JP2000323008A - 傍熱形含浸陰極構造体とこれを用いた陰極線管 - Google Patents

傍熱形含浸陰極構造体とこれを用いた陰極線管

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JP2000323008A
JP2000323008A JP13472299A JP13472299A JP2000323008A JP 2000323008 A JP2000323008 A JP 2000323008A JP 13472299 A JP13472299 A JP 13472299A JP 13472299 A JP13472299 A JP 13472299A JP 2000323008 A JP2000323008 A JP 2000323008A
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metal porous
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高融点金属多孔質基体への熱電子放出物質の十
分な含浸と余剰の熱電子放出物質を抑制して、長寿命の
傍熱形含浸陰極構体及び陰極線管を提供する。 【解決手段】高融点金属多孔質基体に熱電子放出物質を
含浸した陰極ペレットと、前記高融点金属多孔質基体の
電子放出面を除く他の面と固着したカップ状ホルダー
と、このカップ状ホルダーとその頭部を対向して配置し
たヒータと、前記カップ状ホルダーの側壁と固着したス
リーブとを有する傍熱形含浸陰極構造体であって、前記
カップ状ホルダーは、その外側底面が前記高融点金属多
孔質基体の前記電子放出面の反対側の面と固着されその
内側底面が前記ヒータの前記頭部と対向させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はOA機器端末用モニ
タ管、投射形を含めたTVセット用等のブラウン管や、
放送用の撮像管等の陰極線管に係り、特に、高電流密度
特性を長時間持続出来、かつ長寿命の傍熱形含浸陰極構
造体と、この傍熱形含浸陰極構体を備えた陰極線管に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の陰極線管、例えばOA機器端末
用モニタに用いられるカラー陰極線管は一般に蛍光体を
塗布したパネルと、電子銃を収容するネック、および上
記パネルとネックを連接するファンネルとからなる真空
外囲器を有する。
【0003】上記した陰極線管に用いられる電子銃で
は、その構成部品で有る陰極構造体として、傍熱形含浸
陰極構造体が知られている。この傍熱形含浸陰極構造体
は高い電流密度の陰極に適しており、高融点金属の1つ
であるタングステンの多孔質基体に、バリウム(B
a),カルシウム(Ca),アルミニウム(Al)の3
元酸化物で構成される熱電子放出物質を含浸させた陰極
ペレットを用いるものや、さらに電子放出特性を向上さ
せるために、陰極ペレットの電子放出面上にオスミウム
(Os),ルテニウム(Ru)の一種、あるいはこれら
の合金薄膜を被覆させたものがある。
【0004】このような傍熱形含浸陰極構造体は、高輝
度で、且つ高解像度特性を必要とする前記OA機器端末
用モニタをはじめ大型TVに使用するブラウン管や、撮
像管等の陰極線管に使用されて、これらの陰極線管の必
要特性に応えられる高い熱電子放出電流密度を有し、し
かも、その高電流密度特性が数万時間と言った長時間に
わたって持続できる特性を有している。
【0005】しかしながら、この傍熱形含浸陰極構造体
は,常用動作温度が1000〜1100°Cと言った高
温を必要としている為に、構造体としては、信頼性を考
えて各構成部材は互いに溶着固定する構成が知られてい
る。(例えば特許第2735955号公報)。
【0006】図7は、傍熱形含浸陰極構造体の一例を示
す概略的断面図で、このような傍熱形含浸陰極構造体
は、一般には次のような方法で製造される。まず、タン
グステン、モリブデンなどの高融点金属粉末から成る所
定形状の成形体を圧縮成型した後、これを焼結処理して
高融点金属多孔質基体71を得る。併せて、それぞれ公
知の工程を通じて、カップ状ホルダー72、スリーブ7
3、ヒータ74を製造する。
【0007】その後、このカップ状ホルダー72に、高
融点金属多孔質基体71をその電子放出面71aの反対
側の面71bが前記カップ状ホルダー72の内側底面7
2aに対面するように挿入し、この高融点金属多孔質基
体71をカップ状ホルダー72の内側底面72aに強く
圧着した状態において、レーザ溶接の手段でカップ状ホ
ルダー72の外側底面72bにレーザビームを当て、両
者をスポット溶接により溶着する。この時、数点、例え
ば4〜6個程度の溶接部位SW1を形成するのが望まし
い。この結果、前記高融点金属多孔質基体71は、電子
放出面71aとなる面を除くほぼ全表面を前記カップ状
ホルダー72で覆われれた構造となる。
【0008】ついで、通常の方法で高融点金属多孔質基
体71にバリウム、カルシウム、アルミネート等の熱電
子放出物質を含浸し、含浸が完了した後にショットピー
ニング(shot peening)法で高融点金属多孔質基体71
の表面に付着した余剰の含浸残留物を除去し、陰極ペレ
ット75を形成する。次にこのカップ状ホルダー72と
陰極ペレット75の結合体をスリーブ73の一端側73
aに挿入した後、レーザビーム溶接または抵抗溶接によ
りスリーブ73の側面を介して溶接固定する。図7中の
SW2はその際の溶接部位を示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この様な傍熱形含浸陰
極構造体は、安定した高電流密度特性が得られ、更に長
時間の安定動作を得る事ができるが、従来の構造では、
まず熱電子放出物質の含浸に問題があった。すなわち、
高融点金属多孔質基体71自体が、四方八方に伸びた多
数の連管状で且つ至る所で支離滅裂な枝別れ状態の空孔
(ただし、多くの場合は15〜25%の空孔率に調整さ
れている)を有する多孔性で、これに熱電子放出物質を
含浸するのであるが、高融点金属多孔質基体71の電子
放出面71aを除くほぼ全表面を前記カップ状ホルダー
72で覆う構造となっており、含浸は前記電子放出面7
1aのみの一方向からとなり、熱電子放出物質を先の空
孔に満遍無く充填するには長時間を要するのみならず、
所望量の充填が困難と云う問題が有った。
【0010】更に、カップ状ホルダー72の側壁72c
と、挿入した高融点金属多孔質基体71の側壁71cと
の間に生じる微小隙間にも溶融した前記熱電子放出物質
が前記空孔への含浸と同じ現象で入り込み、含浸後のシ
ョットピーニング法やその他の洗浄方法でもこの様な僅
かな隙間に入り込んだ場合、除去することが困難で、残
留した前記熱電子放出物質が、陰極ペレット75を持っ
たカップ状ホルダー72をスリーブ73とレーザビーム
溶接または抵抗溶接により溶接固定する際、いずれの部
品もみな高融点金属材料を使用している為、一寸とした
溶融熱でも2000°C近い高温となるため、前記微小
隙間に入り込んだ熱電子放出物質が激しく噴きだし、結
果的にSW2の溶接跡は穴明き状態となって溶着固定の
信頼性確保に問題が有るのみならず、前記穴明き状態
は、傍熱形含浸陰極構造体使用中に熱電子放出物質が前
記穴から吹き出し陰極構体周りを汚染する致命的欠陥と
なり、傍熱形含浸陰極構造体のみならず、陰極線管自体
の長寿命化が確保出来ないという問題が有った。
【0011】本発明の目的は、前述した従来技術の諸問
題を解決した優れた傍熱形含浸陰極構造体と、この傍熱
形含浸陰極構造体を用いた陰極線管を提供する事にあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、高融点金属多孔質基体とキャップ状ホル
ダーの固着構造を変更し、熱電子放出物質の含浸の作業
性の向上及び所望量の充填の確保を可能にすると共に、
穴明きに伴う陰極構体周りの汚染を防止して長寿命の傍
熱形含浸陰極構造体及び陰極線管を提供出来るようにし
た点に特徴を有する。
【0013】本発明の典型的な構成を列挙すれば下記の
通りである。すなわち、 (1)高融点金属多孔質基体に熱電子放出物質を含浸し
た陰極ペレットと、前記高融点金属多孔質基体の電子放
出面を除く他の面と固着したカップ状ホルダーと、この
カップ状ホルダーとその頭部を対向して配置したヒータ
と、前記カップ状ホルダーの側壁と固着したスリーブと
を有する傍熱形含浸陰極構造体であって、前記カップ状
ホルダーは、その外側底面が前記高融点金属多孔質基体
の前記電子放出面の反対側の面と固着されその内側底面
が前記ヒータの前記頭部と対向していることとした。
【0014】この構成によれば、高融点金属多孔質基体
は、その電子放出面からの含浸に加え側壁からの含浸も
行われるので、四方八方に伸びた多数の連管状で且つ至
る所で支離滅裂な枝別れ状態の空孔内に熱電子放出物質
を短時間で満遍無く十分な量を充填(含浸)することが
でき、電子放出量も十分に確保出来、且つ長時間に渡っ
て安定に維持される為長寿命となる。
【0015】又高融点金属多孔質基体の側壁とキャップ
状ホルダーの側壁間に存在した微小隙間を無くしたこと
で、不要な入り込み溶融熱電子放出物質が無い為に溶接
固定する際、熱電子放出物質が激しく噴き出すこともな
く、結果的には溶接跡が穴明き状態と成る事も無く、良
好な溶接固着状態となり、溶着固定の信頼性確保が可能
になると共に熱電子放出物質の溶接穴からの吹き出しに
よる陰極構体周りの汚染もなくなり、長寿命化が可能と
なる。
【0016】(2)(1)における前記スリーブの前記
高融点金属多孔質基体を取り囲む一端側の先端は、前記
高融点金属多孔質基体の前記電子放出面と同一面にある
こととした。
【0017】この構成により、電子銃の陰極構体と第一
電極との間隔が、スリーブの上端の出っ張りで寸法的制
限を受ける事無く、設計の自由度が大きくなる。
【0018】(3)(1)における前記スリーブの前記
高融点金属多孔質基体を取り囲む一端側の先端は、前記
高融点金属多孔質基体の前記電子放出面より後退してい
ることとした。
【0019】この構成により、電子銃の陰極構体と第一
電極との間隔が、スリーブの上端の出っ張りで寸法的制
限を受ける事無く、設計の自由度が大きくなる。
【0020】(4)(1)〜(3)における前記高融点
金属多孔質基体のその中心軸と垂直方向の断面積は、前
記カップ状ホルダー底面のその中心軸と垂直方向の断面
積と同一であることとした。
【0021】この構成により、キャップ状ホルダーと高
融点金属多孔質基体との結合体の最大外側寸法が前記キ
ャップ状ホルダーの外側寸法で決まる為、スリーブの側
面と前記キャップ状ホルダーとの密着性が良く、レーザ
ビーム溶接または抵抗溶接によりスリーブの側面を介し
て溶接固定する際、溶接点での溶融湯量不足による溶接
個所が穴明き状態と成る事もない。
【0022】(5)(1)〜(3)における前記高融点
金属多孔質基体のその中心軸と垂直方向の断面積は、前
記カップ状ホルダー底面のその中心軸と垂直方向の断面
積より小であることとした。
【0023】この構成により、キャップ状ホルダーと高
融点金属多孔質基体との結合体の最大外側寸法が前記キ
ャップ状ホルダーの外側寸法で決まる為、スリーブの側
面と前記キャップ状ホルダーとの密着性が良く、レーザ
ビーム溶接または抵抗溶接によりスリーブの側面を介し
て溶接固定する際、溶接点での溶融湯量不足による溶接
個所が穴明き状態と成る事もない。
【0024】(6)(1)〜(5)における前記スリー
ブの前記高融点金属多孔質基体を取り囲む一端側のその
中心軸と垂直方向の断面積は、前記ヒータを取り囲む他
端側のその中心軸と垂直方向の断面積より大であること
とした。
【0025】この構成によれば、スリーブで取り囲まれ
たヒータが、キャップ状ホルダーの出っ張りや鋭利な端
面によるダメージを受ける恐れが少なくなる。
【0026】(7)(1)〜(5)における前記スリー
ブは、前記一端側が前記高融点金属多孔質基体を取り囲
み他端側が前記カップ状ホルダーの外側壁と固着した第
1のスリーブと、一端側が前記カップ状ホルダーの内側
壁と固着し他端側が前記ヒータを取り囲んで前記カップ
状ホルダーから離れる方向に伸びる第2のスリーブを有
することとした。
【0027】この構成によれば、スリーブで取り囲まれ
たヒータが、カップ状ホルダーの出っ張りや鋭利な端面
によるダメージを受ける恐れが少なくなると共に、スリ
ーブ自体の加工が容易となる。
【0028】(8)高融点金属多孔質基体に熱電子放出
物質を含浸した陰極ペレットと、前記高融点金属多孔質
基体の電子放出面を除く他の面と固着したカップ状ホル
ダーと、このカップ状ホルダーとその頭部を対向して配
置したヒータと、前記カップ状ホルダーの側壁と固着し
たスリーブとを有し、前記カップ状ホルダーは、その外
側底面が前記高融点金属多孔質基体の前記電子放出面の
反対側の面と固着されその内側底面が前記ヒータの前記
頭部と対向している傍熱形含浸陰極構造体を備えた陰極
線管とした。
【0029】この構成によれば、高電流密度特性が数万
時間と言った長時間に渡って持続できる特性を有し、か
つ長寿命の傍熱形含浸陰極構体を備えたことから、高輝
度及び高解像度で、かつ長寿命の陰極線管を可能にし
た。
【0030】なお、本発明は上記構成に限るものではな
く、本発明の技術思想を逸脱することなく、種々の変更
が可能である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例を参照して詳細に説明する。
【0032】図1は本発明による傍熱形含浸陰極構造体
の一実施例を説明するための概略断面図である。同図に
おいて11は高融点金属多孔質基体で、この高融点金属
多孔質基体11はタングステン(W)金属粉末にバイン
ダー等を加えて顆粒化し、所定形状に成形した後、19
00°Cの還元雰囲気中で焼結して、直径1.3mm、
厚さ0.5mm、空孔率20%のものを形成した。これ
を、肉厚30μm、外径1.3mm,高さ0.5mmの
タンタル(Ta)製のカップ状ホルダー12の外側底面
12bに、その熱電子放出面11aとは反対側の面11
bを突き合わせて溶接により固着している。固着はカッ
プ状ホルダー12の内側底面12a側からレーザビ−ム
を当てSW1で示す溶接部位で溶着固定を行っている。
溶着固定の手段としては前記レーザ溶接の他に抵抗溶接
等が用いられる。13は熱電子放出物質で、この熱電子
放出物質13は前記カップ状ホルダー12に固定した高
融点金属多孔質基体11の前記電子放出面11aの反対
側の面11bを除くほぼ全面から、還元雰囲気中、公知
の方法でバリウム(Ba),カルシウム(Ca),アル
ミニウム(Al)の3元酸化化合物(バリウム・カルシ
ウム・アルミネート)を溶融し、溶融液を含浸させたも
ので、含浸完了後に温水撹拌にて余剰の熱電子放出物質
13を除去して陰極ペレット14を形成している。15
はスリーブで、このスリーブ15は肉厚20μm、内径
が略1.3mm、長さ7.5mmのタンタル(Ta)製
で、その一端部15aに前記陰極ペレット14が外側と
なるように前記カップ状ホルダー12の内側底面12a
側から挿入し、その側壁12cとスリーブ15の側壁1
5bとをレーザ溶接又は抵抗溶接で溶着固定している。
SW2はそのときの溶接部位をしめす。16はヒータ
で、前記スリーブ15の他の一端部15c側から挿入さ
れ、そのほぼ全長がスリーブ15で取り囲まれており、
かつその頭部16aが前記カップ状ホルダー12の内側
底面12aと所定の間隔を保って配置されて傍熱形を構
成している。Lは中心線で、各部品は同心に配置されて
いる。
【0033】この例では、高融点金属多孔質基体11の
直径と、カップ状ホルダー12の外径とを同径とした
が、高融点金属多孔質基体11の直径をカップ状ホルダ
ー12外径より0.2mm程度まで小さくしても良い。
【0034】図2は本発明による傍熱形含浸陰極構造体
の他の実施例を説明するための概略断面図である。同図
おいて25はスリーブで、このスリーブ25はその一端
部25aと他の一端部25bとで内径を異なるものとし
ている。すなわち、陰極ペレット14及びカップ状ホル
ダー12を収容した一端部25aを除いた他の一端部2
5bの内径d1を、前記一端部25aの内径d2よりも
僅かに小さく、略カップ状ホルダー12の内径と同じ寸
法としてある。この例では、スリーブ25の全長:7.
5mm、一端部25aの長さ:1.5mm、他の一端部
25bの長さ:6.0mm、d1:1.24mm、d
2:1.3mm、カップ状ホルダー12の内径:1.2
4mm、その他の寸法は図1と同じ値とした。
【0035】又、図2においてスリーブ25はその一端
部25aの先端25a1を、前記高融点金属多孔質基体
11の前記熱電子放出面11aと略同じか僅かに後退さ
せてある。この場合、後退する長さは0.3〜0.5m
mが好ましい。
【0036】図3は本発明による傍熱形含浸陰極構造体
の更に他の実施例を説明するための概略断面図である。
同図おいて35はスリーブで、このスリーブ35は、第
1のスリーブ35aと第2のスリーブ35bとの組み合
わせからなっている。すなわち、一端側35a1が前記
陰極ペレット14を取り囲み他端側35a2が前記カッ
プ状ホルダー12の外側壁と固着した第1のスリーブ3
5aと、一端側35b1が前記カップ状ホルダー12の
内側壁と固着し他端側35b2が前記ヒータ16を取り
囲んで前記カップ状ホルダー12から離れる方向に伸び
る第2のスリーブ35bとを有する構成となっている。
【0037】図4は本発明によるカラー陰極線管に具備
する陰極組立体の具体的な全体構成例を説明するインラ
イン方向断面図である。傍熱形含浸陰極構造体41はヒ
ータの図示を省略してあるが、前述した実施例の何れか
の構成を有する。42はスリーブ支持体、43は陰極支
持体、44は絶縁基板で、この絶縁基板44は前記陰極
支持体43を貫通させて3個のスリーブ支持体42を固
定した部分とは反対側の一端部43aで傍熱形含浸陰極
構造体41を所定の間隔に保持している。45は陰極組
立体で、この陰極組立体45を電子銃を構成する他の電
極と共に絶縁支持杆に所定の相互関係で固定してインラ
イン型の電子銃を組み立てる。図中×印は固定点を示
す。
【0038】図5は図4に示す陰極組立体を実装した本
発明のカラー陰極線管に用いる電子銃構体の一例を示す
側面図である。図5において50は陰極組立体、51は
第1極、52は第2電極、53は第3電極、54は第4
電極、55は第5電極、56は第6電極、57はビーデ
ィングガラス(絶縁支持杆)、58はステムピンであ
る。
【0039】同図において、陰極組立体50、第1電極
51、第2電極52、第3電極53、第4電極54、第
5電極55、および第6電極56は一対のビーディング
ガラス57で同軸に固定される。
【0040】陰極構造体50から発射された電子ビーム
は第1電極51、第2電極52、第3電極53、第4電
極54、第5電極55、および第6電極56で所要の加
速、集束を受け、第6電極56から蛍光面方向に出射す
る。なお、ステムピン58は、電子銃を構成する所定の
電極に必要とする電圧および画像信号を印加する端子で
ある。
【0041】図6は本発明による陰極線管の一実施例を
説明するシャドウマスク型カラー陰極線管の部分断面図
であって、61はパネル、62はネック、63はファン
ネル、64は蛍光体、65は多数の電子ビーム通過孔を
有するシャドウマスク、66はマスクフレーム、67は
磁気シールド、68はシャドウマスク懸架機構、69は
センター電子ビーム(BC )と、2本のサイド電子ビー
ム(BS )を発射する電子銃、DYは電子ビームを水平
と垂直に偏向する偏向ヨーク、MAはピュリティ補正等
の外部磁気装置である。
【0042】同図において、蛍光体64を内面に塗布し
たパネル61と,ファンネル63とは、パネル61とフ
ァンネル63で形成されるバルブ内部にシャドウマスク
65および磁気シールド67等を固定したマスクフレー
ム66をシャドウマスク懸架機構68で装架し、フリッ
トガラスでパネル61とファンネル63を溶着固定した
後、ネック62に電子銃69を封入して、ネック62に
おいて真空封止される。
【0043】電子銃69から発射された電子ビームB
c、Bsはネック62とファンネル63の遷移部分に装
着された偏向ヨークDYで水平と垂直の2方向に偏向を
受け、色選択電極であるシャドウマスク65の電子ビー
ム通過孔を通して蛍光面を構成する所定色の蛍光体64
に射突することにより画像を形成する。
【0044】なお、上記各実施例では、高融点金属多孔
質基体やカップ状ホルダー等を円形としたが、本発明は
これに限らない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高融点金属多孔質基体は、その電子放出面からの含浸に
加え側壁からの含浸も行われるので、空孔内に熱電子放
出物質を短時間で満遍無く十分な量を充填(含浸)する
ことができ、熱電子放出物質の含浸の作業性の向上及び
所望量の充填の確保を可能にすると共に、電子放出量も
十分に確保出来、かつ長時間にわたって安定に維持され
る為長寿命となる。
【0046】又高融点金属多孔質基体の側壁とキャップ
状ホルダーの側壁間に存在した微小隙間を無くしたこと
で、不要な入り込み溶融熱電子放出物質が無い為に溶接
固定する際、熱電子放出物質が激しく噴き出すこともな
く、結果的には溶接跡が穴明き状態と成る事も無く、良
好な溶接固着状態となり、溶着固定の信頼性確保が可能
になると共に熱電子放出物質の溶接穴からの吹き出しに
よる陰極構体周りの汚染もなくなり、長寿命の傍熱形含
浸陰極構体及び陰極線管を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の傍熱刑含浸陰極構造体の一実施例を説
明するための概略的断面図である。
【図2】本発明の傍熱刑含浸陰極構造体の他の実施例を
説明するための概略的断面図である。
【図3】本発明の傍熱刑含浸陰極構造体の更に他の実施
例を説明するための概略的断面図である。
【図4】本発明によるカラー陰極線管に具備する陰極組
立体の具体的な全体構成例を説明するインライン方向断
面図である。
【図5】図4に示す陰極組立体を実装した本発明のカラ
ー陰極線管に用いる電子銃構体の一例を示す側面図であ
る。
【図6】本発明による陰極線管の一実施例を説明するシ
ャドウマスク型カラー陰極線管の部分断面図である。
【図7】傍熱形含浸陰極構造体の一例を示す概略的断面
図である。
【符号の説明】
11 高融点金属多孔質基体 12 カップ状ホルダー 13 熱電子放出物質 14 陰極ペレット 15、25、35 スリーブ 16 ヒータ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高融点金属多孔質基体に熱電子放出物質を
    含浸した陰極ペレットと、前記高融点金属多孔質基体の
    電子放出面を除く他の面と固着したカップ状ホルダー
    と、このカップ状ホルダーとその頭部を対向して配置し
    たヒータと、前記カップ状ホルダーの側壁と固着したス
    リーブとを有する傍熱形含浸陰極構造体であって、 前記カップ状ホルダーは、その外側底面が前記高融点金
    属多孔質基体の前記電子放出面の反対側の面と固着され
    その内側底面が前記ヒータの前記頭部と対向しているこ
    とを特徴とする傍熱形含浸陰極構造体。
  2. 【請求項2】前記スリーブの前記高融点金属多孔質基体
    を取り囲む一端側の先端は、前記高融点金属多孔質基体
    の前記電子放出面と同一面にあることを特徴とする請求
    項1に記載の傍熱形含浸陰極構造体。
  3. 【請求項3】前記スリーブの前記高融点金属多孔質基体
    を取り囲む一端側の先端は、前記高融点金属多孔質基体
    の前記電子放出面より後退していることを特徴とする請
    求項1に記載の傍熱形含浸陰極構造体。
  4. 【請求項4】前記高融点金属多孔質基体のその中心軸と
    垂直方向の断面積は、前記カップ状ホルダー底面のその
    中心軸と垂直方向の断面積と同一であることを特徴とす
    る請求項1〜3に記載の傍熱形含浸陰極構造体。
  5. 【請求項5】前記高融点金属多孔質基体のその中心軸と
    垂直方向の断面積は、前記カップ状ホルダー底面のその
    中心軸と垂直方向の断面積より小であることを特徴とす
    る請求項1〜3に記載の傍熱形含浸陰極構造体。
  6. 【請求項6】前記スリーブの前記高融点金属多孔質基体
    を取り囲む一端側のその中心軸と垂直方向の断面積は、
    前記ヒータを取り囲む他端側のその中心軸と垂直方向の
    断面積より大であることを特徴とする請求項1〜5に記
    載の傍熱形含浸陰極構造体。
  7. 【請求項7】前記スリーブは、前記一端側が前記高融点
    金属多孔質基体を取り囲み他端側が前記カップ状ホルダ
    ーの外側壁と固着した第1のスリーブと、一端側が前記
    カップ状ホルダーの内側壁と固着し他端側が前記ヒータ
    を取り囲んで前記カップ状ホルダーから離れる方向に伸
    びる第2のスリーブとを有することを特徴とする請求項
    1〜5に記載の傍熱形含浸陰極構造体。
  8. 【請求項8】高融点金属多孔質基体に熱電子放出物質を
    含浸した陰極ペレットと、前記高融点金属多孔質基体の
    電子放出面を除く他の面と固着したカップ状ホルダー
    と、このカップ状ホルダーとその頭部を対向して配置し
    たヒータと、前記カップ状ホルダーの側壁と固着したス
    リーブとを有し、前記カップ状ホルダーは、その外側底
    面が前記高融点金属多孔質基体の前記電子放出面の反対
    側の面と固着されその内側底面が前記ヒータの前記頭部
    と対向している傍熱形含浸陰極構造体を備えたことを特
    徴とする陰極線管。
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