JP2000327688A - ホスフェートの製造方法 - Google Patents

ホスフェートの製造方法

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JP2000327688A
JP2000327688A JP11141726A JP14172699A JP2000327688A JP 2000327688 A JP2000327688 A JP 2000327688A JP 11141726 A JP11141726 A JP 11141726A JP 14172699 A JP14172699 A JP 14172699A JP 2000327688 A JP2000327688 A JP 2000327688A
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dimethylphenyl
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organic solvent
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Kiyoharu Hirao
清春 平尾
Shiyougo Oda
将吾 小田
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Daihachi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Daihachi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原料成分を含まない高純度な製品を得ることが
できるホスフェートの製造方法を提供する。 【解決手段】(1)ヒドロキシ化合物とリン化合物とを
反応させて反応粗生成物を得る工程、及び(2)該反応
粗生成物を水蒸気蒸留によって処理する工程、を含むホ
スフェートの製造方法であって、有機溶媒を連続的又は
間欠的に添加しつつ、(b)工程の水蒸気蒸留を行うこ
とを特徴とするホスフェートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホスフェートの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホスフェートは、難燃剤、可塑剤などの
樹脂用添加剤、医薬品、農薬、殺虫剤などの原料または
中間体として幅広い分野において有用な化学物質であ
る。
【0003】特に、2,6−位がアルキル基で置換され
たフェニル基を有するホスフェートは、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂等の成形時の高温条件にも耐え得ることか
ら、その有用性が広く知られている。この様な2,6−
位がアルキルで置換された芳香族ホスフェートは、通
常、2,6−位がアルキルで置換されたフェノールとオ
キシハロゲン化リンとを反応させて得られるが、反応生
成物中には原料として用いたフェノール化合物が含まれ
やすく、この様なフェノール化合物を不純物として含む
ホスフェートを、そのまま樹脂添加剤として樹脂に添加
すると、成形加工性、樹脂の物性等を大幅に低下させる
という問題が起こる。
【0004】高品質なホスフェートの製造方法として、
特開平8−301884号公報の実施例1には、まず、
2,6−キシレノールとオキシ塩化リンとを反応させ、
次いでレゾルシンを反応させ、得られた粗生成物を水溶
液で洗浄した後、水蒸気蒸留により不純物を除去して、
テトラキス(2,6−ジメチルフェニル)m−フェニレ
ン−ビスホスフェートを得る方法が記載されている。
【0005】しかしながら、常温で固体である2,6−
アルキル置換フェニル基含有芳香族ホスフェートを水蒸
気蒸留により精製して、不純物である2,6−アルキル
置換フェノールを除去しようとする場合には、2,6−
アルキル置換フェニル基含有芳香族ホスフェートや2,
6−アルキル置換フェノールなどがベーパー管やコンデ
ンサーに付着し、その結果、該水蒸気蒸留系を閉塞させ
てしまう恐れがある。よって、ベーパー管やコンデンサ
ーが汚染されるたびに洗浄しなければならず、特に工業
的な製造のように大規模かつ連続的に操業する場合には
不都合である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の主な
目的は、上記問題点を解決することである。すなわち、
水蒸気蒸留による精製工程においてベーパー管やコンデ
ンサーを閉塞させることなく、原料であるヒドロキシ化
合物(特に、2,6−アルキル置換フェノール)や有機
溶媒などの低沸点成分を含有しない高純度のホスフェー
トを製造できる方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述した課
題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ヒドロキシ化合
物とリン化合物とを反応させて得られるホスフェートを
水蒸気蒸留により精製する際に、有機溶媒をその系内に
連続的又は間欠的に添加しつつ、水蒸気蒸留を行うこと
により、ベーパー管やコンデンサーを閉塞させることな
くヒドロキシ化合物を含む低沸点物を除去することが可
能となることを見出し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
【0008】即ち、本発明は、以下のホスフェートの製
造方法、ホスフェートの精製方法、及び樹脂組成物を提
供するものである。 (1)(a)ヒドロキシ化合物とリン化合物とを反応さ
せて反応粗生成物を得る工程、及び(b)該反応粗生成
物を水蒸気蒸留によって処理する工程、を含むホスフェ
ートの製造方法であって、有機溶媒を連続的又は間欠的
に添加しつつ、(b)工程の水蒸気蒸留を行うことを特
徴とするホスフェートの製造方法。 (2)ホスフェートが融点70℃以上のものである上記
項1に記載の方法。 (3)ホスフェートが、一般式(I):
【0009】
【化2】
【0010】[式中、R1〜R8は、同一又は異なって炭
素数1〜4のアルキル基を示し、R9〜R12は、同一又
は異なって水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を
示し、Xは、結合手、−CH2−、−C(CH32−、
−S−、−SO2−、−O−、−CO−または−N=N
−を示し、nは0または1を示し、mは0〜5の整数を
示す。]で表される芳香族ホスフェートである上記項1
又は2に記載のホスフェートの製造方法。 (4)ヒドロキシ化合物が、少なくとも2,6−位に置
換基としてアルキル基を有するフェノール化合物である
上記項1〜3のいずれかに記載のホスフェートの製造方
法。 (5)ヒドロキシ化合物とリン化合物との反応を溶媒の
存在下で行い、水蒸気蒸留で使用する有機溶媒として、
上記反応で使用した溶媒と同一溶媒を使用する上記項1
〜4のいずれかに記載のホスフェートの製造方法。 (6)不純物としてヒドロキシ化合物を含有するホスフ
ェートを、有機溶媒を連続的又は間欠的に添加しつつ、
水蒸気蒸留により精製することを特徴とするホスフェー
トの精製方法。 (7)上記項1〜5のいずれかの方法で得られたホスフ
ェートを含有する樹脂組成物。
【0011】
【発明の実施の態様】以下に本発明の実施の態様を具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0012】本発明によれば、ヒドロキシ化合物とリン
化合物とを反応させて反応粗生成物を得る工程(以下、
「反応工程」ということがある)、及び(2)該反応粗
生成物を水蒸気蒸留により処理する工程(以下、「精製
工程」ということがある)により、目的とする高品質の
ホスフェートを得ることができる。以下、各工程につい
て詳細に説明する。反応工程 反応工程では、リン化合物とヒドロキシ化合物とを反応
させて、反応粗生成物としてホスフェートを製造する。
【0013】リン化合物としては、オキシ塩化リン、オ
キシ臭化リン等のオキシハロゲン化リン、三塩化リン、
三臭化リン等の三ハロゲン化リンなどを用いることがで
きる。リン化合物は、一種単独又は二種以上混合して用
いることができる。
【0014】ヒドロキシ化合物としては、芳香族ヒドロ
キシ化合物及び脂肪族ヒドロキシ化合物のいずれを用い
ても良い。
【0015】芳香族ヒドロキシ化合物としては、例え
ば、フェノール、アリール置換フェノール、アルキル置
換フェノール、ジアルキル置換フェノール、トリアルキ
ル置換フェノールなどの一価の芳香族ヒドロキシ化合
物、ヒドロキノン、レゾルシン、ビフェノール、カテコ
ール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェ
ノールF、ピロガロールなどの多価芳香族ヒドロキシ化
合物等を用いることができる。ここで、置換基であるア
リール基としては、フェニル、メチルフェニル、ジメチ
ルフェニル、トリメチルフェニル等を例示でき、アルキ
ル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル等の炭素数1〜9程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル
基を例示できる。
【0016】脂肪族ヒドロキシ化合物としては、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール、2−エチルヘキサノール、デカノール、ク
ロロメチルアルコール、クロロエチルアルコール、β−
クロロイソプロピルアルコール、ブロモネオペンチルア
ルコール、ジブロモネオペンチルアルコール、トリブロ
モネオペンチルアルコールなどの一価アルコール、エチ
レングリコール、1,3−プロパンジオール、ネオペン
チルグリコール、ジブロモネオペンチルグリコール、グ
リセリンなどの多価アルコールが挙げられる。
【0017】上記ヒドロキシ化合物の中でも、常温で固
体状のものを使用する際には、後記する水蒸気蒸留操作
時にベーパー管やコンデンサーを閉塞・汚染させ易いこ
とから本発明の製造方法を適用することが有効である。
【0018】常温で固体状のヒドロキシ化合物として
は、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジエチルフ
ェノール、2,6−ジ−n−プロピルフェノール、2,
6−ジイソプロピルメチルフェノール、2,6−ジ−n
−ブチルフェノール、2,6−ジ−sec−ブチルフェ
ノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、
(2,3,6−又は2,4,6−)トリメチルフェノー
ル、(2,3,6−又は2,4,6−)トリエチルフェ
ノール、(2,3,6−又は2,4,6−)−n−トリ
プロピルフェノール、(2,3,6−又は2,4,6
−)トリイソプロピルメチルフェノール、(2,3,6
−又は2,4,6−)トリ−n−ブチルフェノール、
(2,3,6−又は2,4,6−)トリ−sec−ブチ
ルフェノール、(2,3,6−又は2,4,6−)トリ
−tert−ブチルフェノールなどの少なくとも2,6
−位に置換にとしてアルキル基を有するフェノール化合
物や、o−フェニルフェノール、トリブロモネオペンチ
ルアルコールなどが挙げられる。ここで、「2,3,6
−又は2,4,6−」とは、ベンゼン環上の置換基が、
2,3、6−位又は2,4,6−位に存在することを意
味する。以下においても同様である。
【0019】上記ヒドロキシ化合物は単独もしくは二種
類以上を併用することも差し支えない。
【0020】リン化合物とヒドロキシ化合物との反応、
即ちエステル化反応は、大気圧下または減圧下で行うこ
とができる。減圧下で反応を行う場合には、通常、10
mmHg程度までの圧力とすることが適当であり、20
〜100mmHg程度とすることが好ましい。反応は、
通常、水のない状態で行なうことが好ましい。反応温度
は、20〜220℃程度、好ましくは120〜200℃
程度とすれば良く、目的とするエステルによって適宜選
択することができる。
【0021】リン化合物とヒドロキシ化合物の反応割合
は、リン化合物に対するヒドロキシ化合物の理論反応モ
ル比として、0.8〜1.2程度となる範囲とすること
が好ましい。
【0022】エステル化反応は、通常、触媒の存在下に
行なわれる。触媒としては、塩化アルミニウム、塩化マ
グネシウム、塩化亜鉛、塩化第二鉄、塩化チタン、塩化
第二錫等のルイス酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等
のブレンステッド酸などを用いることができる。特に、
触媒活性の点からルイス酸が好ましい。触媒の使用量
は、通常、リン化合物100重量部に対して0.1〜
5.0重量部程度が好ましい。
【0023】エステル化の反応時間は、使用する原料の
種類や使用量および反応温度などによって変化するが、
工業的な製造を考えた場合には1〜10時間の範囲内が
好ましい。
【0024】反応により副生するハロゲン化水素は、常
法により反応系外に除去すればよい。
【0025】さらに、原料および得られるリン酸エステ
ルの性状や反応性によっては、エステル化反応を有機溶
媒の存在下で行うこともできる。有機溶媒としては、原
料および反応物を溶解し、反応温度以上の沸点を示し、
かつ、反応に対して不活性である限りいずれの溶媒であ
ってもよい。例えば、この様な溶媒として、ベンゼン、
トルエン、キシレン、イソプロピルベンゼン、n−ヘプ
タン、n−ヘキサンなどが挙げられる、これらの溶媒は
2種類以上混合して使用しても差し支えない。また、場
合によっては原料を溶媒として使用することも差し支え
ない。
【0026】各原料成分の添加方法などについても、特
に限定はなく、全ての原料を同時に配合して反応を行っ
ても良く、一部の成分を添加しつつ反応を行っても良
い。添加方法の一例としては、特開昭59−20224
0号公報4頁製造法1に記載されているようなオキシ塩
化リンとフェノール、ヒドロキノン、塩化アルミニウム
を同時に仕込み、クレゾールを滴下して反応させる方法
や特開平5−1079号公報の実施例に記載されている
ような芳香族モノヒドロキシ化合物とオキシハトゲン化
リンとをルイス酸触媒下で反応させてジアリールホスホ
ロクロリデートを得、次いでこれに芳香族ジヒドロキシ
化合物を反応させる方法等が挙げられる。
【0027】このようにして得られる反応粗生成物は、
ヒドロキシ化合物を不純物として含むホスフェートであ
る。
【0028】本発明の製造方法では、目的物とするホス
フェートの種類については特に限定はないが、常温で固
体状のホスフェートを製造する際には、後述する水蒸気
蒸留時に、ベーパー管やコンデンサーが閉塞・汚染され
易いことから、本発明を適用することが有効である。特
に、以下に示すホスフェート単量体とホスフェート縮合
体については、ベーパー管やコンデンサーが閉塞し易い
ために、本発明方法を適用することが特に有利である。
【0029】ホスフェート単量体としては、トリス
(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ジフェニ
ルモノ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ビ
ス(2,6−ジメチルフェニル)モノフェニルホスフェ
ート、ジ[(o−,m−又はp−)ブロモフェニル]モ
ノ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ビス
(2,6−ジメチルフェニル)モノ[(o−,m−又は
p−)ブロモフェニル]ホスフェート、ビス(2,6−
ジメチルフェニル)モノ[(o−,m−又はp−)メチ
ルフェニル]ホスフェート、ジ[(o−,m−又はp
−)メチルフェニル]モノ(2,6−ジメチルフェニ
ル)ホスフェート、ビス(2,6−ジメチルフェニル)
モノ[(o−,m−又はp−)エチルフェニル]ホスフ
ェート、ジ[(o−,m−又はp−)エチルフェニル]
モノ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ビス
(2,6−ジメチルフェニル)モノ[(o−,m−又は
p−)n−プロピルフェニル]ホスフェート、ジ[(o
−,m−又はp−)n−プロピルフェニル]モノ(2,
6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ビス(2,6−
ジメチルフェニル)モノ[(o−,m−又はp−)イソ
プロピルフェニル]ホスフェート、ジ[(o−,m−又
はp−)イソプロピルフェニル]モノ(2,6−ジメチ
ルフェニル)ホスフェート、ビス(2,6−ジメチルフ
ェニル)モノ[(o−,m−又はp−)n−ブチルフェ
ニル]ホスフェート、ジ[(o−,m−又はp−)n−
ブチルフェニル]モノ(2,6−ジメチルフェニル)ホ
スフェート、ビス(2,6−ジメチルフェニル)モノ
[(o−,m−又はp−)sec−ブチルフェニル]ホ
スフェート、ジ[(o−,m−又はp−)sec−ブチ
ルフェニル]モノ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフ
ェート、ビス(2,6−ジメチルフェニル)モノ[(o
−,m−又はp−)tert−ブチルフェニル]ホスフ
ェート、ジ[(o−,m−又はp−)tert−ブチル
フェニル]モノ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェ
ート、ビス(2,6−ジメチルフェニル)モノ[(o
−,m−又はp−)ペンチルフェニル]ホスフェート、
ジ[(o−,m−又はp−)ペンチルフェニル]モノ
(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ビス
(2,6−ジメチルフェニル)モノ[(o−,m−又は
p−)ヘキシルフェニル]ホスフェート、モノ[(o
−,m−又はp−)ヘキシルフェニル]モノ(2,6−
ジメチルフェニル)ホスフェート、ビス(2,6−ジメ
チルフェニル)モノ[(o−,m−又はp−)ヘプチル
フェニル]ホスフェート、ジ[(o−,m−又はp−)
ヘプチルフェニル]モノ(2,6−ジメチルフェニル)
ホスフェート、ビス(2,6−ジメチルフェニル)モノ
[(o−,m−又はp−)オクチルフェニル]ホスフェ
ート、ジ[(o−,m−又はp−)オクチルフェニル]
モノ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ビス
(2,6−ジメチルフェニル)モノ[(o−,m−又は
p−)ノリルフェニル]ホスフェート、ジ[(o−,m
−又はp−)ノリルフェニル]モノ(2,6−ジメチル
フェニル)ホスフェート、ビス(2,6−ジメチルフェ
ニル)モノ[(o−,m−又はp−)デシルフェニル]
ホスフェート、ジ[(o−,m−又はp−)デシルフェ
ニル]モノ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェー
ト、ビス(2,6−ジメチルフェニル)モノ[(2,3
−、2,4−、2,5−、3,4−又は3,5−)ジメ
チルフェニル]ホスフェート、ビス[(2,3−、2,
4−、2,5−、3,4−又は3,5−)ジメチルフェ
ニル]モノ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェー
ト、トリス(2,6−ジエチルフェニル)ホスフェー
ト、ジフェニルモノ(2,6−ジエチルフェニル)ホス
フェート、ビス(2,6−ジエチルフェニル)モノフェ
ニルホスフェート、ジ[(o−,m−又はp−)ブロモ
フェニル]モノ(2,6−ジエチルフェニル)ホスフェ
ート、ビス(2,6−ジエチルフェニル)モノ[(o
−,m−又はp−)ブロモフェニル]ホスフェート、ビ
ス(2,6−ジエチルフェニル)モノ[(o−,m−又
はp−)メチルフェニル]ホスフェート、ジ[(o−,
m−又はp−)メチルフェニル]モノ(2,6−ジエチ
ルフェニル)ホスフェート、ビス(2,6−ジエチルフ
ェニル)モノ[(o−,m−又はp−)エチルフェニ
ル]ホスフェート、ジ[(o−,m−又はp−)エチル
フェニル]モノ(2,6−ジエチルフェニル)ホスフェ
ート、ビス(2,6−ジエチルフェニル)モノ[(o
−,m−又はp−)n−プロピルフェニル]ホスフェー
ト、ジ[(o−,m−又はp−)n−プロピルフェニ
ル]モノ(2,6−ジエチルフェニル)ホスフェート、
ビス(2,6−ジエチルフェニル)モノ[(o−,m−
又はp−)イソプロピルフェニル]ホスフェート、ジ
[(o−,m−又はp−)イソプロピルフェニル]モノ
(2,6−ジエチルフェニル)ホスフェート、ビス
(2,6−ジエチルフェニル)モノ[(2,3−、2,
4−、2,5−、3,4−又は3,5−)ジメチルフェ
ニル]ホスフェート、ビス[(2,3−、2,4−、
2,5−、2,6−、3,4−又は3,5−)ジメチル
フェニル]モノ(2,6−ジエチルフェニル)ホスフェ
ート、トリス(2,6−ジ−n−プロピルフェニル)ホ
スフェート、トリス(2,6−ジイソプロピルフェニ
ル)ホスフェート、トリス(2,6−ジ−n−ブチルフ
ェニル)ホスフェート、トリス(2,6−ジ−sec−
ブチルフェニル)ホスフェート、トリス(2,6−ジ−
tert−ブチルフェニル)ホスフェート、トリス
[(2,3,6−又は2,4,6−)トリメチルフェニ
ル]ホスフェート、トリス[(2,3,6−又は2,
4,6−)トリエチルフェニル]ホスフェート、トリス
[(2,3,6−又は2,4,6−)トリ−n−プロピ
ルフェニル]ホスフェート、トリス[(2,3,6−又
は2,4,6−)トリイソプロピルフェニル]ホスフェ
ート、トリス[(2,3,6−又は2,4,6−)トリ
−n−ブチルフェニル)ホスフェート、トリス[(2,
3,6−又は2,4,6−)トリ−sec−ブチルフェ
ニル)ホスフェート、トリス[(2,3,6−又は2,
4,6−)トリ−tert−ブチルフェニル)ホスフェ
ート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェー
ト、などが挙げられる。ここで、「o−,m−又はp
−」とは、ベンゼン環上の置換基が、o−(オルト),
m−(メタ)又はp−(パラ)のいずれかの位置に存在
することを意味し、「2,3−、2,4−、2,5−、
3,4−又は3,5−」とは、ベンゼン環上の置換基
が、2,3−、2,4−、2,5−、3,4−又は3,
5−位に存在することを意味する。以下においても同様
である。
【0030】ホスフェート縮合体は前記ホスフェート単
量体の縮合物であり、例えばレゾルシンビス[2,6−
ジメチルフェニル−フェニルホスフェート]、レゾルシ
ンビス[2,6−ジメチルフェニル−(o−,m−又は
p−)メチルフェニルホスフェート]、レゾルシンビス
[2,6−ジメチルフェニル−(o−,m−又はp−)
エチルフェニルホスフェート]、レゾルシンビス[ビス
(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]、レゾル
シンビス[2,6−ジメチルフェニル−(2,3−、
2,4−、2,5−、3,4−又は3,5−)ジメチル
フェニルホスフェート]、ヒドロキノンビス(2,6−
ジメチルフェニル−フェニルホスフェート)、ヒドロキ
ノンビス[2,6−ジメチルフェニル−(o−,m−又
はp−)メチルフェニルホスフェート]、ヒドロキノン
ビス[2,6−ジメチルフェニル−(o−,m−又はp
−)エチルフェニルホスフェート]、ヒドロキノンビス
[2,6−ジメチルフェニル−(2,3−、2,4−、
2,5−、3,4−又は3,5−)ジメチルフェニルホ
スフェート]、ビスフェノールAビス[2,6−ジメチ
ルフェニル−フェニルホスフェート]、ビスフェノール
Aビス[2,6−ジメチルフェニル−(o−,m−又は
p−)メチルフェニルホスフェート]、ビスフェノール
Aビス[2,6−ジメチルフェニル−(o−,m−又は
p−)エチルフェニルホスフェート]、ビスフェノール
Aビス[ビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェー
ト]、ビスフェノールAビス[2,6−ジメチルフェニ
ル−(2,3−、2,4−、2,5−、3,4−又は
3,5−)ジメチルフェニルホスフェート]、ビフェノ
ールビス[ビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェ
ート]などが挙げられる。
【0031】これらのホスフェートの内で、特に、融点
が70℃以上のものについては、水蒸気蒸留時に、ベー
パー管やコンデンサーが閉塞・汚染され易いために、本
発明方法を適用することが特に有効である。
【0032】本発明方法は、上記芳香族ホスフェートの
中でも、一般式(I):
【0033】
【化3】
【0034】[式中、R1〜R8は、同一又は異なって炭
素数1〜4のアルキル基を示し、R9〜R12は、同一又
は異なって水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を
示し、Xは、結合手、−CH2−、−C(CH32−、
−S−、−SO2−、−O−、−CO−または−N=N
−を示し、nは0または1を示し、mは0〜5の整数を
示す。]で表される、置換基が芳香族基であるホスフェ
ートに適用することが好ましく、特に、トリス(2,6
−ジメチルフェニル)ホスフェート、トリス(2,6−
ジエチルフェニル)ホスフェート、レゾルシンビス[ビ
ス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]、ヒド
ロキノンビス[ビス(2,6−ジメチルフェニル)ホス
フェート]、ビスフェノールAビス[ビス(2,6−ジ
メチルフェニル)ホスフェート]等のすべての置換基が
2,6−ジアルキル置換フェニルであるフォスフェート
の製造方法として適用することが好ましい。精製工程 精製工程では、水蒸気蒸留によって上記反応工程で得た
反応粗生成物からヒドロキシ化合物を含む低沸点成分を
除去して精製する。この工程では、水蒸気蒸留系内に、
連続的又は間欠的に有機溶媒を添加して水蒸気蒸留を行
うことが必要である。
【0035】この様な方法で水蒸気蒸留を行うことによ
って、水蒸気蒸留装置のベーパー管、コンデンサー等が
閉塞や汚染されることなく、ヒドロキシ化合物を効率的
に除去することができる。
【0036】水蒸気蒸留は、基本的には、丸善出版、化
学工学協会編、改訂3版化学工学辞典、423〜425
頁に記載されているように、水に不溶性の有機化合物に
水蒸気を吹き込みことにより、水蒸気と共に溜出してく
る揮発性成分を分離する方法であり、目的物であるホス
フェートの種類や反応粗生成物中のヒドロキシ化合物の
残存量などに合わせて、水蒸気の吹き込み量、吹き込み
速度、真空度などの条件を適宜設定すればよい。例え
ば、目的物が、上記一般式(I)で表される芳香族ホス
フェートの場合には、温度を70〜200℃程度、好ま
しくは120〜150℃程度、水蒸気の吹き込み量を水
蒸気ドレン量に対して10〜100重量%程度、好まし
くは20〜40重量%程度、水蒸気の吹き込み速度を水
蒸気ドレン速度に対して、1〜20%程度、好ましくは
3〜5%程度、真空度を5〜760mmHg程度、好ま
しくは20〜100mmHg程度とすればよい。
【0037】有機溶媒の添加方法については特に限定は
ないが、一時期に多量に添加しすぎると、有機溶媒が優
先的に蒸発してヒドロキシ化合物の蒸発を阻害するの
で、連続的に添加する場合には、できるだけ少量ずつ添
加することが好ましい。具体的な添加量は、ホスフェー
トやヒドロキシ化合物の種類、量、水蒸気の吹き込み量
等によって適宜調節する必要があるが、通常、有機溶媒
の蒸気圧が蒸発缶内の総圧力の10%程度以内の圧力と
なる範囲とすることが好ましく、5%以内の圧力となる
範囲とすることがより好ましい。
【0038】また、間欠的に添加する方法では、水蒸気
蒸留装置の蒸発缶、ベーパー管、コンデンサー等に蒸発
物が少量付着した段階で適宜有機溶媒を添加すれば良
い。また、水蒸気の吹き込みを中止して、水蒸気蒸留系
内に有機溶媒を添加し、付着物が除去された後、有機溶
媒の添加を中止して、水蒸気蒸留を再開する方法も採用
できる。この操作は、蒸発物が付着した段階で、ベーパ
ー管、コンデンサー等が閉塞される前に、適宜、複数回
繰り返し行なうことができる。
【0039】有機溶媒の添加手段については特に限定は
なく、水蒸気蒸留装置のいずれの場所から装置内に添加
しても良いが、特に、固形物の付着が多いコンデンサー
の直前で有機溶媒を添加する場合には、蒸発物のコンデ
ンサーへの付着を優先的に防止できる点で有利である。
有機溶媒は、液体又は気体のいずれの状態で添加しても
良いが、例えば、工業的には、加熱蒸発器を使用して気
化した状態で蒸発装置内に供給することによって、効率
良く付着物を除去することができる。
【0040】有機溶媒としては、ホスフェートやヒドロ
キシ化合物を溶解しやすく、水蒸気蒸発系内の全蒸気圧
に対して5%程度以下の蒸気圧を占める有機溶媒が好ま
しい。この様な有機溶媒の具体例としては、キシレン、
トルエン、o−クロロベンゼンなどが挙げられる。
【0041】精製工程で用いる有機溶媒を反応工程で使
用する溶媒と同じ種類とする場合には、反応工程で使用
した溶媒を回収し、回収した溶媒を精製工程に組み入れ
ることが可能となることから経済面および操作面で好ま
しい。
【0042】水蒸気蒸留系内に存在する有機溶媒量は、
反応粗生成物中のホスフェートに対して0.001〜5
重量%程度とすることが好ましく、より好ましくは0.
01〜1重量%程度とする。有機溶媒が水蒸気蒸留系外
に排出されて有機溶媒量が減少する場合には、有機溶媒
を適宜添加して、水蒸気蒸留系内に存在する有機溶媒量
を上記範囲内に維持すればよい。有機溶媒量が上記範囲
内である限り、ベーパー管およびコンデンサーの閉塞・
汚染することなしにヒドロキシ化合物を効率的に除去す
ることができる。存在量が、0.001重量%に満たな
い場合は充分な効果が得られず、反対に5重量%を超え
る場合には、多量の溶媒を蒸留しなければならないため
効率が悪い。
【0043】尚、反応工程において溶媒を使用する場合
には、精製工程に先だって常圧蒸留、減圧蒸留、晶析な
どの方法により粗生成物から溶媒を除去しておくことが
好ましい。
【0044】また、反応工程において触媒を使用する場
合には、精製工程に先だって水、酸性水溶液、アルカリ
性水溶液、中性水溶液などで反応粗生成物の洗浄を行
い、触媒を除去することが好ましい。
【0045】ホスフェートを連続的に製造する際には、
反応工程で得られた反応粗生成物を反応缶とは別の処理
缶に移動させて水蒸気蒸留することも可能である。
【0046】また、ホスフェートをバッチ式で製造する
場合には、ベーパー管やコンデンサーに付着した固形物
による汚れを洗浄して除去する作業を省くことができる
ため有効であるが、特に、本発明方法は、連続ストリッ
ピングによる製造法により連続製造するのに適してい
る。
【0047】また、精製工程において水蒸気を吹き込む
缶内、特に缶内部の天井部分に固形物が付着することに
より缶内が汚染される場合には、天井部分を放熱あるい
は冷却して温度調整することによって有機溶媒を凝縮さ
せて固体物に接触させることにより、汚染を防止するこ
とができる。
【0048】このようにして精製されたホスフェート
は、必要に応じて、減圧乾燥やニーダー、フレーカーと
いった装置により固化され製品化される。
【0049】精製工程による処理後の製品は、ヒドロキ
シ化合物を実質的に含有しない高品質なホスフェートで
ある。このホスフェートは、例えば、ポリオレフィン系
樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ABS樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂、エ
ポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、イミド系樹脂、フ
ェノール系樹脂などの熱硬化性樹脂に難燃剤として添加
した場合にも、各種樹脂を成形機にて加工する際の高い
処理温度においてもガスを発生することがない。このた
め、本発明の製造方法で得られたホスフェートを配合し
た樹脂組成物によれば、耐熱性、耐着色性に優れた高品
質な成形品を得ることができる。
【0050】該樹脂組成物中のホスフェートの配合量
は、特に限定的ではないが、通常、樹脂固形分100重
量部に対して、5〜20重量部程度とすることが好まし
い。
【0051】該樹脂組成物には、その他に、通常の樹脂
組成物に配合する各種の添加剤を配合することができ
る。
【0052】該樹脂組成物の製造方法は、特に限定され
るものではないが、例えば、各成分を単軸押出機、2軸
押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキサー、ロ
ール等の汎用の混練装置を用いて溶融混練ればよく、こ
れを板状、シート状やフィルム状に成形加工することに
より成形品とすることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、水蒸気蒸留時に、ベー
パー管やコンデンサーへの固形物の付着による汚染や閉
塞を防止できる。その結果、原料成分であるヒドロキシ
化合物の含有量が少ない高品質なホスフェートを、蒸留
装置のベーパー管やコンデンサーの付着物を洗浄除去す
ることなく、連続的に製造することが可能となる。この
ため、安全性・生産性の向上、原料の低減及び製品の回
収によるコスト削減、廃棄物の削減等が可能となり、特
に工業的生産においてはその効果を有効に発揮できる。
【0054】
【実施例】以下に、本発明の好ましい実施例を示すが、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0055】実施例において、2,6−ジメチルフェノ
ールおよびキシレンの含有量、製品の純度は、それぞ
れ、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(装置
名:東ソー株式会社製 HLC−8020、カラム:東
ソー株式会社製 G1000Hxl、溶媒:THF、流
量:0.8ml/min、検出器:RI)により測定し
た。 実施例1 攪拌機、温度計、滴下装置、及び塩酸回収装置およびコ
ンデンサー(5℃)を備えた3リットルの反応装置に、
2,6−ジメチルフェノール1554.8g、オキシ塩
化リン620g、塩化マグネシウム14.5g、キシレ
ン60.5gを充填し、攪拌しながら7時間かけて16
0℃まで加熱し、更に2時間熟成反応させた。この時、
発生する塩酸は塩酸回収装置にて回収した(回収量35
7g)。その後、温度200℃、圧力200mmHgで
10時間処理し、次いで、着色を避けるために窒素雰囲
気下で130℃まで冷却した後、反応混合物1804.
7gを得た。
【0056】該反応混合物にキシレン1295gを添加
した後、5重量%塩酸水溶液497gを添加し、90℃
にて1時間攪拌した。1時間静置し、分離した後、ソー
ダ灰中和し、さらに80℃の水497gで洗浄し、水相
と反応粗生成物とに分離した。
【0057】該反応粗生成物を、常圧から50mmHg
の間、150℃で2時間加熱して溶媒を除去した。
【0058】このようにして得られた粗生成物は、トリ
ス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート94.5
重量%、2,6−ジメチルフェノール5重量%およびキ
シレン0.5重量%を含むものであった。
【0059】次いで、50mmHg、150℃、100
g/hで水蒸気を吹き込み、3時間後、反応缶からコン
デンサーまでの配管部にトリス(2,6−ジメチルフェ
ニル)ホスフェートおよび2,6−ジメチルフェノール
が付着し、冷却能力が低下して蒸気が凝集せずに通過し
ていくのが観察された。水蒸気の吹き込みを停止し、キ
シレン16g(1wt%)を缶内に添加したところで速
やかに気化蒸発し、付着物は除去された。再び、水蒸気
蒸留を開始し、2時間後、同様の操作によりキシレン1
6gを添加して水蒸気蒸留を続けた。
【0060】得られた生成物は、トリス(2,6−ジメ
チルフェニル)ホスフェートを99.5重量%を含むも
のであり、2,6−ジメチルフェノールおよびキシレン
は検出されなかった(0.01重量%以下)。この時、
芳香族ホスフェートの蒸発によるベーパー管やコンデン
サーの閉塞および付着は見られなかった。 実施例2 実施例1と同様にして、トリス(2,6−ジメチルフェ
ニル)ホスフェート94.5重量%、2,6−ジメチル
フェノール5重量%およびキシレン0.5重量%を含む
粗生成物を得た。
【0061】その後、50mmHg、150℃、100
g/hで水蒸気を吹き込みながら、水蒸気吹き込みから
水蒸気蒸留の終了まで、合計量32gのキシレンを連続
的に反応缶内に添加して、5時間水蒸気蒸留を行った。
【0062】得られた生成物は、トリス(2,6−ジメ
チルフェニル)ホスフェートを99.5重量%を含むも
のであり、2,6−ジメチルフェノールおよびキシレン
は検出されなかった(0.01重量%以下)。この時、
芳香族ホスフェートの蒸発によるベーパー管やコンデン
サーの閉塞および付着は見られなかった。 比較例1 実施例1の水蒸気蒸留においてキシレンを追加しなかっ
た他は実施例1と同様の操作を行った。
【0063】水蒸気吹き込み後、3時間でコンデンサー
への固体物が付着し、蒸気が凝集せずに通過し始め閉塞
したため、蒸留操作をスムーズに続けることができなか
った。この時点で得られた生成物は、トリス(2,6−
ジメチルフェニル)ホスフェートを98重量%、2,6
−ジメチルフェノール0.9重量%を含むものであっ
た。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H050 AA02 AA03 AB50 AB80 AD14 BB11 BB12 BC51 BE54 BE60 WA15 WA23 4J002 BB001 BC021 BN151 CC031 CD001 CF001 CG001 CH071 CK021 CL001 CM041 EW046 FD136

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ヒドロキシ化合物とリン化合物とを
    反応させて反応粗生成物を得る工程、及び(b)該反応
    粗生成物を水蒸気蒸留によって処理する工程、を含むホ
    スフェートの製造方法であって、有機溶媒を連続的又は
    間欠的に添加しつつ、(b)工程の水蒸気蒸留を行うこ
    とを特徴とするホスフェートの製造方法。
  2. 【請求項2】ホスフェートが融点70℃以上のものであ
    る請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】ホスフェートが、一般式(I): 【化1】 [式中、R1〜R8は、同一又は異なって炭素数1〜4の
    アルキル基を示し、R9〜R12は、同一又は異なって水
    素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは、
    結合手、−CH2−、−C(CH32−、−S−、−S
    2−、−O−、−CO−または−N=N−を示し、n
    は0または1を示し、mは0〜5の整数を示す。]で表
    される芳香族ホスフェートである請求項1又は2に記載
    のホスフェートの製造方法。
  4. 【請求項4】ヒドロキシ化合物が、少なくとも2,6−
    位に置換基としてアルキル基を有するフェノール化合物
    である請求項1〜3のいずれかに記載のホスフェートの
    製造方法。
  5. 【請求項5】ヒドロキシ化合物とリン化合物との反応を
    溶媒の存在下で行い、水蒸気蒸留で使用する有機溶媒と
    して、上記反応で使用した溶媒と同一溶媒を使用する請
    求項1〜4のいずれかに記載のホスフェートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】不純物としてヒドロキシ化合物を含有する
    ホスフェートを、有機溶媒を連続的又は間欠的に添加し
    つつ、水蒸気蒸留により精製することを特徴とするホス
    フェートの精製方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれかの方法で得られた
    ホスフェートを含有する樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016037510A (ja) * 2014-08-05 2016-03-22 株式会社Adeka ノニオン性水系ウレタン樹脂組成物及びそれを含有する塗料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016037510A (ja) * 2014-08-05 2016-03-22 株式会社Adeka ノニオン性水系ウレタン樹脂組成物及びそれを含有する塗料

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