JP2000307427A - Daコンバータおよび電圧発生器 - Google Patents

Daコンバータおよび電圧発生器

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JP2000307427A
JP2000307427A JP11111627A JP11162799A JP2000307427A JP 2000307427 A JP2000307427 A JP 2000307427A JP 11111627 A JP11111627 A JP 11111627A JP 11162799 A JP11162799 A JP 11162799A JP 2000307427 A JP2000307427 A JP 2000307427A
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pulse
spread
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voltage
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Toshiyuki Okayasu
俊幸 岡安
Masaru Doi
優 土井
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Advantest Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度で回路規模が小さいDAコンバータを
提供する。 【解決手段】 本発明によるDAコンバータ100が、
拡散パルス信号生成部62およびフィルタ部64を備え
る。ディジタル信号40が、拡散パルス信号生成部62
に入力される。拡散パルス信号生成部62は、ディジタ
ル信号40により特定される時間的パルス密度で、時系
列的に拡散された拡散パルス信号44を生成する。拡散
パルス信号44は、同一のパルス幅および振幅を有する
パルスにより構成される。フィルタ部64は、拡散パル
ス信号44を平滑化して、アナログ信号50を出力す
る。拡散パルス信号44は所定の周期において時系列的
に拡散されて存在するので、低周波のリップルが生じな
い。したがって、フィルタ部64は、高いカットオフ周
波数を有してもよく、高次フィルタ部のように複雑な回
路構成を有する必要がない。また、フィルタ部64のカ
ットオフ周波数を高く設定することにより、DAコンバ
ータ100のセットリング時間を短縮することが可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル信号を
アナログ信号に変換するDA(ディジタル−アナログ)
コンバータに関し、特に、分解能および直線性の優れた
DAコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来の電流加算型DAコンバー
タ10の構成を示す。DAコンバータ10は、基準電圧
源12、定電流源14a〜14h、スイッチ16a〜1
6h、入力端子18a〜18h、および電流−電圧変換
部22を備える。定電流源14aは、スイッチ16aに
電流Iを出力し、定電流源14bは、スイッチ16bに
電流2Iを出力し、同様に、定電流源14hは、スイッ
チ16hに電流2n-1Iを出力する。入力端子18a〜
18hには、nビット(B0〜Bn-1)のディジタルデー
タが入力される。
【0003】ディジタルデータの各ビットB0〜B
n-1は、対応するスイッチ16a〜16hの開閉を制御
する。ディジタルデータのビットが論理値”1”である
場合、対応するスイッチは閉じられる。逆に、ディジタ
ルデータのビットが論理値”0”である場合、対応する
スイッチは開かれる。そのため、論理値”1”を示すビ
ットに対応するスイッチから、電流が出力される。出力
された全ての電流を加算した加算電流20は、電流−電
圧変換部22において電圧(アナログ値)に変換され
る。
【0004】図2は、従来の1ビットDAコンバータ3
0の構成を示す。DAコンバータ30は、PWM信号生
成部32と高次フィルタ部34とを備える。PWM信号
生成部32は、入力されたディジタルデータを、パルス
幅変調(PWM)信号に変調する。
【0005】DAコンバータ30において、ディジタル
信号40が、PWM信号生成部32に入力される。PW
M信号生成部32は、ディジタル信号40をPWM信号
42に変調する。PWM信号42は、HIGHまたはL
OWの2値パルス列であり、所定の周期におけるパルス
の幅によってレベルを表現する。すなわち、広いパルス
幅は、大きいレベルを表現し、狭いパルス幅は、小さい
レベルを表現する。PWM信号42は、高次フィルタ部
34に入力され、所定の周波数成分を減衰される。高次
フィルタ部34は、PWM信号42におけるパルス幅に
基づいて、アナログ信号48を出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図1に示されたDAコ
ンバータ10において、定電流源14aが生成する電流
Iに対して、正確に2倍、4倍、・・・2n-1倍の電流
を生成する定電流源14b〜14hを作成することは、
非常に困難である。定電流源14a〜14hにおける出
力電流の誤差は、非直線性誤差となり、DAコンバータ
10の精度を悪化させる。そのため、レーザトリミング
等の調整を必要とするが、その結果、DAコンバータ1
0の製造コストが増加する。また、出力電流の誤差を調
整するためにトリミング抵抗などの素子および回路を用
いると、チップサイズが増大し、好ましくない。更に、
定電流源14a〜14hを構成するトランジスタサイズ
は、出力する電流量に比例する。したがって、特に、電
流2n-1Iを生成する定電流源14hは、電流Iを生成
する定電流源14aのトランジスタサイズよりも2n- 1
倍大きいサイズを必要とする。そのため、定電流源14
a〜14h全体の回路規模は、非常に大きくなり、DA
コンバータ10をシステムLSI等の内部に構成するの
は困難である。
【0007】図2に示されたDAコンバータ30におい
ては、PWM信号42が、出力信号および電源に低周波
のリップルを生じさせる。そのため、高精度のDA変換
を実現するためには、PWM信号42の高周波成分だけ
でなく、低周波成分をもフィルタ処理する必要がある。
そのため、高次フィルタ部34は、カットオフ周波数を
低く設定するように、複雑な構成を有しなければならな
い。
【0008】図3(a)は、図2に示されるPWM信号
生成部32より出力されるPWM信号42の一例を示
す。PWM信号42は、パルス幅によりアナログ値のレ
ベルを表現する。図示されるPWM信号42は、レベル
が次第に大きくなるパルス信号を示す。
【0009】図3(b)は、図2に示される高次フィル
タ部34が図3(a)に示されたPWM信号42を平滑
したアナログ信号48を示す。図示されるように、アナ
ログ信号48には、低周波のリップルが含まれている。
このリップルを小さくするために、図2に示されたDA
コンバータ30は、複雑な構成を有する高次フィルタ部
34を備えなければならない。多段に設けられた高次フ
ィルタ部34は、信号波形の歪みおよびノイズを生成
し、更には、長いセトリング時間を必要とする。
【0010】図1および2に示されたDAコンバータ1
0、30は、複雑な構成を有し、その上、高い精度およ
び直線性を有しているとはいえない。そこで、本発明
は、回路規模が小さく、精度、分解能および直線性に優
れたDAコンバータを提供することを解決すべき課題と
する。
【0011】そこで本発明は、上記課題を解決すること
のできるDAコンバータを提供することを一つの目的と
する。また、さらに本発明によるDAコンバータを利用
して、所望の電圧を可変に発生することができる電圧発
生器を提供することも一つの目的とする。この目的は特
許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせ
により達成される。また従属項は本発明の更なる有利な
具体例を規定する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の形態は、所定の周期でディジタル信
号をアナログ信号に変換するDAコンバータであって、
前記所定の周期において前記ディジタル信号により特定
される時間的パルス密度で、パルスが時系列的に拡散さ
れた拡散パルス信号を生成する拡散パルス信号生成部
と、前記拡散パルス信号を平滑化して、前記アナログ信
号を出力するフィルタ部とを備えることを特徴とするD
Aコンバータを提供する。パルスが時系列的に拡散され
た拡散パルス信号を用いてDA変換を行うことによっ
て、回路規模が小さく、精度、分解能および直線性に優
れたDAコンバータを提供することが可能となる。
【0013】第1の形態の一つの態様において、前記拡
散パルス信号生成部は、第1基準電圧を供給する第1基
準電圧源と、第2基準電圧を供給する第2基準電圧源
と、時系列的に、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧
のいずれか一方を出力して、前記拡散パルス信号を出力
するスイッチ部と、前記ディジタル信号に基づいて、前
記スイッチ部が前記第1基準電圧と前記第2基準電圧の
いずれを出力するかを指定するスイッチ制御信号を発生
するスイッチ制御信号発生部とを有してもよい。
【0014】第1の形態の別の態様において、拡散され
た複数の前記パルスの各々は、同一のパルス幅を有して
もよい。
【0015】第1の形態の更に別の態様において、前記
ディジタル信号は、前記所定の周期における前記拡散パ
ルス信号のパルス数を示す多ビット信号であってもよ
い。
【0016】第1の形態の更に別の態様において、前記
ディジタル信号は、前記所定の周期におけるデューティ
比により前記アナログ信号のレベルを特定する1ビット
信号であってもよく、そのとき、DAコンバータは、前
記所定の周期における前記デューティ比を、前記所定の
周期における前記拡散パルス信号に含ませるパルス数と
して出力するパルス数出力部とを更に備えてもよい。
【0017】第1の形態の更に別の態様において、前記
パルス数出力部は、前記デューティ比を、前記所定の周
期における前記拡散パルス信号に含ませる前記パルス数
に変換するパルス数変換部と、前記パルス数をカウント
し、カウントした前記パルス数を多ビットで表現するカ
ウンタを更に有してもよい。
【0018】第1の形態の更に別の態様において、DA
コンバータは、基準クロックを発生する基準クロック発
生部を更に備え、前記拡散パルス信号生成部は、前記基
準クロックに基づいて出力値を増加させるパルス生成用
カウンタと、前記所定の周期における前記拡散パルス信
号の前記パルス数を記憶するパルス設定レジスタと、前
記パルス生成用カウンタのビットの変化点を検出する複
数の変化点検出部とを有し、前記拡散パルス信号生成部
は、前記パルス設定レジスタのレジスタ値と、前記変化
点検出部の出力値とに基づいて、前記パルスを発生する
タイミングを定めることができる。
【0019】第1の形態の更に別の態様において、前記
パルス生成用カウンタは、M(Mは自然数)ビットのM
ビットカウンタであり、前記パルス設定レジスタは、M
ビットのMビットレジスタであり、前記拡散パルス信号
生成部は、前記パルス設定レジスタの(M−n+1)
(nは自然数)番目のビットに対応するレジスタ値と、
前記カウンタのn番目のビットに対応する前記変化点検
出部の出力値との論理積をとる複数のAND回路を更に
有し、前記拡散パルス信号生成部は、前記AND回路に
よる前記論理積に基づいて、前記パルスを発生するタイ
ミングを定めることができる。
【0020】また、本発明の第2の形態は、所定の電圧
を発生する電圧発生器であって、前記所定の電圧の値に
対応する電圧値設定信号を出力する電圧値設定部と、所
定の周期において、前記電圧値設定信号により特定され
る時間的パルス密度で、パルスが時系列的に拡散された
拡散パルス信号を生成する拡散パルス信号生成部と、前
記拡散パルス信号を平滑化して、前記所定の電圧を出力
するフィルタ部とを備えることを特徴とする電圧発生器
を提供する。この電圧発生器は、小規模な回路構成で、
所定の電圧を精度良く生成することができる。
【0021】第2の形態の一つの態様において、前記拡
散パルス信号生成部は、第1基準電圧を供給する第1基
準電圧源と、第2基準電圧を供給する第2基準電圧源
と、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧のいずれか一
方を出力して、前記拡散パルス信号を出力するスイッチ
部と、前記電圧値設定信号に基づいて、前記スイッチ部
が前記第1基準電圧と前記第2基準電圧のいずれを出力
するかを指定するスイッチ制御信号を発生するスイッチ
制御信号発生部とを有してもよい。
【0022】また、本発明の第3の形態は、被試験デバ
イスに信号を出力するドライバを用いて前記被試験デバ
イスを試験する半導体試験装置において用いられるIC
チップであって、前記被試験デバイスの入力特性に合わ
せて、前記被試験デバイスにパターン信号を供給するタ
イミングを調整するタイミング信号を発生するタイミン
グ発生器と、前記タイミング信号に基づいて、前記被試
験デバイスに供給する前記パターン信号の波形を生成し
て、波形整形パターン信号を出力する波形整形器と、前
記ドライバを介して前記被試験デバイスに供給された前
記波形整形パターン信号に基づいて前記被試験デバイス
から出力される出力信号と、前記波形整形パターン信号
に基づいて前記被試験デバイスから出力されるべき期待
値信号とを比較する論理比較器と、前記ドライバに基準
電圧を供給する電圧発生器とを備え、前記電圧発生器
が、前記基準電圧の値に対応する電圧値設定信号を出力
する電圧値設定部と、所定の周期において、前記電圧値
設定信号により特定される時間的パルス密度で、パルス
が時系列的に拡散された拡散パルス信号を生成する拡散
パルス信号生成部とを有することを特徴とするICチッ
プを提供する。タイミング発生器、波形整形器、論理比
較器、および電圧発生器などの構成を1チップ上に構成
することによって、半導体試験装置の小型化を実現する
ことが可能となる。第3の形態の一つの態様において、
電圧発生器が、前記拡散パルス信号を平滑化して、前記
基準電圧を出力するフィルタ部を有してもよい。
【0023】なお上記の発明の概要は、本発明の必要な
特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の
サブコンビネーションも又発明となりうる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲
にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中
で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決
手段に必須であるとは限らない。
【0025】図4は、本発明の一実施形態であるDAコ
ンバータ100のブロック図である。DAコンバータ1
00は、拡散パルス信号生成部62およびフィルタ部6
4を備える。本実施形態によるDAコンバータ100
は、所定の周期でディジタル信号40をアナログ信号5
0に変換する。
【0026】ディジタル信号40が、拡散パルス信号生
成部62に入力される。ここで、ディジタル信号40
は、所定の周期における時間的パルス密度を特定する。
例えば、ディジタル信号40が多ビット信号であると
き、ディジタル信号40は、アナログ値を量子化したデ
ィジタルデータであり、所定の周期における時間的パル
ス密度を特定する。また、ディジタル信号40が1ビッ
トPWM信号であるとき、ディジタル信号40は、パル
スの幅によってアナログ値を表現するHIGHまたはL
OWの2値パルス列であり、所定の周期における時間的
パルス密度を特定する。
【0027】拡散パルス信号生成部62は、ディジタル
信号40により特定される時間的パルス密度で、時系列
的に拡散された拡散パルス信号44を生成する。拡散パ
ルス信号44は、同一のパルス幅および振幅を有するパ
ルスにより構成される。フィルタ部64は、拡散パルス
信号44を平滑化して、アナログ信号50を出力する。
拡散パルス信号44は所定の周期において時系列的に拡
散されて存在するので、図3(b)に示されるような低
周波のリップルが生じない。したがって、フィルタ部6
4は、高いカットオフ周波数を有してもよく、図2に示
された従来の高次フィルタ部34のように複雑な回路構
成を有する必要がない。また、フィルタ部64のカット
オフ周波数を高く設定することにより、DAコンバータ
100のセットリング時間を短縮することが可能とな
る。
【0028】図5は、図4に示されたDAコンバータ1
00の詳細な構成を示す図である。この実施形態におけ
るDAコンバータ100は、拡散パルス信号生成部6
2、フィルタ部64および基準クロック発生部66を備
える。拡散パルス信号生成部62は、スイッチ制御信号
発生部70、スイッチ部72、第1基準電圧源74およ
び第2基準電圧源76を有する。第1基準電圧源74
は、第1基準電圧をスイッチ部72に供給し、第2基準
電圧源76は、第2基準電圧をスイッチ部72に供給す
る。図5においては、第2基準電圧源76はアースであ
り、アース電位をスイッチ部72に供給する。フィルタ
部64は、抵抗82およびコンデンサ84を有する1次
フィルタである。基準クロック発生部66が、所定の周
期を有するパルス列である基準クロック90を発生す
る。
【0029】ディジタル信号40が、スイッチ制御信号
発生部70に入力される。また、基準クロック90が、
スイッチ制御信号発生部70に入力される。スイッチ制
御信号発生部70は、ディジタル信号40および基準ク
ロック90に基づいて、スイッチ部72を制御するスイ
ッチ制御信号92を発生する。スイッチ制御信号92
は、スイッチ部72が第1基準電圧と第2基準電圧のい
ずれを出力するかを指定する、時系列的に拡散された2
値パルスより構成されるパルス列である。
【0030】スイッチ部72は、スイッチ制御信号92
に基づいて、第1基準電圧と第2基準電圧のいずれかを
出力して、拡散パルス信号44を出力する。例えば、ス
イッチ制御信号92がHIGHのとき、スイッチ部72
は第1基準電圧を出力し、スイッチ制御信号92がLO
Wのとき、スイッチ部72は第2基準電圧を出力する。
したがって、拡散パルス信号44は、スイッチ制御信号
92に同期する。この実施形態においては、スイッチ部
72が設けられているが、別の実施形態においては、ス
イッチ制御信号92が、拡散パルス信号44として、後
段のフィルタ部64に供給されてもよい。
【0031】抵抗82およびコンデンサ84は、LPF
(ローパスフィルタ)を構成する。抵抗82およびコン
デンサ84は、拡散パルス信号44を平滑化して、アナ
ログ信号50として出力する。図示される構成において
は、フィルタ部64は、1次フィルタであるが、必要に
応じて、2次または3次フィルタであってもよい。
【0032】図6(a)は、拡散パルス信号生成部62
より出力される拡散パルス信号44の一例を示す。拡散
パルス信号44は、HIGHとLOWの割合によりアナ
ログ値のレベルを表現する。図6(a)に示されるよう
に、本実施形態による拡散パルス信号44は、所定の周
期において時系列的に拡散されたパルスを有するパルス
列である。このパルスは、それぞれ同一のパルス幅と振
幅を有する。パルス幅は、基準クロックの1周期分の時
間幅に等しい。図6(a)において、これらのパルス
は、時間的間隔を開けて生成されているが、パルスの時
間的密度によっては、パルスが連続して生成されること
もある。
【0033】図6(b)は、図6(a)に示された拡散
パルス信号44に基づいて生成されるアナログ信号50
を示す。図3(b)に示されたアナログ信号48と比較
すると、アナログ信号50には、低周波のリップルが含
まれていない。本実施形態によるDAコンバータ100
において、パルスを時系列的に拡散することにより、低
周波のリップルを除去することが可能となる。また、幅
および振幅の等しいパルスを平滑化するので、DAコン
バータ100は、非常に優れた直線性を得ることが可能
となる。
【0034】図7は、スイッチ制御信号発生部70の一
実施例である回路構成を示すブロック図である。スイッ
チ制御信号発生部70は、パルス設定レジスタ102、
パルス生成用カウンタ104、複数の変化点検出部10
6、複数のANDゲート112、ORゲート114、お
よびFF(フリップフロップ)116を有する。スイッ
チ制御信号発生部70は、拡散パルス信号44において
パルスを生成(挿入)するタイミングを定める。
【0035】パルス生成用カウンタ104は、Mビット
(Mは自然数)のカウンタであり、この実施例において
は最下位ビットCOUNT0から最上位ビットCOUN
T11までの12ビットのカウンタである。パルス設定
レジスタ102は、ディジタル信号40により特定され
る時間的パルス密度に関するデータを記憶するMビット
のレジスタであり、この実施例においては最下位ビット
REG0から最上位ビットREG11までの12ビット
のレジスタである。
【0036】変化点検出部106は、FF(フリップフ
ロップ)108とANDゲート110を有し、パルス生
成用カウンタ104のビットの変化点を検出することが
できる。この実施例においては、変化点検出部106
は、パルス生成用カウンタ104のCOUNT1からC
OUNT11までのビットに対して設けられている。A
NDゲート112は、パルス設定レジスタ102の(M
−n+1)(nは自然数)番目のビットに対応するレジ
スタ値と、パルス生成用カウンタ104のn番目のビッ
トに対応する変化点検出部106の出力値との論理積を
とる。COUNT0のビットについては、変化点検出部
106が設けられていないので、対応するANDゲート
112は、COUNT0の出力値とREG11のレジス
タ値との論理積をとる。
【0037】すなわち、図示される構成においては、R
EG0とCOUNT11、REG1とCOUNT10、
REG2とCOUNT9、REG3とCOUNT8、R
EG4とCOUNT7、REG5とCOUNT6、RE
G6とCOUNT5、REG7とCOUNT4、REG
8とCOUNT3、REG9とCOUNT2、REG1
0とCOUNT1、およびREG11とCOUNT0の
ビットとが、それぞれ対応づけられる。ORゲート11
4は、複数のANDゲート112の出力値と、REG1
2のビットの論理和をとる。ORゲート114の出力は
FF116に供給され、FF116は、スイッチ制御信
号92をスイッチ部72に供給する。
【0038】以下に、スイッチ制御信号92を生成する
各構成の動作について説明する。ディジタル信号40
が、パルス設定レジスタ102に入力される。図7に示
される実施例においては、ディジタル信号40が、12
ビットのディジタルデータであり、4096サイクル
(12ビット)中に生成するパルスの数を指定する。こ
のとき、パルス設定レジスタ102は、4096サイク
ル中に生成するパルス数を記憶する。
【0039】パルス生成用カウンタ104は、12ビッ
トカウンタであり、基準クロック90に基づいて出力値
を増加させる。COUNT1からCOUNT11の出力
は、それぞれに設けられる変化点検出部106に供給さ
れる。この実施例において、変化点検出部106は、C
OUNT0の出力の後段には設けられていないが、別の
例では設けられてもよい。
【0040】変化点検出部106は、パルス生成用カウ
ンタ104のビットの変化点を検出することができる。
変化点検出部106は、前述したとおりCOUNT1か
らCOUNT11の後段にそれぞれ設けられており、代
表してCOUNT11の後段に設けられた変化点検出部
106の動作について説明する。
【0041】COUNT11の出力が、FF108のデ
ータ入力に入力される。FF108のクロック入力に
は、基準クロック90が入力される。FF108の出力
は、反転されてANDゲート110の一方の入力端子に
入力される。ANDゲート110の他方の入力端子に
は、COUNT11の出力が入力される。したがって、
基準クロック90に基づいてCOUNT11の出力が論
理値”0”から論理値”1”に変化するとき、ANDゲ
ート110は、論理値”1”を出力する。COUNT1
からCOUNT10の後段に設けられる変化点検出部1
06についても、上記と同様の動作を行う。
【0042】図示されるスイッチ制御信号発生部70の
構成においては、COUNT0の後段に変化点検出部1
06が設けられていない。これは、変化点検出部106
が、パルス生成用カウンタ104のビットの出力値が切
り替わった変化点のみを検出するので、論理値”0”
と”1”とが交互に出力として現れるCOUNT0に対
して、変化点検出部106を敢えて構成として設ける必
要がないからである。したがって、COUNT0の後段
には、既に変化点検出部106が設けられていると言う
ことも可能である。しかしながら、COUNT1からC
OUNT11と同様に、COUNT0の後段にも、変化
点検出部106を物理的な構成として設けてもよい。
【0043】図3(b)に関して説明したように、一周
期においてパルスを複数サイクル(本実施例では、40
96サイクル)中にまとめて挿入すると、電源に低周波
のリップルが生じることがある。そのため、スイッチ制
御信号92におけるパルスは、一周期中に時系列に拡散
して挿入されることが望ましい。
【0044】パルスを一周期中に時系列に拡散して挿入
するために、前述したように、スイッチ制御信号発生部
70においてANDゲート112は、パルス設定レジス
タ102の(M−n+1)(nは自然数)番目のビット
に対応するレジスタ値と、パルス生成用カウンタ104
のn番目のビットに対応する変化点検出部106の出力
値との論理積をとる。すなわち、各ANDゲート112
の一方の入力には、パルス設定レジスタ102のREG
(12−n)(n:1≦n≦12)の出力が入力され、
他方の入力には、パルス生成用カウンタ104のCOU
NT(n−1)に対応する変化点検出部106の出力、
またはCOUNT0の出力が入力される。REG(12
−n)の出力、およびCOUNT(n−1)に対応する
変化点検出部106の出力またはCOUNT0の出力が
それぞれ論理値”1”をとれば、対応するANDゲート
112は、論理値”1”を出力する。ANDゲート11
2の出力は、ORゲート114に入力される。ORゲー
ト114は、全てのANDゲート112の出力の論理和
をとり、その論理和を、後段のFF116のデータ入力
に出力する。図7の構成により定められるパルスを生成
するタイミングについては、図8に関連して詳述する。
【0045】FF116のクロック入力には、基準クロ
ック90が入力される。FF116は、基準クロック9
0、およびORゲート114の出力に基づいて、後段の
スイッチ部72のスイッチング動作を制御するスイッチ
制御信号92を出力する。このように生成されたスイッ
チ制御信号92により、拡散パルス信号44においてパ
ルスを生成(挿入)するタイミングが定められる。
【0046】図8は、図7に示されたスイッチ制御信号
発生部70により生成されるスイッチ制御信号92に基
づいてパルスを生成された拡散パルス信号44のサイク
ルの一例を示す図である。この例では、説明を単純化す
るために、16サイクル(4ビット)中に拡散パルスを
生成するタイミングについて説明する。すなわち、この
例において、パルス設定レジスタ102は、最下位ビッ
トREG0から最上位ビットREG3を有する4ビット
のレジスタであり、また、カウンタ102は、最下位ビ
ットCOUNT0から最上位ビットCOUNT3を有す
る4ビットのカウンタである。この場合、図7に関連し
て説明したように、REG0とCOUNT3、REG1
とCOUNT2、REG2とCOUNT1、REG3と
COUNT0とが、それぞれ対応づけられている。
【0047】図8において、縦軸は、拡散パルスの数
を、横軸は、時系列(サイクル)を示し、○は、そのサ
イクルにパルスを生成することを示す。図示されるとお
り、本実施形態におけるスイッチ制御信号発生部70に
よると、パルスを時系列に拡散して挿入することが可能
となる。
【0048】図9は、図8に示されたサイクルでパルス
が生成された拡散パルス信号44の例を示す。図9
(a)は、パルス設定レジスタ102においてパルス数
が3に設定されたときの、3個のパルスを時系列的に拡
散した16サイクルの拡散パルス信号44を示す。16
サイクル中、第4、第8および第12サイクルにパルス
が拡散して生成されている状態が示される。図9(b)
は、パルス設定レジスタ102においてパルス挿入数が
7に設定されたときの、7個のパルスを時系列的に拡散
した16サイクルの拡散パルス信号44を示す。16サ
イクル中、第2、第4、第6、第8、第10、第12お
よび第14サイクルにパルスが拡散して生成されている
状態が示される。
【0049】図10は、ディジタル信号40が所定の周
期におけるデューティ比によりアナログ信号50のレベ
ルを特定する1ビット信号であるときに、本発明におい
て利用可能なパルス数出力部120を示す。パルス数出
力部120は、パルス数変換部122とカウンタ124
を有する。パルス数出力部120は、パルス設定レジス
タ102の前段に設けられ、スイッチ制御信号発生部7
0内に組み込まれてもよい。
【0050】パルス数変換部122は、1ビット信号で
あるディジタル信号40の所定の周期におけるデューテ
ィ比を、所定の周期における拡散パルス信号44に含ま
せるパルス数に変換する。パルス数変換部122におい
て、パルス数への変換は、ディジタル信号40、更に好
ましくは基準クロック90に基づいて行われる。例え
ば、ディジタル信号40がPWM信号であるときには、
パルス数変換部122は、ディジタル信号40と基準ク
ロック90との論理積をとるANDゲート126であっ
てよい。しかしながら、ディジタル信号40が別のパル
ス変調信号であるときには、パルス数変換部122は、
別の構成を有してもよい。パルス数変換部122は、パ
ルス数をパルスの個数で表現するパルス列130をカウ
ンタ124に出力する。
【0051】カウンタ124は、所定の周期においてパ
ルス列130に含まれるパルス数をカウントする。カウ
ンタ124は、所定の周期におけるパルス数をカウント
すると、カウントしたパルス数を多ビットで表現して、
後段のパルス設定レジスタ102に出力する。カウンタ
124は、所定の周期におけるパルス数を出力するとリ
セットされ、次の周期におけるパルス数のカウントを開
始する。
【0052】以上のように、パルス数出力部120は、
パルス数変換部122およびカウンタ124を有するこ
とにより、ディジタル信号40の所定の周期におけるデ
ューティ比を、所定の周期における拡散パルス信号44
に含ませるパルス数として出力することができる。
【0053】図11は、ディジタル信号40がPWM信
号であるときの図10に示された各信号のタイミングチ
ャートの一例を示す。この例においては、DAコンバー
タ100が4ビットのDA変換コンバータであり、16
個の分解能を有している。
【0054】ディジタル信号40は、図示されるとお
り、16クロック中5クロック分のパルス幅を有するP
WM信号である。ANDゲート126(図10参照)
は、ディジタル信号40と基準クロック90との論理積
をとり、5つのパルスを有するパルス列130をカウン
タ124(図10参照)に出力する。カウンタ124
は、パルス列130におけるパルスをカウントして、後
段のパルス設定レジスタ102に出力する。このとき、
パルス設定レジスタ102は、パルス数5を保持する。
このように、ディジタル信号40がPWM信号などの1
ビット信号であっても、パルス設定レジスタ102は、
生成するパルスの数を保持することが可能となる。
【0055】図12は、所定(所望)の電圧を発生する
電圧発生器140のブロック図である。電圧発生器14
0は、拡散パルス信号生成部62、フィルタ部64、基
準クロック発生部66、および電圧値設定部142を備
える。拡散パルス信号生成部62は、スイッチ制御信号
発生部70、スイッチ部72、第1基準電圧源74およ
び第2基準電圧源76を有する。第1基準電圧源74
は、第1基準電圧をスイッチ部72に供給し、第2基準
電圧源76は、第2基準電圧をスイッチ部72に供給す
る。図12においては、第2基準電圧源76はアースで
あり、アース電位を供給する。基準クロック発生部66
は、基準クロック90を発生する。電圧値設定部142
は、出力すべき所定の電圧の値に対応する電圧データを
保持する。このデータは、例えばユーザにより可変に設
定されることができる。図5において付された符号と同
一の符号で示される構成は、図5において対応する構成
と同一または同様の機能を有する。
【0056】電圧値設定部142が、保持している電圧
データに基づいて、出力すべき所定の電圧の値に対応す
る電圧値設定信号144を出力する。電圧値設定信号1
44は、スイッチ制御信号発生部70に入力される。こ
こで、電圧値設定信号144は、所定の周期における時
間的パルス密度を特定する。例えば、電圧値設定信号1
44が多ビット信号であるとき、電圧値設定信号144
は、アナログ値を量子化したディジタルデータであり、
所定の周期における時間的パルス密度を特定する。
【0057】基準クロック90が、スイッチ制御信号発
生部70に入力される。スイッチ制御信号発生部70
は、電圧値設定信号144および基準クロック90に基
づいて、スイッチ部72を制御するスイッチ制御信号9
2を発生する。スイッチ制御信号92は、スイッチ部7
2が第1基準電圧と第2基準電圧のいずれを出力するか
を指定する信号であり、時系列的に拡散された2値パル
スより構成されるパルス列である。スイッチ部72は、
スイッチ制御信号92に基づいて、第1基準電圧と第2
基準電圧のいずれかを出力して、パルスが時系列的に拡
散された拡散パルス信号44を出力する。例えば、スイ
ッチ制御信号92がHIGHのとき、スイッチ部72は
第1基準電圧を出力し、スイッチ制御信号92がLOW
のとき、スイッチ部72は第2基準電圧を出力する。
【0058】拡散パルス信号44は、フィルタ部64に
入力される。フィルタ部64は、拡散パルス信号44を
出力して、電圧値設定信号144により設定された所定
(所望)の電圧を出力する。本発明による電圧発生器1
40は、電圧値設定部142に所望の電圧データを設定
することによって、所望の電圧を発生することができ
る。また、電圧発生器140は、低次のフィルタ部64
を用いることができるので、非常に小さくコンパクトに
形成されることが可能である。
【0059】図13は、電圧発生器141を用いて、被
試験デバイス160を試験する半導体試験装置150全
体のブロック図である。半導体試験装置150は、パタ
ーン発生器152、タイミング発生器154、波形整形
器156、ピンエレクトロニクス158、電圧発生器1
41、ピンモード設定レジスタファイル162、および
論理比較器164を備える。電圧発生器141は、図1
2において示された電圧発生器140を複数有する。
【0060】パターン発生器152が、被試験デバイス
160を試験するためのパターン信号170を発生す
る。タイミング発生器154が、被試験デバイス160
の入力特性に合わせて、被試験デバイス160にパター
ン信号170を供給するタイミングを調整するタイミン
グ信号172を発生する。また、タイミング発生器15
4は、論理比較器164における比較タイミングを調整
する比較タイミング信号173を発生する。タイミング
発生器154は、パターン信号170の供給タイミング
を所定時間遅延させるタイミング信号172を発生する
ために、遅延ラインを有するのが好ましい。波形整形器
156は、パターン信号170およびタイミング信号1
72に基づいて、被試験デバイス160に供給するパタ
ーン信号170の波形を生成して、波形整形パターン信
号174を出力する。
【0061】ピンエレクトロニクス158は、被試験デ
バイス160の入出力ピンに対するインターフェースで
あり、複数のインターフェース用電子回路(図示せず)
を有する。例えば、インターフェース用電子回路とし
て、波形整形パターン信号174に従って被試験デバイ
ス160で規定されている入力電圧を切り換えて出力す
るドライバ、被試験デバイス160の出力端子に対して
負荷電流を与えるプログラマブルロード、また、被試験
デバイス160から出力される出力信号を所定の電位と
比較して論理値として判定する比較回路などがある。さ
らに、被試験デバイス160から出力される信号を受け
るときに受端終端電圧を与えるターミネータ、被試験デ
バイス160から出力される信号の反射を吸収するため
のクランプ回路なども、インターフェース用電子回路と
してピンエレクトロニクス158内に存在する(図示せ
ず)。
【0062】電圧発生器141に含まれる電圧発生器1
40は、図12に関連して説明したように、所望の電圧
を可変に発生することができる。上述したドライバ、プ
ログラマブルロード、および比較回路などのインターフ
ェース用電子回路は、ピンエレクトロニクス158内
で、それぞれ別個の基準電圧により動作する。そのた
め、電圧発生器141は、各インターフェース用電子回
路に対して、それぞれ要求される基準電圧を発生する必
要がある。例えば、図1に示されたDAコンバータ10
を用いて各インターフェース用電子回路に供給する基準
電圧を発生する基準電圧発生器を形成する場合、従来の
基準電圧発生器は、非常に大きな回路規模を有してい
た。これに対して、本発明による電圧発生器141は、
非常に小さく形成されることが可能であり、別の構成と
ともに1チップ上に形成されることも可能である。
【0063】ピンモード設定レジスタファイル162
は、ピンエレクトロニクス158内部に存在するドライ
バ、プログラマブルロード、リレーのオン/オフなどの
設定を行うファイルである。試験中、被試験デバイス1
60とピンエレクトロニクス158との間で、信号の伝
送が確実に行われるように、ピンモード設定レジスタフ
ァイル162は、ドライバまたはプログラムロードなど
の設定を行う。
【0064】波形整形パターン信号174は、ピンエレ
クトロニクス158のドライバ(図示せず)を介して、
入力ピンから被試験デバイス160に供給される。被試
験デバイス160は、波形整形パターン信号174に基
づいて、出力ピンから、出力結果である出力信号を出力
する。出力信号178は、ピンエレクトロニクス158
内部の比較回路(図示せず)を通って、論理比較器16
4に入力される。このとき、パターン発生器152が、
正常なデバイスの出力応答として被試験デバイス160
から出力されるべき期待値信号176を論理比較器16
4に出力する。出力信号178および期待値信号176
の比較のタイミングは、比較タイミング信号173に基
づいて定められる。論理比較器164は、出力信号17
8と期待値信号176とが一致するか否かを検出するこ
とにより、被試験デバイス160の良否を判定する。
【0065】図14は、図13に示された半導体試験装
置150の一部のブロック図を示す。図14には、IC
チップ190、ピンエレクトロニクス158および被試
験デバイス160が示されている。ピンエレクトロニク
ス158が、インターフェース用電子回路として、ドラ
イバ180、プログラマブルロード182および比較回
路184を備える。ドライバ180、プログラマブルロ
ード182および比較回路184は、それぞれ別個の基
準電圧により駆動される。比較回路184は、比較部1
84aおよび184bを有する。図示されるように、波
形整形器156、タイミング発生器154、論理比較器
164、電圧発生器141およびピンモード設定レジス
タファイル162が、ICチップ190上に1チップ化
されている。図13において付された符号と同一の符号
で示される構成は、図13において対応する構成と同一
または同様の機能を有する。
【0066】ドライバ180は、電圧発生器141か
ら、高レベル基準電圧VIHおよび低レベル基準電圧VLH
を供給される。ドライバ180は、波形整形パターン信
号174に基づいて、被試験デバイス160で規定され
ている高レベル基準電圧VIHおよび低レベル基準電圧V
LHを切り換えて、切り換えた電圧信号を被試験デバイス
160に出力する。
【0067】電圧発生器141は、高負荷電流IIHおよ
び低負荷電流IILを生成するための電流制御電圧を生成
する。電流制御電圧は、高負荷電流IIHおよび低負荷電
流I ILに変換され、プログラマブルロード182に供給
される。プログラマブルロード182は、被試験デバイ
ス160の出力状態によって、被試験デバイス160の
出力端子に高負荷電流IIHまたは低負荷電流IILを供給
して、負荷条件を変えることができる。
【0068】比較回路184は、電圧発生器141から
高比較基準電圧VrefHおよび低比較基準電圧VrefLを供
給される。比較部184aは、被試験デバイス160の
出力信号と高比較基準電圧VrefHとを比較して、出力信
号の論理値が”1”であるかどうかを判定する。一方、
比較部184bは、被試験デバイス160の出力信号と
低比較基準電圧VrefLとを比較して、出力信号の論理値
が”0”であるかどうかを判定する。比較回路184
は、出力信号178を論理比較器164に供給する。
【0069】本発明によると、これらの基準電圧を発生
する電圧発生器141を非常に小さく形成することが可
能となる。そのため、電圧発生器141を、波形整形器
156などと一緒にICチップ190上に形成すること
が可能となる。波形整形器156、タイミング発生器1
54、論理比較器164、および電圧発生器141など
の構成を1チップ上に形成することによって、半導体試
験装置の小型化に貢献することが可能となる。図12に
示されるように、電圧発生器140は、電圧値設定部1
42、拡散パルス信号生成部62およびフィルタ部64
とを備える。ICチップ190は、電圧値設定部14
2、拡散パルス信号生成部62およびフィルタ部64の
全ての構成を有してもよい。ただし、フィルタ部64
は、単純なアナログ回路であり、別の実施例において
は、別のチップ上に組み込まれてもよい。この場合、I
Cチップ190上には、電圧発生器140の一部の構成
と、タイミング発生器154などの構成とが形成される
ことになる。
【0070】上記説明から明らかなように、本発明によ
れば、高精度の小型DAコンバータおよび小型化した可
変電圧発生器を提供することができる。以上、本発明を
実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は
上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実
施形態に、多様な変更又は改良を加えることができるこ
とが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加
えた形態も本発明の技術的範囲に含まれることが、特許
請求の範囲の記載から明らかである。
【0071】
【発明の効果】本発明によると、回路構成の小規模な、
高精度のDAコンバータを提供することが可能となる。
また、この高精度DAコンバータを利用して、小さい電
圧発生器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電流加算型DAコンバータ10の構成を
示す。
【図2】従来の1ビットDAコンバータ30の構成を示
す。
【図3】(a)は、PWM信号生成部32より出力され
るPWM信号42の一例を示し、(b)は、高次フィル
タ部34が図3(a)に示されたPWM信号42を平滑
したアナログ信号48を示す。
【図4】本発明の一実施形態であるDAコンバータ10
0のブロック図である。
【図5】図4に示されたDAコンバータ100の詳細な
構成を示す図である。
【図6】(a)は、拡散パルス信号生成部62より出力
される拡散パルス信号44の一例を示し、(b)は、図
6(a)に示された拡散パルス信号44に基づいてより
生成されるアナログ信号50を示す。
【図7】スイッチ制御信号発生部70の一実施例である
回路構成を示すブロックである。
【図8】図7に示されたスイッチ制御信号発生部70の
構成により生成されるスイッチ制御信号92に基づいて
拡散パルス信号44を生成するサイクルの一例を示す図
である。
【図9】(a)は、パルス数を3に設定したときの、3
個のパルスを時系列的に拡散した16サイクルの拡散パ
ルス信号44を示し、(b)は、パルス挿入数を7に設
定したときの、7個のパルスを時系列的に拡散した16
サイクルの拡散パルス信号44を示す。
【図10】ディジタル信号40が所定の周期におけるデ
ューティ比によりアナログ信号50のレベルを特定する
1ビット信号であるときに本発明において利用可能なパ
ルス数出力部120を示す。
【図11】ディジタル信号40がPWM信号であるとき
の図10に示された各信号のタイミングチャートの一例
を示す。
【図12】所定(所望)の電圧を発生する電圧発生器1
40のブロック図である。
【図13】電圧発生器141を用いて、被試験デバイス
160を試験する半導体試験装置150全体のブロック
図である。
【図14】図13に示された半導体試験装置150の一
部のブロック図を示す。
【符号の説明】
10・・・DAコンバータ、12・・・基準電圧源、1
4a〜14h・・・定電流源、16a〜16h・・・ス
イッチ、18a〜18h・・・入力端子、20・・・加
算電流、22・・・電流−電圧変換部、30・・・DA
コンバータ、32・・・PWM信号生成部、34・・・
高次フィルタ部、40・・・ディジタル信号、42・・
・PWM信号、44・・・拡散パルス信号、48・・・
アナログ信号、50・・・アナログ信号、62・・・拡
散パルス信号生成部、64・・・フィルタ部、66・・
・基準クロック発生部、70・・・スイッチ制御信号発
生部、72・・・スイッチ部、74・・・第1基準電圧
源、76・・・第2基準電圧源、82・・・抵抗、84
・・・コンデンサ、90・・・基準クロック、92・・
・スイッチ制御信号、100・・・DAコンバータ、1
02・・・パルス設定レジスタ、104・・・パルス生
成用カウンタ、106・・・変化点検出部、108・・
・FF(フリップフロップ)、110・・・ANDゲー
ト、112・・・ANDゲート、114・・・ORゲー
ト、116・・・FF(フリップフロップ)、120・
・・パルス数出力部、122・・・パルス数変換部、1
24・・・カウンタ、126・・・ANDゲート、13
0・・・パルス列、140、141・・・電圧発生器、
142・・・電圧値設定部、144・・・電圧値設定信
号、150・・・半導体試験装置、152・・・パター
ン発生器、154・・・タイミング発生器、156・・
・波形整形器、158・・・ピンエレクトロニクス、1
60・・・被試験デバイス、162・・・ピンモード設
定レジスタファイル、164・・・論理比較器170・
・・パターン信号、172・・・タイミング信号、17
3・・・比較タイミング信号、174・・・波形整形パ
ターン信号、176・・・比較信号、178・・・出力
信号、180・・・ドライバ、182・・・プログラマ
ブルロード、184・・・比較回路、184a、184
b・・・比較部、190・・・ICチップ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周期でディジタル信号をアナログ
    信号に変換するDAコンバータであって、 前記所定の周期において前記ディジタル信号により特定
    される時間的パルス密度で、パルスが時系列的に拡散さ
    れた拡散パルス信号を生成する拡散パルス信号生成部
    と、 前記拡散パルス信号を平滑化して、前記アナログ信号を
    出力するフィルタ部とを備えることを特徴とするDAコ
    ンバータ。
  2. 【請求項2】 前記拡散パルス信号生成部は、 第1基準電圧を供給する第1基準電圧源と、 第2基準電圧を供給する第2基準電圧源と、 時系列的に、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧のい
    ずれか一方を出力して、前記拡散パルス信号を出力する
    スイッチ部と、 前記ディジタル信号に基づいて、前記スイッチ部が前記
    第1基準電圧と前記第2基準電圧のいずれを出力するか
    を指定するスイッチ制御信号を発生するスイッチ制御信
    号発生部とを有することを特徴とする請求項1に記載の
    DAコンバータ。
  3. 【請求項3】 拡散された複数の前記パルスの各々は、
    同一のパルス幅を有することを特徴とする請求項1また
    は2に記載のDAコンバータ。
  4. 【請求項4】 前記ディジタル信号は、前記所定の周期
    における前記拡散パルス信号のパルス数を示す多ビット
    信号であることを特徴とする請求項3に記載のDAコン
    バータ。
  5. 【請求項5】 前記ディジタル信号は、前記所定の周期
    におけるデューティ比により前記アナログ信号のレベル
    を特定する1ビット信号であり、 前記所定の周期における前記デューティ比を、前記所定
    の周期における前記拡散パルス信号に含ませるパルス数
    として出力するパルス数出力部とを更に備えることを特
    徴とする請求項3に記載のDAコンバータ。
  6. 【請求項6】 前記パルス数出力部は、 前記デューティ比を、前記所定の周期における前記拡散
    パルス信号に含ませる前記パルス数に変換するパルス数
    変換部と、 前記パルス数をカウントし、カウントした前記パルス数
    を多ビットで表現するカウンタを更に有することを特徴
    とする請求項5に記載のDAコンバータ。
  7. 【請求項7】 基準クロックを発生する基準クロック発
    生部を更に備え、 前記拡散パルス信号生成部は、 前記基準クロックに基づいて出力値を増加させるパルス
    生成用カウンタと、 前記所定の周期における前記拡散パルス信号の前記パル
    ス数を記憶するパルス設定レジスタと、 前記パルス生成用カウンタのビットの変化点を検出する
    複数の変化点検出部とを有し、 前記拡散パルス信号生成部は、前記パルス設定レジスタ
    のレジスタ値と、前記変化点検出部の出力値とに基づい
    て、前記パルスを発生するタイミングを定めることを特
    徴とする請求項1から6のいずれかに記載のDAコンバ
    ータ。
  8. 【請求項8】 前記パルス生成用カウンタは、M(Mは
    自然数)ビットのMビットカウンタであり、 前記パルス設定レジスタは、MビットのMビットレジス
    タであり、 前記拡散パルス信号生成部は、 前記パルス設定レジスタの(M−n+1)(nは自然
    数)番目のビットに対応するレジスタ値と、前記カウン
    タのn番目のビットに対応する前記変化点検出部の出力
    値との論理積をとる複数のAND回路を更に有し、 前記拡散パルス信号生成部は、前記AND回路による前
    記論理積に基づいて、前記パルスを発生するタイミング
    を定めることを特徴とする請求項7に記載のDAコンバ
    ータ。
  9. 【請求項9】 所定の電圧を発生する電圧発生器であっ
    て、 前記所定の電圧の値に対応する電圧値設定信号を出力す
    る電圧値設定部と、 所定の周期において、前記電圧値設定信号により特定さ
    れる時間的パルス密度で、パルスが時系列的に拡散され
    た拡散パルス信号を生成する拡散パルス信号生成部と、 前記拡散パルス信号を平滑化して、前記所定の電圧を出
    力するフィルタ部とを備えることを特徴とする電圧発生
    器。
  10. 【請求項10】 前記拡散パルス信号生成部は、 第1基準電圧を供給する第1基準電圧源と、 第2基準電圧を供給する第2基準電圧源と、 前記第1基準電圧と前記第2基準電圧のいずれか一方を
    出力して、前記拡散パルス信号を出力するスイッチ部
    と、 前記電圧値設定信号に基づいて、前記スイッチ部が前記
    第1基準電圧と前記第2基準電圧のいずれを出力するか
    を指定するスイッチ制御信号を発生するスイッチ制御信
    号発生部とを有することを特徴とする請求項9に記載の
    電圧発生器。
  11. 【請求項11】 被試験デバイスに信号を出力するドラ
    イバを用いて前記被試験デバイスを試験する半導体試験
    装置において用いられるICチップであって、 前記被試験デバイスの入力特性に合わせて、前記被試験
    デバイスにパターン信号を供給するタイミングを調整す
    るタイミング信号を発生するタイミング発生器と、 前記タイミング信号に基づいて、前記被試験デバイスに
    供給する前記パターン信号の波形を生成して、波形整形
    パターン信号を出力する波形整形器と、 前記ドライバを介して前記被試験デバイスに供給された
    前記波形整形パターン信号に基づいて前記被試験デバイ
    スから出力される出力信号と、前記波形整形パターン信
    号に基づいて前記被試験デバイスから出力されるべき期
    待値信号とを比較する論理比較器と、 前記ドライバに基準電圧を供給する電圧発生器とを備
    え、 前記電圧発生器が、 前記基準電圧の値に対応する電圧値設定信号を出力する
    電圧値設定部と、 所定の周期において、前記電圧値設定信号により特定さ
    れる時間的パルス密度で、パルスが時系列的に拡散され
    た拡散パルス信号を生成する拡散パルス信号生成部とを
    有することを特徴とするICチップ。
  12. 【請求項12】 前記電圧発生器が、前記拡散パルス信
    号を平滑化して、前記基準電圧を出力するフィルタ部を
    有することを特徴とする請求項11に記載のICチッ
    プ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008252251A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Advantest Corp スイッチ回路、信号出力装置および試験装置

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