JP2000311974A - 電子デバイス - Google Patents

電子デバイス

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JP2000311974A
JP2000311974A JP11119270A JP11927099A JP2000311974A JP 2000311974 A JP2000311974 A JP 2000311974A JP 11119270 A JP11119270 A JP 11119270A JP 11927099 A JP11927099 A JP 11927099A JP 2000311974 A JP2000311974 A JP 2000311974A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機能材料を利用した電子デバイスにおいて、
装置の小型化、低消費電力化、低コスト化、高感度化、
低ノイズ化、高速化、長寿命化を図る。 【解決手段】 基板101上に空洞108を介して形成
した熱分離構造体104と、その熱分離構造体104中
に熱を電気信号に変換する熱電変換素子106と、同じ
く熱分離構造体104中に電気信号を熱に変換する電熱
変換素子105と、同じく熱分離構造体104中に特定
の温度において物性変化を有する機能材料107と、前
記基板101中に前記熱電変換素子106の信号を入力
として前記電熱変換素子105を制御する回路102を
持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用温度に応じて
各種機能が発現する、或いは性能が向上する機能素子を
利用した電子デバイスに関し、電熱素子を含んだ熱分離
構造体を用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体装置や電子装置などの機能
素子は常温で用いられ、特別に温度制御されることはな
い。もちろん、動作時の発熱が大きいものでは冷却用の
送風機や水冷管、あるいはヒートパイプなどで過剰な発
熱を防止する手段がとられるが、通常は常温付近での動
作を維持することが目的になっている。すなわち、機能
素子の動作は常温付近で動作させることが常識になって
いる。このため、ジョセフソン素子など超伝導デバイス
は星の観測など特別に低雑音が要求される用途には使わ
れるが、常温での動作が期待できないために一般用途に
普及していない。さらに半導体デバイスの動作に関して
も常温で最高性能を発揮するものではないことは一般的
な常識である。例えば一般に半導体の電子移動度は低温
で大きくなるため、半導体素子はより高速動作が可能に
なる。また、発光ダイオードや半導体レーザ等の光デバ
イスにあっても低温にすることで発光効率は格段に上昇
する。いずれも低温にすることでフォノン散乱を減少し
た結果である。このように常温で動作させている半導体
装置では多くの場合、持てる性能を充分に発揮できてい
ない。
【0003】また、常温付近で動作させるという制約の
なかで大部分の機能素子は使われるわけであるが、常温
とはいっても極寒地から灼熱地まである。極地の外気は
マイナス50℃以下になるだろうし、真夏に駐車してい
る自動車の中や電信柱の上ではプラス80℃を越えるわ
けで、機能素子には常温といってもこうした広い温度範
囲での動作が要求される。逆にいえば機能素子の性能を
十分に発揮させたり、あるいは動作を保証しようとすれ
ば機能素子をとりまく温度環境を一定に維持するための
工夫が必要である。超伝導素子では液体ヘリウムや液体
窒素といった寒剤等、あるいは冷却器が必須である。半
導体素子の持てる性能を発揮しようとすればやはり冷却
が必要であるし、広い温度範囲での常温動作を可能とす
るには熱遮蔽、送風といった工夫が必要になるわけであ
る。例えば従来は特開昭64−17456号公報に示す
ように、ペルチェ素子の冷却電極上に半導体素子や伝送
回路を設けて温度を制御していた。或いは、特開平6−
085122号公報に示すように、機能素子の冷却用ペ
ルチェ素子を放熱ベース上に設け、パッケージにより機
能素子と冷却用ペルチェ素子を含めて封止し、かつ放熱
ベースの外側にこの放熱ベースの温度を制御するペルチ
ェ素子を設けていた。そして放熱ベースの温度を広い範
囲で制御することで、外気温度の変動に拘わらず放熱ベ
ースの温度を所望の温度近傍とし、機能素子を所定温度
範囲に保持していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する第1の課題は、各種温度で特徴的な物性変化が出現
する機能材料を使う場合に、クーラーやヒーターなどの
温度調整装置が機能素子そのものに較べて極端に大型に
なる上、積極的に冷却が必要な場合には機能素子そのも
のの消費電力に較べてこれも極端に大きな消費電力が必
要になる点である。これは超伝導を利用したデバイスを
実現するときに大きな問題となる。例えば高速の信号処
理を行うプロセッサでは、配線の寄生CR(容量、抵
抗)による遅延を抑えるために銅配線を用いるなどの低
抵抗化を試みているが、超伝導を用いれば抵抗値がゼロ
になり、超高速のプロセッサを実現できる。また、マイ
クロ波デバイスにおいても、超伝導を用いたSIS検出
器や超伝導配線を用いれば、極めて低ノイズでマイクロ
波を検出できる。しかしながら、いずれの場合も上述し
た温度調整装置の大型化や消費電力の問題がある。さら
に上記の問題は、超伝導デバイス以外の低温に冷却する
デバイスにも同様に生ずる。例えば、水銀カドミウムテ
ルルやプラチナシリサイドを用いた量子型赤外線センサ
では、スターリングサイクルクーラーやペルチェ素子を
用いているが、小型・低電力型の最新のスターリングサ
イクルクーラーでも、体積は数百cm3、重量は1kg
程度、消費電力は10W程度ある。これは温度が77K
程度で、冷却すべきデバイスが数mm角の場合である
が、さらに極低温でデバイスが大きい場合、体積、重
量、消費電力は巨大になる。また前述した特開平06−
085122号公報、特開昭64−17456号公報に
示されるペルチェ素子を用いたクーラーは、体積、重量
の点ではスターリングサイクルクーラーに比べてやや有
利ではあるものの、消費電力の点では殆ど同様である。
【0005】また、量子型赤外線センサや化合物デバイ
スでは、低温にするほど電子の移動度や雑音特性が改善
される現象があり、マイクロ波デバイスに応用すればS
/Nの点で優れたデバイスができるが、上記の問題があ
る。また、強誘電体材料のキュリー温度付近では、誘電
率や焦電係数(自発分極の温度依存性)が巨大化する特
徴がある。キュリー温度付近の大きな誘電率をメモリー
に利用すれば、セルサイズの小さな、大容量のメモリー
を実現できる。大きな焦電係数は焦電型赤外線センサの
感度を改善することができる。これらを行う上でも、上
述した装置の大型化や消費電力の問題がある。さらに従
来の温度調整装置では複数の機能材料を異なった温度に
設定するのに、より大型の装置を必要とする。ペルチェ
素子を用いたクーラーでも、1ヶ数cm角のペルチェ素
子を設定温度の数に応じて用意する必要がある。
【0006】本発明が解決しようとする第2の課題は、
従来の温度調整装置では設定温度に達するまでに長時間
を要する点である。比較的短時間で設定温度に達するペ
ルチェ素子でも、設定温度に達するのに数秒から数十秒
のオーダの時間がかかる。設定温度に達する時間は、冷
却すべきデバイスとペルチェ素子自身の持つ熱時定数と
ペルチェ素子の能力によって決まる。熱時定数は、デバ
イスとペルチェ素子が持つ熱容量と、これらと外界との
間の熱抵抗の積となる。通常少ない消費電力でデバイス
を冷却するために熱抵抗を大きくしており、デバイスや
ペルチェ素子の体積に応じた熱容量が存在するため、大
きな熱時定数となる。この課題は、電源投入時にデバイ
スが使用可能になるのに時間を要する問題を引き起こす
他、設定温度を変える場合も待ち時間が長くなる問題を
引き起こす。
【0007】本発明が解決しようとする第3の課題は、
従来の温度調整装置では温度設定の精度が良くない点で
ある。これはスターリングクーラーなどの気体の圧縮、
膨張を使った装置で特に顕著となる。従来のペルチェ素
子を使ったクーラーでも、高い精度を出すのは難しい。
これは温度をモニタする温度センサからの信号が微弱で
ありノイズの影響を受けやすいのと、ペルチェ素子を駆
動する電流が大きく、ノイズを発生しやすいことに起因
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電子デバイス
は、所望の温度で動作させる機能素子の少なくとも一部
が電気信号を熱に変換する機能を備えた熱分離構造体と
熱的に接したことを特徴としたものである。ここでいう
機能素子とは、冷却する事によって機能が発現する素子
(例えば超伝導効果を有するもの等)、冷却する事によ
って性能が向上する素子(例えば半導体レーザ、半導体
集積回路等)、加熱する事によって性能が向上する素子
(例えば強誘電性を有する材料を専ら使用する素子
等)、温度を急速に変化させることによって機能が発現
する素子(例えば波長可変レーザ等)等をいう。
【0009】また熱分離構造体とは、例えば基板上に空
洞を介して素子部を有するような構造(例えばダイヤフ
ラム構造等)である。[発明の実施の形態]の説明にお
いては、熱分離構造体の一例としてダイヤフラムを取り
上げる。このような構造の場合、素子部の温度の均一性
を保つために、素子部の厚さは10μm以下であること
が望ましい。これは従来のダイヤフラムを形成するため
のシリコンプロセスを用いることで実現可能である。ま
た、素子部を支持する脚部を設けることで素子部と基板
との電気的導通をとることができ、基板中に回路を設け
ることで好適に高集積化できる。さらに、それぞれの構
造体の温度を任意に設定可能とし、集積化することで複
数種類の素子を搭載した半導体装置を得ることが可能と
なる。
【0010】電気信号を熱に変換する手段としては、例
えば薄膜状のペルチェ素子等があり、特にシリコンを主
成分とする薄膜状ペルチェ素子等を用いることでシリコ
ンプロセスを使用することができ、より微細化が可能と
なるため、好ましい。また、熱を電気信号に変換する手
段をさらに備えることで、電気信号を熱に変換する手段
を制御することが可能となり、さらに好適である。これ
らの構成によって、本発明による電子デバイスは超小型
化・低電力化・高速化・高精度化をはかることが可能と
なる。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、本発明の構成に関して述べ
る。図1は本発明の電子デバイスの斜視図(a)と、薄
膜状ペルチェ素子に沿った断面図(b)を示す。この電
子デバイスは、基板101中に回路102と、回路の上
に絶縁層103を介してダイヤフラム104と、ダイヤ
フラムを為す層の一部に電気信号を熱に変換する電熱変
換素子105と、熱を電気に変換する熱電変換素子10
6と、各種温度で特徴的な物性変化が出現する機能材料
107を持つ。また、前記の電熱変換素子105は、ダ
イヤフラム104上に、或いはダイヤフラム104とダ
イヤフラム以外のヒートシンクに相当する基板の両方に
またがって存在し、ダイヤフラムとは熱的に接してい
る。また、図示はしないが、基板101に異方性エッチ
ングを施して形成された空洞上にダイヤフラムが存在す
る場合もある。この場合、基板中の回路はダイヤフラム
部に隣接した位置に配置する。
【0012】基板101はシリコンなどの半導体基板が
使用できるが、サファイヤなどの絶縁基板上にSOI技
術を用いてシリコン単結晶を形成したものを用いること
もできる。回路102は、熱電変換素子106や機能材
料107からの信号を処理する。また、電熱変換素子1
05や機能材料107へ電気信号を供給し、ダイヤフラ
ムを所望の温度に制御する。ダイヤフラム104は、絶
縁層103の空洞108の中に空洞の底部から空間を隔
てて形成され、機能材料や電熱素子が形成されている薄
膜、及び薄膜を支持している細長い梁122を有してい
る。この細長い梁122は薄膜中の素子と基板中の回路
とを接続するための配線を含んでいる。ダイヤフラムは
周囲の基板に対して熱コンダクタンスが小さくなってい
る。ダイヤフラムや梁を構成する材料も、酸化シリコン
や窒化シリコンなど熱コンダクタンスが小さくなるよう
な材料を用いることが好ましい。
【0013】電熱変換素子105は、吸熱、発熱を行え
る薄膜状ペルチェ素子の使用が好ましいが、抵抗のジュ
ール熱を利用した素子(ヒーター)や、電気を熱に変換
する他の原理の素子を使用することもできる。ここでは
電熱変換素子としてのペルチェ素子を用いて説明する。
薄膜状のペルチェ素子は異種材料を接続したもので、こ
れに電流を流すと接点で発熱又は吸熱が起こる(ペルチ
ェ効果)。単位電流に対する発熱量をペルチェ係数と呼
ぶが、一般に半導体の方が金属に比べてペルチェ係数が
大きい。さらにP型半導体と、N型半導体ではペルチェ
係数の極性が逆のため、P型半導体とN型半導体を接続
することで、より大きなペルチェ効果を得ることができ
る。ペルチェ素子の材料は、Bi2Te3やSb2Te3
どの材料が使えるほか、不純物をドープしたアモルファ
スシリコンやポリシリコンが使用できる。アモルファス
シリコンやポリシリコンはシリコンラインで製造できる
ため、回路102上に容易に形成できる、低コストにで
きるメリットがある。
【0014】薄膜状ペルチェ素子105は、P型半導体
109とN型半導体110とコンタクト111、11
2、113で構成される。P型半導体109とN型半導
体110は基板から梁122を介してダイヤフラムに達
している。コンタクト111はP型半導体109とN型
半導体110のコンタクトであり、ダイヤフラム上に形
成する。コンタクト112、113はそれぞれP型半導
体、N型半導体と回路102とのコンタクトであり、基
板上に形成する。この薄膜状ペルチェ素子に電流を流す
と、ペルチェ効果によりコンタクト部に吸熱または発熱
が起こる。通常N型半導体110からP型半導体109
に向かって電流を流すと、基板上のコンタクト112に
発熱が起こり、ダイヤフラム上のコンタクト111に吸
熱が起きる。基板上のコンタクト112、113は、基
板に対する熱コンダクタンスが大きいため、ここで発生
した熱はすぐに基板、即ちヒートシンク部に吸収され、
温度変化はほとんど起こらない。一方ダイヤフラム上の
コンタクト111での吸熱は、ダイヤフラムの周囲に対
する熱コンダクタンスは小さいため、ダイヤフラムの温
度を低下させる。電流の向きを逆にすると上記と逆の現
象が起こり、ダイヤフラムの温度は上昇する。
【0015】図1のような長い梁122を持ったダイヤ
フラムでは、ダイヤフラム上に発熱や吸熱が起きると、
温度勾配の大部分はこの脚部である長い梁122に現
れ、ダイヤフラム上にはほとんど温度勾配が現れない。
これは後に述べるダイヤフラム上の機能材料の温度分布
を均一にする意味で好ましい。このようにダイヤフラム
上の温度分布は均一であるため、薄膜状ペルチェ素子1
05はダイヤフラム上のどの位置に形成しても良いが、
機能材料104を形成する面積を多く取るために、図1
のようにダイヤフラムの外周に沿って配置することがで
きる。
【0016】大面積の機能材料を形成する用途では、ダ
イヤフラムの面積が大きくなり、ダイヤフラム上の温度
均一性が悪化する場合がある。この場合、ダイヤフラム
の厚さを増やしたり、ダイヤフラム上に熱伝導の良い材
料を形成するなどして温度均一性を改善することができ
る。またダイヤフラム上を広くカバーするように面状に
電熱変換素子を形成して、その上に層間絶縁膜を形成し
てから機能材料を形成することでも、温度均一性を改善
することができる。
【0017】熱電変換素子106として、抵抗体の温度
依存性を利用したボロメータ、異種材料間の熱起電力
(ゼーベック効果)を利用した熱電対、電流が温度によ
って変化するPNダイオード、強誘電体の自発分極の温
度依存性(焦電効果)や誘電率の温度依存性を利用した
素子などが使用できる。このうちボロメータと熱電対と
PNダイオードは、材料をモノリシックで成膜できるた
め都合がよい。ボロメータはダイヤフラムの絶対温度を
測定することができる他、感度が高いため好ましい。熱
電対はペルチェ素子と同じ材料が使用できるため、プロ
セスが簡略化でき、好ましい。以下熱電変換素子として
ボロメータを例に取って説明する。
【0018】図1のようにボロメータ106は、基板か
ら梁122を介してダイヤフラム104に達している。
ボロメータは基板上のコンタクト114、115によっ
て回路102に接続している。ボロメータも、ダイヤフ
ラムの外周に沿って配置することで、機能材料のスペー
スを広くとることができる。ボロメータ材料は、TCR
が大きく、1/fノイズが小さい材料が好ましい。酸化
バナジウムや酸化チタン及びそれらに不純物を添加した
金属酸化物は、TCRが2%/K程度あり、1/fノイ
ズも小さいので使用に適している。また、チタンやポリ
シリコン、アモルファスシリコン、シリコン・ゲルマニ
ウムなどは、0.2%/Kから2%/K程度のTCRが
あり、シリコンプロセスで容易に形成できるため都合が
よい。チタンは金属の中ではTCRが大きく、0.2か
ら0.5%/K程度ある。熱コンダクタンスも金属にし
ては低く、0.1W/cm/K程度であり、ダイヤフラ
ムの熱コンダクタンスを小さくできる。さらに金属特有
の特徴であるが、キャリア数が多いことにより、1/f
ノイズが非常に小さい。シリコンを用いたボロメータも
熱コンダクタンスが0.2%/K程度で小さく、シリコ
ンを用いた薄膜状ペルチェ素子と同時に形成できるた
め、プロセスが簡略化できるメリットがある。
【0019】ボロメータ抵抗値の温度依存性の一例を図
2に示す。図2(a)の例はチタンなどの金属の場合で
あり、抵抗値は温度に対して正の依存性を示す。横軸は
絶対温度であり、抵抗値を測ることによってダイヤフラ
ムの絶対温度を知ることができる。金属は一般に抵抗温
度係数(TCR)が小さいが、広い温度範囲で単調増加
するため好ましい。図2(b)の例はシリコンなどの半
導体の場合であり、抵抗値は温度に対して負の依存性を
示す。半導体は温度に対して指数関数的に抵抗が変化す
るため、感度が高く好ましい。金属酸化物は図2(b)
の様な半導体的な挙動を示すものもあれば、図2(a)
のような金属的な挙動を示すものもある。またある温度
領域では半導体的で、別の温度領域では金属的な挙動を
示すものもある。
【0020】熱電変換素子として熱電対を用いることも
できる。熱電対は2種類の材料の接点間の温度差を電圧
に変換する。一方の接点をダイヤフラム上に形成し、も
う一方の接点を半導体基板上に形成することによってダ
イヤフラム上のエネルギー変化をとらえることができ
る。基板温度を基準にするため、ダイヤフラム温度の絶
対値を知るにはボロメータなどで基板温度の絶対値を知
る必要がある。熱電対材料としてはゼーベック係数の大
きな材料の使用が好ましい。ボロンやリンや砒素をドー
プしたアモルファスシリコンやポリシリコンは、ゼーベ
ック係数として0.5mV/K程度の高い値が得られ、
半導体ラインで容易に作れる特徴がある。ボロンをドー
プしたP型シリコンと、リンや砒素をドープしたN型シ
リコンは互いに極性の異なるゼーベック係数を持ち、熱
電対の2種類の材料として用いれば大きな熱起電力が得
られる。
【0021】熱電変換素子としてPNダイオードを用い
ることもできる。PNダイオードとして例えばP型シリ
コンとN型シリコンで構成されるPNダイオードを形成
して、その順方向又は逆方向電流の温度依存性を利用す
ることができる。金属と半導体で構成されるショットキ
ーダイオードを形成して、その順方向又は逆方向電流の
温度依存性を利用することもできる。
【0022】次に本発明を製法に注目して述べる。本発
明の電子デバイスの製造方法について図1を参照しなが
ら説明する。半導体基板101中に通常のLSI製造プ
ロセスを用いて回路102を形成する。回路で使用され
る素子は、CMOSトランジスタや、バイポーラトラン
ジスタ、拡散抵抗、コンデンサ等を用いることができ
る。バイポーラトランジスタを用いた演算増幅器は、S
/Nやオフセット電圧、ドリフトの点で有利である。但
し仕様によっては、CMOSトランジスタを中心とした
アナログ回路を用いることができ、工程数を削減して安
価なデバイスを作ることができる。
【0023】絶縁層103としてはシリコン酸化膜等を
用いる。特にボロンやリンをドープしたBPSGは、段
差被覆性が良いため好ましい。シリコン酸化膜103は
例えば2回に分けて形成する。これはダイヤフラム10
4の下部に空洞108を形成するためであり、シリコン
酸化膜103を例えば1μm程度形成した後、後に空洞
となるポリシリコンを1μm程度形成し、ポリシリコン
をパターニングした後シリコン酸化膜103をさらに1
μm程度形成する。その上にさらにシリコン酸化膜11
8を0.1μm程度形成し、薄膜状ペルチェ素子となる
ポリシリコン109、110を0.1μm程度形成す
る。109の部分にはボロンをイオン注入等でドープし
てP型として、110の部分にはリンやヒ素をドープし
てN型とする。ポリシリコン中の不純物濃度が高いと図
5のようにゼーベック係数やペルチェ係数が低下するた
め、不純物濃度は1018から1020[cm-3]程度の範
囲にする。1018[cm-3]以下では比抵抗が非常に大
きくなる問題がある。
【0024】シリコン酸化膜118の上にはさらに熱電
変換素子106となるチタンを0.1μm程度形成し、
機能材料107として例えばYBa2Cu37(YBC
O)を0.1μm程度形成する。後に述べるSIS(超
伝導−絶縁体−超伝導)構造を作る場合には、この上に
酸化シリコンなどの絶縁体を形成した後、さらにYBC
Oを0.1μm程度形成する。これら薄膜状ペルチェ素
子や熱電変換素子、SIS構造の上にさらにシリコン酸
化膜119を数百nm程度形成した後、コンタクトホー
ルを形成して、回路102の配線やコンタクト111〜
117となるアルミニウムを数百nm程度形成する。ア
ルミの上には、アルミを保護するためのシリコン酸化膜
120を数百nm程度形成する。
【0025】最後に空洞108を形成するために、ポリ
シリコン108に達するスリット121を開けると共に
エッチングを行う。ダイヤフラムの形成は、このよう
に、空洞108にあたる部分に犠牲層を形成し、その上
にダイヤフラムの構成材料を形成し、犠牲層をエッチン
グで取り去ることで容易に実現できる。犠牲層にはポリ
シリコンやポリイミドなどが使用できる。犠牲層の厚さ
として1μm程度あれば、ダイヤフラムが下地に接触す
ることが避けられる。エッチングはポリシリコン108
が除かれた時点で終了する。また、異方性エッチングに
より、空洞を形成する場合もある。エッチング液として
は、従来から用いられているKOHやTMAH、ヒドラ
ジンなどが使用できる。
【0026】ダイヤフラムの面積は、ダイヤフラム上に
形成する機能材料の規模にもよるが、小さい規模なら1
0μm□程度まで微細化でき、大きい規模なら20mm
□程度までステッパー等で容易に露光できる。ダイヤフ
ラムや梁の厚さは、ダイヤフラムの面積にも依存する
が、100nm程度の厚さでも充分機能材料を支えるこ
とができ、ダイヤフラム上の熱均一性を改善する目的
で、10μm程度まで厚くすることも可能である。ダイ
ヤフラムや梁の構成材料である酸化シリコンや窒化シリ
コンはCVD法などで成膜するが、成膜時間の短縮や膜
中応力の低減を考慮すると、ダイヤフラムや梁の厚さは
1μm以下が好ましい。
【0027】基板表面に空洞を形成する本方法は、表面
マイクロマシーニングと呼ばれ近年赤外線センサなどに
用いられているが、従来からバルクマイクロマシーニン
グと呼ばれる基板にV溝を形成する方法が加速度センサ
などに利用されている。表面マイクロマシーニングでは
ダイヤフラムの下に回路102を形成できるため、本実
施例では表面マイクロマシーニングを使用したが、仕様
によってはバルクマイクロマシーニングを利用すること
で、空洞108の高さを高くできる。
【0028】最後に本発明の動作に注目して述べる。図
3(a)は図1の電子デバイス回路の一例を示す。この
回路は非常に微小な信号を扱うため、ダイヤフラムを形
成するのと同じ基板に形成するのが好ましい。ダイヤフ
ラム301上には、熱電変換素子302、薄膜状ペルチ
ェ素子303、機能材料306が形成されている。熱電
変換素子302は定電流源304により一定電流が印加
され、抵抗変化を電圧変化に変換する。この電圧と基準
電圧VRは演算増幅器305によって比較され、両者の
信号が一致するように薄膜状ペルチェ素子303が制御
される。熱電変換素子の抵抗値は例えば図2(a)のよ
うに変化するため、希望するダイヤフラムの設定温度に
見合った基準電圧を印加することで、ダイヤフラム温度
を任意に変えられる。例えば絶対温度77Kにおいて熱
電変換素子の抵抗値が10kΩであるとすると、定電流
値を100μAとして1Vの電圧を基準電圧VRに印加
すれば、ダイヤフラム温度は77Kに設定される。
【0029】ペルチェ素子はP型半導体からN型半導体
に向かって電流を流すと発熱し、逆の電流を流すと吸熱
する。また熱電変換素子302として正の抵抗温度係数
を持つチタンを仮定する。この時、図3のように薄膜状
ペルチェ素子のP型半導体を演算増幅器の出力に接続
し、熱電変換素子を演算増幅器のマイナス端子に入力す
ると上記のような制御が可能となる。(出力にN型半導
体をつなぎ、プラス端子に熱電変換素子をつないでも良
い。)但し、ポリシリコンボロメータや金属酸化物ボロ
メータの多くは負の抵抗温度係数を持つため、出力にN
型半導体をつないでマイナス端子に熱電変換素子をつな
ぐ。(或いは出力にP型半導体をつないでプラス端子に
熱電変換素子をつなぐ。) ペルチェ素子の単位時間あたりの発熱量あるいは吸熱量
Wは、ペルチェ係数をΠ、流す電流をIとして(1)式
のようになる。
【0030】
【数1】
【0031】ここでペルチェ係数は、P型とN型シリコ
ンを組み合わせることにより、400K以下の広い温度
範囲で0.8J/C程度となる。(犬石嘉雄ら、半導体
物性I、223頁、朝倉書店)ダイヤフラムの温度変化
ΔTは、ダイヤフラム上のエネルギー変化ΔWと熱コン
ダクタンスGthを使って、(2)式で表される。
【0032】
【数2】
【0033】Gthは0.1μW/K程度にすることは十
分可能であり、ダイヤフラム温度を例えば77Kに設定
するには、数式1と2を使って、28μA程度の電流を
薄膜状ペルチェ素子に流せばよい。この計算はダイヤフ
ラム上の機能材料の発熱がない場合であるが、ダイヤフ
ラム温度を一定に保つには、機能材料の発熱量に応じて
薄膜状ペルチェ素子に流れる電流を増やす必要がある
が、図3(a)の回路ではそれが自動的に制御される。
【0034】ダイヤフラムの設定温度は、ダイヤフラム
上に形成する機能材料の種類や、その機能材料の特性に
よって異なる。例えば超伝導材料であるYBa2Cu3
7(イットリウム・バリウム・銅酸化物、以下YBCO
と略す)は、液体窒素温度(77K)付近に超伝導とな
る温度があり、このような材料はこの付近の低温で使用
して超伝導を利用することができる。また強誘電体材料
であるチタン酸バリウムは、130℃付近の高温領域に
常誘電体への転移温度(キュリー温度)がある。このよ
うな材料は、この付近の高温で使用すると誘電率や焦電
係数が大きくなる。
【0035】このようにダイヤフラム温度は77K程度
であったり、130℃程度であったり、ダイヤフラム上
に形成する機能材料が特異な物理現象を示す他の温度で
あったりする。つまりダイヤフラムに形成する機能材料
の種類・特性に応じて、ダイヤフラムの電熱素子へ電気
信号を送信し、ダイヤフラム温度を所望の動作温度に設
定し、制御する。
【0036】常温付近の0℃から50℃付近の温度での
現象は従来のヒーターやクーラーで利用されており、本
発明の特徴はこれ以外の温度で特に顕著となる。但し小
型、軽量、低電力の特徴は全ての温度範囲で大きな効果
がある。このように非常に低温であったり高温であった
りすると、ペルチェ係数の温度依存性が問題となる。ペ
ルチェ係数の温度依存性は(3)式で表される。
【0037】
【数3】
【0038】ここでεCは伝導帯底のエネルギー、εF
フェルミ準位、kはボルツマン定数、eは素電荷を表
す。この式からペルチェ係数Πは、絶対温度に対して単
調増加する。ペルチェ係数は77Kあたりでは、常温の
2/3程度になるが、常温での値が大きいため、大きな
問題とはならない。(犬石嘉雄ら、半導体物性I、22
3頁、朝倉書店)高温では常温より増大するが、シリコ
ンの場合、200℃以上で真性領域にはいるため、急激
にペルチェ係数が減少する。シリコンの場合、200℃
以下で使用する必要がある。低温の場合も高温の場合
も、図3(a)の構成を用いることで自動的に設定温度
に収束するため、複雑な設定を必要としない。
【0039】図3(b)の構成は、演算増幅器を用いず
に薄膜状ペルチェ素子に電圧源VA を接続する例であ
る。熱電変換素子や演算増幅器を省略することができ
る。前述したようにダイヤフラム温度と薄膜状ペルチェ
素子電流の関係を計算で求めたり、実際に測定して求め
ることができるため、このような構成も有効な場合があ
る。薄膜状ペルチェ素子にはチップ間や、ウェハ間、ロ
ット間等のばらつきがあるため、機能材料306の温度
設定の精度が比較的緩い場合に使用できる。また機能材
料の発熱量が大きく変化しない場合に用いることができ
る。図3(c)の構成は、演算増幅器を用いずに薄膜状
ペルチェ素子に電流源Iを接続する例である。図3
(b)の場合と同様に、熱電変換素子や演算増幅器を省
略することができる。
【0040】以上より、本発明の効果をまとめると以下
のようになる。第1の効果は、クーラーやヒーターを極
めて小型、軽量に実現できる点である。前述したように
ダイヤフラムの大きさは、機能材料の大きさにもよる
が、10μm□程度から20mm□程度であり、通常の
シリコンプロセスを用いて、シリコンチップ上に形成で
きる。又、極めて低電力でクーラーやヒーターを実現で
きる点である。これは前述したようにダイヤフラムの熱
コンダクタンスを極めて小さくしているためで、例えば
数十μWの電力で77Kの低温を得ることができる。こ
のような小型、軽量、低電力の特徴は、熱分離構造体で
あるダイヤフラム上に機能素子及び薄膜状ペルチェ素子
を設けたことで初めて可能となった。
【0041】第2の効果は、図3(a)の構成ではダイ
ヤフラムの熱時定数の影響を受けないようにすることが
でき、温度設定のスピードを大幅に改善することができ
る点である。ダイヤフラム温度はダイヤフラムの固有の
熱時定数(通常は数10ms)に従って有限の時間で変
化するが、上述したミクロンオーダーのダイヤフラムの
固有熱時定数が小さいことと、図3(a)のような演算
増幅器を用いたフィードバックによってダイヤフラムを
制御することで、数十μs程度の極めて短い応答時間で
材料の温度を変化させることができる。
【0042】この現象は、上述した熱的な現象を、図6
のような電気回路に置き換えることでも説明できる。図
6においてダイヤフラム上の熱量変化を電流源601に
置き換え、ダイヤフラムの熱容量は容量602、ダイヤ
フラムの熱抵抗は抵抗603、ペルチェ素子は電圧制御
電流源604にそれぞれ置き換えることができる。この
電気回路を回路シミュレータでシミュレーションする
と、演算増幅器605の出力607には電流源601の
変化に比例した信号が現れ、演算増幅器の2つの入力は
常に同じ電圧となる。これはダイヤフラム上に生じた擾
乱を、この系が打ち消していることを示す。このような
高速性は、ダイヤフラムの熱容量が数nJ/K程度の非
常に小さな値であることにも起因している。
【0043】図3(a)の構成における応答時間の限界
は、演算増幅器305の応答時間や、配線に存在するC
R時定数などによって決定される。通常これらの時間
は、ダイヤフラムの熱時定数に比べはるかに小さいた
め、ダイヤフラムの熱時定数が無視できる本発明の意義
は大きい。
【0044】第3の効果は、高精度の温度設定が可能と
なったことである。特に、図3(a)の構成では熱電変
換素子からの信号と基準電圧VRを演算増幅器で比較し
て薄膜状ペルチェ素子にフィードバックすることで、極
めて高精度な温度設定が可能となった。図4(a)はダ
イヤフラムの温度つまりは機能材料の温度をリアルタイ
ムで変化させる例である。図3の例の基準電圧VRの代
わりに温度制御電圧VP を入力する。温度制御電圧VP
例えば図4(b)のように階段状に変化するパルスを入
力する。これによって機能材料の温度は階段状に変化
し、各温度での特徴的な物理現象を利用できる。また図
4(c)のようなランプ波形をVPとして用いれば、機
能材料の温度を連続的に変化させることも可能である。
上述したように熱電変換素子、演算増幅器、薄膜状ペル
チェ素子で構成されるこの系は非常に高速であり、演算
増幅器のカットオフ周波数や、薄膜状ペルチェ素子のイ
ンピーダンスなどで決まる数100kHz程度の周波数
(数十μs程度の時間)で設定温度を変化させることも
可能である。
【0045】また上述した効果の他にもダイヤフラムを
複数個形成し、各ダイヤフラム上に異なった材料を形成
し、それぞれのダイヤフラムを各材料に適した温度に制
御することができる。また同一材料を各ダイヤフラム上
に形成して、各ダイヤフラムを異なった温度に制御し
て、同一材料のいろいろな温度で出現する物性変化を利
用することもできる。さらには各ダイヤフラム上に同一
材料を形成して、同一温度に制御することで、同一素子
が複数個必要な電子デバイス、例えば多次元の物理現象
の検出装置や、記憶回路、力学的物理現象を発動する各
種アクチュエータ、ディスプレー、計測装置、制御回
路、論理回路、信号処理回路などを実現することができ
る。
【0046】
【実施例】(実施例1)図7は本実施の形態の全体構成
を示す図である。真空パッケージ701内に、基板70
2を配置し、その上に複数のダイヤフラム703とダイ
ヤフラム上の機能材料704と回路705を持つ。ダイ
ヤフラム703は、ダイヤフラムを空中に保持する梁7
06を持ち、実施の形態と同様に熱電変換素子と薄膜状
ペルチェ素子を持ち、一定温度に制御される。回路70
5は実施の形態のようにダイヤフラム温度を制御した
り、あるいは機能材料を制御したり、機能材料からの信
号を処理したり、その信号を論理演算したりする。
【0047】(実施例2)図8は、1つのダイヤフラム
803を持ち、その上に熱電変換素子と薄膜状ペルチェ
素子と、複数の機能材料804を形成した例である。機
能材料間を結ぶ配線807として超伝導材料を使用する
こともでき、配線抵抗をゼロにすることができる。回路
805は図7の例と同様にダイヤフラム温度を制御した
り、あるいは機能材料を制御したり、機能材料からの信
号を処理したり、その信号を論理演算したりする。ダイ
ヤフラム803の製造方法としては、前述した表面マイ
クロマシーニングが使用できるが、ダイヤフラム面積が
数mm□と大きくなる場合には、ダイヤフラムと下地と
の接触を避けるためにバルクマイクロマシーニングを使
用する事もできる。
【0048】機能材料804としてSIS検出器やGa
AsFETなどの低ノイズ回路を用い、配線807とし
て超伝導材料を用いれば超低ノイズでマイクロ波やミリ
波などの電磁波を検波、増幅、逓倍、混合(ミキサ
ー)、発振、変調できる。ダイヤフラムの温度は、例え
ばYBCO材料の超伝導が出現する77K付近に設定す
る。あるいはGaAsFETなどの化合物デバイスのキ
ャリア移動度が増大したり、雑音特性が改善される50
〜200K付近の温度に設定する。雑音特性の改善は、
一つには低温での界面準位の減少と関係している。
【0049】ダイヤフラム上に何らかの能動素子を形成
する場合、素子からの発熱が問題になる場合がある。こ
の発熱があってもダイヤフラムを一定温度に保つため
に、適宜薄膜状ペルチェ素子の数や能力を増やすことは
当然可能である。本発明によって携帯電話などの携帯機
器に超伝導を利用した素子を使用し、大幅にS/Nを改
善することができる。
【0050】(実施例3)図9は本発明を超高速プロセ
ッサに応用した例である。ダイヤフラム上に熱電変換素
子と薄膜状ペルチェ素子と、ジョセフソン素子やHEM
Tなどの高速演算素子904と超伝導配線907を形成
している。この場合にも表面マイクロマシーニングが使
用できるほか、バルクマイクロマシーニングも使用する
事ができる。ジョセフソン素子やHEMTは超高速でデ
ジタル信号をスイッチングできる。超伝導配線は配線抵
抗がゼロとなるため、配線遅延が生じない。ダイヤフラ
ムの温度は、例えばYBCO材料の超伝導が出現する7
7Kに設定する。本発明によって携帯コンピュータなど
の携帯機器に超伝導を利用した素子を使用し、スーパー
コンピュータ相当の演算速度が実現できる。
【0051】(実施例4)図10は本発明を強誘電体メ
モリーに応用した例である。ダイヤフラム上に熱電変換
素子と薄膜状ペルチェ素子と、強誘電体メモリー100
4を形成している。この場合にも表面マイクロマシーニ
ングが使用できるほか、バルクマイクロマシーニングも
使用する事ができる。強誘電体メモリーはゲート酸化膜
としてチタン酸バリウムなどの強誘電体を使用してお
り、ダイヤフラム温度としてキュリー温度付近の例えば
130℃に設定する。チタン酸バリウムなどの強誘電体
は、キュリー温度付近で誘電率が巨大化する現象があ
り、小さなセルサイズの高集積化されたメモリーを実現
することができる。これを実現する上でキュリー温度付
近の精度の高い温度コントロールが必要であり、前述し
た熱電変換素子と演算増幅器と薄膜状ペルチェ素子から
なる精度の高いコントロールが大きな意味を持つ。
【0052】(実施例5)図11はダイヤフラム上に機
能材料を載せた他の例である。ダイヤフラムは温度制御
面1101と複数の長い梁1102を持ち、温度制御面
には機能材料1105と薄膜状ペルチェ素子1103と
熱電変換素子1104を持ち、各梁上には機能材料やペ
ルチェ素子、熱電変換素子の信号を伝える配線を持つ。
機能材料1105として例えば低温で赤外線検出能力が
出現する、量子型検出器を形成することができる。量子
型検出器として例えば、水銀・カドミウム・テルルやイ
ンジウム・アンチモンなどの半導体を使用することがで
きる。これを図7ないしは図8のように多数形成するこ
とで、量子型検出器の持つ高感度、低ノイズの特性を、
極めて小型、低価格で実現できる。また機能材料110
5として例えばIII-V族系の半導体レーザを形成する。
半導体レーザの発信周波数は温度に依存しており、ダイ
ヤフラム温度を電熱素子で変化させることで半導体レー
ザの発信周波数を変化させることができる。
【0053】(実施例6)図12はダイヤフラム上にS
QUID(超伝導量子干渉素子)1205と薄膜状ペル
チェ素子1203と熱電変換素子1204を配置した例
である。SQUIDはジョセフソン接合1207を持
ち、例えば検出器として使用して非常に微少な磁気変化
を電圧変化として取り出すことができる。
【0054】(実施例7)図13はダイヤフラム上に第
1の超伝導体1307と第2の超伝導体1308とSI
S接合(超伝導トンネル接合)1305と薄膜状ペルチ
ェ素子1303と熱電変換素子1304を配置した例で
ある。SIS接合は電子が透過できる程度に薄い絶縁膜
を2つの超伝導体の電極で挟んだ構造になっており、電
磁波が入射するとトンネル電流が流れて、極めて低ノイ
ズでマイクロ波などの電磁波を検出することができる。
超伝導材料としてニオブなどが一般的に用いられるが、
YBCOをはじめとする、各種の高温超伝導体が使用で
きる。YBCOは77K付近で超伝導状態となるが、第
1の実施の形態で説明したダイヤフラムとその制御回路
を用いれば、容易にこの温度に設定できる。トンネル接
合などに用いる絶縁体としては、酸化シリコンや酸化ア
ルミニウムなどを用いることができる。
【0055】これらの機能材料を持つダイヤフラムを図
7のように複数個形成することで、多次元の検出や高度
な演算、制御、処理などの機能を行うことができる。ま
た図8のようにダイヤフラム上に例えば超伝導体で構成
される回路を組むことで、超低ノイズの信号検出や増
幅、超高速の演算などを行うことができる。これは超伝
導状態では、配線の抵抗値をゼロにすることができ、ジ
ョンソンノイズをゼロにできるほか、CRで決まる配線
遅延もゼロにできるからである。
【0056】(実施例8)図14は、ダイヤフラム上に
超伝導の配線1407をループ上に形成して冷却し、ル
ープに電流を流して巨大な磁場を取り出した例である。
この磁場を利用してマイクロモータを構成したり、マニ
ュピレータ等のマイクロアクチュエータを構成すること
ができる。この磁場は電子の偏向等にも利用できるた
め、コールドカソード等の平面電子源やイオン源と組み
合わせて、微小な電子顕微鏡や加速器を実現することも
できる。
【0057】尚、上述したいくつかの機能を適宜組み合
わせたデバイスや、同様の効果を有する材料を利用した
デバイスを実現することは当然可能である。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、機能素子を熱分離構造
体と組み合わせたことによって小型・軽量・低電力消費
・高速度・高精度の電子デバイスを得ることが可能とな
る。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における電子デバイスの斜
視図(a)と断面図(b)である。
【図2】 ボロメータの特性を示す図である。
【図3】 本発明の実施形態における回路図である。
【図4】 本発明の実施形態における他の回路図であ
る。
【図5】 ゼーベック係数と不純物濃度の関係を示す図
である。
【図6】 本発明の実施形態における等価回路図であ
る。
【図7】 本発明の電子デバイスの第1の実施例であ
る。
【図8】 本発明の電子デバイスの第2の実施例であ
る。
【図9】 本発明の電子デバイスの第3の実施例であ
る。
【図10】 本発明の電子デバイスの第4の実施例であ
る。
【図11】 本発明の電子デバイスの第5の実施例であ
る。
【図12】 本発明の電子デバイスの第6の実施例であ
る。
【図13】 本発明の電子デバイスの第7の実施例であ
る。
【図14】 本発明の電子デバイスの第8の実施例であ
る。
【図15】 従来の熱型赤外線撮像装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
101 基板 102 回路 103 絶縁層 104 ダイヤフラム 105 電熱変換素子 106 熱電変換素子 107 機能材料 108 空洞 109 P型半導体 110 N型半導体 111〜117 コンタクト 118〜120 シリコン酸化膜 121 スリット 122 梁(脚部) 301,401 ダイヤフラム 302,402 熱電変換素子 303,403 薄膜状ペルチェ素子 304,404 定電流源 305,405 演算増幅器 306,406 機能材料 601 電流源 602 容量 603 抵抗 604 電圧制御電流源 605 演算増幅器 606 基準電圧 607 出力 701,801,901,1001 真空パッケージ 702,802,902,1002 基板 703,803,903,1003 ダイヤフラム 704,804 機能材料 705,805,905,1005 回路 706,806,906,1006 梁 807,1007 配線 904 高速演算素子 907 超電導配線 1004 強誘電体素子 1101,1201,1301,1401 ダイヤフラ
ム 1102,1202,1302,1402 梁 1103,1203,1303,1403 薄膜状ペル
チェ素子 1104,1204,1304,1404 熱電変換素
子 1105 機能材料 1106,1206,1306,1406 配線 1205 超伝導材料 1207 ジョセフソン接合 1305 SIS接合 1307,1308 超伝導材料 1407 超電導ループ 1408 電子源又はイオン源 1409 穴 1501 半導体基板 1502 走査回路 1503 ダイヤフラム 1504 空洞 1505 赤外線吸収層 1506 熱電変換素子

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の温度で動作させる機能素子の少な
    くとも一部が、電気信号を熱に変換する機能を備えた熱
    分離構造体と熱的に接していることを特徴とする電子デ
    バイス。
  2. 【請求項2】 機能素子温度を、電気信号を熱に変換す
    る機能を備えた熱分離構造体によって制御することを特
    徴とする電子デバイス。
  3. 【請求項3】 前記機能素子が冷却する事によって機能
    が発現する素子であることを特徴とする請求項1または
    2記載の電子デバイス。
  4. 【請求項4】 前記素子が超伝導効果を有するものであ
    ることを特徴とする請求項3記載の電子デバイス。
  5. 【請求項5】 前記機能素子が冷却する事によって性能
    が向上する素子であることを特徴とする請求項1または
    2記載の電子デバイス。
  6. 【請求項6】 前記素子が半導体素子であることを特徴
    とする請求項5記載の電子デバイス。
  7. 【請求項7】 前記素子が低温においてキャリア移動度
    が増大する半導体であることを特徴とする請求項6記載
    の電子デバイス。
  8. 【請求項8】 前記素子は低温において界面準位が減少
    する半導体であることを特徴とする請求項6記載の電子
    デバイス。
  9. 【請求項9】 前記半導体素子が半導体レーザ、半導体
    集積回路、より選ばれた少なくとも一つであることを特
    徴とする請求項6記載の電子デバイス。
  10. 【請求項10】 前記機能素子が加熱する事によって性
    能が向上する素子であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の電子デバイス。
  11. 【請求項11】 前記素子が強誘電性を有する素子であ
    ることを特徴とする請求項10記載の電子デバイス。
  12. 【請求項12】 前記素子をキュリー温度近傍で使用す
    ることを特徴とする請求項11記載の電子デバイス。
  13. 【請求項13】 前記機能素子が温度を急速に変化させ
    ることによって機能が発現する素子であることを特徴と
    する請求項1または2記載の電子デバイス。
  14. 【請求項14】 前記素子が波長可変レーザであること
    を特徴とする請求項13記載の電子デバイス。
  15. 【請求項15】 前記熱分離構造体は、基板上に空洞を
    介して素子部を有することを特徴とする請求項1から1
    4のいずれかに記載の電子デバイス。
  16. 【請求項16】 前記素子部の厚さが10μm以下であ
    ることを特徴とする請求項15記載の電子デバイス。
  17. 【請求項17】 前記素子部を支持するための脚部を有
    し、前記脚部は前記基板と電気的に導通をとるものであ
    ることを特徴とする請求項15から16のいずれかに記
    載の電子デバイス。
  18. 【請求項18】 前記電気信号を熱に変換する手段は薄
    膜状ペルチェ素子によるものであることを特徴とする請
    求項1から17のいずれかに記載の電子デバイス。
  19. 【請求項19】 前記薄膜状ペルチェ素子がシリコンを
    主成分とするものであることを特徴とする請求項18記
    載の電子デバイス。
  20. 【請求項20】 前記基板中に前記熱分離構造体に電気
    信号を供給する回路を有することを特徴とする請求項1
    から19のいずれかに記載の電子デバイス。
  21. 【請求項21】 前記熱分離構造体を複数有し、それぞ
    れの構造体の温度が任意温度に設定可能であることを特
    徴とする請求項1から20のいずれかに記載の電子デバ
    イス。
  22. 【請求項22】 前記熱分離構造体が、熱を電気信号に
    変換する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1
    から21のいずれかに記載の電子デバイス。
  23. 【請求項23】 前記熱を電気信号に変換する手段から
    の信号によって、前記電気信号を熱に変換する手段を制
    御する手段を有することを特徴とする請求項22記載の
    電子デバイス。
  24. 【請求項24】 前記制御する手段が、前記基板中に設
    けられた制御回路であることを特徴とする請求項23記
    載の電子デバイス。
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