JP2000331774A - 複数誘導炉溶解システム - Google Patents

複数誘導炉溶解システム

Info

Publication number
JP2000331774A
JP2000331774A JP11137331A JP13733199A JP2000331774A JP 2000331774 A JP2000331774 A JP 2000331774A JP 11137331 A JP11137331 A JP 11137331A JP 13733199 A JP13733199 A JP 13733199A JP 2000331774 A JP2000331774 A JP 2000331774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
furnace
inverter
induction
melting
parallel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11137331A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3485167B2 (ja
Inventor
Nagataka Seki
長隆 関
Shigeharu Mori
重春 森
Manabu Sonobe
学 園部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitashiba Electric Co Ltd
Original Assignee
Kitashiba Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kitashiba Electric Co Ltd filed Critical Kitashiba Electric Co Ltd
Priority to JP13733199A priority Critical patent/JP3485167B2/ja
Publication of JP2000331774A publication Critical patent/JP2000331774A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3485167B2 publication Critical patent/JP3485167B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Induction Heating (AREA)
  • Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】より安価な設備で、高操業度の維持が可能な複
数誘導炉溶解システムを提供するものである。 【解決手段】一つの電流型インバータ2から、複数の誘
導炉5A、5Bに電力を供給するシステムであって、前
記誘導炉5A、5Bのうち材料を溶解するための溶解炉
と、溶解状態を維持するための保持炉とを、選択的に切
り替えるモード選択スイッチ11〜14を有し、溶解炉
として選択された誘導炉5Aは第1のコンデンサ10を
介して、また保持炉として選択された誘導炉5Bは逆並
列接続されたサイリスタ7を介して、前記インバータ2
の第1の出力端子に接続され、該インバータ2の第1と
第2の出力端子間には力率改善コンデンサとなる第2の
コンデンサ15が誘導炉と並列に接続されたことを特徴
とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、材料を溶解するた
めの溶解炉と、溶解状態を維持するための保持炉とを選
択的に切り替えられる複数の誘導炉に、一つの電源から
電力を供給する複数誘導炉溶解システムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に金属材料を溶解し、必要に応じて
添加物を金属材料と共に混合して溶解するために、従来
から高周波誘導炉システムが用いられている。金属材料
を誘導炉に投入してから溶解が完了し溶湯をすべて取り
出すまでのプロセスを見ると、前半の溶解モードでは1
00%電力を必要とするのに対し、後半の保持モードで
は約25%以下の電力でよい。
【0003】一方、溶解モードの時間をT1、保持モー
ドの時間をT2とすると、一つのプロセスが完了するた
めに必要な合計時間TはT1+T2時間となる。一般に
利用されているこのようなシステムは、操業度という点
から見ると時間と設備のムダが多いことが分かる。
【0004】すなわち、溶解モードの時間T1と保持モ
ードの時間T2との割合が1:1というケースを考える
と、100%の電力を出力可能な装置を、半分の時間し
か有効に利用していないことになる。
【0005】このため例えば、特開平9ー56059に
示された図7の回路のように、一つの直流電源1の出力
に二つのインバータ2A、2Bを置き、一方を溶解炉3
とし用、他方を保持炉4として使用する構造が提案され
ている。
【0006】また図8は、特開平8ー226769に記
された回路構成である。これは1台のインバータ2に二
つの誘導炉5A、5Bを接続し、一方の誘導炉5Aを溶
解炉とし、他方の誘導炉5Bを保持炉として使用するよ
うになっている。更にインバータ2の出側にインバータ
の転流用を兼ねた力率改善コンデンサ6を設置すると共
に、保持炉側の電力調整用に逆並列接続サイリスタ7を
接続して、その位相制御により保持炉の電力を制御する
ようになっている。また溶解炉の電力は定格電力から保
持炉が必要とする電力を差し引いた電力で駆動するよう
になる。
【0007】上述の二つのシステムは、操業度の向上や
設備の有効利用をカバーしているが、図7のシステムに
おいては、2台のインバータ2A、2Bを使用するた
め、図8のシステムよりも設備コストが高くなる問題が
ある。
【0008】一方、図8のシステムでは、保持炉が必要
とする電力は通常20%以下であるため、逆並列接続サ
イリスタ7の位相制御角は相当量絞る必要がある。その
ため、サイリスタおよび炉コイルに流れる電流は波高値
の高いパルス状の電流となり、サイリスタは損失が増
し、炉コイルは振動や発熱が大きくなる問題がある。
【0009】またサイリスタ7の電圧定格から、インバ
ータ2の出力電圧は、利用できるサイリスタ7の電圧定
格から通常は1000V程度になるが、溶解炉にとって
は2000V程度の高電圧が望ましい。したがって高電
圧溶解を行なうためにはインバータ2の出力に変圧器を
設け、その出側に転流用を兼ねた力率改善コンデンサ6
を設置して、そこに誘導炉5A、5Bを接続している。
このため、逆並列接続サイリスタ7は2000V級の交
流回路に耐えるように、サイリスタ7を2個程度直列に
使用しなければならずシステムとしては高価になる問題
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
除去し、より安価な設備で、高操業度の維持が可能な複
数誘導炉溶解システムを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
複数誘導炉溶解システムは、一つの電流型インバータか
ら、複数の誘導炉に電力を供給するシステムであって、
前記誘導炉のうち材料を溶解するための溶解炉と、溶解
状態を維持するための保持炉とを、選択的に切り替える
スイッチ手段を有し、溶解炉として選択された誘導炉の
一方の端子は第1のコンデンサを介して、また保持炉と
して選択された誘導炉の一方の端子は逆並列接続された
サイリスタを介して、それぞれ前記インバータの第1の
出力端子に接続されていると共に、両誘導炉の他方の端
子は、それぞれ該インバータの第2の出力端子に接続さ
れ、力率改善コンデンサとなる第2のコンデンサが、該
インバータの第1と第2の出力端子間に並列に接続され
たことを特徴とするものである。
【0012】本発明の請求項2記載の複数誘導炉溶解シ
ステムは、前記インバータの第1の出力端子に接続され
た逆並列接続サイリスタの他端と、インバータの第2の
出力端子間に、力率改善コンデンサとなる第3のコンデ
ンサを誘導炉と並列に接続したことを特徴とするもので
ある。
【0013】本発明の請求項3記載の複数誘導炉溶解シ
ステムは、一つの電流型インバータから、複数の誘導炉
に電力を供給するシステムであって、前記誘導炉のうち
材料を溶解するための溶解炉と、溶解状態を維持するた
めの保持炉とを、選択的に切り替えるスイッチ手段を有
し、溶解炉として選択された誘導炉は力率改善コンデン
サを炉コイルと並列に有すると共に、変圧器を介してイ
ンバータに接続され、また保持炉として選択された誘導
炉は力率改善コンデンサを炉コイルと並列に有すると共
に、逆並列接続されたサイリスタを介してインバータ、
あるいは前記変圧器のタップ間に接続されたことを特徴
とするものである。
【0014】本発明の請求項4記載の複数誘導炉溶解シ
ステムは、一つの電流型インバータから、複数の誘導炉
に電力を供給するシステムであって、前記誘導炉のうち
材料を溶解するための溶解炉と、溶解状態を維持するた
めの保持炉とを、選択的に切り替えるスイッチ手段を有
し、溶解炉として選択された誘導炉は力率改善コンデン
サを炉コイルと並列に有すると共にインバータに接続さ
れ、また保持炉として選択された誘導炉は力率改善コン
デンサを炉コイルと並列に有すると共に、逆並列接続さ
れたサイリスタおよび変圧器を介してインバータに接続
されたことを特徴とするものである。
【0015】更に本発明の請求項5記載の複数誘導炉溶
解システムは、一つの電流型インバータから、複数の誘
導炉に電力を供給するシステムであって、前記誘導炉の
うち材料を溶解するための溶解炉と、溶解状態を維持す
るための保持炉とを、選択的に切り替えるスイッチ手段
を有し、溶解炉として選択された誘導炉は、その炉コイ
ルと並列に、2組の力率改善コンデンサが直列接続さ
れ、この力率改善コンデンサの中点と炉コイルの一端と
からインバータに接続され、また保持炉として選択され
た誘導炉は、その炉コイルと並列に、2組の力率改善コ
ンデンサが直列接続され、逆並列接続されたサイリスタ
を介してインバータに接続されたことを特徴とするもの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図1
を参照して詳細に説明する。インバータ2の第1と第2
の出力端子間に誘導炉5A、5Bが接続されている。ま
たインバータ2の第1の出力端子には第1のコンデンサ
10と逆並列接続サイリスタ7がそれぞれ接続され、こ
れらと前記誘導炉5A、5Bとの間にモード選択スイッ
チ11〜14が設けられている。これらモード選択スイ
ッチ11〜14の切替えにより、溶解炉として選択され
た誘導炉5Aの一方の端子は前記第1のコンデンサを介
してインバータ2の第1の出力端子に接続されていると
共に、誘導炉5Aの他方の端子はインバータ2の第2の
出力端子に接続されている。また保持炉として選択され
た誘導炉5Bの一方の端子は逆並列接続サイリスタ7を
介してインバータ2の第1の出力端子に接続されている
と共に、誘導炉5Bの他方の端子はインバータ2の第2
の出力端子に接続されている。
【0017】更にインバータ2の第1と第2の出力端子
間には力率改善用とコンバータの転流用を兼ねた第2の
コンデンサ15が並列に接続されている。なお16と1
7は誘導炉5A、5Bとインバータ2の第2の出力端子
間に設けられた保守用スイッチで、保守以外のときは常
にオンとなる。
【0018】上記構成の複数誘導炉溶解システムにおい
て、誘導炉5Aを溶解炉とし、誘導炉5Bを保持炉とし
て運転する場合について説明する。モード選択スイッチ
11と14をオンとし、モード選択スイッチ12と13
をオフとすると、誘導炉5Aは第1のコンデンサ10を
介してインバータ2に接続され、誘導炉5Bは逆並列接
続サイリスタ7を介してインバータ2に接続される。こ
こで第1のコンデンサ10の容量をC2、第2のコンデ
ンサ15の容量をC1、誘導炉5A、5Bの誘導性リア
クタンスをそれぞれLとし、インバータ電圧をV1と
し、またC1=C2=2Cと仮定すると、式1の共振周
波数付近の周波数でインバータ2は自制運転を行う。
【0019】
【式1】
【0020】自制運転とはインバータ出力状態信号を基
に、インバータ2の周波数を制御する方法で、負荷のイ
ンピーダンスが変化しても、インバータ2の出力電流と
出力電圧の位相関係が常にある値に保たれる。これはサ
イリスタ7を使用するインバータ2で必要な特性であ
る。
【0021】このような状態で運転すると、インバータ
電圧V1に対して第1のコンデンサ10の電圧も約V1
となり、溶解炉として使用している誘導炉5Aには、約
2V1の電圧が生じる。したがって、昇圧変圧器を使用
しなくても2倍の電圧が得られという効果がある。一
方、保持炉として選択された誘導炉5Bは、逆並列接続
サイリスタ7を介してインバータ2に接続されている。
誘導炉5Bの電圧は、誘導炉5Aの電圧の約半分となる
ため、逆並列接続サイリスタ7の位相制御を行なわなく
ても、電圧の二乗に比例する電力は溶解炉の1/4以下
の電力になる。更に逆並列接続サイリスタ7の位相制御
を行なうことにより保持モードでの電力を下げることが
できる。
【0022】また溶解炉として使用していた誘導炉5A
の溶解モードが終了し、保持モードに入ると共に、保持
炉としていた誘導炉5Bの湯を出湯して溶解炉として使
用する場合には、モード選択スイッチ12と13をオン
し、モード選択スイッチ11と14をオフして切り替え
ることにより選択することができる。
【0023】このように上記構成のシステムでは、逆並
列接続サイリスタ7に印加される電圧はV1でよいた
め、図8に示す方式に比べて、サイリスタ7に印加され
る電圧を下げることができるので、オフ電圧の低い安価
な素子を利用したり、直列数を減らすことができる。ま
た位相制御角も図8のサイリスタ7の場合に比べて絞ら
なくてもよいため、パルス電流の波高値も低くなり、電
流容量の低いサイリスタを選択できると共にコイルの振
動も少なくすることができる。
【0024】図1の説明では、逆並列接続サイリスタ7
の位相制御により、保持炉の電力を制御する例を挙げた
が、交流電力の調整方法には、このほかにサイクル調整
とオン・ オフ調整などの方法がある。サイクル調整は、
図2(a)に示すようにインバータの1周期よりも低い
周期でオン期間とオフ期間の割合を変えて交流電力を調
整する方法である。またオン・オフ調整は、図2(b)
に示すようにオンとオフの周期を固定しない交流電力の
調整方法である。
【0025】また図1に点線で示したように、誘導炉5
Bの炉コイルと並列に第3のコンデンサ18を接続する
と、保持炉の遅相電力をコンデンサの進相電力で力率改
善が行えるので、逆並列接続サイリスタ7の電流が減少
し、サイリスタ7の電流容量を下げることが可能とな
る。なおサイリスタ7をオンする際のタイミングによっ
ては、第3のコンデンサ18を充電する過大な電流が流
れるのを防ぐために、サイリスタの両端電圧差が0のと
きにオン信号を印加するのがよく、このためオン・オフ
制御で運転を行なう必要がある。
【0026】図3は本発明の他の実施の形態を示すもの
で、インバータ2の第1と第2の出力端子間に変圧比N
の昇圧変圧器20が接続され、この昇圧変圧器20の2
次端子間に誘導炉5Aが接続されている。またインバー
タ2の第1の出力端子には逆並列接続サイリスタ7が接
続され、この出力端子とインバータ2の第2の出力端子
との間に誘導炉5Bが接続されている。
【0027】また前記誘導炉5Aの炉コイルと並列に第
1の力率改善コンデンサ6Aが接続されていると共に、
誘導炉5Bの炉コイルと並列に第2の力率改善コンデン
サ6Bが接続されている。また誘導炉5A、5Bには昇
圧変圧器20と逆並列接続サイリスタ7に選択的に接続
を切り替えるモード選択スイッチ11〜14が設けられ
ている。
【0028】上記構成の複数誘導炉溶解システムにおい
て、誘導炉5Aを溶解炉とし、誘導炉5Bを保持炉とし
て運転する場合について説明する。モード選択スイッチ
11と14をオンとし、モード選択スイッチ12と13
をオフとすると、溶解炉となる誘導炉5Aは昇圧変圧器
20を介してインバータ2に接続され、また保持炉とな
る誘導炉5Bは、逆並列接続サイリスタ7を介してイン
バータ2に接続される。
【0029】このような構成において、誘導炉5Aには
インバータ電圧V1のN倍の電圧NV1が印加され、通
常Nは概ね2に選定される。また保持炉となる誘導炉5
Bは逆並列接続サイリスタ7を介してインバータ2に接
続されているので最大V1の電圧が印加される。保持炉
の電力は溶解時の10〜25%程度でよいため、逆並列
接続サイリスタ7のオン・オフ調整により保持炉の電力
を上記範囲に制御することができる。
【0030】この構造の特徴は、誘導炉5A、5Bと力
率改善コンデンサ6A、6Bを一つの炉体に設置する際
に、炉体に接続するケーブルの電流容量が低くて済むた
め、ケーブルのコストが安くなる上、ケーブルでの電流
損失が減少し効率を向上させることができる。なお誘導
炉5A、5Bと昇圧変圧器20の接続点の位置は、図3
のものに限定されず、昇圧変圧器20の任意のタップ間
に接続して昇圧比を調整することができる。
【0031】図4は本発明の異なる他の実施の形態を示
すもので、図3の装置において力率改善コンデンサ6
A、6Bの接続位置を変えたものである。つまり誘導炉
5Aの炉コイルと並列に設けた第1の力率改善コンデン
サ6Aが、昇圧変圧器20の2次端子間に接続され、ま
た誘導炉5Bと並列に設けた第2の力率改善コンデンサ
6Bが、インバータ2の第1の出力端子に接続された逆
並列接続サイリスタの他端と、インバータ2の第2の出
力端子の間に接続されたものである。これは力率改善コ
ンデンサ6A、6Bを誘導炉5A、5Bのコイル近傍に
設けられない場合に採用される。
【0032】図5は本発明の異なる他の実施の形態を示
すもので、出力電圧を溶解炉の必要とする電圧と等しく
した高圧インバータ21の第1と第2の出力端子間に降
圧変圧器22と誘導炉5A、5Bが並列に接続されてい
る。前記降圧変圧器22の2次端子に逆並列接続サイリ
スタ7が接続され、この出力端子と高圧インバータ21
の第2の出力端子との間に誘導炉5Bが接続されてい
る。
【0033】また前記誘導炉5Aの炉コイルと並列に第
1の力率改善コンデンサ6Aが接続されていると共に、
誘導炉5Bの炉コイルと並列に第2の力率改善コンデン
サ6Bが接続されている。また誘導炉5A、5Bには高
圧インバータ21と逆並列接続サイリスタ7に選択的に
接続を切り替えるモード選択スイッチ11〜14が設け
られている。
【0034】上記構成の複数誘導炉溶解システムにおい
て、誘導炉5Aを溶解炉とし、誘導炉5Bを保持炉とし
て運転する場合について説明する。モード選択スイッチ
11と14をオンとし、モード選択スイッチ12と13
をオフとすると、溶解炉となる誘導炉5Aには、溶解炉
が必要とする電圧と等しい出力電圧が高圧インバータ2
1から直接印加される。一方、保持炉となる誘導炉5B
には、降圧変圧器22で降圧され、更に逆並列接続サイ
リスタ7で電力を低く制御された電圧が印加されるよう
になっている。
【0035】図6は本発明の異なる他の実施の形態を示
すもので、インバータ2の第1と第2の出力端子間に誘
導炉5Aと誘導炉5Bが接続されている。また誘導炉5
Aには、直列接続された2組の力率改善コンデンサ6
A、6Bが並列に接続されている。また誘導炉5Bに
も、直列接続された2組の力率改善コンデンサ6C、6
Dが並列に接続されている。
【0036】これら力率改善コンデンサ6A、6Bの中
点、および力率改善コンデンサ6C、6Dの中点はモー
ド選択スイッチ11、13を介してインバータ2の第1
の出力端子に接続されている。またインバータ2の第1
の出力端子には逆並列接続サイリスタ7が接続され、こ
の出力端子はモード選択スイッチ12、14を介して前
記誘導炉5A、5Bに接続されている。
【0037】上記構成の複数誘導炉溶解システムにおい
て、誘導炉5Aを溶解炉とし、誘導炉5Bを保持炉とし
て運転する場合について説明する。モード選択スイッチ
11と14をオンとし、モード選択スイッチ12と13
をオフとすると、誘導炉5Aには力率改善コンデンサ6
Aを介してインバータ2に接続され、一方、誘導炉5B
は逆並列接続サイリスタ7を介してインバータ2に接続
されている。
【0038】このような接続によって、溶解炉となる誘
導炉5Aにインバータ電圧V1の約2倍の電圧2V1が
印加され、保持炉となる誘導炉5BにはV1が印加され
る。また保持炉の電力は溶解時の10〜25%程度でよ
いため、逆並列接続サイリスタ7を調整して保持炉の電
力を制御する。この場合もサイリスタの両端電圧差がほ
ぼ0の瞬間に、ゲート信号を印加するオン・オフ制御を
行なう。
【0039】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る請求項1
記載の複数誘導炉溶解システムによれば、溶解炉として
選択された誘導炉にはインバータの出力電圧の2倍の電
圧が印加され、また保持炉として選択された誘導炉に接
続された逆並列接続サイリスタに印加される電圧はイン
バータの出力電圧で良いため、サイリスタに印加される
電圧を下げることができるので、オフ電圧の低い安価な
素子を利用したり、直列数を減らすことができる。また
サイリスタの位相制御角も絞らなくてもよいため、パル
ス電流の波高値も低くなり、電流容量の低いサイリスタ
を選択できると共にコイルの振動も少なくすることがで
きる。
【0040】また請求項2記載の複数誘導炉溶解システ
ムによれば、保持炉として選択された誘導炉に、炉コイ
ルと並列に第3のコンデンサを接続したので、保持炉の
遅相電力をコンデンサの進相電力で力率改善が行え、逆
並列接続サイリスタの電流が減少してサイリスタの電流
容量を下げることが可能となる。
【0041】また請求項3記載の複数誘導炉溶解システ
ムによれば、溶解炉として選択された誘導炉は、変圧器
を介してインバータに接続されているので、インバータ
電圧のN倍の電圧が印加され、また保持炉となる誘導炉
は、並列接続サイリスタを介してインバータに接続され
ているので低い電圧が印加される。
【0042】また請求項4記載の複数誘導炉溶解システ
ムによれば、溶解炉として選択された誘導炉はインバー
タに直接接続され、また保持炉として選択された誘導炉
は逆並列接続サイリスタおよび変圧器を介してインバー
タに接続されているので、変圧器で降圧され、更に逆並
列接続サイリスタで電力を低く制御された電圧を印加す
ることができる。
【0043】また請求項5記載の複数誘導炉溶解システ
ムによれば、溶解炉として選択された誘導炉は、その炉
コイルと並列に、2組の力率改善コンデンサが直列接続
され、この力率改善コンデンサの中点と炉コイルの一端
とからインバータに接続されているので、インバータ電
圧の約2倍の電圧が印加される。また保持炉として選択
された誘導炉は、その炉コイルと並列に、2組の力率改
善コンデンサが直列接続され、逆並列接続されたサイリ
スタを介してインバータに接続されているので、保持炉
の電力を低く制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による複数誘導炉溶解シ
ステムを示す回路図である。
【図2】図2(a)はサイクル調整を示す波形図、図2
(b)はオン・ オフ調整を示す波形図である。
【図3】本発明の他の実施の形態による複数誘導炉溶解
システムを示す回路図である。
【図4】本発明の異なる他の実施の形態による複数誘導
炉溶解システムを示す回路図である。
【図5】本発明の異なる他の実施の形態による複数誘導
炉溶解システムを示す回路図である。
【図6】本発明の異なる他の実施の形態による複数誘導
炉溶解システムを示す回路図である。
【図7】従来の複数誘導炉溶解システムを示す回路図で
ある。
【図8】異なる従来の複数誘導炉溶解システムを示す回
路図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 インバータ 3 溶解炉 4 保持炉 5A 誘導炉 5B 誘導炉 6 力率改善コンデンサ 7 逆並列接続サイリスタ 10 第1のコンデンサ 14 モード選択スイッチ 15 第2のコンデンサ 18 第3のコンデンサ 20 昇圧変圧器 21 高圧インバータ 22 降圧変圧器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園部 学 福島県福島市松川町字天王原9番地 北芝 電機株式会社内 Fターム(参考) 3K059 AA02 AA03 AA16 AB16 AC02 AC07 AC09 AC12 AC18 AC26 AD03 AD07 AD14 AD23 AD35 BD02 CD09 CD10 CD14 CD18 CD19 4K045 AA06 DA02 GB05 RB05 4K063 AA04 CA04 CA06 FA42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの電流型インバータから、複数の誘
    導炉に電力を供給するシステムであって、前記誘導炉の
    うち材料を溶解するための溶解炉と、溶解状態を維持す
    るための保持炉とを、選択的に切り替えるスイッチ手段
    を有し、溶解炉として選択された誘導炉の一方の端子は
    第1のコンデンサを介して、また保持炉として選択され
    た誘導炉の一方の端子は逆並列接続されたサイリスタを
    介して、それぞれ前記インバータの第1の出力端子に接
    続されていると共に、両誘導炉の他方の端子は、それぞ
    れ該インバータの第2の出力端子に接続され、力率改善
    コンデンサとなる第2のコンデンサが、該インバータの
    第1と第2の出力端子間に並列に接続されたことを特徴
    とする複数誘導炉溶解システム。
  2. 【請求項2】 インバータの第1の出力端子に接続され
    た逆並列接続サイリスタの他端と、インバータの第2の
    出力端子間に、力率改善コンデンサとなる第3のコンデ
    ンサを誘導炉と並列に接続したことを特徴とする請求項
    1記載の複数誘導炉溶解システム。
  3. 【請求項3】 一つの電流型インバータから、複数の誘
    導炉に電力を供給するシステムであって、前記誘導炉の
    うち材料を溶解するための溶解炉と、溶解状態を維持す
    るための保持炉とを、選択的に切り替えるスイッチ手段
    を有し、溶解炉として選択された誘導炉は力率改善コン
    デンサを炉コイルと並列に有すると共に、変圧器を介し
    てインバータに接続され、また保持炉として選択された
    誘導炉は力率改善コンデンサを炉コイルと並列に有する
    と共に、逆並列接続されたサイリスタを介してインバー
    タ、あるいは前記変圧器のタップ間に接続されたことを
    特徴とする複数誘導炉溶解システム。
  4. 【請求項4】 一つの電流型インバータから、複数の誘
    導炉に電力を供給するシステムであって、前記誘導炉の
    うち材料を溶解するための溶解炉と、溶解状態を維持す
    るための保持炉とを、選択的に切り替えるスイッチ手段
    を有し、溶解炉として選択された誘導炉は力率改善コン
    デンサを炉コイルと並列に有すると共にインバータに接
    続され、また保持炉として選択された誘導炉は力率改善
    コンデンサを炉コイルと並列に有すると共に、逆並列接
    続されたサイリスタおよび変圧器を介してインバータに
    接続されたことを特徴とする複数誘導炉溶解システム。
  5. 【請求項5】 一つの電流型インバータから、複数の誘
    導炉に電力を供給するシステムであって、前記誘導炉の
    うち材料を溶解するための溶解炉と、溶解状態を維持す
    るための保持炉とを、選択的に切り替えるスイッチ手段
    を有し、溶解炉として選択された誘導炉は、その炉コイ
    ルと並列に、2組の力率改善コンデンサが直列接続さ
    れ、この力率改善コンデンサの中点と炉コイルの一端と
    からインバータに接続され、また保持炉として選択され
    た誘導炉は、その炉コイルと並列に、2組の力率改善コ
    ンデンサが直列接続され、逆並列接続されたサイリスタ
    を介してインバータに接続されたことを特徴とする複数
    誘導炉溶解システム。
JP13733199A 1999-05-18 1999-05-18 複数誘導炉溶解システム Expired - Fee Related JP3485167B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13733199A JP3485167B2 (ja) 1999-05-18 1999-05-18 複数誘導炉溶解システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13733199A JP3485167B2 (ja) 1999-05-18 1999-05-18 複数誘導炉溶解システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000331774A true JP2000331774A (ja) 2000-11-30
JP3485167B2 JP3485167B2 (ja) 2004-01-13

Family

ID=15196173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13733199A Expired - Fee Related JP3485167B2 (ja) 1999-05-18 1999-05-18 複数誘導炉溶解システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3485167B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002171763A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 電気抵抗式灰溶融炉用直流電源装置
WO2004105442A1 (ja) * 2003-05-22 2004-12-02 Harison Toshiba Lighting Corp. 誘導加熱ローラ装置、これを用いた定着装置および画像形成装置
CN103453766A (zh) * 2013-08-28 2013-12-18 淮北市平祥感应炉有限公司 双频率自由切换并联谐振单体炉
JP2014006004A (ja) * 2012-06-25 2014-01-16 Kai Techno Sangyo Kk 誘導加熱炉および誘導加熱システム
CN105783537A (zh) * 2016-04-27 2016-07-20 佛山市高捷工业炉有限公司 高频电磁感应加热炉加热控制模块

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5272719A (en) 1991-12-12 1993-12-21 Inductotherm Corp. Plural output power supply for induction holding and melting furnaces

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002171763A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 電気抵抗式灰溶融炉用直流電源装置
JP4564648B2 (ja) * 2000-12-04 2010-10-20 株式会社Ihi環境エンジニアリング 電気抵抗式灰溶融炉用直流電源装置
WO2004105442A1 (ja) * 2003-05-22 2004-12-02 Harison Toshiba Lighting Corp. 誘導加熱ローラ装置、これを用いた定着装置および画像形成装置
JP2014006004A (ja) * 2012-06-25 2014-01-16 Kai Techno Sangyo Kk 誘導加熱炉および誘導加熱システム
CN103453766A (zh) * 2013-08-28 2013-12-18 淮北市平祥感应炉有限公司 双频率自由切换并联谐振单体炉
CN103453766B (zh) * 2013-08-28 2015-03-25 淮北市平祥感应炉有限公司 双频率自由切换并联谐振单体炉
CN105783537A (zh) * 2016-04-27 2016-07-20 佛山市高捷工业炉有限公司 高频电磁感应加热炉加热控制模块
CN105783537B (zh) * 2016-04-27 2018-01-12 佛山市高捷工业炉有限公司 高频电磁感应加热炉加热控制模块

Also Published As

Publication number Publication date
JP3485167B2 (ja) 2004-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6031737A (en) AC-DC power supply
US5923152A (en) Power factor correction circuit with soft switched boost converter
JPH09215337A (ja) 高出力電気負荷へのエネルギ供給用の電圧変換回路装置
JPH05115177A (ja) 零電圧、零電流スイツチング方式dc/dcコンバータ
EP3104510B1 (en) Power conversion device
JP2003528562A (ja) 改良された電力サブステーション
US20050180176A1 (en) Welding set with quasi-resonant soft-switching inverter
US8817840B2 (en) Power supply arrangement
GB2294165A (en) Power supply for providing a dc supply from a multiphase ac source
JPS6388798A (ja) 3相プラズマバーナ装置のための給電装置
JP2000331774A (ja) 複数誘導炉溶解システム
EP0602495B1 (en) Resonant-load power supply for arc welding
EP0325301B1 (en) Power control apparatus
Borka et al. A new, simple, low-cost, modular arrangement of high power factor for both DC and AC welding
JP4232504B2 (ja) 交流電圧調整装置
Theron et al. Welding power supplies using the partial series resonant converter
JP3456209B2 (ja) 誘導加熱装置
SU788307A1 (ru) Автономный инвертор
JP2003348834A (ja) 単相昇降圧コンバータ
JP3041522B2 (ja) 電力制御方式及び電力制御回路
KR20240045154A (ko) 전기 아크로를 위한 전원 공급 장치
JP2655153B2 (ja) 無停電電源出力同期方式
JP2003319661A (ja) 誘導加熱装置の制御方法、回路方式
JP2004080891A (ja) 定電力電源装置、及びそれを用いてなるスパッタ装置
JP3314399B2 (ja) 放電灯点灯装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081024

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081024

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101024

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees