JP2000337990A - 気密検査装置 - Google Patents

気密検査装置

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JP2000337990A
JP2000337990A JP11146306A JP14630699A JP2000337990A JP 2000337990 A JP2000337990 A JP 2000337990A JP 11146306 A JP11146306 A JP 11146306A JP 14630699 A JP14630699 A JP 14630699A JP 2000337990 A JP2000337990 A JP 2000337990A
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valve
tank
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sensor
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Harumi Kato
春美 加藤
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各タンク内へ液体を短時間に液体を注入する
ことができる気密検査装置の提供。 【解決手段】 気密検査装置Aは、加圧弁40を開弁状
態にして各中空部への気体の注入を開始するとともに、
第1排液弁21、第2排液弁22、および第1給液弁
3、第2給液弁14を開弁状態にして、各タンクに洗浄
油4を注入するにあたり、最初は流量切替弁8を開弁状
態にするとともに第1センサ側弁28、第2センサ側弁
37を閉弁状態にして高速度で注入し、ドレイン19か
ら洗浄油4が排液され始めると、流量切替弁8を閉弁状
態にするとともに第1センサ側弁28、第2センサ側弁
37を開弁状態にして低速度で注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射ノズルや
燃料噴射ポンプ等、その内部に空洞を有する製品の気密
度合いを検査する気密検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ワークを収納するためのワー
ク用タンクと、マスタを収納するためのマスタ用タンク
と、ドレインを設けワーク用タンクとマスタ用タンクと
を接続する連通管と、ワーク用タンクに接続される第1
検査管と、マスタ用タンクに接続される第2検査管と、
第2検査管に接続される第2の大気開放弁と、第1検査
管内の圧力と第2検査管内の圧力差を計測する差圧セン
サと、途中に加圧弁を介設し、上流端を気体供給源に接
続し、下流端をワークおよびマスタの各中空部に接続し
た気体供給管と、先端がワーク用タンクに接続され後端
を液体供給源に接続した第1液体供給管と、先端がマス
タ用タンクに接続され後端を液体供給源に接続した第2
液体供給管とを備える気密検査装置が知られている。
【0003】そして、液体供給管によって各タンク内に
液体を注入し、気体供給管によってワークおよびマスタ
の中空部に気体を供給する。ワークから気体が漏れる
と、第1検査管内の圧力が第2検査管内の圧力より高く
なり、その圧力差からワークの漏れ量を計測することが
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の気
密検査装置は、以下の様な課題を有する。 (ア)マスタ用タンクおよびワーク用タンク内に液体を
供給する際に、液体を低速で供給する必要があり計測に
時間がかかる。高速で供給すると、液面に泡が立って計
測精度が悪くなるためからである。 (イ)また、各タンク内に発生した気泡が検査管内に残
って、ドレインから排出されない。
【0005】(ウ)測定開始時に、第1検査管内の気体
体積と第2検査管内の気体体積とにばらつきがあるので
正確な漏れ量が求められない。
【0006】(エ)また、定期的に漏れ量の判明してい
る製品をワーク用タンク内に入れて漏れ量を計測し、予
め判明している漏れ量と比較して違いが無いことで測定
精度を確認していた。このため、毎回、漏れ量が判明
している製品をタンクから出し入れする必要があり、ま
た、漏れ量が異なる製品を複数個、用意しておく必要
があり、更に、漏れ量が検査時の液体の影響で変化す
ることから、毎回、精度確認の直前に漏れ量を別の測定
器で正確に測定する必要があることから作業時間が多く
かかり検査を行えない時間も長い。
【0007】本発明の第1の目的は、各タンク内へ液体
を短時間に液体を注入することができる気密検査装置の
提供にある。本発明の第2の目的は、各タンクに液体を
供給する際に、発生する泡をドレインから装置外へ確実
に排出でき、高精度に漏れ測定ができる気密検査装置の
提供にある。
【0008】本発明の第3の目的は、各検査管内の気体
体積が正確に求まり、正確な漏れ量を計測することがで
きる気密検査装置の提供にある。本発明の第4の目的
は、精度チェックを行うことができる気密検査装置の提
供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】[請求項1について]マ
スタ用タンクにマスタをセットし、ワークをワーク用タ
ンクにセットして各タンクを閉じる。つぎに、気体供給
管の加圧弁を開いて、マスタおよびワークへ気体の供給
を開始する。
【0010】つぎに、各給液弁を開き、流量切替回路を
大流量側に切り替えて、マスタ用タンクおよびワーク用
タンクに大流量で液体を注入する。マスタ用タンクおよ
びワーク用タンクに注入される液体は、各タンク内の空
気を追い出しながら各タンク内に充填されていく。
【0011】この時、液体の注入状態が悪いと、液体中
に空気の泡が発生して計測精度を悪化させるので、空気
を巻き込まない様に注意して注入する。各排液弁が開弁
しているので、液体が注入された時、マスタ用タンクお
よびワーク用タンク内の空気は、ドレインから装置外へ
排出される。
【0012】マスタ用タンクおよびワーク用タンクに液
体が充填されて、ドレインから液体が排出され始める
と、流量切替回路を小流量側に切り替えて液体の注入速
度を遅くするとともに、各センサ側弁を開放する。安定
状態になると、各排液弁を閉じ、加圧弁を閉じる。
【0013】その後、各大気開放弁を閉じて、マスター
側の第1検査管とワーク側の第2検査管との圧力差を差
圧センサで計測してワークの気密状態を検査する。な
お、検査終了後に、各センサ側弁を閉じ、加圧弁を閉じ
て、ワーク用タンクを開いてワークを取り出す。
【0014】この様に、計測開始時には、マスタ用タン
ク、ワーク用タンク、および連通管内を液体で満たし
て、第1検査管内の気体の体積と、第2検査管内の気体
の体積とが等しくなる様にした状態で液体の注入を行
い、各排液弁を閉じて、検査側およびマスタ側に密閉空
間を作る。そして、検査するワークから漏れ出た気体の
量だけ、第1検査管内の気体圧力が上昇して、マスタ側
の第2検査管内の気体圧力とに圧力差が生じることか
ら、所定時間における圧力差を計測して漏れ量を算出し
ている。
【0015】このため、正確な計測を行うためには、計
測前における、マスタ側の第1検査管内の気体の容積と
検査する側の第2検査管内の気体の容積とが等しいこと
が条件である。そこで、従来は、液面の変動が起きない
様に注入速度を落として液体を注入していたので計測に
長い時間がかかっていた。
【0016】しかし、第1検査管および第2検査管に第
1、第2センサ側弁を設け、且つ、流量切替回路を設け
ている。そして、ワーク用タンクおよびマスタ用タンク
への液体の充填が完了するまでは、大流量で各タンクに
液体を注入するとともに、大流量で注入しても液面が変
動しない様に第1、第2センサ側弁を閉弁状態にしてお
く。これにより、泡の発生を最小限に抑えて、短時間に
ワーク用タンクおよびマスタ用タンクへ液体を充填する
ことができる。
【0017】液体が充填されると小流量側にして注入速
度を遅くするとともに、各センサ側弁を開いて液面の変
動を無くしている。なお、低速注入により、液中に泡を
有する液体をから排出することができる。
【0018】そして、マスタ用タンクとワーク用タンク
と連通管により連通させて液体を自由に移動可能にし、
各大気開放弁を開弁して、マスター側の第2検査管の液
面と、ワーク側の第1検査管の液面とを精度良く一致さ
せている。その後、各排液弁を閉じ、各大気開放弁を閉
じて計測を行えば、精度良く漏れ量を求めることができ
る。
【0019】[請求項2について]気密検査装置は、第
1検査管内の容積を所定量減少させるための補正具を第
1センサ側弁より上方の前記第1検査管に接続してい
る。そして、液体を低速度で注入して安定状態になる
と、各排液弁を閉弁状態、各給液弁を閉弁状態にし、そ
の後、各大気開放弁を閉弁状態にして補正具を作動させ
て、所定量の容積変化の減少から各検査管内の気体容積
を求める容積検出動作を実施する。これにより、各検査
用配管内の気体体積が正確に求まり、正確な漏れ量を計
測することができる。
【0020】[請求項3について]気密検査装置は、ア
クチュエータにより駆動されるピストンと、該ピストン
が慴動するシリンダとにより構成されるシリンジを、第
1センサ側弁より上方の第1検査管に接続している。そ
して、ワーク用タンクに中空部の気密が完全なワークを
収納し、アクチュエータを作動させることにより測定精
度の確認動作を行うことができる。
【0021】[請求項4について]流量切替回路は、大
流量で液体の供給が可能な主流路管と、小流量で液体の
供給が可能な副流路管と、主流路管中に介設される流量
切替弁とからなる。これにより、大流量と小流量とを容
易に切り替えることができる。
【0022】[請求項5について]ワーク用タンク側の
第1立設部に第1検査管の基端を斜め下方向から接続
し、マスタ用タンク側の第2立設部に第2検査管の基端
を斜め下方向から接続している。これにより、泡を抱え
た液体が第1検査管や第2検査管内に入らずにドレイン
から排出されるので正確に計測を行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例(請求項1、
4、5に対応)を、図1、図2に基づいて説明する。気
密検査装置Aの構成を図1に示す。1は検査する燃料噴
射ノズル2を収納するワーク用タンクである。ワーク用
タンク1の下部には、給液弁3を途中に配設した、洗浄
用油4を供給するための油供給管5が接続されている。
【0024】そして、この油供給管5の上流端には、主
流路管6と副流路管7とを有し、主流路管6に流量切替
弁8を介設した流量切替回路9が接続され、更に流量切
替回路9の上流端にはポンプ10を設けた、貯留槽(図
示せず)に臨む油吸引パイプ11が接続されている。
【0025】12は気密が完全なマスタである燃料噴射
ノズル13を収納するマスタ用タンクである。マスタ用
タンク12の下部には、給液弁14を途中に配設した油
供給管15が接続されている。そして、この油供給管1
5の上流端には、上述した流量切替回路9が接続されて
いる。
【0026】16は連通管であり、ワーク用タンク1の
天板から上方に延設する第1立設部17と、マスタ用タ
ンク12の天板から上方に延設する第2立設部18と、
立設部17、18間を接続し中間にドレイン19を設け
た接続部20とを有する。そして、連通管16の第1立
設部17には第1排液弁21が介設され、第2立設部1
8には第2排液弁22が介設されている。ドレイン19
は、オーバーフローした洗浄用油4を排液するために設
けられている。
【0027】23は第1検査管であり、基端24を第1
立設部17に斜め下方向から接続した傾斜部25と、水
平に延設する水平部26と、上方に延設する立設部27
とからなる。この第1検査管23の立設部27には第1
センサ側弁28が介設され、第1センサ側弁28より上
方に位置する立設部27には第1の大気開放弁29が接
続されている。更に、第1センサ側弁28より上方の立
設部27の先端は、差圧センサ30の一方他入力部31
に接続されている。
【0028】32は第2検査管であり、基端33を第2
立設部18に斜め下方向から接続した傾斜部34と、水
平に延設する水平部35と、上方に延設する立設部36
とからなる。この第2検査管32の立設部36には第2
センサ側弁37が介設され、第2センサ側弁37より上
方に位置する立設部36には第2の大気開放弁38が接
続されている。更に、第2センサ側弁37より上方の立
設部36の先端は、差圧センサ30の他方側入力部39
に接続されている。
【0029】また、マスタの燃料噴射ノズル13および
検査する燃料噴射ノズル2には、各燃料噴射ノズルの中
空部内に気体を注入するための、加圧弁40を介設した
気体供給管41が接続されている。そして、この気体供
給管41の基端には、気体を導入するためのエアーポン
プ42が配設されている。
【0030】差圧センサ30は第1の検査管23、第2
の検査管32内の圧力差に対応した出力信号を送出し、
該出力信号は増幅器(図示せず)で増幅されて演算装置
(図示せず)に入力される。図示しない制御部は、電磁
式の、加圧弁40、第1の大気開放弁29、第2の大気
開放弁38、給液弁3、14、第1排液弁21、第2排
液弁22、第1センサ側弁28、第2センサ側弁37、
および流量切替弁8と、エアーポンプ42と、ポンプ1
0とを制御する。
【0031】つぎに、気密検査装置Aによる燃料噴射ノ
ズルの気密検査について述べる。 (気密検査の手順) マスタ用タンク12にマスタの燃料噴射ノズル13を
セットする。ワーク用タンク1に、検査する燃料噴射
ノズル2をセットする。 ワーク用タンク1およびマスタ用タンク12を密閉
し、エア注入パイプ41から、マスタの燃料噴射ノズル
13および検査する燃料噴射ノズル2へ気体の導入を開
始する。
【0032】始めは、流量切替回路9を大流量側にし
て、洗浄用油4をワーク用タンク1およびマスタ用タン
ク12に注入する。ドレイン19から洗浄用油4が排液
され始めると、流量切替回路9を小流量側にする。な
お、流量を多く流す時は、センサ側弁は閉じておき小流
量時には開く。 安定状態になると、洗浄用油4の供給を停止する。 その後、第1大気開放弁29、第2大気開放弁38を
閉じ、ワーク側の第1検査管23内の圧力と、マスター
側の第2検査管32内の圧力との差を差圧センサ30で
計測して気密状態を求める。
【0033】(気密検査の具体的な手順)マスタ用タン
ク12にマスタである燃料噴射ノズル13をセットし、
検査する燃料噴射ノズル2をワーク用タンク1内にセッ
トする。なお、マスタの燃料噴射ノズル13の気密性を
チエックする時や検査する製品の種類を変更する時以外
はセットしたままの状態を維持する。
【0034】つぎに、マスタ用タンク12およびワーク
用タンク1を閉じ、気体供給管41の加圧弁40を開い
て、マスタの燃料噴射ノズル13および検査する燃料噴
射ノズル2へ気体の供給を開始する。
【0035】つぎに、給液弁3、14と流量切替弁8と
を開いて、マスタ用タンク12およびワーク用タンク1
に大流量で洗浄用油4を注入する。マスタ用タンク12
およびワーク用タンク1に注入される洗浄用油4は、タ
ンク内の空気を追い出しながら各タンク内に充填されて
いく。
【0036】この時、洗浄用油4の注入状態が悪いと、
洗浄用油4中に空気の泡が発生して計測精度を悪化させ
るので、空気を巻き込まない様に注意して注入する。排
液弁21、22が開弁しているので、洗浄用油4が注入
された時、マスタ用タンク12およびワーク用タンク1
の空気は、ドレイン19から装置外へ排出される。
【0037】マスタ用タンク12およびワーク用タンク
1に洗浄用油4が充填されて、ドレイン19から洗浄用
油4が排出され始めると、流量切替弁8を閉じて洗浄用
油4の注入速度を遅くするとともに、第1センサ側弁2
8、第2センサ側弁37を開放する。安定状態になる
と、ポンプ10を停止し、排液弁21、22を閉じると
ともに加圧弁40を閉じる。
【0038】その後、第1大気開放弁29、第2大気開
放弁38を閉じて、マスター側の第1検査管23とワー
ク側の第2検査管32との圧力差を差圧センサ30で計
測して燃料噴射ノズル2の気密状態を検査する。なお、
検査終了後に、第1センサ側弁28、第2センサ側弁3
7を閉じ、加圧弁40を閉じて、ワーク用タンク1を開
いて燃料噴射ノズル2を取り出す。
【0039】この様に、計測開始時には、マスタ用タン
ク12、ワーク用タンク1、および連通管16内を洗浄
用油4で満たして、第1検査管23内の気体の体積と、
第2検査管32内の気体の体積とが等しくなる様にした
状態で洗浄用油4の注入を行い、排液弁21、22を閉
じて、検査側およびマスタ側に密閉空間を作る。そし
て、検査する燃料噴射ノズル2から漏れ出た気体の量だ
け、第1検査管23内の気体圧力が上昇して、マスタ側
の第2検査管32内の気体圧力とに圧力差が生じること
から、所定時間における圧力差を計測して漏れ量を算出
している。
【0040】このため、正確な計測を行うためには、計
測前における、マスタ側の第2検査管32内の気体の容
積と検査する側の第1検査管23内の気体の容積とが等
しいことが条件である。そこで、従来は、液面の変動が
起きない様に注入速度を落として洗浄用油4を注入して
いたので計測に長い時間がかかっていた。
【0041】本発明の気密検査装置Aでは、第1検査管
23、第2検査管32に第1センサ側弁28、第2セン
サ側弁37を設け、且つ、油供給管5、15の上流端
に、主流路管6と副流路管7と、主流路管6中に介設さ
れる流量切替弁8とを有する流量切替回路8を設けてい
る。
【0042】そして、ワーク用タンク1およびマスタ用
タンク2への洗浄用油4の充填が完了するまでは、流量
切替弁8を開弁状態して速い流入速度で各タンクに洗浄
用油4を注入するとともに、速い速度で注入しても液面
が変動しない様にセンサ側弁28、37を閉弁状態にし
ておく。これにより、泡の発生を最小限に抑えて、短時
間にワーク用タンク1およびマスタ用タンク12へ洗浄
用油4を充填することができる。
【0043】洗浄用油4が充填されると流量切替弁8を
閉じて注入速度を遅くするとともに、センサ側弁28、
37を開いて液面の変動を無くしている。なお、低速注
入により、液中に泡を有する液体をドレイン19から排
出することができる。
【0044】そして、マスタ用タンク12とワーク用タ
ンク1と連通管16により連通させて洗浄用油4を自由
に移動可能にし、第1大気開放弁29、第2大気開放弁
38を開弁して、マスタ側の第2検査管32の液面と、
ワーク側の第1検査管23の液面とを精度良く一致させ
ている。その後、排液弁21、22を閉じ、第1大気開
放弁29、第2大気開放弁38を閉じて計測を行えば、
精度良く漏れ量を求めることができる。
【0045】更に、図2に示す様に、ワーク用タンク1
側の第1立設部17に、第1検査管23を斜め下方向か
ら接続し、マスタ用タンク12側の第2立設部18に検
査管32を斜め下方向から接続している。これにより、
泡を抱えた液体が第1検査管23、第2検査管32内に
入らず、ドレイン19から排出されるので正確に計測が
行える。
【0046】つぎに、本発明の第2実施例(請求項1、
2、3、4、5に対応)を、図3、図4に基づいて説明
する。気密検査装置Bの構成を図3に示す。気密検査装
置Bは、下記の点が気密検査装置Aと異なる。気密検査
装置Bは、第1大気開放弁29より上方に位置する第1
検査管23に、較正具43と、シリンジ44とを接続し
ている。
【0047】第1大気開放弁29より上方の第1検査管
23に接続される補正具43は、ダイヤフラム45を有
し、第1検査管23の気体部分に、固定した体積変化を
与えるためのものである。シリンジ44は、リニアモー
タ48に連結されて駆動するピストン46と、ピストン
46が慴動するシリンダ47とにより構成される。この
シリンジ44は、第1大気開放弁29より上方の第1検
査管23に接続されている。
【0048】つぎに、気密検査装置Bによる燃料噴射ノ
ズルの気密検査について述べる。(気密検査の手順) (1) マスタ用タンク12にマスタの燃料噴射ノズル13
をセットする。 (2) ワーク用タンク1に、検査する燃料噴射ノズル2を
セットする。 (3) ワーク用タンク1、マスタ用タンク12を密閉し、
エア注入パイプ41から、マスタの燃料噴射ノズル13
および検査する燃料噴射ノズル2に気体の導入を開始す
る。
【0049】(4) 始めは、流量切替回路9を大流量側に
して、洗浄用油4をワーク用タンク1およびマスタ用タ
ンク12に注入する。ドレイン19から洗浄用油4が排
液され始めると、流量切替回路9を小流量側にして、洗
浄用油4をワーク用タンク1およびマスタ用タンク12
に注入する。なお、流量を多く流す時は、センサ側弁2
8、37は閉じておき、小流量時には開く。
【0050】(5) 安定状態になると、洗浄用油4の供給
を停止する。 (6) その後、第1大気開放弁29、第2大気開放弁38
を閉じる。 (7) 較正具43の作動回路側を加圧する。 (8) ワーク側の第1検査管23とマスタ側の第2検査管
32との圧力差を差圧センサ30で計測する。 (9) 挿入容量と圧力との関係により、検査する燃料噴射
ノズル2からの漏れ量を算出する。
【0051】(気密検査の具体的な手順)各行程におけ
る弁開閉や作動は下記に示すタイミング表に基づいて成
される。
【0052】
【表1】
【0053】マスタ用タンク12にマスタである燃料噴
射ノズル13をセットし、検査する燃料噴射ノズル2を
ワーク用タンク1内にセットする(表1のワークセッ
ト)。なお、マスタの燃料噴射ノズル13の気密性をチ
エックする時や検査する製品の種類を変更する時以外は
セットしたままの状態を維持する。
【0054】つぎに、マスタ用タンク12およびワーク
用タンク1を閉じ、気体供給管41の加圧弁40を開い
て、マスタの燃料噴射ノズル13および検査する燃料噴
射ノズル2へ気体の供給を開始する(表1の準備1)。
【0055】つぎに、給液弁3、14と流量切替弁8と
を開いて、マスタ用タンク12およびワーク用タンク1
に大流量で洗浄用油4を注入する(表1の給液多)。マ
スタ用タンク12およびワーク用タンク1に注入される
洗浄用油4は、タンク内の空気を追い出しながら各タン
ク内に充填されていく。
【0056】この時、洗浄用油4の注入状態が悪いと、
洗浄用油4中に空気の泡が発生して計測精度を悪化させ
るので、空気を巻き込まない様に注意して注入する。排
液弁21、22が開弁しているので、洗浄用油4が注入
された時、マスタ用タンク12およびワーク用タンク1
の空気は、ドレイン19から装置外へ排出される。
【0057】マスタ用タンク12およびワーク用タンク
1に洗浄用油4が充填されて、ドレイン19から洗浄用
油4が排出され始めると、流量切替弁8を閉じて洗浄用
油4の注入速度を遅くするとともに、第1センサ側弁2
8、第2センサ側弁37を開放する(表1の給液少)。
安定状態になると、ポンプ10を停止し、第1排液弁2
1、第2排液弁22を閉じるとともに加圧弁40を閉じ
る(表1の安定)。
【0058】その後、第1大気開放弁29、第2大気開
放弁38を閉じる(表1の較正動作)。補正具43の作
動回路側を加圧して、ワーク側の第1検査管23内に一
定体積の減少を与えて、第1検査管23内の圧力を増加
させる。これにより、差圧センサ30は、相対的にマス
タ側の第2検査管32内の圧力が減少した様な出力信号
を送出する。
【0059】エアー圧力が加わった状態で、センサ側弁
28、37を開弁状態にした際、ワーク側の燃料噴射ノ
ズル2に漏れがある場合には、気泡によって第1検査管
23の立設部27内の液面が立設部36よりも下がり、
第1検査管23- 第2検査管32間の差圧は図4の計測
1の状態になる。そして、また、加圧弁40を閉じてエ
アー圧力を止めると、ワーク側の燃料噴射ノズル2から
気泡が出なくなるので、第1検査管23- 第2検査管3
2間の差圧は図4の計測2の状態になる。
【0060】この一定の体積変化と差圧変化とから、マ
スター側の第2検査管32内の気体体積と、ワーク側の
第1検査管23内の気体体積とが正確に求められる。こ
のため、気密検査をする毎に、毎回、補正具43を作動
させて、検査時における、マスタ側の第2検査管32内
の気体体積とワーク側の第1検査管23内の気体体積と
を求めることにより、燃料噴射ノズル2の正確な漏れ量
を計測することができる。
【0061】つぎに、シリンジ44による気密検査装置
Bの精度チェックについて述べる。ワーク用タンク1
に、検査するワークの代わりに漏れが無い燃料噴射ノズ
ルをセットし、リニアモータ48を作動させて、ピスト
ン46を定速度で右方向へ動かすことにより疑似漏れを
作ることができる。これにより、多種類の精度確認を短
時間に行うことができる。
【0062】以下に、具体例を示す。シリンジ44によ
り一定容積を検査管内に入れ、その時の差圧センサ30
の出力と、固定の容積変化を与える補正具43を作動さ
せた時の差圧センサ30の出力とから補正具43の容積
を求めることができる。
【0063】例えば、シリンジ44で、0.05cc入
れた時に、差圧計の出力が5Vであったとする。補正具
43を作動させてた時の差圧センサ30の出力が1Vと
すると、補正具43の容積は0.01ccであることが
分かる。
【0064】通常の検査時に、補正具43を作動させる
ことにより、第1検査管23に一定容積を入れた時の差
圧センサ30の出力から、どれだけの容積が入ったら、
差圧センサ30がどれだけの出力を出すかが分かる。こ
れにより、通常の検査時に、差圧センサ30から出た出
力により、どれだけの容積変化があったか分かる。これ
に検査時間を考慮すれば、何cc/分の漏れが有るのが
分かる。
【0065】例えば、通常検査時に、補正具43を作動
させることにより差圧センサ30の出力が1V出たと
し、通常の検査時において差圧計30の出力が6秒間で
0.1V出たとすると、漏れ量は下記に示す様に0.0
1cc/分であることが分かる。
【0066】{0.01/(1/0.1)}×(60/
6)=0.01
【0067】ワークからの漏れをシリンジ44で作る
(疑似漏れ)ことができる。上記と同じ様に測定すれ
ば、漏れ量が測定でき、一定量漏らした時の繰り返しを
見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る気密検査装置の構成
図である。
【図2】その気密検査装置の要部拡大図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る気密検査装置の構成
図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る気密検査装置におい
て差圧計の出力値の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ワーク用タンク 2 燃料噴射ノズル(ワーク) 3 第1給液弁 5 油供給管 6 主流路管 7 副流路管 8 流量切替弁 9 流量切替回路 10 ポンプ(液体供給源) 14 第2給液弁 15 油供給管 16 連通管 17 第1立設部 18 第2立設部 19 ドレイン 20 接続部 21 第1排液弁 22 第2排液弁 23 第1検査管 24、33 基端 28 第1センサ側弁 29 第1の大気開放弁 30 差圧センサ 31 一方側入力部 32 第2検査管 37 第2センサ側弁 38 第2の大気開放弁 39 他方側入力部 40 加圧弁 41 気体供給管 42 エアーポンプ(気体供給源) 43 補正具 44 シリンジ 45 ダイヤフラム 46 ピストン 47 シリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に中空部を有するワークを収納する
    ためのワーク用タンクと、 中空部の気密が完全なマスタを収納するためのマスタ用
    タンクと、 前記ワーク用タンクの最上部から上方に延設する第1立
    設部、前記マスタ用タンクの最上部から上方に延設する
    第2立設部、および各立設部間を接続し中間にドレイン
    を設けた接続部を有する連通管と、 この連通管のワーク用タンク側およびマスタ用タンク側
    に設けた、第1排液弁および第2排液弁と、 ワーク用タンク側の前記第1立設部に基端を接続し、末
    端方向が上方に延設する第1検査管と、 この第1検査管に介設される第1センサ側弁と、 この第1センサ側弁より上方に位置する前記第1検査管
    に接続される第1の大気開放弁と、 マスタ用タンク側の前記第2立設部に基端を接続し、末
    端方向が上方に延設する第2検査管と、 この第2検査管に介設される第2センサ側弁と、 この第2センサ側弁より上方に位置する前記第2検査管
    に接続される第2の大気開放弁と、 前記第1検査管の末端に一方側入力部を接続し、前記第
    2検査管の末端に他方側入力部を接続した差圧センサ
    と、 途中に加圧弁を介設し、上流端を気体供給源に接続し、
    下流端を前記ワークおよび前記マスタの各中空部に接続
    した気体供給管と、 先端が前記ワーク用タンクの下部に接続され、途中に第
    1給液弁を介設した第1液体供給管と、 先端が前記マスタ用タンクの下部に接続され、途中に第
    2給液弁を介設した第2液体供給管と、 後端を液体供給源に接続し、先端を各液体供給管の後端
    に接続した、流量を切り替えるための流量切替回路とを
    備え、 前記加圧弁を開弁状態にして各中空部への気体の注入を
    開始するとともに、前記第1、第2排液弁、および前記
    第1、第2給液弁を開弁状態にして前記ワーク用タンク
    および前記マスタ用タンクに液体を注入するにあたり、
    最初は前記流量切替回路を大流量側にするとともに前記
    第1、第2センサ側弁を閉弁状態にして高速度で注入
    し、 前記ドレインから前記液体が排液され始めると、前記流
    量切替回路を小流量側にするとともに前記第1、第2セ
    ンサ側弁を開弁状態にして低速度で注入し、 安定状態になると、前記第1、第2排液弁を閉弁状態、
    前記第1、第2給液弁を閉弁状態にし、 その後、前記第1、第2の大気開放弁を閉弁状態にし
    て、第1検査管内の圧力と第2検査管内の圧力差を前記
    差圧センサにより計測して前記検査体の気密性を検査す
    る気密検査装置。
  2. 【請求項2】 第1検査管内の容積を所定量減少させる
    ための補正具を前記第1センサ側弁より上方の前記第1
    検査管に接続し、 前記液体を低速度で注入して安定状態になると、前記第
    1、第2排液弁を閉弁状態、前記第1、第2給液弁を閉
    弁状態にし、 その後、第1、第2の大気開放弁を閉弁状態にして前記
    補正具を作動させて、所定量の容積変化の減少から各検
    査管内の気体容積を求める容積検出動作を実施する請求
    項1記載の気密検査装置。
  3. 【請求項3】 アクチュエータにより駆動されるピスト
    ンと、該ピストンが慴動するシリンダとにより構成され
    るシリンジを、前記第1センサ側弁より上方の前記第1
    検査管に接続し、 前記ワーク用タンクに中空部の気密が完全なワークを収
    納し、 前記アクチュエータを作動させて測定精度の確認動作を
    実施する請求項1記載の気密検査装置。
  4. 【請求項4】 前記流量切替回路は、大流量で液体の供
    給が可能な主流路管と、小流量で液体の供給が可能な副
    流路管と、主流路管中に介設される流量切替弁とからな
    る請求項1乃至請求項3記載の気密検査装置。
  5. 【請求項5】 ワーク用タンク側の前記第1立設部に前
    記第1検査管の基端を斜め下方向から接続し、マスタ用
    タンク側の前記第2立設部に前記第2検査管の基端を斜
    め下方向から接続した請求項1乃至請求項4記載の気密
    検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110411680A (zh) * 2019-06-28 2019-11-05 西安中车永电电气有限公司 一种用于密闭式液冷系统的注排液及压力检测装置

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CN110411680A (zh) * 2019-06-28 2019-11-05 西安中车永电电气有限公司 一种用于密闭式液冷系统的注排液及压力检测装置

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