JP2000320443A - 運動変換装置 - Google Patents

運動変換装置

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JP2000320443A
JP2000320443A JP11367672A JP36767299A JP2000320443A JP 2000320443 A JP2000320443 A JP 2000320443A JP 11367672 A JP11367672 A JP 11367672A JP 36767299 A JP36767299 A JP 36767299A JP 2000320443 A JP2000320443 A JP 2000320443A
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oscillating
blade
swing
conversion device
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JP11367672A
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English (en)
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Takeshi Yanagisawa
健 柳沢
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SOZOAN KK
Original Assignee
SOZOAN KK
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Publication date
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D33/00Non-positive-displacement pumps with other than pure rotation, e.g. of oscillating type
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 さらなる薄型化、高能率化、低コスト化、及
び出力能力やサイズ等の仕様にかかる多様化が容易なこ
と。 【解決手段】 第1の方向Xとその第1の方向Xに直交
する第2の方向Yによって規定される特定平面16内に
設けられた支持部材19と、特定平面16に直交する第
3の方向Zへ延びるように支持部材19によって片持ち
に支持されることで、特定平面16に平行な方向につい
て自由端部側が根元部21a側よりも大きく振れるよう
に設けられ、流体の流れを案内するように振れ方向に交
差する第1面21f及び第2面21rを備える揺動翼2
1と、揺動翼21が揺動運動されるように、支持部材1
9を介して根元部12aの揺動運動を案内する揺動案内
手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は運動変換装置に関
し、一層詳細には機械運動を流体運動に変換する送風機
やポンプ等、或いは、流体運動を機械運動に変換するこ
とを介してエネルギを取り出す風力発電や波力発電等に
応用される運動変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運動変換装置としては、例えば、プロペ
ラ状の羽根車を、軸心を中心にモータで回転させ、空気
流を発生させる軸流式の送風機がある。これはターボ形
の送風機の一種である。この送風機は、別言すれば、滑
らかな周回運動の一種である回転運動を流体の流れの運
動に変換する装置ということができる。また、反対に流
体の流れの運動を回転運動に変換する装置としては、例
えば、空気流(風)を受けて軸心を中心に回転する羽根
車の回転力を最終的に電力エネルギに変換する風力発電
装置がある。また、対象となる流体を上記の空気(気
体)に代えて水(液体)にすれば、送風機に対応するの
はポンプであり、風力発電装置に対応するのは水力発電
装置になる。
【0003】上記の回転運動と流体の流れの運動との変
換装置を、広義に考えれば、固体部材の運動エネルギ
(機械運動)と流体の流れの運動エネルギ(流体運動)
とを変換するものと定義できる。機械運動と流体運動の
変換装置としては、従来から、上記のような軸心を中心
に回転する自転運動を用いるものの他に、シリンダとピ
ストンを用いたシリンダ装置のように往復運動を用いる
ものがある。これは容積形の変換装置ということにな
る。往復運動を用いる場合は、高い圧力の流体の流れを
発生したり、高い圧力の流体の流れから大きな力を得る
ことが可能である。反面、往復運動を用いる場合は、比
較的低圧で大容量の流体にかかるエネルギの変換につい
ては効率的でなく、振動が大きくなり易い。このため、
例えば、室内の空調や換気、冷却用等の送風機として
は、従来から軸流式を含むターボ形の送風機が利用され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
機械運動と流体運動の変換装置(運動変換装置)では、
さらなる薄型化、高性能化、及び低コスト化が難しく、
出力能力やサイズ等の仕様の多様化にかかる要求に好適
に対応できないという課題があった。例えば、従来の軸
流式の送風機では、構造が簡単で効率的に送風できると
いう特徴を有するが、羽根車を回転させる回転軸心に直
列にモータが連結されている。このため、薄型化には限
界があった。また、送風機が取り付けられる開口の中央
部がモータによって遮蔽される形となり、開口の全面を
均一且つ効率的に利用することができず、所定面積での
送風量の効率化には限界があった。また、羽根車の形状
によって送風機の全体形状が限定的に規定されてしま
い、サイズや形状等の多様化に対する自由度が低かっ
た。従って、仕様を容易に多様化したいという要求に好
適に対応できなかった。
【0005】そこで、本発明の目的は、さらなる薄型
化、高能率化、低コスト化、及び出力能力やサイズ等の
仕様にかかる多様化が容易な運動変換装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、本発明の運
動変換装置は、第1の方向と該第1の方向に直交する第
2の方向によって規定される特定平面内に設けられた支
持部材と、前記特定平面に直交する第3の方向へ延びる
ように前記支持部材によって片持ちに支持されること
で、前記特定平面に平行な方向について自由端部側が根
元部側よりも大きく振れるように設けられ、流体の流れ
を案内するように振れ方向に交差する第1面及び第2面
を備える揺動翼と、該揺動翼が揺動運動されるように、
前記支持部材を介して前記根元部の揺動運動を案内する
揺動案内手段とを具備する。
【0007】また、前記揺動翼の剛性が、自由端部側で
ある先端部側よりも根元部側ほど高いことで、揺動翼が
好適にしなり、根元部に対して先端部側の振れを好適に
拡大でき、効率良く機械運動と流体運動の変換ができ
る。
【0008】また、前記揺動翼が、前記特定平面内に設
けられた支持部材上に複数、平行に配されていること
で、直線運動を介する機械運動と流体運動の変換効果を
効率良く増大できる。また、前記揺動翼が、前記特定平
面内に設けられた支持部材上に複数、各方向に平行に対
称性を備えてマトリクス状に配されていることで、円軌
跡に沿う運動を介する機械運動と流体運動の変換効果を
効率良く増大できる。
【0009】また、前記複数の揺動翼が、前記特定平面
に平行に設けられ、流体が前記第3の方向へ流れるよう
に開口を備える基体に支持されていることで、流体が流
入する方向と流体が流れ去る方向を一致させることがで
き、流体の流れにかかる抵抗を抑え、機械運動と流体運
動の変換効率を好適に向上できる。
【0010】また、前記特定平面に平行に設けられ、流
体が前記第3の方向へ流れるように開口を備える基体で
ある枠体においてリブ状に架け渡された形態の架橋部上
に、前記複数の揺動翼が一体的に成形されて支持される
ことで、前記枠体を単位にユニット化されて成る揺動翼
ユニットを備えることで、高い汎用性が生じ、変換効率
が良好な機械運動と流体運動の変換装置を容易に低コス
トで提供できる。
【0011】また、前記揺動翼ユニットが、複数、対称
性を備えてマトリクス状に配されていることで、揺動翼
ユニットの組み合わせによって、機械運動と流体運動の
変換能力の増大、及び形状の制限等の仕様にかかる多様
化に好適に対応でき、所望の性能を有する機械運動と流
体運動の変換装置を容易に提供できる。
【0012】また、第1の方向と該第1の方向に直交す
る第2の方向によって規定される特定平面内に設けられ
た支持部材と、前記特定平面に直交する第3の方向へ延
びるように前記支持部材によって片持ちに支持されるこ
とで、前記特定平面に平行な方向について自由端部側が
根元部側よりも大きく振れるように設けられ、流体の流
れを案内するように振れ方向に交差する第1面及び第2
面を備える揺動翼と、該揺動翼が揺動運動されるよう
に、前記支持部材を介して前記根元部の揺動運動を案内
する揺動案内手段とを具備する運動変換装置のサブユニ
ットを、流体の流れ方向に重ねて多段に配したことで、
より高圧な流体の流れを発生したり、より高圧な流体の
流れを受けて大きな駆動力(エネルギ)を出力できる。
また、前記運動変換装置のサブユニットが、前記特定平
面に平行に設けられ流体が前記第3の方向へ流れるよう
に開口を備える支持部材である枠体においてリブ状に架
け渡された形態の架橋部上に、前記複数の揺動翼が一体
的に成形されて支持されることで、前記枠体を単位にユ
ニット化されて成る揺動翼ユニットを備えることで、大
型の運動変換装置において、より高圧な流体の流れを発
生したり、より高圧な流体の流れを受けて大きな駆動力
(エネルギ)を好適に出力できる。
【0013】また、前記揺動案内手段が、前記揺動翼が
前記特定平面に平行な一方向について直線的に揺動する
ように案内する直動ガイドであることで、揺動方向に案
内面が直交するように配された揺動翼について、機械運
動と流体運動の変換を好適に行うことができる。
【0014】また、前記揺動案内手段が、前記揺動翼が
自転しない旋回運動をするように、前記特定平面に平行
な面内で2次元運動をさせる2次元運動機構であること
で、揺動翼の揺動運動を好適に得ることができ、機械運
動と流体運動の変換を好適に行うことができる。
【0015】また、前記2次元運動機構が、一方部が装
置の基体側で軸心を中心に回転する回転軸に固定される
と共に、他方部が前記揺動翼側に回転可能に軸着された
クランクレバーを複数備え、該複数のクランクレバー
は、前記一方部と他方部の間の距離が等しく形成されて
いることで、簡単な構造によって、揺動翼を好適に自転
しない旋回運動させることができる。
【0016】また、前記複数のクランクレバーの一方部
に固定された各回転軸の少なくとも一つに、駆動モータ
或いは発電機等のエネルギ変換装置が連結されているこ
とで、駆動モータ等の動力源(エネルギ変換装置)が連
結された際には流体の流れを好適に発生させることがで
き、発電機等のエネルギ変換装置が連結された際には、
流体の流れから電気等のエネルギを好適に発生させるこ
とができる。
【0017】また、前記揺動翼が、駆動装置によって前
記揺動案内手段を介して揺動運動されることで、前記第
3の方向へ波動を伴った流体の流れを発生させること
で、風切り音や、泡の発生のない効率の良い機械運動か
ら流体運動への変換を行うことができる。また、前記揺
動翼が、送風機の翼として用いられることで、薄型で風
切り音がなく送風効率の良好な送風機として、換気扇
等、従来の送風機に好適に置き換えることができる。ま
た、前記揺動翼が、液体流を発生させる翼として用いら
れることで、薄型で送流効率の良好なポンプとして、従
来のポンプに好適に置き換えることができる。また、前
記揺動翼が、船舶の推進機用の翼として用いられること
で、イルカのドルフィンキックのように泡も立てないで
強力な推進力を得ることができ、ボート等の船舶の推進
装置として好適に利用できる。また、前記揺動翼が、航
空機用の推進機用の翼として用いられることで、ヘリコ
プター或いはホバークラフトの推進機として好適に利用
できる。
【0018】また、前記駆動装置が発振器であり、揺動
翼自体の固有振動数による共振運動を利用するように、
前記揺動案内手段の前記揺動翼を支持する前記支持部材
が振動支持部材であって、前記発振器の振動を受けて前
記揺動翼が揺動運動されるように前記根元部の振動運動
を案内することで、極めて簡単な構成で揺動翼の揺動運
動を得ることができる。また、固有振動数による共振運
動を利用するため、エネルギの変換効率を向上できる。
【0019】また、前記揺動翼が、前記第3の方向から
波動を伴った流体の流れを受け、前記揺動案内手段を介
して揺動運動を発生させることで、風切り音や、泡の発
生のない効率の良い流体運動から機械運動への変換を行
うことができる。また、前記揺動翼が、波力発電装置の
翼として用いられることで、液体である海水等の波動流
を受け、揺動翼運動を介し、電力エネルギを効率よく取
り出すことができる。また、前記揺動翼が、風力発電装
置の翼として用いられること、気体である空気の波動流
を受け、揺動翼運動を介し、電力エネルギを効率よく取
り出すことができる。
【0020】また、第1の方向と該第1の方向に直交す
る第2の方向によって規定される特定平面内に設けられ
た第1の支持部材と、前記特定平面に直交する第3の方
向へ延びるように前記第1の支持部材によって片持ちに
支持されることで、前記特定平面に平行な方向について
自由端部側が根元部側よりも大きく振れるように設けら
れ、流体の流れを案内するように振れ方向に交差する第
1面及び第2面を備える第1の揺動翼と、該第1の揺動
翼が揺動運動されるように、前記第1の支持部材を介し
て前記根元部の揺動運動を案内する第1の揺動案内手段
とを具備する運動変換装置の第1のサブユニットと、第
1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向によって
規定される特定平面内に設けられた第2の支持部材と、
前記特定平面に直交する第3の方向へ延びるように前記
第2の支持部材によって片持ちに支持されることで、前
記特定平面に平行な方向について自由端部側が根元部側
よりも大きく振れるように設けられ、流体の流れを案内
するように振れ方向に交差する第1面及び第2面を備え
る第2の揺動翼と、該第2の揺動翼が揺動運動されるよ
うに、前記第2の支持部材を介して前記根元部の揺動運
動を案内する第2の揺動案内手段とを具備する運動変換
装置の第2のサブユニットとを、第1の揺動翼と第2の
揺動翼同士を対向させて配し、運動変換装置の第1のサ
ブユニットによって機械運動から流体運動への変換を行
い、運動変換装置の第2のサブユニットによって流体運
動から機械運動への変換を行い、運動エネルギを伝達す
ることで、流体の波動流を介在させて、エネルギの伝達
を好適に行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】(概要)本願発明の運動変換装置
は、従来の流体運動に着目した一般的な運動の変換方法
によるものではなく、流体の波動性に着目した運動の変
換方法によるものである。本願にかかる第1の基本的な
発明は、流体の波動性を利用した機械運動から流体運動
への変換装置にある。この変換装置によれば、気体、液
体等の流動性を有する流体中において、翼体(以下、
「揺動翼」或いは「フィン」という)の揺動運動である
揺動翼運動を行うことにより、流体に波動的流体運動
(以下、「波動流」ともいう)を発生させる。揺動翼運
動の発生装置(揺動翼及び駆動装置)が、移動しないよ
うに固定されていれば、揺動翼によって発生する波動流
により流体の送流を行うことができる。逆に、揺動翼運
動の発生装置が、固定されずに移動可能に位置されてい
れば、波動流の反力により流体中を移動することができ
る。また、本願にかかる第2の基本的な発明は、流体の
波動性を利用した流体運動から機械運動への変換装置に
ある。この変換装置によれば、前記流体の波動流による
流体エネルギを、揺動翼運動を介することにより、機械
運動エネルギに変換することができる。
【0022】(実施の形態)以下、本発明の好適な実施
の形態について添付図面と共に説明する。図1は本発明
にかかる揺動翼の形状の一実施例を説明する断面図であ
り、図2は揺動翼の揺動運動によって、流体の波動を伴
った流れである波動流が発生する原理を説明する説明図
である。また、図3は、波動振幅及び波動周波数と、波
動流のエネルギの関係を説明する説明図である。19は
支持部材であり、第1の方向Xとその第1の方向Xに直
交する第2の方向Yによって規定される特定平面16内
に設けられている。21は揺動翼であり、特定平面16
に直交する第3の方向Zへ延びるように支持部材19に
よって片持ちに支持されることで、特定平面16に平行
な方向について自由端部側が根元部21a側よりも大き
く振れるように設けられ、流体の流れを案内するように
振れ方向に交差する第1面21f及び第2面21rを備
える。なお、第1面21f及び第2面21rは表裏の面
であり、以下、第1面21f及び第2面21rを総称し
て「案内面」ということがある。この揺動翼21は、揺
動運動されるように、支持部材19を介して後述する揺
動案内手段によって根元部21aの揺動運動が案内され
る。
【0023】また、図1に示すように、揺動翼21は、
その剛性(別言すれば、弾性或いは柔軟性)が自由端部
側である先端部21c側よりも根元部21a側ほど高く
なるように、断面形状が先細りになるように(テーパ
状)形成されている。本実施の形態の根元部21aは、
運動中にも真直性を維持できるように、厚く形成されて
いる。このため、根元部21aは、真直部21sという
こともできる。また、21bは揺動翼の中間部であり、
21cは揺動翼の先端部である。この中間部21bと先
端部21cは、特定平面16と平行な方向へ好適に揺動
する部分であり、揺動部21vということもできる。本
実施の形態では、同一の材質で、揺動翼21の厚さを、
根元部21aから先端部21cへ行くほど薄く設定する
ことで、剛性の分布に所望の勾配を与えている。すなわ
ち、根元部21aに対して、その根元部21aから繋が
る中間部21bの方が、大きく振れるように形成され、
中間部21bに対して、その中間部21bから繋がる先
端部21cが、大きく振れるように剛性の分布(別言す
れば、弾性の分布或いは柔軟性の分布)が設定されてい
る。
【0024】なお、揺動翼21にかかる剛性の調整を行
うには、上記実施の形態のような同一材質で厚さについ
て勾配をもたせる方法に限定されるものではなく、複合
材質で適宜な弾性を得るように形成してもよい。例え
ば、芯材を設け、その芯材の長さや断面形状を適宜設定
することで、剛性の分布を調整してもよい。また、根元
部21aを剛性の高い材料で成形し、中間部21bから
先端部21cへは除々に剛性の低い材料を用いて成形し
てもよい。また、上記実施の形態のような揺動翼21に
限定されるものではなく、適度の剛性を有する材質で成
形され、所定の揺動運動の範囲で利用される場合には、
均一厚さの板状の揺動翼21でもよい。これによって
も、根元部21aが揺動運動させるように案内されれ
ば、先端部21cはその根元部21aよりも特定平面1
6に平行な方向について大きく揺動される。また、揺動
翼21は、流体抵抗(通気抵抗又は通水抵抗等)を小さ
くしてエネルギ変換効率を向上させるため、好適な剛性
及び耐久性を備えるならば、可及的に薄い物が良い。ま
た、揺動翼21の案内面の形状は、本実施の形態のよう
な矩形平面に限定されるものではなく、適宜選択的に設
定してもよい
【0025】このように、揺動翼21を構成すること
で、イルカのドルフィンキックのように揺動翼21が運
動し、その作用によって効率的な機械運動と流体運動の
変換がなされる。また、この揺動翼21は、繰り返し応
力が作用するので、その繰り返し応力に耐え得る材質の
耐久強度が要求される。特に中間部21bは、繰り返し
応力が集中して作用し易く、材料の疲労に耐え得るよう
に材質及び形状等を設定することを要する。上記ような
弾性及び強度を有する揺動翼21を形成する材質として
は、例えば、繊維材(ファイバー)によって強化された
樹脂材、ゴム質の材質、高剛性のバネ鋼等を利用でき
る。揺動速度(揺動運動の加速度)が高いときは高剛性
の材料を用い、揺動運動(揺動運動の加速度)が低いと
きは柔軟性に富む材質を適宜選択的に用いればよい。揺
動翼21についてその剛性を適正に設定するには、揺動
運動によって波動流が好適に発生するように、揺動翼2
1が、好適な揺動角Mにしなり、好適な振幅Hを得られ
ることを基準にすればよい。また、揺動翼21の形状
は、揺動翼21の先端21e、及び後端21dは、流体
の流れにかかる流体抵抗が発生しないように、流線形状
に形成しておくとよい。
【0026】上記の揺動翼21の揺動運動によれば、図
2に示すように、流体(気体、液体)に波動運動を発生
させる。そして、その波動運動が繰り返し連続的になさ
れることで、流体に波動的流体運動である波動流が発生
される。流体は、矢印Fに示すように、揺動翼21の後
端21d側から流入され、先端21e側へ流出される。
そして、揺動翼21の先端21eから先は波動流Wとな
って流出される。Hは波動流Wの振幅であり、揺動翼2
1の揺動振幅の大きさに比例して大きく発生される。ま
た、Lは波動流Wの波長であり、揺動翼21の周波数に
対応してその長さが決定される。
【0027】揺動翼21による発生流量は、揺動翼21
の面積、揺動振幅、揺動数(周波数)に比例する。そし
て、発生した波動流Wのエネルギ量(エネルギ強度)
は、発生流量、波動振幅、波動周波数に比例する。つま
り、発生流量が大きい程、波動振幅が大きい程、波動周
波数が高い程、波動流エネルギは大きい。また、発生し
た波動流Wの指向性(直進性)は、高周波数になればな
る程高くなり、拡散性(回り込み)は小さくなる。逆に
低周波数になればなる程指向性(直進性)は低くなり、
拡散性(回り込み)は大きくなる。図3(a)〜(d)
に、波動振幅と波動周波数の設定の相違による波動流W
の発生について、特徴的な4タイプを例示する。(a)
は高振幅で高周波数の波動流であり、(b)は高振幅で
低周波数の波動流であり、(c)は低振幅で高周波数の
波動流であり、(d)は低振幅で低周波数の波動流であ
る。波動流Wのエネルギは、波動振幅と波動周波数とを
掛け合わせることで得ることができる。従って、この図
3の例示について、波動流Wのエネルギは、(a)の場
合が最も大きくなり、(b)及び(c)の場合は中程度
となり、(d)の場合が最も小さくなる。また、図3の
例示について、派動流Wの指向性(直進性)は、(a)
及び(c)の場合が高くなり、(b)及び(d)の場合
が低くなる。
【0028】また、揺動翼21の揺動運動は、図2及び
3に示したようにサインカーブモーション(以下、「正
弦波運動」という)が最適である。正弦波運動は、バネ
振動のモーションと同じである。揺動翼21の正弦波運
動は、正弦波運動の波動流Wを発生させる。このような
正弦波運動は、規則性が良く波動の減衰を防止できる運
動であり、エネルギを好適に伝達できる。揺動翼21に
正弦波運動をさせるには、自転しないで等速旋回する旋
回運動体からX方向又はY方向等所定の方向にかかる運
動成分を取り出して揺動翼21を運動させるようにすれ
ばよい。
【0029】前記の旋回運動体から、所定の方向にかか
る運動成分を取り出すことができる原理を図4及び5に
基づいて説明する。図4は揺動翼21を側方(X方向)
から見た状態を示す断面図であり、図5は揺動翼21の
先端側(Z方向)から見た状態を示す。図4及び5に示
すように、揺動翼21を、直径Dの円周軌跡上に沿って
自転させないで等速に旋回する。すると、図5に示すよ
うに、揺動翼21の第1面21f及び第2面21rから
構成される案内面は、その案内面21f、21rに交差
方向であるY方向についてのみ考えれば、図5に示すよ
うに、正弦波運動(往復動)したことになる。また、X
方向についてのみ考えても、揺動翼21は、正弦波運動
(往復動)したことになる。揺動翼21は、Y方向にほ
ぼ直交する案内面21f、21rを有し、そのY方向に
揺動する形状に形成されているため、上記のY方向の運
動成分によって正弦波運動をするように揺動される。こ
れにより、揺動翼21の揺動運動について、Y方向にか
かる運動成分を好適に取り出したことになる。そして、
揺動翼21の揺動運動によって、波動流Wを好適に得る
ことができる。
【0030】また、自転しない旋回運動によれば、前述
したように、その運動におけるX方向、Y方向の運動成
分は正弦波運動となる。従って、このX方向、Y方向の
正弦波運動を使用すれば、X方向、Y方向に配した揺動
翼21に正弦波運動(サインカーブモーション)を与え
ることができる。また、正弦波運動を得るには、等速回
転運動をする運動体から、カム機構と直線ガイドを介し
て直線往復動をする直線運動体によっても得ることがで
きる。この直線運動体を駆動する具体的な駆動方法につ
いては、図16等に基づいて後述する。
【0031】このように、揺動翼21に正弦波運動をさ
せるには、上記のように2通りの駆動方法が考えられ
る。第1の方法は、先に説明したように、揺動翼21
を、自転しない旋回運動をする旋回運動体に直接固定す
ることにある。この場合は、揺動翼21が自転しない旋
回運動をしながら正弦波運動をすることになる。また、
第2の方法は、揺動翼21を、旋回運動することなく、
直線上で正弦波状の往復運動をする直線運動体に、直接
固定することにある。揺動翼21の揺動運動を好適に発
生させるため、どちらの駆動方法が選択されるべきか
は、種々の仕様に対応されて決定されるが、一般論は次
のようになる。すなわち、揺動距離(振幅)が小さけれ
ば、自転しない旋回運動をする旋回運動体を利用するこ
とが有利である。本発明では、先端部21cが根元部2
1aよりも大きく揺動するように揺動翼21を設ける関
係上、揺動翼21の根元部21aの揺動は小さくてよ
く、運動のバランス性(低振動)、機構の簡便性(低コ
スト)から考えれば、自転しない旋回運動をする旋回運
動体を利用する方が優位性を有する。これに対し、揺動
距離が大きければ、スペース上の制約から直線往復運動
を利用することが有利となる。
【0032】ところで、自転しない旋回とは、換言すれ
ば相対的に姿勢を変えないで回転運動することを意味
し、「相対回転」ということができる。この「相対回
転」に対して、軸心を中心に自転する回転は、「絶対回
転」ということができる。以下、自転しない旋回のこと
を「相対回転」と称し、自転する回転のことを「絶対回
転」と称することがある。
【0033】
【実施例】以下に、図面に基づいて、実施例について説
明する。 (第1実施例)図6は運動変換装置の複数揺動翼の一実
施例(第1実施例)を説明する平面図(a)及び正面図
(b)である。また、図7は第1実施例の部分斜視図で
ある。図6に示すように、第1実施例は、以上に説明し
た揺動翼21が、複数、第1の方向(X方向)又は第2
の方向(Y方向)に平行に配されている一例である。本
実施例では揺動翼21がY方向に配されている。なお、
X方向及びY方向は、特定平面16内であればよく、そ
の基準位置は自由に設定できる。従って、揺動翼21が
平行に配される方向は、特定平面16上の一方向という
こともできる。
【0034】また、第1実施例では、複数の揺動翼21
が、特定平面16に平行に設けられ流体が第3の方向Z
へ流れるように開口23を備える基体に支持されてい
る。詳細には、特定平面16に平行に設けられ流体が第
3の方向Zへ流れるように開口23を備える基体である
枠体25においてリブ状に架け渡された形態の架橋部2
5a上に、複数の揺動翼21が一体的に成形されて支持
されている。これにより、枠体25を単位にユニット化
されて成る揺動翼ユニット24Aが形成されている。
【0035】さらに詳細には、第1実施例の枠体25
は、X方向に平行に配された一対の辺部とY方向に平行
に配された一対の辺部とから構成され、内側が開口した
矩形状に形成されている。そして、リブ状の架橋部25
aは、枠体25と同一平面上に、X方向に平行に延び、
複数本(図面上では3本)がY方向に所定の間隔(本実
施例では一定間隔)をおいて設けられている。架橋部2
5aは、図に明らかなように、細長い棒状に成形されて
いる。また、揺動翼21は、複数枚(図面上では7枚)
が、Y方向に平行に延びると共にX方向に所定の間隔
(本実施例では一定間隔)をおいて配され、各根元部2
1aにおいて枠体25及び架橋部25aに一体的に固定
されている。このように複数の架橋部25aがX方向に
平行に設けられ、複数の揺動翼21がY方向に平行に設
けられることで、図6(a)に示すように、格子状の構
造体が形成されている。このため、大きな開口23を有
する枠体25ではあるが、構造強度を高めることができ
る。
【0036】このように構成された揺動翼ユニット24
Aによれば、特定平面16に平行に配された枠体25が
X方向(左右)に揺動運動されると、実施の形態の欄で
説明したように、複数の揺動翼21が左右にしなって好
適に揺動運動をする。これにより、各揺動翼21から好
適に波動流Wが発生する。なお、このような形態の揺動
翼ユニット24Aは、樹脂成形型(金型)等で容易に成
形できる。ところで、この揺動翼ユニット24Aの、複
数の揺動翼21を直線的に平行に配置したことを、直線
多列状翼配置ということができる。この直線多列状翼配
置によれば、形状が簡単であり、容易に製造できる。ま
た、直線往復駆動によって効率よく揺動し、効率よく波
動流Wを発生できる。
【0037】(第2実施例)図8は運動変換装置の複数
揺動翼の一実施例(第2実施例)を説明する平面図
(a)及び正面図(b)である。また、図9は第2実施
例の部分斜視図である。図8に示すように、第2実施例
は、以上に説明した揺動翼21が、複数、第1の方向
(X方向)及び第2の方向(Y方向)の各方向に平行に
対称性を備えてマトリクス状に配されている。
【0038】さらに詳細には、特定平面16に平行に設
けられ流体が第3の方向(Z方向)へ流れるように開口
を備える基体である枠体25においてリブ状で且つ格子
状に架け渡された形態の架橋部25a上に、複数の揺動
翼21が一体的に成形されて支持されている。これによ
り、枠体25を単位にユニット化されて成るマトリクス
配置の揺動翼ユニット24Bが形成されている。
【0039】さらに詳細には、第2実施例の枠体25
は、X方向に平行に配された一対の辺部とY方向に平行
に配された一対の辺部とから構成され、内側が開口した
矩形状に形成されている。そして、リブ状の架橋部25
aは、枠体25と同一平面上に、X方向及びY方向に平
行に複数本(図面上では5本づつ)づつが設けられ、図
8(a)に示すように、相互に交差して格子状に形成さ
れている。なお、各架橋部25aについては、図に明ら
かなように、細長い棒状に成形されている。また、揺動
翼21は、複数枚づつが、X方向及びY方向のそれぞれ
について平行に且つ互い違い(千鳥状)に配されて、各
根元部21aにおいて枠体25及び架橋部25aに一体
的に固定されている。このように千鳥状に配すること
で、揺動翼21同士が揺動運動する際に干渉しないよう
に、揺動翼21をスペース効率良く配置することができ
る。また、複数の架橋部25aが格子状に設けられるこ
とで、大きな開口23を有する枠体25ではあるが、構
造強度を高めることができる。
【0040】このように構成されたマトリクス配置の揺
動翼ユニット24Bによれば、前述した相対回転運動
(自転しない旋回運動)をする旋回運動体に固定され、
等速の相対回転運動をすることにより、X方向に配され
た複数の揺動翼21xは、Y方向の運動成分を得て正弦
波運動し、Y方向に配された複数の揺動翼21yは、X
方向の運動成分を得て正弦波運動する。これにより、実
施の形態の欄で説明したように、X方向及びY方向のど
ちらの方向に配された揺動翼21x、21yも、好適に
揺動運動し、効率良く波動流Wを発生できる。そして、
このマトリクス配置の揺動翼ユニット24Bによれば、
X方向に配された揺動翼21xによって発生するY方向
成分の波動流Wyと、Y方向に配された揺動翼21yに
よって発生するX方向成分の波動流Wxとが、合成され
て合成波動流を発生させる。
【0041】なお、相対回転にするマトリクス配置の揺
動翼ユニット24Bにおいて、X方向に配された揺動翼
21xとY方向に配された揺動翼21yとが最大の波動
流Wを発生させる時にはずれがある。すなわち、X方向
成分の波動流WxとY方向成分の波動流Wyとは相互
に、相対回転運動の位相について90度ずれている。従
って、上記の合成波動流は、90度ずれたX方向成分の
波動流WxとY方向成分の波動流Wyとの合成されたも
の、理想的には90度位相がずれた正弦波同士が合成さ
れたものとなる。従って、このマトリクス配置の揺動翼
ユニット24Bによれば、効率の良い機械運動から流体
運動への運動の変換ができる。
【0042】次に、第3実施例から第5実施例におい
て、揺動翼21の揺動距離が大きい場合(相対回転運動
の回転半径が大きい場合)の運動変換装置(機械運動と
流体運動の変換装置)について、その作用を含めて詳細
に述べる。上記の揺動翼21の揺動距離が大きい場合と
は、揺動翼21の大きさとその揺動距離の関係において
相対的に判断されるものである。一般的に、揺動翼の大
きさに対して揺動翼の揺動距離が大きい場合は、以上に
説明した波動流の発生に加え、従来の流体理論(ベルヌ
ーイの定理を代表とする理論)から導き出される流体動
も相乗的に発生している。これに対し、揺動距離が小さ
い場合は、波動流が主体的に発生する。 (第3実施例)図10は本発明の機械運動である揺動翼
の旋回動と、流体運動である流体の流れとの変換装置
(運動変換装置)の一実施例として、揺動翼である送風
機の羽根の部分(以下、「フィンパネル」という)を示
した説明図であり、図10(a)は平面図、図10
(b)は断面図である。また、図11は本発明にかかる
送風機の羽根(フィン)の作動状態を説明する断面図で
ある。10はフィンパネルであり、このフィンパネル1
0は複数の旋回フィン11が平面的に規則的に並設さ
れ、連結部14によって連結されて形成されている。第
3実施例の複数の旋回フィンは、図10に明らかなよう
に、第1の方向Xとその第1の方向Xに直交する第2の
方向Yの両方向に所定の間隔を置いて規則正しく配列さ
れている。この配列は、対称性があり、繰り返しパター
ンの連続性がある一種のマトリクス状であり、面積効率
良く複数の旋回フィンを配することができる。また、複
数の旋回フィン11と連結部14とによって一体的に形
成されたフィンパネル10の全体的な形状は、図10
(a)に示すように平面的には格子状になっている。
【0043】旋回フィン11は、流体の流れを案内する
ように特定平面16に対して図11に示すように傾斜す
る案内面11aを有し、特定平面16内で基体20(図
30〜33参照)に対して自転しない旋回運動可能に設
けられている。(なお、複数の旋回フィン11が連結さ
れて形成されているから、各旋回フィン11としてだけ
でなく、一体となってフィンパネル10としても、特定
平面16内で基体20に対して自転しない旋回運動可能
になっている。) すなわち、第3実施例では、旋回フィン11が、旋回運
動中にはその旋回運動の方向(矢印M)とは反対方向へ
傾くことで、特定平面16に対して傾斜する案内面11
aを形成することになる。なお、旋回フィン11が傾く
とは、旋回フィン11の先端が、特定平面16と平行に
設けられた格子状のフレーム(旋回フィン11の基部と
連結部14とによって構成される部分)に近接する方向
へ傾動することである。
【0044】また、第3実施例の旋回フィン11は、弾
性材で板状に形成され、停止時には起立状態となり、旋
回運動中には旋回運動の方向Mとは反対方向へ傾く。図
11(b)に示すように、旋回フィン11が、案内面1
1aに交差する一方(図面上において右側方向)へ移動
する際には他方(図面上において左側方向)側へしな
り、図11(c)に示すように、旋回フィン11が、案
内面11aに交差する他方(図面上において左側方向)
へ移動する際には一方(図面上において右側方向)側へ
しなる。従って、矩形の板状に形成された旋回フィン1
1の両面が、旋回フィン11の運動に伴って、交互に流
体の流れの案内面11aとなる。
【0045】この旋回フィン11の動作は、旋回フィン
11が弾性による可撓性を備えるため、自動的になされ
る。すなわち、複数の旋回フィン11の姿勢が自動的に
同期制御されている。従って、この旋回フィン11は、
姿勢制御フィンということができる。また、旋回フィン
11の案内面11aに交差する方向の往復傾動角度は、
旋回フィン11の旋回速度が高速になるほど大きくな
る。これは、高速になるほど案内面11aにかかる流体
抵抗と旋回フィン11自体の慣性力が大きく作用するた
めである。なお、旋回フィン11の先端部を重くするこ
とにより、慣性力を主に利用して旋回フィン11の傾動
を発生させ、流体抵抗による旋回フィン11の傾動発生
の作用を低下させることができる。また、逆に、旋回フ
ィン11の重量を軽減させ、旋回フィン11の流体抵抗
の作用による傾動発生を大きくし、慣性力による旋回フ
ィン11の傾動発生の作用を小さくさせる場合もあり、
適宜選択的に利用すればよい。また、この旋回フィン1
1の往復傾動の運動は、サインカーブの動作になってお
り、対称性があり、滑らかな運動になっている。
【0046】エネルギーの変換効率を高めるには、旋回
フィン11の旋回速度に対し、旋回フィン11の往復傾
動角度の大きさを適正な範囲とすることが必要になる。
このため、旋回フィン11が利用される装置の旋回フィ
ン11にかかる定格の旋回速度に対応させて、旋回フィ
ン11の弾性の強弱を適宜選択的に設定することを要す
る。低速運転仕様の場合は弾性が弱くて柔らかなものを
用い、高速運転仕様の場合は弾性が強くて硬いものを用
いればよい。すなわち、旋回フィン11がしなやかに所
定の角度範囲で反ることができ、旋回運動に伴って案内
面11aが好適に形成され、流体の流れ(流線L)を適
切な状態にするためには、旋回フィン11の旋回速度等
の仕様に応じて、旋回フィン11の材質及びその断面形
状を適宜選択的に設定すればよい。旋回フィン11の材
質としては、公知の樹脂或いは金属を適宜選択的に用い
ればよい。なお、第3実施例の旋回フィン11は、基部
が厚く先端側ほど薄い板状に設けられ、流線Lが好適な
状態になるように案内面11aが曲面状に、合成樹脂材
で成形されている。このような旋回フィン11は、フィ
ンパネル10として一体的に、型によって容易に成形が
可能な形態となっている。従って、製造コストを低減で
きる。
【0047】また、図11では第1の方向Xに面する案
内面11aを備える旋回フィン11の動作について説明
したが、第1の方向Xに直交する第2の方向Yに面する
案内面11aを有する旋回フィン11も同様に動作する
のは勿論である。すなわち、フィンパネル10が図10
(a)の図面上で第2の方向Y(上下方向)へ旋回移動
するベクトルが大きい際には、主に、図面上で上下方向
に面する案内面11aを有する旋回フィン11が、流体
の流れを発生するように寄与する。また、フィンパネル
10が図10(a)の図面上で第1の方向X(左右方
向)へ旋回移動するベクトルが大きい際には、主に、図
面上で左右方向に面する案内面11aを有する旋回フィ
ン11が、流体の流れを発生するように寄与する。
【0048】このように複数の2方向X、Yの旋回フィ
ン11を有することで、フィンパネル10の自転しない
旋回運動中、密度の低い空気等の気体についても連続し
て、旋回動と流体の流れとの変換を効率良く好適に行う
ことができる。すなわち、案内面11aが、随時、旋回
運動の運動方向とは反対側へ傾いた状態に設けられるよ
うに複数の旋回フィン11が形成されたことで、流体の
流れの方向性を出すことができると共に、その流体の流
れを連続的に発生(案内)させることができる。なお、
本実施例は送風機であるから、旋回フィン11は空気流
を発生する送風フィンとして作用している。また、フィ
ンパネル10は形状が簡単で安価に製造できるため、使
い捨てのフィン(羽根)として送風機の一例である換気
扇に好適に使用することが可能である。
【0049】また、フィンパネル10は、後述する複数
のクランクレバー30(図30から33参照)を備える
運動機構等からなる案内手段によって、自転しない旋回
運動に案内される。なお、案内手段としては、複数のク
ランクレバー30(図30から33参照)による運動機
構の他に種々の構成が考えられる。例えば、特開平2−
35252号に開示された如き2次元運動機構を利用で
きる。この2次元運動機構は、X方向の直線運動と、そ
のX方向に直交するY方向の直線運動とを、制御手段の
制御によって合成し、移動体に任意の2次元運動をさせ
るものである。これによれば、移動体に自転しない旋回
運動をさせることが可能であり、その移動体にフィンパ
ネル10を装着すれば、そのフィンパネル10に自転し
ない旋回運動をさせることができる。また、他にも、例
えば、複数のカムを用いて自転しない旋回運動をさせる
ことも可能である。さらには、駆動手段としては電磁力
作用を用いることも可能である。
【0050】上記のような案内手段によってフィンパネ
ル10が自転しない旋回運動をするように規制されるた
め、フィンパネル10の部分である各旋回フィン11も
自転しない旋回運動をすることになる。(その旋回フィ
ン11の旋回軌跡の一実施例を図10(a)に一点鎖線
と矢印Rで示す。) その旋回運動の旋回半径は、自転しない旋回運動の性質
上、フィンパネル10のいかなる位置においても同一に
なる。つまり、フィンパネル10の旋回半径と、各旋回
フィン11の旋回半径は同一の距離になっている。この
ため、フィンパネル10の全面の各位置において、同一
の速度で旋回移動する。
【0051】また、図10の実施例では、旋回半径を隣
合う旋回フィン11同士にかかる間隔の半分の長さに設
定してある。旋回フィン11の旋回半径は本実施例に限
定されるものではなく、使用条件に合わせればよい。な
お、旋回数等の他の条件が同一であれば、旋回半径を大
きくするほど、大きな駆動エネルギーを要し、高いエネ
ルギーの空気流を発生できるのは勿論である。
【0052】18は透孔であり、フィンパネル10の隣
接する旋回フィン11同士の間にそれぞれ設けられてい
る。このように、透孔18を有することで、図11に示
すように、流体の流れをスムース且つ均一にすることが
でき、エネルギーの変換効率を向上させることができ
る。なお、複数の旋回フィン11の形状がフィンパネル
10の一方の面(表面)に形成されるが、透孔18を有
しないフィンパネル10の場合も、流体の流れを発生し
たり、流体の流れを受けて旋回することが可能である。
例えば、貯水槽の底面から上昇水流を発生させる場合
に、透孔18を有しないフィンパネル10を好適に用い
ることができる。水流はフィンパネル10の周縁から流
入し、案内面11aに沿って流れて上昇する。これによ
れば、洗濯機の水流を発生する装置等として好適に用い
ることができる。
【0053】また、図10に示すようなフィンパネル1
0は、型を用いて容易に一体的に成形することが可能で
ある。従って、製造コストを低減できる。また、旋回フ
ィン11の裏面13(図10(b)参照)は、平面に形
成するか、旋回フィン11が旋回運動しても空気の流れ
を発生しない形状であればよい。裏面13が平面である
場合、特定平面16とは全面的に平行な位置関係にな
る。そして、旋回フィン11が特定平面16内で旋回運
動するということは、裏面13と特定平面16との平行
な位置関係が維持された状態で、旋回フィン11が旋回
移動するということである。従って、裏面13では風を
切ることがない。また、風を切ることがないように、裏
面13に凹部が形成されていてもよい。なお、裏面13
に上記のような凹部が設けられることによれば、フィン
パネル10の重量を軽減でき、慣性作用を低減できる。
【0054】(第4実施例)次に図12に基づいて本発
明にかかるフィンパネル10の他の実施例(第4実施
例)について説明する。図12(a)は平面図、図12
(b)は断面図である。第4実施例は、第1の方向Xに
面する案内面11aを有する旋回フィン11のみが備え
られたフィンパネル10である。この第4実施例のフィ
ンパネル10の構成によれば、旋回フィン11が、自転
しない旋回運動の一種である往復運動をするように設け
られ、案内手段が、その旋回フィン11の往復運動を案
内するように設けられた際に、旋回動と流体の流れとの
変換を好適に行うことができる。なお、上記の往復運動
が、案内面11aが面する第1の方向Xに沿っている場
合が、最も効率よくエネルギーを変換できるのは勿論で
ある。自転しない旋回運動の一部は、通常は円弧になる
が、その旋回半径が無限大になれば、ほとんど直線にな
る。従って、本実施例の自転しない旋回運動である相対
回転運動とは直線往復運動を含む概念である。なお、各
旋回フィン11の形態及び作用効果は、第3実施例の場
合と同一であり、説明を省略する。また、第4実施例で
は、複数の旋回フィン11が第2の方向Yに配された場
合について説明したが、図12(a)の右端部に点線1
1bで示したように複数の旋回フィン11を第2の方向
Yに適宜一体的に連結するように設けても同等の作用効
果を得ることができる。
【0055】(第5実施例)次に図13〜15に基づい
て本発明にかかるフィンパネル10の他の実施例(第5
実施例)について説明する。図13(a)は平面図、図
13(b)は断面図である。また、図14は斜視図であ
り、図15は断面図である。第5実施例の旋回フィン1
5は、案内手段によって特定平面16内で基体に対して
自転しない旋回運動をする旋回本体部15bと、その旋
回本体部15bに一端部で回動自在に軸着され、旋回運
動中には旋回運動の方向とは反対方向へ傾く回動フィン
部15cとで構成されている。フィンパネル10として
言えば、複数の旋回フィン15を有するため、旋回本体
部15bが格子状のフレームに設けられている。そのフ
レーム同士の交差部が、軸受部15dになっている。各
軸受部15dには、特定平面16に平行で四方に開口し
た軸孔15eが形成されている。そして、軸孔15eに
は、回動フィン部15cの一端部(根元部)の両側に突
設した軸15fが嵌まっている。これにより、矩形の案
内面15aを有する回動フィン部15cが一端部を中心
に回動できる。
【0056】なお、第5実施例においては、第3実施例
同様に、複数の旋回フィン15は、図13に明らかなよ
うに、第1の方向Xとその第1の方向Xに直交する第2
の方向Yの両方向に所定の間隔を置いて規則正しく配列
されている。従って、その回動フィン部15cの回動し
て傾く方向は、第1の方向に面する案内面15aを有す
るものは第1の方向Xとなり、第2の方向に面する案内
面15aを有するものは第2の方向Yになる。また、各
回動フィン部15cの往復傾動角度は、回動フィン部1
5cの下端に設けられたストッパ部15gが、旋回本体
部15bに設けられた規制部15hによって規制される
所定の範囲に制限されている。このように旋回フィン1
5が、旋回本体部15bと回動フィン部15cとに分割
された形態のものでも、旋回フィン15の傾動する動作
が好適になされ、旋回動と流体の流れとの変換を好適に
行うことができる。また、そのように分割されること
で、剛性のある材質を使用できるため旋回フィン15の
強度と耐久性を向上させることが可能である。なお、各
旋回フィン15の旋回動と流体の流れとの変換にかかる
作用効果は、旋回フィンの弾性(バネ)がない点で相違
するが、第3実施例の旋回フィン11とほぼ同一であ
り、説明を省略する。
【0057】(第6実施例)図16は、第6実施例を説
明する説明図であり、図16(a)は正面図、図16
(b)は平面図、図16(c)は側面図である。また、
図17は図16のA部詳細図であり、図17(a)は正
面図、図17(b)は側面図である。この第6実施例で
は、第1〜5実施例のような揺動翼21及び複数の揺動
翼21が配されてユニット化された揺動翼ユニットにつ
いて、正弦波運動をさせることができる揺動案内手段
(運動機構)を有する。すなわち、第6実施例の揺動案
内手段は、揺動翼21を支持する枠体25が、特定平面
16に平行な一方向について直線的に揺動するように案
内する直動ガイド機構になっている。
【0058】44は直動ガイドであり、基板20上にY
方向に所定の間隔をおいてX方向に平行に一対が配さ
れ、揺動翼ユニット24AをX方向へ直線往復運動する
ように案内する。なお、図示された揺動翼ユニット24
Aは、基本的に第1実施例で説明したものと同じで、複
数の揺動翼21が枠体25及び架橋部25a上にY方向
に平行に(X方向に一定間隔をおいて)配されている。
45は揺動カムであり、駆動モータ36の回転運動を直
線往復運動に変換する。この揺動カム45としては、例
えば、図17に詳細を示したような回転駆動カム46と
従動する溝カム47からなる公知の運動機構を用いるこ
とができる。回転駆動カム46は、駆動モータ36によ
って、Z方向に平行な軸心46aを中心に回転する円盤
状の回転部材46bと、その回転部材の端面に前記軸心
46aとは偏心した位置に突設状態に配され、溝カム4
7に好適に連繋するようにZ方向に平行な軸を中心に回
転可能に軸着されたカムフォロア46cとを備えてい
る。また、溝カム47は、X方向へ案内された揺動翼ユ
ニット24Aに一体的に形成され、Y方向に延び、カム
フォロア46cに連繋する長孔47aを備えている。
【0059】このように揺動カム45が構成されている
ため、回転駆動カム46が駆動モータ36によって等速
回転駆動されると、その等速回転運動のX方向の運動成
分のみが揺動翼ユニット24Aに作用する。すなわち、
揺動翼ユニット24AはX方向に直線往復運動をするこ
とになる。また、回転駆動カム46は等速回転運動をし
ているから、揺動翼ユニット24Aの直線往復運動は、
理想的な揺動運動である正弦波運動となる。この揺動翼
ユニット24Aの直線往復運動によって、X方向に直交
する案内面である第1面21f及び第2面21rを有す
る揺動翼21が効率良く揺動できる。従って、前述した
ように効率良く波動流Wを発生することができ、運動の
変換を効率良く行うことができる。
【0060】(第7実施例)図18は、第7実施例を説
明する説明図であり、図18(a)は正面図、図18
(b)は平面図、図18(c)は側面図である。また、
図19は図18のA部詳細図であり、図19(a)は正
面図、図19(b)は側面図である。この第7実施例で
は、第1〜5実施例のような揺動翼21及び複数の揺動
翼21が配されてユニット化された揺動翼ユニットにつ
いて、相対回転運動をさせることができる揺動案内手段
(運動機構)を有する。すなわち、第7実施例の揺動案
内手段は、揺動翼21を支持する枠体25が特定平面1
6に平行な面内において、相対回転運動(自転しない旋
回運動)をするように案内する相対回転運動機構になっ
ている。
【0061】ところで、この揺動案内手段を、上位概念
的にとらえれば、揺動翼21が自転しない旋回運動をす
るように、特定平面16に平行な面内で2次元運動をさ
せる2次元運動機構であるということができる。なお、
相対回転運動(自転しない旋回運動)とは、基板20等
の他の部材に対して姿勢を変えない運動であるから、旋
回運動の一種ではあるが、揺動運動の一種であるという
ことができる。このことを別の角度から次のようにも説
明できる。運動軌跡が楕円形になった場合でも、運動体
が姿勢を変えない運動であれば、自転しない旋回運動に
含まれる。また、その楕円形の運動軌跡において長軸に
比べて短軸が極めて短くなったものが、直線往復運動で
ある。この直線往復運動は単純な一方向への揺動運動で
あるが、他の部材に対して姿勢を変えない運動として考
えれば、相対回転運動と位置づけられる。
【0062】次に、この第7実施例で示された相対回転
運動機構(2次元運動機構の一種)の詳細について説明
する。30はクランクレバーであり、複数、本実施例で
は2つが配され、平行リンク機構が構成されている。ク
ランクレバー30は、一方部31が装置の基体である基
板20側で軸心を中心に回転する回転軸34に固定され
ると共に、他方部32が揺動翼21側である揺動翼ユニ
ット24Aの枠体25に回転可能に軸着されている。こ
の複数のクランクレバー30は、一方部31と他方部3
2の間の距離が等しく統一されて形成されている。な
お、図示された揺動翼ユニット24Aは、基本的に第1
実施例で説明したものと同じで、複数の揺動翼21が枠
体25及び架橋部25a上にY方向に平行に配されてい
る。
【0063】36は駆動モータであり、クランクレバー
30の一方部に固定された回転軸に連結されている。本
実施例では、二つのクランクレバー30うち、一方のみ
に連結されているが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、両方に駆動モータが連結されていてもよい。な
お、駆動モータ36によって直接駆動されない従動側の
回転軸34は、基板20に固定されたベアリング38に
よって、好適に回転するように軸着支持されている。
【0064】また、クランクレバー30の他方部32と
枠体25とは、クランクレバー30からZ方向へ突設さ
れた軸32aが、枠体25に固定されたベアリング28
によって、好適に回転するように軸着支持されている。
また、33はカウンターウェイトであり、回転軸34
に、揺動翼ユニット24Aの取付位置とは反対側に位置
するように、クランクレバー30の張り出し方向とは反
対側に張り出した状態に設けられている。このカウンタ
ーウェイト33を設けることにより、揺動翼ユニット2
4Aの相対回転運動による偏荷重と相殺することがで
き、振動の発生を抑止できる。
【0065】このようにクランク機構が構成されている
ため、クランクレバーが駆動モータ36によって等速回
転駆動されると、その等速回転運動に伴って、揺動翼ユ
ニット24Aが相対回転運動する。そして、その相対回
転運動の主にX方向の運動成分が揺動翼ユニット24A
に作用し、揺動翼ユニット24AはX方向に揺動運動す
ることになる。また、相対回転運動が等速運動であれ
ば、揺動翼ユニット24AのX方向成分の往復運動は、
理想的な揺動運動である正弦波運動となる。この揺動翼
ユニット24AのX方向成分の往復運動によって、X方
向に直交する案内面である第1面21f及び第2面21
rを有する揺動翼21が効率良く揺動できる。従って、
前述したように効率良く波動流Wを発生することがで
き、運動の変換を効率良く行うことができる。また、こ
の相対回転運動は、直線往復運動と異なり、エンドレス
な回転運動であることから、滑らかな運動となり、振動
が発生することを抑制できる。
【0066】なお、以上の第6実施例及び第7実施例
は、駆動モータ36の動力によって、揺動翼21を揺動
運動させ、波動流Wを発生させる装置であるが、その反
対に波動流Wからエネルギを取り出す際の運動変換装置
としても利用できる。すなわち、回転部材46b(図1
7参照)又は回転軸34(図18、19参照)に、駆動
モータ36に代えて、発電機を連結すれば、流体運動か
ら機械運動への変換装置において、電気エネルギを取り
出すことができる。
【0067】(第8実施例)次に図20〜22に基づい
て、揺動翼21に揺動運動を好適に発生させる揺動案内
手段、及びその揺動案内手段に駆動力を与える駆動装置
の他の実施例について、説明する。60は発振器であ
り、揺動翼21の根元部21aに振動を与えるように作
動する。この発振器60としては、種々のバイブレータ
等、公知技術を用いることができる。62は振動支持部
材であり、揺動案内手段として作用する。すなわち、振
動支持部材62は、揺動翼21を支持する支持部材を兼
ねると共に、揺動翼21自体の固有振動数による共振運
動による揺動運動を案内する。
【0068】共振現象を利用して、揺動翼21の揺動運
動を発生させるメカニズムを以下に説明する。物体(物
質)には物体固有の固有振動数がある。物体に外部から
振動を与え、この固有振動数に同調させると物体自身が
振動を発する。すなわち、この状態が、物体の発振状態
或いは共振状態ということになる。このメカニズムを応
用し、揺動翼21の揺動運動を発生させる。すなわち、
揺動翼21の揺動運動を発生させるには、揺動翼21の
根元部21aに、揺動翼21の固有振動数に対応した振
動(一般的に低振幅高周波運動)を与え、揺動翼21を
共振状態(一般的に高振幅低周波運動)にさせればよ
い。
【0069】さらに詳細には、先ず、揺動翼21の形状
・材質は以上に述べたものと同様のものを用いれば良
い。根元部21aに揺動翼21の揺動方向に合致した振
動(一般的に低振幅高周波振動)を与える(印加す
る)。このように振動を印加すると、揺動翼の中間部2
1bから先端部21cにおいてドルフィンキックのよう
な揺動運動(一般的に高振幅低周波振動)が起きる(誘
起される)。これにより、揺動翼21の回りに存在する
流体に波動的流体運動(波動流)が発生する。
【0070】揺動翼21は振動支持部材62によって、
片持ち支持され、自由端が大きく振動する形態になって
いる。このため、高振幅で低周波の振動(共振)が発生
し、揺動運動が好適に誘起される。これによれば、揺動
翼21の揺動運動が好適に発生し、前述したようにZ方
向へ波動を伴った流体の流れ(波動流W)を好適に発生
させることができる。このように発振器を駆動源とすれ
ば、駆動モータ等の回転駆動力機構を必要としないため
メカニズムが簡略化できる。また、簡略化されたメカニ
ズムにより、運動変換装置がよりコンパクトに、また低
コストになる。
【0071】以上のような発振器を駆動源とする運動変
換装置における揺動翼21の配置について説明する。先
ず、発振器を駆動とする場合は、揺動翼21の配置は、
図21に示すように直線多列状配置が基本となる。これ
によれば、振動が付与される方向と、揺動翼21の揺動
方向を容易に一致させることが可能であり、容易に構成
でき、波動流Wを効率良く発生できる。なお、揺動翼2
1がマトリクス状配置の場合は、図22に示すように、
例えば円振動等を与えれば、波動流Wを効率良く発生で
きる。但し、この場合は、振動を与える方法が複雑にな
るため複雑な振動発生装置を要する。
【0072】次に、運動変換装置を好適にスケールアッ
プするための揺動翼ユニット24Aの配置例を、第9〜
14実施例について説明する。なお、揺動翼ユニット2
4Aの配置について各実施例に共通することは、揺動翼
ユニット24Aが、複数、対称性を備えてマトリクス状
に配されていることにある。 (第9実施例)図23は、第1実施例と同様に複数の揺
動翼21を平行に配した直線多列状配置の揺動翼ユニッ
ト24Aを、複数、単純に揺動翼21の方向を同一方向
に向けて2次元的(平面的)に並べて固定したものであ
る。この形態は、複数の揺動翼ユニット24Aを連設し
たものであるため、以下、「揺動翼ユニット連設体」と
いう。
【0073】この第9実施例によれば、運動変換装置
を、容易且つ低コストに大型化できる。これは、揺動翼
ユニット24Aは、複数の揺動翼21が所定のサイズの
枠体25に固定されて形成されたものであり、比較的小
さな型によって安価で且つ大量に生産できるためによ
る。また、この揺動翼ユニット24Aが、複数、固定さ
れる枠構造体66も複雑な形態ではないため、容易に製
造できることにもよる。
【0074】このように形成された揺動翼連設体によれ
ば、揺動翼21の案内面21f、21rに直交する方向
に直線往復動によって揺動運動されることで、全面から
均一な波動流を効率良く発生できる。例えば、送風機と
して利用すれば、全面が送風面となり、薄型であると共
に高効率送風を向上できる。また、揺動翼ユニット24
Aの連設配置を自由に設定することができる。したがっ
て、サイズ及び形状の種々の要請に対して柔軟に対応で
きる。
【0075】(第10実施例)図24は、第1実施例と
同様に複数の揺動翼21を平行に配した直線多列状配置
の揺動翼ユニット24Aを、複数、互い違いに揺動翼2
1の方向を変えて2次元的(平面的)に並べて固定した
揺動翼ユニット連設体である。この第10実施例は、第
9実施例と同様の効果を得ることができると共に、特定
平面16内で相対回転運動されると、X方向に配された
各ユニット毎の複数の揺動翼21xによって発生するY
方向成分の波動流Wyと、Y方向に配された各ユニット
毎の複数の揺動翼21yによって発生するX方向成分の
波動流Wxとが、合成されて合成波動流を発生させる。
従って、効率の良い機械運動から流体運動への運動の変
換ができる。
【0076】(第11実施例)図25は、第2実施例と
同様に複数の揺動翼21をX方向及びY方向に千鳥状に
配したマトリクス状配置の揺動翼ユニット24Bを、複
数、2次元的(平面的)に並べて固定した揺動翼ユニッ
ト連設体である。この第11実施例は、第9実施例と同
様の効果を得ることができると共に、特定平面16内で
相対回転運動されると、X方向に配された各揺動翼21
xによって発生するY方向成分の波動流Wyと、Y方向
に配された各揺動翼21yによって発生するX方向成分
の波動流Wxとが、合成されて合成波動流を発生させ
る。従って、第10実施例よりも局所的に合成波動流を
発生させるもので、より均一な波動流が発生することに
なる。
【0077】(第12実施例)次に図26及び27に基
づいて、多段型の運動変換装置について説明する。図2
6は斜視図である。また、図27(a)は2段型の装置
を説明する平面図であり、図27(b)は正面断面図で
ある。前記運動変換装置が、流体の流れ方向に多段に設
けられたことで、より高圧な流体を発生したり、高圧な
流体を受けてより大きな電気エネルギー等を出力でき
る。その原理を図27の2段型の装置を、相対回転運動
を駆動源とする送風機として用いた場合について以下に
説明する。
【0078】上下2段のフィンパネル10は、旋回位置
が180°ずれた位置に重ねられている。また、旋回半
径を、図10の実施例と同様、隣合う旋回フィン11同
士にかかる間隔の半分の長さに設定してある。フィンパ
ネル10の各部の詳細は、図10の実施例と同一であ
り、説明を省略する。この送風機によれば、上下2段の
フィンパネルに180°位相のずれた同一旋回半径の自
転しない旋回運動(相対回転運動)をさせると、黒塗り
の矢印Rが上段の旋回フィン11の軌跡であれば、白抜
きの矢印rが下段の旋回フィン11の軌跡になる。図2
7(a)の平面図に点線で円形に示したような上下に貫
通する所定スペース18aにおいて、上下2段の旋回フ
ィン11が同時に風を切ることになる。従って、その所
定スペース18aにおいて効率的な昇圧作用が生じる。
【0079】次に、揺動翼ユニット連設体を、流体の流
れ方向である第3方向に重ねて多段に配した機械運動と
流体運動の変換装置を、第13実施例及び第14実施例
で説明する。 (第13実施例)図28は、揺動翼ユニット連設体を2
段に重ねる際に用いる1段目揺動翼ユニット連設体81
と2段目揺動翼ユニット連設体82とを、並べて記載し
た説明図である。1段目揺動翼ユニット連設体81は、
第1実施例と同様に複数の揺動翼21を平行に配した直
線多列状配置の揺動翼ユニット24Aを、複数、単純に
揺動翼21の方向をY方向に向けて2次元的(平面的)
に並べて固定したものである。これに対し、2段目揺動
翼ユニット連設体82は、揺動翼ユニット24Aを、複
数、単純に揺動翼21の方向をX方向に向けて2次元的
(平面的)に並べて固定したものである。この2つの揺
動翼ユニット連設体81、82は、実際にはZ方向に重
ねて配置される。
【0080】このように1段目揺動翼ユニット連設体
(以下、「1段目」という)81と2段目揺動翼ユニッ
ト連設体(以下、「2段目」という)82とを設定する
ことで、各段ごとに配置する直線多列状翼体の位相を変
えたことになる。この2段方式で考えれば、1段目81
と2段目82で配置位相を90度ずらしたことになる。
これにより、1段目81で発生する波動流Wxのモーシ
ョンがサインカーブとすれば2段目で発生する波動流W
yのモーションがコサインカーブとなる。出力する波動
流は、その二つの波動流が合成されたものとなり、波動
流特有の脈動が解消され、平均した一定流となる。さら
に3段方式、4段方式と多段化する場合は適宜に直線多
列状翼体の配置位相をずらし、出力する合成波動流を脈
動のない均一なものとすることができる。
【0081】なお、第1段目81と2段目82では、Z
方向に関して位置が異なっている。このため、Z方向に
流れる波動について、Z方向の位置の違いによる位相の
差が生じる。従って、1段目81のサインカーブ波動流
と2段目82のコサインカーブ波動流とを理想的に合成
するには、そのZ方向の位置による位相差を調整すれば
よい。この調整は、例えば、第1段目81と2段目82
との旋回位相の角度関係等を調整することで容易にでき
る。
【0082】このように、揺動翼ユニット連設体を多段
式にすることにより、各段ごとに逐次、流体動のエネル
ギ上昇(昇圧)をさせることができる。なお、流体動の
エネルギが各段ごと上昇するため、これに対応して、各
段ごとに逐次、揺動翼の翼体の剛性を上げることを要す
る。本実施例では、1段目81より2段目82の剛性を高
くすればよい。また、揺動翼ユニット連設体を多段式に
することにより、流体動のエネルギ上昇(昇圧)のみな
らず、流体動の脈動を抑制し均一な一定流の流体運動を
発生させることができる。特に高圧・高エネルギを必要
とする送流機械(タービン、高圧ポンプ等)を構成する
際には、本実施例のような直線多列状翼体における多段
式配置が波動流Wを好適に合成することができるため有
効である。なお、以上の効果は、揺動翼ユニット連設体
から構成される第13実施例に限定されるものでなく、
揺動翼ユニット連設体を使用しない多段式の運動変換装
置においても好適に生じるのは勿論である。
【0083】(第14実施例)図29は、揺動翼ユニッ
ト連設体を2段に重ねる際に用いる1段目揺動翼ユニッ
ト連設体81と2段目揺動翼ユニット連設体82とを、
並べて記載した説明図である。1段目揺動翼ユニット連
設体81は、第10実施例と同様に、複数の揺動翼21
を平行に配した直線多列状配置の揺動翼ユニット24A
を、複数、互い違いに揺動翼21の方向を変えて2次元
的(平面的)に並べて固定したものである。これに対
し、2段目揺動翼ユニット連設体82は、1段目揺動翼
ユニット連設体81とは、各揺動翼ユニット24Aの方
向がX、Y反対になるよう、すなわち、位置位相が90
度ずれるように2次元的(平面的)に並べて固定したも
のである。この2つの揺動翼ユニット連設体81、82
は、実際にはZ方向に重ねて配置される。
【0084】これによれば、第13実施例と同様の作用
効果を奏することができる。なお、第14実施例の場合
は、X方向に配された各ユニット毎によって発生するY
方向成分の波動流Wyと、Y方向に配された各ユニット
毎によって発生するX方向成分の波動流Wxとが、合成
されて合成波動流を発生させる。従って、第13実施例
よりも局所的に合成波動流を発生させるもので、より均
一な波動流が発生することになる。
【0085】(第15実施例)次に、図30〜33に基
づいて案内手段の一実施例(第15実施例)について詳
細に説明する。図30は平面図、図31は図30の実施
例の側面図、図32は図30の実施例の背面図、図33
は図30の実施例にかかる案内手段の詳細を示す部分断
面図である。なお、フィンパネル10については、図3
0及び32で、複数の旋回フィン11にかかる一形態の
一部を二点鎖線で記載して他の部分を省略してある。本
実施例の案内手段22では、一方部31が、矩形枠状の
基体20の所定位置で軸心を中心に回転する回転軸34
に固定されると共に、他方部32が、フィンパネル10
に回転可能に軸着された複数のクランクレバー30を備
える。本実施例では4個のクランクレバー30が基体の
4角に配設されており、各クランクレバー30の他方部
32が、矩形のフィンパネル10の対応する各角部に軸
着されている。また、4個のクランクレバー30は、一
方部31と他方部32の間の距離が等しく形成されてい
る。これにより、2点鎖線で示したフィンパネル10
に、好適に自転しない旋回運動をさせることができる。
なお、クランクレバー30は、少なくとも2個あれば、
フィンパネル10に自転しない旋回運動をさせることが
できる。
【0086】また、本実施例は送風機に好適に利用でき
る案内手段であり、旋回フィン11が、案内面11aに
よって流体(空気)の流れを発生させる送風機の羽根と
することができる。なお、ポンプに利用する際には、旋
回フィン11がポンプのインペラに相当することにな
る。また、36は駆動モータであり、旋回フィン11を
自転しない旋回運動させる駆動装置として作動する。こ
の駆動モータ36の出力軸36aが、カップリング37
で回転軸34に連結されている。回転軸34はベアリン
グ38で基体20の平面に対して直交する軸心を中心に
回転自在に装着されている。この回転軸34の一方端に
は前述したようにクランクレバー30の一方部31が固
定されている。そして、回転軸34の他方側にはプーリ
40が固定されている。
【0087】また、駆動モータ36の出力軸36aが固
定されていない3個の回転軸34についても、一方端に
はクランクレバー30の一方部31が固定され、他方側
にはプーリ40が固定されている。そして、4個のプー
リ40にはベルト42が掛け回されている。従って、駆
動モータ36を回転させると、プーリ40及びベルト4
2と、回転軸34及びクランクレバー30から成るクラ
ンク機構とを介して、フィンパネル10に、好適に、自
転しない旋回運動をさせることができる。なお、33は
バランスウエイト部であり、クランクレバー30の他方
部32とは反対側の部分に設けられている。これによ
り、偏心した運動である自転しない旋回運動をするフィ
ンパネル10と、重量的にバランスをとり、その運動を
スムースにすることができる。
【0088】また、本実施例のクランクレバー30の他
方部32には支持軸32aが固定されており、フィンパ
ネル10には、支持軸32aが軸着されるようにベアリ
ング28が設けられている。なお、このクランクレバー
30の他方部32にかかるフィンパネル10との軸着に
関しては、本実施例と反対に、他方部32にベアリング
を設け、フィンパネル10に支持軸を固定してもよい。
また、本実施例ではクランクレバー30は、特定平面1
6及び基体20の面と平行に設けられ、それらの面に平
行に旋回するように形成されている。これにより、装置
の薄型化ができる。
【0089】(第16実施例)次に、図34の実施例
(第16実施例)に基づいて2段型の案内手段について
説明する。なお、図33の実施例(第15実施例)の構
成と同等の構成については、同一の符号を付して説明を
省略する。101は一段目のフィンパネルであり、10
2は2段目のフィンパネルである。また、301は一段
目のクランクレバーであり、302は2段目のクランク
レバーであり、回転軸34の両端にそれぞれ位相を18
0°ずらして固定されている。401は駆動プーリであ
り、駆動モータ36の出力軸36aに固定されている。
402は従動プーリであり、回転軸34に固定されてい
る。420はベルトであり、駆動プーリ401から従動
プーリ402に動力を伝達する。このような2段型の旋
回動と流体の流れとの変換装置によれば、バランスよく
前述したように高出力を発生できる。
【0090】(第17実施例)次に、図30〜33の実
施例(第15実施例)と同等の案内手段を用いて構成さ
れた送風機50(第17実施例)について図35及び3
6に基づいて説明する。なお、第15実施の構成と同等
の構成については、同一の符号を付して説明を省略す
る。52は吸入側のフードあり、54は吐出側のフード
である。これらのフードの内壁面に案内されて、フィン
パネル10の裏面13側から表面側へ、空気が好適に流
れる。また、56は吸入側の安全ネットカバーであり、
58は吐出側の安全ネットカバーである。なお、この送
風機50の羽根(旋回フィン11)は自転しない旋回運
動をするため、巻き込まれる心配がない。また、全面が
等速運動をするため比較的安全である。これに対して、
従来の軸流ファンでは、回転する羽根車の外周の速度が
特に速くなり、危険である。なお、本実施例では、駆動
モータ36を図35に示すように背面左下に装着した
が、これに限定されるものではなく、他の位置に設けて
もよいし、また、薄型モータ(フラットモータ)等で駆
動してもよいのは勿論である。
【0091】以上に説明した案内手段では、1個の駆動
モータ36によって、ベルト42を介して4個のクラン
クレバー30を旋回同期駆動させたが、本発明はこれに
限定されるものではない。例えば、ベルト42を2個の
プーリ40に掛け回し、二個のクランクレバー30を旋
回同期駆動させ、他のクランクレバー30については単
に追動させるようにしてもよい。これによっても、比較
的バランスよく、フィンパネル10に自転しない旋回運
動をさせることができる。また、4個の駆動モータ36
によって、4個のクランクレバー30をそれぞれ旋回駆
動させてもよい。この場合は、1個当たりの駆動モータ
36の出力が小さくてもよいから、小型の駆動モータ3
6を使用できる。従って、装置の薄型化等が可能にな
る。さらに、2個の駆動モータ36によって対角に配さ
れた2個のクランクレバー30を直接旋回させ、他の2
個のクランクレバーについては追動させるようにしても
よいなど、用途に応じて選択的に設定すればよい。
【0092】(第18実施例)次に図37及び図38に
基づいて第18実施例について説明する。第18実施例
は、送風機(機械運動から流体運動への変換装置)であ
り、本発明にかかる揺動翼21が、送風機の翼として用
いられている。図37は第18実施例の外観斜視図であ
り、図38は第18実施例の内部構造にかかる要部を説
明する断面図である。この第18実施例は、整流パネル
84がある点で、第17実施例の送風機と異なり、その
内部構造は、第15実施例(特に図33参照)とほぼ同
一に構成されている。第15実施例及び第17実施例と
同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
整流パネル84は、流体(空気)の流れの方向(Z方
向)に平行な面を備える整流板が、格子状に組まれた状
態に形成され、空気の排出側に固定されている。この整
流パネル84によれば、Z方向へ所定の距離延設された
面がガイド面となって、流れの整流及び風向の調整が好
適にできる。なお、83は吸引パネルであり、空気が導
入される側に固定されている。この吸引パネル83は、
主にカバーとしての効果を奏する。
【0093】(第19実施例)次に図39に基づいて第
19実施例について説明する。第19実施例は、送風機
(機械運動から流体運動への変換装置)の内部構造であ
り、本発明にかかる揺動翼21が、送風機の翼として2
段に用いられている。図39は第19実施例の内部構造
を説明する断面図である。この第19実施例は、第16
実施例と同様に揺動翼ユニット(フィンパネル)を2段
に設けた点で共通しているが、回転軸34の支持にかか
る構成が相違している。また、第18実施例とは送風機
に適用した点で共通している。第16実施例及び第18
実施例と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省
略する。第19実施例では、回転軸34が両端で軸受さ
れて支持されている。このため、揺動翼ユニット24A
の運動をバランス良く好適に受けることができ、振動の
発生を抑制できると共に、装置の耐久性を向上できる。
また、カウンターウエイト33を、各揺動翼ユニット2
4Aの表裏の両側に配置してある。このため、重量バラ
ンス(回転バランス)をより好適に取ることができ、よ
りスムースな運動を得ることができる。
【0094】第16実施例及び第19実施例では、一つ
の駆動モータ36を用い、その一つの駆動モータを一つ
の回転軸34に連結し、他の回転軸34については従動
させている。このような1点駆動は、各クランクレバー
30の配置間隔が比較的小さいときには問題はないが、
間隔が大きいときは、各回転軸34の回転位相が狂い振
動となる。このため、各回転軸34を駆動モータ36で
直接的に駆動(2点以上の多点駆動)し、各回転軸34
の回転位相のずれを補正し振動を抑制してもよい。この
ように複数の駆動モータ36を用いて複数の回転軸34
を同期させて回転させれば、各回転軸34にかかるトル
クバランスを取ることができ、振動を抑制できる。
【0095】(第20実施例)次に図40及び図41に
基づいて第20実施例について説明する。第20実施例
は、温風吐出装置であり、本発明にかかる揺動翼21
が、送風機の翼として用いられている。図40は第20
実施例の外観斜視図であり、図41は第20実施例の内
部構造を模式的に説明する断面図である。85Aは温風
が吐出する温風吐出口であり、吐出流の整流及び方向制
御を行うように、方向変換のできるルーバー86Aを有
する。87Aは冷気の流入口である。81Aは一段目の
揺動翼ユニットであり、82Aは二段目の揺動翼ユニッ
トであり、位相を90度ずらした状態にクランク軸(回
転軸34)に装着され、相対回転運動されるように、揺
動案内手段によって案内されている。また、揺動案内手
段は、第19実施例と同様に設けられており、第19実
施例と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略
する。また、88はヒーター部であり、89は反射板で
ある。従って、この第20実施例によれば、流入口87
Aから流入された冷気は、ヒーター部88で加熱され、
二段式の揺動翼ユニット81A、82Aによって吸引さ
れて、吐出口から好適に排出することができる。送風機
を構成する部分を薄型に設定することができるため、薄
型の温風発生装置を好適に製作することができる。以
上、温風吐出装置について説明したが、上記ヒーター部
88を冷房機の冷却部に代え、反射板89を取れば、薄
型で高効率の冷風吐出装置を好適に製作することができ
る。
【0096】(第21実施例)次に図42及び図43に
基づいて第21実施例について説明する。第21実施例
は、軸流ポンプ装置であり、本発明にかかる揺動翼21
が、液体流を発生させる翼として用いられている。図4
2は第21実施例の外観斜視図であり、図43は第21
実施例の内部構造を模式的に説明する断面図である。8
5Bは高圧流体が流出される流出口であり、流出抵抗を
低減させるように、ベルマウス状に形成されている。ま
た、87Bは流体が流入される流入口であり、流入抵抗
を低減させるように、ベルマウス状に形成されている。
81Bは一段目の揺動翼ユニットであり、82Bは二段
目の揺動翼ユニットであり、位相を90度ずらした状態
にクランク軸(回転軸34)に装着され、相対回転運動
されるように、揺動案内手段によって案内されている。
また、揺動案内手段は、第19実施例と同様に設けられ
ており、第19実施例と同等の構成には、同一の符号を
付して説明を省略する。この第21実施例によれば、流
入口87Bから流入された流体、例えば水或いは油等の
液体を、高圧にして流出口85Bから好適に排出するこ
とができる。
【0097】(第22実施例)次に図44及び図45に
基づいて第22実施例について説明する。第22実施例
は、ボート等の船舶であり、本発明にかかる揺動翼21
が、船舶の推進機用の翼として用いられている。図44
は第22実施例の外観斜視図であり、図45は第22実
施例の内部構造を模式的に説明する断面図である。90
は船体であり、91は揺動翼推進装置である。また、9
2Aはエンジンであり、揺動翼推進装置91を駆動する
駆動源となっている。なお、駆動源はエンジン92Aに
限定されるものではなく、電動モータ等でも駆動可能で
あることは勿論である。85Cは高圧水が流出される吐
出口であり、流出流の整流及び方向制御を行うように、
方向変換のできる方向舵93Aを有する。また、87C
は流体(水)が流入される流入口であり、水の抵抗を低
減させるように、ベルマウス状に形成されている。81
Cは一段目の揺動翼ユニットであり、82Cは二段目の
揺動翼ユニットであり、位相を90度ずらした状態にク
ランク軸(回転軸34)に装着され、相対回転運動され
るように、揺動案内手段によって案内されている。ま
た、揺動案内手段は、第19実施例と同様に設けられて
おり、第19実施例と同等の構成には、同一の符号を付
して説明を省略する。この第22実施例によれば、吐出
口85Cから吐出される高圧水の反力により、船体を好
適に推進させることができる。
【0098】(第23実施例)次に図46及び図47に
基づいて第23実施例について説明する。第23実施例
は、航空機であり、本発明にかかる揺動翼21が、航空
機の推進機用の翼として用いられている。図46は第2
3実施例の外観斜視図であり、図47は第23実施例の
内部構造を模式的に説明する断面図である。94は航空
機のコクピットであり、95は揺動翼推進装置である。
また、92Bはエンジンであり、各回転軸34に連結さ
れている。すなわち、4個のエンジン92Bが揺動翼推
進装置95を駆動する強力な駆動源となっている。85
Dは高圧空気が流出される吐出口であり、流出流の整流
及び方向制御を行うように、方向変換のできる方向舵9
3Bを有する。また、87Dは流体(空気)が流入され
る流入口である。81Dは一段目の揺動翼ユニットであ
り、82Dは二段目の揺動翼ユニットであり、位相を9
0度ずらした状態にクランク軸(回転軸34)に装着さ
れ、相対回転運動されるように、揺動案内手段によって
案内されている。また、揺動案内手段は、第19実施例
と同様に設けられており、第19実施例と同等の構成に
は、同一の符号を付して説明を省略する。この第23実
施例によれば、吐出口85Dから吐出される空気の反力
により、航空機を好適に推進させることができる。な
お、航空機としては、ヘリコプターに代わるものとして
利用でき、空中へ浮上するということでは、ホバークラ
フトに代わるものとしても好適に利用できる。
【0099】次に本発明にかかる他の基本的な実施の形
態である流体運動エネルギから機械運動エネルギへの変
換装置について、図48に基づいて説明する。図48
は、揺動翼21が、第3の方向(Z方向)から波動を伴
った流体の流れを受け、前記揺動案内手段を介して揺動
運動を発生させる原理を模式的に説明する説明図であ
る。この実施の形態は、前記した実施例で説明した揺動
翼21に対する流体の流れの方向を反対にしたものであ
り、波動的流体運動(波動流)のエネルギを揺動翼21
で吸収して揺動翼21に揺動運動を発生させるものであ
る。
【0100】次に本実施の形態にかかる背景について説
明する。自然界で波動的流体運動(波動流運動)をする
ものとして代表的なものは、海上を伝わる波がある。近
年、波力発電等、自然のクリーンエネルギから電力等の
有効なエネルギを得ることが提唱されているが、効率的
で有効なメカニズムが提案されていないのが実情であ
る。これに対して、本願発明者は、前述したような揺動
翼21の機械運動(揺動運動)によって流体に波動流運
動を効率よく発生できるのであれば、逆に波動流運動か
ら揺動翼21の機械運動(揺動運動)を効率よく発生さ
せることもできることに着目し、流体の波動流運動か
ら、機械運動である揺動運動を得ることを介してエネル
ギを得るメカニズムを開発した、これによれば、自然の
クリーンエネルギから電力等の有効なエネルギを効率良
く得ることができる。
【0101】なお、海上を伝わる波のような液体だけで
なく、陸上を伝わる風のような気体もまた波動流運動を
している。陸の地形や温度差等は空気の流れに複雑な影
響を及ぼす。風向計の風向きが常に変化する状況や風に
揺れる木々の動き、風になびく吹き流しのはためきなど
の動きを観察すれば、その流体運動が一定流でなく、波
動流運動となっていることがわかる。これらの自然界の
波動流運動は揺動翼21を使用して機械運動に変換する
ことができる。そして、その機械運動から電力等の有効
なエネルギを得ることができる。
【0102】流体運動から機械運動に変換する装置に用
いられる揺動翼21の形状、材質等の仕様は、基本的に
機械運動から流体運動に変換する装置に用いられるもの
と同一でよい。また、図48に示すように、波動流Wの
流入方向は、揺動翼21の先端側(Z方向)からとす
る。波動流Wの上向きの波動力F1が作用した場合は、
揺動翼21を上方へしならせると共に、揺動翼21を全
体に押し上げる。また、波動流Wの下向きの波動力F2
が作用した場合は、揺動翼21を下方へしならせると共
に、揺動翼21を全体に押し下げる。この動作が繰り返
しなされることで、揺動翼21が揺動運動する。また、
波動流Wは、揺動翼21を通過することで減衰され、整
流化される。これにより、波動流Wの運動エネルギが、
揺動翼21の揺動運動のエネルギに好適に変換される。
【0103】また、揺動翼21の正弦波運動による揺動
力エネルギを、機械運動を介して電気エネルギ等に変換
する場合においては、揺動翼21の直線往復運動等の揺
動運動をそのまま使用できる。また、揺動運動を直接利
用する方法に限定されるものではなく、第6実施例又は
第7実施例の揺動案内手段であるを反対に利用すれば、
回転運動を好適に取り出すことができる。すなわち、第
6実施例又は第7実施例の入力と出力の関係を反対に用
いれば、揺動力エネルギを、機械運動を介して電気エネ
ルギ等に変換する変換装置とすることができる。また、
出力される機械運動の方向性を規定するためには、第6
実施例又は第7実施例の機構に対し、ラチェット機構や
ワンウェイクラッチ機構などの逆転防止機構を備えれば
よい。これにより一定方向の回転運動を得ることができ
る。また、自然界に存在する波動流Wの波動周波数は一
般に低周波数であり、指向性(直進性)が低く、拡散性
(回り込み)が高い。そのため、波動流Wの流入側に、
ハの字状の波動流集合フードを設ければ、変換効率を向
上できる。
【0104】(第24実施例)第24実施例は、波力発
電装置であり、本発明にかかる揺動翼21が、波力発電
装置用の翼として用いられている。図49は第24実施
例の外観斜視図であり、図50は第24実施例の内部構
造を模式的に説明する断面図である。20Aは海中に固
定される基台である。96は発電機であって、海上に位
置するように基台20A上に固定されている。97Aは
流体運動から機械運動への変換装置であって、海中に没
した状態に基台20A上に固定されている。98Aは波
動流集合フードであり、波動流Wの流入口87P側に、
ハの字状に案内板が配設されている。また、85Pは波
動流Wの流出口である。81Pは揺動翼ユニット連設体
であり、クランク軸(回転軸34)に装着され、相対回
転運動されるように、揺動案内手段によって案内されて
いる。また、揺動案内手段は、第19実施例の揺動翼ユ
ニット24Aが揺動翼ユニット連設体81Pとなってお
り、一段構造に設けられている。第19実施例と同等の
構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0105】この第24実施例によれば、波動流集合フ
ード98Aから流入した海水の波動流Wが揺動翼ユニッ
ト24Aを通過する際に、揺動翼21を作動させる。そ
して、その揺動翼21の揺動運動をクランクレバー30
の作用によって回転運動に変換して発電機を作動させ
る。これにより、発電機から電力得ることができる。
【0106】(第25実施例)第25実施例は、風力発
電装置であり、本発明にかかる揺動翼21が、風力発電
装置用の翼として用いられている。図51は第25実施
例の外観斜視図であり、図52は第25実施例の内部構
造を模式的に説明する断面図である。20Bは陸上に固
定される基台である。96は発電機であって、基台20
B上に固定されている。97Bは流体運動から機械運動
への変換装置であって、基台20B上に固定されてい
る。98Bは波動流集合フードであり、波動流Wの流入
口87Q側に、ハの字状に案内板が配設されている。ま
た、85Qは波動流Wの流出口である。81Qは一段目
の揺動翼ユニット連設体であり、82Qは二段目の揺動
翼ユニット連設体であり、位相を90度ずらした状態に
クランク軸(回転軸34)に装着され、相対回転運動さ
れるように、揺動案内手段によって案内されている。ま
た、揺動案内手段は、第19実施例の揺動翼ユニット2
4Aが揺動翼ユニット連設体81Q、82Qとなり、同
様に設けられている。第19実施例と同等の構成には、
同一の符号を付して説明を省略する。
【0107】この第25実施例によれば、波動流集合フ
ード98Bから流入した波動流Wが揺動翼ユニット24
Aを通過する際に、揺動翼21を揺動運動させる。そし
て、その揺動翼21が設けられた揺動翼ユニット連接体
81Q、82Qの揺動運動を、クランクレバー30の作
用によって回転運動に変換して発電機96を作動させ
る。これにより、発電機から電力得ることができる。
【0108】(第26実施例)次に、図53に基づい
て、旋回動と流体の流れとの変換装置が、流体の流れ方
向に多段に設けられた多段型の装置の一実施例(第26
実施例)について説明する。なお、以上に説明した実施
例の構成と同等の構成については、同一の符号を付して
説明を省略する。本実施例をポンプ或いは送風機として
用いると、矢印Pの方向に流体の流れが発生する。すな
わち、駆動モータ36を回転させると、4段のフィンパ
ネル10が、交互にずれた位相で、同一方向に自転しな
い旋回運動をする。これにより、多段で昇圧された流体
の流れが矢印Pの方向に吐出される。なお、70は、流
体の導入部である。
【0109】また、本実施例を前記駆動モータ36に代
えて発電機とし、波動的流体運動から機械運動を得る装
置に用いると、矢印Fの方向から導入される波動流を受
けて、電気エネルギーを取り出すことができる。すなわ
ち、フィンパネル10が波動流を受けると、その反動に
よって、自転しない旋回運動をする。これによって、発
電機が回転され、電力が発生するのである。
【0110】(第27実施例)次に図54に基づいて、
流体の波動流を介在させてエネルギの伝達を行う運動変
換装置の一実施例(第27実施例)について説明する。
なお、以上に説明した実施例の構成と同等の構成につい
ては、同一の符号を付して説明を省略する。99Aは運
動変換装置の第1のサブユニットであり、第1の方向X
と第1の方向Xに直交する第2の方向Yによって規定さ
れる特定平面16内に設けられた枠体である第1の支持
部材19Aと、特定平面16に直交する第3の方向Zへ
延びるように第1の支持部材19Aによって片持ちに支
持されることで、特定平面16に平行な方向について自
由端部側が根元部21a側よりも大きく振れるように設
けられ、流体の流れを案内するように振れ方向に交差す
る第1面及び第2面を備える第1の揺動翼21Aと、第
1の揺動翼21Aが揺動運動されるように、第1の支持
部材19Aを介して根元部21aの揺動運動を案内する
第1の揺動案内手段とを具備する。また、99Bは運動
変換装置の第2のサブユニットであり、第1の方向Xと
第1の方向Xに直交する第2の方向Yによって規定され
る特定平面16内に設けられた枠体である第2の支持部
材19Bと、特定平面16に直交する第3の方向Zへ延
びるように第2の支持部材19Bによって片持ちに支持
されることで、特定平面16に平行な方向について自由
端部側が根元部21a側よりも大きく振れるように設け
られ、流体の流れを案内するように振れ方向に交差する
第1面及び第2面を備える第2の揺動翼21Bと、第2
の揺動翼21Bが揺動運動されるように、第2の支持部
材19Bを介して根元部21aの揺動運動を案内する第
2の揺動案内手段とを具備する。
【0111】運動変換装置の第1のサブユニット99A
によって機械運動から流体運動への変換を行い、運動変
換装置の第2のサブユニット99Bによって流体運動か
ら機械運動への変換を行い、運動エネルギを伝達するよ
うに、第1の揺動翼21Aと第2の揺動翼21B同士を
対向させて配してある。100は管路であり、内部にオ
イル等の液体が充填されている。また、36は駆動モー
タであり、96Aは被駆動物である。なお、各揺動案内
手段は、第19実施例と同様に設けられており、第19
実施例と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省
略する。これによれば、流体の波動流を介在させて、エ
ネルギの伝達を好適に行うことができる。すなわち、駆
動モータ36による回転入力が第1の揺動案内手段によ
って揺動翼21Aの揺動運動に変換され、流体の波動流
を発生させる。次に、その波動流が揺動翼21Bの揺動
運動に変換され、さらに、その揺動運動が第2の揺動案
内手段によって被駆動物96Aを駆動させる回転出力に
変換される。また、この運動伝達装置によれば、波動流
Wを介在させるため、管路100が曲がっていても好適
に運動を伝達できる。従って、運動又はエネルギの方向
性を好適に変換できる。また、伝達トルクのトルクリミ
ッターとしても機能し、装置の破壊を防止することがで
きる。
【0112】また、以上の実施例では、揺動翼21がそ
の端部21dにおいて、支持部材19に一体的に形成さ
れた形態において説明したが、本発明はこれに限定され
るものではない。すなわち、揺動翼は、根元部21aが
支持部材19によって保持されていればよく、揺動翼2
1の端部21dで固定されていることを要しない。ま
た、図55に示すように、揺動翼21の自由端部(中間
部21b及び先端部21c)の長さが変更可能に、揺動
翼21が支持部材19に対して第3方向Zへ移動できる
ように保持されていても良い。これによれば、自由端部
の長さを調整できることから、揺動翼21の振幅を調整
することができる。自由端部が長くなれば図55(a)
のように、振幅を大きくすることができ、自由端部が短
くなれば図55(b)のように、振幅を小さくすること
ができる。このため、波動流Wを出力する場合は、その
出力の調整を行うことができる。また、反対に波動流W
を受けて、揺動翼21の揺動運動を得る場合は、その変
換能力を調整できる。つまり、揺動翼21の過度の運動
を防止できるなど、適正な機械動作を得ることができ
る。
【0113】さらに、以上の実施例では、揺動翼21を
支持する支持部材19の揺動運動(機械運動)を、揺動
案内手段を介して発電機等を回す運動に変換する構成に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。例えば、図56に示すように、後端21dから棒
状に延設されたアーム部21gを有する揺動翼21が、
根元部21aで支持部材19に保持され、アーム部21
gによって、揺動案内手段を駆動するようにしても良
い。すなわち、支持部材19に保持された根元部21a
が支点となり、揺動翼21の揺動部21v(中間部21
b及び先端部21c)が力点となり、アーム部21gが
作用点となるてこの原理によって、揺動翼21の揺動運
動をアーム部21gの揺動運動Eとして取り出す。そし
て、このアーム部21gの揺動運動を、揺動案内手段を
介して発電機等のエネルギ変換装置を駆動させる動力源
としても良い。以上、本発明の好適な実施例について種
々述べて来たが、本発明は上述の実施例に限定されるの
ではなく、発明の精神を逸脱しない範囲でさらに多くの
改変を施し得るのは勿論である。
【0114】
【発明の効果】本発明に係る運動変換装置によれば、特
定平面に直交する第3の方向へ延びるように支持部材に
よって片持ちに支持され、流体の流れを案内するように
振れ方向に交差する第1面及び第2面を備える揺動翼
が、支持部材を介して根元部の揺動運動を案内する揺動
案内手段によって、前記特定平面に平行な方向について
自由端部側が根元部側よりも大きく揺動運動することが
できる。このため、この揺動翼の揺動運動を駆動側とし
て用いれば、機械運動から流体運動への好適な変換装置
となり、反対に、この揺動翼の揺動運動を被駆動側とし
て用いれば、流体運動から機械運動への好適な変換装置
となる。この機械運動と流体運動の変換は、揺動翼の揺
動運動から発生する波動流、又波動流から発生する揺動
翼の揺動運動を介するもので、運動変換装置における薄
型化、高能率化、低コスト化、及び出力能力やサイズ等
の仕様にかかる変更の容易化等が可能となるという著効
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る運動変換装置の揺動翼の一実施形
態を説明する断面図である。
【図2】図1の揺動翼の揺動運動による波動流の発生状
況を説明する説明図である。
【図3】図1の揺動翼にかかる波動振幅及び波動周波数
と、波動流のエネルギの関係を説明する説明図である。
【図4】図1の揺動翼の揺動運動を説明する側面図であ
る。
【図5】図1の揺動翼の揺動運動を説明する説明図であ
る。
【図6】本発明に係る運動変換装置の第1実施例を示す
説明図である。
【図7】第1実施例の部分斜視図である。
【図8】本発明に係る運動変換装置の第2実施例を示す
説明図である。
【図9】第2実施例の部分斜視図である。
【図10】本発明に係る運動変換装置の第3実施例を示
す説明図である。
【図11】第3実施例の揺動翼の作動状態を説明する説
明図である。
【図12】本発明に係る運動変換装置の第4実施例を示
す説明図である。
【図13】本発明に係る運動変換装置の第5実施例を示
す説明図である。
【図14】第5実施例の揺動翼の作動状態を説明する部
分斜視図である。
【図15】第5実施例の断面図である。
【図16】本発明に係る揺動翼の正弦波運動を発生させ
る運動機構を有する第6実施例の説明図である。
【図17】第6実施例のA部詳細図である。
【図18】本発明に係る揺動翼の正弦波運動を発生させ
る運動機構を有する第7実施例の説明図である。
【図19】第7実施例のA部詳細図である。
【図20】本発明に係る揺動翼の共振現象を利用した揺
動翼運動発生機構を説明する第8実施例の説明図であ
る。
【図21】第8実施例の振動方向を説明する平面図であ
る。
【図22】第8実施例の他の振動方向を説明する平面図
である。
【図23】本発明に係る揺動翼ユニットの配置例を示す
第9実施例の平面図である。
【図24】本発明に係る揺動翼ユニットの配置例を示す
第10実施例の平面図である。
【図25】本発明に係る揺動翼ユニットの配置例を示す
第11実施例の平面図である。
【図26】本発明に係る揺動翼を多段に配置した例を示
す第12実施例の斜視図である。
【図27】第12実施例にかかる2段の揺動翼の動作に
ついて説明する説明図である。
【図28】本発明に係る揺動翼ユニットを多段に配置す
る際の配置例を示す第13実施例の説明図である。
【図29】本発明に係る揺動翼ユニットを多段に配置す
る際の配置例を示す第14実施例の説明図である。
【図30】本発明に係る運動変換装置の一実施例を示す
第15実施例の平面図である。
【図31】第15実施例の側面図である。
【図32】第15実施例の裏面図である。
【図33】第15実施例の案内手段の詳細を示す断面図
である。
【図34】本発明に係る2段型の案内手段の一例を示す
第16実施例の断面図である。
【図35】本発明を送風機に用いた場合を示す第17実
施例の外観斜視図である。
【図36】第17実施例の内部構造を説明する断面図で
ある。
【図37】本発明を送風機に用いた場合を示す第18実
施例の外観斜視図である。
【図38】第18実施例の内部構造にかかる要部を説明
する断面図である。
【図39】本発明を送風機に用いた場合の内部構造を示
す第19実施例の断面図である。
【図40】本発明を温風機に用いた場合を示す第20実
施例の外観斜視図である。
【図41】第20実施例の断面図である。
【図42】本発明を軸流ポンプに用いた場合を示す第2
1実施例の外観斜視図である。
【図43】第21実施例の断面図である。
【図44】本発明を船舶の推進機に用いた場合を示す第
22実施例の外観斜視図である。
【図45】第22実施例の断面図である。
【図46】本発明を航空機の推進機に用いた場合を示す
第23実施例の外観斜視図である。
【図47】第23実施例の断面図である。
【図48】本発明に係る流体運動を揺動運動によって機
械運動に変換する運動変換装置を原理的に説明する断面
図である。
【図49】本発明を波力発電装置に用いた場合を示す第
24実施例の外観斜視図である。
【図50】第24実施例の断面図である。
【図51】本発明を風力発電装置に用いた場合を示す第
25実施例の外観斜視図である。
【図52】第25実施例の断面図である。
【図53】本発明に係る多段型運動変換装置の一例を示
す第26実施例の断面図である。
【図54】本発明をエネルギの伝達装置に用いた場合を
示す断面図である。
【図55】本発明に係る運動変換装置の他の実施形態を
説明する説明図である。
【図56】本発明に係る運動変換装置の他の実施形態を
説明する説明図である。
【符号の説明】
10 フィンパネル 11 旋回フィン 11a 案内面 15 旋回フィン 16 特定平面 18 透孔 19 支持部材 20 基体、基板 21 揺動翼 21a 根元部 21f 第1面 21r 第2面 22 案内手段 23 開口 24 揺動翼ユニット 25 枠体 25a 架橋部 30 クランクレバー 31 一方部 32 他方部 34 回転軸 36 駆動モータ 44 直動ガイド 46 回転駆動カム 47 溝カム 50 送風機 60 発振器 62 振動支持部材 66 枠構造体 81 1段目揺動翼ユニット連設体 82 2段目揺動翼ユニット連設体 85 流出口 86 ルーバー 87 流入口 90 船体 91 船舶用推進機 92 エンジン 93 方向舵 94 コクピット 95 航空機用推進機 96 発電機 99A 運動変換装置の第1サブユニット 99B 運動変換装置の第2サブユニット 100 管路

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の方向と該第1の方向に直交する第
    2の方向によって規定される特定平面内に設けられた支
    持部材と、 前記特定平面に直交する第3の方向へ延びるように前記
    支持部材によって片持ちに支持されることで、前記特定
    平面に平行な方向について自由端部側が根元部側よりも
    大きく振れるように設けられ、流体の流れを案内するよ
    うに振れ方向に交差する第1面及び第2面を備える揺動
    翼と、 該揺動翼が揺動運動されるように、前記支持部材を介し
    て前記根元部の揺動運動を案内する揺動案内手段とを具
    備することを特徴とする運動変換装置。
  2. 【請求項2】 前記揺動翼の剛性が、自由端部側である
    先端部側よりも根元部側ほど高いことを特徴とする請求
    項1記載の運動変換装置。
  3. 【請求項3】 前記揺動翼が、前記特定平面内に設けら
    れた支持部材上に複数、平行に配されていることを特徴
    とする請求項1又は2記載の運動変換装置。
  4. 【請求項4】 前記揺動翼が、前記特定平面内に設けら
    れた支持部材上に複数、各方向に平行に対称性を備えて
    マトリクス状に配されていることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の運動変換装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の揺動翼が、前記特定平面に平
    行に設けられ、流体が前記第3の方向へ流れるように開
    口を備える支持部材に支持されていることを特徴とする
    請求項3又は4記載の運動変換装置。
  6. 【請求項6】 前記特定平面に平行に設けられ、流体が
    前記第3の方向へ流れるように開口を備える支持部材で
    ある枠体において、リブ状に架け渡された形態の架橋部
    上に、前記複数の揺動翼が一体的に成形されて支持され
    ることで、前記枠体を単位にユニット化されて成る揺動
    翼ユニットを備えることを特徴とする請求項3又は4記
    載の運動変換装置。
  7. 【請求項7】 前記揺動翼ユニットが、複数、対称性を
    備えてマトリクス状に配されていることを特徴とする請
    求項6記載の運動変換装置。
  8. 【請求項8】 第1の方向と該第1の方向に直交する第
    2の方向によって規定される特定平面内に設けられた支
    持部材と、 前記特定平面に直交する第3の方向へ延びるように前記
    支持部材によって片持ちに支持されることで、前記特定
    平面に平行な方向について自由端部側が根元部側よりも
    大きく振れるように設けられ、流体の流れを案内するよ
    うに振れ方向に交差する第1面及び第2面を備える揺動
    翼と、 該揺動翼が揺動運動されるように、前記支持部材を介し
    て前記根元部の揺動運動を案内する揺動案内手段とを具
    備する運動変換装置のサブユニットを、 流体の流れ方向に重ねて多段に配したことを特徴とする
    運動変換装置。
  9. 【請求項9】 前記運動変換装置のサブユニットが、前
    記特定平面に平行に設けられ、流体が前記第3の方向へ
    流れるように開口を備える支持部材である枠体において
    リブ状に架け渡された形態の架橋部上に、前記複数の揺
    動翼が一体的に成形されて支持されることで、前記枠体
    を単位にユニット化されて成る揺動翼ユニットを備える
    ことを特徴とする請求項8記載の運動変換装置。
  10. 【請求項10】 前記揺動案内手段が、前記揺動翼が前
    記特定平面に平行な一方向について直線的に揺動するよ
    うに案内する直動ガイドであることを特徴とする請求項
    1、2,3、4、5、6、7、8又は9記載の運動変換
    装置。
  11. 【請求項11】 前記揺動案内手段が、前記揺動翼が自
    転しない旋回運動をするように、前記特定平面に平行な
    面内で2次元運動をさせる2次元運動機構であることを
    特徴とする請求項1、2,3、4、5、6、7、8、9
    又は10記載の運動変換装置。
  12. 【請求項12】 前記2次元運動機構が、一方部が装置
    の基体側で軸心を中心に回転する回転軸に固定されると
    共に、他方部が前記揺動翼側に回転可能に軸着されたク
    ランクレバーを複数備え、該複数のクランクレバーは、
    前記一方部と他方部の間の距離が等しく形成されている
    ことを特徴とする請求項11記載の運動変換装置。
  13. 【請求項13】 前記複数のクランクレバーの一方部に
    固定された各回転軸の少なくとも一つに、駆動モータ或
    いは発電機等のエネルギ変換装置が連結されていること
    を特徴とする請求項12記載の運動変換装置。
  14. 【請求項14】 前記揺動翼が、駆動装置によって前記
    揺動案内手段を介して揺動運動されることで、前記第3
    の方向へ波動を伴った流体の流れを発生させることを特
    徴とする請求項1、2,3、4、5、6、7、8、9、
    10、11、12又は13記載の運動変換装置。
  15. 【請求項15】 前記揺動翼が、送風機の翼として用い
    られることを特徴とする請求項14記載の運動変換装
    置。
  16. 【請求項16】 前記揺動翼が、液体流を発生させる翼
    として用いられることを特徴とする請求項14記載の運
    動変換装置。
  17. 【請求項17】 前記揺動翼が、船舶の推進機用の翼と
    して用いられることを特徴とする請求項14記載の運動
    変換装置。
  18. 【請求項18】 前記揺動翼が、航空機用の推進機用の
    翼として用いられることを特徴とする請求項14記載の
    運動変換装置。
  19. 【請求項19】 前記駆動装置が発振器であり、揺動翼
    自体の固有振動数による共振運動を利用するように、前
    記揺動案内手段の前記揺動翼を支持する前記支持部材が
    振動支持部材であって、前記発振器の振動を受けて前記
    揺動翼が揺動運動されるように前記根元部の振動運動を
    案内することを特徴とする請求項14、15、16、1
    7又は18記載の運動変換装置。
  20. 【請求項20】 前記揺動翼が、前記第3の方向から波
    動を伴った流体の流れを受け、前記揺動案内手段を介し
    て揺動運動を発生させることを特徴とする請求項1、
    2,3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又
    13記載の運動変換装置。
  21. 【請求項21】 前記揺動翼が、波力発電装置の翼とし
    て用いられることを特徴とする請求項20記載の運動変
    換装置。
  22. 【請求項22】 前記揺動翼が、風力発電装置の翼とし
    て用いられることを特徴とする請求項20記載の運動変
    換装置。
  23. 【請求項23】 第1の方向と該第1の方向に直交する
    第2の方向によって規定される特定平面内に設けられた
    第1の支持部材と、 前記特定平面に直交する第3の方向へ延びるように前記
    第1の支持部材によって片持ちに支持されることで、前
    記特定平面に平行な方向について自由端部側が根元部側
    よりも大きく振れるように設けられ、流体の流れを案内
    するように振れ方向に交差する第1面及び第2面を備え
    る第1の揺動翼と、 該第1の揺動翼が揺動運動されるように、前記第1の支
    持部材を介して前記根元部の揺動運動を案内する第1の
    揺動案内手段とを具備する運動変換装置の第1のサブユ
    ニットと、 第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向によっ
    て規定される特定平面内に設けられた第2の支持部材
    と、 前記特定平面に直交する第3の方向へ延びるように前記
    第2の支持部材によって片持ちに支持されることで、前
    記特定平面に平行な方向について自由端部側が根元部側
    よりも大きく振れるように設けられ、流体の流れを案内
    するように振れ方向に交差する第1面及び第2面を備え
    る第2の揺動翼と、 該第2の揺動翼が揺動運動されるように、前記第2の支
    持部材を介して前記根元部の揺動運動を案内する第2の
    揺動案内手段とを具備する運動変換装置の第2のサブユ
    ニットとを、 第1の揺動翼と第2の揺動翼同士を対向させて配し、運
    動変換装置の第1のサブユニットによって機械運動から
    流体運動への変換を行い、運動変換装置の第2のサブユ
    ニットによって流体運動から機械運動への変換を行い、
    運動エネルギを伝達することを特徴とする運動変換装
    置。
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