JP2000327749A - 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents
繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】その硬化物が強化繊維との接着性に優れるマト
リックス樹脂となる繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組
成物、およびこれを用いたプリプレグ、さらにこれを用
いて得られる各種物性に優れた繊維強化複合材料を提供
すること。 【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)分子内に複数
の活性水素を有する硬化剤、(C)分子内に活性水素を
有する硬化剤(B)と反応して共有結合を形成しうる官
能基1個と一般式(1)〜(4)のいずれかで示される
部分構造を有し、残存率Rが0.5〜0.98である化
合物(残存率Rは、ジメチルスルホキシドに構成要素
(C)を濃度1.0mol/lとなり、モルホリンを濃
度1.0mol/lとなるようそれぞれ溶解し、70℃
で反応させたときの、4時間後の該構成要素(C)の残
存率と定義する)を含む繊維強化複合材料用エポキシ樹
脂組成物。 −CO−N< (1) −CS−N< (2) −SO2−N< (3) >PO−N< (4)
リックス樹脂となる繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組
成物、およびこれを用いたプリプレグ、さらにこれを用
いて得られる各種物性に優れた繊維強化複合材料を提供
すること。 【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)分子内に複数
の活性水素を有する硬化剤、(C)分子内に活性水素を
有する硬化剤(B)と反応して共有結合を形成しうる官
能基1個と一般式(1)〜(4)のいずれかで示される
部分構造を有し、残存率Rが0.5〜0.98である化
合物(残存率Rは、ジメチルスルホキシドに構成要素
(C)を濃度1.0mol/lとなり、モルホリンを濃
度1.0mol/lとなるようそれぞれ溶解し、70℃
で反応させたときの、4時間後の該構成要素(C)の残
存率と定義する)を含む繊維強化複合材料用エポキシ樹
脂組成物。 −CO−N< (1) −CS−N< (2) −SO2−N< (3) >PO−N< (4)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スポーツ用途、航
空宇宙用途、自動車・鉄道車両・船舶用途、土木建築用
途などに適した繊維強化複合材料、およびこれを得るた
めのエポキシ樹脂組成物およびプリプレグに関する。
空宇宙用途、自動車・鉄道車両・船舶用途、土木建築用
途などに適した繊維強化複合材料、およびこれを得るた
めのエポキシ樹脂組成物およびプリプレグに関する。
【0002】
【従来の技術】強化繊維とマトリックス樹脂とからなる
プリプレグを中間基材とする繊維強化複合材料は、特に
その機械特性が優れているために、スポーツ用途をはじ
め、航空宇宙用途、自動車・船舶用途、土木建築用途な
どに広く用いられている。特に高い機械特性が要求され
る場合は、強化繊維として炭素繊維、マトリックス樹脂
としてはエポキシ樹脂が主として用いられる。
プリプレグを中間基材とする繊維強化複合材料は、特に
その機械特性が優れているために、スポーツ用途をはじ
め、航空宇宙用途、自動車・船舶用途、土木建築用途な
どに広く用いられている。特に高い機械特性が要求され
る場合は、強化繊維として炭素繊維、マトリックス樹脂
としてはエポキシ樹脂が主として用いられる。
【0003】繊維強化複合材料の製造には、各種の方式
が用いられるが、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸さ
れたシート状中間基材であるプリプレグを用いる方法が
広く用いられている。この方法ではプリプレグを複数枚
積層した後、加熱することによって成形物が得られる。
が用いられるが、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸さ
れたシート状中間基材であるプリプレグを用いる方法が
広く用いられている。この方法ではプリプレグを複数枚
積層した後、加熱することによって成形物が得られる。
【0004】その他にも、RTM法、フィラメントワイ
ンディング法、ハンドレイアップ法、プルトルージョン
法などの方法も繊維強化複合材料の製造に用いられる。
ンディング法、ハンドレイアップ法、プルトルージョン
法などの方法も繊維強化複合材料の製造に用いられる。
【0005】繊維強化複合材料は軽量で高強度であるこ
とが特徴の一つである。高強度を達成するために強化繊
維、特に炭素繊維の強度向上の努力が行われてきて、成
果が挙げられてきた。
とが特徴の一つである。高強度を達成するために強化繊
維、特に炭素繊維の強度向上の努力が行われてきて、成
果が挙げられてきた。
【0006】しかし、繊維強化複合材料は一般に異方性
材料であり、その強度を支配する要因は強化繊維の強度
だけでは十分ではない。例えば、一方向に配列した連続
繊維を強化繊維とする繊維強化複合材料の場合、繊維軸
方向の引張、圧縮は強化繊維の強度が支配的であるが、
繊維軸と直交する方向の引張、圧縮は強化繊維の強度が
関与せず、界面とマトリックス樹脂の性質が支配的にな
る。
材料であり、その強度を支配する要因は強化繊維の強度
だけでは十分ではない。例えば、一方向に配列した連続
繊維を強化繊維とする繊維強化複合材料の場合、繊維軸
方向の引張、圧縮は強化繊維の強度が支配的であるが、
繊維軸と直交する方向の引張、圧縮は強化繊維の強度が
関与せず、界面とマトリックス樹脂の性質が支配的にな
る。
【0007】特に繊維軸と直交する方向の引張強度に
は、強化繊維とマトリックス樹脂の界面の接着性が大き
く影響する。さらに剪断強度、耐衝撃性、耐疲労性にも
接着性の影響は大きい。
は、強化繊維とマトリックス樹脂の界面の接着性が大き
く影響する。さらに剪断強度、耐衝撃性、耐疲労性にも
接着性の影響は大きい。
【0008】マトリックス樹脂と強化繊維の界面の接着
力を高めるための手段としては、強化繊維の表面処理が
検討されており、例えば、ガラス繊維の場合はシランカ
ップリング剤による表面修飾、炭素繊維の場合は、電解
処理などが知られている。
力を高めるための手段としては、強化繊維の表面処理が
検討されており、例えば、ガラス繊維の場合はシランカ
ップリング剤による表面修飾、炭素繊維の場合は、電解
処理などが知られている。
【0009】しかし、強化繊維の処理だけでは、接着性
向上効果には限界があり、昨今のさらなる複合材料物性
の向上への要求を満たすためは、樹脂の改質による接着
性向上手法も必要である。現在のところ、繊維強化複合
材料のマトリックス樹脂の主流であるエポキシ樹脂につ
いて樹脂の改質により強化繊維との接着性を改善する手
法としては、ある種の熱可塑性樹脂の配合が有効である
という知見はあるものの、十分ではないのが現状であ
る。
向上効果には限界があり、昨今のさらなる複合材料物性
の向上への要求を満たすためは、樹脂の改質による接着
性向上手法も必要である。現在のところ、繊維強化複合
材料のマトリックス樹脂の主流であるエポキシ樹脂につ
いて樹脂の改質により強化繊維との接着性を改善する手
法としては、ある種の熱可塑性樹脂の配合が有効である
という知見はあるものの、十分ではないのが現状であ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、その
硬化物が強化繊維との接着性に優れるマトリックス樹脂
となる繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、および
これを用いたプリプレグ、さらにこれを用いて得られる
各種物性に優れた繊維強化複合材料を提供することであ
る。
硬化物が強化繊維との接着性に優れるマトリックス樹脂
となる繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、および
これを用いたプリプレグ、さらにこれを用いて得られる
各種物性に優れた繊維強化複合材料を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維強化複合材
料用エポキシ樹脂組成物は、上記目的を達成するため
に、下記構成要素を含むものである。 (A)エポキシ樹脂 (B)分子内に複数の活性水素を有する硬化剤 (C)分子内に活性水素を有する硬化剤(B)と反応し
て共有結合を形成しうる官能基1個と一般式(1)〜
(4)のいずれかで示される部分構造を有し、下記のよ
うに定義される残存率Rが0.5〜0.98である化合
物。ここで残存率Rは、ジメチルスルホキシドに該化合
物を濃度1.0mol/lとなり、モルホリンを濃度
1.0mol/lとなるようそれぞれ溶解し、70℃で
反応させたときの、4時間後の該化合物の残存率と定義
する。
料用エポキシ樹脂組成物は、上記目的を達成するため
に、下記構成要素を含むものである。 (A)エポキシ樹脂 (B)分子内に複数の活性水素を有する硬化剤 (C)分子内に活性水素を有する硬化剤(B)と反応し
て共有結合を形成しうる官能基1個と一般式(1)〜
(4)のいずれかで示される部分構造を有し、下記のよ
うに定義される残存率Rが0.5〜0.98である化合
物。ここで残存率Rは、ジメチルスルホキシドに該化合
物を濃度1.0mol/lとなり、モルホリンを濃度
1.0mol/lとなるようそれぞれ溶解し、70℃で
反応させたときの、4時間後の該化合物の残存率と定義
する。
【0012】−CO−N< (1) −CS−N< (2) −SO2−N< (3) >PO−N< (4) さらに本発明のプリプレグは、上記エポキシ樹脂組成物
が強化繊維に含浸されてなるプリプレグであり、本発明
の繊維強化複合材料は上記エポキシ樹脂組成物の硬化物
と強化繊維からなる繊維強化複合材料である。
が強化繊維に含浸されてなるプリプレグであり、本発明
の繊維強化複合材料は上記エポキシ樹脂組成物の硬化物
と強化繊維からなる繊維強化複合材料である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の繊維強化複合材料用エポ
キシ樹脂組成物の構成要素(A)であるエポキシ樹脂と
は、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物を意
味する。
キシ樹脂組成物の構成要素(A)であるエポキシ樹脂と
は、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物を意
味する。
【0014】具体的には、ポリオールから得られるグリ
シジルエーテル、活性水素を複数有するアミンより得ら
れるグリシジルアミン、ポリカルボン酸より得られるグ
リシジルエステルや、分子内に複数の2重結合を有する
化合物を酸化して得られるポリエポキシドなどが用いら
れる。
シジルエーテル、活性水素を複数有するアミンより得ら
れるグリシジルアミン、ポリカルボン酸より得られるグ
リシジルエステルや、分子内に複数の2重結合を有する
化合物を酸化して得られるポリエポキシドなどが用いら
れる。
【0015】グリシジルエーテルの具体例としては、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールSビスフェノールS型エポ
キシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹
脂、フェノールやアルキルフェノールやハロゲン化フェ
ノールから得られるノボラックのグリシジルエステル、
レゾルシンジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリ
シジルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,
5,5’−テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテ
ル、1,6−ジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエ
ーテル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フル
エオレンのジグリシジルエーテル、トリス(p−ヒドロ
キシフェニル)メタンのトリグリシジルエーテル、テト
ラキス(p−ヒドロキシフェニル)エタンのテトラグリ
シジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールのテトラグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキ
サメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペン
チレングリコールジグリシジルエーテルなどを挙げるこ
とができる。
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールSビスフェノールS型エポ
キシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹
脂、フェノールやアルキルフェノールやハロゲン化フェ
ノールから得られるノボラックのグリシジルエステル、
レゾルシンジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリ
シジルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,
5,5’−テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテ
ル、1,6−ジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエ
ーテル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フル
エオレンのジグリシジルエーテル、トリス(p−ヒドロ
キシフェニル)メタンのトリグリシジルエーテル、テト
ラキス(p−ヒドロキシフェニル)エタンのテトラグリ
シジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールのテトラグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキ
サメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペン
チレングリコールジグリシジルエーテルなどを挙げるこ
とができる。
【0016】グリシジルアミンの具体例としては、N,
N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル、o
−トルイジン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメ
タン、テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンなど
を挙げることができる。
N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル、o
−トルイジン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメ
タン、テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンなど
を挙げることができる。
【0017】さらに、グリシジルエーテルとグリシジル
アミンの両構造を併せ持つエポキシ樹脂として、トリグ
リシジル−m−アミノフェノール、トリグリシジル−p
−アミノフェノールを挙げることができる。
アミンの両構造を併せ持つエポキシ樹脂として、トリグ
リシジル−m−アミノフェノール、トリグリシジル−p
−アミノフェノールを挙げることができる。
【0018】グリシジルエステルの具体例としては、フ
タル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジ
ルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどを挙
げることができる。
タル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジ
ルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどを挙
げることができる。
【0019】さらに、これら以外のグリシジル基を有す
るエポキシ樹脂として、トリグリシジルイソシアヌレー
トを挙げることができる。
るエポキシ樹脂として、トリグリシジルイソシアヌレー
トを挙げることができる。
【0020】分子内に複数の2重結合を有する化合物を
酸化して得られるポリエポキシドとしては、ビニルシク
ロヘキサンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキ
サンカルボン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル、アジピン酸ビス3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル、ジシクロペンタジエンジエポキシドなどを挙げる
ことができる。
酸化して得られるポリエポキシドとしては、ビニルシク
ロヘキサンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキ
サンカルボン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル、アジピン酸ビス3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル、ジシクロペンタジエンジエポキシドなどを挙げる
ことができる。
【0021】構成要素(B)としては、活性水素を複数
有するポリアミン、ヒドラジド、ジシアンジアミド、ポ
リメルカプタン、ポリフェノールを用いることができ
る。特に窒素と結合した活性水素を有するポリアミン、
ヒドラジド、ジシアンジアミドが、硬化性と物性のバラ
ンスがよいため、本発明においては特に好ましく用いら
れる。
有するポリアミン、ヒドラジド、ジシアンジアミド、ポ
リメルカプタン、ポリフェノールを用いることができ
る。特に窒素と結合した活性水素を有するポリアミン、
ヒドラジド、ジシアンジアミドが、硬化性と物性のバラ
ンスがよいため、本発明においては特に好ましく用いら
れる。
【0022】活性水素を複数有するポリアミンの具体例
としては、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、9,9−ビス(p−アミノフェ
ニル)フルオレン、m−フェニレンジアミン、m−キシ
リレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジ
アミン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、ビス(4
−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−
3−メチルシクロヘキシル)メタン、ポリエチレンイミ
ンのダイマー酸エステルを挙げることができる。さらに
これらの活性水素を有するポリアミンにエポキシ化合
物、アクリロニトリル、フェノールとホルムアルデヒ
ド、チオ尿素などの化合物を反応させて得られる変性ア
ミンも好ましく用いることができる。
としては、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、9,9−ビス(p−アミノフェ
ニル)フルオレン、m−フェニレンジアミン、m−キシ
リレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジ
アミン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、ビス(4
−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−
3−メチルシクロヘキシル)メタン、ポリエチレンイミ
ンのダイマー酸エステルを挙げることができる。さらに
これらの活性水素を有するポリアミンにエポキシ化合
物、アクリロニトリル、フェノールとホルムアルデヒ
ド、チオ尿素などの化合物を反応させて得られる変性ア
ミンも好ましく用いることができる。
【0023】ヒドラジドの具体例としては、アジピン酸
ジヒドラジド、ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジドを
挙げることができる。
ジヒドラジド、ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジドを
挙げることができる。
【0024】ポリメルカプタンの具体例としては、ペン
タエリスリトールの3−メルカプトプロピオン酸エステ
ル、トリメチロールプロパンの3−メルカプトプロピオ
ン酸エステルなどを挙げることができる。
タエリスリトールの3−メルカプトプロピオン酸エステ
ル、トリメチロールプロパンの3−メルカプトプロピオ
ン酸エステルなどを挙げることができる。
【0025】ポリフェノールとしては、フェノールノボ
ラック、クレゾールノボラックを挙げることができる。
ラック、クレゾールノボラックを挙げることができる。
【0026】構成要素(B)の配合量は、以下のように
定めることが好ましい。
定めることが好ましい。
【0027】 0.5≦Mb/(Ma + Mc) ≦2.0 ここで、Maは全エポキシ樹脂組成物1kg中の構成要
素(A)に由来するエポキシ基のモル数、Mbは全エポ
キシ樹脂組成物1kg中の構成要素(B)に由来する活
性水素のモル数、Mcは全エポキシ樹脂組成物1kg中
の構成要素(C)のモル数である。
素(A)に由来するエポキシ基のモル数、Mbは全エポ
キシ樹脂組成物1kg中の構成要素(B)に由来する活
性水素のモル数、Mcは全エポキシ樹脂組成物1kg中
の構成要素(C)のモル数である。
【0028】構成要素(B)がジシアンジアミドである
場合、ジシアンジアミドは1分子がエポキシ基7個と反
応する機構が報告されている(J. App. Polym. Sci.,50,
1453(1993))ため、1分子あたり7個の活性水素をもつ
ものとして上記の計算を行なう。
場合、ジシアンジアミドは1分子がエポキシ基7個と反
応する機構が報告されている(J. App. Polym. Sci.,50,
1453(1993))ため、1分子あたり7個の活性水素をもつ
ものとして上記の計算を行なう。
【0029】構成要素(B)の硬化剤は、硬化温度や硬
化速度を制御するために適当な硬化触媒や硬化助剤と共
に用いることができる。好ましく用いられる硬化触媒、
硬化助剤としては、3−フェニル−1,1−ジメチル尿
素、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメ
チル尿素(DCMU)、3−(3−クロロ−4−メチル
フェニル)−1,1−ジメチル尿素のような尿素誘導
体、3級アミン、1位に置換基を有するイミダゾール誘
導体、ホスフィン誘導体などが用いられる。
化速度を制御するために適当な硬化触媒や硬化助剤と共
に用いることができる。好ましく用いられる硬化触媒、
硬化助剤としては、3−フェニル−1,1−ジメチル尿
素、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメ
チル尿素(DCMU)、3−(3−クロロ−4−メチル
フェニル)−1,1−ジメチル尿素のような尿素誘導
体、3級アミン、1位に置換基を有するイミダゾール誘
導体、ホスフィン誘導体などが用いられる。
【0030】構成要素(C)は分子内に活性水素を有す
る硬化剤(B)と反応して共有結合を形成しうる官能基
1個と一般式(1)〜(4)のいずれかで示される部分
構造を有する化合物である。
る硬化剤(B)と反応して共有結合を形成しうる官能基
1個と一般式(1)〜(4)のいずれかで示される部分
構造を有する化合物である。
【0031】−CO−N< (1) −CS−N< (2) −SO2−N< (3) >PO−N< (4) 一般式(1)〜(4)で示される部分構造は、いずれも
強く分極している。このような構造は、強化繊維との間
に水素結合、あるいは双極子双極子相互作用による電気
的引力をもたらし接着性向上に寄与する。
強く分極している。このような構造は、強化繊維との間
に水素結合、あるいは双極子双極子相互作用による電気
的引力をもたらし接着性向上に寄与する。
【0032】例えば、一般式(1)の部分構造を有する
ナイロン6は、そうでないポリマー例えばポリブチレン
テレフタレートと比較するとガラス繊維や炭素繊維に対
し強い接着性を持つことが知られている。
ナイロン6は、そうでないポリマー例えばポリブチレン
テレフタレートと比較するとガラス繊維や炭素繊維に対
し強い接着性を持つことが知られている。
【0033】エポキシ樹脂の接着性を向上させるために
は、一般式(1)〜(4)で示される構造を有する化合
物を共重合し、エポキシ樹脂の骨格に組み込むことが有
効と考えられるが、エポキシ樹脂の本来持つ物性を損な
わない程度の少量の配合では、ほとんどめだった効果は
見られなかった。
は、一般式(1)〜(4)で示される構造を有する化合
物を共重合し、エポキシ樹脂の骨格に組み込むことが有
効と考えられるが、エポキシ樹脂の本来持つ物性を損な
わない程度の少量の配合では、ほとんどめだった効果は
見られなかった。
【0034】ところが、一般式(1)〜(4)で示され
る構造を有する構成要素(C)が分子内に活性水素をも
つ硬化剤(B)と反応しうる官能基を1個有し、かつ、
その官能基が適切な反応性を持つ場合は、少量の添加で
も著しい接着性向上効果を示すことを本発明者らは見出
した。
る構造を有する構成要素(C)が分子内に活性水素をも
つ硬化剤(B)と反応しうる官能基を1個有し、かつ、
その官能基が適切な反応性を持つ場合は、少量の添加で
も著しい接着性向上効果を示すことを本発明者らは見出
した。
【0035】活性水素を有する硬化剤と反応しうる官能
基を1個有すことが好ましい理由は以下のように考えら
れる。一般式(1)〜(4)で示される構造が強化繊維
表面と相互作用する場合、その相互作用の強さはその配
向に強く依存する。もし、硬化剤(B)と反応しうる官
能基が複数有ると、該化合物に由来する構造はエポキシ
樹脂のネットワークに二箇所以上で結合し、配向の自由
度が制限される。それに対して硬化剤(B)と反応しう
る官能基が1個の場合は、該化合物に由来する構造は一
箇所だけでネットワークに結合するため、配向の自由度
が大きく、強化繊維表面との相互作用が大きくなる配向
をとる確率が高くなると考えられる。
基を1個有すことが好ましい理由は以下のように考えら
れる。一般式(1)〜(4)で示される構造が強化繊維
表面と相互作用する場合、その相互作用の強さはその配
向に強く依存する。もし、硬化剤(B)と反応しうる官
能基が複数有ると、該化合物に由来する構造はエポキシ
樹脂のネットワークに二箇所以上で結合し、配向の自由
度が制限される。それに対して硬化剤(B)と反応しう
る官能基が1個の場合は、該化合物に由来する構造は一
箇所だけでネットワークに結合するため、配向の自由度
が大きく、強化繊維表面との相互作用が大きくなる配向
をとる確率が高くなると考えられる。
【0036】ここで、活性水素をもつ硬化剤と反応しう
る官能基が適切な反応性をもつとは、構成要素(C)と
硬化剤(B)の反応が、エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の反応より十分遅く、しかし硬化後に未反応分が
実質上残らない程度には速いことである。
る官能基が適切な反応性をもつとは、構成要素(C)と
硬化剤(B)の反応が、エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の反応より十分遅く、しかし硬化後に未反応分が
実質上残らない程度には速いことである。
【0037】この条件がみたされる場合、次のような現
象が硬化過程で起こると推定される。効果反応の初期段
階では、専ら主成分のエポキシ樹脂と硬化剤の反応が優
先して起こり、ポリマーのミクロゲルが成長する。する
と、未反応樹脂中の構成要素(C)の濃度が徐々に高ま
る。硬化反応の後期になると、未反応成分は主として構
成要素(C)になり、ポリマーの末端は、構成要素
(C)に由来する構造に富むようになる。強化繊維には
ポリマーの末端が接するものと考えられるため、実質上
界面に構成要素(C)に由来する一般式(1)〜(4)
で示される構造が濃縮されることになり、少量の添加で
大きな接着性向上効果が発現したものと考えられる。
象が硬化過程で起こると推定される。効果反応の初期段
階では、専ら主成分のエポキシ樹脂と硬化剤の反応が優
先して起こり、ポリマーのミクロゲルが成長する。する
と、未反応樹脂中の構成要素(C)の濃度が徐々に高ま
る。硬化反応の後期になると、未反応成分は主として構
成要素(C)になり、ポリマーの末端は、構成要素
(C)に由来する構造に富むようになる。強化繊維には
ポリマーの末端が接するものと考えられるため、実質上
界面に構成要素(C)に由来する一般式(1)〜(4)
で示される構造が濃縮されることになり、少量の添加で
大きな接着性向上効果が発現したものと考えられる。
【0038】適切な反応性を見出すためには、以下のよ
うな方法を用いることができる。まずジメチルスルホキ
シドに構成要素(C)を濃度1.0mol/lとなり、
モルホリンを濃度1.0mol/lとなるようそれぞれ
溶解する。そして70℃で4時間反応させた後の構成要
素(C)の残存率Rを測定する。残存率Rの測定は、高
速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、
核磁気共鳴スペクトル、可視紫外スペクトルなど常法を
適宜選択して行なわれる。好ましい残存率Rの値は0.
5〜0.98である。同様の条件で、エポキシ樹脂のモ
デル化合物であるフェニルグリシジルエーテルをモルホ
リンと反応させたときの残存率は0.19であり、0.
5以上であれば、構成要素(C)はエポキシ樹脂と十分
反応性に差があるため、重合反応後期において未反応樹
脂中の構成要素(C)の濃度が有意に高くなる。しか
し、反応性が低すぎると未反応分が多く硬化物中に残
り、可塑剤として働き、耐熱性や弾性率を低下させる恐
れがあるため、残存率は0.98以下であることが好ま
しい。
うな方法を用いることができる。まずジメチルスルホキ
シドに構成要素(C)を濃度1.0mol/lとなり、
モルホリンを濃度1.0mol/lとなるようそれぞれ
溶解する。そして70℃で4時間反応させた後の構成要
素(C)の残存率Rを測定する。残存率Rの測定は、高
速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、
核磁気共鳴スペクトル、可視紫外スペクトルなど常法を
適宜選択して行なわれる。好ましい残存率Rの値は0.
5〜0.98である。同様の条件で、エポキシ樹脂のモ
デル化合物であるフェニルグリシジルエーテルをモルホ
リンと反応させたときの残存率は0.19であり、0.
5以上であれば、構成要素(C)はエポキシ樹脂と十分
反応性に差があるため、重合反応後期において未反応樹
脂中の構成要素(C)の濃度が有意に高くなる。しか
し、反応性が低すぎると未反応分が多く硬化物中に残
り、可塑剤として働き、耐熱性や弾性率を低下させる恐
れがあるため、残存率は0.98以下であることが好ま
しい。
【0039】このような適切な反応性をもつ官能基の具
体例としては、下記一般式(5)〜(7)で示される官
能基が挙げられる。これらの官能基は活性水素をもつ硬
化剤とマイケル型の付加反応を行なう。
体例としては、下記一般式(5)〜(7)で示される官
能基が挙げられる。これらの官能基は活性水素をもつ硬
化剤とマイケル型の付加反応を行なう。
【0040】 CH2=CH−CON< (5) CH2=C(CH3)−COO− (6) CH2=C(CH3)−CON< (7) なお、一般式(5)、(7)で示される官能基は一般式
(1)の構造も含む。
(1)の構造も含む。
【0041】構成要素(C)として好ましく用いられる
化合物の具体例を以下に挙げる。
化合物の具体例を以下に挙げる。
【0042】一般式(5)の官能基を有する化合物とし
て、アクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N
−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジ
ブチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルア
ミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−イソ
プロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、
N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメ
チルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミ
ド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブト
キシメチルアクリルアミド、N−ベンジルオキシメチル
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、1−アク
リロイルモルホリン、N−(p−トルエンスルホニル)
アクリルアミド、N−アクリロイル−N’−(p−トル
エンスルホニル)ウレア、N−(p−アセトアミドスル
ホニルフェニル)アクリルアミド、N−(p−トルエン
スルホニル)カルバモイルオキシメチルアクリルアミ
ド、N−(2−アクリルアミドエチル)トルエンスルホ
ンアミド、1−アクリロイル−4−(p−トルエンスル
ホニル)ピペラジンを挙げることができる。
て、アクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N
−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジ
ブチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルア
ミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−イソ
プロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、
N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメ
チルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミ
ド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブト
キシメチルアクリルアミド、N−ベンジルオキシメチル
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、1−アク
リロイルモルホリン、N−(p−トルエンスルホニル)
アクリルアミド、N−アクリロイル−N’−(p−トル
エンスルホニル)ウレア、N−(p−アセトアミドスル
ホニルフェニル)アクリルアミド、N−(p−トルエン
スルホニル)カルバモイルオキシメチルアクリルアミ
ド、N−(2−アクリルアミドエチル)トルエンスルホ
ンアミド、1−アクリロイル−4−(p−トルエンスル
ホニル)ピペラジンを挙げることができる。
【0043】一般式(6)の官能基を有する化合物とし
て、2−(フェニルカルバモイルオキシ)エチルメタク
リレート、2−(メタクリロイルオキシ)プロピオンア
ミド、2−(フェニルウレイド)エチルメタクリレー
ド、2−(ジメチルチオカルバモイルオキシ)エチルメ
タクリレート、2−(トシルカルバモイルオキシ)エチ
ルメタクリレート、2−(メトキシカルボニルアミノ)
エチルメタクリレート、2−(フェノキシカルボニルア
ミノ)エチルメタクリレート、2−(フェニルチオカル
バモイルオキシ)エチルメタクリレート、(2−メタク
リロイルオキシエチル)ウレア、N,N’−エチレン−
N−(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレア、N−
(2−メタクリロイルオキシエチル)−2−ピロリド
ン、N−(2−メタクリロイルオキシエチル)スクシン
イミド、N−(2−メタクリロイルオキシエチル)フタ
ルイミド、N−(2−メタクリロイルオキシエチル)ア
セトアミド、テトラメチルホスホロジアミド酸2−メタ
クリロイルオキシエチルなどを挙げることができる。
て、2−(フェニルカルバモイルオキシ)エチルメタク
リレート、2−(メタクリロイルオキシ)プロピオンア
ミド、2−(フェニルウレイド)エチルメタクリレー
ド、2−(ジメチルチオカルバモイルオキシ)エチルメ
タクリレート、2−(トシルカルバモイルオキシ)エチ
ルメタクリレート、2−(メトキシカルボニルアミノ)
エチルメタクリレート、2−(フェノキシカルボニルア
ミノ)エチルメタクリレート、2−(フェニルチオカル
バモイルオキシ)エチルメタクリレート、(2−メタク
リロイルオキシエチル)ウレア、N,N’−エチレン−
N−(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレア、N−
(2−メタクリロイルオキシエチル)−2−ピロリド
ン、N−(2−メタクリロイルオキシエチル)スクシン
イミド、N−(2−メタクリロイルオキシエチル)フタ
ルイミド、N−(2−メタクリロイルオキシエチル)ア
セトアミド、テトラメチルホスホロジアミド酸2−メタ
クリロイルオキシエチルなどを挙げることができる。
【0044】一般式(7)の官能基を有する化合物とし
て、メタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミ
ド、N−ベンジルメタクリルアミド、N,N−ジメチル
メタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミ
ド、N,N−ジブチルメタクリルアミド、N,N−ジベ
ンジルメタクリルアミド、N−tert−ブチルメタク
リルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−
ブチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタク
リルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N
−エトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチ
ルメタクリルアミド、N−イソブトキシメチルメタクリ
ルアミド、N−ベンジルオキシメチルメタクリルアミド
などを挙げることができる。
て、メタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミ
ド、N−ベンジルメタクリルアミド、N,N−ジメチル
メタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミ
ド、N,N−ジブチルメタクリルアミド、N,N−ジベ
ンジルメタクリルアミド、N−tert−ブチルメタク
リルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−
ブチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタク
リルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N
−エトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチ
ルメタクリルアミド、N−イソブトキシメチルメタクリ
ルアミド、N−ベンジルオキシメチルメタクリルアミド
などを挙げることができる。
【0045】構成要素(C)の配合量は、構成要素
(A)100重量部に対し、0.5〜20重量部である
ことが好ましく、0.5〜10重量部であることがさら
に好ましい。
(A)100重量部に対し、0.5〜20重量部である
ことが好ましく、0.5〜10重量部であることがさら
に好ましい。
【0046】本発明のエポキシ樹脂組成物には、任意の
成分として高分子化合物、有機または無機の粒子などの
他成分を配合することができる。
成分として高分子化合物、有機または無機の粒子などの
他成分を配合することができる。
【0047】本発明のエポキシ樹脂組成物に配合する高
分子化合物としては、熱可塑性樹脂が好適に用いられ
る。熱可塑性樹脂を配合することにより、樹脂の粘度制
御やプリプレグの取扱い性制御あるいはマトリックス樹
脂と強化繊維との接着性改善の効果が増進される。
分子化合物としては、熱可塑性樹脂が好適に用いられ
る。熱可塑性樹脂を配合することにより、樹脂の粘度制
御やプリプレグの取扱い性制御あるいはマトリックス樹
脂と強化繊維との接着性改善の効果が増進される。
【0048】ここで用いる熱可塑性樹脂は、エポキシ樹
脂との相溶性および強化繊維との接着性の点で、特に水
素結合性の官能基を有する熱可塑性樹脂が好ましい。
脂との相溶性および強化繊維との接着性の点で、特に水
素結合性の官能基を有する熱可塑性樹脂が好ましい。
【0049】水素結合性官能基としては、アルコール性
水酸基、アミド基、イミド基、スルホニル基などを挙げ
ることができる。
水酸基、アミド基、イミド基、スルホニル基などを挙げ
ることができる。
【0050】アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂
としては、ポリビニルホルマールやポリビニルブチラー
ルなどのポリビニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂、
アミド基を有するポリマーとしては、ポリアミド、イミ
ド基を有するポリマーとしてはポリイミド、スルホニル
基を有するポリマーとしては、ポリスルホンを挙げるこ
とができる。ポリアミド、ポリイミドおよびポリスルホ
ンは主鎖にエーテル結合、カルボニル基などの官能基を
有してもよい。ポリアミドは、アミド基の窒素原子に置
換基を有してもよい。
としては、ポリビニルホルマールやポリビニルブチラー
ルなどのポリビニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂、
アミド基を有するポリマーとしては、ポリアミド、イミ
ド基を有するポリマーとしてはポリイミド、スルホニル
基を有するポリマーとしては、ポリスルホンを挙げるこ
とができる。ポリアミド、ポリイミドおよびポリスルホ
ンは主鎖にエーテル結合、カルボニル基などの官能基を
有してもよい。ポリアミドは、アミド基の窒素原子に置
換基を有してもよい。
【0051】本発明のエポキシ樹脂組成物に配合する有
機粒子としては、ゴム粒子および熱可塑性樹脂粒子、熱
硬化性樹脂粒子が用いられる。これらの粒子は樹脂の靭
性向上、繊維強化複合材料の耐衝撃性向上の効果を有す
る。ゴム粒子としては、架橋ゴム粒子、および架橋ゴム
粒子の表面に異種ポリマーをグラフト重合したコアシェ
ルゴム粒子が好ましく用いられる。熱可塑性樹脂粒子と
しては、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチレンなどが好ま
しく用いられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂が好ましく用いられ
る。
機粒子としては、ゴム粒子および熱可塑性樹脂粒子、熱
硬化性樹脂粒子が用いられる。これらの粒子は樹脂の靭
性向上、繊維強化複合材料の耐衝撃性向上の効果を有す
る。ゴム粒子としては、架橋ゴム粒子、および架橋ゴム
粒子の表面に異種ポリマーをグラフト重合したコアシェ
ルゴム粒子が好ましく用いられる。熱可塑性樹脂粒子と
しては、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチレンなどが好ま
しく用いられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂が好ましく用いられ
る。
【0052】無機粒子としては、シリカ、アルミナ、ス
メクタイト、合成マイカ、ガラス、炭素などを配合する
ことができる。これらの無機粒子は、主としてレオロジ
ー制御すなわち増粘や揺変性付与のために配合される。
メクタイト、合成マイカ、ガラス、炭素などを配合する
ことができる。これらの無機粒子は、主としてレオロジ
ー制御すなわち増粘や揺変性付与のために配合される。
【0053】本発明の繊維強化複合材料に用いる強化繊
維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボ
ロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが用いら
れる。これらの繊維を2種以上混合して用いても構わな
いが、より軽量で、より耐久性の高い成形品を得るため
に、特に比強度、比弾性率、耐疲労性に優れる炭素繊維
の使用が好ましい。
維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボ
ロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが用いら
れる。これらの繊維を2種以上混合して用いても構わな
いが、より軽量で、より耐久性の高い成形品を得るため
に、特に比強度、比弾性率、耐疲労性に優れる炭素繊維
の使用が好ましい。
【0054】本発明の繊維強化複合材料の製造は、各種
の公知の方法が用いられる。
の公知の方法が用いられる。
【0055】強化繊維にエポキシ樹脂組成物を含浸させ
た中間体であるプリプレグを作成し、これを積層して加
熱硬化して繊維強化複合材料を得る方法がある。
た中間体であるプリプレグを作成し、これを積層して加
熱硬化して繊維強化複合材料を得る方法がある。
【0056】プリプレグに用いる強化繊維の形態や配列
は特に限定されず、例えば、一方向に引き揃えた長繊
維、トウ、ロービング、織物、マット、ニット、組み紐
などが用いられる。
は特に限定されず、例えば、一方向に引き揃えた長繊
維、トウ、ロービング、織物、マット、ニット、組み紐
などが用いられる。
【0057】プリプレグの製造方法は、マトリックス樹
脂をメチルエチルケトン、メタノールなどの溶媒に溶解
して低粘度化し、含浸させるウエット法と、加熱により
低粘度化し、含浸させるホットメルト法などの方法によ
り製造される。
脂をメチルエチルケトン、メタノールなどの溶媒に溶解
して低粘度化し、含浸させるウエット法と、加熱により
低粘度化し、含浸させるホットメルト法などの方法によ
り製造される。
【0058】ウェット法は、強化繊維をエポキシ樹脂組
成物溶液に浸漬した後引き上げ、オーブンなどを用いて
溶媒を蒸発させてプリプレグを得る方法である。
成物溶液に浸漬した後引き上げ、オーブンなどを用いて
溶媒を蒸発させてプリプレグを得る方法である。
【0059】ホットメルト法は、加熱により低粘度化し
たエポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させる方
法、あるいは一旦エポキシ樹脂組成物を離型紙などの上
にコーティングしたフィルムをまず作成し、ついで強化
繊維の両側あるいは片側から該フィルムを重ね、加熱加
圧することにより樹脂を含浸させたプリプレグを製造す
る方法である。ホットメルト法には、プリプレグ中に残
留する溶媒がないため好ましい。
たエポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させる方
法、あるいは一旦エポキシ樹脂組成物を離型紙などの上
にコーティングしたフィルムをまず作成し、ついで強化
繊維の両側あるいは片側から該フィルムを重ね、加熱加
圧することにより樹脂を含浸させたプリプレグを製造す
る方法である。ホットメルト法には、プリプレグ中に残
留する溶媒がないため好ましい。
【0060】プリプレグを用いたコンポジットの成形
は、プリプレグを積層後、積層物に圧力を付与しながら
樹脂を加熱硬化させる方法などにより作製できる。
は、プリプレグを積層後、積層物に圧力を付与しながら
樹脂を加熱硬化させる方法などにより作製できる。
【0061】熱および圧力を付与する方法には、プレス
成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラ
ッピングテープ法、内圧成形法などがある。
成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラ
ッピングテープ法、内圧成形法などがある。
【0062】さらに、プリプレグを用いず、本発明のエ
ポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させた後、加熱
または常温放置して硬化する方法として、ハンド・レイ
アップ法、フィラメント・ワインディング法、プルトル
ージョン法、レジン・インジェクション・モールディン
グ法、レジン・トランスファー・モールディング法など
の成形法によっても繊維強化複合材料を作製することが
できる。これらにおいては、エポキシ樹脂からなる主剤
と硬化剤との2液を使用直前に混合して樹脂組成物を調
製する方法を適用することができる。
ポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させた後、加熱
または常温放置して硬化する方法として、ハンド・レイ
アップ法、フィラメント・ワインディング法、プルトル
ージョン法、レジン・インジェクション・モールディン
グ法、レジン・トランスファー・モールディング法など
の成形法によっても繊維強化複合材料を作製することが
できる。これらにおいては、エポキシ樹脂からなる主剤
と硬化剤との2液を使用直前に混合して樹脂組成物を調
製する方法を適用することができる。
【0063】繊維強化複合材料の接着性を反映する評価
方法は数種知られている。いずれも一長一短あるうえ接
着性以外の要因に影響されるが、実用上好適といえる測
定法は、面内剪断強度、層間剪断強度、90゜引張強
度、90゜曲げ強度の4種である。
方法は数種知られている。いずれも一長一短あるうえ接
着性以外の要因に影響されるが、実用上好適といえる測
定法は、面内剪断強度、層間剪断強度、90゜引張強
度、90゜曲げ強度の4種である。
【0064】本発明の繊維強化複合材料は、以下のよう
な用途に好適に用いることができる。航空機用途では、
胴体、主翼、尾翼、フロアビーム、レドーム、フラッ
プ、エルロン、エレベーター、フェアリング、エンジン
カウル、着陸脚ドア、エンジンファンブレード、内装
材、座席などに用いられる。宇宙用途では、人工衛星の
構体、太陽電池パネル、アンテナ、ロケットの円筒シェ
ル、燃料タンク、モーターケース、ノズルなどに用いら
れる。自動車用途では、車体、ドア、架台、スポイラ
ー、プロペラシャフト、CNGタンクなどに用いられ
る。鉄道車両用途では、構体、内装材、座席などに用い
られる。船舶用途では、船殻、マストなどに用いられ
る。スポーツ用途では、ゴルフシャフト、釣り竿、テニ
スラケット、バドミントンラケット、スカッシュラケッ
ト、ホッケースティック、ゲートボールスティック、ス
キーストック、スキー板、弓、矢、運道靴のシャンク、
自転車、バレーボール用ネットの支柱などに用いられ
る。土木建築用途では、補強筋、トラス、ケーブル、ル
ーバー、耐震補強材などに用いられる。その他の用途で
は、フライホイール、空気呼吸器タンク、カメラのシャ
ッター板などに用いられる。
な用途に好適に用いることができる。航空機用途では、
胴体、主翼、尾翼、フロアビーム、レドーム、フラッ
プ、エルロン、エレベーター、フェアリング、エンジン
カウル、着陸脚ドア、エンジンファンブレード、内装
材、座席などに用いられる。宇宙用途では、人工衛星の
構体、太陽電池パネル、アンテナ、ロケットの円筒シェ
ル、燃料タンク、モーターケース、ノズルなどに用いら
れる。自動車用途では、車体、ドア、架台、スポイラ
ー、プロペラシャフト、CNGタンクなどに用いられ
る。鉄道車両用途では、構体、内装材、座席などに用い
られる。船舶用途では、船殻、マストなどに用いられ
る。スポーツ用途では、ゴルフシャフト、釣り竿、テニ
スラケット、バドミントンラケット、スカッシュラケッ
ト、ホッケースティック、ゲートボールスティック、ス
キーストック、スキー板、弓、矢、運道靴のシャンク、
自転車、バレーボール用ネットの支柱などに用いられ
る。土木建築用途では、補強筋、トラス、ケーブル、ル
ーバー、耐震補強材などに用いられる。その他の用途で
は、フライホイール、空気呼吸器タンク、カメラのシャ
ッター板などに用いられる。
【0065】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。構成
要素(C)の残存率Rの測定、プリプレグの作成と接着
性の指標である面内剪断強さは以下のような方法で測定
した。 (1)核磁気共鳴スペクトル法による構成要素(C)の
残存率Rの測定 5mlのメスフラスコ中に構成要素(C)5mmol、
モルホリン5mmol(436mg)、シクロヘキサン
1mmol(83mg)を秤量し、重水素化ジメチルス
ルホキシドを加えて5mlの溶液(1)を調製した。シ
クロヘキサンは内部標準である。
要素(C)の残存率Rの測定、プリプレグの作成と接着
性の指標である面内剪断強さは以下のような方法で測定
した。 (1)核磁気共鳴スペクトル法による構成要素(C)の
残存率Rの測定 5mlのメスフラスコ中に構成要素(C)5mmol、
モルホリン5mmol(436mg)、シクロヘキサン
1mmol(83mg)を秤量し、重水素化ジメチルス
ルホキシドを加えて5mlの溶液(1)を調製した。シ
クロヘキサンは内部標準である。
【0066】溶液(1)の一部を重水素化ジメチルスル
ホキシドで10倍に希釈し、プロトン核磁気共鳴スペク
トルを測定し、構成要素(C)のオレフィンプロトンの
シグナルの積分値X0とシクロヘキサンのプロトンのシ
グナルの積分値Y0を求めた。測定装置は日立電子製フ
ーリエ変換核磁気共鳴装置R-1900型を用いた。
ホキシドで10倍に希釈し、プロトン核磁気共鳴スペク
トルを測定し、構成要素(C)のオレフィンプロトンの
シグナルの積分値X0とシクロヘキサンのプロトンのシ
グナルの積分値Y0を求めた。測定装置は日立電子製フ
ーリエ変換核磁気共鳴装置R-1900型を用いた。
【0067】残りの溶液(1)を密閉できるガラス容器
に移し、70℃で4時間加熱した。加熱後の溶液(1)
の一部を重水素化ジメチルスルホキシドで10倍に希釈
し、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測定し、構成要素
(C)のオレフィンプロトンのシグナルの積分値X4と
シクロヘキサンのプロトンのシグナルの積分値Y4を求
めた。
に移し、70℃で4時間加熱した。加熱後の溶液(1)
の一部を重水素化ジメチルスルホキシドで10倍に希釈
し、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測定し、構成要素
(C)のオレフィンプロトンのシグナルの積分値X4と
シクロヘキサンのプロトンのシグナルの積分値Y4を求
めた。
【0068】以上の積分値から次式により構成要素
(C)の残存率Rを求めた。
(C)の残存率Rを求めた。
【0069】R=(X4/Y4)/(X0/Y0) (2)プリプレグの作製 樹脂組成物をリバースロールコーターを用いて離型紙上
に塗布し、樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に
一方向に整列させた炭素繊維“トレカ”T800HB−
12K−40B(登録商標、東レ(株)製)に樹脂フィ
ルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂
組成物を含浸させ、炭素繊維目付125g/m2、樹脂
重量分率24%の一方向プリプレグを作製した。 (3)繊維強化複合材料板の作製 一方向プリプレグを(+45/−45)3Sの構成で積層
し、オートクレーブ中で温度135℃、圧力290Pa
で2時間加熱加圧して硬化し、複合材料板を作製した。 (4)繊維強化複合材料板の面内剪断強度の測定 引張試験機を用い、JIS K 7079に従って測定
した。 (実施例1)N,N−ジメチルアクリルアミドの残存率
Rの値を核磁気共鳴スペクトル法で求めたところ0.7
0であった。
に塗布し、樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に
一方向に整列させた炭素繊維“トレカ”T800HB−
12K−40B(登録商標、東レ(株)製)に樹脂フィ
ルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂
組成物を含浸させ、炭素繊維目付125g/m2、樹脂
重量分率24%の一方向プリプレグを作製した。 (3)繊維強化複合材料板の作製 一方向プリプレグを(+45/−45)3Sの構成で積層
し、オートクレーブ中で温度135℃、圧力290Pa
で2時間加熱加圧して硬化し、複合材料板を作製した。 (4)繊維強化複合材料板の面内剪断強度の測定 引張試験機を用い、JIS K 7079に従って測定
した。 (実施例1)N,N−ジメチルアクリルアミドの残存率
Rの値を核磁気共鳴スペクトル法で求めたところ0.7
0であった。
【0070】下記原料からなるエポキシ樹脂組成物を調
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 <構成要素(C)> N,N−ジメチルアクリルアミド 3重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、140MPaであった。 (実施例2)N−フェニルメタクリルアミドのRの値を
核磁気共鳴スペクトル法で求めたところ0.88であっ
た。
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 <構成要素(C)> N,N−ジメチルアクリルアミド 3重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、140MPaであった。 (実施例2)N−フェニルメタクリルアミドのRの値を
核磁気共鳴スペクトル法で求めたところ0.88であっ
た。
【0071】下記原料からなるエポキシ樹脂組成物を調
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 <構成要素(C)> N−フェニルメタクリルアミド 4重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、142MPaであった。 (実施例3)2−(メタクリロイルオキシ)プロピオン
アミドのRの値を核磁気共鳴スペクトル法で求めたとこ
ろ0.94であった。
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 <構成要素(C)> N−フェニルメタクリルアミド 4重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、142MPaであった。 (実施例3)2−(メタクリロイルオキシ)プロピオン
アミドのRの値を核磁気共鳴スペクトル法で求めたとこ
ろ0.94であった。
【0072】下記原料からなるエポキシ樹脂組成物を調
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 <構成要素(C)> 2−(メタクリロイルオキシ)プロピオンアミド 4重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、139MPaであった。 (比較例1)下記原料からなるエポキシ樹脂組成物を調
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、117MPaであった。(比較例2)
2−アクリロイルオキシプロピオンアミドのRの値を核
磁気共鳴スペクトル法で求めたところ0.27であっ
た。
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 <構成要素(C)> 2−(メタクリロイルオキシ)プロピオンアミド 4重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、139MPaであった。 (比較例1)下記原料からなるエポキシ樹脂組成物を調
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、117MPaであった。(比較例2)
2−アクリロイルオキシプロピオンアミドのRの値を核
磁気共鳴スペクトル法で求めたところ0.27であっ
た。
【0073】下記原料からなるエポキシ樹脂組成物を調
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 <構成要素(C)> 2−アクリロイルオキシプロピオンアミド 3重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、120MPaであった。
製した。 <構成要素(A)> ”エピコート”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 40重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”エピコート”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)50重量部 (登録商標、油化シェルエポキシ(株)製) ”スミエポキシ”ELM−120(トリグリシジル−m−アミノフェノール ) (登録商標、住友化学工業(株)製) 10重量部 <熱可塑性樹脂> ”ビニレック”K(ポリビニルホルマール) 5重量部 (登録商標、チッソ(株)製) <構成要素(B)> ジシアンジアミド 4.5重量部 <硬化助剤> 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素 3重量部 <構成要素(C)> 2−アクリロイルオキシプロピオンアミド 3重量部 エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを作成し、これ
を用いて繊維強化複合材料板を作成し、面内剪断強度を
測定したところ、120MPaであった。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、エポキシ樹脂組成物に
少量の共重合成分を配合することにより、これを用いた
繊維強化複合材料の強化繊維とマトリックス樹脂の間の
接着性を高めることができ、各種物性に優れた繊維強化
複合材料を提供することが可能になる。
少量の共重合成分を配合することにより、これを用いた
繊維強化複合材料の強化繊維とマトリックス樹脂の間の
接着性を高めることができ、各種物性に優れた繊維強化
複合材料を提供することが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 63/00 C08L 63/00 C Fターム(参考) 4F072 AA02 AA04 AB06 AB08 AB09 AB10 AB28 AB29 AB30 AD23 AE01 AF26 AF27 AF29 AG03 AH21 AH31 AK05 AK14 AL02 AL04 AL16 4J002 CD041 CD051 CD071 CD101 CD131 CD141 EN036 EN046 EN076 EP017 ET017 EU027 EU137 EU186 EV287 FD146 FD157 GF00 4J036 AA01 AD01 AG03 AG07 AH04 AH07 AK01 AK02 DA01 DB06 DC03 DC04 DC10 DC35 DC38 DC48 DD02 FA10 FA12 FB07 JA11
Claims (6)
- 【請求項1】下記構成要素(A)、(B)、(C)を含
む繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。 (A)エポキシ樹脂 (B)分子内に複数の活性水素を有する硬化剤 (C)分子内に活性水素を有する硬化剤(B)と反応し
て共有結合を形成しうる官能基1個と一般式(1)〜
(4)のいずれかで示される部分構造を有し、残存率R
が0.5〜0.98である化合物(残存率Rは、ジメチ
ルスルホキシドに構成要素(C)を濃度1.0mol/
lとなり、モルホリンを濃度1.0mol/lとなるよ
うそれぞれ溶解し、70℃で反応させたときの、4時間
後の該構成要素(C)の残存率と定義する)。 −CO−N< (1) −CS−N< (2) −SO2−N< (3) >PO−N< (4) - 【請求項2】構成要素(C)の配合量が構成要素(A)
100重量部に対して0.5〜15重量部である請求項
1に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】構成要素(C)における活性水素を有する
硬化剤(B)と反応して共有結合を形成しうる官能基
が、式(5)から(7)のいずれかより選ばれる官能基
である請求項1または2に記載の繊維強化複合材料用エ
ポキシ樹脂組成物。 CH2=CH−CON< (5) CH2=C(CH3)−COO− (6) CH2=C(CH3)−CON< (7) - 【請求項4】構成要素(B)が活性水素を複数有するポ
リアミン、ヒドラジド、ジシアンジアミドより選ばれる
化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化
複合材料用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ
樹脂組成物が強化繊維に含浸されてなるプリプレグ。 - 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ
樹脂組成物の硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11138120A JP2000327749A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11138120A JP2000327749A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000327749A true JP2000327749A (ja) | 2000-11-28 |
Family
ID=15214446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11138120A Pending JP2000327749A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000327749A (ja) |
-
1999
- 1999-05-19 JP JP11138120A patent/JP2000327749A/ja active Pending
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