JP2000307468A - 符号分割多重通信におけるノイズ除去装置とノイズ除去方法 - Google Patents

符号分割多重通信におけるノイズ除去装置とノイズ除去方法

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JP2000307468A
JP2000307468A JP11040999A JP11040999A JP2000307468A JP 2000307468 A JP2000307468 A JP 2000307468A JP 11040999 A JP11040999 A JP 11040999A JP 11040999 A JP11040999 A JP 11040999A JP 2000307468 A JP2000307468 A JP 2000307468A
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spread spectrum
band
spectrum signal
filter
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Minoru Kamei
實 亀井
Toshiyuki Horikoshi
俊之 堀越
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KANSAI CELLULAR DENWA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 妨害波無線信号がスペクトラム拡散信号(S
S)の通信帯域(W)において存在していても、妨害波
無線信号による影響がなく、通信が途絶えることのない
符号分割多重通信におけるノイズ除去装置とノイズ除去
方法を提供する。 【解決手段】 受信部(2)は、スペクトラム拡散信号
(SS)の通信帯域(W)を所定の帯域幅毎に分割し、
各帯域幅毎の受信レベルを出力し、妨害波判定部(6)
は、この各帯域毎の受信レベルを比較し、妨害波キャリ
ア周波数を検出する。フィルタ部(3)は、スペクトラ
ム拡散信号(SS)の通信帯域(W)の20%を限度と
して、スペクトラム拡散信号(SS)から妨害波キャリ
ア周波数を含む帯域の信号を除去するので、スペクトラ
ム拡散信号(SS)を支障なく復調でき、妨害波無線信
号による影響がなく、符号分割多重通信を行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散変調されたス
ペクトラム拡散信号に含まれる妨害波無線信号を除去す
る符号分割多重通信におけるノイズ除去装置とノイズ除
去方法に関し、特に、携帯電話機などの移動体通信機に
好適な符号分割多重通信におけるノイズ除去装置とノイ
ズ除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】符号分割多重(CDMA)方式は、狭帯
域の原信号に対しPN符号を掛け合わせ広帯域に拡散す
るスペクトラム拡散信号とし、受信側において、このス
ペクトラム拡散信号に同じPN符号を掛け合わせ(逆拡
散)て、狭帯域の原信号に復調するものである。
【0003】従って、このPN符号を端末機毎に異なら
せることによって、一つの周波数帯域において複数の端
末機を共有することができ、また、拡散したPN符号を
備えない受信端末機においてスペクトラム拡散信号は、
単なる雑音としてしか受信できず、盗聴を防ぐことがで
きる。
【0004】更に、スペクトラム拡散信号の通信帯域に
ノイズが含まれていても、逆拡散する際には、PN符号
が掛け合わされることによってそのノイズが広帯域に拡
散されノイズレベルが低下するので、ノイズの影響も減
少させることができる。
【0005】このようなことから、近年、携帯電話機等
を端末機とするデジタル通信網を用いた移動体通信シス
テムにおいては、周波数単位で複数の端末機を接続可能
とし、秘話性にすぐれ、通信品質を向上させるものとし
て、符号分割多重(CDMA)方式が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように符号分割多重(CDMA)方式は、復調の際に、
ノイズが広帯域に拡散されるのでノイズの影響が減少す
るものであるが、図5(a)にしめすように、スペクト
ラム拡散信号(SS)に比較して、違法無線等によるあ
る程度大きいレベルの妨害波無線信号(N)がその通信
帯域(W)内に存在すると、逆拡散してもその影響が残
るものであった。
【0007】すなわち、図5(b)にしめすように、逆
拡散した妨害波無線信号(N´)の平均ノイズレベルが
原信号(S)に対して無視できないほど上昇するもので
あった。従って、妨害波無線信号が発生すると、移動体
通信機による通信では、通話品質が劣化したり、通信が
途絶えるという問題が生じていた。
【0008】本発明は、これらの課題に鑑み、妨害波無
線信号がスペクトラム拡散信号の通信帯域において存在
していても、妨害波無線信号による影響がなく、通信が
途絶えることのない符号分割多重通信におけるノイズ除
去装置とノイズ除去方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る符号分割
多重通信におけるノイズ除去装置は、スペクトラム拡散
信号を受信し、スペクトラム拡散信号の通信帯域におい
て所定の帯域幅毎にスキャンニングを行い帯域幅毎の受
信レベルを出力する受信部と、帯域幅毎の受信レベルを
比較し、スペクトラム拡散信号の通信帯域内の妨害波キ
ャリア周波数を検出する妨害波判定部と、スペクトラム
拡散信号から妨害波キャリア周波数を含む帯域の信号を
除去するフィルタ部とを備え、フィルタ部で除去する帯
域幅が、スペクトラム拡散信号の通信帯域の20%以下
であることを特徴とする。
【0010】スペクトラム拡散信号の受信に影響を与え
る妨害波無線信号の受信レベルは、広帯域に拡散された
スペクトラム拡散信号の受信レベルより大きいので、妨
害波判定部は、スペクトラム拡散信号の通信帯域内にお
いて、所定の帯域幅毎の受信レベルを比較することによ
って、妨害波キャリア周波数とする。
【0011】フィルタ部は、スペクトラム拡散信号から
妨害波キャリア周波数を含む帯域の信号を除去するの
で、妨害波無線信号が取り除かれ、スペクトラム拡散信
号の受信に影響しない。
【0012】スペクトラム拡散信号は、その通信帯域の
20%までであれば、その一部が取り除かれても、同期
捕捉、逆拡散が可能であり、音声の通話に支障が生じな
い。
【0013】請求項2に係る符号分割多重通信における
ノイズ除去装置は、複数のフィルタ部が直列に接続さ
れ、同一の妨害波キャリア周波数を含む帯域の信号を、
複数のフィルタ部により繰り返し除去することを特徴と
する。
【0014】複数のフィルタによって、スペクトラム拡
散信号の通信帯域から、同一の妨害波キャリア周波数を
含む帯域の信号を繰り返して除去するので、スペクトラ
ム拡散信号の受信レベルに比較して、極めて大きい受信
レベルの妨害波無線信号が存在していても、取り除くこ
とができる。
【0015】請求項3に係る符号分割多重通信における
ノイズ除去装置は、複数のフィルタ部が直列に接続さ
れ、複数の妨害波キャリア周波数を含む帯域の信号を、
異なるフィルタ部によりそれぞれ除去し、複数のフィル
タ部で除去する帯域幅の合計が、スペクトラム拡散信号
の通信帯域の20%以下であることを特徴とする。
【0016】複数のフィルタによって、複数の妨害波キ
ャリア周波数を含む帯域の信号を除去するので、スペク
トラム拡散信号の通信帯域に複数の妨害波無線信号が存
在していても、取り除くことができる。
【0017】請求項4に係る符号分割多重通信のノイズ
除去方法は、スペクトラム拡散信号を受信し、スペクト
ラム拡散信号の通信帯域において所定の帯域幅毎にスキ
ャンニングを行い帯域幅毎の受信レベルを検出し、帯域
幅毎の受信レベルを比較して、スペクトラム拡散信号の
通信帯域内の妨害波キャリア周波数を検出し、スペクト
ラム拡散信号の通信帯域に対し20%の帯域幅を限度と
して、スペクトラム拡散信号から妨害波キャリア周波数
を含む帯域の信号を除去することを特徴とする。
【0018】スペクトラム拡散信号の受信に影響を与え
る妨害波無線信号の受信レベルは、広帯域に拡散された
スペクトラム拡散信号の受信レベルより大きいので、ス
ペクトラム拡散信号の通信帯域内において、所定の帯域
幅毎の受信レベルを比較することによって、妨害波キャ
リア周波数が検出できる。
【0019】この妨害波キャリア周波数を含む帯域の信
号をスペクトラム拡散信号から除去することによって、
妨害波無線信号が取り除かれる。スペクトラム拡散信号
は、その通信帯域の20%までであれば、その一部が取
り除かれても、同期捕捉、逆拡散が可能であり、音声の
通話に支障が生じない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る符号分割多重
通信におけるノイズ除去装置及び符号分割多重通信のノ
イズ除去方法を、CDMA方式を用いて通話を行う携帯
電話機に適用した一実施の形態で説明する。図1は、ノ
イズ除去装置1を示すブロック図、図2は、受信部2の
内部構成を示すブロック図、図3は、フィルタ部3の内
部構成を示すブロック図、図4は、図1の(イ)乃至
(ホ)の各部における受信信号のスペクトラム波形図で
ある。
【0021】図1に示すように、本実施の形態に係るノ
イズ除去装置1は、携帯電話機の図示しないアンテナ入
力部と、アンテナ入力部から入力されるスペクトラム拡
散信号を同期捕捉し逆拡散する図示しない復調部との間
に設けらている。
【0022】ノイズ除去装置1の入力側と出力側に接続
されたエマジェンシースイッチ4、5は、ノイズ除去装
置1が故障し、若しくは電源が遮断された際に、アンテ
ナ入力部と復調部を直結し、スペクトラム拡散信号をノ
イズ除去装置1を経由させずに復調部へ出力するもので
ある。このため、エマジェンシースイッチ4、5には、
電源遮断時にアンテナ入力部と復調部が直結するように
切り換えられる同軸スイッチが用いられている。
【0023】同図に示すように、ノイズ除去装置1は、
入力側エマジェンシースイッチ4から受信されるスペク
トラム拡散信号を含む受信信号から、妨害波信号が存在
する妨害波キャリア周波数を検出する一対の受信部
、2及び妨害波判定部6と、妨害波キャリア周波
数の帯域の信号を受信信号から除去する4つのフィルタ
部3、3、3、3と、これらの回路の動作を制
御するコントローラ部7とをその主要構成としている。
【0024】4つのフィルタ部3、3、3、3
(第1フィルタ部3、第2フィルタ部3、第3フィ
ルタ部3、第4フィルタ部3)は、全て同一の構成
であり、受信信号から妨害波無線信号を取り除くため、
受信信号が通過するエマジェンシースイッチ4、5のノ
イズ除去装置側切換端子4a、5a間に、4段直列に接
続されている。各フィルタ部3、3、3、3
は、それぞれコントローラ部7に接続し、後述するよ
うに、コントローラ部7からの制御によって信号を除去
する帯域が決定される。4つのフィルタ部3、3
、3を個々に動作させることによって、受信信号
に、複数の妨害波無線信号若しくは一つのフィルターで
は除去できない受信レベルの妨害波無線信号が存在して
も、受信信号から取り除くことができる。
【0025】第4フィルタ部3の出力側は、エマジェ
ンシースイッチ5の切換端子5aの他に、モニター出力
端子8と、同一の構成からなる一対の第1受信部2
第2受信部2に接続している。受信部2、2も、
コントローラ部7に接続し、コントローラ部7からの制
御によって、受信信号に含まれるスペクトラム拡散信号
の通信帯域において、所定の帯域幅毎にその受信レベル
を、後段に接続された妨害波判定部6へ出力する。同一
構成の受信部2、2をフィルタ部3の出力側と妨害
波判定部6間に並列に接続することによって、互いに独
立して動作させることができるので、より高速にスペク
トラム拡散信号の通信帯域(W)をスキャンニングさせ
ることができる。
【0026】妨害波判定部6は、コントローラ部7の一
部に構成され、受信部2、2から出力される帯域幅
毎の受信レベルを比較する。各帯域幅において、スペク
トラム拡散信号の受信に影響を与える妨害波無線信号の
受信レベルは、広帯域に拡散されたスペクトラム拡散信
号の受信レベルより大きいので、妨害波判定部6では、
スペクトラム拡散信号の受信レベルより大きい受信レベ
ルが入力されたときにその帯域幅の周波数を、妨害波キ
ャリア周波数とし、コントローラ部7へ出力する。
【0027】コントローラ部7は、この検出された妨害
波キャリア周波数と一致するように、各フィルタ部
、3、3、3の阻止周波数を周波数制御し、
これによって、受信信号からスペクトラム拡散信号に重
畳する妨害波無線信号が取り除かれ、出力側エマジェン
シースイッチ5を介して復調部へ出力される。
【0028】尚、フィルタ部3、3、3、3
取り除かれた受信信号の状態は、モニター出力端子8を
介して監視することができる。
【0029】以下、このように構成されたノイズ除去装
置1の各部の詳細の構成と動作を、ノイズ除去装置1に
妨害波無線信号N1、N2、N3を含む受信信号が入力
された場合で説明する。
【0030】CDMA方式を用いた携帯電話の通話方式
においては、複数のバンドが割り当てられ、各バンドに
更に2乃至3チャンネルが、スペクトラム拡散信号の通
信帯域として割り当てられている。図4(a)は、この
うちの1チャンネルで受信した受信信号を示すもので、
この受信信号には、例えば、890MHzを中心周波数
として1.3MHzの通信帯域(W)に拡散変調された
スペクトラム拡散信号と、スペクトラム拡散信号の通信
帯域(W)内である889.5MHz、890.2MH
z、890.6MHzに、妨害波無線信号N1、N2、
N3が含まれているものとする。妨害波無線信号N1、
N2、N3の受信レベルは、スペクトラム拡散信号の−
90dBm程度の受信レベルに比較して大きく、この受
信信号では、同期捕捉ができなかったり、逆拡散した復
調信号に大きいレベルのノイズが重畳し、音声通話の障
害となる。
【0031】この受信信号は、初期状態で動作しないフ
ィルタ部3、3、3、3を通過し、第1受信部
と第2受信部2へ入力される。第1受信部2
第2受信部2は、同一の構成であるので、その一方の
詳細を図2で説明し、他方は省略する。
【0032】第4フィルタ部3から入力された図4
(a)の受信信号は、ミキサ10に入力され周波数変換
される。ミキサ10の他方の入力側には、648MHz
から652MHzまでの周波数を通過させるバンドパス
フィルタ11が接続され、更にその入力側には、電圧制
御発振器と位相同期ループ回路を組み合わせたシンセサ
イザ12が接続されている。
【0033】シンセサイザ12は、コントローラ部7か
らの制御により、200KHzステップで648MHz
から652MHzの発振信号を順次バンドパスフィルタ
11を介してミキサ10へ出力するように設定されてい
る。
【0034】従って、ミキサ10の出力側には、受信信
号にこの発振信号の周波数を加えた周波数変換信号と差
し引いた周波数変換信号が出力されるが、ミキサ10の
出力側に増幅回路13を介して接続されたバンドパスフ
ィルタ14は、240.05MHz±100KHzの帯
域を通過させるので、ミキシングされたアッパーバンド
はこのフィルタ14により除去され、受信信号の周波数
から発振信号の周波数を差し引いた周波数がこの帯域内
となるような受信信号の一部のみがバンドパスフィルタ
14を通過する周波数変換信号となる。
【0035】すなわち、発振信号は、上述のように、6
48MHzから652MHzまで200KHzのステッ
プで周波数が変化するので、中心周波数が888.05
MHzから892,05MHzまでの間で、帯域幅が2
00KHz毎に分割された受信信号の一部が周波数変換
信号として、バンドパスフィルタ14から出力される。
【0036】この周波数変換信号は、バンドパスフィル
タ14の出力側に接続されたミキサ15へ入力される。
ミキサ15の他方の入力側は、233MHzから234
MHzの周波数を通過させるバンドパスフィルタ16が
接続され、更にその入力側には、電圧制御発振器と位相
同期ループ回路を組み合わせたシンセサイザ17が接続
されている。シンセサイザ17は、コントローラ部7か
らの制御により、12.5KHzステップで229MH
zから230MHzの間の発振信号をバンドパスフィル
タ16を介してミキサ15へ出力するものであるが、妨
害波判定部6で妨害波無線信号を検出しない間(以下、
この間を一次検出モードという)は、229.25MH
zの発振信号を固定して出力するものとなっている。
【0037】従って、一次検出モードにおいては、ミキ
サ15から、帯域幅が200KHzで、中心周波数が4
69.3MHzと10.8MHzの中間周波信号が出力
される。
【0038】ミキサ15の出力側には、IFフィルタ切
換スイッチ18が接続されている。IFフィルタ切換ス
イッチ18は、コントローラ部7の制御によって、ミキ
サ15の出力側を、一次IFフィルタ19と二次IFフ
ィルタ20のいずれかへ選択的に切り換えるもので、一
次検出モードにおいては、一次IFフィルタ19側と接
続するように切り換えられている。
【0039】一次IFフィルタ19は、10.8MHz
±100KHzの帯域を通過させるバンドパスフィルタ
であり、従って、上記2種類の中間波信号の内、この帯
域にある中間周波信号が一次IFフィルタ19から出力
される。
【0040】一次IFフィルタ19から出力された中間
波信号は、その後段に接続された中間波増幅回路21で
増幅された後、コントローラ部7の一部として備えられ
た妨害波判定部6へ出力される。
【0041】前述のように、妨害波判定部6に入力され
る中間波信号は、中心周波数が888.05MHzから
892.05MHzまでの間で、帯域幅が200KHz
毎に分割された受信信号の一部が周波数変換されたもの
であるので、順次入力される中間波信号のレベルは、図
4(a)に示すスペクトラム拡散信号を含む受信信号
を、200KHzの帯域幅毎にスキャンニングした帯域
幅毎の受信レベルを表している。
【0042】従って、妨害波判定部6では、順次入力さ
れる中間波信号の入力レベルを比較することによって、
スペクトラム拡散信号による入力レベルより大きい中間
波信号の入力レベルを検出したときに、妨害波無線信号
が重畳していると認識する。そして、その妨害波無線信
号が含まれている帯域の中心周波数は、そのときにコン
トローラ部7からの制御によってシンセサイザ12から
発振した発振信号の周波数より求めることができる。
【0043】例えば、コントローラ部7からシンセサイ
ザ12へ649.4MHzの発振信号を出力するように
制御すると、889.35MHzから889.55MH
zまでの帯域の受信信号が中間波信号として妨害波判定
部6へ入力されこととなり、その入力レベルは、88
9.5MHzを妨害波キャリア周波数とする妨害波無線
信号N1が、この帯域幅内に含まれため、スペクトラム
拡散信号のみによって生じるその前後の中間波信号の入
力レベルより大きくなる。これより、妨害波判定部6
は、889.35MHzから889.55MHzまでの
周波数帯域に妨害波無線信号N1が存在していることが
検出できる(以下、一次検出という)。
【0044】コントローラ部6は、この妨害波無線信号
の一次検出情報を受けて、更に上記帯域幅内で厳密にそ
の妨害波キャリア周波数を求めるため、二次検出モード
に移行する。
【0045】この二次検出モードにおいて、コントロー
ラ部6は、シンセサイザ12に対しそのときに出力され
ている発振信号の発振周波数(この場合、649.4M
Hz)を固定するとともに、シンセサイザ17に対し1
2.5KHzステップで229MHzから230MHz
の間の発振信号を順次出力させ、IFフィルタ切換スイ
ッチ18を、二次IFフィルタ20側へ接続するように
制御する。
【0046】この制御によって、ミキサ15の一方に、
889.35MHzから889.55MHzまでの周波
数帯域から得た周波数変換信号(240.05MHz±
100KHz)が固定して入力され、他方のバンドパス
フィルタ16から12.5KHzのステップで229M
Hzから230MHzまで変化する発振信号が入力され
る。
【0047】二次IFフィルタ20は、10.8MHz
±12.5KHzの帯域を通過させるバンドパスフィル
タであり、従って、ミキサ15で生成されるアッパーバ
ンドが除かれ、二次IFフィルタ20からは、一次検出
によって妨害波キャリア周波数が存在する帯域幅(88
9.35MHzから889.55MHz)の受信信号か
ら12.5KHz毎の帯域幅で分割した一部が、二次中
間周波信号として出力される。この二次中間周波信号
は、中間波増幅回路21で増幅された後、妨害波判定部
6へ出力される。
【0048】妨害波判定部6は、妨害波無線信号の一次
検出と同様に、この用にして順次入力される二次中間周
波信号の入力レベルを比較して、妨害波無線信号(N
1)の妨害波キャリア周波数(889.5MHz)を検
出する。
【0049】妨害波キャリア周波数を検出すると、コン
トローラ部7は、一次検出モードに移行するとともに、
その妨害波キャリア周波数をもとに生成したフィルタ制
御情報をコントローラ部7で指定するフィルタ部3へ出
力する。本実施の形態では、最初に受信信号から妨害波
無線信号N1を検出したものとして、フィルタ制御情報
は第1フィルタ部3へ出力される。また、受信部2
は、一次検出モードに移行することにともない、一次検
出モードで停止した受信信号の帯域より再びスキャンニ
ングを開始する。
【0050】図3に示すように、コントローラ部7より
出力されるフィルタ制御情報は、第1フィルタ部3
シンセサイザ30に入力される。以下、フィルタ部3の
詳細構成を第1フィルタ部3で説明するが、他のフィ
ルタ部3、3、3も同一の構成であるので、その
説明は省略する。
【0051】シンセサイザ30は、735MHzから7
53MHzまでの帯域において12.5KHzステップ
で任意の周波数の発振信号を発振可能であり、コントロ
ーラ部7から出力されるフィルタ制御情報によって指定
された周波数の発振信号を出力する。
【0052】本実施の形態では、第1フィルタ部3
よって、受信信号から妨害波無線信号(N1)の妨害波
キャリア周波数(889.5MHz)の信号を除去する
為に、シンセサイザ30から739.5MHzの周波数
の発振信号を出力するように、フィルタ制御情報で制御
する。
【0053】シンセサイザ30の出力側には、入力側バ
ッファアンプ31と出力側バッファアンプ32が接続さ
れている。入力側バッファアンプ31と出力側バッファ
アンプ32の各出力側には、シンセサイザ30で生成さ
れる735MHzから753MHzまでの発振信号を通
過させるバンドパスフィルタ33、34が接続されてい
る。
【0054】バンドパスフィルタ33の出力側は、入力
側ミキサ35の一方の入力側に接続し、バンドパスフィ
ルタ34の出力側は、出力側ミキサ36の一方の入力側
にそれぞれ接続している。従って、シンセサイザ30か
ら出力された739.5MHzの発振信号は、バッファ
アンプ31、バッファアンプ32で増幅され、入力側ミ
キサ35と出力側ミキサ36へ出力される。
【0055】入力側ミキサ35の他方の入力側には、そ
の前段に接続されたプリアンプ37を介して図1の
(イ)の受信信号、すなわち、図4(a)に示す受信信
号が入力される。この受信信号は、890MHzを中心
周波数とするスペクトラム拡散信号と889.5MHz
の妨害波無線信号N1を含むものであり、739.5M
Hzの発振信号とミキシングされて、入力側ミキサ35
から出力される。入力側ミキサ35の出力側には、増幅
回路38を介して200MHz以下の信号を通過させる
ローパスフィルタ39が接続されているので、ローパス
フィルタ39でミキシングした際に出力されるアッパー
バンドが除去される。従って、ローパスフィルタ39か
らは、受信信号から発振信号の周波数が差し引かれた周
波数変換受信信号のみが出力される。ここでは、発振信
号の周波数が739.5MHzであるので、周波数変換
受信信号には、150.5MHzを中心周波数とするス
ペクトラム拡散信号と150.0MHzの妨害波無線信
号N1を含むものとなる。
【0056】ローパスフィルタ39の出力は、阻止周波
数が150MHzであるリジェクションフィルタ40が
接続されているので、リジェクションフィルタ40を通
過する周波数変換受信信号からは、150.0MHzの
妨害波無線信号N1が除去される。
【0057】このように、フィルタ部3では、フィルタ
部3に備えられたリジェクションフィルタ40の阻止周
波数が、周波数変換された妨害波無線信号Nの中心周波
数に一致するように、シンセサイザ30から出力される
発振信号の周波数を制御するものである。
【0058】リジェクションフィルタ40の出力側は、
一方の入力側に発振信号が入力される出力側ミキサ35
の他方の入力側に接続している。この出力側ミキサ35
は、リジェクションフィルタ40の阻止周波数に一致さ
せるために変換した周波数変換受信信号を、再び同じ発
振信号の周波数とミキシングし、もとの周波数の受信信
号とするものである。
【0059】出力側ミキサ35の出力側には、887M
Hzから925MHzの帯域の信号を通過させるバンド
パスフィルタ41が接続され、このフィルタ41でミキ
シングした際に出力される1.5GHz帯の信号が除か
れ、妨害波無線信号Nが除かれ、もとの周波数に変換さ
れた受信信号のみが出力される。
【0060】バンドパスフィルタ41の出力は、フィル
タ部3の出力であり、その後段に更に別のフィルタ部3
が接続される場合にはそのプリアンプ37に、フィルタ
部3が接続されない場合には、出力側エマジェンシース
イッチ5の切換端子5aに接続する。
【0061】本実施の形態では、後段に第2フィルタ部
が接続するので、第1フィルタ部3からは、妨害
波無線信号N1が除かれた図4(b)に示す受信信号が
第2フィルタ部3へ出力される。
【0062】上述のように、第1フィルタ部3におい
て妨害波無線信号N1を取り除いている間にも、第1受
信部2と第2受信部2は、独立して新たな妨害波無
線信号を検出するため、受信信号を200KHzの帯域
幅に分けてスキャンニングしている。
【0063】従って、受信信号になお他の妨害波無線信
号Nが含まれている場合には、第1受信部2若しくは
第2受信部2と妨害波判定部6によって、その妨害波
キャリア周波数を検出でき、残る他のフィルタ部3を用
いて、個々にその妨害波無線信号を取り除くことができ
る。
【0064】本実施の形態では、妨害波判定部6で、図
4(b)に示す受信信号に含まれる妨害波無線信号N2
を検出したものとして、第2フィルタ部3と第3フィ
ルタ部3を用いて、受信信号から妨害波無線信号N2
の妨害波キャリア周波数890.2MHzの信号を除去
している。このように、第2フィルタ部3のみでは、
除去しきれない妨害波無線信号N2´(図4(c)参
照)を、更に、別の第3フィルタ部3を用いて取り除
けば、スペクトラム拡散信号のレベルに比較して極めて
大きいレベルの妨害波無線信号N2であっても、その復
調に影響を与えないレベルの妨害波無線信号N2´´と
することができる(図4(d)参照)。
【0065】また、第4フィルタ部3によって、受信
信号に更に含まれる妨害波無線信号N3を除去している
が、妨害波無線信号Nの除去動作を行わない間のフィル
タ部3では、そのリジェクションフィルタ40の阻止周
波数が、周波数変換されたスペクトラム拡散信号の通信
帯域(W)から外れるように、シンセサイザ30から発
振される発振信号の周波数をセットしておく。
【0066】図4(e)は、第4フィルタ部3から出
力された、すなわち、ノイズ除去装置1で妨害波無線信
号Nを除去した受信信号を示すものであるが、各フィル
タ部3により取り除いた信号の帯域幅の合計(w+w
+w)がスペクトラム拡散信号の通信帯域(W)の
20%以下であれば、受信側の復調部において、受信信
号に対する同期捕捉、逆拡散処理を支障なく行うことが
できる。従って、携帯電話機等による音声の通話に支障
は生じない。
【0067】上記実施の形態は、携帯電話機の一部にノ
イズ除去装置1を備えた例で説明したが、基地局側にノ
イズ除去装置1備えてもよく、また、携帯電話の以外の
他の移動通信システムにも利用できる。
【0068】また、上記実施の形態において、受信部2
は、フィルタ部3の後段に接続したものであるが、受信
信号が通過するライン上であれば、いずれの場所に接続
してもよく、フィルタ部3の前段に接続してもよい。
【0069】更に、ノイズ除去装置1は、受信機の高周
波段に備えたが、中間周波段あるいはベースバンド段に
備えてもよい。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように請求項1と請求項4
の発明によれば、妨害波無線信号の有無にかかわらず、
安定した通信を維持することができる。
【0071】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
に加えて、スペクトラム拡散信号の受信レベルに比較し
て、極めて大きい受信レベルの妨害波無線信号が存在し
ていても、除去することができる。
【0072】請求項3の発明によれば、請求項1または
2の発明に加えて、スペクトラム拡散信号の通信帯域に
複数の妨害波無線信号が存在していても、取り除くこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るノイズ除去装置1
のブロック図である。
【図2】受信部2の内部構成を示すブロック図である。
【図3】フィルタ部3の内部構成を示すブロック図であ
る。
【図4】(a)は、図1の(イ)の (b)は、図1の(ロ)の (c)は、図1の(ハ)の (d)は、図1の(ニ)の (e)は、図1の(ホ)の 各部における受信信号のスペクトラム波形図である。
【図5】(a)は、拡散変調したスペクトラム拡散信号
の、(b)は、(a)のスペクトラム拡散信号を逆拡散
した復調信号のスペクトラム波形図である。
【符号の説明】
1 ノイズ除去装置 2 受信部 3 フィルタ部 6 妨害波判定部 SS スペクトラム拡散信号 W スペクトラム拡散信号の通信帯域 w フィルタ部で除去する帯域幅(w)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペクトラム拡散信号(SS)を受信
    し、スペクトラム拡散信号(SS)の通信帯域(W)に
    おいて所定の帯域幅毎にスキャンニングを行い帯域幅毎
    の受信レベルを出力する受信部(2)と、 帯域幅毎の受信レベルを比較し、スペクトラム拡散信号
    (SS)の通信帯域(W)内の妨害波キャリア周波数を
    検出する妨害波判定部(6)と、 スペクトラム拡散信号(SS)から妨害波キャリア周波
    数を含む帯域の信号を除去するフィルタ部(3)とを備
    え、 フィルタ部(3)で除去する帯域幅(w)が、スペクト
    ラム拡散信号(SS)の通信帯域(W)の20%以下で
    あることを特徴とする符号分割多重通信におけるノイズ
    除去装置。
  2. 【請求項2】 複数のフィルタ部(3、3、3
    )が直列に接続され、同一の妨害波キャリア周波数
    を含む帯域の信号を、複数のフィルタ部(3 、3
    により繰り返し除去することを特徴とする請求項1記載
    の符号分割多重通信におけるノイズ除去装置。
  3. 【請求項3】 複数のフィルタ部(3、3、3
    )が直列に接続され、複数の妨害波キャリア周波数
    を含む帯域の信号を、異なるフィルタ部(3 、3
    、3)によりそれぞれ除去し、複数のフィルタ部
    (3、3、3、3)で除去する帯域幅(w)の
    合計(w1+w2+w3)が、スペクトラム拡散信号
    (SS)の通信帯域(W)の20%以下であることを特
    徴とする請求項1若しくは2に記載の符号分割多重通信
    におけるノイズ除去装置。
  4. 【請求項4】 スペクトラム拡散信号(SS)を受信
    し、スペクトラム拡散信号(SS)の通信帯域(W)に
    おいて所定の帯域幅毎にスキャンニングを行い帯域幅毎
    の受信レベルを検出し、 帯域幅毎の受信レベルを比較して、スペクトラム拡散信
    号(SS)の通信帯域(W)内の妨害波キャリア周波数
    を検出し、 スペクトラム拡散信号(SS)の通信帯域(W)に対し
    20%の帯域幅(w)を限度として、スペクトラム拡散
    信号(SS)から妨害波キャリア周波数を含む帯域の信
    号を除去することを特徴とする符号分割多重通信のノイ
    ズ除去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008042576A (ja) * 2006-08-07 2008-02-21 Pioneer Electronic Corp 妨害信号除去装置及び妨害信号除去方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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