JP2000333083A - 高速視覚センサ装置 - Google Patents
高速視覚センサ装置Info
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Abstract
画像をモニター可能な高速視覚センサ装置を提供する。 【解決手段】 受光素子アレイ11の各列の受光素子1
20に対して1個のA/D変換器210を対応させたA
/D変換器アレイ13と、受光素子120と1対1に対
応する演算素子400からなる並列処理機構14と、A
/D変換器210あるいは演算素子400の出力信号を
モニタ18の表示に適したフレームレートにダウンコン
バートする信号変換器17とを備えている。
Description
えた高速視覚センサ装置に関する。
で動作させるためには、高速の画像処理が必要とされ
る。例えば、視覚センサとアクチュエータの間でフィー
ドバックループを形成するロボットの場合、アクチュエ
ータはミリ秒単位で制御可能であるため、本来はこれに
対応した画像処理速度が必要になる。ところが、現状の
ビジョンシステムでは画像処理速度がビデオフレームレ
ートに限られているため、この画像処理速度に合わせた
低速動作しかできず、ロボットの性能を十分に活かしき
れていなかった。
程度で画像を撮像できるものもあるが、これらは撮像し
た画像をいったんメモリに貯えて、後から読み出して処
理を行う機構になっているため、画像解析などの用途に
は使えるが、実時間性はほとんどなく、ロボット制御な
どの用途には適用できなかった。
込部と処理部を一体として取り扱うビジョンチップの研
究が進んでおり、マサチューセッツ工科大学、カリフォ
ルニア工科大学、三菱電機などの研究が知られている。
しかし、これらは主として集積化の容易なアナログの固
定回路を用いており、出力信号の後処理が必要であった
り、画像処理の内容が特定用途に限定されていて汎用性
がないなどの問題点があった。
とができるビジョンチップとしては、特公平7−628
66号公報に開示された発明(以下、従来技術1と呼
ぶ)が知られている。この発明は、マトリクス状に配置
された受光素子アレイの各受光素子の出力を、それぞれ
1つの対応する演算素子に入力し、並列処理するもので
ある。これにより、演算素子への入力時間、演算時間が
短縮され、各種の演算にも対応できる利点がある。
を列毎に最適化した特開平10−145680号公報に
開示された技術(以下、従来技術2と呼ぶ)もある。
生産ラインにおける検査装置に利用することで、検査時
間の大幅な短縮が可能となるが、実際には、こうした画
像処理と同時に、処理対象の画像を人間が目視によって
確認する必要性が生じる場合が多い。例えば、ベルトコ
ンベア上の製品検査をする場合においては、撮像位置照
明状態、ピント合せ、レンズ系の汚れ、などを目視によ
り確認することは検査状況を把握するためには不可欠で
ある。また、検査方法のアルゴリズムを確定する際に
も、しきい値レベルの設定やマッチングポイントの設定
などにおいて実画像を見ながら、処理の途中結果を画像
としてモニターすることで、効率良く処理アルゴリズム
の評価が行なえることになる。
置では、演算を行なった結果を特徴量(対象物の重心や
検査結果)または制御信号(例えばモータ制御信号)の
形でしか装置外部に出力せず、撮影した画像を効率よく
外部の装置に取り出す機構を有していない。CCDカメ
ラからの画像をそのまま出力すると、高速度表示に対応
したモニターが必要となるが、そのようなモニターはあ
っても高価であり、CCDカメラの最高フレームレート
には対応していないのが現状である。
は、こうした高速画像処理装置の画像情報と従来の画像
処理装置からの画像情報をオーバーレイ表示すること
で、高速に動く物体を解像度良くモニターする装置が開
示されている(以下、従来技術3と呼ぶ)。しかしなが
ら、この従来技術3においては、出力される画像のフレ
ームレートが従来とほぼ同じビデオレートに制限されて
しまうため、高速に動いている物体を観測する場合にお
いて、必要な情報を取り出すことが難しい。
間やドリルの貫通する瞬間、部品を挿入する瞬間やゴル
フや野球におけるボールとクラブ(バット)の当たる瞬
間等の所定のタイミングの映像が重要な意味を有する場
合に、これらを解像度良く表示させることは困難であっ
た。
うとともに、撮像した画像をモニター可能な高速視覚セ
ンサ装置を提供することを課題としている。
め、本発明に係る高速視覚センサ装置は、(1)複数の
受光素子が2次元状に配列されて形成された少なくとも
一つの受光素子アレイと、(2)受光素子アレイの各列
に対応して設けられ、対応する1列中の受光素子から順
次読み出された出力信号をアナログ・デジタル変換する
複数のA/D変換器を有し、当該複数のA/D変換器が
1次元状に配列されて構成されるA/D変換器アレイ
と、(3)受光素子アレイの各受光素子と1対1に対応
して設けられ、A/D変換器アレイから転送された対応
する受光素子の出力信号に相当するデジタル信号につい
て所定の演算を行う複数の演算素子を有し、当該複数の
演算素子を2次元状に配列して、並列演算処理を行う演
算素子アレイと、(4)A/D変換器アレイの出力信号
又は演算素子アレイからの出力信号を基にして各出力信
号のフレームレートより低いフレームレートの画像信号
に変換して出力する信号変換器と、(5)信号変換器の
画像信号変換を制御する信号変換制御部と、(6)各構
成要素を制御する制御回路と、を備えていることを特徴
とする。
ば、受光素子と1対1に配置された演算素子によって並
列演算処理を行うことでリアルタイムでの高速画像処理
が可能となる。そして、演算素子アレイあるいはA/D
変換器アレイからの出力信号をモニター表示に対応した
低いフレームレートの画像信号に変換して出力する信号
変換器を備えているので、受光素子アレイで得られた画
像あるいは画像処理により得られた画像の中から任意の
画像を抽出して表示することができる。
器アレイの出力信号又は演算素子アレイからの出力信号
を少なくとも数フレーム分蓄積記憶するバッファメモリ
をさらに備えていることが好ましい。このようにすれ
ば、特定のタイミングの複数の映像を抽出して表示させ
ることができて好ましい。
器からの出力信号を所定の演算素子に順次転送する複数
の転送用シフトレジスタをさらに備えている。このよう
にすれば、転送処理と演算処理を並列して処理すること
が可能となるので、無駄のない高速な画像処理が可能と
なる。
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
覚センサ装置全体の構成を簡単に説明する。図1は、本
発明に係る高速視覚センサ装置の第一の実施形態のブロ
ック図である。本実施形態の高速視覚センサ装置は、N
1個×N2個の2次元状に配置された受光素子120か
らなる受光素子アレイ11と、受光素子アレイ11の1
列ごとに対応して受光素子から出力された電荷を電圧信
号に変換するN2個のチャージアンプ221からなる並
列アンプ12と、チャージアンプからの出力信号をA/
D変換するN2個のA/D変換器210からなるA/D
変換器アレイ13と、受光素子120と1対1に対応す
るN1個×N2個の演算素子400からなる並列処理機
構14と、回路全体に命令信号等を送って制御する制御
回路15と、制御回路15からの信号を各回路に送るイ
ンストラクション/コマンドバス16と、A/D変換器
アレイ13又は並列処理機構14からのデータを表示画
像信号に変換する信号変換器17および変換した表示画
像信号により画像表示を行うモニタ18および信号変換
制御部19から構成されている。
る。受光素子アレイ11と演算素子アレイ14、制御回
路15などの半導体チップを1つの基板の上にボンディ
ングした図である。チップを直接基板にボンディングす
るため高集積化が可能であり、また、それぞれの装置の
特性に合わせた加工工程を採用できるため、安定した生
産が可能となる。将来的にはプロセス技術の向上により
1チップ上に全ての機能を集積化させることも可能であ
る。
る。図3は、画像入力部の詳細構成を示している。画像
入力部は、光を検出する受光部100(図1に示す受光
素子アレイ11に相当)、受光部100からの出力信号
を処理する信号処理部200(図1に示す並列アンプ1
2及びA/D変換器アレイ13に相当)、受光部100
及び信号処理部200に動作タイミングの指示信号を通
知するタイミング制御部300(図1に示す制御回路1
5の一部に相当)を備えている。
イ11に相当する受光部100の構成を説明する。受光
素子120は、入力した光強度に応じて電荷を発生する
光電変換素子130と、光電変換素子130の信号出力
端子に接続され、垂直走査信号Vi(i=1〜N1)に
応じて光電変換素子130に蓄積された電荷を出力する
スイッチ素子140を1組として構成されている。この
受光素子120が第1の方向(以下垂直方向と呼ぶ)に
沿ってN1個配置され、各受光素子120のスイッチ素
子140が電気的に接続されて垂直受光部110を構成
している。そして、この垂直受光部110を垂直方向に
直交する水平方向に沿ってN2個配列することにより受
光部100が構成されている。
ンプ12及びA/D変換器アレイ13に相当する信号処
理部200の構成を説明する。信号処理部200は、対
応する垂直受光部110j(j=1〜N2)から転送さ
れてきた電荷を個別に取り出して、処理し、この電荷強
度に対応するデジタル信号を出力するA/D変換器21
0jをN2個配置して構成されている。A/D変換器2
10jは、チャージアンプ221jを含む積分回路220
jと比較回路230jと容量制御機構240jの3つの回
路から構成される。本実施形態では、チャージアンプ2
21をA/D変換器221に含む回路構成になってい
る。
部110jからの出力信号を入力として、この入力信号
の電荷を増幅するチャージアンプ221jと、チャージ
アンプ221jの入力端子に一方の端が接続され、出力
端子に他方の端が接続された可変容量部222jと、チ
ャージアンプ221jの入力端子に一方の端が接続さ
れ、出力端子に他方の端が接続されて、リセット信号R
に応じてON、OFF状態となり、積分回路220jの
積分、非積分動作を切り替えるスイッチ素子223jか
らなる。
細構成図である。本図は、4ビットつまり16階調の分
解能を持つA/D変換機能を備える積分回路の例であ
り、以下、この回路構成により説明する。可変容量部2
22は、チャージアンプ221の垂直受光部からの出力
信号の入力端子に一方の端子が接続された容量素子C1
〜C4と、容量素子C1〜C4の他方の端子とチャージ
アンプ221の出力端子の間に接続され、容量指示信号
C11〜C14に応じて開閉するスイッチ素子SW11〜S
W14と、容量素子C1〜C4とスイッチ素子SW11
〜SW14の間に一方の端子が接続され、他方の端子が
GNDレベルと接続されて、容量指示信号C21〜C24に
応じて開閉するスイッチ素子SW21〜SW24により
構成されている。なお、容量素子C1〜C4の電気容量
C1〜C4は、 C1=2C2=4C3=8C4 C0=C1+C2+C3+C4 の関係を満たす。ここで、C0は積分回路220で必要
とする最大電気容量であり、受光素子130(図3参
照)の飽和電荷量をQ0、基準電圧をVREFとすると、 C0=Q0/VREF の関係を満たす。
の積分回路220j以外の回路を説明する。比較回路2
30jは、積分回路220jから出力された積分信号VS
の値を基準値VREFと比較して、比較結果信号VCを出力
する。容量制御機構240jは、比較結果信号VCの値か
ら積分回路220j内の可変容量部222jに通知する容
量指示信号Cを出力すると共に、容量指示信号Cに相当
するデジタル信号D1を出力する。
0の構成を説明する。全回路のクロック制御を行う基本
タイミングを発生する基本タイミング部310と、基本
タイミング部310から通知された垂直走査指示に従っ
て、垂直走査信号Viを発生する垂直シフトレジスタ3
20と、リセット指示信号Rを発生する制御信号部34
0により構成されている。
説明する。A/D変換されたデジタル信号は、それぞれ
の受光素子120i,jに対応する演算素子400のレジ
スタマトリックス401に送られる。演算素子400は
それぞれ4近傍接続されているため、インストラクショ
ンで順次隣の演算素子400に信号を送るように命令を
出すことで転送する演算素子400の指定ができる。各
垂直受光部110jの信号は対応する演算素子400に
対して、各列が同時に転送されるため、nビット×N2
回のデータ転送で、全受光素子120の光電出力データ
が全演算素子400に転送されることになる。
ブロック図である。信号変換器17内には、一列分の画
像データを所定の画面数分蓄積するデータバッファ17
1がN2個配列され、これらのデータバッファ171に
は、デジタル画像信号をアナログ信号に変換するD/A
変換器172とモニタ18のフレームレートに合わせて
適切な同期信号を付加することにより画像信号を生成す
る同期信号混合器173が接続されて構成される。
作について説明する。
4に示す可変容量部222のSW11〜SW14を全て
「ON」、SW21〜SW24を全て「OFF」状態に
する。これにより、チャージアンプ221の入力端子と
出力端子間の容量値をC0に設定する。それと同時に、
図3に示す全てのスイッチ素子140を「OFF」状態
とし、垂直走査信号Viをいずれの受光素子120も選
択しない状態に設定する。この状態から、リセット指示
信号Rを非有為に設定し、各積分回路220での積分動
作を開始させる。
個の各垂直受光部110jにある第1番目の受光素子1
201,jのスイッチ素子140のみを「ON」とする垂
直走査信号V1が出力される。スイッチ素子が「ON」
になると、それまでの受光によって光電変換素子130
に蓄積された電荷Q1は、電流信号として受光部100
から出力される。つまり、光電変換素子の信号を読み出
すことができる。電荷Q1は容量値C0に設定された可変
容量部222に流入する。
作を説明する。容量制御機構240(図3参照)は、S
W12〜SW14を開放した後、SW22〜24を閉じ
る。この結果、積分信号VSは、 VS=Q/C1 で示す電圧値として出力される。積分信号VSは、比較
回路230に入力して、基準電圧値VREFと比較され
る。ここで、VSとVREFの差が、分解能の範囲以下、す
なわち±(C4/2)以下の時は、一致したものとみな
し、更なる容量制御は行わず、積分動作を終了する。分
解能の範囲で一致しないときは、更に容量制御を行い、
積分動作を続ける。
構240は、更に、SW22を開放した後に、SW12
を閉じる。この結果、積分信号VSは、 VS=Q/(C1+C2) で示す電圧値となる。この積分信号VSは、後続の比較
回路230(同)に入力して、基準電圧値VREFと比較
される。
240は、更に、SW11及びSW22を開放した後
に、SW12及びSW21を閉じる。この結果、積分信
号VSは、 VS=Q/C2 で示す電圧値となる。この積分信号VSは、後続の比較
回路230に送出され、基準電圧値VREFと比較され
る。
回路230→容量制御機構240→積分回路220のフ
ィードバックループによって、積分信号VSが基準電圧
値VR EFと分解能の範囲で一致するまで、比較及び容量
設定(SW11〜SW14及びSW21〜SW24のO
N/OFF制御)を順次繰り返す。積分動作が終了した
時点のSW11〜SW14のON/OFF状態を示す容
量指示信号C11〜C14の値は、電荷Q1の値に対応した
デジタル信号であり、最上位ビット(MSB)の値がC
11、最下位ビット(LSB)の値がC14である。こうし
てA/D変換が行われ、これらの値をデジタル信号D1
として、演算素子アレイ14に出力する。以上述べたよ
うに、この装置では、デジタル信号D1の各ビット値
は、MSB側からLSB側へ1ビットずつ順に定まる。
に相当するデジタル信号の送出が終了すると、リセット
信号Rが有為とされ、再び、非有為にして、可変容量部
222jの容量値を初期化した後に、各垂直受光部11
0jの第2番目の受光素子1202,jのスイッチ素子14
0のみを「ON」とする垂直走査信号V2を出力し、上
述と同様の動作により、第2番目の受光素子1202,j
の光電出力を読み出し、これに相当するデジタル信号を
送出する。以下、垂直走査信号を切り替えて、全受光素
子120の光電出力を読み出し、相当するデジタル信号
を演算素子アレイ14に出力する。
説明する。A/D変換されたデジタル信号は、それぞれ
の受光素子120i,jに対応する演算素子400のレジ
スタマトリックス401に送られる。演算素子400は
それぞれ4近傍接続されているため、インストラクショ
ンで順次隣の演算素子400に信号を送るように命令を
出すことで転送する演算素子400の指定ができる。各
垂直受光部110jの信号は対応する演算素子400に
対して、各列が同時に転送されるため、nビット×N2
回のデータ転送で、全受光素子120の光電出力データ
が全演算素子400に転送されることになる。
ば、各演算素子400間でそれぞれのレジスタマトリッ
クス401に収容された信号の転送を行った後、演算に
必要な信号をレジスタマトリックス401からAラッチ
402とBラッチ403に読み出し、ALU404で所
定の演算を行い、計算結果はレジスタマトリックス40
1を介して外部回路に出される。演算は全演算素子40
0において同時に並列処理されるため、極めて高速の演
算が可能である。以下に、「エッジ抽出」を例にとり、
画像処理の実行動作を詳細に説明する。
いて最も頻繁に利用される処理である。最も簡単に演算
する場合は、隣接する画素の強度値との差分による2近
傍演算が用いられる。これを数式で表すと、 P’(x,y)=|P(x,y)−P(x−1,y)| となる。ここで(x,y)は素子の位置座標、P(x,
y)は画像強度データの値、P’(x,y)は求めたい
エッジ抽出画像の画像強度データの値である。
における演算のフロー図を図7に示す。ステップS1に
おけるA/D変換器210から演算素子400へのデー
タ転送の際に、P(x,y)とP(x−1,y)に相当
するデータを各演算素子400内のレジスタマトリック
ス401に格納する(ステップS2)。これにより、A
/D変換器アレイ11からのデータ転送が終了した後の
各演算素子400間でのデータ転送をできる限り省略し
て、効率的で高速の処理をすることが可能になる。A/
D変換器210から全演算素子400へのデータ転送が
終了した時点で、レジスタマトリックス401に収容さ
れたP(x,y)とP(x−1,y)のデータを下位ビ
ットからAラッチ402とBラッチ403に読み出し
(ステップS3)、ALU404により、差分を求める
演算を行う(ステップS4)。この計算結果はいったん
レジスタマトリックス401に格納する(ステップS
5)。差分が求まった後、この差分値を再びAラッチ4
02に読み出し(ステップS6)、ALU404によ
り、その絶対値を算出し(ステップS7)、レジスタマ
トリックス401に計算結果を格納し(ステップS
8)、外部に出力する(ステップS9)。以上の計算処
理は全ての演算素子400で同時に並列処理されるた
め、非常に高速で演算処理が行われる。
いくつかについて、本実施形態により演算を行った場合
のステップ数、処理時間の例を表1に示す。
は、一般的な画像処理(例えば、平滑化、細線化、コン
ボリューション、相関、マスク処理)演算を完全並列処
理により、非常に高速で行うことができる。したがっ
て、これまでの視覚センサ装置では、演算処理速度が遅
いために制限されていたFAロボット制御などの分野へ
の応用が可能になる。
は並列処理機構14からの出力信号は信号変換器17に
送られ、信号変換制御部19からの指示によりモニタ1
8で表示するのに適した画像信号に変換される。従来技
術3の装置では、図8に示されるように画像表示のタイ
ミングに合わせて画像転送、処理演算を行う必要が有る
ため、高速での画像処理演算は不可能であった。これに
対して、本実施形態の装置では、画像転送、画像演算を
高速で行い、任意のタイミングの映像をデータバッファ
171に蓄積しておいてD/A変換器172、同期信号
混合器173によりモニタ18側のフレームレートに合
わせた映像信号を生成して出力することで、図9にタイ
ミングチャートを示すように、所定のタイミングの映像
を抽出して時間的に引き延ばして表示することが可能で
ある。
既にチップ51、52が実装されている基板50上にさ
らにチップ53を装置54を用いて実装する瞬間の画像
を抽出する例について説明する。図10(b)が所望の
チップ53が実装される瞬間の画像であり、図10
(a)、図10(c)はそれぞれその前後のタイミング
で取得された画像である。
抽出するためには、入力画像の中から、特徴抽出演算に
よって対象画像であるチップ53を抽出し、その対象が
基板の所定の位置に実装されるタイミングで画像を出力
する。具体的には、まず、入力画像P(x,y)が並列
処理機構14に転送され、すでに記憶されている検索画
像s(x,y)(大きさn1×m1)を検索する。マッ
チングの演算アルゴリズムは数多く提案されているが、
ここでは最も簡便な演算である差分演算で示す。
から、入力画像P(x,y)の中から検索画像s(n
1,m1)に一番似ている(誤差の小さい)画像を検索
できる。この最小の誤差が得られた原画像P(x,y)
を所定のタイミングにおける画像データとして信号変換
制御部19から信号変換器17に対して画像信号への変
換を指示することによりこのタイミングの画像(図7
(b)に示されるタイミングの画像)前後の映像をモニ
タ18に表示させることができる。
ルが加工対象に接触する瞬間」や「バットがボールにぶ
つかる瞬間」とその前後の、最も重要な情報を含む画像
列を抽出してモニター画像出力することが可能となる。
従来の画像処理装置との整合性も併せ持つ為、すでに利
用している画像処理アルゴリズムをそのまま利用して、
高速対象物の画像処理を実現できる。また、画像処理さ
れた処理画像、例えば、エッジ抽出された画像や、移動
している物体のみを抽出した画像などを出力することも
可能である。
レイ11からの信号を列並列にて転送を行なっており、
並列演算機構14により並列演算を行なうことで、高速
な演算処理が実現できる。高速移動物体を追跡する場合
に、回転や向きの変化がある場合には、従来のTVカメ
ラのような遅いフレームレート(30Hz)では、対象
物の画像上の形状が変化してしまうため、フレーム間の
画像から同じ対象物を判断するために非常に複雑なアル
ゴリズムが必要となりリアルタイムに表示させることが
困難であった。一方、本装置のように高いフレームレー
ト(>1KHz)で画像が捉えられる場合には、フレー
ム間の画像の違いは小さいために、上記のような簡単な
アルゴリズムで高速にマッチングが行なえることにな
り、対象物を正確に追跡することが可能となる。
された結果から、所望のタイミングの画像を抽出してモ
ニターする機能を有する画像センサ装置である。処理速
度の目安としては、FAロボットの制御においては、対
象物の移動速度とロボットのアクチュエータの速度(1
〜10ミリ秒)から必要な処理速度が決まる。本実施形
態では、この処理速度は、A/D変換器210における
A/D変換処理速度によって決まるが、A/D変換器か
らの出力のビット数は可変できるため、より高速演算が
必要な場合には、ビット数を減らすことによって高速化
が可能である。例えば、8ビット変換に10μ秒かかっ
ているような場合、4ビットにデータ長を削減すること
で、ほぼ2倍の変換速度が実現できることになる。
置の第二の実施形態を示す概略ブロック図である。この
実施形態では、図1に示される第一の実施形態の並列処
理機構14の演算素子400にそれぞれ転送専用シフト
レジスタ410を設けている点が相違する。このよう
に、データ転送専用のシフトレジスタを設けることで、
演算素子400で演算処理を行っている間に、次のフレ
ームの画像データを転送したり、演算に必要なデータの
転送を行うことができるので、転送と演算を並列処理す
ることでより高速の画像処理を行うことができて好まし
い。
ータバッファを有する例について説明してきたが、特定
のタイミングの静止映像のみを取得すれば充分である場
合には、データバッファを省略することでより簡易な装
置構成とすることも可能である。
列処理による高速の画像処理と目視検査等に必要となる
所望のタイミングでの高速処理画像のモニター出力が可
能であり、例えば、注目すべき画像のみを抽出したモニ
タ表示が可能となる。
を蓄積可能なデータバッファを設けることで、所望のタ
イミング付近の映像を時間的に引き延ばしてモニタ表示
することも可能となる。
タ転送時に、転送用シフトレジスタを用いて、演算処理
と転送を独立に実行できる機能を実現することで、実時
間処理が可能となる。
形態のブロック図である。
及びA/D変換器アレイの回路構成図である。
ある。
る。
である。
る。
ングチャートである。
タイミングチャートである。
施形態のブロック図である。
換器アレイ、14…演算素子アレイ、15…制御回路、
16…インストラクション/コマンドバス、17…信号
変換器、18…モニター、100…受光部、110…垂
直受光部、120…受光素子、130…光電変換素子、
140…スイッチ素子、200…信号処理部、210…
A/D変換器、220…積分回路、221…チャージア
ンプ、222…可変容量部、223…スイッチ素子、2
30…比較回路、240…容量制御機構、300…タイ
ミング制御部、310…基本タイミング部、320…垂
直シフトレジスタ、340…制御信号部、400…演算
素子、401…レジスタマトリックス、402…Aラッ
チ、403…Bラッチ、404…ALU、410…転送
用シフトレジスタ、500…対象物、501…テレビカ
メラ、502…画像処理装置、C1〜C4…容量素子、
SW11〜SW14、SW21〜SW24…スイッチ素
子。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の受光素子が2次元状に配列されて
形成された少なくとも一つの受光素子アレイと、 前記受光素子アレイの各列に対応して設けられ、対応す
る1列中の受光素子から順次読み出された出力信号をア
ナログ・デジタル変換する複数のA/D変換器を有し、
当該複数のA/D変換器が1次元状に配列されて構成さ
れるA/D変換器アレイと、 前記受光素子アレイの各受光素子と1対1に対応して設
けられ、前記A/D変換器アレイから転送された対応す
る受光素子の出力信号に相当するデジタル信号について
所定の演算を行う複数の演算素子を有し、当該複数の演
算素子を2次元状に配列して、並列演算処理を行う演算
素子アレイと、 前記A/D変換器アレイの出力信号又は前記演算素子ア
レイからの出力信号を基にして前記各出力信号のフレー
ムレートより低いフレームレートの画像信号に変換して
出力する信号変換器と、 前記信号変換器の画像信号変換を制御する信号変換制御
部と、 前記各構成要素を制御する制御回路と、 を備えていることを特徴とする高速視覚センサ装置。 - 【請求項2】 前記信号変換器の信号入力側に前記A/
D変換器アレイの出力信号又は前記演算素子アレイから
の出力信号を少なくとも数フレーム分蓄積記憶するバッ
ファメモリをさらに備えていることを特徴とする請求項
1記載の高速視覚センサ装置。 - 【請求項3】 前記演算素子に対応して設けられ、前記
A/D変換器からの出力信号を所定の前記演算素子に順
次転送する複数の転送用シフトレジスタをさらに備えて
いることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載
の高速視覚センサ装置。
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JP14180199A JP4334672B2 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | 高速視覚センサ装置 |
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Family Applications (1)
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