JP2000329029A - 筒内噴射エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

筒内噴射エンジンの燃料供給装置

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JP2000329029A
JP2000329029A JP11139808A JP13980899A JP2000329029A JP 2000329029 A JP2000329029 A JP 2000329029A JP 11139808 A JP11139808 A JP 11139808A JP 13980899 A JP13980899 A JP 13980899A JP 2000329029 A JP2000329029 A JP 2000329029A
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Hiromitsu Saito
廣光 斉藤
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンの運転状態の変化によって生じ得るベ
ーパーを有効に排出すること 【解決手段】筒内噴射エンジンのインジェクタに燃料を
供給する燃料供給装置において、燃料タンク11と、燃
料タンク11中の燃料を吐出する低圧ポンプ12と、低
圧ポンプ12から吐出された燃料を高圧化する高圧ポン
プ14と、高圧ポンプ14によって高圧化された燃料
を、インジェクタ7に供給する燃料通路と、燃料通路に
設けられたベーパーパージバルブ18と、ベーパーパー
ジバルブ18を制御する制御手段19とを有している。
そして、この制御手段19は、インジェクタ7による燃
料噴射が停止される燃料カット期間中の少なくとも一部
の期間において、ベーパーパージバルブ18を開く。そ
れにより、ベーパーパージバルブ18を介して、燃料通
路内の燃料を排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内噴射エンジン
の燃料供給装置に係り、特に、燃料通路内において発生
した燃料蒸気を排出するベーパーパージバルブの制御に
関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの燃焼室にインジェクタを設
け、この燃焼室内に燃料を直接噴射するエンジン、すな
わち筒内噴射エンジンが知られている。このタイプのエ
ンジンでは、インジェクタによる燃料噴霧を微細化する
ために、その噴射圧力を上げる必要がある。そのため、
インジェクタに燃料を供給する装置には、燃料を高圧化
するための高圧ポンプが設けられている。燃料供給装置
における燃料通路のうち、特に、高圧燃料配管は、イン
ジェクタが燃焼室内に設けられている関係上、エンジン
の近傍に配設される。従って、エンジン本体の放熱によ
って、燃料通路中の燃料が加熱され、ベーパー(すなわ
ち、燃料の蒸発ガス)が発生することがある。その結
果、いわゆるベーパーロックが起きて、インジェクタか
ら燃料が噴射できないといった問題が生じる可能性があ
る。そこで、燃料通路中にベーパーパージバルブを介装
し、このバルブを開くことによって、発生したベーパー
を燃料タンクに排出している。
【0003】特開平10−89185号公報には、エン
ジンを始動する際に、必要に応じて、ベーパーパージバ
ルブを開く技術が開示されている。エンジンを停止した
後、エンジン本体の余熱により、燃料通路内に溜まった
燃料がベーパー化することがある。このような状態で、
次にエンジンを始動させようとしても、燃料通路内の燃
料圧力が正常に上昇しない。従って、インジェクタにお
ける十分な噴霧圧力を得られず、エンジンの始動性の悪
化を招いてしまう。そこで、エンジンの始動時におい
て、燃料の温度と圧力とが所定値内にあるならば、ベー
パーが存在するものと推定し、ベーパーパージバルブを
開いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術
は、ベーパーが、エンジンを停止させた後に、エンジン
の余熱により発生する点に着目して、ベーパーパージバ
ルブを制御するものである。しかしながら、ベーパーは
エンジンの停止後のみならず、エンジンの作動中、特
に、全負荷運転から無負荷運転への急激な変化等によっ
ても、発生することがある。
【0005】そこで、本発明の目的は、エンジンの運転
状態の変化によって生じ得るベーパーを有効に排出する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、第1の発明は、筒内噴射エンジンのインジェクタ
に燃料を供給する燃料供給装置において、燃料タンク
と、燃料タンク中の燃料を吐出する低圧ポンプと、低圧
ポンプから吐出された燃料を高圧化する高圧ポンプと、
高圧ポンプによって高圧化された燃料を、インジェクタ
に供給する燃料通路と、燃料通路に設けられたベーパー
パージバルブと、ベーパーパージバルブを制御する制御
手段とを有している。そして、この制御手段は、インジ
ェクタによる燃料噴射が停止される燃料カット期間中の
少なくとも一部の期間において、ベーパーパージバルブ
を開く。それにより、ベーパーパージバルブを介して、
燃料通路内の燃料を排出する。
【0007】ここで、上記の構成において、さらに、エ
ンジン回転数を検出する検出手段を設け、燃料カット期
間は、少なくともエンジン回転数が第1のエンジン回転
数以上の場合に設定されるようにしてもよい。そして、
制御手段は、第1のエンジン回転数よりも大きな第2の
エンジン回転数以上の場合に、ベーパーパージバルブを
開く。
【0008】また、第2の発明は、筒内噴射エンジンの
インジェクタに燃料を供給する燃料供給装置において、
燃料タンクと、燃料タンク中の燃料を吐出する低圧ポン
プと、低圧ポンプから吐出された燃料を高圧化する高圧
ポンプと、高圧ポンプによって高圧化された燃料を、イ
ンジェクタに供給する燃料通路と、燃料通路に設けられ
たベーパーパージバルブと、ベーパーパージバルブを制
御する制御手段とを有している。そして、この制御手段
は、インジェクタによる燃料の噴射量が所定値よりも低
下した(噴射量が0の場合も含む)エンジン作動期間に
おいて、ベーパーパージバルブを開く。それにより、ベ
ーパーパージバルブを介して、燃料通路内の燃料を排出
する。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、筒内噴射エンジンの一気
筒を示した概略的な断面図である。ペントルーフ型の燃
焼室1が各気筒の上部に形成されており、この気筒の上
下方向に、ピストン2が往復運動する。この燃焼室1
は、吸気バルブ4を介して、吸気ポート3に連通してい
ると共に、排気バルブ6を介して、排気ポート5に連通
している。また、燃焼室1には、そこに燃料(ガソリ
ン)を直接噴射するインジェクタ7が設けられていると
共に、その上部中央には、混合気を着火する点火プラグ
8が設けられている。筒内噴射エンジンでは、その燃焼
特性上の理由から、インジェクタ7による燃料噴霧を微
細化する必要がある。そのため、燃料噴射装置によって
燃料を高圧化し、高圧燃料をインジェクタ7に供給して
いる。
【0010】図2は、本実施例にかかる燃料噴射装置の
一例を示した回路図である。この構成は、図1に示した
ような気筒を有する水平対向4気筒エンジンに関するも
のである。エンジンの左右のバンクには、高圧化された
燃料を蓄圧するコモンレール10L,10Rがそれぞれ
設けられている。左側のコモンレール10Lは、気筒#
2用のインジェクタ7と、気筒#4用のインジェクタ7
とに高圧燃料を供給する。一方、右側のコモンレール1
0Rは、気筒#1用のインジェクタ7と、気筒#3用の
インジェクタ7とに高圧燃料を供給する。2つのコモン
レール10L,10Rは、高圧燃料配管9aを介して連
結されており、同じ圧力の燃料を蓄えている。
【0011】フィードポンプ等の低圧ポンプ12は、燃
料タンク11内に配置されている。このポンプ12は、
バッテリーによって、燃料タンク11内の燃料を吐出す
る。吐出されて燃料は、フィルタ13を介して、高圧ポ
ンプ14に圧送される。
【0012】低圧ポンプ12と高圧ポンプ14との間の
低圧燃料配管23には、低圧レギュレータ15が設けら
れている。低圧レギュレータ15は、低圧燃料配管23
内の燃料の圧力が、所定の低圧値(例えば3kgf/cm2)を
越えた場合、越えた分に相当する量の燃料を、レギュレ
ータリターンを介して、燃料タンク11へ戻す。これに
より、低圧ポンプ12が作動している状態において、低
圧燃料配管23内の燃料は、この低圧値に維持される。
【0013】高圧ポンプ14は、低圧ポンプ12から供
給された燃料を加圧する。高圧ポンプ14は、エンジン
の駆動力によって駆動し、高圧化された燃料を、高圧燃
料配管9a,9bを介して、コモンレール10L,10
Rに圧送する。なお、高圧ポンプ14とコモンレール1
0Lとの間を連結する高圧燃料配管9bには、逆止弁1
6が設けられている。この逆止弁16の作用によって、
コモンレール10L,10Rから高圧ポンプ14に向け
た燃料の逆流が阻止されるため、エンジン停止後におい
ても、コモンレール10L,10R内は高圧に保持され
る。
【0014】高圧燃料配管9bに連通したバイパス通路
24には、高圧レギュレータ17が設けられている。高
圧レギュレータ17は、高圧燃料配管9bにおける燃料
の圧力が、所定の高圧値(例えば70kgf/cm2)を越えた
場合、越えた分に相当する量の燃料を、レギュレータリ
ターンを介して、燃料タンク11へ戻す。これにより、
ポンプ12,14が作動している状態において、高圧燃
料配管9a,9b,9c内の燃料は、この高圧値に調圧
される。
【0015】コモンレール10Rに連通した高圧燃料配
管9cには、ベーパーパージバルブ18が接続されてい
る。ベーパーパージバルブ18は、この装置の燃料通路
中において発生したベーパーを排出するための開閉バル
ブである。このバルブ18の排出口には、排出路が接続
されている。バルブ18が開いた状態において、高圧燃
料は、排出路を介して、タンク11へ排出される。ベー
パーパージバルブ18は、例えばソレノイドバルブで構
成されていて、制御回路19からの制御信号によって、
開状態または閉状態のいずれかが設定される。制御回路
19は、車速センサ20から得られる車速υ、アイドル
スイッチ21から得られるオン/オフ信号、そして、エ
ンジン回転数センサ22から得られるエンジン回転数N
eを基本的なパラメータとして、ベーパーパージバルブ
18の制御を行う。なお、アイドルスイッチ21のオン
/オフ信号は、アクセルが踏まれているか否か、すなわ
ちアクセル開度が0か否かを判断するために用いられ
る。そのような観点でいえば、アイドルスイッチ21の
代わりに、アクセル開度センサからの検出信号を用い
て、アクセルが踏まれているか否かを判断してもよい。
【0016】図3は、ベーパーパージバルブ18の制御
手順を示したフローチャートである。なお、このフロー
チャートは所定の間隔で繰り返し実行される。まず、制
御回路19は、エンジン回転数センサ22からの検出信
号を読み込んで、エンジン回転数Neを算出すると共に
(ステップ1)、車速センサ20からの検出信号を読み
込んで、車速υを算出する(ステップ2)。また、アイ
ドルスイッチ21からのオン/オフ信号を読み込む(ス
テップ3)。
【0017】次に、制御回路ステップ19は、燃料カッ
トフラグFcutが1に設定されているか否かを判断する
(ステップ4)。図5は、燃料カットフラグFcutの設
定フローチャートの一例である。この例では、以下の3
つの条件のすべてに合致する場合のみ、燃料カットフラ
グFcutは1にセットされ(ステップ13)、それ以外
の場合は、0にセットされる(ステップ14)。そし
て、このフラグFcutが1にセットされている期間だけ
は、インジェクタ7による燃料の噴射が停止される。 [燃料カット条件] アイドルスイッチ: オン (ステップ10) エンジン回転数: Ne≧Neth(例えば1000rpm) (ステップ11) 車速: υ≧υth(例えば10km/h) (ステップ12)
【0018】図4は、しきい値υth以上の車速υが全期
間に渡って維持されていることを前提に、各パラメータ
の時間的な推移を示したタイミングチャートである。ま
ず、時刻t1において、アクセル全開の状態からアクセ
ルペダルを解放すると、エンジン回転数Neが減少し始
める。アクセルが全閉した時刻(アイドルスイッチ21
がオフからオンへ切り換わった時刻)をt2とする。時
刻t2以前は、燃料カットフラグFcutは0にセットされ
ているので(図5のステップ10,14)、ステップ4
の判断から、ベーパーパージバルブ18は閉状態に設定
されている(ステップ5)。燃料カットフラグFcutが
0の状態では、エンジンの運転状態に応じた量の燃料が
インジェクタ7から噴射されているため、高圧燃料配管
9内の燃料は溜まることなく流れている。従って、この
配管9内の燃料は、ベーパー化しにくい状態にあるの
で、ベーパーパージバルブ18を開く必要はない。
【0019】次に、アイドルスイッチ21がオンになっ
た時刻t2において、入力パラメータが上記の燃料カッ
ト条件(ステップ10,11,12)に合致するため、
燃料カットフラグFcutは0から1に切り換わる(ステ
ップ10〜13)。この時刻t2において、ステップ4
からステップ6へと進み、エンジン回転数Neが燃料カ
ットリカバー回転数Nercv(例えば1200rpm)以上であ
るかが判定される。時刻t2におけるエンジン回転数N
eは、この値Nercvよりも高いので、ベーパーパージ
バルブ18は開状態に設定される(ステップ7)。燃料
カットフラグFcutが1の状態、すなわち、インジェク
タ7における燃料噴射が停止した状態においては、ベー
パーパージバルブ18を開かない限り、高圧燃料配管中
を燃料は流れない(図4の破線b)。そのため、燃料通
路内を流れることなく溜まった燃料は、加熱したエンジ
ン本体の近傍に位置した燃料通路においてベーパー化し
やすい。そこで、ベーパーパージバルブ18を開くこと
で、図4の実線aに示したような燃料の流れを生じさせ
る。これによって、局所的(例えば、コモンレール10
L,10Rやインジェクタ7)に燃料が加熱されること
を防げるため、ベーパーの発生を有効に防ぐことが可能
となる。
【0020】また、ベーパーは、特に、高負荷運転から
無負荷運転に移行した場合に発生しやすい。すなわち、
高負荷運転時には、燃焼室1に設けられたインジェクタ
7が高温にさらされる。この状態において、インジェク
タ7は、加熱環境にあるものの、燃料の噴射量が多いた
め、燃料タンク11より供給される燃料によって冷却さ
れる。しかしながら、高負荷運転から無負荷運転へ急激
に移行した場合(図4のようにアクセルを全開から全閉
に急激に戻した場合)、燃料カットにより噴射量が急激
に減少する。それにより、高温環境にあるインジェクタ
7は冷却されずに加熱するため、ベーパーが発生しやす
い。そこで、本実施例のように、燃料カット時におい
て、運転状況の如何に拘わらずベーパーパージバルブ1
8を開くようにすれば、たとえベーパーが発生したとし
ても、それを有効に排出することができる。
【0021】エンジン回転数Neがさらに減少して、燃
料カットリカバー回転数Nercv(1200rpm)と一致した
時刻がt3である。この時刻t3では、燃料カットフラグ
Fcutは1に設定されたままであるが(ステップ4)、
エンジン回転数Neがリカバー回転数Nercvになるた
め(ステップ6)、ベーパーパージバルブ18を閉じる
(ステップ5)。燃料カットリカバー回転数Nercv(1
200rpm)は、燃料カット条件における回転数Neth(10
00rpm)よりも大きな値に設定する。換言すると、燃料
カット期間は、少なくともエンジン回転数Neが1000rp
m以上の回転数領域において設定されるのに対し、ベー
パーパージバルブは、燃料カット期間のうち、エンジン
回転数Neが1200rpm以上の回転数領域において開状態
に設定される。その理由は、燃料カットから燃料噴射へ
切り換わる時点よりも早く、ベーパーパージバルブ18
を閉じることで、再噴射時におけるインジェクタの噴霧
圧力を十分に高めておくためである。なお、このステッ
プ6の判断は、ベーパーパージバルブ18を開くと、所
定の高圧値(70kgf/cm2)を維持できない程、ベーパー
パージバルブ18の排出能力が高い場合に必要となる。
逆に言えば、ベーパーパージバルブ18を開いても、こ
の高圧値を維持できるほど高圧ポンプ14の供給能力が
高いならば、ステップ6を設ける必要はない。その場
合、燃料カット期間t2〜t4の全域に渡って、ベーパー
パージバルブ18を開状態に設定してもよい。
【0022】エンジン回転数Neがしきい値Neth(10
00rpm)と一致した時刻がt4であるこの時刻t4におい
て、燃料カットフラグFcutは1から0に切り換わる。従
って、ステップ4の判断から、ベーパーパージバルブ1
8を閉状態に設定する(ステップ5)。燃料カットフラ
グFcutが0なので、インジェクタ7による燃料噴射が再
開され、エンジン回転数Neが所定のアイドル回転数に
維持される。それと共に、インジェクタ7による燃料噴
射によって、ベーパーパージバルブ18を閉じた状態で
も燃料の流れが生じる。
【0023】このように、本実施例では、燃料カット期
間(厳密には、燃料カット期間t2〜t4中の一部の期間
t2〜t3)に、ベーパーパージバルブ18を開くこと
で、燃料通路内の燃料を排出している。ベーパーパージ
バルブにより、燃料通路における燃料の流れを強制的に
生じさせることで、エンジンの熱影響を特に受けやすい
場所での局部的な加熱を回避でき、ベーパーの発生を有
効に防ぐことができる。また、高負荷運転から無負荷運
転への移行等によって、燃料通路内にベーパーが生じた
としても、それを有効に排出することができる。
【0024】なお、本発明にかかるベーパーパージバル
ブの制御を、燃料カット期間に適用することは、その効
果の点で最も好ましい例ではあるものの、本発明はそれ
に限定されるものではない。ベーパーは、燃料通路にお
ける燃料の流量が0の場合(すなわち、燃料カット時)
はもとより、インジェクタによる噴射量が所定値よりも
少ない場合(0の場合が燃料カットに相当)、すなわち
燃料通路内の流量が少ない場合であっても生じる可能性
がある。そこで、燃料通路内における燃料の流量がベー
パーが生じる可能性があるほど低下した場合に、ベーパ
ーパージバルブを開くようにしてもよい。
【0025】例えば、エンジン回転数Neとインジェク
タの噴射パルス幅とに基づいて、単位時間当たりの燃料
の噴射量を算出する。この値に基づき、燃料通路内にお
ける流量(インジェクタの噴射に起因したもの)を推定
することができる。また、燃料通路内に流量計等を設け
て、燃料の流量を直接測定してもよい。そして、燃料通
路内における燃料の流量が所定値以下になった場合に、
ベーパーパージバルブを開く。これによって、エンジン
の熱影響を特に受けやすい場所においても、燃料の局所
的な加熱を防ぐことができるため、ベーパーの発生を有
効に防止することができる。
【0026】なお、インジェクタによって燃料が噴射さ
れ得る状態で、ベーパーパージバルブを開く場合には、
ベーパーパージバルブの排出能力を適切に設定する必要
がある。この場合、ベーパーパージバルブが開いた状態
であっても、インジェクタの噴射圧力が十分に高い値を
維持できなければならない。従って、この噴射圧力が低
下してしまわないように、ベーパーパージバルブの排出
能力は、高圧ポンプの供給能力やインジェクタの噴射量
等を考慮して、ある程度低く設定することが重要であ
る。
【0027】
【発明の効果】このように本発明によれば、エンジン作
動中であっても、エンジンの運転状態に応じてベーパー
パージバルブを開いている。それによって、燃料通路内
に燃料の流れを生じさせ、燃料の加熱を抑制している。
それと共に、ベーパーが発生しやすい状況では、ベーパ
ーパージバルブを介して、燃料を排出しているため、た
とえベーパーが生じたとしても、それを有効に排出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】筒内噴射エンジンの概略的な断面図
【図2】本実施例にかかる燃料噴射装置の回路図
【図3】ベーパーパージバルブの制御フローチャート
【図4】各パラメータの推移を示したタイミングチャー
【図5】燃料カットフラグFcutの設定フローチャート
【符号の説明】
1 燃焼室、 2 ピストン、 3 吸気ポート、 4 吸気バルブ、 5 排気ポート、 6 排気バルブ、 7 インジェクタ、 8 点火プラグ、 9a,9b,9c 高圧燃料配管、10R,10L コ
モンレール、 11 燃料タンク、 12 低圧ポン
プ、 13 フィルタ、 14 高圧ポン
プ、 15 低圧レギュレータ、 16 逆止弁、 17 高圧レギュレータ、 18 ベーパーパ
ージバルブ、 19 制御回路、 20 車速セン
サ、 21 アイドルスイッチ、 22 エンジン回
転数センサ、 23 低圧燃料配管、 24 バイパス通

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒内噴射エンジンのインジェクタに燃料を
    供給する燃料供給装置において、 燃料タンクと、 前記燃料タンク中の燃料を吐出する低圧ポンプと、 前記低圧ポンプから吐出された燃料を高圧化する高圧ポ
    ンプと、 前記高圧ポンプによって高圧化された燃料を、前記イン
    ジェクタに供給する燃料通路と、 前記燃料通路に設けられたベーパーパージバルブと、 前記ベーパーパージバルブを制御する制御手段とを有
    し、 前記制御手段は、前記インジェクタによる燃料噴射が停
    止される燃料カット期間中の少なくとも一部の期間にお
    いて、前記ベーパーパージバルブを開くことによって、
    前記燃料通路内の燃料を排出することを特徴とする筒内
    噴射エンジンの燃料供給装置。
  2. 【請求項2】エンジン回転数を検出する検出手段をさら
    に有し、 前記燃料カット期間は、少なくともエンジン回転数が第
    1のエンジン回転数以上の場合に設定されると共に、 前記制御手段は、前記第1のエンジン回転数よりも大き
    な第2のエンジン回転数以上の場合に、前記ベーパーパ
    ージバルブを開くことを特徴とする請求項1に記載され
    た筒内噴射エンジンの燃料供給装置。
  3. 【請求項3】筒内噴射エンジンのインジェクタに燃料を
    供給する燃料供給装置において、 燃料タンクと、 前記燃料タンク中の燃料を吐出する低圧ポンプと、 前記低圧ポンプから吐出された燃料を高圧化する高圧ポ
    ンプと、 前記高圧ポンプによって高圧化された燃料を、前記イン
    ジェクタに供給する燃料通路と、 前記燃料通路に設けられたベーパーパージバルブと、 前記ベーパーパージバルブを制御する制御手段とを有
    し、 前記制御手段は、前記インジェクタによる燃料の噴射量
    が所定値よりも低下したエンジン作動期間において、前
    記ベーパーパージバルブを開くことによって、前記燃料
    通路内の燃料を排出することを特徴とする筒内噴射エン
    ジンの燃料供給装置。
JP11139808A 1999-05-20 1999-05-20 筒内噴射エンジンの燃料供給装置 Withdrawn JP2000329029A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012062856A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Toyota Motor Corp 燃料供給装置
JP2013100780A (ja) * 2011-11-09 2013-05-23 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2014227940A (ja) * 2013-05-23 2014-12-08 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射装置及び燃料噴射方法

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