JP2000329333A - 合成燃料油生成装置 - Google Patents

合成燃料油生成装置

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JP2000329333A
JP2000329333A JP11134292A JP13429299A JP2000329333A JP 2000329333 A JP2000329333 A JP 2000329333A JP 11134292 A JP11134292 A JP 11134292A JP 13429299 A JP13429299 A JP 13429299A JP 2000329333 A JP2000329333 A JP 2000329333A
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清 吉村
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俊郎 高須
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TAJIMA INDUSTRIES Ltd
TAJIMA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼効率を向上させ、合成燃料油を円滑に安
定燃焼させることができるようにする。 【解決手段】 燃料油ライン2からの燃料油と、添加液
ライン3からの添加液とを、循環ライン4に供給する。
循環ライン4に、ストレーナ15,循環ポンプ16,サ
ーキュレーションヒータ18および2基の静止型のミキ
サ19,20を設ける。燃料油および添加液を、両ミキ
サ19,20で攪拌混合させながら循環ライン4内で循
環させ、合成燃料油を生成する。この合成燃料油を、合
成燃料油ライン5を通してバーナ6に送る。合成燃料油
ライン5に送られる合成燃料油の流量を、循環ライン4
内で循環する合成燃料油の流量の1/3以下,より好ま
しくは1/10以下に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、C重油や廃油等の
燃料油に、水や各種廃液等の添加液を添加して合成燃料
油を生成する合成燃料油生成装置に係り、特に燃焼効率
を大幅に向上させることができる合成燃料油生成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、燃料油に水を添加して,いわ
ゆるエマルジョン燃料を生成するようにした合成燃料油
生成装置は一般に知られており、この種の装置では通
常、燃料油と水との混合に機械的なミキシング装置が用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の合成燃料油
生成装置においては、燃料油と水との混合性状,特にエ
マルジョン燃料燃焼時(燃料噴霧の時点)における油中
の水粒子の大きさが大き過ぎるとともに、不均一な混合
状態となっているため、排ガス中のNOやダストの低
減効果は一応得られるものの、燃焼効率が低下するとと
もに、円滑な安定燃焼とならず、不着火や失火等の問題
がある。
【0004】このような従来の問題点を解決するため、
本発明者等が幾多の実験,研究を重ねた結果、合成燃料
油がバーナから噴霧される直前の1〜3秒以内の時点に
おける油中の水粒径を、概ね1〜3μmに微細化し、か
つ油中に均等に分散させればよいことが判った。
【0005】本発明は、かかる知見に基づいてなされた
もので、排ガス中のNOやダストを低減させることが
できるとともに、燃料油のみを燃焼させた場合よりも高
い燃焼効率を得ることができる合成燃料油生成装置を提
供することを目的とする。
【0006】本発明の他の目的は、燃焼効率をより向上
させ、より安定した燃焼状態を得ることができる合成燃
料油生成装置を提供するにある。
【0007】本発明の他の目的は、ミキサ内での攪拌効
率を向上させ、合成燃料油の混合性状を安定させること
ができる合成燃料油生成装置を提供するにある。
【0008】本発明の他の目的は、燃料油と添加液との
混合割合を一定にし、より安定した燃焼状態を得ること
ができる合成燃料油生成装置を提供するにある。
【0009】本発明の他の目的は、ミキサの製作が容易
で、しかも安定した流体攪拌効果を得ることができる合
成燃料油生成装置を提供するにある。
【0010】本発明の他の目的は、ミキサの2本の切込
みで挾まれた部分の捩れ状態と、他の部分の捩れ状態と
を、容易かつ確実に変化させることができる合成燃料油
生成装置を提供するにある。
【0011】本発明の他の目的は、ミキサの2本の切込
みで挾まれた部分の捩れ状態と、他の部分の捩れ状態と
を、容易に最適な状態にすることができる合成燃料油生
成装置を提供するにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、ミキサを製作
する際に、板材の捩り加工が容易で、しかも各捩れ部分
が滑らかな湾曲状態でなくても、圧力損失を抑えること
ができる合成燃料油生成装置を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、燃料油を燃料ポンプを介し供給する燃料油ラ
インと;水あるいは各種廃液等の添加液を添加液ポンプ
を介し供給する添加液ラインと;少なくとも循環ポン
プ,ヒータおよび静止型のミキサを有し、前記燃料油ラ
インからの燃料油と添加液ラインからの添加液とを攪拌
混合して循環させ合成燃料油を生成する循環ラインと;
循環ラインで生成された合成燃料油を送出する合成燃料
油ラインと;を設け、合成燃料油ラインに送出される合
成燃料油の流量を、循環ライン内で循環する合成燃料油
の流量の1/3以下に設定するようにしたことを特徴と
する。そしてこれにより、排ガス中のNOやダストを
低減させることが可能となる。また、微細粒子化した添
加液が、燃料油中に均等に分散されることになるため、
燃料油がC重油や廃油等であっても、また添加液が各種
廃液等であっても、燃料油の完全燃焼が可能となり、燃
料油のみを燃焼させた場合よりも、高い燃焼効率を得る
ことが可能となる。
【0014】本発明はまた、合成燃料油ラインに送出さ
れる合成燃料油の流量を、循環ライン内で循環する合成
燃料油の流量の1/10以下に設定するようにしたこと
を特徴とする。そしてこれにより、添加液の微細粒子化
および燃料油中での均等分散化がより確実となり、燃焼
効率を向上させてより安定した燃焼状態を得ることが可
能となる。
【0015】本発明はまた、ミキサ内を流れる合成燃料
油の流速を、2.5m/秒以上に設定するようにしたこ
とを特徴とする。そしてこれにより、ミキサ内での攪拌
効率を向上させ、合成燃料油の混合性状を安定させるこ
とが可能となる。
【0016】本発明はまた、燃料ポンプおよび添加ポン
プを、相互に連動するコンビネーションポンプで構成す
るようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、燃
料油と添加液との混合割合を一定にし、より安定した燃
焼状態を得ることが可能となる。
【0017】本発明はまた、ミキサを、流体通路内に邪
魔板部材を配置して構成し、前記邪魔板部材を、帯状の
板材に、その幅方向両側から2本ずつの切込みを交互に
設けるとともに、この板材を、その幅方向中央部を軸と
して軸廻りに捩って形成するようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、ミキサの製作が容易で、しかも
安定した流体攪拌効果を得ることが可能となる。
【0018】本発明はまた、2本ずつの切込みを、一方
が他方に比較して切込み深さが深くなるようにしたこと
を特徴とする。そしてこれにより、ミキサの2本の切込
みで挾まれた部分の捩れ状態と、他の部分の捩れ状態と
を、容易かつ確実に変化させることが可能となる。
【0019】本発明はまた、切込み深さが深い方の切込
みを、板材の板幅のほぼ1/2の切込み深さとし、かつ
切込み深さが浅い方の切込みを、板材の板幅のほぼ1/
3の切込み深さとするようにしたことを特徴とする。そ
してこれにより、ミキサの2本の切込みで挾まれた部分
の捩れ状態と、他の部分の捩れ状態とを、容易に最適な
状態にすることが可能となる。
【0020】本発明はさらに、2本の切込みの間隔と、
切込みを交互に設ける間隔とを、ほぼ同一寸法に設定す
るようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、ミ
キサを製作する際に、板材の捩り加工が容易で、しかも
各捩れ部分が滑らかな湾曲状態でなくても、圧力損失を
抑えることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図1は、本発明の実施の一形態に係る合成燃料
油生成装置を示すもので、この合成燃料油生成装置1
は、燃料油を供給する燃料油ライン2と、添加液を供給
する添加液ライン3と、燃料油と添加液とを攪拌混合し
て循環させ合成燃料油を生成する循環ライン4と、循環
ライン4で生成された合成燃料油をボイラや燃焼炉等の
バーナ6に送る合成燃料油ライン5とを備えている。
【0022】前記燃料油ライン2は、図1に示すよう
に、開閉弁7,燃料油ポンプ8および積算計9を備え、
A重油,C重油あるいは廃油等の燃料油を、前記燃料油
ポンプ8を介し供給するようになっており、また前記添
加液ライン3は、開閉弁10,添加液ポンプ11および
積算計12を備え、水あるいは各種廃液等の添加液を、
前記添加液ポンプ11を介し供給するようになってい
る。
【0023】また、前記燃料油ポンプ8および添加液ポ
ンプ11は、図1に示すように、単一モータ13で駆動
されて相互に連動するコンビネーションポンプで構成さ
れており、これにより、燃料油と添加液との混合比が常
に一定に制御されるようになっている。
【0024】一方、前記循環ライン4は、図1に示すよ
うに、燃料油と添加液とを攪拌混合して合成燃料油を得
る混合ライン4aと、混合ライン4aの下流端まで送ら
れてきた合成燃料油を混合ライン4aの上流端に戻す戻
しライン4bとで構成されており、混合ライン4aに
は、流量計14,ストレーナ15,循環ポンプ16,サ
ーキュレーションヒータ18,第1ミキサ19および第
2ミキサ20がそれぞれ設けられ、前記ミキサ19,2
0は、静止型ミキサで構成されている。
【0025】また、前記戻しライン4bは、図1に示す
ように、前記第2ミキサ20の出側に上流端が接続され
ているとともに、前記流量計14とストレーナ15との
間に下流端が接続されており、この戻しライン4bに
は、入側弁21,出側弁22およびリリーフ弁23がそ
れぞれ設けられている。
【0026】また、前記合成燃料油ライン5は、図1に
示すように、前記第2ミキサ20の出側とバーナ6との
間に配設されており、この合成燃料油ライン5には、入
側流量計24,積算計25,減圧弁26,電磁弁27,
出側流量計28および開閉弁29がそれぞれ設けられて
いる。
【0027】この合成燃料油ライン5を流れる合成燃料
油の流量は、前記循環ライン4内で循環する合成燃料油
の流量の1/3以下,より好ましくは1/10以下に設
定されており、これにより、合成燃料油を両ミキサ1
9,20で何回も攪拌混合することができるようになっ
ている。そしてその結果、合成燃料油がバーナ6から噴
射される直前の1〜3秒以内の時点における合成燃料油
中の添加液の粒径を、概ね1〜3μmに微細化すること
ができるとともに、添加液を燃料油中に均等に分散させ
ることができるようになっている。
【0028】また、前記各ミキサ19,20内を流れる
合成燃料油の流速は、2.5m/秒以上に設定されてお
り、これにより、各ミキサ19,20内での攪拌効率を
向上させ、合成燃料油の混合性状を安定させることがで
きるようになっている。
【0029】前記各ミキサ19,20は、図2(a),
(b)に示すように、可撓性を有する合成樹脂性チュー
ブ等で形成された円筒状の本体30を備えており、この
本体30内には、邪魔板部材31が挿入配置されてい
る。
【0030】この邪魔板部材3は、図2(c)および図
3(a)〜(c)に示すように、例えば薄肉ステンレス
鋼を帯状にした板材32に、幅方向両側から長切込み3
3a,33bと短切込み34a,34bとを対にして交
互に設け、この板材32をその板幅方向中央線Oを軸と
して軸廻りに捩ることにより形成されている。
【0031】前記各長切込み33a,33bは、図3
(a)に示すように、その切込み深さが板材32の板幅
のほぼ1/2の長さに設定されており、また前記各短切
込み34a,34bは、その切込み深さが板材32の板
幅のほぼ1/3の長さに設定されている。
【0032】また、対をなす2本の切込み33a,34
aおよび33b,34bは、図3(a)に示すように、
その間隔がLに設定されており、また切込み33a,
33b,34a,34bを交互に設ける間隔,すなわち
短切込み34aと長切込み33bとの間の間隔および短
切込み34bと長切込み33aとの間の間隔は、それぞ
れLに設定されている。そしてこれら両間隔L,L
は、ほぼ同一寸法に設定されている。
【0033】この邪魔板部材31の製造に際しては、ま
ず例えば薄肉のステンレス鋼板を帯状にカットして板材
32を製作し、この板材32に、2本一対の切込み33
a,34aおよび33b,34bを、板幅方向両側から
交互に設ける。この際、各切込み33a,33b,34
a,34bの切込み深さは、長切り込み33a,33b
を板材32の板幅のほぼ1/2の長さとし、また短切込
み34a,34bを板材32の板幅のほぼ1/3の長さ
とする。また、各切込み33a,33b,34a,34
b間の各間隔L,Lを、ほぼ同一寸法とする。
【0034】このようにして、板材32に各切込み33
a,33b,34a,34bを設けたならば、この板材
32を板幅方向中央線Oを軸として軸廻りに所要量捩
る。すると、図2(a),(b)に示すような邪魔板部
材32が形成される。
【0035】図2(a)はその一例を示し、また図2
(b)は、邪魔板部材31を図2(a)の位置から軸廻
りにほぼ90度回転させた状態を示し、さらに図3
(c)は軸廻りに捩って邪魔板部材31を形成する前の
板材32を示す。
【0036】図2(c)において、切込み33b,34
bで挾まれた部材をP、切込み33a,34aで挾ま
れた部分をP、切込み33b,34b間の広い部分を
、切込み33a,34a間の広い部分をRとする
と、これら各部分P,P,R,Rの捩れ方向が
すべて異なる方向となる。このため、合成燃料油が所定
の部分P,P,R,Rに沿って流れた後、次の
部分P,P,R,Rに移行する際に、分離,集
合,攪拌が繰返されて乱流となり、合成燃料油の充分な
攪拌混合が行なわれる。
【0037】また、合成燃料油が所定の部分P
,R,Rから次の部分P,P,R,R
に移行する際に、合成燃料油の全量が均等に攪拌混合さ
れるわけではなく、合成燃料油中に、充分に攪拌混合が
なされる部分,不充分に攪拌混合がなされる部分,およ
び殆ど攪拌混合がなされない部分が生じることになる。
そして、この攪拌混合度合の差異は、各部の流速差とな
って顕われ、これにより合成燃料油の前後方向の攪拌混
合もなされることになる。しかも、前記各部分P,P
,R,Rは、軸方向の長さが短いので、各部分P
,P,R,Rが滑らかな湾曲形状をなしていな
くても、攪拌混合時における流体の圧力損失を低く抑え
ることができる。
【0038】このような効果が得られるのは、2本一対
の切込み33a,34aおよび33b,34bを交互に
設け、かつ切込み33a,34bと切込み34a,34
bとの切込み長さを異ならしめているからである。
【0039】すなわち、2本一対の切込み33a,34
aおよび33b,34bを設けることにより、幅の狭い
部分P,Pが形成され、これら各部分P,P
は、板材32を板幅方向中央線Oを軸として軸廻りに
捩った際に、幅の広い部分R,Rとは、周方向に異
なった捩れ位置となる。しかも、長切込み33a,33
bと短切込み34a,34bとの切込み深さが相互に異
なっているので、前記各部分P,P,R,R
台形状となり、幅の狭い部分P,Pと幅の広い部分
,Rとの捩れ方向も相互に異なることになる。こ
のため、各部分P,P,R,Rは、板幅方向中
央線O廻りにも、また板幅方向中央線Oに対する捩れ方
向も相互に異なることになり、邪魔板としての機能が充
分に得られるからである。
【0040】なお、各切込み33a,33b,34a,
34bの切込み深さは、同一寸法にするよりは相互に異
ならしめた方が、幅の狭い部分P,Pと幅の広い部
分R,Rとの捩れ方向がより大きく変化するので好
ましいが、特に、長切込み33a,33bを板材4の板
幅のほぼ1/2の切込み深さとするとともに、短切込み
34a,34bを板材4の板幅の1/3の切込み深さと
することにより、最も好ましい捩れ状態が得られること
が、本発明者等の実験により確認されている。
【0041】しかして、板材32の幅方向両側に、2本
一対の切込み33a,34bおよび33b,34bを交
互に設け、これを板幅方向中央線Oを軸として軸廻りに
捩って邪魔板部材31を形成し、この邪魔板部材31を
本体30内に配置するようにしているので、製作が容易
で、しかも安定した流体攪拌効果を得ることができる。
【0042】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。燃料油ポンプ8,添加ポンプ11および循環ポンプ
16を起動すると、燃料油が燃料油ポンプ8を介し循環
ライン4に送り込まれるとともに、添加液が添加液ポン
プ11を介し循環ライン4に送り込まれる。そして、こ
の燃料油および添加液は、サーキュレーションヒータ1
8で加温された後、両ミキサ19,20で攪拌混合され
て合成燃料油が生成される。
【0043】ところで、燃料油ポンプ8および添加液ポ
ンプ11は、単一のモータ13で駆動されて相互に連動
するコンビネーションポンプで構成されているので、燃
料油の供給量が増減すれば、これに連動して添加液の供
給量も増減することになる。このため、合成燃料油中の
燃料油と添加液との混合比が常に一定となり、安定した
合成燃料油を得ることができる。
【0044】また、燃料油および添加液は、サーキュレ
ーションヒータ18で加温された後に両ミキサ19,2
0で攪拌混合されるので、廃油や各種廃液を用いて合成
燃料油を生成する場合であっても、混合性状が安定な合
成燃料油を得ることができる。
【0045】また、両ミキサ19,20内を流れる合成
燃料油の流速は、2.5m/秒以上に設定されているの
で、両ミキサ19,20が静止型であっても、充分な攪
拌効果が得られ、この点からも混合性状が安定な合成燃
料油を得ることができる。
【0046】このようにして生成された合成燃料油は、
合成燃料油ライン5を介しバーナ6に送られて燃焼に供
されることになるが、第2ミキサ20出側の合成燃料油
は、その全量が合成燃料油ライン5に送られるわけでは
なく、その大部分は戻しライン4bを介し混合ライン4
aの上流端に戻され、循環ライン4内を循環することに
なる。このため、合成燃料油が両ミキサ19,20内を
複数回通過することになり、混合が充分になされて混合
性状が安定な均質の合成燃料油を得ることができる。ま
た、合成燃料油が両ミキサ19,20内を複数回通過す
ることにより、添加液が微細化して添加液が燃料油中に
完全に溶け込んだ状態となり、静止状態で長時間放置し
ても、燃料油と添加液とが分離するおそれが少ない。
【0047】しかして、循環ラインにおいて、燃料油と
添加液とを攪拌混合して合成燃料油を生成するととも
に、合成燃料油ラインに送出される合成燃料油の流量
を、循環ライン内で循環する合成燃料油の流量の1/3
以下に設定するようにしているので、排ガス中のNO
やダストを低減させることができる。また、合成燃料油
がミキサ内を複数回通過することになるので、微細粒子
化した添加液が、燃料油中に均等に分散され、燃料油が
C重油や廃油であっても、これを完全燃焼させることが
できる。このため、燃料油のみを燃焼させた場合より
も、高い燃焼効率を得ることができる。
【0048】なお、前記実施の一形態においては、循環
ポンプ16の出側に2個のミキサ19,20を設ける場
合について説明したが、いずれかのミキサ19,20を
省略するようにしてもよく、また循環ポンプ16を介し
その両側にミキサを任意数ずつ設けるようにしてもよ
い。また、戻しライン4bにもミキサを設置するように
してもよく、また燃料油ライン2あるいは添加液ライン
3を、戻しライン4bに接続するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、燃料油を
燃料ポンプを介し供給する燃料油ラインと;水あるいは
各種廃液等の添加液を添加液ポンプを介し供給する添加
液ラインと;少なくとも循環ポンプ,ヒータおよび静止
型のミキサを有し、前記燃料油ラインからの燃料油と添
加液ラインからの添加液とを攪拌混合して循環させ合成
燃料油を生成する循環ラインと;循環ラインで生成され
た合成燃料油を送出する合成燃料油ラインと;を設け、
合成燃料油ラインに送出される合成燃料油の流量を、循
環ライン内で循環する合成燃料油の流量の1/3以下に
設定するようにしているので、排ガス中のNOやダス
トを低減させることができる。また、微細粒子化した添
加液が、燃料油中に均等に分散されることになるため、
燃料油がC重油や廃油等であっても、また添加液が各種
廃液等であっても、燃料油の完全燃焼が可能となり、燃
料油のみを燃焼させた場合よりも、高い燃焼効率を得る
ことができる。
【0050】本発明はまた、合成燃料油ラインに送出さ
れる合成燃料油の流量を、循環ライン内で循環する合成
燃料油の流量の1/10以下に設定するようにしている
ので、添加液の微細粒子化および燃料油中での均等分散
化がより確実となり、燃焼効率を向上させてより安定し
た燃焼状態を得ることができる。
【0051】本発明はまた、ミキサ内を流れる合成燃料
油の流速を、2.5m/秒以上に設定するようにしてい
るので、ミキサ内での攪拌効率を向上させ、合成燃料油
の混合性状を安定させることができる。
【0052】本発明はまた、燃料ポンプおよび添加ポン
プを、相互に連動するコンビネーションポンプで構成す
るようにしているので、燃料油と添加液との混合割合を
一定にし、より安定した燃焼状態を得ることができる。
【0053】本発明はまた、ミキサを、流体通路内に邪
魔板部材を配置して構成し、前記邪魔板部材を、帯状の
板材に、その幅方向両側から2本ずつの切込みを交互に
設けるとともに、この板材を、その幅方向中央部を軸と
して軸廻りに捩って形成するようにしているので、ミキ
サの製作が容易で、しかも安定した流体攪拌効果を得る
ことができる。
【0054】本発明はまた、2本ずつの切込みを、一方
が他方に比較して切込み深さが深くなるようにしている
ので、ミキサの2本の切込みで挾まれた部分の捩れ状態
と、他の部分の捩れ状態とを、容易かつ確実に変化させ
ることができる。
【0055】本発明はまた、切込み深さが深い方の切込
みを、板材の板幅のほぼ1/2の切込み深さとし、かつ
切込み深さが浅い方の切込みを、板材の板幅のほぼ1/
3の切込み深さとするようにしているので、ミキサの2
本の切込みで挾まれた部分の捩れ状態と、他の部分の捩
れ状態とを、容易に最適な状態にすることができる。
【0056】本発明はさらに、2本の切込みの間隔と、
切込みを交互に設ける間隔とを、ほぼ同一寸法に設定す
るようにしているので、ミキサを製作する際に、板材の
捩り加工が容易で、しかも各捩れ部分が滑らかな湾曲状
態でなくても、圧力損失を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る合成燃料油生成装
置を示す全体構成図である。
【図2】(a)は図1のミキサの詳細を示す構成図、
(b)は(a)を軸廻りにほぼ90度回転させた状態を
示す構成図、(c)は軸廻りに捩る前の板材の状態を示
す構成図である。
【図3】(a)は図2(c)と同様の板材を示す説明
図、(b)は(a)の左側面図、(c)は(a)の右側
面図である。
【符号の説明】
1 合成燃料油生成装置 2 燃料油ライン 3 添加液ライン 4 循環ライン 4a 混合ライン 4b 戻しライン 5 合成燃料油ライン 6 バーナ 8 燃料油ポンプ 11 添加液ポンプ 13 モータ 15 ストレーナ 16 循環ポンプ 18 サーキュレーションヒータ 19 第1ミキサ 20 第2ミキサ 26 減圧弁 27 電磁弁 30 本体 31 邪魔板部材 32 板材 33a,33b 長切込み 34a,34b 短切込み O 板幅方向中央線 L,L 間隔 P,P 幅の狭い部分 R,R 幅の広い部分
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月17日(2000.2.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K052 GA06 GA10 GB01 GD03 3K068 AA12 AA19 AB01 BB01 CA11 CA28 EA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料油を燃料ポンプを介し供給する燃料
    油ラインと;水あるいは各種廃液等の添加液を添加液ポ
    ンプを介し供給する添加液ラインと;少なくとも循環ポ
    ンプ,ヒータおよび静止型のミキサを有し、前記燃料油
    ラインからの燃料油と添加液ラインからの添加液とを攪
    拌混合して循環させ合成燃料油を生成する循環ライン
    と;循環ラインで生成された合成燃料油を送出する合成
    燃料油ラインと;を備え、合成燃料油ラインに送出され
    る合成燃料油の流量は、循環ライン内で循環する合成燃
    料油の流量の1/3以下に設定されていることを特徴と
    する合成燃料油生成装置。
  2. 【請求項2】 合成燃料油ラインに送出される合成燃料
    油の流量は、循環ライン内で循環する合成燃料油の流量
    の1/10以下に設定されていることを特徴とする請求
    項1記載の合成燃料油生成装置。
  3. 【請求項3】 ミキサ内を流れる合成燃料油の流速は、
    2.5m/秒以上に設定されていることを特徴とする請
    求項1または2記載の合成燃料油生成装置。
  4. 【請求項4】 燃料ポンプおよび添加液ポンプは、相互
    に連動するコンビネーションポンプで構成されているこ
    とを特徴とする請求項1,2または3記載の合成燃料油
    生成装置。
  5. 【請求項5】 ミキサは、流体通路内に邪魔板部材を配
    置して構成され、前記邪魔板部材は、帯状の板材に、そ
    の幅方向両側から2本ずつの切込みを交互に設けるとと
    もに、この板材を、その幅方向中央部を軸として軸廻り
    に捩って形成されていることを特徴とする請求項1,
    2,3または4記載の合成燃料油生成装置。
  6. 【請求項6】 2本ずつの切込みは、一方が他方に比較
    して切込み深さが深くなっていることを特徴とする請求
    項5記載の合成燃料油生成装置。
  7. 【請求項7】 切込み深さが深い方の切込みは、板材の
    板幅のほぼ1/2の切込み深さを有し、かつ切込み深さ
    が浅い方の切込みは、板材の板幅のほぼ1/3の切込み
    深さを有していることを特徴とする請求項6記載の合成
    燃料油生成装置。
  8. 【請求項8】 2本の切込みの間隔と、切込みを交互に
    設ける間隔とが、ほぼ同一寸法に設定されていることを
    特徴とする請求項5,6または7記載の合成燃料油生成
    装置。
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JP2008261545A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Taiyo:Kk 廃油混合装置
WO2011021473A1 (ja) * 2009-08-19 2011-02-24 株式会社フォーライフ エマルジョン燃料製造装置

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