JP2000333935A - 医用画像処理装置 - Google Patents

医用画像処理装置

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JP2000333935A
JP2000333935A JP11151320A JP15132099A JP2000333935A JP 2000333935 A JP2000333935 A JP 2000333935A JP 11151320 A JP11151320 A JP 11151320A JP 15132099 A JP15132099 A JP 15132099A JP 2000333935 A JP2000333935 A JP 2000333935A
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image
screen
ray fluoroscopic
contour
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JP11151320A
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Takayuki Sano
孝之 佐野
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】撮影方向の異なる複数枚のX線透視画像の中の
同一の関心対象物の大きさを各撮影方向毎に求める際の
手間を少なくする。 【解決手段】この発明の医用画像処理装置は、1枚のX
線透視画像に対して表示モニタ4の画面でマウス10を
用いて関心対象物の輪郭を確定するための画面入力操作
を行えば、残りの他のX線透視画像については、関心対
象物の大きさ求出の基となる関心対象物の輪郭がCPU
1により全て自動的に求出されるとともに、確定ないし
求出した輪郭から各X線透過画像中の関心対象物の大き
さがCPU1により求出される構成となっているので、
関心対象物の大きさを各撮影方向毎に求める際の手間が
大幅に減少することになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、X線透視撮影装置に
より撮影方向を被検体の周りで順次変えながら被検体の
特定部位を連続撮影して得た複数枚のX線透視画像に基
づき撮影対象の特定部位中の同一の関心対象物の大きさ
を各撮影方向毎に求める医用画像処理装置に係り、各撮
影方向毎の関心対象物の大きさを求める手間を減らすた
めの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、医療機関で用いられているX線透
視撮影装置の場合、図12に示すように、X線照射用の
X線管51と透視像検出用のイメージインテンシファイ
ア(I・I管)52が被検体Mを間にして向き合うかた
ちでCアーム53の両端部に設置されており、X線管5
1によるX線照射に伴って生じる被検体Mの透視像がI
・I管52の検出面52aで検出されるとともに、検出
された透視像はI・I管52の後段でディジタル電気信
号へ変換された後、必要に応じて画像信号処理が施され
て(ディジタル形式の)X線透視画像となるよう構成さ
れている。
【0003】そして、X線透視撮影装置の場合、図12
に一点鎖線で示すように、Cアーム53を被検体Mの周
りで回転させると撮影方向が変わる構成となってもいる
ので、被検体Mの病状や施術の種類によっては、Cアー
ム53を数度の角度づつ間歇的に回転させて撮影方向を
順次変えながら各回転位置毎に被検体Mの患部(特定部
位)のX線撮影を行うことにより、撮影方向が異なる複
数枚のX線透視画像を得るという連続撮影が実行でき
る。
【0004】このような連続撮影は、例えば高血圧の病
状を呈する人の血管(関心対象物)や血管内にステント
を留置する施術が行われる人の血管(関心対象物)の大
きさを計ったりする際に行われる。技師や術者は、連続
撮影により得られた複数のX線透視画像を表示モニタ
(図示省略)の画面に順に映し出して見ながら、X線透
視画像の上で血管の輪郭を確認して血管の長さや径を計
ったり、血管の狭窄率や断面の大きさを計ったりする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
場合、被検体Mの患部(特定部位)内の同一の関心対象
物(例えば血管)の大きさを複数枚のX線透視画像を次
々に見ながら計るのは非常に手間がかかるという問題が
ある。多数枚のX線透視画像中の血管などの関心対象物
の輪郭をいちいち目で確認して寸法を物差しで計るのは
面倒で手間の要る作業である。撮影方向が変われば、血
管などの関心対象物の輪郭自体の形や関心対象物の周囲
の様子の変化があり、確認対象の輪郭自体の把握も簡単
ではない。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、撮影方向を被検体の周りで順次変え
ながら被検体の特定部位を連続撮影して得た複数枚のX
線透視画像に基づき特定部位中の同一の関心対象物の大
きさを各撮影方向毎に求める際の手間を大幅に減らすこ
とのできる医用画像処理装置を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1の発明の医用画像処理装置は、X線透視撮
影装置で撮影方向を被検体の周りで順次変えながら被検
体の特定部位を連続撮影して得た複数枚のX線透視画像
に基づき撮影対象の特定部位中の同一の関心対象物の大
きさを各撮影方向毎に求める装置であって、X線透視画
像を画面に映し出す画像表示手段と、画像表示手段の画
面に表示されたX線透視画像に対して関心対象物の輪郭
を確定するための入力を画面上で行う画面入力手段と、
画面入力手段による画面入力結果に基づき関心対象物の
輪郭を確定する輪郭確定手段と、輪郭確定手段により確
定した輪郭に基づき撮影方向が余り違わない他のX線透
視画像における関心対象物の輪郭を求出する輪郭求出手
段と、各X線透視画像において確定ないし求出された関
心対象物の輪郭に基づき各撮影方向毎の関心対象物の大
きさを求出する大きさ求出手段とを備えている。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の医用画像処理装置において、異なる二以上のX線透視
画像の各撮影方向と各画像上での関心対象物の位置とに
基づき各X線透視画像毎の関心対象物の像倍率を求出す
る像倍率求出手段を備え、像倍率求出手段により得られ
る像倍率が大きさ求出手段による関心対象物の大きさ求
出の際に加味されるよう構成されている。
【0009】また、請求項3の発明は、請求項1または
2に記載の医用画像処理装置において、画像表示手段の
画面に表示された1枚のX線透視画像に対して関心対象
物の注目断面に対応する位置が、画面入力手段により画
面上で指定できるよう構成されているとともに、大きさ
求出手段が、画面入力手段による注目断面の指定結果に
基づき各X線透視画像毎に関心対象物における注目断面
に対応する部分の寸法を求出するよう構成されている医
用画像処理装置。
【0010】〔作用〕この発明に係る装置の作用は次の
とおりである。請求項1の発明の医用画像処理装置によ
り、撮影方向を変えながら被検体の特定部位を連続撮影
した複数枚のX線透視画像から特定部位中の同一の関心
対象物の大きさを各撮影方向毎に求める場合、先ず画像
表示手段により(普通は最初に撮影した)1枚のX線透
視画像を画面に映し出しておき、画面入力手段でもっ
て、表示中のX線透視画像に対して画面上で関心対象物
の輪郭を確定するための入力を行うと、画面入力手段に
よる画面入力結果に基づいて輪郭確定手段により関心対
象物の輪郭が確定されるのに続いて、輪郭求出手段によ
り確定した輪郭に基づいて撮影方向が余り違わない他の
X線透視画像における関心対象物の輪郭が求出されると
ともに、確定ないし求出された関心対象物の各輪郭に基
づき、大きさ求出手段によって各撮影方向毎の関心対象
物の大きさが求出される。
【0011】つまり、請求項1の医用画像処理装置で
は、画面に映し出された1枚のX線透視画像に対して関
心対象物の輪郭を確定するための入力を画面上で行え
ば、残りの他のX線透視画像については、関心対象物の
大きさ求出の基となる関心対象物の輪郭が全て自動的に
求出されるので、撮影対象の特定部位中の同一の関心対
象物の大きさを各撮影方向毎に求める際の手間が大幅に
減ることになる。
【0012】請求項2の医用画像処理装置では、像倍率
求出手段により、異なる二以上のX線透視画像の各撮影
方向と各画像における関心対象物の位置とに基づき各X
線透視画像毎の関心対象物の像倍率が求出されるととも
に、大きさ求出手段により、像倍率求出手段で得られた
像倍率がそれぞれ加味されて関心対象物の大きさが求出
される。
【0013】すなわち、関心対象物の位置によっては撮
影方向の変化に伴って、X線管と関心対象物との距離お
よび関心対象物と透視像の検出面(例えばI・I管の検
出面)との距離の関係が変動して、透過X線像検出面で
の関心対象物の像倍率が想定倍率からズレることがある
が、請求項2の医用画像処理装置の場合、各X線透視画
像毎の関心対象物の像倍率が求出されるので、撮影方向
の変化に伴って透視像の検出面での関心対象物の像倍率
が変動するような場合でも、関心対象物の大きさが正確
に求出される。
【0014】請求項3の医用画像処理装置では、画面入
力手段により画像表示手段の画面に表示された1枚のX
線透視画像に対して関心対象物における注目断面を指定
するラインが画面入力されると、大きさ求出手段によ
り、画面入力されたラインに基づき各X線透視画像毎に
関心対象物における注目断面に対応する部分の寸法が求
出される。
【0015】X線透視画像の場合、画面入力されたライ
ンは注目断面上のラインであり、このラインに基づいて
各X線透視画像毎に求出される関心対象物における注目
断面に対応する部分の寸法は、注目断面を各撮影方向か
ら見た時の注目断面の長さとなるので、各X線透視画像
は断面を示す画像ではないのであるが、各X線透視画像
毎に求出される関心対象物における注目断面に対応する
部分の寸法は、併せると有力な断面情報となる。
【0016】
【実施例】続いて、この発明の医用画像処理装置の実施
例を図面を参照しながら説明する。図1は実施例に係る
医用画像処理装置の全体構成を示したブロック図、図2
は実施例装置の処理対象のX線透視画像を得る連続撮影
が可能なX線透視撮影装置の撮像系の構成を示す模式図
である。
【0017】実施例の医用画像処理装置は、装置の稼働
時に必要な演算・制御を実行する中央演算制御部(以
下、適宜「CPU」と略記)1と、装置の稼働を司るプ
ログラムを記憶する制御プログラムメモリ2とを備えて
いるとともに、処理対象である複数枚のX線透視画像を
記憶するX線透視画像メモリ3と、X線透視画像メモリ
3に記憶されているX線透視画像を表示する表示モニタ
(画像表示手段)4とを備えている。
【0018】実施例装置の場合、処理対象のX線透視画
像はX線透視撮影装置XAで得られてX線透視画像メモ
リ3に送られて格納記憶される。X線透視撮影装置XA
の撮像系は、図2に示すように、X線照射用のX線管5
と透視像検出用のI・I管6が天板7の上に載置された
被検体Mを間にして向き合う状態でCアーム8の両端部
に設置されており、X線管5によるX線照射に伴って生
じる被検体Mの透視像がI・I管6の検出面6aで検出
されるとともに、I・I管6の後段のテレビカメラで電
気信号に変換された透視像はディジタル電気信号へ変換
された後、必要に応じて画像信号処理が施されて(ディ
ジタル形式の)X線透視画像となる。
【0019】さらに、X線透視撮影装置XAの場合、図
2に示すように、Cアーム8を回転駆動部9により被検
体Mの(例えば体軸Z)周りで回転させると撮影方向が
順に変わるよう構成されていて、1°〜5°程度の範囲
から選ばれた所定角度づつCアーム8を間歇的に回転さ
せて撮影方向を被検体の周りで順次変えながら、各回転
位置毎に被検体Mの患部(特定部位)のX線撮影を行う
ことで各撮影方向毎のX線透視画像が得られる構成であ
るので、撮影方向が異なる複数枚のX線透視画像が得ら
れる連続撮影を実行することができる。X線透視撮影装
置XAによる連続撮影で得られた各X線透視画像は、そ
れぞれ撮影方向を示すデータ(X線管5およびI・I管
6の回転位置)と対応付けられてX線透視画像メモリ3
に記憶される。
【0020】そして、X線透視撮影装置XAによる連続
撮影は、やはり、例えば高血圧の病状を呈する人の血管
(関心対象物)や血管内にステントを留置する施術が行
われる人の血管(関心対象物)の大きさを計ったりする
際に行われるのであるが、一方、実施例の医用画像処理
装置は、以下に詳述するように、X線透視撮影装置XA
の連続撮影により得られた複数のX線透視画像に基づ
き、撮影対象の特定部位(患部)中の同一の関心対象物
(例えば血管)の大きさが各撮影方向毎に求められるよ
う構成されている。
【0021】すなわち、実施例の医用画像処理装置は、
表示モニタ4の画面に表示されたX線透視画像に対して
(大きさ測定の対象である)関心対象物の輪郭を確定す
るための入力を画面上で行うマウス(画面入力手段)1
0を備えているのに加え、マウス10による画面入力結
果に基づき関心対象物の輪郭を確定する輪郭確定手段
と、輪郭確定手段により確定した輪郭に基づき撮影方向
が余り違わない他のX線透視画像における関心対象物の
輪郭を求出する輪郭求出手段と、各X線透視画像におい
て確定ないし求出された関心対象物の輪郭に基づき各撮
影方向毎の関心対象物の大きさを求出する大きさ求出手
段とを備えている。
【0022】これら輪郭確定手段、輪郭求出手段、およ
び、大きさ求出手段は、CPU1および制御プログラム
メモリ2の内のプログラムを中心に構成されているので
あるが、これら各手段の構成を図面を参照しながら具体
的に述べる。なお、以下では、処理対象のX線透視画像
は全て撮影されて記憶済であって、記憶されたX線透視
画像に基づき被検体Mの患部の血管の長さ・径を求出す
るという事例について説明する。図5は、実施例装置に
よる血管(関心対象物)の大きさ求出過程を示すフロー
チャートである。
【0023】〔ステップS1〕図3(a)に示すよう
に、最初(1枚目)のX線透視画像P1を表示モニタ4
の画面に映し出すとともに、マウス(画面入力手段)1
0を操作してカーソル(図示省略)を大きさを計る対象
である血管Ma1の輪郭に沿って移動させることによ
り、血管Ma1の輪郭に対する画面入力を実行する。
【0024】〔ステップS2〕CPU1は、マウス10
による画面入力を受けてカーソルが走った画面上の二本
のラインを抽出して血管Ma1の輪郭として確定する。
【0025】〔ステップS3〕CPU1は、血管Ma1
の輪郭であるラインの長さを血管Ma1の長さLa1と
して求出するとともに、両ラインの間隔を血管Ma1の
径Da1として求出する。
【0026】〔ステップS4〕CPU1は、確定した血
管Ma1の輪郭を対象物輪郭メモリ11に記憶し、また
求出した血管Ma1の長さLa1及び径Da1を大きさ
情報メモリ12へ記憶するとともに、確定した血管Ma
1の輪郭や長さLa1及び径Da1を表示モニタ4の画
面に同時表示する。なお、対象物輪郭メモリ11では、
図3(b)の模擬画面P1aに示すように、確定した血
管Ma1の輪郭のみの画像に相当するデータが記憶内容
となる。
【0027】〔ステップS5〕図4(a)に示すよう
に、2枚目のX線透視画像P2が表示モニタ4の画面に
映し出されるとともに、CPU1により、血管Ma1の
輪郭に基づいて血管Ma2の輪郭が求出される。具体的
には、図4(b)の模擬画面P2aに示すように、血管
Ma1の輪郭と一致する画素の近傍の画素濃度(ピクセ
ル値)を(例えば左右方向に沿って)チェックしピクセ
ル値が変化する位置を検出する信号処理を行うことでX
線透視画像P2の血管Ma2の輪郭である二本のライン
が自動求出される。
【0028】〔ステップS6〕CPU1は、血管Ma2
の輪郭であるラインの長さを血管Ma2の長さLa2と
して求出するとともに、両ラインの間隔を血管Ma2の
径Da2として求出する。
【0029】〔ステップS7〕CPU1は、確定した血
管Ma2の輪郭を次の画像中の血管輪郭求出用データと
して対象物輪郭メモリ11に記憶し、また求出した血管
Ma2の長さLa2及び径Da2は大きさ情報メモリ1
2に記憶するとともに、確定した血管Ma2の輪郭や長
さLa2及び径Da2を表示モニタ4の画面に同時表示
する。なお、この場合、図4(c)の模擬画面P2bに
示すように、対象物輪郭メモリ11では確定した血管M
a2の輪郭のみの画像(参考に示す図中の一点鎖線の血
管Ma1の輪郭は無い画像)に相当するデータが記憶内
容となる。
【0030】〔ステップS8〕処理すべきX線透視画像
が未だ残っていれば、ステップS5に戻って同様の求出
処理が繰り返される。処理対象のX線透視画像が、もう
残っていなければ、各撮影方向毎に血管の大きさを求め
る処理は終了となる。
【0031】以上のように、実施例の装置によれば、表
示モニタ4の画面に映し出された1枚のX線透視画像P
1に対して血管Ma1の輪郭を確定するための入力をマ
ウス10により画面上で行えば、残りの他のX線透視画
像については、血管の大きさ求出の基となる血管の輪郭
が全て自動的に求出されるので、血管の大きさを各撮影
方向毎に求める際の手間が大幅に減少する。
【0032】また、実施例の医用画像処理装置は、関心
対象物の大きさが、より正確に求出されるように、各X
線透視画像毎にI・I管6の検出面(透視像検出面)6
aにおける関心対象物Maの像倍率を求出する像倍率求
出手段を備え、像倍率求出手段により得られる像倍率
が、大きさ求出手段による関心対象物の大きさ求出の際
に加味される構成となっている。この像倍率を求出する
構成も、やはりCPU1および制御プログラムメモリ2
の内のプログラムを中心に構成されている。
【0033】すなわち、図6に示すように、被検体Mの
透視像はI・I管6の検出面6aに拡大されて投影され
るので、関心対象物の大きさ求出の際は透視像の投影倍
率(像倍率)を勘案する必要がある。この透視像の像倍
率は、X線管5と関心対象物との距離、および、X線管
5とI・I管6の検出面6aとの距離の間の関係(比
率)によって決まる。通常、関心対象物Maは被検体M
の体内にあることから関心対象物の位置は天板7より例
えば10cmと推定して像倍率が想定されて加味され
る。ただ、図6に示すように、関心対象物Maが撮影中
心CNから外れている場合は、撮影方向の変化に伴って
X線管5と関心対象物Maとの距離も変化し、仮に最初
のX線透視画像の場合には想定像倍率が合っていたとし
ても、撮影方向の違う他のX線透視画像の場合には像倍
率か想定像倍率から少しズレる結果、関心対象物Maの
大きさを求出する時に誤差が出る。
【0034】しかし、図6からも分かるように、撮影方
向(すなわちX線管5とI・I管6の回転位置)がそれ
ぞれ既知である少なくとも2枚のX線透視画像(すなわ
ち2つの回転位置でのI・I管6の検出面6a)の上で
同一の関心対象物Maの位置が分かっておれば、幾何学
的関係からCPU1により残りのX線透視画像も含めて
X線管5と関心対象物Maの間の距離が簡単に求出でき
るので、各X線透視画像毎の関心対象物Maの正確な像
倍率が求まる。
【0035】実施例装置の場合、各X線透視画像の撮影
方向は分かっているとともに、X線透視画像の上での関
心対象物の位置も、前述の如くに確定ないし求出した関
心対象物の輪郭の位置から割り出すことができるし、ま
た、表示モニタ4の画面にX線透視画像を映し出してお
いて、マウス10により関心対象物を画面上で入力する
ことで関心対象物の位置を割り出すこともできる。した
がって、実施例の装置では、CPU1が各X線透視画像
毎に関心対象物の正確な像倍率を求出して求出結果が適
時に利用できるように像倍率メモリ13へ記憶されると
ともに、関心対象物の大きさ求出の際に求出された正確
な像倍率が加味されて関心対象物の大きさが的確に求出
される。
【0036】さらに、実施例の医用画像処理装置は、画
面入力手段は、表示モニタ4の画面に表示された1枚の
X線透視画像に対して関心対象物における注目断面を指
定するラインをマウス10により画面入力できるよう構
成されているとともに、画面入力されたラインに基づき
各X線透視画像毎に関心対象物における注目断面に対応
する部分の寸法がCPU1によって求出されるよう構成
されている。此の構成を図面を参照しながら具体的に述
べる。
【0037】なお、以下は、被検体Mの患部の半周(1
80°)分を連続撮影して得た多数枚のX線透視画像か
ら患部における血管の閉塞率を計測する事例である。ま
た、処理対象のX線透視画像は撮影記憶済であって、閉
塞率計測対象である血管の輪郭も前述のようにして既に
確定・求出されて記憶済であり、各血管の像倍率も求出
・記憶済である。図9は、実施例装置により血管(関心
対象物)の閉塞率を求出する過程を示すフローチャート
である。
【0038】〔ステップF1〕図7(a)に示すよう
に、最初の1枚目のX線透視画像Q1を表示モニタ4の
画面に閉塞率測定対象である血管Mb1の確定済の輪郭
を重畳させた状態で映し出す。
【0039】〔ステップF2〕表示モニタ4の画面のX
線透視画像Q1に対して、図7(b)のX線透視画像Q
1aに示すように、マウス10を操作してカーソル(図
示省略)を走らせるか、或いはカーソルでラインの始点
・終点を指定するかして、血管Mb1の大径部と小径部
に注目断面を指定する断面ラインWa1,Wb1を設定
する。設定された断面ラインWa1,Wb1は、注目断
面位置メモリ14に記憶される。
【0040】〔ステップF3〕CPU1が血管Mb1の
各断面ラインWa1,Wb1と輪郭との交点を算出した
後、各ラインWa1,Wb1毎の交点間距離を算出して
大径部の径寸法LA1と小径部の径寸法LB1を求出す
るとともに両径寸法LA1,LB1から閉塞率(LB
1)/(LA1)を求出し、大きさ情報メモリ12に記
憶する。両径寸法LA1,LB1や閉塞率(LB1)/
(LA1)の算出結果が表示モニタ4の画面に重畳表示
されるようであってもよい。
【0041】〔ステップF4〕図8(a)に示すよう
に、2枚目のX線透視画像Q2が表示モニタ4の画面に
閉塞率測定対象である血管Mb2の求出済の輪郭を重畳
させた状態で映し出される。
【0042】〔ステップF5〕図8(b)のX線透視画
像Q2aに示すように、CPU1が血管Mb2の各断面
ラインWa2,Wb2を自動的に求出して表示モニタ4
の画面に重畳表示する。X線透視画像Q1,Q2は撮影
方向が異なっていて、X線透視画像Q2における断面ラ
インWa2,Wb2の向き・位置は断面ラインWa1,
Wb2の向き・位置からズレることになるので、CPU
1は撮影方向の差を加味して断面ラインWa2,Wb2
を求出・表示することになる。
【0043】〔ステップF6〕CPU1が血管Mb2の
各断面ラインWa2,Wb2と輪郭との交点を算出した
後、各ラインWa2,Wb2毎の交点間距離を算出して
大径部の径寸法LA2と小径部の径寸法LB2を求出す
るとともに両径寸法LA2,LB2から閉塞率(LB
2)/(LA2)を求出し、大きさ情報メモリ12に記
憶する。両径寸法LA2,LB2や閉塞率(LB2)/
(LA2)の算出結果が表示モニタ4の画面に重畳表示
されるようであってもよい。
【0044】〔ステップF7〕処理すべきX線透視画像
が未だ残っていれば、ステップF4に戻って同様の求出
処理が繰り返される。処理すべきX線透視画像が無けれ
ば次のステップに進む。
【0045】〔ステップF8〕CPU1により大きさ情
報メモリ12に記憶されている全閉塞率の平均値が算出
されて最終的な血管閉塞率として表示モニタ4の画面に
表示されると、処理は終了となる。
【0046】さらに、実施例装置の場合、以下のような
ことも出来る構成になっている。図10(a)に示すよ
うに、大きさ情報メモリ12に記憶されている大径部の
径寸法に対応する長さの線分を撮影方向に応じて放射状
に重ね合わせて表示するとともに線分端点を滑らかに結
ぶサークルラインMLAを表示して、大径部の断面形状
を表示モニタ4の画面上で観察できる。また、図10
(b)に示すように、大きさ情報メモリ12に記憶され
ている小径部の径寸法に対応する長さの線分を撮影方向
に応じて放射状に重ね合わせて表示するとともに線分端
点を滑らかに結ぶサークルラインMLBを表示し、小径
部の断面形状を表示モニタ4の画面上で観察できる。さ
らに、サークルラインMLAあるいはサークルラインM
LBの内側部分の面積を算出することにより、血管の大
径部あるいは小径部の断面積を求めることも出来る。以
上のように、実施例の装置によれば、関心対象物の有力
な断面情報を得ることも出来るのである。
【0047】この発明は上記の実施例に限られるもので
はなく、以下のように変形して実施することができる。 (1)実施例の医用画像処理装置は処理対象のX線透視
画像を得るX線透視撮影装置とは別体構成であったが、
医用画像処理装置がX線透視撮影装置に一体的に組み込
まれた合体構成のものが、変形例として挙げられる。
【0048】(2)実施例装置の場合、図3(a)に示
すように、マウス10を操作してカーソル(図示省略)
を血管Ma1の輪郭に沿って移動させることにより、血
管Ma1の輪郭に対する画面入力を実行する構成であっ
たが、図11のX線透視画像P1bに示すように、血管
Ma1の両側の少し離れた位置でカーソル(図示省略)
を移動させて仮ラインMLa,MLbを設定する画面入
力が行えるとともに、CPU1が仮ラインMLa,ML
bの近傍の画素濃度(ピクセル値)を(例えば仮ライン
MLa,MLbの左右方向に沿って)チェックしてピク
セル値が変化する位置を検出することで血管Ma1の輪
郭である二本のラインを自動的に求出する構成の装置
が、変形例として挙げられる。なお、変形例の場合、仮
ラインMLa,MLbを引くための画面入力は各ライン
の両端点をマウス10で指定するだけで行えるようであ
ってもよい。
【0049】(3)実施例の場合、CPU1により関心
対象物の輪郭を、直前のX線透視画像中の関心対象物の
輪郭を用いて求出する構成であったが、必ずしも、隣の
X線透視画像中の関心対象物の輪郭である必要はなく、
輪郭が確定したX線透視画像に対して、撮影方向が比較
的近いX線透過画像であれば、その輪郭を求出すること
ができる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明の医用画像処理装置によれば、画面に映し出さ
れた1枚のX線透視画像に対して関心対象物の輪郭を確
定するための入力を画面入力手段により画面上で行え
ば、残りの他のX線透視画像については、関心対象物の
大きさ求出の基となる関心対象物の輪郭が全て自動的に
求出されるので、撮影対象の特定部位中の同一の関心対
象物の大きさを各撮影方向毎に求める際の手間が大幅に
減少する。
【0051】また、請求項2の発明の医用画像処理装置
によれば、像倍率求出手段により、各X線透視画像毎の
関心対象物の像倍率が求出されるとともに、求出された
像倍率を加味して関心対象物の大きさが求出されるの
で、撮影方向の変化に伴って透視像の検出面での関心対
象物の像倍率が変動するような場合でも、関心対象物の
大きさが正確に求出される。
【0052】また、請求項3の発明の医用画像処理装置
によれば、画面入力手段により関心対象物の注目断面を
指定する画面入力が行えるとともに、画面入力によるラ
インに基づき、各X線透視画像毎に関心対象物における
注目断面に対応する部分の寸法が求出される構成を備え
るとともに、求出されるこれら各寸法は注目断面を各撮
影方向から見た時の注目断面の長さであるので、有力な
断面情報が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の医用画像処理装置の全体構成を示した
ブロック図である。
【図2】実施例で用いるX線透視撮影装置の撮像系の構
成を示す模式図である。
【図3】実施例での血管大きさ求出の際の表示モニタの
画面を示す平面図である。
【図4】実施例での血管大きさ求出の際の表示モニタの
他の画面を示す平面図である。
【図5】実施例装置による関心対象物の大きさ求出過程
を示すフローチャートである。
【図6】実施例装置における透視像の像倍率の求出を説
明するための模式図である。
【図7】実施例での血管閉塞率求出の際の表示モニタの
画面を示す図である。
【図8】実施例での血管閉塞率求出の際の表示モニタの
他の画面を示す図である。
【図9】実施例装置による血管閉塞率の求出過程を示す
フローチャートである。
【図10】実施例装置により求出された血管断面形状を
示す模式図である。
【図11】変形例での輪郭確定用の画面入力時の表示モ
ニタの画面を示す図である。
【図12】従来の連続撮影用X線透視撮影の要部構成を
示す模式図である。
【符号の説明】
1 …中央演算制御部(CPU) 3 …X線透視画像メモリ 4 …表示モニタ 10 …マウス 11 …対象物輪郭メモリ 12 …大きさ情報メモリ 13 …像倍率メモリ 14 …注目断面位置メモリ M …被検体 Ma …関心対象物 P1,P2 …X線透視画像 Q1,Q2 …X線透視画像 Wa1,Wb1 …断面ライン Wa2,Wb2 …断面ライン XA …X線透視撮影装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線透視撮影装置で撮影方向を被検体の
    周りで順次変えながら被検体の特定部位を連続撮影して
    得た複数枚のX線透視画像に基づき撮影対象の特定部位
    中の同一の関心対象物の大きさを各撮影方向毎に求める
    装置であって、X線透視画像を画面に映し出す画像表示
    手段と、画像表示手段の画面に表示されたX線透視画像
    に対して関心対象物の輪郭を確定するための入力を画面
    上で行う画面入力手段と、画面入力手段による画面入力
    結果に基づき関心対象物の輪郭を確定する輪郭確定手段
    と、輪郭確定手段により確定した輪郭に基づき撮影方向
    が余り違わない他のX線透視画像における関心対象物の
    輪郭を求出する輪郭求出手段と、各X線透視画像におい
    て確定ないし求出された関心対象物の輪郭に基づき各撮
    影方向毎の関心対象物の大きさを求出する大きさ求出手
    段とを備えていることを特徴とする医用画像処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の医用画像処理装置にお
    いて、異なる二以上のX線透視画像の各撮影方向と各画
    像上での関心対象物の位置とに基づき各X線透視画像毎
    の関心対象物の像倍率を求出する像倍率求出手段を備
    え、像倍率求出手段により得られる像倍率が大きさ求出
    手段による関心対象物の大きさ求出の際に加味されるよ
    う構成されている医用画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の医用画像処理
    装置において、画面入力手段は、画像表示手段の画面に
    表示された1枚のX線透視画像に対して関心対象物にお
    ける注目断面を指定するラインを画面入力できるよう構
    成されているとともに、大きさ求出手段が、画面入力さ
    れたラインに基づき各X線透視画像毎に関心対象物にお
    ける注目断面に対応する部分の寸法を求出するよう構成
    されている医用画像処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069000A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Pie Medical Imaging Bv X線濃度測定法を使用する血管の輪郭検出のための方法、装置およびコンピュータプログラム
JP2007144177A (ja) * 2005-11-23 2007-06-14 General Electric Co <Ge> 低コントラストの管形状対象のための半自動セグメント分割手法の方法及び装置
JP2009254570A (ja) * 2008-04-16 2009-11-05 Shimadzu Corp X線診断装置
JP2016131754A (ja) * 2015-01-20 2016-07-25 株式会社島津製作所 X線装置

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