JP2000333991A - 吸収性物品 - Google Patents
吸収性物品Info
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- JP2000333991A JP2000333991A JP11149672A JP14967299A JP2000333991A JP 2000333991 A JP2000333991 A JP 2000333991A JP 11149672 A JP11149672 A JP 11149672A JP 14967299 A JP14967299 A JP 14967299A JP 2000333991 A JP2000333991 A JP 2000333991A
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- JP
- Japan
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- top sheet
- slantingly
- absorbent article
- seconds
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- Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 吸収速度が速く、逆戻り量の少なく、着用者
の姿勢に左右されない吸収力を持つ吸収性物品を提供す
る。 【解決手段】 液透過性のトップシートと、液不透過性
のバックシートと、前記両シート間に配置された吸収体
とを有してなり、トップシートの着用者の肌に接する面
の傾斜流れ時間が、0〜2.5秒であり、かつ、該トッ
プシート反対面の傾斜流れ時間が2.5〜10秒である
吸収性物品。
の姿勢に左右されない吸収力を持つ吸収性物品を提供す
る。 【解決手段】 液透過性のトップシートと、液不透過性
のバックシートと、前記両シート間に配置された吸収体
とを有してなり、トップシートの着用者の肌に接する面
の傾斜流れ時間が、0〜2.5秒であり、かつ、該トッ
プシート反対面の傾斜流れ時間が2.5〜10秒である
吸収性物品。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙おむつ等の失禁補助
製品、生理用品等の吸収性物品に関し、さらに詳しく
は、吸収特性を改善すると共に、着用者への皮膚刺激性
を改善したトップシートを用いた吸収性物品に関するも
のである。
製品、生理用品等の吸収性物品に関し、さらに詳しく
は、吸収特性を改善すると共に、着用者への皮膚刺激性
を改善したトップシートを用いた吸収性物品に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、紙おむつ等の失禁補助製品や生
理用品等の吸収性物品のトップシートとしてはポリオレ
フィン樹脂あるいはポリエステル樹脂等の疎水性繊維か
らなる不織布が用いられており、これら疎水性繊維に透
水性を改善する種々の試みがなされている。これら疎水
性ポリマーを含む繊維製品の透水性改善方法としては、
(イ)透水性化合物を繊維製品表面に塗布させる方法、
(ロ)透水性化合物を繊維製品表面にグラフト重合する
方法、(ハ)繊維製品を薬液あるいは低温プラズマなど
で処理して、繊維製品表面に親水基を形成させる方法、
または(ニ)透水性化合物をポリマー中に添加する方法
等が知られている。
理用品等の吸収性物品のトップシートとしてはポリオレ
フィン樹脂あるいはポリエステル樹脂等の疎水性繊維か
らなる不織布が用いられており、これら疎水性繊維に透
水性を改善する種々の試みがなされている。これら疎水
性ポリマーを含む繊維製品の透水性改善方法としては、
(イ)透水性化合物を繊維製品表面に塗布させる方法、
(ロ)透水性化合物を繊維製品表面にグラフト重合する
方法、(ハ)繊維製品を薬液あるいは低温プラズマなど
で処理して、繊維製品表面に親水基を形成させる方法、
または(ニ)透水性化合物をポリマー中に添加する方法
等が知られている。
【0003】詳しくは、硫酸エステル塩基、リン酸エス
テル塩基、スルホン酸塩基等の少なくとも1つの塩基を
含むアニオン系界面活性剤で処理する方法(特開昭54
−153872号公報)やポリエーテル変性アミノポリ
シロキサンでポリオレフィン系繊維を被覆する方法(特
開昭61−15192号公報)等の方法が挙げられる。
テル塩基、スルホン酸塩基等の少なくとも1つの塩基を
含むアニオン系界面活性剤で処理する方法(特開昭54
−153872号公報)やポリエーテル変性アミノポリ
シロキサンでポリオレフィン系繊維を被覆する方法(特
開昭61−15192号公報)等の方法が挙げられる。
【0004】また、尿や体液はトップシートを通って吸
収体に吸収されるが、この際、不快感を回避するため
に、尿や体液が完全に吸収されるまでの速度(以下、吸
収速度という)が速いこと、吸収体から表面への尿や体
液の戻り(以下、逆戻り量という)が少ないことを目安
としている。しかし、これらの性能には吸収体自身の性
能が大きく影響し、トップシートである不織布自身の性
能を評価する方法は見出されていない。
収体に吸収されるが、この際、不快感を回避するため
に、尿や体液が完全に吸収されるまでの速度(以下、吸
収速度という)が速いこと、吸収体から表面への尿や体
液の戻り(以下、逆戻り量という)が少ないことを目安
としている。しかし、これらの性能には吸収体自身の性
能が大きく影響し、トップシートである不織布自身の性
能を評価する方法は見出されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、かかる現
状に鑑み鋭意研究した結果、吸収速度が速く、逆戻り量
の少なく、かつ着用時の姿勢の変化に左右されない吸収
力を持つ吸収性物品の透水性を有するトップシートを容
易かつ的確に選定する方法を見出し、本発明を完成させ
るに至った。本発明の目的は、吸収速度が速く、逆戻り
量が少なく、かつ着用者の姿勢の変化に左右されない吸
収力を持つ吸収性物品を提供することによる。
状に鑑み鋭意研究した結果、吸収速度が速く、逆戻り量
の少なく、かつ着用時の姿勢の変化に左右されない吸収
力を持つ吸収性物品の透水性を有するトップシートを容
易かつ的確に選定する方法を見出し、本発明を完成させ
るに至った。本発明の目的は、吸収速度が速く、逆戻り
量が少なく、かつ着用者の姿勢の変化に左右されない吸
収力を持つ吸収性物品を提供することによる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性のト
ップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両
シート間に配置された吸収体とを有する吸収性物品にお
いて、前記トップシートは、その一方の面の、下記に示
す方法で測定した傾斜流れ時間が0〜2.5秒で、他方
の面の傾斜流れ時間が2.5〜10秒であり、且つ、傾
斜流れ時間が0〜2.5秒の面を着用者の肌に接する側
に向けて配置されていることを特徴とする吸収性物品に
関する。測定方法:吸収性物品を伸張下で45度傾斜面
に固定し、トップシート表面中央部において表面から5
mmの位置に直径約3mmの滴下口を取り付ける。次い
で、人工尿を滴下口から毎秒7mlの速度でトップシー
ト表面に流下し、人工尿がトップシートから吸収体に吸
収され始めるまでの時間を測定し、傾斜流れ時間とす
る。
ップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両
シート間に配置された吸収体とを有する吸収性物品にお
いて、前記トップシートは、その一方の面の、下記に示
す方法で測定した傾斜流れ時間が0〜2.5秒で、他方
の面の傾斜流れ時間が2.5〜10秒であり、且つ、傾
斜流れ時間が0〜2.5秒の面を着用者の肌に接する側
に向けて配置されていることを特徴とする吸収性物品に
関する。測定方法:吸収性物品を伸張下で45度傾斜面
に固定し、トップシート表面中央部において表面から5
mmの位置に直径約3mmの滴下口を取り付ける。次い
で、人工尿を滴下口から毎秒7mlの速度でトップシー
ト表面に流下し、人工尿がトップシートから吸収体に吸
収され始めるまでの時間を測定し、傾斜流れ時間とす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】上述のように、本発明の吸収性物
品は、トップシートの着用者の肌に接する側の面の傾斜
流れ時間が0〜2.5秒であり、さらに、反対側、すな
わち吸収体側の面の傾斜流れ時間が2.5〜10秒であ
る。このようなトップシートを用いた吸収性物品は、吸
収速度が速く、かつ逆戻り量も少ないものであるため
に、サラット感が良好であり、着用時の姿勢の変化に左
右されない吸収力を持つという特徴を有している。ここ
で、トップシートの着用者の肌に接する側の面の傾斜流
れ時間が2.5秒よりも遅いと、着用者が立位や座位以
外の姿勢をとる場合に、排泄した尿がすぐに吸収体内部
へ吸収されないために、表面を伝わって漏れが発生する
可能性がある。また、このトップシートの吸収体側の面
の傾斜流れ時間が10秒よりも遅い場合は、シート表面
の液分を吸収体内部へ引き込もうとする力が不足するた
めに、シート表面へ水分が残りやすく、トップシート表
面を触った場合の乾いた感じ(以下、サラット感とい
う)が悪化し、かぶれの原因にもなり得る。一方、2.
5秒よりも速い場合には、吸収速度は速くなるが、トッ
プシートの親水性が高くなりすぎるため、トップシート
反対面への水分が残りやすく、逆戻り量が増加すること
によりサラット感が悪化する可能性がある。
品は、トップシートの着用者の肌に接する側の面の傾斜
流れ時間が0〜2.5秒であり、さらに、反対側、すな
わち吸収体側の面の傾斜流れ時間が2.5〜10秒であ
る。このようなトップシートを用いた吸収性物品は、吸
収速度が速く、かつ逆戻り量も少ないものであるため
に、サラット感が良好であり、着用時の姿勢の変化に左
右されない吸収力を持つという特徴を有している。ここ
で、トップシートの着用者の肌に接する側の面の傾斜流
れ時間が2.5秒よりも遅いと、着用者が立位や座位以
外の姿勢をとる場合に、排泄した尿がすぐに吸収体内部
へ吸収されないために、表面を伝わって漏れが発生する
可能性がある。また、このトップシートの吸収体側の面
の傾斜流れ時間が10秒よりも遅い場合は、シート表面
の液分を吸収体内部へ引き込もうとする力が不足するた
めに、シート表面へ水分が残りやすく、トップシート表
面を触った場合の乾いた感じ(以下、サラット感とい
う)が悪化し、かぶれの原因にもなり得る。一方、2.
5秒よりも速い場合には、吸収速度は速くなるが、トッ
プシートの親水性が高くなりすぎるため、トップシート
反対面への水分が残りやすく、逆戻り量が増加すること
によりサラット感が悪化する可能性がある。
【0008】本発明において、トップシートとして使用
する熱可塑性樹脂よりなる疎水性不織布は、特にポリオ
レフィン繊維、フィブリル化ポリオレフィン繊維、ポリ
エステル繊維、ナイロン繊維、塩ビ繊維、および芯鞘構
造のポリエステル・ポリエチレン系、ポリエステル・ポ
リプロピレン系、ポリエチレン・ポリプロピレン系、コ
ポリプロピレン・ポリプロピレン系、コポリエステル・
ポリエステル系複合繊維等により形成される。
する熱可塑性樹脂よりなる疎水性不織布は、特にポリオ
レフィン繊維、フィブリル化ポリオレフィン繊維、ポリ
エステル繊維、ナイロン繊維、塩ビ繊維、および芯鞘構
造のポリエステル・ポリエチレン系、ポリエステル・ポ
リプロピレン系、ポリエチレン・ポリプロピレン系、コ
ポリプロピレン・ポリプロピレン系、コポリエステル・
ポリエステル系複合繊維等により形成される。
【0009】このような繊維およびそれらの組み合わせ
繊維を用いてなるウェブ、さらにはこのウェブを1枚か
それ以上用いて形成されたスパンボンド、スパンレース
およびメルトブローンなどの不織布を用いることができ
る。
繊維を用いてなるウェブ、さらにはこのウェブを1枚か
それ以上用いて形成されたスパンボンド、スパンレース
およびメルトブローンなどの不織布を用いることができ
る。
【0010】特に、ウェブを熱融着、熱圧着して形成し
た不織布であっても、本発明の透水性付与剤の効果は損
なわれず、得られる不織布は透水性および繰り返し透水
に対しても耐久性がある。
た不織布であっても、本発明の透水性付与剤の効果は損
なわれず、得られる不織布は透水性および繰り返し透水
に対しても耐久性がある。
【0011】本発明に用いる不織布の目付は、10〜5
0g/m2 の範囲である。目付が50g/m2 を越え
ると不織布が厚くなり過ぎて曲げ剛性等が大きくなり、
肌触りが悪くなるためにトップシートとしては好ましく
なく、また、伸縮弾性部材を配置した場合のギャザー形
成が難しくなる。逆に、目付が10g/m2 未満で
は、不織布の強度が弱くなり過ぎて製造しにくくなった
り、着用時にシートの破断が起こり、下層の綿状パルプ
や高吸収性高分子物質等が露出し、皮膚に接触すること
によるかぶれの原因となる可能性がある。
0g/m2 の範囲である。目付が50g/m2 を越え
ると不織布が厚くなり過ぎて曲げ剛性等が大きくなり、
肌触りが悪くなるためにトップシートとしては好ましく
なく、また、伸縮弾性部材を配置した場合のギャザー形
成が難しくなる。逆に、目付が10g/m2 未満で
は、不織布の強度が弱くなり過ぎて製造しにくくなった
り、着用時にシートの破断が起こり、下層の綿状パルプ
や高吸収性高分子物質等が露出し、皮膚に接触すること
によるかぶれの原因となる可能性がある。
【0012】また、本発明で使用される不織布の繊維の
繊度は、1〜10デニールの範囲である。繊維の繊度が
10デニールを越えると、不織布自体の曲げ剛性が大き
くなり、肌触りが悪くなるためトップシートとしては好
ましくない。逆に、繊度を1デニール未満とすると、不
織布の強度が低下するために好ましくない。
繊度は、1〜10デニールの範囲である。繊維の繊度が
10デニールを越えると、不織布自体の曲げ剛性が大き
くなり、肌触りが悪くなるためトップシートとしては好
ましくない。逆に、繊度を1デニール未満とすると、不
織布の強度が低下するために好ましくない。
【0013】本発明において用いる透水性を付与する透
水性付与剤としては、アニオン系、ノニオン系等の界面
活性剤が知られているが、このうち、アルキルホスフェ
ート塩を50〜80重量%、トリアルキルグリシン誘導
体を10〜30重量%、および(ポリ)アルキルポリア
ルキレンアミドジアルキルグリシン誘導体を5〜20重
量%含有する透水性付与剤を該トップシート基材に0.
1〜2.0重量%塗布する方法が、透水性付与剤の着用
者への皮膚刺激性が少なく、耐久性も良好である。
水性付与剤としては、アニオン系、ノニオン系等の界面
活性剤が知られているが、このうち、アルキルホスフェ
ート塩を50〜80重量%、トリアルキルグリシン誘導
体を10〜30重量%、および(ポリ)アルキルポリア
ルキレンアミドジアルキルグリシン誘導体を5〜20重
量%含有する透水性付与剤を該トップシート基材に0.
1〜2.0重量%塗布する方法が、透水性付与剤の着用
者への皮膚刺激性が少なく、耐久性も良好である。
【0014】透水性付与剤を塗布する方法としては、グ
ラビア法、フレキソ法、ゲートロール法等のロールコー
ティング法、スプレーコーティング法等で行うことがで
きるが、不織布への塗布量を片面ずつ調節できるもので
あれば特に限定されるものではない。また、乾燥の方法
としては、熱風および赤外線により乾燥させる方法、熱
源に接触させて乾燥させる方法等を用いて良い。
ラビア法、フレキソ法、ゲートロール法等のロールコー
ティング法、スプレーコーティング法等で行うことがで
きるが、不織布への塗布量を片面ずつ調節できるもので
あれば特に限定されるものではない。また、乾燥の方法
としては、熱風および赤外線により乾燥させる方法、熱
源に接触させて乾燥させる方法等を用いて良い。
【0015】本発明に使用される吸収体は、従来の吸収
性物品に通常使用される公知の吸収材料から作られてい
る。すなわち、綿状パルプ、レーヨン等の吸収性繊維か
らなる単層もしくは多層のマットから形成され、さらに
ティシュのような透水性シートにより包まれていても良
い。あるいは、綿状パルプに対して3〜60重量%の熱
融着性物質を混合して熱圧着しても良い。また、吸収体
は高吸収性ポリマーなどの吸収性物質と微細繊維を混合
分散したものを基材に塗布した吸収性シートであっても
良い。
性物品に通常使用される公知の吸収材料から作られてい
る。すなわち、綿状パルプ、レーヨン等の吸収性繊維か
らなる単層もしくは多層のマットから形成され、さらに
ティシュのような透水性シートにより包まれていても良
い。あるいは、綿状パルプに対して3〜60重量%の熱
融着性物質を混合して熱圧着しても良い。また、吸収体
は高吸収性ポリマーなどの吸収性物質と微細繊維を混合
分散したものを基材に塗布した吸収性シートであっても
良い。
【0016】綿状パルプとしては、化学パルプシート、
機械パルプシートもしくは古紙パルプシートを粉砕機で
解繊することにより得られる繊維長5mm以下のものが
有利に使用できる。パルプ原料としては、針葉樹に限ら
ず、広葉樹、藁、竹およびケナフ等も適用される。この
パルプの使用量は、目的とする吸収体により、例えば、
単独で用いるか、複数積層して用いるか、他の吸収材を
併用するかなどにより異なるが、一般的には、50〜4
00g/m2 である。また、綿状パルプと共に合成繊
維、熱融着成分、接着剤等が入っていても構わない。
機械パルプシートもしくは古紙パルプシートを粉砕機で
解繊することにより得られる繊維長5mm以下のものが
有利に使用できる。パルプ原料としては、針葉樹に限ら
ず、広葉樹、藁、竹およびケナフ等も適用される。この
パルプの使用量は、目的とする吸収体により、例えば、
単独で用いるか、複数積層して用いるか、他の吸収材を
併用するかなどにより異なるが、一般的には、50〜4
00g/m2 である。また、綿状パルプと共に合成繊
維、熱融着成分、接着剤等が入っていても構わない。
【0017】高吸収性ポリマーとしては、デンプン系、
セルロース系、合成ポリマー系が挙げられる。すなわ
ち、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デ
ンプン−アクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化
物、デンプン−メタクリル酸メチルグラフト共重合体の
ケン化物、デンプン−アクリルニトリルグラフト共重合
体のケン化物、デンプン−アクリルアミドグラフト共重
合体のケン化物、デンプン−アクリロニトリル−2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸グラフト
共重合体のケン化物、アクリル酸(塩)重合体、アクリ
ル酸で架橋されたポリエチレンオキシド、ナトリウムカ
ルボキシメチルセルロースの架橋物、ポリビニルアルコ
ール−無水マレイン酸反応物の架橋物などが例示される
が、このうち自重の20倍以上の尿、体液及び水を吸収
するもので、ポリアクリル酸ナトリウム系のものが吸収
性能の点から最も適当である。
セルロース系、合成ポリマー系が挙げられる。すなわ
ち、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デ
ンプン−アクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化
物、デンプン−メタクリル酸メチルグラフト共重合体の
ケン化物、デンプン−アクリルニトリルグラフト共重合
体のケン化物、デンプン−アクリルアミドグラフト共重
合体のケン化物、デンプン−アクリロニトリル−2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸グラフト
共重合体のケン化物、アクリル酸(塩)重合体、アクリ
ル酸で架橋されたポリエチレンオキシド、ナトリウムカ
ルボキシメチルセルロースの架橋物、ポリビニルアルコ
ール−無水マレイン酸反応物の架橋物などが例示される
が、このうち自重の20倍以上の尿、体液及び水を吸収
するもので、ポリアクリル酸ナトリウム系のものが吸収
性能の点から最も適当である。
【0018】高吸収性ポリマーの使用量は、乾燥状態の
綿状パルプ100重量部に対して10〜500重量部、
好ましくは15〜300重量部であり、かかる量の高吸
水性ポリマーが綿状パルプに実質的に均一に分布してい
る場合には、高吸水性ポリマーが水分を吸収し膨潤した
とき、その粒子は相互の干渉が最小にとどめられ、連続
的に接触して透過障壁を形成することが少なく、尿や体
液を3次元方向に透過、吸収する。
綿状パルプ100重量部に対して10〜500重量部、
好ましくは15〜300重量部であり、かかる量の高吸
水性ポリマーが綿状パルプに実質的に均一に分布してい
る場合には、高吸水性ポリマーが水分を吸収し膨潤した
とき、その粒子は相互の干渉が最小にとどめられ、連続
的に接触して透過障壁を形成することが少なく、尿や体
液を3次元方向に透過、吸収する。
【0019】また本発明において、トップシートと吸収
体は接着剤により接着されている。吸収体における接着
は、全面もしくは部分的になされており、接着剤とし
て、デンプン系またはCMC(カルボキシメチルセルロ
ース)などの水溶性の糊、あるいは流動性の高い接着剤
が使用できるが、ホットメルト接着剤が有効に使用され
る。
体は接着剤により接着されている。吸収体における接着
は、全面もしくは部分的になされており、接着剤とし
て、デンプン系またはCMC(カルボキシメチルセルロ
ース)などの水溶性の糊、あるいは流動性の高い接着剤
が使用できるが、ホットメルト接着剤が有効に使用され
る。
【0020】本発明において使用される液不透過性のバ
ックシートは、液体不透過性のポリエチレンシート、好
ましくは微細孔を形成したポリエチレンシート、熱可塑
性樹脂にフィラーを加えて延伸した透湿性のある液体不
透過性シートが用いられる。
ックシートは、液体不透過性のポリエチレンシート、好
ましくは微細孔を形成したポリエチレンシート、熱可塑
性樹脂にフィラーを加えて延伸した透湿性のある液体不
透過性シートが用いられる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により何等制限さ
れるものではない。なお、各実施例及び比較例において
得られた吸収性物品の評価項目と評価方法は、以下の通
りである。
説明するが、本発明はこれらの実施例により何等制限さ
れるものではない。なお、各実施例及び比較例において
得られた吸収性物品の評価項目と評価方法は、以下の通
りである。
【0022】(1)傾斜流れ時間 吸収性物品を伸張下に45度傾斜面に固定し、人工尿を
直径約3mmの滴下口より、滴下口からトップシート表
面まで、5mmの間隔をあけ、毎秒7mlの速度で流下
した。人工尿を滴下し始めてから、人工尿がトップシー
ト表面を流れずに吸収体内へ吸収され始めるまでの時間
(秒)を測定した。なお、ここで使用した人工尿の組成
は次の通りである。 尿素 :1.9% NaCl :0.8% CaCl2 :0.1% MgSO4 :0.1%
直径約3mmの滴下口より、滴下口からトップシート表
面まで、5mmの間隔をあけ、毎秒7mlの速度で流下
した。人工尿を滴下し始めてから、人工尿がトップシー
ト表面を流れずに吸収体内へ吸収され始めるまでの時間
(秒)を測定した。なお、ここで使用した人工尿の組成
は次の通りである。 尿素 :1.9% NaCl :0.8% CaCl2 :0.1% MgSO4 :0.1%
【0023】(2)吸収速度 吸収性物品トップシート上に直径2インチの穴を開けた
ステンレス製の板を置き、この穴に人工尿200mlを
注入し、これが吸収性物品に吸収されるまでの時間
(秒)を測定し、吸収速度を評価した。
ステンレス製の板を置き、この穴に人工尿200mlを
注入し、これが吸収性物品に吸収されるまでの時間
(秒)を測定し、吸収速度を評価した。
【0024】(3)逆戻り量 吸収速度を測定10分後のサンプルを用い、あらかじめ
秤量した10cm角のロ紙(アドバンテック東洋株式会
社製 No.63)を25枚重ね、これに20kgの荷
重をかけ、10分間放置した後、ロ紙の重量増加を測定
し、逆戻り量(g)とした。
秤量した10cm角のロ紙(アドバンテック東洋株式会
社製 No.63)を25枚重ね、これに20kgの荷
重をかけ、10分間放置した後、ロ紙の重量増加を測定
し、逆戻り量(g)とした。
【0025】(4)漏れ試験 尿の排泄を擬似的に行う成人用人形に吸収体を装着し、
仰臥位および側臥位にて人工尿を90ml/分で吸収さ
せる場合に、吸収体から漏れ出すまでの吸収量(ml)
を測定した。
仰臥位および側臥位にて人工尿を90ml/分で吸収さ
せる場合に、吸収体から漏れ出すまでの吸収量(ml)
を測定した。
【0026】実施例1 綿状パルプ200g/m2 、およびポリアクリル酸ナ
トリウムからなる高吸水性ポリマー200g/m2 を
均一に分布させたものをティシュに包み、次いでプレス
ロールで処理して緊度が0.10g/cm3 の吸収体
を作製した。また、アルキルホスフェートナトリウム塩
(松本油脂株式会社製、商品名:エフコール301,濃
度100%)70部、トリアルキルグリシン誘導体(松
本油脂株式会社製、商品名:ビスターMS、濃度100
%)20部、(ポリ)アルキルポリアルキレンアミドジ
アルキルグリシン誘導体(松本油脂株式会社製、商品
名:ビスターCAP、濃度100%)10部を有する濃
度1.5%の親水化剤を調整し、これを用いてグラビア
コーターにより、ポリプロピレン繊維からなる目付25
g/m2 の不織布の片面に不織布当り0.5重量%塗
布し、トップシートを作製した。得られたトップシート
の親水化剤塗布面側の傾斜流れ時間は1.2秒であり、
反対面側のそれは2.7秒であった。次いで、ポリエス
テルからなる厚さ24μmのバックシートの上に上記吸
収体を配置し、さらに吸収体の上に上記のトップシート
の親水化剤塗布面側を着用者の皮膚に接触する面(以
下、表面という)側に配置して吸収性物品を作製し、供
試試料として用いた。
トリウムからなる高吸水性ポリマー200g/m2 を
均一に分布させたものをティシュに包み、次いでプレス
ロールで処理して緊度が0.10g/cm3 の吸収体
を作製した。また、アルキルホスフェートナトリウム塩
(松本油脂株式会社製、商品名:エフコール301,濃
度100%)70部、トリアルキルグリシン誘導体(松
本油脂株式会社製、商品名:ビスターMS、濃度100
%)20部、(ポリ)アルキルポリアルキレンアミドジ
アルキルグリシン誘導体(松本油脂株式会社製、商品
名:ビスターCAP、濃度100%)10部を有する濃
度1.5%の親水化剤を調整し、これを用いてグラビア
コーターにより、ポリプロピレン繊維からなる目付25
g/m2 の不織布の片面に不織布当り0.5重量%塗
布し、トップシートを作製した。得られたトップシート
の親水化剤塗布面側の傾斜流れ時間は1.2秒であり、
反対面側のそれは2.7秒であった。次いで、ポリエス
テルからなる厚さ24μmのバックシートの上に上記吸
収体を配置し、さらに吸収体の上に上記のトップシート
の親水化剤塗布面側を着用者の皮膚に接触する面(以
下、表面という)側に配置して吸収性物品を作製し、供
試試料として用いた。
【0027】実施例2 実施例1と同様にして吸収性物品を作製した。ただし、
トップシートとして目付30g/m2 の不織布を用い
た。また、トップシートの表面側の傾斜流れ時間は2.
4秒であり、反対面側のそれは5.0秒であった。
トップシートとして目付30g/m2 の不織布を用い
た。また、トップシートの表面側の傾斜流れ時間は2.
4秒であり、反対面側のそれは5.0秒であった。
【0028】実施例3 実施例1と同様にして吸収性物品を作製した。ただし、
トップシートとして親水化剤を0.3重量%塗布した。
また、トップシートの表面側の傾斜流れ時間は1.9秒
であり、反対面側のそれは9.4秒であった。
トップシートとして親水化剤を0.3重量%塗布した。
また、トップシートの表面側の傾斜流れ時間は1.9秒
であり、反対面側のそれは9.4秒であった。
【0029】比較例1 実施例1と同様にして吸収性物品を作製した。ただし、
トップシートとして目付40g/m2 の不織布に親水
化剤を0.3重量%塗布したものを用いた。また、トッ
プシートの表面側の傾斜流れ時間は2.3秒であり、反
対面側のそれは12.0秒であった。
トップシートとして目付40g/m2 の不織布に親水
化剤を0.3重量%塗布したものを用いた。また、トッ
プシートの表面側の傾斜流れ時間は2.3秒であり、反
対面側のそれは12.0秒であった。
【0030】比較例2 実施例1と同様にして吸収性物品を作製した。ただし、
トップシートとして親水化剤を0.1重量%塗布したも
のを用いた。また、トップシートの表面側の傾斜流れ時
間は2.8秒であり、反対面側のそれは、9.1秒であ
った。
トップシートとして親水化剤を0.1重量%塗布したも
のを用いた。また、トップシートの表面側の傾斜流れ時
間は2.8秒であり、反対面側のそれは、9.1秒であ
った。
【0031】比較例3 実施例1と同様にして吸収性物品を作製した。ただし、
トップシートとして目付40g/m2 の不織布に親水
化剤0.1重量%塗布したものを用いた。また、トップ
シートの表面側の傾斜流れ時間は3.0秒であり、反対
面のそれは13.3秒であった。
トップシートとして目付40g/m2 の不織布に親水
化剤0.1重量%塗布したものを用いた。また、トップ
シートの表面側の傾斜流れ時間は3.0秒であり、反対
面のそれは13.3秒であった。
【0032】実施例1〜3、比較例1〜3で得られた吸
収性物品を用いて、吸収速度、逆戻り量、および人形に
よる漏れ試験について評価した。結果を表1に示す。表
1から明らかなように、実施例1〜3に示すような傾斜
流れ時間のトップシートを用いた吸収性物品は、トップ
シートの表面および反対面に親水化剤がバランス良く塗
布されているために、吸収速度が速く、逆戻り量が少な
く、また人形漏れ試験においても十分な吸収量を得てい
ることから、着用者の姿勢に左右されずに漏れない吸収
力を有しているのに対して、比較例1〜3に示すような
傾斜流れ時間のトップシートを用いた吸収性物品は、吸
収速度、逆戻り量のいずれかが劣っており、さらに、人
形漏れ試験においての吸収量が少ないことから、本発明
の効果が確認された。
収性物品を用いて、吸収速度、逆戻り量、および人形に
よる漏れ試験について評価した。結果を表1に示す。表
1から明らかなように、実施例1〜3に示すような傾斜
流れ時間のトップシートを用いた吸収性物品は、トップ
シートの表面および反対面に親水化剤がバランス良く塗
布されているために、吸収速度が速く、逆戻り量が少な
く、また人形漏れ試験においても十分な吸収量を得てい
ることから、着用者の姿勢に左右されずに漏れない吸収
力を有しているのに対して、比較例1〜3に示すような
傾斜流れ時間のトップシートを用いた吸収性物品は、吸
収速度、逆戻り量のいずれかが劣っており、さらに、人
形漏れ試験においての吸収量が少ないことから、本発明
の効果が確認された。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上、本発明における吸収性物品では、
トップシートとして、その着用者の肌に接する面の傾斜
流れ時間が、0〜2.5秒であり、かつ、反対面の傾斜
流れ時間が2.5〜10秒であるものを用いることによ
り、吸収速度が速く、逆戻り量が少なく、かつ着用時の
姿勢の変化に左右されない吸収力を持つ吸収性物品を得
ることができる。
トップシートとして、その着用者の肌に接する面の傾斜
流れ時間が、0〜2.5秒であり、かつ、反対面の傾斜
流れ時間が2.5〜10秒であるものを用いることによ
り、吸収速度が速く、逆戻り量が少なく、かつ着用時の
姿勢の変化に左右されない吸収力を持つ吸収性物品を得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B029 BA04 BA05 BA13 BA18 BB07 4C003 BA01 BA06 HA06 4C098 AA09 CC07 DD10
Claims (1)
- 【請求項1】 液透過性のトップシートと、液不透過性
のバックシートと、これら両シート間に配置された吸収
体とを有する吸収性物品において、 前記トップシートは、その一方の面の、下記に示す方法
で測定した傾斜流れ時間が0〜2.5秒で、他方の面の
傾斜流れ時間が2.5〜10秒であり、且つ、傾斜流れ
時間が0〜2.5秒の面を着用者の肌に接する側に向け
て配置されていることを特徴とする吸収性物品。 測定方法:吸収性物品を伸張下で45度傾斜面に固定
し、トップシート表面中央部において表面から5mmの
位置に直径約3mmの滴下口を取り付ける。次いで、人
工尿を滴下口から毎秒7mlの速度でトップシート表面
に流下し、人工尿がトップシートから吸収体に吸収され
始めるまでの時間を測定し、傾斜流れ時間とする。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11149672A JP2000333991A (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 吸収性物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11149672A JP2000333991A (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 吸収性物品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000333991A true JP2000333991A (ja) | 2000-12-05 |
Family
ID=15480320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11149672A Pending JP2000333991A (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 吸収性物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000333991A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008026140A (ja) * | 2006-07-20 | 2008-02-07 | Uni Charm Corp | 吸収性物品の評価装置及び、吸収性物品の評価方法 |
-
1999
- 1999-05-28 JP JP11149672A patent/JP2000333991A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008026140A (ja) * | 2006-07-20 | 2008-02-07 | Uni Charm Corp | 吸収性物品の評価装置及び、吸収性物品の評価方法 |
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