JP2000340538A - 基板の平坦化方法および平坦化加工装置とそれを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板の平坦化方法および平坦化加工装置とそれを用いた半導体装置の製造方法

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JP2000340538A
JP2000340538A JP15143299A JP15143299A JP2000340538A JP 2000340538 A JP2000340538 A JP 2000340538A JP 15143299 A JP15143299 A JP 15143299A JP 15143299 A JP15143299 A JP 15143299A JP 2000340538 A JP2000340538 A JP 2000340538A
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polishing
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temperature
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flattening
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Masakazu Sugaya
昌和 菅谷
Masaru Matsushima
勝 松島
Yoshio Kawamura
喜雄 河村
Souichi Katagiri
創一 片桐
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板上の被研磨層の加工量を研磨加工を中断す
ることなく、高精度に再現性よく検出し、研磨終点を正
確に決定して基板の平坦化を行うと共にそれを実現する
平坦化加工装置を提供する。 【解決手段】被研磨対象の基板(半導体ウェハ)1を保
持する支持部(ウェハホルダ)14のうち、ウェハ裏面
に接触してウェハ表面を研磨体17に押し付けるゴム製
ポッド16の内部またはその表面に、温度検出を行うた
めの複数の温度検出デバイス20を所定間隔で同一平面
となるように配置し、温度検出デバイスにより検出され
た信号からウェハ面内の温度または温度分布をリアルタ
イムで求め、研磨加工量に換算することにより達成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板の平坦化方法
および平坦化加工装置とそれを用いた半導体装置の製造
方法に係り、特に、研磨加工を中断することなく、研磨
加工量および加工終点の検出を行うのに好適な基板の平
坦化方法および平坦化加工装置とそれを用いた半導体装
置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程は多くの処理
工程からなるが、本発明が適用される工程の一例である
配線工程について図2を用いて説明する。
【0003】図2(a)は一層目の配線が形成されている
ウェハの断面を示している。トランジスタ部が形成され
ているウェハ基板1の表面には絶縁層2が形成され、そ
の上にアルミニュウム等の配線層3が設けられている。
トランジスタとの接合をとるために絶縁層2にはコンタ
クトホールが開けられており、この配線層3の部分3′
は周辺部に比較して窪んでいる。
【0004】図2(b)に示す二層目の配線工程では、一
層目の配線層3上に絶縁層4、アルミ層5を形成し、さ
らに、このアルミ層5を配線パターン化するための露光
用ホトレジスト層6を形成する。
【0005】次に、図2(c)に示すように露光光学系を
示すステッパ7を用いて回路パターンを上記レジスト層
6表面に露光転写する。この時、ホトレジスト層6表面
に凹凸がある場合、図に示すようにホトレジスト表面の
凹部と凸部8では同時に焦点が合わないことになり、解
像不良という重大な障害を引き起こす。
【0006】上記の不具合を解消するために、次に述べ
るような基板表面の平坦化処理が行われる。図2(a)の
処理工程後、図2(d)に示すように、絶縁層4を形成
し、図中9の一点鎖線で示すレベルまで、平坦となるよ
うに、後述する方法によって研磨加工し、図2(e)の状
態を得る。
【0007】その後、アルミ層5とホトレジスト層6を
形成し、図2(f)に示すようにステッパ7でパターンの
露光転写を行う。この状態では、レジスト表面が平坦で
あるので、前述の解像不良の問題は生じない。
【0008】上記絶縁層パターンを平坦化するために、
様々な化学機械研磨加工法が考案されているが、ここで
は、代表的な化学機械研磨加工法の一例で概要を説明す
る。
【0009】まず、従来、用いられている化学機械研磨
方法を図3に示す。研磨パッド11を定盤12に貼り付
けて回転しておく。この研磨パッド11は、例えば、発
砲ウレタン樹脂を薄いシート状にスライスして形成した
ものであり、被加工物の種類や仕上げたい表面あらさの
程度によってその材質や微細な表面構造を種々選択して
使い分ける。
【0010】他方、加工すべきウェハ1は弾性のある押
さえパッド13を介してウェハホルダ14に固定する。
このウェハホルダ14を回転しながら研磨パッド11表
面に荷重し、更に、研磨パッド11上に研磨用のスラリ
ー15を供給することで、ウェハ表面の絶縁層4の凸部
が研磨除去され、平坦化される。
【0011】この研磨加工方法では、供給するスラリー
15として、一般的に、直径30nm程度の微細なシリ
カ粒子を水酸化カリウム等のアルカリ水溶液に縣濁させ
たコロイダルシリカ等を使用するため、機械的研磨に加
えて、アルカリによる化学作用が加わるため、高い加工
能率と加工ダメージの少ない平滑面を得られる特徴があ
る。
【0012】しかし、一方で、パターンの種類や段差の
状態によっては十分に平坦化できない、遊離砥粒による
研磨法であるため研磨スラリー利用効率が低くランニン
グコストが高い、研磨パッドの寿命が短い、などの問題
がある。
【0013】このような従来の遊離砥粒を用いた研磨方
法の欠点を解消するものとして、砥石を用いた固定砥粒
による平坦化技術がある。砥石を用いた平坦化加工法
は、遊離砥粒を用いた平坦化方法に比較して、研磨パッ
ドの代わりに砥石を用いる点が異なる。この研磨加工方
法はパターンの種類や間隔、段差等の構造への依存が極
めて小さく、平坦化能力に優れている。また、固定砥粒
盤からなる砥石を用いるので砥粒の利用効率が高く、ラ
ンニングコストが大幅に低減する。さらに、研磨パッド
の寿命に比較して砥石の厚さを大きくとることで、交換
頻度を低減できるため、装置の稼働率が高く、量産現場
でのコスト低減の点で大きなメリットをもつ。
【0014】上記説明のいずれの平坦化加工法において
も、例えば、絶縁層となるシリコン酸化膜やポリイミド
樹脂等の研磨対象を過剰に研磨除去することなく、か
つ、滑らかな表面を得るために十分な研磨加工量を再現
性良く制御することが重要である。ここで言う再現性と
は研磨処理後のウェハの平坦度を常に一定に保つことを
意味する。このためには、ウェハが一定の平坦度に達し
たかどうかの検出、つまり、加工終点検出の手段が必要
となる。
【0015】従来の平坦化プロセスでは必要な平坦度ま
で研磨が進んだかどうかを研磨加工中に検出する手段が
無く、研磨時間等の間接的要因を研磨加工量の目安とし
ていた。しかしながら、研磨パッドや砥石の状態は刻々
と変化し、研磨時間が同じでも、研磨量が同じとは限ら
ない。このため、研磨量、平坦度を確認するために、一
旦、研磨プロセスを中断し、ウェハ表面を物理的に検査
していた。
【0016】この作業を行う場合、ウェハの洗浄、乾燥
等の追加的作業が発生し、さらに、仕様に一致しないウ
ェハでは再研磨または再生加工等の戻り作業が発生す
る。この方法では、仮に、研磨装置のスループットが向
上しても、検査工程がネックとなり、製造ラインとして
のスループットの向上は望めなかった。さらに、検査工
程のでのコストがかさむ問題も生じていた。
【0017】これらの問題を解決するために、様々な方
法が考案されており、例えば、特開平10-070097号記載
の技術がある。この技術は、前記の平坦化加工法のう
ち、前者の研磨パッドを用いる平坦化方法に適用される
ものであり、赤外線検出デバイスを研磨パッド上部に配
置し、加工中の研磨パッド温度を検出し、検出された温
度の積分値から研磨量を求める方法と赤外線検出デバイ
スをウェハホルダ内部に配置し、ウェハホルダに固定さ
れたウェハの温度を検出し、検出された温度の積分値か
ら研磨量を求める方法が記載されている。
【0018】しかしながら、この方法には以下に述べる
ような点について十分な配慮がなされていなかった。ま
ず、前述の平坦化方法ではウェハを研磨するために研磨
スラリーを使用するため、赤外線検出デバイスの検出部
が汚れて、検出性能が劣化する可能性が高いことであ
る。検出部の汚れは直接測定精度に影響するため、検出
した温度の積分値から求められる研磨量の推定精度を劣
化させること。また、赤外線検出デバイスは測定対象か
ら放射される赤外線を検出するため、外部の迷光の影響
を受け易くその対策を要すること。
【0019】さらに、研磨パッドの温度を検出対象とす
る場合、研磨パッドには温度制御された多量の研磨スラ
リーが供給されるため、研磨パッドの冷却が促進され
る、加えて、測定対象となる研磨パッド表面は流動する
研磨スラリーの影響で不安定となる。この結果として、
研磨パッドの温度上昇は小さく、赤外線検出デバイスの
検出分解能では再現性良く高精度な検出が難しかった。
【0020】また、赤外線デバイスをウェハホルダ内に
配置する場合でも、ウェハの裏面の状態や、検出部の汚
れの状態により再現性の高い検出を確保することは難し
かった。さらに、記載された研磨量の推定方法では温度
の積分値に研磨除去化学物質に関する係数、下側の構造
パターンに関する係数を乗算して研磨量を求めているた
め、これら以外の研磨加工条件を加味することができ
ず、荷重やパッドの回転数、研磨スラリーの供給量など
加工条件の変化に十分に対応できるように配慮されてい
なかった。
【0021】また、この方法ではウェハ面内全体での平
坦度を検出する手段がなく、検出位置に依存した局所的
な研磨量の推定のみとなるため、ウェハ面内全体として
必要な平坦度まで、加工が進行したかを判断することは
極めて難しかった。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上記従来の平坦化研磨加工の問題点を解消する
ことにあり、第1の目的は被研磨対象の加工量を研磨加
工を中断することなく、高精度に再現性よく検出して、
研磨終点を高精度に決定できる基板の平坦化方法を、第
2の目的はこの基板の平坦化方法を半導体集積回路の製
造工程に用いて、研磨加工精度を向上させ高品質、高歩
留まりが実現できる半導体装置の製造方法を、第3の目
的はこれらの方法を容易に実現できる基板の平坦化加工
装置を、それぞれ提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、平坦化研
磨加工の加工終点を研磨加工を中断することなく高精度
に再現性よく検出すべく種々の実験検討を重ねたとこ
ろ、半導体基板の表面を化学的機械的研磨により平坦化
する工程において、半導体基板を保持、回転させながら
研磨体に押し付ける機構を有する基板保持装置の半導体
基板の支持部に、温度変化に基づいて電流もしくは電圧
の変化する温度検出器を設け、この温度検出器から得ら
れた電気信号を検出する検出回路と信号増幅器と電波信
号に変換し発信する発信器とこれらを駆動させる電源と
で構成される信号検出部を基板保持装置に設ける。さら
に、発信信号を受信するための受信器と受信された信号
を温度に変換する温度検出部を基板保持装置とは切り離
して外部に設けて、検出された温度に基づき半導体基板
の研磨加工量を算出することで上記の目的が達成できる
と云う知見を得た。
【0024】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たものであり、上記第1の目的は、(1)基板と研磨体
との少なくとも一方を回転させ、かつ基板を研磨体に押
付けながら基板表面の被研磨層を化学的機械的研磨によ
り研磨する工程と、前記研磨により基板に発生する温度
を、温度変化に対して電流もしくは電圧が変化する温度
検出器により検出し、この検出温度と研磨時間の関数に
基づいて前記被研磨層の研磨量を求めて研磨終点を決定
する工程とを含む基板の平坦化方法であって、前記研磨
終点を決定する工程においては、基板を保持する支持部
の同一平面上に基板の温度分布を計測するための複数個
の温度検出器をそれぞれ任意の間隔で配設すると共に、
前記各温度検出器から電気信号の出力として検出される
温度情報と研磨時間との関数に基づいて被研磨層の研磨
加工量を求めて研磨終点を決定することを特徴とする基
板の平坦化方法によって、達成される。
【0025】そして、好ましくは、前記温度検出器から
電気信号の出力として検出される温度情報と研磨時間と
の関数に基づいて被研磨層の研磨加工量を求めて研磨終
点を決定する工程においては、前記温度情報として前記
基板の温度測定点に固有な情報と温度測定点で検出され
た温度に関する情報を少なくとも含むことを特徴とす
る。
【0026】上記第2の目的は、上記基板の平坦化方法
の発明を半導体装置の製造工程に適用したものであり、
(2)前記検出温度から被研磨層の研磨加工量を算出す
るための工程として、半導体基板表面に形成された被研
磨層となる凹凸パターンの研磨除去過程では、検出され
た半導体基板の温度変化の研磨開始時からの経過時間に
対して積分された熱量に予め加工条件毎に求められた半
導体基板の温度変化と研磨加工量の相関関係関数と、予
め求められた研磨加工前の凹凸密度により定まる比例定
数を用いて研磨加工量を求め、半導体基板表面に形成さ
れた凹凸パターンの研磨除去後の研磨加工工程では該凹
凸パターンの研磨除去後からの研磨経過時間に対して積
分された熱量に該半導体基板の温度変化と研磨加工量の
相関関係関数を用いて、半導体基板の研磨加工量を求め
る工程を少なくとも有することを特徴とする(1)記載
の半導体基板の平坦化方法により、達成される。
【0027】また、上記第3の目的は、上記基板の平坦
化方法及び半導体装置の製造方法を実現するための平坦
化加工装置に関するものであり、(3)基板と研磨体と
の少なくとも一方を回転させ、かつ基板を研磨体に押付
けながら基板表面の被研磨層を化学的機械的研磨により
研磨する手段と、前記研磨により基板に発生する温度
を、温度変化に対して電流もしくは電圧が変化する温度
検出器を用いて検出する手段と、この検出温度と研磨時
間の関数に基づいて前記被研磨層の研磨量を求めて研磨
終点を決定する手段とを含む基板の平坦化加工装置であ
って、前記温度を検出する手段においては、基板を保持
する支持部の同一平面上に基板の温度分布を計測するた
めの複数個の温度検出器をそれぞれ任意の間隔で配設し
て各温度検出器からの検出温度を電気信号として取り出
し、前記電気信号を検出回路、増幅器及び発振器からな
る信号検出部を介して支持部外に送信する手段を含み、
前記各温度検出器から検出される温度情報と研磨時間と
の関数に基づいて被研磨層の研磨加工量を求めて研磨終
点を決定する手段においては、前記信号検出部から送信
される信号を受信する受信器と、受信した信号を検波し
て温度情報を取り出す温度検出部と、この温度検出部か
ら得られた温度情報と研磨時間との関数に基づいて被研
磨層の研磨加工量を求め加工膜厚に換算する演算手段と
を含むことを特徴とする基板の平坦化加工装置により、
達成される。
【0028】
【発明の実施の形態】上記(1)〜(3)に記した本発
明の共通の特徴事項の一つは、使用する温度検出器にあ
り、在来の赤外線検出装置とは異なって、温度変化に対
して電流もしくは電温度検出器圧が変化する温度検出器
を用いる点にある。この種の温度検出器としては、例え
ば温度変化に対して抵抗値が敏感に変化する白金測温抵
抗体およびニッケル測温抵抗体の如き金属測温抵抗体、
あるいは導電性ゴム(例えばフッ素系ゴムやシリコーン
ゴムに炭素、ホウ素、シリカなどを含有するもの)、熱
電対(起電力発生)、およびサーミスタ(温度によって
抵抗値が変化する半導体素子)などが挙げられる。
【0029】また、上記(2)の半導体装置の製造方法
の代表例としては、以下に五つの例が挙げられる。第1
例は、半導体基板の主面に半導体素子を形成する工程
と、前記工程により形成された半導体素子上に多層配線
構造体を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法
であって、前記多層配線構造体を形成する工程は、少な
くとも第1の配線パターンを形成する工程と、前記第1
の配線パターン上に層間絶縁層を形成する工程と、前記
層間絶縁層上に第2の配線パターンを形成する工程とを
含み、前記第2の配線パターンを形成するに際しては、
前処理工程として前記層間絶縁層の表面を研磨し凹凸を
除去して平坦化する工程を有して成り、前記層間絶縁層
を平坦化する工程を、基板と研磨体との少なくとも一方
を回転させ、かつ基板を研磨体に押付けながら基板上に
形成されている前記層間絶縁層の表面を化学的機械的研
磨により研磨する工程と、前記研磨により基板に発生す
る温度を、温度変化に対して電流もしくは電圧が変化す
る温度検出器により検出し、この検出温度と研磨時間と
の関数に基づいて前記層間絶縁層の研磨量を求めて研磨
終点を決定する工程とで構成し、前記研磨終点を決定す
る工程においては、基板を保持する支持部の同一平面上
に基板の温度分布を計測するための複数個の温度検出器
をそれぞれ任意の間隔で配設すると共に、前記各温度検
出器から電気信号の出力として検出される温度情報と研
磨時間との関数に基づいて層間絶縁層の研磨加工量を求
めて研磨終点を決定することを特徴とする。
【0030】第2例は、パターンが形成されている半導
体基板表面上に薄膜を形成する工程と、該半導体基板の
該薄膜が形成されている面を研磨体表面に押し付けて相
対運動させながら該パターンを機械的化学的研磨する基
板の平坦化工程とを有する半導体装置の製造方法におい
て、前記基板の平坦化工程を(1)に記載の基板の平坦
化方法にて構成し、半導体基板の温度情報に基づく研磨
加工量の情報から研磨加工の経過に伴い研磨加工条件を
変化させることを特徴とする。
【0031】第3例は、パターンが形成されている半導
体基板表面上に薄膜を形成する工程と、該半導体基板の
該薄膜が形成されている面を研磨体表面に押し付けて相
対運動させながら該パターンを機械的化学的研磨する基
板の平坦化工程とを有する半導体装置の製造方法におい
て、前記基板の平坦化工程を(1)に記載の基板の平坦
化方法にて構成し、半導体基板の温度情報または研磨加
工情報を研磨加工の経過に伴い操作表示画面に表示する
ことを特徴とする。
【0032】第4例は、半導体基板がシリコンウェハで
あり、パターンが形成されているシリコンウェハ表面上
に薄膜を形成する工程と、該シリコンウェハの薄膜が形
成されている面を外部から研磨液を供給した状態で、回
転する弾性体からなる研磨パッドで構成される研磨体表
面に押し付けて相対運動させながら該パターンを機械的
化学的研磨する基板の平坦化工程とを有する半導体装置
の製造方法において、前記基板の平坦化工程を(1)に
記載の基板の平坦化方法にて構成することを特徴とす
る。
【0033】第5例は、半導体基板がシリコンウェハで
あり、パターンが形成されているシリコンウェハ表面上
に薄膜を形成する工程と該シリコンウェハの薄膜が形成
されている面を固定砥粒からなる研磨体表面に押し付け
て相対運動させながら該パターンを機械的化学的研磨す
る基板の平坦化工程とを有する半導体装置の製造方法に
おいて、前記基板の平坦化工程を(1)に記載の基板の
平坦化方法にて構成することを特徴とする。
【0034】上記(3)に記した基板の平坦化加工装置
の具体例として、以下に三つの例を挙げることができ
る。第1例は、信号検出部において、増幅器は検出回路
からの検出信号を増幅するための信号増幅器であり、発
振器は増幅された信号をAM変調及びFM変調の少なく
とも一つの変調方式により電波信号に変換して発信する
ための発信器であって、前記受信器は前記支持部の外部
に離れて設けられた前記電波信号を受信するための受信
器であることを特徴とする。
【0035】すなわち、基板を保持する支持部に設けら
れた温度検出器から電気信号として出力される温度情報
は信号検出部において電波信号として送信され、この電
波信号を支持部から離れた位置に存在する受信器で受信
し、これ復調して温度情報に変換するものである。
【0036】第2例は、前記信号検出部は検出回路から
の検出信号を増幅するための信号増幅部と該増幅された
信号を圧縮するための信号圧縮部と該圧縮された信号を
記憶する記憶部と該記憶部に記憶された信号を光信号に
変換して発信するための発信器とを含み、前記受信器は
前記支持部の外部に離れて設けられた前記光信号を受信
するための受信器であることを特徴とする。
【0037】すなわち、この場合は、温度検出器から電
気信号として出力される温度情報を発光素子を用いた光
通信で伝送し、この光信号を支持部から離れた位置に存
在する受信器(この場合には受光器)で受信し、これ復
調して温度情報に変換するものである。
【0038】そして好ましくは、この光通信による場
合、前記記憶部に記憶された信号を光信号に変換して発
信するための発信器と該光信号を受信するための受信器
が双方向の光通信を行え、該発信器と該受信器が該光通
信を利用して光通信可能な範囲にあることを検出する手
段を少なくとも有することを特徴とし、さらにまた、前
記記憶部に記憶された信号を光信号に変換して発信する
ための発信器と該光信号を受信するための受信器の両方
またはどちらか一方が複数個であることを特徴とする。
【0039】第3例は、温度検出器から電気信号として
出力される温度情報を無線で伝送する代わりに有線で伝
送するものである。
【0040】すなわち、基板と研磨体との少なくとも一
方を回転させ、かつ基板を研磨体に押付けながら基板表
面に予め形成されている被研磨層を化学的機械的研磨に
より研磨する手段と、前記研磨により基板に発生する温
度を、温度変化に対して電流もしくは電圧が変化する温
度検出器により検出する手段と、この検出温度と研磨時
間の関数に基づいて前記被研磨層の研磨量を求めて研磨
終点を決定する手段とを含む基板の平坦化加工装置であ
って、前記温度を検出する手段においては、基板を保持
する支持部の同一平面上に基板の温度分布を計測するた
めの複数個の温度検出器をそれぞれ任意の間隔で配設し
て各温度検出器からの検出温度を電気信号として取り出
し、かつ前記電気信号を増幅するための信号増幅部と回
転接続を利用した信号伝達のための端子とを少なくとも
有することを特徴とする。
【0041】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を具体的
に説明する。 <実施例1>図1(a)に本発明の一実施例で使用した平
坦化加工装置のウェハホルダの概要を説明する断面図を
示す。図中の1は図2(d)の状態に加工されたウェハで
あり、ウェハ1はその表面を下向きにして、ウェハホル
ダ14に取り付けられたニトルリゴム等の弾性体で構成
された加圧支持体であるゴム製ポッド16により、研磨
パッドまたは砥石により構成される研磨体17に押し付
けられている。このウェハホルダ14は、ゴム製ポッド
16と共にウェハ1等の基板を保持する支持体となるも
のである。
【0042】ゴム製ポッド16は、ウェハホルダ14に
設けられた圧縮空気供給のための管19を介してウェハ
ホルダ14とにより形成される空間に加圧空気を導入す
ることで、ウェハをその面内で均等に研磨体17に押し
付けられる構成となっている。つまり、ウェハホルダ1
4の開口部内壁がシリンダーのごとき作用をし、ゴム製
ポッド16の外周部がピストンのごとき作用をして圧縮
空気の圧力を調節するとによってウェハ1の研磨体17
に対する押圧力を任意に制御できる機構となっている。
【0043】研磨体17は図示しない動力伝達機構によ
り一定速度で回転しており、ウェハホルダ14は軸18
を介して、図示しない別の動力伝達機構により一定速度
で回転している。
【0044】研磨体17に研磨パッドを使用する場合
は、図示しない機構により研磨パッド上には周知の方法
で研磨スラリー(図示せず)が供給される。研磨体17に
砥石を使用する場合は図示しない機構により、純水また
は研磨スラリー(図示せず)が必要に応じて供給される。
【0045】研磨加工中のウェハ1の温度は、ゴム製ポ
ッド内部に設置した後述する温度測定デバイス(温度検
出器)20により検出測定される。検出された信号はウ
ェハホルダ14上部に設けられた検出回路、電源、アン
プおよび発信器からなる信号検出部21に導線22を介
して伝達される。
【0046】この検出された信号は、信号検出部21内
のアンプで増幅され発振器で変調されたのち電波信号2
3として、外部に設けられた受信器24に伝達され、温
度検出部25(復調のための検波器)で温度検出された
のち研磨状態モニタ部26で研磨量に換算される。
【0047】ここで、図1(b)には、図1(a)に示す一
点鎖線を矢印方向から見た場合の断面図を示す。図1
(b)中の一点鎖線1’は、半導体ウェハ1の外形を示
し、斜線部14’はウェハホルダ14の外形を示す。ま
た、図中の20は前述のゴム製ポッド16内部に配置さ
れた温度測定デバイスが、ゴム製ポッド16内部の同一
面内に複数個所定の間隔で配置されている様子を示して
いる。本実施例では温度測定デバイス20を図1(b)に
示すように31点同心円状に配置したが、温度測定デバ
イス20の配置、及び数量は温度情報を得るための必要
に応じて自由に変更可能である。
【0048】次に、温度測定デバイス20をゴム製ポッ
ド16内部に配置した一例の断面図を図4(a)に示す。
図中27は温度測定デバイス20として用いた白金測温
抵抗体である。白金測温抵抗体の一面は接着層28’を
介してゴム製ポッド16に固定されており、他の一面に
は同様に接着層28を介してゴム製ポッド16と同質材
からなる薄いパッド29が取り付けられ、パッド29の
底面はゴム製ポッド16の底面とほぼ同一平面を形成し
ている。
【0049】図中の30は表面がポリミド樹脂または四
弗化エチレン樹脂等によりコートされた信号線(図1の
導線22に該当する)であり、図1の信号検出部21に
接続されている。
【0050】研磨加工時のウェハの温度は薄いパッド2
9を介して白金測温抵抗体27(図1の温度測定デバイ
ス20に該当する)により検出される。白金測温抵抗体
は温度変化により白金の抵抗値が変化することを利用し
た温度検出デバイスであり、測定分解能として0.01
[℃]の検出が可能である。
【0051】ここで、研磨加工によりウェハに発生した
熱が測温抵抗体27に伝達される形態について説明す
る。研磨加工時のウェハ1の温度、薄いパッド29の温
度、接着層28’の温度および白金測温抵抗体27の温
度をそれぞれ、Tw、Tp、TcおよびTsとし、ウェ
ハ1とパッド29の接触熱抵抗をRc、パッド29およ
び接着層28’の熱伝導率をそれぞれλp、λc、パッ
ド29および接着層28’の厚さをそれぞれlp、l
c、ウェハ1に接するパッド29の接触面積(伝熱部)
をSとすれば、図4(b)に示す等価回路が得られる。
【0052】ここで、λp、λc、は物質固有の値であ
り、lp、lcは取り付け加工時のに定まる値であるた
め、取り付け加工時の材料管理または、取り付け後の校
正により測定誤差の対象から除去できる。従って、ウェ
ハ温度Twの変化は下記の式(1)で表わせる熱抵抗を
介してTsに反映される。
【0053】
【数1】 1/S(Rc+lp/λp+lc/λc)…(1) 一方、ウェハとパッドの接触熱抵抗Rcは、ウェハ1、
パッド29の接触面の粗さを、それぞれδw、δp、ウ
ェハおよび両者間に介在する気体の熱伝導率をλw、λ
f、押し付け圧力をP、両者のうち柔らかい方のブリネ
ル硬さをHとして、一般に下記の式(2)で表される。
【0054】
【数2】 1/Rc={(1/(δw/λw+R0+δp/λp)−λf/(δw +δp)}・P/H+λf/(δw+δp) …(2) ここで、接触部の熱抵抗R0は経験的に求められる数値
であり、δw、δp、λw、λp、λf、Hは物質固有
の値である。このため、本実施例のように被加工物であ
るウェハとパッドの材質が固定された条件下での接触熱
抵抗Rcは押し付け圧力Pに依存する。
【0055】前述のように、半導体ウェハはウェハホル
ダ14に供給される圧縮空気によりゴム製ポッド16を
介して研磨体17に押し付けられて研磨加工される。従
って、白金測温抵抗体27のウェハ接触面にゴム製ポッ
ド16と同質材からなる薄いパッド29を設けることに
より、被研磨体であるウェハ1に加えられる加圧力をそ
の面内で、影響を与えることなく、再現性良く、接触さ
せることが可能となる。
【0056】さらに、本実施例ではパッド部にゴム製ポ
ッド16と同質材を使用したが、この部分にゴム製ポッ
ド16と同等の硬さを有し、かつ、熱伝導率が大きい材
質の弾性体を使用することが出来る。この場合、前述の
研磨加工によりウェハに発生した熱が白金測温抵抗体2
7に伝達される形態の説明に用いた式で、薄いパッド2
9による熱抵抗の項の値が小さくなるため、ウェハ1と
白金測温抵抗体27の温度差が小さくなり、測定温度の
精度を向上することが可能である。
【0057】薄いパッド29の材質としてはゴム製ポッ
ド16と同質材として、例えば、ニトルリゴム、天然ゴ
ム、ネオプレインゴム、シリコンゴム、ポリシリコンゴ
ムなどが用いられる。また、特に高熱伝導ゴムとしてシ
リコーン系のゴムもしくはゲル状ゴムなどを用いること
が出来る。
【0058】次に上記説明の温度測定デバイスを用いて
測定された温度情報から研磨加工量を求める手順を図5
を用いて説明する。図中20は前記説明の温度測定デバ
イスを示す。温度測定デバイス20に白金測温抵抗体2
7を使用する場合には温度変化に伴う抵抗値の変化を検
出回路32により出力として取り出す。この時の検出回
路32はホイーストンブリッジを応用した抵抗検出回路
を使用することで高精度な抵抗値の変化を検出をおこな
う。なお、検出回路32として定電流回路を用いれば、
測温抵抗体の抵抗値の変化は電圧の変化として出力され
る。
【0059】検出回路32で得られた信号は増幅器33
で信号増幅された後、発信器34により電波信号23と
して一定時間間隔で送信される。ここで、検出回路3
2、増幅器34、発信器34で構成される信号検出部2
1は、必要な素子と回路を一枚のボードに組み込んだ部
品としてウェハホルダ14に設置される。
【0060】発信器34により送信された電波信号23
は、研磨加工装置の本体とは離れて別に設けられた受信
器24により受信された後、温度検出部25により予め
求められている抵抗値と温度の換算式から温度情報に変
換され、この温度情報から図中39の温度分布計算部で
ウェハ面内の温度分布が求められる。
【0061】ウェハ面内の温度分布を求める計算アルゴ
リズムとしては例えば、有限要素解析的手法としてのシ
ンプレックス要素、コンプレックス要素、マルチプレッ
クス要素などを利用した計算アルゴリズムが利用され
る。
【0062】次に、このウェハ面内の温度分布情報から
加工膜厚計算部40で、加工膜厚を求める。また、温度
分布計算部39、加工膜圧計算部40および、後述の終
点検出部41はソフトウェアプログラムとして計算機
(演算手段)42を用いて実行される。この計算機(演
算手段)42は、図41に示した研磨状態モニタ部26
に該当する。
【0063】なお、発信器34で送信される電波はA
M、FM変調等の変換処理を行うことでS/N比を高
め、ポッド16に配設した温度検出器の数に対応させて
複数チャンネルの送受信を容易とする。
【0064】ここで、温度情報から加工膜厚を求める手
順を図6を用いて説明する。図6(a)は加工時間と温
度との関係を示したものであり、図中43は横軸を加工
時間、縦軸を温度とした時の温度測定デバイス20の温
度プロファイルを示す。ウェハホルダ14に取り付けら
れた半導体ウェハ1は時間t0に研磨加工が開始される
と研磨加工により昇温し始め、図中aのように昇温した
のち、時間t1で図中bのように定常状態になる。図中
昇温状態のaは図2(d)の状態での研磨加工に対応
し、図中定温状態のbは図2(e)の状態での研磨加工
に対応する。
【0065】すなわち、図中aの昇温状態は、ウェハ表
面の凹凸が研磨除去される過程で、研磨除去の進行に伴
い、研磨体17とウェハの接触面積が増加するために、
研磨加工により発生する熱量が増加していることを意味
している。図中bの定温状態は研磨加工の進行に伴い、
ウェハ表面の凹凸が除去され、研磨体17との接触面積
の増加がなくなり、研磨加工により発生する熱量と研磨
スラリーや純水による冷却効果と平衡している状態であ
る。
【0066】そこで、本実施例では研磨対象となる物質
に対して予め、発熱量と研磨量の関係を図6(b)に示
すようにプロセス条件毎に求めておく。図6(b)中の
44、45はそれぞれ横軸を研磨時間とした時の研磨加
工量と前記の温度測定デバイスにより得られた温度の積
分値である。この温度の積分値は、前述の図6(a)に
ハッチングで表示した加工時間と温度とを掛け合わせた
面積として表わせるものである。
【0067】この予め求められている両者の結果から相
関関係関数F(x)を求め、これを利用して温度の積分
値から研磨加工量を算出する。この方法により様々な加
工条件の影響を相関関係関数F(x)に含めることがで
きるため、検出された温度情報から精度の良い研磨加工
量を求めることが可能となる。
【0068】次に研磨加工量の具体的な算出手順を説明
する。図6(a)においてaの状態での研磨加工量La
は、やはり、予め求められたウェハ表面のパターンの凹
凸密度により定まる係数δ、時間t0から時間ta(<
t1)までの温度の積分値A(t)として次式(3)で
与えられる。
【0069】
【数3】La=δ・F(x)・A(t) …(3) また、図6(a)においてbでの研磨加工量Lbは時間
t1からtbまでの温度の積分値をB(t)として次式
(4)で与えられる。
【0070】
【数4】Lb=F(x)・B(t) …(4) 通常、加工終点は図6(a)におけるbの状態(平面化
された状態)のどこかに設けるため、加工終点までの研
磨除去量Lは、時間t0から時間t1までの研磨加工量
Laとして次式(5)により求める。
【0071】
【数5】L=La+Lb …(5) また、本実施例では検出された温度情報より温度分布を
算出したのち、研磨加工量を求めているが、上記の温度
情報から研磨加工量を求める方法は、検出される温度情
報1点1点に適用可能であるから、温度分布を計算せず
に直接研磨加工量を求めて、加工終点検出に用いてもよ
い。
【0072】本実施例ではゴム製ポッド16の材質にシ
ョア硬さ70〜40のニトルリゴムを、温度測定デバイ
スにPt1000(米国規格)薄膜白金測温抵抗体を使
用し、上記説明の温度分布および加工膜厚検出手段によ
り、研磨加工を中断することなく、研磨加工中の加工量
をリアルタイムで監視し、加工終点を制御することで、
ウェハ間、またはウェハロット間での再現性良く所望の
平坦度および加工量を制御することが可能となった。
【0073】また、本実施例で示した研磨加工膜厚の検
出手段は、研磨加工中の研磨除去量を高精度に検出する
ことが可能であるため、被研磨対象である半導体ウェハ
の研磨状態を監視しながら、供給する研磨スラリー量や
研磨体の回転速度、半導体ウェハの研磨体への押し付け
力等の加工条件を加工中に変化させながら研磨加工する
ことが可能である。例えば、研磨加工の初期段階である
ウェハ表面の凹凸除去時には研磨体の回転速度を大きく
し、ウェハ表面の凹凸の研磨除去の進行に伴い、研磨体
の回転速度を小さくすることで、ウェハ表面のダメージ
を低減する効果が得られる。
【0074】<実施例2>本発明の温度測定デバイスの
設置に関する別の実施例を図7に示す。この図は温度測
定デバイスが設けられたポッド16の要部を示した拡大
断面図である。本実施例は実施例1で説明の温度デバイ
ス20に熱電対を使用した場合の設置方法である。図中
46はポリミド樹脂コートされたクロメル金属線、47
は同様にポリミド樹脂コートされたアルメル金属線であ
り、48は両者のジャンクション部で、熱電対の検温部
である。
【0075】また、図中49はゴム製ポッド16にジャ
ンクション部48を埋め込む為に開けた窪みを埋めるた
めの接着層で、硬化後の硬さが、ゴムポッドのショア硬
さとほぼ同等になる材料で構成される。本実施例では硬
化性シリコーンコンパウンドを使用した。
【0076】熱電対は異種金属の接合点で発生する電圧
が温度により変化するゼーベック効果を利用した温度測
定デバイスである。熱電対は実施例1で示した白金測温
抵抗体に比較して温度分解能は0.1℃程度と大きい
が、検温部の熱容量が小さく、反応時間が短い特性があ
るため、検出時間間隔を短くでき、測定温度のリアルタ
イム性を向上させることが出来る。
【0077】また、白金測温抵抗体に比較して低コスト
であり、引き出し線の本数が少なくて済むため、取り扱
いの利便性が向上する。また、温度測定デバイスとして
熱電対を使用する場合、前述の検出回路32は電圧の変
化を検出する回路となる。
【0078】本実施例では熱電対としてクロメル−アル
メルを使用したK型を使用したが、ゼーベック効果を利
用した他の熱電対の使用ができることは言うまでもな
い。さらに、本実施例ではゴム製ポッドへ16の設置方
法として前述の接着方法を用いたが、ゴム製ポッドの製
作時に内部に埋め込むことも可能である。
【0079】<実施例3>本発明の温度測定デバイスに
関する別の実施例を図8に示す。この図は温度測定デバ
イスが設けられたポッド16の要部を示した拡大断面図
である。本実施例では温度測定デバイスに温度変化に伴
い抵抗値が変化する導電性ゴムを使用する。図中50は
導電性ゴム、51は導電性ゴム50をゴム製ポッド16
に固定するための接着層、52は導電性ゴム50に電圧
を印加するための電極、55は電源、54は導電性ゴム
に流れる電流の変化を検出するための電流計、53はこ
れらを結ぶための導線である。
【0080】ここで、電流計54、電源55は先に図1
で説明した信号検出部21内に配置し、特に、電源55
は複数の温度デバイスに対して共有させることで、電源
のバラツキによる測定精度の劣化を防止する。導電性ゴ
ム50の材質としては温度変化に伴う抵抗値の変化が大
きい材料としてフッ素系ゴム、シリコーンゴムまたはこ
れらに炭素、ホウ素、シリカなどを含有するものを使用
する。
【0081】温度測定デバイスに導電性ゴムを使用する
場合、研磨体17に被加工物であるウェハ1を押し付け
る機能はニトルリゴム等で構成されるゴム製ポッド16
がになうため、温度測定デバイスを埋め込むことによ
る、その機能の低下はない。局所的に温度測定デバイス
としての導電性ゴムを埋め込み、複数個配置すること
で、実施例1で説明したように研磨加工時のウェハの温
度分布を測定することが出来る。
【0082】また、温度測定デバイスとして導電性ゴム
を使用する場合、温度測定デバイスをウェハと直接的に
接触させることが出来るため、測定対象であるウェハと
の温度差を小さくでき、検出感度および精度の向上を行
うことができる。さらに、導電性ゴムは被加工物である
ウェハに比較して軟質な材料であるため、接触状態の再
現性がよく、接触熱抵抗のバラツキをウェハ間で小さく
することができるので、測定の再現性、信頼性を高い水
準で確保出来る長所がある。
【0083】本実施例では、導電性ゴム50にホウ素を
添加したシリコーンゴムを使用することで、体積固有抵
抗値20℃で約102Ωcm、40℃で約103Ωcmを
検出し、実施例1に示す方法により研磨加工中の研磨量
を求めた。
【0084】<実施例4>本発明の温度測定デバイスに
関する別の実施例を図9に示す。この図は温度測定デバ
イスが設けられたポッド16の要部を示した拡大断面図
である。本実施例では実施例3と同様に温度測定デバイ
スに温度変化に伴い抵抗値が変化する導電性ゴムを使用
するが、導電性ゴム50に取り付ける電極のうち、一方
を、導電性ゴム以外の基準点に設ける。基準点として
は、被加工物であるウェハ、研磨体、研磨体に供給され
るスラリーまたは純水、ウェハホルダ等がある。
【0085】このような回路構成をとることで、温度測
定デバイスである導電性ゴムに設置する電極を単極とす
ることが出来るため、温度測定デバイスは小型、単純化
される。同時に、ゴム製ポッド16への取り付けを容易
に出来るため、より低コストに製作することが可能であ
る。本実施例では、導電性ゴム50にシリコーンゴムを
使用し、導電性ゴム以外の電気的基準点をウェハホルダ
14とすることで実施例3に示したのとほぼ同様の検出
を行えた。
【0086】<実施例5>本発明の別の実施例を示す。
図10は温度測定デバイスを用いて測定された温度情報
から加工終点を求める異なる手順を示す図である。実施
例1で説明したように温度測定デバイスにて検出された
信号は信号検出部21を介して電波信号23として受信
器24で受信され温度検出される。温度検出後の温度情
報から加工終点検出までの手順はコンピュータ等の計算
機42を使用して行われる。
【0087】本実施例では温度分布計算部39でウェハ
面内の温度分布を求めると同時に図11に示すウェハ面
内の温度の最大値と最小値の差分(図中57)、また
は、測定温度の標準偏差(図中58)を求める。
【0088】ウェハの温度の最大値と最小値の差分5
7、または、測定温度の標準偏差58は研磨加工開始
(時間t0)と同時に増加し、ウェハ表面の凹凸が平坦
化されるに従い、ウェハ面内での研磨加工による局所的
な発熱が減少するため、時間t1に近づくに従い減少す
る。ウェハ表面の凹凸が研磨除去され、ウェハ表面の全
面が研磨体に接触する状態では研磨加工による局所的な
発熱のバラツキは小さくなるために、ウェハの温度の最
大値と最小値の差分57、または、測定温度の標準偏差
58は図11のbに示すように減少し、その変動は小さ
くなる。
【0089】その後、研磨加工が進行し、研磨対象であ
る例えば、絶縁層を除去してしまい、例えば、絶縁層の
下に形成された配線層の研磨が行われると再び、図11
のcに示すようにウェハの温度の最大値と最小値の差分
57、または、測定温度の標準偏差58は増加する(時
間t2)。
【0090】加工終点を、例えば、前述の絶縁層が平坦
化された状態とする場合には、図11のbの状態(時間
t1〜t2)に加工終点を定めればよい。つまり、図1
1の時間teが検出すべき加工終点となる。また、ウェ
ハ表面の凹凸が研磨除去され、平坦化した後の研磨加工
量は実施例1に示す方法により同時に求めることができ
るため、必要に応じて、加工終点検出のに用いることが
出来る。
【0091】<実施例6>本発明の別の実施例を説明す
る。本実施例は前記実施例で示した温度測定デバイス2
0から得られた信号を外部に設けた温度検出部25に伝
送するために赤外線を利用した光通信を用いるものであ
る。
【0092】図12は本実施例の構成の概要を示す平面
図である。図中、14はウェハホルダ、18はウェハホ
ルダを回転させるさめの軸で、例えば、図中の矢印の方
向にウェハホルダ14を回転させる。60はウェハホル
ダに取り付けられた光通信を行うための素子であり、6
0aはこの素子の発光部、60bは受光部である。
【0093】61はウェハホルダとは別に外部に設けら
れ、温度検出部25につながった光通信を行うための素
子である。素子61は素子60と同様に発光部61aと
受光部61bを備えており、素子60と双方向の光通信
が行える。素子60はウェハホルダ14と共に回転する
が、素子61はウェハホルダ14から離れたところに固
定されている。
【0094】図中の60cは素子60の発光部60aか
ら発信される光信号が伝達する範囲を示しており、この
範囲に素子61の受光部61bがある場合に光通信が行
われる。同様に、61cは素子61の発光部61aの光
信号が伝達される範囲である。通常、60c、61cで
示される光信号の伝達範囲は60〜90°程度の範囲を
とることが可能である。
【0095】次に、温度測定デバイスで測定された信号
を上記の光通信で伝送するための手順を図13を用いて
説明する。前記実施例に示すように温度測定デバイス2
0で検出された信号は検出回路32で検出され、増幅器
33で信号増幅される。増幅された信号は信号圧縮部6
2でパケットと呼ばれる送信データとして意味ある単位
に区切られて圧縮された後、記憶部63に記憶される。
【0096】記憶された圧縮信号は発信器34で光信号
として発信され、受信器24で受信される。ここでいう
発信器34、受信器24はそれぞれ、素子60、61で
ある。また、図中の64、65は発信器34、受信器2
4間でやり取りされる光信号を示す。受信器24で受信
された信号は実施例1または実施例5で述べた手順によ
り加工終点等の検出に用いられる。
【0097】図12で示したように光通信が行えるの
は、素子60の信号伝達範囲60cと素子61の信号伝
達範囲61cとが重なり合っている範囲だけである。こ
のため、本実施例では素子60と素子61が光通信可能
な範囲にあるかどうかを光通信で検出し、ウェハホルダ
14の回転に対して信号送信タイミングの同期をとる。
【0098】具体的には、素子61は素子60が光通信
が行えない範囲にある時には送信要求のための信号を発
信し続ける。素子60は光通信が可能な範囲に入ると送
信要求信号を受け取り、これをトリガーにして予め上記
の方法で圧縮された信号の送信を行う。
【0099】素子60が光通信が行えない範囲に移動す
ると、素子61は受信信号が途絶えるため、これをトリ
ガーとして再び、送信要求信号を発信する。素子60か
ら送信される信号の圧縮は常時または光通信が行えない
範囲にある時に行う。
【0100】素子60から送信される信号は前述のパケ
ット単位の信号で、シリアル方式で送信される。パケッ
ト単位の信号には少なくとも、温度測定デバイス個々に
固有の番号と検出信号が含まれ、データの信頼性を確保
するために、パリティービットが必要に応じて付加され
る。
【0101】また、素子60からの送信信号はパケット
単位であるため、測定点数が多く、一度の通信ですべて
の信号が送りきれない場合は、次回の通信時に送りきれ
なかった信号から送信を行うことが出来る。さらに、素
子60からの送信要求信号に温度測定デバイス個々に固
有の番号を付加することで、素子60からの送信信号を
任意の組み合わせで選択することも可能である。
【0102】光通信はウェハホルダの回転毎に必ず行う
必要はなく、温度測定デバイスの反応時間や信号検出部
21の処理速度、送信信号の圧縮処理速度に合わせて、
行えばよいことはいうまでもない。
【0103】<実施例7>本発明の別の実施例を説明す
る。本実施例は温度測定デバイス20で得られた検出信
号を温度検出部25へ光通信を用いて送信するための異
なる実施例であり、図14は本実施例の構成の概要を示
す平面図である。
【0104】本実施例では光通信を行うための素子60
が少なくとも1個ウェハホルダ14に固定されており、
素子60から送信される光信号を受け取るための素子6
1がウェハホルダ14の外周部に所定の距離を置いて複
数個配置されている。
【0105】複数個の素子61は素子60とそれぞれが
実施例6に示した方法により光通信を行うことができ
る。また、素子60から複数個の素子61に送信された
光信号は実施例6に示す処理方法により加工終点等の検
出に用いられる。
【0106】光信号を受信する素子61をウェハホルダ
の外部に複数個配置することで、素子60から光信号と
して送信される温度測定デバイスの検出信号を連続的に
温度検出部に送信することが可能となるため、実施例6
に示す方法に比較して信号検出の効率を高めることがで
きる。
【0107】このため、よりリアルタイムに温度測定デ
バイス20で検出された信号を外部に取り出すことが可
能になる。従って、加工膜圧等の検出の時間分解能を高
くでき、精密に加工終点等の検出が行える。なお、素子
60からの送信信号は実施例7と同様にパケット単位で
行うこともできる。
【0108】<実施例8>本発明の別の実施例を説明す
る。本実施例は温度測定デバイス20で得られた検出信
号を温度検出部25へ光通信を用いて送信するための異
なる実施例であり、図15は本実施例の構成の概要を示
す平面図である。
【0109】本実施例では光通信を行うための素子60
が複数個ウェハホルダ14に所定の間隔で固定されてお
り、素子60から送信される光信号を受け取るための素
子61がウェハホルダとは別の外部に複数個配置されて
いる。複数個の素子61は複数個の素子60とそれぞれ
が実施例6に示した方法により光通信を行うことができ
る。また、送信された光信号は実施例6に示す処理方法
により加工終点等の検出に用いられる。
【0110】ウェハホルダに設けられた複数個の素子6
0はそれぞれが異なる温度測定デバイスの検出信号を発
信する。これを光通信可能な範囲にある素子61が次々
と受信することで光信号として送信される温度測定デバ
イス20の検出信号を高効率で送信することができる。
これにより、信号伝送の時間分解能を極めて高くできる
ため、温度情報を利用した加工膜厚の検出が時間に対し
て高密度で行え、結果的に精密な加工終点等の検出が行
える。
【0111】また、本実施例では素子60、61の両者
を複数個配置しているが、複数個の素子60に対して素
子61を1個として光通信を行ってもよい。この場合、
素子61と光通信が可能な範囲にある素子60からの光
信号を素子61が次々と受信する。この場合、上記の実
施例に比較して伝送効率は低下するが、ウェハホルダ外
部に設置する素子61を1個と出来るため、安価に効率
のよい信号伝送が行える。
【0112】なお、実施例6〜8では説明のため光通信
を行う素子60、61を回転軸18に対して垂直になる
ように配置して説明したが、素子60、61の取り付け
方向は限定されるものではなく、例えば、回転軸18に
対して平衡となるように配置して光信号の伝送範囲を空
間的に広くとることも可能であることは言うまでもな
い。
【0113】<実施例9>本発明の別の実施例について
説明する。図16は本実施例の構成の概要を示す断面図
である。本実施例は温度測定デバイス20で得られた検
出信号を外部の温度検出部25へ伝達する手段に関する
もので、ウェハホルダ14の回転中心に設けた回転接続
コネクタ66介して検出信号の伝達を行う。
【0114】前記実施例で示したように温度測定デバイ
ス20により得られた信号はウェハホルダ14上に設け
られた検出回路32、増幅器33により検出、増幅され
る。増幅された信号はウェハホルダの回転軸18の回転
軸線上に配置された回転接続コネクタ66を介して温度
検出部25へ有線で送られる。
【0115】温度検出部25へ送られた信号は実施例1
または実施例5に示した方法により加工終点等の検出に
用いられる。回転接続コネクタ66は同一中心を有し回
転可能な二つの端子が導電性を有する液体金属を介して
結合されたものであり、この液体金属を介して回転する
端子間で信号の伝達を行うものである。
【0116】本実施例では、回転接続コネクタ66の端
子の一端が回転軸18に固定されており、増幅器33に
接続されている。他方の端子は温度検出部25に接続さ
れており、ウェハホルダの回転に影響されることなく、
信号伝達を行える。
【0117】温度測定デバイス20に実施例1で示した
測温抵抗体や実施例2で示した熱電対を使用する場合、
直接、温度測定デバイス20から回転接続コネクタ66
へ導線22を接続すると、前者の場合では回転接続コネ
クタの抵抗の影響により、後者の場合は回転接続コネク
タでの接続により発生する異種金属間での電圧変化の影
響を受けて検出信号が不正確となる。
【0118】この問題を解決するために、本実施例では
温度測定デバイス20で得られた信号を信号検出回路3
2で変換し、さらに、増幅器33で信号増幅し、伝送に
よるノイズの影響を低減している。これらの手段を用い
ることにより、温度測定デバイス20で得られた信号
は、リアルタイムに温度検出部25に伝送され、結果的
に正確な加工終点検出が行える。
【0119】本実施例では回転接続コネクタの液体金属
として水銀を使用した信号伝送を行ったが、回転接続コ
ネクタは液体金属を利用したものに限らず、たとえば、
液体金属の代わりにブラシ等を用いたスリップリングと
呼ばれる回転接続コネクタを使用しても同様の効果を得
られることは言うまでもない。
【0120】<実施例10>本発明の別の実施例につい
て説明する。図17は上記実施例に基づき、行われた半
導体デバイス製造工程のうち、ウェハ表面の平坦化加工
における工程を説明するものである。
【0121】図17の左列(a1)、(b1)、(c
1)は研磨加工対象であるウェハの断面の一部を拡大し
たものであり、中央列(a2)、(b2)、(c2)
は、前記実施例のうちのいずれかの温度測定デバイスで
測定された温度情報から求めたウェハ温度分布のマップ
を示し、図中の1”は被研磨対象物であるウェハの外形
線を、59は温度分布マップの等温線を示す。同様に図
17の右列(a3)、(b3)、(c3)は、やはり、
温度測定デバイスにより測定された温度情報から前記実
施例の方法で求めた加工研磨量を横軸に加工時間、縦軸
に研磨加工量として示したもである。
【0122】図17の中央列(a2)、(b2)、(c
2)、または、右列(a3)、(b3)、(c3)の情
報はウェハ研磨加工時にモニタ表示され、作業者がモニ
タ出来る。
【0123】図17(a1)は図中9の一点鎖線で示す
レベルでの研磨加工の状態を示す。ここで、研磨対象と
なる層4は、例えば、SOG等からなる絶縁層である。
この状態ではウェハ表面の凹凸の影響により、研磨加工
による発熱量は研磨部と非研磨部で異なる。このため、
ウェハ面内の温度が局所的に異なり、結果として、ウェ
ハの温度分布マップは図17(a2)に示すように局所
的な発熱の影響を受けて乱れた分布となる。また、この
状態での研磨加工量Laは図17(a3)に示すように
求まる。
【0124】図17(b1)は図中9の一点鎖線のレベ
ルまで研磨加工が進行した状態を示す。この状態ではウ
ェハ表面の凹凸が研磨除去されているため、研磨体とウ
ェハ表面の接触部はウェハ全面となっている。この結
果、図17(a2)に見られたような研磨体とウェハ表
面の凹凸の影響による研磨部と非研磨部での発熱量の異
なりが解消され、等温線59で表示したウェハの温度分
布は図17(b2)の温度分布マップのように、ほぼ同
心円状の分布となる。
【0125】また、この状態での研磨加工開始時からの
研磨加工量は図17(b3)のようになり、時間t1は
温度分布マップの形状が図17(a2)の状態から図1
7(b2)の状態に遷移した時間である。
【0126】さらに、研磨加工が進行し、図17(c
1)の一点鎖線9のレベルまで研磨加工が行われると研
磨加工対象である絶縁層4の下に形成された、例えば、
アルミニュウム等からなる配線層3の研磨加工が行われ
る。配線層3の材料を研磨する時に発生する発熱量と、
配線層3のくぼみにある絶縁層4の研磨による発熱量は
異なるので、結果的にウェハの温度は局所的に異なり、
図17(c2)の温度分布マップは再び、乱れた温度分
布となる。
【0127】この状態での研磨加工開始時からの研磨加
工量Lcは図17(c3)のように示される。ここで、
時間t2は温度分布マップが図17(b2)の状態から
図17(c2)の状態に遷移した時間を示す。
【0128】通常、研磨加工の終点は平坦化された図1
7(b1〜b3)の状態のどこかに設定される。本実施
例では研磨加工終点での研磨量Leを予め設定しておく
ことで、極めて再現性のよい研磨加工終点の検出を行う
ことが出来る。当然のことながら、研磨加工終点での研
磨量Leは研磨加工時間中の任意の位置に設定できるた
め、図17(a)、(b)、(c)のいずれの状態でも
再現性良く、研磨量を管理することが出来る。
【0129】また、本実施例では、図17に示すように
研磨加工量の状態表示を時間に対応したグラフとして示
したが、単に、その時々の研磨加工量、目標研磨加工量
までの割合を数値、あるいはグラフ等として表示しても
よいし、これらの他に前述の実施例で述べたウェハの温
度に関する情報を同様の手法により表示してもよい。
【0130】<実施例11>図17で説明したウェハ表
面の平坦化加工工程を応用して、実際に半導体装置を製
造する一例を説明する。先ず、周知の製造工程にしたが
って、図18(a)の断面図に示したように、シリコン
半導体基板1の主表面に予めMOS構造のデバイス(図
示せず)を形成しておき、さらに絶縁層及び配線層の成
膜工程とリソグラフ技術によって第1の絶縁層2を介し
て第1の配線層3を形成する。
【0131】次いで、これら第1の絶縁層2および第1
の配線層3の形成工程を繰り返し、第1の配線層3上に
層間絶縁膜として第2の絶縁層4および第2の配線層5
を形成する。
【0132】図18(b)は第2の絶縁層4の形成工程
を示したものであり、絶縁層4の表面には第1の配線層
3の凹凸形状がそのまま現れている。そこで第2の配線
層5を形成する前に、一点破線9で表示したレベルまで
研磨して表面を平坦化する。
【0133】図18(c)は実施例10の図17(b
1)〜(b3)で説明した表面平坦化加工工程によっ
て、絶縁層4の表面を平坦化した状態を示している。
【0134】図18(d)は、表面が平坦化された第2
の絶縁層4の上に第2の配線層5を形成した状態を示し
ている。表面が平坦に形成された第2の配線層5はホト
レジスト層6を用いたリソグラフ技術によって高精度に
パターン化され、必要とする回路が形成される。
【0135】上述したように、層間絶縁層と配線層との
形成工程を繰り返すことによって、半導体基板上に多層
配線構造体を形成するに際して、本発明の表面平坦化加
工技術は、加工終点を決定するのに研磨加工を中断する
ことなく効果的に作用し研磨状態をモニタしながら確実
に所定深さの研磨を行うことができ、容易に平坦化加工
の終点を決定することができる。
【0136】以上、実施例に基づき本発明を具体的に説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲において変更可能で
あることはいうまでもない。例えば、研磨加工および温
度検出対象は半導体ウェハに限定されず、半導体素子、
液晶表示素子、磁気ディスク基板、光ディスク基板等の
微細な表面構造を有する素子または基板、ガラスやセラ
ミック等の基板の製造に適応することができる。
【0137】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により所期
の目的を達成することができた。すなわち、本発明の平
坦化技術は、研磨加工を中断することなく、高精度に再
現性よく研磨加工量を検出して研磨終点を容易に決定す
ることができる。
【0138】本発明を半導体装置の製造工程に適用した
場合を代表例として説明すれば、半導体集積回路の製造
工程で用いられる研磨加工法におけるウェハ表面パター
ンの平坦化技術のうち、研磨対象である半導体ウェハを
保持するウェハホルダに設けられたウェハ裏面に接触し
てウェハ表面を研磨体に押し付けるゴム製ポッドの内部
またはその表面に複数の温度検出デバイスを配置し、検
出された信号から半導体ウェハ面内の温度または温度分
布をリアルタイムで求め、研磨加工量に換算することで
研磨対象である半導体ウェハの表面に形成された薄膜の
凹凸の研磨除去量を研磨加工を中断することなく、高精
度に再現性よく検出することができる。
【0139】この結果、バラツキの少ない研磨面を得る
ことができるため、安定的な半導体デバイスの製造が可
能となる。また、研磨加工後の検査工程や再研磨等の追
加的作業を低減させるため、研磨加工工程でのスループ
ットを向上させ、同時に半導体デバイスの製造コストを
低減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例となる研磨装置の要部を
模式的に示した断面図。
【図2】本発明が適応される半導体デバイスの製造工程
を説明するための断面図。
【図3】本発明が適応される基板平坦化装置の概要を説
明する断面図。
【図4】本発明の第1の実施例となる温度測定デバイス
を説明する断面図。
【図5】本発明の第1の実施例となる研磨終点決定の手
順を説明するブロック図。
【図6】本発明の第1の実施例となる研磨加工量を検出
する原理説明図。
【図7】本発明の第2の実施例となる温度測定デバイス
を説明する断面図。
【図8】本発明の第3の実施例となる温度測定デバイス
を説明する断面図。
【図9】本発明の第4の実施例となる温度測定デバイス
を説明する断面図。
【図10】本発明の第5の実施例となる研磨終点決定の
手順を説明するブロック図。
【図11】本発明の第5の実施例となる研磨加工量を検
出する原理説明図。
【図12】本発明の第6の実施例となる基板平坦化装置
の概要を説明する平面図。
【図13】本発明の第6の実施例となる研磨終点決定の
手順を説明するブロック図。
【図14】本発明の第7の実施例となる基板平坦化装置
の概要を説明する平面図。
【図15】本発明の第8の実施例となる基板平坦化装置
の概要を説明する平面図。
【図16】本発明の第9の実施例となる研磨装置の要部
を模式的に示した断面図。
【図17】本発明の第10の実施例となる半導体基板の
研磨状態を説明する模式図で、基板断面、等温線による
温度分布および研磨加工量との関係を対比して示した説
明図。
【図18】本発明の第11の実施例となる半導体装置の
製造工程を示した断面図。
【符号の説明】
1…ウェハ、 2,4…絶縁層、3…配
線層、 5…金属アルミ層、6…ホトレ
ジスト層、 7…ステッパ、8…凹凸窪み、
9…研磨加工レベル、11…研磨パッド、
12…定盤、13…押さえパッド、 14…
ウェハホルダ、15…研磨スラリー、 16…ゴム
製ポッド、17…研磨体、 18…軸、19
…管、 20…温度測定デバイス(温度
検出器)、21…信号検出部、 22,53…導
線、23…電波信号、 24…受信器、25…
温度検出部、 26…研磨状態モニタ部、27…
白金測温抵抗体、 28,51…接着層、29…薄い
パッド、 30…信号線、32…検出回路、
33…増幅器、34…発信器、 39
…温度分布計算部、40…加工膜厚計算部、 41…
終点検出部、42…計算機(演算手段)、43…温度プ
ロファイル、44…研磨加工量、 45…温度の
積分値、46…クロメル金属線、 47…アルメル金
属線、48…ジャンクション部、 49…窪み、50…
導電性ゴム、 52…電極、54…電流計、
55…電源、56、57…ウェハ面内の温度の
最大値と最小値の差分、58…標準偏差、 5
9…等温線、60,61…素子、 62…信号圧
縮部、63…記憶部、 64,65…光信
号、66…回転接続コネクタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 喜雄 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 片桐 創一 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AA09 AA12 AB04 AC02 BA08 BA09 BB06 BB09 BC02 CB01 CB03 DA17

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と研磨体との少なくとも一方を回転さ
    せ、かつ基板を研磨体に押付けながら基板表面の被研磨
    層を化学的機械的研磨により研磨する工程と、前記研磨
    により基板に発生する温度を、温度変化に対して電流も
    しくは電圧が変化する温度検出器により検出し、この検
    出温度と研磨時間の関数に基づいて前記被研磨層の研磨
    量を求めて研磨終点を決定する工程とを含む基板の平坦
    化方法であって、前記研磨終点を決定する工程において
    は、基板を保持する支持部の同一平面上に基板の温度分
    布を計測するための複数個の温度検出器をそれぞれ任意
    の間隔で配設すると共に、前記各温度検出器から電気信
    号の出力として検出される温度情報と研磨時間との関数
    に基づいて被研磨層の研磨加工量を求めて研磨終点を決
    定することを特徴とする基板の平坦化方法。
  2. 【請求項2】前記温度検出器から電気信号の出力として
    検出される温度情報と研磨時間との関数に基づいて被研
    磨層の研磨加工量を求めて研磨終点を決定する工程にお
    いては、前記温度情報として前記基板の温度測定点に固
    有な情報と温度測定点で検出された温度に関する情報を
    少なくとも含むことを特徴とする請求項1記載の基板の
    平坦化方法。
  3. 【請求項3】前記検出温度から被研磨層の研磨加工量を
    算出するための工程として、前記基板表面に形成された
    被研磨層となる凹凸パターンの研磨除去過程では、検出
    された半導体基板の温度変化の研磨開始時からの経過時
    間に対して積分された熱量に予め加工条件毎に求められ
    た半導体基板の温度変化と研磨加工量の相関関係関数
    と、予め求められた研磨加工前の凹凸密度により定まる
    比例定数を用いて研磨加工量を求め、半導体基板表面に
    形成された凹凸パターンの研磨除去後の研磨加工工程で
    は該凹凸パターンの研磨除去後からの研磨経過時間に対
    して積分された熱量に該半導体基板の温度変化と研磨加
    工量の相関関係関数を用いて、半導体基板の研磨加工量
    を求める工程を少なくとも有することを特徴とする請求
    項1もしくは2記載の半導体基板の平坦化方法。
  4. 【請求項4】前記基板の検出温度から被研磨層の研磨加
    工量を算出するための工程として、半導体基板表面に形
    成された凹凸パターンを研磨除去するのに要する研磨加
    工時間を特定するために、該半導体基板面内の温度分布
    の変化を用いる工程を少なくとも有することを特徴とす
    る請求項3記載の半導体基板の平坦化方法。
  5. 【請求項5】前記基板の検出温度から被研磨層の研磨加
    工量を算出するための工程として、半導体基板表面に形
    成された凹凸パターンを研磨除去するのに要する研磨加
    工時間を特定するために、検出された該半導体基板の温
    度の最大値と最小値の差分を用いる工程を少なくとも有
    することを特徴とした請求項3記載の半導体基板の平坦
    化方法。
  6. 【請求項6】前記基板の検出温度から被研磨層の研磨加
    工量を算出するための工程として、半導体基板表面に形
    成された凹凸パターンを研磨除去するのに要する研磨加
    工時間を特定するために、検出された該半導体基板の温
    度の標準偏差の変動を用いる工程を少なくとも有するこ
    とを特徴とした請求項3記載の半導体基板の平坦化方
    法。
  7. 【請求項7】前記基板が半導体基板であり、上記被研磨
    層が半導体基板上に多層配線構造体を形成する工程にお
    いて予め配線パターン上に形成された層間絶縁層である
    ことを特徴とする請求項1もしくは2記載の基板の平坦
    化方法。
  8. 【請求項8】半導体基板の主表面に半導体素子を形成す
    る工程と、前記工程により形成された半導体素子上に多
    層配線構造体を形成する工程とを有する半導体装置の製
    造方法であって、前記多層配線構造体を形成する工程
    は、少なくとも第1の配線パターンを形成する工程と、
    前記第1の配線パターン上に層間絶縁層を形成する工程
    と、前記層間絶縁層上に第2の配線パターンを形成する
    工程とを含み、前記第2の配線パターンを形成するに際
    しては、前処理工程として前記層間絶縁層の表面を研磨
    し凹凸を除去して平坦化する工程を有して成り、前記層
    間絶縁層を平坦化する工程を、基板と研磨体との少なく
    とも一方を回転させ、かつ基板を研磨体に押付けながら
    基板上に形成されている前記層間絶縁層の表面を化学的
    機械的研磨により研磨する工程と、前記研磨により基板
    に発生する温度を、温度変化に対して電流もしくは電圧
    が変化する温度検出器により検出し、この検出温度と研
    磨時間との関数に基づいて前記層間絶縁層の研磨量を求
    めて研磨終点を決定する工程とで構成し、前記研磨終点
    を決定する工程においては、基板を保持する支持部の同
    一平面上に基板の温度分布を計測するための複数個の温
    度検出器をそれぞれ任意の間隔で配設すると共に、前記
    各温度検出器から電気信号の出力として検出される温度
    情報と研磨時間との関数に基づいて層間絶縁層の研磨加
    工量を求めて研磨終点を決定することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】基板と研磨体との少なくとも一方を回転さ
    せ、かつ基板を研磨体に押付けながら基板表面の被研磨
    層を化学的機械的研磨により研磨する手段と、前記研磨
    により基板に発生する温度を、温度変化に対して電流も
    しくは電圧が変化する温度検出器により検出する手段
    と、この検出温度と研磨時間の関数に基づいて前記被研
    磨層の研磨量を求めて研磨終点を決定する手段とを含む
    基板の平坦化加工装置であって、 前記温度を検出する手段においては、基板を保持する支
    持部の同一平面上に基板の温度分布を計測するための複
    数個の温度検出器をそれぞれ任意の間隔で配設して各温
    度検出器からの検出温度を電気信号として取り出し、前
    記電気信号を検出回路、増幅器及び発振器からなる信号
    検出部を介して支持部外に送信する手段を含み、 前記各温度検出器から検出される温度情報と研磨時間と
    の関数に基づいて被研磨層の研磨加工量を求めて研磨終
    点を決定する手段においては、前記信号検出部から送信
    される信号を受信する受信器と、受信した信号を検波し
    て温度情報を取り出す温度検出部と、この温度検出部か
    ら得られた温度情報と研磨時間との関数に基づいて被研
    磨層の研磨加工量を求め加工膜厚に換算する演算手段と
    を含むことを特徴とする基板の平坦化加工装置。
  10. 【請求項10】基板を保持する支持部が外部から供給さ
    れる加圧気体により該基板を前記研磨体方向に押し付け
    る機能を有する弾性材料からなるパッドであり、前記複
    数の温度検出器が該パッドの同一平面上に設けられてい
    ることを特徴とする請求項9記載の基板の平坦化加工装
    置。
  11. 【請求項11】前記弾性材料からなるパッドがゴム製パ
    ッドであり、該ゴム製パッド内に設けられた前記基板の
    温度検出器が、基板に接触する面に該ゴム製パッドと同
    質材料からなる弾性体が取り付けられた測温抵抗体であ
    ることを特徴とする請求項10記載の基板の平坦化加工
    装置。
  12. 【請求項12】前記弾性材料からなるパッドがゴム製パ
    ッドであり、該ゴム製パッド内に設けられた基板の温度
    検出のための手段が、基板に接触する面に該ゴム製パッ
    ドより熱伝導率が大きい弾性体が取り付けられた測温抵
    抗体であることを特徴とする請求項10記載の基板の平
    坦化加工装置。
  13. 【請求項13】前記弾性材料からなるパッドがゴム製パ
    ッドであり、該ゴム製パッド内に設けられた温度検出器
    が、熱電対であることを特徴とする請求項10記載の基
    板の平坦化加工装置。
  14. 【請求項14】前記弾性材料からなるパッドがゴム製パ
    ッドであり、該ゴム製パッド内に設けられた温度検出器
    が、電極が取り付けられた導電性ゴムの温度変化に伴う
    抵抗値の変化を用い、該導電性ゴムに電圧を印加する手
    段と、温度変化に伴う該導電性ゴムの抵抗値変化を検出
    する手段とを少なくとも有することを特徴とする請求項
    10記載の基板の平坦化加工装置。
  15. 【請求項15】前記基板の温度変化を検出する導電性ゴ
    ムに電圧を印加するための電気回路の一端が該導電性ゴ
    ムに設けられた電極に接続され、他端が該導電性ゴムの
    電極以外の電気的基準点に接続されていることを特徴と
    する請求項14記載の基板の平坦化加工装置。
  16. 【請求項16】前記信号検出部において、増幅器は検出
    回路からの検出信号を増幅するための信号増幅器であ
    り、発振器は増幅された信号をAM変調及びFM変調の
    少なくとも一つの変調方式により電波信号に変換して発
    信するための発信器であって、前記受信器は前記支持部
    の外部に離れて設けられた前記電波信号を受信するため
    の受信器であることを特徴とする請求項9記載の基板の
    平坦化加工装置。
  17. 【請求項17】前記信号検出部は検出回路からの検出信
    号を増幅するための信号増幅部と該増幅された信号を圧
    縮するための信号圧縮部と該圧縮された信号を記憶する
    記憶部と該記憶部に記憶された信号を光信号に変換して
    発信するための発信器とを含み、前記受信器は前記支持
    部の外部に離れて設けられた前記光信号を受信するため
    の受信器であることを特徴とする請求項9記載の基板の
    平坦化加工装置。
  18. 【請求項18】基板と研磨体との少なくとも一方を回転
    させ、かつ基板を研磨体に押付けながら基板表面の被研
    磨層を化学的機械的研磨により研磨する手段と、前記研
    磨により基板に発生する温度を、温度変化に対して電流
    もしくは電圧が変化する温度検出器により検出する手段
    と、この検出温度と研磨時間の関数に基づいて前記被研
    磨層の研磨量を求めて研磨終点を決定する手段とを含む
    基板の平坦化加工装置であって、 前記温度を検出する手段においては、基板を保持する支
    持部の同一平面上に基板の温度分布を計測するための複
    数個の温度検出器をそれぞれ任意の間隔で配設して各温
    度検出器からの検出温度を電気信号として取り出し、か
    つ前記電気信号を増幅するための信号増幅部と回転接続
    を利用した信号伝達のための端子とを少なくとも有する
    ことを特徴とする基板の平坦化加工装置。
  19. 【請求項19】前記記憶部に記憶された信号を光信号に
    変換して発信するための発信器と該光信号を受信するた
    めの受信器が双方向の光通信を行え、該発信器と該受信
    器が該光通信を利用して光通信可能な範囲にあることを
    検出する手段を少なくとも有することを特徴とする請求
    項17記載の基板の平坦化加工装置。
  20. 【請求項20】前記記憶部に記憶された信号を光信号に
    変換して発信するための発信器と該光信号を受信するた
    めの受信器の両方またはどちらか一方が複数個であるこ
    とを特徴とする請求項17記載の基板の平坦化加工装
    置。
  21. 【請求項21】パターンが形成されている半導体基板表
    面上に薄膜を形成する工程と、該半導体基板の該薄膜が
    形成されている面を研磨体表面に押し付けて相対運動さ
    せながら該パターンを機械的化学的研磨する基板の平坦
    化工程とを有する半導体装置の製造方法において、前記
    基板の平坦化工程を請求項1もしくは2のいずれか一つ
    に記載の基板の平坦化方法にて構成し、半導体基板の温
    度情報に基づく研磨加工量の情報から研磨加工の経過に
    伴い研磨加工条件を変化させることを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  22. 【請求項22】パターンが形成されている半導体基板表
    面上に薄膜を形成する工程と、該半導体基板の該薄膜が
    形成されている面を研磨体表面に押し付けて相対運動さ
    せながら該パターンを機械的化学的研磨する基板の平坦
    化工程とを有する半導体装置の製造方法において、前記
    基板の平坦化工程を請求項1もしくは2のいずれか一つ
    に記載の基板の平坦化方法にて構成し、半導体基板の温
    度情報または研磨加工情報を研磨加工の経過に伴い操作
    表示画面に表示することを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  23. 【請求項23】半導体基板がシリコンウェハであり、パ
    ターンが形成されているシリコンウェハ表面上に薄膜を
    形成する工程と、該シリコンウェハの薄膜が形成されて
    いる面を外部から研磨液を供給した状態で、回転する弾
    性体からなる研磨パッドで構成される研磨体表面に押し
    付けて相対運動させながら該パターンを機械的化学的研
    磨する基板の平坦化工程とを有する半導体装置の製造方
    法において、前記基板の平坦化工程を請求項1もしくは
    2のいずれか一つに記載の基板の平坦化方法にて構成す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  24. 【請求項24】半導体基板がシリコンウェハであり、パ
    ターンが形成されているシリコンウェハ表面上に薄膜を
    形成する工程と該シリコンウェハの薄膜が形成されてい
    る面を固定砥粒からなる研磨体表面に押し付けて相対運
    動させながら該パターンを機械的化学的研磨する基板の
    平坦化工程とを有する半導体装置の製造方法において、
    前記基板の平坦化工程を請求項1もしくは2のいずれか
    一つに記載の基板の平坦化方法にて構成することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
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