JP2000308199A - 信号処理装置および信号処理装置の製造方法 - Google Patents
信号処理装置および信号処理装置の製造方法Info
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- JP2000308199A JP2000308199A JP11110187A JP11018799A JP2000308199A JP 2000308199 A JP2000308199 A JP 2000308199A JP 11110187 A JP11110187 A JP 11110187A JP 11018799 A JP11018799 A JP 11018799A JP 2000308199 A JP2000308199 A JP 2000308199A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小規模なハードウェアであっても、ヘッドホ
ンによって頭外感・方向感を持つ音を生成することが可
能な信号処理装置を提供する。 【解決手段】 本発明の音生成装置100は、直接音s
dを生成する直接音生成部11と、直接音sdを遅延し、
遅延された直接音sdを定数倍することにより、反射音
sr1、sr2、sr3を生成する反射音生成部12とを備え
ている。
ンによって頭外感・方向感を持つ音を生成することが可
能な信号処理装置を提供する。 【解決手段】 本発明の音生成装置100は、直接音s
dを生成する直接音生成部11と、直接音sdを遅延し、
遅延された直接音sdを定数倍することにより、反射音
sr1、sr2、sr3を生成する反射音生成部12とを備え
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声データをヘッ
ドホンによって、頭外感・方向感を持たせて再生する音
場制御技術に関する。
ドホンによって、頭外感・方向感を持たせて再生する音
場制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、音声データをヘッドホンによって
頭外感・方向感を持たせて再生する装置として、頭部伝
達関数を用いたヘッドホン音場再生装置が知られてい
る。音源から聴者の耳までのインパルス応答を測定し、
そのインパルス応答から適当な次数までを抽出し、抽出
したものをFIRフィルタとして構成することにより、
頭部伝達関数を用いたヘッドホン音場再生装置を実現す
ることができる。
頭外感・方向感を持たせて再生する装置として、頭部伝
達関数を用いたヘッドホン音場再生装置が知られてい
る。音源から聴者の耳までのインパルス応答を測定し、
そのインパルス応答から適当な次数までを抽出し、抽出
したものをFIRフィルタとして構成することにより、
頭部伝達関数を用いたヘッドホン音場再生装置を実現す
ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ヘッドホン音場再生装置では、ヘッドホンによって頭外
感・方向感を持つ音を、小規模なハードウェア、つま
り、少ない処理で生成することができなかった。
ヘッドホン音場再生装置では、ヘッドホンによって頭外
感・方向感を持つ音を、小規模なハードウェア、つま
り、少ない処理で生成することができなかった。
【0004】本発明は、上記目的を鑑み、小規模なハー
ドウェアであっても、ヘッドホンによって頭外感・方向
感を持つ音を生成することが可能な信号処理装置を提供
することを目的とする。
ドウェアであっても、ヘッドホンによって頭外感・方向
感を持つ音を生成することが可能な信号処理装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の音生成装置は、
直接音を生成する直接音生成部と、該直接音を遅延し、
該遅延された直接音を定数倍することにより、反射音を
生成する反射音生成部とを備え、そのことにより上記目
的が達成される。
直接音を生成する直接音生成部と、該直接音を遅延し、
該遅延された直接音を定数倍することにより、反射音を
生成する反射音生成部とを備え、そのことにより上記目
的が達成される。
【0006】前記直接音生成部が、FIRフィルタであ
ることが好ましい。
ることが好ましい。
【0007】前記反射音生成部が、FIRフィルタであ
ることが好ましい。
ることが好ましい。
【0008】前記反射音生成部の伝達関数が、ある空間
内で音源から出力される元音と観測地点で観測される観
測音との伝達関数と、前記直接音生成部の伝達関数との
比であることが好ましい。
内で音源から出力される元音と観測地点で観測される観
測音との伝達関数と、前記直接音生成部の伝達関数との
比であることが好ましい。
【0009】前記直接音生成部の前記伝達関数が、無響
室で前記音源から出力される前記元音と前記観測地点で
観測される観測音との伝達関数であってもよい。
室で前記音源から出力される前記元音と前記観測地点で
観測される観測音との伝達関数であってもよい。
【0010】前記反射音生成部のタップ係数が、前記あ
る空間内で音源から観測地点までのインパルス応答を反
射音成分ごとに、複数のグループに分割し、前記グルー
プ内のタップ係数の絶対値の最大値のタップ係数を前記
直接音成分のタップ係数の絶対値が最大となるタップ係
数で除することによって決定されてもよい。
る空間内で音源から観測地点までのインパルス応答を反
射音成分ごとに、複数のグループに分割し、前記グルー
プ内のタップ係数の絶対値の最大値のタップ係数を前記
直接音成分のタップ係数の絶対値が最大となるタップ係
数で除することによって決定されてもよい。
【0011】本発明の信号処理装置の製造方法は、発生
された音源を所定の位置で録音する工程と、該録音され
た音をアナログ/デジタル変換する工程と、該アナログ
/デジタル変換された音のインパルス応答hを計算する
工程と、該計算されたインパルス応答hから、直接音成
分hiを抽出する工程と、該インパルス応答hおよび該
直接音成分hiに基づいて、反射音成分hrを計算する工
程と、該直接音成分h iに基づいてFIRフィルタを生
成する工程と、反射音成分hrに基づいてFIRフィル
タを生成する工程であって、該反射音成分のインパルス
の高さが所定の値以上である場合、該インパルスに対応
する積和演算子を有するようにFIRフィルタを生成す
る工程とを包含し、そのことにより上記目的が達成され
る。
された音源を所定の位置で録音する工程と、該録音され
た音をアナログ/デジタル変換する工程と、該アナログ
/デジタル変換された音のインパルス応答hを計算する
工程と、該計算されたインパルス応答hから、直接音成
分hiを抽出する工程と、該インパルス応答hおよび該
直接音成分hiに基づいて、反射音成分hrを計算する工
程と、該直接音成分h iに基づいてFIRフィルタを生
成する工程と、反射音成分hrに基づいてFIRフィル
タを生成する工程であって、該反射音成分のインパルス
の高さが所定の値以上である場合、該インパルスに対応
する積和演算子を有するようにFIRフィルタを生成す
る工程とを包含し、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0012】本発明の他の信号処理装置の製造方法は、
発生された音源を所定の位置で録音する工程と、該録音
された音をアナログ/デジタル変換する工程と、該アナ
ログ/デジタル変換された音のインパルス応答hを計算
する工程と、該計算されたインパルス応答hから、直接
音成分hiを抽出する工程と、該インパルス応答hおよ
び該直接音成分hiに基づいて、反射音成分hrを計算す
る工程と、該直接音成分hiに基づいてFIRフィルタ
を生成する工程と、反射音成分hrに基づいてFIRフ
ィルタを生成する工程であって、該反射音成分のインパ
ルスの高さが0以外である場合、該インパルスに対応す
る積和演算子を有するようにFIRフィルタを生成する
工程とを包含し、そのことにより上記目的が達成され
る。
発生された音源を所定の位置で録音する工程と、該録音
された音をアナログ/デジタル変換する工程と、該アナ
ログ/デジタル変換された音のインパルス応答hを計算
する工程と、該計算されたインパルス応答hから、直接
音成分hiを抽出する工程と、該インパルス応答hおよ
び該直接音成分hiに基づいて、反射音成分hrを計算す
る工程と、該直接音成分hiに基づいてFIRフィルタ
を生成する工程と、反射音成分hrに基づいてFIRフ
ィルタを生成する工程であって、該反射音成分のインパ
ルスの高さが0以外である場合、該インパルスに対応す
る積和演算子を有するようにFIRフィルタを生成する
工程とを包含し、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0013】本発明の他の音生成装置は、FIRフィル
タである直接音生成部と、複数のデータを保存する複数
の保存部を有するメモリ、直接音生成部が生成したデー
タを乗算する複数の乗算器、該複数の乗算器が乗算した
値を保存する複数の保存部を有するメモリ、および該複
数の保存部のうちの1つの保存部から読み出されたデー
タと該直接音生成部が生成したデータとを加算し、該加
算されたデータを該少なくとも1つの保存部に出力する
加算器を有する反射音生成部を備え、そのことにより上
記目的が達成される。
タである直接音生成部と、複数のデータを保存する複数
の保存部を有するメモリ、直接音生成部が生成したデー
タを乗算する複数の乗算器、該複数の乗算器が乗算した
値を保存する複数の保存部を有するメモリ、および該複
数の保存部のうちの1つの保存部から読み出されたデー
タと該直接音生成部が生成したデータとを加算し、該加
算されたデータを該少なくとも1つの保存部に出力する
加算器を有する反射音生成部を備え、そのことにより上
記目的が達成される。
【0014】前記生成部における前記保有データの読み
出し位置は、前記直接音成分に対する前記反射音成分の
遅延時間に基づき、前記複数の保存部から前記1つの保
存部を選択してもよい。
出し位置は、前記直接音成分に対する前記反射音成分の
遅延時間に基づき、前記複数の保存部から前記1つの保
存部を選択してもよい。
【0015】前記反射音生成部の伝達関数が、ある空間
内で音源から出力される元音と観測地点で観測される観
測音との伝達関数と、前記直接音生成部の伝達関数との
比であってもよい。
内で音源から出力される元音と観測地点で観測される観
測音との伝達関数と、前記直接音生成部の伝達関数との
比であってもよい。
【0016】前記直接音生成部が生成したデータに乗ず
る、前記複数の乗算器の全係数が0より大きくてもよ
い。
る、前記複数の乗算器の全係数が0より大きくてもよ
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の音場生成装置の
原理を図1を用いて説明する。
原理を図1を用いて説明する。
【0018】図1は、耳2を有する聴者1が、音源、た
とえばスピーカ3から出力される音を聞いていることを
示す図である。スピーカ3は、元音xa1を出力するが、
聴者1の耳2では、元音(インパルス)xa1は、音
sad、sar1、sar2、sar3・・・として聞える。
とえばスピーカ3から出力される音を聞いていることを
示す図である。スピーカ3は、元音xa1を出力するが、
聴者1の耳2では、元音(インパルス)xa1は、音
sad、sar1、sar2、sar3・・・として聞える。
【0019】図2は、音sad、sar1、sar2、sar3の
インパルス信号の一例を示す図である。以後、音Sadを
直接音sadと呼び、音sar1、sar2、sar3などを反射
音と呼ぶ。ここで、直接音とは、無響室の中で、スピー
カ3から元音x1が出力された場合、聴者1の耳2で聞
える音を意味する。反射音とは、音楽ホールなど(無響
室以外の空間、以後単に空間と呼ぶ)で、スピーカ3か
ら元音が出力された場合、直接音を除いて聴者1の耳2
で聞える音を意味する。
インパルス信号の一例を示す図である。以後、音Sadを
直接音sadと呼び、音sar1、sar2、sar3などを反射
音と呼ぶ。ここで、直接音とは、無響室の中で、スピー
カ3から元音x1が出力された場合、聴者1の耳2で聞
える音を意味する。反射音とは、音楽ホールなど(無響
室以外の空間、以後単に空間と呼ぶ)で、スピーカ3か
ら元音が出力された場合、直接音を除いて聴者1の耳2
で聞える音を意味する。
【0020】空間においてスピーカ3から元音(インパ
ルス)x1が出力された場合、聴者1の耳2で聞える音
のインパルス信号y1とすると、 y1=sd+sr1+sr2+sr3+・・・ (1) と表すことができる。
ルス)x1が出力された場合、聴者1の耳2で聞える音
のインパルス信号y1とすると、 y1=sd+sr1+sr2+sr3+・・・ (1) と表すことができる。
【0021】また、y1を元音xa1のインパルス信号x1
(x1は、元音xa1をサンプリングし量子化したディジ
タルデータ)を用いて表すと、 y1=Hdx1+Hr1x1+Hr2x1+Hr3x1・・・ (2) と表すことができる。
(x1は、元音xa1をサンプリングし量子化したディジ
タルデータ)を用いて表すと、 y1=Hdx1+Hr1x1+Hr2x1+Hr3x1・・・ (2) と表すことができる。
【0022】なお、以後、元音xa1のインパルス信号を
単に元音x1と呼び、直接音sadのインパルス信号を単
に直接音sdと呼び、反射音sar1、sar2、sar3のイン
パルス信号を単に反射音sr1、sr2、sr3と呼ぶ。
単に元音x1と呼び、直接音sadのインパルス信号を単
に直接音sdと呼び、反射音sar1、sar2、sar3のイン
パルス信号を単に反射音sr1、sr2、sr3と呼ぶ。
【0023】ここで、Hdは直接音におけるスピーカ3
から聴者1の耳2までの伝達関数であり、Hr1、Hr2、
Hr3は反射音におけるスピーカ3から聴者1の耳2まで
の伝達関数である。たとえば、ヘッドホンから出力され
る音に対して、上述した空間にいるような頭外感・方向
感を得るには、式(2)を計算する必要がある。
から聴者1の耳2までの伝達関数であり、Hr1、Hr2、
Hr3は反射音におけるスピーカ3から聴者1の耳2まで
の伝達関数である。たとえば、ヘッドホンから出力され
る音に対して、上述した空間にいるような頭外感・方向
感を得るには、式(2)を計算する必要がある。
【0024】しかしながら、図2に示すように、反射音
を、直接音を遅延しその遅延された直接音を定数倍した
ものであると仮定すると、反射音を生成するための信号
処理装置を簡素化することができる。
を、直接音を遅延しその遅延された直接音を定数倍した
ものであると仮定すると、反射音を生成するための信号
処理装置を簡素化することができる。
【0025】以下に、本発明の実施の形態を図面を参照
し説明する。
し説明する。
【0026】(実施の形態1)本発明における第1の実
施の形態の音場生成装置100を図3〜図5を用いて説
明する。
施の形態の音場生成装置100を図3〜図5を用いて説
明する。
【0027】図3は、音場生成装置100を示す図であ
る。音場生成装置100は、直接音生成部11および反
射音生成部12を備えている。
る。音場生成装置100は、直接音生成部11および反
射音生成部12を備えている。
【0028】直接音生成部11は、たとえば、32次の
FIR(Finite Impulse Respon
se)フィルタであり、元音x1を受け取り、元音x1に
基づき、インパルス応答である直接音sdを生成する。
FIR(Finite Impulse Respon
se)フィルタであり、元音x1を受け取り、元音x1に
基づき、インパルス応答である直接音sdを生成する。
【0029】図4は、直接音生成部11の一構成例を示
す図である。
す図である。
【0030】図4に示す直接音生成部11は、32個の
遅延素子p1〜p32と、33個の乗算器a0〜a32と、3
2個の加算器d1〜d32とを備えている。なお、直接音
生成部11は、乗算器a0を備えていなくてもよい。ま
た、直接音生成部11にて生成されるべきインパルス応
答信号の大きさが閾値以下である場合、直接音生成部1
1が、閾値以下のインパルス信号を生成しないように、
乗算器および加算器が省略されてもよい。言い換える
と、32次のFIRフィルタのタップ係数のうちの最も
大きいタップ係数の数%、たとえば3%よりも小さい、
タップ係数を有する乗算器、およびその乗算器に接続さ
れる加算器が省略されてもよい。その場合、FIRフィ
ルタが実際に積和する回数が抑えられ、演算量を削減す
ることができる。
遅延素子p1〜p32と、33個の乗算器a0〜a32と、3
2個の加算器d1〜d32とを備えている。なお、直接音
生成部11は、乗算器a0を備えていなくてもよい。ま
た、直接音生成部11にて生成されるべきインパルス応
答信号の大きさが閾値以下である場合、直接音生成部1
1が、閾値以下のインパルス信号を生成しないように、
乗算器および加算器が省略されてもよい。言い換える
と、32次のFIRフィルタのタップ係数のうちの最も
大きいタップ係数の数%、たとえば3%よりも小さい、
タップ係数を有する乗算器、およびその乗算器に接続さ
れる加算器が省略されてもよい。その場合、FIRフィ
ルタが実際に積和する回数が抑えられ、演算量を削減す
ることができる。
【0031】反射音生成部12は、たとえば、m次のF
IRフィルタであり、直接音sdを遅延し、遅延された
直接音を定数倍することにより、反射音sr1、sr2、s
r3、・・・を生成する。
IRフィルタであり、直接音sdを遅延し、遅延された
直接音を定数倍することにより、反射音sr1、sr2、s
r3、・・・を生成する。
【0032】図5は、反射音生成部12の一構成例を示
す図である。
す図である。
【0033】図5に示す反射音生成部12は、遅延素子
q0〜qmと、乗算器b0〜bnと、加算器e0〜enとを備
えている。ここで、mおよびnは自然数であり、m>n
とする。元音x1と反射音srkとの伝達関数が、直接音
生成部11の伝達関数の定数倍になるように、乗算器b
kの値が決定される。ここで、kは自然数であり、0<
k≦nである。
q0〜qmと、乗算器b0〜bnと、加算器e0〜enとを備
えている。ここで、mおよびnは自然数であり、m>n
とする。元音x1と反射音srkとの伝達関数が、直接音
生成部11の伝達関数の定数倍になるように、乗算器b
kの値が決定される。ここで、kは自然数であり、0<
k≦nである。
【0034】なお、図5に示す反射音生成部12では、
遅延素子の数に比べて乗算器の数が少ない。反射音srk
のインパルス信号のうち、最大のインパルス信号だけが
乗算器bkから出力されるように、乗算器bk以外の乗算
器の値が決定されてもよい。たとえば、遅延素子q3に
接続される乗算器の係数が0である場合、遅延素子q3
から出力される信号に0を掛ける工程を省略するため
に、遅延素子q3の出力端には乗算器および加算器が接
続されていない。
遅延素子の数に比べて乗算器の数が少ない。反射音srk
のインパルス信号のうち、最大のインパルス信号だけが
乗算器bkから出力されるように、乗算器bk以外の乗算
器の値が決定されてもよい。たとえば、遅延素子q3に
接続される乗算器の係数が0である場合、遅延素子q3
から出力される信号に0を掛ける工程を省略するため
に、遅延素子q3の出力端には乗算器および加算器が接
続されていない。
【0035】また、遅延素子の数に比べて乗算器の数を
少なくするために、反射音srkのインパルス信号のうち
最も大きいインパルス信号の数%、たとえば3%よりも
小さいインパルス信号が出力される乗算器、およびその
乗算器に接続される加算器を省略してもよい。
少なくするために、反射音srkのインパルス信号のうち
最も大きいインパルス信号の数%、たとえば3%よりも
小さいインパルス信号が出力される乗算器、およびその
乗算器に接続される加算器を省略してもよい。
【0036】乗算器およびそれに接続される加算器を省
略することができる場合、反射音生成部12のFIRフ
ィルタが実際に積和する回数が抑えられ、演算量を削減
することができる。
略することができる場合、反射音生成部12のFIRフ
ィルタが実際に積和する回数が抑えられ、演算量を削減
することができる。
【0037】このように、上述した空間で聴者1が耳2
で聞く音が、直接音を生成する直接音生成部と、直接音
を遅延し、該遅延された直接音を定数倍することによ
り、反射音を生成する反射音生成部とにより生成され
る。
で聞く音が、直接音を生成する直接音生成部と、直接音
を遅延し、該遅延された直接音を定数倍することによ
り、反射音を生成する反射音生成部とにより生成され
る。
【0038】図11に示す信号処理装置に比べて、反射
音を生成する構成を大幅に削減することができる。以下
にその理由を説明する。
音を生成する構成を大幅に削減することができる。以下
にその理由を説明する。
【0039】図11に示す信号処理装置は、直接音を生
成する32次のFIRフィルタと反射音を生成する20
48次のFIRフィルタとを有している。反射音を生成
する2048次のFIRフィルタのタップ数は、204
8となる。このため、たとえば、反射音の数が4つであ
っても、図11に示す信号処理装置は、2048回の積
和演算を行う。
成する32次のFIRフィルタと反射音を生成する20
48次のFIRフィルタとを有している。反射音を生成
する2048次のFIRフィルタのタップ数は、204
8となる。このため、たとえば、反射音の数が4つであ
っても、図11に示す信号処理装置は、2048回の積
和演算を行う。
【0040】一方、第1の実施の形態における反射音生
成部12のFIRフィルタの次数が2048であり、反
射音の数が4つである場合、タップ数を反射音の数と同
じ4にすることができる。このため、第1の実施の形態
では、反射音を生成するために4回の積和演算を行えば
よい。つまり、第1の実施の形態は、図11に示す信号
処理装置に比べて、98%の演算を省略することができ
る。
成部12のFIRフィルタの次数が2048であり、反
射音の数が4つである場合、タップ数を反射音の数と同
じ4にすることができる。このため、第1の実施の形態
では、反射音を生成するために4回の積和演算を行えば
よい。つまり、第1の実施の形態は、図11に示す信号
処理装置に比べて、98%の演算を省略することができ
る。
【0041】なお、本実施の形態では入力される音をモ
ノラル信号としたが、本実施の形態は、モノラル信号に
のみ効果が発揮されるものではなく、ステレオ信号およ
び3チャンネル以上のマルチチャンネル信号の場合でも
同様の効果が得られる。
ノラル信号としたが、本実施の形態は、モノラル信号に
のみ効果が発揮されるものではなく、ステレオ信号およ
び3チャンネル以上のマルチチャンネル信号の場合でも
同様の効果が得られる。
【0042】さらに、本実施の形態では、各反射音の最
大値だけが取り出せるように、各反射音が生成されるF
IRフィルタのタップ係数に閾値を設け、閾値以下のタ
ップ係数を0とみなし、積和演算を省略したFIRフィ
ルタが用いられてもよい。
大値だけが取り出せるように、各反射音が生成されるF
IRフィルタのタップ係数に閾値を設け、閾値以下のタ
ップ係数を0とみなし、積和演算を省略したFIRフィ
ルタが用いられてもよい。
【0043】スピーカの位置から耳までのインパルス応
答の直接音成分および反射音成分の代表値を第一のデー
タ加工手段のタップ係数の代表値で除した値を直接音、
反射音部のタップ係数に用い、それ以外のタップ係数は
0として積和演算を行わないように作られたフィルタを
用いても同様の効果が得られるものである。
答の直接音成分および反射音成分の代表値を第一のデー
タ加工手段のタップ係数の代表値で除した値を直接音、
反射音部のタップ係数に用い、それ以外のタップ係数は
0として積和演算を行わないように作られたフィルタを
用いても同様の効果が得られるものである。
【0044】以下に、本実施形態における音場生成装置
の製造方法を図12を用いて説明する。
の製造方法を図12を用いて説明する。
【0045】図12は、本実施形態における音場生成装
置の製造方法の一例を示す図である。
置の製造方法の一例を示す図である。
【0046】ステップS100では音源が発生され、ス
テップS110で発生された音源が所定の位置(観測
点)で録音される。ステップS120では、録音された
音が、アナログ/デジタル変換器によってアナログ/デ
ジタル変換される。ステップS130では、アナログ/
デジタル変換された音のインパルス応答であるインパル
ス応答hが計算される。
テップS110で発生された音源が所定の位置(観測
点)で録音される。ステップS120では、録音された
音が、アナログ/デジタル変換器によってアナログ/デ
ジタル変換される。ステップS130では、アナログ/
デジタル変換された音のインパルス応答であるインパル
ス応答hが計算される。
【0047】ステップS140では、計算されたインパ
ルス応答hから、直接音のインパルス応答である直接音
成分hiが抽出される。インパルス応答hの初期応答部
より有限長(所定の長さ)の応答を切り取ることによ
り、直接音成分hiを得ることができる。
ルス応答hから、直接音のインパルス応答である直接音
成分hiが抽出される。インパルス応答hの初期応答部
より有限長(所定の長さ)の応答を切り取ることによ
り、直接音成分hiを得ることができる。
【0048】ステップS150では、反射音成分Hrが
求められる。たとえば、Hr=H/H iを計算することに
より、反射音成分Hrが求められる。なお、Hは、イン
パルス応答hに対応する周波数応答関数を示し、Hiは
インパルス応答の直接音成分hiに対応する周波数応答
関数を示している。HおよびHiは、Hr=H/Hiを計
算されるまでに、求められている。
求められる。たとえば、Hr=H/H iを計算することに
より、反射音成分Hrが求められる。なお、Hは、イン
パルス応答hに対応する周波数応答関数を示し、Hiは
インパルス応答の直接音成分hiに対応する周波数応答
関数を示している。HおよびHiは、Hr=H/Hiを計
算されるまでに、求められている。
【0049】ステップS160では、hr=iDFT
(Hr)が計算される。ここで、iDFTとは、逆離散
フーリエ変換を意味する。求められた直接音成分hiお
よび反射音成分hrに基づいて、FIRフィルタが生成
される。なお、反射音成分hrの高さが所定値以上であ
る場合、そのインパルスに対応する積和演算子を有する
ように、FIRフィルタが生成される。たとえば、反射
音成分hrの高さが0でない場合、そのインパルスに対
応する積和演算子を有するように、FIRフィルタが生
成される。
(Hr)が計算される。ここで、iDFTとは、逆離散
フーリエ変換を意味する。求められた直接音成分hiお
よび反射音成分hrに基づいて、FIRフィルタが生成
される。なお、反射音成分hrの高さが所定値以上であ
る場合、そのインパルスに対応する積和演算子を有する
ように、FIRフィルタが生成される。たとえば、反射
音成分hrの高さが0でない場合、そのインパルスに対
応する積和演算子を有するように、FIRフィルタが生
成される。
【0050】(実施の形態2)本発明における第2の実
施の形態の音場生成装置を図6〜図9を用いて説明す
る。
施の形態の音場生成装置を図6〜図9を用いて説明す
る。
【0051】図6は、耳2aおよび2bを有する聴者1
が、音源、たとえばスピーカ3aおよび3bから出力さ
れる音を聞いていることを示す図である。スピーカ3a
および3bは、元音x1aおよびx1bを出力する。聴者1
の耳2aでは、元音x1aおよびx1bがyaとして聞え、
聴者1の耳2bでは、元音x1aおよびx1bがybとして
聞える。ここで、直接音の元音x1aから耳2aへの伝達
関数をHaLとし、直接音の元音x1aから耳bへの伝達関
数をHaRとし、直接音の元音x1bから耳2aへの伝達関
数をHbLとし、直接音の元音x1bから耳2bへの伝達関
数をHbRとする。
が、音源、たとえばスピーカ3aおよび3bから出力さ
れる音を聞いていることを示す図である。スピーカ3a
および3bは、元音x1aおよびx1bを出力する。聴者1
の耳2aでは、元音x1aおよびx1bがyaとして聞え、
聴者1の耳2bでは、元音x1aおよびx1bがybとして
聞える。ここで、直接音の元音x1aから耳2aへの伝達
関数をHaLとし、直接音の元音x1aから耳bへの伝達関
数をHaRとし、直接音の元音x1bから耳2aへの伝達関
数をHbLとし、直接音の元音x1bから耳2bへの伝達関
数をHbRとする。
【0052】図7は、音場生成装置200を示す図であ
る。音場生成装置200は、直接音生成部HaR、HaL、
HbR、およびHbLと、反射音生成部Hr1、Hr2、Hr3、
およびHr4を備えている。
る。音場生成装置200は、直接音生成部HaR、HaL、
HbR、およびHbLと、反射音生成部Hr1、Hr2、Hr3、
およびHr4を備えている。
【0053】直接音生成部HaR、HaL、HbR、およびH
bLは、第1の実施の形態における直接音生成部11と同
様の構成を有している。また、反射音生成部Hr1、
Hr2、H r3、およびHr4は、たとえば、第1の実施の形
態における反射音生成部12と同様の構成であってもよ
い。
bLは、第1の実施の形態における直接音生成部11と同
様の構成を有している。また、反射音生成部Hr1、
Hr2、H r3、およびHr4は、たとえば、第1の実施の形
態における反射音生成部12と同様の構成であってもよ
い。
【0054】図8は、音場生成装置200において、y
aを生成する回路201を示す図である。
aを生成する回路201を示す図である。
【0055】図8に示す回路201は、直接音生成部H
aLおよびHbL、反射音生成部Hr1およびHr2を有してい
る。回路201では、反射音生成部Hr1およびHr2のそ
れぞれを、第1の実施の形態における反射音生成部11
に単に置き換えたのでなく、遅延素子の数を減らすよう
に回路201の反射音生成部202が構成されている。
aLおよびHbL、反射音生成部Hr1およびHr2を有してい
る。回路201では、反射音生成部Hr1およびHr2のそ
れぞれを、第1の実施の形態における反射音生成部11
に単に置き換えたのでなく、遅延素子の数を減らすよう
に回路201の反射音生成部202が構成されている。
【0056】反射音生成部202は、複数の乗算器ba
およびbb、複数の加算器e、直列に接続された複数の
遅延素子qを備えている。直接音sdaは、乗算器baを
介して、ある遅延素子qの出力端と、ある遅延素子に隣
接する遅延素子qの入力端との間に挿入された加算器e
に入力される。加算器eに入力された直接音sdaには、
直列に接続された複数の遅延素子qの一部/全てによっ
て、所定の遅延時間が与えられる。同様に、直接音sdb
は、乗算器bbを介して、ある遅延素子qの出力端と、
ある遅延素子に隣接する遅延素子qの入力端との間に挿
入された加算器eに入力される。加算器eに入力された
直接音sdbには、直列に接続された複数の遅延素子qの
一部/全てによって、所定の遅延時間が与えられる。つ
まり、反射音生成部202では、直接音sdaおよびsdb
に所定の遅延時間を与えるために、複数の遅延素子qが
使用される。
およびbb、複数の加算器e、直列に接続された複数の
遅延素子qを備えている。直接音sdaは、乗算器baを
介して、ある遅延素子qの出力端と、ある遅延素子に隣
接する遅延素子qの入力端との間に挿入された加算器e
に入力される。加算器eに入力された直接音sdaには、
直列に接続された複数の遅延素子qの一部/全てによっ
て、所定の遅延時間が与えられる。同様に、直接音sdb
は、乗算器bbを介して、ある遅延素子qの出力端と、
ある遅延素子に隣接する遅延素子qの入力端との間に挿
入された加算器eに入力される。加算器eに入力された
直接音sdbには、直列に接続された複数の遅延素子qの
一部/全てによって、所定の遅延時間が与えられる。つ
まり、反射音生成部202では、直接音sdaおよびsdb
に所定の遅延時間を与えるために、複数の遅延素子qが
使用される。
【0057】このため、図8に示す反射音生成部202
の遅延素子の数は、図7に示す反射音生成部Hr1および
Hr2を反射音生成部11に置き換えたものの遅延素子の
半分になる。
の遅延素子の数は、図7に示す反射音生成部Hr1および
Hr2を反射音生成部11に置き換えたものの遅延素子の
半分になる。
【0058】なお、音源の数が3つ以上であっても、音
場生成装置は、反射音生成部の遅延素子を共用すること
ができる。参考のために、図9に、音源の数が3つであ
る場合における音場生成装置300の一例を示す。たと
えば、スピーカの個数が3個の場合、音場生成装置30
0では、第1の実施の形態の約3分の1のメモリ量で信
号処理装置を構成することができる。つまり、音場生成
装置300では、スピーカの個数が増加したとしてもメ
モリの量は増加することがないため、ヘッドホンにおい
て、擬似マルチチャンネルの再生を行う場合、省メモリ
化が可能になる。
場生成装置は、反射音生成部の遅延素子を共用すること
ができる。参考のために、図9に、音源の数が3つであ
る場合における音場生成装置300の一例を示す。たと
えば、スピーカの個数が3個の場合、音場生成装置30
0では、第1の実施の形態の約3分の1のメモリ量で信
号処理装置を構成することができる。つまり、音場生成
装置300では、スピーカの個数が増加したとしてもメ
モリの量は増加することがないため、ヘッドホンにおい
て、擬似マルチチャンネルの再生を行う場合、省メモリ
化が可能になる。
【0059】(実施の形態3)本発明における第3の実
施の形態の音場生成装置400を図10を用いて説明す
る。
施の形態の音場生成装置400を図10を用いて説明す
る。
【0060】図10は、音場生成装置400を示す図で
ある。音場生成装置400は、直接音生成部HaR、
HaL、HbR、およびHbLと、反射音生成部401および
402を備えている。
ある。音場生成装置400は、直接音生成部HaR、
HaL、HbR、およびHbLと、反射音生成部401および
402を備えている。
【0061】反射音生成部401は、演算部MaR1、M
aR2、MaR3、MaR4、MbR1、MbR2、MbR3、およびM
bR4と、複数の保持部を有するメモリ450を有してい
る。また、反射音生成部402は、演算部MaL1、
MaL2、MaL3、MaL4、MbL1、MbL2、MbL3、およびM
bL4と、複数の保持部を有するメモリ451を有してい
る。演算部は、乗算器および加算器を有している。
aR2、MaR3、MaR4、MbR1、MbR2、MbR3、およびM
bR4と、複数の保持部を有するメモリ450を有してい
る。また、反射音生成部402は、演算部MaL1、
MaL2、MaL3、MaL4、MbL1、MbL2、MbL3、およびM
bL4と、複数の保持部を有するメモリ451を有してい
る。演算部は、乗算器および加算器を有している。
【0062】直接音生成部HaR、HaL、HbR、およびH
bLは、第1の実施の形態における直接音生成部11と同
様の構成を有している。
bLは、第1の実施の形態における直接音生成部11と同
様の構成を有している。
【0063】直接音生成部HaLは元音x1aを受け取り、
直接音s1aaを生成し、演算部MaL1、MaL2、MaL3、お
よびMaL4は、生成された直接音s1aaを受け取る。ま
た、直接音生成部HbLは元音x1bを受け取り、直接音s
1baを生成し、演算部MbL1、M bL2、MbL3、およびM
bL4は、生成された直接音s1baを受け取る。
直接音s1aaを生成し、演算部MaL1、MaL2、MaL3、お
よびMaL4は、生成された直接音s1aaを受け取る。ま
た、直接音生成部HbLは元音x1bを受け取り、直接音s
1baを生成し、演算部MbL1、M bL2、MbL3、およびM
bL4は、生成された直接音s1baを受け取る。
【0064】たとえば、演算部MaL3が直接音s1aaを受
け取ると、演算部MaL3が直接音s1 aaを定数倍し、定数
倍した値に保持部461に格納されている値を加え、加
えられた値が保持部461に格納される。その後、メモ
リ451は、複数の保持部に格納されている値を1つ左
にシフトする。なお、演算部MaL3以外の他の演算部に
おいても、演算部MaL3と同様の動作を行う。
け取ると、演算部MaL3が直接音s1 aaを定数倍し、定数
倍した値に保持部461に格納されている値を加え、加
えられた値が保持部461に格納される。その後、メモ
リ451は、複数の保持部に格納されている値を1つ左
にシフトする。なお、演算部MaL3以外の他の演算部に
おいても、演算部MaL3と同様の動作を行う。
【0065】なお、メモリ451の任意の保持部のデー
タが、メモリ450の任意の保持部に入力されてもよ
い。たとえば、保持部461のデータが、保持部460
に入力されてもよい。一方のメモリの保持部に保持され
ている少なくとも1つのデータが、他方のメモリの保持
部に格納されることにより、反射音に揺らぎが生じ、聴
者は頭外感・方向感が増したような感覚を受ける。同様
に、メモリ450の任意の保持部のデータが、メモリ4
51の任意の保持部に入力されてもよい。
タが、メモリ450の任意の保持部に入力されてもよ
い。たとえば、保持部461のデータが、保持部460
に入力されてもよい。一方のメモリの保持部に保持され
ている少なくとも1つのデータが、他方のメモリの保持
部に格納されることにより、反射音に揺らぎが生じ、聴
者は頭外感・方向感が増したような感覚を受ける。同様
に、メモリ450の任意の保持部のデータが、メモリ4
51の任意の保持部に入力されてもよい。
【0066】なお、音源の数が3つ以上であっても、反
射音生成部400および401は、メモリ450および
451をそれぞれ共用することができる。たとえば、ス
ピーカの個数が4個の場合、第3の実施の形態では、第
1の実施の形態の約4分の1のメモリ量で信号処理装置
を構成することができる。つまり、第3の実施の形態で
は、スピーカの個数が増加したとしてもメモリの量は増
加することがないため、ヘッドホンにおいて、擬似マル
チチャンネルの再生を行う場合、省メモリ化が可能にな
る。
射音生成部400および401は、メモリ450および
451をそれぞれ共用することができる。たとえば、ス
ピーカの個数が4個の場合、第3の実施の形態では、第
1の実施の形態の約4分の1のメモリ量で信号処理装置
を構成することができる。つまり、第3の実施の形態で
は、スピーカの個数が増加したとしてもメモリの量は増
加することがないため、ヘッドホンにおいて、擬似マル
チチャンネルの再生を行う場合、省メモリ化が可能にな
る。
【0067】また、上述した実施の形態では、直接音を
生成する直接音生成部のFIRの次数を32次とした
が、本発明では、直接音生成部のFIRフィルタの次数
は32次に限定されない。本発明の信号処理装置から出
力される出力信号に期待される効果が得られる範囲であ
れば、FIRフィルタの次数は何次であっても構わな
い。
生成する直接音生成部のFIRの次数を32次とした
が、本発明では、直接音生成部のFIRフィルタの次数
は32次に限定されない。本発明の信号処理装置から出
力される出力信号に期待される効果が得られる範囲であ
れば、FIRフィルタの次数は何次であっても構わな
い。
【0068】上述した実施の形態では、直接音生成部の
FIRフィルタにおけるタップ係数の中で0とみなせる
タップ係数を、直接音生成部のFIRフィルタにおける
タップ係数の中で最も大きいタップ係数の3%以下とし
た。本発明を実施するためには、0とみなせるタップ係
数の閾値が最も大きいタップ係数の3%である必要はな
い。
FIRフィルタにおけるタップ係数の中で0とみなせる
タップ係数を、直接音生成部のFIRフィルタにおける
タップ係数の中で最も大きいタップ係数の3%以下とし
た。本発明を実施するためには、0とみなせるタップ係
数の閾値が最も大きいタップ係数の3%である必要はな
い。
【0069】上述した実施の形態では、反射音生成部の
FIRフィルタにおけるタップ係数の中で0とみなせる
タップ係数を、反射音生成部のFIRフィルタにおける
タップ係数の中で最も大きいタップ係数の3%以下とし
た。本発明を実施するためには、0とみなせるタップ係
数の閾値が最も大きいタップ係数の3%である必要はな
い。
FIRフィルタにおけるタップ係数の中で0とみなせる
タップ係数を、反射音生成部のFIRフィルタにおける
タップ係数の中で最も大きいタップ係数の3%以下とし
た。本発明を実施するためには、0とみなせるタップ係
数の閾値が最も大きいタップ係数の3%である必要はな
い。
【0070】さらに、反射音sr1、sr2、sr3、・・・
のそれぞれを生成する、FIRフィルタの部分における
タップ係数は同一である必要はない。
のそれぞれを生成する、FIRフィルタの部分における
タップ係数は同一である必要はない。
【0071】上述した実施の形態では、反射音sr1、s
r2、sr3、・・・のそれぞれを生成する、FIRフィル
タの部分におけるタップ係数は、反射音sr1、sr2、s
r3、・・・のそれぞれの中で最も大きいタップ係数の3
%以下とした。反射音sr1、sr2、sr3、・・・のそれ
ぞれによって、0とみなせるタップ係数の閾値が変化し
てもよい。
r2、sr3、・・・のそれぞれを生成する、FIRフィル
タの部分におけるタップ係数は、反射音sr1、sr2、s
r3、・・・のそれぞれの中で最も大きいタップ係数の3
%以下とした。反射音sr1、sr2、sr3、・・・のそれ
ぞれによって、0とみなせるタップ係数の閾値が変化し
てもよい。
【0072】本発明の信号処理装置から出力される出力
信号に期待される効果が得られる範囲であれば、タップ
係数の閾値を、直接音生成部のFIRフィルタおよび/
または反射音生成部のFIRフィルタに対して独立して
設定できる。
信号に期待される効果が得られる範囲であれば、タップ
係数の閾値を、直接音生成部のFIRフィルタおよび/
または反射音生成部のFIRフィルタに対して独立して
設定できる。
【0073】本発明の信号処理装置から出力される出力
信号に期待される効果が得られる範囲であれば、タップ
係数の閾値を、直接音生成部のFIRフィルタおよび/
または反射音生成部のFIRフィルタのタップ係数に対
して独立して設定できる。
信号に期待される効果が得られる範囲であれば、タップ
係数の閾値を、直接音生成部のFIRフィルタおよび/
または反射音生成部のFIRフィルタのタップ係数に対
して独立して設定できる。
【0074】
【発明の効果】本発明の音生成装置は、直接音sdを生
成する直接音生成部と、直接音sdを遅延し、遅延され
た直接音sdを定数倍することにより、反射音sr1、s
r2、sr3を生成する反射音生成部とを備えている。
成する直接音生成部と、直接音sdを遅延し、遅延され
た直接音sdを定数倍することにより、反射音sr1、s
r2、sr3を生成する反射音生成部とを備えている。
【0075】このため、反射音を生成するための反射音
生成部を図11に示す反射音生成部に比べて小さくする
ことができる。
生成部を図11に示す反射音生成部に比べて小さくする
ことができる。
【図1】耳2を有する聴者1が、音源、たとえばスピー
カ3から出力される音を聞いていることを示す図であ
る。
カ3から出力される音を聞いていることを示す図であ
る。
【図2】音sad、sar1、sar2、sar3のインパルス信
号の一例を示す図である。
号の一例を示す図である。
【図3】音場生成装置100を示す図である。
【図4】直接音生成部11の一構成例を示す図である。
【図5】反射音生成部12の一構成例を示す図である。
【図6】耳2aおよび2bを有する聴者1が、音源、た
とえばスピーカ3aおよび3bから出力される音を聞い
ていることを示す図である。
とえばスピーカ3aおよび3bから出力される音を聞い
ていることを示す図である。
【図7】音場生成装置200を示す図である。
【図8】音場生成装置200において、yaを生成する
回路201を示す図である。
回路201を示す図である。
【図9】音源の数が3つである場合における音場生成装
置300の一例を示す。
置300の一例を示す。
【図10】音場生成装置400を示す図である。
【図11】ある音場生成装置を示す図である。
【図12】ある実施形態における音場生成装置の製造方
法を示す図である。
法を示す図である。
1 聴者 2 耳 3 スピーカ 11 直接音生成部 12 反射音生成部 100 音場生成装置 sd 直接音 sr1、sr2、sr3 反射音
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 崇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 宮阪 修二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤田 剛史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川村 明久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 阿部 一任 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西尾 孝祐 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D062 AA72 AA73 AA74
Claims (12)
- 【請求項1】 直接音を生成する直接音生成部と、該直
接音を遅延し、該遅延された直接音を定数倍することに
より、反射音を生成する反射音生成部とを備えた音生成
装置。 - 【請求項2】 前記直接音生成部が、FIRフィルタで
ある請求項1に記載の信号処理装置。 - 【請求項3】 前記反射音生成部が、FIRフィルタで
ある請求項1または2に記載の信号処理装置。 - 【請求項4】 前記反射音生成部の伝達関数が、ある空
間内で音源から出力される元音と観測地点で観測される
観測音との伝達関数と、前記直接音生成部の伝達関数と
の比である請求項1に記載の信号処理装置。 - 【請求項5】 前記直接音生成部の前記伝達関数が、無
響室で前記音源から出力される前記元音と前記観測地点
で観測される観測音との伝達関数である請求項4に記載
の信号処理装置。 - 【請求項6】 前記反射音生成部のタップ係数が、前記
ある空間内で音源から観測地点までのインパルス応答を
反射音成分ごとに、複数のグループに分割し、前記グル
ープ内のタップ係数の絶対値の最大値のタップ係数を前
記直接音成分のタップ係数の絶対値が最大となるタップ
係数で除することによって決定される請求項3に記載の
信号処理装置。 - 【請求項7】 発生された音源を所定の位置で録音する
工程と、 該録音された音をアナログ/デジタル変換する工程と、 該アナログ/デジタル変換された音のインパルス応答h
を計算する工程と、 該計算されたインパルス応答hから、直接音成分hiを
抽出する工程と、 該インパルス応答hおよび該直接音成分hiに基づい
て、反射音成分hrを計算する工程と、 該直接音成分hiに基づいてFIRフィルタを生成する
工程と、 反射音成分hrに基づいてFIRフィルタを生成する工
程であって、該反射音成分のインパルスの高さが所定の
値以上である場合、該インパルスに対応する積和演算子
を有するようにFIRフィルタを生成する工程とを包含
する、信号処理装置の製造方法。 - 【請求項8】 発生された音源を所定の位置で録音する
工程と、 該録音された音をアナログ/デジタル変換する工程と、 該アナログ/デジタル変換された音のインパルス応答h
を計算する工程と、 該計算されたインパルス応答hから、直接音成分hiを
抽出する工程と、 該インパルス応答hおよび該直接音成分hiに基づい
て、反射音成分hrを計算する工程と、 該直接音成分hiに基づいてFIRフィルタを生成する
工程と、 反射音成分hrに基づいてFIRフィルタを生成する工
程であって、該反射音成分のインパルスの高さが0以外
である場合、該インパルスに対応する積和演算子を有す
るようにFIRフィルタを生成する工程とを包含する、
信号処理装置の製造方法。 - 【請求項9】 FIRフィルタである直接音生成部と、 複数のデータを保存する複数の保存部を有するメモリ、 直接音生成部が生成したデータを乗算する複数の乗算
器、 該複数の乗算器が乗算した値を保存する複数の保存部を
有するメモリ、および該複数の保存部のうちの1つの保
存部から読み出されたデータと該直接音生成部が生成し
たデータとを加算し、該加算されたデータを該少なくと
も1つの保存部に出力する加算器を有する反射音生成部
を備えた音生成装置。 - 【請求項10】 前記生成部における前記保有データの
読み出し位置は、前記直接音成分に対する前記反射音成
分の遅延時間に基づき、前記複数の保存部から前記1つ
の保存部を選択する請求項9に記載の信号処理装置。 - 【請求項11】 前記反射音生成部の伝達関数が、ある
空間内で音源から出力される元音と観測地点で観測され
る観測音との伝達関数と、前記直接音生成部の伝達関数
との比である請求項9に記載の信号処理装置。 - 【請求項12】 前記直接音生成部が生成したデータに
乗ずる、前記複数の乗算器の全係数が0より大きい請求
項9に記載の信号処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11110187A JP2000308199A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 信号処理装置および信号処理装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11110187A JP2000308199A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 信号処理装置および信号処理装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000308199A true JP2000308199A (ja) | 2000-11-02 |
Family
ID=14529262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11110187A Withdrawn JP2000308199A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 信号処理装置および信号処理装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000308199A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010095620A1 (ja) * | 2009-02-17 | 2010-08-26 | 学校法人日本大学 | 音場創生装置 |
JP2010541510A (ja) * | 2007-10-09 | 2010-12-24 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | バイノーラル音声信号を生成するための方法と装置 |
-
1999
- 1999-04-16 JP JP11110187A patent/JP2000308199A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010541510A (ja) * | 2007-10-09 | 2010-12-24 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | バイノーラル音声信号を生成するための方法と装置 |
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WO2010095620A1 (ja) * | 2009-02-17 | 2010-08-26 | 学校法人日本大学 | 音場創生装置 |
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