JP2000313634A - ガラス組成物およびその製造方法、ならびにそれを用いた情報記録媒体用基板、情報記録媒体および情報記録装置 - Google Patents

ガラス組成物およびその製造方法、ならびにそれを用いた情報記録媒体用基板、情報記録媒体および情報記録装置

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JP2000313634A
JP2000313634A JP2000024376A JP2000024376A JP2000313634A JP 2000313634 A JP2000313634 A JP 2000313634A JP 2000024376 A JP2000024376 A JP 2000024376A JP 2000024376 A JP2000024376 A JP 2000024376A JP 2000313634 A JP2000313634 A JP 2000313634A
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oxide
glass
glass composition
manganese
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Shoichi Kishimoto
正一 岸本
Akihiro Koyama
昭浩 小山
Hiroyuki Tanaka
弘之 田中
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性および弾性率が高く、安価で、かつ容
易に製造できるガラス組成物と、たわみ難くかつ振動に
強い情報記録媒体とを提供する。さらには、この媒体を
用いて、情報記録の高密度化と高速化が達成された情報
記録装置を提供する。 【解決手段】 組成成分含有率が、モルパーセントで、
二酸化ケイ素(SiO2):30〜75%、酸化アルミニウム
(Al2O3) :4〜33%、マンガンの酸化物(酸化マンガ
ン(II)換算):5〜55%、酸化マグネシウム(MgO):
0〜40%、酸化亜鉛(ZnO):0〜20%、二酸化チタ
ン(TiO2):0〜20%、酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜
10%、酸化セリウム(CeO2):0〜5%、その他:0〜
8%からなるガラス組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐熱性に優れ、
高弾性を有するガラス組成物、とくに表面平滑性に優れ
高い弾性率を必要とする情報記録媒体用基板に適し、か
つ大量生産が容易なガラス組成物に関する。さらに、そ
の高い弾性率と耐熱性を利用した、高性能な情報記録媒
体用基板および情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクなどの情報記録装置には、
記録容量の増大、磁気記録媒体(以下、単に「媒体」と
する)の回転待ち時間などのアクセス時間の短縮が要求
され続けている。その達成手段として、記録密度の向上
のために媒体の記録層の品質を向上させたり、磁気ヘッ
ドと媒体との距離(グライドハイト)を小さくしたり、
あるいはアクセス時間の短縮のために媒体の回転を高速
化したりすることが考えられている。
【0003】媒体は、下地層や記録層などの単一または
複数の膜を、スパッタリング法などの真空成膜法を用い
て情報記録媒体用基板(以下、単に「基板」という)上
に成膜したものである。真空成膜法による膜は、成膜段
階または成膜後に基板を加熱すること(以下、「成膜時
の基板の熱処理」という)により、均質性や磁気特性な
どが向上する。それゆえ、成膜時の基板の熱処理が一般
に行われているが、その処理温度は基板の耐熱性によっ
て制限される。そこで、より優れた特性の膜を得るため
に、耐熱性の高い基板材料が求められている。
【0004】また、アクセス時間を短くするために媒体
の回転数を上げると、それに伴い振動の振幅が大きくな
る。媒体が回転している間、磁気ヘッドは媒体に接触し
てはならない。記録エラーやヘッドクラッシュが発生
し、情報記録装置の信頼性が低下するからである。その
ため、グライドハイトは媒体の振幅より大きく設定され
る。しかし、グライドハイトを大きくすることは、情報
記録装置の高密度化を阻害することになる。また、回転
による振動が媒体の固有振動と共振すると、振幅が急激
に大きくなり、前記接触が生じ易くなる。この接触を防
止するためには、基板のたわみおよび媒体の共振を小さ
くする必要があり、弾性率(ヤング率)の高い基板を用い
ることが有効である。
【0005】基板材料として最も一般的なアルミニウム
合金は、 安価で形状加工し易いなどの点で優れてい
る。しかし、弾性率があまり高くなく、また高める加工
処理方法も存在しない点が難点である。アルミニウム合
金製の基板は、弾性率(ヤング率)が71GPaであり、
10,000r.p.mを超える高速化には対応できないと
されている。また、ハードディスクをはじめとする種々
の情報記録装置は、今後さらにコンパクト化が要求され
ることから、基板も薄板化が要求されることになる。ア
ルミニウム基板は、薄板化されるとさらにたわみが大き
くなることから、この要求に応えることができない。
【0006】これに対し、化学強化ガラスを用いた基板
は、弾性率においてアルミニウム基板よりも優れてい
る。ソーダライムガラスを硝酸カリウム溶融塩などに浸
漬してイオン交換(化学強化処理)したガラス基板が市販
されており、この基板の弾性率は72GPaである。
【0007】ガラスはアルミニウム合金よりも耐熱性が
あり、その耐熱性の指標としてガラス転移点(Tg)が用い
られる。Tgより高い温度では、ガラスは巨視的に粘性の
高い液体として振る舞い、粘性流動を起こして変形す
る。上記ソーダライムガラスの基板の場合、ガラス転移
点(Tg)は550℃程度であるので、成膜時の基板の熱処
理はTg以下の温度、たとえば500℃程度に制限され
る。そこで、Tgをさらに高めたガラス基板が開発されて
おり、たとえば特開平10−81540号公報にはSiO2
-Al2O3-MgO-CaO、SiO2-Al2O3-CaO-Y2O3、SiO2-Al2O3-Mg
O-CaO-Y2O3、SiO2-Al2O3-M2O3(Mは三価金属)系の各ガラ
スが、特開平10−81542号公報にはSiO2-Al2O3-R
O(Rは二価金属)系であって、Al2O3もしくはMgOを20mo
l%以上、Y2O3を0.5〜17mol%含むガラスが、さらに
特開平10−79122号公報にはSiO2-Al2O3-RO(Rは
二価金属)にTiO2、ZrO2およびY2O3などを添加したガラ
スが記載されている。
【0008】その他、WO98/09922号公報やW
O98/55993号公報には、 SiO2を25〜50
%、Al2O3を20〜40%、CaOを8〜30%およびY2O3
を2〜15%含むガラス、Y2O3や希土類酸化物を含み、
ヤング率で示される弾性率が100GPa以上でTgが65
0℃以下であるガラス、液相温度が1,350℃以下で
あるガラス、ならびに成形型でガラス組成物を成形する
基板が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
には、以下のような問題点があった。まず、ソーダライ
ムガラス基板の場合、上記基板の耐熱性の問題から成膜
時の基板の熱処理は500℃程度以下で行われる必要が
あり、高性能な膜の形成が困難である。
【0010】つぎに、特開平10−81542号、特開
平10−81540号および特開平10−79122号
の各公報に記載のガラスの場合、これらのガラスはヤン
グ率が100GPaと高い弾性率を示すが、失透温度が高
くなりがちであるという大きな欠点がある。また、ガラ
スの熔融・製造が困難であり、さらに高価なイットリウ
ムを必須成分とするため、大量生産に向かない点も難で
ある。
【0011】WO98/09922号公報に記載のガラ
スは、失透温度が高くなりがちであるという大きな欠点
があり、ガラスの熔融・製造が困難である。
【0012】WO98/55993号公報に記載のガラ
スは、Tgが650℃以下であるため成膜時の基板の熱処
理が600℃程度以下に制限され、ソーダライムガラス
よりは改善されているもののまだ耐熱性が不十分であ
る。また、瓶やコップの成形のように基本的に単品生産
を前提としており、液相温度の上限が1,350℃とあ
ることからも、フロート法などの連続製造法で成形する
ことは極めて困難である。すなわち、このガラスは、大
量生産に不向きである。
【0013】さらに、WO98/09922号公報およ
びWO98/55993号公報には、B2O3 + P2O5 + Nb
2O5 + V2O5 + Cr2O3 + Ga2O3 + CoO + SrO + BaO + FeO
+ CuO + Mn + Na2O + K2Oが0〜8%含まれているガラ
ス、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Y、
Zr、Nb、Mo、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Hg、TaおよびWからなる群から選ば
れる1種または2種以上の酸化物を3〜30%含むガラ
ス、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、L
a、Ce、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Hf、TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の酸化物
が用いられており、かつその含有率が0.1〜30%で
あるガラスが記載されている。しかし、これらの公報に
は、マンガン(Mn)の酸化物についての記述は全くない。
【0014】この発明は、このような問題点に着目して
なされたものである。その目的とするところは、耐熱性
および弾性率が高く、安価で、かつ容易に製造できるガ
ラス組成物と、たわみ難くかつ振動に強い媒体とを提供
することにある。さらには、この媒体を用いて、情報記
録の高密度化と高速化が達成された情報記録装置を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明のガラス組成物は、その組成
成分含有率が、モルパーセントで、二酸化ケイ素(Si
O2):30〜75%、酸化アルミニウム(Al2O3) :4〜
33%、マンガンの酸化物(酸化マンガン(II)換算):
5〜55%、酸化マグネシウム(MgO):0〜40%、酸
化亜鉛(ZnO):0〜20%、二酸化チタン(TiO2):0〜
20%、酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜10%、酸化セ
リウム(CeO2):0〜5%、その他:0〜8%からなるも
のである。
【0016】請求項2に記載の発明のガラス組成物は、
その組成成分含有率が、モルパーセントで、二酸化ケイ
素(SiO2):30〜60%、酸化アルミニウム(Al2O3):
4〜27%、マンガンの酸化物(酸化マンガン(II)換
算):5〜50%、酸化マグネシウム(MgO):0〜40
%、酸化亜鉛(ZnO):0〜20%、二価金属酸化物成分
(RO=MnO+MgO+ZnO):15〜60%、二酸化チタン(Ti
O2):0〜20%、酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜10
%、酸化セリウム(CeO2):0〜5%、その他:0〜8%
からなるものである。
【0017】請求項3に記載の発明のガラス組成物は、
その組成成分含有率が、モルパーセントで、二酸化ケイ
素(SiO2):33〜55%、酸化アルミニウム(Al2O3):
4〜20%、マンガンの酸化物(酸化マンガン(II)換
算):8〜50%、酸化マグネシウム(MgO):0〜30
%、酸化亜鉛(ZnO):0〜12%、二価金属酸化物成分
(RO=MnO+MgO+ZnO):20〜50%、二酸化チタン(Ti
O2):0〜20%、酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜10
%、酸化セリウム(CeO2):0〜5%、その他:0〜8%
からなるものである。
【0018】請求項4に記載のガラス組成物は、その組
成成分含有率が、モルパーセントで、二酸化ケイ素(SiO
2):33〜55%、酸化アルミニウム(Al2O3):4〜1
5%、マンガンの酸化物(酸化マンガン(II)換算):9
〜50%、酸化マグネシウム(MgO):0〜25%、酸化
亜鉛(ZnO):0〜10%、二価金属酸化物成分(RO=MnO+M
gO+ZnO):20〜50%、二酸化チタン(TiO2):4〜1
5%、酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜5%、酸化セリウ
ム(CeO2):0〜5%、その他:0〜8%からなるもので
ある。
【0019】請求項5に記載の発明のガラス組成物は、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、Ce
O2以外の希土類酸化物および酸化イットリウム(Y2O3)を
実質的に含まないものである。
【0020】請求項6に記載の発明のガラス組成物は、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、Mn
O(マンガンの酸化物を全て酸化マンガン(II)に換算す
る)+ZnO+TiO2+ZrO2の合計含有率がモルパーセントで
示して30%以上であるものである。
【0021】請求項7に記載の発明のガラス組成物は、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、Mn
O(マンガンの酸化物を全て酸化マンガン(II)に換算す
る)の含有率がモルパーセントで示して30〜40%の
範囲にあるものである。
【0022】請求項8に記載の発明のガラス組成物は、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の発明において、ヤ
ング率で示される弾性率が95GPa以上であるものであ
る。
【0023】請求項9に記載のガラス組成物は、請求項
1〜8のいずれか1項に記載の発明において、ガラス転
移温度が650℃以上であるものである。
【0024】請求項10に記載の発明のガラス組成物
は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の発明におい
て、液相温度が1,260℃以下であるものである。
【0025】請求項11に記載の発明のガラス組成物
は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の発明におい
て、連続製造法によってガラス板に成形したものであ
る。
【0026】請求項12に記載の発明のガラス組成物
は、請求項11に記載の発明において、連続製造法がフ
ロート法、ロールアウト法またはダウンロード法であっ
て、ガラス融液から連続してガラス板に成形したもので
ある。
【0027】請求項13に記載の発明のガラス組成物の
製造方法は、請求項1〜12のいずれか1項に記載のガ
ラス組成物を研削、研磨する際に発生する研削屑および
/または使用済み研磨剤を原料の一部として利用するも
のである。
【0028】請求項14に記載のガラス組成物は、請求
項13に記載の方法によって製造されたものである。
【0029】請求項15に記載の発明の基板は、請求項
1〜12、14のいずれか1項に記載のガラス組成物を
用いたものである。
【0030】請求項16に記載の発明の媒体は、請求項
15に記載の基板を用いたものである。
【0031】請求項17に記載の発明の情報記録装置
は、請求項16に記載の媒体を用いたものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施形態につ
いて、詳細に説明する。酸化物ガラスにおける組成とガ
ラス転移点、弾性率もしくは液相温度などの諸物性とに
関する精力的な研究の結果、本発明者らは、アルミノケ
イ酸塩系ガラスにおいて、マンガンの酸化物がガラスの
弾性率を特異的に向上させることを見出した。ここで、
マンガンの酸化物には酸化マンガン(II)(MnO)、三酸化
二マンガン(Mn2O3)、二酸化マンガン(MnO2)など各種存
在するが、以下ではこれらを総称して「MnO」と表記す
る。マンガンおよびその酸化物に代表される化合物(以
下、これらを「Mn」と略記する)を含むことにより、ガ
ラス組成物は、高い弾性率を示し、かつ安価に製造され
る。なお、マンガンは、マンガン重石(huebneriteMnW
O4)、マンガンラングバイナイト(manganolangbeinite
K2Mn2(SO4)3)、マンガンミョウバン石(apjohnite MnAl
2(SO4)4・22H2O)、マンガン土(wad, black ocher, bog
manganese, earthy manganese)などの自然界に多量に存
在する鉱物に含有される安価な元素である。
【0033】Mnを含むガラスは、含まないものと比べ
て、液相温度が低くかつガラス転移温度(Tg)が高い傾向
にある。これは、つぎの理由によると考えられる。MgO
や酸化カルシウム(CaO)などのアルカリ土類金属酸化物
は、後述のようにガラスの弾性率を向上させる重要な成
分ではあるが、同時に液相温度をも上昇させる難点があ
る。これに対し、Mnはアルカリ土類金属ほどガラスの液
相温度に影響を与えない。したがって、Mnが比較的多量
に含まれるガラス組成物は、アルカリ土類金属の組成成
分含有率が相対的に低下するため、液相温度があまり上
昇することなく、ガラス転移温度だけが高くなる。具体
的には、アルカリ金属酸化物(Na2OやLi2O)の含有率が4
mol%以下であるMn含有ガラスは、液相温度を低下させる
アルカリ金属を10mol%以上含みかつMgOもしくはCaOの
一方または両方をも含むガラスと同程度の液相温度を示
す。したがって、Mnを含有するガラス組成物は、弾性率
が高くかつ安価であるのみならず、Tgが高く耐熱性に優
れており、さらに一般の商業ガラスと同程度の液相温度
を示し成形性に優れている。
【0034】また、Mnはガラスの着色剤として従来から
利用されており、Mnを含むガラスは、その含有率により
茶褐色から黒色に色づく。そのため、Mnを含むガラス
は、表面の欠点たとえば傷や異物などの検査が容易であ
る。
【0035】このガラス組成物は、高弾性率、高耐熱性
を示す有色の組成物であり、その特性を活用して種々の
用途に様々な形態で利用される。たとえば、高弾性率に
基づくたわみの低減、耐熱性の高さに基づく膜の高性能
化などが期待できることから基板に適している。また、
光学部品や光学部品用基板に利用されれば、高弾性率を
活かして外力による変位の少ない高性能な部品となる。
この部品は、有色であることを活かして、とくに別段の
処置を行うことなく迷光を効果的に抑制することができ
る。さらには、補強材や複合材の素材としての高弾性率
ガラスファイバ、色調を活かしたガラス粉末やガラス繊
維、ガラス薄片(ガラスフレークなど)または遮光性に優
れた薬品瓶などにも利用可能である。
【0036】つぎに、組成成分含有率について説明す
る。以下、とくに注釈がない限り、「%」は「モルパー
セント(mol%)」を、「弾性率」は「ヤング率で表される
弾性率」を示す。
【0037】まず、SiO2は、ガラスの網目構造を構成す
る必須の成分である。したがって、SiO2の含有率が非常
に低い場合は、網目構造が維持されず、ガラスが構成さ
れなくなる。SiO2の含有率は、30%以上である必要が
ある。この含有率が30%未満の場合は、液相温度が急
激に上昇すると共に、ガラス融液の粘度が非常に低く失
透の成長速度が速くなり、ガラスを得られなくなること
が多い。好ましくは、33%以上である。一方、SiO2
けからなるシリカガラスの弾性率は約70GPaであり、
一般的なソーダライムガラス(SiO2含有率70%程度)が
72GPaであることから、ガラスの弾性率を高めるため
には、SiO2の含有率を抑える必要がある。弾性率を向上
させる成分であるMnOやTiO2を添加することなどによっ
て、SiO2の含有率は75%まで許容される。75%を超
えると、ガラス融液の粘度が極端に上昇し、ガラス熔解
時に未熔解物が残存して均質なガラス融液を得ることが
困難になる。また、ガラス組成物が得られても、その弾
性率が95GPaに達しないことが多い。なお、好ましいS
iO2含有率は60%以下であり、より好ましくは55%
以下である。
【0038】Al2O3は、ガラスの弾性率を向上させ、か
つガラスの耐水性を向上させる必須の成分である。その
含有率が4%未満では、これらの効果が十分に現れな
い。また、相対的に他の成分の含有率が高くなるので、
液相温度が急激に上昇し、均質なガラスが得られ難くな
る。一方、その割合が33%を超えると、組成成分含有
率が所定の割合になるように調合したガラス原料(以
下、「バッチ」という)を加熱し熔融する際に、バッチ
が完全に熔解されずに残存するなどガラスの熔解性が悪
化する。たとえバッチが完全に熔融されたとしても、そ
の熔融液が冷却固化する際に極めて失透し易くなり、ガ
ラスの形成自体が困難になる。したがって、Al 2O3の含
有率は、4〜33%である必要があり、4〜27%が好
ましく、4〜20%が好適であり、4〜15%が最適で
ある。なお、その他の成分として酸化リチウム(Li2O)や
酸化ナトリウム(Na2O)が存在する場合には、ガラスをイ
オン交換処理してその表面に圧縮応力層を形成させるこ
とができる。この場合、Al2O3は、圧縮応力層の深さを
増大させ、破壊強度をより向上させるように機能する。
【0039】MnOは、ガラスの弾性率を向上させ、適量
添加されることで液相温度を低下させる必須成分であ
る。また、古くから知られているように、ガラスを茶褐
色から黒色の濃色に着色する成分でもある。均質なガラ
スが容易に形成されるようにその含有率の上・下限が決
定され、酸化マンガン(II)に換算して5〜55%である
必要がある。この含有率が5%未満の場合は、熔融温度
が急激に上昇しバッチが完全に熔解されずに残存し易く
なり、均質なガラスが得られ難くなる。また、ガラスの
色調が淡色となる。一方、55%を越える場合は、液相
温度が急激に上昇すると共に融液の粘度が極端に低下
し、融液の冷却固化時に失透が生じ、均質なガラスが形
成され難くなる。上記特性を勘案して、MnOの含有率
は、5〜50%が好ましく、8〜50%が好適であり、
9〜50%が効果的である。なお、とくに好ましい含有
率は、9〜16%未満と16〜40%である。9〜16
%の場合は、MgOを1%以上共存させる必要がある。ま
た、30〜40%が最適であり、液相温度が1,260
℃以下のガラスが確実かつ容易に得られる。
【0040】MgOは、多量に存在するとガラスの液相温
度を上昇させる傾向を示すため、任意の成分である。し
かし、ガラスの均質性と弾性率を向上させる成分であ
り、他の任意成分に優先して含有されるべきものであ
る。したがって、MgOの含有率は、上記の弾性率の向上
と液相温度の悪化とのバランスにより決定され、40%
以下である必要があり、30%以下が好ましく、25%
以下が好適であり、10%以下が最適である。なお、上
述のようにMnOの含有率が16%未満の場合は、弾性率
の低下を補うことを主目的として、MgOは少なくとも1
%以上含有されることが好ましい。
【0041】ZnOは、ガラスの弾性率を向上させる成分
であるが、MnOやMgOよりもその機能に乏しいため、任意
の成分である。また、その含有率が20%を越える場合
は、ガラスが失透する可能性が高くなる。そのため、Zn
Oの含有率は、0〜20%である必要があり、0〜12
%が好ましく、0〜10%が好適である。
【0042】二価金属酸化物成分(RO=MnO+MgO+ZnO)は、
液相温度とガラスの弾性率に大きな影響を与える。その
含有率が15%未満では弾性率が低下し、一方60%を
超えると液相温度が上昇し、ガラス融液の冷却固化時に
失透が生じて均質なガラスを得られなくなることが多
い。したがって、ROの合計率は15〜60%が好まし
く、20〜50%がさらに好ましい。
【0043】TiO2は、任意成分であるが、ガラスの弾性
率を大きく向上させかつ液相温度を低下させる成分であ
り、他の成分に優先して含有されるべき成分である。し
かし、乳白色のガラスに比較的多量に含まれていること
から判るように、ガラスを乳濁させる副作用がある。こ
の副作用が顕在化しないように、TiO2の含有率は、0〜
20%である必要がある。20%を超える場合は、液相
温度が上昇する問題に加え、ガラスが形成されても所謂
コーヒー牛乳色を呈して乳濁し、均質なガラスを得るこ
とが困難になる。TiO2は、0.5〜15%が好ましく、
4〜15%が好適である。
【0044】ZrO2は、ガラスの弾性率を向上させる成分
である。しかし、ガラスを結晶化する際の結晶核の形成
に役立つ核形成剤として知られている成分であり、過剰
に導入すると、不必要な結晶化(失透)を引き起こすおそ
れが高くなる。そのため、ZrO2は任意の成分である。ま
た、この過剰な導入は、耐失透性を悪化させるのみなら
ず、ガラスの分相による乳濁を引き起こす。この傾向
は、TiO2が共存している場合にとくに顕著である。した
がって、ZrO2の含有率の上限は10%である。より好ま
しい範囲は0〜5%であり、0.5〜5%が好適であ
る。
【0045】MnO、ZnO、TiO2およびZrO2の含有率の合計
は、30%以上が好ましい。この場合は、MnOが他の酸
化物と協同してガラスの弾性率を向上させ、また不必要
な液相温度の上昇が抑制される。
【0046】CeO2は、ガラスの弾性率を向上させる成分
であるが、その効果はMnOやMgOほど顕著ではないため任
意の成分である。また、一般に使用されている研磨剤の
主成分でもある。CeO2の含有率は、5%以下が好まし
く、0〜3%がさらに好ましい。この含有率が5%を越
える場合は、ガラスの液相温度が上昇し、耐失透性が悪
化する。
【0047】なお、このガラス組成物は、セリウム(C
e、原子番号58)以外の希土類(ランタノイドと総称さ
れる原子番号57〜71の元素)の酸化物およびY2O3
実質的に含有しないことが好ましい。これらの成分は、
資源的に希少で高価である上に、ガラスの密度を必要以
上に大きくするからである。
【0048】また、熔解時の清澄、ガラス融液の製造時
の粘度の調整などを目的として、上記の主成分以外の成
分すなわち「その他」の成分が含有されてもよい。たと
えば、As2O3、Sb2O3、SO3、SnO2、Fe2O3、CoO、Cl、F、
R2O(Rは、Li、Na、K、Cs)、R'O(R'は、ここではCa、
Sr、Ba)などである。以下に、各々の「その他」の成分
の機能および好ましい含有率を説明する。
【0049】まず、アルカリ金属酸化物であるR2Oにつ
いて説明する。ガラス組成物をイオン交換処理する場合
は、R2OはLi2Oまたは/およびNa2Oであることが好まし
い。Li2OまたはNa2Oは、カリウムイオンやナトリウムイ
オンを含む溶融塩中においてガラスの歪点以下の温度で
イオン交換され、ガラス組成物表面に圧縮応力を発生さ
せ、その破壊強度の向上に寄与する。また、K2OおよびC
s2Oは、ガラス融液の粘度を高め、ガラス融液を冷却固
化する際の成形性を高める成分である。これらR2Oの好
ましい含有率は、Li2O、Na2O、K2OまたはCs2Oが各々4
%以下、同時にその合計含有率が8%以下である。この
範囲を超えた場合は、ガラスが極めて失透し易く、ガラ
ス転移点が低下して、耐熱性が劣るようになるからであ
る。
【0050】つぎに、アルカリ土類金属酸化物であるR'
OすなわちCaO、SrOまたはBaOについて説明する。これら
はいずれもバッチの熔解性を高める成分である。CaO
は、このガラス組成物の主成分の一つであるMgOと協同
してガラスの弾性率を向上させる。この含有率が5%を
超えると、ガラスの液相温度が急上昇してしまう。SrO
は、ガラスの弾性率の向上にはそれほど寄与しないが、
液相温度を効果的に下げる。しかし、SrOの含有率が5
%を超えると、液相温度が逆に上昇する点に注意が必要
である。BaOは、ガラスの密度を高めてしまうため、3
%以下が好ましい。また、CaO、SrOおよびBaOの含有率
の合計は、8%以下であることが好ましい。ガラス融液
を冷却固化する際に、失透が極めて発生し易くなるから
である。
【0051】上記列挙したその他の成分は、意図的に加
えられる場合の他、主成分の原料の不純物として混入す
る場合もある。その他の成分は、各々の含有率の合計と
して8%以下であることが好ましく、5%以下であるこ
とがさらに好ましい。この含有率が8%を越える場合
は、主成分の含有率に及ぼす副作用が大きくなるからで
ある。一方、2%程度は、主成分の原料の不純物として
混入することが多い。したがって、ここで述べた「実質
的に含まない」とは、その成分の添加を目的とする具体
的な手段を取らないことを意味し、通常産業上使用され
る原材料に微量不純物として含まれるものなどから、製
造されたガラスに意図せず微量持ち込まれることをも除
外する意味ではない。このことから、下記で説明する研
磨屑をガラス組成物の原料として再利用する場合に、Ce
O2を主成分とする研磨剤にCeO2以外の希土類酸化物ある
いはY2O3が不純物として含まれていると、結果的にこれ
らの不純物がガラス組成物に微量持ち込まれることにな
る。
【0052】このガラス組成物は、使用用途に応じて適
宜加工されるが、たとえば基板に加工される場合、その
研磨工程において多くの研磨屑が発生する。この研磨屑
は、ガラスと研磨剤との混合物であって、CeO2を主成分
とする研磨剤を用いる場合には、ガラス組成物の原料と
なりうる。したがって、この研磨屑を原料の一部として
再利用することにより、リサイクルによる資源の有効利
用および研磨屑という産業廃棄物の排出量の削減による
環境保護という新たな効果が発揮されるようになる。研
磨剤の成分は、とくに限定されないが、上記効果が生じ
るようにガラス組成物の主成分であることが好ましい。
なお、再利用の原料として用いる研磨屑は、同種のガラ
ス組成物から生じたものに限定されない。各種ガラスの
研磨屑を広く再利用することにより、前記資源の有効利
用および環境保護という効果がより増強される。
【0053】上記組成成分含有率となるよう調合された
バッチであれば、液相温度が1,260℃以下となる場
合が多く、そのガラスの成形性は比較的良好である。し
たがって、ガラス組成物の成形法は、とくに限定される
ものではなく、プレス法や連続製造法など公知の方法に
よることができる。とくにフロート法、ロールアウト法
またはダウンロード法などのガラス融液の流れを途切れ
させることなく連続してガラス板を大量に成形する製造
法を用いれば、平坦度の高いガラス板が安価かつ容易に
得られる。
【0054】また、ガラス組成物は、ガラス転移点が確
実に600℃以上となり、その一部は700℃以上であ
る。したがって、このガラス組成物からなる基板が媒体
に加工された場合は、高温熱処理による膜の高性能化が
可能となる。
【0055】ガラス組成物を基板に加工するには、従来
の技術がそのまま利用できる。この基板は、弾性率が高
いため薄板化してもたわみが小さく、また回転時の共振
による振動を起こし難いという優れた特性を備える。ま
た、有色であるため、表面検査において微細な傷や異物
など欠点が容易に検出され、レーザで表面加工する場合
には、熱吸収率が高く微細加工が可能となる利点も合わ
せ備える。したがってこの基板は、今後厳しくなる耐熱
性、高速化および薄板化の要求に対し、十分に応えるこ
とができるものである。
【0056】基板を媒体に加工し、また媒体を情報記録
装置に組み込むには、従来の技術がそのまま利用でき
る。上記のように基板の耐熱性の高さにより、媒体は、
より高性能な膜を備えることができる。また、この媒体
を組み込むことにより、情報記録装置は、情報記録の高
密度化および高速化が図られることになる。さらに、基
板が安価かつ大量に供給可能であることから、この媒体
および情報記録装置は、価格および流通量において市場
競争力が高く、入手し易いものである。
【0057】
【実施例】以下に、実施例および比較例を用いて、この
発明をさらに具体的に説明する。
【0058】(実施例1)下記「表1」に示した組成成
分含有率となるように、通常のガラス原料であるシリ
カ、アルミナ、二酸化マンガン(MnO2)、酸化マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、チタニア、ジルコニ
ア、酸化セリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸ストロンチウムおよび炭酸バリウムな
どを適宜選択してバッチを調合した。なお、MnO2の代わ
りにMn2O3や炭酸マンガン(MnCO3)を用いてもよい。この
バッチを白金ルツボに入れ1,550℃で熔融し、その
まま4時間保持した後に、熔融ガラスを鉄板上に流し出
した。鉄板上に流し出した熔融ガラスは、10数秒で冷
却固化し、固化後直ちに600℃に設定した電気炉に入
れた。30分後、電気炉の電源を切り、室温まで放冷し
て徐冷することにより、試料ガラスを作製した。この試
料ガラスは、黒色であった。
【0059】つぎに、この試料ガラスの液相温度を測定
した。3〜5mmの大きさに砕いた試料ガラスの粒を幅1
2mm、長さ200mm、深さ9mmの白金皿に並べ、温度勾
配炉中に1時間保持した後、目視観察し、ガラス表面の
結晶が消失し観察されない最低の温度を液相温度とし
た。その結果、試料ガラスの液相温度は、1,090℃
であった。この温度は一般的な商業ガラスのそれと同程
度であり、この試料ガラスが一般的な商業ガラスと同程
度に容易に製造できることが判った。
【0060】〔試料ガラスの物性測定〕上記試料ガラス
を10×30×30mmに切断し、各面を鏡面研磨して板
状サンプルを製造した。まず、アルキメデス法により、
板状サンプルの密度を測定した。つづいて、シングアラ
ウンド発信器を用い、超音波パルス法(JIS R 1602-198
6)により板状サンプルの弾性率(ヤング率)を算出し
た。その結果、100GPaもの高い弾性率を示した。さ
らに、別途試料ガラスから直径5mm、長さ15mmの円柱
状のサンプルを作成し、通常の熱膨張計を用いて転移温
度、屈伏点および50〜350℃の平均膨張係数を求め
た。このガラスは、膨張係数が53×10-7 -1、膨張
係数が急激に増加する温度として測定したガラス転移温
度が664℃、自重で変形する屈伏点が710℃であ
り、耐熱性に優れるものであることが判った。これらの
測定値を、下記「表1」に併せて記載する。
【0061】(実施例2〜90)各実施例毎に組成を変
えて、実施例1と同様にして試料ガラスを製造した。各
実施例の組成成分含有率を下記「表1」〜「表12」に
示す。また、実施例1と同様にして、各実施例毎に液相
温度を測定し、また板状サンプルおよび円柱状サンプル
を製造し、その密度、弾性率、熱膨張係数、転移温度お
よび降伏点を測定した。測定の結果を下記「表1」〜
「表12」に併せて記載する。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】
【0067】
【表6】
【0068】
【表7】
【0069】
【表8】
【0070】
【表9】
【0071】
【表10】
【0072】
【表11】
【0073】
【表12】
【0074】実施例1〜90のガラスは、表1に示すよ
うにいずれもヤング率が90GPaを超えており、一つを
除いて全てが95GPa以上であった。また、その多くが
100GPaを超え、中には120GPaを超えるものもあっ
た。製造の難易性を示す指標となる液相温度は、成形が
容易に行われる1,260℃以下が多く、その幾つかは
1,100℃をも下回った。密度は組成により変化する
が、総じて2.71〜3.56g/cm3と比較的軽量であ
った。さらに、耐熱性の指標となるガラス転移点は、ほ
とんどが650℃以上であり、このガラスを基板に用い
た場合は、膜の特性が効果的に改善されることが判っ
た。
【0075】〔基板の製造および性能測定〕実施例1で
製造したガラスを、厚さ1.1mm、外径95mm、内径2
5mmのドーナツ状に切り出し、内周面と外周面に面取り
加工および端面研磨を施した。つぎに、平均粒径が1μ
mの遊離砥粒(主成分はCeO2)を用いて厚さ約0.85mm
になるまでその両面を粗研磨し、さらに平均粒径が約
0.6μmの遊離砥粒(主成分はCeO2)を用いて精研磨
し、厚さ0.8mmになるまで両面を研磨した。研磨の方
法および装置には、公知の技術および装置を用いた。研
磨後、ドーナツ状のガラスの表面を原子間力顕微鏡(A
FM)で測定したところ、その表面粗さRaは、約0.3
nmであることが判った。なお、研磨の際に生じた研磨屑
は、実施例3、4、5、29、43、49、58、6
3、64、66および67の原料の一部として使用し
た。
【0076】つぎに、このドーナツ状ガラスを基板とし
て利用した場合の性能を調査した。この基板は、黒色で
反射光の散乱や裏面からの反射がなく、表面の欠点検査
が容易であった。欠点検査の結果、その表面に傷および
付着物の存在は認められなかった。さらに、この基板上
に下地層としてクロム(Cr)を、記録層としてコバルト(C
o)−クロム(Cr)−タンタル(Ta)を、保護層としてカーボ
ン(C)を、それぞれスパッタリング法で順次形成させ
た。そして、この保護層の上に有機性溶剤からなる潤滑
層を形成させた。このようにして得た基板を、密閉型の
ハードディスクドライブに公知の方法で装着し、10,
000および12,000r.p.mでそれぞれ10時間連
続稼動させたが、ヘッドクラッシュなどの問題を生じる
ことはなかった。
【0077】(比較例1および2)下記「表13」に記
載の組成となるようにバッチを調合し、実施例1と同様
の方法で試料ガラスを作製した。その結果、ガラス融液
を鉄板上に流し出した後、固化する途中でどちらも失透
または分相を起こし、均質なガラスが得られなかった。
そのため、これ以降の評価は行わなかった。
【0078】(比較例3)下記「表2」の組成となるよ
うにバッチを調合し、実施例1と同様にガラスを熔融し
ようとしたが、バッチは塊状になり熔融しなかった。そ
こで1,700℃まで昇温したところ、バッチは熔融し
たがその一部が融けないまま残存し、均質な熔融ガラス
が得られなかった。そのため、これ以降の評価は行わな
かった。
【0079】(比較例4および5)下記「表2」の組成
となるようにバッチを調合し、実施例1と同様にして試
料ガラスを作製したところ、その色調は無色透明であっ
た。これらの試料ガラスは、Al2O3およびMnOを含有せ
ず、さらに比較例5ではZrO2の含有率が高いことが特徴
である。その後、実施例1と同様の方法で物性測定を行
った。その測定値を、下記「表13」に記載する。ガラ
ス転移点はそれぞれ420℃、580℃と低く、しかも
比較例5では密度が3.9g/cm3を超えていた。なお、
これらのガラスは、WO98/55993号公報に記載
されているものである。
【0080】(比較例6)フロート法で製造された市販
のソーダライムガラスをサンプリングして、試料ガラス
とした。このガラスの組成成分含有率は下記「表13」
の通りである。この試料ガラスに対して、実施例1と同
様にして物性測定を行った。この試料ガラスは、透明で
弾性率が72GPaと低く、ガラス転移点は548℃と耐
熱性に劣るものであった。
【0081】
【表13】
【0082】これらの実施例および比較例より、以下の
ことが判る。実施例1〜90のガラス組成物は、極めて
高い弾性率、適度な密度、ガラス転移点600℃以上の
耐熱性および工業的生産に適した液相温度など優れた特
性を備えている。たとえば、実施例90のガラス組成物
は、弾性率が126GPaであり、従来のアルミニウム合
金(71GPa)の1.7倍以上である。
【0083】また、実施例1〜90のガラス組成物の密
度は、2.71〜3.56g/cm3と適度に幅がある。し
たがって、各種用途における要求特性に応じて、組成成
分含有率を適宜調整すれば、最適密度のガラス組成物が
容易に得られる。
【0084】さらに、実施例65の熱膨張係数は35×
10-7-1であり、一方実施例80は77×10-7-1
である。したがって、上記密度と同様に、各種用途にお
ける要求特性に応じて、組成成分含有率を適宜調整すれ
ば、最適な熱膨張係数を備えるガラス組成物が容易に得
られる。
【0085】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば
つぎのような効果が奏される。請求項1に記載の発明に
よれば、組成成分含有率が適当であるので、耐熱性およ
び弾性率が高く、安価で、かつ製造が容易なガラス組成
物が得られる。
【0086】請求項2に記載の発明によれば、とくにRO
の含有率が限定されることにより、ガラスの液相温度の
上昇が抑えられ、かつガラス組成物の弾性率が高く維持
される。
【0087】請求項3に記載の発明によれば、さらに組
成成分含有率が限定され、とくにSiO2の含有率が特定さ
れることにより、確実にガラスの網目構造が形成され、
液相温度の急激な上昇と失透が生じ難くなり、弾性率の
高いガラス組成物が容易に得られる。
【0088】請求項4に記載の発明によれば、とくにTi
O2の含有率が限定されることにより、ガラス組成物の乳
濁が生じ難くなり、またその弾性率が大きく向上する。
【0089】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜4の発明の効果に加えて、CeO2以外の希土類酸化物お
よびY2O3を実質的に含まないので、安価で適度な密度の
ガラス組成物が得られる。
【0090】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜5の発明の効果に加えて、MnO+ZnO+TiO2+ZrO2の合
計含有率が30%以上であるので、ガラス組成物の弾性
率の向上と、液相温度の抑制がより顕著に現れるように
なる。
【0091】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜6の発明の効果に加えて、MnOの含有率が30〜40
%であるので、弾性率が100GPa以上かつ液相温度が
1,260℃以下であるガラス組成物が確実かつ容易に
得られるようになる。
【0092】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
〜7の発明の効果に加えて、弾性率が95GPa以上であ
るので、たわみの小さい高性能な基板となるガラス組成
物が得られる。
【0093】請求項9に記載の発明によれば、請求項1
〜8の発明の効果に加えて、ガラス転移温度が650℃
以上であるので、媒体における膜の性能を効果的に向上
させることのできるガラス組成物が得られる。
【0094】請求項10に記載の発明によれば、請求項
1〜9の発明の効果に加えて、液相温度が1,260℃
以下であるので、失透が生じ難く、成形性のよいガラス
組成物が得られる。
【0095】請求項11に記載の発明によれば、請求項
1〜10の発明の効果に加えて、連続製造法によって板
状に成形したガラス組成物であるので、高性能な基板を
安価かつ大量に提供できる。
【0096】請求項12に記載の発明によれば、請求項
11の発明の効果に加えて、フロート法、ロールアウト
法またはダウンロード法によってガラス融液から連続し
た板状ガラスに成形したものであるので、高性能な基板
を安価に提供できるガラス組成物が確実に得られる。
【0097】請求項13に記載の発明によれば、ガラス
組成物を研削、研磨する際に発生する研削屑および/ま
たは使用済み研磨剤を原料の一部として利用するので、
リサイクルによる資源の有効利用および環境保護という
新たな効果が発揮される。
【0098】請求項14に記載の発明によれば、請求項
13の発明の製造方法を使用するので、リサイクルによ
る資源の有効利用および環境保護に寄与するガラス組成
物が得られる。
【0099】請求項15に記載の発明によれば、請求項
1〜12または14記載のガラス組成物を用いるので、
弾性率が高く、高速回転によってもたわみの小さい高性
能な基板が安価に得られる。
【0100】請求項16に記載の発明によれば、請求項
15の基板を用いるので、膜の高熱処理が可能となり、
高性能な膜を備える媒体が安価に得られる。
【0101】請求項17に記載の発明によれば、請求項
16の媒体を用いるので、情報記録密度が高くかつ読み
出しが早い高性能な情報記録装置が安価に得られる。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その組成成分含有率が、モルパーセント
    で、 二酸化ケイ素(SiO2) 30〜75%、 酸化アルミニウム(Al2O3) 4〜33%、 マンガンの酸化物(酸化マンガン(II)換算) 5〜55%、 酸化マグネシウム(MgO) 0〜40%、 酸化亜鉛(ZnO) 0〜20%、 二酸化チタン(TiO2) 0〜20%、 酸化ジルコニウム(ZrO2) 0〜10%、 酸化セリウム(CeO2) 0〜5%、 その他 0〜8% からなるガラス組成物。
  2. 【請求項2】 その組成成分含有率が、モルパーセント
    で、 二酸化ケイ素(SiO2) 30〜60%、 酸化アルミニウム(Al2O3) 4〜27%、 マンガンの酸化物(酸化マンガン(II)換算) 5〜50%、 酸化マグネシウム(MgO) 0〜40%、 酸化亜鉛(ZnO) 0〜20%、 二価金属酸化物成分(RO=MnO+MgO+ZnO) 15〜60%、 二酸化チタン(TiO2) 0〜20%、 酸化ジルコニウム(ZrO2) 0〜10%、 酸化セリウム(CeO2) 0〜5%、 その他 0〜8% からなるガラス組成物。
  3. 【請求項3】 その組成成分含有率が、モルパーセント
    で、 二酸化ケイ素(SiO2) 33〜55%、 酸化アルミニウム(Al2O3) 4〜20%、 マンガンの酸化物(酸化マンガン(II)換算) 8〜50%、 酸化マグネシウム(MgO) 0〜30%、 酸化亜鉛(ZnO) 0〜12%、 二価金属酸化物成分(RO=MnO+MgO+ZnO) 20〜50%、 二酸化チタン(TiO2) 0〜20%、 酸化ジルコニウム(ZrO2) 0〜10%、 酸化セリウム(CeO2) 0〜5%、 その他 0〜8% からなるガラス組成物。
  4. 【請求項4】 その組成成分含有率が、モルパーセント
    で、 二酸化ケイ素(SiO2) 33〜55%、 酸化アルミニウム(Al2O3) 4〜15%、 マンガンの酸化物(酸化マンガン(II)換算) 9〜50%、 酸化マグネシウム(MgO) 0〜25%、 酸化亜鉛(ZnO) 0〜10%、 二価金属酸化物成分(RO=MnO+MgO+ZnO) 20〜50%、 二酸化チタン(TiO2) 4〜15%、 酸化ジルコニウム(ZrO2) 0〜5%、 酸化セリウム(CeO2) 0〜5%、 その他 0〜8% からなるガラス組成物。
  5. 【請求項5】 CeO2以外の希土類酸化物および酸化イッ
    トリウム(Y2O3)を実質的に含まない請求項1〜4のいず
    れか1項に記載のガラス組成物。
  6. 【請求項6】 MnO(マンガンの酸化物を全てに酸化マン
    ガン(II)に換算する)+ZnO+TiO2+ZrO2の合計含有率が
    モルパーセントで示して30%以上である請求項1〜5
    のいずれか1項に記載のガラス組成物。
  7. 【請求項7】 MnO(マンガンの酸化物を全て酸化マンガ
    ン(II)に換算する)の含有率がモルパーセントで示して
    30〜40%の範囲にある請求項1〜6のいずれか1項
    に記載のガラス組成物。
  8. 【請求項8】 ヤング率で示される弾性率が95GPa以
    上である請求項1〜7のいずれか1項に記載のガラス組
    成物。
  9. 【請求項9】 ガラス転移温度が650℃以上である請
    求項1〜8のいずれか1項に記載のガラス組成物。
  10. 【請求項10】 液相温度が1,260℃以下である請
    求項1〜9のいずれか1項に記載のガラス組成物。
  11. 【請求項11】 連続製造法によってガラス板に成形し
    た請求項1〜10のいずれか1項に記載のガラス組成
    物。
  12. 【請求項12】 上記連続製造法がフロート法、ロール
    アウト法またはダウンロード法であって、ガラス融液を
    連続してガラス板に成形した請求項11に記載のガラス
    組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項に記載
    のガラス組成物を研削、研磨する際に発生する研削屑お
    よび/または使用済み研磨剤を原料の一部として利用す
    るガラス組成物の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の方法によって製造
    されたガラス組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12および14のいずれか
    1項に記載のガラス組成物を用いた情報記録媒体用基
    板。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の情報記録媒体用基
    板を用いた情報記録媒体。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の情報記録媒体を用
    いた情報記録装置。
JP2000024376A 1999-02-25 2000-02-01 ガラス組成物およびその製造方法、ならびにそれを用いた情報記録媒体用基板、情報記録媒体および情報記録装置 Pending JP2000313634A (ja)

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