JP2000325509A - アイアンクラブヘッド - Google Patents
アイアンクラブヘッドInfo
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- JP2000325509A JP2000325509A JP11140324A JP14032499A JP2000325509A JP 2000325509 A JP2000325509 A JP 2000325509A JP 11140324 A JP11140324 A JP 11140324A JP 14032499 A JP14032499 A JP 14032499A JP 2000325509 A JP2000325509 A JP 2000325509A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 一般のプレーヤーが使い易い大きなギア効果
が得られるアイアンクラブヘッドを提供する。 【解決手段】 ロフト角度を23乃至30度としたアイ
アンクラブヘッドにおいて、X軸回りの慣性モーメント
(IX)の値を5.6g.mm.s2以下の値とし、Y
軸回りの慣性モーメント(IY)の値を23g.mm.
s2以下の値とし、更に、重心深さの値を5mm以上の
値とする。
が得られるアイアンクラブヘッドを提供する。 【解決手段】 ロフト角度を23乃至30度としたアイ
アンクラブヘッドにおいて、X軸回りの慣性モーメント
(IX)の値を5.6g.mm.s2以下の値とし、Y
軸回りの慣性モーメント(IY)の値を23g.mm.
s2以下の値とし、更に、重心深さの値を5mm以上の
値とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】一般プレーヤーで最も使用頻
度の高いロフト角度が23乃至30°とされたアイアン
クラブヘッドの特性値の設定に関する。
度の高いロフト角度が23乃至30°とされたアイアン
クラブヘッドの特性値の設定に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフクラブのヘッドの特性値の内、従
来より、慣性モーメントと重心深さとは、スイートエリ
アの大きさを決定する因子として重要視されている。し
かしながら、従前のアイアンクラブの場合には、ヘッド
の形状の特徴からその重心深さが浅く成ならざるを得ず
(例えば、ウッツドクラブの25〜40mmに対してア
イアンクラブ2〜5mm)、またこのためにアイアンク
ラブヘッドには有効なギア効果(フェース面の芯を外し
た打撃によってフェース面の打撃点がヘッド重心の回り
に回転しようとすることによってボールが逆方向に回転
される現象)が認めらず、前記の重心深さが注目される
ことがなかった。
来より、慣性モーメントと重心深さとは、スイートエリ
アの大きさを決定する因子として重要視されている。し
かしながら、従前のアイアンクラブの場合には、ヘッド
の形状の特徴からその重心深さが浅く成ならざるを得ず
(例えば、ウッツドクラブの25〜40mmに対してア
イアンクラブ2〜5mm)、またこのためにアイアンク
ラブヘッドには有効なギア効果(フェース面の芯を外し
た打撃によってフェース面の打撃点がヘッド重心の回り
に回転しようとすることによってボールが逆方向に回転
される現象)が認めらず、前記の重心深さが注目される
ことがなかった。
【0003】しかし、最近、アイアンクラブヘッドの素
材として比重の小さな高強度の合金や非金属材料が広く
利用出来るようになり、また異種素材の複合技術の開発
が進展したことなどによって、打球の飛距離と方向性の
向上を狙った大型のヘッドが出現して慣性モーメントと
重心深さが共に大きな値となってきている。その最も顕
著な例が、ヘッドの背面に凹状の窪みを設けて除かれた
重量をヘッド周辺に配分し慣性モーメントを増大したキ
ャビティアイアンと呼称される大型のアイアンヘッド
と、慣性モーメントと重心深さの両方の増大を狙ってチ
タン合金を主素材とした中空構造のアイアンヘッドであ
る。
材として比重の小さな高強度の合金や非金属材料が広く
利用出来るようになり、また異種素材の複合技術の開発
が進展したことなどによって、打球の飛距離と方向性の
向上を狙った大型のヘッドが出現して慣性モーメントと
重心深さが共に大きな値となってきている。その最も顕
著な例が、ヘッドの背面に凹状の窪みを設けて除かれた
重量をヘッド周辺に配分し慣性モーメントを増大したキ
ャビティアイアンと呼称される大型のアイアンヘッド
と、慣性モーメントと重心深さの両方の増大を狙ってチ
タン合金を主素材とした中空構造のアイアンヘッドであ
る。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】しかるに、このような
従来のアイアンクラブヘッドでは、前記従前のアイアン
クラブのように重心深さが全く無視されているか、前記
キャビティアイアンの場合のようにそれが特徴とする形
状のために慣性モーメントの増大は著しいが重心深さは
浅めにならざるを得ないがために、前記したギア効果を
十分に発生することが出来ないでいる。
従来のアイアンクラブヘッドでは、前記従前のアイアン
クラブのように重心深さが全く無視されているか、前記
キャビティアイアンの場合のようにそれが特徴とする形
状のために慣性モーメントの増大は著しいが重心深さは
浅めにならざるを得ないがために、前記したギア効果を
十分に発生することが出来ないでいる。
【0005】更にまた、前記中空構造のアイアンヘッド
の場合では、重心深さは深く設定され得るが慣性モーメ
ントの値の設定に確立された技術思想がなく従来のアイ
アンヘッドでの経験が踏襲されてこの値が単純に大きな
値となるように設計されているために、この場合にも後
記する理由によって、前記のギア効果を効率的にまた十
分に発生させることが出来ていない状況である。このよ
うな実状を鑑みて、本発明の目的とするところは、一般
のプレーヤーで使用頻度の高いロフト角度23°乃至3
0°のアイアンクラブにおいて、大きなギア効果が得ら
れるアイアンクラブヘッドを提供することである。
の場合では、重心深さは深く設定され得るが慣性モーメ
ントの値の設定に確立された技術思想がなく従来のアイ
アンヘッドでの経験が踏襲されてこの値が単純に大きな
値となるように設計されているために、この場合にも後
記する理由によって、前記のギア効果を効率的にまた十
分に発生させることが出来ていない状況である。このよ
うな実状を鑑みて、本発明の目的とするところは、一般
のプレーヤーで使用頻度の高いロフト角度23°乃至3
0°のアイアンクラブにおいて、大きなギア効果が得ら
れるアイアンクラブヘッドを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明に係るアイアンクラブヘッドでは、請求項
1に記載のように、ロフト角度が30°乃至23°とさ
れたアイアンクラブヘッドであって、前記ヘッドを正規
のライ角及びロフト角をとった正常なアドレス姿勢とし
て、ヘッド重心を通って水平面及びフェ−ス面に平行な
X軸回りのヘッドの慣性モ−メントIXの値が5.6
g.mm.s2以下とされ、更にフェ−ス面からヘッド
重心に向かう法線上でフェ−ス表面から重心までの距離
とされるヘッドの重心深さZGの値が4mm以上とされ
ていることを特徴としている。
めに、本発明に係るアイアンクラブヘッドでは、請求項
1に記載のように、ロフト角度が30°乃至23°とさ
れたアイアンクラブヘッドであって、前記ヘッドを正規
のライ角及びロフト角をとった正常なアドレス姿勢とし
て、ヘッド重心を通って水平面及びフェ−ス面に平行な
X軸回りのヘッドの慣性モ−メントIXの値が5.6
g.mm.s2以下とされ、更にフェ−ス面からヘッド
重心に向かう法線上でフェ−ス表面から重心までの距離
とされるヘッドの重心深さZGの値が4mm以上とされ
ていることを特徴としている。
【0007】或いは、請求項2に記載のように、ロフト
角度が30°乃至23°とされたアイアンクラブヘッド
であって、前記ヘッドを正規のライ角及びロフト角をと
った正常なアドレス姿勢として、ヘッド重心を通って水
平面に垂直なY軸回りのヘッドの慣性モ−メントIYの
値が23g.mm.s2以下とされ、更にフェ−ス面か
らヘッド重心 に向かう法線上でフェ−ス表面から重心
までの距離とされるヘッドの重心深さZGの値が5mm
以上とされていることを特徴としている。
角度が30°乃至23°とされたアイアンクラブヘッド
であって、前記ヘッドを正規のライ角及びロフト角をと
った正常なアドレス姿勢として、ヘッド重心を通って水
平面に垂直なY軸回りのヘッドの慣性モ−メントIYの
値が23g.mm.s2以下とされ、更にフェ−ス面か
らヘッド重心 に向かう法線上でフェ−ス表面から重心
までの距離とされるヘッドの重心深さZGの値が5mm
以上とされていることを特徴としている。
【0008】更にまた、請求項3に記載のように、ロフ
ト角度が30°乃至23°とされたアイアンクラブヘッ
ドであって、前記ヘッドを正規のライ角及びロフト角を
とった正常なアドレス姿勢として、ヘッド重心を通って
水平面及びフェ−ス面に平行なX軸回りのヘッドの慣性
モ−メントIXの値が5.6g.mm.s2以下とさ
れ、ヘッド重心を 通って水平面に垂直なY軸回りのヘ
ッドの慣性モ−メントIYの値が23g.mm.s2以
下とされ、更にフェ−ス面からヘッド重心に向かう法線
上でフェ− ス表面から重心までの距離とされるヘッド
の重心深さZGの値が5mm以上とされていることを特
徴としている。
ト角度が30°乃至23°とされたアイアンクラブヘッ
ドであって、前記ヘッドを正規のライ角及びロフト角を
とった正常なアドレス姿勢として、ヘッド重心を通って
水平面及びフェ−ス面に平行なX軸回りのヘッドの慣性
モ−メントIXの値が5.6g.mm.s2以下とさ
れ、ヘッド重心を 通って水平面に垂直なY軸回りのヘ
ッドの慣性モ−メントIYの値が23g.mm.s2以
下とされ、更にフェ−ス面からヘッド重心に向かう法線
上でフェ− ス表面から重心までの距離とされるヘッド
の重心深さZGの値が5mm以上とされていることを特
徴としている。
【0009】アイアンクラブヘッドのギア効果に及ぼす
慣性モーメントと重心深さの影響を調査するために、発
明者によって、5番アイアンクラブでヘッド重量が25
5gr.の場合について、コンピューターシュミレーシ
ョン試験法にてボールをヘッドスピード44.5m/s
で打撃した際のボールのスピン量が、X軸及びY軸回り
の慣性モイーメントをパラメータとして、測定された。
慣性モーメントと重心深さの影響を調査するために、発
明者によって、5番アイアンクラブでヘッド重量が25
5gr.の場合について、コンピューターシュミレーシ
ョン試験法にてボールをヘッドスピード44.5m/s
で打撃した際のボールのスピン量が、X軸及びY軸回り
の慣性モイーメントをパラメータとして、測定された。
【0010】この際、フェース面の上下と左右方向のス
ピン量をみるために、図7及び8に示すように、スイー
トスポットの下10mmの位置(図1、×点参照)で打
撃された場合のバックスピン量と、スイートスポットか
らトウ側に15mm外れた位置で打撃された場合のサイ
ドスピン量が各々計測された。バックスピンの場合に
は、その量の多い方が上下方向のギア効果が大きいと判
断される。また、サイドスピンの場合には、プラスのサ
イドスピンが多いほどよりフック系の球筋となり、マイ
ナスのサイドスピンが多いほどよりスライス系の球筋と
なると判断される。
ピン量をみるために、図7及び8に示すように、スイー
トスポットの下10mmの位置(図1、×点参照)で打
撃された場合のバックスピン量と、スイートスポットか
らトウ側に15mm外れた位置で打撃された場合のサイ
ドスピン量が各々計測された。バックスピンの場合に
は、その量の多い方が上下方向のギア効果が大きいと判
断される。また、サイドスピンの場合には、プラスのサ
イドスピンが多いほどよりフック系の球筋となり、マイ
ナスのサイドスピンが多いほどよりスライス系の球筋と
なると判断される。
【0011】打撃がスイートスポットの下10mmで行
われた場合の図7において、横軸にとったヘッドの重心
深さが深くなるに連れてバックスピン量は増加すること
が判る。また、X軸回りの慣性モーメントが小さくなる
ほどバックスピン量が増加している。重心深さが4mm
とされた場合には、前記慣性モーメントの多寡に関係な
くバックスピン量が一定の値となる。つまり、打撃時の
ヘッド(従ってまた、フェース面の打撃点)の回転量の
大小に関係なく一定のバックスピン量が発生することを
現しており、このことはギア効果が発生していないこと
を示している。また、この場合の一定のバックスピン量
はヘッドのロフト角で生じたものである。
われた場合の図7において、横軸にとったヘッドの重心
深さが深くなるに連れてバックスピン量は増加すること
が判る。また、X軸回りの慣性モーメントが小さくなる
ほどバックスピン量が増加している。重心深さが4mm
とされた場合には、前記慣性モーメントの多寡に関係な
くバックスピン量が一定の値となる。つまり、打撃時の
ヘッド(従ってまた、フェース面の打撃点)の回転量の
大小に関係なく一定のバックスピン量が発生することを
現しており、このことはギア効果が発生していないこと
を示している。また、この場合の一定のバックスピン量
はヘッドのロフト角で生じたものである。
【0012】 尚、この慣性モ−メントの大きさに依存
せずバックスピン量が一定となる重心深さ(本例では、
4mm)の性質を調べるために、ヘッドのロフト角を2
3、26、30度に変化させ、また打点の位置をスイ−
トスポットの上側5mmに変化させた場合についても、
慣性モ−メントをパラメ−タにして重心深さとバックス
ピン量との関係を確認した。結果は、ロフト角度及び打
点の位置に関係なく、前記の重心深さが一定の値(4m
m)となることが確認された。
せずバックスピン量が一定となる重心深さ(本例では、
4mm)の性質を調べるために、ヘッドのロフト角を2
3、26、30度に変化させ、また打点の位置をスイ−
トスポットの上側5mmに変化させた場合についても、
慣性モ−メントをパラメ−タにして重心深さとバックス
ピン量との関係を確認した。結果は、ロフト角度及び打
点の位置に関係なく、前記の重心深さが一定の値(4m
m)となることが確認された。
【0013】以上の実験結果から、重心深さがほぼ4m
m以上の場合に、ギア効果が得られ、しかもX軸方向の
慣性モ−メントが小さい程大きなギア効果を得られる事
が判明した。従ってまた、ギア効果を発生させる重心深
さの下限はほぼ4mmとすれば良いとの知見が得えられ
た。
m以上の場合に、ギア効果が得られ、しかもX軸方向の
慣性モ−メントが小さい程大きなギア効果を得られる事
が判明した。従ってまた、ギア効果を発生させる重心深
さの下限はほぼ4mmとすれば良いとの知見が得えられ
た。
【0014】次に、同様な測定によって、打撃がス−ト
スポットからトウ寄りに15mm外れた位置で行なわれ
た場合を調べると、図8に示されるように、横軸にとっ
た重心深さが5mm以上では、重心深さが深くなるに連
れてフックスピン量が増加し、重心深さが5mm以下と
なると、ボ−ルにスライススピンが発性し、しかも、Y
軸回りの慣性モーメントが小さくなる程フックスピン量
が増加することが判明した。また、トウ側に15mmの
オフセンターヒットで打球が右方向(右打の場合)にスラ
イスするのがこのフックスピンにより左方向に修正され
ることになる。
スポットからトウ寄りに15mm外れた位置で行なわれ
た場合を調べると、図8に示されるように、横軸にとっ
た重心深さが5mm以上では、重心深さが深くなるに連
れてフックスピン量が増加し、重心深さが5mm以下と
なると、ボ−ルにスライススピンが発性し、しかも、Y
軸回りの慣性モーメントが小さくなる程フックスピン量
が増加することが判明した。また、トウ側に15mmの
オフセンターヒットで打球が右方向(右打の場合)にスラ
イスするのがこのフックスピンにより左方向に修正され
ることになる。
【0015】重心深さが、ほぼ5mmの場合には、Y軸
回りの慣性モーメントの多寡に関係なくフックスピン量
が零となる。即ち、この重心深さの近辺では打撃による
ヘッドの回転量の如何に拘わらずフックスピン量が一定
となることから、ギア効果が発生しないことが判る。ま
た、重心深さが5mm以下となると、逆にスライススピ
ンが発生していることから、オフセンターヒットで右方
向に押し出されたボールが増々右方向に曲がる不具合な
結果を招くこととなる。なお、打点をスイートスポット
からヒール側に外し場合も確認されたが、同様な結果と
なりこの場合にもギア効果の限界はほぼ5mmであっ
た。これより、芯を外した打撃においても打球の曲がり
を少なくして出来るだけ真直ぐな打球とするような有効
なギア効果を発生させる重心深さの下限は、ほぼ5mm
とすれば良いとの知見が得られた。
回りの慣性モーメントの多寡に関係なくフックスピン量
が零となる。即ち、この重心深さの近辺では打撃による
ヘッドの回転量の如何に拘わらずフックスピン量が一定
となることから、ギア効果が発生しないことが判る。ま
た、重心深さが5mm以下となると、逆にスライススピ
ンが発生していることから、オフセンターヒットで右方
向に押し出されたボールが増々右方向に曲がる不具合な
結果を招くこととなる。なお、打点をスイートスポット
からヒール側に外し場合も確認されたが、同様な結果と
なりこの場合にもギア効果の限界はほぼ5mmであっ
た。これより、芯を外した打撃においても打球の曲がり
を少なくして出来るだけ真直ぐな打球とするような有効
なギア効果を発生させる重心深さの下限は、ほぼ5mm
とすれば良いとの知見が得られた。
【0016】更にまた、これらの知見を基にして、ヘッ
ドの上下方向および左右方向の両方においてギア効果を
有効に発生させるためには、重心深さの下限を、5mm
とすれば良いことが判る。
ドの上下方向および左右方向の両方においてギア効果を
有効に発生させるためには、重心深さの下限を、5mm
とすれば良いことが判る。
【0017】次に、パラメータとしたX軸及びY軸回り
の慣性モーメントがスピンに及ぼす影響を調査した。そ
の結果を横軸に慣性モーメントの値をとり縦軸にスピン
量をとってグラフ化して図9及び図10に示す。
の慣性モーメントがスピンに及ぼす影響を調査した。そ
の結果を横軸に慣性モーメントの値をとり縦軸にスピン
量をとってグラフ化して図9及び図10に示す。
【0018】X軸回りの慣性モーメント(IX)とバッ
クスピン量との関係を示す図9において、X軸回りの慣
性モーメント(IX)の値が小さくなるとバックスピン
量が急激に増加する。慣性モーメント(IX)がほぼ
5.6g.mm.s2より大きな値となるとバックスピ
ンの量はあまり変化しない。従って、慣性モーメント
(IX)に対するバックスピン量の値、即ち、ギア効果
を大きくするには、慣性モーメント(IX)の値をほぼ
5.6g.mm.s2以下にとれば良いことが判る。
クスピン量との関係を示す図9において、X軸回りの慣
性モーメント(IX)の値が小さくなるとバックスピン
量が急激に増加する。慣性モーメント(IX)がほぼ
5.6g.mm.s2より大きな値となるとバックスピ
ンの量はあまり変化しない。従って、慣性モーメント
(IX)に対するバックスピン量の値、即ち、ギア効果
を大きくするには、慣性モーメント(IX)の値をほぼ
5.6g.mm.s2以下にとれば良いことが判る。
【0019】同様に、Y軸回りの慣性モーメント(I
Y)とフックスピン量との関係を示す図10において、
Y軸回りの慣性モーメント(IY)の値が小さくなると
フックスピンの量が急激に増加する。慣性モーメント
(IY)が、ほぼ23g.mm.s2より大きな値とな
るとフックスピンの量はあまり変化しない。従って、慣
性モーメント(IY)に対するフックスピン量の値、即
ち、ギア効果を大きくするには、慣性モーメント(I
X)の値をほぼ23g.mm.s2以下にとれば良いこ
とが判る。
Y)とフックスピン量との関係を示す図10において、
Y軸回りの慣性モーメント(IY)の値が小さくなると
フックスピンの量が急激に増加する。慣性モーメント
(IY)が、ほぼ23g.mm.s2より大きな値とな
るとフックスピンの量はあまり変化しない。従って、慣
性モーメント(IY)に対するフックスピン量の値、即
ち、ギア効果を大きくするには、慣性モーメント(I
X)の値をほぼ23g.mm.s2以下にとれば良いこ
とが判る。
【0020】
【発明の実施の形態】図に基づいて、本発明に係る実施
例を以下に説明する。各実施例とも、5番アイアンクラ
ブのヘッドで材質を軟鉄とし、ロフト角度は25〜29
度の範囲内で選択されている。
例を以下に説明する。各実施例とも、5番アイアンクラ
ブのヘッドで材質を軟鉄とし、ロフト角度は25〜29
度の範囲内で選択されている。
【0021】尚、発明者の実験的研究によると、ロフト
角度があまり大きくなると打撃時にヘッドの打撃面(即
ち、フェース面)とボールとの間で滑りが発生して、ス
ピンコントロールが困難になることがあるので、ギア効
果を効率良く得るにはロフト角度をほぼ30度以下に設
定することが好ましい。
角度があまり大きくなると打撃時にヘッドの打撃面(即
ち、フェース面)とボールとの間で滑りが発生して、ス
ピンコントロールが困難になることがあるので、ギア効
果を効率良く得るにはロフト角度をほぼ30度以下に設
定することが好ましい。
【0022】図1は、実施例1のヘッド1の正面図
(a)と側面図(b)を示すものである。図1に示され
るように、実施例1のヘッド1では、比較例とされた市
販のクラブヘッドA(図中、破線で示される)をベース
として、これよりフェース面2の長さ(L)が5mm、
またホーゼル3の長さ(M)が10mm短くされ、更に
ソール(4)のセンター厚さ(N)が5mm厚くされて
いる。このようにヘッド形状を変更した実施例1のヘッ
ド1では、図2の表に示すごとく、慣性モーメント(I
X)の値が5.5g.mm.s2、慣性モーメント(I
Y)の値が22.1g.mm.s2、また重心深さの値
が5.6mmとされており、比較例の市販品(A)に比
べ、深重心且つ小慣性モーメントが実現され有効でしか
も大きなギア効果が得られるヘッド特性の設定となって
いる。
(a)と側面図(b)を示すものである。図1に示され
るように、実施例1のヘッド1では、比較例とされた市
販のクラブヘッドA(図中、破線で示される)をベース
として、これよりフェース面2の長さ(L)が5mm、
またホーゼル3の長さ(M)が10mm短くされ、更に
ソール(4)のセンター厚さ(N)が5mm厚くされて
いる。このようにヘッド形状を変更した実施例1のヘッ
ド1では、図2の表に示すごとく、慣性モーメント(I
X)の値が5.5g.mm.s2、慣性モーメント(I
Y)の値が22.1g.mm.s2、また重心深さの値
が5.6mmとされており、比較例の市販品(A)に比
べ、深重心且つ小慣性モーメントが実現され有効でしか
も大きなギア効果が得られるヘッド特性の設定となって
いる。
【0023】図3の正面図(a)及び側面図(b)は、
実施例2のヘッド1を示すものである。この例では、比
較例の市販品(B、図中破線で示す)をベースとして、
これよりホーゼル(3)の長さ(M)が10mm短くさ
れている。この設計変更の結果、実施例2のヘッド1で
は、図4の表に示すごとく、慣性モーメント(IX)の
値が4.7g.mm.s2、慣性モーメント(IY)の
値が22.7g.mm.s2、また重心深さの値が5.
1mmとされており、比較例の市販品(B)に比べ、深
重心且つ小慣性モーメントが実現され有効でしかも大き
なギア効果が得られるヘッド特性の設定となっている。
実施例2のヘッド1を示すものである。この例では、比
較例の市販品(B、図中破線で示す)をベースとして、
これよりホーゼル(3)の長さ(M)が10mm短くさ
れている。この設計変更の結果、実施例2のヘッド1で
は、図4の表に示すごとく、慣性モーメント(IX)の
値が4.7g.mm.s2、慣性モーメント(IY)の
値が22.7g.mm.s2、また重心深さの値が5.
1mmとされており、比較例の市販品(B)に比べ、深
重心且つ小慣性モーメントが実現され有効でしかも大き
なギア効果が得られるヘッド特性の設定となっている。
【0024】図5の正面図(a)及び側面図(b)は、
実施例3のヘッド1を示すものである。この例では、比
較例とした大型ヘッドの市販品(C、図中破線で示す)
をベースとして、これよりホーゼル(3)の長さ(M)
が10mm短く、またフェース面(2)のセンター高さ
(H)が5mm低くされている。このような設計変更の
結果、実施例3のヘッド1では、図6の表に示すごと
く、慣性モーメント(IX)の値が5g.mm.s2、
慣性モーメント(IY)の値が22.1g.mm.
s2、また重心深さの値が5.1mmとされており、比
較例の市販品(C)に比べ、深重心且つ小慣性モーメン
トが実現され有効でしかも大きなギア効果が得られるヘ
ッド特性の設定となっている。
実施例3のヘッド1を示すものである。この例では、比
較例とした大型ヘッドの市販品(C、図中破線で示す)
をベースとして、これよりホーゼル(3)の長さ(M)
が10mm短く、またフェース面(2)のセンター高さ
(H)が5mm低くされている。このような設計変更の
結果、実施例3のヘッド1では、図6の表に示すごと
く、慣性モーメント(IX)の値が5g.mm.s2、
慣性モーメント(IY)の値が22.1g.mm.
s2、また重心深さの値が5.1mmとされており、比
較例の市販品(C)に比べ、深重心且つ小慣性モーメン
トが実現され有効でしかも大きなギア効果が得られるヘ
ッド特性の設定となっている。
【0025】
【発明の効果】本発明に係るアイアンクラブヘッドで
は、4または5mm以上の深い重心深さとされ、しかも
X軸方向の慣性モーメント(IX)及びY軸方向の慣性
モーメント(IY)の値が小さく抑制されるので、従来
のアイアンクラブでは得られなかつた大きなギア効果を
得ることが出来て、バックスピン量のコントロールが容
易となり打球の飛距離と方向性の向上が容易となる共
に、特に打点がスイートスポットの左右に外れた場合に
打球の曲がりの矯正を行い易く方向性に極めて優れたク
ラブヘッドとすることが出来る。
は、4または5mm以上の深い重心深さとされ、しかも
X軸方向の慣性モーメント(IX)及びY軸方向の慣性
モーメント(IY)の値が小さく抑制されるので、従来
のアイアンクラブでは得られなかつた大きなギア効果を
得ることが出来て、バックスピン量のコントロールが容
易となり打球の飛距離と方向性の向上が容易となる共
に、特に打点がスイートスポットの左右に外れた場合に
打球の曲がりの矯正を行い易く方向性に極めて優れたク
ラブヘッドとすることが出来る。
【図1】実施例1のヘッドの正面図(a)及び側面図
(b)を示す図である。
(b)を示す図である。
【図2】実施例1のヘッド特性を示す表である。
【図3】実施例2のヘッドの正面図(a)及び側面図
(b)を示す図である。
(b)を示す図である。
【図4】実施例2のヘッド特性を示す表である。
【図5】実施例3のヘッドの正面図(a)及び側面図
(b)を示す図である
(b)を示す図である
【図6】実施例3のヘッド特性を示す表である。
【図7】バックスピン量とヘッド特性の関係を示す図で
ある。
ある。
【図8】サイドスピン量とヘッド特性の関係を示す図で
ある。
ある。
【図9】バックスピン量と慣性モーメント(IX)との
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図10】フックスピン量と慣性モーメント(IY)と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
1 ヘッド 2 フェース面 3 ホーゼル 4 ソール
Claims (3)
- 【請求項1】 ロフト角度が30°乃至23°とされた
アイアンクラブヘッドであって、前記ヘッドを正規のラ
イ角及びロフト角をとった正常なアドレス姿勢として、
ヘッド重心を通って水平面及びフェ−ス面に平行なX軸
回りのヘッドの慣性モ−メントIXの値が5.6g.m
m.s2以下とされ、更にフェ−ス 面からヘッド重心に
向かう法線上でフェ−ス表面から重心までの距離とされ
るヘッドの重心深さZGの値が4mm以上とされている
ことを特徴とするアイアンクラブヘッド。 - 【請求項2】 ロフト角度が30°乃至23°とされた
アイアンクラブヘッドであって、前記ヘッドを正規のラ
イ角及びロフト角をとった正常なアドレス姿勢として、
ヘッド重心を通って水平面に垂直なY軸回りのヘッドの
慣性モ−メントIYの値が23g.mm.s2以下とさ
れ、更にフェ−ス面からヘッド重心 に向かう法線上で
フェ−ス表面から重心までの距離とされるヘッドの重心
深さZGの値が5mm以上とされていることを特徴とす
るアイアンクラブヘッド。 - 【請求項3】 ロフト角度が30°乃至23°とされた
アイアンクラブヘッドであって、前記ヘッドを正規のラ
イ角及びロフト角をとった正常なアドレス姿勢として、
ヘッド重心を通って水平面及びフェ−ス面に平行なX軸
回りのヘッドの慣性モ−メントIXの値が5.6g.m
m.s2以下とされ、ヘッド重心を 通って水平面に垂直
なY軸回りのヘッドの慣性モ−メントIYの値が23
g.mm.s2 以下とされ、更にフェ−ス面からヘッ
ド重心に向かう法線上でフェ− ス表面から重心までの
距離とされるヘッドの重心深さZGの値が5mm以上と
されていることを特徴とするアイアンクラブヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11140324A JP2000325509A (ja) | 1999-05-20 | 1999-05-20 | アイアンクラブヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11140324A JP2000325509A (ja) | 1999-05-20 | 1999-05-20 | アイアンクラブヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000325509A true JP2000325509A (ja) | 2000-11-28 |
Family
ID=15266178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11140324A Pending JP2000325509A (ja) | 1999-05-20 | 1999-05-20 | アイアンクラブヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000325509A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7153219B2 (en) * | 2004-06-14 | 2006-12-26 | Adams Golf Ip, L.P. | Golf club head |
JP2007296184A (ja) * | 2006-05-01 | 2007-11-15 | Mizuno Technics Kk | アイアンヘッド |
-
1999
- 1999-05-20 JP JP11140324A patent/JP2000325509A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7153219B2 (en) * | 2004-06-14 | 2006-12-26 | Adams Golf Ip, L.P. | Golf club head |
JP2007296184A (ja) * | 2006-05-01 | 2007-11-15 | Mizuno Technics Kk | アイアンヘッド |
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