JP2000319806A - 高性能道路構造及びその施工方法 - Google Patents

高性能道路構造及びその施工方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水浸した状態で車両の繰り返し荷重を受けて
も路盤・路床が軟弱化しなく、地盤に還元することがで
き、しかもその雨水の浸透機能が長期間持続するもので
あり、さらには優れた施工性を確保でき、温度低減効果
があり、騒音を低減でき、さらに美観を有する等、種々
の優れた特性を有する高性能道路構造及びその施工方法
を提案する。 【解決手段】 骨材をセメントで安定処理して一軸圧縮
強度5MPa以上、透水係数1×10-4cm/s以上の浸透性
高強度路盤を形成し、該路盤の上に路盤より透水係数が
大きく、且つ透水係数1×10-4cm/s以上の浸透性コン
クリートからなる基層、さらにその上に透水係数1×10
-2cm/s以上の透水性コンクリートからなる表層が積層
されるようにウエットオンウエットの転圧コンクリート
方式で打ち継ぐようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水浸した状態で車
両の繰り返し荷重を受けても路盤・路床が軟弱化しない
高性能道路構造及びその施工方法に関し、詳しくは雨水
を地盤に還元することができる透水性舗装において、し
かもその雨水の浸透機能が長期間持続するものであり、
さらには優れた施工性を確保でき、温度低減効果があ
り、騒音を低減でき、さらに美観を有する等、種々の優
れた特性を有する高性能道路構造及びその施工方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】透水性舗装は、雨水を道路表面から浸透
させ、路盤、路床に浸透、保水させる構造である。この
ような透水性舗装では、路盤より下に雨水を浸透させる
ことにより、植生・地中生態の改善、地下水の滋養な
ど、本来自然が持っている水循環に近づける効用が得ら
れる。これに対し、普通の舗装の降雨処理は、道路勾配
により舗装表面に沿って集水ますや排水溝に流す構造で
ある。また、排水性舗装は路盤以下に水を浸透させない
構造であり、排水性舗装用アスファルト混合物を表層又
は表層・基層に使用し、その直下に透水しない層を設
け、路肩或いは側方の排水ますや側溝に排水する構造で
ある。したがって、これら普通の舗装や排水性舗装で
は、道路を作ることにより地盤の中を流れる地下水の自
然な流れを阻害する、ひいては自然環境における水の循
環(流れ)を妨げることとなる。
【0003】このような透水性舗装は、荷重条件の穏や
かな歩道者系道路や軽交通道路などには使用されている
が、以下のような問題があり、重交通道路には実用化に
至っていない。 路面に降った雨水は上層路盤まで浸透し、透水係数
の違いから上層路盤上面で滞留する。 水を含んだ上層路盤上に車両が走行することによ
り、細粒分がこね返されて泥濘化する。 水を含んだ細粒分が、車両の荷重で圧力を受け、表
層の空隙に浸透する。 この繰り返しで水を含んだ細粒分が徐々に表面に達
し、しみ出してくる。 上層路盤の細粒分が失われればその体積分だけ舗装
面は沈下し、路盤の沈下によるわだち掘れ等が発生す
る。 また、透水性アスファルトは、日照りによってアスファ
ルトが流動化することにより空間率が減少して目詰まり
し、透水性及び強度が低下する等の問題があった。ま
た、コンクリート系の舗装に比べわだち掘れ等が発生し
易く耐久性に劣っていた。一方、透水性コンクリートに
おいては、十分な透水性と強度とを兼ね備えたものは実
用化が難しく、特に地盤が軟弱な場合や、負荷がかかる
使用には耐久性が良くないとされていた。そのため、雨
水が舗装に浸透し飽和状態での車両による繰り返し荷重
によって路盤・路床が軟弱化して支持力が低下するなど
の問題があった。さらに舗装構造を構成する各層につい
ては、以下のような現状があった。表層及び基層におい
ては、従来の透水性コンクリートではエフロレッセンス
(白華)等により空隙詰まりが発生し易く、これを解決
するために空隙率を大きくすると、曲げ強度の確保が難
しく耐久性が低下していた。さらに、従来の透水性コン
クリートは、モルタル不足、ペースト過剰に陥り易く、
層底面へペーストが集まり易く、層境界面で空隙詰まり
が起き、雨水の浸透機能が短期間で消失していた。路盤
においては、従来のコンクリート舗装では、路盤に滞留
した雨水によって浸食(エロージョン)が発生し、この
エロージョンにより表層コンクリートが破損することが
多かった。路床においては、路床土が飽和状態で繰り返
し載荷を受けると軟弱化することが多かった。
【0004】近年、これらの問題を解決するため、種々
の提案がなされている。例えば特開平4−7431号公
報には、上から順に不透水性の舗装表層、下地層、土砂
止め層、雨水浸透層からなり、雨水浸透層は球状成形体
を層状に積み重ねた構造が記載されているが、そもそも
不透水性の舗装表層からは雨水が浸透する筈もないので
目的(自然の水の流れを阻害しない)から逸脱するもの
である。また、特開平3−43502号公報には高強度
の透水性コンクリートからなる表層が、特開平2−15
7301号公報には高強度の路盤又は路床が、それぞれ
記載されているが、何れも部分的に解決法を提案するも
のに過ぎず、前述の諸問題を全て解決するものではなか
った。さらに、特開平9−105106号公報には、施
工した舗装表面からポリマーエマルジョンやラテックス
を撒布して浸透させる方法が提案されているが、極めて
工程数が多く、施工時間がかかり、強度を向上するため
のポリマーにより材料単価が高くなり、しかも表層部位
以外の問題は何等解決するものではなかった。また、特
開平11−1360号公報には、消石灰を混在させるこ
とにより酸性雨を中和させ、透水コンクリートの中層部
に金網を敷設する方法が提案されているが、金網近傍の
みで高強度であっても強度を向上するための金網により
材料単価が高くなり、その効果は僅かであり、しかも表
層部位外の問題は何等解決するものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
水浸した状態で車両の繰り返し荷重を受けても路盤・路
床が軟弱化することがなく、雨水を地盤に還元すること
ができ、しかもその雨水の浸透機能が長期間持続し、さ
らには優れた施工性を確保でき、温度低減効果があり、
騒音を低減でき、さらに美観を有する等種々の優れた特
性を有する高性能道路構造を提案することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、骨材をセメントで安定処理して一軸圧縮
強度5MPa以上、透水係数1×10-4cm/s以上の浸透性
高強度路盤を形成し、該路盤の上に路盤より透水係数が
大きく、且つ透水係数1×10-4cm/s以上の浸透性コン
クリートからなる基層、さらにその上に透水係数1×10
-2cm/s以上の透水性コンクリートからなる表層を積層
してなることを特徴とする高性能道路構造に関するもの
である。また、本発明は、上記高性能道路構造の施工方
法をも提案するものであり、骨材をセメントで安定処理
して一軸圧縮強度5MPa以上、透水係数1×10-4cm/s
以上の浸透性高強度路盤を形成し、該路盤の上に路盤よ
り透水係数が大きく、且つ透水係数1×10-4cm/s以上
の浸透性コンクリートからなる基層、さらにその上に透
水係数1×10-2cm/s以上の透水性コンクリートからな
る表層が積層されるようにウエットオンウエットの転圧
コンクリート方式で打ち継ぐようにしたことを特徴とす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、路床において、前述のよう
に従来の透水性舗装では、路床土が飽和状態で繰り返し
載荷を受けると軟弱化することが多かった。そこで本発
明では、路床土(現地盤)をセメント系の固化剤で安定
処理することにより、一軸圧縮強度が0.5MPa以上を
確保すると共に、透水係数は現地盤と同程度である路床
改良層とすることが望ましい。したがって、本発明にお
ける路床改良層は、浸透構造でありながら耐久的な舗装
となる。尚、地盤が安定し、荷重が小さい場合には、こ
のような路床改良層は必ずしも形成する必要がない。
【0008】また、路盤において、前述のように従来の
コンクリート舗装では、路盤に滞留した雨水によってエ
ロージョンが発生し、このエロージョンにより表層コン
クリートが破損することが多かった。そこで本発明で
は、骨材をセメントで安定処理することにより、一軸圧
縮強度5MPa以上、望ましくは8.8MPa程度の高強度
でありながら、透水係数1×10 -4cm/s以上を確保した
路盤を形成し、雨水等の浸透性を持たせてエロージョン
の発生を抑制し、且つ荷重伝達率も高い浸透性高強度路
盤(CTB)とした。上記骨材としては、天然骨材や人
工骨材、コンクリート塊等を使用できる。また、セメン
トとしては、各種ポルトランドセメント、混合セメン
ト、特殊セメント等が挙げられ、特にセメントの種類に
ついては限定されない。また、セメントを原料としたセ
メント系固化材も好適に使用することができる。したが
って、本発明における浸透性高強度路盤は、従来の高強
度CTBと異なり、雨水を滞留させることなくその下の
路床改良層、路床へ浸透させるので、エロージョンの発
生を抑制でき、コンクリート系舗装の耐久性を向上でき
る。また、このような高強度路盤は、荷重分散効果が高
く、構造的に弱点となる目地部やひび割れ部での荷重伝
達を確保することができ、目地部にスリップバー・タイ
バーなどの荷重伝達装置を用いることを省略することが
できる。
【0009】さらに、表層及び基層において、前述のよ
うに従来の透水性アスファルト舗装ではコンクリート系
の舗装に比べわだち掘れ等が発生し易く耐久性に劣ると
いう問題があった。また、通常の透水性コンクリートで
はエフロレッセンス等により空隙詰まりが発生し易く、
これを解決するために空隙率を大きくすると、曲げ強度
の確保が難しく耐久性が低下し、さらに、モルタル不
足、ペースト過剰に陥り易く、層底面へペーストが集ま
り易く、層境界面で空隙詰まりが起き、雨水の浸透機能
が短期間で消失していた。そこで本発明では、前記路盤
より透水係数が大きく、且つ透水係数1×10-3〜10-4cm
/s以上の浸透性コンクリートからなる基層、さらにそ
の上に透水係数1×10-1〜10-2cm/s以上の透水性コン
クリートからなる表層が積層されるようにウエットオン
ウエットの転圧コンクリート方式で打ち継ぐことによ
り、雨水の浸透性がありながら、耐久性もあるハイブリ
ッド構造とした。これら基層と表層との間には面粗しを
入れて密着を向上しても良い。したがって、このハイブ
リット構造の表層では高い透水機能を有し、速やかに舗
装表面(表層)から雨水を除去(浸透処理)することが
でき、舗装体としての支持力は、高強度の基層、望まし
くは曲げ強度を4.5N/mm2 以上とした基層で受け持
ち、交通荷重による曲げ引張応力に対する耐久性が高
く、C交通量区分にも十分適用することができる。ま
た、転圧コンクリートであるため、従来のコンクリート
舗装より養生時間が短くでき、従来の転圧コンクリート
舗装よりはやや長めに養生すればよい。また、目地に排
水溝の機能を持たせることにより雨水の処理機能を持続
させる。このような目地構造としては、特に限定するも
のではないが、透水性弾性モルタルや路面格子枠等を設
け、場合によっては導水管等を設けるようにしても良
い。
【0010】これら各層の施工厚は、適用する道路の負
荷(荷重)に応じて適宜に調整すればよいが、前記路床
改良層は0〜120cm、浸透性高強度路盤は10〜40
cm、基層は10〜25cm、表層は3〜10cmとする。
【0011】本発明の高性能道路構造は、前記の各層構
成を有するので、雨水浸透性能が高く、特に表層、基
層、路盤(浸透性高強度路盤)、路床(路床改良層)と
順次透水係数を減少させ、極端な透水係数の変化を避け
ているため、層と層との境界において空隙詰まりが発生
しにくく、雨水の浸透機能が長期間持続する。
【0012】また、本発明の高性能道路構造では、表層
及び基層を転圧コンクリートとし、浸透性高強度路盤を
使用しているので、ダウエルバーなどを省略して優れた
施工性を有するものである。
【0013】さらに、表層が透水性コンクリート舗装で
あるため蓄熱しにくく、また、基層や浸透性高強度路盤
も浸透性材料で構成されているため保水効果があり、さ
らには保水された水が気化熱を奪うことにより、通常の
アスファルト舗装と比較して表面温度で最大10℃程度
温度を下げることができる。
【0014】また、表層に透水性コンクリートを適用し
たので、通常のアスファルト舗装に比べて交通騒音を3
〜4dB程度低減させることができる。尚、骨材として
整流した骨材を利用することによりさらに交通騒音を1
〜2dB程度低減するようにしても良い。
【0015】さらに、表層は透水性コンクリートである
ため、周辺環境との調和がはかれる落ち着いたテクスチ
ャとすることができる。また、カラーセメント等を利用
してアースカラーや地域色、イメージ色などを生かした
色彩景観の演出を行うようにしても良い。
【0016】尚、本発明者らの知見によると、高性能A
E減水剤を過剰添加することにより高価なポリマー混和
剤を添加しなくても或いは添加量が非常に少なくても高
強度の透水性コンクリートが得られており、比較的安価
な透水性コンクリートを構築できる。さらに、表層の目
地間隔を例えば4〜5mとし排水溝の機能を持たせるこ
とにより、雨水の処理機能を向上させるようにしても良
い。また、交差点など表面が飛散するおそれのある部分
は、樹脂材料(エマルジョンやラテックスなど)を散布
することにより表面の強化を図るようにしても良い。
【0017】また、本発明の高性能道路構造の側端に、
浸透側溝を隣接させて施工するようにしても良い。この
場合、浸透側溝に、本発明の高性能道路構造中の表層、
基層、浸透型高強度路盤層からそれぞれ雨水が導かれる
ので、縦断方向の雨水の流出量を抑制することができ
る。
【0018】さらに、表層の骨材としてスラグやフライ
アッシュ等の産業副産物を利用してセメントから発生す
る遊離石灰を吸収させエフロレッセンスを抑制し、結果
的に透水性能の持続を図るようにしても良い。さらに、
フライアッシュを添加することでペーストの流動性を改
善し、層境界面での空隙詰まりを抑制するようにしても
良い。
【0019】
【実施例】図1に示す舗装断面を有する高性能道路構造
を実施した。尚、各層における配合並びに物性は以下の
通りである。
【0020】〔路床改良層〕 路床土の土質が砂質土 含水比28.9%のとき 生石灰混合比80kg/m2 路上混合方式で路床の安定処理を行い、一軸圧縮強度
0.98MPa、透水係数5.6×10-5cm/sの路床改良
層を得た。
【0021】〔浸透性高強度路盤〕 再生路盤材(RC-40) 2098kg/m2 セメント 297kg/m2 水 108kg/m2 の配合にて路上混合し、一軸圧縮強度7.8MPa、透水
係数2.5×10-4cm/sの浸透性高強度路盤を得た。
【0022】〔基層〕 粗骨材;最大骨材寸法25mmの水硬性粒度調整スラグ
(JIS A 5015 HMS-25) 混和材料;フライアッシュ(JIS A 6201) 水セメント比(W/C)=33% 単位セメント量=315kg/m3 単位フライアッシュ量=35kg/m3 単位粗骨材量=1330kg/m3 の配合にて転圧締め固めを行い、曲げ強度5.4MPa、
透水係数3.4×10-3cm/sの基層を得た。
【0023】 〔表層〕 粗骨材;最大粒径が13mmの砕石(JIS A 5001 6号砕石) 5mmの砕石(JIS A 5001 7号砕石) 混和剤;樹脂エマルジョン(SBRラテックス) 水セメント比(W/C)=33% 単位セメント量=320kg/m3 単位粗骨材量(6号砕石)=1520kg/m3 (7号砕石)= 80kg/m3 単位細骨材量=80kg/m3 混和剤=32kg/m3(固形分換算) の配合にて転圧締め固めを行い、曲げ強度2.9MPa、
透水係数2.1×10-2cm/sを得た。
【0024】[結果]得られた実施例の高性能道路構造
の一体となったものの曲げ強度は5.2N/mm2 であ
り、4.5N/mm2 以上であった。その他の特性につい
ては以下のように測定した。
【0025】〈現場透水試験〉得られた実施例の高性能
道路構造について、現場透水試験を実施した。この結果
を表1に示した。
【表1】 表1より明らかなように実施例の高性能道路構造では、
雨水の浸透機能が長期間持続することが確認された。
【0026】〈舗装体表面温度測定〉得られた実施例の
高性能道路構造について、その表面温度を測定した。こ
の結果を図2に示した。尚、比較として、密粒アスコン
について同条件にて表面温度を測定し、気温と共に図2
に併せて示した。図2より明らかなように実施例の高性
能道路構造では、密粒アスコンと比較して表面温度で最
大10℃程度温度を下げることが確認された。
【0027】〈騒音測定〉得られた実施例の高性能道路
構造について、タイヤ近接音、沿道騒音について騒音測
定した。この結果を表2に示した。尚、比較として、密
粒アスコンについて同条件にて騒音測定し、表2に併せ
て示した。
【表2】 表2より明らかなように実施例の高性能道路構造では、
密粒アスコンと比較して騒音を3dB程度低減させるこ
とが確認された。
【0028】以上本発明を実施例に基づいて説明した
が、本発明は前記した実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限りど
のようにでも実施することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の高機能道路
構造は、水浸した状態で車両の繰り返し荷重を受けても
路盤・路床が軟弱化することがなく雨水を地盤に還元す
ることができる透水性舗装であって、しかもその雨水の
浸透機能が長期間持続するものであり、さらには優れた
施工性を確保でき、温度低減効果があり、騒音を低減で
き、さらに美観を有する等、種々の優れた特性を有する
ものである。また、本発明の道路構造は、前述のように
施工性が良いため、施工コスト(イニシャルコスト)の
上昇は少なく、コンクリート舗装破損の主原因である路
盤のエロージョンを抑え、且つ目地間隔を狭めて舗装体
内に発生する応力を抑えているので、浸透性といえども
舗装寿命を向上できる。したがって、従来のコンクリー
ト舗装より寿命を延ばすことができ、結果的にライフサ
イクルコストを低減させることができる。さらに、本発
明における浸透性コンクリート舗装は、約700m2/日
程度の施工が可能であり、転圧コンクリートと同等以上
の施工スピードを有する。また、本発明の浸透性コンク
リート舗装は、表層がきめ細かい凹凸を有するため、日
射等の照り返しが少なく、自然なテクスチャが得られ
る。即ち、基本的な支持力を基層部分で受け持ち、表層
には透水機能を有したポーラスな表面に仕上げられる。
そのため、周辺環境との調和が図れる落ち着いたテクス
チャとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の道路構造の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】実施例における舗装体表面温度の測定結果を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加形 護 東京都文京区後楽1丁目7番27号 鹿島道 路株式会社内 (72)発明者 鶴田 健 東京都杉並区上高井戸1−7−16 小沢コ ンクリート工業株式会社内 (72)発明者 原田 修輔 東京都千代田区神田美土代町1番地 住友 大阪セメント株式会社内 Fターム(参考) 2D051 AA02 AA06 AA08 AF01 AF03 AH03 CA01 CA02 CA09 EA01 EA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨材をセメントで安定処理して一軸圧縮
    強度5MPa以上、透水係数1×10-4cm/s以上の浸透性
    高強度路盤を形成し、該路盤の上に路盤より透水係数が
    大きく、且つ透水係数1×10-4cm/s以上の浸透性コン
    クリートからなる基層、さらにその上に透水係数1×10
    -2cm/s以上の透水性コンクリートからなる表層を積層
    してなることを特徴とする高性能道路構造。
  2. 【請求項2】 路床土をセメントを用いて安定処理する
    ことにより一軸圧縮強度0.5MPa以上の路床改良層を
    形成し、該路床改良層の上に、浸透性高強度路盤、基
    層、表層を積層してなることを特徴とする請求項1に記
    載の高性能道路構造。
  3. 【請求項3】 骨材をセメントで安定処理して一軸圧縮
    強度5MPa以上、透水係数1×10-4cm/s以上の浸透性
    高強度路盤を形成し、該路盤の上に路盤より透水係数が
    大きく、且つ透水係数1×10-4cm/s以上の浸透性コン
    クリートからなる基層、さらにその上に透水係数1×10
    -2cm/s以上の透水性コンクリートからなる表層が積層
    されるようにウエットオンウエットの転圧コンクリート
    方式で打ち継ぐようにしたことを特徴とする高性能道路
    構造の施工方法。
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