ供給され
る。ここで、工場用の自己診断モードでは、スピーカ9
が音声を出力する必要性は特にない。そのため、制御部
19は第1のスイッチ10をオフにする。そのため、電
源11の電圧Vccは低周波アンプ8に供給されない。そ
の結果、低周波アンプ8は駆動しない。これによって、
スピーカ9からは音声が出力されない。第1の安定化電
源部13は、供給された電圧Vccに基づいて駆動電圧V
ddを生成する。駆動電圧Vddは、制御部19および電圧
検出器15に供給される。制御部19および電圧検出器
15はそれぞれ、駆動電圧Vddに基づいて動作する。ま
た、第2の安定化電源部14は、供給された電圧Vccに
基づいて駆動電圧V t 、Va およびVd を生成する。駆
動電圧Vt はチューナ2に供給される。チューナ2は駆
動電圧Vt に基づいて動作する。駆動電圧Va は、QP
SK復調部4およびD/A変換器7にそれぞれ供給され
る。QPSK復調部4およびD/A変換器7は、駆動電
圧Va に基づいてそれぞれ動作する。駆動電圧Vd は、
CH復号部5およびMPEG復号器6にそれぞれ供給さ
れる。CH復号部5およびMPEG復号器6は、駆動電
圧Vd に基づいてそれぞれ動作する。
【0026】以上の準備が整うと、制御部19は、今回
実行すべきモードを判定する。つまり、制御部19は、
動作モード選択器16の端子AおよびBを通じて、スイ
ッチAおよびBの状態を読み取る(図2;ステップS
1)。制御部19は、次に、動作モード選択器16の状
態が工場用の自己診断モードを示しているか否かを判断
する(ステップS2)。現時点では、動作モード選択器
16の状態は工場用の自己診断モードを示しているの
で、制御部19はステップS3に進む。一方、サービス
用の自己診断モードまたは通常動作モードの場合には、
後述するステップS42が実行される。
実行すべきモードを判定する。つまり、制御部19は、
動作モード選択器16の端子AおよびBを通じて、スイ
ッチAおよびBの状態を読み取る(図2;ステップS
1)。制御部19は、次に、動作モード選択器16の状
態が工場用の自己診断モードを示しているか否かを判断
する(ステップS2)。現時点では、動作モード選択器
16の状態は工場用の自己診断モードを示しているの
で、制御部19はステップS3に進む。一方、サービス
用の自己診断モードまたは通常動作モードの場合には、
後述するステップS42が実行される。
【0027】ここで、操作キー17について説明する。
操作キー17には、図7(a)のように、各種のキーが
含まれる。これらのキーを構成するために、コネクタが
用いられたり、半田付けがされていたりする。しかし、
工場出荷の段階で、コネクタの接触不良が発生したり、
半田の接続不良が生じたりする場合がある。かかる異常
を有する受信機Rxは出荷されてはならない。そのた
め、制御部19は、操作キー17が正常か異常かを診断
する必要がある。そこで、制御部19は、以下に説明す
る操作キー17の診断フェーズを実行する。
操作キー17には、図7(a)のように、各種のキーが
含まれる。これらのキーを構成するために、コネクタが
用いられたり、半田付けがされていたりする。しかし、
工場出荷の段階で、コネクタの接触不良が発生したり、
半田の接続不良が生じたりする場合がある。かかる異常
を有する受信機Rxは出荷されてはならない。そのた
め、制御部19は、操作キー17が正常か異常かを診断
する必要がある。そこで、制御部19は、以下に説明す
る操作キー17の診断フェーズを実行する。
【0028】1−1.操作キー17の診断フェーズ 本診断フェーズにおいて、制御部19は、最初に、予め
定められたメッセージを表示器18に表示して、全ての
キーを操作するように検査者を促す。検査者は、メッセ
ージに応答して各キーを操作する。操作キー17は、操
作されたキーを特定する信号を生成する。制御部19
は、操作キー17において操作されたキーの入力を取り
込む(ステップS3)。つまり、制御部19は、操作キ
ー17により生成された信号を受け取る。制御部19
は、キー入力を取り込めた場合(ステップS4)、操作
されたキーを識別して、表示器18に表示させる(ステ
ップS5)。例えば、図7(b)に示すように、「B」
というキーが検査者により操作された場合、操作キー1
7は、「B」というキーを特定する信号SB を生成す
る。生成された信号SB は、制御部19により取り込ま
れる。制御部19は、取り込んだ信号SB を識別して、
「B」というキーが操作されたことを表示器18に表示
させる。なお、図7(b)中、操作済みのキーは実線で
示されており、未操作のキーはドットにより示される。
制御部19は、ステップS5が終了すると、ステップS
6に進む。一方、制御部19は、ステップS4でキー入
力を取り込めなかった場合、ステップS6に直接進む。
定められたメッセージを表示器18に表示して、全ての
キーを操作するように検査者を促す。検査者は、メッセ
ージに応答して各キーを操作する。操作キー17は、操
作されたキーを特定する信号を生成する。制御部19
は、操作キー17において操作されたキーの入力を取り
込む(ステップS3)。つまり、制御部19は、操作キ
ー17により生成された信号を受け取る。制御部19
は、キー入力を取り込めた場合(ステップS4)、操作
されたキーを識別して、表示器18に表示させる(ステ
ップS5)。例えば、図7(b)に示すように、「B」
というキーが検査者により操作された場合、操作キー1
7は、「B」というキーを特定する信号SB を生成す
る。生成された信号SB は、制御部19により取り込ま
れる。制御部19は、取り込んだ信号SB を識別して、
「B」というキーが操作されたことを表示器18に表示
させる。なお、図7(b)中、操作済みのキーは実線で
示されており、未操作のキーはドットにより示される。
制御部19は、ステップS5が終了すると、ステップS
6に進む。一方、制御部19は、ステップS4でキー入
力を取り込めなかった場合、ステップS6に直接進む。
【0029】次に、制御部19は、全キーの入力を取り
込んでいるか否かを判断する(ステップS6)。全キー
の入力が取り込まれている場合、操作キー17に異常は
生じていないこととなるので、制御部19は、本診断フ
ェーズから抜けて、後述するステップS7(図3参照)
に進む。一方、ステップS6において、全キーの入力が
取り込まれていない場合、制御部19は、ステップS3
に戻って、本診断フェーズを続行する。ここで、全キー
が操作されたにも関わらず、表示器18がいずれかのキ
ーを未操作として表示している場合がある。かかるキー
には、コネクタの接触不良等の異常が生じている。これ
によって、検査者は、表示器18を参照すれば、操作キ
ー17に異常が生じていることが分かる。例えば、図8
(a)に示すように、「A」というキーが、検査者によ
り操作されたにも関わらず、表示器18によって操作済
みとして表示されない場合がある。これによって、検査
者は、「A」というキーに異常が生じていることを知る
ことができる。以上のようにして、表示器18は、操作
キー17に異常が生じていることを検査者に通知する。
これによって、検査者は、操作キー17に異常がある受
信機Rxの出荷を禁止することができる。
込んでいるか否かを判断する(ステップS6)。全キー
の入力が取り込まれている場合、操作キー17に異常は
生じていないこととなるので、制御部19は、本診断フ
ェーズから抜けて、後述するステップS7(図3参照)
に進む。一方、ステップS6において、全キーの入力が
取り込まれていない場合、制御部19は、ステップS3
に戻って、本診断フェーズを続行する。ここで、全キー
が操作されたにも関わらず、表示器18がいずれかのキ
ーを未操作として表示している場合がある。かかるキー
には、コネクタの接触不良等の異常が生じている。これ
によって、検査者は、表示器18を参照すれば、操作キ
ー17に異常が生じていることが分かる。例えば、図8
(a)に示すように、「A」というキーが、検査者によ
り操作されたにも関わらず、表示器18によって操作済
みとして表示されない場合がある。これによって、検査
者は、「A」というキーに異常が生じていることを知る
ことができる。以上のようにして、表示器18は、操作
キー17に異常が生じていることを検査者に通知する。
これによって、検査者は、操作キー17に異常がある受
信機Rxの出荷を禁止することができる。
【0030】1−2.第2の安定化電源部14の診断フ
ェーズ ところで、チューナ2が動作する電圧の範囲は予め定め
られている。今、チューナ2の動作電圧の下限値をV
MIN1と仮定し、その上限値とVMAX1と仮定する。この仮
定下では、チューナ2に供給される駆動電圧Vt は、V
MIN1<Vt <VMA X1を満たさなければならない。同様
に、QPSK復調部4およびD/A変換器7が動作可能
な電圧の下限値をVMIN2と仮定し、その上限値とVMAX2
と仮定する。この仮定下では、駆動電圧Va は、VMIN2
<Va <VMAX2を満たさなければならない。同様に、C
H復号部5およびMPEG復号器6が動作可能な電圧の
下限値をVMIN3と仮定し、その上限値とVMAX3と仮定す
る。この仮定下では、駆動電圧Vd は、VMIN3<Vd <
VMAX3を満たさなければならない。なお、本実施形態で
は、便宜上、QPSK復調部4およびD/A変換器7が
動作可能な電圧の範囲は同一とするが、この範囲同一で
あるとは限らない。このことは、CH復号部5およびM
PEG復号器6が動作可能な電圧の範囲にも当てはま
る。
ェーズ ところで、チューナ2が動作する電圧の範囲は予め定め
られている。今、チューナ2の動作電圧の下限値をV
MIN1と仮定し、その上限値とVMAX1と仮定する。この仮
定下では、チューナ2に供給される駆動電圧Vt は、V
MIN1<Vt <VMA X1を満たさなければならない。同様
に、QPSK復調部4およびD/A変換器7が動作可能
な電圧の下限値をVMIN2と仮定し、その上限値とVMAX2
と仮定する。この仮定下では、駆動電圧Va は、VMIN2
<Va <VMAX2を満たさなければならない。同様に、C
H復号部5およびMPEG復号器6が動作可能な電圧の
下限値をVMIN3と仮定し、その上限値とVMAX3と仮定す
る。この仮定下では、駆動電圧Vd は、VMIN3<Vd <
VMAX3を満たさなければならない。なお、本実施形態で
は、便宜上、QPSK復調部4およびD/A変換器7が
動作可能な電圧の範囲は同一とするが、この範囲同一で
あるとは限らない。このことは、CH復号部5およびM
PEG復号器6が動作可能な電圧の範囲にも当てはま
る。
【0031】しかし、駆動電圧Vt 、Va またはV
d は、VMIN1<Vt <VMAX1、VMIN2<Va <VMAX2、
または、VMIN3<Vd <VMAX3を満たさない場合があ
る。つまり、第2の安定化電源部14が正確な駆動電圧
Vt 、Va およびVd を生成できない場合がある。かか
る異常を有する受信機Rxもまた、工場出荷されてはな
らない。そこで、操作キー17の診断フェーズが終了す
ると、制御部19は、第2の安定化電源部14の診断フ
ェーズに遷移する。本診断フェーズでは、電圧検出器1
5の検出結果が用いられる。ここで、電圧検出器15に
ついて簡単に説明する。電圧検出器15は、図9に示す
ように、スイッチ27とA/D変換器28とを有する。
スイッチ27は、第2の安定化電源部14と接続されて
いる。スイッチ27は、駆動電圧Vt 、Va およびVd
の内、制御部19が指定したものを選択的に受け取っ
て、A/D変換器28に出力する。A/D変換器28
は、入力されたアナログの駆動電圧Vt 、Va またはV
dをデジタルのものに変換、つまり数値化する。数値化
された駆動電圧Vt 、VaまたはVd は、検出結果とし
て制御部19により取り込まれる。
d は、VMIN1<Vt <VMAX1、VMIN2<Va <VMAX2、
または、VMIN3<Vd <VMAX3を満たさない場合があ
る。つまり、第2の安定化電源部14が正確な駆動電圧
Vt 、Va およびVd を生成できない場合がある。かか
る異常を有する受信機Rxもまた、工場出荷されてはな
らない。そこで、操作キー17の診断フェーズが終了す
ると、制御部19は、第2の安定化電源部14の診断フ
ェーズに遷移する。本診断フェーズでは、電圧検出器1
5の検出結果が用いられる。ここで、電圧検出器15に
ついて簡単に説明する。電圧検出器15は、図9に示す
ように、スイッチ27とA/D変換器28とを有する。
スイッチ27は、第2の安定化電源部14と接続されて
いる。スイッチ27は、駆動電圧Vt 、Va およびVd
の内、制御部19が指定したものを選択的に受け取っ
て、A/D変換器28に出力する。A/D変換器28
は、入力されたアナログの駆動電圧Vt 、Va またはV
dをデジタルのものに変換、つまり数値化する。数値化
された駆動電圧Vt 、VaまたはVd は、検出結果とし
て制御部19により取り込まれる。
【0032】図3のステップS7において、制御部19
は、電圧検出器15のスイッチ27を切り替えて、駆動
電圧Vt 、Va およびVd のいずれかを指定する。A/
D変換器28は、指定された駆動電圧Vt 、Va および
Vd のいずれかを数値化する。制御部19は、数値化さ
れた駆動電圧Vt 、Va およびVd のいずれかを取り込
む(ステップS7)。次に、取り込まれた駆動電圧
Vt 、Va またはVd が、VMIN1<Vt <VMAX1、V
MIN2<Va <VMAX2、またはVMIN3<Vd <VMAX3の不
等式を満足するか否かが判断される(ステップS8)。
不等式が満たされなかった場合、制御部19は、図8
(b)に示された「VOLT NG」のように、第2の
安定化電源部14が生成した駆動電圧が異常である旨を
表示器18に表示させる(ステップS9)。例えば、ス
テップS7で、駆動電圧Vt が指定されたと仮定する。
この仮定下では、ステップS8で、数値化された駆動電
圧Vt がVMIN1<Vt <VMAX1の不等式を満たすか否か
が判断される。この不等式が満たされない場合には、ス
テップS9において、表示器18が、第2の安定化電源
部14の異常を検査者に通知する。
は、電圧検出器15のスイッチ27を切り替えて、駆動
電圧Vt 、Va およびVd のいずれかを指定する。A/
D変換器28は、指定された駆動電圧Vt 、Va および
Vd のいずれかを数値化する。制御部19は、数値化さ
れた駆動電圧Vt 、Va およびVd のいずれかを取り込
む(ステップS7)。次に、取り込まれた駆動電圧
Vt 、Va またはVd が、VMIN1<Vt <VMAX1、V
MIN2<Va <VMAX2、またはVMIN3<Vd <VMAX3の不
等式を満足するか否かが判断される(ステップS8)。
不等式が満たされなかった場合、制御部19は、図8
(b)に示された「VOLT NG」のように、第2の
安定化電源部14が生成した駆動電圧が異常である旨を
表示器18に表示させる(ステップS9)。例えば、ス
テップS7で、駆動電圧Vt が指定されたと仮定する。
この仮定下では、ステップS8で、数値化された駆動電
圧Vt がVMIN1<Vt <VMAX1の不等式を満たすか否か
が判断される。この不等式が満たされない場合には、ス
テップS9において、表示器18が、第2の安定化電源
部14の異常を検査者に通知する。
【0033】一方、上記不等式が満たされる場合、全て
の駆動電圧Vt 、Va およびVd が選択されたか否かが
判断される(ステップS10)。制御部19は、未選択
の駆動電圧Vt 、Va およびVd がある場合、ステップ
S7に戻り、未選択のものを指定して、本診断フェーズ
を続行する。一方、全ての駆動電圧Vt 、Va およびV
d が選択済みの場合、第2の安定化電源部14は正常で
あるので、制御部19は、本診断フェーズから抜けて、
後述するステップS11に進む。以上、本診断フェーズ
では、駆動電圧Vt 、Va およびVd が予め定められた
範囲内に入っているか否かが判断される。表示器18
は、適正な範囲にない駆動電圧Vt 、Va およびVd が
検出された場合、第2の安定化電源部14の異常を検査
者に通知する。これによって、検査者は、第2の安定化
電源部14に異常がある受信機Rxの出荷を禁止するこ
とができる。
の駆動電圧Vt 、Va およびVd が選択されたか否かが
判断される(ステップS10)。制御部19は、未選択
の駆動電圧Vt 、Va およびVd がある場合、ステップ
S7に戻り、未選択のものを指定して、本診断フェーズ
を続行する。一方、全ての駆動電圧Vt 、Va およびV
d が選択済みの場合、第2の安定化電源部14は正常で
あるので、制御部19は、本診断フェーズから抜けて、
後述するステップS11に進む。以上、本診断フェーズ
では、駆動電圧Vt 、Va およびVd が予め定められた
範囲内に入っているか否かが判断される。表示器18
は、適正な範囲にない駆動電圧Vt 、Va およびVd が
検出された場合、第2の安定化電源部14の異常を検査
者に通知する。これによって、検査者は、第2の安定化
電源部14に異常がある受信機Rxの出荷を禁止するこ
とができる。
【0034】1−3.PLL回路20の診断フェーズ 入力端子1には信号発生器が接続されている。信号発生
器は、デジタル放送信号SDBの模擬信号SSUM を発生し
出力する。模擬信号SSUM は、入力端子1を介してチュ
ーナ2に入力される。チューナ2において、入力された
模擬信号SSUMが中間周波数帯の信号SIFにダウンコン
バートされる。ダウンコンバートの際、電圧制御発振器
等から局部発振出力が用いられる。局部発振出力の周波
数および位相は、PLL回路20により調整される。つ
まり、局部発振出力の周波数および位相は、図示しない
水晶発振器等で生成される基準信号の周波数および位相
に同期させられる。ここで、以下、PLL回路20の動
作開始から同期確立までの時間をロック時間tL1と称す
る。ロック時間tL1は、製造された受信機Rxを実際に
動作させれば、得られる。ロック時間tL1は、基準時間
tR1の基礎となる。基準時間tR1は、必要な時間余裕t
M1(tM1>0)をロック時間tL1に加算して得られる。
例えば、tM1としてtL1が選ばれた場合、t1 は2*t
L1である。正常なPLL回路20は、基準時間tR1の期
間内に必ず同期を確立する。
器は、デジタル放送信号SDBの模擬信号SSUM を発生し
出力する。模擬信号SSUM は、入力端子1を介してチュ
ーナ2に入力される。チューナ2において、入力された
模擬信号SSUMが中間周波数帯の信号SIFにダウンコン
バートされる。ダウンコンバートの際、電圧制御発振器
等から局部発振出力が用いられる。局部発振出力の周波
数および位相は、PLL回路20により調整される。つ
まり、局部発振出力の周波数および位相は、図示しない
水晶発振器等で生成される基準信号の周波数および位相
に同期させられる。ここで、以下、PLL回路20の動
作開始から同期確立までの時間をロック時間tL1と称す
る。ロック時間tL1は、製造された受信機Rxを実際に
動作させれば、得られる。ロック時間tL1は、基準時間
tR1の基礎となる。基準時間tR1は、必要な時間余裕t
M1(tM1>0)をロック時間tL1に加算して得られる。
例えば、tM1としてtL1が選ばれた場合、t1 は2*t
L1である。正常なPLL回路20は、基準時間tR1の期
間内に必ず同期を確立する。
【0035】PLL回路20もまた品質検査の段階で故
障している場合がある。故障したPLL回路20は動作
開始から基準時間t1 までに同期を確立できない。故障
したPLL回路20を有する受信機Rxは出荷には不適
格である。そこで、制御部19は、第2の安定化電源部
14の診断フェーズから抜けた後、PLL回路20の診
断フェーズを行う。本フェーズではPLL同期検出器3
の検出結果が用いられる。PLL同期検出器3はPLL
回路20と接続されている。PLL同期検出器3は、P
LL回路20において同期が確立されたか否かを検出す
る。同期の確立が検出された時、その旨を示す検出結果
がPLL同期検出器3から出力される。この検出結果は
制御部19により取り込まれる。
障している場合がある。故障したPLL回路20は動作
開始から基準時間t1 までに同期を確立できない。故障
したPLL回路20を有する受信機Rxは出荷には不適
格である。そこで、制御部19は、第2の安定化電源部
14の診断フェーズから抜けた後、PLL回路20の診
断フェーズを行う。本フェーズではPLL同期検出器3
の検出結果が用いられる。PLL同期検出器3はPLL
回路20と接続されている。PLL同期検出器3は、P
LL回路20において同期が確立されたか否かを検出す
る。同期の確立が検出された時、その旨を示す検出結果
がPLL同期検出器3から出力される。この検出結果は
制御部19により取り込まれる。
【0036】制御部19は、本診断フェーズにおいて、
まず、図示しないタイマをリセット、つまり時間tE を
0に設定する。さらに、タイマは時間tE の測定を開始
する(ステップS11)。制御部19は、次に、サービ
ス用の自己診断モードを現在実行中であるか否かを判断
する(ステップS12)。現時点では、工場用のものが
実行中であるから、制御部19はステップS13に進
む。なお、サービス用の自己診断モードが実行中の場
合、制御部19は後述するステップS45に進む。
まず、図示しないタイマをリセット、つまり時間tE を
0に設定する。さらに、タイマは時間tE の測定を開始
する(ステップS11)。制御部19は、次に、サービ
ス用の自己診断モードを現在実行中であるか否かを判断
する(ステップS12)。現時点では、工場用のものが
実行中であるから、制御部19はステップS13に進
む。なお、サービス用の自己診断モードが実行中の場
合、制御部19は後述するステップS45に進む。
【0037】受信機Rxには模擬信号SSUM が現在供給
されている。模擬信号SSUM が周波数fc1を中心周波数
とする占有周波数帯Bc1に含まれる、と仮定する。制御
部19は、周波数制御データDFREQを送出する(ステッ
プS13)。周波数制御データDFREQにより、チューナ
2の受信周波数帯が、占有周波数帯Bc1に設定される。
これによって、チューナ2は模擬信号SSUM の受信を開
始する。次に、PLL同期検出器3の検出結果が取り込
まれる(ステップS14)。制御部19は、取り込んだ
検出結果に基づいて、PLL回路20において同期が確
立されているか否かを判断する(ステップS15)。同
期が確立されている場合、制御部19は、PLL回路2
0が正常であると診断して、本診断フェーズを終了す
る。制御部19は、本診断フェーズから抜けて、図4の
ステップS18(後述)に進む。
されている。模擬信号SSUM が周波数fc1を中心周波数
とする占有周波数帯Bc1に含まれる、と仮定する。制御
部19は、周波数制御データDFREQを送出する(ステッ
プS13)。周波数制御データDFREQにより、チューナ
2の受信周波数帯が、占有周波数帯Bc1に設定される。
これによって、チューナ2は模擬信号SSUM の受信を開
始する。次に、PLL同期検出器3の検出結果が取り込
まれる(ステップS14)。制御部19は、取り込んだ
検出結果に基づいて、PLL回路20において同期が確
立されているか否かを判断する(ステップS15)。同
期が確立されている場合、制御部19は、PLL回路2
0が正常であると診断して、本診断フェーズを終了す
る。制御部19は、本診断フェーズから抜けて、図4の
ステップS18(後述)に進む。
【0038】一方、ステップS15において同期が未確
立の場合、制御部19はステップS16に進む。ステッ
プS16において、制御部19は、所定の記憶領域に予
め格納されている基準時間tR1を取り出す。さらに、制
御部19は、タイマが現在指示する値tE を得る。値t
E は、ステップS11が終了してからの経過時間であ
る。制御部19は、基準時間t1 および経過時間tE を
比較して、tE >tR1であるかを判断する(ステップS
16)。
立の場合、制御部19はステップS16に進む。ステッ
プS16において、制御部19は、所定の記憶領域に予
め格納されている基準時間tR1を取り出す。さらに、制
御部19は、タイマが現在指示する値tE を得る。値t
E は、ステップS11が終了してからの経過時間であ
る。制御部19は、基準時間t1 および経過時間tE を
比較して、tE >tR1であるかを判断する(ステップS
16)。
【0039】tE >tR1でない場合、制御部19は、ス
テップS14に戻り、本診断フェーズを続行する。一
方、tE >tR1である場合、PLL回路20では、基準
時間tR1の期間中に同期が確立されないことを意味す
る。つまり、PLL回路20が異常である。そのため、
制御部19は、図8(c)に示す「PLL NG」のよ
うに、PLL回路20が異常である旨を表示器18に表
示させる(ステップS17)。以上のように本診断フェ
ーズによれば、PLL回路20が正常か異常かが診断さ
れる。PLL回路20の異常が検出された場合、表示器
18はその旨を検査者に通知する。これによって、検査
者は、PLL回路20に異常がある受信機Rxの出荷を
禁止することができる。
テップS14に戻り、本診断フェーズを続行する。一
方、tE >tR1である場合、PLL回路20では、基準
時間tR1の期間中に同期が確立されないことを意味す
る。つまり、PLL回路20が異常である。そのため、
制御部19は、図8(c)に示す「PLL NG」のよ
うに、PLL回路20が異常である旨を表示器18に表
示させる(ステップS17)。以上のように本診断フェ
ーズによれば、PLL回路20が正常か異常かが診断さ
れる。PLL回路20の異常が検出された場合、表示器
18はその旨を検査者に通知する。これによって、検査
者は、PLL回路20に異常がある受信機Rxの出荷を
禁止することができる。
【0040】1−4.QPSK復調器21の診断フェー
ズ 図1において、信号SIFはQPSK復調器21に入力さ
れる。QPSK復調器21は、入力信号SIFに対して同
期復調(同期検波)、つまりQPSK復調を行う。これ
によって、ベースバンドの信号SBB、つまりマスターフ
レームβ(図13(b)参照)が再生される。上記同期
復調もまた、チューナ2におけるダウンコンバートと同
様である。したがって、QPSK復調器21の内部にも
PLL回路(PLL回路20とは別個のもの)が備えら
れる。つまり、QPSK復調器21でも、局部発振出力
の周波数および位相が、水晶発振器等から出力される基
準信号の周波数および位相に同期させられる。ここで、
QPSK復調器21の動作開始から同期確立までの時間
をロック時間tL2と称する。ロック時間tL2は、製造さ
れた受信機Rxを実際に動作させれば得られる。ロック
時間tL2は基準時間tR2の基礎となる。基準時間t
R2は、基準時間tR1と同様に、必要な時間余裕t M2をロ
ック時間tL2に加算して得られる。
ズ 図1において、信号SIFはQPSK復調器21に入力さ
れる。QPSK復調器21は、入力信号SIFに対して同
期復調(同期検波)、つまりQPSK復調を行う。これ
によって、ベースバンドの信号SBB、つまりマスターフ
レームβ(図13(b)参照)が再生される。上記同期
復調もまた、チューナ2におけるダウンコンバートと同
様である。したがって、QPSK復調器21の内部にも
PLL回路(PLL回路20とは別個のもの)が備えら
れる。つまり、QPSK復調器21でも、局部発振出力
の周波数および位相が、水晶発振器等から出力される基
準信号の周波数および位相に同期させられる。ここで、
QPSK復調器21の動作開始から同期確立までの時間
をロック時間tL2と称する。ロック時間tL2は、製造さ
れた受信機Rxを実際に動作させれば得られる。ロック
時間tL2は基準時間tR2の基礎となる。基準時間t
R2は、基準時間tR1と同様に、必要な時間余裕t M2をロ
ック時間tL2に加算して得られる。
【0041】QPSK復調器21の動作開始から基準時
間tR2までに同期が確立されない場合、当該QPSK復
調器21は故障している。故障したQPSK復調器21
を有する受信機Rxは出荷不適格である。そこで、制御
部19は、PLL回路20の診断フェーズを抜けた後、
QPSK復調器21のものに遷移する。本診断フェーズ
では、QPSK同期検出器22の検出結果が用いられ
る。QPSK同期検出器22は、PLL同期検出器3と
同様の構成で実現される。QPSK同期検出器22は、
QPSK復調器21と接続されている。QPSK同期検
出器22は、QPSK復調器21において同期が確立さ
れたか否かを検出する。同期が確立された時、QPSK
同期検出器22はその旨を示す検出結果を生成する。こ
の検出結果は制御部19により取り込まれる。
間tR2までに同期が確立されない場合、当該QPSK復
調器21は故障している。故障したQPSK復調器21
を有する受信機Rxは出荷不適格である。そこで、制御
部19は、PLL回路20の診断フェーズを抜けた後、
QPSK復調器21のものに遷移する。本診断フェーズ
では、QPSK同期検出器22の検出結果が用いられ
る。QPSK同期検出器22は、PLL同期検出器3と
同様の構成で実現される。QPSK同期検出器22は、
QPSK復調器21と接続されている。QPSK同期検
出器22は、QPSK復調器21において同期が確立さ
れたか否かを検出する。同期が確立された時、QPSK
同期検出器22はその旨を示す検出結果を生成する。こ
の検出結果は制御部19により取り込まれる。
【0042】制御部19は、タイマの値tE を初期値0
に設定して、時間tE の測定を開始させる(ステップS
18)。次に、QPSK同期検出器22の検出結果が取
り込まれる(ステップS19)。制御部19は、取り込
んだ検出結果が、QPSK同期検出器22における同期
が確立したことを示しているか否かを判断する(ステッ
プS20)。同期が確立されている場合、QPSK復調
器21が正常である。そのため、制御部19は、本診断
フェーズをから抜けて、ステップS23(後述)に進
む。
に設定して、時間tE の測定を開始させる(ステップS
18)。次に、QPSK同期検出器22の検出結果が取
り込まれる(ステップS19)。制御部19は、取り込
んだ検出結果が、QPSK同期検出器22における同期
が確立したことを示しているか否かを判断する(ステッ
プS20)。同期が確立されている場合、QPSK復調
器21が正常である。そのため、制御部19は、本診断
フェーズをから抜けて、ステップS23(後述)に進
む。
【0043】一方、ステップS20において、同期が確
立されていない場合、制御部19はステップS21に進
む。ステップS21において、制御部19は、所定の記
憶領域に予め格納されている基準時間tR2を取り出す。
さらに、制御部19は、タイマの値tE を得る。値tE
は、ステップS18の終了時を起算点とする経過時間で
ある。制御部19は、基準時間tR2および経過時間tE
を比較して、tE >t R2であるか否かを判断する(ステ
ップS21)。tE >tR2でない場合、制御部19は、
ステップS19に戻り、本診断フェーズを続行する。一
方、tE >tR2である場合は、QPSK復調器21にお
いて基準時間tR2以内に同期が確立されないことを意味
する。かかる場合、制御部19は、図8(d)に示す
「QPSK NG」のように、QPSK復調器21が異
常である旨を表示器18に表示させる(ステップS2
2)。本診断フェーズによって、制御部19は、QPS
K復調器21が正常か異常かを診断することができる。
QPSK復調器21の異常が検出された場合、表示器1
8はその旨を検査者に通知する。これによって、検査者
は、QPSK復調器21に異常を持つ受信機Rxの出荷
を禁止することができる。
立されていない場合、制御部19はステップS21に進
む。ステップS21において、制御部19は、所定の記
憶領域に予め格納されている基準時間tR2を取り出す。
さらに、制御部19は、タイマの値tE を得る。値tE
は、ステップS18の終了時を起算点とする経過時間で
ある。制御部19は、基準時間tR2および経過時間tE
を比較して、tE >t R2であるか否かを判断する(ステ
ップS21)。tE >tR2でない場合、制御部19は、
ステップS19に戻り、本診断フェーズを続行する。一
方、tE >tR2である場合は、QPSK復調器21にお
いて基準時間tR2以内に同期が確立されないことを意味
する。かかる場合、制御部19は、図8(d)に示す
「QPSK NG」のように、QPSK復調器21が異
常である旨を表示器18に表示させる(ステップS2
2)。本診断フェーズによって、制御部19は、QPS
K復調器21が正常か異常かを診断することができる。
QPSK復調器21の異常が検出された場合、表示器1
8はその旨を検査者に通知する。これによって、検査者
は、QPSK復調器21に異常を持つ受信機Rxの出荷
を禁止することができる。
【0044】1−5.CH復号器24の診断フェーズ 図1に示すように、QPSK復調器21により再生され
たマスターフレームβ(ベースバンド信号SBB)が順次
的にCH復号器24に入力される。CH復号器24は、
入力された各マスターフレームβの先頭を識別するため
に、当該マスターフレームβからフレーム同期情報(図
13(b)参照)を検出する。以下、この検出動作をフ
レーム同期と称する。CH復号器24は、フレーム同期
が確立されると、CH制御データにより指定されるチャ
ンネルのデータブロックを、各マスターフレームβから
抜き出す。CH復号器24は、抜き出したデータブロッ
クを並び替えて、オーディオデータフレームα(図13
(a)参照)を再生する。その後、CH復号器24は、
オーディオデータフレームαの先頭を識別するために、
当該オーディオデータフレームα(図13参照)に含ま
れるCH同期情報を検出する。以下、この検出動作をチ
ャンネル同期と称する。CH復号器24は、検出された
CH同期情報に基づいて、オーディオデータフレームα
を、先頭からMPEG復号器6に出力する。ここで、以
下、CH復号器24がフレーム同期処理を開始してから
フレーム同期が確立されるまでの時間を同期時間tFSと
称す。また、CH復号器24がチャンネル同期処理を開
始してからフレーム同期が確立されるまでの時間を同期
時間tCSと称す。同期時間tFSおよびtCSもまた、製造
された受信機Rxを実際に動作させれば得ることができ
る。同期時間tFSおよびtCSは、基準時間tR3およびt
R4の基礎となる。基準時間tR3およびtR4は、基準時間
tR1と同様の性質を有しており、必要な時間余裕tM3お
よびtM4を同期時間tFSおよびtCSに加算して得られ
る。
たマスターフレームβ(ベースバンド信号SBB)が順次
的にCH復号器24に入力される。CH復号器24は、
入力された各マスターフレームβの先頭を識別するため
に、当該マスターフレームβからフレーム同期情報(図
13(b)参照)を検出する。以下、この検出動作をフ
レーム同期と称する。CH復号器24は、フレーム同期
が確立されると、CH制御データにより指定されるチャ
ンネルのデータブロックを、各マスターフレームβから
抜き出す。CH復号器24は、抜き出したデータブロッ
クを並び替えて、オーディオデータフレームα(図13
(a)参照)を再生する。その後、CH復号器24は、
オーディオデータフレームαの先頭を識別するために、
当該オーディオデータフレームα(図13参照)に含ま
れるCH同期情報を検出する。以下、この検出動作をチ
ャンネル同期と称する。CH復号器24は、検出された
CH同期情報に基づいて、オーディオデータフレームα
を、先頭からMPEG復号器6に出力する。ここで、以
下、CH復号器24がフレーム同期処理を開始してから
フレーム同期が確立されるまでの時間を同期時間tFSと
称す。また、CH復号器24がチャンネル同期処理を開
始してからフレーム同期が確立されるまでの時間を同期
時間tCSと称す。同期時間tFSおよびtCSもまた、製造
された受信機Rxを実際に動作させれば得ることができ
る。同期時間tFSおよびtCSは、基準時間tR3およびt
R4の基礎となる。基準時間tR3およびtR4は、基準時間
tR1と同様の性質を有しており、必要な時間余裕tM3お
よびtM4を同期時間tFSおよびtCSに加算して得られ
る。
【0045】CH復号器24は、動作開始から基準時間
tR3までにフレーム同期を確立できない場合、または、
動作開始から基準時間tR4までにチャンネル同期を確立
できない場合、故障している。故障したCH復号器24
を有する受信機Rxは出荷不適格である。そこで、制御
部19は、QPSK復調器21の診断フェーズから抜け
た後、CH復号器24の診断フェーズに遷移する。本診
断フェーズでは、フレーム同期検出器25およびCH同
期検出器26の検出結果が用いられる。ここで、フレー
ム同期検出器25およびCH同期検出器26はそれぞ
れ、CH復号器24と接続されている。フレーム同期検
出器25は、CH復号器24がフレーム同期を確立した
か否かを検出する。フレーム同期検出器25は、フレー
ム同期が確立されると、その旨を示す検出結果を生成す
る。この検出結果は制御部19により取り込まれる。C
H同期検出器26は、CH復号器24がチャンネル同期
を確立したか否かを検出する。CH同期検出器26は、
チャンネル同期が確立されると、その旨を示す検出結果
を生成する。この検出結果は制御部19により取り込ま
れる。
tR3までにフレーム同期を確立できない場合、または、
動作開始から基準時間tR4までにチャンネル同期を確立
できない場合、故障している。故障したCH復号器24
を有する受信機Rxは出荷不適格である。そこで、制御
部19は、QPSK復調器21の診断フェーズから抜け
た後、CH復号器24の診断フェーズに遷移する。本診
断フェーズでは、フレーム同期検出器25およびCH同
期検出器26の検出結果が用いられる。ここで、フレー
ム同期検出器25およびCH同期検出器26はそれぞ
れ、CH復号器24と接続されている。フレーム同期検
出器25は、CH復号器24がフレーム同期を確立した
か否かを検出する。フレーム同期検出器25は、フレー
ム同期が確立されると、その旨を示す検出結果を生成す
る。この検出結果は制御部19により取り込まれる。C
H同期検出器26は、CH復号器24がチャンネル同期
を確立したか否かを検出する。CH同期検出器26は、
チャンネル同期が確立されると、その旨を示す検出結果
を生成する。この検出結果は制御部19により取り込ま
れる。
【0046】本診断フェーズはステップS23〜S33
(図4および図5参照)からなる。ステップS23〜S
27(図4参照)は、フレーム同期の診断フェーズであ
って、フレーム同期の確立処理について異常があるか否
かを診断するための処理手順である。また、ステップS
28〜S33(図5参照)は、チャンネル同期の診断フ
ェーズであって、チャンネル同期の確立処理について異
常があるか否かを示す処理手順である。以下、フレーム
同期の診断フェーズ、チャンネル同期の診断フェーズの
順番で、それぞれを説明する。
(図4および図5参照)からなる。ステップS23〜S
27(図4参照)は、フレーム同期の診断フェーズであ
って、フレーム同期の確立処理について異常があるか否
かを診断するための処理手順である。また、ステップS
28〜S33(図5参照)は、チャンネル同期の診断フ
ェーズであって、チャンネル同期の確立処理について異
常があるか否かを示す処理手順である。以下、フレーム
同期の診断フェーズ、チャンネル同期の診断フェーズの
順番で、それぞれを説明する。
【0047】1−5−1.フレーム同期の診断フェーズ 図4のステップS23において、制御部19は、タイマ
の値tE を初期値0に設定して、時間tE の測定を開始
させる(ステップS23)。制御部19は、フレーム同
期検出器25の検出結果を得る(ステップS24)。制
御部19は、次に、得られた検出結果に基づいて、CH
復号器24がフレーム同期を確立したか否かを判断する
(ステップS25)。フレーム同期が確立済みの場合、
フレーム同期処理は正常である。そのため、制御部19
は、本診断フェーズから抜けて、ステップS28(後
述)に進む。一方、フレーム同期が未確立の場合、制御
部19はステップS26に進む。制御部19は、所定の
記憶領域に予め格納されている基準時間tR3を取り出
す。さらに、制御部19はタイマの値tE を得る。値t
E は、ステップS23の終了時を起算点とする経過時間
である。制御部19は、基準時間tR3および経過時間t
E を比較して、tE >tR3であるかを判断する(ステッ
プS26)。tE >tR3でない場合、制御部19は、ス
テップS24に戻り、本診断フェーズを続行する。一
方、tE >tR3である場合は、CH復号器24が基準時
間tR3以内にフレーム同期を確立できないことを示す。
かかる場合、制御部19は、CH復号器24が故障して
いることが分かり、図8(e)に示す「FRAME N
G」のように、CH復号器24のフレーム同期処理が異
常である旨を表示器18に表示させる(ステップS2
7)。本診断フェーズによって、制御部19は、フレー
ム同期処理が正常か異常かを判断することができる。表
示器18は、フレーム同期処理の異常が検出された場合
には、その旨を検査者に通知する。これによって、検査
者は、CH復号器24に異常を有する受信機Rxの出荷
を禁止することができる。
の値tE を初期値0に設定して、時間tE の測定を開始
させる(ステップS23)。制御部19は、フレーム同
期検出器25の検出結果を得る(ステップS24)。制
御部19は、次に、得られた検出結果に基づいて、CH
復号器24がフレーム同期を確立したか否かを判断する
(ステップS25)。フレーム同期が確立済みの場合、
フレーム同期処理は正常である。そのため、制御部19
は、本診断フェーズから抜けて、ステップS28(後
述)に進む。一方、フレーム同期が未確立の場合、制御
部19はステップS26に進む。制御部19は、所定の
記憶領域に予め格納されている基準時間tR3を取り出
す。さらに、制御部19はタイマの値tE を得る。値t
E は、ステップS23の終了時を起算点とする経過時間
である。制御部19は、基準時間tR3および経過時間t
E を比較して、tE >tR3であるかを判断する(ステッ
プS26)。tE >tR3でない場合、制御部19は、ス
テップS24に戻り、本診断フェーズを続行する。一
方、tE >tR3である場合は、CH復号器24が基準時
間tR3以内にフレーム同期を確立できないことを示す。
かかる場合、制御部19は、CH復号器24が故障して
いることが分かり、図8(e)に示す「FRAME N
G」のように、CH復号器24のフレーム同期処理が異
常である旨を表示器18に表示させる(ステップS2
7)。本診断フェーズによって、制御部19は、フレー
ム同期処理が正常か異常かを判断することができる。表
示器18は、フレーム同期処理の異常が検出された場合
には、その旨を検査者に通知する。これによって、検査
者は、CH復号器24に異常を有する受信機Rxの出荷
を禁止することができる。
【0048】1−5−2.チャンネル同期の診断フェー
ズ 制御部19は、ステップS25においてフレーム同期が
基準時間tR3以内に確立されると、ステップS28(図
5参照)に進む。これによって、制御部19は、フレー
ム同期の診断フェーズからチャンネル同期のものへと遷
移する。まず、制御部19は、タイマを初期化して、時
間tE の測定を開始させる(ステップS28)。ところ
で、検査者は、操作キー17を操作して、受信チャンネ
ルを選択し入力している。操作キー17は、検査者の入
力に応答して、受信チャンネルを特定する信号SCHを制
御部19に送信する。制御部19は、ステップS28の
後に、この受信信号SCHに基づいて、受信チャンネルを
特定するためのCH制御データD CHを生成する。CH制
御データDCHは、CH復号器24に送信される(ステッ
プS29)。これによって、CH復号器24は、上述し
たように、各マスターフレームβ(図13(b)参照)
から、指定されたチャンネルのデータブロックを抜き出
す。さらに、CH復号器24は、チャンネル同期処理を
開始する。制御部19は、ステップS29の後に、CH
同期検出器26で生成される検出結果を得る(ステップ
S30)。制御部19は、次に、検出結果に基づいて、
チャンネル同期が確立されたか否かを判断する(ステッ
プS31)。チャンネル同期が確立済みの場合、CH復
号器24は正常である。そのため、制御部19は、本診
断フェーズから抜けて、後述するステップS34に進
む。
ズ 制御部19は、ステップS25においてフレーム同期が
基準時間tR3以内に確立されると、ステップS28(図
5参照)に進む。これによって、制御部19は、フレー
ム同期の診断フェーズからチャンネル同期のものへと遷
移する。まず、制御部19は、タイマを初期化して、時
間tE の測定を開始させる(ステップS28)。ところ
で、検査者は、操作キー17を操作して、受信チャンネ
ルを選択し入力している。操作キー17は、検査者の入
力に応答して、受信チャンネルを特定する信号SCHを制
御部19に送信する。制御部19は、ステップS28の
後に、この受信信号SCHに基づいて、受信チャンネルを
特定するためのCH制御データD CHを生成する。CH制
御データDCHは、CH復号器24に送信される(ステッ
プS29)。これによって、CH復号器24は、上述し
たように、各マスターフレームβ(図13(b)参照)
から、指定されたチャンネルのデータブロックを抜き出
す。さらに、CH復号器24は、チャンネル同期処理を
開始する。制御部19は、ステップS29の後に、CH
同期検出器26で生成される検出結果を得る(ステップ
S30)。制御部19は、次に、検出結果に基づいて、
チャンネル同期が確立されたか否かを判断する(ステッ
プS31)。チャンネル同期が確立済みの場合、CH復
号器24は正常である。そのため、制御部19は、本診
断フェーズから抜けて、後述するステップS34に進
む。
【0049】一方、チャンネル同期が未確立の場合、制
御部19はステップS32に進む。制御部19は、所定
の記憶領域に予め格納されている基準時間tR4を得る。
さらに、制御部19は、タイマの値tE を得る。この値
tE は、ステップS28の終了時を起算点とする経過時
間である。制御部19は、基準時間tR4および経過時間
tE を比較して、tE >tR4を満たすか否かを判断する
(ステップS32)。tE >tR4でない場合、制御部1
9は、ステップS30に戻り、本診断フェーズを続行す
る。一方、tE >tR4である場合は、基準時間tR4以内
にチャンネル同期が確立できないことを示す。かかる場
合、制御部19は、CH復号器24が故障していること
が分かる。そして、制御部19は、図8(f)に示す
「CH NG」のように、チャンネル同期処理が異常で
ある旨を表示器18に表示させる(ステップS27)。
本診断フェーズによって、制御部19は、チャンネル同
期処理が正常か異常かを判断できる。表示器18は、こ
の異常が検出された場合には、その旨を検査者に通知す
る。これによって、検査者は、CH復号器24が異常で
ある受信機Rxの出荷を禁止することができる。
御部19はステップS32に進む。制御部19は、所定
の記憶領域に予め格納されている基準時間tR4を得る。
さらに、制御部19は、タイマの値tE を得る。この値
tE は、ステップS28の終了時を起算点とする経過時
間である。制御部19は、基準時間tR4および経過時間
tE を比較して、tE >tR4を満たすか否かを判断する
(ステップS32)。tE >tR4でない場合、制御部1
9は、ステップS30に戻り、本診断フェーズを続行す
る。一方、tE >tR4である場合は、基準時間tR4以内
にチャンネル同期が確立できないことを示す。かかる場
合、制御部19は、CH復号器24が故障していること
が分かる。そして、制御部19は、図8(f)に示す
「CH NG」のように、チャンネル同期処理が異常で
ある旨を表示器18に表示させる(ステップS27)。
本診断フェーズによって、制御部19は、チャンネル同
期処理が正常か異常かを判断できる。表示器18は、こ
の異常が検出された場合には、その旨を検査者に通知す
る。これによって、検査者は、CH復号器24が異常で
ある受信機Rxの出荷を禁止することができる。
【0050】1−6.受信感度の診断フェーズ 図1のQPSK復調器21には、上述したように、信号
SIFが入力される。入力信号SIFには、キャリア電力
(C)と雑音電力(N)とが含まれる。C/N検出器2
3は、キャリア電力(C)と雑音電力(N)との比、つ
まりC/N値を検出する。このC/N値は、受信機Rx
における電波の受信感度を示す。このC/N値が悪い場
合、受信機Rxは出荷するには不適格なものとなる。そ
こで、制御部19は、ステップS34〜40からなる受
信感度の診断フェーズを実行して、受信感度の良し悪し
を検出して検査者に通知する。
SIFが入力される。入力信号SIFには、キャリア電力
(C)と雑音電力(N)とが含まれる。C/N検出器2
3は、キャリア電力(C)と雑音電力(N)との比、つ
まりC/N値を検出する。このC/N値は、受信機Rx
における電波の受信感度を示す。このC/N値が悪い場
合、受信機Rxは出荷するには不適格なものとなる。そ
こで、制御部19は、ステップS34〜40からなる受
信感度の診断フェーズを実行して、受信感度の良し悪し
を検出して検査者に通知する。
【0051】本診断フェーズでは、まず、図示しないカ
ウンタの値iC/N が0に設定される(ステップS3
4)。値iC/N はC/N値の測定回数を示す。次に、制
御部19は、C/N検出器23により検出されるC/N
値を得て(ステップS35)、内部の記憶領域に保持す
る。次に、値iC/N が1だけインクリメントされる(ス
テップS36)。次に、制御部19は、値iC/N が予め
定められた値iPRE になったか否かを判断する(ステッ
プS37)。値iC/N と値iPRE とが等しくない場合、
制御部19は、ステップS35に戻る。一方、値iC/N
と値iPRE とが等しい場合、ステップS38に進む。つ
まり、ステップS35〜S37は、値iC/Nと値iPRE
とが等しくなるまで繰り返される。したがって、C/N
値は、値iPR E に相当する回数測定される。その結果、
C/N値は、制御部19の記憶領域には、値iPRE に相
当する個数保持される。
ウンタの値iC/N が0に設定される(ステップS3
4)。値iC/N はC/N値の測定回数を示す。次に、制
御部19は、C/N検出器23により検出されるC/N
値を得て(ステップS35)、内部の記憶領域に保持す
る。次に、値iC/N が1だけインクリメントされる(ス
テップS36)。次に、制御部19は、値iC/N が予め
定められた値iPRE になったか否かを判断する(ステッ
プS37)。値iC/N と値iPRE とが等しくない場合、
制御部19は、ステップS35に戻る。一方、値iC/N
と値iPRE とが等しい場合、ステップS38に進む。つ
まり、ステップS35〜S37は、値iC/Nと値iPRE
とが等しくなるまで繰り返される。したがって、C/N
値は、値iPR E に相当する回数測定される。その結果、
C/N値は、制御部19の記憶領域には、値iPRE に相
当する個数保持される。
【0052】ステップS38において、制御部19は、
iPRE 個のC/N値の平均値C/N AVE を算出する(ス
テップS38)。次に、平均値C/NAVE が予め定めら
れた基準値C/Nthより大きいか否かが判断される(ス
テップS39)。基準値C/Nthは、受信機Rxの受信
感度が良いか悪いかを判定するためのしきい値である。
平均値C/NAVE が基準値C/Nth以下であれば、受信
機Rxから出力される音声には雑音が多く含まれること
になるので、当該受信機Rxは出荷するには不適格であ
る。C/NAVE >C/Nthでない場合、制御部19は、
図8(g)に示す「C/NNG」のように、受信感度が
悪い旨を表示器18に表示させる(ステップS40)。
つまり、表示器18は、受信感度が悪いと判断された場
合、その旨を検査者に通知する。これによって、検査者
は、受信感度が悪い受信機Rxの出荷を禁止することが
できる。一方、ステップS38において、C/NAVE >
C/Nthと判断された場合は、制御部19は受信感度が
良いと判断する。その結果、制御部19は、操作キー1
7、第2の安定化電源部14、PLL回路20、QPS
K復調器21、CH復号器24および受信機Rxの受信
感度に異常がないことを分かる。制御部19は、図8
(h)に示す「CHECK OK」のように、受信機R
xの診断結果が良好である旨を表示器18に表示させる
(ステップS41)。これによって、検査者は、正常に
動作する受信機Rxの出荷のみを許可することができ
る。
iPRE 個のC/N値の平均値C/N AVE を算出する(ス
テップS38)。次に、平均値C/NAVE が予め定めら
れた基準値C/Nthより大きいか否かが判断される(ス
テップS39)。基準値C/Nthは、受信機Rxの受信
感度が良いか悪いかを判定するためのしきい値である。
平均値C/NAVE が基準値C/Nth以下であれば、受信
機Rxから出力される音声には雑音が多く含まれること
になるので、当該受信機Rxは出荷するには不適格であ
る。C/NAVE >C/Nthでない場合、制御部19は、
図8(g)に示す「C/NNG」のように、受信感度が
悪い旨を表示器18に表示させる(ステップS40)。
つまり、表示器18は、受信感度が悪いと判断された場
合、その旨を検査者に通知する。これによって、検査者
は、受信感度が悪い受信機Rxの出荷を禁止することが
できる。一方、ステップS38において、C/NAVE >
C/Nthと判断された場合は、制御部19は受信感度が
良いと判断する。その結果、制御部19は、操作キー1
7、第2の安定化電源部14、PLL回路20、QPS
K復調器21、CH復号器24および受信機Rxの受信
感度に異常がないことを分かる。制御部19は、図8
(h)に示す「CHECK OK」のように、受信機R
xの診断結果が良好である旨を表示器18に表示させる
(ステップS41)。これによって、検査者は、正常に
動作する受信機Rxの出荷のみを許可することができ
る。
【0053】以上の工場用の自己診断モードが終了する
と、制御部19は、スイッチ制御出力SWを第1のスイ
ッチ10に出力して、第1のスイッチ10をオンにす
る。これによって、電源電圧Vccが低周波アンプ8にも
供給されるので、スピーカ9は音声を出力することが可
能になる。そのため、検査者は、工場用の自己診断モー
ドの終了後に、実際に音声を聴いて、受信機Rxが正常
に音声を出力しているか否かを判断できる。以上のスイ
ッチ制御出力SWにより、さらにきめの細かい品質検査
が可能となる。最後に、検査者は、動作モード選択器1
6を操作して、受信機Rxのモードを通常動作モードに
設定する。つまり、動作モード選択器16のスイッチA
およびBの両方をオンに設定する(図6参照)。この
後、正常な受信機Rxが出荷され、ユーザの手に渡る。
と、制御部19は、スイッチ制御出力SWを第1のスイ
ッチ10に出力して、第1のスイッチ10をオンにす
る。これによって、電源電圧Vccが低周波アンプ8にも
供給されるので、スピーカ9は音声を出力することが可
能になる。そのため、検査者は、工場用の自己診断モー
ドの終了後に、実際に音声を聴いて、受信機Rxが正常
に音声を出力しているか否かを判断できる。以上のスイ
ッチ制御出力SWにより、さらにきめの細かい品質検査
が可能となる。最後に、検査者は、動作モード選択器1
6を操作して、受信機Rxのモードを通常動作モードに
設定する。つまり、動作モード選択器16のスイッチA
およびBの両方をオンに設定する(図6参照)。この
後、正常な受信機Rxが出荷され、ユーザの手に渡る。
【0054】2.通常動作モード ユーザは、受信機Rxにより音声を楽しむ。この時、受
信機Rxでは通常動作モードが実行される。このモード
は周知であるため、以下の通常動作モードの説明は簡素
化される。まず、ユーザは、図示しないアンテナを入力
端子1に接続する。図1の第2のスイッチ12がオンに
設定された後、動作モード選択器16のスイッチAおよ
びBの状態が読み取られる(図2;ステップS1)。次
に、制御部19は、読み取られた状態に基づいて、工場
用の自己診断モードを今から実行すべきか否かを判断す
る(ステップS2)。上述したように、工場から出荷さ
れる時、スイッチAおよびBの状態は、通常動作モード
に設定されている(図6参照)。そのため、制御部19
は、サービス用の自己診断モードを今から実行すべきか
否かを判断する(ステップS42)。現時点では、通常
動作モードを実行しなければならないので、ステップS
43が実行される。
信機Rxでは通常動作モードが実行される。このモード
は周知であるため、以下の通常動作モードの説明は簡素
化される。まず、ユーザは、図示しないアンテナを入力
端子1に接続する。図1の第2のスイッチ12がオンに
設定された後、動作モード選択器16のスイッチAおよ
びBの状態が読み取られる(図2;ステップS1)。次
に、制御部19は、読み取られた状態に基づいて、工場
用の自己診断モードを今から実行すべきか否かを判断す
る(ステップS2)。上述したように、工場から出荷さ
れる時、スイッチAおよびBの状態は、通常動作モード
に設定されている(図6参照)。そのため、制御部19
は、サービス用の自己診断モードを今から実行すべきか
否かを判断する(ステップS42)。現時点では、通常
動作モードを実行しなければならないので、ステップS
43が実行される。
【0055】従来の技術で述べたように、ワールドスペ
ース方式による衛星放送のサービスエリアは広範囲にわ
たる。静止衛星から放送されるデジタル放送信号S
DBは、予め定められた地域毎で異なる周波数帯を占有す
る。そのため、ユーザは、本受信機Rxを使う場合、受
信エリアを設定する必要がある。この時、表示器18
は、図8(i)のように「SERVICE AREA
No.? _」と表示して、受信エリアを特定する情報
の入力を検査者に促す。また、従来の技術で述べたよう
に、デジタル放送信号SDBには、予め定められたnチャ
ンネル分のオーディオデータが多重される。そのため、
ユーザは、本受信機Rxでデジタル放送を楽しむ場合、
チャンネルを入力する必要がある。以上のような理由か
ら、ユーザは、操作キー17を操作して、受信エリアお
よびチャンネルを指定する。操作キー17は、受信エリ
アを特定する信号SAREA、およびチャンネルを特定する
信号SCHを生成する。
ース方式による衛星放送のサービスエリアは広範囲にわ
たる。静止衛星から放送されるデジタル放送信号S
DBは、予め定められた地域毎で異なる周波数帯を占有す
る。そのため、ユーザは、本受信機Rxを使う場合、受
信エリアを設定する必要がある。この時、表示器18
は、図8(i)のように「SERVICE AREA
No.? _」と表示して、受信エリアを特定する情報
の入力を検査者に促す。また、従来の技術で述べたよう
に、デジタル放送信号SDBには、予め定められたnチャ
ンネル分のオーディオデータが多重される。そのため、
ユーザは、本受信機Rxでデジタル放送を楽しむ場合、
チャンネルを入力する必要がある。以上のような理由か
ら、ユーザは、操作キー17を操作して、受信エリアお
よびチャンネルを指定する。操作キー17は、受信エリ
アを特定する信号SAREA、およびチャンネルを特定する
信号SCHを生成する。
【0056】ステップS43において、制御部19は、
まず最初に、操作キー17により生成された信号SAREA
を得る。制御部19は、信号SAREAに基づいて生成され
る周波数制御データDFREQにより、チューナ2の受信周
波数帯を調整する。これによって、チューナ2はデジタ
ル放送信号SDBの受信を開始する。静止衛星からのデジ
タル放送信号SDBは、アンテナおよび入力端子1を介し
てチューナ2により受信され、中間周波数帯の信号SIF
にダウンコンバートされる。信号SIFは、QPSK復調
器21に出力される。QPSK復調器21は、QPSK
変調されている信号SIFをベースバンドの信号SBBに復
調して、マスターフレームβ(図13(b)参照)を再
生する。再生されたマスターフレームβはCH復号器2
4に出力される。
まず最初に、操作キー17により生成された信号SAREA
を得る。制御部19は、信号SAREAに基づいて生成され
る周波数制御データDFREQにより、チューナ2の受信周
波数帯を調整する。これによって、チューナ2はデジタ
ル放送信号SDBの受信を開始する。静止衛星からのデジ
タル放送信号SDBは、アンテナおよび入力端子1を介し
てチューナ2により受信され、中間周波数帯の信号SIF
にダウンコンバートされる。信号SIFは、QPSK復調
器21に出力される。QPSK復調器21は、QPSK
変調されている信号SIFをベースバンドの信号SBBに復
調して、マスターフレームβ(図13(b)参照)を再
生する。再生されたマスターフレームβはCH復号器2
4に出力される。
【0057】ところで、制御部19は、信号SAREAと共
に、チャンネルを特定するSCHを得ている。制御部19
は、信号SCHに基づいて、CH制御データDCHを生成す
る。CH制御データDCHにより、CH復号器24が復号
すべきオーディオデータフレームαが特定される。図1
3(b)に示すように、マスターフレームβは時間T2
毎に繰り返し送出される。したがって、CH復号器24
には、マスターフレームβが順次的に入力される。最初
に、CH復号器24は、フレーム同期処理を行って、入
力された各マスターフレームβの先頭を識別する。フレ
ーム同期が確立されると、CH制御データDCHにより指
定されるチャンネルのデータブロックを、各マスターフ
レームβから抜き出す。CH復号器24は、抜き出した
データブロックを並び替えて、オーディオデータフレー
ムαを再生する。CH復号器24は、チャンネル同期処
理を行った後に、オーディオデータフレームαを先頭か
らMPEG復号器6に出力する。
に、チャンネルを特定するSCHを得ている。制御部19
は、信号SCHに基づいて、CH制御データDCHを生成す
る。CH制御データDCHにより、CH復号器24が復号
すべきオーディオデータフレームαが特定される。図1
3(b)に示すように、マスターフレームβは時間T2
毎に繰り返し送出される。したがって、CH復号器24
には、マスターフレームβが順次的に入力される。最初
に、CH復号器24は、フレーム同期処理を行って、入
力された各マスターフレームβの先頭を識別する。フレ
ーム同期が確立されると、CH制御データDCHにより指
定されるチャンネルのデータブロックを、各マスターフ
レームβから抜き出す。CH復号器24は、抜き出した
データブロックを並び替えて、オーディオデータフレー
ムαを再生する。CH復号器24は、チャンネル同期処
理を行った後に、オーディオデータフレームαを先頭か
らMPEG復号器6に出力する。
【0058】MPEG復号器6は、MP3によりデジタ
ル圧縮されているオーディオデータフレームαを伸長し
て生のオーディオデータを再生しD/A変換器7に出力
する。D/A変換器7は、入力されたデジタルのオーデ
ィオデータをアナログのものに変換し、アナログのオー
ディオデータを低周波アンプ8に出力する。低周波アン
プ8は、入力されたアナログのオーディオデータを増幅
して、増幅されたオーディオデータでスピーカ9を駆動
する。スピーカ9は、入力されたオーディオデータに基
づく音声を出力する。
ル圧縮されているオーディオデータフレームαを伸長し
て生のオーディオデータを再生しD/A変換器7に出力
する。D/A変換器7は、入力されたデジタルのオーデ
ィオデータをアナログのものに変換し、アナログのオー
ディオデータを低周波アンプ8に出力する。低周波アン
プ8は、入力されたアナログのオーディオデータを増幅
して、増幅されたオーディオデータでスピーカ9を駆動
する。スピーカ9は、入力されたオーディオデータに基
づく音声を出力する。
【0059】以上のような通常動作モードにより、ユー
ザは、デジタル放送を楽しむことができる。しかし、受
信機Rxは、ユーザにより使用されている最中に故障す
る場合がある。この時、ユーザは、近所のサービスセン
タ等に、受信機Rxの修理を依頼する。この時、サービ
スセンタでは、受信機Rxの故障個所を特定する必要が
ある。そのため、受信機Rxは、以下に説明するサービ
ス用の自己診断モードを実行する。
ザは、デジタル放送を楽しむことができる。しかし、受
信機Rxは、ユーザにより使用されている最中に故障す
る場合がある。この時、ユーザは、近所のサービスセン
タ等に、受信機Rxの修理を依頼する。この時、サービ
スセンタでは、受信機Rxの故障個所を特定する必要が
ある。そのため、受信機Rxは、以下に説明するサービ
ス用の自己診断モードを実行する。
【0060】3.サービス用の自己診断モード 上述したように、工場用の自己診断モードでは、高精度
な品質検査が要求されるため、信号発生器の模擬信号S
SUM が用いられていた。しかし、信号発生器は高価であ
る。そのため、サービスセンタ等によっては信号発生器
を持っていない場合もある。そこで、受信機Rxは、故
障個所を自己診断するためのサービス用の自己診断モー
ドにおいて、静止衛星から実際に送出されるデジタル放
送信号S DBを用いる。以下、サービス用の自己診断モー
ドを詳細に説明する。ただし、両モードには互いに同様
の箇所もある。そのため、以下の説明において、工場用
のものと同様の処理については簡単に説明する。
な品質検査が要求されるため、信号発生器の模擬信号S
SUM が用いられていた。しかし、信号発生器は高価であ
る。そのため、サービスセンタ等によっては信号発生器
を持っていない場合もある。そこで、受信機Rxは、故
障個所を自己診断するためのサービス用の自己診断モー
ドにおいて、静止衛星から実際に送出されるデジタル放
送信号S DBを用いる。以下、サービス用の自己診断モー
ドを詳細に説明する。ただし、両モードには互いに同様
の箇所もある。そのため、以下の説明において、工場用
のものと同様の処理については簡単に説明する。
【0061】サービスセンタ等の検査者は、受信機Rx
を検査するための準備を行う。まず、図示しないアンテ
ナが入力端子1に接続される。また、ユーザは、通常動
作モードに設定された受信機Rxを使用する。そのた
め、検査者は、今から実行されるモードとして、サービ
ス用の自己診断モードを実行するように動作モード選択
器16を設定する。以上の準備が整うと、図1の第2の
スイッチ12がオンに設定される。これによって、第2
の安定化電源部14は、駆動電圧Vt 、Va ならびにV
d を、チューナ2、QPSK復調部4およびD/A変換
器7、ならびにCH復号部5およびMPEG復号器6に
供給し始める。
を検査するための準備を行う。まず、図示しないアンテ
ナが入力端子1に接続される。また、ユーザは、通常動
作モードに設定された受信機Rxを使用する。そのた
め、検査者は、今から実行されるモードとして、サービ
ス用の自己診断モードを実行するように動作モード選択
器16を設定する。以上の準備が整うと、図1の第2の
スイッチ12がオンに設定される。これによって、第2
の安定化電源部14は、駆動電圧Vt 、Va ならびにV
d を、チューナ2、QPSK復調部4およびD/A変換
器7、ならびにCH復号部5およびMPEG復号器6に
供給し始める。
【0062】制御部19は、第1の安定化電源部13に
より駆動電圧Vddが供給されると、上述したステップS
1、S2およびS42を実行することにより、現在実行
すべきモードがサービス用の自己診断モードであること
を知る。その結果、ステップS44が実行される。
より駆動電圧Vddが供給されると、上述したステップS
1、S2およびS42を実行することにより、現在実行
すべきモードがサービス用の自己診断モードであること
を知る。その結果、ステップS44が実行される。
【0063】上述したように、デジタル放送信号SDBの
占有周波数帯域は地域毎で異なる。そのため、受信機R
xがデジタル放送信号SDBを用いて故障個所を自己診断
する場合、検査者は、受信エリア、つまり受信機Rxが
受信すべき周波数帯域を入力する必要がある。また、デ
ジタル放送信号SDBには、予め定められたnチャンネル
分のオーディオデータが多重される。そのため、検査者
は、本受信機Rxに本診断モードを実行させるために、
いずれかのチャンネルを入力する必要がある。そのた
め、検査者は、操作キー17を操作して、受信エリアお
よびチャンネルを指定する。操作キー17は、受信エリ
アを特定する信号SAREA、およびチャンネルを特定する
信号SCHを生成する。
占有周波数帯域は地域毎で異なる。そのため、受信機R
xがデジタル放送信号SDBを用いて故障個所を自己診断
する場合、検査者は、受信エリア、つまり受信機Rxが
受信すべき周波数帯域を入力する必要がある。また、デ
ジタル放送信号SDBには、予め定められたnチャンネル
分のオーディオデータが多重される。そのため、検査者
は、本受信機Rxに本診断モードを実行させるために、
いずれかのチャンネルを入力する必要がある。そのた
め、検査者は、操作キー17を操作して、受信エリアお
よびチャンネルを指定する。操作キー17は、受信エリ
アを特定する信号SAREA、およびチャンネルを特定する
信号SCHを生成する。
【0064】ステップS44において、制御部19は、
まず最初に、操作キー17により生成された信号SAREA
および信号SCHを取り込む。信号SAREAおよび信号SCH
は、制御部19の記憶領域に保持される(ステップS4
3)。なお、信号SAREAは、後述するPLL回路20の
診断フェーズ(図3;ステップS45参照)で用いられ
る。また、信号SCHは、後述するCH復号器24の診断
フェーズ(図5;ステップS30参照)で用いられる。
まず最初に、操作キー17により生成された信号SAREA
および信号SCHを取り込む。信号SAREAおよび信号SCH
は、制御部19の記憶領域に保持される(ステップS4
3)。なお、信号SAREAは、後述するPLL回路20の
診断フェーズ(図3;ステップS45参照)で用いられ
る。また、信号SCHは、後述するCH復号器24の診断
フェーズ(図5;ステップS30参照)で用いられる。
【0065】3−1.操作キー17の診断フェーズ ステップS43の後、サービス用の自己診断モードにお
いても、ステップS3〜S6からなる本診断フェーズに
遷移する。本診断フェーズは、工場用のものを説明する
際にされている。そのため、本診断フェーズの説明は省
略される。本診断フェーズにより、表示器18は、受信
機Rxにおいて、操作キー17が故障していることを検
査者に通知することができる。
いても、ステップS3〜S6からなる本診断フェーズに
遷移する。本診断フェーズは、工場用のものを説明する
際にされている。そのため、本診断フェーズの説明は省
略される。本診断フェーズにより、表示器18は、受信
機Rxにおいて、操作キー17が故障していることを検
査者に通知することができる。
【0066】3−2.第2の安定化電源部14の診断フ
ェーズ 操作キー17に異常が検出されなかった場合、工場用の
自己診断モードと同様に、ステップS7〜ステップS1
0からなる本診断フェーズに遷移する。本診断フェーズ
では工場用のものと同様の処理が行われるので、本診断
フェーズの説明は省略される。本診断フェーズにより、
表示器18は、受信機Rxにおいて、第2の安定化電源
部14が故障していることを検査者に通知することがで
きる。
ェーズ 操作キー17に異常が検出されなかった場合、工場用の
自己診断モードと同様に、ステップS7〜ステップS1
0からなる本診断フェーズに遷移する。本診断フェーズ
では工場用のものと同様の処理が行われるので、本診断
フェーズの説明は省略される。本診断フェーズにより、
表示器18は、受信機Rxにおいて、第2の安定化電源
部14が故障していることを検査者に通知することがで
きる。
【0067】3−3.PLL回路20の診断フェーズ 第2の安定化電源部14に異常が検出されなかった場
合、ステップS11、S12、S45およびS14〜S
17のからなる本診断フェーズに遷移する。サービス用
の自己診断モードでは、サービスエリアに向けて実際に
送信されるデジタル放送信号SDBが用いられる。そのた
め、本診断フェーズは、工場用の自己診断モードにおけ
るそれとは異なる。具体的な相違は、ステップS13が
実行されずに、ステップS45が実行される点である。
つまり、タイマが時間tE の測定を開始すると(ステッ
プS11)、制御部19は、ステップS12を経て、ス
テップS45に進む。ステップS45において、制御部
19は、ステップS44で保持された信号SAREAに基づ
いて、周波数制御データDFREQを生成する。前述のよう
に、受信機Rxにはデジタル放送信号S DBが現在供給さ
れている。デジタル放送信号SDBは、受信エリアに割り
当てられた周波数fc2のキャリアが図13(b)のマス
ターフレームβでQPSK変調されたものである。その
ため、デジタル放送信号SDBは、周波数fc2を中心周波
数とする占有周波数帯Bc2に含まれる。制御部19は、
生成した周波数制御データDFREQを送出して(ステップ
S45)、チューナ2の受信周波数帯を占有周波数帯B
c2に設定する。これによって、チューナ2はデジタル放
送信号SDBの受信を開始する。以降、制御部19は、工
場用の自己診断モードと同様に、ステップS14〜S1
7を実行する。以上の本診断フェーズによって、PLL
回路20の異常が検出された場合、表示器18はその旨
を検査者に通知する。これによって、検査者は、受信機
Rxにおいて、PLL回路20に異常があることを知る
ことができる。
合、ステップS11、S12、S45およびS14〜S
17のからなる本診断フェーズに遷移する。サービス用
の自己診断モードでは、サービスエリアに向けて実際に
送信されるデジタル放送信号SDBが用いられる。そのた
め、本診断フェーズは、工場用の自己診断モードにおけ
るそれとは異なる。具体的な相違は、ステップS13が
実行されずに、ステップS45が実行される点である。
つまり、タイマが時間tE の測定を開始すると(ステッ
プS11)、制御部19は、ステップS12を経て、ス
テップS45に進む。ステップS45において、制御部
19は、ステップS44で保持された信号SAREAに基づ
いて、周波数制御データDFREQを生成する。前述のよう
に、受信機Rxにはデジタル放送信号S DBが現在供給さ
れている。デジタル放送信号SDBは、受信エリアに割り
当てられた周波数fc2のキャリアが図13(b)のマス
ターフレームβでQPSK変調されたものである。その
ため、デジタル放送信号SDBは、周波数fc2を中心周波
数とする占有周波数帯Bc2に含まれる。制御部19は、
生成した周波数制御データDFREQを送出して(ステップ
S45)、チューナ2の受信周波数帯を占有周波数帯B
c2に設定する。これによって、チューナ2はデジタル放
送信号SDBの受信を開始する。以降、制御部19は、工
場用の自己診断モードと同様に、ステップS14〜S1
7を実行する。以上の本診断フェーズによって、PLL
回路20の異常が検出された場合、表示器18はその旨
を検査者に通知する。これによって、検査者は、受信機
Rxにおいて、PLL回路20に異常があることを知る
ことができる。
【0068】3−4.QPSK復調器21の診断 PLL回路20に異常が検出されなかった場合、制御部
19は、ステップ18〜S22からなる本診断フェーズ
に遷移する。本診断フェーズは、工場用のものを説明す
る際にされている。そのため、本診断フェーズの説明は
省略される。本診断フェーズにより、表示器18は、受
信機Rxにおいて、QPSK復調器21が故障している
ことを検査者に通知することができる。
19は、ステップ18〜S22からなる本診断フェーズ
に遷移する。本診断フェーズは、工場用のものを説明す
る際にされている。そのため、本診断フェーズの説明は
省略される。本診断フェーズにより、表示器18は、受
信機Rxにおいて、QPSK復調器21が故障している
ことを検査者に通知することができる。
【0069】3−5.CH復号器24の診断フェーズ 3−5−1.フレーム同期の診断フェーズ QPSK復調器21に異常が検出されなかった場合、制
御部19は、ステップS23〜S27からなるフレーム
同期の診断フェーズに遷移する。本診断フェーズは、工
場用のものを説明する際にされている。そのため、本診
断フェーズの説明は省略される。本診断フェーズによ
り、表示器18は、CH復号器24においてフレーム同
期処理に異常が発生していることを検査者に通知するこ
とができる。
御部19は、ステップS23〜S27からなるフレーム
同期の診断フェーズに遷移する。本診断フェーズは、工
場用のものを説明する際にされている。そのため、本診
断フェーズの説明は省略される。本診断フェーズによ
り、表示器18は、CH復号器24においてフレーム同
期処理に異常が発生していることを検査者に通知するこ
とができる。
【0070】3−5−2.チャンネル同期の診断フェー
ズ CH復号器24のフレーム同期処理に異常が検出されな
かった場合、制御部19は、ステップS28〜S33か
らなるチャンネル同期の診断フェーズに遷移する。本診
断フェーズは、工場用のものを説明する際にされてい
る。そのため、本診断フェーズの説明は省略される。本
診断フェーズにより、表示器18は、CH復号器24に
おいてチャンネル同期処理に異常が発生していることを
検査者に通知することができる。
ズ CH復号器24のフレーム同期処理に異常が検出されな
かった場合、制御部19は、ステップS28〜S33か
らなるチャンネル同期の診断フェーズに遷移する。本診
断フェーズは、工場用のものを説明する際にされてい
る。そのため、本診断フェーズの説明は省略される。本
診断フェーズにより、表示器18は、CH復号器24に
おいてチャンネル同期処理に異常が発生していることを
検査者に通知することができる。
【0071】3−6.受信感度の診断フェーズ CH復号器24のチャンネル同期処理に異常が検出され
なかった場合、制御部19は、ステップS34〜S40
からなる受信感度の診断フェーズに遷移する。本診断フ
ェーズは、工場用のものを説明する際にされている。そ
のため、本診断フェーズの説明は省略される。本診断フ
ェーズにより、表示器18は、受信感度が異常であるこ
とを検査者に通知することができる。また、受信感度が
正常の場合、受信機Rxには、操作キー17、第2の安
定化電源部14、PLL回路20、QPSK復調器2
1、CH復号器24および受信機Rxの受信感度に異常
が発生していないことが分かる。この場合、表示器18
は、受信機Rxの診断結果が良好である旨を表示器18
に表示する(ステップS41)。これによって、検査者
は、受信機Rxが正常であることを知ることができる。
なかった場合、制御部19は、ステップS34〜S40
からなる受信感度の診断フェーズに遷移する。本診断フ
ェーズは、工場用のものを説明する際にされている。そ
のため、本診断フェーズの説明は省略される。本診断フ
ェーズにより、表示器18は、受信感度が異常であるこ
とを検査者に通知することができる。また、受信感度が
正常の場合、受信機Rxには、操作キー17、第2の安
定化電源部14、PLL回路20、QPSK復調器2
1、CH復号器24および受信機Rxの受信感度に異常
が発生していないことが分かる。この場合、表示器18
は、受信機Rxの診断結果が良好である旨を表示器18
に表示する(ステップS41)。これによって、検査者
は、受信機Rxが正常であることを知ることができる。
【0072】以上のサービス用の自己診断モードによ
り、検査者は、受信機Rxのどこが故障しているかを知
ることができる。発見された故障個所が修理された後、
動作モード選択器16が操作され、受信機Rxのモード
が通常動作モードに設定される。そして、修理された受
信機Rxは、ユーザに返される。
り、検査者は、受信機Rxのどこが故障しているかを知
ることができる。発見された故障個所が修理された後、
動作モード選択器16が操作され、受信機Rxのモード
が通常動作モードに設定される。そして、修理された受
信機Rxは、ユーザに返される。
【0073】以上説明したように、受信機Rxは、通常
動作モードにおいて、、時分割多重技術およびQPSK
変調技術に基づいて生成されるデジタル放送信号SDBを
受信して、音声を出力する。受信機Rxは、必要に応じ
て、2種類の自己診断モードを実行する。いずれの自己
診断モードにおいても、受信機Rxの制御部19は、当
該受信機Rxを構成する各部が正常か異常かを診断す
る。つまり、受信機Rxは自己診断を行う。これによっ
て、品質検査または故障個所の検査における、検査者の
作業負担が軽くなる。さらに、制御部19は、自身の処
理手順(図2〜図5)における、各判断ステップによ
り、構成各部が正常か異常かを確実に判断することがで
きる。
動作モードにおいて、、時分割多重技術およびQPSK
変調技術に基づいて生成されるデジタル放送信号SDBを
受信して、音声を出力する。受信機Rxは、必要に応じ
て、2種類の自己診断モードを実行する。いずれの自己
診断モードにおいても、受信機Rxの制御部19は、当
該受信機Rxを構成する各部が正常か異常かを診断す
る。つまり、受信機Rxは自己診断を行う。これによっ
て、品質検査または故障個所の検査における、検査者の
作業負担が軽くなる。さらに、制御部19は、自身の処
理手順(図2〜図5)における、各判断ステップによ
り、構成各部が正常か異常かを確実に判断することがで
きる。
【0074】また、受信機Rxは、信号発生器を接続で
きるように構成されている。工場用の自己診断モードで
は、信号発生器からの模擬信号SSUM が用いられる。こ
れによって、厳格な検査が要求される工場出荷段階の品
質検査に対応することができる受信機Rxを提供するこ
とができる。さらに、サービス用の自己診断モードで
は、静止衛星から送出されたデジタル放送信号SDBを用
いることができる。これによって、サービスセンタ等
は、高価な信号発生器を使うことなく、故障個所を手軽
にかつ確実に発見することができる。なお、サービスセ
ンタ等が信号発生器を有する場合には、故障個所を発見
するためであっても、工場用の自己診断モードが実行さ
れても良い。
きるように構成されている。工場用の自己診断モードで
は、信号発生器からの模擬信号SSUM が用いられる。こ
れによって、厳格な検査が要求される工場出荷段階の品
質検査に対応することができる受信機Rxを提供するこ
とができる。さらに、サービス用の自己診断モードで
は、静止衛星から送出されたデジタル放送信号SDBを用
いることができる。これによって、サービスセンタ等
は、高価な信号発生器を使うことなく、故障個所を手軽
にかつ確実に発見することができる。なお、サービスセ
ンタ等が信号発生器を有する場合には、故障個所を発見
するためであっても、工場用の自己診断モードが実行さ
れても良い。
【0075】なお、以上の実施形態では、制御部19
は、C/N値に基づいて受信感度の良し悪しを判断して
いた。しかし、C/N値は、この受信感度を表す指標の
一例である。他の例として、BER(Bit Erro
r Rate)を用いることもできる。ここで、図10
は、BERに基づいて受信感度を判断する受信機Rxの
構成を示す図である。図10の受信機は、図1のそれと
を比較すると、C/N検出器23に代えて、BER検出
器29を備える点でのみ相違する。そのため、図10
は、この相違点のみを明示的に表している。
は、C/N値に基づいて受信感度の良し悪しを判断して
いた。しかし、C/N値は、この受信感度を表す指標の
一例である。他の例として、BER(Bit Erro
r Rate)を用いることもできる。ここで、図10
は、BERに基づいて受信感度を判断する受信機Rxの
構成を示す図である。図10の受信機は、図1のそれと
を比較すると、C/N検出器23に代えて、BER検出
器29を備える点でのみ相違する。そのため、図10
は、この相違点のみを明示的に表している。
【0076】BER検出器29は、CH復号器24と制
御部19との間に設置される。BER検出器29は、C
H復号器24の復号結果を基にBERを検出し、検出さ
れたBERを制御部19に伝える。このBERとC/N
値との間には、図11に示すような相関関係がある。そ
のため、制御部19は、通知されたBERを用いたとし
ても、C/N値の場合と同様に、受信感度の良し悪しを
判断できる。
御部19との間に設置される。BER検出器29は、C
H復号器24の復号結果を基にBERを検出し、検出さ
れたBERを制御部19に伝える。このBERとC/N
値との間には、図11に示すような相関関係がある。そ
のため、制御部19は、通知されたBERを用いたとし
ても、C/N値の場合と同様に、受信感度の良し悪しを
判断できる。
【0077】また、以上の実施形態では、表示器18が
検査者に受信機Rxの異常箇所を通知していた。しか
し、スピーカ9が、音声によって、受信機Rxの異常箇
所を通知することも容易である。つまり、制御部19の
診断結果を検査者に通知する構成(請求項における通知
部)であれば、受信機Rxがどのような構成を含んでい
ても構わない。
検査者に受信機Rxの異常箇所を通知していた。しか
し、スピーカ9が、音声によって、受信機Rxの異常箇
所を通知することも容易である。つまり、制御部19の
診断結果を検査者に通知する構成(請求項における通知
部)であれば、受信機Rxがどのような構成を含んでい
ても構わない。
【0078】さらに、以上の実施形態では、両診断モー
ド共に、操作キー17、第2の安定化電源部14、PL
L回路20、QPSK復調器21、CH復号器24のフ
レーム同期処理、CH復号器24のチャンネル同期処
理、受信感度の順番で、異常の有無が診断されていた。
図2〜図5に示された処理手順は、好ましい例であり、
図示された手順のみに限定解釈されるべきではない。た
だし、PLL回路20、QPSK復調器21の診断フェ
ーズは、PLL回路20のそれの後に行われる必要があ
る。また、CH復号器24の診断フェーズは、QPSK
復調器21のそれの後に行われる必要がある。また、C
H復号器24のチャンネル同期処理は、フレーム同期処
理の後に行われる必要がある。また、PLL回路20が
正しくダウンコンバートできれば、C/N値は検出され
る。したがって、受信感度の診断フェーズは、PLL回
路20のそれの後であれば、いつ行われても良い。
ド共に、操作キー17、第2の安定化電源部14、PL
L回路20、QPSK復調器21、CH復号器24のフ
レーム同期処理、CH復号器24のチャンネル同期処
理、受信感度の順番で、異常の有無が診断されていた。
図2〜図5に示された処理手順は、好ましい例であり、
図示された手順のみに限定解釈されるべきではない。た
だし、PLL回路20、QPSK復調器21の診断フェ
ーズは、PLL回路20のそれの後に行われる必要があ
る。また、CH復号器24の診断フェーズは、QPSK
復調器21のそれの後に行われる必要がある。また、C
H復号器24のチャンネル同期処理は、フレーム同期処
理の後に行われる必要がある。また、PLL回路20が
正しくダウンコンバートできれば、C/N値は検出され
る。したがって、受信感度の診断フェーズは、PLL回
路20のそれの後であれば、いつ行われても良い。
【図1】本発明の第1の実施形態に係る受信機Rxの全
体構成を示している。
体構成を示している。
【図2】図1の制御部19が実行する処理手順を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図3】図1の制御部19が実行する処理手順を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図4】図1の制御部19が実行する処理手順を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図5】図1の制御部19が実行する処理手順を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図6】図1の動作モード選択器16の状態が示す各モ
ードを表している。
ードを表している。
【図7】図1の操作キー17を説明するための図であ
る。
る。
【図8】図1の表示器18が表示する内容を示してい
る。
る。
【図9】図1の電圧検出器15の詳細な構成を示してい
る。
る。
【図10】BER検出器17を備える場合の受信機Rx
の構成を部分的に示している。
の構成を部分的に示している。
【図11】C/N値とBERとの関係を示している。
【図12】オーディオデータフレームαのデータ構造を
示している。
示している。
【図13】マスターフレームβの生成方法、およびその
データ構造を示している。
データ構造を示している。
1…入力端子アンテナ 2…チューナ 20…PLL回路 3…PLL同期検出器 4…QPSK復調部 21…QPSK復調器 22…QPSK同期検出器 23…C/N検出器 5…CH復号部 24…CH復号器 25…フレーム同期検出器 26…CH同期検出器 6…MPEG復号器 7…D/A変換器 8…低周波アンプ 9…スピーカ 14…第2の安定化電源部 15…電圧検出器 17…操作キー 18…表示器 19…制御部
Claims (6)
- 【請求項1】 通常動作モードでは、人工衛星から送信
されてくるデジタル放送信号に対して所定の処理を行っ
て、音声を出力する受信機であって、 前記デジタル放送信号は、所定チャンネル数分のオーデ
ィオデータに基づいて生成されるオーディオデータフレ
ームが時分割多重され、多重されたオーディオデータフ
レームに基づいてマスターフレームが構成され、さらに
構成されたマスターフレームでキャリアをQPSK(Q
uadrature Phase Shift Key
ing)変調することにより生成されており、 内部に有するPLL回路により周波数および位相が調整
される局部発振出力を用いて、予め定められた周波数帯
に含まれる入力信号をダウンコンバートして、中間周波
数帯の信号を生成するチューナと、 前記チューナにより生成された中間周波数帯の信号をQ
PSK復調して、マスターフレームを再生するQPSK
復調器と、 前記QPSK復調器により再生されたマスターフレーム
の先頭を検出するフレーム同期処理を行った後に、予め
定められたチャンネルのオーディオデータフレームを当
該マスターフレームから再生し、さらに、再生されたオ
ーディオデータフレームの先頭を検出するチャンネル同
期処理を行った後に、当該オーディオデータフレームを
先頭から出力するCH復号器と、 前記CH復号器から出力されたオーディオデータフレー
ムに基づいて音声を出力する音声出力部と、 前記PLL回路において同期が確立されているか否か検
出するPLL同期検出器と、 前記QPSK復調器において同期が確立されているか否
かを検出するQPSK同期検出器と、 前記CH復号器においてフレーム同期が確立されるか否
かを検出するフレーム同期検出器と、 前記CH復号器においてチャンネル同期が確立されるか
否かを検出するチャンネル同期検出器と、 必要に応じて、自己診断モードを制御する制御部と、 通知部とを含み、 前記制御部は、前記自己診断モードにおいて、 前記チューナの受信周波数帯を設定した後に、前記PL
L同期検出器の検出結果に基づいて、前記PLL回路が
正常か異常かを診断し、 前記PLL回路が正常である場合、前記QPSK同期検
出器の検出結果に基づいて、前記QPSK復調器が正常
か異常かを診断し、 前記QPSK復調器が正常である場合、前記フレーム同
期検出器の検出結果に基づいて、前記CH復号器のフレ
ーム同期処理が正常か異常かを診断し、 前記CH復号器のフレーム同期が正常と診断した場合、
前記チャンネル同期検出器の検出結果に基づいて、前記
CH復号器のチャンネル同期処理が正常か異常かを診断
し、 前記通知部は、 前記PLL回路、QPSK復調器またはCH復号器が異
常であると前記制御部によって診断された場合、当該診
断の結果を外部に通知し、 前記PLL回路、QPSK復調器およびCH復号器が正
常であると前記制御部によって診断された場合、当該診
断の結果を外部に通知する、受信機。 - 【請求項2】 内部に有するキーが外部から操作される
と、当該操作に基づく信号を前記制御部に出力する操作
キーとをさらに含み、 前記制御部は、前記自己診断モードにおいて、さらに、
前記操作キーからの出力信号に基づいて、当該操作キー
が正常か異常かを診断し、 前記通知部はさらに、 前記操作キーが異常であると前記制御部によって診断さ
れた場合、当該診断の結果を外部に通知し、 前記操作キーが正常であると前記制御部によって診断さ
れた場合、当該診断の結果を、前記PLL回路、QPS
K復調器およびCH復号器の診断結果と共に外部に通知
する、請求項1に記載の受信機。 - 【請求項3】 前記QPSK復調器への入力信号に含ま
れるキャリア電力と雑音電力との比であるC/N値を検
出するC/N検出器をさらに含み、 前記制御部は、前記自己診断モードにおいて、さらに、 QPSK復調器において同期が確立された後に、前記C
/N検出器により検出されたC/N値を必要な回数取り
込み、 取り込んだC/N値の平均値を算出して、算出された平
均値が予め定められたしきい値以上か否かに基づいて、
受信感度の良し悪しを判断し、 前記通知部はさらに、 受信感度が悪いと前記制御部によって判断された場合、
当該判断の結果を外部に通知し、 受信感度が良いと前記制御部によって判断された場合、
当該判断の結果を、前記PLL回路、QPSK復調器お
よびCH復号器の診断結果と共に外部に通知する、請求
項1に記載の受信機。 - 【請求項4】 供給された電源電圧を安定化して、前記
チューナ、前記QPSK復調器およびCH復号器のそれ
ぞれを駆動するための駆動電圧を生成する安定化電源部
をさらに含み、 前記制御部は、前記自己診断モードにおいて、さらに、
前記安定化電源部により生成される各駆動電圧の値が予
め定められた範囲内に入っているか否かに基づいて、当
該安定化電源部が正常か異常かを診断し、 前記通知部はさらに、 前記安定化電源部が異常であると前記制御部によって診
断された場合、当該診断の結果を外部に通知し、 前記安定化電源部が正常であると前記制御部によって診
断された場合、当該診断の結果を、前記PLL回路、Q
PSK復調器およびCH復号器の診断結果と共に外部に
通知する、請求項1に記載の受信機。 - 【請求項5】 前記デジタル放送信号を模擬した信号を
発生する信号発生器を前記チューナに接続できるように
構成されており、 前記チューナは、前記自己診断モードにおいて、前記信
号発生器により発生される模擬信号をダウンコンバート
して、中間周波数帯の信号を生成する、請求項1に記載
の受信機。 - 【請求項6】 前記デジタル放送信号を受信するため
に、アンテナを前記チューナに接続できるように構成さ
れており、 前記チューナは、前記自己診断モードにおいて、前記ア
ンテナを通じて入力されるデジタル放送信号をダウンコ
ンバートして、中間周波数帯の信号を生成する、請求項
1に記載の受信機。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11150432A JP2000341160A (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 自己診断モードを有する受信機 |
TW089110201A TW463471B (en) | 1999-05-28 | 2000-05-26 | Receiver with self-diagnostic mode |
GB0012973A GB2351403B (en) | 1999-05-28 | 2000-05-26 | Receiver with self diagnostic mode |
CN00118029A CN1275837A (zh) | 1999-05-28 | 2000-05-29 | 具有自诊断模式的接收机 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11150432A JP2000341160A (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 自己診断モードを有する受信機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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