JP6550569B2 - 揺動式流体動力装置 - Google Patents

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Description

本発明は流体の流れから動力を取出す、揺動式流体動力装置に関する。
自然環境への負荷の低減のために、未活用の自然エネルギーの更なる開発が標榜されて久しい時下にあって、太陽光発電や風力発電が目覚ましく普及してきているが、その傍らで捗々しくはないものの、水力の利用に関しても小水量の河川流を利用した小規模水力発電への試みや、潮流や潮汐流を対象とした発電技術の実証実験が始められている。
しかしながら、それ等は波力や温度差を利用する特例を除き何れも、流体の速度水頭を利用するものであって、水車や回転翼を用いる従来型の技術の延長線上の域を脱しておらず、適用対象範囲がエネルギー密度の高い流れに限定されたており、実用化なり普及する段階に達してはいない。
今日においても、未活用の自然エネルギー資源は身近に数多く存在する。例えば一般の河川の流や、海洋の潮流や潮汐流等がそれである。
現在活用されていない河川流や潮流はエネルギー密度が低いと言う点で共通しており、水車や回転翼を用いた従来型の技術ではほとんど有効利用が難しいか、可能であったとしても費用対効果が著しく劣ると言う理由で活用されて来なかった。
また、河川については、地形による箇所毎に異なる流れの状態に柔軟に対応出来る技術の無いことがそれらを有効な動力源として発電等の目的に利用するのを阻んで来た。
これら未活用エネルギー資源を発電等に活用するためには、エネルギー密度の低い流れに対しても有効(広い適用幅)で、且つ箇所毎に多様な様相を呈する流れにも柔軟に対応(柔軟な適応性)可能であり、付帯工事も含めた建設コストが低い(優れた費用対効果)技術の開発が待たれているところである。
そのような背景のなかにあって、水車や回転翼を用いる従来型の技術に依らず、翼に生じる揚力を動力源として流れの直角方向の往復運動を生起させ、これを回転動力に変換して電力を取出す方法の“流体式動力装置”が提案されていた。(特許文献1)
特許文献1に提唱されている“流体式動力装置”の骨子は、概ね次の通りである。
即ち、“流体の流れに対して略直角な方向に延在する固定軸に案内されて、該固定軸に沿って往復運動する可動部材に1乃至複数の翼部材が装着されており、該翼部材は回転軸を介して該可動部材に回動自在に軸支されており、該流れに対する該翼部材の迎角を正から負、又は負から正に変化させることにより該翼部材で発生する揚力を反転させて該可動部材に往復運動を生起させ、その往復運動を然るべき手段により回転運動に変換する “流体式動力装置”である。
特開2011−169289
しかしながら、先行技術には次に指摘する幾つかの解決されるべき課題が残されていた。
即ち
1)大きい出力を得ようとすると装置の大型化は避けて通れないが、それには必然的に移動体の走行距離(ストローク)を伸ばす必要が生じるのは自然の成り行きである。それには付帯工事も含めた建設費の急激な膨張が予見される上に、大型化した時の動力変換手段の選定に難渋することが予想される。
往復運動を回転運動に変換する場合、クランク軸が常套的に用いられており、先行技術でも明らかにクランク軸を用いることを想定したと伺えるが、その場合クランク軸のクランク半径は移動体のストロークによって定まるため、ストロークを伸ばすにはクランク半径を大きくする必要が生じる。それは慣性モーメントの増大による起動抵抗の増加を招き、また安全距離の確保のために広い設置スペースを必要とすることから推奨が憚られる。更にクランク軸を用いる場合の、最も厄介な問題はクランク軸の上下死点の存在である。上下死点(以下思案点と記述)とは文字通りデッドロックポイントであり、これを乗越える時にはより強い力が必要であるが、その時点と移動体が移動方向を反転させる時点とが一致することに留意しなければならない。その上移動体が移動方向を反転させる時点は、該移動体に働く推進力が減少して“零”(=0)を通過しその後増加に転じる工程であり、思案点と推進力“零”が一致する。従って、先行技術が動力変換手段としてクランク軸を用いることを想定しているとすれば、クランク軸の思案点に係る問題を避けて通れないが、思案点を乗り越えてその後も回転を維持継続することには無理が有ると言わざるを得ない。この点については次に触れる翼の反転手段とも密接に関連する。
2) 翼反転手段の信頼性は最重要な事項であるが、先行技術においては能動的に働く翼反転手段を備えておらず、そのことは最も深刻な欠陥であると云える。
先行技術では翼を反転させるために翼自体が流体から受ける力を直接的に利用する方法を用いている。これを力学的に検証すると、次に述べる理由からその動作原理には不確実性が内在していることが見えてくる。即ち、先行技術における翼の反転手段は、移動体のストロークエンドに至った時翼が流れの方向を向いて起立する状態になるように翼の先端が当接する位置にストッパーを設けているものであるが、翼が反転する一連の動きを思い描くと、移動体がストロークエンドに接近して翼の先端がストッパーに当接を始めた瞬間から翼が倒立(翼先端が流れの上流方向に向く)が始まり、するまでの過程で翼の流れに対する迎角は漸次減少して終には零度に至る。それに連れて揚力は漸次減少して、倒立するに至り揚力は零となる。当然ながらその過程で翼に作用する力と負荷による力とが拮抗する点を通過するはずである。さすれば両者の力関係によっては架橋状態(ブリッジ状態、又は棚吊状態とも言う)を起こす恐れがあり、架橋状態に至れば移動体は走行運動を停止し、機関としての働きも停止することとなる。 図33及び図34は先行技術にの翼反転手段を図解するためのものであって、当該特許文献からの引用ではないことを断っておく。図33は稼働走行状態における示力図であり、また図34は移動体がストロークエンドに接近して翼の先端がストッパーに当接を始めた時点以降の示力図を示す。図34によれば、推進力と負荷の強弱関係によって架橋状態(ブリッジ)を生じる虞があるとするのは杞憂であると片付ける分けには行かないであろう。
またここで述べた翼反転の不確実性は、動力変換手段としてクランク軸を使用する場合だけに留まらず、他の動力変換手段を用いる場合でも解消されないことを指摘しておきたい。加えて、可動部材が往復運動をしている間は、翼が確実に所定の迎角を保ってなければならないが、この間翼を固定保持する機能が備わっていないため、何らかの事由、例えば異物との衝突や流れの乱れ等の想定外の事由による外力を受けた場合に翼の迎角を変じる可能性があり、この点にも機能呈しに至る可能性を含んでいる。
本発明は、上記の先行技術の課題を解決すると共に、
1)エネルギー密度の低い流れにも適用が可能であって、
2)自然界の流体の流れの多様性に柔軟に対応出来て、スケールアップや最適化が容易な機構とし、
3)費用対効果に優れた揺動式流体動力装置を提供することを目指すものである。
先行技術では直線軸上を“可動部材”が往復運動する機構を用い、該可動部材に翼を装着して該翼の迎角を反転させることで該可動部材に往復運動を生起せしめ、それを回転運動に変換して動力として取り出す、とするものである。
それに対して、前述の課題を解決するための第一の手段として、本発明では支点軸の回りに往復角運動(揺動)する揺動部材(以下揺動腕と呼ぶ)と、該揺動腕の自由端に係合されて円弧軌跡上を往復運動する揺動体とから成る機構を用いることとし、該揺動体には翼が付属しており、該翼に働く流れの力を動力源として該揺動腕に往復角運動を励起する仕組みを用いた。(以下の記述において支点軸と揺動腕からなる運動機構を “揺動機構”と呼び、移動腕と揺動体の組合せを一括りにして “揺動部”と呼ぶこととする。(尚、該揺動部には翼と後述の翼操作手段の一部が含まれる。)
即ち本発明は、流体の流れに対向する翼の迎角を規則的に反復反転させることで、該翼に作用する揚力を交番力に変調し、該交番力を加振力として揺動機構に持続的な揺動を励起させて、該揺動機構の往復角運動を回転運動に変換して動力源とする、揺動式流体動力装置(請求項1)であり、前記揺動機構における該支点軸は前記流れの方向に対して略直角の方向に延在して固定設置されており、該支点軸に軸支されて該流れの方向を基準(中心)として揺動運動する揺動体と、該揺動体の自由端に保持されて円弧軌跡上を往復移動する移動体と、該移動体に翼回転軸を介して回動自在に装着された翼と、該翼回転軸を操作して、前記流れに対する該翼の迎角を所定の反復するパターンに従って反転操作する翼操作手段と、該揺動体の往復角運動を一定方向回転運動に変換する動力変換手段とを含む揺動式流体動力装置(請求項2)を創出した。
また、先行技術では翼の迎角反転手段として能動的に作動する翼反転手段を備えていないことが重大な欠陥であって、機能不全を招く可能性の有ることを指摘したが、これの課題を解決するための第二の手段として、本発明における翼操作手段は外部補助的動力により作動するアクチュエータと、該アクチュエータの出力を前記翼に伝える伝動系(前記翼が複数である場合には分配機構含む)と、揺動腕が左右の振幅限に達したことを検出する左右のセンサーと、アクチュエータの動きを制御する制御装置とから構成されることとし、(請求項6)揺動体の揺動運動(揺動角)と関連付けて、翼を規則的に操作する翼操作手段を備えることとした。即ち、本発明の翼操作手段は、揺動体が左右何れかの振幅限に達した瞬間に翼反転動作を開始して、該翼の所定の迎角を正から負に、若しくは負から正に反転(流れ方向を基準線として鏡対称に裏返した状態にすることを反転という)させて該揺動体の運動方向を方向転換させる一方で、翼の迎角反転動作以外の合間(インターバル)は該翼が勝手に回動しないように固定保持して、正若しくは負の何れかの所定の迎角を保つ働きをする翼操作手段とした。因みに角度や旋回運動に関連して角度乃至はモーメントを表す場合は、慣習に従って反時計回りに測った値を正とし、時計回りを負と符号する。
また翼操作手段の別の方策として外部の補助動力に依らずにクランク軸に装着されたフライホイールに蓄えられた回転エネルギーを動力源として利用する方法を用い、歯車列とゼネバ機構の間欠作動原理とを組み合わせることで、クランク角に対応して前記翼の迎角を、正から負に、若しくは負から正に反転するほか、翼を反転させる動作以外の間は該翼が所定の姿勢(迎角)に留まるよう固定保持する、外部補助動力を用いない機械式の翼操作手段を選択することも可能とした。(請求項14)
先行技術における動力変換手段としてクランク軸を用いることが適当でない理由の一つとして、ストロークの長さにあることを指摘したが、本発明では、前記揺動腕と前記クランク軸とを前記連結棒で連結する際に、該揺動腕上に配置する連結ピンの取付け位置を該揺動腕の長軸上の任意の位置に定めることが出来るから、該クランク軸のクランク半径として適当な値を選ぶことで、ストロークの長さについての制約から解放される上に、テコの原理により該クランク軸に伝える力を加減出来る利点がある。
このことはエネルギー密度が低い流れのため、該揺動腕に作用する力が弱い場合においても、本動力装置が安定的に機能するように設備仕様を決定することを可能とする。
動力変換手段としてクランク機構を用いることから、クランク軸にまつわる思案点の問題は先行技術に於けると同様に、本発明においても最も注意を払うべき事項である。
当然のことながら、クランク軸の思案点を乗越えるためには応分のエネルギー(乗越えエネルギーと呼ぶ)が必要なことは明らかである。そのことに関連して、揺動腕の揺動範囲を制限することの効用について図5を以って解説する。
仝図において実線で表された状態はクランク軸との連結を解放された揺動腕が流れのなかに置かれており、翼に作用する揚力と抗力夫々の揺動腕に対する支点軸回りのモーメントが釣合ったところに留まっている状態を示している。また想像線で表された揺動腕はクランク軸と連結された場合の揺動腕の両振幅角は2θである。
従って、図中の角度βは
Figure 0006550569
は、いわば余力に相当するものであって、制限された揺動域を超えてもなお運動を継続せんとする余力を残していることを示している。即ち十分な余勢い(思案点乗越えエネルギー)を持って思案点に到達することが出来ることとなる。更に、翼の反転時期を正確に制御して、思案点到達後直ちに翼を反転させることで、翼力(揚力及び抗力)の方向を反転させ、それまでと逆の方向のモーメントを生じさせて揺動腕を逆方向に揺動開始させる。更なる補強策として、本発明では、該クランク軸にフライホイールを装着して慣性モーメントを加増させ、フライホイール効果(回転を平準化する働きと、回転を維持し続けようとする働き)の助けを借りて思案点の乗越えをより確実なものとした。
即ち、フライホイール効果でクランク軸が思案点に達した後も、回転を維持し、且つ回転の方向付けをする働きをし、反転後の翼の翼力はクランク軸の回転を加速する方向のモーメントを生じることとなり、思案点を乗り越えて同じ方向に回転を持続しようとする効果をもたらした。
また、思案点乗越えの確実性をより高める方策として、本発明に係る一組の動力装置(基本ユニットと呼ぶ)の一式を複数基を連結して互の出力を合力すると共に、相互に出力変動を補い合う形態を創出した。(図18を参照願う)
ここで“連結する”とは複数(同型)の基本ユニットの複数基の出力軸(クランク軸)を動力的に連結することを意味し、機械的に合体させて単一機関とすることである。
具体的には複数の基本ユニットを夫々の支点軸芯が同一線上に在るように配置し、且つ夫々のクランク軸の軸心を一致させて連結する。
上記基本ユニットは、いわば単動型と呼ぶべきものであるのに対して、基本ユニットを二組以上連結した結果創出される形態を複動型と呼ぶ。
図18は該複動型の例であって、そのために創出される複動型クランク軸に関しては、後段の説明に譲るが、この場合連結後のクランク軸は二つのクランクアームを持つこととなり、各基本ユニットが思案点を通過するタイミングが重なるのを避ける配慮から、クランクアームの位相(割り付け)に関して位相差を持たせることが肝要である。
必然的に互いの揺動腕の揺動角に位相差が生じることとなるのは言うまでもない。
先行技術は、該可動部材に装着された翼に働く流れの力(揚力)を駆動力として、可動部材が直線軸上を往復運動する仕組みを基本に置いているのに対して、本発明の基幹的なメカニズムは揺動運動であり、揺動機構を用いることの最大の利点は、翼に作用する揚力が小さい場合でも梃子(テコ)の原理を応用することができ、揺動腕の長さを変更して梃子比を変えることにより、揺動腕に作用するモーメントを大きくすることが出来る点にある。
この点は、先行技術の場合は流体が移動体に及ぼす推進力が1対1でクランク軸に伝達されることと比較すると格段に有利な点である。
また揺動腕が支点軸に軸支される揺動機構は極めて単純な機構であって、軸受ユニット(ベアリング)の使用が可能であり、先行技術の直線運動機構に比べて、機械的摩擦損失が格段に少なく、機械的効率を改善する効果がある。
設置場所条件への適合性に関しては、流れ断面形状、即ち幅方向及び高さ方向の広がりの特徴を考慮して揺動軸の延在する方向を決定することが肝心であり、揺動平面上に於ける流れの広がりの広狭(広い/狭い)には、揺動腕の長さや揺動角度を調整することで対応し、揺動軸の延在する方向における流れの厚薄(薄い/厚い)には、複動型のユニット数を加減させること、若しくは翼幅を調節することにより、さらに流れの強弱対しては翼の大きさや枚数を増減することでも調節が可能であり、設備としての最適化を可能とした。このことは同時にスケールアップの自由度をも飛躍的に増大させる効果をもたらした。
装置全体は支点軸で支える構造であるから、該支点軸を取付けることが可能で、且つ該支点軸に負荷される流れによる力を支える強度を有する構造物があればこと足りるのである。それゆえ既存の構築物を流用することも可能であり、適用対象を河川の流れに限るとすれば、流路の整備や大掛かりな土木工事等の付帯工事を省略若しくは軽減させることができ、単純な機構と相まって費用対効果に優れ、設置場所に関する制約も緩和される効果をもたらすことができる。
先行技術おいては、翼反転手段は能動的な機構とは言い難く、機能不全に陥る虞があることを指摘したが、本発明は翼を反転させるための明確な翼操作手段を備えたことで、反転の不確実さが除去でき、安定した動作を可能とする効果をもたらした。又、先行技術ではその反転手段のゆえに中立線に対して左右対称である平板翼しか選択し得ないが、明確な手段を備えていることで、後述する幾通りかのより好ましい翼形式の中から設置場所条件に合致したものを選定できることも効率の改善に寄与する効果をもたらした。
動力変換手段としてクランク機構を用いることは、往復運動を回転運動に変換するための手段として、最も一般的で且つ信頼性の高い方法である。
クランク機構を用いることには副次的に次のメリットもあり、その点について図6を以て説明する。
ここで、クランク半径を r 、揺動腕のリンク長さ(支点軸と接合ピンの距離)をl 、揺動腕の両振幅角を 2θとすると次の関係式が成り立ち、
Figure 0006550569
若しくは、
Figure 0006550569
と表すことができる。
このことは、クランク軸のクランク半径r と、揺動腕にとりつける取付ける連結ピンの位置(支点軸と連結ピンの距離) l により揺動域〈両振幅角〉が確定し、前記揺動腕の左右の振幅限は前記クランク軸のクランク角が0°乃至180°(思案点)にある時であり、前記揺動腕が揺動の中心位置に在る時はクランク角が90°若しくは270°の時に当たる。従って、クランク角が90°乃至270°の時に前記揺動腕が流体の流れの方向を向くように設置することで前記揺動腕は該流れの方向を中心として左右均等の振幅域の中を揺動することとなる。
ここで注意喚起しておきたい点は、本発明の動作原理から揺動腕の角度位置によって動力変換手段に伝達するトルクは必ずしも一定ではなく、図8に表す曲線のような特性を示すことである。そこで複数の基本ユニットを連結(重連)して重畳することで変動幅を小さくすると共に、クランク軸の出力トルクの変動を平準化する効果も期待される。
揺動機構の形式には幾通りもの変形型があり、また翼に関しても実施例で開示する形式の中から選択することが可能であり、設置場所条件に最適な各要素を組合せることで本発明を実施する際の費用対効果を高めることに資するものである。
(0018)から(0023)に述べてきたことは設置場所条件への対応に柔軟性を与えるに留まらず、装置のスケールアップの容易さを示すものでもある。
先行技術は流れの強弱の変化に鋭敏に影響されることが懸念され、流れ方向の揺らぎの影響も受け易いと思量される。 従って、その実施に当たっては整流のために流路を整備する等の配慮と付帯工事が必要とされる場合もあると思われるが、本発明は流れ方向の揺らぎに対して、揺動範囲を制限することで十分な許容範囲を持たせることが可能である。
本発明の構成要素と動作原理
この項は「発明を実施するための形態」について記述するのが本来ではあるが、その本題に入る前に、予めプロトタイプ(以下“原型”と表記)と謂うべき最も単純な構成のものを以って、本発明の構成要素と動作原理について一通りの説明をすることから始めたい。
上記の“原型”には揺動機構の違いによる二つの型があり、図1及び図2にそれらを示してある。図1は単純な振り子状の揺動機構を用いたものである。 また図2は平行運動機構(平行リンク型と呼ぶ)を応用したものである。両者は何れも本発明の初歩的な原型と呼ぶべきものであり、図3と図4には前二者の作動状態の動きをコマ送り風に分解して順を追って表してある。
さて、前述の二つの原型を以て本発明の機構のあらましを述べるとするなら、本発明は必ず次の四つのコンポーネント(構成要素)から構成されている。
即ち、
1)本発明の基盤となるメカニズムである支点軸と、該支点軸の回りに往復角運動する揺動部材(揺動腕)から成る“揺動機構”(A) と、
2)前記揺動機構の先端に保持されて円弧軌跡上を往復移動する揺動体と、該揺動体に装着された翼とから成り、該翼は流体の流れのエネルギーを受けて前記揺動機構に加振力を与える役割を担う“揺動体” (B)と、
3)該翼を所定のパターンに従って操作して揚力の方向を反転させて加振力とする “翼操作手段” (C)と、
4)前記揺動機構の揺動運動を回転運動に代えて動力源とする “動力変換手段” (D)との四つである。
ここで各構成要素について、個別にその構造と働きについて簡単に説明を加えておく。
まず、揺動機構(A)は支点軸2と揺動腕3の組合せであり通常揺動腕は棹乃至は桁(ビーム)状の長尺構造物であり、図1に示す揺動腕3の先端部分は前記移動体としての機能を担い、図2の場合は二つの揺動腕3a及び3bと該揺動腕の先端を連結するリンク材4(移動体としての機能を兼ねる)を含む四節点平行運動機構(以下この場合も平行運動機構を単に“揺動腕”と表記する)を構成している。
図1及び図2において、流れの方向に略直角な方向(平面図に垂直な方向)に延在する支点軸2は図示されていない支持構造物1に固設されており、揺動腕3が支点軸2に回動自由に軸支されて流れの方向を中心として左右均等に振り子運動(往復円弧運動で単に“揺動運動”と表記)する機構である。
揺動腕3(3a及び3b)が揺動する平面は水平面又は垂直面の何れでもよく、その何れを採択するかは、流束の断面形状により決定される。
揺動腕3の先端には揺動体4が装着されており、揺動体4は揺動腕3の往復角運動に連れて円弧軌跡上を往復運動する。尚、揺動腕と揺動体を合体させた構造も採り得ることを付け加えておく。
揺動体(B)は、本発明を自動車又は飛行機に例えるなら、エンジンに相当するもので、該揺動体には動力を引出す主体の翼が装着されている。該翼に関しては後段で触れるように幾通りかの形式の異なる翼が使用可能であるが、先ずは図10に示す平板翼を取り上げて翼の構造を説明しておく。
仝図に示す翼体11は平板式翼であって、翼部11aと、その翼長端部に回転軸11b及び11cが剛体接続された構造である。翼は回転軸11b及び11cを介して揺動体4に回転自在に装着されており、回転軸11bを操作レバー24により回動操作することで前記流れに対する迎角を変化させる仕組みとなっている。
また、図11はキャンバー翼の形状を示すが、仝図を以って翼に係る寸法諸元の呼び方を示してある。
さて、翼の迎角とは、流れの方向を基準として測った翼の傾き角度である。(反時計回りを正、時計回りを負とする)
該翼は前記流れの方向を転じることの反作用として、翼面に略直角な方向の、翼を押し退けようとする力が働くが、本明細書ではこれを翼力と呼ぶこととする。
通常では翼力は流れに直角な方向の分力を揚力と呼び、流れの方向の分力を抗力と呼んで二つの分力に分解して扱われることが常である。
揚力と抗力の値の比は揚抗比と呼ばれ、多くは翼の断面形状と迎角によって定まり、通常は実験により求められる値であるが、本発明に用いる翼では、揚抗比が 5 よりも大きい値のものが推奨される。
分力のうちの抗力はプラス(得)マイナス(失)の両面の効力をもたらし、その影響は無視し得ない大きさであるから、以下にその点について検証しておく。
即ち、揺動腕が左右何れかの振幅限に達して翼反転を終えると該揺動腕は反対方向に揺動を始めるが、ここで翼に作用する揚力と抗力の支点回りのモーメントについて考えると、
該揺動腕が揺動する方向に作用するのを加勢(アクティブ)とし、その反対の方向に作用するのを減勢(ネガティブ)とすれば、揚力は常に該揺動腕が揺動する方向にアクティブに働くが、それに反して抗力は前半(該揺動腕が揺動中心を通過するまでの間)は揚力と同じくアクティブに働くものの、後半(該揺動腕が揺動中心を通過して次の翼反転まで)はネガティブに働くこととなり、揚力と抗力の両方の効果が重畳した結果が翼に作用する流体の働きの全てとなる。以上の内容を検証するためのモデルが図7であり、揺動腕の角度と翼力による支点軸回りのトルクの関係をグラフに現したのが図8である。
仝図では揚抗比が5の場合のトルクの変化をシミュレーションしたグラフであり、揺動角が30°以内であれば、全振幅範囲において、抗力のネガティブな影響が無視できる程度であることを示している。
本明細書では、以降の記述では特に支障のない限り、翼に作用する力に関しては流体の流れに略直角方向の分力のみを指す場合は揚力と表記し、抗力も含めた翼に作用する力を指す場合には一纏めに翼力と表記するものとする。
翼5に作用する翼力は移動体4を介して揺動腕3に伝達されて支点軸2 回りのモーメントを生じ、揺動腕3に右方向(又は左方向)への角運動を生ぜしめる。
翼操作手段(C)の役割は、移動体4に装着されている翼体11の前記流れに対する迎角を揺動腕3の角運動と関連付けて常時制御することである。
翼操作手段による翼の迎角を操作するパターン(以下翼操作パターン)は、翼の反転動作(以下翼反転と表記)の時以外は移動体4の姿勢(角度変化の有無)に係らず、前記流れに対して所定(符号は正又は負)の迎角を保持し続け、翼反転のタイミングには至って後は速やかに翼反転(迎角の符号を正から負に、若しくは負から正に)する働きをする。
図9に翼操作パターンのタイムチャートが示してある。
翼操作手段の機構と動作原理に関しての詳細な説明は別項(0047)から(0050)に詳述する。
動力変換手段(D)は揺動腕2の揺動運動を回転運動に変換する動力変換手段であって、クランク軸61と連結棒62が一組となって機能する。クランク軸61は揺動腕3の揺動域の近傍で、且つ支点軸2 に平行な配列で、図示していない支持構造体1に装着された軸受ユニット65により回動自由に軸承されている。
該クランク軸61には一組のクランクアーム61b とクランクピン61c が備わっており、更に軸部61a にはフライホイール64が嵌合固着されている。
連結棒62 は、揺動腕3 の中間に固定取り付けてある連結ピン63とクランクアームピン61c を連結し、揺動腕3 の揺動運動をクランク軸61 の回転運動に変換する。
本発明の実施形態で採用されるこれら(A)から(D)の四つの構成要素に関して更なる説明が必要となる場合はその都度補足的説明を加えるものとする。
尚、以降の記述においては簡明化のために、揺動腕に連れて一体的に揺動する部分を一括りにして“ムーブメント”と呼び、上記四つの構成要素が完備して機能する状態にある一式を“基本ユニット”と呼ぶ。
以上で本発明の一通りの説明は終えるものとするが、各コンポーネントには幾通りかの変形型(バリエーション)や異なった方式のものが在り、それらの組合せによって多様な実施形態を創出することが可能である。殊に揺動機構の形式によっては外観上顕著な違いを呈することから、本題の「本発明を実施するための好ましい形態」に移る前に揺動機構の様々な変形型(形態)について触れておきたい。
実施形態に於ける揺動機構の様々な変形型
図12から図15は本発明の基本型と位置付ける四つの変形型(バリエーション)であって、各揺動腕の形式の特徴から次のように呼び表す。尚、それらの個別の詳細は後段の(0043)に譲る。
1)図12は型−1の揺動機構で“両頭・ヨーク(天秤)型”と呼ぶ。
2)図13は型−2の揺動機構で“単頭・片持ち型”と呼ぶ。
3)図14は型−3の揺動機構で“両頭・平行リンク型”と呼ぶ。
4)図15は型−4の揺動機構で“単頭・平行リンク型”と呼ぶ。
尚、仝図では翼は一様に平板翼を用いるものとして表してある。
図16は図13を、また図17は図14を補足説明するためのもので、“揺動機構”(A)と“揺動体”(B)のみを抜き出して斜視図で表したものである。
また仝図に示すものは何れもムーブメント(揺動する部分)が一つであることから単動型と呼び、次に触れる複数の基本ユニットを連結した形式を複動型と呼び単動型と区別する。
複動型は前項で述べた型−1から型−4の何れか一型の基本ユニット(同一型同士に限る)を複数を単一の機関として連結(重連)させた形態であり、連結するユニットの数がNであれば“N重連式”と冠することとする。
機械的に結合するとは、互いの基本ユニットに属するクランク軸同士を機械的に連結するか、或いは一体構造の複動クランク軸と置き換えることで互いが一つの機関として統合されることを意味するが、このことに関しては既に(0016)に記述した内容と重なる。
型−1の両頭・片持ち型 又は型−2の単頭・ヨーク(天秤)型 の場合には、夫々が一つの支点軸を有しており、また型−3の両頭・平行リンク型、又は型−4の単頭・平行リンク型の場合には夫々に二つの支点軸を有するが、何れの場合も相対する支点軸同士を同軸に整列させ、且つ互いのクランク軸同士を連結(直結)することに変わりはない。
このように重連され結果は外観上複数組のムーブメントと一つの複動クランク軸とがムーブメント毎に連結棒を介して結合されて一つの機関として統合され、恰も一つの機関の様相を呈することとなる。図18は前記プロトタイプのうちの型−2を二重連させた時の斜視図である。揺動機構の変形によりそれと組み合わせられる他のコンポーネントも変容を余儀なくされることがある。従って、以上の分類に基づく各様式と、それに関連するコンポーネントに関する詳細な説明は後段の「コンポーネントに関する補足説明」他の項に譲るものとする。
発明を実施するための好ましい形態
ここからは本題の“発明を実施するための好ましい形態”について触れるものとする。
先ずは適用箇所を限定しない汎用的な実施形態を一例しめし、更に適用対象を潮流と河川流の二つに定めた実施形態を示すこととする。
図19は本発明の一つの形態で、二重連式型−1(二重連式・ヨーク型の平面図)であり、
図20はその動作分解図である。両図において、流束は紙面に対して鉛直方向(上下方向)にも広がっており、該装置全体を包む流れであり、紙面が表す平面に平行で、且つ白抜きの矢印の方向に流れ、揺動腕の揺動平面は紙面に平行である。
支点軸1は紙面に鉛直な方向に延在して、図示していない支持構造体に固定設置されている。本図では互いに合同である第一ヨーク型揺動腕と第二ヨーク型揺動腕が上下二段に夫々の中央部で支点軸により揺動自由に軸支されている。
夫々の揺動腕の両先端は移動体躯体としての機能も兼ねており、夫々に一つの翼が旋回自由に装着されている。本図では翼操作手段は省略して示していないが、この場合の翼操作手段は外部補助動力で作動する伸縮式アクチュエータを用いる遠隔操作式であって、別図26に示す形態の翼操作手段が各揺動腕に一式装着されている。クランク軸は機械的に結合された複動式クランク軸であり、二つのクランクアームの位相差は135°としてある。
潮流を対象とした本発明の実施形態
潮流を対象とした本発明の実施形態を二例しめす。
図21に示す形態は洋上に繋留してある浮遊構造体を固定基盤とみなしてこれに本装置を搭載する形のものであり、海底設置の場合に比較して水深や海底地形の影響を受けないうえに、サルベージ工法も必要とせず、海流の流れ方向の変化も適宜対応し得る利点がある。仝図には平面図と立面図が示してあり、浮遊構造体(台船)71は洋上に投錨繋留してあり、該浮遊構造体71の底部より海底に向けて柱状支持構造体72(サスペンダー)が取り付けられており、該サスペンダーの下端には、揺動式流体動力取出し装置の支点軸が支持金物を介して水平方向に延在する姿勢で固定支持されている。
本図で採用する揺動機構は“三重連式両頭・平行リンク型揺動機構”であって、互いに合同形である三つの両頭・平行リンク型揺動機構の単一ユニットを三重連したものであり、図22には図21の“B”部を鳥瞰図で示してある。但し翼操作手段は省略して示していない。図21において潮流は立面図の平面(紙面)に平行で、且つ白抜きの矢印の方向に流れ、夫々のムーブメントは垂直面に平行な平面上を揺動する。また、各ユニットの夫々のクランク軸は相互に軸継手を介して動力的に連結されており、クランクアームの位相差は360°を三等分した120°としてある。また、図23は海底設置型の立面図であって、海底に基礎を構築して設置するものである。これら二例の施形態においてはムーブメントは海水中に没していることから、耐海水腐食性には格段の配慮が必要とされる。殊に揺動腕は可動部であり、構造体であると同時に強度部材でもあるから、耐海水腐食性に優れ、且つ高い比強度を有する材料で造られることが要求される。それ故、構造部材にはFRP(繊維強化型プラスチック)を採用する。更に、特に高い強度を必要とする部位は炭素繊維を用いて補強することが出来る。精密な加工精度と高い強度が要求され、金属材料の使用が避けられない箇所で、例えば支点軸やクランク軸等のように、金属表面が直接海水に曝される部位に使用される金属製精度部品には耐海水腐食性と耐摩耗性を考慮して選定されることが必要であり、アルミ青銅やチタン系合金等が推奨される。
図24は本発明を河川の流れを対象として特化した形態の全体図で平面図と立面図が示してある。本実施形態で採用する揺動機構は型−1(両頭・ヨーク型揺動機構)の変形であり、特筆すべき点は異なった長さを有する二つの単一ユニットを二段に積み重ねる形で連結した点である。 即ち、第一の揺動腕と第二の揺動腕との長さが違えてあり、それと共に翼の寸法も違えてある。本実施形態において、翼のみが流れの中に水没し、揺動機構の殆どの部分は流水面より高い位置に在り、共通の支点軸は流れの略中央部に軸心を鉛直方向に延在した状態で固定設置してある。水面より高い位置で、下から順に第一揺動腕、と第二揺動腕が、何れも夫々の腕長さの中央付近の一点で支点軸に軸支されており、互いに平行な水平面上を揺動自在な状態にある。これは揺動腕が水から受ける不要の抵抗を無くするための配慮である。第一揺動腕と、第二揺動腕とは互いに異なる長さを有すが、何れも腕の両先端には翼が装着してある。第一揺動腕と、第二揺動腕とのそれぞれに装着されている翼は互いに別々の空間領域にあって、干渉することはない。ここで、第一揺動腕の腕長さは第二揺動腕の腕長さよりも短い為、第一揺動腕に装着する翼を第二揺動腕に装着する翼に比して揺動腕の長さ比に逆比例させた能力(揚力の大きさ)を持たせることで、双方のモーメントが概ね同等であるようにするための配慮が為されている。また、この場合の動力変換手段の統合クランク軸は二本のクランクアームを有しており、各クランクアームのアーム半径は等しく、二本のクランクアームの位相差は135°としてある。第一揺動腕及び第二揺動腕には連結棒に接合するためのピンが、夫々、支点軸から半径Rの位置にあり、前記クランク軸の相対するクランクアームと個別に連結棒で連結されている。 本実施形態で用いられる揺動腕は杆状構造物であり、要求される構造物としての特性としては曲げおよび捩じりに対して変形を最小に抑えるためにボックス断面乃至トラス構造で、且つ軽量化するために比強度の高いFRP(繊維強化型プラスチック)を採用する。 この場合、使用する樹脂は紫外線対策を考慮して選定されることが望ましい。
翼回転軸は片持ちである。
実施例に関するその他の補足的説明
さて、本発明の実施形態に関する記述の締め括りに重複を憚らずに、改めて図12から図15に示す揺動機構について説明を加えておく。尚、ここで記述する各型式は何れも単動型が表してあるが、実施に際しては、複数組を連結重連することを原則とする。
1)型−1“両頭・ヨーク(天秤)型”
図12に示す型−1は揺動腕の長手方向の略中央の一点で支点軸に回動自由に軸支されており、該揺動腕の両端には翼が装着された移動体が剛体接続されておいる。(この部位をヘッドと呼ぶことがある)
この場合、両ヘッドに装着されている翼は偶力を生じるように互が逆(正/負)の迎角であるように操作される。尚本形式の場合、揺動腕はその先端に直接、翼を装着することで、揺動腕が移動体の機能も兼ねることが出来る。
2)型−2 “単頭・片持ち型”
図13に示す型−1は型−1の両頭・ヨーク(天秤)型の支点軸から先の揺動腕の一方を切除してそこに支点軸回りの静的不釣り合いを解消するためにバランスウエイトを装着した形であり、揺動腕の一方の端に偏倚した一点で支点軸に回動自由に軸支されており、もう一方の先端には翼が装着された移動体が剛体接続されていて、恰も振り子時計の振り子のように揺動する。尚本形式の場合も前項と同様に、揺動腕はその先端に直接、翼を装着することで、揺動腕が移動体の機能も兼ねることが出来る。
3)型−3 “両頭・平行リンク型”
図14に示す型−3の揺動機構は機構学で謂うところの“平行リンク”の変形である。
本来的な平行リンクとは、四節リンク機構の一形態で、四つのリンクが平行四辺形であり、四つのリンクのうちの一つが固定リンクであって、該固定リンクの対辺に位置する平行移動リンクは固定リンクと常に平行を保ちながら円弧軌跡上を往復移動する。
この本来的な平行リンクに次のように変形を加えたものが当該両頭・平行リンク型の形態である。即ちリンク長さSの固定リンクの両端と、互いに同一形状の二つのリンク(揺動リンクと云う)がそれらの中央の一点で個別に前記固定リンクの左右の端点でピン接合(軸支)されており、且つ二つの揺動リンクの両端点間をリンク長さがSである二つの平行移動リンクで連結されたもので、二つの平行移動リンクは該固定リンクと常に平行を保ちながら円弧軌跡上を往復移動するものである。当該両頭・平行リンク型においては、固定リンクに相当するのが、二つの支点(支点軸の中心)を結ぶ線分であり、即ち二つの支点軸が互いに平行で且つ相互間の距離がS離れて併設されており、二つの支点軸の芯を結ぶ線分は流体の流れに直角であり、同一形状の二つの揺動腕が略中央の一点で、個別に夫々の支点軸に回動自由に軸支されて角運動するのが二つの揺動リンクに相当し、二つの揺動腕の両端端を支点軸間距離と等しいリンク長さの平行移動リンクが連結して、見掛け上一つの平行四辺形を形成している。これにより二つの平行移動リンクは二つの支点を結ぶ線分と常に平行を保ちながら円弧軌跡上を往復移動するものである。{この場合厳密な意味からすれば、二本の揺動リンクの内一つは一本の剛体であり、残る一つの揺動リンクは支点軸の位置でピン接合された(分割された)揺動リンクであることが必要である。尚、二つの平行移動リンクに揺動体を接合保持させるか、或いは揺動体そのものが平行移動リンクを兼ねることができる。該揺動体にはその軸線に沿って一乃至複数の前記翼が装着される。
4)型―4“単頭・平行リンク型”
図15に示す型―4の揺動機構は前述の型−3の両頭・平行リンク型の変形であって、該両頭・平行リンク型の二つの揺動腕の夫々の支点軸から先の片側(同じ側)を切除してそこに支点軸回りの静的不釣り合いを解消するためにバランスウエイトを装着した形である。即ち二つの支点軸が互いに平行で且つ相互間の距離がS離れて併設されており、二つの支点軸の芯を結ぶ線分は流体の流れに直角であり、夫々の支点軸に同一腕長さを有する二本の揺動腕夫々の一方の端に偏倚した一点で個別に支点軸に回動自由に軸支されており、もう一方の先端においてはリンク長さSの一つの平行移動リンクで連結された構成であって、該平行移動リンクは二つの支点軸の芯を結ぶ線分と常に平行を保ちながら円弧軌跡上を往復移動するものである。尚、平行移動リンクに揺動体を接合保持させるか、或いは揺動体そのものが平行移動リンクを兼ねることができる。該揺動体にはその軸線に沿って一乃至複数の前記翼が装着される。
その他のコンポーネントに関する補足説明
揺動機構以外の各コンポーネントの実施形態とその変形型乃至異なる方式について以下に項目を分けて説明する。
動力変換手段のクランク軸に関して、複数のムーブメントを有する複動型に於いて、クランク軸はムーブメントと同数のクランクアームを備えており複動型クランク軸とよぶが、この時に遵守されるべき要点は次の通りである。
即ち、クランクアームが同じ角度に配列されるのは厳に避けて、互いの相対的角度(位相)について、N重連の場合の位相差は原則つぎの割り付けとする。
Figure 0006550569
但し、N=2即ち二重連の場合は特例として、位相差を120°〜150°とすることが望ましい。これは二つのクランクアームが同時に死点に在ることを回避すると共に、揺動角によるトルク特性を平均化する意味からである。図25に三重連した場合のクランク軸の斜視図をしめしておく。
同じく動力変換手段に関して、クランク軸の一方の軸端にクラッチを介して小型減速モーターを連結することで、本発明の起動操作の際に、起動を容易ならしめることができる。
翼操作手段に関しては、外部補助動力で作動するアクチュエータを用いる方式と、外部補助動力によらないで内部に蓄えたエネルギーの一部を活用する二つの方式がある。
外部補助動力を使用する翼操作手段では、アクチュエータを用いることとなるが、その場合遠隔操作方式と、直動方式との二つの方式が有り、組み合わせる揺動機構によっては遠隔操作方式か直動方式の何れかを選択することとなる。即ち、ヨーク型の場合は、揺動腕は常に角運動を行っているため、これを基準として翼の迎角を制御することはできない。そのためリンク機構を用いて遠隔操作する方法を採らざるを得ない。
一方、平行リンク型の場合は、移動体(平行リンク)は流れに対して必ず直角な姿勢を保って運動しているから、移動体自体を基準に翼の迎角を操作することが出来るので、移動体に直接アクチュエータを架装することができる。つまり直動方式の採用が可能である。
アクチュエータにより操作する翼操作手段の詳細については図26及び図27を用いて解説する。図26は図12(若しくは図13)に適応する翼操作手段の部分詳細図である。仝図は、アクチュエータとして伸縮式のエアシリンダ(本装置の起動・停止の操作を行うには中間位置停止が可能な型式のものが望ましい)を用いた遠隔操作型の例であり、仝図を用いて該翼操作手段の機構と機能につき説明を加える。仝図のエアシリンダ21はヘッド側トラニオン型であって、支持金具にピン接合で支持されており、該支持金具は支点軸に近接した位置で、本図に図示していない支持構造体に固定されている。このエアシリンダ21の伸縮動作はリンク機構により揺動腕の先端部の翼の回転軸に伝達されて遠隔操作で翼の迎角を反転させ、或いは所定の迎角を保持する働きをする。該リンク機構の駆動レバー22は支点軸2の延長線上に在るレバー軸20に旋回自在に軸支されており、エアシリンダ21の伸縮により押し引きされる。駆動レバー22の動きは連結ロッド23を介して翼の操作軸に固定装着してある翼旋回レバー24に伝達される。該リンク機構は揺動腕3を含み、所謂平行リンクを構成しており、揺動腕3が揺動運動で揺動角を変化させても、翼反転動作の時以外は、エアシリンダ21は“伸”若しくは“縮”の何れかの一方の状態を固守して、翼を所定の迎角で且つその符号は正(+)、若しくは負(−)の何れかの状態で保持する働きをすると共に、反転動作時には翼の迎角を正から負に、または負から正に反転させることができる。図27は平行リンク型の場合に適用可能な翼操作手段の部分詳細図である。(型−3・型−4) 平行リンク型の場合、移動体4(平行リンク)は流れに対して必ず略直角な姿勢を保って運動しているから、移動体自体を基準に翼の迎角を操作することが出来る。従って移動体に直接アクチュエータ31を架装することが出来る。即ち仝図に示すように、移動体に直接揺動レバー式のロータリーアクチュエータ(RA)31を装着して、該RAの出力レバーと翼旋回レバー33、34を連結することにより、翼の反転と保持を可能とする。
外部補助動力によらない方式については、既に(0011)項でクランク軸に装着されたフライホイールに蓄えられた回転エネルギーを動力源として利用する方法について触れたが、改めてより詳細に説明を加える。図28はゼネバ機構の間欠作動を応用するものであって、ゼネバ機構の入力軸(ドライバー)43が360°回転する間に出力軸(フォロワー)46は、例えば四葉のホィールであれば、ドライバーが一回転する回転角270°の間、フォロワーはポーズ状態であるが残りの回転角90°の間だけフォロワーは駆動されて90°回転するGO−STOPモーションを行うことを応用するものである。即ち、クランク軸と入力軸をギヤ比1:2の歯車列で結合することで、クランク軸が半回転する間に前記ドライバーは一回転し、それに連れて、フォロワーは3/4サイクルの間はSTOP(ポーズ)で1/4サイクルの間だけGOで90°回転する。この出力軸の回転を2倍増速して翼反転のためのクランク軸に伝達すれば180°の回転が得られ、それでクランク腕を駆動して直線往復運動に変換すれば、直動式のアクチュエータと同等の機能が果たせるのである。即ち、該クランク軸が一回転する間に翼反転のためのクランク軸はSTOP−GOを二度行い、180°旋回を2回繰り返すこととなる。図27に以上の説明の具体的な形態として四葉のゼネバ機構を用いた例を示してあるが、実施に際しては反転をより短時間で行うためには六乃至八葉のゼネバを用いることが推奨される。
図29〜図32に本発明で採用する翼の例として、四つの型式を示している。
それらの翼は型式毎に、一長一短の特質があり、夫々について特質を比較しておく。
先ず図29に示す平板翼は、性能的には他と比較して劣るものの、単純な構造であり、耐久性に優れ、費用的にも最も安価である。一方、図32屈曲翼は性能的には他と比較して最も優れてはいるものの、複雑な構造のため、費用的には最も高価である。図30に示す帆型翼は性能的には平板翼と屈曲翼の間に位置し、日常の維持管理を必要とするものの、費用的には、比較的安価である。図31に示すショベル型翼はキャンバー翼形状が使えるため、翼性能を重視した設計を可能とし、耐久性にも優れるが、反転するためには180°の回転が必要であることが他の翼形式と異なるてんである。移動体を反転の基準とするため前記平行リンク型にのみ使用が可能である。以上のような特質を勘案たうえで、適用条件により好ましいと思われるものを選択することは本設備の費用対効果を高めるためにも資するものである。尚、参考のため図11に翼の形状を定義する諸元の呼称について表記しておく。
本発明は従来は見過ごされてきた未活用の流体の流れのエネルギーを安価な設備で動力として取り出し、主として発電に利用する道を開くものである。適用可能な対象は随所に見出せる。比較的安定した流れの方向と流量があれば、気体の流れであっても適用が可能であることは言うまでもない。河川の水流に関しては河口付近を調査すれば有望な箇所はた易く見出せるであろう。潮流・潮汐流に眼を転ずれば、有望な候補対象は枚挙に暇が無い。有望な対象の具体例の一部として、次のような箇所が挙げられる。
・ 津軽海峡には黒潮や親潮の分流が流れており、極めて有望な箇所である。
・ 潮汐流については、例えば大村湾と外海とが接する箇所にあたる西海海峡には大きい干満差による流れの集中があり、瀬戸内海でも随所に有望な潮汐流が見られる。
・ 陸地からの離隔距離の不利に目を瞑るとすれば、我が国を取り巻く海洋には黒潮・親潮の二大潮流が沿岸に沿って流れており、そのエネルギー総量は文字通り無尽蔵と言っても過言ではなかろう。
本発明の第一の原型である単頭・振り子型の構成を示す。 本発明の第二の原型である単頭・平行リンク型の構成を示す。 図1に示した第一の原型の動作を説明するための図で、一連の動きを分解して順 送りに並べたものである。 図2に示した第二の原型の動作を説明するために、一連の動きを分解して順送り に並べたものである。 単頭・振り子型を例として、制限された揺動域の外にも有効な部分(余裕)が在 ることを説明する図である。翼の揚抗比が大きい程余裕は増して、より大きい負荷 に打ち勝てることになる。また、その余裕分は思案点を乗越えるためにもポジティ ブに働く。 揺動腕の支点軸から連結ピンまでの間隔lと、クランク半径rと、揺動角θの関係 を示す図。 翼に作用する揚力と抗力が揺動腕の角度と支点回りのモーメントに及ぼす影響を 検証するためのモデル。 図7の揺動腕の角度と支点回りのモーメントの関係を示す特性曲線。 翼操作手段のシーケンスダイヤグラム(タイムチャート)。 平板翼を以って翼の構造を示す図。 キャンバー翼を例に、翼に係わる寸法諸元の呼称を示す図である。 型−1に分類する“両頭・ヨーク(天秤)型”の揺動機構である。 型−2に分類する“単頭・片持ち型”の揺動機構である。 型−3に分類する“両頭・平行リンク型”の揺動機構である。 型−4に分類する“単頭・平行リンク型”の揺動機構である。 型−2の揺動部の斜視図である。 型−3の揺動部の斜視図である。 型−2(単頭・片持ち型)を二重連した形態である。 二重連式両頭・ヨーク型の実施形態 図19の動作分解図。 潮流を対象とする実施の一形態で、洋上に投錨停留してある浮遊構造体(台 船)から海中へ垂架した支持構造体に架装された三重連式両頭・平行リンク型の 実施形態であり、平面と立面図で示す。 図21の“B”部の斜視図。 潮流を対象とする実施の一形態で、海底に支持構造体を設置した二重連式両 頭・平行リンク型(変形型)の実施形態である。 河川用に特化した両頭・ヨーク型の実施形態。 複動型のクランク軸で三重連用のものである。 伸縮式アクチュエータを用いた翼操作手段の例。 揺動レバー式アクチュエータ(ロータリーアクチュエータ)を用いた平行リン ク型の翼操作手段の例。 補助動力に依らず、フライホィールに蓄えた慣性力を動力源とし、ゼネバ機構 を応用した翼操作手段の例。 平板翼の迎角反転の説明図で、動作の前後の状態を斜視図で示す 帆型翼の迎角反転の説明図で、動作の前後の状態を斜視図で示す ショベル型翼の迎角反転の説明図で、動作の前後の状態を斜視図で示す。 屈曲翼の迎角反転の説明図で、動作の前後の状態を斜視図で示す。 先行技術に関して、稼動走行状態における翼に作用する力を示力図で示すと本 図の如くになる。 先行技術に関して、翼反転の工程において翼に作用する力を示力図で示すと本 図の如くになる。
1 支持構造体
2 支点軸
2a 支点軸A
2b 支点軸B
3 揺動腕
3a 揺動腕
3b 揺動腕
4 揺動体
11 翼体
11a 翼板
11b 回転軸A
11c 回転軸B
20 レバー軸
21 伸縮式アクチュエータ
22 駆動レバー
23 連結ロッド
24 翼旋回レバー
25 リミットスイッチ
31 揺動式アクチュエータ
32 連結棹A
33 翼旋回レバーA
34 翼旋回レバーB
35 連結棹B
36 リミットスイッチ
41 入力ギヤ
42 ピニオン
43 入力軸
44 ゼネバ駆動ホイール
45 ゼネバ従動ホイール
46 従動軸
47 出力ギヤ
48 ピニオン
49 クランクアーム
50 スライダー
51 ガイドレール
61 クランク軸
62 連結棒
63 連結ピン
64 フライホイール
65 軸受ユニット
66 軸継手
71 浮遊構造体(フロート)
72 柱状支持構造体(サスペンダー)
81 先行技術における案内軸
82 先行技術における移動体
83 先行技術における翼
84 先行技術におけるストッパー

Claims (2)

  1. 流体の流れに対向する翼の迎角を規則的に反復反転させることで、該翼に作用する揚力を交番力に変調し、該交番力を加振力として揺動機構に持続的な揺動を励起させて、該揺動機構の往復角運動を回転運動に変換する動力変換手段によりて動力源とする揺動式流体動力装置であって、
    前記揺動機構における該支点軸は前記流れの方向に対して略直角の方向に延在して固定設置されており、該支点軸に軸支されて該流れの方向を基準(中心)として揺動運動する揺動体と、該揺動体の自由端に保持されて円弧軌跡上を往復移動する移動体と、該移動体に翼回転軸を介して回動自在に装着された翼と、該翼回転軸を操作して、前記流れに対する該翼の迎角を所定の反復するパターンに従って反転操作する翼操作手段と、該揺動体の往復角運動を一定方向回転運動に変換する動力変換手段とを含むものであり、
    前記揺動機構は一つの支点軸と一つの該揺動腕との組合せで構成されており、
    該支点軸は流れの方向(ベクトル)を含む水平面又は垂直平面に対して略鉛直な方向に延在する姿勢で、別途構築された構造物に固定設置されて、前記流れが本揺動式流体動力取出し装置に及ぼす力を受け持っており、
    該揺動腕は揺動平面の真上から見たら細長い杆乃至桁状の構造体であって、該揺動腕の先端には前記移動体が装着されるか、若しくは該揺動腕の先端部位が前記移動体の機能を兼ねることが可能であり、
    前記揺動機構は四節点両テコ機構(double lever mechanism)の一形態である所謂平行運動機構(parallel motion mechanism)の原理を応用し、前記流れに略直角の方向に軸間距離Sを隔て平行に固設された二つの支点軸の夫々に、互いにリンク長さが等しく合同形である二つの揺動腕が揺動自在に軸支されており、更に該揺動腕の双方の自由端をリンク長がSである連結部材で連結することで平行運動機 構を構成した揺動機構であることを特徴とする揺動式流体動力装置。
  2. 前記翼操作手段は前記動力変換手段に含まれるクランク軸に装着してあるフライホイールに蓄えられた回転エネルギーの一部を動力源として利用するものであって、歯車列と、ゼネバ機構の間欠作動原理を組合せることで前記クランク軸が死点を通過するタイミングにあわせて作動して前記翼の迎角反転を行う、外部補助動力によらない機械式の翼操作手段であることを特徴とする請求項に記載の揺動式流体動力置。
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