JP2000319947A - 消火栓の放水口用キャップ - Google Patents

消火栓の放水口用キャップ

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JP2000319947A
JP2000319947A JP11126968A JP12696899A JP2000319947A JP 2000319947 A JP2000319947 A JP 2000319947A JP 11126968 A JP11126968 A JP 11126968A JP 12696899 A JP12696899 A JP 12696899A JP 2000319947 A JP2000319947 A JP 2000319947A
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正人 安田
Ichiji Kaneda
一司 金田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放水口内の水が凍結しても簡単に取外すこと
ができ、直ちに放水を解することができる消火栓の放水
口用キャップを提供する。 【解決手段】 消火栓の放水口用キャップ10に、放水
口7内に挿入され、下端面13が閉止状態の弁体4の近
傍に至る逆円錐台状の排水部材12を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消火栓の放水口用
キャップに関し、詳しくは、放水口内に残留した水が凍
結するおそれのある地域に設置した消火栓の放水口に装
着するキャップとして最適な構造の放水口用キャップに
関する。
【0002】
【従来の技術】放水口が上方に開口した地下式消火栓
は、放水後や点検後に放水口内に水が残留するため、寒
冷地では、この水が凍結して次の放水操作ができなくな
ることがある。このため、寒冷地に設置する消火栓で
は、放水口の下部に排水弁を設けて放水口内に残留した
水を排出できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、放水や点検を
終えたときに、毎回排水弁を開いて放水口内の排水を行
わなければならず、消火栓自体がマンホール内等の地下
に設置してあるため、その操作も面倒であった。
【0004】そこで本発明は、消火栓の放水口内の水が
凍結しても放水操作を問題なく行うことができる消火栓
の放水口用キャップを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の消火栓の放水口用キャップは、ボール弁を
用いた消火栓の上方に開口した放水口に装着されるキャ
ップであって、該キャップに、前記放水口内に挿入さ
れ、下端面が閉止状態の弁体の近傍に至る逆円錐台状の
排水部材を設けたことを特徴とし、さらに、前記排水部
材の上部外周面に、排水部材の軸線に対して傾斜したガ
イド部を有するガイド面が突設されていることを特徴と
している。
【0006】
【発明の実施の形態】図1乃至図3は、本発明の放水口
用キャップの一形態例を示すもので、図1はキャップを
装着した状態を示す消火栓の断面図、図2はキャップを
下方から見た一部切欠き斜視図、図3はキャップの底面
図である。
【0007】まず、本形態例に示す消火栓1は、水道管
路に接続するためのフランジ2を有する弁箱3内に、半
球面状の主弁体4と副弁体5とを開閉可能に収納したも
のであって、弁箱3の上方には、主弁体4の上部に設け
られた開口に差し金具6を装着した放水口(ホース接続
口)7が設けられている。
【0008】この放水口7に装着されるキャップ10
は、従来のキャップと同形状のキャップ本体11と、該
キャップ本体11の内面から下方に突出した逆円錐台状
の排水部材12とで形成されている。
【0009】排水部材12は、上部が放水口7の内径よ
り僅かに小さな外径に形成されており、長さは、閉止状
態の主弁体4の外周面に下端面13が当接するか、外周
面の直近に下端面13が達するように形成されている。
この下端面13の形状は、主弁体4の外面形状に対応し
た凹面形状に形成されている。また、上部外周面には、
排水部材12の外面から僅かに突出したガイド面14が
設けられている。さらに、キャップ本体11の外周には
キャップ10を回動させる際の手がかりとなる突出部1
5が4箇所設けられ、上面には、チェーン連結用の突起
16が設けられている。
【0010】排水部材12の外面の傾斜角度は、キャッ
プ10を装着した状態で放水口7内の水が凍結したとき
に、氷の中に埋もれた状態の排水部材12を引き抜くこ
とが可能な範囲で、かつ、下端面13を十分な大きさ
(外径)に形成できるように設定されている。
【0011】すなわち、キャップ10を装着した放水口
7内の水が凍結すると、凍結時の水(氷)の体積増加に
よって氷が排水部材12を締付けるように作用し、この
力により排水部材12を締め付ける水平方向の力と、排
水部材12を上方に持ち上げようとする鉛直方向の力と
が発生する。したがって、排水部材12の外面傾斜角度
が小さく、円柱に近くなると氷の締付け力によって排水
部材12を締め付ける水平方向の力が大きくなるので、
排水部材12を回転させたり、抜取ったりするのに多大
な力を必要とすることになる。逆に外面傾斜角度を大き
くすると、排水部材12の抜取り力は軽減できるが、排
水部材12の下端面13が小さくなるため、主弁体4の
上面外周に付着する氷の量が多くなり、主弁体4を開く
ために大きな力が必要になる。
【0012】一般的な条件では、排水部材12の外面傾
斜角度を10度(頂角で20度)以上にすると、排水部
材12に作用する前記鉛直方向の力が十分な大きさにな
り、この鉛直方向の力によって排水部材12が浮き上が
るような状態になるため、放水口7内の水が完全に凍結
してもキャップ10を軽い力で放水口7から抜取ること
ができる。
【0013】また、排水部材12の外面傾斜角度を10
度程度にすると、下端面13の直径を放水口7の直径の
1/2程度にすることができ、キャップ10の抜取り性
を損なうことなく、下端面13を十分な大きさにするこ
とができるので、主弁体4の上面における凍結量を少な
くでき、主弁体4の作動力が必要以上に大きくなること
はない。
【0014】さらに、キャップ10を抜取ると、放水口
7内に排水部材12に対応した筒状の空間が形成され、
この空間が主弁体4を開いたときに放水路として機能す
るため、外周部が完全に凍結していても直ちに放水を開
始することができ、放水による水流で放水口7内の氷を
溶かして排除することができる。
【0015】このとき、下端面13と主弁体4との間の
水が凍結していても、氷の厚さは僅かであるから、主弁
体4を開く際に砕けたり、水圧により砕けたりするの
で、放水操作に影響を与えることはない。
【0016】また、前記ガイド面14は、排水部材12
の上部外周面をホームベース状に突出させたものであっ
て、ガイド面14の下部両方向には、排水部材12の軸
線に対して傾斜したガイド部14aがそれぞれ設けられ
ている。
【0017】このガイド部14aは、キャップ10を取
外す際に、キャップ10を任意の方向に回動させること
により、放水口7内の凍結状態に応じて、氷を砕いた
り、傾斜に沿って排水部材12を上方に移動させたり、
あるいは、排水部材12を抜取るための空気の流入部を
形成したりするものであって、このようなガイド部14
aを設けることにより、キャップ10の取り外しに要す
る力を大幅に軽減することができる。また、このような
ガイド面14は、図4の断面図に示すように、下部のガ
イド部14aが排水部材12の外周面において一回転方
向のみを向くような形状に形成することもでき、ガイド
部14aを緩やかな曲線状としてもよい。
【0018】なお、キャップ10におけるキャップ本体
11と排水部材12とは一体成形してもよく、同一材料
あるいは異種材料で別体に成形したものを組付けるよう
にしてもよい。いずれにしても、キャップ10を放水口
7に装着したときに、キャップ10の自重で排水部材1
2に相当する分の水を放水口7から排出できればよい。
また、排水部材12の全体を同一角度の逆円錐台にする
ことなく、外面傾斜角度が異なる円錐部を組合わせても
よく、一部を円柱状に形成してもよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放水口用
キャップは、消火栓の放水口内に残った水が凍結しても
キャップを簡単に取外すことができ、放水用の水路を形
成することができるので、凍結時でも直ちに放水を開始
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の放水口用キャップを装着した状態を
示す消火栓の断面図である。
【図2】 キャップを下方から見た一部切欠き斜視図で
ある。
【図3】 キャップの底面図である。
【図4】 放水口用キャップに設けられるガイド面の他
の形状例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1…消火栓、2…フランジ、3…弁箱、4…主弁体、5
…副弁体、6…差し金具、7…放水口、10…キャッ
プ、11…キャップ部、12…排水部材、13…下端
面、14…ガイド面、14a…ガイド部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボール弁を用いた消火栓の上方に開口し
    た放水口に装着されるキャップであって、該キャップ
    に、前記放水口内に挿入され、下端面が閉止状態の弁体
    の近傍に至る逆円錐台状の排水部材を設けたことを特徴
    とする消火栓の放水口用キャップ。
  2. 【請求項2】 前記排水部材は、その上部外周面に、排
    水部材の軸線に対して傾斜したガイド部を有するガイド
    面が突設されていることを特徴とする請求項1記載の消
    火栓の放水口用キャップ。
JP12696899A 1999-05-07 1999-05-07 消火栓の放水口用キャップ Expired - Lifetime JP4171556B2 (ja)

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