JP2000314508A - 微粉炭バーナ及び微粉炭バーナを用いた燃焼装置 - Google Patents

微粉炭バーナ及び微粉炭バーナを用いた燃焼装置

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JP2000314508A
JP2000314508A JP11122363A JP12236399A JP2000314508A JP 2000314508 A JP2000314508 A JP 2000314508A JP 11122363 A JP11122363 A JP 11122363A JP 12236399 A JP12236399 A JP 12236399A JP 2000314508 A JP2000314508 A JP 2000314508A
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啓信 小林
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俊一 津村
Kimiharu Kuramasu
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NOx 還元領域の拡大が容易で、NOx 発生
量の抑制が充分に得られるようにした微粉炭バーナと、
この微粉炭バーナを用いた燃焼装置を提供すること。 【解決手段】 微粉炭ノズル11の中に、放射状に複数
枚の板状部材30を設け、微粉炭ノズル11から噴出さ
れる微粉炭を含む一次空気内に、微粉炭濃度が周方向に
分布を持ち、放射状に高濃度部分37が形成されるよう
にし、これら高濃度部分37を通る高速の火炎伝播によ
り微粉炭の着火が早められるようにしたもの。酸素の消
費が早く進むことにより、バーナ近傍に形成される還元
領域の拡大が得られ、NOx 発生量が低減でき、また、
着火が早まった結果、火炉内での燃焼時間が増えるの
で、燃焼率は向上し、灰中未燃分の低減が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭を気流搬送し
て燃焼させる微粉炭バーナに係り、特に窒素酸化物濃度
の低減に有効な微粉炭バーナと、この微粉炭バーナを用
いた燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】微粉炭の燃焼時に発生するNOx (窒素
酸化物)は、ほとんどが石炭中に含まれる窒素が酸化さ
れて発生する、いわゆるフューエルNOx であるが、こ
れは、石炭中の窒素は燃焼初期の熱分解反応時にHCN
(シアン化水素)やNH3 (アンモニア)として気相中に放
出される。ところで、これらの窒素化合物は、高い酸素
濃度条件のもとでは、酸化されてNOx になるが、酸素
濃度が低いときには還元されて無害なN2 (窒素)とな
る。
【0003】現在、石炭焚きボイラや石炭燃焼炉から発
生するNOx を少なくするため、種々の微粉炭燃焼法が
検討されているが、代表的な燃焼法として、火炎内に空
気不足の領域を形成し、この領域で石炭から放出された
HCNやNH3 によるNOxの還元反応を利用する方法
がある。
【0004】この方法では、まずバーナ部において、空
気が不足した状態で燃料過剰燃焼を行った後、火炎後流
で完全燃焼用の空気を投入し、残存する可燃成分を燃焼
するもので、このような燃焼方法によるバーナとして
は、例えば特開昭62−276310号公報に記載のも
のがあるが、これは、燃焼用空気を一次、二次、三次に
分割して供給し、さらに三次空気を旋回流として与え、
火炎中心部の石炭との混合を遅らせることにより、NO
x 還元領域を広げるようにしたものである。
【0005】ここで、微粉炭燃焼で発生するNOx を抑
制するには、微粉炭の着火を早め、酸素の消費を促進
し、火炎内に形成されるNOx 還元領域を拡大する必要
があるが、この微粉炭の着火を早める方法としては、例
えば特開平8−200618号公報や特開平2−536
88号公報、又は特開平9−159109号に記載のも
のがある。
【0006】これらの方法では、微粉炭ノズル内に旋回
流発生器や流路の縮小、拡大部を設け、微粉炭と空気の
慣性力の違いを利用し、遠心力により微粉炭をノズル外
周部に集め、これにより微粉炭の着火を早めるようにし
たものである。
【0007】そこで、まず、上記特開平2−53688
号公報に記載の従来技術について、図13と図14によ
り説明すると、ここで、図13は微粉炭バーナの中心軸
(破線で示してある)を含む側断面図で、図14は微粉炭
バーナのノズルを中心軸に沿って見た正面図で、図13
の矢印X方向から見た図に相当する。
【0008】これらの図において、11はバーナ中心部
に取付けられた微粉炭ノズルで、この微粉炭ノズル11
の外側に同心円状に順次配置された二次ノズル12と三
次ノズル13が設けられている。そして、まず微粉炭ノ
ズル11は、一次スロート14を外周壁とする管状の流
路として作られたもので、二次ノズル12は、一次スロ
ート14を内周壁とし、二次スロート15を外周壁とす
る円環状の流路であり、更に三次ノズル14は、二次ス
ロート15を内周壁とし、三次スロート16を外周壁と
する円環状の流路である。ここで、微粉炭ノズル11
は、搬送用空気と石炭粒子(微粉炭)の混合流からなる一
次空気17を噴出させる働きをし、二次ノズル12と三
次ノズル13は、それぞれ二次空気18、三次空気19
を噴出させる働きをするものであり、このように、一
次、二次、三次と3種類のノズル同心円状に配置するこ
とにより流れの対象性が良くなる。
【0009】この従来例では、微粉炭ノズル11を貫通
してオイルガン20が設けてあり、これに重油などの燃
料油を供給することにより、バーナ起動時での燃焼開始
を容易にすると共に、低負荷燃焼時にも燃料油を供給す
ることにより燃焼が維持できるようにしている。
【0010】微粉炭ノズル11は、図示してない微粉炭
搬送管に上流側で接続され、これにより微粉炭と搬送用
空気の混合流からなる一次空気17が供給され、これと
同時に、図示してない空気ブロワから風箱21に圧力空
気が導入され、二次空気18と三次空気19となって二
次ノズル12と三次ノズル13に供給され、夫々のノズ
ルから噴出される。
【0011】このとき、三次ノズル13の入口側の内部
には、旋回ベーンからなる旋回流発生装置22が設置さ
れている。一方、微粉炭ノズル11の内部にはベンチュ
リ23が設置されており、これによりノズルの内径を一
時的に狭め、搬送用空気を整流化する働きと、一時的に
流速を高めて、微粉炭搬送管内に火炎が戻る(逆火)を防
ぐ働きが得られるようにしてある。
【0012】このベンチュリ23の下流には、オイルガ
ン20の先端部近傍を膨らませて形成させた紡錘形の微
粉炭濃度調節器24が設置され、これにより微粉炭ノズ
ル11の内周側流路を狭め、石炭粒子と空気の混合流か
らなる一次空気17が外周側に寄せられるようにする。
【0013】微粉炭濃度調節器24の先端から火炉10
内に向かっては流路が拡大しているので、微粉炭ノズル
11から噴出した一次空気17の内、空気は半径方向に
広がり、噴出速度が低下するが、微粉炭は慣性力により
直進するため、微粉炭ノズル11の出口付近では外周側
での微粉炭濃度が高くなる。
【0014】微粉炭ノズル11の出口には保炎器25が
設けられているが、この保炎器25は、二次ノズル12
の出口に一部が突き出されたリング状の部材と、このリ
ング状の部材の外周端面から火炉10側に向かって広が
っているコーン部材とで形成されており、そのリング状
の部材の内周端面には、微粉炭ノズル11の中心に向か
って突き出した矩形の突起26が、円周方向に沿って複
数個設けられている。
【0015】この保炎器25は一次空気17と二次空気
18の流れに対して障害物として働き、これにより、保
炎器25の下流側は圧力が低下し、一次空気17と二次
空気18の噴出方向とは逆向きの流れ(逆流)が現れる領
域(逆流域)を作り出し、この結果、燃焼時、この逆流域
に高温の燃焼ガスが滞留し、微粉炭の着火を促進する働
きが得られるようにする。
【0016】二次空気18と三次空気19は、火炉10
内に噴出された微粉炭の完全燃焼に必要な空気となる
が、このとき三次空気19は、旋回流発生器22により
旋回が与えられて噴出されるので、三次ノズル13から
噴出後、遠心力により中心軸から離れ、バーナの近傍で
は、図14に低濃度部分36と、高濃度部分37で示す
ように、中心軸近くを流れる微粉炭とは離れて流れ、こ
のため微粉炭の着火領域27の下流では完全燃焼に必要
な空気が不足し、還元雰囲気28が形成される。
【0017】上記したように、石炭中の窒素は燃焼初期
の熱分解反応時にHCNやNH3 として気相中に放出さ
れるが、これらの窒素化合物は、還元雰囲気28内で
は、NOx 還元反応により、NOx を還元して無害なN
2 にしてしまう働きをするが、このNOx 還元反応は、
酸素濃度が低く、高温であるほど促進される。従って、
この還元雰囲気28の形成により、微粉炭燃焼における
NOx の生成を抑制できることになる。
【0018】三次空気19は、バーナから離れ、下流に
進むにつれて旋回流速が減衰し、中心軸近くを流れる微
粉炭と混合して酸化雰囲気29を形成する。このように
三次空気19と微粉炭が混合することにより、完全燃焼
に必要な空気が微粉炭に供給され、火炉10の出口で微
粉炭中に残る未燃焼分(以下、灰中未燃分という)は減少
する。
【0019】通常、火炉10の中には、微粉炭の完全燃
焼に必要な空気量の1.1〜1.2倍の空気を投入し、灰
中未燃分が充分に抑制されるようにするが、更にこの従
来例では、空気が一次と二次、三次と分割して供給し、
これにより火炎内の酸素濃度を調節しているので、NO
x や灰中未燃分が充分に抑制できる最適な燃焼状態が容
易に形成できる。
【0020】次に、特開平9−159109号に記載の
従来技術について図15と図16により説明すると、こ
こでも、図15は微粉炭バーナの中心軸(破線で示して
ある)を含む側断面図で、図16は微粉炭バーナのノズ
ルを中心軸に沿って見た正面図であり、これらの図にお
いて、38は旋回発生器で、39は整流板であり、その
他の構成は、図13と図14で説明した従来技術と同じ
である。
【0021】旋回発生器38は微粉炭ノズル11の中に
設置され、これにより一次空気と微粉炭を含む一次空気
17にも旋回を与え、微粉炭を遠心力により外周側に集
めて高濃度の領域が形成されるようにし、このあと、こ
の微粉炭ノズル11から噴出されたときに微粉炭の飛散
を防ぐため、整流板39を設け、これにより旋回が止め
られてから噴出されるようにしたものである。
【0022】従って、この場合には、図16に示すよう
に、外周の一部に、局部的に濃度の高い部分37が形成
される。なお、このとき、整流板39は、一次空気17
の旋回だけを抑え、流れが乱されないようにする必要が
あるので、極力薄い板材で作るのが通例である。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、バー
ナから噴出した微粉炭の着火促進と還元雰囲気の形成に
ついて充分な配慮がされているとはいえず、NOx 抑制
に不満が残るという問題があった。上記従来技術で説明
したように、NOx の抑制には火炎内での還元雰囲気2
8の形成が重要であり、更にNOx を低減するには微粉
炭を早く着火させ、一次空気を消費して高温の還元領域
28を形成させる必要がある。
【0024】また、この着火の促進と火炎の高温化は燃
焼反応を早め、灰中未燃分を抑制する働きも持つので、
着火の促進が燃焼性能の向上のポイントとなる。すなわ
ち、微粉炭燃焼で発生するNOx の抑制には、まず、微
粉炭の着火を早める必要があり、ここで上記の従来技術
では、外周部の微粉炭濃度が高められているので、微粉
炭ノズルから噴出する微粉炭噴流の外周部での着火は早
められているが、しかし、中心部では燃料濃度が低く、
着火が遅れるため、NOx 還元領域の形成も遅れてしま
う。
【0025】また、上記従来技術のように、微粉炭噴流
に旋回を与えるようにすると、微粉炭は微粉炭ノズルか
ら噴出後、遠心力により径方向へ飛散することがあり、
このとき、飛散した微粉炭は微粉炭噴流外周の酸素濃度
の高い領域で燃焼するため、NOx 濃度が高くなってし
まう。また、微粉炭噴流の外周部の微粉炭濃度を極度に
高めた場合も微粉炭が飛散しやすい。
【0026】本発明の目的は、NOx 還元領域の拡大が
容易で、NOx 発生量の抑制が充分に得られるようにし
た微粉炭バーナと、この微粉炭バーナを用いた燃焼装置
を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的は、微粉炭ノズ
ルと、この微粉炭ノズルの外周に同心円状に配置された
空気ノズルを備えた微粉炭バーナにおいて、前記微粉炭
ノズルから噴出される微粉炭を含む一次空気の噴流が、
バーナの中心線に対して周方向に微粉炭の濃度に分布を
持ち、微粉炭の高濃度部分が前記中心線から放射状に形
成されるようにして達成される。
【0028】また、上記目的は、微粉炭ノズルと、この
微粉炭ノズルを挟んで両側に隣接配置された2個の空気
ノズルを備えた微粉炭バーナにおいて、前記微粉炭ノズ
ルから噴出される微粉炭を含む一次空気の噴流が、バー
ナの中心軸を通って前記2個の空気ノズルに向かう直線
と直角な方向に微粉炭の濃度に分布を持ち、微粉炭の高
濃度部分が前記2個の空気ノズルに向かう直線を含み、
この直線と平行に形成されるようにしても達成される。
【0029】さらに上記目的は、上記した微粉炭バーナ
を火炉に設け、火炉内で燃焼を行わせるようにして達成
される。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明による微粉炭バーナ
と、この微粉炭バーナを用いた燃焼装置について、図示
の実施形態により詳細に説明する。但し、本発明は、こ
れらの実施形態に限定されるものではない。
【0031】図1と図2は、本発明による微粉炭バーナ
の第1の実施形態例で、ここで、図1は微粉炭バーナの
中心軸を含む側断面図で、図2は微粉炭バーナの中心軸
方向から正面図で、図1の矢印X方向から見た図に相当
するものであり、これらの図において、30は板状部材
であり、その他の構成部分は、図13と図14に示した
従来技術と同じである。
【0032】既に説明したように、NOx の抑制には火
炎内での還元雰囲気28の形成が重要である。さらにN
Ox を低減するには微粉炭を早く着火させ、一次空気を
消費して高温の還元領域28を形成する必要がある。ま
た、着火の促進と火炎の高温化は燃焼反応を早め、灰中
未燃分を抑制する働きも持つ。このため、着火の促進が
燃焼性能の向上についてのポイントとなる。
【0033】そこで、この実施形態では、板状部材30
を設け、これにより微粉炭の着火促進と火炎の高温化が
得られるようにしたものであり、この板状部材30は、
図示のように、微粉炭ノズル11内の微粉炭濃度調節器
24の外周端面に、中心軸から放射状に取り付けられて
いる。
【0034】次に、この板状部材30の詳細について説
明すると、まず図3(a)は、図1における微粉炭ノズル
11の一部を拡大した図で、同図(b)は板状部材30の
詳細図であり、更に図6(c)は、板状部材30を図6(b)
の矢印Y方向から見た図である。
【0035】これらの図から明らかなように、板状部材
30は、一次空気17の流れに沿って板厚が増している
前縁部31と、10mm以上のかなりの厚さを有する中
央部32、それに板厚が減少してゆく後縁部33で形成
されている。
【0036】ここで、前縁部31と後縁部33は、微粉
炭ノズル11内を通る一次空気17が板状部材30の表
面に沿って滑らかに、剥離を生じないようにして通過す
るように設けたものであり、流れの方向に徐々に板厚が
変化してゆくような断面形状にしてある。
【0037】この結果、微粉炭ノズル11内での一次空
気17は、図3(c)に示すように、板状部材30に沿っ
て流れ、ここで流路が狭まるので加速される。一次空気
17は、上記したように、微粉炭と空気が混合したもの
であるが、この中の空気は、板状部材30を通過後、流
路の拡大に伴い、破線の矢印35で示すように広がって
流れる。
【0038】一方、一次空気17中の微粉炭は板状部材
30を通過後、慣性力により直進するため、矢印34で
示すようにに流れ、このため、板状部材30の下流部で
は微粉炭の濃度が低下し、板状部材30に挟まれた流路
の下流部では微粉炭濃度が増加され、低濃度部分36と
高濃度部分37が形成される。
【0039】ここで、この板状部材30は、図3(a)に
示されているように、中心軸から放射状に設けられてお
り、このため、微粉炭ノズル11の出口において、一次
空気17の噴流に垂直な断面で見ると、図2に示すよう
に、一次空気17の中の微粉炭濃度がノズルの中心に対
して円周方向に分布をもち、低濃度部分36と高濃度部
分37とが中心軸から放射状に形成される。
【0040】なお、図13に示した従来技術では、図1
4に示されているように、外周部の微粉炭濃度は高まる
が、中心部分の微粉炭濃度は低くなるので、周辺部に高
濃度部分37が形成された径方向分布になり、このとき
更に図15の従来技術では、旋回発生器38により一次
空気17に旋回を与え、遠心力により一次空気17の中
の微粉炭を外周部に集めてから、整流板39により旋回
を止めるようにしている結果、図16に示されているよ
うに、外周部に微粉炭濃度の高い部分が分布する上、高
濃度部分37が局部的に形成されてしまうことになる。
【0041】図4(a)は微粉炭ノズルの出口での微粉炭
濃度分布の測定した結果を、縦軸に径方向距離(r/
0)を、そして横軸に相対濃度をとって示したものであ
る。ここでr0 は微粉炭ノズルの半径で、rは中心軸か
らの径方向の距離であり、横軸の相対濃度とは、供給し
た混合流中の微粉炭量と空気量の比を1とし、各測定位
置での微粉炭量と空気量の比を示したものである。
【0042】このときの測定条件は、まず図1の実施形
態については、図4(b)に示すように、板状部材30の
間の下流位置での微粉炭濃度の測定結果をA、板状部材
30の下流位置での微粉炭濃度をBとしたものであり、
比較のため、図13に示した従来技術のバーナでの微粉
炭濃度の測定結果をCに示してある。
【0043】この図4(a)から明らかなように、従来技
術のバーナでは、測定結果Cにみられるように、径方向
距離(r/r0)=1での内周部の微粉炭濃度は平均濃度
の約1.2倍になっており、これが径方向距離(r/r0)
=0.5の内周部分では0.5倍まで低下しており、図1
4に示した径方向での濃度分布の存在が確認された。
【0044】次に、図1の本発明の実施形態によるバー
ナでは、測定結果Aの場合、径方向距離(r/r0)=0.
75の内周部分で平均濃度の1.4倍まで微粉炭濃度が
高められ、他方、測定結果Bの場合には、同じ径方向距
離(=r/r0)=0.75の内周部分で平均濃度の0.8
倍程度であり、明らかに板状部材30の下流では微粉炭
濃度が低く、従って、図2に示した放射状に微粉炭濃度
の高い部分が形成されていることが確認された。
【0045】更に、この図4(a)によれば、その測定結
果Aと測定結果Cから、相対濃度が1のときで比較し
て、本発明の実施形態によれば、中心方向での微粉炭濃
度が高い領域が約20%、従来技術よりも拡大されてい
ることが判る。
【0046】図1に戻り、微粉炭ノズル11から火炉1
0内に噴出した一次空気17中の微粉炭は、保炎器25
の近傍の逆流域に滞留する高温ガスにより着火される。
この着火した微粉炭粒子は燃焼により温度が上昇し、こ
れにより近くの微粉炭粒子を加熱していくことで次々と
着火させ、この結果、燃焼が広がってゆく。
【0047】この燃焼が広がってゆく現象は火炎伝播と
呼ばれ、この火炎伝播は、火炉10内に噴射された一次
空気17の外周部から内周に向かって進む。このとき、
この火炎伝播が早い速度でノズル中心部まで進めば、微
粉炭全体の着火が早くなり、NOx の低減につながる。
【0048】従って、この火炎伝播速度の向上が命題に
なるが、この火炎伝播速度は、一次空気17中の微粉炭
の濃度に強い相関性を持つ。図5は、実験によって得た
微粉炭の濃度と火炎伝播速度との関係を示したもので、
この図5から明らかなように、微粉炭濃度を上げるにつ
れ火炎伝播速度が上昇することが判る。
【0049】この図5は、微粉炭の流速を18〔m/
s〕としたときの火炎伝播速度を縦軸にし、横軸に微粉
炭濃度を石炭と空気の重量比で示したものであるが、こ
のときの18〔m/s〕という流速条件は、一次ノズル
から噴出する微粉炭流速とほぼ同じ条件である。
【0050】ところで、微粉炭バーナは、石炭量と一次
空気量の比C/A(Coal/Air)について、通常、C/A
≒0.43〔kg/kg〕という条件のもとで燃焼させる
が、このときの火炎伝播速度は約0.05〔m/s〕に
なる。従来技術によるバーナでは、図14に示したよう
に、外周部は微粉炭濃度が高いため火炎伝播は早いが、
中心近くは微粉炭濃度が低いので火炎伝播が遅く、従っ
て、微粉炭全体の着火に遅れが生じてしまい、NOx の
充分な低減にはつながらない。
【0051】これに対して、図1の実施形態によるバー
ナでは、かなり厚みのある板状部材30が微粉炭ノズル
11内に位置し、これにより図2に示したように、バー
ナーの中心軸に対して微粉炭濃度に周方向の分布を持た
せ、中心軸から放射状に微粉炭濃度の高い部分が形成さ
れるようにしてあるため、外周から中心部への火炎伝播
はこの高濃度部分を通って高速度で伝播する。
【0052】この結果、中心部分を流れる微粉炭の着火
が早まり、ここで火炎伝播は着火した部分から周囲の全
方向に向かって広がるため、微粉炭全体の着火も早まる
ことになる。従って、この図1の実施形態によれば、N
Ox を大幅に低減させることができる。
【0053】また、この実施形態によれば、バーナ近傍
での還元領域が拡大されるので、燃焼に伴うNOX の充
分な低減が得られるだけではなく、更に、還元雰囲気後
流における完全燃焼用空気と微粉炭の混合進行が急速に
得られるので、燃焼率の向上が充分に得られる。
【0054】なお、微粉炭濃度は、混合流中での一次空
気量を減らすだけで簡単に増加させることができるか
ら、これにより火炎伝播速度を高めることも可能ではあ
る。しかし、この一次空気は、微粉炭を搬送する役割り
も担っているので、単純に減らすことはできない。
【0055】しかし、図1の実施形態では、図2に示す
ように、放射状に微粉炭濃度の高い部分を形成されてい
るので、一次空気17中の空気量を全体的には減らすこ
となく、充分に火炎伝播速度を高めることができる。
【0056】いま、図1の実施形態において、板状部材
30の合計断面積が微粉炭ノズル11の流路断面積の約
20%を占めるように、各板状部材30の厚さを設定し
たとすると、これにより板状部材30の間に形成される
濃度の濃い部分37での微粉炭濃度は、C/Aで約0.
54〔kg/kg〕にまで高められ、このときの火炎伝
播速度は約0.1〔m/s〕になり、通常の場合の約2
倍に高められる。
【0057】更に、板状部材30の合計断面積が微粉炭
ノズル11の流路断面積の約60%を占めるようにした
場合には、濃度の濃い部分37での微粉炭濃度は、C/
Aで約1.00〔kg/kg〕にまで高くなり、火炎伝
播速度は約0.3〔m/s〕にも達し、通常の場合の約
5倍にまで高められる。
【0058】しかし、これ以上、すなわち60%以上に
しても、火炎伝播速度は変わらない上、この60%のと
きでも、微粉炭ノズル11からの一次空気17の噴出速
度は50〔m/s〕にも達しているので、一次空気17
による微粉炭ノズル11内面での摩耗の点からも、これ
が限度であるといえる。
【0059】次に、図6はバーナ中心軸上でのガス濃度
の測定結果で、測定条件は、微粉炭ノズル11の直径が
0.167〔m〕で、微粉炭の供給量が500〔kg/
h〕であり、ここで、本発明とは図1の実施形態の場合
の特性で、従来例とは図13の従来技術の場合の特性で
ある。
【0060】まず図6(a)に示すO2 (酸素)の場合につ
いてみると、着火した微粉炭は急激に酸素を消費するの
で、バーナからの軸方向距離が大きくなるに従って酸素
濃度が低下するが、このとき、この図から、本発明の方
が従来例より早く減少しており、本発明の方が酸素を早
く消費していることが判る。
【0061】これは、図1に示した本発明の実施形態に
よるバーナが、図13の従来技術によるバーナよりも還
元雰囲気28を早く形成できることを意味する。なお、
この図6(a)から明らかなように、何れの場合も、バー
ナからの軸方向距離が0.8〔m〕のとき酸素濃度3%
に低下する。
【0062】次に図6(b)に示すNOx (窒素酸化物)の
場合についてみると、従来例では、バーナからの軸方向
距離が0.5〔m〕の位置になってから窒素酸化物の生
成が始まるが、本発明では、位置が0.3〔m〕のとこ
ろで早くも窒素酸化物の生成が開始され、従来例よりも
0.2〔m〕、ノズル側に近いところから窒素酸化物を
生成し始めることが判る。
【0063】これは、本発明のバーナの方が、従来例の
バーナよりも早く微粉炭の着火が得られていることを意
味する。このとき、窒素酸化物が最も多く生成される位
置は、何れのバーナの場合でも0.8〔m〕であり、こ
の後は、生成が減少してゆく。
【0064】次に、図7は、バーナから約7〔m〕下流
の燃焼炉(火炉10)の出口でのNOx 濃度と燃焼率との
関係を示したもので、測定条件は図示の通りである。こ
の図7から明らかなように、NOx 濃度は燃焼率によっ
て変化する。そこで、燃焼率99.5%のところで比較
すると、従来例では約260〔ppm〕になるのに対し
て、本発明では、約205〔ppm〕になり、従って、本
発明によれば、NOx を55〔ppm〕も低減できること
が判った。
【0065】ところで、上記実施形態における板状部材
30については、図8(a)に示すように、平板のままに
しても良く、本発明は、このようにした実施形態によっ
ても所期の目的を達成することができる。しかし、この
図8(a)に示すように、板状部材30を平板にした場合
には、その上流端面に微粉炭粒子が垂直に衝突し、ま
た、下流端面では、流れがはく離し易く、これらのこと
は微粉炭の流れを乱し、微粉炭の周方向での濃度分布形
成に多少なりとも妨げとなる虞れがある。
【0066】従って、本発明の実施形態としては、図3
に示すように、一次空気17の流れに沿って、前縁部3
1では徐々に板厚が増加し、後縁部33では徐々に板厚
が減少する形状の板状部材30の方がが望ましい。この
図3に示す板状部材30では、微粉炭は前縁部31の側
面に斜めに衝突するため、板状部材30の摩耗が抑制で
きる。
【0067】また、後縁部33では、一次空気が板状部
材30に沿って流れるので、微粉炭との分離が滑らかに
得られる。ここで、この図3の板状部材30の場合に
は、前縁部31には耐摩耗材を、後縁部33には、火炉
10内からの放射熱を受けるので、耐熱材を貼ることが
望ましい。
【0068】更に、この板状部材30としては、図8
(b)に示すように、翼型形状をしたものや、図8(c)に示
すように、図3に示した中央部32がなく、前縁部31
と後縁部33だけからなる形状のものを用いてもよい。
【0069】一方、この板状部材30の微粉炭ノズル1
1内での設置位置と、一次空気17の流れに沿った方向
での長さについては、図1の実施形態に限定されるもの
ではなく、任意に設定することができる。
【0070】例えば板状部材30が出口まで到達せず、
流路の途中まで到達している形状にしてもよい。このと
き、濃度分布調節器24を挿入した場合、ノズル出口で
噴流の外周部と板状部材30の下流部に微粉炭の高濃度
領域が形成される。
【0071】また、板状部材30を濃度分布調節器24
の上流側や下流側に設けるようにしてもよい。この場
合、図3の場合に比して流路が広がるため、一次空気の
流速が一層低下されることになり、この結果、ノズルな
どの摩耗や圧力損失を低減させることができる。
【0072】ここで、板状部材30を上流側に移動させ
た場合には、板状部材30を通過した後、また微粉炭ノ
ズル11内にある状態で微粉炭と一次空気の再混合が起
るので、図3の場合に比して、濃度差が少なくなってし
まう。
【0073】一方、板状部材30を火炉10側に近づけ
た場合には、炉内からの放射熱により温度が上昇しやす
いので、板状部材30はノズルの出口からなるべく離し
て設置するのが望ましく、通常、微粉炭ノズル11の出
口からノズル直径の0.5〜1.0倍以上離して設置して
やれば良い。但し、このように、板状部材30をノズル
出口から離して設置すると、微粉炭の流速を減衰する空
間が生まれてしまうので、この点を考慮して実施する必
要がある。
【0074】ところで、図1に示した実施形態では、二
次ノズル12と三次ノズル13の2個の空気ノズルを有
しているが、本発明は、1個の空気ノズルを有するバー
ナとして実施してもよく、また、濃度分布調節器24を
省略して実施してもよい。
【0075】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。図9と図10は、本発明による微粉炭バーナの第
2の実施形態例で、ここで、図9は微粉炭バーナの中心
軸を含む側断面図で、図10は微粉炭バーナの中心軸方
向から正面図で、図9の矢印X方向から見た図に相当す
るものであり、これらの図において、40は平行板状部
材、41は空気ノズル、42は隔壁、43はバーナスロ
ートであり、その他の構成部分は、図1と図2に示した
第1の実施形態と同じである。
【0076】この実施形態では、特に図10から明らか
なように、微粉炭ノズル11は、その断面形状がほぼ方
形(正方形又は矩形)に作られ、その対向する一方の2
面、図では上下にある面が隔壁42で区画された上で、
同じく方形断面の一対の空気ノズル41により挟まれた
形に作られている。
【0077】従って、この実施形態では、微粉炭ノズル
11は隔壁42とバーナスロート43の側面で囲まれた
流路として形成され、空気ノズル41も隔壁42とバー
ナスロート43に囲まれた流路として形成されている。
【0078】微粉炭ノズル11には、図1の場合と同じ
く一次空気17が供給されるが、燃焼用空気44は、図
示してない空気ブロワから風箱21に供給された上で、
空気ノズル41から噴出されるようになっているが、こ
のとき、隔壁42が火炉10側の端部で、図示のように
中心軸から離れる方向に折曲げてあるので、燃焼用空気
44は、空気ノズル41から噴出する際、矢印45で示
すように流れ、このため、矢印46で示した微粉炭の流
れから離れて流れるようにされる。
【0079】このとき、隔壁42の下流側は、一次空気
空気17の流れに対して障害物となるので、隔壁42の
下流側で圧力の低下が起る。この結果、ここには、微粉
炭流と燃焼用空気の噴出方向とは逆向きの流れ(逆流)が
生じ、これが燃焼時での高温の燃焼ガスの滞留をもたら
し、微粉炭の着火が促進される。
【0080】燃焼用空気44は、供給量としては微粉炭
の完全燃焼に必要な量が供給されるが、このとき、バー
ナの近傍では中心軸近くを流れる微粉炭とは離れて流れ
ることから、微粉炭の着火領域27の下流部分では完全
燃焼させるのに必要な空気が不足し、還元雰囲気28が
形成される。そして、この還元雰囲気28内でNOx 還
元反応が進む。
【0081】既に説明したように、このNOx 還元反応
は酸素濃度が低く、高温であるほど促進されるから、N
Ox を低減するには微粉炭を早く着火させ、一次空気を
消費して高温の還元領域を形成する必要がある。また、
着火の促進と火炎の高温化は燃焼反応を早め、灰中未燃
分を抑制する働きも持つ。
【0082】このため、着火の促進が燃焼性能の向上の
ポイントとなるが、この図9の実施形態では、微粉炭ノ
ズル11内に平行板状部材40を、両側の空気ノズル4
1に挟まれる方向(以下、これを長手方向と記す)に向け
て取付けてあるが、この平行板状部材40は、一次空気
17の流れに対して、上流部と下流部では板厚が変化
し、中央部には約10〔mm〕以上の平板部を有する形
状に作られている。
【0083】この結果、一次空気17は、平行板状部材
40の間で流路が狭まるので加速され、ついで、この平
行板状部材40を通過後、流路の拡大に伴って広がって
流れようとする。
【0084】しかし、このとき、一次空気17中の微粉
炭は、慣性力により平行板状部材40を通過後も直進
し、このため、平行板状部材40の下流部での微粉炭濃
度は低下し、平行板状部材40の間に挟まれた流路の下
流部では微粉炭濃度が高まる。
【0085】このため、微粉炭ノズル11の出口で一次
空気の噴流に垂直な断面、つまり図9の矢印X−X方向
から見た図10に示されているように、微粉炭の低濃度
部分36が平行板状部材40と同じ部分に、そして高濃
度部分37は平行板状部材40の間に、それぞれ交互に
長手方向に並んで平行に形成される。
【0086】一次空気17により噴出された微粉炭は、
隔壁42の下流の逆流部に滞留する高温ガスにより着火
され、火炎伝播が始まるが、このときの火炎伝播は外周
部から内周に向かって進む。従って、この火炎伝播がノ
ズル中心部まで早く進めは微粉炭全体の着火が早まるの
で、NOx の低減につながる。
【0087】この図9の実施形態にによれば、図10か
ら明らかなように、微粉炭が濃く分布した高濃度部分3
7が、中心軸に向かって形成されているので、火炎伝播
はこの高濃度部分37を伝って高速で進み、短時間で中
心軸まで到達する。また、火炎伝播は同時に四方八方に
向かって進むので、微粉炭全体の着火も、均一な濃度分
布の場合よりも早く進む。
【0088】このため、微粉炭ノズルから噴出後、微粉
炭は速やかに着火し、酸素を消費すし、この結果、還元
雰囲気28の領域は上流側に大きく広がり、従って、こ
の実施形態によれば、NOx 生成量を充分に抑えること
ができる。
【0089】ところで、この実施形態では、図1の実施
形態とは異なり、微粉炭ノズル11の中に微粉炭濃度調
整器24が設けられていないが、同じく微粉炭濃度調整
器を設けて実施してもよく、これを設けたことによる作
用効果も同じく期待できる。
【0090】本実施例では微粉炭ノズル内に濃度分布調
節器を設けていないが、第1の実施例のように濃度分布
調節器24を設けた場合も同様の効果がある。また、放
射状に板状部材30を設けた場合も同様の効果がある。
【0091】次に、本発明による燃焼装置について、図
示の実施形態により説明する。上記実施形態による微粉
炭バーナは、各種の焼却炉などの燃焼装置に使用されて
いるが、図11は、以上に説明した本発明の一実施形態
による微粉炭バーナを用いた燃焼装置の第1の実施形態
で、この図11において、バーナ50は例えば図1で説
明した本発明の一実施形態によるものである。
【0092】このバーナー50には、微粉炭管51によ
り、微粉炭と搬送用空気の混合流からなる一次空気17
が供給されるようになっている。このため、貯炭場53
から運ばれた石炭は微粉砕機54により微粉炭にされ、
ブロア55から供給される空気により搬送され、微粉炭
管51を通ってバーナ50に供給され、ノズルから火炉
10に噴出される。
【0093】一方、燃焼用の空気は別のブロア56によ
り供給され、このとき、一部はバーナ50に供給されて
二次空気と三次空気になるが、残りは、バーナ50より
も火炉10内で下流側に設けられている空気供給口57
に供給され、ここから火炉10内に供給されるようにな
っている。
【0094】このように空気を分割して火炉10に供給
すると、バーナ50の近傍で酸素不足になり、この結
果、還元雰囲気28が形成し易くなるからであり、ま
た、このように、下流側で空気を追加することにより、
灰中未燃分も低下させることもできるからであり、この
ような燃焼方法を二段燃焼方法と呼ぶ。
【0095】ところで、この二段燃焼方法では、まずバ
ーナ50からは、微粉炭の完全燃焼に必要な空気の約
0.7〜0.95倍の空気を投入し、次に空気供給口57
からは残りの空気を投入し、火炉全体で、微粉炭の完全
燃焼に必要な空気の約1.1〜1.25倍の空気を投入
し、これにより、完全燃焼雰囲気58で微分炭の完全燃
焼が得られるようにするのである。
【0096】次に、図12は、同じく本発明による微粉
炭バーナーを適用した燃焼装置の他の一例で、この燃焼
装置では、図11の燃焼装置における空気供給口57を
設けないで、バーナ50から燃焼に必要な全空気量を投
入するようになっており、この方法を単段燃焼方式と呼
ぶ。
【0097】この単段燃焼方式では、二段燃焼方式に比
して、火炉10からのNOx 排出量は多くなるが、火炉
10の壁面での酸素濃度が高まるため、石炭中の硫黄分
による火炉10壁面の腐食(硫化腐食)が抑えられるの
で、火炉の耐用時間が永くとれるとうい利点がある。
【0098】このように、燃焼装置としては、二段燃焼
方式と単段燃焼方式の何れの場合でも、NOx の低減の
ためには、火炎内に高温の還元雰囲気28を形成し、微
粉炭中の窒素分をNH3 やHCNのような還元物質とし
て放出し、NOx の窒素への還元反応を促進する必要が
ある。
【0099】ここで、これら図11と図12において、
バーナ50として、例えば図1で説明した本発明の一実
施形態による微粉炭バーナを適用することにより微粉炭
の着火が早まっている。従って、これら図11と図12
に記載の燃焼装置によれば、バーナ50の近傍での酸素
の消費が早められ、還元雰囲気28が形成される領域を
広くすることができ、この結果、NOx 生成量を低減さ
れることができる。
【0100】また、これら図11と図12に記載の燃焼
装置によれば、同じく着火が早まることにより、火炉1
0内での燃焼時間も長くできるので、燃焼が充分に進
み、灰中未燃分も低減されることができる。
【0101】なお、これら図11と図12の実施形態で
は、図1に示した本発明による微粉炭バーナの実施形態
を適用した場合について説明したが、図9で説明した本
発明による微粉炭バーナの実施形態を適用して実施して
もよいことは、いうまでもない。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な構成で充分に微
粉炭の着火の促進が得られ、バーナ近傍での還元領域の
拡大が得られるので、NOX の発生が充分に低減された
微粉炭バーナを容易に提供することができる。また、こ
の結果、本発明によれば、還元雰囲気後流における完全
燃焼用空気と微粉炭の混合進行が急速に得られるので、
燃焼率の向上が充分に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による微粉炭バーナの第1の実施形態を
示す側断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す正面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における板状部材の説
明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の動作を説明するため
の特性図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の動作を説明するため
の特性図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の動作を説明するため
の特性図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の動作を説明するため
の特性図である。
【図8】本発明の第1の実施形態における板状部材の説
明図である。
【図9】本発明による微粉炭バーナの第2の実施形態を
示す側断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態を示す正面図であ
る。
【図11】本発明による燃焼装置の第1の実施形態を示
す説明図である。
【図12】本発明による燃焼装置の第2の実施形態を示
す説明図である。
【図13】従来技術による微粉炭バーナの一例を示す側
断面図である。
【図14】従来技術による微粉炭バーナの一例を示す正
面図である。
【図15】従来技術による微粉炭バーナの他の一例を示
す側断面図である。
【図16】従来技術による微粉炭バーナの他の一例を示
す正面図である。
【符号の説明】
10 火炉 11 微粉炭ノズル 12 二次ノズル 13 三次ノズル 14 一次スロート 15 二次スロート 16 三次スロート 17 一次空気(微粉炭と搬送用空気の混合流) 18 二次空気 19 三次空気 20 オイルガン 21 風箱 22 旋回流発生器 23 ベンチュリ 24 微粉炭濃度調節器 25 保炎器 26 突起 27 着火雰囲気 28 還元雰囲気 29 酸化雰囲気 30 板状部材 31 板状部材の前縁部 32 板状部材の平行部 33 板状部材の後縁部 34、35 矢印 36 低濃度部分 37 高濃度部分 38 旋回発生器 39 整流板 40 平行板状部材 41 空気ノズル 42 隔壁 43 バーナスロート 44 燃焼用空気 45、46 矢印 50 バーナ 51 微粉炭管 52 空気供給管 53 貯炭場 54 微粉炭粉砕機 55、56 ブロア 58 完全燃焼雰囲気
フロントページの続き (72)発明者 岡▲崎▼ 洋文 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 谷口 正行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小林 啓信 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 津村 俊一 東京都港区浜松町二丁目番1号 バブコツ ク日立株式会社内 (72)発明者 倉増 公治 東京都港区浜松町二丁目番1号 バブコツ ク日立株式会社内 Fターム(参考) 3K065 QA01 QA04 QB09 QB11 QC03 TA01 TC01 TC03 TD07 TE02 TF03 TJ03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉炭ノズルと、この微粉炭ノズルの外
    周に同心円状に配置された空気ノズルを備えた微粉炭バ
    ーナにおいて、 前記微粉炭ノズルから噴出される微粉炭を含む一次空気
    の噴流が、バーナの中心線に対して周方向に微粉炭の濃
    度に分布を持ち、 微粉炭の高濃度部分が前記中心線から放射状に形成され
    るように構成したことを特徴とする微粉炭バーナ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記微粉炭ノズルの中に、該微粉炭ノズルの中心軸に対
    して放射状に配置した少なくとも10mmの厚みの複数
    枚の板状部材が設けられていることを特徴とする微粉炭
    燃焼バーナ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の発明において、 前記板状部材による前記微粉炭ノズル内での流路断面積
    の減少割合が、40%から80%になるように構成され
    ていることを特徴とする微粉炭バーナ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の発明において、 前記空気ノズルが、 二次空気ノズルと三次空気ノズル、及び該三次ノズルか
    ら噴出する空気を旋回流として噴出させるための旋回発
    生器とで構成されていることを特徴とする微粉炭バー
    ナ。
  5. 【請求項5】 微粉炭ノズルと、この微粉炭ノズルを挟
    んで両側に隣接配置された2個の空気ノズルを備えた微
    粉炭バーナにおいて、 前記微粉炭ノズルから噴出される微粉炭を含む一次空気
    の噴流が、バーナの中心軸を通って前記2個の空気ノズ
    ルに向かう直線と直角な方向に微粉炭の濃度に分布を持
    ち、 微粉炭の高濃度部分が前記2個の空気ノズルに向かう直
    線を含み、この直線と平行に形成されるように構成した
    ことを特徴とする微粉炭バーナ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の発明において、 前記微粉炭ノズルの中に、前記2個の空気ノズルに向か
    う直線を含み、前記微粉炭ノズルの流路方向に所定の長
    さを有する平行板状部材を所定の間隔を保って複数枚設
    けたことを特徴とする微粉炭バーナ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項9に記載の微粉炭バ
    ーナを火炉に設け、 火炉内で燃焼させるように構成したことを特徴とする燃
    焼装置。
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