JP2000323766A - 圧電アクチュエータ - Google Patents

圧電アクチュエータ

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JP2000323766A
JP2000323766A JP13446599A JP13446599A JP2000323766A JP 2000323766 A JP2000323766 A JP 2000323766A JP 13446599 A JP13446599 A JP 13446599A JP 13446599 A JP13446599 A JP 13446599A JP 2000323766 A JP2000323766 A JP 2000323766A
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JP
Japan
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piezoelectric
insulator
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piezoelectric actuator
actuator
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JP13446599A
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Naoto Enoshima
尚登 榎島
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子と内部電極とを交互に積層して一体
に接合した積層体から成る圧電動作部の積層方向両端面
にインシュレータが係合している圧電アクチュエータに
おいて、大変位や高温での作動時においても、インシュ
レータとの接合部近傍での亀裂発生を防止する。 【解決手段】 各インシュレータが該圧電動作部の両端
面に摺動状態で当接することにより係合しているか、あ
るいは、各インシュレータが該圧電動作部の両端面に弾
力性接着剤で接合される構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子と内部電
極とを積層して成る圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、圧電素子と内部電極とを交互
に積層して一体に接合した積層体が圧電動作部を構成す
る圧電アクチュエータが知られており、この圧電動作部
の積層方向両端面には、アクチュエータとそれを保持す
るホルダー間の絶縁を確保するためにインシュレータが
接合されていた。
【0003】例えば、PZT圧電素子をAg内部電極で
接合するタイプのアクチュエータにおいては、PZT/
Ag積層体の両端面を成すPZT圧電素子の表面にイン
シュレータが、Ag電極と同じ材質のガラスバインダー
系Agペーストの焼き付けにより接合されていた。この
インシュレータは、電気絶縁性を有すると同時にアクチ
ュエータの動作を正確に外部へ伝達するために高い剛性
を有する必要があり、セラミックスが最適であり、典型
的にはPZT等の圧電素子と同じ材料で作られる。
【0004】このようにインシュレータを圧電動作部と
一体に接合したアクチュエータは、大変位や高温で作動
させると、インシュレータとの接合部近傍の圧電素子に
亀裂が発生するという問題があった。これは、アクチュ
エータの動作時に圧電素子は積層方向(円板状素子の厚
さ方向)に変位すると同時に、積層方向に対して直角な
方向(円板状素子の半径方向)にもポアソン比に従って
変位するが、この変位が剛体であるインシュレータによ
り拘束されるため、圧電素子内に高い応力が発生するか
らである。
【0005】特開平8−8471号公報に、セラミック
ス粉末とカーボン粉末とから成る保護層を用いて、焼成
時の保護層の熱収縮率を圧電素子層に合わせることで、
焼成時の圧電素子の変形や剥離を防止した積層型圧電素
子の製造方法が開示されている。しかし、この方法は焼
成時の熱応力低減には有効ではあるが、圧電素子と保護
層とが高い剛性で接合されるため、保護層により圧電素
子の変位が拘束されることは避けられず、作動に伴う亀
裂発生を防止することはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、圧電素子と
内部電極とを交互に積層して一体に接合した積層体から
成る圧電動作部の積層方向両端面にインシュレータが係
合している圧電アクチュエータにおいて、大変位や高温
での作動時においても、インシュレータとの接合部近傍
での亀裂発生を防止した圧電アクチュエータを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第一発明の圧電アクチュエータは、圧電素子
と内部電極とを交互に積層して一体に接合した積層体か
ら成る圧電動作部の積層方向両端面にそれぞれインシュ
レータが係合している圧電アクチュエータにおいて、上
記各インシュレータが該圧電動作部の両端面に摺動状態
で当接することにより係合していることを特徴とする。
【0008】同じく上記の目的を達成するために、本願
第二発明の圧電アクチュエータは、圧電素子と内部電極
とを交互に積層して一体に接合した積層体から成る圧電
動作部の積層方向両端面にそれぞれインシュレータが係
合している圧電アクチュエータにおいて、上記各インシ
ュレータが該圧電動作部の両端面に弾力性接着剤で接合
されることにより係合していることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、インシュレー
タは圧電動作部の両端面に、摺動状態で当接するか、弾
力性に富んだ接着層で接合されているので、圧電素子の
変位に対する拘束を実質的に無くするか、ほとんど無視
できる程度に小さくすることができる。その結果、特に
大変位や高温で作動させたときに従来は避けられなかっ
た、接合部近傍の圧電素子の亀裂発生を防止もしくは大
幅に低減できる。
【0010】従来は、内部電極を形成するのと同じガラ
スバインダー系の導電ペーストを用いて、インシュレー
タを圧電動作部の両端面に接合していた。ガラスバイン
ダー系の導電ペーストは、ガラスの溶融・固化により接
合が行われるので、接合の剛性は極めて高い。インシュ
レータは、圧電動作部の両端を電気的に絶縁すると共に
圧電動作部の圧電動作を外部へ伝達できるように係合し
ていれば十分であり、圧電動作部に接合している必要は
ない。
【0011】第一発明によれば、各インシュレータが該
圧電動作部の両端面に摺動状態で当接することにより係
合している。この場合、インシュレータは圧電動作部に
摺動状態で接触はしているが接合はされていないため、
圧電動作部の両端にある圧電素子はインシュレータによ
る拘束を受けることなく自由に変位することができる。
【0012】第一発明の圧電アクチュエータを製造する
一つの望ましい方法としては、先ず圧電動作部を一体に
形成した後に、その両端面にインシュレータをクランプ
等により仮止めした状態で、この仮止め体の全長を熱収
縮性チューブに挿入して加熱し、熱収縮性チューブを収
縮させることにより圧電動作部の両端面にインシュレー
タを摺動可能状態に保持する。このために用いる熱収縮
性チューブとしては、典型的にはテトラフルオロエチレ
ン系樹脂チューブを用いることができる。その場合、収
縮させるための加熱温度は150℃程度であり、これは
簡便な電気オーブン等により行える。
【0013】一般に内部電極形成用のガラスバインダー
系導電ペーストの焼き付け温度は600℃程度あるいは
更に高温であるから、上記収縮のための熱処理は既に形
成されている内部電極に影響を及ぼすことがない。高精
度の変位特性が必要な用途においては、インシュレータ
を組み付けた後にアクチュエータの両端を高精度に加工
できた方がよい。このような用途に対しては、インシュ
レータを接合しない前記第一発明よりも、インシュレー
タを何らかの手段により接合する方が適している。
【0014】第二発明によれば、各インシュレータが該
圧電動作部の両端面に弾力性接着剤で接合される。この
場合、インシュレータは接合はされているが、接合が従
来のように内部電極形成用の高剛性のガラスバインダー
系導電ペーストではなく、弾力性接着剤で行われている
ことにより、圧電素子の動作時の変位に対する拘束を大
幅に低減して実質的に拘束がないか、あっても無視でき
る程度にすることができる。第二発明による接合には典
型的な2種類の態様がある。一つの態様においては、イ
ンシュレータの接合をシリコーン系、ポリエーテルアミ
ド系等の低弾性率の樹脂系接着剤で行う。もう一つの態
様においては、ガラスバインダー系導電ペーストの代え
て、樹脂バインダー系導電ペーストによりインシュレー
タの接合を行う。どちらの態様も、接合のための処理は
内部電極形成の焼き付け温度に比べて遙に低温でよい。
また、いずれの態様においても、インシュレータは接合
されていても、従来のガラスバインダー系導電ペースト
による接合に比べて接合の剛性が大幅に小さくなってい
るので、インシュレータによる圧電素子の変位拘束が大
幅に低減できる。第二発明によれば、インシュレータが
圧電動作部に接合されるので、インシュレータを組み付
けた後に両端の精密加工が可能である。
【0015】以下に、実施例により本発明を更に詳細に
説明する。
【0016】
【実施例】〔実施例1〕本発明による圧電アクチュエー
タを作製した。図1に示したように、直径16mmの円板
状PZT圧電素子1を50枚積層し(便宜上、8枚積層
として図示)、各素子間の内部電極2をガラスバインダ
ー系Agペーストにより形成して全長30mmの積層体と
した。この積層体に、通常と同様に、絶縁樹脂3および
外部電極5を形成し、リード線8を装着して圧電動作部
10を作製した。この圧電動作部10の両端に、PZT
セラミックスから成るインシュレータ4を組み付けた。
【0017】組み付けは、図2に示したように、第一発
明によりテトラフルオロエチレン樹脂製熱収縮性チュー
ブ6を用いてインシュレータ4を圧電動作部10の両端
面に摺動状態で保持した。 〔実施例2〕実施例1と同様に圧電動作部10を形成
し、この圧電動作部10の両端に、PZTセラミックス
から成るインシュレータ4を組み付けた。
【0018】組み付けは、図3に示したように、第二発
明の第一態様によりポリエーテルアミド樹脂系接着剤7
を用いてインシュレータ4を圧電動作部10の両端面に
接合した。 〔実施例3〕実施例1と同様に圧電動作部10を形成
し、この圧電動作部10の両端に、PZTセラミックス
から成るインシュレータ4を組み付けた。
【0019】組み付けは、図3に示したように、第二発
明の第二態様によりポリエーテルアミド樹脂バインダー
系Agペースト9を用いてインシュレータ4を圧電動作
部10の両端面に接合した。 〔比較例〕実施例1と同様に圧電動作部10を形成し、
この圧電動作部10の両端に、PZTセラミックスから
成るインシュレータ4を組み付けた。
【0020】組み付けは、図4に示したように、従来技
術により内部電極と同じくガラスバインダー系Agペー
スト2を用いてインシュレータ4を圧電動作部10の両
端面に接合した。上記種々の態様により作製した各圧電
アクチュエータを用いて高温作動試験を行った。試験条
件は下記のとおりであった。
【0021】〔高温作動試験条件〕 雰囲気 :120℃ 印加電圧:−200V〜+400V 周波数 :100Hz 1×108 回の作動を行った後、下記イ、ロ、ハの項目
について評価した。
【0022】〔評価項目〕 (イ)ショートが発生した作動回数。 (ロ)亀裂発生率 (ハ)変位劣化率 本発明例(1)〜(3)および従来例のいずれについて
も1×108 回の作動ではショートは発生しなかった。
【0023】亀裂発生率および変位劣化率をまとめて表
1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示したとおり、従来のようにガラス
バインダー系Agペーストを用いてインシュレータを圧
電動作部両端面に高い剛性で接合した場合は、亀裂発生
率が60%に達した。図5に示したように、亀裂Cは接
合部近傍の2〜3枚の圧電素子に放射状に発生した。こ
れに対して本発明によりインシュレータを圧電動作部両
端面に、摺動状態で保持するか、あるいは弾力性接着剤
で接合した場合は、亀裂発生が全く認められず、亀裂発
生率は0%であった。
【0026】また、変位劣化率も従来例の8%に対し
て、本発明によれば4〜5%に低下した。このように変
位劣化が生じるのは、インシュレータの近傍では変位を
拘束されるために、作動中に素子の分極が崩れ、変位が
低下するためである。本発明によりインシュレータによ
る変位拘束を解消もしくは大幅に低減したことにより、
変位劣化も低減した。なお、インシュレータによる変位
拘束は、上記のように動作中の変位の劣化(経時劣化)
以前に、動作初期においても変位劣化の原因になる。本
発明はインシュレータによる変位拘束を解消もしくは大
幅に低減したことにより、変位の初期劣化に対しても改
善効果を有する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧電素子と内部電極とを交互に積層して一体に接合した
積層体から成る圧電動作部の積層方向両端面にインシュ
レータが係合している圧電アクチュエータにおいて、大
変位や高温での作動時においても、インシュレータとの
接合部近傍での亀裂発生を防止した圧電アクチュエータ
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、圧電素子と内部電極との交互に積層し
た圧電動作部を示す断面図である。
【図2】図2は、第一発明によりインシュレータを摺動
状態に保持した圧電アクチュエータを示す断面図であ
る。
【図3】図3は、第二発明の一態様または第二態様によ
りインシュレータを低弾性率の樹脂系接着剤または樹脂
バンダー系導電ペーストにより接合した圧電アクチュエ
ータを示す断面図である。
【図4】図4は、従来技術により、内部電極を形成する
ものと同じ導電ペーストによりインシュレータを接合し
た圧電アクチュエータを示す断面図である。
【図5】図5は、従来の圧電アクチュエータでインシュ
レータ接合部近傍の圧電素子に発生した亀裂を示す
(1)アクチュエータ断面図および(2)圧電素子平面
図である。
【符号の説明】
1…圧電素子 2…内部電極(または内部電極形成用導電ペースト) 3…絶縁樹脂 4…インシュレータ 5…外部電極 6…熱収縮性チューブ 7…弾力性樹脂系接着剤 8…リード線 9…樹脂バインダー系導電ペースト 10…圧電動作部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子と内部電極とを交互に積層して
    一体に接合した積層体から成る圧電動作部の積層方向両
    端面にそれぞれインシュレータが係合している圧電アク
    チュエータにおいて、 上記各インシュレータが該圧電動作部の両端面に摺動状
    態で当接することにより係合していることを特徴とする
    圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 圧電素子と内部電極とを交互に積層して
    一体に接合した積層体から成る圧電動作部の積層方向両
    端面にそれぞれインシュレータが係合している圧電アク
    チュエータにおいて、 上記各インシュレータが該圧電動作部の両端面に弾力性
    接着剤で接合されることにより係合していることを特徴
    とする圧電アクチュエータ。
JP13446599A 1999-05-14 1999-05-14 圧電アクチュエータ Pending JP2000323766A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6414418B1 (en) * 1999-03-04 2002-07-02 Robert Bosch Gmbh Piezoelectric actuator
JP2002203998A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Denso Corp 圧電体素子及びその製造方法

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