JP2000337224A - エンジン制御装置 - Google Patents

エンジン制御装置

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JP2000337224A
JP2000337224A JP11148252A JP14825299A JP2000337224A JP 2000337224 A JP2000337224 A JP 2000337224A JP 11148252 A JP11148252 A JP 11148252A JP 14825299 A JP14825299 A JP 14825299A JP 2000337224 A JP2000337224 A JP 2000337224A
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valve
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opening coil
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JP11148252A
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Yoshitaka Tokunaga
▲吉▼孝 徳永
Shoji Sasaki
昭二 佐々木
Kenji Tabuchi
憲司 田渕
Katsuya Koyama
克也 小山
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開弁用と開弁保持用との2つのソレノイドコ
イルを有するインジェクタを備えたエンジン制御装置に
おいて、インジェクタのソレノイドコイルに流れる電流
を検出するとともに、ソレノイドコイルの電流の遮断時
に発生する逆起電力によるノイズの影響をなくして、安
定した燃料噴射を行うエンジン制御装置を提供する。 【解決手段】 開弁用のコイルと保持用のコイルとを有
する燃料噴射弁を備え、前記開弁用コイルに流れる電流
を検出する開弁用コイル電流検出手段と、該検出した電
流値から前記保持用コイルの通電時間を制御する保持用
コイル通電時間制御手段とを備え、該保持用コイル通電
時間制御手段は、前記開弁用コイルの通電が遮断された
後であって前記保持用コイルの通電が遮断される前に、
前記開弁用コイル電流検出手段からの信号を読込んでな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン制御装置
に係り、特に、開弁用と保持用との2つのコイルを有す
る燃料噴射弁の燃料を制御するエンジン制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の筒内噴射エンジンの燃料噴射弁
(インジェクタ)は、演算装置からの信号に基づいて各
気筒内に燃料を噴射するものであり、該インジェクタ
は、ソレノイドコイル、プランジャロッド、ニードル弁
等から構成され、前記ソレノイドコイルに電流が流れる
と、前記プランジャロッドが吸引され、該プランジャロ
ッドと一体のニードル弁が噴射口を開くことによってエ
ンジンの気筒内に燃料を直接噴射するものである。
【0003】また、前記インジェクタによる燃料噴射
は、ピストンの圧縮行程で噴射するものであるので、該
インジェクタに供給される燃料の圧力は相当の高圧にな
る。よって、該高圧下においても前記プランジャロッド
を引上げて燃料噴射が行えるようにするためには、前記
ソレノイドコイルに生ずる起磁力を大きくしなければな
らない。
【0004】従来のインジェクタによる前記起磁力の確
保は、ソレノイドコイルに供給される電圧を高電圧にす
ることによって行われている。一方、低抵抗なソレノイ
ドコイルを用いることによっても前記起磁力を確保する
ことが提案されている。しかし、このような低抵抗なソ
レノイドコイルのみを使用すると、通電のための消費電
力が大きくなり、該ソレノイドコイルの発熱量も大とな
るという問題があることから、開弁させるための低抵抗
なソレノイドコイル(開弁用コイル)のほか、この開弁
状態を保持するための高抵抗なソレノイドコイル(保持
用コイル)を備えた構成等のインジェクタが提案されて
いる。例えば、高圧電源から該ソレノイドコイルに通断
制御を行って起動(開弁)電流及び保持電流を供給する
手段がある。これは、ソレノイドコイルに大きな電流を
流してインジェクタを開弁した後、その開弁状態を保持
するために、該ソレノイドコイルに小さく一定の電流を
流したエンジン制御装置である(特開平8−26105
1号公報参照)。
【0005】該2つのソレノイドコイルを持つ構成とし
たインジェクタの技術は、開弁時に大きな起磁力を確保
できるとともに、その後の保持時には消費電力を小さく
できるので、例えば、バッテリ電圧で駆動する方式の場
合においても、電力の低減を図ることができる。また、
前記開弁時と保持時とに分けて2つのソレノイドを備え
たインジェクタを駆動する技術には、インジェクタに流
れる電流を検出し、それをインジェクタの特性補正に用
いるべく制御することが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記2つの
ソレノイドコイルを持つ構成としたインジェクタの技術
は、検出された電流値に基づいて噴射時間及び噴射量を
補正して制御するものであるので、インジェクタの開弁
用コイル及び保持用コイルに対する通電を遮断すると
き、該遮断によって発生する逆起電圧に起因するノイズ
を取込んでしまうおそれがあり、該ノイズを取込むと、
保持用コイルの補正時間に誤りが生じ、燃料噴射に影響
を与えることから、該ノイズによる影響を受けないよう
にすることが必要である。
【0007】しかし、前記従来技術は、電流値を一定値
以上に保持する方式であり、すなわち、保持可能な電流
値の範囲内においては、電流値が多少変動してもインジ
ェクタの噴射特性に与える影響を少なくするものである
ので、ノイズによる影響については格別の配慮がなされ
ていないものである。
【0008】本発明は、前記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、開弁用と開弁保持用
との2つのソレノイドコイルを有するインジェクタを備
えたエンジン制御装置において、インジェクタのソレノ
イドコイルに流れる電流を検出するとともに、ソレノイ
ドコイルの電流の遮断時に発生する逆起電力によるノイ
ズの影響をなくして、安定した燃料噴射を行うエンジン
制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明のエンジン制御装置は、基本的には、開弁用のコ
イルと保持用のコイルとを有する燃料噴射弁を備え、前
記開弁用コイルに流れる電流を検出する開弁用コイル電
流検出手段と、該検出した電流値から前記保持用コイル
の通電時間を制御する保持用コイル通電時間制御手段と
を備え、該保持用コイル通電時間制御手段は、前記開弁
用コイルの通電が遮断された後であって前記保持用コイ
ルの通電が遮断される前に、前記開弁用コイル電流検出
手段からの信号を読込むことを特徴としている。
【0010】前記の如く構成された本発明のエンジン制
御装置は、燃料噴射弁の保持用コイルの通電遮断前の信
号を検出しているので、逆起電圧に起因して発生するノ
イズの影響を受けることなく保持用コイルの通電時間を
制御することができる。また、本発明のエンジン制御装
置の具体的態様は、前記保持用コイル通電時間制御手段
は、前記開弁用コイルの通電の遮断後から該開弁用コイ
ルが開弁に要する時間の経過後に、前記開弁用コイル電
流検出手段からの信号を読込むこと、又は前記開弁用コ
イル電流検出手段は、電流検出抵抗と、差動増幅手段
と、反転手段と、ホールド手段と、基準電圧発生手段と
からなり、前記保持用コイル通電時間制御手段は、前記
開弁用コイル電流検出手段の前記ホールド手段による最
大電圧と、該開弁用コイル電流検出手段の前記基準電圧
発生手段による基準電圧との差から算出される電圧値で
前記保持用コイルの通電時間を制御することを特徴とし
ている。
【0011】さらに、前記基準電圧発生手段による基準
電圧は、前記開弁用コイル及び前記保持用コイルに対す
る電流が遮断されているときに読込むこと、又は前記基
準電圧発生手段による基準電圧は、エンジン回転センサ
からの信号が出力されたときに読込むことを特徴として
いる。 さらにまた、前記開弁用コイル電流検出手段
は、エンジンの気筒数よりも少ない数であることを特徴
としている。前記の如く構成された本発明のエンジン制
御装置によって、保持用コイル通電時間をより確実に制
御することができる。
【0012】さらに、本発明のエンジン制御装置の他の
具体的態様は、前記燃料噴射弁に対する燃料噴射時間及
び燃料噴射量を算出する燃料噴射算出手段を備え、前記
保持用コイル通電時間制御手段は、前記開弁用コイル電
流検出手段からの信号に基づいて前記保持用コイルの通
電時間の補正値を算出し、該補正値は、前記開弁用コイ
ルの通電の遮断後から該開弁用コイルが開弁に要する時
間の経過後に読込む前記開弁用コイル電流検出手段から
の信号と、前記開弁用コイルの通電が開始される前の前
記開弁用コイル電流検出手段からの信号とから算出され
ていることを特徴としている。前記の如く構成された本
発明のエンジン制御装置によって、保持用コイルの通電
を遮断するに発生するノイズの影響を受けることなく、
安定したインジェクタ特性の補正をすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明に係るエ
ンジン制御装置の一実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態のエンジン制御装置1を含む燃料噴
射制御システムの構成を示し図2は、該燃料噴射制御シ
ステムに制御されるインジェクタ7の縦断面図を示して
いる。
【0014】該燃料噴射制御システムは、エンジン制御
装置1と、エンジン回転数を検出するエンジン回転セン
サ2及びシリンダ内吸入空気量を検出するエアフロセン
サ3等のセンサ群と、エンジンに燃料を供給するインジ
ェクタ7等からなり、該インジェクタ7は、開弁用コイ
ル8及び保持用コイル9の2つのソレノイドコイルと、
プランジャロッド12等から構成され、開弁用コイル8
は低抵抗なソレノイドコイルであり、保持用コイル9は
その開弁状態を保持するための高抵抗なソレノイドコイ
ルである。前記インジェクタ7が該2つのソレノイドコ
イルを持つことによって、開弁時には大きな起磁力を確
保できるとともに、その後の保持時には消費電力を小さ
くでき、バッテリ電圧による駆動においても、その負担
の低減を図ることができるものである。
【0015】前記エンジン制御装置1は、CPU4と、
開弁用コイル駆動回路5と、保持用コイル駆動回路6
と、開弁用コイル電流検出回路10と、保持用コイル断
線検出回路11とから構成され、前記CPU4は、前記
エンジン回転センサ2及びエアフロセンサ3等の各種セ
ンサからの検出信号2a、3aのほか、開弁用コイル電
流検出回路10及び保持用コイル断線検出回路11から
の検出信号10a、11aを取込み、該検出信号2a、
3a、10a、11aに基づいて燃料噴射時間・噴射量
を演算し、その演算結果を開弁用信号5a、保持用コイ
ル用信号6aで開弁用コイル駆動回路5、保持用コイル
駆動回路6に出力して前記インジェクタ7の開弁時間を
制御しており、インジェクタ7の開弁時には信号線8a
を介して開弁用コイル8を通電し、その開弁後の状態を
保持するため、信号線9aを介して保持用コイル9を通
電する。
【0016】そして、開弁用コイル8に流れた電流8a
1は、開弁用コイル駆動回路5を介して開弁用コイル電
流検出回路10で検出・処理された後、該開弁用コイル
検出信号10aとしてCPU4に入力される。保持用コ
イル断線検出回路11は、保持用コイル9が正常に駆動
しているかを検出するためのものであり、保持用コイル
駆動回路6から出力された結果の保持用コイル断線検出
信号11aとしてCPU4に入力される。なお、前記エ
ンジン制御装置1は、図示省略しているが、入力回路、
A/D変換部、中央演算部、ROM、RAM、及び出力
回路等とを含んだ構成とされている。
【0017】図3は、開弁用信号5aとプランジャロッ
ド12との関係を示し、インジェクタ7の駆動時のディ
レイ時間を示すタイミングチャートである。開弁用コイ
ル8は、CPU4から出力された開弁用信号5aによっ
て通電され、プランジャロッド12を吸引するが、開弁
電流8a1は、ある時定数をもって上昇していくもの
の、前述のような高圧の下ではプランジャロッド12が
実際に動き始めてインジェクタ7が開弁するまでには、
ディレイ時間tdが必要になる。すなわち、正確な開弁
電流8a1を検出するには、該ディレイ時間tdの経過
以降の電流値を検出する必要があることを示している。
図4は、開弁用コイル8に流れる開弁電流8a1と開
弁までのディレイ時間tdとの関係を示す特性図であ
る。
【0018】該図4に示すように、インジェクタ7が開
弁するまでのディレイ時間tdは、開弁電流8a1の大
きさにより変化し、開弁電流8a1が大きいとディレイ
時間tdは短くなり、開弁電流8a1が小さいとディレ
イ時間tdは長くなる傾向にあることが分かる。したが
って、例えば、開弁用コイル8に流れる電流値が、通常
i1であるとき、開弁に要する時間はtd1になるが、
バッテリ電圧等の車輌状態の条件が変わる場合には、開
弁用コイル8に流れる電流値がi2に変わるので、その
ときの開弁に要する時間はtd2となり、この場合に
は、通常のときに比べて開弁までtd1−td2の時間
差が生ずる。よって、該時間差を考慮しなければ適切な
燃料噴射時間を確保できないことから、インジェクタ特
性を補正する手段が必要になる。
【0019】図5は、該インジェクタ特性の補正方法を
説明するタイミングチャートである。エンジンの各気筒
に対する燃料噴射は、開弁用コイル8を通電し、開弁後
に適正時間・量の噴射が行われなければならない。しか
し、開弁用信号5aと開弁電流8a1との間にはディレ
イ時間tdがあるので(図3参照)、前回の算出結果に
基づいた噴射時間・噴射量の値と今回の噴射時間・噴射
量の値とは各ディレイ時間tdの変化を考慮して算出さ
れなければならず、保持用コイル9の駆動時間は、該各
ディレイ時間tdの変化分Δtdだけ補正して適正時間
・量の噴射を行う必要がある。
【0020】したがって、補正方法には、開弁用信号5
aが所定時間出力されるものとし、該時間経過時である
開弁電流8a1の遮断直前の電流値8a1をモニタし、
該モニタされた開弁電流8a1が、開弁用コイル電流検
出回路10を介して処理された後にCPU4に取込ま
れ、該電流値に対応したディレイ時間tdを図4の特性
から算出した後、前回のディレイ時間との差から補正時
間Δtdを算出する。そして、該補正時間Δtdを保持
用信号6aに付加(あるいは削除)することによって、
インジェクタ特性を補正する最適な燃料噴射時間を得る
ことができる。
【0021】図6は、開弁用コイル電流検出回路10の
内部構成図と該開弁用コイル電流検出回路10と開弁用
駆動回路5等との関係図である。CPU4から出力され
た開弁用信号5aは、開弁用駆動回路5に入力されて開
弁用コイル8を駆動し、開弁電流8a1は、開弁用駆動
回路5を介して開弁用コイル電流検出回路10に入力さ
れる。
【0022】前記開弁用コイル電流検出回路10は、電
流検出抵抗13と、差動増幅回路14と、反転回路15
と、ホールド回路16と、ワンショット回路17と、基
準電圧発生回路18とからなり、該開弁用コイル電流検
出回路10に入力された開弁電流8a1は、まず電流検
出抵抗13に流れ込んで電圧に変換され、該電流検出抵
抗13の両端の電圧が差動増幅回路14に入力される。
該差動増幅回路14は、電流検出抵抗13のグランドに
ノイズが乗ってもそのノイズ分を除去して電流値を検出
することができるものである。反転回路15は、差動増
幅回路14の出力が、ある基準電圧を境にプラス電位の
入力に対してマイナス電圧を出力するという反転特性を
有するものであるため、基準電圧発生回路18の出力電
圧18aを基準にして、再び反転させるための回路であ
る。
【0023】ホールド回路16は、開弁電流8a1をC
PU4に取込むために、設定された一定時間の間、開弁
電流8a1の最大値を保持することができる回路であ
る。ワンショット回路17は、ホールド回路16におけ
るホールド時間を決めるための回路であり、開弁用信号
5aをトリガとして所定時間のパルス信号を出力するも
のである。
【0024】なお、前記開弁用コイル電流検出回路10
は、同時には噴射されない他の気筒のインジェクタ7に
流れる開弁電流8a1を検出することもできる。つま
り、開弁用コイル電流検出回路10は、1本のインジェ
クタに流れる開弁電流8a1を検出し、複数本同時に流
れる電流までは考慮していないが、前記インジェクタ7
は、各々気筒毎に設けられており、噴射の順番は各気筒
によって異なるのが通常である。そして、開弁用コイル
8の駆動時間は、非常に短いために別の気筒と同時に通
電されることはないことから、通電が行われる毎に該開
弁電流8a1を検出することによって、開弁用コイル電
流検出回路10を気筒数よりも少ない数にすることがで
き、複数の気筒分の各開弁電流8a1を検出することが
できるものである。
【0025】図7は、エンジン制御装置1の主としてC
PU4内の制御ブロック図を示したものであり、燃料噴
射に関する制御ブロック図である。燃料算出手段19
は、前記エンジン回転センサ2、エアフロセンサ3等の
信号をもとに、インジェクタ7の噴射時間及び噴射量と
を算出する。切換手段20は、該噴射時間及び噴射量を
開弁用コイル駆動回路5と保持用コイル駆動回路6とに
切り換えるものである。保持用コイル通電時間制御手段
21は、開弁用コイル電流検出回路10で検出・処理さ
れた電圧値から前記保持用コイル9の通電時間を制御す
るものであり、モニタ電圧読込み手段22と、電流値算
出手段23と、噴射時間補正量算出手段24と、噴射時
間補正手段25とから構成される。
【0026】図8は、開弁用コイル電流検出回路10に
おける具体的な動作を示すタイミングチャートであり、
該タイミングチャートを用いて、図6の開弁用コイル電
流検出回路10の内部構成図及び図7の制御ブロック図
の作動説明をする。開弁用コイル8は、CPU4から出
力された開弁用信号5aによって通電され、開弁電流8
a1は、開弁用コイル電流検出回路10にて検出された
後に保持用コイル通電時間制御手段21で保持用コイル
9の制御に用いられるため、開弁用コイル電流検出回路
10のホールド回路16で開弁電流8a1の最大電圧値
にホールドされた検出信号10aをワンショット回路1
7による時間分出力される。
【0027】ここで、インジェクタ7の保持用コイル9
の通電が遮断されると、保持用駆動回路の信号9aには
逆起電圧が発生し、該逆起電圧がインジェクタ7内の開
弁用コイル8に回り込み、その回り込んだ開弁電流8a
1を検出すると、電流検出回路10にノイズが注入され
てしまうことになる。つまり、図8の円で囲んだAで示
すように、検出信号10aにノイズが発生し、該検出信
号10aのホールド電圧が変化することから、保持用コ
イル通電時間制御手段21で該ノイズの発生時の検出信
号10aを読込むと、間違った開弁電流8a1を読込む
ことになるため、保持用信号6aの補正時間Δtdを誤
設定してしまうことになる。
【0028】したがって、開弁電流8a1を開弁用コイ
ル電流検出回路10にて検出・処理し、保持用コイル通
電時間制御手段21にて検出信号10aを読込むタイミ
ングは、開弁用コイル8の通電が遮断された後であっ
て、保持用コイル9の通電が遮断される前(例えば、モ
ニタa)で行うことにより、保持用コイル9の遮断時に
生ずるノイズの影響をなくしている。図9は、開弁用コ
イル電流検出回路10で基準電圧を検出し、該基準電圧
を保持用コイル通電時間制御手段21で読込むタイミン
グを示すタイミングチャートである。
【0029】電流検出回路10から出力される検出信号
10aは、開弁用コイル8及び保持用コイル9に電流が
流れていない状態では、基準電圧発生回路18から出力
される電圧と同じ電圧Vrefが出力されている。そし
て、開弁用コイル8に開弁電流8a1が流れたときに
は、電圧Vmが検出信号10aとして出力される。すな
わち、図8で説明したタイミングで読込む電圧Vmは、
前記基準電圧Vrefを含んだ電圧であるため、最終的
には、検出電圧Vmから基準電圧Vref分の電圧を減
算する必要がある。
【0030】したがって、基準電圧Vrefのモニタ
は、開弁用コイル8及び保持用コイル9に電流が流れて
いない状態のように電流検出のホールド回路16が働い
ていないタイミングで行う必要がある。本実施形態で
は、エンジン回転センサ2の回転信号2aのタイミング
(例えば、モニタb)で読込むことによって基準電圧V
refのモニタを行っている。図10は、エンジン制御
装置1の動作を示すフローチャートである。
【0031】図8の開弁用コイル駆動信号5aを遮断す
るタイミングで、保持用コイル通電時間制御手段21内
部に割込みを発生させる。そして、その割込みの処理と
して、ステップ1は、検出信号10aをモニタするタイ
ミング(例えば、モニタa)に達するまでの設定時間t
wだけ待機する。本実施形態では、tw=180μsと
している。該設定時間twは、開弁用コイル8の通電を
遮断後であって、保持用コイル9の通電が絶対に遮断さ
れることのない時間に設定している。これにより、検出
信号10aの読込みによるモニタ電圧Vmが正確な値に
なり、かつ、確実に読込むことができる。
【0032】ステップ2は、該設定時間twの経過後、
モニタ電圧読込み手段22で開弁電流モニタ電圧Vmを
読込む。この読込みは、前述のように図示しないA/D
変換で行っている。ステップ3は、前記ステップ2で読
込んだモニタ電圧Vmから、予め異なるタイミングで読
込んでおいたVref(図9参照)分を減算し、真に開
弁用コイル8に流れる電流値Imを電流値算出手段23
で演算する。この計算式は、数1に示す如くである。
【0033】
【数1】Im=(Vm−Vref)/Rm ここで、Rmは、電流検出抵抗13の抵抗値である。
【0034】ステップ4は、前記ステップ3で求めた電
流値Imと、モニタ電圧読込み手段22の基準電圧Vr
efからの電流値Irefとから補正値Δtdを算出す
る。この算出は、図4の特性にしたがって、噴射時間補
正量算出手段24にて行われる。ステップ5は、噴射時
間補正手段25で前記ステップ4で求めた補正値Δtd
を保持用信号6aに付加する。そして割込みの処理を終
了し、インジェクタ7の特性の補正が行われる。以上、
本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前
記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲
に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計にお
いて種々の変更ができるものである。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明のエンジン制御装置は、保持用コイルの通電を遮断す
る際に発生するノイズの影響を受けることなく、安定し
たインジェクタ特性の補正をすることができ、電流誤検
出をなくすとともに、正常な燃料パルス幅のフィードバ
ック制御をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のエンジン制御装置を備えた燃料噴
射制御システムの構成図。
【図2】図1の燃料噴射制御システムに制御されるイン
ジェクタの縦断面図。
【図3】図2のインジェクタ駆動時のディレイ時間を示
すタイミングチャート。
【図4】図2のインジェクタの開弁用コイルに流れる開
弁電流と開弁までのディレイ時間との関係を示す特性
図。
【図5】図3のインジェクタ特性の補正方法を説明する
タイミングチャート。
【図6】図1の開弁用コイル電流検出回路の内部構成
図、及び該開弁用コイル電流検出回路と開弁用駆動回路
等との関係図。
【図7】図1のエンジン制御装置の制御ブロック図。
【図8】図1の開弁用コイル電流検出回路のタイミング
チャート。
【図9】図1の開弁用コイル電流検出回路、及び保持用
コイル通電時間制御手段のタイミングチャート。
【図10】図1のエンジン制御装置の動作フローチャー
ト。
【符号の説明】
1…エンジン制御装置 2…エンジン回転センサ 7…燃料噴射弁(インジェクタ) 8…開弁用コイル 9…保持用コイル 10…開弁用コイル電流検出手段 13…電流検出抵抗 14…差動増幅手段 15…反転手段 16…ホールド手段 18…基準電圧発生手段 19…燃料噴射算出手段 21…保持用コイル通電時間制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 昭二 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 田渕 憲司 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小山 克也 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AB02 AD12 BA00 CC05U CC06U CC14 CD25 CD26 CE25 CE29 DA01 DC00 DC09 DC11 3G301 HA01 HA04 HA06 JA09 JA14 LC01 LC10 MA11 NA06 NA09 NB01 NB07 ND02 NE22 PA01Z PB03A PB03Z PE01Z PG02Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開弁用のコイルと保持用のコイルとを有
    する燃料噴射弁を備えたエンジン制御装置において、 前記エンジン制御装置は、前記開弁用コイルに流れる電
    流を検出する開弁用コイル電流検出手段と、該検出した
    電流値から前記保持用コイルの通電時間を制御する保持
    用コイル通電時間制御手段とを備え、 前記保持用コイル通電時間制御手段は、前記開弁用コイ
    ルの通電が遮断された後であって前記保持用コイルの通
    電が遮断される前に前記開弁用コイル電流検出手段から
    の信号を読込むことを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 【請求項2】 前記保持用コイル通電時間制御手段は、
    前記開弁用コイルの通電の遮断後から該開弁用コイルが
    開弁に要する時間の経過後に前記開弁用コイル電流検出
    手段からの信号を読込むことを特徴とする請求項1記載
    のエンジン制御装置。
  3. 【請求項3】 前記開弁用コイル電流検出手段は、電流
    検出抵抗と、差動増幅手段と、反転手段と、ホールド手
    段と、基準電圧発生手段とからなり、 前記保持用コイル通電時間制御手段は、前記開弁用コイ
    ル電流検出手段の前記ホールド手段による最大電圧と、
    該開弁用コイル電流検出手段の前記基準電圧発生手段に
    よる基準電圧との差から算出される電圧値で前記保持用
    コイルの通電時間を制御することを特徴とする請求項1
    又は2記載のエンジン制御装置。
  4. 【請求項4】 前記基準電圧発生手段による基準電圧
    は、前記開弁用コイル及び前記保持用コイルに対する電
    流が遮断されているときに読込むことを特徴とする請求
    項3記載のエンジン制御装置。
  5. 【請求項5】 前記基準電圧発生手段による基準電圧
    は、エンジン回転センサからの信号が出力されたときに
    読込むことを特徴とする請求項3又は4記載のエンジン
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記開弁用コイル電流検出手段は、エン
    ジンの気筒数よりも少ない数であることを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれか一項に記載のエンジン制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記エンジン制御装置は、前記燃料噴射
    弁に対する燃料噴射時間及び燃料噴射量を算出する燃料
    噴射算出手段を備え、 前記保持用コイル通電時間制御手段は、前記開弁用コイ
    ル電流検出手段からの信号に基づいて前記保持用コイル
    の通電時間の補正値を算出し、該補正値は、前記開弁用
    コイルの通電の遮断後から該開弁用コイルが開弁に要す
    る時間の経過後に読込む前記開弁用コイル電流検出手段
    からの信号と、前記開弁用コイルの通電が開始される前
    の前記開弁用コイル電流検出手段からの信号とから算出
    されていることを特徴とする請求項1記載のエンジン制
    御装置。
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