JP2000321298A - 加速度センサー及び加速度検出装置 - Google Patents

加速度センサー及び加速度検出装置

Info

Publication number
JP2000321298A
JP2000321298A JP11129280A JP12928099A JP2000321298A JP 2000321298 A JP2000321298 A JP 2000321298A JP 11129280 A JP11129280 A JP 11129280A JP 12928099 A JP12928099 A JP 12928099A JP 2000321298 A JP2000321298 A JP 2000321298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
acceleration sensor
sensor
container
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11129280A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Urano
充弘 浦野
Teruyuki Takeda
照之 武田
Hiroshi Murata
寛 村田
Satoshi Teranishi
敏 寺西
Takashi Toda
孝史 戸田
Hideki Koseki
秀樹 小関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UBUKATA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
UBUKATA SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UBUKATA SEISAKUSHO KK filed Critical UBUKATA SEISAKUSHO KK
Priority to JP11129280A priority Critical patent/JP2000321298A/ja
Publication of JP2000321298A publication Critical patent/JP2000321298A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】小形で取り扱いが容易で振動の大きさに比例し
た信号を出力する加速度センサーおよび加速度検出装置
を得る。 【構成】加速度センサー1は一端を閉じた円筒形の金属
容器2と円板3とで密閉容器を構成し、密閉容器内には
導電性液体4が封入されている。密閉容器には複数の金
属製リード端子5A、5B…が互いに絶縁されて貫通固
定されている。これらのリード端子は等間隔に配設され
るとともにそれぞれの金属容器内面からの距離を同一に
されている。 【効果】加速度に応動する部分が液体であり尚且つその
他の部品も密閉容器とリード端子だけであるため、構造
上特に高い精度を有する部分とか、機械的な可動部を設
ける必要は無い。そのため通常の取り扱いにおける衝撃
加速度程度で破損したり特性が変化することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】小形で取り扱いが容易で振動
の大きさ或いは傾斜角度に比例して変化する信号を出力
する加速度センサーおよび加速度検出装置を得る。
【0002】
【従来の技術】従来の加速度センサーとしては鋼球など
の振動子によって接点を開閉するものが知られている。
しかしながらこの様な加速度センサーでは信号出力はオ
ンかオフのどちらかでしかないために、振動の大きさが
一定の閾値以上かそれ未満かを知ることができるに過ぎ
ず、例えば地震の大きさに応じて表示や処理を変える必
要のある感震器を得ようとする場合においては振動に対
する感度の異なる複数の加速度センサーを多数用いる必
要があった。
【0003】これに対して振動の大きさを連続的に知る
ことのできる加速度センサーとしては圧電素子を使用し
たものや静電容量変化を検出するものがある。圧電素子
を使用したものは振動加速度に応じて撓むカンチレバー
などに圧電素子を配置して撓み量に応じて電圧を発生す
るものである。また静電容量を検出するものはカンチレ
バーの振動による動きによりその先端部と壁面との間の
静電容量の変化により振動の大きさを検出するものなど
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし圧電素子を用い
たものは発生する電荷が少ないために増幅器が不可欠で
あり、また加速度の変化量に応じて電圧を発生する構造
であるために傾斜した状態の様にセンサーに一定の加速
度が持続する状態を検出することはできない。静電容量
式のものは小形にした場合、必要とする静電容量を得る
ためには対向する電極間の距離を極めて高い精度で間隔
も小さく設定しなければならず、その小形化には困難を
伴なう。
【0005】さらにこれらのものは小形にするとカンチ
レバー先端部に設けた重錘部がわずかな質量にしかなら
ないために、信号を発生できるようにカンチレバーを充
分撓ませて感度を向上させようとするとカンチレバーの
剛性を抑制する必要がある。そのために取り扱い時に発
生する衝撃加速度が前記の剛性を容易に超えてしまいカ
ンチレバーが変形したり破損するなどして、特性変化や
故障を起こすと言う感度に対する耐負荷加速度の問題が
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の加速度セ
ンサーにおいては、一端を閉じた円筒形の金属容器とこ
の金属容器の開口部に当接する円板とで密閉容器を構成
し、この円板には複数の金属製リード端子が互いに絶縁
されて貫通固定され、さらにこのリード端子はほぼ等間
隔に配設されるとともに金属容器内面からの距離も全て
ほぼ同じにされ、密閉容器内には導電性液体が封入され
ていると共にこの導電性液体の量は正規姿勢において前
記各リード端子の少なくとも一部が液面上に位置する量
とされており、密閉容器が傾斜角度及び傾斜方向を変え
ることによって各リード端子と導電性液体との接触量が
変化して金属容器と各リード端子との間の抵抗値が変化
する事を特徴としている。
【0007】本発明によれば加速度に応動する部分が液
体であり尚且つその他の部品も密閉容器とリード端子だ
けであるため、構造上特に高い精度を有する部分とか、
剛性を抑制する必要は無く通常の取り扱いにおける衝撃
加速度程度で破損したり特性が変化することはない。
【0008】また本発明の加速度センサーは上記の加速
度センサーを2個有し、両加速度センサーをリード端子
の配置方向が所定の位置関係となる様に揃えて配設し、
両加速度センサーでホイートストンブリッジ回路を構成
するように各リード端子を接続することにより、導電性
液体の周囲温度の変化による抵抗変化に対する補償及び
感度の向上を行うことができる。
【0009】さらに本発明の加速度センサーは、両端を
閉じたほぼ円筒形の密閉容器に一つの主電極と複数の副
電極が互いに絶縁された状態で設けられ、この副電極は
ほぼ等間隔に配設されるとともに主電極との距離をそれ
ぞれほぼ同一にされ、密閉容器内には導電性液体が封入
されていると共にこの導電性液体の量は正規姿勢におい
て前記各電極の少なくとも一部が液面上に位置する量と
されており、密閉容器が傾斜角度及び傾斜方向を変える
ことによって各副電極と導電性液体との接触量が変化し
て主電極と各副電極との間の抵抗値が変化する加速度セ
ンサーであり、この加速度センサーを各電極の配置方向
を所定の位置関係となる様に揃えて2個配設し、両セン
サーがホイートストンブリッジ回路を構成するように各
副電極を接続したことを特徴としている。
【0010】さらにリード端子を4本配設することによ
り加速度のX方向及びY方向の成分を捉えることができ
る。
【0011】また本発明の加速度検出装置は、ホイート
ストンブリッジ回路と直列に固定抵抗を接続し、その直
列回路に電圧を印加した時、ホイートストンブリッジ回
路の両端部と固定抵抗の両端部との電圧の比率を測定す
ることで加速度センサーの導電性液体の温度検出を可能
にし、導電性液体などの温度変化による特性の変化に対
して補正を行うことができる。
【0012】さらにホイートストンブリッジ回路を構成
した加速度センサーと、この加速度センサーへの駆動用
電源を供給する電源供給部と、加速度センサーからの出
力信号を複数の方向に対応して検出する認識部と、加速
度センサーからの出力信号の初期状態での電位差を記憶
した上でのオフセット処理及び認識された信号に対して
導電性液体の周波数特性に基いた適切な処理を行う補正
部と、補正された複数の信号との合成信号を装置に印加
された加速度信号とする合成部とを設け、さらに加速度
センサー両端部と基準となる固定抵抗両端部との電圧の
比率を測定して温度情報を得る温度検出部を設けること
により、取り扱いが容易で加速度に対して正確な出力を
行う加速度検出装置を得ることができる。
【0013】また加速度センサーに電源供給部から矩形
波の如き交流電圧を印加することにより、加速度センサ
ーに使用される導電性液体の電気分解や液体の分極によ
る抵抗値の変化を避けるようにしたものである。而して
交流電圧の波形に同期して加速度センサーからの出力信
号を検出することにより、加速度センサーが構成する前
記ホイートストンブリッジ回路を交流電源で駆動するこ
とでセンサーからの出力信号が変調されていても信号処
理を容易にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
について説明する。図1は本発明の加速度センサー1の
縦断面図である。この加速度センサー1は一端を閉じた
円筒形の金属容器2とこの容器の開口端を閉じる金属製
の円板3とを有している。容器2と金属板3とは例えば
抵抗溶接の一種であるリングプロジェクション溶接によ
って固着されることにより密閉容器を構成しており、こ
の密閉容器の内部には容器やリード端子の材質に対する
腐食性が無い事等を考慮して選定された導電性液体4
が、所定量封入されている。この金属製の容器2及び金
属板3は加速度センサー1の主電極となる。
【0015】金属板3には複数の貫通孔3Aが等間隔に
穿たれている。実施例では図2の斜視図に示す様に貫通
孔3Aは4個所穿たれ、各々の貫通孔には副電極である
金属製のリード端子5A乃至5Dが等間隔で配設され
て、ガラスなどの電気絶縁性充填材6によって固着され
ている。なお、図示は省略するが4個の貫通孔3Aをま
とめた大きさの一つの貫通孔に対してガラスなどの充填
材により複数のリード端子を貫通固定しても良い。上記
リード端子5A乃至5Dは容器の内部に大きく突出して
おり、図1に示す正規姿勢において前記導電性液体4の
液面4Aよりも上方に先端が出る様に配置されている。
【0016】導電性液体4としては実施例では導電性を
持たないシクロヘキサノンを溶媒とし、電解質として硝
酸リチウムを溶解したものを使用している。例えば導電
性液体としてはこの他にも、それ自体が導電性を持った
液体やそれ自身では導電性を持たない溶媒に電解質を溶
解したものを使用することができる。その例としてはメ
チルアルコールやエチルアルコール、イソプロピルアル
コール、アセトンやシクロヘキサノン、エチルメチルケ
トン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなど、
及びこれらにヨウ化カリウムなどの添加剤を加えること
により導電性を調整したものが挙げられる。
【0017】この加速度センサー1は金属容器2又は金
属板3を一方の端子として各リード端子5A乃至5Dと
の抵抗値を検出することにより導電性液体4の液面4A
の傾斜方向及び傾斜角度を知ることができる。例えば矢
印Aで示す方向に加速度を受けた時には液面4Aは図1
の点線4Bで示すように傾斜する。このとき一方のリー
ド端子5Aは導電性液体4との接触部分が増加し、他方
の5Cは液体との接触部分が減少する。またこの場合、
リード端子5B及び5Dを結ぶ方向の加速度成分はない
ので、リード端子5B及び5Dは液面の傾斜の中心に位
置し液体との接触部分に実質的な変化は無く、液面が円
筒部内面と接触している範囲では導電性液体と密閉容器
との接触面積は変化しない。そのため主電極である容器
と副電極であるそれぞれのリード端子との間の抵抗値を
検出比較することにより液面の傾斜方向及び傾斜角度を
知ることができ、さらにこの液面の傾斜角度から加速度
の大きさを知ることができる。
【0018】次に感震器などとして使用するために加速
度センサー1を使った加速度検出装置の等価回路の例を
図3に示す。この加速度検出装置では容器2は後述する
ホイートストンブリッジ回路に対するブリッジ電源Vの
一端Aに接続されるとともに、導電性液体4を介してリ
ード端子5A乃至5Dと接続される。このブリッジ電源
Vは正弦波を発生する交流電源であり、正負の電流を交
互に加速度センサー1に印加する。ここで加速度センサ
ー1に接続する電源を正弦波としたのは導電性液体4の
直流電流による電気分解や液体の分極による抵抗値の変
化を避けるためであり、例えばこれに換えて実質的に電
気分解を起こさないような交流矩形波を印加しても良い
ことはもちろんである。
【0019】容器2とそれぞれのリード端子5A乃至5
Dとの間の導電性液体による抵抗部はR5A乃至R5D
で示す。各リード端子の他端はそれぞれ固定抵抗R1乃
至R4を介してブリッジ電源Vの他端Bに接続されるこ
とにより加速度センサー1と固定抵抗R1乃至R4で2
組のホイートストンブリッジ回路(以下単にブリッジ回
路と称する)が構成される。ここでリード端子5A及び
5Cを結ぶ仮想直線の方向を加速度センサー1に対する
X方向とし、それに直交するリード端子5B及び5Dを
結ぶ方向を同じくY方向とすると、一方のブリッジ回路
の中間点X1及びX2間での電圧変化を検出することで
X方向の液面傾斜角度を、また他方のブリッジ回路の中
間点Y1及びY2間での電圧変化を検出することでY方
向の液面傾斜角度を知ることができる。そしてここで得
られたX方向とY方向の傾斜を合成することにより液面
の実際の傾斜角度、つまり加速度検出装置に加えられた
加速度を得ることができる。実際には各ブリッジ回路の
中間点の電圧変化はブリッジ回路に印加される駆動電源
の交流変化と振動による変化とを重ね合わせた形で出力
されるために、測定された電圧を印加している電圧の変
化に合わせて処理するか、電圧を測定するタイミングを
駆動電源と同期させる必要があるがこの点については後
述する。
【0020】次にこの加速度検出装置による加速度の検
出について説明する。実際には加速度センサーにはブリ
ッジ電源Vから交流の正弦波や矩形波が印加されるが、
理解を容易にする為にブリッジ電源VからはAの側を+
電源、Bの側を接地とした直流の定電圧が印加されてい
るものとして説明する。加速度センサー1が正規姿勢に
有り且つ水平方向の加速度を受けていない状態ではリー
ド端子5A乃至5Dは同じように導電性液体4と接触し
ているので、リード端子5A乃至5Dと容器2との間の
抵抗部R5A乃至R5Dは実質的に等価の抵抗値とな
り、固定抵抗R1乃至R4の抵抗値を実質的に等しく揃
えておくことにより各ブリッジ回路の中間点X1,X
2,Y1ならびにY2の電位は同一の値となり、それぞ
れのブリッジ回路が有する各中間点間の電位差は零であ
る。
【0021】ここで例えば加速度センサー1が矢印Aの
方向に加速度を受けた場合には、リード端子5Aと液体
との接触量が増えるのでリード端子5Aと容器2との間
の抵抗値R5Aは低下して中間点X1の電源の他端Bに
対する電位はリード端子と液体との接触量にほぼ比例し
て上昇する。一方でリード端子5Cと液体との接触量は
減るので抵抗値R5Cは増加して中間点X2の電源の他
端Bに対する電位は低下する。このブリッジ回路の中間
点X1、X2間の電位差を検出することによって導電性
液体4の液面がX方向に対して傾斜したことが検出され
ると共にその傾斜角度が求められる。さらに中間点Y1
及びY2の電位差からY方向の傾斜角度を求めて、前記
X方向の傾斜角度と合成することにより液面の実際の傾
斜角度を求めることができ、この傾斜角度から加速度検
出装置が受けた加速度の大きさを知ることができる。ま
た両加速度の大きさからセンサーに加えられた加速度の
方向を知ることもできる。
【0022】この加速度センサーは液面の傾斜によるリ
ード端子と容器との抵抗の変化を検出するものであるか
ら、移動体の加速度及び減速度の検出はもちろん、上述
した様に地震のような比較的周波数の低い振動の検出
や、さらに加速度センサーが一方向に傾いていく場合の
ように加速度が交番的変化をしない場合や、一定角度に
傾斜したまま変化しない状態も確実に検出することがで
きる。また上述の説明では加速度センサーの初期姿勢を
副電極である各リード端子が同じ寸法液体に浸る正規姿
勢であることを前提に説明したが、信号の処理装置や判
定装置の側にオフセット機能を設けた場合には加速度の
発生していない初期の姿勢におけるX方向及びY方向の
電位差を基準とすることができるので、この場合は加速
度センサーや加速度検出装置の取付姿勢を厳密にする必
要が無くなるので取付作業が容易になる。
【0023】本発明の加速度センサーは前述の如き導電
性液体を使用しているが、これらの導電性液体は一般に
温度に対する抵抗値が変化するものであり、前述した回
路の様に温度による抵抗値変化の小さい固定抵抗と組み
合わせて使用すると周囲温度が変化することによって導
電性液体の抵抗値変化によって、液面の傾斜時にブリッ
ジ回路の中間点に生ずるべき電位差が変動してしまい、
液面の正確な傾斜角度の測定、つまり加速度センサーに
対する加速度または傾斜角度の測定ができなくなる可能
性がある。
【0024】このような不都合を防ぐ為には実質的に同
一の加速度センサーを2つ使用することによりブリッジ
回路の一方のみが温度により抵抗値を変化してしまうこ
とを防ぐと共に、装置からの出力を大きくすることがで
きる。この例について図4を参照して説明する。この加
速度検出装置の回路においては2つの加速度センサー1
と11が使用される。これらの加速度センサーはどちら
も前述した様に導電性液体を使用したものであり、その
構成はどちらも前述した例と同一である。
【0025】この加速度センサー1と11は副電極であ
るリード端子の配置方向を揃えて配設され、一方の加速
度センサー1の容器2をブリッジ電源Vの一方の端子A
に、また他方の加速度センサー11の容器12をブリッ
ジ電源Vの他方の端子Bに接続するとともに、各々のリ
ード端子同士が所定の組み合わせで接続されて2つのブ
リッジ回路を構成している。リード端子同士の接続の組
み合わせは、X軸上のもの同士とY軸上のもの同士と
し、さらに傾斜時には一方の抵抗値が上がると他方が下
がる組み合わせとしている。具体的には図5の配線図に
示すように加速度センサー1のリード端子5Aを加速度
センサー11のリード端子15Cに、またリード端子5
Cをリード端子15Aに接続している。また詳しい図示
は省略しているが、リード端子5B及びリード端子15
Bも対応するリード端子15D及び5Dと接続されるこ
とは図4を参照すれば明らかである。この例において矢
印Aで示すX軸方向に加速度が働くと、リード端子5A
及びリード端子15Aの側に液体2が偏るので抵抗R5
A、R15Aは減少し抵抗R5C及びR15Cは増加す
る。
【0026】加速度センサーを図4のような回路とした
場合、電源の他端Bに対するブリッジ回路の中間点X1
の電位は前述の固定抵抗を使用したものと比較して同じ
加速度でもほぼ2倍近くに上昇し、且つ中間点X2では
同様に電位が従来の2倍程度下がるため、加速度センサ
ーの実際の出力である電位差もまた前述のものと比較し
て2倍の変化量となる。そのため特に微小な加速度にお
いて電位の変化に基く出力電圧が大きくなり加速度の検
出がより確実になる。また加速度にY軸方向の成分が含
まれている場合には中間点Y1及びY2でもX1、X2
と同様の電位変化を起こすことは容易に理解できるとこ
ろである。
【0027】さらにこの加速度センサーの回路では同じ
構造の加速度センサーを使用しているので、抵抗部分が
同じ導電性液体であるから、周囲温度の変化に伴なって
導電性液体の固有抵抗が変化しても直列につながれた部
分、例えば抵抗R5AとR15Cが同様に抵抗変化を起
こすためにその中間点X1の電位に影響はない。また抵
抗変化を起こしても液面の傾斜によるR5AとR15A
の抵抗変化率は変わらないので中間点X1の電位変化も
変わらない。各ブリッジ回路の抵抗部R5A乃至R5
D、及びR15A乃至R15Dはすべてこのように変化
するため、周囲温度が変化してもブリッジ回路としての
特性は実質的に変化せず、つまり温度変化による検出値
への影響を補償することができる。
【0028】また本発明においてはブリッジ回路と直列
に固定抵抗を接続し、ブリッジ回路の電圧が印加される
両端部と固定抵抗の両端部との電圧の比率を測定・処理
することにより加速度センサーの導電性液体の温度を検
出することができる。この方法について図6の回路図を
参照しながら説明する。図6の回路は一部の記号を省略
しているが基本的には図4で示したものと同じ加速度セ
ンサーで同一のブリッジ回路を構成したものである。こ
の実施例の場合、2つのブリッジ回路の共通した主電極
である金属容器2と電気的に直列に温度検出用の基準抵
抗Rが接続されている。この基準抵抗Rはセンサー
の使用温度範囲での温度変化では抵抗値の変化は無視で
きる通常の固定抵抗であり、その抵抗値はブリッジ回路
の抵抗値よりも充分に小さく設定されている。例えば実
施例では両ブリッジ回路の合成抵抗が常温で約280k
Ωであるのに対して基準抵抗Rの抵抗値は10kΩと
されている。
【0029】この基準抵抗Rが通常の固定抵抗であり
使用温度範囲内では実質的に抵抗値が変化しないのに対
し、ブリッジ回路を構成する加速度センサーの導電性液
体は温度による抵抗値の変化が大きい。そこで導電性液
体の抵抗値を測定すれば導電性液体の温度つまり実質的
にセンサーの温度を測定することができる。この抵抗値
はブリッジ回路の電圧が印加される両端部の電圧と、実
質的に抵抗値の変化しない基準抵抗の両端部の電圧との
比較、つまり両電圧の比率から測定することができる。
【0030】この点について説明すると、例えば導電性
液体としてシクロヘキサノンに硝酸リチウムを溶解した
ものを使用した本実施例では、温度が上昇すると導電性
液体の抵抗値は低下する。そのため各抵抗部R5A乃至
R5D、及びR15A乃至R15Dの抵抗値は同様に低
下して、図6の回路上に示すDE間の合成抵抗値も低下
する。これに対して固定抵抗である基準抵抗Rはこの
加速度センサーの使用温度範囲では抵抗変化は事実上無
くCD間の抵抗値は一定と見なすことができる。なお加
速度センサーが傾斜してもDE間の合成抵抗値は変動す
るが、その変動値はわずかであり実使用範囲では無視す
ることができる。
【0031】温度変化によるこのようなDE間の抵抗変
化により、CE間に電圧をかけたときのCD間の電圧V
とDE間の電圧Vのとの比率が変動する。そのため
この比率を計測することで導電性液体の温度を知ること
ができる。さらにCE間に印加されている電圧値はVで
あることが予め判っている場合には、CD間の電圧を測
定すればDE間の電圧は自動的に決まるので、間接的に
上述した比率の測定をしたことになり導電性液体の温度
を事実上知ることができる。そのためこの場合には基準
抵抗Rの両端にかかる電圧V自体が導電性液体の温
度を示す信号となる。またDE間の電圧のみを測定する
場合も同様に扱うことができることは容易に理解でき
る。
【0032】例えば加速度センサーからの出力信号の後
述する補正処理においてこの温度情報を使用することに
より、導電性液体の温度による粘度や共振周波数の変化
に合わせて適切な信号処理を行うことができる。またセ
ンサーを取り付けた機器全体の温度が同様に変化してい
ると見なせるならば、この温度情報を機器自体の制御部
分に入力することにより機器全体に対して温度変化に応
じた制御を行うことができる。
【0033】次にこの加速度センサーを使った加速度検
出装置を地震波検出の為に使用する場合の信号処理方法
について説明する。地震波検出においては地震の主な振
動周波数である1〜5Hzを中心に10Hz程度までの
低い周波数の振動を確実に検出する必要がある。
【0034】ところで地震波を検出するための感震器は
都市ガスやプロパンガスのマイコンメータなどに組み込
まれて使用されることがあり、この場合使用温度範囲が
−30〜+80℃程度であるので、これに使われる加速
度センサーの導電性液体にはできるだけ温度による粘度
変化が少ないこと、特に低温時にも比較的粘性が低いこ
とが求められる。そのため導電性液体としてはメチルア
ルコールやエチルアルコール、アセトンのように粘性が
低い液体、及びこれらを溶媒として導電性を調整するた
めの添加剤を溶解したものを使用してもよい。実施例で
は前述した様に導電性を持たないシクロヘキサノンを溶
媒とし、電解質として硝酸リチウムを溶解したものを使
用している。これらの液体は凝固点が低く、上記使用温
度範囲でも液体の流動性を確保することができると共に
粘度変化が比較的少ないので、加速度センサーは安定し
た動作特性を得ることができる。
【0035】図1に示すように液体を使用した加速度セ
ンサーを振動検出に使用すると、可動部である液体と容
器とによって決まる共振周波数付近で導電性液体の動き
は大きくなる。しかし従来例として述べた鋼球などの振
動子によって接点を開閉するものや圧電式や静電容量式
のもの等の可動部が固体のセンサーにおいては共振を起
こした時に可動部の支持部や可動部と接触する部分が破
壊に至ることが多いのに比べて、図1に示したような本
発明の加速度センサーの場合は可動部が液体である為に
共振周波数における可動部の共振運動は固体のものと比
較して小さく破壊の心配は全く無い。この共振周波数は
液体の粘性及びセンサー容器の大きさやリード端子の寸
法などにより決まるが、容器の内径を10〜15mm程
度とした場合には前述の液体を使用すると共振周波数は
概ね10Hz前後の範囲に位置する。この共振周波数付
近の周波数領域では導電性液体の動きが大きくなるの
で、振動周波数に対する加速度センサーの出力特性(以
下周波数特性と言う)としては、出力電圧が他の周波数
の振動による出力電圧と比較して高いものとなる。その
結果、この加速度センサーを地震波検出のために使用し
た場合においては共振周波数付近では小さい加速度でも
大きな出力電圧を出すので、地震は検出において誤判定
を生ずると言う問題がある。
【0036】この周波数特性を図7に示す。加速度セン
サーの周波数特性は一定の加速度が印加された場合に図
7(A)の曲線Lの如く、その出力電圧は共振周波数
を中心としてその前後の周波数でも上昇する傾向が
みられる。ここでこの加速度センサーを地震検出のため
の感震器に使用する場合、この共振周波数が10Hz前
後に存在することが問題になる。
【0037】つまり地震波の周波数が主に10Hz以下
であるのに対して、人や物が当たったり自動車の通過や
工事現場からの振動等による生活振動による振動波は主
に10Hzを超える。しかし共振周波数fが10Hz
である場合にも、生活振動のうち10Hz前後やそれ以
下の特に低い周波数の部分においては加速度センサーの
感度が上がり、感震器としては誤動作を起こす可能性が
高くなる。また地震波についても周波数成分の高い側に
おいて感度が上がるので通常は特に問題とならない弱い
地震であっても振動の周波数成分が高いと大きな地震で
あると誤判断してしまう可能性がある。そのため地震波
全般に均一な感度を持ちなおかつ生活振動で誤動作を起
こさない様にするには加速度センサーの信号を補正処理
する必要がある。
【0038】そこで本実施例においては加速度センサー
からの出力を所定のサンプリング間隔で所定の回数計測
し、この間の値の平均値を加速度の値として評価してい
る。この方法によればサンプリング間隔(つまりサンプ
リング周波数)と1つの平均値を得るために加速度セン
サーからの値をサンプリングする回数を予め決めておく
ことにより、任意の振動周波数、例えば共振周波数に対
して検出回路の感度を実質的になくすことができる。ま
たこの処理により加速度センサーの共振周波数よりも低
い地震波の周波数成分ではセンサーからの出力の補正は
あまり行わず、任意の周波数に近づくにつれて順次その
補正量を大きくしていくことができるので、共振周波数
に向かっての加速度センサーからの出力の上昇分を相殺
することができ、図7(B)に曲線Lで示す如く共振
周波数fでの感度の上昇は補正される。こうして加速
度センサーの傾斜状態による検出信号はもちろん、長い
周期の振動から任意の周波数の振動による検出信号まで
の周波数領域において、同一加速度での加速度センサー
からの出力信号をほぼ均一になるように出力することが
できる。
【0039】この補正について図8乃至図12を参照し
て説明する。これらの例では理解を容易にするために振
動波形として正弦波を使って説明する。また加速度セン
サーが構成するブリッジ回路への駆動電源としては液体
の電気分解等を防ぐために交流矩形波を印加している。
この図8は補正前後の信号の出力比と振動周波数との関
係を示すものであり、図9は図8の曲線を説明するため
の各振動周波数における波形図である。また図10はこ
の補正処理を行う回路の一実施例をブロック図で示した
もの、図11はセンサーからの信号処理の流れを示す
図、図12はセンサーからの出力の取込み方を説明する
ための図である。
【0040】図10に示す回路はセンサー21とこのセ
ンサーからの信号を処理するためのマイクロコンピュー
タ(以下マイコンと称する)22を有している。本実施
例においてこのマイコン22は図11に示すうちの、電
源供給部41、認識部42、補正部43、合成部44及
び温度検出部45を機能として有している。なお、可能
ならばこれらの各機能の一部または全部をマイコンから
独立させて設けても良い。センサー21は図4に示した
加速度センサー1及び11と同様のブリッジ回路を有し
ている。マイコン22のセンサー21側にはセンサーの
X方向の出力端子X1,X2の電位差をアナログ信号か
らデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータ2
3、及びY方向の出力端子Y1,Y2の電位差をデジタ
ル信号に変換するA/Dコンバータ24が接続され、ま
た他方にはマイコン22からの出力信号をデジタル信号
からアナログ信号に変換するためのD/Aコンバータ2
5が接続されている。
【0041】続いてこの回路の動作について説明する。
まず電源を入れると安定化回路26により前述のマイコ
ン、A/Dコンバータ等の各部に駆動用の電流が通電さ
れると共に、基準電圧回路27が駆動される。この基準
電圧回路27はセンサー21に基準電圧Vref2を、
またA/Dコンバータ23、24に基準電圧Vref
を加えている。本実施例ではセンサー21への駆動用電
圧を供給する電源供給部41として、マイコン22から
センサー21のブリッジ回路を駆動する為の交流矩形波
が出力され、この矩形波は波形調整回路28により振幅
等を調整され、温度検出のための基準抵抗30を経てセ
ンサー21に入力される。
【0042】こうして電流を供給されるとセンサー21
のブリッジ回路の中間電極からセンサー内の導電性液体
の電極に対する液面の傾斜角度に対応した電位差の信号
がマイコン22の認識部42へと出力される。このとき
センサー21から出力される信号は、ブリッジ回路駆動
用の矩形波が変調されたものとなる。これを図12で説
明する。センサー駆動用の電源供給部41から矩形波5
2が印加されている場合、波形51に示すような加速度
をセンサー21に加えると、センサーのブリッジ回路か
らは加速度に応じて変調された信号出力53が出力され
る。この段階では出力信号53は所謂アナログ信号であ
るが、A/Dコンバータ23または24によってデジタ
ル信号に変換される。
【0043】このA/D変換された信号はマイコン22
の認識部42によってサンプリング及び蓄積される。こ
こで元の信号出力53がセンサーの駆動電源である矩形
波52に同期して極性を変えているので、サンプリング
のタイミングを矩形波の周期と無関係にするとデータの
極性の変化がセンサーの駆動電源によるものか振動波形
によるものなのかの判定作業が必要となりデータの処理
が複雑になる。
【0044】そこで本実施例では認識部42は矩形波5
2の周期と同期して信号出力53の出力をサンプリング
している。また矩形波52の立ち上がり部分では電圧が
オーバーシュートして矩形波及び信号出力の電圧が不安
定になる可能性があるので、実施例においては矩形波の
電圧が安定する立ちあがり部分の僅かに所定時間後の部
分にサンプリングのタイミングを同期させている。こう
して認識部42では加速度波形51に相似の曲線54に
沿ったデータP、P、P・・・Pn−1、P
らなるデータ系列Pが得られる。図12では理解を容易
にする為に加速度波形51の周期に対して矩形波52の
周期があまり高くないもので説明しているので各データ
間の間隔が開いているが、矩形波52の周波数、つまり
サンプリング周波数を充分高くしてサンプリング数を増
やすことでデータ系列Pは加速度波形51に相似の曲線
54に近似することになり、より正確な波形の情報を得
ることができる。
【0045】ここでセンサー21が振動を受けておらず
且つ正規姿勢であればブリッジ回路の中間電極に電位差
は発生しないが、センサーの取付誤差などにより傾斜し
ている場合などには振動を受けない状態であっても傾斜
による電位差が発生するので振動の正確な検出に影響が
生ずる。そこで本実施例においてはセンサー21からの
出力をマイコン22の認識部42で認識し、所定時間例
えば電源投入後1秒間のマイコン22の補正部43によ
ってセンサーが取付誤差の分だけ傾斜した状態を正規姿
勢とみなすようにオフセットした出力信号を認識記憶す
る。その後のセンサーの傾斜または振動時における補正
部43によるオフセット処理は、この記憶されたオフセ
ット出力信号に基いて行われる。
【0046】オフセット信号認識記憶後において、補正
部43は認識部42によって所定時間毎にサンプリング
された信号に対して前記のオフセット処理はもとより所
定の補正処理を行うものであり、ここでは説明の便宜
上、認識部42によるサンプリング周波数を100Hz
とし且つ1データを得るためのサンプリングの回数を1
0回とする例で説明する。マイコン22の電源供給部4
1からはセンサーを駆動する為の矩形波が出力される
が、この例においては前述した理由で矩形波のプラス出
力側に同期してサンプリングを行なう為に矩形波の周波
数もサンプリング周波数と同じく100Hz(0.01
秒周期)とされる。この矩形波によるセンサー21の出
力端子X1,X2の電位差およびY1,Y2の電位差が
それぞれA/Dコンバータ23、24でデジタル信号に
変換されてマイコン22に入力される。マイコン22で
は認識部42によって、前述のセンサーから入力された
信号を矩形波に同期してサンプリングする。このサンプ
リングを所定の回数、この例では10回蓄積することに
より、実質的に0.1秒間に亘るセンサーからの値が得
られる。
【0047】ここでX方向の出力端子X1,X2の場合
で説明すると、例えばセンサーに加えられる加速度周波
数が1Hzの正弦波である場合、図9(A)に示す振動
波形A1の振幅データはA/Dコンバータ23、24を
通してマイコン22に入力され、認識部42によってサ
ンプリングされる。このデータのサンプリングは矩形波
と同期したタイミング、つまり0.01秒毎に繰り返さ
れ、データd〜d までの0.09秒間、次のデー
タd11を取り込む直前までの時間を考慮して実質的に
0.1秒間に亘って行われて、正弦波である振動波形の
周期1秒間に対して1/10周期分のデータがとりこま
れる。こうしてサンプリングされた10回の値を補正部
43によって計算した平均値dX1を出力する。
【0048】次にさらに認識部42は0.01秒後のデ
ータd11を取り込むと共に前回の計測における最初の
サンプリングデータdを捨てて、今度はデータd
までの平均値dX2を補正部43によって計算し
先に出力された平均値dX1の0.01秒後の値として
出力する。
【0049】この補正処理方法においては図9(A)に
示した様に振動波形A1に対する補正後のデータdX1
は平均するデータのうちの最後に入力されるd10の後
に出力され、またその後に続くdX2以降のデータに関
しても同様のタイミングで出力される。そのためこの補
正後のデータは波形A2のように計測を始めた時点から
考えると計測時間分の遅れを生ずることになる。しかし
実施例の場合でその遅れ時間は約0.1秒であり、感震
器などに使用する場合に設定される誤判定防止のための
計測時間などを考慮すると、この程度の遅れは実用上問
題にはならない。
【0050】このように実際には補正後のデータは時間
的な遅れを生じるが、この補正後のデータによる波形A
2と元のデータの波形A1とを直接比較しやすいよう
に、図9(B)に各補正値をサンプリングした時間帯の
中間位置にプロットし直して時間軸を繰り上げたものを
示し、以下この図の如く時間軸を繰り上げたものとして
説明する。なお、以下の説明で示す図9(C)及び
(D)も同様に時間軸について繰り上げたものを示して
いる。
【0051】こうしてマイコン22から繰り返される出
力をA/Dコンバータ25で変換することにより補正さ
れた波形A2が得られる。なおここで示す波形A2は元
の振動波形A1に対して連続的に繰り返されている補正
処理の任意の部分を示したものである。加速度検出装置
としてはこの出力波形A2をそのまま制御装置等に入力
しても良いし、例えばこの出力波形A2を図示しないフ
ィルタで滑らかな波形とし、さらに必要ならばアンプ2
9によって所定の電圧に増幅することにより与えられた
振動波に対してより忠実なこの感震器の評価用出力を得
ることができる。またD/Aコンバータ25はラダー抵
抗等によって代用することもできる。この出力波形を判
定装置などに入力して振動の大きさや種類を判定して都
市ガス等の電磁弁を操作する制御装置などを駆動させる
こともできるが、ここでアナログ出力は必ずしも必要は
なく直接マイコン22により電磁弁などの制御対象機器
へと信号を出力して適宜の処理を施す様にしてもよい。
【0052】前述のようにして得られる補正後のデータ
は図9(B)に示す場合のように測定対象の周波数の低
い領域で振動周期に対する計測時間幅の比率が小さい場
合には、計測時間内での波形の変動が比較的穏やかなた
めにデータに対する補正はほとんどかからない。そのた
め加速度センサーからの出力に対する補正後の出力比率
(以下出力比と言う)は図8の曲線Lに示す様に高
く、図9(B)に示す様に補正後の波形A2は補正前の
波形A1とほぼ一致する。
【0053】これに対して加速度周波数が5Hzの場合
の振動波形は図9(C)の波形B1に示すように振動周
期が0.2秒であり、計測時間幅である0.1秒間はこ
の振動周期の1/2となる。このときの平均値は上述し
た1Hzの場合と同様に計算することにより元の波形の
約0.64倍となりB2のような波形となる。さらに加
速度周波数が10Hzの場合の振動波形では図9(D)
のC1に示す様に振動周期は0.1秒となり、計測時間
幅と振動波形の1周期が同期する。そのためサンプリン
グデータの平均値C2は常に零となる。
【0054】なお、この補正方法ではサンプリング周波
数と振動周波数が一致した場合、サンプリングのタイミ
ングによって振動波形のピーク時だけを取り込んだり、
逆に零になる部分だけを取り込んでしまう可能性があ
る。しかしながら可動子として液体を使用した加速度セ
ンサーにおいては、高い周波数の振動に対しては液体は
その粘性により充分に追従できずセンサーの出力が低下
する周波数特性を有している。この周波数特性は容器の
内径や液体の種類によって若干違うが概ね40〜50H
zを超えるとセンサーからの出力はほぼ零になるため、
このような加速度センサーを使用する本発明においては
問題にならない。つまり実際のサンプリング処理は分解
能などを考慮して100Hz以上で行われるので、サン
プリング周波数と振動周波数が一致する時点ではセンサ
ーからの出力は零であり、当然補正後の出力も零とな
る。また感震器に使用される場合にもこのように高い周
波数の振動は生活振動であり検出する必要が無い。
【0055】実施例において実際にはこの前述の平均値
は出力する前にマイコン22の有する合成部44によっ
てY方向の平均値と合成処理される。この合成処理はX
方向の平均とdとY方向の平均値dをそれぞれ2乗
して足したものの平方根を求めるものである。こうして
マイコン22からの出力は、360°全方向に対する振
動の大きさと振動の波形を示す信号として出力される。
もちろん必要ならばXYそれぞれの信号を合成しないま
まに制御装置などへ出力する様にしても良い。
【0056】上述の補正による出力比の変動を図8に示
す。出力比は前述した様に振動周期に対する計測時間幅
の比率によって変化するが、これは計測時間幅が一定で
ある場合には出力比と振動周波数との関係に置き換える
事ができる。例えば1周期の波長が計測時間幅と一致す
る振動周波数を同期周波数fと規定すると、図8に曲
線Lで示す様に振動周波数が同期周波数fよりも充
分に低い場合には出力比は高く、振動周波数が同期周波
数fに近づくにつれて減少する。そして振動周波数が
同期周波数fと一致するところで出力比は一旦零とな
る。さらに振動周波数が高くなると出力比は再び上昇す
るが、計測時間中に含まれる1周期分は事実上相殺され
るために、1周期に満たない部分の積算値のみを計測時
間で割ることとなる。つまり継続時間の一部を全体で割
ることになるため、その最大値は0.2余りに留まり、
さらに振動周波数が高くなるのにつれ再び減少して同期
周波数fの2倍となる所で再び零になる。
【0057】このように出力比は振動周波数が同期周波
数fの整数倍となる所で零になりながら増減を繰り返
すと共に、振動周波数が高くなるほどに増加時の最大値
は下がっていく。こうして周波数の高い振動に対しては
補正後の信号出力を低くすることができる。この補正に
より本発明の様に加速度センサーが測定領域付近に共振
周波数を有し出力が上昇する場合にも、共振周波数付近
での出力の上昇を抑えることができる。さらに感震器と
して使用する場合には、地震による振動よりも高い周波
数の振動による出力が抑えられるので、生活振動などに
よる誤動作を防ぐことができる。
【0058】例えばセンサー出力の周波数特性に応じた
補正方法としては上述した方法の他にも、周波数特性を
予め補正処理回路に記憶させた上で、入力された振動の
周波数成分を分析して各周波数ごとに補正をかけて出力
する方法としても良い。
【0059】この共振周波数は容器の大きさを変えたり
液体の粘度を変える事により若干調整することができる
が、導電性液体の粘度は前述した理由から事実上共振周
波数を変えるほどには上げることができない。また容器
の大きさを変える場合も共振周波数を地震波の周波数の
下限である1Hz以下にしようとすると容器の内径を1
00mm以上にする必要があるので小形の加速度センサー
を求める場合には現実的ではないとともに、共振周波数
の前後の周波数成分についても感度が上昇するため地震
波全般に亘って均一な特性とすることができない。また
内径を小さくする場合も容器とリード端子との距離が必
要以上に小さくなると表面張力の影響などが出てくるた
めおのずと限界がある。例えば実施例で示した導電性液
体としてシクロヘキサノンに硝酸リチウムを溶解したも
のを使用したものでは、容器の内面の直径は約6mmと
され共振周波数は14Hz程度に設定される。
【0060】さらに実施例では、温度特性に応じて出力
補正を行うためにセンサー21の電圧が印加される側の
端部と直列に固定抵抗を基準抵抗30として接続し、こ
の基準抵抗30の両端部の電圧がA/Dコンバータ31
を介してマイコン22に入力され温度検出部45によっ
て測定されている。ここで温度によって抵抗変化をする
のは導電性液体を持つセンサー21であるが、基準抵抗
とセンサーとを直列につないだ回路全体に印加される電
圧は予め決まっているので、温度検出部45は本センサ
ーの使用温度範囲内においてはほとんど抵抗値の変化し
ない固定抵抗である基準抵抗の両端にかかる電圧の変化
を測定することによって、センサー21の電圧変化を推
定することができる。こうして温度検出部45によって
求められた電圧値からセンサー21の抵抗値、つまりセ
ンサー内の導電性液体の温度が判るので、この電圧値を
温度情報として出力したり、前記補正部43に入力する
ことによって導電性液体の温度特性に応じた出力補正を
行うことができる。
【0061】なお上述した補正部による補正処理の説明
では理解を容易にするためにセンサー駆動用の交流矩形
波の周期とサンプリング回数の関係を10Hzが同期周
波数fとなるもので説明したが、この同期周波数f
はこれに限定されること無く任意の周波数に設定するこ
とができる。例えば前述した共振周波数が14Hzとな
る加速度センサーでは、共振周波数である14Hzより
やや高い16Hzが同期周波数fとなるように、サン
プリング周波数を128Hz、サンプル数を8としてい
る。この様に設定したことにより、もともと出力が比較
的平坦な低周波領域では加速度センサーからの出力が不
必要に補正されることはなく、またセンサー出力が高く
なる共振周波数に向かって徐々に出力比を下げることに
よりセンサー出力の共振による変動分を相殺でき、広い
周波数の振動に対してほぼ平坦な出力特性を得ることが
できる。また振動周波数が共振周波数を超えると急激に
補正後の出力が下がり、前述した様に計測時間比が1と
なる16Hzで出力は零となり、さらにそれ以上の領域
でも補正後の出力はあまり上がらないが感震器としては
検出の必要のない生活振動による周波数範囲なので問題
はない。
【0062】前述の説明においては単純な正弦波を使っ
て説明したが、実際の地震波は異なる周波数の振動波が
合成されたものである。この場合には上述の補正をおこ
なうことで、加速度センサーの共振周波数による波形の
乱れをなくすと共にセンサーからの信号に含まれる高周
波成分のノイズを抑え、本来の地震波に対して、より忠
実な出力波形を再現することができる。この様に信号を
処理することで振動周波数の分析が容易になり、振動加
速度の大きさと振動周波数に合わせて制御装置による処
理方法を変えることなどが可能になる。
【0063】また実施例においては地震波の周波数領域
及びそれよりも高い周波数領域の生活振動に至るまでほ
ぼ平坦な出力特性となるようにした補正方法について述
べたが、地震波以外の周波数の振動を始めから検出しな
い様にするのであれば平坦な出力特性を持つ部分を地震
波の周波数に絞り込んで8〜10Hzで出力が零になる
様にサンプリング周波数及びサンプリング数を設定して
も良いことは言うまでもない。
【0064】また実施例では加速度センサーとして主電
極となる金属製の密閉容器に副電極となる複数のリード
端子を貫通固定したものを例に述べたが、この他にも例
えば図13に示す様に、金属容器またはガラス等の電気
絶縁性材料からなる密閉容器に主電極となるリード端子
を中心に副電極となる複数のリード端子を配設したもの
であっても良い。この加速度センサー61はガラス製の
密閉容器62の内部に導電性液体63が封入されてお
り、密閉容器62にはその中心に主電極64が設けられ
ていると共に、副電極65A乃至65Dが等間隔で且つ
主電極との距離がそれぞれ同一になる様に配設されてい
る。この加速度センサー61においては傾斜や加速度に
よって液面が傾くと、中央に位置する主電極64に対す
る液位は変わらず副電極65A乃至65Dに対する液位
が変化するので、主電極と各副電極との間の抵抗値の変
化を検出することで液面の傾斜角度を知ることができ
る。またこの加速度センサー61によって前述した実施
例と同様のブリッジ回路を構成することができることは
言うまでも無い。
【0065】この加速度センサー61によれば密閉容器
が電気絶縁物なので、表面張力の影響の出ない範囲で副
電極と容器との距離を短くすることができ、結果として
副電極を中心から離すことができるので液面傾斜時の副
電極に対する液位の変化を大きくすることができ、加速
度や傾斜に対するセンサーの出力を大きくする事ができ
る。
【0066】
【発明の効果】本発明の加速度センサーによれば導電性
液体を使用したことにより小形で衝撃加速度に強く取り
扱いが容易なセンサーとすることができ、さらに加速度
や傾斜の大きさに比例した信号を得ることができる。ま
た取付誤差の分だけ傾斜した状態をオフセット処理によ
り除去できるので、部品点数が少なく単純な構造であり
ながら全方向の加速度を確実に検出することができる。
【0067】またこの加速度センサーを加速度検出装置
に使用する際に2個使用して両センサーがブリッジ回路
を構成するように各リード端子を接続することにより、
センサーからの出力電圧を2倍にすると共に導電性液体
の温度による抵抗変化の影響を無くして周囲温度の変化
による加速度検出装置の誤判断、誤動作を防止すること
ができる。
【0068】また加速度検出装置のブリッジ回路と直列
に固定抵抗を接続し、ブリッジ回路の電圧が印加される
両端部と固定抵抗の両端部との電圧の比率を測定するこ
とで加速度センサーの導電性液体の温度検出をして、セ
ンサー出力の導電性液体などの温度特性に応じた補正等
を行うことができる。
【0069】さらに加速度センサーには電源供給部から
矩形波のような交流電圧を印加することにより、加速度
センサーに使用される導電性液体の電気分解や液体の分
極による抵抗値の変化を避けることができる。さらに交
流電圧の波形に同期して加速度センサーからの出力信号
を検出することにより、加速度センサーが構成するブリ
ッジ回路を交流電源で駆動することでセンサーからの出
力信号が変調されていても信号処理を容易にすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加速度センサーの一実施例を示す縦断
面図
【図2】図1に示す加速度センサーのリード端子の位置
関係を示すための斜視図
【図3】図1の加速度センサーによってブリッジ回路を
構成した実施例
【図4】加速度センサーによってブリッジ回路を構成し
た他の実施例
【図5】図4の回路を説明するための略図
【図6】温度検出回路を付加した回路図
【図7】加速度センサーの周波数特性を示す図
【図8】補正前後の信号の出力比と振動周波数との関係
を示す図
【図9】図8の曲線を説明するための各振動周波数にお
ける波形図
【図10】加速度センサーからの出力を補正処理する回
路をブロック図で示した一実施例
【図11】センサーからの信号処理の流れを示すブロッ
ク図
【図12】センサーからの出力の取込み方を説明するた
めの波形図
【図13】本発明の加速度センサーの他の実施例を示す
斜視図
【符号の説明】
1,11,61:加速度センサー 2,12:容器(主電極) 3:金属板(主電極) 4:導電性液体 5A,5B,5C,5D,15A,15B,15C,1
5D:リード端子(副電極) 21:センサー 22:マイコン 23,24:A/Dコンバータ 30,R:基準抵抗 41:電源供給部 42:認識部 43:補正部 44:合成部 45:温度検出部 62:密閉容器 63:導電性液体 64:主電極 65A,65B,65C,65D:副電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺西 敏 名古屋市南区宝生町4丁目30番地 株式会 社生方製作所内 (72)発明者 戸田 孝史 名古屋市南区宝生町4丁目30番地 株式会 社生方製作所内 (72)発明者 小関 秀樹 名古屋市南区宝生町4丁目30番地 株式会 社生方製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を閉じた円筒形の金属容器と、この
    金属容器の開口部に当接固着することにより密閉容器を
    構成する円板と、この円板には複数の金属製リード端子
    が互いに絶縁されて貫通固定され、さらにこのリード端
    子は等間隔に配設されるとともにそれぞれの金属容器内
    面からの距離を同一にされ、密閉容器内には導電性液体
    が封入されていると共にこの導電性液体の量は正規姿勢
    において前記各リード端子の少なくとも一部が液面上に
    位置する量とされており、密閉容器が傾斜角度及び傾斜
    方向を変えることによって各リード端子と導電性液体と
    の接触量が変化して金属容器と各リード端子との間の抵
    抗値が変化する事を特徴とする加速度センサー。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加速度センサーを2個
    有し、この2個の加速度センサーはリード端子の配置方
    向を所定の位置関係となる様に揃えて配設され、両セン
    サーがホイートストンブリッジ回路を構成するように各
    リード端子を接続したことを特徴とする加速度センサ
    ー。
  3. 【請求項3】 リード端子が4本配設されていることを
    特徴とする請求項1に記載の加速度センサー。
  4. 【請求項4】 両端を閉じたほぼ円筒形の密閉容器を有
    し、この密閉容器には一つの主電極と複数の副電極が互
    いに絶縁された状態で設けられ、さらにこの副電極は等
    間隔に配設されるとともに主電極との距離をそれぞれ同
    一にされ、密閉容器内には導電性液体が封入されている
    と共にこの導電性液体の量は正規姿勢において前記各電
    極の少なくとも一部が液面上に位置する量とされてお
    り、密閉容器が傾斜角度及び傾斜方向を変えることによ
    って各副電極と導電性液体との接触量が変化して主電極
    と各副電極との間の抵抗値が変化する加速度センサーで
    あり、この加速度センサーを各電極の配置方向を所定の
    位置関係となる様に揃えて2個配設し、両センサーがホ
    イートストンブリッジ回路を構成するように各副電極を
    接続したことを特徴とする加速度センサー。
  5. 【請求項5】 それぞれの加速度センサーは副電極を4
    本有していることを特徴とする請求項4に記載の加速度
    センサー。
  6. 【請求項6】 ホイートストンブリッジ回路と直列に固
    定抵抗を接続し、ホイートストンブリッジ回路の電圧が
    印加される両端部と固定抵抗の両端部との電圧の比率を
    測定することにより加速度センサーの導電性液体の温度
    を検出できるようにしたことを特徴とする請求項2乃至
    5のいずれか1項に記載の加速度センサー。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至6のいずれか1項に記載の
    加速度センサーと、この加速度センサーへの駆動用電源
    を供給する電源供給部と、加速度センサーからの出力信
    号を複数の方向に対応して検出する認識部と、加速度セ
    ンサーからの出力信号の初期状態での電位差を記憶した
    上でのオフセット処理及び認識された信号に対して導電
    性液体の周波数特性に基いた適切な処理を行う補正部と
    を設けたことを特徴とする加速度検出装置。
  8. 【請求項8】 補正された複数の信号を合成して装置に
    印加された加速度の大きさを示す出力信号とする合成部
    とを設けたことを特徴とする請求項7に記載の加速度検
    出装置。
  9. 【請求項9】 加速度センサー両端部と基準となる固定
    抵抗両端部との電圧の比率を測定して温度情報を得る温
    度検出部を設け、この温度情報に基いて補正部によって
    適切な信号処理を行うことを特徴とする請求項7または
    8に記載の加速度検出装置。
  10. 【請求項10】 加速度センサーには電源供給部から交
    流電圧が印加されることを特徴とする請求項7乃至9の
    いずれか1項に記載の加速度検出装置。
  11. 【請求項11】 交流電圧は矩形波であることを特徴と
    する請求項10に記載の加速度検出装置。
  12. 【請求項12】 認識部は交流電圧の波形に同期して加
    速度センサーからの出力信号を検出することを特徴とす
    る請求項10または11に記載の加速度検出装置。
JP11129280A 1999-05-10 1999-05-10 加速度センサー及び加速度検出装置 Pending JP2000321298A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11129280A JP2000321298A (ja) 1999-05-10 1999-05-10 加速度センサー及び加速度検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11129280A JP2000321298A (ja) 1999-05-10 1999-05-10 加速度センサー及び加速度検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000321298A true JP2000321298A (ja) 2000-11-24

Family

ID=15005689

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11129280A Pending JP2000321298A (ja) 1999-05-10 1999-05-10 加速度センサー及び加速度検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000321298A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8677822B2 (en) Angular velocity detection circuit, angular velocity detection apparatus, and failure determination system
US7287429B2 (en) Capacitive acceleration sensor system
JPS61176865A (ja) 容量差検知器
JP2010286368A (ja) 物理量検出装置並びに物理量検出装置の制御方法、異常診断システム及び異常診断方法
JP4843855B2 (ja) 角速度センサ
US7292021B2 (en) Anomaly detector for vibratory angular rate sensor
US20040196617A1 (en) Capacitance-sensing vibratory gyro and method for detecting change in capacitance
US5637798A (en) Circuit arrangement for evaluating an acceleration sensor signal
JP2019060794A (ja) 物理量測定装置、電子機器及び移動体
Miyazaki et al. A 0.1 DEG/H Module-Level Silicon Mems Rate Integrating Gyroscope Using Virtually Rotated Donut-Mass Structure and Demonstration of the Earth's Rotation Detection
JP2000009475A (ja) 角速度検出装置
JP2001013160A (ja) 加速度応動素子及び加速度センサー
US6786094B2 (en) Process of making an acceleration detecting element
JP2006329634A (ja) 角速度検出装置
EP0647831A1 (en) Driving and detecting circuit of a vibrator
JP2000321298A (ja) 加速度センサー及び加速度検出装置
JP2000329784A (ja) 加速度センサー及び加速度検出装置
KR100415076B1 (ko) 각속도 검출 방법 및 진동 자이로스코프
JPH09218040A (ja) 角速度センサの自己診断方法
JP2005315805A (ja) センサシステム
JP2998248B2 (ja) 角速度センサ装置
JP2001004431A (ja) 容量式変位センサ
JPH06147901A (ja) 圧電振動ジャイロ
JP2005274457A (ja) 加速度センサシステム
JPH07225137A (ja) 静電容量センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060905