JP2000321037A - 表面欠陥定量評価方法及び装置 - Google Patents

表面欠陥定量評価方法及び装置

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JP2000321037A
JP2000321037A JP11134564A JP13456499A JP2000321037A JP 2000321037 A JP2000321037 A JP 2000321037A JP 11134564 A JP11134564 A JP 11134564A JP 13456499 A JP13456499 A JP 13456499A JP 2000321037 A JP2000321037 A JP 2000321037A
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Soji Nagata
壮司 永田
Keiko Watai
圭子 渡井
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂成形品の表面欠陥を定量的に評価でき、
かつ、その評価値を検査員の評価値と一致させ得る表面
欠陥定量評価技術を提供する。 【解決手段】 センサヘッド100でバンパー面上のス
トライプ画像をローアングルで撮像してパソコン300
に取り込む。取り込んだストライプ画像(原画像)を二
値化処理して二値画像を取得する。そして、二値画像を
全行分横方向にFFT処理して二つの特徴量(パワース
ペクトルのピーク値、ピーク値を1として基準化したと
きのFFT結果のオーバーオール値)を抽出するととも
に、二値画像をフィルタ処理して得られる画像に対して
全行分の各ストライプ幅を求めてもう一つの特徴量(標
準偏差と平均値の比)を抽出する。そして、得られた三
つの特徴量に基づいてパンパー面の波打ちランク(表面
欠陥の評価値)を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のバンパー
などの樹脂成形品の表面に出来る、いわゆる波打ち状態
と呼ばれる欠陥を定量的に評価することができる表面欠
陥定量評価方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のバンパーなどの樹脂成形品は、
製造時の条件によって、部品の表面にいわゆる波打ち状
態と呼ばれる欠陥(以下、ここでは「波打ち欠陥」とい
う)が生じることがある。このような波打ち欠陥は、製
品の見映えを悪くするため、通常、塗装前の検査工程に
おいて、そのチェックを行うようにしている。
【0003】例えば、バンパー表面の波打ち欠陥の評価
は、従来、一般に、バンパー面に蛍光灯の光を当て、人
間(検査員)の目によるランク判定(例えば、5段階評
価)、すなわち、人間による官能評価によって行ってい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の検査方法にあっては、人間(検査員)による
官能評価であるため、どうしても検査員による評価結果
に大きなバラツキが生じやすい。特に、バンパーなどの
樹脂成形品は、塗装前の段階(上記のように、通常、こ
の段階で表面欠陥の検査が行われる)では、部品の表面
に光沢がなく、反射光による部品表面の波打ち欠陥があ
まり目立たず、非常に見づらいため、波打ち欠陥の評価
に際しては、高度の熟練を要するとともに、検査員によ
るバラツキが大きくなりがちである。
【0005】なお、特開平10−300446号公報に
は、ストライプパターンをローアングルでバンパー面に
投影し、そのストライプパターンをCCDカメラで撮像
することによって、バンパー面の波打ち欠陥をストライ
プ画像の歪みとして捉える技術が開示されている。例え
ば、波打ち欠陥がない場合には、図10(A)に示すよ
うなストライプ画像が得られ、また、波打ち欠陥がある
場合には、図10(B)に示すようなストライプ画像が
得られる。しかし、この公報には、得られたストライプ
画像から最も人間(検査員)の評価と相関が取れている
評価を定量的に求めるためのロジック(波打ち欠陥定量
評価ロジック)が記載されておらず、実用上の利便性に
は一定の限界がある。
【0006】本発明は、上記の課題に着目してなされた
ものであり、樹脂成形品の表面、特に表面光沢の低い被
検査面の表面欠陥(特に波打ち欠陥)を定量的に評価す
ることができ、しかもその評価結果を人間による評価と
一致させることができる表面欠陥定量評価方法及び装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の手段によって達成される。
【0008】(1)本発明に係る表面欠陥定量評価方法
は、被検査面と光軸とのなす角が所定の小さい角度とな
るように被検査面上に所定のストライプパターンを投影
し、そのストライプパターンを正反射方向から撮像する
工程と、撮像されたストライプパターンの画像を解析し
て、所定の特徴量を抽出する工程と、抽出された特徴量
に基づいて、所定の評価式により、被検査面の表面欠陥
の評価値を算出する工程とを有することを特徴とする。
【0009】(2)前記特徴量は、ストライプパターン
の画像を二値化処理して得られる二値画像を全行分横方
向に高速フーリエ変換して得られるパワースペクトルの
ピーク値である第1特徴量と、前記ピーク値を1として
基準化したときの前記高速フーリエ変換の結果のオーバ
ーオール値である第2特徴量と、前記二値画像の全行分
の各ストライプ幅の平均値を1として基準化したときの
バラツキ(標準偏差)の値である第3特徴量とからな
る。
【0010】(3)本発明に係る表面欠陥定量評価方法
は、被検査面と光軸とのなす角が所定の小さい角度とな
るように被検査面上に所定のストライプパターンを投影
し、そのストライプパターンを正反射方向から撮像する
工程と、撮像されたストライプパターンの画像を二値化
処理してストライプパターンの二値画像を取得する工程
と、得られた二値画像を全行分横方向に高速フーリエ変
換してそのパワースペクトルを求め、前記パワースペク
トルのピーク値である第1特徴量及び前記ピーク値を1
として基準化したときの前記高速フーリエ変換の結果の
オーバーオール値である第2特徴量を求める工程と、得
られた二値画像をフィルタ処理して得られた画像に対し
て全行分の各ストライプ幅を求め、得られた各ストライ
プ幅の標準偏差と平均値を算出し、その平均値を1とし
て基準化したときのバラツキ(標準偏差)の値である第
3特徴量を求める工程と、前記第1特徴量、前記第2特
徴量及び前記第3特徴量に基づいて、所定の評価式によ
り、被検査面の表面欠陥の評価値を算出する工程とを有
することを特徴とする。
【0011】(4)前記被検査面は、樹脂成形品の表面
であり、前記表面欠陥は、波打ち欠陥である。
【0012】(5)本発明に係る表面欠陥定量評価装置
は、被検査面と光軸とのなす角が所定の小さい角度とな
るように被検査面上に所定のストライプパターンを投影
する照明手段と、前記照明手段によって被検査面上に投
影されたストライプパターンを正反射方向から撮像する
撮像手段と、前記撮像手段によって撮像されたストライ
プパターンの画像を二値化処理して、ストライプパター
ンの二値画像を取得する二値化処理手段と、前記二値化
処理手段によって二値化処理された二値画像を全行分横
方向に高速フーリエ変換してそのパワースペクトルを求
め、前記パワースペクトルのピーク値である第1特徴量
及び前記ピーク値を1として基準化したときの前記高速
フーリエ変換の結果のオーバーオール値である第2特徴
量を求めるFFT解析手段と、前記二値化処理手段によ
って二値化処理された二値画像をフィルタ処理して得ら
れた画像に対して全行分の各ストライプ幅を求め、得ら
れた各ストライプ幅の標準偏差と平均値を算出し、その
平均値を1として基準化したときのバラツキ(標準偏
差)の値である第3特徴量を求めるストライプ幅解析手
段と、前記FFT解析手段によって得られた前記第1特
徴量及び前記第2特徴量並びに前記ストライプ幅解析手
段によって得られた前記第3特徴量に基づいて、所定の
評価式により、被検査面の表面欠陥の評価値を算出する
算出手段とを有することを特徴とする。
【0013】(6)前記被検査面は、樹脂成形品の表面
であり、前記表面欠陥は、波打ち欠陥である。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、被検査面(例えば、樹
脂成形品の表面)上に投影されたストライプパターンの
画像を解析して特徴量を抽出し、抽出された特徴量に基
づいて被検査面の表面欠陥(例えば、波打ち欠陥)の評
価値を算出するので、人間の官能評価によることなく、
短時間で、被検査面の表面欠陥を定量的に評価すること
ができる(表面欠陥の評価の定量化)。
【0015】その際、特徴量として、ストライプパター
ンの画像を二値化処理して得られる二値画像を全行分横
方向に高速フーリエ変換して得られるパワースペクトル
のピーク値(第1特徴量)、該ピーク値を1として基準
化したときの前記高速フーリエ変換の結果のオーバーオ
ール値(第2特徴量)及び前記二値画像の全行分のスト
ライプ幅の平均値を1として基準化したときのバラツキ
(標準偏差)の値(第3特徴量)を考慮する場合には、
人間(検査員)による評価との一致度(重相関係数)が
高い評価結果を得ることができ、人間による官能評価に
取って代わることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を使って、本発明の実
施の形態を説明する。なお、ここでは、被測定面とし
て、樹脂成形品のうち、特に自動車のバンパーの表面を
例にとり、そのバンパー面の波打ち欠陥の定量評価を行
う場合について説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施の形態に係る表面
欠陥定量評価装置のシステム構成図である。
【0018】この装置は、大別して、センサヘッド10
0と、電源ボックス200と、パソコン300とから構
成されている。
【0019】センサヘッド100は、検査員による持運
びが可能な小型軽量の可搬型センサヘッドであって、バ
ンパー面(被検査面)と光軸とのなす角が所定の小さい
角度となるようにバンパー面上に所定のストライプパタ
ーンを投影し、そのストライプパターンを正反射方向か
ら撮像する機能を有している。
【0020】図2は、このセンサヘッド100の構成図
である。
【0021】このセンサヘッド100は、ケーシング1
01内に、光軸103を基準として配列した光学系とし
て、順に、外部に配置された光源(図示せず)から光フ
ァイバー105を介して伝搬された光を発射するライト
ガイド107と、ライトガイド107から発射、拡散さ
れた光を面状のストライプパターン(例えば、縦方向の
黒色のストライプを横方向に等間隔で施して白色と黒色
の各ストライプに同じ幅を持たせたもの)の光(ストラ
イプ光)に変換するストライプパターン形成器109
と、ストライプパターン形成器109からのストライプ
光を次のルーペの方向に反射させる反射鏡(例えば、ア
ルミ表面鏡)111と、ストライプパターンが光学的に
実際よりも遠くに存在するようにするためのルーペ11
3と、ルーペ113を通過したストライプ光をバンパー
面1の方向に反射させる反射鏡(例えば、アルミ表面
鏡)115と、バンパー面1からの正反射光を次のCC
Dカメラの方向に反射させる反射鏡(例えば、アルミ表
面鏡)117と、バンパー面1上に投影されたストライ
プパターンを正反射方向から撮像するCCDカメラ11
9とを有している。
【0022】ここでは、CCDカメラ119は、センサ
ヘッド100の小型軽量化を図るため、CCD素子のみ
で構成されており、CCDカメラの本体は電源ボックス
200に配置されている。また、CCDカメラ119
は、光学的に遠くにあるストライプパターンを撮像でき
るよう、遠方にピントが合わされている。
【0023】また、センサヘッド100の底面には、こ
のセンサヘッド100をバンパー面1に対して所定の位
置(と姿勢)にセットするための複数の脚部121が設
けられている。すなわち、検査員がセンサヘッド100
を手に持って脚部121をバンパー面1に当接させるこ
とで、センサヘッド100はバンパー面1に対して所定
の位置(と姿勢)にセットされる。
【0024】センサヘッド100の上記光学系は、セン
サヘッド100がセットされた状態においてバンパー面
1と光軸103とのなす角が、波打ち欠陥の測定を可能
とする範囲内で最適な所定の小さい角度(例えば、10
°)となるように構成されている。すなわち、ここで
は、バンパー面1に対して10°の傾き角度でストライ
プパターンが投影されるようになっている。
【0025】電源ボックス200には、図示しないが、
電源のほか、光源の本体やCCDカメラ119の本体な
どが収納されており、センサヘッド100とは、光ファ
イバー105やビデオケーブル123を介して接続され
ている。したがって、センサヘッド100内のライトガ
イド107から発射される光は、電源ボックス200内
の光源から光ファイバー105を介してライトガイド1
07に伝搬され、また、CCDカメラ(CCD素子)1
19で撮像されたストライプパターンのアナログ画像信
号は、ビデオケーブル123を介して電源ボックス20
0内のCCDカメラ本体に送られる。
【0026】パソコン300は、電源ボックス200の
動作を制御するほか、センサヘッド100内のCCDカ
メラ119で撮像したバンパー面1上のストライプパタ
ーンの画像データを取り込み、ストライプ画像(ストラ
イプパターンの画像)の解析を行うことで、後述する三
つの特徴量を抽出し、得られた三つの特徴量に基づいて
バンパー面1の波打ちランクを判定し、表示するととも
に、取り込んだ画像や中間処理された画像(例えば、二
値画像、フィルタ処理後の画像)を保存する機能を有し
ている。
【0027】図3は、このパソコン300の内部構成を
示すブロック図である。
【0028】このパソコン300は、機能的に見て、検
査員による指示などを入力するための操作部(例えば、
キーボードやマウスなど)301と、画像データや判定
結果などを画面に表示する表示部(例えば、ディスプレ
イ)303と、本装置全体を総合的に制御する制御部
(例えば、CPU)305と、取り込んだ画像データや
中間処理された画像データ(例えば、二値画像、フィル
タ処理後の画像)を一時保存する画像記憶用メモリ30
7と、プログラムなどを記憶するROM309と、設定
された各種パラメータなどを記憶するRAM311と、
電源ボックス200内のCCDカメラ本体と通信可能な
ビデオインタフェース313と、電源ボックス200内
の電源や光源本体などと通信可能なインタフェース31
5と、取り込んだストライプパターンの画像データ(原
画像)を二値化処理したりフィルタ処理する画像処理部
317と、二値化処理された二値画像を全行分横方向に
高速フーリエ変換(FFT)して所定の二つの特徴量を
抽出するFFT解析部319と、二値化処理された二値
画像をフィルタ処理して得られた画像に対して全行分の
各ストライプ幅を求めて所定の一つの特徴量を抽出する
ストライプ幅解析部321と、各解析部319,321
で得られたストライプ画像の三つの特徴量に基づいてパ
ンパー面1の波打ちランク(表面欠陥の評価値)を判定
する波打ちランク判定部323とを有している。
【0029】以下、図4〜図6を参照して、FFT解析
部319、ストライプ幅解析部321及び波打ちランク
判定部323における各処理について、より詳細に説明
する。ここでは、解析の対象となるストライプ画像(原
画像)を二値化処理して得られる二値画像のサイズが、
例えば、図4に示すように、縦方向に400行(画
素)、横方向に512(=29 )画素である場合を例に
とって説明する。
【0030】まず、FFT解析部319における処理を
説明する。
【0031】FFT解析部319では、取得した二値画
像に対して、各行ごとに順次横方向にFFT処理を行っ
て、各行ごとのパワースペクトルを求め、最終的に、各
行ごとのパワースペクトルを加算して画像全体のパワー
スペクトルを求める。FFT処理は、周知の適当なFF
Tアルゴリズム(例えば、時間間引きFFTアルゴリズ
ムなど)を使って実行される。時間間引きFFTアルゴ
リズムを使用する場合には、計算すべき系列の長さ(デ
ータ数)N(=512=29 )を偶数と奇数によって二
つに分けるため、長さがN/2(=256=28 )の二
つの系列のDFT(離散フーリエ変換)計算問題に帰着
し、必要な計算量が低減される。
【0032】このようなFFT処理によって得られる画
像全体のパワースペクトルの例は、図5(A)と図6
(A)に示すとおりである。図5(A)は、図5(B)
に示すような波打ち欠陥がないストライプ画像(図10
(A)も参照)に対するFFT処理結果であり、図6
(A)は、図6(B)に示すような波打ち欠陥があるス
トライプ画像(図10(B)も参照)に対するFFT処
理結果である。
【0033】そして、上記のFFT処理結果(パワース
ペクトル)をもとに、ストライプ画像の特徴量として、
次の二つの特徴量を抽出する。第1の特徴量は、上記の
FFT処理によって得られた画像全体のパワースペクト
ルのピーク値(最大値)であり(特徴量A)、第2の特
徴量は、そのピーク値を1として基準化したときのFF
T結果のオーバーオール値(総和)である(特徴量
B)。例えば、第1特徴量である前記ピーク値(特徴量
A)は、図5(A)のパワースペクトルにおいては、約
13500であり、図6(A)のパワースペクトルにお
いては、約6500である。また、第2特徴量である前
記オーバーオール値(特徴量B)は、図6(A)のパワ
ースペクトルを例にとると、ピーク値(仮に6500と
する)を1にして基準化したとき、すなわち、ピーク値
(6500)を1にし、かつ、他のすべてのP値を1/
6500倍して換算したときに、基準化(換算)後のす
べてのP値(1とされたピーク値を含む)の総和とな
る。
【0034】次に、ストライプ幅解析部321における
処理を説明する。
【0035】ストライプ幅解析部321では、取得した
二値画像をフィルタ処理して得られた画像に対して、各
行ごとに順次横方向の白黒の各ストライプ幅(図4の例
では、L1 〜L10)の長さ(画素数)を求め、全行分の
各ストライプ幅が求まると、得られたすべて(n個)の
ストライプ幅(x1 ,x2 ,…,xn )のバラツキを解析
して標準偏差σと平均値xを算出し、その標準偏差σを
平均値xで割った値σ/xを第3特徴量として求める
(特徴量C)。すなわち、第3特徴量である標準偏差σ
と平均値xの比の値σ/x(特徴量C)は、平均値xを
1として基準化したときのバラツキ(標準偏差)を示し
ている。
【0036】次に、波打ちランク判定部323における
処理を説明する。
【0037】波打ちランク判定部323では、FFT解
析部319によって得られた特徴量A及び特徴量B並び
にストライプ幅解析部321によって得られた特徴量C
に基づいて、下記の評価式により、 波打ちランク(評価予測値)=a×特徴量A+b×特徴
量B+c×特徴量C+d ここで、a,b,c,dは定数 パンパー面1の波打ち欠陥の評価値(波打ちランク)を
算出する。波打ちランクは、図9に示すように、0〜5
の範囲の数値である。ただし、特徴量B>20又は特徴
量C>0.5の場合には、上記評価式による値にかかわ
らず、波打ちランクは5とする。なお、従来の検査員に
よる評価値(波打ちランク)は、1又は2がOK品、4
又は5がNG品、3は人間による判断品とされている。
【0038】図7は、以上のように構成された本装置の
動作を示すフローチャートである。
【0039】センサヘッド100がバンパー面1にセッ
トされ、電源スイッチがオンされて本装置が立ち上がる
と、パソコン300は、まず、ステップS1で、センサ
ヘッド100内のCCDカメラ119で現在撮像してい
るバンパー面1上のストライプパターンの画像(ストラ
イプ画像)を取り込み、リアルタイムで表示部(ディス
プレイ)303に表示する。
【0040】そして、ステップS2で、再処理モードに
設定されているかどうか判断する。再処理モードに設定
されている場合には(S2:YES)、画像記憶用メモ
リ307の所定領域に保存されている画像(二値画像、
フィルタ処理後の画像など)を呼び出して(S3)、ス
テップS6に進み、再処理モードに設定されていない場
合には(S2:NO)、ステップS4に進む。なお、こ
こで、再処理モードとは、保存した画像の再検証などで
使用されるモードであり、このモードを選択することに
より、二値画像やフィルタ処理後の画像の確認を行うこ
とができる。
【0041】ステップS4では、測定開始スイッチがオ
ンされているかどうか、すなわち、測定を開始するかど
うか判断する。測定を開始しない場合には(S4:N
O)、ステップS1に戻り、測定を開始する場合には
(S4:YES)、センサヘッド100内のCCDカメ
ラ119で撮像したバンパー面1上のストライプ画像を
取り込んで(S5)、ステップS6に進む。
【0042】そして、ステップS6では、画像の解析を
行って三つの特徴量A,B,Cの抽出を行う。
【0043】図8は、その画像解析処理(特徴量抽出処
理)の内容を示すフローチャートである。
【0044】まず、ステップS21では、取り込んだ
(S5)又は呼び出した(S3)画像(原画像)を、画
像記憶用メモリ307の所定領域に一時保存する。そし
て、ステップS22では、画像処理部317で、その原
画像を二値化処理して二値画像を取得する。
【0045】その後におけるステップS23〜ステップ
S27の処理とステップS28〜ステップS31の処理
は、並列処理であり、これら二つの並行した処理は同期
させられてそれぞれ実行される。
【0046】すなわち、一方では、FFT解析部319
で、まず、ステップS22で得られた二値画像に対し
て、FFT処理を可能とするために横方向のデータ数
(画素数)が2のべき乗の有限個となるように画像の切
出しを行い(S23)、切り出された画像に対して、そ
のデータの両端を滑らかにするため、例えば、ハニング
ウィンドウ処理を行う(S24)。そして、ウィンドウ
処理後の画像に対して、前述した方法でFFT処理を行
って、画像全体のパワースペクトルを求める(S2
5)。そして、得られたパワースペクトルをもとに、前
述した方法で、パワースペクトルのピーク値(特徴量
A)を求めた後(S26)、そのピーク値を1として基
準化したときのFFT結果のオーバーオール値(特徴量
B)を求める(S27)(以上、図4〜図6参照)。
【0047】また、他方では、ストライプ幅解析部32
1で、まず、ステップS22で得られた二値画像に対し
て、ノイズを除去するために、フィルタ処理を行う(S
28)。そして、フィルタ処理後の画像に対して、前述
した方法で、全行分の各ストライプ幅を求める(S2
9)。そして、得られたすべて(n個)のストライプ幅
のバラツキを解析して標準偏差σと平均値xを算出した
後(S30)、その標準偏差σを平均値xで割った値σ
/x(特徴量C)、すなわち、基準化したバラツキ(標
準偏差)を求める(S31)(以上、図4参照)。
【0048】そして、ステップS27の処理とステップ
S31の処理の終了を待って、ステップS7に進む。
【0049】そして、ステップS7では、波打ちランク
判定部323で、ステップS6においてFFT解析部3
19で得られた特徴量A及び特徴量B並びにストライプ
幅解析部321で得られた特徴量Cに基づいて、前述し
た評価式により、パンパー面1の波打ちランクを判定す
る。波打ちランクは、前述のように、1〜5の範囲の数
値であり、特徴量B>20又は特徴量C>0.5の場合
には、評価式による値にかかわらず、波打ちランクを5
とする。
【0050】そして、ステップS8では、ステップS7
における判定結果(波打ちランク)を表示部(ディスプ
レイ)303に表示する。
【0051】そして、ステップS9では、リセットスイ
ッチがオンされているかどうか、すなわち、リセットす
るかどうか判断する。リセットする場合には(S9:Y
ES)、ステップS1に戻り、リセットしない場合には
(S9:NO)、ステップS10に進む。
【0052】そして、ステップS10では、検査員の指
示により当該画像を保存するかどうか判断する。画像を
保存する場合には(S10:YES)、当該画像を画像
記憶用メモリ307の所定領域に保存して(S11)、
ステップS8に戻り、画像を保存しない場合には(S1
0:NO)、直ちにステップS8に戻る。すなわち、リ
セットされるまで、当該画像に対する判定結果(波打ち
ランク)の表示が継続してなされる。
【0053】図9は、本装置による評価値と検査員によ
る評価値を対比する形でプロットした図である。なお、
ここでは、人間の評価を推定する装置としての本装置の
精度の検証を行うために、20個の被検査面(パンバー
面1)のおのおのに対して、検査員による評価値を横軸
に、本装置による評価値を縦軸にしてプロットしてあ
る。
【0054】図9に示すように、同一のバンパー面1に
対する本装置による評価値(波打ちランク)と検査員に
よる評価値(波打ちランク)とは非常に良く一致してい
る。すなわち、この場合、両者の一致の度合を表す重相
関係数Rを計算してみると、R=0.954となり、一
致度がかなり高いことを示している。また、自由度調整
済み寄与率、自由度調整済み重相関係数を計算してみる
と、それぞれ、0.871、0.93となり、やはり高い
一致度を示している。
【0055】したがって、本実施の形態によれば、セン
サヘッド100でバンパー面1上のストライプ画像をロ
ーアングルで撮像してパソコン300に取り込み、取り
込んだストライプ画像(原画像)を二値化処理して二値
画像を取得した後、その二値画像を全行分横方向にFF
T処理して二つの特徴量(パワースペクトルのピーク
値、ピーク値を1として基準化したときのFFT結果の
オーバーオール値)を抽出するとともに、その二値画像
をフィルタ処理して得られる画像に対して全行分の各ス
トライプ幅を求めてもう一つの特徴量(標準偏差と平均
値の比)を抽出し、得られた三つの特徴量に基づいてパ
ンパー面1の波打ちランク(表面欠陥の評価値)を判定
するようにしたので、検査員による評価との一致の度合
として高い値(0.954)の重相関係数を得ることが
でき、本手法によって人間による官能評価に取って代わ
ることができる。
【0056】また、パソコン300による処理であるた
め、測定を開始してから波打ちランクを判定するまでの
時間が1〜2秒で済み、人間の官能評価によることな
く、極めて短時間に、パンパー面1の波打ち欠陥を定量
的に評価することができ、非常に便利である。
【0057】なお、本実施の形態では、パンパー面1を
例にとって説明したが、これに限定されるわけではな
く、本発明の方法と装置は、樹脂成形品一般について適
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る表面欠陥定量評
価装置のシステム構成図である。
【図2】 図1に示すセンサヘッドの構成図である。
【図3】 図1に示すパソコンの内部構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】 与えられた画像に対するFFT解析及びスト
ライプ幅解析の説明に供する図である。
【図5】 波打ち欠陥無し画像とこれに対するFFT解
析によって得られるパワースペクトルの一例を示す図で
ある。
【図6】 波打ち欠陥有り画像とこれに対するFFT解
析によって得られるパワースペクトルの一例を示す図で
ある。
【図7】 図1に示す装置の動作を示すフローチャート
である。
【図8】 図7の画像解析処理の内容を示すフローチャ
ートである。
【図9】 図1に示す装置による評価値と検査員による
評価値を対比する形でプロットした図である。
【図10】 波打ち欠陥無し画像と波打ち欠陥有り画像
の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…パンパー面(被検査面)、100…センサヘッド、
107…ライトガイド(照明手段)、109…ストライ
プパターン形成器(照明手段)、111,115,11
7…アルミ表面鏡、113…ルーペ、119…CCDカ
メラ(撮像手段)、200…電源ボックス、300…パ
ソコン、317…画像処理部(二値化処理手段)、31
9…FFT解析部(FFT解析手段)、321…ストラ
イプ幅解析部(ストライプ幅解析手段)、323…波打
ちランク判定部(算出手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA46 AA61 BB13 CC11 DD03 FF04 HH05 JJ03 JJ16 JJ26 LL12 LL28 QQ04 QQ23 QQ24 QQ26 QQ27 QQ31 TT03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査面と光軸とのなす角が所定の小さ
    い角度となるように被検査面上に所定のストライプパタ
    ーンを投影し、そのストライプパターンを正反射方向か
    ら撮像する工程と、 撮像されたストライプパターンの画像を解析して、所定
    の特徴量を抽出する工程と、 抽出された特徴量に基づいて、所定の評価式により、被
    検査面の表面欠陥の評価値を算出する工程と、 を有することを特徴とする表面欠陥定量評価方法。
  2. 【請求項2】 前記特徴量は、ストライプパターンの画
    像を二値化処理して得られる二値画像を全行分横方向に
    高速フーリエ変換して得られるパワースペクトルのピー
    ク値である第1特徴量と、前記ピーク値を1として基準
    化したときの前記高速フーリエ変換の結果のオーバーオ
    ール値である第2特徴量と、前記二値画像の全行分の各
    ストライプ幅の平均値を1として基準化したときのバラ
    ツキの値である第3特徴量とからなることを特徴とする
    請求項1記載の表面欠陥定量評価方法。
  3. 【請求項3】 被検査面と光軸とのなす角が所定の小さ
    い角度となるように被検査面上に所定のストライプパタ
    ーンを投影し、そのストライプパターンを正反射方向か
    ら撮像する工程と、 撮像されたストライプパターンの画像を二値化処理して
    ストライプパターンの二値画像を取得する工程と、 得られた二値画像を全行分横方向に高速フーリエ変換し
    てそのパワースペクトルを求め、前記パワースペクトル
    のピーク値である第1特徴量及び前記ピーク値を1とし
    て基準化したときの前記高速フーリエ変換の結果のオー
    バーオール値である第2特徴量を求める工程と、 得られた二値画像をフィルタ処理して得られた画像に対
    して全行分の各ストライプ幅を求め、得られた各ストラ
    イプ幅の標準偏差と平均値を算出し、その平均値を1と
    して基準化したときのバラツキの値である第3特徴量を
    求める工程と、 前記第1特徴量、前記第2特徴量及び前記第3特徴量に
    基づいて、所定の評価式により、被検査面の表面欠陥の
    評価値を算出する工程と、 を有することを特徴とする表面欠陥定量評価方法。
  4. 【請求項4】 前記被検査面は、樹脂成形品の表面であ
    り、前記表面欠陥は、波打ち欠陥であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか一に記載の表面欠陥定量評価
    方法。
  5. 【請求項5】 被検査面と光軸とのなす角が所定の小さ
    い角度となるように被検査面上に所定のストライプパタ
    ーンを投影する照明手段と、 前記照明手段によって被検査面上に投影されたストライ
    プパターンを正反射方向から撮像する撮像手段と、 前記撮像手段によって撮像されたストライプパターンの
    画像を二値化処理して、ストライプパターンの二値画像
    を取得する二値化処理手段と、 前記二値化処理手段によって二値化処理された二値画像
    を全行分横方向に高速フーリエ変換してそのパワースペ
    クトルを求め、前記パワースペクトルのピーク値である
    第1特徴量及び前記ピーク値を1として基準化したとき
    の前記高速フーリエ変換の結果のオーバーオール値であ
    る第2特徴量を求めるFFT解析手段と、 前記二値化処理手段によって二値化処理された二値画像
    をフィルタ処理して得られた画像に対して全行分の各ス
    トライプ幅を求め、得られた各ストライプ幅の標準偏差
    と平均値を算出し、その平均値を1として基準化したと
    きのバラツキの値である第3特徴量を求めるストライプ
    幅解析手段と、 前記FFT解析手段によって得られた前記第1特徴量及
    び前記第2特徴量並びに前記ストライプ幅解析手段によ
    って得られた前記第3特徴量に基づいて、所定の評価式
    により、被検査面の表面欠陥の評価値を算出する算出手
    段と、 を有することを特徴とする表面欠陥定量評価装置。
  6. 【請求項6】 前記被検査面は、樹脂成形品の表面であ
    り、前記表面欠陥は、波打ち欠陥であることを特徴とす
    る請求項5記載の表面欠陥定量評価装置。
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