JP2000338106A - 免疫反応による発色画像の処理定量方法 - Google Patents

免疫反応による発色画像の処理定量方法

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JP2000338106A
JP2000338106A JP11149692A JP14969299A JP2000338106A JP 2000338106 A JP2000338106 A JP 2000338106A JP 11149692 A JP11149692 A JP 11149692A JP 14969299 A JP14969299 A JP 14969299A JP 2000338106 A JP2000338106 A JP 2000338106A
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Nobukazu Haneda
信和 羽田
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Sanko Junyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 発色像のバックグラウンドの影響を除去し、
色調の異なるラベル物質による発色像であっても正確に
処理定量可能とし、画像解析による凝集像の自動判定に
ついても応用可能で廉価なシステム構成を可能としたイ
ムノクロマトグラフィ又はイムノコンセントレーション
における発色画像の処理定量方法を提供する。 【解決手段】 試料検体を免疫反応におけるラベル物質
を有する発色デバイス上に滴下し、発色像を形成させ、
発色像を画像データとしてフルカラーで取り込み、画像
データの解析範囲を指定する。解析範囲の生データの三
原色のピクセル値の列平均値を算出し、各ピクセル値の
列平均の移動平均値を求め、移動平均値から発色の最小
ピクセル値を算出する。最小ピクセル値に対して、発色
像のバックグラウンドの補正を行ない、補正工程後のピ
クセル値と、既知濃度の検体との関係を示す検量線から
未知濃度の試料検体の濃度を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料検体、例え
ば、便中のヒトヘモグロビンをイムノクロマトグラフィ
(Immuno Chromatography :以下ICG法ということが
ある)またはイムノコンセントレーション(Immuno Con
centration)の免疫反応によって定量するにあたり、イ
ムノクロマトグラフィにおけるニトロセルロース支持体
(以下ICGシートということがある)またはイムノコ
ンセントレーションにおけるフロースルーデバイス上に
形成される発色像を画像処理することによって行なう方
法及び装置に関する。
【0002】
【関連技術】イムノクロマトグラフィは、抗原抗体反応
の高い特異性と検出感度を利用して抗原または抗体を定
量する方法として知られるイムノアッセイ(Immunoassa
y :免疫定量法)をクロマトグラフィに応用したもので
あり、ラテラルフローアッセイとも呼ばれる。このIC
G法は、検出すべき検体と特異的に反応する物質(ラベ
ル物質)を固相化したICGシートを用いる検体の濃度
測定方法である。
【0003】例えば、便中ヒトヘモグロビン(以下Hb
ということがある)の測定をICG法で行なう場合につ
いて、図23及び図24を参照して説明する。ニトロセ
ルロース支持体12の一端部分の標識部位16にラテッ
クス粒子標識抗ヒトヘモグロビン抗体(以下抗Hbとい
うことがある)を固相化し、また他端部分の測定バンド
20に抗Hb22を固相化してICGシート14を作成
する。
【0004】このICGシート14の一端部に試料検体
24を加えると該試料検体24は該ICGシート14に
沿って他端方向に移行し、測定バンド20において試料
検体24中のHb26と抗Hb22とラテックス粒子標
識抗Hb18との測定複合体28が形成される。この測
定複合体28が形成されると、該測定バンド20に形成
された測定複合体28が発色するため該測定バンド20
には発色像が形成されることとなる。この測定バンド2
0における発色の有無でヒトヘモグロビンの有無の判定
を行なう。
【0005】つまり、ICGシート14の測定バンド2
0での発色がない場合には、陰性と判断し、発色した場
合は、陽性と判断される。Hb26の量が多い程発色濃
度が濃くなる。ラテックス粒子標識抗Hb18に用いら
れるラテックス粒子が着色されているためにその着色さ
れた色が測定複合体28の形成により集合して発色する
こととなる。
【0006】ラテックス粒子は所望の色に着色すること
ができるが、通常は判定が容易なように、赤や青等の原
色が用いられる。図示の例では赤色に着色したラテック
ス粒子を用いた場合について説明した。また、上記ラテ
ックス粒子に代えて金コロイド粒子が用いられることも
ある。
【0007】図23及び図24において、30は上記測
定バンド20の外側に設けられたコントロールバンドで
ある。該コントロールバンド30には抗ウサギIgG3
2が固相化されている。この場合、ニトロセルロース支
持体12の標識部位16には、前記したラテックス粒子
標識抗Hb18とともにラテックス粒子標識ウサギIg
G34が固相化される。
【0008】このように構成したICGシート14の一
端部に試料検体24を加えると、該ラテックス粒子標識
ウサギIgG34が該ICGシート14に沿って他端方
向に移行し、コントロールバンド30において抗ウサギ
IgG32とラテックス粒子標識ウサギIgG34との
コントロール複合体36が形成され、前記した測定複合
体28とは異なる発色(図示の例では青色)を行なう。
【0009】このコントロール複合体36の発色によ
り、試料検体24が間違いなくICGシート14上に添
加されたかを確認することができる。したがって、陰
性、陽性の判定パターンは次の3種類となる。陰性:
赤色無、青色有。陽性:赤色有、青色有。判定不
能:赤色無、青色無。従来はこの判定を目視によって行
なっていたがヒトヘモグロビン量の正確な値を測定する
ことは不可能であった。
【0010】このような、イムノクロマトグラフィ(ラ
テラルフローアッセイ)は、特開平10−160736
号公報などに開示されている。
【0011】また、イムノコンセントレーションは、微
孔質メンブレン上で行われるイムノアッセイであり、ア
ッセイ工程が、順次に各工程の液層を次の工程の開始前
にメンブレンに導通しながら行われることから、フロー
スルーアッセイとも呼ばれる。
【0012】例えば、血清中の効ガラクトース欠損Ig
G抗体の検出をイムノコンセントレーションで行なう場
合について、図25を参照して説明する。メンブレン4
4上にガラクトース欠損IgG66(抗原)を固相化
し、メンブレン44の直下に吸収体46を配置してフロ
ースルーデバイス40を作成する。
【0013】上記メンブレン44としては、ポリカーボ
ネート、ニトロセルロースおよびナイロンなどの薄膜が
用いられる。
【0014】メンブレン44上に血清を滴下すると、メ
ンブレン44上に固定化されたガラクトース欠損IgG
66(抗原)と血清中のガラクトース欠損IgG抗体6
2(各種免疫グロブリンクラスの効ガラクトース欠損I
gG抗体)が結合する。この際、血清中のその他の成分
はメンブレンを通過して吸収体46に吸収される。
【0015】その後、検出試薬であるレクチン(RCA
120)感作ラテックス68を含んだ溶液を添加し、抗
原と結合した抗体の糖鎖に存在するガラクトース残基6
4にレクチン(RCA120)感作ラテックス68を結
合させ、該ラテックスの色調に対応する色の発色像80
をメンブレン上に形成せしめる。
【0016】また必要な場合には、バックグラウンドを
軽減するための洗浄溶液(界面活性剤)をさらに添加す
ることで、メンブレン上の未反応の検出試薬を洗浄除去
することもできる。
【0017】このメンブレン上の発色像80により、陰
性、陽性の判定をすることができる。陰性:発色無。
陽性:発色有。従来はこの判定を目視によって行なっ
ていたが、検出すべき抗体の正確な値を測定すること
は、上述したICG法の場合と同様に不可能であった。
【0018】このような、イムノコンセントレーション
(フロースルーアッセイ)としては、米国特許第463
2901号明細書、特開平4−216468号公報、特
開平6−261797号公報などが知られている。
【0019】一方、ニトロセルロースのような薄い膜、
濾紙及びメンブレン等で分画された蛋白等の濃淡を測定
する比色定量法として、デンシトメトリーが知られてい
る。このデンシトメトリーは、ヒト血清全体の蛋白分画
のパターンを測定する研究的要素の高い方法であるが、
近年この原理を応用して臨床試薬の測定に用いられてい
る。
【0020】そこで、本発明者は、上記したイムノクロ
マトグラフィ法またはイムノコンセントレーション法に
おける目視判定の不正確を解消すべく、この判定に対し
てデンシトメーターを利用したデンシトメトリーが適用
できないかについて検討した。
【0021】しかし、本発明者の検討によれば、デンシ
トメトリーは、次のような欠点を有しているので、上記
した判定に用いるには不適当であった。デンシトメー
ターは汎用機であるため、ベースラインの設定や各種計
測条件の設定をユーザーが設定しなければならない。
測定感度が良好でない。計測バンドをそのまま輪切りに
した計測方法のため、ICG法に付随する計測誤差(試
薬・検体の拡散速度の不均一、シートのバラツキ等によ
る)を同時に計測データとしてしまう。測定可能な濃
度範囲が狭く限定されてしまう。測定値を算出するま
でに時間がかかるので多数検体処理が難かしい。測定時
間は、1検体あたり3〜5分が必要である。CCDカ
メラ、ビデオカメラを使用するので小型軽量化するのが
難かしくコストが高くなってしまう。
【0022】そこで本発明者は、既に、上記したICG
法の判定方法については、デンシトメトリー以外の方法
で、免疫反応における定量化測定システムの構築を可能
とし、しかも画像入力装置、表計算ソフト、コンピュー
タ等の市販品の若干の改造で、上記定量化測定システム
は利用できるため、コスト低減を図ることができ、抗原
−抗体反応や酵素−基質反応における反応の極大値及び
収束についてのデータ解析が容易となり、従来から画像
解析により行なっていた凝集像の自動判定についても応
用可能で、この分野においても廉価なシステム構成を可
能としたICG法による検体の画像処理定量方法を提案
している。(特開平10−274653号公報参照)。
【0023】しかしながら、イムノクロマトグラフィま
たはイムノコンセントレーションによる免疫反応におい
て、その測定対象には、便中ヒトヘモグロビン以外にも
尿、血液(血清、血漿)または体液(脳液、髄液、腹水
等)等があるが、これらの検体には検体自体にそれぞれ
特有の色調がある場合がある。例えば、緑便と呼ばれる
緑色がかった便検体や、血漿検体の場合は溶血の影響
や、喀痰検体の場合は残留食物色素の影響などによる色
調である。このような検体の色調は、イムノクロマトグ
ラフィまたはイムノコンセントレーションによる免疫反
応を展開させた上での発色像のバックグラウンド(背景
色)となり、発色像の色調に影響を与える。
【0024】例えば、試料検体が緑便(緑色がかった
便)であり、赤色に着色したラテックス粒子をラベル物
質として、免疫反応により発色せしめた場合、バックグ
ラウンドとなる該試料検体の緑色(RGB=0:25
5:0)は、ラベル物質の赤色(RGB=255:0:
0)と補色に近い関係となるために、発色像は赤色では
なく黒色(RGB=0:0:0)に近くなってしまった
り、バックグラウンドの緑色が多い場合には、発色部位
全体が緑色を帯びてしまい赤色の発色像が判別できない
ことがある。
【0025】また、イムノクロマトグラフィまたはイム
ノコンセントレーションによる免疫反応に用いられるラ
ベル物質は、近年多様化しており、ラテックス、金、
銀、鉄、セレニュウム、硫黄、テルニウム、炭素、染料
嚢、酸素、酸素−染料複合などがある。これらラベル物
質はそれぞれに色調が異なっている。特にラテックスな
どは着色自在であり、また金コロイドなどはその粒子径
によっても色調が異なる。そのため、どの色成分を捉え
て測定するかによって測定値は大きく異なる。
【0026】上記従来技術の画像処理定量方法では、画
像入力装置から可視領域の光を取り込み、すべて色情報
を取り込んでいる。これは光の三原色R、G、Bの数値
で表される色情報である。この色情報には、上述したバ
ックグラウンド(背景色)や、ラベル物質自体の色調が
混色されているが、上記従来技術では、色情報に対する
これらの影響は考慮されていない。
【0027】そのため、上記従来技術では、次のような
問題が生じている。バックグラウンド(背景色)の影
響で発色像の色調が変色または消失し、測定すべき色成
分を正確に測定することができない。多様化したラベ
ル物質や着色自在なラベル物質による発色像の濃度を測
定する場合には、どの色成分を捉えて測定するかで測定
値が大きく異なる。したがって、バックグラウンドを
有し且つ色調の異なるラベル物質による発色像を正確に
処理定量することは困難である。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、免疫反応
による発色画像の処理定量方法について、さらなる改良
を行なうべく、鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
たものである。
【0029】本発明は、免疫反応、特にイムノクロマト
グラフィまたはイムノコンセントレーションにおける発
色画像の処理定量方法において、バックグラウンド(背
景色)を有する発色像であっても該バックグラウンドの
影響を除去して測定可能で、また、ラベル物質の多様化
に伴うラベル物質自体の色調の違いによっても測定すべ
き色成分を捉えて測定可能で、さらに、バックグラウン
ドを有し且つ色調の異なるラベル物質による発色像であ
っても正確に処理定量可能とし、さらにまた、従来から
画像解析により行なっていた凝集像の自動判定について
も応用可能で、しかも、従来装置に対して新たな設備を
追加することなく導入可能であり、廉価なシステム構成
を可能とした免疫反応における発色画像の処理定量方法
を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の免疫反応による検体の画像処理定量方法の
第1の態様は、(1)試料検体を免疫反応におけるラベ
ル物質を有する発色デバイス上に滴下し、該発色デバイ
ス上に発色像を形成させる工程と、(2)該発色像を画
像データとしてフルカラーで取り込む工程と、(3)取
り込んだ画像データの解析範囲を指定する工程と、
(4)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値の列
平均値を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均値を
求める工程と、(5)上記(4)工程で得られた移動平
均値から発色の最小ピクセル値を算出する工程と、
(6)前記最小ピクセル値に対して、前記発色像のバッ
クグラウンドの補正を行う工程と、(7)上記補正工程
(6)後のピクセル値と、既知濃度の検体との関係を示
す検量線から未知濃度の試料検体の濃度を求める工程と
からなることを特徴とする。
【0031】本発明の免疫反応による検体の画像処理定
量方法の第2の態様は、(1)試料検体を免疫反応にお
けるラベル物質を有する発色デバイス上に滴下し、該発
色デバイス上に発色像を形成させる工程と、(2)該発
色像を画像データとしてフルカラーで取り込む工程と、
(3)取り込んだ画像データの解析範囲を指定する工程
と、(4)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値
の列平均値を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均
値を求める工程と、(5)上記(4)工程で得られた移
動平均値から発色の最小ピクセル値を算出する工程と、
(6′)前記ラベル物質の色の特徴を捉えて三原色の利
用する割合を決定し、前記最小ピクセル値に対して補正
を行う工程と、(7′)上記補正工程(6′)後のピク
セル値と、既知濃度の検体との関係を示す検量線から未
知濃度の試料検体の濃度を求める工程とからなることを
特徴とする。
【0032】本発明の免疫反応による検体の画像処理定
量方法の第3の態様は、(1)試料検体を免疫反応にお
けるラベル物質を有する発色デバイス上に滴下し、該発
色デバイス上に発色像を形成させる工程と、(2)該発
色像を画像データとしてフルカラーで取り込む工程と、
(3)取り込んだ画像データの解析範囲を指定する工程
と、(4)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値
の列平均値を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均
値を求める工程と、(5)上記(4)工程で得られた移
動平均値から発色の最小ピクセル値を算出する工程と、
(6′)前記ラベル物質の色の特徴を捉えて三原色の利
用する割合を決定し、前記最小ピクセル値に対して補正
を行う工程と、(6)前記最小ピクセル値に対して、前
記発色像のバックグラウンドの補正を行う工程と、
(7″)上記(6′)および(6)補正工程後のピクセ
ル値と、既知濃度の検体との関係を示す検量線から未知
濃度の試料検体の濃度を求める工程とからなることを特
徴とする。
【0033】前記工程(6)としては、(イ)ラベル物
質と等色の色見本を画像データとして、コンピュータに
フルカラーで取り込むステップと、(ロ)該取り込んだ
画像データの発色部位の解析範囲を指定するステップ
と、(ハ)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値
の列平均を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均値
を求めるステップと、(ニ)上記ステップ(ハ)で得ら
れた移動平均値の平均値を求めるステップと、(ホ)色
見本としてカラーチャートを用いて階調に変化した既知
画像を上記ステップ(イ)〜(ニ)により処理加工し、
三原色それぞれについての平均値を算出するステップ
と、(ヘ)バックグラウンドに相当する色の色見本を画
像として取り込み、既知のバックグラウンド画像とする
ステップと、(ト)上記ステップ(イ)とステップ
(ヘ)で得られた画像を合成し、既知濃度であり且つバ
ックグランドを持つ試料画像とするステップと、(チ)
該試料画像について、上記ステップ(イ)〜(ト)を繰
り返すことにより、バックグラウンドのある段階濃度の
試料として作成し検量線とするステップと、(リ)上記
ステップ(ヘ)で得られたバックグラウンド画像の三原
色の値と、上記ステップ(チ)で得られた検量線の傾き
とを重回帰分析し、切片と係数を計算するステップと、
(ヌ)未知濃度の検体を測定して得られる上記ステップ
(ハ)で算出された移動平均値の最小ピクセル値に対し
て、上記ステップ(リ)で得られた切片と係数により、
バックグラウンドの補正を行うステップとから構成する
のが好適である。
【0034】前記工程(6′)としては、(イ)ラベル
物質と等色の色見本を画像データとしてコンピュータに
フルカラーで取り込むステップと、(ロ)該取り込んだ
画像データの発色部位の解析範囲を指定するステップ
と、(ハ)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値
の列平均値を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均
値を求めるステップと、(ニ)上記ステップ(ハ)で得
られた移動平均値の平均値を算出するステップと、
(ホ)色見本としてカラーチャートを用いて階調に変化
した既知濃度の画像を上記ステップ(イ)〜(ニ)によ
り処理加工し、三原色の平均値を算出するステップと、
(ヘ′)上記ステップ(イ)〜(ニ)を繰り返すことに
より、既知の段階濃度の試料とするステップと、
(ト′)上記ステップ(ヘ′)で得られた段階濃度の画
像の三原色の値と、上記ステップ(ヘ′)で得られた既
知の段階濃度(アミ点濃度)を従属変数とし、そのとき
R、G、B値を独立変数として重回帰分析し、切片と
R、G、B値の係数を算出することにより、当該ラベル
物質の発色の特徴を捉えて三原色の利用すべき割合を決
定し、前記最小ピクセル値に対して補正を行うステップ
とから構成するのが好適である。
【0035】前記ラベル物質としては、ラテックス、
金、銀、鉄、セレニュウム、硫黄、テルニウム、炭素、
染料嚢、酸素または酸素−染料複合等を用いることがで
きる。
【0036】本発明方法は、免疫反応における発色が、
イムノクロマトグラフィまたはイムノコンセントレーシ
ョンによって行われる場合に特に好ましいものである。
【0037】前記試料検体としては、便、尿、喀痰、血
液(血清、血漿)または体液(脳液、髄液、腹水)など
を用いることができる。また、バックグラウンドに相当
する色としては、試料検体が緑便であれば緑便相当色を
用いることとなる。血漿献体を用いる場合には溶血の影
響、喀痰献体の場合には残留食物色素の影響が考えられ
るので、これらについても応用可能である。
【0038】本発明装置は、画像入力装置と、データ解
析部と、出力装置とからなり、上述した免疫反応による
発色画像の処理定量方法を実施するものである。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は本発明方法の第1の態
様の手順を示すフローチャートであり、図2は本発明方
法の第2の態様の手順を示すフローチャートであり、図
3は本発明方法の第3の態様の手順を示すフローチャー
トである。また、図4は本発明方法の補正工程(6)の
手順を示すフローチャートであり、図5は本発明の補正
工程(6′)の手順を示すフローチャートである。
【0040】図6は本発明方法を実施するための装置の
基本的な機器の設置例を示すブロック図であり、図7は
発色デバイスとしてのICGシートを示す基本構成図で
あり、図8は発色デバイスとしてのフロースルーデバイ
スを示す基本構成図である。
【0041】図9はイエロー80%、シアン40%の下
地に、マゼンダを0〜100%まで階調変化させた色見
本画像である。図10は、図9の色見本画像においてマ
ゼンダが0%(M0)の画像がバックグラウンドである
ので、M0%の画像をコンピュータ上で切り取りM0〜
M100%の画像の下に貼り付けてバックグラウンドの
ある色見本画像としたものである。
【0042】本発明方法を実施するための装置は、図6
に示すごとく、画像入力装置50、例えばイメージスキ
ャナーやCCDカメラ/ビデオカメラと、パーソナルコ
ンピュータから構成されるデータ解析部52と、プリン
ター54やディスプレイ56から構成される出力装置を
有している。なお、画像データとしては、画像入力装置
50によって予め入力された画像データを収容するハー
ドディスクやその他のメディアを利用することもでき
る。
【0043】本発明方法の第1の態様は、図1に示した
ごとく、工程(1)〜工程(7)によって構成される。
工程(1)においては、前述した従来のイムノクロマト
グラフィまたはイムノコンセントレーションによる免疫
反応と同様に、試料検体を発色デバイス上に滴下し、該
発色デバイス上に発色像を形成せしめる。
【0044】試料検体としては、便、尿、喀痰、血液
(血清、血漿)または体液(脳液、髄液、腹水)などを
用いることができる。この試料検体は緑便などのように
検体自体に特有の色を有するものであってよい。
【0045】ラベル物質としては、ラテックス、金、
銀、鉄、セレニュウム、硫黄、テルニウム、炭素、染料
嚢、酸素または酸素−染料複合などを用いることができ
る。
【0046】発色デバイスとしては、イムノクロマトグ
ラフィにおけるICGシートまたはイムノコンセントレ
ーションにおけるフロースルーデバイスを用いることが
できる。
【0047】工程(2)においては、発色デバイス上に
形成された発色像を画像入力装置50、例えばイメージ
スキャナーを用いてフルカラーの画像データとして取り
込む。この画像データは、各ピクセル値の生データとし
て表示される。
【0048】工程(3)においては、取り込んだ画像デ
ータの解析範囲についての指定を数値またはマウス等で
指定することによって行なう。また、取り込む画像の行
列間隔が均一なら自動指定を使用することもできる。
【0049】工程(4)においては、解析範囲の生デー
タの三原色のピクセル値について列平均値を算出し、各
ピクセル値の列平均の移動平均値を求める。
【0050】工程(5)においては、上記(4)工程で
得られた移動平均値から発色の最小ピクセル値を算出す
る。
【0051】工程(6)においては、前記最小ピクセル
値に対して、前記発色像のバックグラウンドの補正を行
う。当該バックグラウンド補正の手順については後述す
る。
【0052】工程(7)においては、上記バックグラウ
ンドの補正工程後のピクセル値と、既知濃度の検体との
関係を示す検量線から、未知濃度の試料検体の濃度を求
めることができる。
【0053】本発明方法の第2の態様は、図2に示した
ごとく、工程(1)〜工程(7′)によって構成され
る。図2において、工程(1)〜(5)は図1に示した
本発明の第1の態様の場合と同様であるので、再度の説
明は省略する。
【0054】工程(6′)においては、前記ラベル物質
の色の特徴を捉えて三原色の利用する割合を決定し、前
記最小ピクセル値に対して補正を行う。当該三原色の利
用割合の補正の手順については後述する。
【0055】工程(7′)においては、上記補正工程
(6′)後のピクセル値と、既知濃度の検体との関係を
示す検量線から未知濃度の試料検体の濃度を求めること
ができる。
【0056】本発明方法の第3の態様は、図3に示した
ごとく、工程(1)〜工程(7″)によって構成され
る。図3において、工程(1)〜(6′)および(6)
は図1及び図2に示した本発明の第1及び第2の態様の
場合と同様であるので、再度の説明は省略する。
【0057】工程(7″)においては、上記(6′)お
よび(6)補正工程後のピクセル値と、既知濃度の検体
との関係を示す検量線から未知濃度の試料検体の濃度を
求めることができる。
【0058】上記バックグランドの補正工程(6)は、
図4に示したごとく、ステップ(イ)〜(ヌ)によって
構成される。ステップ(イ)においては、ラベル物質と
等色の色見本を画像データとして、コンピュータにフル
カラーで取り込む。色見本としては、市販のカラーチャ
ートを用いて、ラベル物質と等色な色を選択する。
【0059】ステップ(ロ)においては、上記取り込ん
だ画像データの発色部位の解析範囲を指定を数値または
マウス等で指定することによって行なう。
【0060】ステップ(ハ)においては、上記指定され
た解析範囲の生データの三原色のピクセル値の列平均を
算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均値を求める。
【0061】ステップ(ニ)においては、上記求められ
た移動平均値の平均値を求める。
【0062】ステップ(ホ)においては、色見本として
カラーチャートを用いて階調に変化した既知画像を上記
ステップ(イ)〜(ニ)により処理加工し、三原色それ
ぞれについての平均値を算出する。カラーチャートとし
ては市販のものが利用できるが、10段階程度に階調変
化しているものが好ましい。また、ラベル物質自体を1
0段階程度に希釈して、希釈系列の色見本とすることも
できる。
【0063】ステップ(ヘ)においては、便検体の中で
緑便相当色の色見本を画像として取り込み、既知のバッ
クグラウンド画像とする。
【0064】ステップ(ト)においては、上記ステップ
(イ)とステップ(ヘ)で得られた画像を合成し、既知
濃度であり且つバックグランドを持つ試料画像とする。
【0065】ステップ(チ)においては、上記ステップ
(ト)で得られた試料画像について、上記ステップ
(イ)〜(ト)を繰り返すことにより、バックグラウン
ドのある段階濃度の試料として作成し検量線とする。
【0066】ステップ(リ)においては、上記ステップ
(ヘ)で得られたバックグラウンド画像の三原色の値
と、上記ステップ(チ)で得られた検量線の傾きとを重
回帰分析し、切片と係数を計算する。
【0067】ステップ(ヌ)においては、未知濃度の検
体を測定して得られる上記ステップ(ハ)で算出された
移動平均値の最小ピクセル値に対して、上記ステップ
(リ)で得られた切片と係数により、バックグラウンド
の補正を行うことができる。
【0068】上記三原色の利用割合の補正工程(6′)
は、図5に示したごとく、ステップ(イ)〜(ト′)に
よって構成される。図5において、ステップ(イ)〜
(ホ)は図4に示した本発明の補正工程(6)の場合と
同様であるので、再度の説明は省略する。
【0069】ステップ(ヘ′)においては、上記ステッ
プ(イ)〜(ニ)を繰り返すことにより、既知の段階濃
度の試料とする。
【0070】ステップ(ト′)においては、上記ステッ
プ(ヘ′)で得られた段階濃度の画像の三原色の値と、
上記ステップ(ヘ′)で得られた既知の段階濃度(アミ
点濃度)を従属変数とし、そのときR、G、B値を独立
変数として重回帰分析し、切片とR、G、B値の係数を
算出することにより、当該ラベル物質の発色の特徴を捉
えて三原色の利用すべき割合を決定し、前記最小ピクセ
ル値に対して補正を行うことができる。
【0071】
【実施例】以下に本発明方法の実施例を挙げてさらに具
体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示される
もので限定的に解釈すべきでないことはいうまでもな
い。
【0072】本実施例における使用機器は、データ解析
部として、パーソナルコンピュータ:FMV−DESK
POWER SP(富士通株式会社製)、画像入力装
置として、イメージスキャナー:SCANMAKER
X6(日本マイクロテック株式会社製)、出力装置とし
て、上記パーソナルコンピュータに備えられたディスプ
レイを用いた。また、色見本として、DICカラーチャ
ート(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いた。
【0073】(実施例1)バックグラウンドの補正の方
法 実施方法: 便検体の色として、緑便相当の色をカラーチャートか
らさがす。 シアンが60%、イエローが80%の場合を緑便のバ
ックグラウンドとして、そのときのマゼンダのアミ点濃
度0〜100%(0,10,20,30,40,50,
60,70,80,90,100%)の11階調の画像
をイメージスキャナーで取り込む。発色1〜11を示
す。 次に取り込んだ画像について縦・横各々25ピクセル
の範囲でRGBに数値化する。 で得られた各RGBのそれぞれ25行×25列の方
形ピクセル値に対して次の演算をおこなう。 1)列平均を求める。 2)さらに1)で得られた列平均値の移動平均を求め
る。(3〜5時点) 3)2)で得られた移動平均値の平均を求める。 0〜100%の発色と、それに対するで求めたR,
G,Bの値を図11に示す。
【0074】図11はシアン60%イエロー80%がバ
ックグラウンドとなったものである。図11において、
発色1は100% の濃さを示す。以下、発色11まで段
階的に薄くなっていることを示す。これをグラフに表す
と図12のようになる。
【0075】図12において、発色変化を最もよく表現
しているのは、G(緑色)であることがわかる。また、
Gの傾きは17.47となる。このときのバックグラウ
ンドをバックグラウンドのないものと比較すると、アミ
点濃度が0%の時が発色のない状態を示し、バックグラ
ウンドとなるので表1に示すようになる。
【0076】
【表1】
【0077】表1において、Yはイエロー成分、Cはシ
アン成分を示す。Yが80%のときCを0−20−40
−60−80%まで変化させてその時の検量線を求める
と図13に示すグラフとなる。バックグラウンドの影響
による検量線の傾きの変化が図13に示されている。
【0078】図13において、Yはイエロー、Cはシア
ンを表わす。単位は%である。横軸の濃度はマゼンダ色
のアミ点濃度の%を示す。緑便相当のバックグラウンド
の影響により、検量線の傾きが変化することがわかる。
【0079】次に、この検量線の傾きとその時のバック
グラウンドに着目すると、表2に示すようになる。
【0080】
【表2】
【0081】表2において、ここで傾きを従属変数、バ
ックR、G、B、を独立変数として重回帰分析を行う
と、表3に示す係数を得る。
【0082】
【表3】
【0083】この係数をもとに、補正計算をおこなった
結果を図14のグラフに示す。図14から明らかなよう
に、傾き補正を行うことで、バックグラウンドの影響を
押さえることができた。
【0084】(実施例2)ラベルの発色の特徴を捉えて
三原色の利用する割り合いを決定する方法 実施方法:バックグラウンドのない場合(バックグラウ
ンドが白色) カラーチャートから抗原−抗体反応に用いるラベルに
発色に近い色をさがす。(本実施例の場合:マゼンダ) マゼンダのアミ点濃度0〜100%(0,10,2
0,30,40,50,60,70,80,90,10
0%)の11階調の画像をイメージスキャナーで取り込
む。発色1〜11を示す。 次に取り込んだ画像について縦・横各々25ピクセル
の範囲でRGBに数値化する。 で得られた各RGBのそれぞれ25行×25列の方
形ピクセル値に対して次の演算をおこなう。 1)列平均を求める。 2)さらに1)で得られた列平均値の移動平均を求め
る。(3〜5時点) 3)2)で得られた移動平均値の平均を求める。 0〜100%の発色と、それに対するで求めたR、
G、Bの値を図15に示す。
【0085】図15は、ラベルとして使用された色素相
当のM (マゼンダ)の発色の段階を示すものである。図
15において、発色の1〜11は100% 〜0% の濃さ
を示す。グラフに示すと図16のようになる。
【0086】図16において、発色の変化を最もよく表
現しているのは、Gであることがわかる。Rについては
変化が見られない。Bは変化に追従しているがGより
も、変化が少ない。また、Gの傾きは24.7976と
なる。
【0087】ここでアミ点濃度を従属変数、R,G,
B,を独立変数として重回帰分析を行うと以下の様に
R,G,Bの利用すべき割り合いがきまる。
【0088】
【表4】
【0089】アミ点濃度を逆算すると、アミ点濃度=切
片係数+(R係数×R)+(G係数×G)+(B係数×
B)となるから、表5に示す数値を得る。
【0090】
【表5】
【0091】相関係数=0.999322と良い相関を
示し、この割合がアミ点濃度を反映していることを示し
ている。また、この方法はラベル物質が変わって色が変
わっても応用可能なことは容易に推測できる。
【0092】(実施例3)実試薬を用いた評価
【0093】ヒトヘモグロビン溶液を用いてイムノクロ
マトグラフィーをおこなった結果を以下に示す。 250 ng/ mL相当のヒトヘモグロビン溶液を展開さ
せた。 ビリルビンコントロールで250ng/mlに希釈して表6及
び表7に示すように展開させた。
【0094】
【表6】
【0095】
【表7】
【0096】ヒトヘモグロビン純系の波形を図17にグ
ラフ化して示す。ヒトヘモグロビン+ビリルビン添加の
波形を図18にグラフ化して示す。
【0097】図19に示すように、発色の変化を最もよ
く表現しているGreen のデータを比較する。
【0098】次に、実施例2で先に得られた切片と、
R、G、Bの係数を用いて計算し、比較すると図20の
グラフとなる。
【0099】さらに実施例1で得られた切片と係数によ
り、ビリルビンによるバックグラウンドの補正計算を行
うと図21のグラフとなる。同一座標に記録すると図2
2となる。
【0100】ここで、ヒトヘモグロビン純系の展開の場
合、バックグラウンドの補正をおこなっても、元の値に
対する影響がほとんどなく、また、ビリルビンのバック
グラウンドのある展開の場合ピーク値がより純系に近づ
いていることがわかる。
【0101】
【発明の効果】本発明は、免疫反応、特にイムノクロマ
トグラフィまたはイムノコンセントレーションにおける
発色画像の処理定量方法において、バックグラウンド
(背景色)を有する発色像であっても該バックグラウン
ドの影響を除去して測定可能で、また、ラベル物質の多
様化に伴うラベル物質自体の色調の違いによっても測定
すべき色成分を捉えて測定可能で、さらに、バックグラ
ウンドを有し且つ色調の異なるラベル物質による発色像
であっても正確に処理定量可能とし、さらにまた、従来
から画像解析により行なっていた凝集像の自動判定につ
いても応用可能で、しかも、従来装置に対して新たな設
備を追加することなく導入可能であり、廉価なシステム
構成を可能となるという大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の第1の態様の工程を示すフローチ
ャートである。
【図2】本発明方法の第2の態様の工程を示すフローチ
ャートである。
【図3】本発明方法の第3の態様の工程を示すフローチ
ャートである。
【図4】本発明方法の補正工程(6)の手順を示すフロ
ーチャートである。
【図5】本発明方法の補正工程(6′)の手順を示すフ
ローチャートである。
【図6】本発明方法を実施するための装置における各部
材の配列を示すブロック図である。
【図7】発色デバイスとしてのICGシートを示す基本
構成図である。
【図8】発色デバイスとしてのフロースルーデバイスを
示す基本構成図である。
【図9】階調変化させた色見本画像の一例を示す図であ
る。
【図10】バックグラウンドのある色見本画像の一例を
示す図である。
【図11】実施例1における0〜100%の発色とそれ
に対するR、G、Bの値を示す図表である。
【図12】図11のR、G、Bの値を示すグラフであ
る。
【図13】実施例1におけるバックグラウンドの影響に
よる検量線の傾きの変化を示すグラフである。
【図14】実施例1におけるバックグラウンド補正を行
なった検量線を示すグラフである。
【図15】実施例2における0〜100%の発色とそれ
に対するR、G、Bの値を示す図表である。
【図16】実施例2におけるマゼンタの発色検量線を示
すグラフである。
【図17】実施例3におけるヒトヘモグロビン純系の波
形を示すグラフである。
【図18】実施例3におけるヒトヘモグロビン+ビリル
ビン添加の波形を示すグラフである。
【図19】実施例3におけるGreenの値の変化を示
すグラフである。
【図20】実施例3におけるラベル色の補正結果を示す
グラフである。
【図21】実施例3におけるバックグラウンドの補正結
果を示すグラフである。
【図22】実施例3におけるラベル色およびバックグラ
ウンドの補正結果を示すグラフである。
【図23】ICG法の原理を示す説明図である。
【図24】ICGシートを示す上面説明図である。
【図25】イムノコンセントレーションの原理を示す説
明図である。
【符号の説明】
12 ニトロセルロース支持体 14 ICGシート 16 標識部位 20 測定バンド 24 試料検体 28 測定複合体 30 コントロールバンド 36 コントロール複合体 40 フロースルーデバイス 44 メンブレン 46 吸収体 50 画像入力装置 52 データ解析部 54 プリンター 56 ディスプレイ 60 シアン 62 抗体 64 ガラクトース残基 68 レクチン(RCA120)感作ラテックス 80 発色像

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)試料検体を免疫反応におけるラベ
    ル物質を有する発色デバイス上に滴下し、該発色デバイ
    ス上に発色像を形成させる工程と、(2)該発色像を画
    像データとしてフルカラーで取り込む工程と、(3)取
    り込んだ画像データの解析範囲を指定する工程と、
    (4)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値の列
    平均値を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均値を
    求める工程と、(5)上記工程(4)で得られた移動平
    均値から発色の最小ピクセル値を算出する工程と、
    (6)前記最小ピクセル値に対して、前記発色像のバッ
    クグラウンドの補正を行う工程と、(7)上記補正工程
    (6)後のピクセル値と、既知濃度の検体との関係を示
    す検量線から未知濃度の試料検体の濃度を求める工程と
    からなることを特徴とする免疫反応による発色画像の処
    理定量方法。
  2. 【請求項2】 (1)試料検体を免疫反応におけるラベ
    ル物質を有する発色デバイス上に滴下し、該発色デバイ
    ス上に発色像を形成させる工程と、(2)該発色像を画
    像データとしてフルカラーで取り込む工程と、(3)取
    り込んだ画像データの解析範囲を指定する工程と、
    (4)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値の列
    平均値を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均値を
    求める工程と、(5)上記工程(4)で得られた移動平
    均値から発色の最小ピクセル値を算出する工程と、
    (6′)前記ラベル物質の色の特徴を捉えて三原色の利
    用する割合を決定し、前記最小ピクセル値に対して補正
    を行う工程と、(7′)上記補正工程(6′)後のピク
    セル値と、既知濃度の検体との関係を示す検量線から未
    知濃度の試料検体の濃度を求める工程とからなることを
    特徴とする免疫反応による発色画像の処理定量方法。
  3. 【請求項3】 (1)試料検体を免疫反応におけるラベ
    ル物質を有する発色デバイス上に滴下し、該発色デバイ
    ス上に発色像を形成させる工程と、(2)該発色像を画
    像データとしてフルカラーで取り込む工程と、(3)取
    り込んだ画像データの解析範囲を指定する工程と、
    (4)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値の列
    平均値を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均値を
    求める工程と、(5)上記工程(4)で得られた移動平
    均値から発色の最小ピクセル値を算出する工程と、
    (6′)前記ラベル物質の色の特徴を捉えて三原色の利
    用する割合を決定し、前記最小ピクセル値に対して補正
    を行う工程と、(6)前記最小ピクセル値に対して、前
    記発色像のバックグラウンドの補正を行う工程と、
    (7″)上記補正工程(6′)および(6)後のピクセ
    ル値と、既知濃度の検体との関係を示す検量線から未知
    濃度の試料検体の濃度を求める工程とからなることを特
    徴とする免疫反応による発色画像の処理定量方法。
  4. 【請求項4】 前記補正工程(6)が、(イ)ラベル物
    質と等色の色見本を画像データとして、コンピュータに
    フルカラーで取り込むステップと、(ロ)該取り込んだ
    画像データの発色部位の解析範囲を指定するステップ
    と、(ハ)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値
    の列平均を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均値
    を求めるステップと、(ニ)上記ステップ(ハ)で得ら
    れた移動平均値の平均値を求めるステップと、(ホ)色
    見本としてカラーチャートを用いて階調に変化した既知
    画像を上記ステップ(イ)〜(ニ)により処理加工し、
    三原色それぞれについての平均値を算出するステップ
    と、(ヘ)バックグラウンドに相当する色の色見本を画
    像として取り込み、既知のバックグラウンド画像とする
    ステップと、(ト)上記ステップ(イ)とステップ
    (ヘ)で得られた画像を合成し、既知濃度であり且つバ
    ックグランドを持つ試料画像とするステップと、(チ)
    該試料画像について、上記ステップ(イ)〜(ト)を繰
    り返すことにより、バックグラウンドのある段階濃度の
    試料として作成し検量線とするステップと、(リ)上記
    ステップ(ヘ)で得られたバックグラウンド画像の三原
    色の値と、上記ステップ(チ)で得られた検量線の傾き
    とを重回帰分析し、切片と係数を計算するステップと、
    (ヌ)未知濃度の検体を測定して得られる上記ステップ
    (ハ)で算出された移動平均値の最小ピクセル値に対し
    て、上記ステップ(リ)で得られた切片と係数により、
    バックグラウンドの補正を行うステップと、からなるこ
    とを特徴とする請求項1または3記載の免疫反応による
    発色画像の処理定量方法。
  5. 【請求項5】 前記補正工程(6′)が、(イ)ラベル
    物質と等色の色見本を画像データとしてコンピュータに
    フルカラーで取り込むステップと、(ロ)該取り込んだ
    画像データの発色部位の解析範囲を指定するステップ
    と、(ハ)該解析範囲の生データの三原色のピクセル値
    の列平均値を算出し、各ピクセル値の列平均の移動平均
    値を求めるステップと、(ニ)上記ステップ(ハ)で得
    られた移動平均値の平均値を算出するステップと、
    (ホ)色見本としてカラーチャートを用いて階調に変化
    した既知濃度の画像を上記ステップ(イ)〜(ニ)によ
    り処理加工し、三原色の平均値を算出するステップと、
    (ヘ′)上記ステップ(イ)〜(ニ)を繰り返すことに
    より、既知の段階濃度の試料とするステップと、
    (ト′)上記ステップ(ヘ′)で得られた段階濃度の画
    像の三原色の値と、上記ステップ(ヘ′)で得られた既
    知の段階濃度(アミ点濃度)を従属変数とし、そのとき
    R、G、B値を独立変数として重回帰分析し、切片と
    R、G、B値の係数を算出することにより、当該ラベル
    物質の発色の特徴を捉えて三原色の利用すべき割合を決
    定し、前記最小ピクセル値に対して補正を行うステップ
    と、からなることを特徴とする請求項2または3記載の
    免疫反応による発色画像の処理定量方法。
  6. 【請求項6】 前記ラベル物質が、ラテックス、金、
    銀、鉄、セレニュウム、硫黄、テルニウム、炭素、染料
    嚢、酸素または酸素−染料複合であることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項記載の免疫反応による発色
    画像の処理定量方法。
  7. 【請求項7】 前記免疫反応における発色が、イムノク
    ロマトグラフィまたはイムノコンセントレーションによ
    って行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項記載の免疫反応による発色画像の処理定量方法。
  8. 【請求項8】 前記試料検体が、便、尿、喀痰、血液ま
    たは体液であることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    か1項記載の免疫反応による発色画像の処理定量方法。
  9. 【請求項9】 前記バックグラウンドに相当する色が、
    便検体中で緑便相当色であることを特徴とする請求項1
    〜8のいずれか1項記載の免疫反応による発色画像の処
    理定量方法。
  10. 【請求項10】 画像入力装置と、データ解析部と、出
    力装置とからなり、請求項1〜9のいずれか1項記載の
    免疫反応による発色画像の処理定量方法を実施するため
    の装置。
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