JP2000323022A - 表示用放電管 - Google Patents

表示用放電管

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JP2000323022A
JP2000323022A JP12938599A JP12938599A JP2000323022A JP 2000323022 A JP2000323022 A JP 2000323022A JP 12938599 A JP12938599 A JP 12938599A JP 12938599 A JP12938599 A JP 12938599A JP 2000323022 A JP2000323022 A JP 2000323022A
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electrode
discharge
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electrodes
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JP12938599A
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English (en)
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Akira Shintani
晃 新谷
Yuichi Kijima
勇一 木島
Hideo Tanabe
英夫 田辺
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高輝度、高精細度、かつクロストークのない
安定した表示品質を達成する。 【解決手段】 互いに対向する2枚の基板の一対向面に
表示用電極対と第1アドレス電極を備えた電極群を有
し、別の対向面に第2アドレス電極を備えた電極群を有
し、この2つの電極群は互いに交差するように配置さ
れ、該交差部分にガスを封入した放電領域を有し、この
放電領域が前記2枚の基板の間に配置した隔壁で仕切ら
れ、前記表示用電極対は誘電体層で被覆され、略平行に
配列され、前記第1アドレス電極若しくは第2アドレス
電極の少なくとも一方が誘電体で被覆され、前記第1ア
ドレス電極は前記表示用電極対の各電極の間に延在し、
前記第2アドレス電極の間には前記隔壁が延在し、前記
表示用電極の電極対間で表示のための主放電を行う表示
用放電管であって、表示のための主放電を行う期間の少
なくとも第1アドレス電極の電位と表示のための主放電
で発生する電離気体の電位の差が、表示のための主放電
を継続するために前記表示用電極対間に印加するパルス
の電位差の10%内の範囲に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示用放電管に係
り、特にプラズマ放電を用いたアドレス動作により画素
選択を行う表示用放電管に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の表示用放電管は、いわゆるプラ
ズマディスプレイパネル(PDP)と称され、直流型
(DC型)、交流型(AC型)、及びこれらを複合した
ハイブリッド型とに大別される。このうち、AC型DP
Dは、いわゆる壁電荷を利用したメモリ機能を有し、互
いに対向配置される基板内の各セルごとに放電空間が形
成され、一方の基板の放電空間側の面に第1アドレス電
極と表示用電極とこれら各電極をも被って誘電体膜が形
成されているとともに、他方の基板の放電空間側の面に
第1アドレス電極と交差する第2アドレス電極が形成さ
れている。そして、第1アドレス電極と第2アドレス電
極との間で初期放電を行って該誘電体層の表面に電荷を
帯電させ、その後、この帯電を利用して表示用電極と第
1アドレス電極との間に放電を起こして表示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、AC型
PDPは、隣合う第1アドレス電極と表示用電極による
放電の有無の制御を隣接するセルのそれらの電極との距
離の差で行うものであるため、精細度を維持しながらの
電極寸法の変更による高精細化や高輝度化はある程度の
限界がある。また、一般に表示のための電極の間隔を離
すことにより高輝度・高効率化は可能となるが、電極の
間隔を離すと放電電圧が上昇せざるを得ず、駆動回路が
高コストになり、実用化が難しくなる。本発明は、この
ような事情に基づいてなされたものであり、極めて簡単
な構成にも拘らず、高輝度かつ高精細な表示を達し得る
表示用放電管を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下の通りである。すなわち、互いに対向する2枚の基
板の一対向面に表示用電極対と第1アドレス電極を備え
た電極群を有し、別の対向面に第2アドレス電極を備え
た電極群を有し、この2つの電極群は互いに交差するよ
うに配置され、該交差部分にガスを封入した放電領域を
有し、この放電領域が前記2枚の基板の間に配置した隔
壁で仕切られ、前記表示用電極対は誘電体層で被覆さ
れ、略平行に配列され、前記第1アドレス電極若しくは
第2アドレス電極の少なくとも一方が誘電体で被覆さ
れ、前記第1アドレス電極は前記表示用電極対の各電極
の間に延在し、前記第2アドレス電極の間には前記隔壁
が延在し、前記表示用電極の電極対間で表示のための主
放電を行う表示用放電管であって、表示のための主放電
を行う期間の少なくとも第1アドレス電極の電位と表示
のための主放電で発生する電離気体の電位の差が、表示
のための主放電を継続するために前記表示用電極対間に
印加するパルスの電位差の10%内の範囲に設定されて
いることを特徴とする。このように構成された表示用放
電管は、表示用電極対間に印加する電位差で所定の表示
を行う。
【0005】しかし、少なくとも第1アドレス電極(い
わゆるスキャン電極)に、表示のための主放電で発生す
る電離気体の電位との差が10%を超える任意の電位が
印加されていると、電離気体との間に電荷のやりとりが
なされることから、所定の表示ができなくなることが確
認されている。
【0006】このため、表示のための主放電を行う期間
の少なくとも第1アドレス電極の電位と表示のための主
放電で発生する電離気体の電位の差を等しくすることに
よって上述した不都合を解消せんとしている。
【0007】この場合、表示のための主放電を行う期間
の少なくとも第1アドレス電極の電位と表示のための主
放電で発生する電離気体の電位の差を全く同じにするこ
とはなく、少なくとも、表示のための主放電を継続する
ために前記表示用電極対間に印加するパルスの電位差の
10%内の範囲に設定することによって、観察者が目視
する限りにおいて、不都合のない画像表示を達し得る。
【0008】
〔実施例1〕
《表示用放電管の概略構成》図1は本発明による表示用
放電管の実施例の概略構造を説明する分解斜視図、図2
は図1に示した表示用放電管の断面図である。なお、図
2においては、構造の理解を容易にするために、第2の
基板を第1の基板に対して90°回転して表示してあ
る。また、図3は本実施例の表示用放電管の前面ガラス
基板側の電極構成を説明する概略電極配置図である。
【0009】図1において、互いに対向配置される基板
のうち前面ガラス基板1の放電空間側の面には、図中x
方向に延在する表示電極5と第1アドレス電極6とが形
成されている。この場合、これら各電極は、図中y方向
に表示電極5、第1アドレス電極6、表示電極5、第1
アドレス電極6、表示電極5、…というように配置さ
れ、換言すれば各第1アドレス電極を間にして一対の表
示用電極が配置されている。そして、これら各電極を被
覆する誘電体膜8aが形成され、その表面には保護膜9
が形成されている。
【0010】一方、背面ガラス基板2の放電空間側の面
には、図中y方向に延在する第2アドレス電極7が形成
され、この第2アドレス電極7を被覆する誘電体膜8a
が形成されている。さらに、これら前面ガラス基板1と
背面ガラス基板2との間には格子状の隔壁3、4が配置
され、この隔壁3、4によって形成される空間が一セル
における放電空間となっている。
【0011】なお、図3において、各セル(図中点線で
囲まれる部分)に対する第1アドレス電極6と表示用電
極5との配置関係を示す。そして、前記隔壁3によって
囲まれた領域の前記誘電体膜8a側の面には、蛍光体膜
10が形成されている。この蛍光体膜10は、例えば図
中y方向に配置される各セルにおいて同色のものが用い
られ、図中x方向に例えばR、G、Bの順に配置されて
いる。
【0012】このような構成からなる表示用放電管は、
第1アドレス電極6と第2アドレス電極7よりなるアド
レス電極対と、5M1と5M2よりなる表示用電極対を
独立に設けることにより、表示用電極対を構成する電極
5M1と電極5M2をそれぞれ隣接する放電領域にて共
通に使用することが可能となる。
【0013】例えば、5M1及び5M2のそれぞれ略中
央の上に格子状の隔壁4をその2辺が重なるように形成
することにより放電空間(放電領域)を分離でき、表示
用電極を隣接するセルで共通に使用してもクロストーク
が生じない鮮明な画像を得ることができる。
【0014】《表示用放電管の製造方法》以下、上述し
た構造の表示用放電管の製造方法の一実施例を説明す
る。ここで、前面ガラス基板1及び背面ガラス基板2に
は例えば板厚2.0mmのソーダガラスを使用し、表示
セルピッチは横0.33mm、縦1.0mmとしている。
なお、ガラス基板の板厚は基本的に真空強度があり、取
り扱いに問題がなければ特に制限がない。また、ガラス
の材質として高歪点ガラスを用いれば、ソーダガラスよ
りも更によい。
【0015】(全面ガラス基板の製造)先ず、前面ガラ
ス基板1上に表示用電極5の電極対5M1,5M2及び
第1アドレス電極6として透明電極5b及び6bを、そ
れぞれ幅0.60mm、0.15mmに例えばITO膜
でパターン形成する。そして電極対5M1,5M2と第
1アドレス電極6の透明電極5b、6b上の例えば中央
部に母電極5a、6aとしてCr−Cu−Cr多層膜を
それぞれ幅0.06mmで薄膜プロセスにて形成する。
表示用電極5に透明電極5bと母電極5aを使用するこ
とで、光の透過率の低下を抑えて低電気抵抗でかつ面積
の大きな電極を形成できる。
【0016】なお、第1アドレス電極6としても表示用
電極5の電極対5M1,5M2と同様に透明電極と母電
極を使用すると、光の透過率の低下を抑えて低電気抵抗
でかつ面積の大きな電極を形成できる。
【0017】なお、ここでは、表示用電極5の電極対5
M1,5M2及び第1アドレス電極6に透明電極を使用
した例で説明しているが、表示用電極5の電極対5M
1,5M2及び第1アドレス電極にそれぞれ必ずしも透
明電極を使用しなくてもよい。特に、表示用電極5の電
極対5M1、5M2に透明電極を使用しないで、母電極
のみで構成するパターンでは、例えば電極幅を0.2〜
0.6mmにすると、電極間隔が広くなり、放電維持電
圧は高くなるが、発光効率を高くできる。
【0018】また、母電極5a、6aの材質は電気抵抗
が小さい方が好ましく、例えばAg、Ni、Al、Au
等の金属膜やCr−Au−Cr等の多層膜等でもよい。
【0019】上記では、透明電極にITO膜を用いた
が、透過率を低下させずに電極面積を確保できれば問題
ないので、ネサ膜等を用いることもできる。
【0020】上記の電極を形成した後、この上を覆って
透明なガラス等からなる透明誘電体層8aを全面に形成
し、さらに表示用電極5を構成する電極対5M1、5M
2の透明電極5b上に形成した母電極5aの略上に、4
辺のうちの2辺が重なるように格子状の隔壁4を0.0
1mmの高さに形成する。この格子状の隔壁4は黒色ガ
ラス等からなり、例えば印刷で積層する場合は少なくと
も第1層は黒色とすることがコントラストの向上を図る
ために好適である。
【0021】また、格子状の隔壁4の形成位置は表示用
電極の透明電極5bの上に形成されれば、画像表示機能
上の問題はないが、その表示用電極5の延在方向と平行
な部分は、母電極5aの上に重なるように形成した方が
透過率の低下を抑えることができ、表示される画像が明
るくなる。
【0022】格子状の隔壁4を形成後、保護膜9として
MgO膜を500〜800nmの厚さに例えば電子ビー
ム蒸着(EB蒸着)などによって形成する。
【0023】(背面ガラス基板の製造)背面ガラス基板
2の上には、第2アドレス電極7が電極幅0.10mm
にてAg、Ni、Al、Au等の金属膜やCr−Cu−
Cr、Cr−Au−Cr等の多層膜で印刷法やフォトプ
ロセスにて形成される。この電極の上に白色の誘電体層
8bを0.015mmの厚さで白色ガラス等の絶縁材の
印刷等により形成する。
【0024】白色誘電体8bは、形成してもしなくても
基本的な機能において大きな差はない。白色誘電体8b
の形成により、蛍光体10の反射光の利用率の向上がな
され、また格子状の隔壁3をサンドブラストを利用して
形成する時における第2アドレス電極7の保護膜の役割
を果たす。そして、一方向が前記第2アドレス電極7と
平行でそれらの間に位置し、これと交差する方向が排気
後において前面ガラス基板1上の表示用電極対5M1、
5M2のそれぞれ略中央に位置するような、つまり排気
後において第1の基板上に形成された格子状の隔壁4と
重なるように格子状の隔壁3を印刷やサンドブラスト法
等で形成する。
【0025】その後、第2アドレス電極7上や格子状の
隔壁3の内壁面に、例えば第2アドレス電極7の延在方
向には同色となるようにR、G、B各色の蛍光体10を
印刷等により形成する。
【0026】本実施例の格子状の隔壁3の幅は0.06
mm、高さは0.15mmであり、印刷、あるいはサン
ドブラスト等の方法にて形成される。
【0027】(各基板の組み立て)このようにして前面
ガラス基板1と背面ガラス基板2が製作される。こうし
て得られた前面ガラス基板1と背面ガラス基板2が、背
面ガラス基板2上に形成した格子状の隔壁3と前面ガラ
ス基板1上に形成した格子状の隔壁4が重なるように、
かつ排気管(図示せず)が固定されるようにフリットガ
ラスにて封着後、排気し、封入ガスを封入してチップオ
フする。封入ガスはHe−Xe、Ne−Xe等のイオン
化可能なガスであり、25°Cで概略400Torrの
圧力で封入する。
【0028】《表示用放電管の駆動方法》図4は上述し
た表示用放電管の駆動方法の一実施例を説明する駆動波
形図である。まず、表示用放電管の画面上の全放電セル
を均一な状態にするために、すなわち、表示用電極5の
電極対を構成する電極5M1と5M2及び第1アドレス
電極6、第2アドレス電極7上の電荷を初期状態にする
ために、表示用電極5M1と第1アドレス電極6間で表
示セル内の電極上の壁電荷を消去するためのリセット放
電を行う。
【0029】すなわち、図4のリセット期間中に電極5
M1にPRMのパルスを、第1アドレス電極6(6−
1、6−2、・・・6−n)にPRCのパルスを印加し
て放電を起こし壁電荷を消去する。このパルスは壁電荷
を消去することを目的にしているため、1μSと幅が狭
いパルスであり、電圧はPRMが+400V、PRCが
−150Vである。一般に、いわゆるAC型PDPにお
いては、放電時にパルス幅が狭いと壁電荷が生成せず、
パルス幅が広いと壁電荷が生じる。
【0030】なお、このリセット放電はセル内の電極表
面上の電荷を消去する目的のためであり、放電が起これ
ば、アドレス電極と表示用電極の電極または電極対、あ
るいは表示用電極対間で放電を行ってもよい。第1アド
レス電極6と表示用電極、例えば5M1との間でリセッ
ト放電を行うと表示用電極対5M1、5M2間でリセッ
ト放電を行うよりもリセット放電による発光が少なく、
コントラストが良くなるというメリットがある。
【0031】例えば、表示セルピッチが横0.33m
m、縦1.00mmで、電極5M1と電極5M2の電極
幅がそれぞれ0.6mm、第1アドレス電極6の幅が0.
15mmの時、表示用電極5を構成する電極対の電極5
M1と5M2の間の放電による明るさを1とすると第1
アドレス電極6と電極5M1の間の放電による明るさは
0.5程度である。つまり、リセット放電を表示用電極
5M1、5M2間の放電で行う代わりに、第1アドレス
電極6と表示用電極5M1の間、あるいは第1アドレス
電極6と表示用電極5M1、5M2の間の放電で行うこ
とにより、リセットによる発光輝度を抑え、コントラス
トを向上できる。
【0032】このリセット放電の後(全面壁電荷消去
後)、図4の電界1印加期間に図示の波形を表示用電極
5M1、5M2及び第1アドレス電極6に印加する。表
示用電極5M1、5M2及び第1アドレス電極6は第1
の基板上にあり、第1の基板側に正の電圧が印加され、
第2アドレス電極は第2の基板上にあり、第2の基板側
は0Vのままであるため、第1の基板の電極群と第2の
基板の電極群の間に電界がかかり、リセット期間中に起
こった放電で生じた負の空間電荷が第1の基板の電極群
に、正の空間電荷が第2の基板の電極群に壁電荷として
蓄積される。
【0033】なお、リセット放電後の電界はかけてもか
けなくとも基本的な駆動には問題がないが、電界を印加
することにより、表示セル内の空間電荷を電極上に蓄積
させて、アドレス電圧を低下させることができる。つま
りアドレス電極対間に相対的に電界が印加されればよ
く、電圧印加は例えば第1アドレス電極6だけでもよ
い。なお、表示用電極対への電圧は印加してもしなくて
も基本的な機能には問題はない。
【0034】この壁電荷によって、図4のアドレス期間
での、第1アドレス電極6と第2アドレス電極7間の放
電を、図4の電界1印加期間の波形を印加しない場合に
比べ、容易に起こすことができる。なお、本実施例で
は、VM2が+70V、VC+が+80Vである。
【0035】図4の電界1印加期間の後にアドレス期間
の波形を表示用電極5M1、5M2、第1アドレス電極
6(6−1、6−2、・・・、6−n)、及び第2アド
レス電極7(7−n)に印加する。なお、第1アドレス
電極6(6−1、6−2、・・6−n)は所謂スキャン
電極、第2アドレス電極7(7−n)はいわゆるデータ
電極に相当する。
【0036】第1アドレス電極と第2アドレス電極間で
放電(アドレス放電)するような電位差となるように第
1アドレス電極6に負極性のパルスPCを、第2アドレ
ス電極7に正極性のパルスPAを印加し、第1アドレス
電極6及び第2アドレス電極7上に壁電荷を蓄積させ
る。
【0037】この時、表示用電極5M1に正の電圧VM
1+を、5M2に負の電圧VM1−を印加する。表示用
電極5M1に印加するVM1+は他の電極(表示用電極
5M2、第1アドレス電極6及び第2アドレス電極7)
のいずれとも放電しない程度の電圧であり、表示用電極
5M2に印加するVM1−は他の電極(表示用電極5M
1、第1アドレス電極6及び第2アドレス電極7)のい
ずれとも放電しない程度の電圧である。
【0038】なお、本実施例では、VM1+が+60
V、VM1−が−60V、PC、PAともパルス幅は4
μSであり、電圧はPCが−150V、PAが+80V
である。 本実施例ではPC、PAのパルス幅を4μS
で説明したが、第1アドレス電極6上に積極的には壁電
荷を形成しない駆動方法もある。例えばPC、PAのパ
ルスを壁電荷が生じない細幅、例えば1μSとし、アド
レス放電中、あるいはアドレス放電後に表示用電極対5
M1、5M2間に電界を印加し、セル内の空間電荷を表
示用電極対5M1、5M2上に蓄積させる。この蓄積さ
れた壁電荷を利用して主放電を行う。この方法はアドレ
ス電圧は高くなるが、アドレス期間を短くできるメリッ
トがある。
【0039】アドレス放電でアドレス電極上に壁電荷を
蓄積しても空間電荷は残っており、表示用電極に電圧を
印加することで、表示用電極に壁電荷を蓄積させること
ができ、サステイン期間で最初の放電を容易に起こさせ
ることができる。
【0040】そこで、図4のアドレス期間の後に電界2
印加期間の波形を表示用電極5M1、5M2及び第1ア
ドレス電極6に印加する。この電界2印加期間で、アド
レス放電で生じた空間電荷を表示用電極5M1、5M2
と、第1アドレス電極6に壁電荷として蓄積する。電界
2印加期間を設けることにより、セル内の空間電荷を電
圧印加した電極上に蓄積させ、サステイン期間の最初の
放電の電圧を低下させるとともに、アドレスをしなかっ
たセルに空間電荷が移動することを防ぎ、誤放電を減少
させる。
【0041】なお、本実施例の表示用放電管では背面ガ
ラス基板2に格子状の隔壁3を使用しており、誤放電に
関しては問題が少ないが、背面ガラス基板2にストライ
プ状の隔壁3を使用する場合は特に効果が大きい。
【0042】なお、本実施例では、VM1+が+60
V、VM1−が−60V、VC−が−150Vである。
【0043】図4の電界2印加期間の後に、サステイン
期間の波形を表示用電極5M1、5M2、第1アドレス
電極6、第2アドレス電極7に印加する。サステイン期
間の最初に、すなわち表示のための主放電の前に第1ア
ドレス電極6にパルスPTC、表示用電極5M1にパル
スPTM1を印加してその間でトリガー放電を起こさ
せ、その放電をパルスPTM2を印加したもう1つの表
示用電極5M2に移行させる。
【0044】第1アドレス電極6と表示用電極5M1の
間の放電が、表示用電極5M1と5M2の間の放電に移
行した後は、表示用電極5M1と5M2の間に2種類の
パルスPSM+、PSM−を交互に印加して主放電を行
い、サステイン期間の最後に表示用電極5上の壁電荷を
消去するため幅の狭いパルスPSSM−、PSSM+を
印加する。
【0045】なお、本実施例では、第1アドレス電極6
にトリガー信号を入れた場合の例で説明しているが、ト
リガー信号を入れなくとも基本的な機能には問題がな
い。その場合、第1アドレス電極6上の壁電荷を利用し
てトリガー放電させればよい。本実施例のように第1ア
ドレス電極にトリガー信号を入れることにより、駆動で
きる電圧設定の幅を大きくすることができる。
【0046】また、本実施例では、サステイン期間の最
後のパルスで壁電荷を消去しているが、消去せず幅の広
いパルスを印加しても問題はない。その場合、印加する
パルスは生成される壁電荷が次のリセット放電を容易に
するように設定する。
【0047】本実施例のように、サステイン期間の最後
のパルスで壁電荷を消去することにより、サステイン期
間とアドレス期間の間のリセット放電が不可欠なものと
ならなくなり、リセット放電の回数の低減が可能とな
り、コントラスト向上ができる。
【0048】サステイン期間の最初には表示用電極5M
1にパルスPTM1、5M2にパルスPTM2、第1ア
ドレス電極6にパルスPTCを印加する。パルスPTC
は壁電荷が蓄積されない程度のパルス幅1μSであり、
パスルPTM1、PTM2は壁電荷が蓄積される程度の
4μSである。
【0049】なお、本実施例ではPTCの電圧は+80
Vであり、PTM1の電圧は−100V、PTM2の電
圧は+140Vである。
【0050】サステイン期間のトリガー放電以降の主放
電を行うためのパルスは、PSM+とPSM−でこれら
を交互に印加する。パルス幅はPSM+、PSM−とも
4μSである。この時第1アドレス電極6と第2アドレ
ス電極7は0ボルトとする。PSM+の電圧は+Vaボ
ルト、PSM−の電圧は−Vcボルトとする。そしてV
cの電圧を大きくし、Vaの電圧を小さくして、放電で
発生する電離気体(プラズマ)の電位が、アドレス電極
と同電位である0ボルトになるようにする。Va及びV
cは放電管の構造や放電ガスの組成により変わるが、本
実施例では、+Va=+30ボルト、−Vc=−200
ボルトである。
【0051】以上のように、表示のための主放電を行う
期間のアドレス電極の電位を、表示のための主放電で発
生する、電離気体の電位と略等しくなるように設定する
ことにより、アドレス電極の存在の影響を受けることな
しに、表示用電極対5M1、5M2間の安定した主放電
を実現できる。
【0052】本実施例で、第1アドレス電極6と第2ア
ドレス電極7の電位を+30Vとすると、プラズマの電
位との間に電位差が生じ、第1アドレス電極6及び第2
アドレス電極7とプラズマの間に予期しない電流が流
れ、安定した放電が得られなくなる。あるいは第1アド
レス電極6と第2アドレス電極7の電位を−30Vとす
ると、+30Vにした時とは逆の方向に電流が流れ、こ
の場合も安定した放電が得られない。
【0053】なお、サステイン期間の最後で、表示用電
極上の壁電荷を消去するためのパルスPSSM−、PS
SM+は主放電を継続するためのパルスと電圧は等し
く、パルス幅が1μSである。
【0054】本実施例では、サステイン期間のパルスは
正負両極性のパルスを印加した例で説明しているが、本
発明はこれに限るものではない。表示用電極対5M1,
5M2間に相対的に所定の電位がかかれば、主放電のた
めに印加するパルスは負極性のみのパルス、あるいは正
極性のみのパルスでも良い。ただしその際、アドレス電
極の電位を主放電で発生する電離気体の電位と略同電位
となるようにすると、表示用電極対5M1、5M2間の
安定した主放電を実現することができる。
【0055】この場合、表示のための主放電を行う期間
の少なくとも第1アドレス電極の電位と表示のための主
放電で発生する電離気体の電位を全く同じにすることは
なく、少なくとも、表示のための主放電を継続するため
に前記表示用電極対間に印加するパルスの電位差の10
%内の範囲に設定することによって、観察者が目視する
限りにおいて、不都合のない表示を達し得る。
【0056】また、本実施例では図4に示したように、
リセット期間、電界1印加期間、アドレス期間、電界2
印加期間、サステイン期間、周期調整期間で構成した場
合について説明したが、少なくともリセット期間と前記
アドレス電極対間で行うアドレス放電が行われるアドレ
ス期間と前記表示用電極対間で行う表示のための主放電
が行われるサステイン期間があれば、本発明は全く同様
に有効である。
【0057】さらに、リセット期間は必ずしもシーケン
ス毎に設ける必要はなく、前述したようにサステイン期
間の最後のパルスで壁電荷を消去することにより、リセ
ットの頻度を減らし、これによりコントラスト向上を図
ることもできる。
【0058】なお、サステイン期間には表示を行うため
の主放電のみで、主放電を行う前に主放電に先立つトリ
ガー放電はない場合がある。
【0059】〔実施例2〕図5は本発明による表示用放
電管の駆動方法の他の実施例を説明する駆動波形図であ
る。リセット放電、アドレス放電、トリガー放電、消去
放電等については、実施例1と同様である。
【0060】表示のための主放電期間中に表示用電極5
M1、5M2に、同図に示すように、PSM−のパルス
を交互に印加している。ここで、PSM−のパルス幅は
4μSとしている。そして、PSM−の電圧は−Vcボ
ルトである。−Vcの電圧を印加した時の放電で発生す
る電離気体の電位である−Vdをアドレス電極の電位と
している。Vc及びVdは放電管の構造や放電ガスの組
成により変わるが、この実施例では、例えば、−Vc=
−230ボルト、−Vd=−30ボルトである。
【0061】〔実施例3〕図6は本発明による表示用放
電管の駆動方法の他の実施例を説明する駆動波形図であ
る。この場合においても、リセット放電、アドレス放
電、トリガー放電、消去放電等については、実施例1と
同様である。
【0062】表示のための主放電期間中に表示用電極5
M1、5M2に、同図に示すように、PSM+のパルス
を交互に印加している。PSM+のパルス幅は4μSと
している。そして、PSM+の電圧はVcボルトであ
る。Vcの電圧を印加した時の放電で発生する電離気体
の電位であるVeをアドレス電極の電位としている。V
c及びVeは放電管の構造や放電ガスの組成により変わ
るが、この実施例では、例えば、Vc=230ボルト、
Ve=200ボルトである。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明の表示用放電
管によれば、輝度とコントラストを増大することがで
き、クロストークを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表示用放電管の一実施例を示す分
解斜視図である。
【図2】本発明による表示用放電管の一実施例を示す断
面図である。
【図3】本発明による表示用放電管の電極配置の一実施
例を示す平面図である。
【図4】本発明による表示用放電管の駆動方法の一実施
例を示す駆動波形図である。
【図5】本発明による表示用放電管の駆動方法の他の実
施例を示す駆動波形図である。
【図6】本発明による表示用放電管の駆動方法の他の実
施例を示す駆動波形図である。
【符号の説明】
1……前面ガラス基板、2……背面ガラス基板、3、4
……隔壁、5、5M1、5M2……表示用電極、6……
第1アドレス電極、7……第2アドレス電極、8……誘
電体層、9……保護膜、10……蛍光体。
フロントページの続き (72)発明者 木島 勇一 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 (72)発明者 田辺 英夫 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 Fターム(参考) 5C027 AA01 AA10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する2枚の基板の一対向面に
    表示用電極対と第1アドレス電極を備えた電極群を有
    し、別の対向面に第2アドレス電極を備えた電極群を有
    し、この2つの電極群は互いに交差するように配置さ
    れ、該交差部分にガスを封入した放電領域を有し、この
    放電領域が前記2枚の基板の間に配置した隔壁で仕切ら
    れ、前記表示用電極対は誘電体層で被覆され、略平行に
    配列され、前記第1アドレス電極若しくは第2アドレス
    電極の少なくとも一方が誘電体で被覆され、前記第1ア
    ドレス電極は前記表示用電極対の各電極の間に延在し、
    前記第2アドレス電極の間には前記隔壁が延在し、前記
    表示用電極の電極対間で表示のための主放電を行う表示
    用放電管であって、 表示のための主放電を行う期間の少なくとも第1アドレ
    ス電極の電位と表示のための主放電で発生する電離気体
    との電位の差が、 表示のための主放電を継続するために前記表示用電極対
    間に印加するパルスの電位差の0〜10%に設定されて
    いることを特徴とする表示用放電管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100449686B1 (ko) * 2001-02-13 2004-09-22 엔이씨 엘씨디 테크놀로지스, 엘티디. 형광 램프, 형광 램프 유닛, 액정 디스플레이 장치, 및발광 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100449686B1 (ko) * 2001-02-13 2004-09-22 엔이씨 엘씨디 테크놀로지스, 엘티디. 형광 램프, 형광 램프 유닛, 액정 디스플레이 장치, 및발광 방법

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