JP2000338013A - 拡散反射光測定用試料サンプラ - Google Patents

拡散反射光測定用試料サンプラ

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JP2000338013A
JP2000338013A JP14434499A JP14434499A JP2000338013A JP 2000338013 A JP2000338013 A JP 2000338013A JP 14434499 A JP14434499 A JP 14434499A JP 14434499 A JP14434499 A JP 14434499A JP 2000338013 A JP2000338013 A JP 2000338013A
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Nobuaki Takagi
伸朗 高木
Yasuro Tsukuda
康郎 佃
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で、且つ多くの拡散反射光を検出するこ
とができる試料サンプラを提供する。 【解決手段】 不規則な微小凹凸を有するセラミック製
の基板11の表面に金属を蒸着して薄膜層14のヤスリ
面を形成する。このヤスリ面で固体試料を擦ると、凸部
12で試料が破砕され、凹部13に粉体試料15が保持
される。試料が付着したヤスリ面に測定光を照射する
と、粉体試料15の内部を透過した光が薄膜層14の表
面に当たって反射し、更に粉体試料15の内部を透過し
て外部へと出てゆく。光が薄膜層14表面で吸収されな
いので拡散反射光の強度が増すとともに、この試料サン
プラは大量生産に向くので安価になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分光分析に際して
測定対象となる試料を調製するために用いられる試料サ
ンプラに関し、更に詳しくは、赤外分光分析の拡散反射
法に用いるに好適な試料サンプラに関する。
【0002】
【従来の技術】赤外分光分析では、正反射測定、全反射
測定、拡散反射測定等、いくつかの測光手法が用いられ
ている。このうち、拡散反射測定法は特に粉体試料の測
定に適している。すなわち、粉体試料に光を照射する
と、一部の光は粉体表面で正反射し、他の光は試料内部
に入り込んで透過と反射とを繰り返しながら、拡散反射
光(散乱光)として再び表面に出て来る。粉体内部を透
過する際に特定波長の光が特に強く吸収を受けることか
ら、拡散反射光のスペクトルを解析することによりその
試料の定性分析、定量分析を行うことができる。
【0003】このような拡散反射測定法のための従来の
試料の調製方法は次の通りである。すなわち、固体試料
から掻き取った粗い粉末等に希釈剤としてKBr又はK
Cl結晶の粉末を加え、これを乳鉢及び乳棒で擦りつぶ
して微粉末としサンプルカップに詰めて試料とする。し
かしながら、このような方法では、試料の調製に手間と
時間を要し、特に試料の種類が多い場合には面倒で非効
率的である。
【0004】そこで、より簡便な試料調製方法として図
2に示すような試料サンプラが利用されている。図2は
試料サンプラの一例の分解組立図である。この試料サン
プラは、端部に取付ネジ部2を備えた金属製の支持棒1
と、取付ネジ部2により支持棒1と一体化され、端面が
円形平面に形成された金属製のホルダ3と、ホルダ3の
端面に貼着されるヤスリ10と、から成る。ヤスリ10
は高硬度の紙ヤスリ(例えばシリコンカーバイド製な
ど)である。図3に示すように、ヤスリ10を固体試料
20に押し当てて擦り、その後、ホルダ3を支持棒1か
ら取り外す。そして、ヤスリ10表面に付着した粉末試
料に測定光が照射されるようにホルダ3を拡散反射光測
定用付属装置に装着し、分光測定を実行する。また、上
記のような紙ヤスリを利用した試料サンプラのほかに、
いわゆる工具の金属製ヤスリと同様に溝を形成した面を
有する試料サンプラも利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記紙
ヤスリを用いた試料サンプラでは、砥粒と砥粒を台紙に
固定する接着剤とによる光の吸収が分光測定の誤差要因
となる。また、砥粒の鋭角な隙間に光が吸収されてしま
うため、検出器に到達する光(つまりスループット)が
非常に小さくなって分析感度が劣化するという問題があ
った。
【0006】一方、金属製ヤスリでは、紙ヤスリに比較
してコストが格段に高く、また、一般に金属製ヤスリは
溝が規則性を有するV字形状であるため、その溝に当た
った光が比較的揃った方向に反射してしまう。そのた
め、理想的な拡散反射光が得られず、分析精度を低下さ
せる恐れがある。更には、金属製ヤスリでは溝のサイズ
が比較的大きいため、粉体試料の粒子のサイズが大きく
なる傾向にあり、その点でも分析精度を低下させる恐れ
がある。
【0007】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
のであり、その目的とするところは、コストが低廉であ
って、且つより多くの光を検出器に導入することができ
る拡散反射光測定用試料サンプラを提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明は、拡散反射法を利用した分光分析に
おいて、試料を微粒子化するとともに表面に保持し、そ
の表面に光を照射して測定を行うために用いられる試料
サンプラであって、多数の微小凹凸が形成された粗面を
有する基体と、その基体の粗面を被覆して設けられた金
属膜と、を備えることを特徴としている。
【0009】基体は上記条件を満たすものであれば種々
のものを利用することができるが、具体的には、例えば
セラミック、厚紙、樹脂、焼結金属などの多孔質体、布
などを用いることができる。また、後述の理由により、
基体の微小凹凸は不規則性を有していることが好まし
い。
【0010】金属膜は上記基体に対して各種方法により
形成することができるが、具体的には、スパッタリング
等の方法により金属を蒸着する、或いは予め形成した金
属薄膜の裏面に付けた接着剤を用いて接着する、等の方
法によることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る試料サンプラ
の一実施形態を図1を参照して説明する。この試料サン
プラは、例えば図2に示すヤスリ10の構成に特徴を有
している。
【0012】図1は本実施形態によるヤスリ10の断面
図である。ヤスリ10は、窒化珪素又はアルミナから成
るセラミック製の基板11と、その基板11の表面に形
成されたアルミニウムの薄膜層14とを有して成る。基
板11の表面には、不規則な密度で且つサイズもばらつ
いている凹凸(凸部12と凹部13)が多数形成されて
おり、薄膜層14はその凹凸がそのまま浮き出るように
基板11の表面全体を被覆している。このような金属の
薄膜層14はスパッタリング等の蒸着により基板11の
表面に形成することができる。
【0013】上記構成のヤスリ10を例えば図3に示す
ように固体試料20に押し当てて擦ると、凸部12が固
体試料20を砕いて粒子化し、その粒子は凹部13に保
持される。つまり、図1に示すように凹部13に形の不
揃いな粉体試料15が詰め込まれる。このようにして試
料を採取し、試料の付着した面に測定光が照射されるよ
うに試料サンプラを赤外分光光度計の拡散反射測定用付
属装置に装着して測定を実行する。
【0014】図1に示すように、試料の付着面に照射さ
れた光のうち、一部の光は粉体試料15や薄膜層14に
当たって直接的に反射(つまり正反射)し、他の光は粉
体試料15の内部を透過する。基板11の凹凸は不規則
であるため、粉体試料15の内部を透過して薄膜層14
の表面に到達した光は、薄膜層14の表面で種々の方向
に散乱する。その光は再び粉体試料15の内部を透過
し、屈折しながら外部へと出てゆく。このような散乱光
(拡散反射光)の一部は、図示しない検出器に入射し検
出される。粉体試料15の内部を繰り返し透過する際に
特定波長が強く吸収を受けるので、検出器に到達した光
のスペクトルを解析処理することにより、試料の定性分
析及び定量分析を行うことができる。薄膜層14の表面
に到達した光はほぼ完全に反射するので、拡散反射光の
強度は従来の紙ヤスリに比べて大幅に増加する。
【0015】基板11としては、不規則な多数の凹凸を
表面に有していさえすれば、種々の材料を用いることが
できる。具体的には、上述したセラミックのほかに、合
成樹脂体(一般には多くの合成樹脂体の表面は粗面であ
る)、焼結金属などの多孔質体、厚手の紙、布、などを
利用することができる。
【0016】また、基板11の表面に金属の薄膜層14
を形成する方法も蒸着に限るものではない。例えば、基
板11の表面に接着剤を塗布し、基板11の凹凸が浮き
出るように金属薄膜を基板11に押し付けて貼着するよ
うにしてもよい。
【0017】基板11が或る程度の剛性を有するもので
あれば、図2に示すようにホルダ3を利用する必要はな
く、使用者は直接基板11を手にして固体試料を擦り取
ることができる。
【0018】また、上記実施形態は一例であって、本発
明の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行えることは明らか
である。
【0019】
【発明の効果】従来の金属製のヤスリでは、機械加工に
よって表面の凹凸を形成しなければならないため、加工
に手間を要しコストが高いものとなっていた。それに対
し、本発明の試料サンプラでは、蒸着や接着等の方法に
よって一度に大量の処理が可能であるので、製造コスト
を低減することができる。
【0020】また、本発明に係る試料サンプラによれ
ば、ヤスリ面の凹部底面が滑らかであり、接着剤のよう
な光を吸収するものが存在しないため、その底面に当た
って反射して戻る光の量が多くなる。そのため、検出器
に到達する光量が増加し、検出感度の向上が図れる。更
に、凹凸が不規則性を有している構成によれば、理想に
近い拡散反射光が得られるので、このような簡便な試料
調製方法によっても、前述したような希釈剤を用いた厳
密な試料調製方法により調製された試料を測定した場合
と近い値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による試料サンプラのヤ
スリの断面図。
【図2】 試料サンプラの構成の一例を示す分解組立
図。
【図3】 図2の試料サンプラを用いた試料採取の状態
を示す側面図。
【符号の説明】
1…支持棒 3…ホルダ 10…ヤスリ 11…基板 12…凸部 13…凹部 14…薄膜層 15…粉体試料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡散反射法を利用した分光分析におい
    て、試料を微粒子化するとともに表面に保持し、その表
    面に光を照射して測定を行うために用いられる試料サン
    プラであって、多数の微小凹凸が形成された粗面を有す
    る基体と、その基体の粗面を被覆して設けられた金属膜
    と、を備えることを特徴とする拡散反射光測定用試料サ
    ンプラ。
JP14434499A 1999-05-25 1999-05-25 拡散反射光測定用試料サンプラ Pending JP2000338013A (ja)

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